説明

シームレスカプセル形成用ノズルおよびシームレスカプセル製造装置

【課題】 外側ノズルと内側ノズルとをほぼ同心円状に配置でき、液を吐出する際にも外側ノズルと内側ノズルとの間隙をほぼ一定に保つことができるシームレスカプセル形成用ノズル、および薄く、かつほぼ均一な皮膜を有するシームレスカプセルを安定して製造できるシームレスカプセル製造装置を提供する。
【解決手段】 外側ノズル10と内側ノズル20とを有する多重ノズルであり、内側ノズル20の一部に大径部21が形成され、大径部21が、これに対応する外側ノズル10の直管部11の内径と同じ外径を有し、かつ大径部21に、外側ノズル10と内側ノズル20との間隙を流れる液の流路となる溝27が形成されているシームレスカプセル形成用ノズル1を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シームレスカプセル形成用ノズルおよびシームレスカプセル製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二重ノズル、三重ノズル等の多重ノズルから内容液および皮膜液を吐出させ、内容液の内層と皮膜液の外層とからなる多層液滴を形成させ、該多層液滴の外層を硬化液と接触、硬化させて皮膜を形成することにより、該皮膜によって内容液が被覆されたシームレスカプセル(継ぎ目なしカプセル)を得る方法および製造装置が知られている。
【0003】
シームレスカプセル製造装置としては、例えば、皮膜液を押し出す押出容器と、先端が該押出容器の内側から押出側に臨み、かつ内容液を押し出す押出パイプと、押出容器の押出側に設けられた大径ノズルの中に、押出パイプの先端に設けられた小径ノズルが所定の間隙を介してほぼ同心円状に挿入された複合ノズルとを備えた装置が知られている(特許文献1)。該複合ノズルには、均一な皮膜が形成されるように、大径ノズルの中に小径ノズルが同心円状に配置される、すなわち大径ノズルと小径ノズルとの間隙が一定に保たれていることが要求される。特に最近、シームレスカプセルの口溶性を良くするために、皮膜をさらに薄くする傾向にあり、大径ノズルの中に小径ノズルを精度よく配置することが必要である。
【0004】
しかし、該装置においては、大径ノズルが押出容器の押出側に設けられ、小径ノズルが押出パイプの先端に設けられているため、大径ノズルと小径ノズルとの間隙の精度は、押出容器および押出パイプの設置精度に依存する。そのため、大径ノズルの中に小径ノズルを同心円状に配置するためには、押出容器および押出パイプを精度よく装置に設置する必要があり、押出容器と押出パイプとが設計からごく微かでもずれて設置されると、大径ノズルの中に小径ノズルを同心円状に配置できない。
【0005】
また、大径ノズルと小径ノズルとの間隙を微調整するためは、押出容器および押出パイプの設置位置を微調整する必要がある。そのため、大径ノズルと小径ノズルとの間隙の微調整が困難である。さらに、皮膜液および内容液を押し出す際の振動によって、押出パイプも振動を起こすため、押し出し中に大径ノズルと小径ノズルとの間隙を一定に保つことは困難である。
【特許文献1】特公平6−73629号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
よって、本発明の目的は、取り付けられる装置の精度に関係なく、外側ノズルと内側ノズルとをほぼ同心円状に配置でき、液を吐出する際にも外側ノズルと内側ノズルとの間隙をほぼ一定に保つことができるシームレスカプセル形成用ノズル、および薄く、かつほぼ均一な皮膜を有するシームレスカプセルを安定して製造できるシームレスカプセル製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のシームレスカプセル形成用ノズルは、外側ノズルと内側ノズルとを有する多重ノズルであり、内側ノズルの一部に大径部が形成され、該大径部が、これに対応する外側ノズルの内径と同じ外径を有し、かつ該大径部に、外側ノズルと内側ノズルとの間隙を流れる液の流路が形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のシームレスカプセル形成用ノズルは、さらに、前記外側ノズルが取り付けられる外側ノズルベースと、前記内側ノズルが取り付けられる内側ノズルベースとを有し、該内側ノズルベースが、内側ノズルの終端部と嵌合する嵌合凹部を有し、該嵌合凹部の内径が、内側ノズルの終端部の外径よりも大きくされていることが好ましい。
