説明

ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体を含む頭皮および毛髪健康改善用組成物

本発明は、ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体を有効成分として含む頭皮および毛髪健康改善用組成物に関する。前記頭皮および毛髪健康改善用組成物は、頭皮および毛髪で発生するフケ菌(Malassezia resista)の繁殖、酸化ストレス、炎症反応を安全でありながらも効果的に抑制することにより、脱毛予防、毛髪の生長促進、フケ防止、頭皮炎症の改善、頭皮の痒み症の抑制に優れた効果を提供する。また、本発明の組成物は、毛髪の表面の破壊および微生物による汚染を効果的に防止することにより、毛髪の外観を元気で美しく維持させる効果を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭皮および毛髪の健康を維持および改善させるジベンゾ−p−ジオキシン誘導体を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
頭皮および毛髪によって形成される空間は、高温多湿で微生物が生息するに適した環境を形成する。適切な衛生管理および生活習慣によって健康が維持される頭皮および毛髪組職は、血液循環、代謝作用、免疫作用などの均衡を図ることで、有害菌の繁殖を適切に抑制する。しかし、ホルモンの不均衡、各種ストレス、衛生管理の不備などの要因によって前記のような均衡が崩れると、頭皮および毛髪に多様な病理学的現象が発生することがある。例えば、頭皮および毛髪の表面組職に有害菌が繁殖して炎症反応が増加し、酸化ストレスが増加すると、頭皮および毛根の周辺に組職破壊、血液循環不良、細胞生長抑制、アレルギー現象などが現れる。これらの現象は、結局、脱毛、毛髪生長抑制、フケの過度の生成、頭皮炎症、痒み症などの原因となる。このような深刻な症状以外にも、前記のような頭皮および毛髪の特殊な環境は毛髪の表面を汚染させやすくすることにより、毛髪による美的外観を損なう。つまり、健康な状態においても、頭皮から分泌される汗、皮脂、その他のできもの、微生物などによって毛髪の表面が汚染し、毛髪の色沢、触感および匂いの質が低下しやすいため、前記のような病理学的条件でこのような汚染現象はさらに加速化する。
【0003】
頭皮と毛髪の生理作用の恒常性を破る根本的な要因としては、ホルモンの不均衡、多様なストレスおよび衛生管理の不備などを挙げることができる。これらの要因は、人体と多様な条件で相互作用することにより、頭皮と毛髪に複雑な生理学的・生化学的不均衡をもたらし、究極的に多様な頭皮および毛髪に関連する症状を発生させる。
【0004】
一方、これまで開発された頭皮および毛髪の健康改善を追求する主な製品は、頭皮および毛髪の健康に影響を及ぼす1つの要因の抑制のみを追求することで深刻な副作用を伴うことが報告されている。例えば、遺伝的な要因によって男性ホルモンのDHTが過多発生する脱毛現象を防ぐためにDHT合成酵素抑制剤が開発されて販売されているが、副作用が大きく、頭皮と毛髪の生理の恒常性を根本的に解決するには限界があった。また、フケを低減させるために抗真菌剤を用いる製品が発売されているが、同じく副作用の恐れがあり、根本的な毛髪の健康改善には限界がある。また、人体安全性と全般的な健康を追求する点で漢方を応用した複合生薬処方が開発され製品化されている。しかし、このような製品は、合成成分を用いた製品に比べて人体安全性は優れているが、標準化が難しく、効果と複合成分との相関関係を導き出すことが困難であるため、効果を極大化させ、体系的に発展させるには限界があった。そのため、安全性と標準化が容易でありながらも、頭皮と毛髪の健康を害する主な要因を効果的に制御可能な成分の開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の限界を克服し、より効果的に頭皮と毛髪の健康を改善するためのものであって、頭皮および毛髪の健康維持および改善において核心的な要素と言える抗菌、抗酸化および抗炎効果にすべて優れていながらも、毛髪との親和力も優れた成分を含むことにより、低濃度でも頭皮および毛髪の健康を効果的に維持改善させ、非常に安全な頭皮および毛髪健康改善用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体を有効成分として含む頭皮および毛髪健康改善用組成物を提供する。
【0007】
前記ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体は、下記化学式1〜10で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物であり得る。
【0008】
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【0009】
