説明

ジフェニル−ピラゾロピリジン誘導体、この誘導体の調製および調節因子ではなく核受容体としてのこの誘導体の使用

本発明は、式(I)に関し、式中、Rは、水素原子もしくはハロゲン原子であるか、または(C1−C6)アルキル基である;Xは、水素原子もしくはハロゲン原子、(C1−C6)アルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシ基、またはヒドロキシ(C1−C6)アルキル基より選択される1つ以上の置換基である;Yは、水素原子もしくはハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基である;R1は、NR2R3基またはOR4基である;R2およびR3は、独立して、水素原子、(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル基もしくはオキソ(C1−C6)アルキル基であるか、またはR2およびR3は、R2およびR3を支持する窒素原子と共に、(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシ基もしくはオキソ基で場合により置換される複素環を形成し;ならびにR4は、(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル基、またはオキソ(C1−C6)アルキル基であり、塩基または酸付加塩の状態である。上記式は、NR4A2、NOT、TINUR、RNR−1、およびHZF3としても公知である核受容体Nurr−1に関わる疾患を処理または予防するために治療的に使用され得る。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジフェニルピラゾロピリジン誘導体、この誘導体の調製ならびにNR4A2、NOT、TINUR、RNR−1およびHZF3としても知られるNurr−1核受容体に関する疾患の処置または予防におけるこの誘導体の治療的使用に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明の対象の1つは、式(I)の化合物である:
【0003】
【化1】

式中:
Rは、水素原子もしくはハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
Xは、水素原子もしくはハロゲン原子および(C1−C6)アルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基またはヒドロキシ(C1−C6)アルキル基より選択される1つ以上の置換基を表し;
Yは、水素原子もしくはハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
R1は、NR2R3基またはOR4基を表し;
R2およびR3は、互いに独立して、水素原子もしくは(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル基もしくはオキソ(C1−C6)アルキル基を表すか、または代わりにR2およびR3は、R2およびR3を担う窒素原子と共に、(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシル基もしくはオキソ基で場合により置換される複素環を形成し、
R4は、(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル基またはオキソ(C1−C6)アルキル基を表し、塩基または酸付加塩の形態である。
【0004】
式(I)の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を含み得る。これらは、従って、光学異性体またはジアステレオマーの形態で存在し得る。これらの光学異性体およびジアステレオマー、ならびにこれらの混合物は、ラセミ混合物を含み、本発明の一部を形成する。
【0005】
式(I)の化合物は、塩基または酸付加塩の形態で存在し得る。このような付加塩は、本発明の一部を形成する。
【0006】
これらの塩は、医薬的に許容される酸によって調製され得るが、例えば式(I)の化合物を精製するためもしくは単離するために有用な他の酸の塩もまた、本発明の一部を形成する。
【0007】
式(I)の化合物はまた、水和物または溶媒和物の形態、即ち、1つ以上の水分子とのまたは溶媒との結合体または組み合わせの形態で存在し得る。このような水和物および溶媒和物もまた、本発明の一部を形成する。
【0008】
本発明の文脈において、以下の定義が適用される:
(C−C)基:xからtの炭素原子を含む基である;
ハロゲン原子:フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である;
アルキル基:直鎖状、分枝鎖状または環状の飽和アルキル基によって場合により置換される、直鎖状、分枝鎖状または環状の飽和脂肪族基である。挙げられ得る例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基などを含む;
アルコキシ基:基−O−アルキルであり、ここで、アルキル基は、既に定義されたとおりである;
ハロアルキル基:1つ以上の同一または異なるハロゲン原子によって置換されるアルキル基である。挙げられる例は、CF基、CHCF基、CHF基およびCCl基を含む;
ヒドロキシアルキル基:ヒドロキシル基によって置換されるアルキル基である;挙げられる例は、CHOH、CHCHOHなどを含む;
オキソアルキル基:オキソ基(C=O)によって置換されるアルキル基である;挙げられる例は、CHCO、CHCOCHなどを含む;
ハロアルコキシ基:基−O−アルキルであり、ここで、アルキル基は、既に定義されたとおりであり、1つ以上の同一または異なるハロゲン原子によって置換される。挙げられる例は、OCF基、OCHF基およびOCCl基を含む;
アリール基:6から10個の原子を含む単環式芳香族基または二環式芳香族基である。挙げられるアリール基の例は、フェニルとナフチルを含む;
複素環基:5から9つの炭素原子、少なくとも1つの窒素原子および酸素、および場合により、窒素または硫黄等の1つから3つのヘテロ原子をさらに含む飽和状態の、窒素を含む、場合により架橋された環状基である。特にピペリジル基、ピペラジニル基、ピロリジニル基、モルホリニル基などが挙げられる。
【0009】
本発明の対象である式(I)の化合物の中で、化合物の第1群は、以下の化合物によって形成される:
Rは、水素原子または塩素原子を表し、
Xは、ハロゲン原子および(C1−C6)アルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルコキシ基またはシアノ基より選択される1つ以上の置換基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
R1は、OR4基を表し、
R4は、メチル基を表し、塩基または酸付加塩の形態である。
【0010】
本発明の対象である式(I)の化合物の中で、化合物の第2群は、以下の化合物によって形成される:
Rは水素原子または塩素原子を表し、
Xは、塩素原子またはフッ素原子およびメチル基、トリフルオトメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、またはシアノ基から選択された1つ以上の置換基を表し、
Yは水素原子、塩素原子、フッ素原子、またはメチル基を表し、
R1はOR4基を表し、
R4は、塩基、または酸付加塩の形のメチル基を表す。
【0011】
本発明の対象である式(I)の化合物の中で、化合物の第3群は、以下の化合物によって形成される:
Rは、水素原子または塩素原子を表し、
Xは、ハロゲン原子および(C1−C6)アルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルコキシ基またはシアノ基より選択される1つ以上の置換基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
R1は、NR2R3基を表し、
R2およびR3は、互いに独立して、水素原子またはメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくはシクロプロピル基を表すか、または代わりに、R2およびR3は、R2およびR3を担う窒素原子と共に、ヒドロキシル基で場合により置換されるモルホリニル基またはピロリジニル基を形成する、塩基または酸付加塩の形態である。
【0012】
本発明の対象である式(I)の化合物の中で、化合物の第4群は、以下の化合物によって形成される:
Rは、水素原子または塩素原子を表し、
Xは、塩素原子またはフッ素原子およびメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基またはシアノ基より選択される1つ以上の置換基を表し、
