説明

ジ−アリール尿素化合物の製造方法

式(I)の化合物(式(I)のR1、R2、R3、R4及びRaは、明細書中に定義される。)の製造方法を開示する。生成化合物は、炎症性作用に伴うサイトカインの製造を阻害するため、炎症を伴う疾患及び病的状態の治療に有用である。さらに、そのような化合物の製造に有用な中間体を開示する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)のジ-アリール尿素化合物の製造方法に関する。
【化1】

(式(I)のR1、R2、R3、X及びWは、以下に定義される。)この化合物は、炎症性作用に伴うサイトカインの製造を阻害するため、慢性炎症性疾患などの炎症を伴う疾患及び病的状態を治療するのに有用である。
【背景技術】
【0002】
1種以上の上記炎症性サイトカインの分泌を調整する化合物は、これらのサイトカインの分泌に関連する疾患の治療に有用となり得る。例えば、WO98/52558は、サイトカイン媒介疾患の治療に有用であることを示す複素アリール尿素化合物を開示している。WO99/23091は、抗炎症性試薬として有用な別の種類の尿素化合物を開示している。WO99/32463は、アリール尿素及びサイトカイン疾患及び蛋白質分解酵素媒介疾患の治療におけるそれらの使用に関する。WO00/41698は、p38MAPキナーゼ疾患の治療に有用であるとされるアリール尿素を開示している。
【0003】
さらに、二置換アリール及び複素アリール化合物は、米国特許第6,080,763、6,319,921、6,297,381、6,358,945及び6,492,393号明細書に開示されている。それらの特許における化合物は、抗サイトカイン活性を有するとされ、従って炎症に関連する疾患を治療するのに有用である。
【0004】
本出願人の米国仮出願番号60/401,921は、式(I)のフッ素化ジ-アリール尿素化合物に関する。
【化2】

(式(I)のR1、R2、R3、X及びWは、そこに定義されている。)この化合物は、炎症性作用に伴うサイトカインの製造を阻害するため、炎症を伴う疾患及び病的状態を治療するのに有用である。さらに開示されているのは、式(I)の化合物の調製方法である。本発明によって提供される利点は、合成手順を3つの工程に減らし、且つ低収率及び発熱特性を克服することを可能にする。
【0005】
従って、本発明の目的は、以下のスキームによる、式(I)のジ-アリール尿素化合物の製造方法を提供することである。
【化3】

(式(I)のR1、R2、R3、R4及びRaは、以下に定義される。)
【化4】

【0006】
本発明は、式(I)の化合物の製造方法を提供するものである。
【化5】

R1は、分枝されている又は分枝されていないC1-10アルキル又はC3-10シクロアルキルであり、それぞれは任意に部分的又は完全にハロゲン化されていてもよく、
R2は、分枝されている又は分枝されていないC1-10アルキル、分枝されている又は分枝されていないC1-10アルコキシ、C3-10シクロアルキルであり、それぞれは任意に部分的又は完全にハロゲン化されていてもよく、且つ任意にアリールで置換されていてもよく、又はR2はアリールであり、
R3は、フェニル環の3-又は4-位に結合しており、水素、C1-10アルキル、炭素環、複素環、複素アリール又はR4-S(O)2-NH-であり、R4は、C1-5アルキル又は炭素環から選択され、
R4は、C1-5アルキル又はC1-5アルコキシから選択され、
N(Ra)2に関して、Raは、水素、C1-5アルキル、アリール、アリールC1-3アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-7シクロアルキルC1-3アルキル、C1-5アルコキシC1-5アルキル及び複素環C1-3アルキルから独立して選択され、複素環は、テトラヒドロフラン、ピロリジニル及びモルホリニルから選択され、各Raは、1つ又は2つのC1-5アルキル、C1-5アルコキシ又はC1-5アルキル二置換アミノによって任意に置換されていてもよく、
前記方法は、
a)非プロトン性溶媒及び非プロトン性塩基の存在下、0℃〜100℃の温度で1〜24時間、アリールアミン(II)を、式(III)のカルバメートと反応させて、式(IV)の中間化合物を製造し、
【化6】