前記化学式1〜10において、Rは、それぞれ独立に、水素、C1〜C5のアルキル、C2〜C5のアルケニル、フェニル、C7〜C12のフェニルアルキル、C2〜C20のアルカノイル、C3〜C20のアルケノイル、ヒドロキシフェニル、ジヒドロキシフェニルまたはトリヒドロキシフェニルである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体を含む頭皮および毛髪健康改善用組成物は、頭皮および毛髪で発生するフケ菌(Malassezia resista)の繁殖、酸化ストレス、炎症反応を安全でありながらも効果的に抑制することにより、脱毛予防、毛髪の生長促進、フケ防止、頭皮炎症の改善、頭皮の痒み症の抑制に優れた効果を提供する。また、本発明の組成物は、毛髪の表面の破壊および微生物による汚染を効果的に防止することにより、毛髪の外観を健康で美しく維持させる効果を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体を有効成分として含む頭皮および毛髪健康改善用組成物に関するものである。
【0012】
本発明者らは、頭皮および毛髪の健康を害する生理、生化学的要因であるフケ菌、炎症、酸化ストレスの作用が互いに複合的に相乗作用するため、1つの要因の制御だけでは頭皮および毛髪の健康を効果的かつ安全に改善させることが困難であるということを認識し、有害菌、炎症反応および酸化ストレスの同時的かつ効果的な制御が可能な成分または組成を見出すことを目標として研究を進めた。また、持続的な使用から発生し得る生理的不均衡を予防可能な、絶対的な安全性が確保される成分または組成を見出すことを目標とした。
【0013】
このような目標を達成するために、本発明者らは、刺激性/毒性のない天然物来由の構造を有する成分であって、毛髪および頭皮組職との親和力が優れると同時に、抗酸化、抗炎、抗菌作用が優れ、毛髪および頭皮組職において、有害菌の繁殖、炎症の発生、酸化ストレスをより効果的に長時間遮断可能な成分を見出すために努力を重ねた結果、ジベンゾ−p−ジオキシン骨格を有する天然化合物がこのような条件を非常によく満たすことを見出し、本発明に至った。
【0014】
脱毛、毛髪生長抑制、フケの生成、炎症、痒み症などの根本的要因、つまり、ホルモンの不均衡、生活習慣による多様なストレス要因、衛生状態による二次的有害菌の発生、炎症反応、酸化ストレスなどの要因が増加すると、これらの作用がより複合的に作用し、アレルギー反応、血液循環不良、細胞代謝および生長抑制作用が現れる。そして、これらの原因によって、結局、脱毛、毛髪生長抑制、フケの生成、炎症、痒み症などの現象が発生する。
【0015】
前記二次的要因の一つとして、フケの原因となる菌(Malassezia restrica)が最近知られるようになった(Christina M.Gemmer,Thomas L.Dawson Jr,et al.,Journal of Clinical Microbiology,Sept Vol.40,No.9,p3350−3357(2002))。この菌は、頭皮に正常菌叢の一部として存在し、ストレス、気候の変化、汗、飲食などの環境的誘発要因によって過大増殖した場合、フケ、痒み症、脂漏性皮膚炎を誘発させることが報告された(Bergbrant I.M.Seborrhoeic dermatitis and Pityrosporum yeasts.Current Topics in Medical Mycology.6:95−112(1995))。また、フケが多く発生すると、痒みなどによって頭皮を過度に擦るようになり、これによって傷ができたり、場合によっては、二次的炎症を起こしたりし、脱毛の原因になったりもする。現在、フケ治療剤として、抗真菌剤のケトコナゾール(ketoconazole)、亜鉛ピリチオン(zinc pyrithion)、イトラコナゾール(itraconazole)、ピロクトンオラミン(Piroctone Olamine)などが主に使用されているが、前記抗真菌剤は、フケの治療によい効果を示すのに対し、人為的に合成された物質であるため、人体の安全性に対する疑問が提起されている。本発明者らは、持続的な研究により、ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体がMalassezia restrica菌を効果的に制御しながらも安全であることを確認した。
【0016】
また、前述した二次的要因の一つである炎症反応は、有害菌の刺激によっても発生するが、これとは関係なく、高カロリーと運動不足で特徴付けられる、西欧化された生活習慣による代謝性症侯群によっても慢性的に発生し、精神的なストレスやショックによって一時的に発生することもある。炎症反応は、組職の退行化を加速化させ、細胞生長を抑制し、免疫体系を過度に敏感にすることにより、アレルギー現象をさらに刺激するなど、頭皮および毛髪組職の健康を害する。本発明者らは、ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体が炎症を効果的に制御しながらも安全であることを確認した。