Yは、水素原子もしくは塩素原子またはメチル基を表し、
R1は、NR2R3基を表し、
R2およびR3は、互いに独立して、水素原子またはメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくはシクロプロピル基を表すか、または代わりにR2およびR3を担う窒素原子と共に、ヒドロキシル基で場合により置換されるモルホリニル基またはピロリジニル基を形成し、塩基または酸付加塩の形態である。
【0013】
上記の1から4の群の組み合わせもまた、本発明の一部を形成する。
【0014】
本発明の対象である式(I)の化合物の中で、特に以下の化合物について言及され得る:
メチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N,N−ジメチルベンズアミド
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
メチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−イソプロピルベンズアミド
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N,N−ジメチルベンズアミド
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}モルホリン−4−イル−メタノン
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−2,N−ジメチルベンズアミド
2−クロロ−5−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
4−クロロ−3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−4,N−ジメチルベンズアミド
2−フルオロ−4−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−シクロプロピル−3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}ピロリジン−1−イルメタノン
3−[2−(2,6−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル−メチルベンズアミド
3−[2−(2−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
4−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
2−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メタノン
3−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−[2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
3−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(3−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−(2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
3−[2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(3,4−ジメチルフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(4−シアノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(2,3−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−(2−o−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
3−[3−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に従い、一般式(I)の化合物は、スキーム1に記載の手順に従って調製され得る。
【0016】
【化2】

【0017】
スキーム1に従い、一般式(Ia)の化合物であって、式中R1はOR4を表し、R4はアルキル基ALKを表し、Rは水素原子を表し、ならびにXおよびYは既に定義されたとおりである化合物は、一般式(II)の化合物であって、式中Rは水素原子を表し、Xは既に定義されたとおりであり、ならびにHalはハロゲン原子表す化合物と、一般式(III)の誘導体であって、式中YおよびALKは既に定義されたとおりであり、ならびにZはホウ素誘導体を表す誘導体との間の、パラジウムのような金属によって触媒されるカップリング反応を介して調製され得る。
【0018】
スキーム1に従い、一般式(Ib)の化合物であって、式中R1はOR4を表し、Rは水素原子を表しならびにXおよびYは既に定義されたとおりであり、ならびにR4は水素原子を表す化合物は、水性アルコール媒質中の水酸化ナトリウムのような塩基による一般式(Ia)の化合物の加水分解反応を介して調製され得る。
【0019】
スキーム1経路Aに従い、一般式(Ic)の化合物であって、式中R1はNR2R3を表し、Rは水素原子を表しならびにX、Y、R2およびR3は既に定義されたとおりである化合物は、一般式(II)の化合物であって、式中Rは水素原子を表し、Xは既に定義されたとおりであり、ならびにHalはハロゲン原子を表す化合物と、一般式(IV)の誘導体であって、式中Y、R2およびR3は既に定義されたとおりであり、ならびにZはホウ素誘導体を表す誘導体との間の、パラジウムのような金属によって触媒されるカップリング反応を介して調製される。
【0020】
スキーム1経路Bに従い、一般式(Ic)の化合物であって、式中R1はNR2R3を表し、Rは水素原子を表しならびにX、Y、R2およびR3は既に定義されたとおりである化合物は、一般式(Ia)の化合物であって、式中R1はOR4を表し、R4はアルキル基ALKを表し、Rは水素原子を表しならびにXおよびYは既に定義されたとおりである化合物と、一般式(V)のアミンであって、式中R2およびR3は既に定義されたとおりであるアミンとの間の、溶液中のトリメチルアルミニウムの存在下での反応を介して調製され得るか、またはさもなければ、D.Glynn,D.BernierおよびS.WoodwardによるTetrahedron Letters,2008,49,5687−5688によって記載される方法に従って、DABCOのような第三級アミンと複合体化することによって調製され得る。
【0021】
スキーム1経路Cに従い、一般式(Ic)の化合物であって、式中R1はNR2R3を表し、Rは水素原子を表しならびにX、Y、R2およびR3は既に定義されたとおりである化合物は、一般式(Ib)の化合物であって、式中R1はOR4を表し、Rは水素原子を表し、XおよびYは既に定義されたとおりであり、ならびにR4は水素原子を表す化合物と、一般式(V)のアミンであって、式中R2およびR3は既に定義されたとおりであるアミンとの間の、イソブチルクロロホルメートのような酸アクチベーターの存在下での反応を介して調製され得る。
【0022】
スキーム1経路Dに従い、一般式(Ic)の化合物であって、式中R1はNR2R3を表し、Rは水素原子を表しならびにX、Y、R2およびR3は既に定義されたとおりである化合物は、一般式(VI)の化合物であって、式中Rは水素原子を表し、Xは既に定義されたとおりであり、ならびにZはホウ素誘導体を表す化合物と、一般式(VII)の誘導体であって、式中Y、R2およびR3は既に定義されたとおりであり、ならびにHalはハロゲン原子を表す誘導体との間の、パラジウムのような金属によって触媒されるカップリング反応を介して調製され得る。
【0023】
一般式(Ic)の化合物であって、式中R2およびR3はそれぞれ水素原子を表す化合物は、スキーム2に記載される手順に従っても調製され得る。
【0024】
【化3】

【0025】
スキーム2において、一般式(Ic)の化合物であって、式中R1はNH2を表し、Rは水素原子を表しならびにXおよびYは既に定義されたとおりである化合物は、一般式(IX)のニトリルの加水分解を介して、例えば、塩基の存在下で過酸化水素を用いて得られ得る。一般式(IX)の化合物は、一般式(II)の化合物であって、式中Rは水素原子を表し、Xは既に定義されたとおりであり、ならびにHalはハロゲン原子を表す化合物と、一般式(VIII)の誘導体であって、式中Yは既に定義されたとおりであり、CNはシアノ基を表しならびにZはホウ素誘導体を表す誘導体との間の、パラジウムのような金属によって触媒されるカップリング反応を介して得られ得る。
【0026】
