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ジアンヒドロヘキシトールをベースとしたポリエステルの製造方法
説明

ジアンヒドロヘキシトールをベースとしたポリエステルの製造方法

イソイジドとジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを含む混合物の重縮合によるポリエステルの製造方法であって、反応はモノマーの溶融物中で行われ、これらのモノマーは活性化されていない方法。ジアンヒドロヘキシトールの3つの異性体、即ちイソソルビド、イソマンニド及びイソイジド、の1種又は複数種をベースとしたポリエステルは、粉体塗料、トナー組成物、並びにエンジニアリングプラスチックで使用するのに好適な特性を有する。これらのポリエステルは、以下の式で表されるポリエステルを含む。但し、nは3〜300の範囲である。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、ジアンヒドロヘキシトールとジカルボン酸との重縮合によるポリエステルの製造方法に関する。本発明は、更に、本発明の方法で得られるポリエステルに関する。本発明は、更に、本発明の方法で得られるポリエステルをそれぞれ含む、バインダー組成物、コーティング組成物及びトナー組成物に関する。更に、本発明は、本発明の方法で得られるポリエステルをベースとしたエンジニアリングプラスチックに関する。
【0002】
ジアンヒドロヘキシトールをベースとしたポリエステルは、米国特許第6291629号明細書に開示されている。これらのポリエステルは、活性化モノマー間、即ち、活性化ジカルボン酸及び/又は活性化ジオール間の縮合によって調製される。こうした活性化モノマーの使用は、縮合ステップに先立って活性化ステップを必要とする。こうした重縮合の一例は、遊離のジオールとジカルボン酸のジクロリドとの縮合、いわゆるHCL法である。別の例は、いわゆるシリル法、即ちビスシリル化ジオールとジカルボン酸のジクロリドとの縮合である。第3の例は、エステル交換反応法、即ちアセチル化ジアンヒドロヘキシトールと遊離のジカルボン酸との縮合である。更に、こうした従来のタイプの重縮合は、とりわけH.R.Kricheldorf及びN.ProbstによってMacromol.Rapid.Commun.16、1995、231に、N.Probst及びH.R.KricheldorfによってHigh Perform.Polym.7、1995、461に、及びH.R.KricheldorfによってJ.M.S.−Rev.Macromol.Chem.Phys.、1997、C37、599に記述されている。これらのすべての従来のタイプの重縮合の欠点は、活性化モノマーを必要とすることである。
【0003】
米国特許第1,012,563号明細書は、イソソルビド、ジカルボン酸及びジオールを含み、これらのモノマーが活性化されていない、ポリエステルの調製法を開示している。イソイジドの使用は記述されていない。
【0004】
本発明の目的は、イソイジド及びジカルボン酸をベースとしたポリエステルの製造方法を提供することである。
【0005】
本発明の別の目的は、改善された特性を有する、イソイジドを含有するポリエステルを提供することである。
【0006】
本発明の更なる目的は、コーティング用途に使用することができる、ジアンヒドロヘキシトールをベースとしたポリエステルを提供することである。
【0007】
本発明は、イソイジドとジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを含む混合物の重縮合によるポリエステルの製造方法であって、反応はモノマーの溶融物中で行われ、これらのモノマーは活性化されていない方法に関する。
【0008】
活性化モノマーとは、例えば、モノマーにシリル基又はCl原子を付加する反応などで化学的に変性されたモノマーであると理解される。モノマーとしてジカルボン酸無水物を得るためのジカルボン酸の縮合反応は、本発明の目的では活性化とは見なされない。
【0009】
本発明の方法の利点は、ジアンヒドロヘキシトールとジカルボン酸又はジカルボン酸無水物との縮合に追加の活性化ステップが必要ないということである。本発明の方法により、粉体塗料、トナー組成物、並びにエンジニアリングプラスチックで好適に使用されるポリエステルが得られることは非常に有利である。更に、本発明の方法により、ほとんど無色から無色のポリエステルが得られるが、このことはコーティング用途並びにエンジニアリングプラスチック用途に非常に重要な利点である。
【0010】
本発明の方法は、モノマーの溶融物中で行われる。好ましくは、この溶融物中の縮合は温度150〜250℃で行われる。更に好ましくは、この溶融縮合は180℃以上の温度で行われる。好ましい温度は、カルボン酸とジオールからエステル結合を形成させるには十分高い温度であるが、熱劣化及び変色が生じるほど高くない温度である。
【0011】
本発明の方法で適用される圧力は重要なものではない。一般に、本方法は大気圧で行われるが、任意選択で、圧力を下げることができる。減圧の使用は、水などの縮合生成物を除去し、かつ高分子量のポリエステルを得るために有利である。典型的な高分子量ポリエステルは、10,000g/モルを超える数平均分子量を有する。この減圧は、好ましくは50,000パスカル未満の圧力である。この減圧の値は、より好ましくは10〜5000パスカル、最も好ましくは100〜500パスカルである。
【0012】
水などの縮合生成物を除去するために、反応槽を不活性ガスでフラッシングすることができる。この場合、この装置を、不活性ガスで連続的にフラッシングすることが好ましい。一般に、任意の不活性ガスを使用することができるが、好ましくは窒素を使用する。
【0013】
任意選択で、非活性化モノマーの溶融物に安定剤を添加することができる。適切な安定剤の例としては、Irganox 259、Irganox 1010、Irganox 1330、Irganox B900、Irganox及びIrganox HP2921 FFなどのフェノール系安定剤が挙げられる。更に、2つ以上の異なる安定剤の混合物を添加することも可能である。
【0014】
本発明の方法は、エステル化触媒の存在下で行うことができる。好適なエステル化触媒としては、例えば、テトラブチルチタネート、スズ(II)オクトエート、塩化ブチルスズジヒドロキシド、酢酸マンガン、酢酸亜鉛、及びp−トルエンスルホン酸が挙げられる。チタン(IV)n−ブトキシド及びスズ(II)オクトエートは好ましいエステル化触媒である。
【0015】
本発明の方法では、ジオールと二塩基酸の比は一般に1:1が適用される。比較的低い分子量のポリエステルを所望する場合は、この比を、こうした1:1の比から0.1〜0.2単位でずらすことが好ましい。過剰量のジオール又は過剰量のジカルボン酸のいずれかを使用することができる。これにより、それぞれ、水酸基又はカルボン酸官能性ポリエステルが得られる。こうした比較的低分子量ポリエステルの例としては、コーティング及びトナー用の任意選択で硬化可能なポリエステルが挙げられる。
【0016】
一般に、ジアンヒドロヘキシトールの3つの異性体の任意の1つを非活性化ジアンヒドロヘキシトールとして使用することができる。ジアンヒドロヘキシトールの3つの異性体は、イソソルビド、イソマンニド及びイソイジドであり、それぞれ、以下に示す式I、II及びIIIを有する。
【化1】

