説明

シールド掘進機及び掘進方法

【課題】地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進するシールド掘進機及び掘進方法であって、既設トンネルの一部を確実切削できると共に、地山の土砂の部分を安定して切削できるシールド掘進機及び掘進方法を提供する。
【解決手段】シールド本体13の前部に取り付けられ、主として地山の土砂を切削するために掘進方向と平行な軸14廻りに回転駆動される回転カッタ4と、回転カッタ4に隣接させてシールド本体13の前部に取り付けられ、主として既設トンネル2の一部6bを切削するための縦軸カッタ5とを備え、縦軸カッタ5は、シールド本体13の前部に掘進方向と直交する方向の軸20廻りに回転可能に支持された回転体21と、回転体21にその周方向及び軸方向に間隔を隔てて装着された複数のビット22と、回転体21を軸20廻りに回転駆動するための駆動手段23とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設トンネルに沿って新たなトンネルを合流又は分岐するように接続して構築するために、地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進するシールド掘進機及び掘進方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、既設トンネルに沿って新たなトンネルを合流又は分岐するように接続して構築する場合(例えば、自動車用のトンネルにおいて、既設の本線トンネルに沿って分岐・合流のためのランプトンネルを接続して構築する場合)、接続部の地山に地上から薬剤を注入する等して大規模な地盤改良を行い、上記ランプトンネルを開削工法等を用いた土木工事によって行っていた。
【0003】
なお、本願発明と関連する先行技術として特許文献1、2に記載された異形断面掘削トンネル掘進機が知られているが、これは、回転カッタの未掘削域をドラムカッタによって掘削するようにしたものであり、地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進するものではなく、本願発明とは技術的な前提が全く異なるものである。
【0004】
【特許文献1】特開平8−165894号公報
【特許文献2】特開平8−312292号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したランプトンネルの構築方法では、地盤改良を地上から行うため、地上の道路状況によって工事が制約を受ける。また、開削工法となるため、工期が延び、地上の道路の渋滞の長期化を招く。また、作業員による大規模な土木工事が必要なため、工期・費用が増大する。
【0006】
そこで、本発明の目的は、地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進するシールド掘進機及び掘進方法であって、既設トンネルの一部を確実切削でき、地山の土砂の部分を安定して切削でき、工期を短縮でき、工費が安価となるシールド掘進機及び掘進方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために第一の発明は、地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進するためのシールド掘進機であって、シールド本体の前部に取り付けられ、主として上記地山の土砂を切削するために掘進方向と平行な軸廻りに回転駆動される回転カッタと、該回転カッタに隣接させて上記シールド本体の前部に取り付けられ、主として上記既設トンネルの一部を切削するための縦軸カッタとを備え、該縦軸カッタは、上記シールド本体の前部に掘進方向と直交する方向の軸廻りに回転可能に支持された回転体と、該回転体にその周方向及び軸方向に間隔を隔てて装着された複数のビットと、上記回転体を上記軸廻りに回転駆動するための駆動手段とを有するものである。
【0008】
上記回転カッタを、掘進方向と直交する方向に間隔を隔てて複数配置し、上記縦軸カッタを、これら回転カッタの列の脇に配置してもよい。
【0009】