本発明に従い、一般式(I)の化合物は、スキーム3に記載される手順に従って調製され得る。
【0027】
【化4】

【0028】
スキーム3に従い、一般式(Id)の化合物であって、式中X、YおよびR1は既に定義されたとおりであり、ならびにRはハロゲン原子Halを表す化合物は、化合物(Ia)または(Ic)の求電子性のハロゲン化反応、例えば、N−クロロスクシンイミドのような薬剤を用いての塩素化反応を介して調製され得る。
【0029】
本発明に従い、一般式(II)および(VI)の化合物は、スキーム4に記載の手順に従って調製され得る。
【0030】
【化5】

【0031】
スキーム4経路Aにおいて、一般式(II)の化合物であって、式中Xは既に定義されたとおりであり、Rは水素原子を表しならびにHalはハロゲン原子を表す化合物は、例えば、Y.Tamura,J.−H.Kim,Y.Miki,H.Hayashi,M.Ikeda,in J.Het.Chem.,1975,12,481に記載の方法に従って、一般式(XIII)の化合物であって、式中XおよびHalは既に定義されたとおりである化合物に対するO−(メシチレンスルホニル)ヒドロキシルアミン(MSH)の作用を介して調製され得る。
【0032】
スキーム4経路Bにおいて、一般式(II)の化合物であって、式中Xは既に定義されたとおりであり、Rは水素原子を表しならびにHalはハロゲン原子を表す化合物は、例えば、K.S.GudmundssonによるBioorg.Med.Chem.,2005,13,5346に記載の方法に従って、トリエチルアミンのような塩基の存在下でのトリフルオロ無水酢酸のような酸無水物の作用およびその後の塩化第一鉄のような触媒の存在下での一般式(II)の化合物に対する環化を介した、一般式(XIII)の化合物の、一般式(XIV)の化合物であって、式中XおよびHalは既に定義されたとおりである化合物への変換を介して調製され得る。
【0033】
化合物(XIII)は、化合物(XII)から、ヒドロキシルアミンの作用を介して得られ得る。化合物(XII)は、例えばK.S.GudmundssonによるBioorg.Med.Chem.,2005,13,5346に記載の方法に従って、一般式(X)のピコリンおよび一般式(XI)のエステルであって、式中Xは既に定義されたとおりであり、ならびにALKはアルキル基を表すエステルから、強塩基の存在下で得られ得る。
【0034】
最後に、式中Zがホウ素誘導体を表す化合物(VI)は、スキーム3に従って、例えば、E.F.DiMauroおよびR.VitulloによるJ.Org.Chem.,2006,71(10),3959に記載される方法に従って、ビス(ピナコラート)ジボロンの、化合物(II)における、パラジウムのような金属によって触媒されるカップリング反応を介して調製され得る。
【0035】
スキーム1、2、3および4において、開始化合物および試薬は、調製方法が記載されていない場合、市販されているか、もしくは文献に記載されているか、または代わりに文献中に記載されているかもしくは当業者に公知である方法に従って調製され得る。
【0036】
別の局面に従って、本発明の対象は、式(VI−1)の化合物でもある。この化合物は、式(I)の化合物の合成における中間体として有用である。
【0037】
【化6】

【0038】
以下に記載の実施例は、本発明に従う特定の化合物の調製を記載する。これらの実施例は、非限定であり、本発明を説明するためのみに寄与する。実施例として挙げられる化合物の数は、本明細書中下記の表において挙げられる数をいい、この表は、本発明の多くの化合物の化学構造および物理的特性を示す。
【実施例】
【0039】
実施例1
メチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート(表中の化合物1)
1.1 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノン
窒素流下で、5g(29.07mmol)の4−ブロモ−2−メチルピリジンおよび11.27g(61.04mmol)のエチル4−クロロベンゾアートを、丸底フラスコ内に入れ、50mLの無水テトラヒドロフラン中に溶解する。この溶液を、5℃まで冷却し、70mL(70mmol)のリチウムヘキサメチルジシラザン溶液(テトラヒドロフラン中1M)を滴加する。滴加の後、この混合物を、室温で2時間撹拌し、5℃まで冷却し、次いで、100mLの水を徐々に加える。次いで、媒質を、250mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。有機相を分離し、水相を、100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、15gのシリカを濾液に加え、次いで、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。8.4g(93%)の化合物は、黄色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=310
H NMR(DMSO)δ(ppm):4.6(s,2H);6.4(s,1H);7.4(s,1H);7.5−7.6(m,6H);7.7(s,1H);7.9(d,2H);8.1(d,2H);8.3(d,1H);8.4(d,1H);15.0(s,1H)(ケトン/エノール混合物:40/60).
【0040】
1.2 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノンオキシム
8.4g(27.05mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノンを、丸底フラスコ内の150mLのエタノール中に入れる。22mL(272.56mmol)のピリジンおよび7.5g(107.93mmol)のヒドロキシルアミン一塩酸塩を加える。次いで、この混合物を、5時間室温で撹拌し、次いで、反応媒質を、ペースト状の黄色固体が得られるまで減圧下で濃縮し、得られた固体を、400mLのエチルアセテートおよび400mLの水で処理する。有機相を分離し、水相を200mLのエチルアセテートで3回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。濾液を、減圧下で濃縮する:8.1g(91.9%)の化合物が、青色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=325
H NMR(DMSO)δ(ppm):4.3(s,2H);7.45(m,2H);7.50(d,1H);7.55(s,1H);7.75(m,2H);8.35(d,1H);11.65(s,1H).
【0041】
1.3. 5−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
12.9g(45.21mmol)のエチルO−(2−メシチレンスルホニル)アセトヒドロキサマートを、丸底フラスコ内の30mLの1,4−ジオキサン中に入れる。この溶液を、0℃まで冷却し、13.5mL(156.60mmol)の過塩素酸(水中70%)を加える。次いで、10mLの1,4−ジオキサンを加え、媒質を、2時間30分0℃で激しく撹拌する。次いで、媒質を、350mLの氷冷した水に注ぐ。媒質を、約0℃で10分間放置し、次いで、形成された白色固体を、焼結ロートで濾過によって回収する(乾燥形態では生成物が爆発する可能性があるため、完全に乾かさない。)。得られたペースト状の白色固体を、350mLの氷冷した水で洗浄し、次いで、250mLの1,2−ジクロロエタンおよび150mLのブライン中に入れ、約5℃まで冷却する。有機相を回収し、疎水性カートリッジを通して濾過する。濾液を回収し、8.1g(24.88mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノンオキシム(工程1.2において得られた化合物)の150mLの1,2−ジクロロエタンの溶液に滴加し、約0℃まで冷却する。
【0042】
添加の後、この混合物を、室温まで温め、3時間撹拌する。次いで、250mLのジクロロメタン、200mLの水および100mLのNaOH水溶液(1N)を、順次媒質に加える。生じた混合物を撹拌し、次いで、静置によって相を分離させる。有機相を分離し、水相を200mLジクロロメタンで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過し、次いで、15gのシリカと混合する。次いで、濾液を、減圧下で濃縮する。茶色粉末が得られ、これを、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとジクロロメタンとの混合物(1/1)で溶出する。5.8g(75%)の化合物が、僅かに黄色のふわふわした固体の形態で得られる。
LC−MS:M+H=307.
