説明

シール完全性評価装置および該装置の使用方法

容器シールの完全性を評価するための装置、および、該装置を使用する方法が提供される。装置は、導電流体と第1のプローブとを内部に有するシールされた容器と、第2のプローブを内部に有する導電溶液槽と、導電率計と、加圧流体供給源とを含む。シールされた容器のシールが破裂するまで加圧流体が流体供給源から第1のプローブを介してシールされた容器の内部へ供給され、第1および第2のプローブが電気回路を形成し、導電率計が2つのプローブ間での電子の流れを検出する。このようにして、本開示の装置は、容器シールが破裂するときの容器の内圧の大きさを計ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、一般に、容器シールの完全性を評価するための装置を提供するものである。特に、本開示は、液体で満たされた様々なサイズの容器のシール完全性を評価するための装置、および、そのようなシールを評価するための方法を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
[0002]解放可能な閉鎖体を有する容器は、食品産業および飲料産業の全体にわたって使用される。閉鎖体は製品漏れを防止するように形成されるが、その一方で、閉鎖体は、ユーザが容器の内容物に容易に開放アクセスできなければならない。解放可能な閉鎖体は、容器内容物が飲料製品または食品製品である場合に適している。これは、これらの閉鎖体によって、消費者が、所望量の飲料製品または食品製品を取り出した後、その後の消費のために製品の残りを再シールできるからである。このタイプのシール容器に伴う1つの問題は漏れであり、この漏れは、例えばプラスチック容器においては、より一般的である。
【0003】
[0003]プラスチック容器の場合、漏れは、主に、熱に晒されること、仕上げ研磨、充填温度、ヘッドスペース、引き上げ範囲、および、反転などの処理状態に起因する。プラスチック容器のシールが機能しなくなると、容器の液体内容物または食品内容物が汚染される可能性があり、容器は一般の人々に販売するのに適さない。結果として、容器および内容物を廃棄しなければならず、製造メーカーは製品製造量が減少することになる。
【0004】
[0004]Konieczkaの米国特許第5,535,618号(「‘618特許」)明細書は、シール容器の漏れを検査するための破壊的な方法を開示する。この発明の方法は、シール容器の内容物と容器が部分的に浸漬される電解質溶液との間の電気伝導率を測定することを含む。この特許明細書に開示される方法は、溶液中の電極から容器内容物中に配置される第2の電極に電流が流れる場合に容器シール漏れを検出する。逆に、電流の流れが検出されない場合には、容器シールが漏れていないことになる。
【0005】
[0005]容器シールを検査するために‘618特許の教示内容にしたがって現在使用される機器では、オペレータが2つの別個の、時間がかかるステップを行なう必要がある。第1の冶具において、オペレータは、ドリルプレスに装着されるドリルビットを用いて容器の表面を穿孔しなればならない。次に、オペレータは、容器を検査機器に運んで、検査手続きを始める前に容器を適切に固定しなければならない。容器の液体内容物は、穿孔された容器を運んでいる間にこぼれ落ちる可能性があるため、機器は、検査結果の精度および以前の検査結果の検証に影響を及ぼす可能性がある固有レベルの不正確さを有する。また、検査機器を備える構成要素は、多数であり、単一の装置に組み込まれない。結果として、検査機器は、非効率的にパッケージングされ、不均衡な大きさの作業空間を費やす。また、従来の機器は固定されているため、オペレータは、検査機器を再配置することができず、あるいは、検査機器を容器製造ラインの近くへあるいは該ラインから離れるように一時的に移動させることができない。
【0006】
[0006]‘618特許の従来の検査装置は、検査プロセス中に容器を固定して変形させるために、手動で移動される部材を使用する。従来の装置では、容器を変形させるあるいは締め付けるために必要な力を生み出すためには、人間のオペレータが筋力を及ぼす必要がある。したがって、手動で移動される部材は、操作およびオペレータの個別性に基づく変動に晒され、そのため、検査結果の精度が更に低下する。また、典型的な1日の過程において、オペレータは、手動で移動される部材に対して必要な筋力を繰り返し及ぼすと、何らかの疲れを経験する可能性がある。更に、手動で移動される部材(すなわち、ハンドクランク)は、操作するのにかなりの時間要素を必要とし、そのため、機器のサンプリングレートが更に低下する。また、‘618特許の装置によって外部圧力源が使用されるため、また、プラスチック容器の剛性が変わる可能性があるため、容器内の圧力の大きさをシール破裂ポイントで定量化することができない。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示は、電気伝導性検査のための装置を提供するものである。本装置および方法は、1つのプローブ(例えば電極)をシールされた容器(導電水/食塩溶液で満たされる)内へ挿入することを含み、また、第2のプローブ(例えば電極)が導電水/食塩溶液槽内に配置される。その後、容器は、電気伝導性が2つのプローブ間で観察されるまで、例えば空気または水などの流体によって内部が加圧される。この装置は、新しいパッケージおよびパッケージシール品質の評価および認定において使用される。
【0008】
[0008]総括的な実施形態では、容器シールの完全性を評価するための装置が提供される。この装置は、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器を受けるように構成されて配置されるホルダと、その下側部分に第1のプローブが取り外し可能に取り付けられるプローブ作動機器であって、第1のプローブが、プローブ作動機器が作動されるときに容器を穿刺するように構成されて配置される先端部を有する、プローブ作動機器と、第1のプローブに流体的に接続される流体供給源と、第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されて成る電解質槽と、第1のプローブおよび第2のプローブに接続される導電率計とを含む。
【0009】
[0009]一実施形態において、第1のプローブは、磁気、接着、および、これらの組み合わせから成る群から選択される取り付け手段によって取り付けられる。第1のプローブは、流体供給源からの流体を容器の内部へ送出するように構成されて配置される中空円筒形状を更に有してもよい。