【0017】
さらに、前記二次的要因の一つである酸化ストレスは、紫外線、公害物質の作用によって発生し、頭皮組職のDNA、細胞膜、蛋白質を攻撃して毛髪および頭皮組職を破壊し、炎症を起こすことにより、頭皮および毛髪の健康を害する。本発明者らは、ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体が酸化ストレスを効果的に制御しながらも安全であることを確認した。
【0018】
また、このような二次的要因は、生活習慣や環境から持続的に供給されて継続して毛髪および頭皮を刺激するため、これらの要因が頭皮および毛髪に作用することを最小化させることができる方法、例えば、これらの有害要因を制御可能で、同時に、頭皮および毛髪にコーティングされてより効果的に防御可能な成分の開発が必要になる。本発明者らは、ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体が毛髪親和力に非常に優れていることを確認した。
【0019】
前記要因(有害菌、炎症、酸化ストレス)は、互いに複合的に相乗作用して持続されてさらに悪化するという悪循環をもたらすことにより、脱毛の促進、毛髪生長抑制、フケの過度の生成、頭皮炎症、痒み症などの現象を引き起こす。したがって、前記のような複合的な要因に対してすべて優れた効果を提供するジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体は、脱毛の促進、毛髪生長抑制、フケの過度の生成、頭皮炎症、痒み症などに非常に優れた効果を提供する。
【0020】
本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物は、既存の抗菌、抗酸化、抗炎活性を有する化合物が刺激性および毒性が強く、繰り返し使用すると、頭皮の健康に悪影響を及ぼしていたのとは異なり、毒性や刺激性がないだけでなく、むしろ他の成分による刺激も緩和させる機能を提供するという特徴を有する。また、頭皮と毛髪組職との親和力により、少量の使用量でも頭皮と毛髪組職に抗菌、抗酸化、抗炎機能を集中することが可能であるため、危険な要因(微生物、活性酸素、炎症反応)を効果的に根本的に遮断するか除去するという特徴を有する。さらに、既存の抗菌剤は、毒性および刺激性によって頭皮および毛髪組職にとどまる時間を最小化しなければならず、耐性も発生させる問題があったが、本発明の組成物は、毒性および刺激性がないため、頭皮および毛髪組職で微生物が繁殖できないように抗菌層を形成しても問題がなく、耐性も発生しないという特徴を有する。
【0021】
本発明において、前記ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体は、下記化学式1〜10で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物であり得る。
【0022】
【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【0023】
前記化学式1〜10において、Rは、それぞれ独立に、水素、C1〜C5のアルキル、C2〜C5のアルケニル、フェニル、C7〜C12のフェニルアルキル、C2〜C20のアルカノイル、C3〜C20のアルケノイル、ヒドロキシフェニル、ジヒドロキシフェニルまたはトリヒドロキシフェニルである。
【0024】
前記Rは、それぞれ独立に、水素;メチル;エテニル;ベンジル;アセチルまたはオレオイル(oleoyl);4−ヒドロキシフェニル;2,4−ヒドロキシフェニル;または2,4,6−トリヒドロキシフェニルであることが好ましい。より好ましくは水素である。
【0025】
本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物において、ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体は、前記化学式3、化学式5、化学式6および化学式8からなる群より選択される2種以上の化合物で構成されるものであり得、この時、前記化学式3、5、6および8において、R=Hであることが好ましい。
【0026】
前記ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体は、前記誘導体の総重量に対して、化学式3の化合物10〜60重量%、化学式5の化合物15〜60重量%、化学式6の化合物10〜40重量%および化学式8の化合物5〜30重量%を含んで構成され得る。
【0027】
また、前記ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体は、誘導体の総重量に対して、化学式3の化合物12〜38重量%、化学式5の化合物18〜57重量%、化学式6の化合物10〜30重量%および化学式8の化合物10〜30重量%を含んで構成されることがより好ましい。
