説明

シールド掘進機におけるテールシールの整備方法および装置

【課題】 テールシールの交換等の整備を行うにあたり、発火のおそれを小さくするとともに、作業効率を向上させ、さらには高い止水性を実現することができるシールド掘進機におけるテールシールの整備方法および装置を提供する。
【解決手段】 シールド掘進機1における外筒部10の後方には、テールシール20が設けられている。テールシール20のメンテナンスを行う際、セグメントSとして、アイスパッキン造成管25が設けられた特殊セグメントS1を設置し、アイスパッキン造成管25に冷却流体を循環供給することにより、外筒部10とセグメントSとの間の地山にアイスパッキンPを形成する。このアイスパッキンPによって外筒部10とセグメントSとの間を止水して、テールシール20のメンテナンスを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機におけるテールシールの整備方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シールド掘進機においては、その後方において、外筒部とセグメントとの間から外筒部の内部に地下水が浸入することを防止するために、テールシールが設けられている。テールシールは、外筒部の後端部に設けられており、その先端が、セグメントと密閉することにより、外筒部とセグメントとの間を止水している。このテールシールは、シールド掘進機における掘進が進行するにつれて磨耗等することから、適宜交換したり、修理したりすることが行われる。
【0003】
テールシールの交換等を行う際には、外筒部とセグメントとの間を止水する必要が生じる。テールシールの交換等を行う際に外筒部とセグメントとの間を止水する方法として、従来、セグメントの先端に発泡ウレタンで形成されたテールシールを設け、このテールシールで外筒部とセグメントとの間を止水するシールド機テールシールの緊急止水装置がある(たとえば特許文献1)。
【特許文献1】特開平10−131683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に開示された緊急止水装置では、セグメントに設けられたテールシールを外筒部に押し付けて止水を図っている。このため、高い止水性は得られるものの、止水性をさらに高める余地があるものであった。また、テールシールとして発泡ウレタンを用いている。発泡ウレタンは可燃性であることから、テールシールの撤去の際にガス切断器を用いると、発泡ウレタンを発火させてしまうおそれがあるという問題があった。さらに、新しいテールシールを取り付ける際には、溶接を行わなければならないことから、テールシールシールを発火させないように慎重に作業を進めなければならず、作業効率が悪いという問題もあった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、テールシールシールの交換等の整備を行うにあたり、発火のおそれを小さくするとともに、作業効率を向上させ、さらには高い止水性を実現することができるシールド掘進機におけるテールシールの整備方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明に係るシールド掘進機におけるテールシールの整備方法は、外筒部の後端部にテールシールが設けられ、後方に組み立てたセグメントと外筒部の内側とをテールシールによって塞ぐことにより、外筒部内への地下水の侵入を防止するシールド掘進機におけるテールシールを整備するにあたり、テールシールの直後位置における地山を凍結装置によって凍結させて、外筒部とセグメントとの間に凍土を形成した後、テールシールの整備を行うことを特徴とするものである。
【0007】
本発明に係るシールド掘進機におけるテールシールの整備方法では、テールシールの直後位置における地山を凍結装置によって凍結させて、地山を凍結させて凍土(アイスパッキン)を形成している。このアイスパッキンを形成することにより、外筒部からテールシールを取り外した際に、外筒部の後端部とセグメントとの間から地下水が外筒部の内部に流入することを防止することができる。したがって、テールシールの交換等の整備を行うにあたり発泡ウレタンなどを用いる高い止水性を発揮することができるので、発火のおそれを小さくすることができる。また、外筒部の後端部とセグメントとの間を確実に止水することができるので、テールシールの交換作業などの作業効率を向上させるとともに高い止水性を実現することができる。
【0008】
なお、本発明にいうテールシールの整備とは、テールシールのメンテナンス一般の作業等をいい、テールシールの清掃、交換、修理、保守、テールシール部材間に侵入した異物の除去等の作業をいう。
【0009】
ここで、テールシールは、外筒部の延在方向に沿って離間して配設された複数のテールシール部材からなり、凍結装置は、複数のテールシール部材のうちの最後部のテールシール部材の直後位置における地山を凍結させる態様とすることができる。