【0010】
[0010]一実施形態では、第1のプローブおよび第2のプローブが電極である。
【0011】
[0011]一実施形態において、容器および容器シールは、プラスチック、ガラス、ホイル、および、これらの組み合わせから成る群から選択される非導電材料から形成される。シールはねじ式プラスチックキャップであってもよい。
【0012】
[0012]一実施形態において、電解質製品は、フルーツジュース、フレーバー水、小児用電解質飲料、炭酸飲料および茶、アイソトニック飲料、および、これらの組み合わせから成る群から選択される。
【0013】
[0013]一実施形態において、電解質槽は、塩化アルミニウム、クエン酸、塩化カリウム、塩化ナトリウム、または、これらの組み合わせから成る群から選択される電解質と水とを含む。
【0014】
[0014]一実施形態において、プローブ作動機器は、手動式、機械式、電気式、または、これらの組み合わせから成る群から選択される手段によって作動されるプレス装置である。
【0015】
[0015]一実施形態では、本装置は移動プラットフォームを含む。
【0016】
[0016]他の実施形態では、容器シールの完全性を評価するための装置が提供される。この装置は、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器を受けるためのホルダと、その下側部分に中空の第1のプローブが取り付けられるプローブ作動機器であって、中空の第1のプローブが、容器を穿刺するように構成されて配置される先端部を有する、プローブ作動機器と、中空の第1のプローブに流体的に接続され、流体供給チューブおよび中空の第1のプローブを介して加圧流体を容器の内部へ送出するように構成されて配置される流体供給源と、第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されて成る電解質槽と、中空の第1のプローブおよび第2のプローブのそれぞれに接続される導電率計とを含む。
【0017】
[0017]一実施形態において、中空の第1のプローブは、磁気、接着、および、これらの組み合わせから成る群から選択される取り付け手段によってプローブ作動機器に取り外し可能に取り付けられるプローブである。
【0018】
[0018]一実施形態では、中空の第1のプローブおよび第2のプローブが電極である。
【0019】
[0019]一実施形態において、容器および容器シールは、プラスチック、ガラス、ホイル、および、これらの組み合わせから成る群から選択される非導電材料から形成される。シールはねじ式プラスチックキャップであってもよい。
【0020】
[0020]一実施形態において、電解質製品は、フルーツジュース、フレーバー水、小児用電解質飲料、炭酸飲料および茶、アイソトニック飲料、および、これらの組み合わせから成る群から選択される。
【0021】
[0021]一実施形態において、電解質槽は、塩化アルミニウム、クエン酸、塩化カリウム、塩化ナトリウム、または、これらの組み合わせから成る群から選択される電解質と水とを含む。
【0022】
[0022]一実施形態において、プローブ作動機器は、手動式、機械式、電気式、または、これらの組み合わせから成る群から選択される手段によって作動されるプレス装置である。
【0023】
[0023]一実施形態では、本装置は移動プラットフォームを更に含む。
【0024】
[0024]更なる他の実施形態では、容器シールの完全性を評価するための方法が提供される。この方法は、取り外し可能な第1のプローブを有するプローブ作動機器を、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器に向かう方向に作動させるステップと、取り外し可能な第1のプローブを、取り外し可能な第1のプローブが少なくとも部分的に電解質製品中に浸漬されるように容器内に挿入するステップと、取り外し可能なプローブをプローブ作動機器から分離するステップと、取り外し可能な第1のプローブを内部に有する容器を、電解質槽内へ、容器の少なくともシールが電解質槽中に浸漬されるように配置するステップであって、電解質槽中には第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されるステップと、第1および第2のプローブをそれぞれ導電率計に接続するステップと、導電率計を使用して一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定するステップであって、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが測定されない場合にはシールが漏れておらず、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが存在する場合にはシールが漏れているとする、ステップとを含む。
【0025】
[0025]一実施形態において、この方法は、取り外し可能なプローブを用いて容器を穿刺するステップを更に含む。取り外し可能なプローブは、中空であってもよく、また、流体供給チューブによって流体供給源に取り付けられてもよい。
【0026】
[0026]一実施形態において、この方法は、流体供給源から流体供給チューブおよび中空の取り外し可能なプローブを介して容器の内部へ加圧流体を供給するステップを更に含む。
【0027】
[0027]一実施形態において、この方法は、導電率計が一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定し始めるときに圧力ゲージを使用して容器の内圧を測定するステップを更に含む。
【0028】