H NMR(DMSO)δ(ppm):7.0(d,1H);7.1(s,1H);7.6(d,2H);8.0(s,1H);8.1(d,2H);8.7(d,1H).
【0043】
1.4 メチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
工程1.3において得られた0.235g(0.76mmol)の5−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン、0.165g(0.92mmol)の3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸、0.750g(2.30mmol)のセシウムカーボナートおよび0.065g(0.08mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を、5mLのTHF−水混合物(9/1)の存在下で、丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、70℃で1時間30分維持し、次いで、室温まで冷却し、30mLのジクロロメタンおよび30mLの水で希釈する。2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過し、次いで、濾液を、減圧下で濃縮する:得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(8/2)で溶出する。0.200g(72%)の予測化合物が、ベージュ粉末の形態で得られる。
融点(℃):180−182
LC−MS:M+H=363
H NMR(DMSO)δ(ppm):3.95(s,3H);7.20(s,1H);7.35(d,1H);7.60(d,2H);7.70(t,1H);8.00−8.20(m,5H);8.35(s,1H);8.85(d,1H).
【0044】
実施例2
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド(表中の化合物2)
2.1 3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾニトリル
工程1.3のプロトコールに従って得られた0.850g(2.76mmol)の5−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジンを、0.490g(3.33mmol)の3−シアノフェニルボロン酸、2.70g(8.29mmol)のセシウムカーボナートおよび0.225g(0.26mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)と共に、20mLのTHF−水混合物(9/1)の存在下で丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、75℃で3時間維持し、その後、さらに0.245g(1.66mmol)の3−シアノフェニルボロン酸、1.35g(4.14mmol)のセシウムカーボナートおよび0.115g(0.14mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を添加し、媒質を75℃で1時間30分撹拌する。次いで、媒質を、100mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。次いで、有機相を回収し、水相を100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、濾液を、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、テトラヒドロフラン中に溶解し、10gのシリカの添加後に、減圧下で濃縮する。残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(8/2)で溶出する。0.185g(20.2%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=330
H NMR(DMSO)δ(ppm):7.19(s,1H);7.37(dd,1H);7.56(m,2H);7.74(t,1H);7.90(m,1H);8.06(m,2H);8.15−8.24(m,2H);8.35(m,1H);8.82(d,1H).
【0045】
2.2 3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
工程2.1において得られた0.150g(0.45mmol)の[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾニトリルを、5mLの無水ジメチルスルホキシドと共に丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、約10℃まで冷却し、0.100mL(1.17mmol)の過酸化水素水溶液(水中35%)および0.035g(0.25mmol)の炭酸カリウムを加える。媒質を、徐々に室温まで温め、1時間撹拌する。次いで、媒質を、約5℃まで冷却し、0.500mL(5.85mmol)の過酸化水素および0.250g(1.78mmol)の炭酸カリウムを加える。次いで、媒質を、1時間30分室温で撹拌し、その後、50mLの水で希釈する。媒質を、焼結ロートを通して濾過し、粉末を回収し、この粉末を、(固体析出物によって)シリカゲル上でクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンとメタノールとの混合物(9/1)で溶出する。0.090g(56.8%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):283−285
LC−MS:M+H=348
H NMR(DMSO)δ(ppm):7.17(s,1H);7.36(dd,1H);7.47(s,1H);7.56(m,2H);7.61(t,1H);7.94(m,1H);8.00(m,1H);8.07(m,2H);8.11(m,1H);8.15(s,1H);8.32(m,1H);8.82(d,1H).
【0046】
実施例3
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N,N−ジメチルベンズアミド(表中の化合物3)
窒素流下で、0.900mL(1.80mmol)のジメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)および8mLのトルエンを、丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、約0℃まで冷却し、次いで、0.900mL(1.80mmol)のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M)を、滴加する。滴加の後、媒質を、約0℃で25分間撹拌し、その後、工程2.1において得られた0.200g(0.55mmol)のメチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアートを添加する。次いで、媒質を90℃で3時間維持し、その後、約0℃まで冷却する。次いで、媒質を、10mLの塩酸溶液(1N)の滴加によって加水分解する。滴加の後、媒質を室温まで温め、次いで、60mLのジクロロメタンおよび60mLの水で希釈する。水相のpHを、水酸化ナトリウム溶液(1N)で約11にし、次いで、得られた2相の媒質を、セライトを詰めた焼結ロートで濾過する。濾液を回収し、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通す。濾液を回収し、1.2gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(3/7)で溶出する。
0.121g(58.4%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):175−177
LC−MS:M+H=376
H NMR(DMSO)δ(ppm):3.02(d,6H);7.15(s,1H);7.35(dd,1H);7.46(m,1H);7.50−7.67(m,3H);7.85(m,1H);7.91(m,1H);8.00−8.15(m,3H);8.80(d,1H).
【0047】
実施例4
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド(表中の化合物4)
この手順は、8mLのトルエン中にて、工程3.1において得られた0.200g(0.55mmol)のメチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート、0.900mL(1.80mmol)のメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)および0.900mL(1.80mmol)のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M)で開始して、実施例3に記載の手順に従って実施される。シリカゲル上のクロマトグラフィーの後、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出し、0.151g(75.6%)の予測化合物を、白色粉末の形態で得る。
融点(℃):234−236
LC−MS:M+H=362
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.85(d,3H);7.18(s,1H);7.35(m,1H);7.51−7.68(m,3H);7.90(m,1H);8.00(m,1H);8.02−8.12(m,3H);8.28(m,1H);8.62(m,1H);8.82(d,1H).
