説明

シールドトンネル工法

【課題】口径が例えば3mを超えるような中口径クラスあるいは大口径クラスのシールドトンネル工法に適用可能な、先流れ現象の問題が生じないグラウト材注入技術を提供する。
【解決手段】コンクリート製セグメントを1リング組み立てたあと、シース内にPC鋼材を挿入し、緊張定着することによって、トンネル円周方向にプレストレスを導入するシールドトンネル工法において、前記シース内の空隙をグラウト材で充填する際、グラウト材として、JASSフロー試験(φ50×h50mm)における無振動時のフローが60mm以上〜100mm未満であり、JP漏斗試験では流下時間が測定できない(閉塞してしまう)性状を有し、かつ材齢7日の圧縮強度が30N/mm2以上である水硬性グラウトを使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、P&PCセグメント工法と呼ばれるシールドトンネル工法であって、シース内へのグラウト注入性を改善し、特にシールド径の比較的大きいトンネルの施工に適したシールドトンネル工法に関する。
【背景技術】
【0002】
シールドトンネル工法において、P&PC(Prestressed & Precast Concrete)セグメント工法が実用化されてきた。これは、シールドマシンの後部に施工されるセグメントとして予めシースを埋め込んだコンクリート製のセグメントを用い、これらを1リング組み立てた後、セグメントの1つに設けた切り欠きからPC鋼材(プレストレスコンクリート用鋼材)を挿入し、緊張定着することによってセグメントにプレストレスを導入する工法である。
【0003】
図1にP&PC工法において、PC鋼材を緊張定着するまでの手順を模式的に示す。図1は、シールドマシンの推進方向(トンネルの長さ方向)に対して垂直なトンネル断面(以下「横断面」という)を示したものである。掘削しながら推進するシールドマシンの工法において、まず図1(a)に示すように、各セグメントを組み立ててトンネル本体を構築する。各セグメントにはPC鋼材を通すためのシース(鞘管)が埋め込まれており、隣り合うセグメントの間でシースがつながるようにして1リングの組み立てが行われる。次に図1(b)に示すようにセグメントの1つに設けた切り欠きから、PC鋼材を挿入する。その後図1(c)に示すように、1リングのセグメントの中に通されたPC鋼材をセンターホールジャッキなどによって緊張し、張力が付与された状態で定着する。定着の仕方としては、例えばPC鋼材が環状に配置される場合、その環状のPC鋼材のクロスする部分同士をXアンカーと呼ばれる締結治具で同時に拘束する手法が採用できる。図2にはPC鋼材(横断面方向のPC鋼材)を緊張定着する段階のセグメント横断面図(a)および定着部セグメントの平面図(b)を模式的に示してある。この例は1つのセグメントにほぼ並行に2本のPC鋼材を通す例である。
【0004】
図3には、PC鋼材をらせん状に配置した場合のセグメントの組み立て状態を模式的に示す。図中、点線で表示した部分がPC鋼材の配置箇所である。
【0005】
図4には、セグメント内のシースにPC鋼材が挿入された段階のシースの断面を模式的に示す。図4(a)はシースに平行な断面、図4(b)は(a)のA−A’断面である。シース10はセグメントを構成するコンクリート12の内部に埋め込まれており、シース10の内部にはPC鋼材11が挿入されている。PC鋼材11の周囲には、シース内面13との間に空隙14が存在する。すなわち、PC鋼材はシース内に残存する空気に曝された状態となり、このままでは鋼が腐食しやすい。そこで、この空隙14をグラウト材で充填することによって、PC鋼材を防食する処理が施される。
【0006】
【特許文献1】特開2004−190341号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
シース内のPC鋼材を防食するには、グラウト材の確実な充填が必要となる。従来、P&PCセグメント工法はトンネル系が3mクラスの比較的小口径のトンネルについて実証試験が進められ、セメントグラウト材を使用することにより未充填部のない良好な充填が可能であることが確認されている。
【0008】
