説明

ジニトリル水素化方法における調節剤の使用

ジニトリルを、触媒と、第四級水酸化アンモニウム、第四級シアン化アンモニウム、第四級フッ化アンモニウム、および第四級チオシアン化アンモニウム;第四級水酸化ホスホニウム;一酸化炭素;およびシアン化水素からなる群より選択された調節剤との存在下で、水素と接触させ、ジニトリルを接触水素化してアミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンの両方を製造する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂肪族ジニトリルを水素化してジアミンおよび/またはアミノニトリルを製造すること、例えば、アジポニトリルを水素化してヘキサメチレンジアミンおよび/または6−アミノカプロニトリルを製造することに関する。
【背景技術】
【0002】
ジニトリルは、化学工業、製薬工業および農薬工業における一般的な原料である。水素化により、ジニトリルをジアミンおよび/またはアミノニトリルに変換でき、これはポリマー中間体、界面活性剤、キレート剤、および化学合成中間体に、またはこれらのものとして、使用されている。具体例として、アジポニトリルは、水素化により、6−アミノカプロニトリルおよび/またはヘキサメチレンジアミンに変換できる。ヘキサメチレンジアミンは、ナイロン6,6の製造における中間体である。6−アミノカプロニトリルは、ナイロン6の製造の中間体として使用できる。
【0003】
ヘキサメチレンジアミンの伝統的な製造法には、還元酸化鉄または酸化コバルト触媒上で高圧および高温でアジポニトリルを水素化することが含まれる。米国特許公報(特許文献1)は、アジポニトリルを、アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンの混合物へと水素化する工程における、コバルトおよび鉄を基礎とした触媒の使用を記載している。この工程では高い選択性でアミノカプロニトリルが製造されず、アジポニトリルの変換率75%で37%のアミノカプロニトリルが生成される。アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンの同時製造には低圧法が知られている。米国特許公報(特許文献2)は、溶媒の存在下におけるアジポニトリルを含むジニトリルの水素化を記載している。米国特許公報(特許文献3)、米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)、(特許文献6)および(特許文献7)は、全て、低圧反応、すなわち約13.89MPa(2000psig)未満での選択剤の存在下でのジニトリルからアミノニトリルへの水素化を記載している。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,110,856号明細書
【特許文献2】米国特許第5,151,543号明細書
【特許文献3】米国特許第6,258,745号明細書
【特許文献4】米国特許第6,566,297号明細書
【特許文献5】米国特許第6,376,714号明細書
【特許文献6】国際公開第99/47492号パンフレット
【特許文献7】国際公開第03/000651A2号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アミノニトリルとジアミンの同時製造において、ヘキサメチレンジアミン製造に現在使用され、高圧、すなわち13.89MPa(2000psig)を超える圧力で作動する市販の装置を使用することが有利であろう。さらに、当該技術分野で教義されている作動条件下で可能なアミノカプロニトリルに対する選択性よりも向上した選択性を有するこれらの方法を作動することが有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
それ故、本発明は、アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンを同時製造するためのジニトリルの水素化方法であり、前記方法は、前記ジニトリルを、触媒および調節剤の存在下で、少なくとも約15.27MPa(2200psig)の圧力で処理することを含み、ここで前記触媒は、Fe、Ru、Co、およびNiからなる群より選択された元素を含み、前記調節剤は、第四級水酸化アンモニウム、第四級シアン化アンモニウム、第四級フッ化アンモニウム、第四級チオシアン化アンモニウム、第四級水酸化ホスホニウム、一酸化炭素、およびシアン化水素からなる群より選択された少なくとも1種類の要素である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明において、脂肪族または脂環式ジニトリルは、触媒を使用して、15.27MPa(2200psig)よりも高い圧力で、ジアミンまたはジアミンとアミノニトリルの混合物へと水素化することができる。例えば、アジポニトリルは、ヘキサメチレンジアミンまたはヘキサメチレンジアミンと6−アミノカプロニトリルの混合物へと水素化することができる。この方法では、アミノニトリルの製造方法の選択性の維持または向上のために1つまたは複数の種類の調節剤を使用する。これらの調製物質は、触媒表面と反応する可能性があるか、または、ジニトリルおよび/またはアミノニトリルの反応性を調節する可能性がある。前記調節剤は、第四級水酸化アンモニウム塩、第四級シアン化アンモニウム塩、第四級フッ化アンモニウム塩、もしくは第四級チオシアン化アンモニウム塩、または第四級水酸化ホスホニウム塩または一酸化炭素またはシアン化水素を含んでいてもよい。特に、本発明の調節剤またはその分解生成物が、前記のジニトリルの水素化から得られる粗生成物から除去される場合に、本発明の調節剤は、焼却炉耐火煉瓦中に積まれるとは想定されず、また深井戸への廃棄も必要であるとは想定されない。
