説明

シール部材

【課題】他のシール部材等との粘着を抑制しつつ、シール部材として機能させる際には高いシール性を発揮できるシール部材を提供する。
【解決手段】弾性変形可能な部材から構成されるシール部材であって、平面方向に延在しているシール部と、それぞれの頂部が前記シール部から突出した状態で前記平面方向に配列される複数の凸部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シール部材に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスケットやパッキンなどの各種シール部材は、様々な装置において、液体や気体といった流体の漏洩を防止するために広く用いられている。ところが、これらシール部材では、重ね合わせたりした際に互いに粘着してしまったりすることがある。そこで、例えば、特許文献1,2に記載の発明では、ゴム成形品の表面をサンドブラスト等により荒らして粘着性を低減させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−181602号公報
【特許文献2】特開2003−064223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したサンドブラスト等により表面を荒らしたゴム成形品では、表面全体が荒れていることから、粘着性をある程度、低減することはできるものの、シール部材本来の機能であるシール性も低減させてしまう。
【0005】
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、他のシール部材等との粘着を抑制しつつ、シール部材として機能させる際には高いシール性を発揮できるシール部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、弾性変形可能な部材から構成されるシール部材であって、平面方向に延在しているシール部と、それぞれの頂部がシール部から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部とを備えるシール部材を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るシール部材によれば、他のシール部材等との粘着を抑制しつつ、シール部材として機能させる際には高いシール性を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】(a)は、本発明の第1実施形態に係るシール部材の上面図であり、(b)は、その下面図である。
【図2】図1(a)のII部分の拡大平面図である。
【図3】図2におけるIII-III線断面図である。
【図4】図1(a)のII部分を拡大した写真を示す図である。
【図5】図1に示すシール部材の製造装置を示す概略断面図である。
【図6】図1に示すシール部材に対する圧縮が0%の際の接圧分布シミュレーションを示す図である。
【図7】図1に示すシール部材に対する圧縮が5%の際の接圧分布シミュレーションを示す図である。
【図8】図1に示すシール部材に対する圧縮が10%の際の接圧分布シミュレーションを示す図である。
【図9】図1に示すシール部材に対する圧縮が20%の際の接圧分布シミュレーションを示す図である。
【図10】シール部材における複数の凸部それぞれの間隔を広げた変形例を示す部分拡大平面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るシール部材の上面図である。
【図12】(a)は、本発明の第3実施形態に係るシール部材の平面図であり、(b)は、その一部断面図である。
【図13】(a)は、本発明の第3実施形態に係るシール部材の変形例を示す平面図であり、(b)は、その一部断面図である。
【図14】(a)は、本発明の第3実施形態に係るシール部材の他の変形例を示す平面図であり、(b)は、その一部断面図である。
【図15】(a)は、本発明の第3実施形態に係るシール部材の他の変形例を示す平面図であり、(b)は、その一部断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係るシール部材の他の変形例を示す断面図である。
【図17】(a)は、本発明の第4実施形態に係るシール部材の平面図であり、(b)は、その一部断面図である。
【図18】(a)は、本発明の第4実施形態に係るシール部材の平面図であり、(b)は、その一部断面図である。
【図19】(a)は、本発明の第4実施形態に係るシール部材の平面図であり、(b)は、その一部断面図である。
【図20】本発明の第5実施形態に係るシール部材の平面図である。
【図21】シール部材のシール性を測定するための測定装置を示す図である。
