説明

ジャスモン酸誘導体および界面活性剤を含む化粧用クレンジング組成物

【課題】容易に広がり、優れた洗い流しを可能にする、迅速、多量で高密度の発泡性(顔面の上を流れない)を有するクレンジング組成物の提供。
【解決手段】(1)少なくとも1つの発泡性のアニオン性または両性界面活性剤、および(2)以下の式(I):


(ここで、-R1はCOOR3基を表し、R3は水素原子または場合によって1つまたは複数のヒドロキシル基で置換されたC1〜C4アルキル基を示し;-R2は飽和または不飽和であり、直鎖かつ1から18個の炭素原子を有する、または分岐状あるいは環式かつ3から18個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)およびこれらの光学異性体、ならびに対応する塩に対応するものから選択されるジャスモン酸から誘導される、少なくとも1つの化合物を含む化粧用クレンジング組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性媒体中に、ジャスモン酸誘導体および発泡性のアニオン性または両性界面活性剤を含む、化粧用クレンジング組成物に関し、クレンジングおよび/またはケラチン物質(例えば皮膚、粘膜、唇)ならびに/あるいはケラチン線維(例えば睫毛あるいは毛髪)からのメイクアップの除去におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚のクレンジングは、顔面のケアにおいて非常に重要である。それは、油っぽい残留物(例えば過剰な皮脂)、毎日使用した化粧品およびメイクアップ製品の残余物が、皮膚のひだに蓄積し、皮膚の毛穴を詰まらせ、吹き出物の出現をもたらすため、できるだけ効果的でなければならない。皮膚の適切なクレンジングのための1つの方法は、発泡性のクレンジング製品を使用することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願第4874554号
【特許文献2】米国特許出願第4137180号
【特許文献3】米国特許第3589578号
【特許文献4】米国特許第4031307号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「The HLB system. A time-saving guide to Emulsifier Selection」(ICI Americas Inc、1984年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非常に優れた発泡力を有する開発中の製品を含む、発泡性の製品の処方における主要な困難の1つは、発泡性能は、一般的に、消費者による効果的なクレンジングに関連していることである。このような品質の製品の処方のために、容易に広がり、優れた洗い流しを可能にする、迅速、多量で高密度の発泡(顔面の上を流れない)を提供するために、発泡性界面活性剤を使用する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願人は、驚くべきことに、特定のジャスモン酸誘導体と、発泡性のアニオン性または両性界面活性剤との組み合わせの使用が、クレンジング組成物の発泡の品質を改善することができることを発見した。
【0007】
したがって、本発明の主題は、(1) 少なくとも1つの発泡性のアニオン性または両性界面活性、および(2) 以下の式(I):
【0008】
【化1】

【0009】
ここで、
- R1はCOOR3基を表し、R3は水素原子または場合によって1つまたは複数のヒドロキシル基で置換されたC1〜C4アルキル基を示し;
- R2は飽和または不飽和であり、直鎖かつ1から18個の炭素原子を有する、または分岐状あるいは環式かつ3から18個の炭素原子を有する炭化水素基を表す;
およびこれらの光学異性体、ならびに対応する塩、
に対応するものから選択される、ジャスモン酸から誘導される少なくとも1つの化合物を含む、化粧用クレンジング組成物である。
【0010】
本発明の組成物は、優れた発泡力、特に高密度で多量の発泡を示す一方、完全に洗い流すことができる。
【0011】
本発明の組成物は化粧用組成物であるため、これは生理的に許容可能な媒体を含む。用語「生理的に許容可能な媒体」は、本明細書において、ケラチン物質と混和性の媒体を意味するものと理解される。これは、好ましくは、化粧用で許容可能な媒体であり、つまり、感じの良い色彩、感じの良い香り、および感じの良い感覚を示し、消費者がこの組成物の使用を断念しがちな、許容できない不快感(目にしみる、緊張感、発赤)を発生しない。
【0012】
本発明のクレンジング組成物は、皮膚への適用後、洗い流せる発泡性の組成物である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(ジャスモン酸誘導体)
ジャスモン酸誘導体である化合物は、以下の式(I):
【0014】
【化2】

