説明

ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤とピオグリタゾンとの組み合わせの医薬組成物

本発明は、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤とピオグリタゾンとの多剤混合薬を含む二層医薬組成物、そのような医薬組成物の調製方法、及びそのような医薬組成物を使用した2型糖尿病の治療方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
2型糖尿病は、インスリン抵抗性及び低下したインスリン分泌の二重の内分泌欠陥を伴う、複雑な病態生理によって生じる慢性で進行性の疾患である。2型糖尿病の治療は、典型的には食事及び運動から始まり、続いて経口抗糖尿病単独療法が行われる。多くの患者の場合、これらの養生法は、長期治療中の糖血症が十分に制御されないため、引き続く数年以内の診断で併用療法が必要となる。しかし、2種類以上の経口抗糖尿病薬の同時処方は、複雑であり多くの患者にとって従うのが困難な治療計画が必要となる場合がある。2種類以上の経口抗糖尿病薬を1つの錠剤に組み合わせることは、患者の毎日の計画が複雑になることなく併用療法を行う将来性のある手段となる。このような製剤は、高血圧(ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドとの組み合わせであるHYZAAR(商標))及びコレステロール低下(シンバスタチンとエゼチミブとの組み合わせであるVYTORIN(商標))などの他の疾患での使用において十分容認されている。有効で十分に容認された治療の選択は、配合剤の設計における重要な段階である。さらに、各成分が、相補的な作用機序及び適合性の薬物動態プロファイルを有することが重要である。2種類の経口抗糖尿病薬を含有する市販の配合剤の例としては、Glucovance(商標)(メトホルミン及びグリブリド)、Avandamet(商標)(メトホルミン及びロシグリタゾン)、及びMetaglip(商標)(メトホルミン及びグリピジド)が挙げられる。
【0002】
現在、シタグリプチンリン酸塩一水和物及びピオグリタゾンHClは、2型糖尿病の治療用にそれぞれ別々の錠剤として入手可能である。異なる標的に対して作用するシタグリプチンリン酸塩一水和物及びピオグリタゾンHClの組み合わせでの2型糖尿病の治療は、シタグリプチンリン酸塩一水和物又はピオグリタゾンHClのいずれかを単独で使用する治療よりも優れた有効性が得られる。本発明は、2型糖尿病の治療において優れた有効性及び安定性が得られる、シタグリプチン又はその薬学的に許容される塩と、ピオグリタゾンHClとを1つの二層錠剤中に含む医薬組成物を提供する。本発明の二層錠剤中の分離したピオグリタゾンHCl層は、ピオグリタゾン層の安定性が増加し、二層錠剤中のピオグリタゾン層中のピオグリタゾンHClの不均化が減少するいう利点が得られる。
【0003】
ピオグリタゾン塩酸塩(ACTOS(登録商標))は、主としてインスリン抵抗性が低下することによる2型真性糖尿病(インスリン非依存性糖尿病又は成人発症糖尿病としても知られる)の管理に使用されるチアゾリジンジオンPPAR−γアゴニストである。薬理学的研究によって、ピオグリタゾン塩酸塩は、筋組織及び脂肪組織におけるインスリンに対する感受性を改善し、肝臓での糖新生を阻害し、血糖コントロールを改善しながら循環インスリン値を減少させることが示されている。
【0004】
ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)阻害剤は、2型糖尿病の患者の血糖コントロールにおいて治療又は改善のために開発された新しい種類の物質である。現在2型糖尿病の治療のための臨床試験にある具体的なDPP−4阻害剤としては、シタグリプチンリン酸塩(MK−0431)、ビルダグリプチン(LAF−237)、サクサグリプチン(BMS−47718)、アログリプチン(X)、カルメグリプチン(X)、メログリプチン(X)、デュトグリプチン(X)、デナグリプチン(X)、リナグリプチン(X)、P93/01(Prosidion)、SYR322(武田)、GSK 823093、Roche 0730699、TS021(大正)、E3024(エーザイ)、及びPHX−1149(Phenomix)が挙げられる。例えば、ビルダグリプチン又はシタグリプチンのヒト2型糖尿病患者への経口投与によって、空腹時血糖値及び食後血糖値の変動が減少し、HbA1c値の大きな減少を伴うことが分かっている。2型糖尿病の治療へのDPP−4阻害剤の使用に関するレビューについては、以下の刊行物が参照される。(1)H.−U.Demuth,et al,「Type 2 diabetes−Therapy with dipeptidyl peptidase IV inhibitors,Biochim.Biophys.Acta,1751:33−44(2005)、及び(2)K.Augustyns,et al.,「Inhibitors of proline−specific dipeptidyl peptidases:DPP IV inhibitors as a novel approach for the treatment of Type 2 diabetes」,Expert Opin.Ther.Patents,15:1387−1407(2005)。
【0005】
以下の構造式Iで表されるシタグリプチンリン酸塩は、(2R)−4−オキソ−4−[3−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−α]ピラジン−7(8H)−イル]−1−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ブタン−2−アミンのリン酸二水素塩である。
【化1】

【0006】
一実施形態では、シタグリプチンリン酸塩は、結晶性無水物又は一水和物の形態である。この実施形態の一クラスでは、シタグリプチンリン酸塩は結晶性一水和物の形態である。シタグリプチン遊離塩基及びその薬学的に許容される塩は、米国特許第6,699,871号明細書に開示されており、その記載内容全体が参照により本明細書に組み入れられる。結晶性シタグリプチンリン酸塩一水和物は、2005年1月13日に公開された国際公開第2005/0031335号パフレットに開示されている。その合成及び薬理学的性質を含めたシタグリプチンリン酸塩(MK−0431)に関するレビューについては、以下の刊行物が参照される。(1)C.F.Deacon,「MK−431」,Curr.Opin.Invest.Drugs,6:419−426(2005)、及び(2)「MK−0431」,Drugs of the Future」,30:337−343(2005)。
【0007】
ビルダグリプチン(LAF−237)は、構造式IIで表され、一般名は(S)−1−[(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)アミノ]アセチル−2−シアノ−ピロリジンである。ビルダグリプチンは、特に米国特許第6,166,063号明細書に開示されており、その記載内容全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【化2】

【0008】
サクサグリプチン(BMS−47718)は、以下の構造式IIIのメタノプロリンニトリルである。サクサグリプチンは、特に、米国特許第6,395,767号明細書に開示されており、その記載内容全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【化3】