(この工程において、好ましい溶媒は、NMP、DMSO、THF、EtOAc、ジオキサンであり、
好ましい非プロトン性塩基は、N-メチルピロリジノン、N-メチルピロリジン、トリエチルアミン(好ましくは1.35当量)、DMAP(好ましくは0.2当量)であり、
好ましい時間は、約16時間であり、及び
好ましい温度は、約45℃である。)
b)極性溶媒及び塩基の存在下、0℃〜100℃の温度で1〜24時間、式(IV)の中間化合物を、式(V)の化合物と反応させて、式(VI)の中間化合物を製造し、
【化7】

(式(V)中、Y1は、Cl、Br、I及びFから選択されるハロゲンであり、Y2は、Cl及びFから選択されるハロゲンである。好ましくはY1は、Clであり、Y2は、Clである。)
(この工程において、好ましい溶媒は、C1-5アルコール、好ましくはエタノールであり、
好ましい非プロトン性塩基は、Na2CO3などのカルボネートであり、
好ましい時間は、24時間であり、及び
好ましい温度は、約45℃である。)
c)極性溶媒及び非プロトン性塩基の存在下、0℃〜100℃の温度で1〜24時間、式(VI)の化合物を、HN(Ra)2化合物(式中、Raは上記の通り)と反応させて、式(I)の化合物を製造し、その後、生成化合物を単離することを含む。
【化8】

(この工程において、好ましい溶媒は、ジオキサン、トルエン、TGME、トリエチレングリコール、好ましくはTGME(トリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル))、KFであり、
好ましい時間は、18時間であり、及び
好ましい温度は、約60℃である。)
【0007】
別の実施態様では、本発明は、上記式(I)の化合物の製造方法を提供し、式中、
R1は、-CF3、-CH(CH3)(CF3)、-CH(CF3)2、-OCF3、-CF2CF3であり、
R2は、-O-C1-5アルキルであり、
R3は、水素又はR4-S(O)2-NH-であり、R4は、C1-5アルキル又は炭素環から選択され、
R4は、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシから選択される。
【0008】
別の実施態様では、本発明は、上記式(I)の化合物の製造方法を提供し、式中、
R1は、-CF3、-CH(CH3)(CF3)、-CH(CF3)2、-OCF3又は-CF2CF3であり、
R2は、-O-C1-3アルキルであり、
N(Ra)2に関して、Raは、水素、C1-5アルキル、フェニルC1-3アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-3アルコキシC1-3アルキル及び複素環C1-3アルキルから独立して選択され、複素環は、テトラヒドロフラン、ピロリジニル及びモルホリニルから選択され、各Raは、1つ又は2つのC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、又はC1-2アルキル二置換アミノで任意に置換されていてもよく、
R4は、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシから選択される。
【0009】
別の実施態様では、本発明は、上記式(I)の化合物の製造方法を提供し、式中、
R1は、-CF3、-CH(CH3)(CF3)、-CH(CF3)2又は-CF2CF3であり、
R2は、-O-C1-2アルキルであり、
R4は、C1-2アルキル又はC1-2アルコキシから選択される。
【0010】
別の実施態様では、本発明は、上記式(I)の化合物の製造方法を提供し、式中、
R1は、-CF3であり、
R2は、-O-CH3であり、
R4は、メチル又はメトキシである。
【0011】
別の実施態様では、本発明は、上記式(I)の化合物の製造方法を提供し、式中、
R4は、メチルであり、
N(Ra)2は、NH2、NH(CH3)、-NHCH2CH2N(CH3)2、-NHCH2CH2-O-CH3、-NH-CH2-N(CH3)2
【化9】