[0028]更なる他の実施形態では、容器シールの完全性を評価するための方法が提供される。この方法は、第1のプローブを有するプローブ作動機器を、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器に向かう方向に作動させるステップであって、第1のプローブが、中空の円筒形状を有するとともに、流体供給チューブによって流体供給源に流体的に接続される、ステップと、第1のプローブの一部が少なくとも部分的に電解質製品中に浸漬されるように第1のプローブを容器内へ挿入するステップと、第1のプローブを内部に有する容器を、電解質槽内へ、容器の少なくともシールが電解質槽中に浸漬されるように配置するステップであって、電解質槽中には第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されるステップと、第1および第2のプローブを導電率計に接続するステップと、導電率計を使用して一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を検出するステップであって、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが測定されない場合にはシールが漏れておらず、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが存在する場合にはシールが漏れているとする、ステップと、一方のプローブから他方のプローブへの電子の測定される流れが検出されない場合には流体供給源から流体供給チューブおよび中空の第1のプローブを介して容器の内部へ加圧流体を供給するステップと、導電率計が一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定し始めるときに圧力ゲージを使用して容器の内圧を測定するステップとを含む。
【0029】
[0029]一実施形態において、方法は、第1のプローブを用いて容器を穿刺するステップを更に含む。第1のプローブは、プローブ作動機器に取り外し可能に取り付けられる取り外し可能なプローブであってもよい。
【0030】
[0030]一実施形態において、方法は、第1のプローブを内部に有して成る容器を電解質槽中に配置する前に取り外し可能なプローブをプローブ作動機器から分離するステップを更に含む。
【0031】
[0031]本開示の利点は、容器シールの完全性を評価するための改良された装置を提供することである。
【0032】
[0032]本開示の他の利点は、取り外し可能なプローブまたは電極を有する装置を提供することである。
【0033】
[0033]本開示の更なる他の利点は、加圧流体をシールされた容器の内部へ送出するように構成される装置を提供することである。
【0034】
[0034]本開示の更なる他の利点は、容器シールの完全性を評価するための改良された方法を提供することである。
【0035】
[0035]本開示の利点は、容器シールが破裂する際の容器内圧を定量化するための改良された方法を提供することである。
【0036】
[0036]更なる特徴および利点は、本明細書中に記載されており、以下の詳細な説明および図面から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本開示の一実施形態に係る装置の側面図を示している。
【図2】本開示の一実施形態に係る装置の側面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0038】
[0039]本発明は多くの異なる態様の実施形態を受容できるが、ここでは、本発明の好ましい実施形態を図示して詳しく説明する。本開示が本発明の原理の例示として見なされるべきことは言うまでもない。この開示は、本発明の広範な態様を図示の実施形態に限定しようとするものではない。
【0039】
[0040]図1に示されるように、本発明の装置10が示されている。装置10は、例えば、容器準備部12とシール完全性検査部14とを含む。容器準備部12では、シールを有する容器16が、逆さにされて、容器16を保持するように構成されるブロックホルダ18内に配置され、一方、プローブ20または第1の電極が容器内に挿入される。一実施形態において、ブロックホルダ18は、異なるサイズの容器と係合するための手段を含む。該係合手段は、いろいろなサイズの容器、すなわち、大型容器および小型容器を装置が検査できるようにし、それにより、装置10の汎用性および価値が高められている。一実施形態において、係合手段は少なくとも1つのインサート19を備え、それぞれのインサートは1または複数の係合面を有する。
【0040】
[0041]インサート19は、ブロックホルダ18に対して取り外し可能に取り付けることができる。インサート19は、異なる形状およびサイズの容器と係合できるブロックホルダ18の能力を高める。インサート19の数、サイズ、および、形態は、容器のサイズおよび形状に応じて変化し得る。インサート19は、ブロックホルダ18が容器12と係合するときに容器16の外面と直接に接触する係合面を有する。当業者であれば分かるように、インサート19は、容器16の外面と接触する別個の係合面を有する一体構造を形成するようにブロックホルダ18内に組み込むことができる。あるいは、異なるサイズの容器16を検査できるようにするために、インサート19をブロックホルダ18内に取り外し可能にセットして交換されるように構成することができる。
【0041】
[0042]インサート19の様々な形態により、装置10は、異なるサイズおよび形状の容器16のシール22を評価できる。具体的には、装置10は、1〜128オンスの範囲の容量を有する容器16を評価することができる。しかしながら、装置10の構成要素のサイズを増大することにより、128オンスよりも大きい容器を評価するために装置を使用できる。一実施形態において、装置10は、約4オンスの容量を有する容器16を評価することができる。また、装置10は、楕円、正方形、三角形、または、長方形である容器を含む、円形以外の容器を評価することもできる。しかしながら、特別な形状をより良く受け入れるために、インサート19および保持ブロック18の形状などの特定の特徴を変更することが望ましい場合がある。例えば、少なくとも1つのインサート19は、三角形形状の容器をより良く受け入れるために「V」形状を規定することができる。様々なサイズおよび形状の容器16を評価できることにより、装置10の汎用性および価値が高まる。また、装置10は、シールされた容器16内の実際の圧力の正確で比較的迅速なフィードバックを行なうために加圧流体を使用し、これにより、破損ポイントでの定量化できる破裂圧力値が与えられる。また、これは、合格/不合格結果に加えて、シールの品質またはロバスト性を定量化する手段を与える。
【0042】