ル部材の直後位置における地山を凍結させる態様とすることができる。
【0010】
このように、凍結装置は、複数のテールシール部材のうちの最後部のテールシール部材の直後位置における地山を凍結させることにより、その前段のテールシール部材の整備作業を容易に行うことができる。
【0011】
また、テールシールの整備は、テールシール部材の交換またはテールシール部材間に侵入した異物の除去作業である態様とすることができる。ここでいう異物として代表的には、裏込め注入材などを挙げることができる。
【0012】
他方、上記課題を解決した本発明に係るシールド掘進機におけるテールシールの整備装置は、上記シールド掘進機におけるテールシールの整備方法に用いられ、凍結装置が、凍結させられる地山の直前位置におけるテールシールと当接するセグメントに設けられているものである。
【0013】
凍結装置が、凍結させられる地山の直前位置におけるテールシールと当接するセグメントに設けられていることにより、テールシールの後方の地山を容易に凍結させることができる。
【0014】
ここで、凍結装置は、セグメントにおける先端部に設けられている態様とすることができる。
【0015】
凍結装置がセグメントにおける先端部に設けられていることにより、最前部に位置するセグメントと外筒部との間における地山を直接凍結させることができる。このため、側面視した状態で外筒部の後端部とセグメントの先端部とが重ならないようにすることができるので、セグメントが邪魔となることなく、外筒部の内側から最後部のテールシールの整備を容易に行うことができる。
【0016】
また、上記シールド掘進機におけるテールシールの整備方法に用いられ、凍結装置は、外筒部のうち、凍結させられる地山の直前位置におけるテールシールが取り付けられている位置に設けられている態様とすることもできる。
【0017】
凍結装置がこの位置に設けられていることにより、テールシールの後方の地山を容易に凍結させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るシールド掘進機におけるテールシールの整備方法および装置によれば、テールシールの交換等の整備を行うにあたり、発火のおそれを小さくするとともに、作業効率を向上させ、さらには高い止水性を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。図1は本発明の第1の実施形態に係るテールシール整備装置を備えるシールド掘進機の側断面図、図2は本発明の実施形態に係るシールド掘進機における後端部の拡大側断面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係るシールド掘進機1は、外筒部10を備えている。また、外筒部10における後部には、シールドジャッキ17が設けられている。シールドジャッキ17は、シールドジャッキシリンダ17Bおよびシールドジャッキロッド17Aを備えており、シールドジャッキロッド17Aの先端は、組み立てられたセグメントSを押圧する。シールドジャッキロッド17AでセグメントSを押圧することにより、セグメントSに反力をとってシールド掘進機1を前進させる。
【0021】
さらに、外筒部10の後端部には、テールシール20が設けられている。テールシール20は、シールド掘進機1の後端部において、セグメントSとシールド掘進機1との間を止水しており、地山における地下水や土砂の侵入を防止している。テールシール20は、図2に示すように、1段目テールシール部材(以下「第1テールシール部材」という)21と、2段目テールシール部材(以下「第2テールシール部材」という)22と、3段目テールシール部材(以下「第3テールシール部材」という)23と、を備えている。このうち、第3テールシール部材23が外筒部10の内側の最後端部に設けられており、外筒部10の内側におけるその前方に第2テールシール部材22が設けられ、外筒部10の内側におけるさらにその前方に第1テールシール部材21が設けられている。後方に組み立てたセグメントSと外筒部10の内側とをテールシール20によって塞ぐことにより、外筒部10内への土砂等の侵入を防止している。
【0022】
また、外筒部10における後端部には、温度計を挿入可能とされた挿入孔が形成されている。この挿入孔には、常時温度計Tが挿入されており、この温度計Tによって、外筒部10の周囲における地山の温度を計測することができる。他方、シールドトンネルとして組み立てられたセグメントSのうち、最先端に位置する特殊セグメントS1には、冷却流体が循環供給されるアイスパッキン造成管25が設けられている。なお、冷却流体としては、冷却流体が冷熱を有する液体や気体、たとえば液体窒素や気体窒素などを用いることができる。あるいは、液体窒素などの冷熱を吸収して冷却された流体な気体などの冷媒(ブライン)を用いることもできる。
【0023】