【0028】
前記ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体は、前記化学式3、化学式5、化学式6および化学式8からなる群より選択される2種以上の化合物のほか、前記化学式1、化学式2、化学式4、化学式9および化学式10からなる群より選択される1種以上の化合物をさらに含んで構成され得る。この場合、前記化学式1、化学式2、化学式4、化学式9および化学式10からなる群より選択される1種以上の化合物は、前記誘導体の総重量に対して、0.1〜50重量%含まれることが好ましい。
【0029】
本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物は、医学的用途としてのみならず、化粧料として使用されてもよい。例えば、本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物は、脱毛防止および毛髪の生長促進用医薬品、脱毛防止および毛髪の生長促進機能を有する化粧品などを含む。前記化粧品は、具体的には、頭髪化粧品を意味し、シャンプー、リンス、ローション、トニック、エッセンス、せっけん、ジェル、ムースなどを挙げることができる。
【0030】
本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物は、頭皮や毛髪に直接適用する外用剤の形態で投与可能であり、医薬組成物および化粧料組成物の各分野で通常使用される賦形剤と共に多様な剤形を形成することができる。
【0031】
本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物に含まれるジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体の1日の使用量は、1〜100mg程度が好ましい。使用量は前記範囲に限定されるものではない。本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物は、脱毛予防、毛髪の生長促進、フケ防止、頭皮炎症の改善、頭皮の痒み症の抑制などの用途に使用可能である。また、前記組成物は、毛髪の表面の破壊および汚染を効果的に防止することにより、毛髪の表面の健康増進および毛髪の管理を容易にする用途にも使用可能である。
【0032】
本発明の頭皮および毛髪健康改善用組成物に含まれるジベンゾ−p−ジオキシン誘導体は、通常のすべての方法によって得ることができ、市販の試薬を用いて合成することもでき、天然物、特に、海藻類から抽出および分離して得ることもできる。
【実施例】
【0033】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。しかし、下記の実施例は本発明をより具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲が下記の実施例によって限定されるものではない。下記の実施例は、本発明の範囲内で当業者によって適切に修正、変更可能である。
【0034】
実施例1:ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体の分離精製
1−1:褐藻類からのポリフェノール混合物の抽出
大黄(Eisenia bicyclis、1kg)を、新鮮な状態で、搾汁機を用いて繊維質を除去した後、95%のエチルアルコール(4L)を追加し、常温で30分間撹拌して溶液のみを濾過した後、乾燥し、58gの褐色粉末を得た。得られた乾燥粉末を20倍量の蒸溜水(50℃)に溶解させた後、PVPP(Polyvinylpyrrolidone)樹脂(前記乾燥粉末の重量の10倍)と混合して撹拌した後(50℃、1hr)、溶液を濾過して除去し、十分な量の蒸溜水(重量比でPVPP樹脂の5倍以上)で洗浄した。洗浄されたPVPP樹脂に95%のエタノール(重量比でPVPP樹脂の3倍量)を加え、常温で30分間撹拌した後、濾過し、溶液を取って乾燥し、8gの黒褐色粉末を得た。フォリン試薬を用いてポリフェノールの総含有量を測定した結果、96.7%となった。
【0035】
1−2:精製されたポリフェノール混合物からのジベンゾ−p−ジオキシン誘導体の分離
前記実施例1で得られたポリフェノール混合物を、0.2μmの膜濾過紙で濾過し、高速液体クロマトグラフィーにローディング(loading)した。高速液体クロマトグラフィーにおいて、カラムはHP ODS Hypersilカラムを、溶媒としては蒸溜水とメタノールを使用し、溶媒の供給は、1.0ml/分の流速で、メタノール15%から70%まで、30分間にわたり、線形勾配(linear gradient)をかけて10種の活性物質を分離した。各化合物は、化学式1〜10のジベンゾ−p−ジオキシン誘導体であることを確認した。
【0036】
【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