[0043]前述したように、本開示のシールされた容器16は、開放され得るシール22を有する。シール22は、容器16内に収容される電解質溶液17の漏れを防止する。電解質溶液17は、例えば、フルーツジュース、フレーバー水、小児用電解質飲料、炭酸飲料および茶、アイソトニック飲料等を含むなんらかの飲料であるのがよい。容器16内に収容される飲料または液体は、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、または、これらの組み合わせなどの少なくとも1つの電解質を含むが、これらに限定されない。電解質溶液17は、例えばサッカロース、グルコース、フルクトース、マルトデキストリン、または、これらの組み合わせなどの炭水化物を含んでもよい。一実施形態において、本装置10は、ピューレ、ヨーグルトなどの食品を収容する容器のシールの完全性を検査するために使用することもできる。したがって、当業者であれば分かるように、装置10は、前述した特定の電解質溶液と共に使用することに限定されない。
【0043】
[0044]シール22およびシールされた容器16は電気を伝えないものである。したがって、容器16およびシール22は電気を伝導しない1または複数の材料から形成され、あるいは、容器16およびシールを電気的に絶縁しなければならない。一実施形態において、本開示のシール22は、プラスチックキャップ、プラスチック蓋、ホイル誘導シール、プルタブシール、ボトル用のクラウンキャップ、引き裂きキャップシール、積層可撓性シール、再シール可能なシール、ホイル伝導シール等であるが、これらに限定されない。一実施形態において、シール22は、内部に収容される電解質溶液の漏れを防止するために漏れシールを行なうように閉鎖され得る再シール可能なシールである。再シール可能なシールの例としては、例えば、スナップ式開放およびプッシュプル閉鎖体、ねじ式金属およびプラスチック蓋およびキャップ、および、ねじ式金属およびプラスチック蓋およびキャップを伴うスプレーポンプノズルが挙げられる。しかしながら、当業者であれば分かるように、本装置を使用して検査される容器およびシールは、再シール可能な容器である必要はなく、例えば、再シール不可能な容器、および、ねじ式でない蓋を伴う容器でもよい。
【0044】
[0045]本開示の容器16は、前述したように電導しないあるいは絶縁されない任意の既知の容器16とすることができる。そのような容器16は、例えば、ガラスおよびプラスチックのボトル、ホイルパッケージ、可撓性のパッケージ、缶、または、これらの組み合わせ等である。
【0045】
[0046]容器16が倒置式でブロックホルダ18内に配置されると、プローブ20を下方へ駆動させて容器16を穿刺するとともにプローブ20の少なくとも一部を容器内に挿入するために、プレス装置24が使用される。一実施形態において、プローブ20は取り外し可能なプローブである。プレス装置24は、例えば機械式プレス装置、液圧式プレス装置、電気式プレス装置などであるが、これらに限定されない、プローブ20を下方へ駆動させることができる任意の機器であってもよい。一実施形態において、プレス装置24は、オペレータによって引かれるときにプローブ20を下方へ駆動させるレバー26を含む。
【0046】
[0047]プローブ20は、本装置および方法に関して幾つかの機能を果たすように構成される。第1に、プローブ20は十分に鋭利な先端部28を有しており、それにより、先端部28は容器16を穿刺することができ、プローブ20の少なくとも先端部28が容器内に挿入される。先端部28は、容器16内に収容される電解質溶液17中に少なくとも部分的に浸漬されるように容器16内に十分深くまで延びる。プローブ20の一部の容器16内への挿入時、容器16は周囲圧力から十分に密封されたままである。これは、プローブ20と容器16とが圧力シールされた関係を成すからである。プローブ20は、プローブ20の構造によって、その部分的に浸漬された位置で空間的に固定される。
【0047】
[0048]一般に、プローブ20は、本明細書中に記載される態様で検査される容器16内に少なくとも部分的に挿入され得る任意の形状を成すことができる。一実施形態において、プローブ20は長くて細い円筒形状を成す。そのような形状によれば、プローブ20による容器16の穿刺中、プローブ20が挿通されるのに必要な容器16の開口が最小で済む。また、円筒形状により、嵌め合いが良好になり、漏れの無いシールを得ることができる。しかしながら、当業者であれば分かるように、プローブ20は、容器16を穿刺して容器16内に挿入できる当該技術分野において知られる任意の形状またはサイズを有してもよい。
【0048】
[0049]第2に、プローブ20はプレス装置24と取り外し可能に関連付けられてもよく、それにより、プレス装置24がプローブ20を容器16へ向けて下方へ駆動させると、プレス装置24が開始位置に上方へ駆動されるにつれて、プローブ20が容器16にとどまる。したがって、一実施形態において、プローブ20の上側には、プレス装置24の下側のマグネットと相互に作用するマグネットが取り付けられてもよい。他の実施形態において、プローブ20はその上側に剥離可能な接着剤を有してもよく、その上側はプレス装置24の下側に剥離可能に接着する。プローブ20は、プローブ20が容器16内に挿入された後に2つの構成要素の手動分離によりプレス装置24から取り外してもよい。あるいは、プローブ20は、(プローブ20が容器16内に挿入された後の)プローブ20と容器16との間の摩擦力がプローブ20とプレス装置24との間の磁力または接着力よりも高い場合には容器16内にとどまることができる。無論、当業者であれば分かるように、プローブ20をプレス装置24に対して取り外し可能に接着するための他の方法が使用されてもよく、同様に、プローブ20をプレス装置24から取り外す他の手段が使用されてもよい。
【0049】
[0050]また、プローブ20は、容器16のシール22の完全性を検査する目的で電気回路を成す2つの電極のうちの一方である第1の電極として作用する。プローブ20、すなわち、第1の電極は、電流を伝導することができる任意の材料から形成されてもよい。そのような材料としては、アルミニウム、銅、金、鉄、スチール、または、これらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。プローブ20は、電流を伝導することができる第1の配線46に接続され、また、第1の配線46は、マルチメータ48(例えば、導電率計)のプラス端子またはマイナス端子のいずれかに接続される。以下で更に説明するように、任意の電流が実現されるためには、取り外し可能なプローブ20の少なくとも先端部28が容器16内に収容される電解質溶液と絶えず接触していなければならない。しかしながら、プローブ20は、タンク32内に収容される電解質溶液(例えば、塩水槽)30と決して接触すべきでない。
【0050】