【0008】
本明細書で使用する適切な脂肪族または脂環式ジニトリルは、一般式R(CN)で示され、ここでRは、飽和ヒドロカルビレン基である。飽和ヒドロカルビレン基は、分岐鎖もしくは直鎖または環中に炭素原子および水素原子を含み、任意の炭素原子対の間に二重結合または三重結合を含まない。好ましいヒドロカルビレン基は、1つの基あたり、2〜25、より好ましくは2〜15、最も好ましくは2〜10個の炭素原子を含む。別の言葉で言えば、好ましいジニトリルは、ジニトリル1分子あたり、4〜27、より好ましくは4〜約17、最も好ましくは4〜12個の炭素原子を含む。好ましいヒドロカルビレン基の種類は、直鎖アルキレン基である。
【0009】
適切なジニトリルの例には、アジポニトリル;メチルグルタロニトリル;スクシノニトリル;グルタロニトリル;α,ω−ヘプタンジニトリル;α,ω−オクタンジニトリル、α,ω−デカンジニトリル、α,ω−ドデカンジニトリル;および2つ以上のその組合せが含まれるがこれに限定されない。好ましい実施形態はアジポニトリル(ADN)である。
【0010】
本方法の触媒は、ジニトリルを、ジアミンまたはジアミンとアミノニトリルの混合物へと水素化するに適した水素化触媒である。好ましいのは、鉄、コバルト、ニッケル、またはルテニウム元素またはその組合せに基づいた触媒であり、前記元素は、金属またはその配合物として存在することができる。最も好ましいのは、鉄を含む触媒である。触媒元素は、触媒全重量を基準にして約1〜99重量%、好ましくは50〜85重量%を含んでいてもよい。前記触媒はさらに、アルミニウム、シリコン、チタン、バナジウム、マグネシウム、クロム、ナトリウム、カリウム、およびマンガンからなる群より選択された1つまたは複数の種類の促進剤を含んでいてもよい。前記促進剤は、触媒全重量を基準にして約15%までの濃度で、好ましくは約0.05〜2重量%の濃度で存在していてもよい。
【0011】
本発明の有利な効果の程度は、ジニトリルの構造、触媒元素の実体、および調節剤の実体により変化する場合があるが、少しの選択性の向上さえ、大規模な工業的方法には大きな経済的影響を及ぼし得ることに気づくことは重要である。
【0012】
触媒元素は、さらにアルミナ、酸化マグネシウム、およびその組合せなどの無機支持体上に担持できる。前記元素は、当業者に既知の任意の手段により、例えば、含浸、共沈降、イオン交換、およびその2つ以上の組合せにより無機支持体上に担持できる。触媒元素が無機支持体上に担持されているかまたはアロイもしくは固体溶液の成分である場合には、触媒元素は、一般に、触媒全重量を基準にして、約0.1〜約60重量%、好ましくは約1〜約50重量%の範囲で存在する。
【0013】
前記触媒は、任意の適切な物理形状または形態で存在してもよい。前記触媒は、流動形、押出物、板状、球状、またはその2つ以上の組合せであってもよい。固定床触媒を使用した方法を使用する場合、前記触媒は、約0.76〜10.2(0.03〜0.40インチ)の範囲の粒度を有する顆粒形態である。スラリー相触媒を使用した方法を使用する場合、前記触媒は、細かく粉砕された形態、好ましくは約100μm未満のサイズであり、最も好ましい範囲は約20〜75μmである。
【0014】
触媒とジニトリルのモル比は、この比が選択的なジニトリルの水素化を触媒できる限りにおいてどのような比であってもよい。触媒とジニトリルの重量比は、一般に、約0.0001:1〜約1:1、好ましくは約0.001:1〜約0.5:1の範囲である。
【0015】
本発明の調節剤は、第四級水酸化アンモニウム、第四級シアン化アンモニウム、第四級フッ化アンモニウム、第四級チオシアン化アンモニウム、第四級水酸化ホスホニウム、一酸化炭素、およびシアン化水素からなる群より選択できる。第四級なる用語は、4つの結合を有し+1の形式電荷を有する窒素原子またはリン原子を記載する。アンモニウムイオン(NH)およびテトラアルキルアンモニウムイオンは、第四級アンモニウムの定義に含まれる。2つ以上の種類の調節剤を反応に使用することができる。適切な調節剤の例は、水酸化テトラメチルアンモニウム、シアン化テトラブチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、チオシアン化テトラブチルアンモニウム、および水酸化テトラブチルホスホニウムである。好ましい調節剤は、第四級水酸化アンモニウムおよび第四級シアン化アンモニウムである。適切な水酸化テトラアルキルアンモニウム化合物は、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、および水酸化テトラブチルアンモニウムである。適切なシアン化テトラアルキルアンモニウム化合物の例は、シアン化テトラメチルアンモニウム、シアン化テトラエチルアンモニウム、およびシアン化テトラブチルアンモニウムである。様々な水和形、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物が、水酸化テトラアルキルアンモニウムおよび水酸化テトラアルキルホスホニウムの意味に含まれる。