【図22】シール部材の摩擦特性を測定するための測定装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るシール部材の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施の形態に係るシール部材の一例を示す平面図である。図1(a),(b)に示すように、シール部材1は、例えば、平面外形が35mm×35mmの環状四角形から形成されるガスケットであり、環状部分の幅が4mm、シール部1の厚みD(図3参照)が0.42mmである。シール部材1は、例えば、弾性変形可能なEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)から形成され、本実施形態では、ゴム硬度が85±5(JIS K 6253試験法による)のEPDMゴムを用いている。なお、シール部材の材料は、EPDMゴムに限定されるものではなく、他の加硫ゴム例えばニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの合成ゴムを用いてもよく、更に、弾性変形可能であれば、ウレタン等の樹脂を用いてもよい。
【0011】
シール部材1は、表面(図1(a)で示される上面)側において、平滑面のみから形成される環状の内周領域3と、内周領域3を取り囲み、平滑面13a及び後述する凸部15等から形成される環状の中央領域5と、中央領域5を取り囲み、平滑面のみから形成される環状の外周領域7と、を含んで構成される。一方、シール部材1は、裏面(図1(b)で示される下面)側において、その面全体が平滑面9から形成され、これにより、シール部材1の下面に接する部材に対するシール機能を奏するようになっている。なお、シール部材1の裏面側が表面側と同様の構成となっていてもよい。
【0012】
シール部材1は、図1〜図3に示されるように、表面側の中央領域5において、平面方向に広がるシール部13と、それぞれの頂部15aがシール部13から突出した状態で平面方向に規則的に配列される複数の凸部15と、複数の凸部15それぞれとシール部13との間に形成される溝部17とを備えている。
【0013】
シール部13は、シール部材1の表面側に形成される平滑面13aを含んで構成され、この平滑面13aは、凸部15や溝部17に対応する箇所に丸穴があいた状態の面となっている。このようなシール部13は、図3に示されるような断面図においては、リブ形状を呈し、その断面が台形形状である。シール部13のリブ形状の部分における幅は、例えば、下底幅W1が8.4μm、上底幅W2が3.9μmである。シール部13の平滑面13aは、内周領域3の平滑面や外周領域7の平滑面と共に、連続したシール平面を形成する。
【0014】
凸部15は、円弧形状であり(図4参照)、図2に示されるように、平面視して円形であり、その直径が例えば50μmである。また、凸部15は、図3に示されるように、その断面が半円(円弧)形状となっており、凸部15の頂部15aは、円弧形状の頂点であり、シール部13の平滑面13aよりも図示上方に突出するよう構成されている。図3に示されるように、断面においては、リブ状のシール部13と円弧形状の凸部5とが交互に配置される構成となる。
【0015】
溝部17は、シール部13と凸部15との間に形成される円環状の凹部である。この溝部17の底17aからの凸部15の高さH1は例えば16μmであり、高さH1が5〜50μmの範囲にあることが好ましい。また、シール部13の表面13aからの凸部15の突出高さH2は例えば3.5μmであり、高さH2が0.1〜25μmの範囲にあることが好ましく、凸部15の突出高さH2が1〜5μmの範囲にあることが一層好ましい。また、この突出高さH2/H1の比(高さH1に対する高さH2の比)が、0.01〜0.5の範囲にあることが好ましく、0.05〜0.3の範囲にあることが一層好ましい。
【0016】
続いて、このような構成を備えるシール部材1の製造方法について、図5を参照しながら説明する。
【0017】
まず、以下の表1の配合に基づき、8インチロールを用いて、各材料を従来の方法にて混錬して練り、生地21を作製する。
【表1】

【0018】
続いて、シール部材1のガスケット表面(内周領域3、中央領域5及び外周領域7)を成形するための金型22a及びガスケットの裏面(全体平滑面9)を成形するための金型22bを準備する。凸部15や溝部17といった微少な凹凸を形成するための金型22aの製造は、各種の従来技術を用いることによって当業者であれば実現することができるが、本実施形態では、例えば、国際公開第2009/067442号(発明の名称:ARTICLES AND METHODS OF MAKING ARTICLES HAVING A CONCAVITY OR CONVEXITY、出願人:3M Innovative Properties Company)に記載される、気泡を利用した転写方法を用いて金型22aを形成する。この方法によれば、気泡形状を転写した凸部15とその周囲に溝部17を有し、さらにその周囲に延在するシール部13を有するシール部材1の金型22aを簡易なプロセスで形成できる。なお、金型22bは例えば従来技術を用いて形成する。
【0019】
この転写プロセスでは、最初に行う第1転写プロセスが、(1)凹部配列パターンを備えた型面を有するベースモールド(「第1モールド」ともいう)を準備する工程と、(2)上記各凹部配列パターンに気泡を捕捉しながら、型面上に硬化可能な流体を提供する工程と、(3)硬化可能な流体を硬化させる工程と、(4)得られた硬化層をベースモールドより取り外す工程とを有する。このような工程により、取り外された硬化層は、気泡の形状が転写された複数の凹部を有する構造体となる。