[0051]また、プローブ20は、容器16の内側を加圧するための加圧手段としても作用する。図1に示されるように、プレス装置24およびブロックホルダ18の左側に圧力調整器34が配置される。圧力調整器34は、圧力ゲージ36、流体供給接続部38、流体供給ON/OFFスイッチ40、および、圧力調整器34とプローブ20とを接続する流体供給ホース42を含む。圧力調整器34は、例えば空気または水などの流体を、容器16の内側へ送出されるべきプローブ20に、プローブ20の中空チャネル部(図示せず)を介して供給するように構成されて配置される。すなわち、プローブ20は、容器16を穿刺するための鋭利な先端部28を有するように構成されるだけでなく、シール22の完全性を検査するために容器16内を加圧するべく流体供給源39および流体供給チューブ42から流体を受けてその流体を容器16の内部へ送出するように構成されて配置されるくりぬいた内部(図示せず)も有する。流体供給チューブ42は、容器16の内側を加圧するために装置10の容器準備部12から装置10のシール完全性検査部14にプローブ20に追従するように構成されて配置される。以下、この方法についてここで更に説明する。
【0051】
[0052]容器準備部12は、装置10を完成するために使用される任意の要素を格納するために用いられてもよい格納タンク44も含む。例えば、格納タンク44は、余分なプローブ20、容器16、流体供給ホース42、または、電解質溶液を格納するために使用されてもよい。当業者であれば分かるように、格納タンク44は、これらの用途に限定される必要はなく、当該技術分野において知られる任意の格納目的のために使用されてもよい。
【0052】
[0053]図2に示されるように、プローブ20が容器16内に挿入されると、プレス装置24が開始位置に上方へ引き上げられるとともに、プローブ20が少なくとも部分的に内部に挿入されて流体供給チューブ42が接続されて成る容器16が、装置10のシール完全性検査部14に移動される。容器16は、シール22が電解質溶液30中に浸漬されるがプローブ20を内部に有する容器16の底部が電解質溶液30と接触しないように、電解質溶液30(例えば、塩水槽)中に配置される。
【0053】
[0054]シール22の完全性は導電率を使用して検査されるため、電解質溶液30は、例えば、塩化アルミニウム、クエン酸、塩化カリウム、塩化ナトリウム、または、これらの組み合わせなどの少なくとも1つの電解質を含まなければならない。一実施形態において、電解質溶液20は、前述した電解質のうちのいずれか1つと水との水溶液である。電解質溶液30の濃度は、重量で約0.01%〜約10%の電解質およびバランス水を含んでもよい。他の実施形態において、電解質溶液30は、重量で約0.1%〜約5%、または、約0.1%〜約3%、または、約0.3%〜約1%の電解質およびバランス水を含む。
【0054】
[0055]容器16が電解質溶液30中に配置されると、プローブ20に接続する第1の配線46がマルチメータ48のプラスまたはマイナス端子のいずれかに取り付けられる。第2のプローブ50が電解質溶液30内に挿入されて、第2の配線52が第2のプローブ50からマルチメータ48の反対の端子までを接続する。例えば、プローブ20および第1の配線46がマルチメータ48のプラス端子に取り付けられる場合には、第2のプローブ50および第2の配線52がマルチメータ48のマイナス端子に取り付けられ、逆もまた同様である。第2のプローブ50は、第2の電極として作用し、前述したようなプローブ20と同様の材料から形成されてもよい。電子がマルチメータ48からプローブ20へ通される実施形態では、プローブ20が陰極として作用する。電子がプローブ20からマルチメータ48へ通される場合には、プローブ20が陽極として作用する。
【0055】
[0056]このように、また、シール22が損なわれない限り、プローブ20は電解質溶液30と接触せず、また、第2のプローブ50は電解質溶液17と接触しない。したがって、当業者であれば分かるように、シール22が損なわれない限り、電流はマルチメータ48に記録されない。しかしながら、シール22が損なわれてシール22が漏れれば、電子の流れがプローブ20と第2のプローブ50との間で検出される。プローブ20と第2のプローブ50との間の電子の流れは、マルチメータ48、直流電流源によって発生されてもよく、あるいは、異なる金属から電極を形成することにより発生されてもよく、その場合、電子は、2つの異なる金属間の電気化学ポテンシャルに起因して、一方の電極から他方の電極に流れる。
【0056】
[0057]当業者であれば分かるように、直流電流源が使用される実施形態では、当業者に知られる任意の直流電流源が使用されてもよい。直流電流源の非限定的な例は、プラス端子およびマイナス端子を有するバッテリである。直流電流源は、コスト節約および安全の両方を考慮する目的で、低電圧で低アンペアの電流源であってもよい。一実施形態において、直流電流源の定格は、約1ボルト〜約5ボルト、または、約1ボルト〜約1.2ボルトの範囲、または、約1.2ボルトの電圧であり、また、直流電流源は、約100ミリアンペア〜約200ミリアンペアの範囲、または、約100ミリアンペアの定格電流を有する。
【0057】
[0058]2つの異なる金属を利用する漏れ検出の方法(例えば、ガルバニ電池)は、直流電流源を使用する方法とほぼ同じである。しかしながら、2つの異なる金属を使用する漏れ方法(例えば、ガルバニ電池)と直流電流源を使用する方法との間の違いは、2つの異なる金属を使用する漏れ方法(例えば、ガルバニ電池)では、プローブ20および第2のプローブ50が異なる金属から形成されなければならず、直流電流源の代わりに導電率測定機器が使用されるという点である。ガルバニ電池漏れ検出方法において、導電率測定機器は、直流電流源がプローブ20および第2のプローブ50に接続されるのと同じ態様でプローブ20および第2のプローブ50に接続される。導電率測定機器は、ガルバニ電池の導電率を測定するだけでなく、ガルバニ電池の回路を完成し、それにより、電子は一方の電極から他方の電極に流れることができる。
【0058】
[0059]本明細書中で説明される全ての要素が所定位置にあると、装置は電気回路を形成することができ、シールが漏れている場合には電気が一方の電極から他方の電極に流れる。電気の流れ方向は、何れの電極が陰極であり何れの電極が陽極であるかによって決まる。電流の流れは、電流の流れを測定するために当業者に知られる任意の手段および任意の態様によって測定されてもよい。電流の流れを測定する有用な手段の例としては、抵抗計、導電率計、電圧計、電流計、または、これらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。電流の流れが測定されない場合には、シール22は漏れていない。電流の流れが測定される場合には、シール22が漏れている。漏れの大きさが電流の大きさによって決定されてもよく、その場合、電流の大きいレベルは大きい漏れを示している。