【0015】
ここで、
R1はCOOR3基を表し、R3は水素原子または場合によって1つまたは複数のヒドロキシル基で置換されたC1〜C4アルキル基を示し;
R2は飽和または不飽和であり、直鎖かつ1から18個の炭素原子を有する、または分岐状あるいは環式かつ3から18個の炭素原子を有する炭化水素基を表す;
およびこれらの光学異性体、ならびに対応する塩、
に対応するものから選択される。
【0016】
好ましくは、R1は、-COOH、-COOMe、-COO-CH2-CH3、-COO-CH2-CH(OH)-CH2OH、-COOCH2-CH2-CH2OHまたは-COOCH2-CH(OH)-CH3から選択される基を示す。好ましくは、R1は-COOH基を示す。
【0017】
好ましくは、R2は、飽和または不飽和の、好ましくは2から7個の炭素原子を有する直鎖の炭化水素基を示す。特に、R2はペンチル、ペンテニル、ヘキシルまたはヘプチル基であり得る。
【0018】
一実施形態によると、式(I)の化合物は、3-ヒドロキシ-2-[(2Z)-2-ペンテニル]シクロペンタン酢酸または3-ヒドロキシ-2-ペンチルシクロペンタン酢酸から選択され、好ましくは3-ヒドロキシ-2-ペンチルシクロペンタン酢酸である。
【0019】
本発明によって使用することができる化合物の塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウム塩またはカリウム塩; アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩またはストロンチウム塩; 金属塩、例えば亜鉛塩、アルミニウム塩、マンガン塩または銅塩; 式NH4+のアンモニウム塩; 第四級アンモニウム塩; 有機アミン塩、例えばメチルアミン塩、ジメチルアミン塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、エチルアミン塩、2-ヒドロキシエチルアミン塩、ビス(2-ヒドロキシエチル)アミン塩またはトリス(2-ヒドロキシエチル)アミン塩; またはリシン塩もしくはアルギニン塩から特に選択される。
【0020】
式(I)のジャスモン酸から誘導される化合物は、組成物の全質量に対して、0.1から15質量%、好ましくは0.2から10質量%、さらに好適には0.5から5質量%の範囲の量で存在することができる。
【0021】
(アニオン性および両性界面活性剤)
本発明による組成物中に存在するアニオン性および両性(または両性イオン性)界面活性剤は、好ましくは、皮膚をクレンジングすることができる発泡性の界面活性剤である。
【0022】
発泡性の界面活性剤は洗剤であり、そのHLB(親水親油バランス)の値において乳化剤とは異なり、ここでHLBは分子内の親油性の部分に対する親水性の部分の比である。用語「HLB」は、当業者によく知られており、例えば、「The HLB system. A time-saving guide to Emulsifier Selection」(ICI Americas Incにより出版、1984年)に記載されている。乳化剤では、HLBは一般的に、W/O型エマルションの調製のためには3から8、O/W型エマルションの調製のためには8から18の範囲であり、一方、発泡性の界面活性剤は、一般的に20より大きいHLBを有する。
【0023】
発泡性のアニオン性および/または両性界面活性剤は、組成物中に、組成物の全質量に対して、例えば、0.1から40質量%、好ましくは0.5から30質量%、さらに好適には1から25質量%、さらに一層好適には3から20質量%の範囲の量(活性物質として)で存在することができる。
【0024】
(アニオン性界面活性剤)
本発明による組成物に加えることができるアニオン性界面活性剤は、植物由来のタンパク質または絹タンパク質のアニオン性誘導体、ホスフェートならびにアルキルホスフェート、カルボキシレート、スルホサクシネート、アミノ酸誘導体、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、スルホネート、イセチオネート、タウレート、アルキルスルホアセテート、ポリペプチド、アルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体、せっけん(脂肪酸の塩)、およびこれらの混合物から特に選択することができる。
【0025】
a) 植物由来のタンパク質のアニオン性誘導体は、疎水性基を含むタンパク質の加水分解物であり、前記疎水性基は、タンパク質中に天然に存在するか、タンパク質および/またはタンパク質の加水分解物と、疎水性化合物との反応によって加えることができる。タンパク質は植物由来であるか、または絹から誘導され、疎水性基は、特に脂肪鎖、例えば10から22個の炭素原子を含むアルキル鎖であり得る。植物由来のタンパク質のアニオン性誘導体のより詳しい例として、10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含む、リンゴ、小麦、大豆またはオートムギのタンパク質の加水分解物、およびこれらの塩が挙げられる。アルキル鎖は特にラウリル鎖であり得、塩はナトリウム塩、カリウム塩および/またはアンモニウム塩であり得る。
【0026】
したがって、疎水性基を含むタンパク質の加水分解物の例として、例えば、タンパク質がラウリン酸により変性された絹タンパク質であるタンパク質の加水分解物の塩、例えばKawakenによりKawa Silkの名称で販売されている製品; タンパク質がラウリン酸により変性された小麦タンパク質であるタンパク質の加水分解物の塩、例えばCrodaによりAminofoam W ORの名称で販売されているカリウム塩(CTFA名: ラウロイル小麦アミノ酸カリウム)およびSeppicによりProteol LW 30の名称で販売されているナトリウム塩(CTFA名: ラウロイル小麦アミノ酸ナトリウム); タンパク質が10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むオートムギタンパク質であるタンパク質の加水分解物の塩、より特にはタンパク質がラウリン酸により変性されたオートムギタンパク質であるタンパク質の加水分解物の塩、例えばSeppicによりProteol OAT(30%水性溶液)の名称で販売されているナトリウム塩(CTFA名: ラウロイルオートムギアミノ酸ナトリウム); または10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むリンゴタンパク質の加水分解物の塩、例えばSeppicによりProteol APL(30%水性/グリコール溶液)の名称で販売されているナトリウム塩(CTFA名: ココイルリンゴアミノ酸ナトリウム)が挙げられる。SeppicによりProteol SAV 50 Sの名称で販売されている、N-メチルグリシネートナトリウムで中性化されたラウロイルアミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、アラニン)の混合物(CTFA名: ココイルアミノ酸ナトリウム)も、例として挙げられる。
【0027】
b) ホスフェートおよびアルキルホスフェートの例として、例えば、モノアルキルホスフェートおよびジアルキルホスフェート(例えばKao ChemicalsによりMAP 20(登録商標)の名称で販売されているラウリルモノホスフェート)、ドデシルホスフェートのカリウム塩、CognisによりCrafol AP-31(登録商標)の名称で販売されているモノ-およびジエステルの混合物(主にジエステル)、CognisによりCrafol AP-20(登録商標)の名称で販売されているオクチルホスフェートモノエステルおよびジエステルの混合物、CondeaによりIsofol 12 7 EO-Phosphate Ester(登録商標)の名称で販売されているエトキシ化(7モルのEO)2-ブチルオクチルホスフェートモノエステルとジエステルの混合物、UniqemaによりArlatone MAP 230K-40(登録商標)およびArlatone MAP 230T-60(登録商標)の参照名で販売されているモノ(C12〜C13)アルキルホスフェートのカリウム塩またはトリエタノールアミン塩、Rhodia ChimieによりDermalcare MAP XC-99/09(登録商標)の名称で販売されているカリウムラウリルホスフェート、およびUniqemaによりArlatone MAP 160Kの名称で販売されているカリウムセチルホスフェートが挙げられる。
【0028】
c) カルボキシレートの例として、以下が挙げられる:
・アミドエーテルカルボキシレート(AEC)、例えばKao ChemicalsによりAkypo Foam 30(登録商標)の名称で販売されているナトリウムラウリルアミドエーテルカルボキシレート(3 EO)。
・ポリオキシエチレン化カルボン酸塩、例えばKao ChemicalsによりAkypo Soft 45 NV(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(6 EO)ナトリウムラウリルエーテルカルボキシレート(65/25/10 C12-C14-C16)、Biologia E TecnologiaによりOlivem 400(登録商標)の名称で販売されているオリーブ油から由来するポリオキシエチレン化およびカルボキシメチル化脂肪酸、またはNikkolによりNikkol ECTD-6NEX(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(6 EO)ナトリウムトリデシルエーテルカルボキシレート。
・有機または無機塩基、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リシンおよびアルギニンで中性化された、C6からC22のアルキル鎖を有する脂肪酸の塩(せっけん)。
【0029】
d) アミノ酸のアルカリ塩のアミノ酸誘導体の例として、以下が挙げられる:
・サルコシネート、例えばCibaによりSarkosyl NL 97(登録商標)の名称で販売されている、あるいはSeppicによりOramix L 30(登録商標)の名称で販売されているナトリウムラウロイルサルコシネート、NikkolによりNikkol Sarcosinate MN(登録商標)の名称で販売されているナトリウムミリストイルサルコシネート、またはNikkolによりNikkol Sarcosinate PN(登録商標)の名称で販売されているナトリウムパルミトイルサルコシネート。
・アラニネート、例えばNikkolによりSodium Nikkol Alaninate LN 30(登録商標)の名称で販売されている、あるいはKawakenによりAlanone ALE(登録商標)の名称で販売されているナトリウムN-ラウロイル-N-メチルアミドプロピオネート、またはKawakenによりAlanone ALTA(登録商標)の名称で販売されているトリエタノールアミンN-ラウリロイル-N-メチルアラニン。
・グルタメート、例えばAjinomotoによりAcylglutamate CT-12(登録商標)の名称で販売されているトリエタノールアミンモノココイルグルタメート、AjinomotoによりAcylglutamate LT-12(登録商標)の名称で販売されているトリエタノールアミンラウロイルグルタメート。
・アスパルテート、例えばMitsubishiによりAsparack(登録商標)の名称で販売されているトリエタノールアミンN-ラウロイルアスパルテートとトリエタノールアミンN-ミリストイルアスパルテートとの混合物。
・グリシン誘導体(グリシネート)、例えばAjinomotoによりAmilite GCS-12(登録商標)およびAmilite GCK 12の名称で販売されているナトリウムN-ココイルグリシネート。
・シトレート、例えばGoldschmidtによりWitconol EC 1129の名称で販売されているオキシエチレン化(9モル)ココアルコールのクエン酸モノエステル。
・ガラクツロネート(galacturonate)、例えばSolianceにより販売されているナトリウムドデシルD-ガラクトシドウロネート。
【0030】
e) スルホサクシネートの例として、例えば、WitcoによりSetacin 103 Special(登録商標)およびRewopol SB-FA 30 K 4(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(3 EO)ラウリル(70/30 C12/C14)アルコールモノスルホサクシネート、Zschimmer SchwarzによりSetacin F Special Paste(登録商標)の名称で販売されているC12〜C14アルコールのヘミスルホサクシネートのジナトリウム塩、CognisによりStandapol SH 135(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(2 EO)ジナトリウムオレアミドスルホサクシネート、SanyoによりLebon A-5000(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(5 EO)ラウラミドモノスルホサクシネート、WitcoによりRewopol SB CS 50(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(10 EO)ラウリルシトレートモノスルホサクシネート、またはWitcoによりRewoderm S 1333(登録商標)の名称で販売されているリシノール酸モノエタノールアミドモノスルホサクシネートが挙げられる。ポリジメチルシロキサンスルホサクシネート、例えばMacIntyreによりMackanate-DC 30の名称で販売されているジナトリウムPEG-12ジメチコーンスルホサクシネートも使用することができる。