【0017】
これらの異性体は、単独で使用することもでき、又はこれらの異性体の2つ又は3つの混合物として使用することもできる。しかし、本発明者等は、意外にもイソイジドの使用が非常に有利であることを見出した。非活性化イソイジドと非活性化ジカルボン酸との溶融物中の重縮合は、他の2つの異性体のうちのいずれか1つを用いた重縮合より速く進むように見えた。したがって、イソイジドの使用により、より短い縮合時間及び/又はより低い温度で、高分子量などの所与の特性を有するポリエステルを得ることができる。このことは非常に有利である。何故ならば、これにより熱劣化及び変色の機会が減るからである。更に、これは経済的な観点から見ても産業上有利である。
【0018】
使用する異性体は、98%〜100%の純度を有することが好ましい。この異性体は99%を超える純度を有することがより好ましい。この異性体は、特に99.5%を超える純度を有しており、とりわけ99.8%を超える純度を有する。純度が高いほど、変色は少なくなる。高純度であることの更なる利点は、より高い分子量(即ち、Mw>25,000g/モル)を有するポリエステルを調製することができることである。
【0019】
非活性化ジカルボン酸は、任意の二価又は多価カルボン酸とすることができる。好適な二価又は多価カルボン酸の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸、酒石酸、シトラコン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ジクロロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及び/又はトリメリット酸が挙げられる。脂肪族二価又は多価カルボン酸を使用することが好ましい。不活性化ジカルボン酸として、炭素原子4〜20個を有する脂肪族二価又は多価カルボン酸を使用することがより好ましい。それぞれ炭素原子4個、5個、6個及び10個を有する、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸及びセバシン酸などの直鎖状脂肪族二塩基酸の使用が特に好ましい。
【0020】
不活性化ジカルボン酸の無水物も本発明の方法で使用することができる。無水物の使用には、モノマーを重縮合してポリマーにする際の水の形成が少ないという利点がある。
【0021】
本発明の方法には、再生可能なモノマー並びに再生不可能なモノマーを使用することができる。再生可能なモノマーとは、急速に減少している化石資源とは異なり、自然界で成長する天然物から得ることができる出発物質を意味する。再生可能なモノマーの例としは、コハク酸及びクエン酸が挙げられる。再生可能なモノマーを使用すると、非化石資源由来のポリエステルが得られる。
【0022】
本発明の方法により、イソイジドとコハク酸からポリエステルを調製することが可能になり、イソイジドとコハク酸をベースとしたポリエステルが得られる。このポリエステルは、米国特許第6291629号明細書、並びにOkada等によってJ.Appl.Pol.Sci.、1996年、62巻、2257〜2265頁に開示されているように、ジアンヒドロヘキシトールとジカルボン酸との重縮合で調製することができなかったものである。このとき、ジカルボン酸がジクロリドとして活性化されるか、又はジオールがアセチル化ジオールとして活性化され、溶液中で縮合が行われた。したがって、本発明は、更に、イソイジド単位とコハク酸単位とをベースとした以下の構造式を有するポリエステルにも関する。
【化2】