【0020】
この構造体(「第2モールド」ともいう)を金型22aとして用いて所定の条件で第2転写プロセスを行うことで、シール部材1を得ることができる。すなわち、シール部材1として使用可能で、硬化可能な流体であるゴム系樹脂を第2モールド上にコーティングし、そのゴム系樹脂を硬化することで本実施形態のシール部材1を得ることができる。
【0021】
第1転写プロセスにおいては、気泡を積極的に、すなわち意図的に捕捉し、気泡を転写面の一部として利用する。一般的な転写プロセスのように、気泡を含まないように転写するか、あるいは気泡を含んだ場合は減圧することで脱泡処理を行うものとは異なる。第1転写プロセスにおいて、気泡を周囲の気体、例えば大気から取り込む場合は、大気中で実施することができるため、真空チャンバーのような特殊な装置を要せず、極めて簡易な製造設備でシール部材1を作製できる。
【0022】
なお、転写される気泡の形状や大きさは、例えば、第1転写プロセスで用いるベースモールドの凹部の大きさや形状、ベースモールドの素材、使用する硬化可能な流体の種類や粘度、硬化可能な流体のコーティングする速度等を調整することで制御できる。
【0023】
一方、第2転写プロセスは、一般的な転写プロセスを使用することができるが、その具体的な転写方法は限定されない。紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、あるいは二液性の常温硬化性樹脂等を用いて第1転写プロセスと同様に、これらの樹脂をコーティングし、硬化後、剥離してもよいし、熱可塑性樹脂を用いた熱プレスや、電鋳等の転写方法を使用することもできる。
【0024】
また、第2モールドを用いた転写プロセスで得た構造体をさらに第3モールドとして使用して、第3転写プロセスを行うことで、第2モールドと同じ形状を持つ別の金型を形成することもできる。例えば、第2モールド表面に電鋳等の方法を用いて、金属コーティングを行い、得られた金属性構造体を離型することで、金属製の金型を形成することもできる。得られた金属製の金型は、耐熱性もあり、硬質であるため、プレス加工用のスタンパとして使用できる。
【0025】
なお、第2転写プロセス以後の転写プロセスは、一般的な転写プロセスを使用することができ、これらのプロセスは何度でも繰り返すことができる。さらに、これら一連の転写プロセスで得られる凹曲面を持つモールドは、いずれも金型として使用することができる。これらの金型を用いて形成するシール部材も、凸部は、気泡形状を転写した円弧状のものが得られる。
【0026】
次に、このようにして製造されたシール部材1の作用効果について、ガスケット全体の高さを100%とし、これに対する圧縮率を5%,10%,20%と変化させた場合のシミュレーション結果に基づいて説明する。なお、このようなシミュレーションを行うには、例えばSIMULIA社のAbaqusなどのシミュレーションソフトウェアを用いる。
【0027】
図6は、図1に示すシール部材1に対する圧縮率が0%の際の接圧分布シミュレーションを示す図である。図6に示されるように、シール部材1は、圧縮がされていない状態(例えば他のシール部材と単に重ねられている状態)では、凸部15の頂部15aがシール部13よりも上方に突出するようになっている。このように、圧縮がされていない状態では、シール部材1の凸部15が突出した状態となり、他のシール部材の裏面等にその頂部15aのみが点接触するようになる。このため、かかる構成によれば、他のシール部材等との粘着を抑制することができる。
【0028】
続いて、このシール部材1に対する圧縮率が5%の際の接圧分布シミュレーションについて、図7を参照して説明する。図7に示されるように、シール部材1は、圧縮率が5%の状態では、凸部15が下方に圧縮され、凸部15の頂部15aとシール部13の平滑面13aとが水平方向に略一致するようになる。但し、圧縮率が5%の場合では、接圧の発生を示す点Pが凸部15のみに主として表れており、シール部13の平滑面13aにはほとんど表れていないため、この圧縮率では、まだ、シール機能は十分に発揮されていない。
【0029】
続いて、このシール部材1に対する圧縮率が10%の際の接圧分布シミュレーションについて、図8を参照して説明する。図8に示されるように、シール部材1は、圧縮率が10%の状態では、圧縮率が5%の場合と同様、凸部15が下方に圧縮され凸部15の頂部15aとシール部13の平滑面13aとが水平方向に略一致するようになる。しかも、圧縮率が10%の場合では、圧縮率が5%の場合と異なり、接圧の発生を示す点Pが凸部15だけでなくシール部13の平滑面13aに多数表れており、このシミュレーション結果から明らかなように、シール部13により、シール部材1の表面側におけるシール機能が十分に発揮されることになる。
【0030】
続いて、このシール部材1に対する圧縮率が20%の際の接圧分布シミュレーションについて、図9を参照して説明する。図9に示されるように、シール部材1は、圧縮率が20%の状態では、圧縮率が10%の場合と同様、凸部15が下方に圧縮され凸部15の頂部15aとシール部13の平滑面13aとが水平方向に略一致するようになり、しかも、接圧の発生を示す点Pが凸部15よりもシール部13の平滑面13aに多数表れるようになる。よって、圧縮率が20%の場合、このシミュレーション結果から明らかなように、シール部13により、シール部材1の表面側におけるシール機能が更に十分に発揮されることになる。