【0031】
f) アルキルサルフェートの例として、例えば、トリエタノールアミンラウリルサルフェート(CTFA名: TEAラウリルサルフェート)、例えば40%水性溶液である、HuntsmanによりEmpicol TL40 FLの名称で販売されている製品またはCognisによりTexapon T42の名称で販売されている製品が挙げられる。アンモニウムラウリルサルフェート(CTFA名: アンモニウムラウリルサルフェート)、例えば30%水性溶液である、HuntsmanによりEmpicol AL 30FLの名称で販売されている製品も挙げられる。
【0032】
g) アルキルエーテルサルフェートの例として、例えば、ナトリウムラウリルエーテルサルフェート(CTFA名: ナトリウムラウレスサルフェート)、例えばCognisによりTexapon N40およびTexapon AOS 225 UPの名称で販売されているもの、またはアンモニウムラウリルエーテルサルフェート(CTFA名: アンモニウムラウレスサルフェート)、例えばCognisによりStandapol EA-2の名称で販売されているものが挙げられる。
【0033】
h) スルホネートの例として、例えば、α-オレフィンスルホネート、例えばStepanによりBio-Terge AS-40(登録商標)の名称で販売されている、WitcoによりWitconate AOS Protege(登録商標)およびSulframine AOS PH 12(登録商標)の名称で販売されている、またはStepanによりBio-Terge AS-40 CG(登録商標)の名称で販売されているナトリウムα-オレフィンスルホネート(C14〜C16)、ClariantによりHostapur SAS 30(登録商標)の名称で販売されている第二級ナトリウムオレフィンスルホネート、または直鎖のアルキルアリールスルホネート、例えばManroによりManrosol SXS30(登録商標)、Manrosol SXS40(登録商標)およびManrosol SXS93(登録商標)の名称で販売されているナトリウムキシレンスルホネートが挙げられる。
【0034】
i) イセチオネートの例として、アシルイセチオレート、例えばJordanによりJordapon CI P(登録商標)の名称で販売されているナトリウムココイルイセチオネートが挙げられる。
【0035】
j) タウレートの例として、ClariantによりHostapon CT Pate(登録商標)の名称で販売されているパームカーネル油メチルタウレートのナトリウム塩、N-アシル-N-メチルタウレート、例えばClariantによりHostapon LT-SF(登録商標)の名称で販売されている、あるいはNikkolによりNikkol CMT-30-T(登録商標)の名称で販売されているナトリウムN-ココイル-N-メチルタウレート、またはNikkolによりNikkol PMT(登録商標)の名称で販売されているナトリウムパルミトイルメチルタウレートが挙げられる。
【0036】
k) アルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体は、特に、アルキルポリグルコシドから得られる、シトレート、タートレート、スルホサクシネート、カーボネートおよびグリセロールエーテルであり得る。例として、例えば、CesalpiniaによりEucarol AGE-ET(登録商標)の名称で販売されているココイルポリグルコシド(1,4)酒石酸エステルのナトリウム塩、SeppicによりEssai 512 MP(登録商標)の名称で販売されているココイルポリグルコシド(1,4)スルホコハク酸エステルのジナトリウム塩、またはCesalpiniaによりEucarol AGE-EC(登録商標)の名称で販売されているココイルポリグルコシド(1,4)クエン酸エステルのナトリウム塩が挙げられる。
【0037】
l) せっけんは、塩基性薬剤により部分的または完全に鹸化された(中性化された)脂肪酸から得られる。これらはアルカリ金属またはアルカリ土類金属あるいは有機塩基のせっけんである。脂肪酸として、飽和した直鎖または分岐状の8から30個の炭素原子、好ましくは8から22個の炭素原子を含む脂肪酸を使用することができる。この脂肪酸は、パルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸およびこれらの混合物から特に選択することができる。
【0038】
塩基性薬剤として、例えば、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム)、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば水酸化マグネシウム)、水酸化アンモニウム、または有機塩基、例えばトリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リシンおよびアルギニンを使用することができる。
【0039】
せっけんは、特に脂肪酸アルカリ金属塩であり得、塩基性薬剤はアルカリ金属の水酸化物、好ましくは水酸化カリウム(KOH)である。
【0040】
塩基性薬剤の量は、脂肪酸に対して、少なくとも部分的に中性化するために十分でなければならない。
【0041】
好ましくは、アニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート(例えばナトリウムラウリルエーテルサルフェート)、イセチオネート、アミノ酸誘導体(特にグリシン誘導体(グリシネート)、例えばナトリウムN-ココイルグリシネート)、およびこれらの混合物から選択することができる。
【0042】
(発泡性の両性および両性イオン性界面活性剤)
両性および両性イオン性界面活性剤は、例えば、ベタイン、N-アルキルアミドベタインおよびこれらの誘導体、スルタイン(sultine)、アルキルポリアミノカルボキシレート、アルキルアンホアセテート(alkylamphoacetate)、およびこれらの混合物から選択することができる。
【0043】
ベタインとして、特に、アルキルベタイン、例えば、ココベタイン(例えばCognisによりDehyton AB-30(登録商標)の名称で販売されている製品)、ラウリルベタイン(例えばClariantによりGenagen KB(登録商標)の名称で販売されている製品)、オキシエチレン化(10 EO)ラウリルベタイン(例えばShin Nihon RicaによりLauryl Ether (10 OE) Betaine(登録商標)の名称で販売されている製品)、またはオキシエチレン化(10 EO)ステアリルベタイン(例えばShin Nihon RicaによりStearyl Ether (10 OE) Betaine(登録商標)の名称で販売されている製品)が挙げられる。
【0044】
N-アルキルアミドベタインおよびこれらの誘導体の中で、例えば、SanyoによりLebon 2000 HG(登録商標)の名称で販売されている、あるいはAlbright & WilsonによりEmpigen BB(登録商標)の名称で販売されているコカミドプロピルベタイン、またはWitcoによりRewoteric AMB12P(登録商標)の名称で販売されているラウラミドプロピルベタインが挙げられる。
【0045】
スルタインの例として、ヒドロキシスルタイン、例えばコカミドプロピルヒドロキシスルタイン(例えばGoldschmidt-DegussaによりRewoteric AM CASの名称で販売されている製品またはCrodaによりCrosultaine C-50(登録商標)の名称で販売されている製品)が挙げられる。
【0046】
アルキルポリアミノカルボキシレート(APACs)の例として、Akzo NobelによりAmpholak 7 CX/C(登録商標)およびAmpholak 7 CX(登録商標)の名称で販売されているナトリウムココイルポリアミノカルボキシレート、Akzo NobelによりAmpholak 7 TX/Cの名称で販売されているナトリウムステアリルポリアミドカルボキシレート、またはAkzo NobelによりAmpholak XO7/C(登録商標)の名称で販売されているナトリウムカルボキシメチルオレイルポリプロピルアミンが挙げられる。
【0047】
アルキルアンホアセテートの例として、例えば、N-ジナトリウムN-ココイル-N-カルボキシメトキシエチル-N-(カルボキシメチル)エチレンジアミン(CTFA名: ジナトリウムココアンホジアセテート)(例えばRhodiaによりMiranol C2M Concentre NP(登録商標)の名称で販売されている製品)、N-ナトリウムN-ココイル-N-ヒドロキシエチル-N-(カルボキシメチル)エチレンジアミン(CTFA名: ナトリウムコカンホアセテート)、またはRhodiaによりMiranol CSEの名称で販売されているナトリウムココアンホヒドロキシプロピルスルホネートが挙げられる。
【0048】
好ましくは、両性または両性イオン性界面活性剤は、ベタイン(特にアルキルベタイン)、アルキルアンホアセテート(例えばナトリウムコカンホアセテート)、およびこれらの混合物から選択される。
【0049】
本発明による組成物は、発泡性のアニオン性または両性界面活性剤に加えて、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、およびこれらの混合物から選択される、1つまたは複数の追加の発泡性の界面活性剤を含むことができる。
【0050】
発泡性の非イオン性界面活性剤
本発明の組成物の発泡性の非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグルコシド(APGs)、オキシアルキレン化グリセロールエステル、オキシアルキレン化糖エステルおよびこれらの混合物から特に選択することができる。これらは好ましくはAPGsである。
【0051】
好ましくは、アルキルポリグルコシドとして、6から30個の炭素原子、好ましくは8から16個の炭素原子を含むアルキル基を含み、かつ好ましくは1.2から3のグルコシド単位を含むグルコシド基を含むものを使用することができる。アルキルポリグルコシドは、例えば、デシルグルコシド((C9/C11アルキル)ポリグルコシド(1.4))、例えばKao ChemicalsからMydol 10(登録商標)の名称で販売されている製品、またはCognisによりPlantacare 2000 UP(登録商標)の名称で販売されている製品; カプリリル/カプリルグルコシド、例えばCognisによりPlantacare KE 3711(登録商標)の名称で販売されている製品; ラウリルグルコシド、例えばCognisによりPlantacare 1200 UP(登録商標)の名称で販売されている製品; ココグルコシド、例えばCognisによりPlantacare 818 UP(登録商標)の名称で販売されている製品; カプリリルグルコシド、例えばCognisによりPlantacare 810 UP(登録商標)の名称で販売されている製品; およびこれらの混合物から選択することができる。
【0052】
オキシアルキレン化グリセロールエステルは、特に、グリセロールおよび脂肪酸ならびにこれらの水素化誘導体のエステルのポリオキシエチレン化誘導体である。これらのオキシアルキレン化グリセロールエステルは、例えば、水素化されオキシエチレン化されたグリセロールと脂肪酸とのエステル(例えばGoldschmidtによりRewoderm LI-S 80の名称で販売されているPEG-200水素化グリセリルパルメート)、オキシエチレン化グリセリルココエート(例えばGoldschmidtによりTegosoft GCの名称で販売されているPEG-7グリセリルココエート、およびGoldschmidtによりRewoderm LI-63の名称で販売されているPEG-30グリセリルココエート); ならびにこれらの混合物から選択することができる。
【0053】
オキシアルキレン化糖エステルは、特に、脂肪酸と糖エステルのポリエチレングリコールエーテルである。これらのオキシアルキレン化糖エステルは、例えば、AmercholによりGlucamate DOE 120の名称で販売されているPEG-120メチルグルコースジオレエートなどのオキシエチレン化グルコースエステルから選択することができる。
【0054】
本発明の好ましい実施形態によると、非イオン性界面活性剤は、デシルグルコシド、カプリリル/カプリルグルコシド、ラウリルグルコシド、ココグルコシド、カプリリルグルコシドおよびこれらの混合物から特に選択することができるアルキルポリグルコシドである。
【0055】
発泡性のカチオン性界面活性剤
一実施形態によると、本発明による組成物は、特に発泡性の両性界面活性剤を含む場合、少なくとも1つのカチオン性界面活性剤を含むことができる。本発明によって使用することができるカチオン性界面活性剤は、特に、場合によってポリオキシアルキレン化されてもよい第一級、第二級または第三級脂肪アミンの塩; 第四級アンモニウム塩; イミダゾリン誘導体; カチオン性の性質を有するアミンオキシド; および/またはこれらの混合物のうちの1つである。
【0056】
第四級アンモニウム塩は、例えば:
- 以下の一般式(IV)を示すもの:
【0057】
【化3】