【0059】
[0060]容器16を電解質溶液30内に配置すると直ぐに電流が検出される場合には、容器16のシール22に欠陥があることが明らかである。これにより、この特定の容器16に欠陥があるという信号が検査オペレータに送られてもよい。幾つかの容器16が検査されて、幾つかの容器16にシール完全性の問題があることが分かった場合には、これにより、製造全体に問題が存在し得るという信号を検査オペレータに送り、製造技師が製造プロセッサラインを再評価して問題を是正してもよい。
【0060】
[0061]容器16を電解質溶液30中に配置する際に直ぐに電流が検出されず、シール22が良好な完全性を有することが分かる場合には、シール22の完全性を損なうために必要とされる圧力の大きさを計るためにシール22を破裂させることが望ましい場合がある。この状況において、圧力調整器34は、流体供給ON/OFFスイッチ40を使用してONに切り換えられるとともに、漸進的に増大する既知の量の加圧流体を流体供給ライン42を介して容器16の内部へゆっくりと送出するために使用される。既知の量の加圧流体を容器16の内部へ送出することにより、シール22が機能しなくなる正確な内圧を決定することができる。例えば、圧力調整器34は、容器16内の圧力を高めるために、次第に増大する量の加圧流体(例えば、空気または水)を流体供給チューブ42を介して容器16の内部へゆっくりと送出してもよい。検査オペレータは、マルチメータ48を見て、シール22の漏れを表わす電子の流れが検出される正確な時期を決定した後、圧力ゲージ36を参照して、シール22が機能しなくなる正確な内圧を決定する。
【0061】
[0062]これは、既知の圧力を容器の外面に印加するこれまでのシール完全性測定機器とは正反対である。そのような状況では、破裂ポイントでの容器の内圧を正確に定量化することができない。例えば、容器が硬質容器であり、既知の量の圧力が容器の外面に印加される場合には、容器内の圧力を正確に測定することは不可能である。同じことが、より変形可能な容器に関しても当てはまる。少なくとも容器の強度は異なるため、シール破裂ポイントで容器の内圧が何であるかを検査オペレータが知ることはほぼ不可能である。
【0062】
[0063]また、装置10は、容器製造ラインまたは他の容器検査領域の近くにあるいは該ラインまたは領域から離れるように装置を移動させることができるように検査オペレータが装置の場所および正確な位置を変えることができるようにする移動プラットフォーム54も含む。また、移動プラットフォーム54の位置を変えてオペレータの疲れを軽減することができる。移動プラットフォーム54のタンク32は、液体溶液、好ましくは電解質溶液30を蓄えるように構成される。タンク32は、該タンク32の望ましくない動きを防止するために多くの方法で移動プラットフォームに固定することができる。しかしながら、タンク32を固定する態様は、タンク32を洗浄およびメンテナンスのために移動プラットフォーム54から取り外すことができるようにすることが好ましい。マルチメータ48(例えば、導電率計)が移動プラットフォーム54に取り外し可能に装着されてもよい。
【0063】
[0064]したがって、容器シールの完全性を評価するための方法が提供される。方法は、例えば、第1のプローブを、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器内へ、取り外し可能な第1のプローブが少なくとも部分的に電解質製品中に浸漬されるように挿入するステップと、取り外し可能なプローブをプローブ作動機器から分離するステップと、取り外し可能な第1のプローブを内部に有する容器を、電解質槽内へ、容器の少なくともシールが電解質槽中に浸漬されるように配置するステップであって、電解質槽中には第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されるステップと、第1および第2のプローブを導電率計に接続するステップと、導電率計を使用して一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定するステップであって、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが測定されない場合にはシールが漏れておらず、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが存在する場合にはシールが漏れている、ステップとを含んでもよい。
【0064】
[0065]方法は、取り外し可能なプローブを用いて容器を穿刺するステップ、流体供給源から流体供給チューブおよび中空の取り外し可能なプローブを介して容器の内部へ加圧流体を供給するステップ、および/または、導電率計が一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定し始めるときに圧力ゲージを使用して容器の内圧を測定するステップを更に含んでもよい。
【0065】
[0066]他の実施形態では、容器シールの完全性を評価するための方法が提供される。方法は、例えば、第1のプローブを有するプローブ作動機器を、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器に向かう方向に作動させるステップであって、第1のプローブが、中空の円筒形状を有するとともに、流体供給チューブによって流体供給源に流体的に接続される、ステップと、第1のプローブの一部が少なくとも部分的に電解質製品中に浸漬されるように第1のプローブを容器内へ挿入するステップと、第1のプローブを内部に有する容器を、電解質槽内へ、容器の少なくともシールが電解質槽中に浸漬されるように配置するステップであって、電解質槽中には第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されるステップと、第1および第2のプローブを導電率計に接続するステップと、導電率計を使用して一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を検出するステップであって、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが測定されない場合にはシールが漏れておらず、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが存在する場合にはシールが漏れている、ステップと、一方のプローブから他方のプローブへの電子の測定される流れが検出されない場合には流体供給源から流体供給チューブおよび中空の第1のプローブを介して容器の内部へ加圧流体を供給するステップと、導電率計が一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定し始めるときに圧力ゲージを使用して容器の内圧を測定するステップとを含んでもよい。