【化29】

【化30】

【0037】
前記化学式1〜10において、Rは、水素である。
【0038】
実施例2:毛髪親和力、抗酸化、抗炎および抗菌力の評価実験
実施例1で分離されたジベンゾ−p−ジオキシン誘導体と、抗酸化、抗炎または抗菌力に優れていることがよく知られた天然成分である、ケルセチン(quercetin)、EGCG(Epigallocatechin gallate)、カテキン(catechin)およびサリチル酸とに対して、毛髪親和力、抗酸化力、抗炎活性、抗菌力を比較評価し、その結果を下記表1に示した。
【0039】
2−1:毛髪親和力の評価
実施例1で分離されたジベンゾ−p−ジオキシン誘導体の毛髪との親和力の評価を、次のように実施した。
【0040】
男性5人および女性5人の理髪によって得られた毛髪(約1cmの長さ)をそれぞれ10gずつ計100g確保し、1mMのTX−100水溶液(1L)に入れて常温で撹拌した後、洗浄液を除去し、残りの毛髪を10Lの蒸溜水を用いて洗浄した後、40℃の対流式オーブン(Convection Oven)で30分間乾燥した。一方、実施例1で分離されたジベンゾ−p−ジオキシン誘導体それぞれの試料をDMSOに溶かし、0.1wt%となるようにサンプル溶液を作った。10mLのリン酸緩衝溶液(pH7.0、0.1mM)にそれぞれ30マイクロリットルのサンプル溶液を添加して十分に混合した後、それぞれ1gの用意された毛髪を添加し、40℃で10分間激しく撹拌した。毛髪が添加されていない各サンプル溶液に対しても、これと同様の過程を行った。それぞれの溶液から溶液のみを抽出し、それぞれの吸光度を254nm、25℃で測定した。
【0041】
各サンプルに対して、毛髪との相互作用が存在しない状態での溶液の吸光度をA100とし、相互作用がある状態での吸光度をAとし、次の式を用いて各サンプルの毛髪親和力を計算し、下記表1に示した。
毛髪親和力(%)=100×(A100−A)/A100
【0042】
2−2:抗酸化力の評価
実施例1で分離されたジベンゾ−p−ジオキシン誘導体に対する抗酸化力の評価を、次のように実施した。
【0043】
DPPH試薬2mgを正確に秤量し、EtOH15mlに溶かした溶液1.2mlに、さらにEtOH3mlとDMSO0.5mlを混合し、DPPH溶液を製造した。そして、評価しようとする各試料をDMSOに溶かし、100μg/mlの濃度となるようにそれぞれの試料溶液を製造した。それぞれの試料溶液50μlと製造したDPPH溶液を混合し、10分間常温で反応させた後、518nmで吸光度を測定した。試料を添加していない対照群の吸光度をA0、試料を添加した溶液の吸光度をAとし、次の式によりDPPHラジカル消去活性を計算し、下記表1に示した。
DPPHラジカル消去活性(%)=100×(A0−A)/A0
【0044】
2−3:抗炎効果の評価
実施例1で分離されたジベンゾ−p−ジオキシン誘導体に対する抗炎効果の評価を、次のように実施した。マウスの大食細胞RAW264.7(Korean Cell Line Bank)を、DMEM(10%のウシ胎仔血清および1%のペニシリン/ストレプトマイシン)培地を用い、37℃、5%のCO(fully humidified air)で培養した。培養された細胞を96ウェルプレート(200マイクロリットル/ウェル)に移し、LPS(E.coli、serotype055:B5、最終濃度1mg/mL)およびDMSOに溶かし、100μg/mlの濃度となるように予め作っておいたそれぞれの試料溶液(最終濃度=10μg/mL)を添加し、18時間培養した。LPSを処理していない溶液は陰性対照群、LPSを処理するものの、試料の代わりに生理食塩水を処理した溶液を陽性対照群として用いた。上澄液を分離した後、炎症反応の程度を表示するPGE2濃度(pg/mL)を、EIAキット製造会社(Cayman Chemical Co.)で提示したガイドに従って測定し、次の式により相対的な抗炎症効果(%)を計算し、下記表1に示した。
陽性対照群におけるPGE2濃度をCM、陰性対照群におけるPGE2濃度をC0、各試料の処理時におけるPGE2濃度をCとしたとき:
抗炎症効果(%)=100×(CM−C)/(CM−C0)
【0045】
2−4.抗菌活性の測定
実施例1で分離されたジベンゾ−p−ジオキシン誘導体の抗菌力の評価を、平板培地拡散法(Agar diffusion method)を用いてフケの原因菌であるMalassezia restricta真菌に対する抑制活性を測定することによって行った。抗菌活性は、各試料が含有された紙ディスク(paper disk)を用いて平板培地拡散法で行った。まず、Malassezia restricta菌株を培養培地(Modified Leeming and Notman agar medium、0.1%のポリペプトン、2.0%のグルコース、5.0%の麦芽エキス(Malt extract)、2.0%のdesiccated ox bile、0.2%のグリセロール、1.0%のTween40および2.0%のagar in distilled water)を用いて36℃の条件で培養した。一方、それぞれの試料5mgをエタノール50μlに溶かした後、直径8mm、厚さ1.5mmの環状紙に全体的に均一に広がるように吸収させ、溶媒を完全に蒸発させた後、培養したマラセチア真菌の菌株が接種されたmLNA(Modified Leeming and Notman agar medium)平板培地に上げて抗菌活性試験を行った。前記のような培養条件で48時間培養した後、それぞれの試料が含浸された紙ディスクの周辺に形成された円形の生育阻止環の直径(mm)を測定した後、ディスクの直径(8mm)を引いて、2で除した値(阻害半径)で相対的な抗菌力を比較した。結果は、下記表1に示した。
【表1】