【0009】
本発明のシームレスカプセル製造装置は、本発明のシームレスカプセル形成用ノズルと、シームレスカプセル形成用ノズルの内側ノズル内に内容液を供給する内容液供給手段と、シームレスカプセル形成用ノズルの外側ノズルと内側ノズルとの間隙に皮膜液を供給する皮膜液供給手段と、シームレスカプセル形成用ノズルから吐出された、内容液の内層と皮膜液の外層とからなる多層液滴の外層を硬化させる硬化手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシームレスカプセル形成用ノズルは、取り付けられる装置の精度に関係なく、外側ノズルと内側ノズルとをほぼ同心円状に配置でき、液を吐出する際にも外側ノズルと内側ノズルとの間隙をほぼ一定に保つことができる。
本発明のシームレスカプセル製造装置によれば、薄く、かつほぼ均一な皮膜を有するシームレスカプセルを安定して製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
<シームレスカプセル形成用ノズル>
図1は、本発明のシームレスカプセル形成用ノズルの一例を示す図である。このシームレスカプセル形成用ノズル1は、外側ノズル10と、内側ノズル20と、外側ノズル10が取り付けられる外側ノズルベース30と、内側ノズル20が取り付けられる内側ノズルベース40とを有する多重ノズルである。
【0012】
外側ノズル10は、図2に示すように、概略円筒状の部材であり、直管部11と、該直管部11よりも内径および外径が小さくされ、吐出口12となる開口を有する先端部13と、直管部11から先端部13に向かって内径および外径がしだいに小さくされたテーパ部14と、内周壁にネジが螺刻された終端部15と、直管部11と終端部15との間に形成され、直管部11よりも内径が大きくされた拡径部16とから概略構成される。直管部11と拡径部16との境には、これらの内径の差による段部17が形成される。
【0013】
内側ノズル20は、図3および図4に示すように、概略円筒状の部材であり、大径部21と、該大径部21よりも外径が小さくされ、吐出口22となる開口を有する先端部23と、大径部21から先端部23に向かって外径がしだいに小さくされたテーパ部24と、大径部21よりも外径が小さくされた終端部25と、大径部21と終端部25との間に形成され、大径部21よりも外径が大きくされたリング状凸部26とから概略構成される。
【0014】
大径部21は、これに対応する外側ノズル10の直管部11の内径と同じ外径を有する。また、大径部21およびリング状凸部26には、外側ノズル10と内側ノズル20との間隙を流れる皮膜液の流路となる複数の溝27が形成されている。
先端部23の外径は、外側ノズル10の先端部13の内径よりもわずかに小さくされている。先端部23の外径と先端部13の内径との差は、形成されるシームレスカプセルの皮膜の厚さに応じて適宜決定される。
テーパ部24の外径は、テーパ部24の外周壁と外側ノズル10のテーパ部14の内周壁との間に流路が形成されるように、全体にわたってテーパ部14の内径よりも小さくされている。
リング状凸部26は、外側ノズル10の拡径部16の内径とほぼ同じ外径を有する。
【0015】
外側ノズルベース30は、図5に示すように、円柱状の大径部31と、該大径部31に同軸的に設けられた小径部32と、外周壁にネジが螺刻された先端部33とから構成される。
外側ノズルベース30には、大径部31、小径部32および先端部33を貫通する貫通孔34が形成されている。
大径部31には、大径部31の外周壁から貫通孔34に向かう皮膜液供給孔35と、外側ノズルベース30と内側ノズルベース40と一体化するボルト(図示略)を通すための複数のボルト挿通孔36が形成されている。
【0016】
内側ノズルベース40は、図6に示すように、円柱状の大径部41と、該大径部41に同軸的に設けられた小径部42とから構成される。