【0066】
[0067]方法は、第1のプローブを用いて容器を穿刺するステップを更に含む。第1のプローブは、プローブ作動機器に取り外し可能に取り付けられる取り外し可能なプローブであってもよく、および/または、方法は、第1のプローブを内部に有して成る容器を電解質槽中に配置する前に取り外し可能なプローブをプローブ作動機器から分離するステップを更に含む。
【0067】
[0068]これらの方法は、準備されるシール容器の特定のロットが直面するシール漏れの程度を決定するために委託販売用に準備されるシール容器をスポットサンプリングする際に有益である。この情報は、任意の想定し得る製造問題を特定するために使用できる。また、この方法は、異なる容器供給業者によって提供される異なる用途および使用のシール容器の信頼性を一般に評価するのに有益である。
【0068】
[0069]本明細書中に記載される現在好ましい実施形態に対する様々な変更および修正が当業者に明らかであることは言うまでもない。そのような変更および修正は、本主題の思想および範囲から逸脱することなく、また、その意図される利点を損なうことなく行なうことができる。したがって、そのような変更および修正は、添付の特許請求の範囲によって網羅されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器シールの完全性を評価するための装置であって、
シールを有しかつ電解質製品を収容する容器を受けるように構成されて配置されるホルダと、
下側部分に第1のプローブが取り外し可能に取り付けられているプローブ作動機器であり、前記第1のプローブが、該プローブ作動機器が作動されるときに前記容器を穿刺するように構成されて配置される先端部を有する、プローブ作動機器と、
取り外し可能な前記第1のプローブに流体的に接続される流体供給源と、
第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されて成る電解質槽と、
取り外し可能な前記第1のプローブおよび前記第2のプローブのそれぞれに接続される導電率計と、
を備える装置。
【請求項2】
前記第1のプローブが、磁気、接着、および、これらの組み合わせから成る群から選択される取り付け手段によって取り付けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のプローブが、前記流体供給源からの流体を前記容器の内部へ送出するように構成されて配置される中空円筒形状を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のプローブおよび前記第2のプローブが電極である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記容器および前記容器シールが、プラスチック、ガラス、ホイル、および、これらの組み合わせから成る群から選択される非導電材料から形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記シールがねじ式プラスチックキャップである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記電解質製品が、フルーツジュース、フレーバー水、小児用電解質飲料、炭酸飲料および茶、アイソトニック飲料、および、これらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記電解質槽が、塩化アルミニウム、クエン酸、塩化カリウム、塩化ナトリウム、または、これらの組み合わせから成る群から選択される電解質と、水とを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記プローブ作動機器が、手動式、機械式、電気式、または、これらの組み合わせから成る群から選択される手段によって作動されるプレス装置である、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
移動プラットフォームを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
容器シールの完全性を評価するための装置であって、
シールを有するとともに電解質製品を収容する容器を受けるためのホルダと、
下側部分に中空の第1のプローブが取り付けられるプローブ作動機器であり、中空の前記第1のプローブが、前記容器を穿刺するように構成されて配置される先端部を有する、プローブ作動機器と、
中空の前記第1のプローブに流体的に接続され、流体供給チューブおよび中空の前記第1のプローブを介して加圧流体を前記容器の内部へ送出するように構成されて配置される流体供給源と、
第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されて成る電解質槽と、
中空の前記第1のプローブおよび前記第2のプローブのそれぞれに接続される導電率計と、
を備える装置。
【請求項12】
中空の前記第1のプローブが、磁気、接着、および、これらの組み合わせから成る群から選択される取り付け手段によって前記プローブ作動機器に取り外し可能に取り付けられる、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