しかし、より大口径のトンネルになると、必要なプレストレスが増大することに対応して、使用するPC鋼材の径を太くする必要がある。これに伴い、シースについても内径がより大きいものを採用しなければならない。すなわち、より口径の大きいトンネルにP&PCセグメント工法を適用するには、PC鋼材の外径とシースの内径が共に増大することによって、結果的にグラウト材を充填すべきシース内の空隙断面積が増大する。空隙断面積は下記(1)式で与えられる。
[空隙断面積]=[シース内空の断面積」−[PC鋼材の断面積] ……(1)
【0009】
空隙断面積が増大すると、グラウト材の未充填部を形成させないようにグラウト材を注入することが難しくなる。これは、通常のセメントグラウト材を使用すると、注入方向が下り勾配となるところでグラウト材の流動先端にいわゆる「先流れ現象」が発生し、未充填部が生じやすいからである。
図5に先流れ現象の様子を模式的に示す。この図ではPC鋼材は省略してある。
【0010】
この先流れ現象に対処するには、これまで、以下のいずれかの手段が有効であるとされてきた。
[1]頂部付近のセグメントにシース内の空気を排出するための穴を設け、最下部付近の注入口から注入した低粘性のグラウト材の先端がシース内部を通って最下部付近の排出口に届いた後、その排出口を塞ぎ、その後、グラウト材を再注入することにより頂部付近の穴からシース内部の残留空気を追い出す手法。
[2]高粘性のグラウト材を使用して注入速度を非常に速くすることにより流動先端角度θ(図6参照、θは0°<θ<90°の範囲)を大きくし、一方向から注入する手法。
【0011】
しかし、上記[1]のように内部の空気を頂部付近の穴から追い出す手法では、セグメントの外側は地盤であるから、残留空気を内空に向けて排出する必要がある。この空気抜きの作業は現場トンネル内の限られたスペースで足場を設置し、専用治具を使用して行う必要があり、労力の増大および作業性の低下を招く。また、シールドセグメントは施工時に設置位置の誤差を伴うため、最頂部を想定して設定された空気抜きの穴の位置が最頂部からずれるのが実情である(セグメントの設計にもよるが、例えば最大で67.5°のずれが想定される場合がある)。空気抜きの穴が最頂部から大きくずれると、充填性に疑問が残るようになる。
【0012】
また、上記[2]のように高粘性のグラウト材を使用する手法では、例えば30リットル/minといった非常に高い注入速度でグラウト材を注入することによって先流れ現象を防止することができる。しかし、このような高い注入速度で注入することは、注入負荷を増大させ、ポンプの能力や注入ホースの耐圧力にも限界があるため、現場への適用は困難である。
【0013】
シールドトンネル工法では、環状(リング状)あるいはらせん状のシース配置をとることから、先流れ現象の防止に関して非常に厳しい条件にある。特にトンネル口径が大きくなった場合などにおいて良好なグラウトの充填を実現することは容易でない。
【0014】
本発明はこのような現状に鑑み、口径が例えば3mを超えるような中口径クラスあるいは大口径クラスのシールドトンネル工法に適用可能な、先流れ現象の問題が生じないグラウト材注入技術を提供しようというものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明では特定の性質を有する可塑性のグラウト材を使用する。すなわち本発明では、予めシースを埋め込んだコンクリート製セグメントを、隣り合うセグメント間のシースがつながるようにして1リング組み立てた後、セグメントの1つに設けた切り欠き部からシース内にPC鋼材を挿入し、各セグメント内を通って環状またはらせん状に配置された前記PC鋼材を緊張定着することにより、トンネルの円周方向にプレストレスを導入するとともに、PC鋼材が挿入されたシース内の空隙にグラウト材を注入するシールドトンネル工法において、
グラウト材として、JASSフロー試験(φ50×h50mm)における無振動時のフローが60mm以上〜100mm未満であり、JP漏斗試験では流下時間が測定できない(閉塞してしまう)性状を有し、かつ材齢7日の圧縮強度が30N/mm2以上である水硬性グラウトを使用することを特徴とするシールドトンネル工法が提供される。