上記回転カッタと上記縦軸カッタとは、これらカッタの掘削域が掘進方向前方から見て重複するように、掘進方向に間隔を隔てて配置されてもよい。
【0010】
また、第二の発明は、地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進する方法であって、上記地山の土砂部分は、主としてシールド本体の前部に取り付けた回転カッタを掘進方向と平行な軸廻りに回転させることで切削し、上記既設トンネルの一部は、主として上記シールド本体の前部に取り付けた縦軸カッタを掘進方向と直交する方向の軸廻りに回転させることで切削するようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るシールド掘進機及び掘進方法によれば、地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進するに際して、既設トンネルの一部を確実切削でき、地山の土砂の部分を安定して切削でき、工期を短縮でき、工費が安価となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の好適実施形態を添付図面を用いて説明する。
【0013】
図6及び図7に示すように、本実施形態に係るシールド掘進機1は、所定間隔を隔てて略平行に構築された既設トンネル2、2(本線トンネル)の間に、これらのトンネル2、2に合流・分岐する新たなトンネル3(ランプトンネル)を構築するためのものである。
【0014】
本線トンネル2のトンネル壁6は、シールド掘進機1のカッタ4、5では掘削できない通常部分6aと、掘進機1のカッタ4、5で掘削可能な掘削可能部分6bとからなる。通常部分6aは、所定強度を有する通常のセグメント(鋼製、コンクリート製等)からなり、掘削可能部分6bは、モルタルやFRP構造又はモルタルにCF線等を配したセグメントからなる。掘削可能部分6bは、双方の本線トンネル1の対向する部分に配置されている。
【0015】
本線トンネル2内には、掘削可能部分6bと通常部分6aとを仕切るようにして隔壁7が設けられている。隔壁7は、掘進機1のカッタ4、5では掘削できない材質(鋼製、コンクリート製等)からなる。隔壁7と掘削可能部分6bとで区画された空間には、中詰め材8が充填されている。中詰め材8は、掘進機1のカッタ4、5によって容易に掘削されるものが用いられ、例えば、本線トンネル2を構築したシールド掘進機が掘削した土砂(流動性)が用いられる。
【0016】
本線トンネル2内には、掘削可能部分6bと通常部分6aとを略水平に架け渡すようにして補強用の梁9が設けられていると共に、梁9と通常部分6aとを略垂直に架け渡すようにして補強用の柱10が設けられている。梁9及び柱10は、本線トンネル2の軸方向に間隔を隔てて複数設けられている。
【0017】
さて、これら本線トンネル2、2の間には、双方の本線トンネル2、2の掘削可能部分6b、6bを切削しながら地山を掘進する本実施形態に係るシールド掘進機1によって、ランプトンネル3が構築される。
【0018】
本実施形態に係るシールド掘進機1は、図1及び図2に示すように、筒状に形成されたシールドフレーム11と、シールドフレーム11内の前部を仕切る隔壁12とからなるシールド本体13を有する。シールドフレーム11は、上下の円弧部11aと左右の直線部11bとから上下方向に長い断面略矩形の筒状に形成されている。シールドフレーム11内の後部には、シールドフレーム11内にてセグメントをリング状に組み立てるためのエレクタ(図示せず)や、既設セグメントに反力を取ってシールド本体13を前進させるためのシールドジャッキ(図示せず)等が収容されている。
【0019】
隔壁12には、主として地山の土砂を切削するために、掘進方向と平行な軸14廻りに回転駆動される回転カッタ4が設けられている。回転カッタ4は、隔壁12に回転可能に支持された中央部15と、中央部15から径方向外方に延出された複数のスポーク16と、スポーク16の前面に設けられた図示しないビットと、中央部15を回転駆動するためのギヤ機構17及びモータ18からなる。なお、回転カッタ4は、このようなスポークタイプではなく、面板タイプであってもよい。
【0020】