内側ノズルベース40には、大径部41および小径部42とを貫通する貫通孔43が形成されている。
大径部41には、大径部41の外周壁から貫通孔43に向かう内容液供給孔44と、外側ノズルベース30と内側ノズルベース40とを一体化するボルト(図示略)と螺合する複数のナット孔45が形成されている。
【0017】
小径部42の長さは、外側ノズルベース30の貫通孔34とほぼ同じ長さとされている。また、小径部42の外径は、皮膜液の流路が形成されるように貫通孔34よりも小さくされている。
小径部42の先端には、内側ノズル20の終端部25と嵌合する嵌合凹部46が形成されている。該嵌合凹部46の内径は、終端部25の外径よりも大きくされている。
【0018】
シームレスカプセル形成用ノズル1においては、外側ノズルベース30と内側ノズルベース40とが、内側ノズルベース40の小径部42を外側ノズルベース30の貫通孔34および該終端のOリング50に挿入した状態で、外側ノズルベース30のボルト挿通孔36および内側ノズルベース40のナット孔45に通されたボルトによって一体化されている。
また、内側ノズル20の終端部25と内側ノズルベース40の嵌合凹部46とをOリング51を介して嵌合させることにより、内側ノズルベース40の先端に内側ノズル20が取り付けられている。
【0019】
そして、外側ノズル10の拡径部16に入り込む内側ノズル20のリング状凸部26を、外側ノズル10の段部17と外側ノズルベース30の先端部33との間で挟み込むようにして、外側ノズル10の終端部15と外側ノズルベース30の先端部33とを螺合することによって、外側ノズル10が外側ノズルベース30が固定されると同時に、内側ノズル20が内側ノズルベース40に完全に固定される。
【0020】
以上説明したシームレスカプセル形成用ノズル1にあっては、内側ノズル20の一部に大径部21が形成され、大径部21が、これに対応する外側ノズル10の直管部11の内径と同じ外径を有しているため、内側ノズル20の外周壁と外側ノズル10の内周壁とが溝27を除く全周にわたって接することになる。その結果、外側ノズル10と内側ノズル20との間隔を狭くしても、外側ノズル10と内側ノズル20とをほぼ同心円状に配置できる。また、液を吐出する際に、振動等によって内側ノズル20が動くことがなく、外側ノズル10と内側ノズル10との間隙をほぼ一定に保つことができる。外側ノズル10と内側ノズル20との配置精度は、取り付けられる各ノズルベースおよび装置の精度に関係なく、外側ノズル10および内側ノズル20の加工精度のみに依存する。
【0021】
また、内側ノズル20の大径部21に、外側ノズル10と内側ノズル20との間隙を流れる皮膜液の流路となる溝27が形成されているため、内側ノズル20の大径部21の外径と外側ノズル10の直管部11の内径とを同じ径としても、皮膜液の流路が塞がれることはない。
【0022】
また、内側ノズルベース40の嵌合凹部46の内径が、内側ノズル20の終端部25の外径よりも大きくされているため、終端部25と嵌合凹部46との間にわずかな隙間が形成され、内側ノズル20の取り付け位置を微調整することができる。その結果、各ノズルベースの加工精度が多少悪い場合でも、外側ノズル10と内側ノズル20とを確実に同心円状に配置できる。
【0023】
なお、本発明のシームレスカプセル形成用ノズルは、図示例のシームレスカプセル形成用ノズル1に限定はされない。例えば、内側ノズル内に、さらにノズルを有する3重ノズルであってもよい。また、ノズルベースを省略し、外側ノズルおよび内側ノズルを直接、装置に固定してもよい。
また、外側ノズル10および内側ノズル20は、それらの先端側の端面が図示例のように同一平面上となるように配置してもよいし、外側ノズル10の端面よりも内側ノズル20の端面が突出するように配置してもよい。
【0024】
<シームレスカプセル製造装置>
つぎに、本発明のシームレスカプセル形成用ノズルを有する本発明のシームレスカプセル製造装置ついて説明する。