中空の前記第1のプローブおよび前記第2のプローブが電極である、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記容器および前記容器シールが、プラスチック、ガラス、ホイル、および、これらの組み合わせから成る群から選択される非導電材料から形成される、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記シールがねじ式プラスチックキャップである、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記電解質製品が、フルーツジュース、フレーバー水、小児用電解質飲料、炭酸飲料および茶、アイソトニック飲料、および、これらの組み合わせから成る群から選択される、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記電解質槽が、塩化アルミニウム、クエン酸、塩化カリウム、塩化ナトリウム、または、これらの組み合わせから成る群から選択される電解質と、水とを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記プローブ作動機器が、手動式、機械式、電気式、または、これらの組み合わせから成る群から選択される手段によって作動されるプレス装置である、請求項11に記載の装置。
【請求項19】
移動プラットフォームを更に備える、請求項11に記載の装置。
【請求項20】
容器シールの完全性を評価するための方法であって、
取り外し可能な第1のプローブを、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器内へ、取り外し可能な前記第1のプローブが少なくとも部分的に前記電解質製品中に浸漬されるように挿入するステップと、
取り外し可能な前記プローブをプローブ作動機器から分離するステップと、
取り外し可能な前記第1のプローブを内部に有する前記容器を、電解質槽内へ、前記容器の少なくとも前記シールが前記電解質槽中に浸漬されるように配置するステップであり、前記電解質槽中には第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されるステップと、
前記第1のプローブおよび前記第2のプローブを導電率計に接続するステップと、
前記導電率計を使用して一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定するステップであって、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが測定されない場合にはシールが漏れておらず、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが存在する場合にはシールが漏れているとする、ステップと、
を備える方法。
【請求項21】
取り外し可能な前記プローブを用いて前記容器を穿刺するステップを更に備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
取り外し可能な前記プローブが、中空であるとともに、流体供給チューブによって流体供給源に取り付けられる、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記流体供給源から前記流体供給チューブおよび中空の取り外し可能な前記プローブを介して容器の内部へ加圧流体を供給するステップを更に備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記導電率計が一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定し始めるときに圧力ゲージを使用して前記容器の内圧を測定するステップを更に備える、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
容器シールの完全性を評価するための方法であって、
第1のプローブを有するプローブ作動機器を、シールを有するとともに電解質製品を収容する容器に向かう方向に作動させるステップであり、前記第1のプローブが、中空の円筒形状を有するとともに、流体供給チューブによって流体供給源に流体的に接続される、ステップと、
前記第1のプローブの一部が少なくとも部分的に前記電解質製品中に浸漬されるように前記第1のプローブを前記容器内へ挿入するステップと、
前記第1のプローブを内部に有する前記容器を、電解質槽内へ、前記容器の少なくとも前記シールが前記電解質槽中に浸漬されるように配置するステップであり、前記電解質槽中には第2のプローブが少なくとも部分的に浸漬されるステップと、
前記第1のプローブおよび前記第2のプローブを導電率計に接続するステップと、
前記導電率計を使用して一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を検出するステップであり、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが測定されない場合にはシールが漏れておらず、一方のプローブから他方のプローブへの電子の流れが存在する場合にはシールが漏れているとする、ステップと、
一方のプローブから他方のプローブへの電子の測定される流れが検出されない場合には前記流体供給源から前記流体供給チューブおよび中空の前記第1のプローブを介して前記容器の内部へ加圧流体を供給するステップと、
前記導電率計が一方のプローブから他方のプローブへの電気伝導率を測定し始めるときに圧力ゲージを使用して前記容器の内圧を測定するステップと、
を備える方法。
【請求項26】
前記第1のプローブを用いて前記容器を穿刺するステップを更に備える、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のプローブが、前記プローブ作動機器に取り外し可能に取り付けられる取り外し可能なプローブである、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のプローブを内部に有して成る容器を前記電解質槽中に配置する前に取り外し可能な前記プローブを前記プローブ作動機器から分離するステップを更に備える、請求項27に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−515967(P2013−515967A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547096(P2012−547096)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/059355
【国際公開番号】WO2011/081801
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】