スイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法
【課題】本発明は、スイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法に関する。
【解決手段】本発明によると、電源部と、N対のコイルと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN対の下位スイッチ素子と、第1フリーホイールダイオードと、第2フリーホイールダイオードと、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法が提供される。
【解決手段】本発明によると、電源部と、N対のコイルと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN対の下位スイッチ素子と、第1フリーホイールダイオードと、第2フリーホイールダイオードと、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、自動車、航空宇宙、軍需産業、医療機器などの多様な分野において電動機の需要が大幅に増加している。特に、希土類物質の価格高騰により永久磁石を活用するモータの価格が上昇したため、新しい代案としてスイッチドリラクタンスモータ(SRM:Switched Reluctance Motor)が再度注目を集めている。
【0003】
スイッチドリラクタンスモータの駆動原理は、磁気抵抗(magnetic reluctance)の変化により発生するリラクタンストルク(Reluctance Torque)を用いてロータを回転させることである。
【0004】
図1に図示されたように、従来技術によるスイッチドリラクタンスモータ1は、ロータ11及びステータ12を含み、前記ロータ11には複数の回転子突極11−1が形成され、前記ステータ12には前記回転子突極11−1に対向する複数個の固定子突極12−1が形成される。そして、前記固定子突極12−1にコイル13が巻回される。
【0005】
また、前記ロータ11は、如何なる励磁装置、例えばコイルの巻線または永久磁石なしに鉄心のみで構成される。
【0006】
従って、外部から前記コイル13に電流が流れると、前記コイル13で発生する磁気力によって、前記ロータ11が前記コイル13方向に移動するリラクタンストルクが発生し、前記ロータ11は磁気回路の抵抗が最小となる方向に回転する。
【0007】
しかし、従来技術によるスイッチドリラクタンスモータ1は、磁束の経路が前記ステート12及びロータ11を全て通過するため、コアロス(core loss)が発生するという問題点を有していた。
【0008】
最近は、このような従来技術の問題点を解決するために、改善された技術として、内側ロータ及び外側ロータを含むダブルロータ型スイッチドリラクタンスモータが開発されている。
【0009】
しかし、このような改善された技術では、駆動制御のために、依然として従来技術による6個のスイッチを用いる非対称ハーフブリッジ形態の駆動装置を用いるため、効率的な弱め界磁制御が困難であるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国特許公開10−2008−0054495
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記のような問題点を解決するために導き出されたものであり、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、弱め界磁において効率的な駆動を可能にするスイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような問題点を解決するための本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、直流電流を供給する電源部と、前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN対の下位スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N対の下位スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結された2N個の第1フリーホイールダイオードと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN個の第2フリーホイールダイオードと、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含む。
【0013】
また、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む。
【0014】
また、本発明の装置の第1実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の装置の第1実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の装置の第1実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の装置の第1実施例による前記モータは、内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の装置の第1実施例による前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の装置の第1実施例による前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする。
【0020】
一方、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、直流電流を供給する電源部と、前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN対の上位スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N個の共通スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結されたN個の第1フリーホイールダイオードと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN対の第2フリーホイールダイオードと、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含む。
【0021】
また、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む。
【0022】
また、本発明の装置の第2実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0023】
また、本発明の装置の第2実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の装置の第2実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の装置の第2実施例による前記モータは、内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極と内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の装置の第2実施例による前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする。
【0027】
また、本発明の装置の第2実施例による前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする。
【0028】
一方、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN対の下位スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含む。
【0029】
また、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む。
【0030】
また、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む。
【0031】
一方、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN対の上位スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含む。
【0032】
また、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む。
【0033】
また、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む。
【0034】
本発明の特徴及び利点は添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
【0035】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0036】
上記の本発明によると、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎に最も最適化された制御が可能になる。