【0058】
ここで、R1からR4基は、同一かまたは異なっており、直鎖または分岐状の、1から30個の炭素原子を含む脂肪族基または芳香族基、例えばアリールもしくはアルキルアリールを表す。脂肪族基は、ヘテロ原子、例えば特に、酸素、窒素または硫黄、あるいはハロゲンを含むことができる。脂肪族基は、例えば、約1から30個の炭素原子を含む、アルキル、アルコキシ、ポリオキシ(C2〜C6)アルキレン、アルキルアミド、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキル、(C12〜C22)アルキルアセテートまたはヒドロキシアルキル基から選択され; Xは、ハライド、ホスフェート、アセテート、ラクテート、(C2〜C6)アルキルサルフェート、またはアルキル-もしくはアルキルアリールスルホネートの群から選択されるアニオンである。好ましくは、R1およびR2はC1〜C4アルキルまたはC1〜C4ヒドロキシアルキルを示す。
【0059】
- イミダゾリニウム第四級アンモニウム塩、例えば、以下の式(V)のもの:
【0060】
【化4】

【0061】
ここで、R5は、例えばココナッツ脂肪酸から誘導される、8から30個の炭素原子を含むアルケニル基またはアルキル基を表し、R6は、水素原子、C1〜C4アルキル基または8から30個の炭素原子を含むアルケニル基もしくはアルキル基を表し、R7はC1〜C4アルキル基を表し、R8は、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し、X-は、ハライド、ホスフェート、アセテート、ラクテート、アルキルサルフェート、またはアルキル-もしくはアルキルアリールスルホネートの群から選択されるアニオンである。好ましくは、R5およびR6は、例えばタロウ脂肪酸から誘導される、12から21個の炭素原子を含む、アルケニル基またはアルキル基の混合物を示し、R7はメチルを示し、R8は水素を示す。
【0062】
- 式(VI)のジ(第四級アンモニウム)塩:
【0063】
【化5】

【0064】
ここで、R9は、約16から30個の炭素原子を含む脂肪族基を示し、R10、R11、R12、R13およびR14は、同一かまたは異なっており、水素原子または1から4個の炭素原子を含むアルキル基から選択され、Xは、ハライド、アセテート、ホスフェート、ニトレートおよびメチルサルフェートから選択されるアニオンである。
【0065】
少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば以下の式(VII)のもの:
【0066】
【化6】