【0046】
実施例3:組成物の製造
前記実施例1および2から、ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体が毛髪親和力、抗菌力、抗炎効果および抗酸化効果においてすべて優れていることを確認した。特に、毛髪親和力、抗菌力および抗炎効果は、他の天然物に比べて顕著に優れていた。抗酸化効果も最高水準であった。このような結果から、本発明のジベンゾ−p−ジオキシン誘導体は、それぞれ使用しても、頭皮と毛髪の健康改善に優れた効果を示すことが期待された。そして、それらの組み合わせを通じてより優れた効果を示すことが期待された。したがって、各活性に優れた成分を選定し、組成物1〜5を製造した。各組成物の化学的組成は、下記表2のとおりである。
【表2】

【0047】
実施例4:前記組成物の毛髪生長促進効果の評価
本発明にかかる組成物の毛髪生長効果をテストした。生後7週齢のマウス(C57BL/6)の背中部位の毛を除去し、背中部位の皮膚が綺麗なものを選んで物質群ごとに5匹ずつを選定し、毎日、前記実施例3の1〜5の組成物を、それぞれのマウスグループあたり150μlずつ、21日間塗布した。比較群としては、実施例2の比較試料のうち比較的優れた効果を示したEGCG、陰性対照群としては、何らかの試料も含まないようにして水/エタノール/1,3−ブチレングリコール(容積比:5/3/2)で構成された溶媒を使用した。塗布から23日後、新たに伸びた毛の重量を測定して陰性対照群と比較し、その結果を下記表3に示した。
【表3】

【0048】
表3から明らかなように、本発明にかかる組成物およびEGCGを含む場合、陰性対照群(水/エタノール/1,3−ブチレングリコール)を塗布した群より高い毛髪重量の平均値を示した。特に、毛髪親和力の高い成分が最小化された組成物5に比べて、毛髪親和力の高い成分が高く含有された組成物1〜4が全般的に高い毛髪成長促進効果があることを確認することができた。毛髪親和力、抗酸化力、抗炎および抗菌力の均衡を合わせた組成1が、毛髪成長促進効果に最も優れていた。
【0049】
実施例5:前記組成物の頭皮炎症の緩和および抑制効果の測定
前記組成物の染毛剤の刺激による頭皮炎症の緩和および抑制効果を測定するために、MEST(Mouse Ear Swelling Test)法を応用した。このために、実施例3の組成物1〜5を使用し、比較群としてEGCGを使用した。
【0050】
動物としては、6−8週齢の雌CF−1マウスを用いた。マウスは、約2週間の適応期間を経て、すべて7つのグループに分けられ、各グループあたり10匹とした。動物実験室は、20±2℃、湿度50±10%を維持しながら、12時間の周期で光を調節した。全体の実験期間にわたって動物食が供給され、水は自由に飲めるようにした。
【0051】
マウスの腹部部位から毛を除去し、25μlのFreund’s complete adjuvant(FCA)を腹部皮膚内の真皮層に2回注射した。マウスの腹部皮膚の角質層を強力テープを用いて除去した後、100μlの染毛剤をマウスの腹部皮膚内に塗布して30分経過後、同量の前記組成物1〜5あるいは比較物質を皮膚に塗布した。3日後、同じ実験を繰り返した。実験を始めてから6日経過後、スウェリングされた耳(ear swelling)の厚さおよびスウェリングの発生頻度を測定した。
【表4】