回転カッタ4は、上下方向に長いシールドフレーム11に合わせて、上下方向(掘進方向と直交する方向)に所定間隔を隔てて二個配置されている。各回転カッタ4、4は、夫々のスポーク16が噛み合う間隔に離間されており、スポーク16、16同士が接触しないように回転の同期が取られている。未掘削域を小さくするためである。
【0021】
また、隔壁12には、上下に配置された回転カッタ4、4の列の左右両脇に位置させて、主として本線トンネル2の掘削可能部分6b(図6、図7参照)を切削するための縦軸カッタ5が設けられている。縦軸カッタ5は、上段の回転カッタ4の左側に配置された第1縦軸カッタ5aと、下段の回転カッタ4の左側に配置された第2縦軸カッタ5bと、上段の回転カッタ4の右側に配置された第3縦軸カッタ5cと、下段の回転カッタ4の右側に配置された第4縦軸カッタ5dとからなる。
【0022】
上側の第1及び第3縦軸カッタ5a、5cと、下側の第2及び第4縦軸カッタ5b、5dとの回転速度を異ならせることで、切羽の掘削抵抗が上下で不均一となるため、掘進機1のピッチング制御が可能となる。同様に、第1〜第4縦軸カッタ5a〜5dの回転速度や回転方向を適宜異ならせることで、掘進機1の方向制御(ピッチング、ローリング、ヨーイング)が可能となる。但し、第1及び第2縦軸カッタ5a、5bとを一体的に接続し、第3及び第4縦軸カッタ5c、5dとを一体的に接続して、構造の簡素化を図ってもよい。
【0023】
縦軸カッタ5は、隔壁12に設けられた支持フレーム19に上下方向(掘進方向と直交する方向)の軸20廻りに回転可能に支持された回転体21と、回転体21にその周方向及び軸方向に間隔を隔てて装着された複数のビット22と、回転体21を上記軸20廻りに回転駆動するための駆動手段23とを有する。なお、上記軸20は、掘進方向に対して傾斜していれば直交していなくても構わない。
【0024】
回転体21は、図3及び図4に示すように、支持フレーム19に軸支される回転軸21aと、回転軸21aにドーナッツ板状の穴あき円板24を介して取り付けられた円筒21bとからなる。回転軸21aには、ステー25を介してビット22が取り付けられ、円筒21bには直接ビット22が取り付けられている。
【0025】
支持フレーム19は、図1に示すように、回転軸21aの一端側を軸支する第1支持フレーム19aと、回転軸21aの他端側を軸支する第2支持フレーム19bとからなる。
【0026】
図2及び図3に示すように、第1支持フレーム19aは、略円筒状に形成され内部に設けられた軸受26、27、28によって回転軸21aを軸支する先端部分19a1と、先端部分19a1を隔壁12に固定すると共に駆動手段23の一部(ギヤ)を収容すべく中空に形成された支持部分19a2と、支持部分19a2に繋げて隔壁12より後方の坑内側に設けられ駆動手段23の残り(ギヤ)を収容すべく中空に形成されると共に駆動手段23のモータが装着される根元部分19a3とからなる。
【0027】
支持部分19a2の位置の円筒21bには、回転体21の回転を確保するために、周方向にスリット29が形成されており、円筒21bは、スリット29の部分を除き、先端部分19a1を径方向外側から覆うように形成されている。先端部分19a1によって覆われた回転軸21aの部分の前方に、スリット29の部分を除きビット22を配置するためである。
【0028】
根元部分19a3の外部には、駆動モータ30が複数鉛直に周設されており、各モータ30の駆動軸には、ピニオン31が取り付けられている。根元部分19a3の内部には、軸受32を介して上下方向に沿った軸33が支持されており、軸33には、ピニオン31に噛合する第1ギヤ34と、第2ギヤ35とが固定されている。支持部分19a2の内部には、軸受36を介して上下方向に沿った軸37が支持されており、軸37には、第2ギヤ35と噛合する第3ギヤ38が固定されている。先端部分19a1の内部には、第3ギヤ38と噛合する第4ギヤ39が回転軸21aに固定されて設けられている。これにより、モータ30を駆動することで各ギヤ31、34、35、38、39を介して回転軸21aが回転される。上記モータ30、ピニオン31、第1〜第4ギヤ34、35、38、39が、駆動手段23を構成する。
【0029】