図3に示すように、特殊セグメントS1同士の間における各アイスパッキン造成管25の連結位置には、Oリング26が介在されている。このOリング26を介して各アイスパッキン造成管25同士が連結される。ただし、図4に示すように、特殊セグメントS1同士の間における各アイスパッキン造成管25同士を、フレキシブルホース27で接続する態様とすることもできる。
【0024】
図1に示すように、アイスパッキン造成管25には、冷媒タンク24が接続されており、図示しないポンプを作動させることにより、アイスパッキン造成管25に対してマイナス温度とされた冷却流体が循環供給される。このアイスパッキン造成管25に冷却流体が循環供給されことにより、外筒部10の後端部周囲近傍における地山を凍結させることができる。
【0025】
次に、本実施形態に係るシールド掘進機1におけるテールシールの整備方法の手順について説明する。ここでは、テールシールの整備方法として、テールシールの交換作業を行う例について説明する。
【0026】
シールド掘進機1によって掘進を行っている際には、カッタヘッド11を回転させることにより、地山を掘削する。また、シールド掘進機1を前進させる際、シールドジャッキ17の伸縮を繰り返し、シールド掘進機1が前進する際にセグメントSが組み立てられる。ここのセグメントSとしては、アイスパッキン造成管25が設けられていない通常セグメントS2が用いられる。また、外筒部10の後端部よりもさらに後方では、図示しない裏込め注入装置によって、組み立てられたセグメントSと地山との間に裏込め注入材が注入される。
【0027】
シールド掘進機1が掘進を行う際、シールド掘進機1の後端部には、テールシール20が設けられており、テールシール20によってシールド掘進機1の後端部とセグメントSとの間における止水が図られている。ところが、シールド掘進機1の掘進が進行すると、テールシール20に磨耗等が生じ、図5(a)に示すように、漏水Wが生じ始める。漏水Wが生じると、テールシール20の交換を要することとなる。テールシール20の交換は、次のようにして行われる。
【0028】
テールシール20を交換する時期となると、図5(b)に示すように、セグメントSとしてアイスパッキン造成管25が設けられた特殊セグメントS1を先端に組み付ける。続いて、さらに掘進を進行し、図5(c)に示すように、先端に通常セグメントS2を組み付ける。このとき、特殊セグメントS1におけるアイスパッキン造成管25には、冷却流体を循環供給し、外筒部10とセグメントSとの間における地山の凍結を開始する。
【0029】
地山の凍結を行う間、温度計Tを挿入孔に挿入し、地山における土砂の温度管理を行う。温度管理では、地山の温度が0度以下となっているか否かを確認し、0度以下となっている場合には、地山が凍結していると判断する。地山の凍結を開始して、ある程度の時間が経過すると、図5(d)に示すように、外筒部10における後端部とセグメントSとの間には、凍土となるアイスパッキンPが形成される。このアイスパッキンPは、最後部に位置する第3テールシール部材23に沿って形成される。アイスパッキンPが形成されることにより、外筒部10における後端部とセグメントSとの間からの漏水が防止される。
【0030】
このようにアイスパッキンPを外筒部10とセグメントSとの間においてシールド掘進機1の全周にわたって形成したら、図6(a)に示すように、一旦取り付けたセグメントSを取り外し、外筒部10の内側から第1テールシール部材21および第2テールシール部材22が見えるようにする。その後、図6(b)に示すように、第1テールシール部材21および第2テールシール部材22を取り外し、第1テールシール部材21および第2テールシール部材22を交換する。この間、アイスパッキン造成管25には、冷却流体を循環供給し続け、外筒部10における後端部とセグメントSとの間に形成したアイスパッキンPを維持する。
【0031】
その後、図6(c)に示すように、第1テールシール部材21および第2テールシール部材22として新品を取り付ける。そして、アイスパッキン造成管25における冷却流体の循環供給を停止し、図6(d)に示すように、アイスパッキンPを解凍する。それから、取り外したセグメントSを再び取り付けて、シールド掘進機1における掘進を再開する。
【0032】
このように、本実施形態に係るシールド掘進機1においては、第1テールシール部材21および第2テールシール部材22を交換するにあたり、アイスパッキン造成管25に冷却流体を循環供給することにより、アイスパッキンPを造成し、外筒部10とセグメントSとの間を止水している。このため、外筒部10の後方からの外筒部10内に対する漏水を防止しながら、第1テールシール部材21および第2テールシール部材22の交換を行うことができる。このとき、発泡ウレタンなどを用いる必要がないので、テールシールの交換作業中における発火のおそれを小さくすることができる。また、外筒部10の後端部とセグメントSとの間を確実に止水することができるので、テールシールの交換作業などの作業効率を向上させるとともに高い止水性を実現することができる。