【0052】
表4から明らかなように、本発明にかかる前記組成物を染毛剤と共に処理した場合、耳のスウェリングの頻度が顕著に減少したことが分かり、耳の厚さも有意に減少し、炎症を緩和させる効果があることを確認することができた。これにより、本発明にかかる組成物は、染毛剤による炎症を緩和させる効果があると判断することができる。
【0053】
実施例6:頭皮の痒み症
本発明にかかる組成物の痒み抑制効果をテストした。実施例3の組成物1〜5および比較物質(EGCG)の皮膚への適用を容易にするために、無毛マウスを用いた。無毛マウスは、すべて7週齢の雄を用い、各群あたり10匹とした。組成物1〜3あるいは比較物質100μlを、1日2回、5日間処理した後、痒み誘発物質(Compound48/80)を生理食塩水に1mg/mlの濃度で溶かし、真皮層内に注射した。注射後直ちに観察用檻に無毛マウスを入れた後、30分間ビデオで撮影し、後ろ足で痒みの部位を掻く回数を測定して数字で表示した。前足で掻いたり口で噛むような行動は除き、後ろ足で注射部位を掻く行動のみを痒み行動の指標と見なして測定し、測定結果を下記表5に示した。
【表5】

【0054】
表5から明らかなように、本発明にかかる実施例3の組成物1〜5で前処理した場合、掻く回数が減少し、痒みを抑制する効果があることを確認することができる。
【0055】
実施例7:剤形物の製造
In vivo実験で全般的に優れた効果を示した前記組成物を、日常生活で実際の頭皮および毛髪に適用できるように様々な種類の剤形に製造した。
【0056】
7−1:下記表6の組成によるヘアトニックの製造
【表6】

【0057】
7−2:下記表7の組成によるヘアシャンプーの製造
【表7】

【0058】
7−3:下記表8の組成によるヘアリンスの製造
【表8】

【0059】
7−4:下記表9の組成によるヘアローションの製造
【表9】

【0060】
実施例8.脱毛防止効果(ヘアトニック)の評価
初期脱毛現象のある被検者20人を対象として脱毛防止効果に関する実験を12週進めた。前記実施例7の7−1の剤形例1および比較例1、比較例2のヘアトニックを、1日1回ずつ、12週間使用し、12週経過後、髪を洗う時に再度脱落毛を収集してその個数を数え、その結果を下記表10に示した。
【表10】

【0061】
表10から明らかなように、本発明にかかる剤形例1のヘアトニックで処理する場合、比較例1または2を処理した場合に比べて、脱落毛の個数が有意に減少することを確認した。
【0062】
実施例9:フケ生成防止および痒み症予防効果の評価
9−1:フケ防止効果の測定
前記実施例7の7−2のヘアシャンプー(剤形例2、比較例3、または比較例4)に対して、フケ生成防止効果を測定した。
【0063】
フケが比較的多い男女10人を選定し、試験開始前に通常のシャンプーで洗髪して3日間累積したフケを採集し、採集されたフケの重量と、前記組成物(剤形例2)、サリチル酸(比較例3)またはEGCG(比較例4)が含有されたヘアシャンプー水で1ヶ月間洗髪して3日間累積したフケの重量とを比較評価した。
【0064】
この時、累積されたフケの採取は、被試験者の頭皮を、通常のシャンプー5g程度を用いて試験者に洗浄させた後、約2〜3リットルの水で洗い流すようにした。洗い流した水を、800マイクロの空隙大の濾過体で濾過後、濾過体位のフケの乾燥重量を測定し、次の式によりフケ減少率を求め、被試験者が感じるフケ改善効果をアンケート調査し、これを下記表11に示した。
【0065】
フケ減少率(%)=[(試験開始前のフケの重量(mg)−試験開始1ヶ月後のフケの重量(mg))/試験開始前のフケの重量(mg)]×100
【表11】

【0066】
表11から明らかなように、本発明にかかる剤形例2のヘアシャンプーで処理する場合、比較例3または4で処理した場合に比べて、フケ防止効果が有意に増加することを確認した。
【0067】
9−2:痒み症防止効果の評価
前記実施例7の7−2のヘアシャンプー(剤形例2、比較例3または比較例4)に対して、痒み症防止効果を測定した。
【0068】
普通痒みを多く感じる男女を選定し、剤形例2、比較例3または比較例4の製品を、各製品あたり10人ずつ、2日1回ずつ、8週間使用させた後、面談を通じて下記表12の評価基準に従って評価し、表13に評点の平均で示した。
【表12】