【0048】
実施例5
メチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート(表中の化合物5)
5.1 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン
窒素流下で、5.0g(29.07mmol)の4−ブロモ−2−ピコリンおよび10.2g(60.95mmol)のエチル4−フルオロベンゾアートを丸底フラスコ内に入れ、50mLの無水テトラヒドロフラン中に溶解する。この混合物を、0℃まで冷却し、70mL(70mmol)のリチウムヘキサメチルジシラザン溶液(テトラヒドロフラン中1M)を、滴加する。滴加の後、混合物を、室温で2時間撹拌し、5℃まで冷却し、次いで、100mLの水を、徐々に加える。次いで、媒質を、250mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。有機相を分離し、水相を100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、15gのシリカを、濾液に加え、生じた混合物を撹拌し、次いで、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。7.5g(88%)の化合物が、黄色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=294(ケトン/エノール比:43/57)
H NMR(DMSO)δ(ppm):4.56(s,2H);6.34(s,1H);7.23−7.40(m,5H);7.53(d,1H);7.56(m,1H);7.70(d,1H);7.81−7.92(m,2H);8.04−8.16(m,2H);8.29(d,1H);8.37(d,1H);15.0(s,1H).
【0049】
5.2 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシム
7.5g(24.26mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンを、100mLの無水エタノールを含む丸底フラスコ内に入れる。20mL(247.78mmol)のピリジンおよび7.08g(101.88mmol)のヒドロキシルアミン一塩酸塩を加え、次いで、媒質を3時間室温で撹拌する。次いで、エタノールを真空下で蒸発させ、得られた残渣を、250mLの水および250mLのエチルアセテート中で処理する。有機相を分離し、次いで、水相を、150mLのエチルアセテートで5回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、真空下で濃縮する。7.82gの化合物が、得られる。
LC−MS:M+H=309
H NMR(DMSO−d,δ in ppm):4.26(s,2H);7.19(t,2H);7.50(m,2H);7.75(m,2H);8.33(d,1H);11.50(s,1H)(オキシムの製造(E)).
【0050】
5.3 5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
7.82g(25.50mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシムを丸底フラスコ内に入れ、400mLの1,2−ジクロロエタン中に溶解する。O−(メシチレンスルホニル)ヒドロキシルアミン溶液(1,2−ジクロロエタン中0.27M−工程1.3に記載のプロトコールに従って得られた化合物)を媒質に滴加し、約0℃まで冷却する。滴加の後、媒質を、室温で1時間30分撹拌する。次いで、媒質を、200mLの水および200mLの水酸化ナトリウム溶液(1N)で希釈する。2相の媒質を撹拌し、次いで、静置によって相を分離する。有機相を分離し、次いで、水相を200mLのジクロロメタンで4回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、15gのシリカを濾液に加え、次いで、生じた混合物を、減圧下で濃縮する。得られた粉末を固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとジクロロメタンとの混合物(1/1)で溶出する。5.06g(68%)の化合物が、ふわふわした白色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=291
H NMR(DMSO−d,δ in ppm):7.00−7.10(m,2H);7.45(m,2H);8.05(m,3H);8.70(d,1H).
【0051】
5.4 メチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
窒素流下で、工程5.3において得られた0.400g(1.37mmol)の5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン、0.300g(1.67mmol)の3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸および1.330g(4.08mmol)のセシウムカーボナートを、5mLのテトラヒドロフランと水との9/1混合物中に入れる。0.11g(0.13mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を加え、媒質を、70℃で4時間加熱する。次いで、媒質を室温まで冷却し、40mLのジクロロメタンおよび40mLの水で希釈する。次いで、媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過し、有機相を回収し、2gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。0.340g(71%)の予測生成物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):162−164
LC−MS:M+H=347
H NMR(DMSO)δ(ppm):3.95(s,3H);7.15(s,1H);7.30−7.38(m,3H);7.70(t,1H);8.00−8.15(m,5H);8.35(m,1H);8.80(d,1H).
【0052】
実施例6
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド(表中の化合物6)
この手順は、8mLのトルエン中にて、工程7.4において得られた0.200g(0.58mmol)のメチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート、1.00mL(2.00mmol)のメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)および1.00mL(2.00mmol)のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M)で開始して、実施例3に記載の手順に従って実施される。シリカゲル上のクロマトグラフィーの後、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出し、0.235g(67.7%)の予測化合物を、白色粉末の形態で回収する。
融点(℃):214−216
LC−MS:M+H=346
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.85(d,3H);7.15(s,1H);7.26−7.46(m,3H);7.62(m,1H);7.90(m,1H);8.00(m,1H);8.05−8.21(m,3H);8.29(m,1H);8.60(m,1H);8.82(d,1H).
【0053】
実施例7
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−2,N−ジメチルベンズアミド(表中の化合物10)
7.1 2−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(化合物VI−1)
工程7.3において得られた1.00g(3.43mmol)の5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジンを、1.05g(4.13mmol)のビス(ピナコラート)ジボロン、1.00g(10.19mmol)の酢酸カリウムおよび0.280g(0.34mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)と接触させて、14mLのジオキサン中に入れる。
【0054】
得られた媒質に、140℃で20分間マイクロ波を照射し、次いで、100mLのジクロロメタンおよび100mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、4gのシリカの添加後に、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。
【0055】
0.992g(85.4%)の予測化合物が、桃色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=338(カラム上におけるボロン酸への分解 M+H=257)
H NMR(DMSO)δ(ppm):1.35(s,12H);7.00(m,1H);7.19(s,1H);7.34(t,2H);8.05(m,3H);8.69(d,1H).
【0056】
7.2 3−ブロモ−2,N−ジメチルベンズアミド
0.500g(2.33mmol)の3−ブロモ−2−メチル安息香酸を、1.51mL(10.83mmol)のトリエチルアミン、0.408g(3.02mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物、0.579g(3.02mmol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド一塩酸塩および5mLのジクロロメタンの存在下で、丸底フラスコ内に入れる。媒質を、室温で1時間撹拌し、その後、1.51mL(3.02mmol)のメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)を添加する。媒質を、一晩室温で撹拌し、その後、さらに0.5mL(1mmol)のメチルアミン溶液を添加し、混合物を一晩撹拌する。次いで、媒質を、減圧下で濃縮し、5mLのジクロロメタンおよび0.390mL(2.99mmol)のイソブチルクロロホルメートを加える。媒質を、再び一晩撹拌し、その後、7mLのジクロロメタンおよび7mLの水で希釈する。次いで、媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過する。有機相を回収し、減圧下で濃縮する。
【0057】
0.298g(56.2%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=228
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.31(s,3H);2.80(d,3H);7.05−7.35(m,2H);7.68(m,1H);8.32(bs,1H).