【0033】
次に、最後部に位置する第3テールシール部材23の交換する場合について説明する。第3テールシール部材23を交換する際には、図7(a)に示すように、セグメントSとして、先端部にアイスパッキン造成管25が設けられた特別セグメントS3を用いる。第3テールシール部材23を交換する際には、特別セグメントS3におけるアイスパッキン造成管25に冷却流体を循環供給することにより、外筒部10とセグメントSとの間にアイスパッキンPを造成する。
【0034】
たとえば、第1テールシール部材21および第2テールシール部材22の交換を行う際に用いる特殊セグメントS1を用いて第3テールシール部材23の交換を行うとすると、図7(b)に示すように、側面視した状態で外筒部10の後端部と特殊セグメントS1の先端部とが重なってしまう。このため、外筒部10の内側から第3テールシール部材23を交換しようとしても、作業員の手などが届き難く、第3テールシール部材23の交換作業に手間取ることとなってしまう。
【0035】
この点、アイスパッキン造成管25が設けられた特別セグメントS3を用いると、外筒部10の後端部とセグメントSの先端部とが重ならないようにすることができ、作業員の手などが第3テールシール部材23に容易に届くようになる。このため、第3テールシール部材23の交換作業を容易に行うことができる。
【0036】
また、シールド掘進機1による掘進を進めていくと、図8に示すように、裏込め注入装置による裏込め注入材Uが少量ずつ第3テールシール部材23〜第1テールシール部材21を越えて、第1テールシール部材21〜第3テールシール部材23の間に滞留する。この裏込め注入材Uの滞留量が多量となると、テールシール20による止水性が低下するので、滞留した裏込め注入材Uを除去する作業が必要となる。
【0037】
このような裏込め注入材Uを除去する作業を行う際には、図8に示すように、特別セグメントS3を用いて、第3テールシール部材23を交換する作業と同様にして、外筒部10とセグメントSとの間にアイスパッキンPを造成する。外筒部10とセグメントSとの間にアイスパッキンPを造成することにより、外筒部10内における地下水の漏水を防止することができるので、裏込め注入材Uを除去する作業を確実に行うことができる。また、外筒部10の後端部とセグメントSの先端部とが重ならないようにすることができるので、第2テールシール部材22と第3テールシール部材23との間においても、裏込め注入材Uを除去する作業を確実に行うことができる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1の実施形態と比較して、アイスパッキン造成管25の取付位置が異なっている。図9に示すように、本実施形態に係るシールド掘進機におけるテールシールの整備装置では、外筒部10における後端部にアイスパッキン造成管25が設けられている。また、アイスパッキン造成管25を外筒部10に設ける場合には、温度計TをセグメントSに設けている。
【0039】
外筒部10におけるアイスパッキン造成管25の取付位置は、図10(a)に示すように、外筒部10の外側、図10(b)に示すように、外筒部10の内部、図10(c)に示すように、外筒部10の内側のいずれの位置とすることもできる。また、アイスパッキン造成管25には、冷媒タンク24が接続されており、図示しないポンプを作動させることにより、アイスパッキン造成管25に対してマイナス温度とされた冷却流体が循環供給される。
【0040】
アイスパッキン造成管25に対して冷却流体を循環供給する際には、アイスパッキン造成管25が外筒部10の外側に設けられている場合には、図11に破線Aで示すように、冷却流体をアイスパッキン造成管25に供給するための流路を外筒部10の外側に設ける。また、アイスパッキン造成管25が外筒部10の内部に設けられている場合には、破線Bで示すように、冷却流体をアイスパッキン造成管25に供給するための流路を外筒部10の内部に設ける。さらに、アイスパッキン造成管25が外筒部10の外側に設けられている場合には、破線Cで示すように、冷却流体をアイスパッキン造成管25に供給するための流路を外筒部10の内側に設ける。
【0041】
このように、アイスパッキン造成管25をシールド掘進機1における外筒部10に設けた場合でも、アイスパッキン造成管25に冷却媒体を循環供給することにより、外筒部10の後端部周囲近傍における地山を凍結させることができる。そして、地山を凍結させてアイスパッキンを造成することにより、外筒部10とセグメントSとの間を止水することができる。このため、外筒部10の後方からの外筒部10内に対する漏水を防止しながら、テールシール20の整備作業を行うことができる。
