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ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物、その製造方法及び該付加物を含有する経口製剤
説明

ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物、その製造方法及び該付加物を含有する経口製剤

【課題】抗ヒスタミン剤や睡眠導入剤などとしての薬理活性を有し、かつ苦味が緩和された新規なジフェンヒドラミン誘導体、その製造方法及び該ジフェンヒドラミン誘導体を有効成分とする経口製剤を提供する。
【解決手段】式(I)


で表される構造を有するジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物、水系媒体中において、ジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩とアセスルファムアニオンを有する水溶性塩とを接触させることにより、前記付加物を製造する方法、及び該付加物を含有する経口製剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物、その製造方法及び該付加物を含有する経口製剤に関する。さらに詳しくは。本発明は、抗ヒスタミン剤や睡眠導入剤などとしての薬理活性を有し、かつジフェンヒドラミンが有する苦味が緩和されたジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物、このものを効率よく製造する方法及び前記付加物を有効成分とする経口製剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来知られている催眠剤は、大きく分けて、バルビツール酸系化合物、非バルビツール酸系化合物、ベンゾジアゼピン系化合物、及び非ベンゾジアゼピン系化合物に分類されるが、これらはいずれも中枢抑制作用があり、依存性を生じることがある。このため、不眠症の治療には、かねてから副作用の心配が少ない薬物が求められている。
一方、塩酸ジフェンヒドラミンは抗ヒスタミン剤として、従来より、皮膚のかゆみを鎮めたり、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状抑える目的で使用されている薬剤であるが、服用により眠気を催す副作用がある。最近、日本でもこの副作用を逆に利用した睡眠導入剤が開発され、市販されるようになっている。
しかしながら、この塩酸ジフェンヒドラミンは、持続性のある苦味を有しており、したがって、塩酸ジフェンヒドラミンを含有する経口製剤(散剤、顆粒剤、錠剤など)は、服用時の薬物由来の苦味を改善するために、様々な手段が講ぜられている。
【0003】
服用時の苦味を改善するために、従来採用されている手段の代表的なものとしては糖衣錠又はカプセル剤とすることにより苦味を全く感じさせないようにする方法があるが、この方法は、そのような特殊な製剤以外への適用は困難である。
また、苦味のマスキング方法として、ショ糖や果糖などの糖類や、アセスルファムカリウムなどの甘味料を配合する方法が知られており、例えば、塩酸ジフェンヒドラミンにアセスルファムカリウムを含有させて苦味を隠蔽し、服用感を向上させた内服用剤が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このアセスルファムカリウムは、化学的には6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのカリウム塩であって、5質量%水溶液において、ショ糖の約200倍の甘味度を有することが知られており、食品の甘味付け、又は、歯用や口腔用のケア製品などに用いられている。
前記特許文献1に示される内服用剤は、塩酸ジフェンヒドラミンに、単にアセスルファムカリウムを配合した混合体であって、配合されたアセスルファムカリウムの甘味により、塩酸ジフェンヒドラミンの苦味がマスキングされたものであるにすぎない。
一方、分子中に苦味物質ユニットとアセスルファムユニットを有し、該苦味物質有する苦味が緩和されてなる、苦味物質−アセスルファム付加物が知られている。例えばカフェインとアセスルファムからなる化合物(例えば、特許文献2参照)、キサンチン類やフェナゾン類などのカルボキシアミド官能性を有するヘテロ環式化合物とアセスルファムからなる化合物(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
しかしながら、前記のカフェイン、及びキサンチン類やフェナゾンなどのヘテロ環式化合物と、ジフェンヒドラミン(N,N−ジメチル−2−ジフェニルメトキシエチルアミン)とは、化学構造が全く異なっており、ジフェンヒドラミンとアセスルファムが付加物を形成するか否かは、これまで知られていない。
【0005】
【特許文献1】特開2001−253826号公報
【特許文献2】特開2003−26678号公報
【特許文献3】特開2003−26665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような状況下で、抗ヒスタミン剤や睡眠導入剤などとしての薬理活性を有し、かつ苦味が緩和された新規なジフェンヒドラミン誘導体及び該ジフェンヒドラミン誘導体を含有する経口製剤を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ね、ジフェンヒドラミン塩とアセスルファム塩とを反応させたところ、両者が反応して安定なジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物が得られ、当該付加物はジフェンヒドラミンの薬理効果を有し、かつ苦味が抑制されており、前記の目的を達成し得ることを見出した。また、該付加物は、水系媒体中においてジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩とアセスルファムアニオンを有する水溶性塩とを接触させることにより、製造し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)下記式(I)
【0009】
【化1】