【0009】
アログリプチン(SYR−322)は、2型糖尿病の治療のための、研究中の以下の構造式IVのDP−IV阻害剤である。
【化4】

【0010】
本発明の製剤中で有用となる他のDP−IV阻害剤としては、限定するものではないが、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチンが挙げられる。
【0011】
本発明は、乾式又は湿式処理方法によって調製されるジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤(DPP−4阻害剤)とピオグリタゾンとの多剤混合薬の医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物は、2種類の有効医薬成分を短時間で放出する。一実施形態では、本発明の医薬組成物は、錠剤の剤形であり、特にフィルムコート錠である。
【0012】
本発明は、乾式及び湿式処理方法による、DPP−4阻害剤とピオグリタゾンとの多剤混合薬の医薬組成物の調製方法も提供する。乾式処理方法としては、乾式圧縮及び乾式造粒が挙げられ、湿式処理方法としては、流動床造粒及び高剪断造粒などの湿式造粒が挙げられる。一実施形態では、DPP−4阻害剤層は直接圧縮によって調製され、ピオグリタゾン層は流動床造粒によって調製される。
【0013】
本発明の別の一態様は、2型糖尿病の治療方法であって、治療有効量の本発明の医薬組成物をそのような治療を必要とするホストに投与することによる方法を提供する。
【0014】
これら及びその他の態様は、以下の詳細な説明から容易に明らかとなるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第6,166,063号明細書
【特許文献1】米国特許第6,395,767号明細書
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】H.−U.Demuth,et al,「Type 2 diabetes−Therapy with dipeptidyl peptidase IV inhibitors,Biochim.Biophys.Acta,1751:33−44(2005)
【非特許文献2】K.Augustyns,et al.,「Inhibitors of proline−specific dipeptidyl peptidases:DPP IV inhibitors as a novel approach for the treatment of Type 2 diabetes」,Expert Opin.Ther.Patents,15:1387−1407(2005)
【非特許文献3】C.F.Deacon,「MK−431」,Curr.Opin.Invest.Drugs,6:419−426(2005)
【非特許文献4】「MK−0431」,Drugs of the Future」,30:337−343(2005)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤(DPP−4阻害剤)及びピオグリタゾン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩の多剤混合薬を含む新規な医薬組成物、そのような医薬組成物の調製方法、並びにそのような医薬組成物による2型糖尿病の治療方法に関する。特に、本発明は、シタグリプチンリン酸塩とピオグリタゾン塩酸塩との多剤混合薬を含む医薬組成物に関する。
【0018】
本発明の一態様は、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤(DPP−4阻害剤)とピオグリタゾンとの多剤混合薬の医薬品投与の剤形に関する。この剤形は、粉末又は固体形態、例えば限定するものではないが、錠剤、カプセル、及びサッシェであってよい。特定の固体剤形の1つは、DPP−4阻害剤とピオグリタゾン塩酸塩([(±)−5−[[4−[2−(5−エチル−2−ピリジニル)エトキシ]フェニル]−メチル]−2,4−]チアゾリジンジオン一塩酸塩としても知られる)との多剤混合薬を含む錠剤に関する。
【0019】
本発明の特定の一態様では、二層錠剤の形態の医薬組成物は、(a)ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩を含む第1の層と、(b)ピオグリタゾン塩酸塩を含む第2の層とを含む。本発明の一実施形態では、第1の二層は、(i)希釈剤、(ii)崩壊剤、及び(iii)滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。本発明の別の一実施形態では、第2の二層は、(i)希釈剤、(ii)崩壊剤、(iii)結合剤、及び(iv)滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。本発明の別の一実施形態では、医薬組成物は、1種類以上の界面活性剤又は湿潤剤、並びに1種類以上の酸化防止剤をさらに含有することができる。
【0020】
本発明のこの態様の別の一実施形態では、DPP−4阻害剤は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、P93/01、SYR322、GSK 823093、Roche 0730699、TS021、E3024、及びPHX−1149からなる群から選択される。この実施形態の一クラスでは、DPP−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、シタグリプチン、ビルダグリプチン、又はサクサグリプチンである。このクラスの一サブクラスでは、DPP−4阻害剤はシタグリプチンである。
【0021】
シタグリプチンの好ましい薬学的に許容される塩の1つは、前出の構造式Iのリン酸二水素塩(シタグリプチンリン酸塩)である。リン酸二水素シタグリプチン塩の好ましい形態は、国際公開第2005/0031335号に開示されている結晶性一水和物(シタグリプチンリン酸塩一水和物)である。
【0022】
シタグリプチン及びその薬学的に許容される塩の調製は、米国特許第6,699,871号明細書に開示されており、その記載内容全体が参照により本明細書に組み入れられる。シタグリプチンリン酸塩一水和物の調製は、2005年1月13日に公開された国際公開第2005/0031335号に開示されており、その記載内容全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0023】
本発明の医薬組成物中に混入する場合のDPP−4阻害剤の有効性成分含量は、約1mg〜約250mgの活性部分の量である。DPP−4阻害剤の好ましい有効性成分含量は、約25mg〜約200mgの活性部分の量である。離散的な有効性成分含量は、25、50、75、100、150、及び200mgのDPP−4阻害剤活性部分に相当する。「活性部分」とは、無水物としてのDPP−4阻害剤の遊離塩基形態を意味する。
【0024】
本発明の多剤混合薬の医薬組成物中に混入する場合のシタグリプチン遊離塩基無水物(活性部分)の単位用量強度は、25、50、75、100、150、又は200mgである。シタグリプチンの好ましい有効性成分含量は50又は100mgである。シタグリプチン遊離塩基無水物に対するシタグリプチンリン酸塩一水和物の等価量、すなわち、それぞれ32.13、64.25、96.38、128.5、192.75、及び257mgが医薬組成物中に使用される。
【0025】
本発明の医薬組成物中に混入する場合のピオグリタゾンの有効性成分含量は、約1mg〜約100mgの量の活性部分である。ピオグリタゾンの好ましい有効性成分含量は約15mg〜約45mgの量の活性部分である。離散的な有効性成分含量は、15、30、及び45mgのピオグリタゾン活性部分に相当する。「活性部分」とは、ピオグリタゾンの遊離塩基形態を意味する。
【0026】
本発明の多剤混合薬の医薬組成物中に混入する場合のピオグリタゾン(活性部分)の単位用量強度は、15mg、30mg、及び45mgである。ピオグリタゾン遊離塩基(又は活性部分)に対するピオグリタゾン塩酸塩の等価量、すなわち、それぞれ16.53mg、33.06mg及び49.59mgが医薬組成物中に使用される。ピオグリタゾンのこれらの単位用量強度は、2型糖尿病の治療用に市販するために米国で承認されている有効性成分含量である。
【0027】
本発明の多剤混合薬中のシタグリプチン及びピオグリタゾンの有効性成分含量の具体的な実施形態は以下の通りである。
【0028】
(1)50mgのシタグリプチン(64.25mgのシタグリプチンリン酸塩一水和物に相当)及び15mgのピオグリタゾン(16.53mgのピオグリタゾン塩酸塩に相当)、
(2)50mgのシタグリプチン(64.25mgのシタグリプチンリン酸塩一水和物に相当)及び30mgのピオグリタゾン(33.06mgのピオグリタゾン塩酸塩に相当)、
(3)50mgのシタグリプチン(64.25mgのシタグリプチンリン酸塩一水和物に相当)及び45mgのピオグリタゾン(49.59mgのピオグリタゾン塩酸塩に相当)、
(4)100mgのシタグリプチン(128.5mgのシタグリプチンリン酸塩一水和物に相当)及び15mgのピオグリタゾン(16.53mgのピオグリタゾン塩酸塩に相当)、
(5)100mgのシタグリプチン(128.5mgのシタグリプチンリン酸塩一水和物に相当)及び30mgのピオグリタゾン(33.06mgのピオグリタゾン塩酸塩に相当)、並びに
(6)100mgのシタグリプチン(128.5mgのシタグリプチンリン酸塩一水和物に相当)及び45mgのピオグリタゾン(49.59mgのピオグリタゾン塩酸に相当)。
【0029】
本発明の医薬組成物は、乾式及び湿式処理方法によって調製される。一実施形態では、ピオグリタゾンHCl層は、湿式処理方法によって調製される。この実施形態の一クラスでは、ピオグリタゾンHCl層は湿式造粒方法によって調製される。湿式造粒の場合、高剪断造粒又は流動床造粒のいずれかを使用することができる。この実施形態の別の一クラスでは、ピオグリタゾンHCl層は流動床造粒によって調製される。流動床造粒処理は、より高い直径強度を有する錠剤が得られるという利点を有する。湿式処理方法によって、ピオグリタゾンHClの化学安定性が向上する。特に、湿式処理方法では、ピオグリタゾンHClのピオグリタゾン遊離塩基への不均化が最小限となり、適切な包装材料中で保管した場合に、多剤混合薬の保管寿命にわたって、ピオグリタゾンHClの一貫した溶解性が得られる。別の一実施形態では、DPP−4層は乾式処理方法によって調製される。この実施形態の一クラスでは、DPP−4層は直接圧縮によって調製される。さらに、クロスポビドンなどの崩壊剤を含有する別個のピオグリタゾンHCl層を有する二層錠剤を使用することで、ピオグリタゾンHClの不均化がさらに減少し、錠剤安定性がさらに増加する。
【0030】
乾式及び湿式処理方法によって得られた本発明の医薬組成物は、錠剤に圧縮したり、カプセル化したり、サッシェ中に計量供給したりすることができる。
【0031】
本発明の医薬組成物は、1種類以上の滑沢剤又は流動促進剤を含有する。滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、水素化ヒマシ油、及びそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム又はステアリルフマル酸ナトリウム、或いはそれらの混合物である。別の一実施形態では、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。別の一実施形態では、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。流動促進剤の例としては、コロイド状二酸化ケイ素、三塩基性リン酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、及びタルクが挙げられる。
【0032】
本発明の医薬組成物は、1種類以上の結合剤を場合により含有する。結合剤実施形態としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース、スターチ1500、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、及びコポビドンが挙げられる。一実施形態では、結合剤はポリビニルピロリドンである。別の一実施形態では、結合剤はヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。別の一実施形態では、結合剤は、溶液中のヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。別の一実施形態では、結合剤は水溶液中のヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。別の一実施形態では、結合剤はヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。
【0033】
本発明の医薬組成物は、1種類以上の希釈剤を場合により含有することができる。希釈剤の例としては、マンニトール、ソルビトール、無水二塩基性リン酸カルシウム、ラクトース一水和物、二塩基性リン酸カルシウム二水和物、微結晶性セルロース、及び粉末セルロースが挙げられる。一実施形態では、希釈剤は、マンニトール、無水二塩基性リン酸カルシウム、ラクトース一水和物及び微結晶性セルロース、或いはそれらのいずれか2、3、又は4種類の混合物から選択される。一実施形態では、希釈剤は、無水二塩基性リン酸カルシウム、ラクトース一水和物及び微結晶性セルロース、或いはそれらのいずれかの2又は3種類の組み合わせから選択される。別の一実施形態では、希釈剤は微結晶性セルロースである。微結晶性セルロースは、いくつかの供給元から入手可能であり、そのようなものとしては、FMC Corporation製造のAvicel、Avicel PH 101、Avicel PH 102、Avicel、PH 103、Avicel PH 105、及びAvicel PH 200が挙げられる。別の一実施形態では、希釈剤はマンニトールである。別の一実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロース及びマンニトールの混合物である。別の一実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースとマンニトールとの2:1〜1:2混合物である。別の一実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、及び無水二塩基性リン酸カルシウムである。別の一実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロース又はマンニトール又は無水二塩基性リン酸カルシウムである。別の一実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロース及び無水二塩基性リン酸カルシウムである。別の一実施形態では、希釈剤は、マンニトール及び無水二塩基性リン酸カルシウムである。別の一実施形態では、希釈剤は無水二塩基性リン酸カルシウムである。本発明の別の一実施形態では、希釈剤はラクトース一水和物である。
【0034】