図4に示すように、第2支持フレーム19bは、略円筒状に形成され内部に設けられた軸受40、41、42によって回転軸21aを軸支する先端部分19b1と、先端部分19b1を隔壁12に固定する支持部分19b2とからなる。第2支持フレーム19bにおいては、回転体21を軸支するのみであって回転体21を回転駆動しないため、支持部分19b2の内部に駆動手段23のギヤを収容する必要が無く、支持部分19b2の上下方向の厚さを第1支持フレーム19aの支持部分19a2よりも薄くできる。このため、円筒21bに形成されるスリット43の幅も狭くなっている。
【0030】
図1及び図2に示すように、縦軸カッタ5と回転カッタ4とは、これらのカッタ4、5の掘削域が掘進方向前方から見て重複するように、掘進方向に間隔を隔てて配置されている。各カッタ4、5による未掘削域を可及的に小さくするためである。それでも、多少の未掘削域が生じるため、本実施形態では補助カッタ44を設けている。なお、図例では、回転カッタ4が掘進方向前方に、縦軸カッタ5が後方に配置されている。
【0031】
補助カッタ44は、縦軸カッタ5及び回転カッタ4の未掘削域に位置させて、隔壁12に設けられている。図5に示すように、補助カッタ44は、モータ45及びギヤ機構46を介して回転駆動される。補助カッタ44は、本実施形態では、図1に示すように、隔壁12の上部の回転カッタ4と縦軸カッタ5との間の未掘削域に二個、同様に下部に二個の計四個設けられているが、隔壁12の中央部の上下の回転カッタ4、4の間の未掘削域Xに位置させて更に二個設けてもよい。
【0032】
回転カッタ4、縦軸カッタ5及び補助カッタ44で切削された土砂や本線トンネル2の掘削可能部分6bは、隔壁12に設けられたスクリューコンベヤ47によって隔壁12の後方(坑内)に搬送されるようになっている。
【0033】
以上の構成からなるシールド掘進機1による掘進方法を図6及び図7を用いて説明する。
【0034】
シールド掘進機1は、略平行に構築された本線トンネル2、2同士の間の地山を、双方の本線トンネル2、2の掘削可能部分6bを切削しながら掘進する。
【0035】
ここで、地山の土砂部分は、主として回転カッタ4を掘進方向と平行な軸14廻りに回転させることで切削され、本線トンネル2、2の掘削可能部分6bは、主として縦軸カッタ5を掘進方向と直交する方向の軸20廻りに回転させることで切削される。
【0036】
回転カッタ4は、土砂掘削用として多くの実績があり技術的にも安定しているため、確実に安定して土砂を切削できる。他方、縦軸カッタ5は、その回転速度を回転カッタ4の回転速度とは切り離して高めることや、回転体21へのビット22の取付数(周方向、軸方向)を変更すること等により、掘削可能部分6bの硬度に応じた所望の切削性能を確保できるため、確実に安定して掘削可能部分6bを切削できる。
【0037】
このように、主な被掘削対象物(トンネル2、2同士の間の地山、トンネル2、2の掘削可能部分6b)に対応させて回転カッタ4と縦軸カッタ5とを使い分けるようにしたので、地山を既設トンネル2に沿って該トンネル2の一部(掘削可能部分6b)を切削しながら掘進するに際して、既設トンネル2の一部6bを確実に切削できると共に地山の土砂の部分を安定して切削でき、工期を短縮でき、工費が安価となる。
【0038】
また、図例では、回転カッタ4が掘進方向前方に縦軸カッタ5が後方に配置されており、回転カッタ4及び縦軸カッタ5の掘削域(回転域)内に掘削可能部分6bが位置しているため、掘削可能部分6bは、先ず回転カッタ4によって大まかに切削された後、縦軸カッタ5によってきれいに精度よく切削される。
【0039】
また、回転カッタ4と縦軸カッタ5とを、これらのカッタ4、5の掘削域が掘進方向前方から見て重複するように、掘進方向に間隔を隔てて配置したので、各カッタ4、5による未掘削域を可及的に小さくでき、補助カッタ44の設置個数を低減できる。
【0040】
また、回転カッタ4を、掘進方向と直交する上下方向に間隔を隔てて二個配置し、縦軸カッタ5を、これら回転カッタ4の列の両脇に配置したので、断面略矩形状のトンネル3を構築できる。
【0041】