【0016】
PC鋼材が挿入された上記シースとして、下記(1)式で定義されるシース内の空隙断面積が500mm2以上であるものが、本発明の好適な対象となる。
[空隙断面積]=[シース内空の断面積」−[PC鋼材の断面積] ……(1)
また、そのシースは、1箇所のグラウト材注入口と、1箇所の排出口を有し、前記排出口の他にはグラウト材注入時にシース内部の気体を排出する穴が設けられていないものが、好適な対象となる。
注入作業においては、1方向からの連続注入によってグラウト材の注入作業を終了させる手法、すなわち、再注入を行わない手法が採用される。あるいはまた、1方向からの連続注入によって前記排出口からグラウト材の排出が確認された後、注入を中断し、注入を中断してから5分以上経過した後に再度1方向から注入し、未充填部が存在しないことが注入圧力の変化や排出口からの空気の流出の有無などにより確認された後にグラウト材の注入作業を終了させる手法が採用される。「先流れ現象」とは別に、巻き込まれた空気があとから上方に移動して空気溜りとなることがあるので、これを防止するためには再注入の手法が有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、中口径・大口径のトンネル施工にP&PCセグメント工法を適用する場合でも、シース内へのグラウト注入時に、円弧状の下り勾配において先流れ現象を生じることなく、グラウト材の注入が可能になる。これにより、空気抜きの作業が不要になり、特に中口径・大口径のシールドトンネル工法にP&PCセグメント工法を適用する場合の作業性の向上およびコスト低減に寄与しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明では、グラウト材として可塑性を有する水硬性グラウト材を使用する。
【0019】
図7に、低粘性型グラウト材、高粘性型グラウト材、および可塑性グラウト材について、せん断速度とせん断応力の関係を模式的に対比したグラフを例示する。低粘性型、高粘性型ともに、せん断応力が低い状態から、せん断応力の増大に伴ってせん断速度が上昇する。そして、低粘性型は流動性が高く(すなわちグラフの傾きが小さく)、高粘性型は流動性が低い(すなわちグラフの傾きが大きい)。これに対し、可塑性グラウト材では、せん断応力の低い段階では非常に流動性が低いが(すなわちグラフの傾きが非常に大きいが)、せん断応力がある程度以上に大きくなった段階で急激に流動性が高くなる(すなわち急激にグラフの傾きが小さくなる)。
【0020】
このようなグラウト材の流動特性を、シース内へのグラウト注入時におけるグラウト注入挙動に当てはめてみると、定性的には以下のようになる。
低粘性型グラウト材では、流動性が高いために下り勾配で先流れ現象が生じやすい。
高粘性型グラウト材では、流動性が低いためにシース内での流動抵抗が大きくなり、充填には大きな加圧力が必要となる。その反面、流動先端角θ(図6)もあまり大きくはなく、下り勾配での先流れ現象を防止するには非常に大きな注入速度での注入が必要となる。
可塑性グラウト材では、シース内壁等から受けるせん断応力によって流動抵抗が小さくなり(図7のグラフの傾きが小さい部分に相当)、流動先端部では大きなせん断抵抗を受けないので変形しにくく(図7のグラフの傾きが非常に大きい部分に相当)、流動先端角θは90°に近い大きな値となる。このため、あまり大きな加圧力を必要とせずにグラウト材の注入が可能であるとともに、下り勾配での先流れ現象も効果的に防止できる。
【0021】
しかしながら、P&PCセグメント工法ではシース内部にPC鋼材が挿入されており、シース内の空隙断面の形状は単純な円形ではない。また、シースの配置がリング状であるためPC鋼材はシース内で常にリングの内側に沿って位置することになるという、特殊性もある。このため、可塑性を有するグラウト材であっても、小さな変形抵抗を有しながら先流れ現象を確実に防止することは必ずしも容易ではない。
また、一般に可塑性を有する材料(例えば水ガラスを主成分とするものなど)は、ひとたび流動をとめると硬化してしまうような現象も見られるため、単に可塑性を有するグラウト材を選択するだけでは一方向から再びグラウトを注入することが困難となる。