【0010】
で表される構造を有することを特徴とするジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物;
(2)水系媒体中においてジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩とアセスルファムアニオンを有する水溶性塩とを接触させることを特徴とする、前記式(1)で表されるジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物の製造方法;
(3)ジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩が塩酸ジフェンヒドラミンであり、アセスルファムアニオンを有する水溶性塩がアセスルファムカリウムである上記(2)に記載のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物の製造方法;
(4)前記式(I)で表されるジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物を含有することを特徴とする経口製剤;及び
(5)抗ヒスタミン剤又は睡眠導入剤である上記(4)に記載の経口製剤を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、抗ヒスタミン剤や睡眠導入剤などとしての薬理活性を有し、かつジフェンヒドラミンが有する苦味が緩和されたジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物、このものを効率よく製造する方法及び前記付加物を含有する経口製剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物は、下記式(I)
【0013】
【化2】

【0014】
で表される構造を有する新規な化合物である。
前記式(I)表されるジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物においては、ジフェンヒドラミン(N,N−ジメチル−2−ジフェニルメトキシエチルアミン)とアセスルファム(6−メトキシ−1,2,3−オキナチアジン−4−オン−2,2−オキシド)はそれぞれの化合物の化学的性質から、式(I−a)
【0015】
【化3】

【0016】
で表されるように、イオン結合により、付加塩を形成しているものと考えられる。
このジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物が、前記式(I)で表される構造を有することは、核磁気共鳴スペクトル分析(NMR)、赤外分光分析、質量スペクトル分析、元素分析などにより、確認することができる。
また、当該ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物は、ジフェンヒドラミンがもつ抗ヒスタミン剤及び睡眠導入剤としての薬理活性を有しており、しかもジフェンヒドラミンの苦味が緩和されている。
【0017】
前記式(I)で表される構造のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物は、式(I)で表される構造の化合物が得られるのであれば、いかなる方法によって製造してもよいが、以下に示す本発明の方法によると効率よく、目的のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物を製造することができる。
本発明の製造方法においては、水系媒体中において、ジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩とアセスルファムアニオンを有する水溶性塩とを接触させることにより、前記式(I)で表されるジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物を製造する。
ジフェンヒドラミンカチオンを有する塩としては、例えば塩酸ジフェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸ジフェンヒドラミンなどが上市されているが、水溶性の観点から、水溶性塩である塩酸ジフェンヒドラミンが好適である。一方、アセスルファムアニオンを有する水溶性塩としては、下記一般式(II)
【0018】
【化4】