である。
【0012】
好ましい中間化合物は、
【化10】

を含む。
【0013】
本出願において上記に開示される全ての化合物において、名称が構造と矛盾する場合は、その化合物は構造によって定義されるものと理解する。
本明細書の中で用いられる全ての用語は、特に明記しない限り、当技術分野で既知であるそれらの通常の意味であると理解する。例えば、“C1-3アルコキシ”は、末端が酸素であるC1-3(用いられる例ではない)アルキル、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシである。全てのアルキル、アルケニル及びアルキニル基は、構造的に可能であり、且つ特に明記しない限り、分枝されている又は分枝されていないものとする。他のさらに具体的な定義は、以下の通りである。
【0014】
炭素環は、3〜10個の炭素原子を含む炭化水素環を含む。これらの炭素環は、芳香族及び非芳香族環系のいずれでもよい。非芳香族環系は、モノ-又はポリ不飽和でもよい。好ましい炭素環は、限定はしないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプタニル、シクロヘプテニル、フェニル、インダニル、インデニル、ベンゾシクロブタニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ナフチル、デカヒドロナフチル、ベンゾシクロヘプタニル及びベンゾシクロヘプテニルを含む。シクロブタニル及びシクロブチルなどのシクロアルキルのいくつかの用語は、いずれも用い得る。
【0015】
“複素環”の用語は、飽和又は不飽和のいずれでもよい安定な非芳香族4〜8員(好ましくは5又は6員)単環式又は非芳香族8〜11員二環式複素環基を意味する。各複素環は、炭素原子、及び窒素、酸素及び硫黄から選択される1個以上、好ましくは1〜4個の複素原子からなる。複素環は、環の任意の原子によって結合されていてもよく、これによって安定な構造をつくる。特に明記しない限り、複素環は、限定はしないが、例えばオキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラメチレンスルホニル、テトラメチレンスルホキシジル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、テトラヒドロピリジニル、ホモピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロピリミジニル、デカヒドロキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロオキサジニル、ジヒドロピラニル、オキソカニル、ヘプタカニル、チオキサニル、ジチアニル又は2-オキサ-又は2-チア-5-アザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルを含む。
【0016】
“複素”アリールの用語は、N、O及びSなどの1〜4個の複素原子を含む芳香族5〜8員単環又は8〜11員二環を意味すると理解される。特に明記しない限り、そのような複素アリールは、ピリジニル、ピリドニル、キノリニル、ジヒドロキノリニル、テトラヒドロキノイル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノイル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンズピラゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾロニル、ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾ[1,3]ジオキソル-2-オニル、テトラヒドロベンゾピラニル、インドリル、インドリニル、インドロニル、インドリノニル、フタリミジルを含む。
【0017】
各アリール又は複素環は、特に明記しない限り、その部分的に水素化された誘導体を含む。例えば、ピロリジニルは、ピロリニルを含んでいてもよく、フェニルは、シクロヘキセニルなどの水素化された誘導体を含んでいてもよい。他の部分的又は完全に水素化された誘導体は、当業者にとって明らかである。
【0018】
全てのアルキル基または炭素鎖において、1個以上の炭素原子を、複素原子O、S又はNで任意に置換することができる。Nが置換されていない場合は、NHであると理解し、さらに複素原子は、分枝されている又は分枝されていない炭素鎖内の末端炭素原子又は内部炭素原子のいずれかを置換してもよいと理解する。そのような基は、オキソなどの基によって、上記のように置換することができ、限定はしないが、アルコキシカルボニル、アシル、アミド及びチオキソなどの定義となる。
【0019】
ここで用いられる“窒素”及び“硫黄”は、任意の酸化された形態の窒素及び硫黄、及び第四級形態の任意の塩基性窒素を含む。
本明細書で用いられる“ハロゲン”の用語は、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素、好ましくはフッ素を意味すると理解する。“部分的又は完全なハロゲン化”、“1個以上のハロゲン原子による置換”の定義は、例えば、1個以上の炭素原子におけるモノ、ジ又はトリハロ誘導体を含む。全てのアルキル、アルコキシ、アリール基は、特に明記しない限り、任意にハロゲン化されていてもよいものとする。
【0020】
本発明の化合物は、当業者によって評価されるような、“化学的に安定”であることが意図されたものである。例えば、“ダングリング結合価”、又は“カルボアニオン”を有する化合物は、ここに記載される発明方法によって意図される化合物ではない。