但し、nは3〜300の範囲の整数である。
【0023】
ジアンヒドロヘキシトールの1〜99%は2つ以上の水酸基を含む別のアルコールで置き換えることができる。好ましくは80%以下、より好ましくは60%以下、最も好ましくは50%以下のジアンヒドロヘキシトールを置き換えることができる。一般に、2つ以上の水酸基を有する任意のアルコールを、ジアンヒドロヘキシトールの一部を置き換えるために使用することができる。好適なアルコールの例としては、グリセリン、グリコール類、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及び脂肪族ジオール類が挙げられる。好適な脂肪族ジオールの例としては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。炭素原子2〜10個を有する脂肪族ジオールを使用するのが好ましい。1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール及び2,3−ブタンジオールなどの、炭素原子2〜6個を有する脂肪族アルコールを使用するのがより好ましい。1,3−プロパンジオールは、再生可能なアルコールの例である。
【0024】
本発明の方法は、直鎖状ポリエステルの製造に特に有利である。本発明の方法により、半結晶性ポリエステルを得ることもできる。これは、特に、ジアンヒドロヘキシトールと直鎖状ジカルボン酸、例えばイソイジドとコハク酸(無水物)をベースとした規則的な鎖状構造を有するポリエステルの場合である。上述のような2つ以上の水酸基を含む別のアルコールでジアンヒドロヘキシトールを置き換えることにより、本発明の方法で得られるポリエステルの結晶化度を制御するために使用することができる。このようにして、こうした半結晶性は、必要な場合はこれを利用することができ、必要ない場合はこれを抑えることができる。
【0025】
本発明の方法において使用する溶融物に、任意の好適な溶媒を添加することができる。好適な溶媒の例としては、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、及びその他の比較的極性の高沸点溶媒が挙げられる。N−メチルピロリドン、トルエン又はキシレンを追加の溶媒として使用することが好ましい。
【0026】
ジアンヒドロヘキシトールの二環式構造が剛性であることにより、このポリエステルは、粉体塗料(例えば、粉体ペイント組成物)において、またトナー組成物においても、エンジニアリングプラスチック樹脂として、好適に使用される。したがって、本発明の方法によって得られるポリエステルは、これらすべての用途に使用することができる。
【0027】
コーティング樹脂としては、1,500〜6,000g/モル(数平均)の範囲の比較的低分子量の官能化ポリエステルが好ましい。
【0028】
ジアンヒドロヘキシトールとジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを含む混合物の重縮合によって得られるポリエステルであって、反応はモノマーの溶融物中で行われ、これらのモノマーは活性化されていないポリエステルを粉体ペイント塗料組成物に適用すると、その非架橋状態では、T(ガラス転移温度)が40℃を超える透明な脆い塗料を得ることができる。こうした粉体ペイント塗料組成物を架橋剤と共に押出すと、バインダー組成物を得ることができる。コーティング用途に好適な架橋剤としては、例えば、カルボン酸官能化ポリエステル用には、トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)及びN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジパミド(Primid XL 552)が挙げられ、ヒドロキシ官能化ポリエステル用には、イソホロンジイソシアネートの三量体(Vestagon B 1530)及びヘキサメチレンジイソシアネートの三量体(Desmodur N 3600)が挙げられる。
【0029】