【0067】
ここで、
- R15は、C1〜C6アルキル基およびC1〜C6ヒドロキシアルキル基またはジヒドロキシアルキル基から選択され;
- R16は以下から選択され:
【化7】

- 飽和または不飽和、および直鎖または分岐状の、C1〜C22炭化水素基R20
- 水素原子、
- R18は以下から選択され:
【化8】

- 飽和または不飽和、および直鎖または分岐状の、C1〜C6炭化水素基R22
- 水素原子、
- R17、R19およびR21は、同一かまたは異なっており、飽和または不飽和、および直鎖または分岐状の、C7〜C21炭化水素基から選択され;
- n、pおよびrは、同一かまたは異なっており、2から6の値の整数であり;
- yは1から10の値の整数であり;
- xおよびzは、同一かまたは異なっており、0から10の値の整数であり;
- X-は単純または錯体の、有機または無機のアニオンであり;
ここで、x + y + zの合計は1から15の値を有し、xが0の値を有する場合、R16はC20を示し、zが0の値を有する場合、R18はR22を示す。
【0068】
R15アルキル基は、直鎖または分岐状であり得、より詳しくは直鎖である。
【0069】
R15は、好ましくは、メチル、エチル、ヒドロキシエチルまたはジヒドロキシプロピル基、より詳しくはメチル基またはエチル基を示す。
【0070】
x + y + zの合計は、有利には、1から10の値を有する。
【0071】
R16が炭化水素R20基である場合、長鎖で12から22個の炭素原子を有することができ、または短鎖で1から3個の炭素原子を有することができる。
【0072】
R18が炭化水素R22基である場合、好ましくは1から3個の炭素原子を有する。
【0073】
R17、R19およびR21は、同一かまたは異なっており、有利には、飽和または不飽和、および直鎖または分岐状のC11〜C21炭化水素基、より詳しくは、飽和または不飽和、および直鎖または分岐状のC11〜C21アルキル基およびアルケニル基である。
【0074】
好ましくは、xおよびzは、同一かまたは異なっており、0または1の値を有する。
【0075】
有利には、yは1に等しい。
【0076】
好ましくは、n、pおよびrは、同一かまたは異なっており、2または3の値を有し、さらにより詳しくは2に等しい。
【0077】
アニオンは、好ましくは、ハライド(クロリド、ブロミドもしくはヨージド)またはアルキルサルフェート、より詳しくはメチルサルフェートである。しかしながら、メタンスルホネート、ホスフェート、ニトレート、トシレート、有機酸から誘導されるアニオン、例えばアセテートまたはラクテート、あるいはエステル官能基を含むアンモニウムと混和性の任意の他のアニオンを使用することができる。
【0078】
X-アニオンは、さらにより詳しくは、クロリドまたはメチルサルフェートである。
【0079】
より詳しくは、式(VII)のアンモニウム塩を使用することができる:
- R15はメチル基またはエチル基を示し、
- xおよびyは1に等しく;
- zは0または1に等しく;
- n、pおよびrは2に等しく;
- R16は以下から選択され:
【化9】