【0031】
以上のように、本実施形態に係るシール部材1は、弾性変形可能なEPDMゴム等の部材から構成されるシール部材であり、表面側の中央領域5において、平面方向に広がるシール部13と、それぞれの頂部15aがシール部13から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部15とを備えている。このため、シール部材1によれば、凸部15により、他のシール部材等との粘着を抑制しつつ、シール部材として機能させる際には、凸部15を圧縮させてシール部13の平滑面13aを用いることにより、高いシール性を発揮させることができる。なお、この場合、中央領域5のシール部13だけでなく、内周領域3の平滑面や外周領域7の平滑面もシール部材として機能するため、一層、高いシール性を発揮させることができる。
【0032】
また、シール部材1は、複数の凸部15それぞれとシール部3との間に形成される溝部17を更に備えている。このため、シール部材1がシール機能を発揮する際、シール部13から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部15の下方への弾性変形を、この溝部17により、容易に行わせることができる。
【0033】
また、シール部材1では、溝部17の底17aからの凸部15の高さH1が5〜50μmの範囲となっている。また、シール部材1では、シール部13の表面13aからの凸部15の突出高さH2が0.1〜25μmの範囲となっている。このように、シール部材1における凸部15等の高さが微小な範囲にあるため、シール部材1を圧縮した際、シール部13によるシール機能をより確実に発揮させることが可能である。なお、シール機能を更に確実に発揮させるためには、この凸部15の突出高さH2が1〜5μmの範囲であることが更に好ましい。また、この突出高さH2/H1の比が0.01〜0.5の範囲にあることが好ましく、0.05〜0.3の範囲にあることが一層好ましい。
【0034】
また、このシール部材1は、弾性変形可能な部材として、ゴム硬度が40〜95の範囲、より好ましくは60〜85の範囲のゴムから構成され、ゴム硬度が80以上であれば、剛性を維持できるようになっている。このため、他のシール部材等との粘着を抑制したい場合には凸部15の形状を維持させることをより確実に実現できる一方、シール部材として機能させたい場合には適度に弾性変形させて高いシール性を発揮させるといったことをより確実に実現することができる。
【0035】
また、シール部材1では、シール部13は平滑面13aから構成され、複数の凸部15それぞれの頂部15aが当該平滑面13aから突出するように形成されている。この場合、かかる構造のシール部13の作製を容易に行うことができる。
【0036】
なお、シール部材1のシール部13のリブ形状の部分における幅W1,W2を、図10の変形例で示すように、図2で示した例よりも広げるようにしてもよい。このようにシール部13の幅W1,W2を広げることにより、シール面が広がり、シール性能をより高めることが可能となる。また、シール部材1の外形形状としては、平面状のものに限らず、円筒状などの曲面の表面に同様の構成を形成してもよい。
【0037】
[第2実施形態]
続いて、本発明に係るシール部材の第2実施形態について説明する。本実施形態に係るシール部材31は、図11に示されるように、第1実施形態に係るシール部材1とは外形が異なっており、平面外形が円環形状から形成されるガスケットである。
【0038】
このシール部材31は、外形形状以外の部分は、第1実施形態と同様であり、表面(図11で示される上面)側において、平滑面のみから形成される円環状の内周領域33と、内周領域33を取り囲み、平滑面及び凸部等から形成される円環状の中央領域35と、中央領域35を取り囲み、平滑面のみから形成される環状の外周領域37と、を含んで構成される。中央領域35における平滑面、凸部、溝部等は、第1実施形態における中央領域5の構成と同様である。なお、シール部材31は、裏面は、その面全体が平滑面から形成される。
【0039】
[第3実施形態]
続いて、本発明に係るシール部材の第3実施形態について説明する。本実施形態に係るシール部材41は、第1実施形態のシール部材1と外形は略同様であり、中央領域5における構成が第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、以下の構成を第2実施形態のシール部材31に適用してももちろんよい。
【0040】
シール部材41は、図12(a)、(b)に示されるように、中央領域5において、平面方向それぞれに延びるリブ形状からなるシール部43と、それぞれの頂部45aがシール部43から突出した状態で平面方向に規則的に配列される複数の凸部45と、複数の凸部45それぞれとシール部43との間に形成される溝部47とを備えている。
【0041】