【0058】
7.3 3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−4,N−ジメチルベンズアミド
工程7.1において得られた0.150g(0.44mmol)の2−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジンおよび工程10.2において得られた0.144g(0.63mmol)の3−ブロモ−2−N−ジメチルベンズアミドを、0.434g(1.33mmol)のセシウムカーボナートおよび0.036g(0.044mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)に接触させて、5mLのテトラヒドロフランおよび水の9/1混合物中に入れる。媒質を、60℃で一晩撹拌する。次いで、媒質を、50mLのジクロロメタンおよび50mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過する。有機相を回収し、1.5gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出する。
【0059】
0.103g(65%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):240−242
LC−MS:M+H=360
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.37(s,3H);2.80(d,3H);6.86(d,1H);7.10(s,1H);7.33−7.44(m,5H);7.63(s,1H);8.10(m,2H);8.28(s,1H);8.76(d,1H).
【0060】
実施例8
N−シクロプロピル−3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド(表中の化合物15)
0.0382g(0.67mmol)のシクロプロピルアミンを、10mLの無水テトラヒドロフランで希釈する。次いで、0.0859g(0.33mmol)のDABAL(トリメチルアルミニウムと1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンとの二重付加物)を徐々に加え、次いで、媒質を、1時間撹拌する。次いで、プロトコール5.4に従って得られた0.145g(0.42mmol)のメチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアートを加え、次いで、反応媒質を、マイクロ波加熱炉中で30分間130℃で2回照射する。次いで、約5℃で5mLの水および5mLの塩酸水溶液(1N)を用いて、媒質を加水分解する。加水分解後、媒質を、50mLの水および50mLのジクロロメタンで希釈し、次いで、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1.5gのシリカの添加後に、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(6/4)で溶出する。
【0061】
0.112g(72.3%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):179−181
LC−MS:M+H=372
H NMR(DMSO)δ(ppm):0.60−0.80(m,4H);3.92(m,1H);7.15(s,1H);7.30−7.39(m,3H);7.61(t,1H);7.88(d,1H);7.98(d,1H);8.10(m,3H);8.22(s,1H);8.57(m,1H);8.81(d,1H).
【0062】
実施例9
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)メタノン(表中の化合物22)
実施例8において調製された0.100g(0.30mmol)の3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]安息香酸を、0.170mL(1.20mmol)のトリエチルアミンおよび20mLのジクロロメタンの存在下で、丸底フラスコ内に入れる。次いで、0.051μL(0.39mmol)のイソブチルクロロホルメートを加え、媒質を、室温で2時間撹拌する。0.0341g(0.39mmol)の3−ヒドロキシピロリジンを媒質に加え、この媒質を、さらに2時間室温で撹拌する。次いで、媒質を、50mLの水および50mLのジクロロメタンで希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(6/4)で溶出する。
【0063】
0.063g(50%)の予測化合物が、淡黄色ワックスの形態で得られる。
融点(℃):173−175
LC−MS:M+H=402
H NMR(DMSO)δ(ppm):1.65−2.05(m,2H);3.40−3.70(m,4H);4.32(d,1h);5.00(d,1H);7.11(s,1H);7.32(m,3H);7.60(m,2H);7.93(d,2H);8.08(m,3H);8.77(d,1H).
【0064】
実施例10
N−メチル−3−(2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド(表中の化合物328)
10.1 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−p−トリルエタノン
窒素流下で、1g(5.81mmol)の4−ブロモ−2−メチルピリジンおよび1.75g(11.60mmol)のメチル4−メチルベンゾアートを丸底フラスコ内に入れ、30mLの無水テトラヒドロフラン中に溶解する。溶液を、5℃まで冷却し、14mL(14mmol)のリチウムヘキサメチルジシラザン溶液(テトラヒドロフラン中1M)を滴加する。滴加後、混合物を室温で2時間30分撹拌し、次いで、5℃まで冷却し、その後、20mLの水を徐々に加える。次いで、媒質を200mLのエチルアセテートおよび200mLの水で希釈する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、5gのシリカを濾液に加え、次いで、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(95/5)で溶出して、1.03g(61%)の黄色粉末の形態で化合物を得る。
LC−MS:M+H=290
【0065】
10.2 4−ブロモ−2−(3−p−トリル−2H−アジリン−2−イル)ピリジン
工程13.1において得られた1.03gの2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−p−トリルエタノンを、0.99g(14.2mmol)のヒドロキシルアミン一塩酸塩、3mL(37mmol)のピリジンおよび100mLのエタノールと共に丸底フラスコ内に入れる。反応媒質を、一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮する。次いで、得られた残渣を、200mLのエチルアセテートおよび200mLの水中に入れる。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで、減圧下で濃縮する。1.10gの化合物を回収し、0.660mL(4.74mmol)のトリエチルアミンおよび30mLジクロロメタンを含む丸底フラスコ内で溶解する。次いで、反応媒質を約5℃まで冷却し、0.200mL(1.42mmol)のトリフルオロ無水酢酸を滴加する。次いで、媒質を、室温で3時間撹拌し、その後、100mLの水で加水分解する。次いで、媒質を、10分間撹拌し、その後、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。次いで、1.2gのシリカを濾液に加え、その後、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(95/5)で溶出する。0.746g(77%)の予測化合物を、白色粉末の形態で回収する。
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.42(d,3H);3.45(s,1H);7.42−7.58(m,4H);7.78(m,2H);8.30(d,1H).
【0066】
10.3 5−ブロモ−2−p−トリル−ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
工程13.2において得られた0.746gの4−ブロモ−2−(3−p−トリル−2H−アジリン−2−イル)ピリジンを、6.6mg(0.052mmol)の塩化鉄(II)存在下で、30mLの1,2−ジメトキシエタン中に溶解する。次いで、媒質を、6時間還流させる。次いで、さらに10mg(0.078mmol)の塩化鉄(II)を加え、混合物を、3時間撹拌しながら再び還流させる。次いで、媒質を、50mLのエチルアセテートおよび50mLの水で希釈する。次いで、有機相を回収し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、2gのシリカを濾液に加え、その後、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(85/15)で溶出する。0.534g(71%)の予測化合物を、黄色粉末の形態で回収する。
LC−MS:M+H=287
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.48(m,3H);7.00(m,2H);7.32(m,2H);7.88(m,2H);8.00(m,1H);8.68(d,1H).