【表13】

【0069】
表13から明らかなように、本発明にかかる剤形例2のヘアシャンプーで処理する場合、比較例3または4で処理した場合に比べて、フケ防止、頭皮の痒み抑制効果が有意に増加することを確認した。
【0070】
実施例10.使用感改善効果の評価
25〜50歳の女性20人を対象として、実施例7の7−2のヘアシャンプー(剤形例2、比較例3または比較例4)を一般的な使い方によって毛髪に使用し、乾燥30分後に感じられるつや、滑らかさ、くしけずり感に対する満足度を評価するようにした。また、12時間後に感じられるつや、滑らかさ、くしけずり感に対する満足度も評価するようにした。各参加者は、1週間の間隔で、3種の異なるシャンプーをすべて使用するが、どの種類のシャンプーであるか分からないようにした。
【0071】
満足度の評価は、各項目に対して、最も高い水準は5、最も低い水準は1とし、5、4、3、2、1のうちの1つを選択させた。各項目あたりの評価点数の平均を比較し、下記表14に示した。使用直後にはすべてのシャンプーの満足度が全般的に高く、剤形例2のシャンプーを使用する場合、満足度が相対的に高かった。しかし、12時間経過後のつや、滑らかさおよびくしけずり感において、比較例3および4のシャンプーを使用した場合、満足感が顕著に減少したのに対し、剤形例2を使用した場合、満足感が非常に高い水準に維持された。したがって、本発明の組成物は、毛髪の満足的な触感を画期的に長時間維持させることが分かる。
【表14】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体を有効成分として含むことを特徴とする、頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項2】
前記ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体は、下記化学式1〜10で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物で構成されることを特徴とする、請求項1に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

(前記化学式1〜10において、Rは、それぞれ独立に、水素、C1〜C5のアルキル、C2〜C5のアルケニル、フェニル、C7〜C12のフェニルアルキル、C2〜C20のアルカノイル、C3〜C20のアルケノイル、ヒドロキシフェニル、ジヒドロキシフェニルまたはトリヒドロキシフェニルである。)
【請求項3】
前記化学式1〜10において、Rは、それぞれ独立に、水素、メチル、エテニル、ベンジル、アセチル、オレオイル(oleoyl)、4−ヒドロキシフェニル、2,4−ヒドロキシフェニルまたは2,4,6−トリヒドロキシフェニルであることを特徴とする、請求項2に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項4】
前記ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体が、化学式3、化学式5、化学式6および化学式8からなる群より選択される2種以上の化合物で構成され、前記化学式3、5、6および8において、R=Hであることを特徴とする、請求項2に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項5】
前記ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体が、前記誘導体の総重量に対して、化学式3の化合物10〜60重量%、化学式5の化合物15〜60重量%、化学式6の化合物10〜40重量%および化学式8の化合物5〜30重量%を含んで構成されることを特徴とする、請求項4に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項6】
前記ジベンゾ−p−ジオキシン(dibenzo−p−dioxine)誘導体は、前記化学式1、化学式2、化学式4、化学式9および化学式10からなる群より選択される1種以上の化合物をさらに含んで構成されることを特徴とする、請求項5に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項7】
前記化学式1、化学式2、化学式4、化学式9および化学式10からなる群より選択される1種以上の化合物は、前記誘導体の総重量に対して、0.1〜50重量%含まれることを特徴とする、請求項6に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項8】
脱毛防止および毛髪の生長促進に用いられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項9】
フケ防止に用いられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項10】
頭皮の炎症改善に用いられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項11】
頭皮の痒み症改善に用いられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。
【請求項12】
シャンプー、リンス、ローション、トニック、エッセンス、せっけん、ジェルおよびムースからなる群より選択される剤形に製造されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の頭皮および毛髪健康改善用組成物。


【公表番号】特表2013−518875(P2013−518875A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551913(P2012−551913)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【国際出願番号】PCT/KR2011/000654
【国際公開番号】WO2011/096688
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(511312311)ボタメディ インク (2)
【Fターム(参考)】