シール部43は、断面形状が台形形状となるリブからなり、全体として、格子を構成する。凸部45は、この格子状のリブからなるシール部43の各格子内にそれぞれ配置され、規則正しく配列されるようになっている。また、凸部45は、底面が四角形となるように一部がトリミングされた半球形状であり、その断面は半円(円弧)形状となっている。凸部45の頂部45aは、半球形状の頂点であり、シール部43の平滑面43aよりも図12(b)の上方に突出するよう構成されている。なお、シール部材41におけるシール部43,凸部45及び溝部47の機能等は、第1実施形態におけるシール部13,凸部15及び溝部17の機能等と同様である。
【0042】
以上のように、本実施形態に係るシール部材41も、弾性変形可能なEPDMゴム等の部材から構成されるシール部材であり、表面側の中央領域5において、平面方向それぞれに延びるシール部43と、それぞれの頂部45aがシール部43から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部45とを備えている。このため、シール部材41によれば、凸部45により、他のシール部材等との粘着を抑制しつつ、シール部材として機能させる際には、凸部45を圧縮させてシール部43を用いることにより、高いシール性を発揮することができる。
【0043】
また、シール部材41は、複数の凸部45それぞれとシール部43との間に形成される溝部47を更に備えている。このため、第1実施形態等と同様、シール部材41がシール機能を発揮する際、シール部43から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部45の下方への弾性変形を、この溝部47により、容易に行わせることができる。
【0044】
また、このシール部材41では、シール部43は格子状のリブから構成され、複数の凸部45それぞれが格子状のリブに沿って配列されている。このため、複数の凸部45それぞれをより一層、規則正しく配列させることができるため、シール部材としての安定性を担保させることができる。
【0045】
ここで、このように格子状のリブに沿って凸部45を配列させることができる変形例について、図13〜15を参照して説明する。
【0046】
図13に示す変形例では、シール部43は、上記同様に、断面形状が台形形状となるリブからなり、全体として、格子を構成する。一方、凸部45は、上記と異なり、底面が四角形である四角錐形状であり、その断面は三角形形状を呈するものである。凸部45の頂部45aは、三角形形状の頂点であり、シール部43の平滑面43aよりも図13(b)の上方に突出するよう構成されている。
【0047】
図14に示す変形例では、シール部43は、上記同様に、断面形状が台形形状となるリブからなり、全体として、格子を構成する。一方、凸部45は、上記と異なり、底面が四角形である四角錐台形状であり、その断面は台形形状を呈するものである。凸部45の頂部45aは、台形形状の頂面であり、シール部43の平滑面43aよりも図14(b)の上方に突出するよう構成されている。
【0048】
図15に示す変形例では、シール部43は、上記同様に、断面形状が台形形状となるリブからなり、全体として、格子を構成する。一方、凸部45は、上記と異なり、底面が四角形である四角錐台形状であり、その断面は台形形状を呈するものである。しかも、凸部45の頂部45aは、台形形状の頂面であり、その頂面が断面ギザギザ形状となっている。図15に示す変形例においても、凸部45の頂部45aは、シール部43の平滑面43aよりも図15(b)の上方に突出するよう構成されている。なお、本願における「ギザギザ形状」には、三角波が連続した形状だけでなく、正弦波、矩形波等が連続した形状も含まれる。以下でも同様である。
【0049】
また、本実施形態及びその変形例では、シール部43が断面台形形状の場合で説明したが、シール部43の断面形状は台形形状に限定されるわけではなく、種々の形態をとりえる。例えば、シール部材41において、図16に示されるように、シール部43の断面形状が、三角形状であってもよいし、円弧状であってもよい。さらに、上記したような台形形状の場合において、断面形状が台形形状であるシール部43の頂面が断面ギザギザ形状であってもよい。
【0050】
[第4実施形態]
続いて、本発明に係るシール部材の第4実施形態について説明する。本実施形態に係るシール部材51は、第1実施形態のシール部材1と外形は同様であり、中央領域5における構成が第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、以下の構成を第2実施形態のシール部材31に適用してももちろんよい。
【0051】
シール部材51は、図17(a)、(b)に示されるように、中央領域5において、平面方向それぞれに延びるリブ形状からなるシール部53と、それぞれの頂部55aがシール部53から突出した状態で平面方向に規則的に配列される複数の凸部55と、複数の凸部55それぞれとシール部53との間に形成される溝部57とを備えている。
【0052】
シール部53は、断面形状が例えば矩形形状となるリブからなり、全体として、格子を構成する。凸部55は、この格子状のリブからなるシール部53の各格子内にそれぞれ配置され、規則正しく配列されるようになっている。この凸部55は、フレネルレンズのように断面ギザギザ形状になるように複数の円が同心状に配置された構成となっている。凸部55の頂部55aは、シール部53の平滑面53aよりも図17(b)の上方に突出するよう構成されている。なお、シール部材51におけるシール部53,凸部55及び溝部57の機能等は、第1実施形態におけるシール部13,凸部15及び溝部17の機能等と同様である。