【0016】
水素化反応は、約50〜250℃、好ましくは90〜180℃の温度で、水素を用いての圧力約15.27〜55.26MPa(2200〜8000psig)の全圧で、好ましくは約20.78〜34.58MPa(3000〜5000psig)で行なうことができる。好ましい操作モードでは、方法は、連続攪拌タンク反応器(continuous stirred tank reactor)(CSTR)、プラグ流れ反応器(plug flow reactor)(PFR)、スラリーバブルカラム反応器(slurry bubble column reactor)(SBCR)、またはトリクルベッド反応器で行なう。逆混合反応器としても知られる連続攪拌タンク反応器は、反応物が連続的に添加され、生成物流の流れが連続的に容器から流出されるような容器である。混合器具、例えば機械攪拌機により容器中で適切な混合が行なわれ、よって反応器内の組成は均一となり、流出する生成物流の組成と同じとなる。プラグ流れ反応器は管型反応器であり、管型反応器の一端において反応物が連続的に添加され、管の他端から生成物が連続的に流出する。逆混合はなく、すなわち、反応器管内の組成は均一ではない。生成物の流れの一部を反応器の入り口へとリサイクルすることにより、PFRに逆混合を取り込むことができる。また、複数のCSTRを連関して使用することにより、プラグ流れ反応器の動作を達成することができる。スラリーバブルカラム反応器は、液体反応物およびガスを反応器の底部に連続的に供給し、一方で生成物を反応器の上部から連続的に流出させるような容器である。ガスは反応器中で泡として存在し、これは上昇して同時に固体粉末化触媒(20〜200μmの平均粒度)と混合される。前記触媒は、生成物と共に連続的に除去されることができ、液体フィードと共に添加することにより連続的に添加することができる。トリクルベッド反応器は管型反応器であり、ここでは触媒は固定され、一方、反応物は反応器の上部に添加され、底部へと流れ、底部で生成物が連続的に流出される。ガス状反応物は液体と同方向に流れても、または、反応器の底部から上部へと反対に流れていてもよい。
【0017】
反応器の好適条件は、本発明を限定するものではなく、バッチモードでも行なうことができる。
【0018】
本方法は、溶媒の非存在下または存在下で作動できる。本発明において、溶媒は、反応混合物に添加され、1つまたは複数の反応成分を溶媒和するのに役立つ物質として定義され、反応混合物の容量を増加させ、反応熱を移動(または取り除く)する媒体を提供し、最終生成物に取り込まれることもなく、または、最終生成物の特性を変化させることもない。網羅的なものではないが、溶媒のリストには、アンモニア;アミン、例えばトリエチルアミン;アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノール;エーテル、例えばテトラヒドロフランおよびジオキサン;アミド、例えばジエチルアセトアミドおよびN−メチルピロリジノン;およびエステル、例えば酢酸エチルおよびアジピン酸ジメチルが含まれる。好ましい溶媒はアンモニアである。溶媒は、反応混合物中に、約20〜90重量%、好ましくは約30〜50重量%で存在することができる。
【0019】
調節剤およびジニトリルを、触媒(単独でまたはジアミンと予め混合された溶液として)、アミノニトリル、水、溶媒、またはその任意の組合せとを含む反応器に導入してもよい。前記調節剤は、約1:5000〜1:30、好ましくは約1:2000〜1:500のジニトリルに対する重量比で添加することができる。
【0020】
ジアミンおよび/またはアミノニトリル、例えばヘキサメチレンジアミンおよび/または6−アミノカプロニトリルの収率は、温度、圧力、水素流速、触媒の量と種類、調節剤の量および空間速度などを含む作動条件に依存する。本発明の目的において、「空間速度」なる用語は、1時間あたり、触媒の単位重量あたりに反応器に供給されるジニトリルの単位重量として定義される。典型的には、ジニトリルの空間速度が約0.5〜20h−1の範囲内になるように反応器にジニトリルを添加すべきである。最も好ましい空間速度は、従来の技術を使用して当業者により容易に決定されるだろう。
【0021】
任意の理論により本発明が限定されるものではないが、調節剤は、調節剤/触媒元素複合体を形成している触媒の元素と反応することが可能である。得られた複合体は、VIII族元素をその金属状態で含んでいても、またはおそらく酸化状態で含んでいてもよい。調節剤と触媒元素との反応は不可逆である場合もあるが、より可能性が高いのは可逆的な平衡反応である。調節剤と触媒との相互作用により触媒の反応性が変化し、アミノニトリル生成に対する選択性が向上し、第2級アミンオリゴマー形成が抑制され、おそらく、触媒の寿命が延長する可能性がある。
【0022】
前記触媒および調節剤は別々に反応器に導入してジニトリルに接触させることができるが;しかし、触媒は調節剤と予め接触させてもよい。これは、水および/または溶媒、例えば、アルコール、エーテル、エステル、アンモニア、またはその2つ以上の組合せの中で行なってもよい。
【0023】