【0019】
(式中、Mn+ は、n価のカチオンを示す。)
で表される化合物を挙げることができる。
前記一般式(II)におけるカチオンであるMn+としては、例えばLi+、K+、NH4+、Ca2+、Mg2+、Zn2+などが挙げられるが、これらの中で水溶性及び経済性などの観点から、Na+、K+、NH4+が好ましく、入手の容易さの観点から、特にK+が好適である。
【0020】
本発明の方法においては、水系媒体中において、前記のジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩とアセスルファムアニオンを有する水溶性塩とを接触させるが、この際用いられる水系媒体としては、例えば水、あるいは水とそれに対して混和性を有する化合物、例えばメタノールやエタノールなどの低級アルコール、アセトンやメチルエチルケトンなどの低級ケトン等を水に適宣混合してなる媒体などを挙げることができる。
【0021】
前記のジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩[以下、水溶性塩(A)称することがある]と、アセスルファムアニオンを有する水溶性塩[以下、水溶性塩(B)称することがある]との使用割合は、経済性の観点から実質上化学量論的量でよく、具体的には水溶性塩(A)1モルに対して、水溶性塩(B)を0.9〜1.1モル程度の割合で用いることが好ましい。
また、前記の水溶性塩(A)と水溶性塩(B)の水系媒体に対する使用量は溶解性、反応性、経済性などの観点から、水溶性塩(A)と水溶性塩(B)との合計量で、水系媒体100質量部に対して、通常5〜200質量部、好ましくは50〜150質量部になるような量である。
前記の水溶性塩(A)と水溶性塩(B)とを接触させる温度は、通常10〜40℃程度、好ましくは15〜30℃である。本発明においては、このようにして水溶性塩(A)と水溶性塩(B)とを接触させたのち、付加物の結晶を析出させる。結晶の析出方法に特に制限はなく、室温で放冷する方法、あるいは室温より低い温度に冷却する方法などを用いることができる。
【0022】
析出した結晶は、固液分離により取り出す。固液分離方法に特に制限はなく、従来公知の方法、例えば遠心分離法、ろ過法、フィルタープレス法などを用いることができる。このようにして固液分離された結晶は、水洗などにより洗浄したのち、乾燥処理する。乾燥処理方法に特に制限はなく、従来公知の様々な乾燥方法、例えば自然乾燥法、加熱乾燥法、熱風乾燥法、流動乾燥法、凍結乾燥法などを用いることができる。
【0023】
次に、水溶性塩(A)として塩酸ジフェンヒドラミンを用い、水溶性塩(B)としてアセスルファムカリウムを用いて、ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物を製造する場合の反応式を下記に示す。
【0024】
【化5】

【0025】
この反応式で示されるように、塩酸ジフェンヒドラミン(III)とアセスルファムカリウム(II−a)とを、水系媒体中で反応させることにより、目的のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物(I)が生成し、同時に塩化カリウムが副生する。
このようにして得られた本発明のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物は、ジフェンヒドラミンが本来有する苦味が緩和されたものであって、塩酸ジフェンヒドラミンの用途、すなわち、抗ヒスタミン剤や睡眠導入剤などの原末として、好適に用いられる。
【0026】
本発明の経口製剤は、前記式(I)で表されるジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物を有効成分として含むものであって、ジフェンヒドラミンが本来有する苦味が緩和されているため、例えば散剤、顆粒剤、細粒剤、錠剤などの形態で、抗ヒスタミン剤や睡眠導入剤などとして用いられる。
本発明の経口製剤は、当該ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物と共に、必要に応じて公知の製剤添加剤、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、界面活性剤、溶解補助剤、還元剤、緩衝剤、吸着剤、流動化剤、帯電防止剤、コーティング剤、可塑剤、付着防止剤、遮光剤、光沢化剤、抗酸化剤、甘味剤、矯味剤、清涼化剤、着色剤、着香剤、香料、芳香剤等を加えた後、常法により固形製剤とすることにより製造される。
【0027】
製剤添加剤の具体例としては、乳糖、マンニトール、キシリトール、デキストリン、ソルビトース、プルラン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール、プロピレングリコール、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、デンプン、α化デンプン、カルボキシメチルスターチ、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、軽質無水ケイ酸、タルク、酸化チタン、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、カルナウバロウ等の従来公知の固形製剤に使用し得る製剤添加物を用いることができる。
【0028】
錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、丸剤等を製造するに際して、造粒末を調整する必要がある場合、一般に利用される造粒法、例えば噴霧造粒法、攪拌造粒法、流動造粒法、転動造粒法、転動流動造粒法等の湿式造粒法、粉粒状の結合剤を用いる圧密造粒法などの乾式造粒法等により製造される。錠剤は、原末、粉末剤、細粒剤、顆粒剤と製剤添加物を混合し、圧縮成型することにより調製することができる。
このようにして得られた本発明の経口製剤は、苦味が緩和されているため、経口投与しやすく、塩酸ジフェンヒドラミンと同等の薬理活性が期待できるため、抗ヒスタミン剤として、じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒、アレルギー性鼻炎などの治療に用いられ、また睡眠導入剤として、不眠症などに用いられる外、緊張感、興奮感、いらいら感などの鎮静、これらの症状に伴う頭重、疲労倦怠感の緩和、不安感の解消などに用いることができる。
【実施例】
【0029】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られたサンプルの苦味は、以下に示す要領にしたがって評価した。
<苦味の評価>
成人男性8名及び成人女性2名のパネラーによる官能試験を行った。
各パネラーは、うがいにより口腔内を洗浄し、2分経過時に、サンプルを口の中に入れ、5秒後にサンプルを吐き出す。サンプルが口腔内にあった時の苦味と吐き出したのち、5分経過時の苦味を、下記5段階で評価する。各パネラーの評価点数の平均値を四捨五入して整数化する。評価点数が高いほど良好である。
点数1:苦味が強烈に感じられ、不快である。
点数2:苦味を強目に感じるが、不快ではない。
点数3:苦味を感じるが、気にならない。
点数4:苦味を僅かに感じるが、気にならない。
点数5:苦味を殆んど感じない。
【0030】
実施例1
精製水100gに、塩酸ジフェンヒドラミン(金剛化学社製、日局品)50g(0.17モル)を添加し、23℃にて溶解させた。この溶液を23℃で激しく攪拌しながら、これにアセスルファムカリウム(丸善製薬社製、商品名「サネットAタイプ」)34.5g(0.17モル)を添加し、溶解させた。その後、23℃にて1時間放置して結晶を析出させたのち、ろ過により結晶を取り出し、精製水で洗浄後、エバポレーターにて乾燥させることにより、ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物80gを得た。
この付加物について、融点を測定すると共に、1H−NMR分析を行った。結果を以下に示す。
・融点:138℃
なお、原料の塩酸ジフェンヒドラミンの融点は166〜170℃であり、アセスルファムカリウムの融点は250℃である。
1H−NMR(D2O)
図1に当該付加物の1H−NMRチャートを示し、結果を以下に示す。
なお、参考のために、図2に塩酸ジフェンヒドラミンの1H−NMRチャートを、図3にアセスルファムカリウムの1H−NMRチャートを示す。
1H−NMRチャートより、ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物は、ジフェンヒドラミンとアセスルファムとがほぼ1:1のモル比で付加していることが確認された。
サンプルとして、この付加物1mgを用い、苦味の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0031】
実施例2
実施例1で得られたジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物42.25mgと、カルボキシメチルセルロース100mgを混合し、13mmφの錠剤成型器を使用して、40N/mm2で10秒間圧力をかけることにより、ディスク状製剤を作製した。
サンプルとして、この錠剤を用い、苦味の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0032】
比較例1−1
サンプルとして、塩酸ジフェンヒドラミン0.6mg(実施例1のサンプル中のジフェンヒドラミンの量に相当する量)を用い苦味の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0033】
比較例1−2
サンプルとして、塩酸ジフェンヒドラミン0.6mgとアセスルファムカリウム「サネットAタイプ」(前出)0.4mgとを混合したものを用い、苦味の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0034】
比較例2
ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物の替りに、塩酸ジフェンヒドラミンを25mg使用した以外は、実施例2と同様にして、ディスク状製剤を作製した。
サンプルとして、この錠剤を用い、苦味の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】