【0053】
以上のように、本実施形態に係るシール部材51も、弾性変形可能なEPDMゴム等の部材から構成されるシール部材であり、中央領域5において、平面方向それぞれに延びるシール部53と、それぞれの頂部55aがシール部53から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部55とを備えている。このため、シール部材51によれば、凸部55により、他のシール部材等との粘着を抑制しつつ、シール部材として機能させる際には、凸部55を圧縮させてシール部53を用いることにより、高いシール性を発揮させることができる。
【0054】
また、シール部材51は、凸部55とシール部53との間に形成される溝部57を更に備えている。このため、第1実施形態等と同様、シール部材51がシール機能を発揮する際、シール部53から突出した状態で平面方向に配列される凸部55の弾性変形を、この溝部57により、容易に行わせることができる。
【0055】
ここで、このように格子状のリブに沿って凸部55を配列させることができる変形例について、図18,図19を参照して説明する。
【0056】
図18に示す変形例では、シール部53は、上記同様に、断面形状が矩形形状となるリブからなり、全体として、格子を構成する。一方、凸部55は、上記と異なり、断面形状がギザギザ形状となっている。そして、断面形状がギザギザ形状である凸部55は、長溝を有しており、複数の凸部55それぞれの長溝は、互いに平行な方向に伸長している。なお、凸部55の頂部55aは、ギザギザ形状に含まれる三角形形状の頂点であり、シール部53の平滑面53aよりも図18(b)の上方に突出するよう構成されている。この場合、シール部材同士を積層したとしても、長溝の長手方向の移動について容易に行うことができるので、この点に関して、シール部材の取り扱いを容易に行うことができる。
【0057】
図19に示す変形例は、図18に示す変形例と同様に、断面形状がギザギザ形状である凸部55が長溝を有している。但し、この変形例では、複数の凸部55それぞれの長溝は、互いに交差する方向に伸長するようになっている。この場合、シール部材同士を積層した際、シール部材が意図しない方向に移動したりすることが抑制されるので、この点に関し、シール部材の取り扱いを容易に行うことができる。なお、他の部分は、図18の変形例と同様である。
【0058】
[第5実施形態]
続いて、本発明に係るシール部材の第5実施形態について説明する。本実施形態に係るシール部材61は、他の実施形態におけるシール部材1等と外形は同様であり、中央領域5における構成が例えば第3実施形態と異なっている。
【0059】
第5実施形態に係るシール部材61では、第3実施形態と同様に、中央領域5において、平面方向それぞれに延びるリブ形状からなるシール部63と、それぞれの頂部65aがシール部63から突出した状態で平面方向に規則的に配列される複数の凸部65と、複数の凸部65それぞれとシール部63との間に形成される溝部67とを備えている。
【0060】
ただし、第5実施形態に係るシール部材61では、図20に示されるように、シール部63の形状が平面視して三角形形状であり、全体として、これらを組み合わせた形状となっている点が相違する。なお、凸部65は、例えば三角錐形状を呈するように構成される。
【0061】
以上のように、本実施形態に係るシール部材61も、弾性変形可能なEPDMゴム等の部材から構成されるシール部材であり、平面方向それぞれに延びるシール部63と、それぞれの頂部65aがシール部63から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部65とを備えている。このため、シール部材61によれば、凸部65により、他のシール部材等との粘着を抑制しつつ、シール部材として機能させる際には、凸部65を圧縮させてシール部63を用いることにより、高いシール性を発揮させることができる。
【0062】
また、シール部材61は、複数の凸部65それぞれとシール部63との間に形成される溝部67を更に備えている。このため、第1実施形態等と同様、シール部材61がシール機能を発揮する際、シール部63から突出した状態で平面方向に配列される複数の凸部65の弾性変形を、この溝部67により、容易に行わせることができる。
【0063】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。なお、上述したシール部材は、例えば、各種配管のつなぎ部のシール、圧力容器のシール、各種エンジンのシール、モータなど各種装置の筐体勘合部のシール、又は、燃料電池の電解液のシールなどに用いることができる。
【実施例】
【0064】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0065】