- メチル、エチルまたはC14〜C22炭化水素基
- 水素原子;
- R18は以下から選択され:
【化10】

- 水素原子;
- R17、R19およびR21は、同一かまたは異なっており、飽和または不飽和、および直鎖または分岐状のC13〜C17炭化水素基、好ましくは、飽和または不飽和、および直鎖または分岐状のC13〜C17アルキルおよびアルケニル基である。
【0080】
炭化水素基は、有利には直鎖である。
【0081】
好ましくは、式(IV)の第四級アンモニウム塩の中で、一方で、塩化テトラアルキルアンモニウム、例えば、アルキル基が約12から22個の炭素原子を含む、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムまたは塩化アルキルトリメチルアンモニウム、特に塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウム、他方で、塩化パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムまたはVan Dykにより「Ceraphyl 70」の名称で販売されている塩化ステアラミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)アンモニウムが与えられる。
【0082】
式(V)の化合物の例として、例えば、ジアシルオキシエチルジメチルアンモニウム塩、ジアシルオキシエチル(ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩、モノアシルオキシエチル-ジ(ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム塩、トリアシルオキシエチルメチルアンモニウム塩またはモノアシルオキシエチル(ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウム塩(特にクロリドまたはメチルサルフェート)およびこれらの混合物が挙げられる。アシル基は、好ましくは、14から18個の炭素原子を有し、より詳しくは植物油、例えばパーム油またはヒマワリ油由来である。化合物がいくつかのアシル基を含む場合、後者は同一かまたは異なることができる。
【0083】
これらの製品は、例えば、場合によってオキシアルキレン化されてもよいトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミンまたはアルキルジイソプロパノールアミンと、植物または動物由来の脂肪酸もしくは脂肪酸の混合物との直接エステル化によって、または、これらのメチルエステルのエステル交換によって得られる。このエステル化に続いて、アルキル化剤、例えばアルキルハライド(好ましくはメチルまたはエチルハライド)、ジアルキルサルフェート(好ましくはジメチルまたはジエチルサルフェート)、メチルメタンスルホネート、メチルパラ-トルエンスルホネート、グリコールクロロヒドリンあるいはグリセロールクロロヒドリンを使用して四級化される。
【0084】
このような化合物は、例えば、CognisによりDehyquart、StepanによりStepanquat、CECAによりNoxamium、DegussaによりRewoquat WE 18およびRewoquat W75の名称で販売されている。
【0085】
米国特許出願第4874554号および米国特許出願第4137180号に記載された、少なくとも1つのエステル官能基を含むアンモニウム塩も使用することができる。
【0086】
本発明に好適な式(VI)のジ(第四級アンモニウム)塩は、特に、プロパンタロウジアンモニウムジクロリドを含む。
【0087】
本発明による組成物中の追加の発泡性の界面活性剤の量(活性物質として)は、例えば、組成物の全質量に対して、0.1から10質量%、好ましくは0.2から7質量%、さらに好適には0.5から5質量%の範囲であり得る。
【0088】
組成物は、アニオン性および両性界面活性剤および追加の界面活性剤とは別に、ポリマーの第四級アンモニウム塩(前の界面活性剤とは異なる)および/またはカチオン性ガラクトマンナンガム、好ましくはカチオン性グアーガムを含むことができる。
【0089】
これらの化合物は、発泡の量を増加させ、柔軟性および皮膚への快適性(保湿の維持)の感覚を得ることができる。
【0090】
ポリマーの第四級アンモニウム塩は、少なくとも1つの四級化された窒素を含む、カチオン性または両性のポリマーである。ポリマーの第四級アンモニウム塩の例として、特に、発泡性クリームの柔軟性および滑らかさに寄与する、ポリクオタニウム製品(CTFA名)が挙げられる。これらのポリマーは、好ましくは、以下のポリマーから選択することができる:
・ポリクオタニウム-5、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat 5;
・ポリクオタニウム-6、例えばCibaにより販売されている製品Salcare SC 30、およびCalgonにより販売されている製品Merquat 100;
・ポリクオタニウム-7、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat S、Merquat 2200ならびにMerquat 550、およびCibaにより販売されている製品Salcare SC 10;
・ポリクオタニウム-10、例えばAmercholにより販売されている製品Polymer JR400;
・ポリクオタニウム-11、例えばISPにより販売されている製品Gafquat 755、Gafquat 755NおよびGafquat 734;
・ポリクオタニウム-15、例えばRohmにより販売されている製品Rohagit KF 720 F;
・ポリクオタニウム-16、例えばBASFにより販売されている製品Luviquat FC905、Luviquat FC370、Luviquat HM552およびLuviquat FC550;
・ポリクオタニウム-22、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat 280;
・ポリクオタニウム-28、例えばISPにより販売されている製品Styleze CC10;
・ポリクオタニウム-39、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat Plus 3330;
・ポリクオタニウム-44、例えばBASFにより販売されている製品Luviquat Care;
・ポリクオタニウム-46、例えばBASFにより販売されている製品Luviquat Hold;
・ポリクオタニウム-47、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat 2001。
【0091】
好ましくは、第四級アンモニウム塩は、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-47およびこれらの混合物から選択される。
【0092】
カチオン性ガラクトマンナンガムは、好ましくは、1.5meq/g以下、より詳しくは0.1と1meq/gとの間のカチオン性電荷密度を有する。
【0093】
一般的に、本発明の意味において、用語「カチオン性ガラクトマンナンガム」は、カチオン性基および/またはイオン化されてカチオン性基を与えることができる基を含む、任意のガラクトマンナンガムを意味するものと理解される。
【0094】
好ましいカチオン性基は、第一級、第二級、第三級および/または第四級アミン基を含むものから選択される。
【0095】
使用されるカチオン性ガラクトマンナンガムは、一般的に、約500と5×106との間、好ましくは約103と3×106との間の質量平均分子量を有する。
【0096】
本発明によって使用することができるカチオン性ガラクトマンナンガムは、例えば、トリ(C1〜C4)アルキルアンモニウムカチオン性基を含むガムである。好ましくは、これらのガムのヒドロキシル官能基の2から3数量%が、トリアルキルアンモニウムカチオン性基を有する。
【0097】
例として、これらのトリアルキルアンモニウム基の中で、非常に詳しくは、トリメチルアンモニウム基およびトリエチルアンモニウム基を挙げることができる。
【0098】
さらにより好ましくは、これらの基は、変性ガラクトマンナンガムの全質量の、5から20質量%に相当する。
【0099】
本発明によると、好ましくは、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム基を含むグアーガム、つまり、例えば2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドで変性されたグアーガムを使用することができる。
【0100】
カチオン性基で変性されたこれらのガラクトマンナンガム、特にグアーガムは、既にそれ自体知られている製品であり、例えば、米国特許第3589578号および米国特許第4031307号に記載されている。さらに、このような製品は、特に、MeyhallによりJaguar C13S、Jaguar C15、Jaguar C17およびJaguar C162の商標名で販売されている。
【0101】
ポリマーの第四級アンモニウム塩および/またはカチオン性ガラクトマンナンガムは、例えば、組成物の全質量に対して、0.01から5質量%、さらに好適には0.05から1質量%の範囲の量(活性物質として)であり得る。
【0102】
一実施形態によると、本発明による組成物は、水および場合によって1つまたは複数の水溶性有機溶媒を含む水性相を含む。この水性媒体において、水の量は、好ましくは、組成物の全質量に対して、少なくとも20質量%であり、好ましくは20から95質量%、さらに好適には30から90質量%、さらに一層好適には40から85質量%の範囲である。
【0103】
水溶性溶媒は、水溶性の低級アルコールから選択することができる。用語「低級アルコール」は、1から8個の炭素原子を含むアルコールを意味するものと理解される。低級アルコールの例として、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノールおよびこれらの混合物が挙げられる。これらが本発明の組成物中に存在する場合、水溶性の低級アルコールは、0.01から40質量%の範囲の量であり得る。
【0104】
水性相は、ポリオール(または多価アルコール)、例えばグリセロール; グリコール、例えばプロピレングリコール、ブチレングリコール、イソプレングリコールおよびPEG-8などのポリエチレングリコール; ソルビトール; 糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトースまたはスクロース; およびこれらの混合物を含むこともできる。ポリオールの量は、一般的に、水性相の全質量に対して、0.1から60質量%、さらに好適には0.5から50質量%の範囲である。
【0105】
一実施形態によると、本発明による組成物は、5質量%未満、好ましくは3質量%未満、さらに好適には2質量%未満の水を含み; これらは全体的に水を欠くことができる(無水組成物)。しかしながら、これは水溶性溶媒、例えば上記で挙げた低級アルコールまたはポリオールを含むことができる。
【0106】