任意選択で、触媒及びフィラー又は顔料などの他の添加剤を加えることができる。1種又は複数種の上記成分を含む塗料組成物を押出した後、粉砕して細かい粉体にすることができる。こうした粉体塗料用の典型的な粒径は<100μmである。1種又は複数種の上記成分を含む塗料組成物を基板に塗布した後、硬化させることができる。架橋後は、透明で強靭な耐溶剤性のコーティングが得られる。
【0030】
多くの好適な基板を部分的又は完全にコーティングすることができる紙、木材、金属及びプラスチックは、そのわずかな例である。
【0031】
エンジニアリングプラスチックには、高分子量ポリエステルが好ましい。高分子量とは、5,000〜100,000g/モルの範囲の数平均分子量を意味する。イソイジドはエンジニアリングプラスチックを調製するための好ましいモノマーである。何故ならば、イソイジドは、不活性化ジカルボン酸(無水物)とより速く反応すると思われるからである。
【0032】
本発明の方法によって調製されたエンジニアリングプラスチックは、高いT値を有すると思われる。T値が高いと高温用途に有利である。
【0033】
本発明を以下の実施例に関して説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されることはない。
【実施例】
【0034】
ジアンヒドロヘキシトール
少なくとも98%の純度を有するイソソルビド並びにイソイジド異性体を、Roquette Freres (62080 Lestrem CEDEX France)及びAgrotechnology and Food Innovations(P.O.Box 17,6700 AA Wageningen,The Netherlands)から入手した。少なくとも99.5%の純度を有するイソイジドを、Roquette Freres (62080 Lestrem CEDEX France)から入手した。
【0035】
実験1 イソソルビドとコハク酸とをベースとしたポリエステルの合成。
コハク酸(44.9g、0.38モル)及びイソソルビド(63.4g、0.43モル)を、250mLの丸底ガラスフランジ反応器に計量した。縮合生成物を回収するために、ビグリューカラム及びディーンスターク型凝縮器を反応器に取り付けた。合成の第1部において、酸化を抑え水蒸気の輸送を促進するために、この装置を不活性ガスで連続的にフラッシングした。撹拌しながら、加熱マントルを使用して上記混合物を180℃に加熱した。トルエンに溶解したチタン(IV)n−ブトキシド(コハク酸に対して0.02モル%)を、この溶融物に加えた。次に、反応温度を段階的に上昇させて、形成した水の蒸留を保持した。最高反応温度は250℃であった。4時間後、230〜250℃で真空処理を開始した。典型的な圧力は100〜500パスカルとした。真空を4時間適用した。その後、ポリマーを反応器から排出し放冷固化させた。得られたポリエステル1は、T値が56.5℃、Mが2400g/モル、酸価が1.5mgKOH/g、及び水酸基価が65.0mgKOH/gであった。
【0036】
実施例2 イソイジドとコハク酸をベースとしたポリエステルの合成。
コハク酸(3.37g、0.029モル)、イソイジド(4.67g、0.032モル)及びIrganox HP2921 FF酸化防止剤(0.033g)を、50mLの三つ口丸底ガラス反応器へ計量し、実験1を繰り返した。最高反応温度は230℃未満に保持した。4時間後、230℃で真空処理を開始した。典型的な圧力は100〜500パスカルとした。真空を4時間適用した。その後、ポリマーを反応器から排出し放冷固化させた。このポリエステル(ポリエステル2)は、溶液(溶媒:CHCl)から、又は溶融物からの徐冷中に、部分的に結晶化することが観察された。収率:92%。H−NMR(ppm):2.65(m、4H、コハク酸)、3.82〜3.98(m、4H、H1、H6イソイジド)、4.62(s、2H、H3、H4イソイジド)、5.21(d、2H、H2、H5イソイジド)。M=4200g/モル(PMMA基準に対して)、PDI=1.9。T=73.4℃、T=171℃。
【0037】
実験3
イソソルビドをネオペンチルグリコール(NPG)で系統的に置き換えて、実験1を繰り返した。T及びMに対する影響を下図([表1])に示す。イソソルビド含有率が低下するとT値は低下する。
【表1】