【0022】
発明者らは詳細な検討の結果、JASSフロー試験(φ50×h50mm)における無振動時のフローが60mm〜100mm未満、好ましくは60〜90mm、さらに好ましくは60mm〜70mm未満であり、JP漏斗試験では流下時間が測定できない(閉塞してしまう)性状を有し、シース内充てん完了後5分以上経過しても再度注入が可能で,かつ,材齢7日の圧縮強度が30N/mm2以上である水硬性グラウトを使用することが極めて有効であることを見出した。このグラウト材を注入圧力0.65〜1.3MPaでシース内に1方向に注入することにより、良好な施工性と充填性が実現される。5分経過して、再び一方向から注入することにより、さらに確実な充てん性が実現される。
【実施例】
【0023】
トンネル口径が5m級のシールドトンネル工法を模して、図8に示すように環状にシースを組み立て、そのシースの内部にPC鋼材を模擬した高弾性樹脂ホースを通し、高弾性樹脂ホースがシース内でリング内側のシース内面に沿って位置するように、高弾性樹脂ホースに適度な張力(人力による)を付与した状態でXアンカーにより定着した。シースとしては、内部が観察できる透明シース(材質:透明塩化ビニル)と、実際の施工に使用する実シース(材質:ポリエチレン)を用意した。一部の試験ケースでは、頂部からの下り勾配部にシース内部の気体を排出する穴(エア抜き穴)を設けたシースを適用した。この試験装置の仕様を表1に示す。
【0024】
【表1】

【0025】
グラウト材として表2に示すものを用意した。JISフローはJIS A1101に準拠したフロー試験、JASSフローは日本建築学会で標準化されたフロー試験(φ50×h50mm、無振動時)による結果であり、[最大流れ方向のフロー値]×[その直角方向におけるフロー値]を表示した。JP漏斗流下時間は土木学会で標準化された試験方法(JSCE−F 531−1999)において、計測された値を示した。ブリーディング率および体積変化は土木学会で標準化された試験方法(JSCE−F 522−1999)に準拠して求めた。表2中、「可塑性A」と称するものが本発明の対象である。σ7は材令7日における圧縮強度である。
【0026】
【表2】

【0027】
これらのグラウト材を用いて、表3に示す条件で各試験No.の試験を行った。グラウト材注入口と排出口の機能を併せ持つXアンカーを使用し、その注入口から1方向にグラウト材を注入した。そして、注入されたグラウト材の先端が排出口に到達した時点で一旦注入操作を中断した。その後、必要に応じて再注入を行った。表3の最終排出手段の欄に「排出せず」と記載したものは、注入されたグラウト材の先端が排出口に到達した時点ですべての注入操作を終了したものである。充填状況の評価は、グラウト材が硬化した後、シースを破壊することにより、目視で行った。表4に試験結果を示す。なお、試験No.2、3、6、7、14は、試験中にグラウト材の漏出が発生したので、その時点で試験を中止した。
【0028】
【表3】

【0029】
【表4】

【0030】
可塑性Aを使用した本発明例では、注入速度が1〜15L/minの広い範囲で先流れ現象が発生せず、良好な充填結果が得られた。注入圧力も0.65〜1.3MPaの範囲に収まり、装置に対する負荷が過大になることはない。また、充填性を確保するために多量のグラウト材を過剰に再注入する必要がない。エア抜き穴も必要ない。
【0031】
これに対し、低粘性タイプのグラウト材を使用した比較例では、注入速度を速くしても先流れ現象を防止することは困難であり、エア抜き穴を設けないと未充填部が生じる。また、再注入により過剰のグラウト材を注入する必要がある。
【0032】
可塑性Cは可塑性を有する材料ではあるが、充分な流動先端角度が形成されなかったため、先流れ現象を安定して防止することができず、未充填部が生じた。また、再注入を試みたが、注入圧が急激に上昇したため、再注入が不可能であった。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】P&PCセグメント工法の手順を模式的に示す図。