【0067】
10.4 N−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド
2.50g(11.68mmol)の3−ブロモ−N−メチルベンズアミド、3.56g(14.01mmol)のビス(ピナコラート)ジボロン、3.43g(35.04mmol)の酢酸カリウムおよび0.953g(1.17mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を、20mLのジオキサンに接触させて置き、次いで、これに130℃で45分間マイクロ波を照射する。次いで、媒質を、150mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。有機相を回収し、水相を100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで、10gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(8/2)で溶出する。
【0068】
1.39gの予測化合物が、桃色粉末の形態で得られた(ピナコールの存在)。
H NMR(DMSO)δ(ppm):1.30(s,12H);2.78(d,3H);7.48(t,1H);7.80(m,1H);7.95(m,1H);8.12(m,1H);8.50(m,1H).
【0069】
10.5 N−メチル−3−(2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
工程13.3において得られた0.150g(0.52mmol)の5−ブロモ−2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン、工程13.4において得られた0.136g(0.52mmol)のN−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド、0.510g(1.57mmol)のセシウムカーボナートおよび0.043g(0.05mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を、5mLのテトラヒドロフランと水との9/1混合物中に入れる。媒質を、65℃で4時間撹拌する。次いで、媒質を、50mLのジクロロメタンおよび50mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体−液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1.5gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出する。
【0070】
0.138g(77.7%)の予測化合物が、ベージュ粉末の形態で得られる。
融点(℃):204−206
LC−MS:M+H=342
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.38(s,3H);2.85(d,3H);7.10(s,1H);7.31(m,3H);7.62(t,1H);7.90(m,3H);7.98(d,1H);8.08(s,1H);8.29(s,1H);8.61(d,1H);8.81(d,1H).
【0071】
実施例11
3−[3−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド(表中の化合物34)
プロトコール6に従って得られた0.100g(0.29mmol)の3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミドを、3mLのジクロロメタンの存在下で、丸底フラスコ内に入れる。0.060g(0.45mmol)のN−クロロスクシンイミドを加え、次いで、媒質を、室温で一晩撹拌する。次いで、反応媒質を、50mLのジクロロメタンおよび50mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1.2gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(6/4)で溶出する。
【0072】
0.0592g(53.8%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):221−223
LC−MS:M+H=380
H NMR(DMSO)δ(ppm):2.88(d,3H);7.42(m,2H);7.47(dd,1H);7.64(t,1H);7.93(m,1H);8.01(m,1H);8.05(m,1H);8.10(m,2H);8.31(m,1H);8.63(m,1H);8.88(d,1H).
【0073】
下記の表は、本発明に従う化合物の多くの例の、一般式(I)の化学構造(表1)および物理化学的特徴(表2)を示す。
【0074】
これらの表において:
欄「m.p.」は、生成物の融点を、セルシウス度(℃)で示す;
MeおよびEtは、それぞれ、メチル基およびエチル基を表す;
は、結合している原子を示す。
【0075】
【化7】

【0076】
【表1】


【0077】
【表2】



【0078】
本発明に従う化合物は、NOTに対する調節効果を決定するための薬理学的試験を受けた。
【0079】
N2A細胞に対するインビトロ活性の評価
本発明に従う化合物の活性を、マウスNurr1受容体を内因的に発現し、ルシフェラーゼレポーター遺伝子と結合したNOT結合応答エレメント(NBRE)によって安定的にトランスフェクトされた細胞株(N2A)において評価した。この試験を、本明細書中以下で記載される手順に従って実施した。
【0080】
細胞株Neuro−2Aは、標準的な商業的供給源から得られる(ATCC)。クローンNeuro−2Aは、R.J Klebe et al.によるアルビノマウスAの系統に起源を有する自発性の腫瘍から得られた。次いで、この系統Neuro−2Aを、8NBRE−ルシフェラーゼによって安定的にトランスフェクトさせる。N2A−8NBRE細胞を、10%ウシ胎仔血清、4.5g/Lのグルコースおよび0.4mg/mlのジェネテシンで補強されたDMEMを含む75cm培養フラスコ中で、コンフルーエンスの時点まで培養する。1週間の培養後、細胞を、30秒間の0.25%トリプシンによって回収し、次いで、フェノールレッド非含有、4.5g/Lのグルコースおよび10%のHyclone脱脂血清含有のDMEM中に再懸濁し、透明底96ウェル白色プレートに入れる。細胞を、75μL中のウェルあたり60000個の割合で、生成物添加前の24時間にわたって置いた。生成物を、25μL中に適用し、さらに24時間インキュベートする。測定の日、等容量(100μL)のSteadyliteを各ウェルに加え、次いで、ウェルを30分間放置し、細胞の完全な溶解およびシグナルの最大生成を得る。次いで、プレートを、粘着フィルムで封入した後、マイクロプレート発光カウンター内で測定する。生成物を、10−2Mストック溶液の形態で調製し、次いで、100%のDMSO中に希釈する。生成物の各濃度を、細胞と共にインキュベーションする前に培養培地で事前に希釈し、最終濃度0.625%のDMSOを含むようにする。
【0081】
最も良い化合物は、0.1nMと10μMとの間のEC50値を有する。
【0082】
例えば、化合物2、4、10、14、16および26は、それぞれ、45;2;6.6;125;326および1.3nMのEC50値を示した。
【0083】
従って、本発明に従う化合物は、NOTに対する調節効果を有するとみられる。
【0084】
従って、本発明に従う化合物は、NOT受容体に関わる疾患の処置または予防における治療適用のための医薬品の調製のために使用され得る。
【0085】
従って、別の局面に従うと、本発明の対象は、式(I)の化合物または式(I)の化合物の医薬的に許容される酸による付加塩を含む医薬品である。
【0086】
これらの医薬品は、特に、神経変性疾患、例えばパーキンソン病、アルツハイマー病、タウオパチー(例えば核上性麻痺、前頭側頭認知症、大脳皮質基底核変性症、ピック病);脳外傷、例えば虚血、頭蓋外傷およびてんかん;精神疾患、例えば統合失調症、鬱、物質依存性および注意欠陥多動性障害;中枢神経系の炎症性疾患、例えば多発性硬化症、脳炎、骨髄炎、脳脊髄炎および他の炎症性の疾患、例えば血管の病理、アテローム性動脈硬化症、関節炎、関節症、関節リウマチ;骨関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎;アレルギー性炎症性疾患、例えば喘息、自己免疫疾患、例えば1型糖尿病、狼瘡、強皮症、ギラン・バレー症候群、アジソン病および他の免疫媒介性の疾患;骨粗鬆症;癌の処置および予防において、治療的使用を見出す。
【0087】
これらの化合物はまた、幹細胞の移植片および/または移植と組み合わせた治療にも使用され得る。
【0088】
別の局面に従うと、本発明は、活性成分として本発明に従う化合物を含む、医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、有効用量の少なくとも1種の本発明に従う化合物またはこの化合物の医薬的に許容される塩、およびまた、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤を含む。
【0089】
この賦形剤は、医薬品形態および投与の所望される様式に従って、当業者に公知の通常の賦形剤より選択される。
【0090】
経口投与、舌下投与、皮下投与、筋内投与、静脈内投与、局所投与、局所性投与、気管内投与、鼻腔内投与、経皮的投与または直腸投与のための本発明の医薬組成物において、上記の式(I)または式(I)の塩の活性成分は、標準的医薬賦形剤との混合物として、上記の愁訴または疾患の予防または処置のために、ヒトおよび動物に、単位投与形態で投与され得る。
【0091】
投与の適切な単位形態は、錠剤、軟ゲルカプセルもしくは硬ゲルカプセル、散剤、顆粒剤および経口溶液もしくは経口懸濁液のような経口形態、舌下投与形態、経頬投与形態、気管内投与形態、眼内投与形態、鼻腔内投与形態または吸入投与形態、局所投与形態、経皮投与形態、皮下投与形態、筋内投与形態または静脈内投与形態、直腸投与形態および移植片を含む。局所適用のための本発明に従う化合物は、クリーム、ゲル、軟膏またはローションであり得る。
【0092】
例として、錠剤形態の本発明に従う化合物の単位投与形態は、以下の成分を含み得る:
本発明に従う化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
コーンスターチ 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
【0093】
より高い用量またはより低い用量が適切な、特定の場合が存在し得る;このような用量は、本発明の文脈外ではない。通常の実施に従って、各患者に適切な用量は、投与様式ならびにこの患者の体重および反応に従い、医師によって決定される。
【0094】