本発明の医薬組成物は、崩壊剤も場合により含有することができる。崩壊剤は、数種類の加工デンプン、変性セルロースポリマー、又はポリカルボン酸、例えばクロスカルメロースナトリウム、スターチグリコレートナトリウム、ポラクリリン(polacrillin)カリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMCカルシウム)、及びクロスポビドンの中の1つであってよい。一実施形態では、崩壊剤は、ポラクリリンカリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMCカルシウム)、及びクロスポビドンから選択される。別の一実施形態では、崩壊剤は、クロスポビドン及びクロスカルメロースナトリウムである。別の一実施形態では、崩壊剤はクロスポビドンである。別の一実施形態では、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムである。
【0035】
本発明の医薬組成物は、1種類以上の界面活性剤又は湿潤剤を場合により含有することもできる。界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、又は中性であってよい。陰イオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、並びにラウリン酸ナトリウムをステアレート及びタルクと混合したものが挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、塩化ベンザルコニウム、及び臭化アルキルトリメチルアンモニウムが挙げられる。中性界面活性剤としては、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリビニルアルコール、及びソルビタンエステルが挙げられる。湿潤剤の実施形態としては、ポロキサマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、及びポリオキシエチレンステアレートが挙げられる。
【0036】
本発明の医薬組成物は、製剤に化学安定性を付与することができる酸化防止剤を場合により含有することもできる。酸化防止剤は、α−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、トコフェロールに富む天然起源の抽出物、L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩又はカルシウム塩、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、並びにブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)からなる群から選択される。一実施形態では、酸化防止剤はBHT又はBHAである。
【0037】
本発明の医薬組成物の好ましい剤形は、圧縮方法によって調製される錠剤である。このような錠剤には、二酸化チタン及び/又は酸化鉄、染料、及びレーキなどの他の着色剤を含有するヒドロキシプロピルセルロースとヒドロキシプロピルメチルセルロースとの混合物、二酸化チタン及び/又は酸化鉄、染料、及びレーキなどの他の着色剤を含有するポリビニルアルコール(PVA)とポリエチレングリコール(PEG)との混合物、或いはあらゆる他の好適な速放性フィルムコーティング剤などでフィルムコーティングすることができる。このコーティングは、味を分からなくしたり、最終錠剤にさらに安定を付与したりする。市販のフィルムコーティング剤は、Colorconより提供される配合粉末混合物のOpadry(登録商標)である。本発明において有用なOpadry(登録商標)の実施形態としては、限定するものではないが、Opadry(登録商標)I(HPC/HPMC)、Opadry(登録商標)20A18334、Opadry(登録商標)II、Opadry(登録商標)IIHP(PVA−PEG)、又は別の好適なOpadry(登録商標)懸濁液(着色剤を有する場合も有さない場合もある、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、及びタルクなど)が挙げられる。
【0038】
最後に、所望により甘味料及び/又は着香料を加えることができる。
【課題を解決するための手段】
【0039】
本発明の一実施形態では、本発明の医薬組成物は、
(a)約20〜45重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩を含む第1の層と、
(b)約7〜24重量%のピオグリタゾン塩酸塩を含む第2の層
とを含む。
【0040】
この実施形態の一クラスでは、第1の層は、(i)希釈剤、(ii)崩壊剤、及び(iii)滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。このクラスの一サブクラスでは、第1の層は、(i)2種類の希釈剤、(ii)崩壊剤、及び(iii)2種類の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。
【0041】
この実施形態の別の一クラスでは、第1の層は、(i)約40〜80重量%の希釈剤、(ii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、及び(iii)約0.75〜10重量%の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。このクラスの一サブクラスでは、第1の層は、(i)約40〜80重量%の2種類の希釈剤、(ii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、及び(iii)約0.75〜10重量%の2種類の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。
【0042】
この実施形態の別の一クラスでは、第1の層は、(i)約20〜40重量%の第1の希釈剤、(ii)約20〜40%の第2の希釈剤、(iii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、(iv)約0.25〜4重量%の第1の滑沢剤、及び(v)約0.5〜6重量%の第2の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。このクラスの一サブクラスでは、第1の希釈剤は微結晶性セルロースであり、第2の希釈剤は無水二塩基性リン酸カルシウムであり、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第1の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第2の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。
【0043】
この実施形態の別の一クラスでは、第2の層は、(i)希釈剤、(ii)崩壊剤、(iii)結合剤、及び(iv)滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。
【0044】
この実施形態の別の一クラスでは、第2の層は、(i)約60〜80重量%の希釈剤、(ii)約2〜12重量%の崩壊剤、及び(iii)約1〜7重量%の結合剤、及び(iv)約0.25〜4重量%の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。
【0045】
この実施形態の別の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、デナグリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、メログリプチン、サクサグリプチン、シタグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。この実施形態の別の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、及びサクサグリプチン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。このクラスの一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はそのリン酸二水素塩である。
【0046】
本発明の第2の実施形態においては、本発明の医薬組成物は、
(a)第1の層であって、
(i)約20〜45重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、
(ii)約40〜80重量%の希釈剤、
(iii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、及び
(iv)約0.75〜10重量%の滑沢剤
を含む第1の層と、
(b)第2の層であって、
(i)約7〜24重量%のピオグリタゾン塩酸塩、
(ii)約60〜80重量%の希釈剤、
(iii)約2〜12重量%の崩壊剤、
(iv)約1〜7重量%の結合剤、及び
(v)約0.25〜4重量%の滑沢剤
を含む第2の層
とを含む。
【0047】
この実施形態の別の一クラスでは、第1の層は、(i)約40〜80重量%の2種類の希釈剤、(ii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、及び(iii)約0.75〜10重量%の2種類の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。
【0048】
この実施形態の別の一クラスでは、第1の層は、(i)約20〜40重量%の第1の希釈剤、(ii)約20〜40%の第2の希釈剤、(iii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、(iv)約0.25〜4重量%の第1の滑沢剤、及び(v)約0.5〜6重量%の第2の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。このクラスの一サブクラスでは、第1の希釈剤は微結晶性セルロースであり、第2の希釈剤は無水二塩基性リン酸カルシウムであり、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第1の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第2の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。
【0049】
この実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、第1の層であって、希釈剤が、微結晶性セルロース、マンニトール、及び無水二塩基性リン酸カルシウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤が、クロスポビドン及びクロスカルメロースナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム及びステアリルフマル酸ナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択される第1の層を含む。この実施形態の別の一クラスでは、医薬組成物は、第1の層であって、希釈剤が、微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物、又は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、崩壊剤がクロスポビドン又はクロスカルメロースナトリウムであり、滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物である第1の層を含む。
【0050】
この実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、第1の層であって、希釈剤が微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、崩壊剤がクロスポビドンであり、滑沢剤がステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物である第1の層を含む。
【0051】
この実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、第1の層であって、希釈剤が微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムであり、滑沢剤がステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物である第1の層を含む。
【0052】
この実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、第2の層であって、希釈剤が、無水二塩基性リン酸カルシウム、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、及びマンニトール、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤が、クロスポビドン及びクロスカルメロースナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム及びステアリルフマル酸ナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択される第2の層を含む。このクラスの一サブクラスでは、希釈剤は、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、及びマンニトール、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤は、クロスポビドン及びクロスカルメロースナトリウムからなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム及びステアリルフマル酸ナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択される。このクラスの別の一サブクラスでは、医薬組成物は、第2の層であって、希釈剤がラクトース一水和物であり、崩壊剤がクロスポビドンであり、結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである第2の層を含む。このクラスの別の一サブクラスでは、医薬組成物は、第2の層であって、希釈剤がラクトース一水和物であり、崩壊剤がクロスポビドンであり、結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤がステアリルフマル酸ナトリウムである第2の層を含む。
【0053】
この実施形態の別の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、デナグリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、メログリプチン、サクサグリプチン、シタグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。この実施形態の別の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、及びサクサグリプチン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。このクラスの一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、シタグリプチン、又はそのリン酸二水素塩である。