まず、第1実施形態で示した構成を有する環状四角形のシール部材であるガスケットGを、表1(第1実施形態参照)に示すガスケット材料の配合で、以下に示す製造方法により作製した。なお、作製されたガスケットGの材料物性としては、例えば、ゴム硬度が85(JIS K 6253試験法による)、伸びが90%、引張強度が15.2MPa(共にJIS K 6251試験法による)等であった。
【0066】
<金型の作製>
まず、厚み20μmの銅箔が厚み25μmのポリイミド層上にラミネートされた二層構造の積層シート(商品名:TWO LAYER COPPER CLAD SUBSTRATE、日本インターコネクションシステムズ株式会社製)を準備した。この積層シートのポリイミド層にレーザ加工により、100mm角の領域に穴あけ加工を行い(東成エレクトロビーム株式会社にて加工)、円錐台状の凹部が複数配列したパターンを持つベースモールドを作製した。得られたベースモールドは、深さ25μm、上部の開口径53μm、底部開口径が42μmの凹部がピッチ60μmで配列する構造を持つものであった。
【0067】
次に、ポリエステル系ウレタンアクリレートモノマー(商品名:EBECRYL8402、ダイセルサイテック株式会社製)90重量部と、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトン(商品名:Placcel(商標) FA2D、ダイセル化学株式会社製)10重量部と、光重合開始剤(商品名:Irgacure 2959、CIBA Specialty Chem. Inc.製)1重量部を混合することで紫外線硬化性樹脂を調製した。
【0068】
平滑な定盤上に、上述する手順で作製したベースモールドを固定した。一方、定盤上の端部に、直径200mm、重量300kg、長さ1500mmで、表面に帯電防止処理を施した5mm厚のシリコーンゴムで覆ったラミネートローラを設置した。ラミネートローラの下に188μm厚みのPETフィルムをセットし、ベースモールド表面の両端部に800μmのステンレススチールプレートと188μm厚のPETフィルムからなるスペーサを設置した状態で、紫外線硬化性樹脂をベースモールドとPETフィルムの間に供給し、ラミネートローラを52mm/secの速度で回転移動し、ベースモールド上にPETフィルムをラミネートしながら、ベースモールド上に紫外線硬化樹脂をコーティングした。この条件において、ベースモールドの各凹部には、気泡が捕捉された。
【0069】
この後、ラミネートしたPETフィルムを介して紫外線硬化樹脂にUVランプの紫外線(365nm)を照射し、紫外線樹脂を重合硬化し、ベースモールドから重合硬化した紫外線樹脂層を離型した。こうして、ベースモールドとその凹部に捕捉された気泡が転写された凹曲面とその周囲にトレンチが配列したシート状の第1構造体を得た。
【0070】
次に、得られた第1構造体(第2モールド)に、電鋳により、ニッケル層を形成した。具体的には、スルファミン酸ニッケル600g/L、ホウ酸30g/L、ドデシル硫酸ナトリウム0.1g/LからなるpH4.0、約50℃のニッケルめっき浴を準備し、そこへ表面に銀をコーティングした第1構造体を浸漬することで電着を行い、厚み約500μm以上のニッケル層を作製した。この後、得られたニッケル層を第2モールドから取り外し(離型し)、表面に配列凸部パターンと各凸部の周囲に隔壁を有するニッケルモールド(第3モールド)を得た。
【0071】
このニッケルモールド(第3モールド)の表面にさらに、上述する条件と同様の方法で電鋳を行い、厚み約500μm以上のニッケル層を形成した。この後、ニッケル層をニッケルモールドから取り外し(離型し)、配列凹型パターンを有するニッケルモールド(凹型:第4モールド)を得た。本実施例では、この第4モールドを、シール部材の金型22aとして使用した。なお、金型22bは従来技術を用いて作製した。
【0072】
<シール部材の作製>
続いて、表1の配合で混練した練り生地21が所定量になるよう準備を行い、図5に示されるように、この準備した所定量の練り生地21を金型22a,22b間の所定の箇所に配置した。そして、このように練り生地21を間に配置した金型22a,22bを、50tプレス機20の下部20a上に載置した。
【0073】
金型22a,22bを50tプレス機20の下部20aに載置した後、図示矢印Aで示す方向に、この50tプレス機10の下部20aを、上部20bの方に移動してプレスを行い、練り生地21を架橋させゴムシートを作製した。なお、この際のプレス成形条件としては、155℃×7分であった。
【0074】
その後、架橋されたゴムシートに対して打ち抜き治具を用いて、図1に示されるような平面が環状四角形となるような打ち抜きを行い、実施例のシール部材を得た。実施例のシール部材の表面写真を図4に示す。シール部材表面には、気泡形状が転写された複数の凸部と、各凸部の周囲に溝部を有し、さらにその周囲延在するシール部を有するものであった。得られたシール部材の凸部の平均的な直径は50μm、溝部の底からの凸部の高さは16μm、また、シール部の表面からの凸部の突出高さは3.5μmであった。
【0075】
続いて、得られたガスケットGについて、下記に示すシール性の測定評価及び摩擦の測定評価を行った。評価結果は、表2,表3に示すとおりであった。
【0076】
【表2】

【0077】
【表3】

【0078】
[シール性の測定評価]