図7は、本発明のシームレスカプセル製造装置の一例を示す図である。このシームレスカプセル製造装置60は、上述のシームレスカプセル形成用ノズル1と、内容液61を貯留する内容液槽62と、シームレスカプセル形成用ノズル1の内側ノズル20内に、内容液槽62の内容液61を供給する内容液配管63および内容液ポンプ64(内容液供給手段)と、皮膜液65を貯留する皮膜液槽66と、シームレスカプセル形成用ノズル1の外側ノズル10と内側ノズル20との間隙に皮膜液65を供給する皮膜液配管67および皮膜液ポンプ68(皮膜液供給手段)と、シームレスカプセル形成用ノズル1から吐出された、内容液61の内層と皮膜液65の外層とからなる多層液滴70の外層を硬化させる硬化液71が硬化液流入部69から硬化液流出部72に向かって流れる略S字状の流路管73(硬化手段)と、硬化液71を貯留する硬化液槽74と、流路管73の硬化液流入部69に硬化液71を供給する硬化液配管75および硬化液ポンプ76と、流路管73の硬化液流出部72から硬化液71とともに流下するシームレスカプセル77を濾取するフィルター78と、フィルター78で濾取されたシームレスカプセル77を受ける回収容器79と、フィルター78を通過した硬化液71を受ける硬化液回収槽80と、硬化液回収槽80の硬化液71を硬化液槽74に返送する返送配管81および返送ポンプ82と、硬化液槽74の硬化液71を冷却する冷却装置83と、シームレスカプセル形成用ノズル1に振動を与える振動発生器84とを有する液中ノズル式シームレスカプセル製造装置である。
【0025】
シームレスカプセル製造装置60においては、シームレスカプセル形成用ノズル1の先端が硬化液流入部69の硬化液71に浸漬するように、シームレスカプセル形成用ノズル1が配置されている。
【0026】
内容液61は、食品、健康食品、香料、香辛料、医薬、芳香剤等のシームレスカプセルの用途に応じて選択された主成分(医薬の場合は有効成分)と;必要に応じて、食品製造上または薬学上許容される各種の添加物(例えば、食用油等の溶媒、甘味料、酸味料、香料、色素、増粘剤(ゲル化剤)、安定化剤、乳化剤等)とを含有するものである。内容液61の形態としては、透明な溶液、懸濁液、乳液(クリーム)等が挙げられる。
【0027】
皮膜液65は、ゼラチン、寒天等の食品製造上または薬学上許容される皮膜形成剤と;硬化後の皮膜が口腔内で容易に破れるように皮膜を柔らかくし、口腔内における膜強度を低下させるための可塑剤と;水等の溶媒と;必要に応じて、添加剤(例えば、硬化後の皮膜の硬度を高めるソルビトール;皮膜の経時安定性を向上させる増粘多糖類、ゲル化剤、蛋白分解物等;香料、甘味料、酸味料等)とを含有するものである。
【0028】
硬化液71は、多層液滴70を冷却し、外層の皮膜液65を硬化させ、シームレスカプセル77を形成する液体である。硬化液71としては、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)等の食用油;該MCTにレシチン等の界面活性剤を加え多層液滴70の付着防止性を改善した硬化液等が挙げられる。
【0029】
以下、シームレスカプセル製造装置60を用いたシームレスカプセルの製造方法について説明する。
冷却装置83によって0℃〜室温程度に冷却された硬化液槽74の硬化液71を、流路管73の硬化液流入部69に、硬化液ポンプ76によって圧送する。硬化液71を流路管73の硬化液流入部69から硬化液流出部72に向かって流しながら、内容液槽62から供給された内容液61および皮膜液槽66から供給された皮膜液65を、シームレスカプセル形成用ノズル1から吐出する。シームレスカプセル形成用ノズル1から吐出された内容液61および皮膜液65は、振動発生器84からの振動によって、シームレスカプセル形成用ノズル1の先端の吐出口から離れながら多層液滴70を形成し、該多層液滴70は、硬化液71とともに硬化液流出部72に向かって流れる。
【0030】
多層液滴70は、硬化液71とともに硬化液流出部72に向かって流れる間に、硬化液71によって冷却され、外層の皮膜液65が硬化することにより、シームレスカプセル77となる。シームレスカプセル77は、流路管73の硬化液流出部72から硬化液71とともに吐出され、フィルター78によって回収され、回収容器79に送られる。フィルター78を通過した硬化液71は、硬化液回収槽80に回収され、硬化液槽74に返送される。
【0031】