本発明による組成物は、油を含むことができる。
【0107】
本発明の組成物において使用することができる油の例として、例えば、以下が挙げられる:
- エッセンシャルオイル、
- 動物由来の炭化水素油、例えばペルヒドロスクアレン;
- 植物由来の炭化水素油、例えば、4から30個の炭素原子を含む脂肪酸の液体のトリグリセリド、例えばヘプタン酸またはオクタン酸のトリグリセリド、あるいは、例えば、ヒマワリ油、ホホバ油、トウモロコシ油、大豆油、キュウリ油、グレープシード油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アンズ油、マカダミア油、アララ油、コリアンダー油、ヒマシ油またはアボカド油、カプリル/カプリン酸のトリグリセリド、例えばStearineries Duboisにより販売されているもの、またはDynamit NobelによりMiglyol 810、812および818の名称で販売されているもの、あるいはシアバター油;
- 特に脂肪酸の合成エステルおよびエーテル、例えば式R1COOR2およびR1OR2の油(ここで、R1は脂肪酸または8から29個の炭素原子を含む脂肪アルコールの残渣を表し、R2は3から30個の炭素原子を含む分岐状または分岐状ではない炭化水素鎖を表す)、例えば、ピュアセリン油、2-オクチルドデシルステアレート、2-オクチルドデシルエルケート、またはイソステアリルイソステアレート; 水酸化エステル、例えばイソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレートまたはヘプタノエート、脂肪アルコールのオクタノエートまたはデカノエート; ポリオールエステル、例えばプロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエートおよびジエチレングリコールジイソノナノエート; ならびにペンタエリスリトールエステル、例えばペンタエリスリチルテトライソステアレート;
- 鉱物または合成由来の、直鎖または分岐状の炭化水素、例えば、揮発性または非揮発性の液体パラフィンおよびこれらの誘導体、流動ワセリン、ポリデセン、イソヘキサデカン、イソドデカンまたは水素化ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)油;
- シリコーン油、例えば、室温で液体または糊状の、直鎖または環式のシリコーン鎖を含む揮発性または非揮発性のポリメチルシロキサン(PDMSs)、特に揮発性シリコーン油、特にシクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコーン)、例えばシクロヘキサジメチルシロキサンおよびシクロペンタジメチルシロキサン; ペンダントのアルキル基、アルコキシ基もしくはフェニル基、またはシリコーン鎖の末端にアルキル基、アルコキシ基もしくはフェニル基を含み、これらの基は2から24個の炭素原子を有する、ポリジメチルシロキサン; またはフェニル化シリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニル(トリメチルシロキシ)ジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニル(メチルジフェニル)トリシロキサン、(2-フェニルエチル)トリメチルシロキシシリケートおよびポリメチルフェニルシロキサン;
- これらの混合物。
【0108】
油は、組成物の全質量に対して、0.5から15質量%の範囲の含有量で、好ましくは1から12質量%以下で存在することができる。
【0109】
本発明の組成物は、化粧品の分野で一般的に使用されているアジュバントを含むこともできる。アジュバントの例として、例えば、香料、保存料、金属イオン封鎖剤(EDTA)、顔料、フィラー(特に剥離フィラー)、溶解性染料、日焼け防止剤、保湿剤などの化粧用または皮膚用の活性物質(例えばヒアルロン酸)、セラミド、水溶性または脂溶性ビタミン(例えばビタミンCおよびビタミンCGなどのこの誘導体)、防腐剤、抗脂漏剤、抗菌剤(例えば過酸化ベンゾイル、サリチル酸、トリクロサンまたはアゼレイン酸)、あるいは光学的増白剤が挙げられる。これらの様々なアジュバントの量は、従来当分野で使用されているものを考慮して、例えば、組成物の全質量の、0.01から5質量%である。これらのアジュバントおよびこれらの濃度は、本発明の組成物の所望の特性を変更してはいけない。
【0110】
剥離剤の例として、例えば、鉱物、植物または有機由来の剥離もしくは洗浄粒子を挙げることができる。したがって、例えば、ポリエチレンビーズまたはポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー、ポリ塩化ビニルパウダー、軽石、杏仁またはウォールナッツの殻から誘導された粉化物質、おがくず、ガラスビーズ、アルミナおよびこれらの混合物を使用することができる。これらの粒子は、例えば、組成物の全質量に対して、0.5から40質量%、好ましくは1から20質量%、さらに好適には1から10質量%の範囲の量で存在することができる。組成物が剥離粒子を含む場合、これは、特に顔面または体の皮膚を洗浄するための組成物を構成することができる。
【0111】
本発明の組成物は、ポリマー、特にアニオン性および非イオン性ポリマーを含むこともできる。
【0112】
アニオン性ポリマーの例として、特に、少なくとも1つの疎水性鎖を含むもの、特にアクリル酸またはメタクリル酸から誘導されるもの、例えばRohm & HaasによりAculyn 22の名称で販売されているアクリレート/ステアレス-20メタクリレートのコポリマー(CTFA名: アクリレート/ステアレス-30メタクリレートコポリマー); 水性分散体として、Rohm & HaasによりAculyn 28の名称で販売されているオキシエチレン化(25 EO)(メタ)アクリル酸/エチルアクリレート/ベヘニルメタクリレートのターポリマー; 30%水性分散体として、National StarchによりStructure 3001の名称で販売されているオキシエチレン化(20 EO)アクリル酸/モノセチルイタコネートのコポリマー; 30%水性分散体として、National StarchによりStructure 2001の名称で販売されているオキシエチレン化(20 EO)アクリル酸/イタコン酸モノステアリルのコポリマー; 30〜32%のコポリマーを含むラテックスの形態で、3V SAによりSynthalen W2000の名称で販売されているポリオキシエチレン化(25 EO)C12〜C24アルコールで変性されたアクリレート/アクリレートのコポリマー、およびNoveonによりPemulenまたはCarbopolの名称で販売されているコポリマー、例えばアクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートのコポリマー(例えば製品Pemulen TR1またはCarbopol 1382)(CTFA名 アクリレート/C10〜30アルキルアクリレート架橋ポリマー)が挙げられる。
【0113】
組成物は、スルホ基を含む少なくとも1つのモノマーを含むポリマー、特に2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)のポリマーおよびコポリマー、例えば以下のものを含むこともできる:
- Clariantにより「Hostacerin AMPS」の商標名で販売されている2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸の架橋および中性化されたホモポリマー(CTFA名: アンモニウムポリアクリロジメチルタウラミド);
- アクリルアミドまたはメタクリルアミドおよび2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸の架橋アニオン性コポリマー、特にW/O型エマルションの形態で提供されているもの、例えばSeppicによりSepigel 305の名称(CTFA名: ポリアクリルアミド/C13〜14イソパラフィン/ラウレス-7)またはSeppicによりSimulgel 600の名称(CTFA名: アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)で販売されているもの、
- (メタ)アクリル酸または(メタ)アクリレートおよび2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のコポリマー、特にW/O型エマルションの形態で提供されているもの、例えばSeppicによりSimulgel NSの名称で販売されているもの(ポリソルベート60およびスクアレン中の40%逆エマルションの、ナトリウム2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホネート/ヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー)(CTFA名: ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/スクアレン/ポリソルベート60)またはSeppicによりSimulgel EGの名称で販売されているもの(イソヘキサデカン/水中の45%逆エマルションの、アクリル酸/2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)(CTFA名: ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)、
- 2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸およびビニルピロリドンまたはビニルホルムアミドのコポリマー、例えばClariantによりAristoflex AVCの名称で販売されている製品、
- 疎水性変性AMPSポリマー、例えば特にClariantによりAristoflex LNCの名称で販売されているAMPSおよびエトキシ化C12〜C14アルキルメタクリレートのコポリマー(Genapol LA-070およびAMPSから得られる非架橋コポリマー)(CTFA名: アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ラウレス-7メタクリレートコポリマー)、およびClariantによりAristoflex HMSの名称で販売されているAMPSおよびエトキシ化(25 EO)ステアリルメタクリレートのコポリマー(Genapol T-250およびAMPSから得られる、トリメチロールプロパントリアクリレートで架橋されたコポリマー)(CTFA名: アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ステアレス-25メタクリレート架橋ポリマー)。
【0114】
これらのポリマーは、例えば、組成物の全質量に対して、0.05から10質量%、さらに好適には0.1から5質量%の範囲の量(活性物質として)であり得る。
【0115】
本発明による組成物は、特に衛生用品として、例えば皮膚、粘膜および/または毛髪をクレンジングするための製品として、特にクレンジングおよび/または皮膚(あるいは顔面ならびに/もしくは体)からメイクアップを除去するための製品として、シャワー用品(1つで2つの機能を有する(two-in-one)製品)として、シャンプーおよびコンディショナーとして、シェービング製品として、水で洗い流せるマスクとして、および剥離粒子の付与後の顔面ならびに体または手の両方のための剥離製品(落屑またはディープクレンジング剤としても知られる)として、全てのケラチン物質、例えば皮膚、頭皮、毛髪、睫毛、眉毛、爪または粘膜に使用することができる。
【0116】
本発明のさらなる主題は、クレンジングおよび/または皮膚からメイクアップを除去するための製品として、シャワー製品として、シャンプーとして、コンディショナーとして、シェービング製品として、洗い流せるマスクとして、または剥離製品としての、上記で定義された組成物の化粧用の使用である。
【0117】
本発明の別の主題は、上記で定義された組成物がケラチン物質に適用され、洗い流されることを特徴とする、ケラチン物質、例えば皮膚、頭皮、毛髪、睫毛、眉毛、爪または粘膜をクレンジングするための方法である。
【0118】
ケラチン物質は、好ましくは皮膚である。
【0119】
本発明による組成物は、例えば、以下の方法で使用することができる:
1) 本発明による組成物が顔面用のマイルドなクレンジング製品を構成する場合、これらの以下の方法で使用することができる:
- 製品を水で手の中で発泡させる
- 泡を顔面に適用する
- 顔面をクレンジングする
- 水で洗浄を行う
2) 本発明による組成物がメイクアップを除去する製品を構成する場合、これらは上記で示した通りに使用することができるが、これらは顔面に乾燥で適用することもでき、その後十分なメイクアップの除去が得られるまでマッサージし、水で洗い流す、または他には1枚の脱脂綿を使用して適用することができる。
3) これらは、1つで2つの機能を有するシャワー製品として、シャンプーおよび/またはコンディショナーとして、水で洗い流せるマスクとして、またはシャービング製品として、これらの製品が使用される通常の方法で使用することができる。
【0120】
以下の実施例は本発明を例示する働きをするが、限定する性質を示すものではない。質量%で示される量は、他で触れられていない限り、出発物質の量に対応し、活性物質の量には対応していない。使用される化合物の名称は、CTFA名、化学名または商業名で示される。
【実施例】
【0121】
以下の実施例において、発泡性能(発泡品質)は、以下のプロトコルに従って評価する:
【0122】
いずれの製品の使用前に、手を家庭用せっけんで洗い、その後好適に洗い流し、乾燥する。続けてのプロトコルは以下の通りである:
1. 手を流水下に通すことで湿らせ、そこから3回振って過剰な水を除去し、
2. 1gの製品を手の片方のくぼみに入れ、
3. 製品を10秒間2つの手のひらの間で働かせ、
4. 2mlの水を加え、製品を再び10秒間働かせ、
5. 手を水で洗い流し、
6. これらを乾燥する。
【0123】
以下の基準を評価した:
- 発泡の体積: 体積が増加するにつれて割り当てられた等級が上がる、
- 発泡を構成する泡のサイズ: 泡が大きくなるにつれて割り当てられた等級が上がる、
- 密度: 濃度、発泡の挙動: 密度が大きくなるにつれて割り当てられた等級が上がる。
【0124】
これらは0から10の尺度で等級分けされる。所定の基準のために、2つの製品の間の等級の差異は、2つの等級の間の差異が0.5より大きい場合に存在するものと見なした。
【0125】
評価パネルは、3人の訓練を受けた専門家から構成される。3つの等級の意味は、それぞれの基準による組成物を比較することを可能にすることである。
【0126】
(実施例1から3)
以下の組成物を調製する:
【0127】
【表1】