【図2】PC鋼材を緊張定着する段階のセグメント横断面図(a)および定着部セグメントの平面図(b)を模式的に示した図。
【図3】PC鋼材をらせん状に配置した場合のセグメントの組み立て状態を模式的に示した図。
【図4】セグメント内のシースにPC鋼材が挿入された段階のシースの断面を模式的に示した図。
【図5】先流れ現象が生じているグラウト先端部付近の様子を模式的に示したシースの断面図。
【図6】先流れ現象が生じていないグラウト先端部付近の様子を模式的に示したシースの断面図。
【図7】低粘性型グラウト材、高粘性型グラウト材、および可塑性グラウト材について、せん断速度とせん断応力の関係を模式的に例示したグラフ。
【図8】実施例で使用した試験装置の形状、寸法を示した図。
【符号の説明】
【0034】
10 シース
11 PC鋼材
12 コンクリート
13 シース内面
14 空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予めシースを埋め込んだコンクリート製セグメントを、隣り合うセグメント間のシースがつながるようにして1リング組み立てた後、セグメントの1つに設けた切り欠き部からシース内にPC鋼材を挿入し、各セグメント内を通って環状またはらせん状に配置された前記PC鋼材を緊張定着することにより、トンネルの円周方向にプレストレスを導入するとともに、PC鋼材が挿入されたシース内の空隙にグラウト材を注入するシールドトンネル工法において、
グラウト材として、JASSフロー試験(φ50×h50mm)における無振動時のフローが60mm以上〜100mm未満であり、JP漏斗試験では流下時間が測定できない(閉塞してしまう)性状を有する水硬性グラウトを使用することを特徴とするシールドトンネル工法。
【請求項2】
予めシースを埋め込んだコンクリート製セグメントを、隣り合うセグメント間のシースがつながるようにして1リング組み立てた後、セグメントの1つに設けた切り欠き部からシース内にPC鋼材を挿入し、各セグメント内を通って環状またはらせん状に配置された前記PC鋼材を緊張定着することにより、トンネルの円周方向にプレストレスを導入するとともに、PC鋼材が挿入されたシース内の空隙にグラウト材を注入するシールドトンネル工法において、
グラウト材として、JASSフロー試験(φ50×h50mm)における無振動時のフローが60mm以上〜100mm未満であり、JP漏斗試験では流下時間が測定できない(閉塞してしまう)性状を有し、かつ材齢7日の圧縮強度が30N/mm2以上である水硬性グラウトを使用することを特徴とするシールドトンネル工法。
【請求項3】
PC鋼材が挿入されたシースは、下記(1)式で定義されるシース内の空隙断面積が500mm2以上である請求項1または2に記載のシールドトンネル工法。
[空隙断面積]=[シース内空の断面積」−[PC鋼材の断面積] ……(1)
【請求項4】
PC鋼材が挿入されたシースは、1箇所のグラウト材注入口と、1箇所の排出口を有し、前記排出口の他にはグラウト材注入時にシース内部の気体を排出する穴が設けられていないものである請求項1〜3のいずれかに記載のシールドトンネル工法。
【請求項5】
1方向からの連続注入によってグラウト材の注入作業を終了させる請求項4に記載のシールドトンネル工法。
【請求項6】
1方向からの連続注入によって前記排出口からグラウト材の排出が確認された後、注入を中断し、注入を中断してから5分以上経過した後に再度1方向から注入する手法によりグラウト材の注入作業を終了させる請求項4に記載のシールドトンネル工法。

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図1】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−81990(P2008−81990A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−261852(P2006−261852)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【出願人】(592037907)株式会社デイ・シイ (36)
【Fターム(参考)】