【0036】
表1の実施例1及び実施例2からわかるように、ジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物を用いることにより、ジフェンヒドラミン由来の苦味を効果的に緩和することができた。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物は、ジフェンヒドラミンが有する苦味が緩和されているため、経口製剤として抗ヒスタミン剤、睡眠導入剤等の用途に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施例1で得られたジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物のH−NMRチャートである。
【図2】塩酸ジフェンヒドラミンの1H−NMRチャートである。
【図3】アセスルファムカリウムの1H−NMRチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)
【化1】


で表される構造を有することを特徴とするジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物。
【請求項2】
水系媒体中において、ジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩とアセスルファムアニオンを有する水溶性塩とを接触させることを特徴とする、
式(I)
【化2】


で表されるジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物の製造方法。
【請求項3】
ジフェンヒドラミンカチオンを有する水溶性塩が塩酸ジフェンヒドラミンであり、アセスルファムアニオンを有する水溶性塩がアセスルファムカリウムである請求項2に記載のジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物の製造方法。
【請求項4】
下記式(I)
【化3】


で表されるジフェンヒドラミン−アセスルファム付加物を含有することを特徴とする経口製剤。
【請求項5】
抗ヒスタミン剤又睡眠導入剤である請求項4に記載の経口製剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−7311(P2009−7311A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171818(P2007−171818)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【出願人】(000108339)ゼリア新薬工業株式会社 (30)
【Fターム(参考)】