【0128】
手順:
界面活性剤の混合物を、マグネチックバーを使用して室温で生成する。存在する場合、3-ヒドロキシ-2-ペンチルシクロペンタン酢酸塩を冷却条件で界面活性剤の溶液に加える。
【0129】
これらの実施例は、アニオン性または両性の界面活性塩基において、同一の泡のサイズで、ジャスモン酸誘導体の添加が、発泡の体積および密度を増加させることを示す。
【0130】
(実施例4および4’: 発泡性クレンジングクリーム)
【0131】
【表2】

【0132】
手順:
1. 相A = A1 + A2 + A3 + A4を、室温で、凝集防止装置(deflocculator)で調製する。
2. 相B = B1 + B2 + B3を、水浴で70〜75℃に加熱する。
3. 水性相Aを徐々に熱い脂肪相Bに導入し、混合物を50〜55℃で10分間均質化する。
4. C、D、EおよびFを組み込む。
5. 混合物を凝集防止装置で冷却する。
【0133】
これらの実施例は、3-ヒドロキシ-2-ペンチルシクロペンタン酢酸の塩の存在が、アニオン性界面活性剤を含む界面活性組成物を含む組成物の発泡品質を改善することを示す。
【0134】
本発明による実施例4の組成物は、多量で高密度の発泡を与え、よく洗い流すことができ、皮膚に耐性がある。これは、有利には、顔面の皮膚をクレンジングするために使用することができる。
【0135】
(実施例5および5’: 発泡性液体せっけんクリーム)
【0136】
【表3】

【0137】
3-ヒドロキシ-2-ペンチルシクロペンタン酢酸の塩の存在が、本発明による組成物の発泡品質を改善することを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1) 少なくとも1つの発泡性のアニオン性または両性界面活性剤、および
(2) 以下の式(I):
【化1】

(ここで、
- R1はCOOR3基を表し、R3は水素原子または場合によって1つまたは複数のヒドロキシル基で置換されたC1〜C4アルキル基を示し;
- R2は飽和または不飽和であり、直鎖かつ1から18個の炭素原子を有する、または分岐状あるいは環式かつ3から18個の炭素原子を有する炭化水素基を表す)
およびこれらの光学異性体、ならびに対応する塩
に対応するものから選択されるジャスモン酸から誘導される、少なくとも1つの化合物
を含むクレンジング組成物。
【請求項2】
式(I)の化合物において、R1が-COOH、-COOMe、-COO-CH2-CH3、-COO-CH2-CH(OH)-CH2OH、-COOCH2-CH2-CH2OHまたは-COOCH2-CH(OH)-CH3から選択される基を示すことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式(I)の化合物において、R1が-COOH基を示すことを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
式(I)の化合物において、R2が、飽和または不飽和の、好ましくは2から7個の炭素原子を有する直鎖の炭化水素基を示すことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
R2が、ペンチル基、ペンテニル基、ヘキシル基またはヘプチル基であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
式(I)の化合物が3-ヒドロキシ-2-[(2Z)-2-ペンテニル]シクロペンタン酢酸または3-ヒドロキシ-2-ペンチルシクロペンタン酢酸から選択されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
式(I)の化合物の塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、金属塩、式NH4+のアンモニウムの塩、第四級アンモニウム塩、有機アミン塩、またはリシン塩もしくはアルギニン塩から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
式(I)の化合物が、組成物の全質量に対して、0.1から15質量%、好ましくは0.2から10質量%、さらに好適には0.5から10質量%の範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
発泡性のアニオン性および/または両性界面活性剤が、組成物の全質量に対して、0.1から40質量%、好ましくは0.5から30質量%、さらに好適には1から25質量%、さらに一層好適には3から20質量%の範囲の量(活性物質として)で存在することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
アニオン性界面活性剤が、植物由来のタンパク質または絹タンパク質のアニオン性誘導体、ホスフェートおよびアルキルホスフェート、カルボキシレート、スルホサクシネート、アミノ酸誘導体、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、スルホネート、イセチオネート、タウレート、アルキルスルホアセテート、ポリペプチド、アルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体、せっけん(脂肪酸の塩)、ならびにこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
アニオン性界面活性剤が、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、イセチオネート、アミノ酸誘導体およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
両性または両性イオン性界面活性剤が、ベタイン、N-アルキルアミドベタインおよびこれらの誘導体、スルタイン、アルキルポリアミノカルボキシレート、アルキルアンホアセテート、ならびにこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
両性または両性イオン性界面活性剤が、ベタイン、特にアルキルベタイン、アルキルアンホアセテート、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
少なくとも1つのポリマーの第四級アンモニウム塩(前記界面活性剤とは異なる)および/または少なくとも1つのカチオン性ガラクトマンナンガム、好ましくはカチオン性グアーガムをさらに含むことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質に適用し、洗い流すことを特徴とする、ケラチン物質をクレンジングするための方法。

【公開番号】特開2011−136992(P2011−136992A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−281918(P2010−281918)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】