別の局面に従って、本発明はまた、上で示した病理を処置するための方法にも関し、この方法は、患者への、有効用量の本発明に従う化合物またはこの化合物の医薬的に許容される塩の投与を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

式中:
Rは、水素原子もしくはハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
Xは、水素原子もしくはハロゲン原子および(C1−C6)アルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基またはヒドロキシ(C1−C6)アルキル基より選択される1つ以上の置換基を表し;
Yは、水素原子もしくはハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
R1は、NR2R3基またはOR4基を表し;
R2およびR3は、互いに独立して、水素原子もしくは(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル基またはオキソ(C1−C6)アルキル基を表すか、または代わりに、R2およびR3は、R2およびR3を担う窒素原子と共に、(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシル基もしくはオキソ基で場合により置換される複素環を形成し、
R4は、(C1−C6)アルキル基、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル基またはオキソ(C1−C6)アルキル基を表し、塩基または酸付加塩の形態である。
【請求項2】
Rは、水素原子または塩素原子を表し、
Xは、ハロゲン原子および(C1−C6)アルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルコキシ基またはシアノ基より選択される1つ以上の置換基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
R1は、OR4基を表し、
R4は、メチル基を表し、塩基または酸付加塩の形態であることを特徴とする請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
Rは、水素原子または塩素原子を表し、
Xは、塩素原子またはフッ素原子およびメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基またはシアノ基より選択される1つ以上の置換基を表し、
Yは、水素原子、塩素原子もしくはフッ素原子またはメチル基を表し、
R1は、OR4基を表し、
R4は、メチル基を表し、塩基または酸付加塩の形態であることを特徴とする請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
Rは、水素原子または塩素原子を表し、
Xは、ハロゲン原子および(C1−C6)アルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルコキシ基またはシアノ基より選択される1つ以上の置換基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子または(C1−C6)アルキル基を表し;
R1は、NR2R3基を表し、
R2およびR3は、互いに独立して、水素原子またはメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくはシクロプロピル基を表すか、または代わりに、R2およびR3は、R2およびR3を担う窒素原子と共に、ヒドロキシル基で場合により置換されるモルホリニル基またはピロリジニル基を形成する、塩基または酸付加塩の形態であることを特徴とする請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
Rは、水素原子または塩素原子を表し、
Xは、塩素原子またはフッ素原子およびメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基またはシアノ基より選択される1つ以上の置換基を表し、
Yは、水素原子もしくは塩素原子またはメチル基を表し、
R1は、NR2R3基を表し、
R2およびR3は、互いに独立して、水素原子またはメチル基、エチル基、イソプロピル基もしくはシクロプロピル基を表すか、または代わりに、R2およびR3は、R2およびR3を担う窒素原子と共に、ヒドロキシル基で場合により置換されるモルホリニル基またはピロリジニル基を形成する、塩基または酸付加塩の形態であることを特徴とする請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
以下の化合物:
メチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N,N−ジメチルベンズアミド
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
メチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−イソプロピルベンズアミド
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N,N−ジメチルベンズアミド
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}モルホリン−4−イル−メタノン
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−2,N−ジメチルベンズアミド
2−クロロ−5−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
4−クロロ−3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−4,N−ジメチルベンズアミド
2−フルオロ−4−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−シクロプロピル−3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}ピロリジン−1−イルメタノン
3−[2−(2,6−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル−メチルベンズアミド
3−[2−(2−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
4−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
2−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−メタノン
3−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−[2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
3−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(3−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−(2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
3−[2−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(3,4−ジメチルフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(4−シアノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
3−[2−(2,3−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド
N−メチル−3−(2−o−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
3−[3−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、または医薬的に許容される酸による前記化合物の付加塩を含むことを特徴とする医薬品。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、または前記化合物の医薬的に許容される塩、および少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項9】
神経変性疾患を処置および予防するための医薬品の調製のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項10】
脳外傷およびてんかんを処置および予防するための医薬品の調製のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項11】
精神疾患を処置および予防するための医薬品の調製のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項12】
炎症性疾患を処置および予防するための医薬品の調製のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項13】
骨粗鬆症および癌を処置および予防するための医薬品の調製のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項14】
パーキンソン病、アルツハイマー病、タウオパチーおよび多発性硬化症を処置および予防するための医薬品の調製のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項15】
統合失調症、鬱、物質依存性および注意欠陥多動性障害を処置および予防するための医薬品の調製のための、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項16】
式(VI−1)の中間化合物。
【化2】

【請求項17】
請求項1に記載の一般式(I)の生成物の合成のための、請求項16に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2013−512884(P2013−512884A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541567(P2012−541567)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052605
【国際公開番号】WO2011/067544
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】