まず、ガスケットGの表裏面をシール性測定装置Tの上部T1及び下部T2で挟み込んで固定し、ガスケットGの内周面と測定装置Tの上部T1、下部T2とによって閉じられた空隙Rを形成した。その後、図21に示されるように、当該測定装置T(T1,T2)を水W内に水没させた。
【0079】
水W内に測定装置Tを完全に水没させた後、測定装置Tの上部T1の上方に気密に接続された空気注入装置APから当該空隙R内に圧縮空気を注入し、空隙R内の内圧が0.5MPaになるようにした。そして、この状態を1分間維持し、その間に当該測定装置Tから気泡がでてくるか否かを目視にて確認した。
【0080】
[摩擦の測定評価]
まず、株式会社レスカの摩擦試験機(FPR−2100)を準備した。この試験機は、図22に示されるように、試験対象物TPであるガスケットGに対して荷重を加えるための重しWIと、静摩擦力(mN)及び摩擦係数(μ)を測定するためのセンサSNと、試験対象物TPと対向して配置されるEPDMゴム片(直径25.27mm、表面はフラット)と、センサSNとEPDMゴム片とを接続するアタッチメントATと、試験対象物TPであるガスケットGを固定し、所定の速度で移動させるステージSTとを備えていた。
【0081】
続いて、この試験機UのEPDMゴム片と、表面(凸部5が形成されている面)側が対向するようにガスケットGをステージST上に配置した。そして、ガスケットGをこのように配置した後、所定の重み(50g又は200g)をガスケットGとEPDMゴム片とに上方から付与し、それと共に、ステージSTを所定の速度(10mm/sec又は40mm/sec)で移動し、それぞれの場合における静摩擦力及び摩擦係数を測定した。
(比較例)
【0082】
実施例(実施形態1)における金型22を、両面が平滑面から構成されるフラットガスケットGa、ショットブラストが表面に形成されたショットブラストガスケットGbそれぞれを形成できる金型に変更して、フラットガスケットGaとショットブラストガスケットGbを同様のガスケット材料にて作製した。
【0083】
続いて、得られたガスケットGa,Gbについて、実施例1と同様のシール性の測定評価及び摩擦の測定評価を行った。評価結果は、表2及び表3に示すとおりであった。
【0084】
表2から明らかなように、本実施例に係るガスケットGでは、シール性の評価試験において、当該測定装置Tから気泡が漏れ出てくることはなく、ガスケットGの表裏両面において、高いシール性を発揮することが示された。なお、サンドブラストが表面に形成されたガスケットGbでは、0.05MPaという比較的低い圧力において気泡のリークが発生しており、十分なシール性を発揮できていないことが示された。
【0085】
また、表3から明らかなように、本実施例に係るガスケットGでは、摩擦性の評価試験において、サンドブラストが表面に施されたガスケットGbと略同程度の静摩擦力等となっており、他のシール部材等との粘着を抑制することが示された。なお、両面が平滑面から構成されるガスケットGaは、静摩擦力等の値が、本実施例に係るガスケットG等と比べて、2〜3倍程度高くなっており、十分な粘着抑制機能を発揮できないことが示された。
【符号の説明】
【0086】
1,31,41,51,61…シール部材、13,43,53,63…シール部、13a,43a,53a…平滑面、15,45,55,65…凸部、15a,45a,55a,65a…頂部、17,47,57,67…溝部、H1…高さ、H2…突出高さ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性変形可能な部材から構成されるシール部材であって、
平面方向に延在しているシール部と、
それぞれの頂部が前記シール部から突出した状態で前記平面方向に配列される複数の凸部と、を備えるシール部材。
【請求項2】
前記複数の凸部それぞれと前記シール部との間に形成される溝部を更に備える請求項1に記載のシール部材。
【請求項3】
前記溝部の底からの前記凸部の高さH1が5〜50μmである請求項2に記載のシール部材。
【請求項4】
前記溝部の底からの前記凸部の高さH1に対する、前記シール部の表面からの前記凸部の突出高さH2の比が、0.01〜0.5である請求項2に記載のシール部材。
【請求項5】
前記シール部の表面からの前記凸部の突出高さH2が0.1〜25μmである請求項1〜4の何れか1項に記載のシール部材。
【請求項6】
前記凸部の断面形状が略円弧状である請求項1〜5の何れか1項に記載のシール部材。
【請求項7】
前記複数の凸部それぞれがその周囲に隣接して前記溝部を有し、さらにその周囲に前記シール部を有する、請求項1〜6の何れか1項に記載のシール部材。
【請求項8】
前記凸部は、気泡形状を転写した形状を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシール部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−117592(P2012−117592A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266724(P2010−266724)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】