【0054】
本発明の第3の実施形態では、本発明の医薬組成物は、
(a)第1の層であって、
(i)約25〜35重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、
(ii)約50〜70重量%の希釈剤、
(iii)約1〜4重量%の崩壊剤、及び
(iv)約1.5〜7重量%の滑沢剤
を含む第1の層と、
(b)第2の層であって、
(i)約12〜20重量%のピオグリタゾン塩酸塩、
(ii)約65〜75重量%の希釈剤、
(iii)約3〜11重量%の崩壊剤、
(iv)約2〜5重量%の結合剤、及び
(v)約0.5〜2.5重量%の滑沢剤
を含む第2の層
とを含む。
【0055】
この実施形態の一クラスでは、医薬組成物は、(a)第1の層であって、(i)約25〜35重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、(ii)約50〜70重量%の2種類の希釈剤、(iii)約1〜4重量%の崩壊剤、及び(iv)約1.5〜7重量%の2種類の滑沢剤を含む第1の層を含む。
【0056】
この実施形態の別の一クラスでは、第1の層は、(i)約25〜35重量%の第1の希釈剤、(ii)約25〜35%の第2の希釈剤、(iii)約1〜4重量%の崩壊剤、(iv)約0.5〜2重量%の第1の滑沢剤、及び(v)約1〜5重量%の第2の滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む。このクラスの一サブクラスでは、第1の希釈剤は微結晶性セルロースであり、第2の希釈剤は無水二塩基性リン酸カルシウムであり、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第1の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第2の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。
【0057】
この実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、第1の層であって、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤がシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩であり、希釈剤が、微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物、又は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム又はクロスポビドンであり、滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物である第1の層を含む。この実施形態の別の一クラスでは、医薬組成物は、第1の層であって、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤がシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩であり、希釈剤が微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムであり、滑沢剤がステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物である第1の層を含む。
【0058】
この実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、第2の層であって、希釈剤がラクトース一水和物であり、崩壊剤がクロスポビドンであり、結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである第2の層を含む。この実施形態の別の一クラスでは、医薬組成物は、第2の層であって、希釈剤がラクトース一水和物であり、崩壊剤がクロスポビドンであり、結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである第2の層を含む。
【0059】
この実施形態の別の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、デナグリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、メログリプチン、サクサグリプチン、シタグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。この実施形態の別の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、及びサクサグリプチン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。このクラスの一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はそのリン酸二水素塩である。
【0060】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は約20〜45重量%のリン酸二水素シタグリプチンを含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約25〜35%のリン酸二水素シタグリプチンを含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約32.12%のリン酸二水素シタグリプチンを含有する。
【0061】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、約25〜45重量%のシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約25〜35%のシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約32.12%のシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩を含有する。
【0062】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は約7〜24重量%のピオグリタゾンHClを含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約12〜20%のピオグリタゾンHClを含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約16.53%のピオグリタゾンHClを含有する。
【0063】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物は、約7〜24重量%のピオグリタゾン又はその薬学的に許容される塩を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約12〜20%のピオグリタゾン又はその薬学的に許容される塩を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約16.53%のピオグリタゾン又はその薬学的に許容される塩を含有する。
【0064】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物の第1の層(シタグリプチン層)は、約40〜80重量%の希釈剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約50〜70%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約61.88%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約60.88%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約20〜40%の第1の希釈剤を含有し、約20〜40%の第2の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約25〜35%の第1の希釈剤を含有し、約25〜35%の第2の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約30〜31%の第1の希釈剤を含有し、約30〜31%の第2の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約30.94%の第1の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約30.94%の第2の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約30.44%の第1の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約30.44%の第2の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロース又はマンニトールである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロース及びマンニトールである。このクラスの別の一サブクラスでは、第1の希釈剤は微結晶性セルロースであり、第2の希釈剤はマンニトールである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロースである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤はマンニトールである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロース又は無水二塩基性リン酸カルシウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロース及び無水二塩基性リン酸カルシウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、第1の希釈剤は微結晶性セルロースであり、第2の希釈剤は無水二塩基性リン酸カルシウムである。
【0065】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物の第2の層(ピオグリタゾン層)は約60〜80重量%の希釈剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約65〜75%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約71〜75%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約71.47%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約72.47%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約73.47%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約74.47%の希釈剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロース又はマンニトールである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロース及びマンニトールである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤は微結晶性セルロースである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤はマンニトールである。このクラスの別の一サブクラスでは、希釈剤はラクトース一水和物である。
【0066】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物の第1の層(シタグリプチン層)は約0.5〜6重量%の崩壊剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約1〜4%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約2〜3%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約2%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約3%の崩壊剤このクラスの別の一サブクラスでは、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、崩壊剤はクロスポビドンである。
【0067】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、医薬組成物の第2の層(ピオグリタゾン層)は約2〜12重量%の崩壊剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約3〜11%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約3%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約5%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約6%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約8%の崩壊剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約10〜11%の崩壊剤を含有する。別の一サブクラスでは、崩壊剤はクロスポビドンである。