【0021】
実験手順
工程1
【化11】



4-アミノナフトールヒドロクロライド、カルバメート、DMAP及びN-メチルピロリジンを、N-メチルピロリジノンに溶解した。その反応混合物を、45℃で2日間攪拌し、HPLCは、0.5%(面積)の残留カルバメートにより、反応の完了を示した。水(約150mL)及び1N HCl(20mL)を加えた。得られた懸濁液を、10時間攪拌した。沈殿物を、濾過し、水で洗浄し、及び乾燥して、約9.3gの粗化合物を得た。分析は、その中に生成物が7.1gあることを示す。収率約94.4%。
【0022】
工程2
【化12】



5Lの丸底フラスコに、ArOH、ジクロロピリミジン、Na2CO3及び溶媒EtOH-H2Oを加えた。反応混合物を、45℃まで温め、1日間攪拌した。その反応を、HPLCで観察し、ArOHが0.5%以下で検出された後、その反応を室温まで冷却し、続いて濾過した。その固形物を、400mLのEtOH:H2O(80:20)で洗浄し、及び乾燥し、86%の収率で230gの生成物を得た。粗生成物の一部(200g)を、60℃で2時間攪拌しながらTHF(700mL)で洗浄した。20℃まで冷却した後、その固形物を濾過し、及び乾燥し、165gを得た。82%の回収率。NMRによると、異性体は6%から4.5%に減少した。この生成物を、次の工程(工程3)に用いた。
【0023】
工程3
【化13】



5Lの丸底フラスコに、化合物A2、KF、トリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル及びN,N-ジメチルエチレンジアミンを加えた。その反応混合物を、室温(温度は約30℃まで上がった)で15分間攪拌し、次に60℃まで5時間加熱した。HPLCは、0.1%以下のArClを示した。その反応混合物を室温まで冷却し、水(3.6L)を加え、及び得られた懸濁液を16時間攪拌した。濾過及び簡易乾燥により、粗化合物約240g(含有量151g、含有収率83%)を得た。この粗生成物を、450mLのアセトニトリルで3時間、室温でスウィッシュ(swish)した。濾過及び乾燥により、灰色がかった固形物として、所望の生成物133.5g(収率73%)を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物の製造方法であって、
【化1】

(式中、
R1は、分枝されている又は分枝されていないC1-10アルキル又はC3-10シクロアルキルであり、それぞれは任意に部分的又は完全にハロゲン化されていてもよく、
R2は、分枝されている又は分枝されていないC1-10アルキル、分枝されている又は分枝されていないC1-10アルコキシ、C3-10シクロアルキルであり、それぞれは任意に部分的又は完全にハロゲン化されていてもよく、且つ任意にアリールで置換されていてもよく、又はR2はアリールであり、
R3は、フェニル環の3-又は4-位に結合しており、水素、C1-10アルキル、炭素環、複素環、複素アリール又はR4-S(O)2-NH-であり、R4は、C1-5アルキル又は炭素環から選択され、
R4は、C1-5アルキル又はC1-5アルコキシから選択され、
N(Ra)2に関して、Raは、水素、C1-5アルキル、アリール、アリールC1-3アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-7シクロアルキルC1-3アルキル、C1-5アルコキシC1-5アルキル及び複素環C1-3アルキルから独立して選択され、複素環は、テトラヒドロフラン、ピロリジニル及びモルホリニルから選択され、各Raは、1つ又は2つのC1-5アルキル、C1-5アルコキシ、又はC1-5アルキル二置換アミノによって任意に置換されていてもよい。)
前記方法は、
a)非プロトン性溶媒及び非プロトン性塩基の存在下、0℃〜100℃の温度で1〜24時間、アリールアミン(II)を、式(III)のカルバメートと反応させて、式(IV)の中間化合物を製造し、
【化2】

b)極性溶媒及び非プロトン性塩基の存在下、0℃〜100℃の温度で1〜24時間、式(IV)の中間化合物を、式(V)の化合物と反応させて、式(VI)の中間化合物を製造し、
【化3】