【0042】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記の実施形態では、温度計Tを設けたままとしているが、アイスパッキンPを造成する際に、温度計を挿入孔に挿入する態様とすることもできる。さらに、テールシールの整備としては、テールシールの交換や異物除去のほか、テールシールの保守、点検などの作業を含むことができる。また、異物としては裏込め注入材のほか、地山から流入する土砂であってもよい。さらに、冷凍管以外の凍結装置を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1の形態に係るシールド掘進機の側断面図である。
【図2】シールド掘進機における後端部の拡大側断面図である。
【図3】Oリングが設けられたセグメントの正断面図である。
【図4】アイスパッキン造成管同士がフレキシブルホースで接続されたセグメントの正断面図である。
【図5】テールシールの交換を行う工程を側面視した工程図であるである。
【図6】図5に続く工程を示す工程図である。
【図7】(a)は特別セグメントを用いてアイスパッキンを造成したテールシールの側断面図、(b)は特殊セグメントを用いてアイスパッキンを造成したテールシールの側断面図である。
【図8】裏込め注入材が滞留するテールシールの側断面図である。
【図9】第2の形態に係るシールド掘進機の側断面図である。
【図10】シールド掘進機における後端部の拡大側断面図であり、(a)は外筒部の外側にアイスパッキン造成管を設けた場合、(b)は外筒部の内部にアイスパッキン造成管を設けた場合、(c)は外筒部のうち側にアイスパッキン造成管を設けた場合である。
【図11】シールド掘進機における後端部の拡大側断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1…シールド掘進機
10…外筒部
11A…カッタビット
11…カッタヘッド
12…仕切り板
13…チャンバ
14…回転軸
15…送泥管
16…排泥管
17…シールドジャッキ
17B…シールドジャッキシリンダ
17A…シールドジャッキロッド
20…テールシール
21…第1テールシール部材
22…第2テールシール部材
23…第3テールシール部材
24…冷媒タンク
25…アイスパッキン造成管
26…Oリング
27…フレキシブルホース
P…アイスパッキン
S…セグメント
S1…特殊セグメント
S2…通常セグメント
S3…特別セグメント
T…温度計
U…裏込め注入材
W…漏水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒部の後端部にテールシールが設けられ、後方に組み立てたセグメントと外筒部の内側とを前記テールシールによって塞ぐことにより、前記外筒部内への地下水の侵入を防止するシールド掘進機におけるテールシールを整備するにあたり、
前記テールシールの直後位置における地山を凍結装置によって凍結させて、前記外筒部と前記セグメントとの間に凍土を形成した後、前記テールシールの整備を行うことを特徴とするシールド掘進機におけるテールシールの整備方法。
【請求項2】
前記テールシールは、前記外筒部の延在方向に沿って離間して配設された複数のテールシール部材からなり、
前記凍結装置は、前記複数のテールシール部材のうちの最後部のテールシール部材の直後位置における地山を凍結させる請求項1に記載のシールド掘進機におけるテールシールの整備方法。
【請求項3】
前記テールシールの整備は、テールシール部材の交換またはテールシール部材間に侵入した異物の除去作業である請求項1または請求項2に記載のシールド掘進機におけるテールシールの整備方法。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のシールド掘進機におけるテールシールの整備方法に用いられ、
前記凍結装置が、凍結させられる地山の直前位置におけるテールシールと当接するセグメントに設けられているシールド掘進機におけるテールシールの整備装置。
【請求項5】
前記凍結装置は、前記セグメントにおける先端部に設けられている請求項4に記載のシールド掘進機におけるテールシールの整備装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のシールド掘進機におけるテールシールの整備方法に用いられ、
前記凍結装置は、前記外筒部のうち、凍結させられる地山の直前位置におけるテールシールが取り付けられている位置に設けられているシールド掘進機におけるテールシールの整備装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−46809(P2009−46809A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211012(P2007−211012)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【Fターム(参考)】