【0068】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物の第1の層(シタグリプチン層)は約0.75〜10重量%の滑沢剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約1.5〜7%の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約4%の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約0.25〜4%の第1の滑沢剤を含有し、約0.5〜6%の第2の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約0.5〜2%の第1の滑沢剤を含有し、約1〜5%の第2の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は、約1%の第1の滑沢剤を含有し、約3%の第2の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム又はステアリン酸マグネシウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。この実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム又はステアリン酸マグネシウムである。この実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。この実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。この実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムであるこの実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、第2の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムであり、第1の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0069】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物の第2の層(ピオグリタゾン層)は約0.25〜4重量%の滑沢剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約0.5〜2.5%の滑沢剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約0.5〜1.1%の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約1.05%の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約1%の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約0.5%の滑沢剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム又はステアリン酸マグネシウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムであるこのクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。この実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム又はステアリン酸マグネシウムである。この実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。この実施形態の別の一クラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0070】
本発明の実施形態の別の一クラスでは、本発明の医薬組成物の第2の層(ピオグリタゾン層)は約1〜7重量%の結合剤を含有する。このクラスの一サブクラスでは、組成物は約2〜5%の結合剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約3〜5%の結合剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約3%の結合剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、組成物は約5%の結合剤を含有する。このクラスの別の一サブクラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンである。このクラスの別の一サブクラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの別の一サブクラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウム又はステアリン酸マグネシウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムである。このクラスの別の一サブクラスでは、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0071】
本発明のさらなる実施形態では、本発明の医薬組成物の商業開発を想定している。
【0072】
50mgのジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤/15mgのピオグリタゾンの効力の錠剤
第1の層の場合:第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約61〜62重量%の希釈剤、第1の層の約2〜3重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層の場合:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約71〜75重量%の希釈剤、第2の層の約3〜11重量%の崩壊剤、第2の層の約0.5〜1.5重量%の滑沢剤、及び第2の層の約3〜5重量%の結合剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース一水和物、又はそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤はクロスポビドンであり、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0073】
或いは、第1の層の場合、第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約62重量%の希釈剤、第1の層の約2重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層中:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約74重量%の希釈剤、第2の層の約6重量%の崩壊剤、第2の層の約3重量%の結合剤、及び第2の層の約0.5重量%の滑沢剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びラクトース一水和物、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、及びクロスポビドン、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0074】
50mgのジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤/30mgのピオグリタゾンの効力の錠剤
第1の層の場合:第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約60〜62重量%の希釈剤、第1の層の約2〜3重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層の場合:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約71〜75重量%の希釈剤、第2の層の約3〜11重量%の崩壊剤、第2の層の約0.5〜1.5重量%の滑沢剤、及び第2の層の約3〜5重量%の結合剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース一水和物、又はそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤はクロスポビドンであり、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0075】
或いは、第1の層の場合、第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約62重量%の希釈剤、第1の層の約2重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層中:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約74重量%の希釈剤、第2の層の約6重量%の崩壊剤、第2の層の約3重量%の結合剤、及び第2の層の約0.5重量%の滑沢剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びラクトース一水和物、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、及びクロスポビドン、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0076】
50mgのジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤/45mgのピオグリタゾンの効力の錠剤
第1の層の場合:第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約60〜62重量%の希釈剤、第1の層の約2〜3重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層の場合:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約71〜75重量%の希釈剤、第2の層の約3〜11重量%の崩壊剤、第2の層の約0.5〜1.5重量%の滑沢剤、及び第2の層の約3〜5重量%の結合剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース一水和物、又はそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤はクロスポビドンであり、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0077】
或いは、第1の層の場合、第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約62重量%の希釈剤、第1の層の約2重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層中:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約74重量%の希釈剤、第2の層の約6重量%の崩壊剤、第2の層の約3重量%の結合剤、及び第2の層の約0.5重量%の滑沢剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びラクトース一水和物、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、及びクロスポビドン、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0078】
100mgのジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤/15mgのピオグリタゾンの効力の錠剤:
第1の層の場合:第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約60〜62重量%の希釈剤、第1の層の約2〜3重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層の場合:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約71〜75重量%の希釈剤、第2の層の約3〜11重量%の崩壊剤、第2の層の約0.5〜1.5重量%の滑沢剤、及び第2の層の約3〜5重量%の結合剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース一水和物、又はそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤はクロスポビドンであり、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0079】
或いは、第1の層の場合、第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約62重量%の希釈剤、第1の層の約2重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層中:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約74重量%の希釈剤、第2の層の約6重量%の崩壊剤、第2の層の約3重量%の結合剤、及び第2の層の約0.5重量%の滑沢剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びラクトース一水和物、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、及びクロスポビドン、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。このクラスの別の一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0080】
100mgのジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤/30mgのピオグリタゾンの効力の錠剤:
第1の層の場合:第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約60〜62重量%の希釈剤、第1の層の約2〜3重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層の場合:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約71〜75重量%の希釈剤、第2の層の約3〜11重量%の崩壊剤、第2の層の約0.5〜1.5重量%の滑沢剤、及び第2の層の約3〜5重量%の結合剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース一水和物、又はそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤はクロスポビドンであり、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0081】
或いは、第1の層の場合、第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約62重量%の希釈剤、第1の層の約2重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層中:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約74重量%の希釈剤、第2の層の約6重量%の崩壊剤、第2の層の約3重量%の結合剤、及び第2の層の約0.5重量%の滑沢剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びラクトース一水和物、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、及びクロスポビドン、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。このクラスの別の一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0082】
100mgのジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤/45mgのピオグリタゾンの効力の錠剤:
第1の層の場合:第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約60〜62重量%の希釈剤、第1の層の約2〜3重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層の場合:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約71〜75重量%の希釈剤、第2の層の約3〜11重量%の崩壊剤、第2の層の約0.5〜1.5重量%の滑沢剤、及び第2の層の約3〜5重量%の結合剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース一水和物、又はそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤はクロスポビドンであり、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0083】
或いは、第1の層の場合、第1の層の約32.12重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤又はその薬学的に許容される塩、第1の層の約62重量%の希釈剤、第1の層の約2重量%の崩壊剤、及び第1の層の約4重量%の滑沢剤。第2の層中:第2の層の約16.53重量%のピオグリタゾンHCl、第2の層の約74重量%の希釈剤、第2の層の約6重量%の崩壊剤、第2の層の約3重量%の結合剤、及び第2の層の約0.5重量%の滑沢剤。この実施形態の一クラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤は、アログリプチン、カルメグリプチン、メログリプチン、デュトグリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サクサグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、希釈剤は、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びラクトース一水和物、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、及びクロスポビドン、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースである。このクラスの一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。このクラスの別の一サブクラスでは、第1の層中の希釈剤は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、第2の層中の希釈剤はラクトース一水和物であり、第1の層中の滑沢剤はステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物であり、第2の層中の滑沢剤はステアリルフマル酸ナトリウムであり、第1の層中の崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、第2の層中の崩壊剤はクロスポビドンである。別の一サブクラスでは、ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤はシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である。
【0084】
本発明の医薬錠剤組成物は、医薬製剤分野において公知の多種多様の賦形剤から選択される1種類以上の追加の配合成分を含有することもできる。医薬組成物の所望の性質に従って、錠剤組成物の調製における周知の使用に基づいて、単独又は組み合わせで、あらゆる数の成分を選択することができる。このような成分としては、限定するものではないが、希釈剤、圧縮助剤、流動促進剤、崩壊剤、滑沢剤、香料、風味相乗剤、甘味料、及び保存料が挙げられる。
【0085】
本明細書において使用される場合、用語「錠剤」は、コーティングが行われた又は行われていないあらゆる形状及び大きさの圧縮医薬製剤を含むことを意図している。コーティングに使用できる物質としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化チタン、タルク、甘味料、着色剤、及び着香料が挙げられる。
【0086】
本明細書において使用される場合、用語及び記号「重量%」及び「%」は、二層錠剤中のそれぞれの個別層中の賦形剤及び有効成分(DPP−4阻害剤又はピオグリタゾンHCl)の重量%値を意味し、「個別層」は、二重錠剤の第1の層又は第2の層を意味する。
【0087】
一実施形態では、本発明の医薬組成物は、湿式造粒(ピオグリタゾンHCl層)及び乾式処理(DPP−4阻害剤層)によって調製される。この実施形態の一クラスでは、ピオグリタゾンHCl層は流動床湿式造粒によって調製した。この実施形態の別の一クラスでは、DPP−4層は直接圧縮によって調製した。造粒は、結合剤を造粒溶液を介して加えるか、又は造粒ボウルに加えるかによって顆粒が形成される方法である。湿式造粒及び乾式処理方法中に含まれるステップは以下のものを含む。
【0088】
(1)シタグリプチンリン酸塩を含有する第1の層の調製:
(i)シタグリプチンリン酸塩、少なくとも1種類の希釈剤(微結晶性セルロース及び/又はマンニトール及び/又は無水二塩基性リン酸カルシウムなど)、及び少なくとも1種類の崩壊剤(クロスポビドン及び/又はクロスカルメロースナトリウムなど)を、好適なブレンダー中で混合してブレンドを形成し、
(ii)上記ブレンドを、好適なブレンダー中で少なくとも1種類の滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム及び/又はステアリルフマル酸ナトリウムなど)で滑沢化して、滑沢化粉末ブレンドを形成し、
(iii)滑沢化粉末ブレンドを好適なローラー圧縮機中でローラー圧縮し、得られたリボンをインライン回転ミルで粉砕して、ローラー圧縮された顆粒を得て、及び
(iv)ローラー圧縮した粉末ブレンド顆粒を、好適なブレンダー中で少なくとも1種類の滑沢剤(ステアリルフマル酸ナトリウム及び/又はステアリン酸マグネシウムなど)で滑沢化する。
【0089】
(2)ピオグリタゾンHClを含有する第2の層の調製:
(i)ピオグリタゾンHCl、希釈剤(ラクトース一水和物など)、及び半分の少なくとも1種類の崩壊剤(クロスポビドンなど)を流動床造粒機中で混合して、粉末混合物を得て、
(ii)結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)など)を水中に溶解させて、バインダー溶液噴霧用のバインダー溶液を得て、
(iii)流動床造粒機中でバインダー溶液噴霧をして、粉末混合物を造粒して、造粒を得て、
(iv)顆粒を流動床造粒機中で乾燥させ、
(v)好適なミルを使用して、乾燥した顆粒の塊を分離して、塊が分離した顆粒を得て、
(vi)塊が分離した顆粒を、好適なブレンダー中で残りの半分の崩壊剤(クロスポビドン及び/又はクロスカルメロースナトリウムなど)と混合して、顆粒レンド(granulation lend)を得て、
(vii)上記顆粒レンドを、好適なブレンダー中で少なくとも1種類の滑沢剤(ステアリン酸マグネシウムなど)で滑沢化する。
【0090】
(3)二層圧縮及びコーティングによる二層錠剤の調製:
(i)シタグリプチン層を、二層プレス中の第1の層として使用して、軽く突き固め、
(ii)ピオグリタゾン層を加え、主圧縮力を加えて、二層錠剤を得て、
(iii)二層錠剤にOpadry I(HPC/HPMC)をコーティングする。
【0091】
好適な処理方法の1つは以下のステップを含む。
【0092】
(1)シタグリプチンリン酸塩を含有する第1の層の調製:
(i)シタグリプチンリン酸塩、微結晶性セルロース、マンニトール及びクロスポビドンを好適なブレンダー中で混合して、ブレンドを形成し、
(ii)上記ブレンドを、好適なブレンダー中でステアリン酸マグネシウムで滑沢化し、
(iii)滑沢化粉末ブレンドを好適なローラー圧縮機中でローラー圧縮し、得られたリボンをインライン回転ミルで粉砕して、ローラー圧縮された顆粒を得て、
(iv)ローラー圧縮した顆粒を、好適なブレンダー中でステアリルフマル酸ナトリウムで滑沢化する。
【0093】
(2)ピオグリタゾンHClを含有する第2の層の調製:
(i)ピオグリタゾンHCl、ラクトース一水和物、及び半分のクロスポビドン流動床造粒機中で混合して、粉末混合物を得て、
(ii)ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を水中に溶解させて、バインダー溶液噴霧用のバインダー溶液を得て、
(iii)流動床造粒機中の粉末混合物にバインダー溶液噴霧を行って造粒して、顆粒を得て、
(iv)顆粒を流動床造粒機中で乾燥させ、
(v)好適なミルを使用して、乾燥した顆粒の塊を分離して、塊が分離した顆粒を得て、
(vi)好適なブレンダー中で、塊が分離した顆粒を残りのクロスポビドンと混合して、顆粒レンドを得て、及び
(vii)上記顆粒レンドを、好適なブレンダー中でステアリン酸マグネシウムで滑沢化する。
【0094】
(3)二層圧縮及びコーティングによる二層錠剤の調製:
(i)シタグリプチン層を、二層プレス中の第1の層として使用して、軽く突き固め、
(ii)ピオグリタゾン層を加え、主圧縮力を加えて、二層錠剤を得て、
(iii)二層錠剤にOpadry I(HPC/HPMC)をコーティングする。
【0095】
別の好適な処理方法の1つは以下のステップを含む。
【0096】
(1)シタグリプチンを含有する第1の層の調製:
(i)シタグリプチンリン酸塩、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムを好適なブレンダー中でブレンドし、
(ii)上記ブレンドを、好適なブレンダー中でステアリン酸マグネシウム及びステアリルフマル酸ナトリウムで滑沢化する。
【0097】
(2)ピオグリタゾンを含有する第2の層の調製:
(i)ピオグリタゾンHCl、ラクトース一水和物、及び半分のクロスポビドン流動床造粒機中で混合して、粉末混合物を得て、
(ii)ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を水中に溶解させて、バインダー溶液を得て、
(iii)流動床造粒機中の粉末混合物にバインダー溶液噴霧を使用して造粒して、顆粒を得て、
(iv)顆粒を流動床造粒機中で乾燥させ、
(v)好適なミルを使用して、乾燥した顆粒の塊を分離し、
(vi)好適なブレンダー中で、塊が分離した顆粒を残りのクロスポビドンと混合して、顆粒レンドを得て、
(vii)上記顆粒レンドを、好適なブレンダー中でステアリン酸マグネシウムで滑沢化する。
【0098】
(3)二層圧縮及びコーティングによる二層錠剤の調製:
(i)シタグリプチン層を、二層プレス中の第1の層として使用して、軽く突き固め、
(ii)ピオグリタゾン層を加え、主圧縮力を加えて、二層錠剤を得て、
(iii)二層錠剤にOpadry I(HPC/HPMC)をコーティングする。
【0099】
別の好適な処理方法の1つは以下のステップを含む。
【0100】
(1)シタグリプチンを含有する第1の層の調製:
(i)シタグリプチンリン酸塩、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムを好適なブレンダー中でブレンドし、
(ii)上記ブレンドを、好適なブレンダー中でステアリン酸マグネシウム及びステアリルフマル酸ナトリウムで滑沢化する。
【0101】
(2)ピオグリタゾンを含有する第2の層の調製:
(i)ピオグリタゾンHCl、ラクトース一水和物、及び顆粒内部分のクロスポビドン(ピオグリタゾン層の重量の5%に相当)を、好適なブレンダー中で混合し、好適なミルで塊を分離して、ブレンドを得て、
(ii)ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を6%w/wで水中に溶解させて、バインダー溶液を得て、
(iii)ブレンドを流動床造粒機中に投入し、バインダー溶液を加えて造粒して、顆粒を得て、
(iv)顆粒を乾燥させ、
(v)好適なミル(Comill又はFitzmillなど)を使用して、乾燥した顆粒の塊を分解して、
(vi)好適なブレンダー中で、塊が分離した顆粒を顆粒外部分のクロスポビドン(ピオグリタゾン層の重量の3%に相当)と混合して、顆粒レンドを得て、
(vii)顆粒レンドを、好適なブレンダー中でステアリルフマル酸ナトリウムで滑沢化する。
【0102】
(3)二層圧縮及びコーティングによる二層錠剤の調製:
(i)シタグリプチン層及びピオグリタゾン層を、好適な二層打錠機中で圧縮して、二層錠剤を得て、
(ii)二層錠剤を、所望の重量増加まで、Opadry I(HPC/HPMC)、又はOpadry II HP(PVA−PEG)、又はOpadry II(PVA−HPMC)コーティングシステムでコーティングする。
【0103】
第1の層(DPP−4阻害剤層)は、二層錠剤の底部の層、又は二層錠剤の上部の層であってよい(第1又は第2のいずれかのダイに充填される)。第2の層(ピオグリタゾン層)は、は、二層錠剤の底部の層、又は二層錠剤の上部の層であってよい(第1又は第2のいずれかのダイに充填される)。
【0104】
本発明は、ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)阻害剤、又はその薬学的に許容される塩と、ピオグリタゾン、又はその薬学的に許容される塩との多剤混合薬であって、両方の薬剤が1つの錠剤中で安定となる多剤混合薬を提供する。特に、本発明は、ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)阻害剤、又はその薬学的に許容される塩の層と、ピオグリタゾンHCl層とを1つの二層錠剤中に含む多剤混合薬であって、不均化によるピオグリタゾンHClからピオグリタゾン遊離塩基への変換が最小限となる多剤混合薬を提供する。
【0105】
本発明は、2型糖尿病の治療方法であって、本発明の多剤混合薬医薬組成物の1つの治療有効量をそのような治療を必要とするホストに経口投与することによる方法も提供する。一実施形態では、そのような治療を必要とするホストは人間である。別の一実施形態では、医薬組成物は錠剤の剤形である。多剤混合薬を含む本発明の医薬組成物は、1日1回(QD)、1日2回(BID)、又は1日3回(TID)投与することができる。
【発明を実施するための形態】
【0106】
以下の実施例で、本発明の範囲内の実施形態をさらに説明し実証する。これらの実施例は、単位説明を目的として提供するものであり、本発明の限定として解釈されることを意図しておらず、本発明の意図及び範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形が可能である。
【実施例1】
【0107】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び15mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表1】