【0038】
実験4
イソソルビド80及び60モル%で実験3を繰り返し、ポリエステル3a及び3bを得た。又、NPGの代わりに、1,3−プロパンジオール(PD)又は2,3−ブタンジオール(BD)を使用して実験3を繰り返し、ポリエステル4a、4b、4c及び4dを得た。結果を表1に示す。イソソルビド含有率は、存在するジオールの合計量に対して100〜60モル%に保持した。これらの結果も、イソソルビド含有率が高いとT値が高くなることを示す。
【表2】

【0039】
実施例5 イソイジドと第2のジオールをベースとしたポリエステルの合成。
イソイジドの一部を、それぞれ、2,3−ブタンジオール(BD)、1,3−プロパンジオール(PD)及びトリメチロールプロパン(TMP)で置き換えて実施例2を繰り返し、ポリエステル5a、5b及び5cを得た。後の方のモノマーにより、OH官能性の高い、枝分かれしたポリエステルが得られた。これらの結果により、ポリエステルの結晶化度を制御するために、アルコールによるイソイジドの置き換えを利用できることが分かる。
【表3】

【0040】
実施例6
実施例及び実験1〜5から得られたポリエステルを、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体(NCO当量=183g/モル、商品名:Desmodur N3600、Bayer)を使用して以下の手順によって硬化させた。ポリエステル0.3〜0.5gのNMP0.7mL溶液を調製した。別に、Desmodur N3600(分子当量1.05、滴定データから計算したもの)のNMP0.3mL溶液を調製した。これら2つの溶液を混合し、厚さ250μmの未乾燥塗膜としてアルミニウム基板に直接塗布した。室温で乾燥後、この塗膜をN下で硬化させた。コーティング特性を表3に示す。
【0041】
硬化したポリエステルの熱安定性を、熱重量分析法(TGA)で調べた。250℃まで著しい減量は観察されなかった。
【表4】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソイジドとジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを含む混合物の重縮合によるポリエステルの製造方法であって、反応はモノマーの溶融物中で行われ、これらのモノマーは活性化されていない方法。
【請求項2】
重縮合が温度150〜250℃で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
重縮合が不活性ガスで連続的にフラッシングされる装置で行われること特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
重縮合がエステル化触媒の存在下で行われることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記エステル化触媒が、テトラブチルチタネート、スズ(II)オクトエート、塩化ブチルスズジヒドロキシド、酢酸マンガン、酢酸亜鉛、及びp−トルエンスルホン酸から成る群から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記イソイジドが98〜100%の純度を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ジカルボン酸として、炭素原子4〜20個を有する、脂肪族二価又は多価カルボン酸を使用することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ジカルボン酸として、それぞれ炭素原子4個、5個、6個、及び10個を有する、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、又はセバシン酸を使用することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
イソイジドの1〜50%を2個以上の水酸基を有するアルコールで置き換えることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記2個以上の水酸基を有するアルコールとして、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、及び/又はトリメチロールプロパンを使用することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法によって得られるポリエステル。
【請求項12】
式(IV)で表されるポリエステル
【化1】

(式中、nは3〜300の範囲である)。
【請求項13】
ジアンヒドロヘキシトールとジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを含む混合物の重縮合によって得られるポリエステルであって、反応はモノマーの溶融物中で行われ、これらのモノマーは活性化されていないポリエステルの、粉体塗料組成物、トナー組成物、及び/又はエンジニアリングプラスチックにおける使用。
【請求項14】
ジアンヒドロヘキシトールとジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを含む混合物の重縮合によって得られるポリエステルであって、反応はモノマーの溶融物中で行われ、これらのモノマーは活性化されていないポリエステルと、架橋剤とを含むバインダー組成物。
【請求項15】
架橋剤として、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体を適用することを特徴とする、請求項14に記載のバインダー組成物。
【請求項16】
請求項14又は15に記載のバインダー組成物と、少なくとも1種の添加剤とを含むコーティング組成物。
【請求項17】
請求項16に記載のコーティング組成物で部分的又は完全に被覆された基板。
【請求項18】
請求項16に記載の硬化コーティング組成物。


【公表番号】特表2010−503736(P2010−503736A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527739(P2009−527739)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際出願番号】PCT/EP2007/007979
【国際公開番号】WO2008/031592
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(505307806)スティッチング ダッチ ポリマー インスティテュート (18)
【Fターム(参考)】