(式(V)中、Y1は、Cl、Br、I及びFから選択されるハロゲンであり、Y2は、Cl及びFから選択されるハロゲンである。)
c)極性溶媒及び非プロトン性塩基の存在下、0℃〜100℃の温度で1〜24時間、式(VI)の化合物を、HN(Ra)2化合物(式中、Raは上記の通り)と反応させて、式(I)の化合物を製造し、その後、生成化合物を単離することを含む。
【化4】

【請求項2】
請求項1記載の方法であって、
工程a)において、
非プロトン性溶媒が、NMP、DMSO、THF、EtOAc及びジオキサンから選択され、
非プロトン性塩基が、N-メチルピロリジノン、N-メチルピロリジン、トリエチルアミン、DMAPから選択され、
時間が、約16時間であり、及び
温度が、約45℃であり、
工程b)において、
Y1がClであり、Y2がClであり、
極性溶媒が、C1-5アルコールであり、
非プロトン性塩基が、カルボネートであり、
時間が、約24時間であり、及び
温度が、約45℃であり、
工程c)において、
極性非プロトン性溶媒が、KFを含んだジオキサン、トルエン、TGME、トリエチレングリコールから選択され、好ましくはKFを含んだTGME(トリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル))であり、
時間が、約18時間であり、及び
温度が、約60℃である、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、
工程a)において、
非プロトン性溶媒が、NMP、DMSO、THF、EtOAc、及びジオキサンから選択され、
非プロトン性塩基が、N-メチルピロリジノン、N-メチルピロリジン、トリエチルアミン及びDMAPから選択され、トリエチルアミンは約1.35当量の量であり、DMAPは約0.2当量の量であり、
工程b)において、
Y1がClであり、Y2がClであり、
極性溶媒が、エタノールであり、
カルボネートが、Na2CO3であり、
工程c)において、
極性非プロトン性溶媒が、KFを含んだTGMEである、方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法であって、
R1が、-CF3、-CH(CH3)(CF3)、-CH(CF3)2、-OCF3、又は-CF2CF3であり、
R2が、-O-C1-5アルキルであり、
R3が、水素又はR4-S(O)2-NH-であり、R4は、C1-5アルキル又は炭素環から選択され、
R4が、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシから選択される、方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法であって、
R2が、-O-C1-3アルキルであり、
N(Ra)2に関して、Raが、水素、C1-5アルキル、フェニルC1-3アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルC1-3アルキル、C1-3アルコキシC1-3アルキル及び複素環C1-3アルキルから独立して選択され、複素環は、テトラヒドロフラン、ピロリジニル及びモルホリニルから選択され、各Raは、1つ又は2つのC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、又はC1-2アルキル二置換アミノで任意に置換されていてもよく、
R4が、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシから選択される、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、
R1が、-CF3、-CH(CH3)(CF3)、-CH(CF3)2又は-CF2CF3であり、
R2が、-O-C1-2アルキルであり、
R4が、C1-2アルキル又はC1-2アルコキシから選択される、方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法であって、
R1が、-CF3であり、
R2が、-O-CH3であり、
R4が、メチル又はメトキシである、方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法であって、
R4が、メチルであり、
N(Ra)2が、NH2、NH(CH3)、-NHCH2CH2N(CH3)2、-NHCH2CH2-O-CH3、-NH-CH2-N(CH3)2
【化5】

である、方法。
【請求項9】
【化6】

から選択される、化合物。

【公表番号】特表2007−518680(P2007−518680A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518643(P2006−518643)
【出願日】平成16年6月11日(2004.6.11)
【国際出願番号】PCT/US2004/018694
【国際公開番号】WO2005/005396
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(500091335)ベーリンガー インゲルハイム ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (55)
【Fターム(参考)】