【0108】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0109】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース、及び一部のクロスポビドン(全量の62.5%)をVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。粉砕した顆粒を残りのクロスポビドン(37.5%)とVシェルブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0110】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして515mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例2】
【0111】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び30mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表2】

【0112】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0113】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース、及び一部のクロスポビドン(全量の62.5%)をVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。粉砕した顆粒を残りのクロスポビドン(37.5%)とVシェルブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0114】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして618mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例3】
【0115】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び45mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表3】

【0116】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0117】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース、及び一部のクロスポビドン(全量の62.5%)をVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。粉砕した顆粒を残りのクロスポビドン(37.5%)とVシェルブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0118】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして721mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例4】
【0119】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び45mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表4】

【0120】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0121】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース、及び半分のクロスポビドンをVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。粉砕した顆粒を残りのクロスポビドンとVシェルブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0122】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして737.4mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例5】
【0123】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び45mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表5】

【0124】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0125】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース及びクロスポビドンVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。ステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリン酸マグネシウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0126】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして712mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例6】
【0127】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び45mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表6】

【0128】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0129】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース及びクロスポビドンをVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。ステアリルフマル酸ナトリウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0130】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして721mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例7】
【0131】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び45mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表7】

【0132】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム、及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0133】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース及びクロスポビドンをVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。ステアリルフマル酸ナトリウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0134】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして721mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例8】
【0135】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び30mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表8】

【0136】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、無水二塩基性リン酸カルシウム及びクロスカルメロースナトリウムをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリルフマル酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムをシタグリプチンブレンドとさらに5分間混合して、滑沢化されたシタグリプチン粉末ブレンドを得た。
【0137】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース、及び半分のクロスポビドンをVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。粉砕した顆粒を残りのクロスポビドンとVシェルブレンダー中で10分間混合した。ステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリン酸マグネシウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0138】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして721mgのコーティングされた錠剤を得た。
【実施例9】
【0139】
二層錠剤1つ当たり100mgのシタグリプチン及び45mgのピオグリタゾンの多剤混合薬
【表9】