こうして、二本の本線トンネル2、2の間にランプ用のトンネル3を構築したならば、本線トンネル2、2とランプトンネル3との間の土砂およびその近傍の土砂を各トンネル2、3内から薬剤注入等によって地盤改良し、本線トンネル2の掘削可能部分6b及びランプトンネル3の上記掘削可能部分6bに対向する部分を各トンネル2、3内から除去し、各トンネル2、2、3を連通する。
【0042】
本発明は、上記実施形態に限定されない。
【0043】
例えば、本線トンネル2が左右いずれか一本のみの場合には、それに対応させて縦軸カッタ5を一個とする。
【0044】
また、本線トンネル2の掘削可能部分6bのサイズが小さいものであるときには、回転カッタ4を一個とすると共に、その脇に掘削可能部分6bのサイズに合わせた長さの縦軸カッタ5を配置し、且つそれらに合わせてシールドフレーム11の断面形状を変更する。
【0045】
また、掘削可能部分6bのサイズが大きいものであるときには、回転カッタ4を三個以上並べると共に、その脇に回転カッタ4の配列方向に沿って掘削可能部分6bのサイズに合わせた長さの縦軸カッタ5を配置し、且つそれらに合わせてシールドフレーム11の断面形状を変更する。
【0046】
また、掘削可能部分6bが本線トンネル2の下部又は上部に配置されるときには、縦軸カッタ5をシールド本体13の前部の上部又は下部に水平に配置する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の好適実施形態を示すシールド掘進機の正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】上記シールド掘進機の作動を示す説明図(平断面図)である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 シールド掘進機
2 既設トンネルとしての本線トンネル
4 回転カッタ
5 縦軸カッタ
6b 一部としての掘削可能部分
13 シールド本体
14 掘進方向と平行な軸
20 掘進方向と直交する方向の軸
21 回転体
22 ビット
23 駆動手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進するためのシールド掘進機であって、
シールド本体の前部に取り付けられ、主として上記地山の土砂を切削するために掘進方向と平行な軸廻りに回転駆動される回転カッタと、該回転カッタに隣接させて上記シールド本体の前部に取り付けられ、主として上記既設トンネルの一部を切削するための縦軸カッタとを備え、
該縦軸カッタは、上記シールド本体の前部に掘進方向と直交する方向の軸廻りに回転可能に支持された回転体と、該回転体にその周方向及び軸方向に間隔を隔てて装着された複数のビットと、上記回転体を上記軸廻りに回転駆動するための駆動手段とを有することを特徴とするシールド掘進機。
【請求項2】
上記回転カッタを、掘進方向と直交する方向に間隔を隔てて複数配置し、上記縦軸カッタを、これら回転カッタの列の脇に配置した請求項1記載のシールド掘進機。
【請求項3】
上記回転カッタと上記縦軸カッタとは、これらカッタの掘削域が掘進方向前方から見て重複するように、掘進方向に間隔を隔てて配置された請求項1又は2記載のシールド掘進機。
【請求項4】
地山を既設トンネルに沿って該トンネルの一部を切削しながら掘進する方法であって、 上記地山の土砂部分は、主としてシールド本体の前部に取り付けた回転カッタを掘進方向と平行な軸廻りに回転させることで切削し、上記既設トンネルの一部は、主として上記シールド本体の前部に取り付けた縦軸カッタを掘進方向と直交する方向の軸廻りに回転させることで切削するようにしたことを特徴とする掘進方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−146432(P2007−146432A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−340522(P2005−340522)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【出願人】(000000099)石川島播磨重工業株式会社 (5,014)
【Fターム(参考)】