以上説明したシームレスカプセル製造装置60にあっては、外側ノズル10と内側ノズル20との間隔を狭くしても、外側ノズル10と内側ノズル20とがほぼ同心円状に配置されるシームレスカプセル形成用ノズル1を有してるため、皮膜液65を薄く、かつ均一に吐出することができる。その結果、薄く、かつほぼ均一な皮膜を有するシームレスカプセル77を安定して製造することができる。
【0032】
なお、本発明のシームレスカプセル製造装置は、図示例のシームレスカプセル製造装置60に限定はされず、本発明のシームレスカプセル形成用ノズルと、シームレスカプセル形成用ノズルの内側ノズル内に内容液を供給する内容液供給手段と、シームレスカプセル形成用ノズルの外側ノズルと内側ノズルとの間隙に皮膜液を供給する皮膜液供給手段と、シームレスカプセル形成用ノズルから吐出された、内容液の内層と皮膜液の外層とからなる多層液滴の外層を硬化させる硬化手段とを有するシームレスカプセル製造装置であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のシームレスカプセル形成用ノズルおよびシームレスカプセル製造装置は、特に、シームレスカプセルの口溶性を良くするために皮膜が薄くされたシームレスカプセルの製造に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明のシームレスカプセル形成用ノズルの一例を示す側断面図である。
【図2】図1の外側ノズルを示す側断面図である。
【図3】図1の内側ノズルを示す上面図である。
【図4】図1の内側ノズルを示す側断面図である。
【図5】図1の外側ノズルベースを示す側断面図である。
【図6】図1の内側ノズルベースを示す側断面図である。
【図7】本発明のシームレスカプセル製造装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0035】
1 シームレスカプセル形成用ノズル
10 外側ノズル
20 内側ノズル
21 大径部
25 終端部
27 溝(流路)
30 外側ノズルベース
40 内側ノズルベース
46 嵌合凹部
63 内容液配管(内容液供給手段)
64 内容液ポンプ(内容液供給手段)
67 皮膜液配管(皮膜液供給手段)
68 皮膜液ポンプ(皮膜液供給手段)
73 流路管(硬化手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側ノズルと内側ノズルとを有する多重ノズルであり、
内側ノズルの一部に大径部が形成され、該大径部が、これに対応する外側ノズルの内径と同じ外径を有し、かつ該大径部に、外側ノズルと内側ノズルとの間隙を流れる液の流路が形成されていることを特徴とするシームレスカプセル形成用ノズル。
【請求項2】
さらに、前記外側ノズルが取り付けられる外側ノズルベースと、前記内側ノズルが取り付けられる内側ノズルベースとを有し、
該内側ノズルベースが、内側ノズルの終端部と嵌合する嵌合凹部を有し、
該嵌合凹部の内径が、内側ノズルの終端部の外径よりも大きくされていることを特徴とする請求項1記載のシームレスカプセル形成用ノズル。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のシームレスカプセル形成用ノズルと、
シームレスカプセル形成用ノズルの内側ノズル内に内容液を供給する内容液供給手段と、
シームレスカプセル形成用ノズルの外側ノズルと内側ノズルとの間隙に皮膜液を供給する皮膜液供給手段と、
シームレスカプセル形成用ノズルから吐出された、内容液の内層と皮膜液の外層とからなる多層液滴の外層を硬化させる硬化手段と
を有することを特徴とするシームレスカプセル製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−288215(P2006−288215A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−109558(P2005−109558)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【出願人】(000112912)フロイント産業株式会社 (55)
【Fターム(参考)】