【0140】
製造方法:
シタグリプチン含有層(シタグリプチン粉末ブレンド層)の調製:
シタグリプチンリン酸塩一水和物、微結晶性セルロース、マンニトール、及びクロスポビドンをビンブレンダー中で10分間混合した。ステアリン酸マグネシウム、及びステアリルフマル酸ナトリウムを#60シーブでふるい分けした。得られた粉末混合物をステアリン酸マグネシウムと5分間混合し、Alexanderwekローラー圧縮機中でローラー圧縮した。得られたリボンを、ローラー圧縮機上の回転細粒製造アタッチメントで粉砕して、ローラー圧縮された顆粒を得た。これらの顆粒をステアリルフマル酸ナトリウムとビンブレンダー中で混合して、滑沢化されたシタグリプチン顆粒を得た。
【0141】
ピオグリタゾン含有層(ピオグリタゾン顆粒層)の調製:
ピオグリタゾン塩酸塩、ラクトース、及び半分のクロスポビドンをVシェルブレンダー中で10分間混合した。コミルを使用して、この混合物の塊を分離した。塊を分離した混合物を流動床造粒機中に投入した。流動床造粒機中でヒドロキシプロピルセルロースの6%w/w溶液を使用して、混合物を造粒した。得られた未乾燥の塊状物を流動床造粒機中で乾燥させた。コミルを使用して、乾燥させた顆粒の塊を分離して、均一な顆粒を得た。粉砕した顆粒を残りのクロスポビドンとVシェルブレンダー中で10分間混合した。ステアリン酸マグネシウムを#60シーブでふるい分けした。ふるい分けしたステアリン酸マグネシウムをピオグリタゾン顆粒とさらに5分間混合して、滑沢化されたピオグリタゾン顆粒ブレンドを得た。
【0142】
二層錠剤の圧縮及び形成:
シタグリプチン粉末ブレンドを第1の層として使用し、ピオグリタゾン顆粒を第2の層として使用して、Piccola二層錠剤プレス上で二層錠剤を圧縮した。約3%の重量増加まで、錠剤に好適なOpadry(登録商標)懸濁液(Opadry(登録商標)20A18334など)をフィルムコーティングして721mgのコーティングされた錠剤を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二層錠剤の形態の医薬組成物であって、
(a)約20〜45重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩を含む第1の層と、
(b)約7〜24重量%のピオグリタゾン塩酸塩を含む第2の層と
を含む、医薬組成物。
【請求項2】
前記第1の層が、(i)希釈剤、(ii)崩壊剤、及び(iii)滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記第1の層が結合剤をさらに含む、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記第1の層が、(i)約40〜80重量%の希釈剤、(ii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、及び(iii)約0.75〜10重量%の滑沢剤からなる群から選択される賦形剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記第2の層が、(i)希釈剤、(ii)崩壊剤、(iii)結合剤、及び(iv)滑沢剤からなる群から選択される1種類以上の賦形剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記第2の層が、(i)約60〜80重量%の希釈剤、(ii)約2〜12重量%の崩壊剤、及び(iii)約1〜7重量%の結合剤、及び(iv)約0.25〜4重量%の滑沢剤からなる群から選択される賦形剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項7】
(a)第1の層であって、
(i)約20〜45重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、
(ii)約40〜80重量%の希釈剤、
(iii)約0.5〜6重量%の崩壊剤、及び
(iv)約0.75〜10重量%の滑沢剤
を含む第1の層と、
(b)第2の層であって、
(i)約7〜24重量%のピオグリタゾン塩酸塩、
(ii)約60〜80重量%の希釈剤、
(iii)約2〜12重量%の崩壊剤、
(iv)約1〜7重量%の結合剤、及び
(v)約0.25〜4重量%の滑沢剤
を含む第2の層と
を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記第1の層中の前記希釈剤が、微結晶性セルロース、マンニトール、及び無水二塩基性リン酸カルシウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、前記崩壊剤が、クロスポビドン及びクロスカルメロースナトリウム、又はそれらの混合物からなる群から選択され、前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム及びステアリルフマル酸ナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記第1の層中の前記希釈剤が微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物であり、前記崩壊剤がクロスポビドンであり、前記滑沢剤がステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物である、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記第1の層中の前記希釈剤が微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、前記崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムであり、前記滑沢剤がステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸ナトリウムとの混合物である、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記第2の層中の前記希釈剤が、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、及びマンニトール、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、前記崩壊剤が、クロスポビドン及びクロスカルメロースナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択され、前記結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム、及びステアリルフマル酸ナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記第2の層中の前記希釈剤がラクトース一水和物であり、前記崩壊剤がクロスポビドンであり、前記結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、前記滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記第2の層中の前記希釈剤がラクトース一水和物であり、前記崩壊剤がクロスポビドンであり、前記結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、前記滑沢剤がステアリルフマル酸ナトリウムである、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤が、アログリプチン、カルメグリプチン、デナグリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、メログリプチン、サクサグリプチン、シタグリプチン、及びビルダグリプチン、或いはそれらのそれぞれの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤が、シタグリプチン、又はそのリン酸二水素塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項16】
(a)第1の層であって、
(i)約25〜35重量%のジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤、又はその薬学的に許容される塩、
(ii)約50〜70重量%の希釈剤、
(iii)約1〜4重量%の崩壊剤、及び
(iv)約1.5〜7重量%の滑沢剤
を含む第1の層と、
(b)第2の層であって、
(i)約12〜20重量%のピオグリタゾン塩酸塩、
(ii)約65〜75重量%の希釈剤、
(iii)約3〜11重量%の崩壊剤、
(iv)約2〜5重量%の結合剤、及び
(v)約0.5〜2.5重量%の滑沢剤
を含む第2の層と
を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記第1の層中の前記ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤がシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩であり、前記希釈剤が、微結晶性セルロースとマンニトールとの混合物、又は微結晶性セルロースと無水二塩基性リン酸カルシウムとの混合物であり、前記崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウム又はクロスポビドンであり、前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム、及びステアリルフマル酸ナトリウム、或いはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記第2の層中の前記希釈剤がラクトース一水和物であり、前記崩壊剤がクロスポビドンであり、前記結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、前記滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記第2の層中の前記希釈剤がラクトース一水和物であり、前記崩壊剤がクロスポビドンであり、前記結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、前記滑沢剤がステアリルフマル酸ナトリウムである、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項20】
前記ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤が25、50、75、100、150、又は200mgの単位用量強度で存在し、前記ピオグリタゾンが15、30、又は45mgの単位用量強度で存在する、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項21】
前記ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤がシタグリプチン、又はその薬学的に許容される塩である、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項22】
前記シタグリプチンが50又は100mgの単位用量強度で存在し、前記ピオグリタゾンが15、30、又は45mgの単位用量強度で存在する、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
前記組成物が錠剤の剤形である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項24】
治療を必要とするヒトの2型糖尿病の治療方法であって、前記ヒトに請求項1に記載の医薬組成物を経口投与するステップを含む、方法。
【請求項25】
着香料、着色剤、及び甘味料からなる群から選択される1種類以上の物質をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記二層錠剤にフィルムコーティング剤がコーティングされている、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項27】
前記DPP−4阻害剤がビルダグリプチン、又はそのそれぞれの薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項28】
前記DPP−4阻害剤がサクサグリプチン、又はそのそれぞれの薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項29】
前記DPP−4阻害剤がアログリプチン、又はそのそれぞれの薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2013−508370(P2013−508370A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535230(P2012−535230)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/052225
【国際公開番号】WO2011/049773
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】