水素とジニトリルのモル比は、アミノニトリルおよび/またはジアミン、例えば6−アミノカプロニトリルおよび/またはヘキサメチレンジアミンを生成するのに十分な水素が存在する限り重要ではない。水素は、一般に過剰に使用する。
【0024】
ジアミンおよび/またはアミノニトリル、例えばヘキサメチレンジアミンおよび/または6−アミノカプロニトリルは、再結晶または好ましくは蒸留などの典型的な精製手順により反応生成物から回収できる。未反応ジニトリルは水素化反応器に戻してリサイクルし、さらなるジアミンおよび/またはアミノニトリルを得ることができる。
【実施例】
【0025】
アジポニトリル(ADN)の水素化は、速度論的モデルを使用して記載することができ、ADNは最初にアミノカプロニトリル(ACN)に変換され、その後ACNはヘキサメチレンジアミン(HMD)に変換され、例えば、
ADN→ACN→HMD
ここで各反応ステップは一次反応であり、第一ステップは速度定数2kを有し、第二ステップは速度定数kを有する。このモデルにおいて、k/k=1の数値は非選択的触媒を表し、ACNの最大収率は、十分に混合されたバッチ反応において50%であろう。k/k値を最大化することが望ましい。
【0026】
(比較実施例1)
1Lのステンレス鋼耐圧容器に、216gのアジポニトリルおよび20gの粉末化し還元した鉄触媒を投入した。この容器に封をし、水素でパージし、225gのアンモニアを投入した。これを150℃に加熱し4500psig(31MPa)まで加圧した。水素が消費されると、加圧シリンダーから定常的に水素を補充し、作動圧を4500psig(31MPa)に維持した。70分後、反応を停止し、試料をガスクロマトグラフィーにより分析した。分析により、反応生成物は、12重量%のアジポニトリル(ADN)、45重量%の6−アミノカプロニトリル(ACN)、および36重量%のヘキサンメチレンジアミンを含んでいたことが示された。k/k値は1.1であった。
【0027】
(実施例2〜4)
0.2gの調節化学物質をADNと共に反応混合物に添加した以外は、実施例1の実験の繰り返しであった。結果を表1に提示する。TBACN=シアン化テトラブチルアンモニウム、TEAF=シアン化テトラエチルアンモニウム、TMAHP=水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物。
【0028】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノニトリルとジアミンを同時製造するためのジニトリルの水素化方法であって、前記方法は、前記ジニトリルを、触媒および調節剤の存在下で、少なくとも約15.27MPa(2200psig)の圧力で、水素と接触させることを含み、前記触媒は、Fe、Ru、Co、およびNiからなる群より選択された元素を含み、前記調節剤は、第四級水酸化アンモニウム、第四級シアン化アンモニウム、第四級フッ化アンモニウム、第四級チオシアン化アンモニウム、第四級水酸化ホスホニウム、およびシアン化水素からなる群より選択された少なくとも1種類の要素であることを特徴とする、方法。
【請求項2】
温度は、約50℃〜250℃の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記圧力は、約20.7〜34.5MPa(3000〜5000psig)の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記触媒は鉄を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記調節剤は、第四級シアン化アンモニウムまたは第四級水酸化アンモニウム塩を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ジニトリルはアジポニトリルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ジニトリルを、触媒および調節剤の存在下で、少なくとも約15.27MPa(2200psig)の圧力で水素化し、アミノニトリルとジアミンを同時に製造する方法であって、前記触媒は、Fe、Ru、Co、およびNiからなる群より選択された元素であり、前記調節剤は、第四級水酸化アンモニウム、第四級シアン化アンモニウム、第四級フッ化アンモニウム、第四級チオシアン化アンモニウム、第四級水酸化ホスホニウム、およびシアン化水素からなる群より選択された少なくとも1種類の要素であり、ここでジアミンよりもアミノニトリルが選択されることが好ましいことを特徴とする、方法。

【公表番号】特表2008−522969(P2008−522969A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544315(P2007−544315)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/036662
【国際公開番号】WO2006/062496
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(505245302)インヴィスタ テクノロジー エスアエルエル (81)
【氏名又は名称原語表記】INVISTA Technologies S.a.r.l.
【住所又は居所原語表記】Talstrasse 80,8001 Zurich,Switzerland
【Fターム(参考)】