【0037】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は添付図面と以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するために用いられることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別するためにのみ用いられる。また、本発明を説明するにあたり、係わる公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0039】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0040】
図2は本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【0041】
図2を参照すると、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の内側コイルと3個の外側コイルとで構成されており、より具体的には、第1相内側コイル100aと、第1相外側コイル101aと、第2相内側コイル102aと、第2相外側コイル103aと、第3相内側コイル104aと、第3相外側コイル105aと、で構成される。
【0042】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の共通スイッチと、3個の内側スイッチと、3個の外側スイッチと、で構成されており、より具体的には、第1〜第3相共通スイッチ素子200a、203a、206aそれぞれは、内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aをそれぞれを介して第1〜第3相内側スイッチ素子201a、204a、207a及び第1〜第3相外側スイッチ素子202a、205a、208aと直列に接続される。
【0043】
ここで、説明の便宜のために、内側スイッチ素子201a、204a、207a及び外側スイッチ素子202a、205a、208aを下位スイッチ素子と総称する。
【0044】
このようなスイッチとしては、MOSFET素子や、BJT素子またはリレースイッチ素子などを用いて構成することができ、本発明の第1実施例ではMOSFET素子を用いた。
【0045】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10aから提供される電源を平滑化し、前記第1、第2及び第3相コイル100a〜105aと前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aがターンオフされた時に残留電流が充電され、共通スイッチ素子200a、203a、206aと、下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aと、第1、第2及び第3相コイル100a〜105aと、でそれぞれ構成される回路と並列に接続されるキャパシタ300aを含む。
【0046】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10aの供給端子と下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aのドレ内側との間に連結された第1フリーホイールダイオード400a、401a、403a、404a、406a、407aと、前記共通スイッチ素子200a、203a、206aのソースと接地(GND)との間に連結された第2フリーホイールダイオード402a、405a、408aと、を含む。
【0047】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、共通スイッチ素子200a、203a、206a及び下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aを駆動制御信号を用いてターンオンまたはターンオフ制御するスイッチ駆動部500aを含む。
【0048】
このような構成において、前記キャパシタ300aは、電源部10aから入力される電源を平滑化し、平滑化された直流電圧をSRMに供給する。
【0049】
また、前記キャパシタ300aは、前記第1、第2及び第3相コイル100a〜105a及び前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aがターンオフされた時に残留電流が充電されることにより、前記第1、第2及び第3相コイル100a〜105aの残留電流を除去する。
【0050】
また、前記第1相共通スイッチ素子200a及び第1相内側スイッチ素子201aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10aから供給される電圧を第1相内側コイル100aに供給する。
【0051】
これと同様に、前記第1相共通スイッチ素子200a及び第1相外側スイッチ素子202aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第1相外側コイル101aに供給する。
【0052】
また、前記第2相共通スイッチ素子203a及び第2相内側スイッチ素子204aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10aから供給される電圧を第2相内側コイル102aに供給する。
【0053】
これと同様に、前記第2相共通スイッチ素子203a及び第2相外側スイッチ素子205aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第2相外側コイル103aに供給する。
【0054】
また、前記第3相共通スイッチ素子206a及び第3相内側スイッチ素子207aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10aから供給される電圧を第3相内側コイル104aに供給する。
【0055】
これと同様に、前記第3相共通スイッチ素子206a及び第3相外側スイッチ素子208aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第3相外側コイル105aに供給する。
【0056】
一方、第1フリーホイールダイオード400a、401a、403a、404a、406a、407a及び第2フリーホイールダイオード402a、405a、408aは、それぞれに対応するスイッチ素子200a〜208aがターンオフされる時、各相の内側または外側コイル100a〜105aに誘起された残留電流がキャパシタ300aに充電されるように電流経路を提供することで、各相の内側または外側コイル100a〜105aに誘起された残留電流が除去されるようにする。
【0057】
また、スイッチ駆動部500aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を生成して、共通スイッチ素子200a、203a、206a及び下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aを順にターンオンまたはターンオフ制御する。
【0058】
このように構成されるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の動作について説明すると、次のとおりである。
【0059】
まず、キャパシタ300aが、電源部10aから入力される電源を平滑化して生成された直流電圧をSRMに供給する。
【0060】
これによりSRMが回転され、モータの内部にフォト内側タラプタ及び各相に連携されたスロットを有するディスクを設けることにより、ロータの位置をフォトセンサで検出する。
【0061】
その後、前記スイッチ駆動部500aは、第1相コイル100a、101aに磁界が誘導されるように、ハイ状態の第1相の駆動制御信号を第1相コイル100a、101aに直列連結された第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aのゲートにそれぞれ供給する。
【0062】
これにより、前記第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aが同時にターンオンされる。
【0063】
このように前記第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aがターンオンされることにより第1相コイル100a、101aに電流が流れるようになり、これによって第1相コイル100a、101aに磁界が誘導される。
【0064】
このように第1相コイル100a、101aに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500aは、ロー状態の駆動制御信号を第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aに出力する。
【0065】
これにより、前記第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aが同時にターンオフされ、第1相コイル100a、101aに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード400a、401a、キャパシタ300a、第2フリーホイールダイオード402a、第1相コイル100a、101aによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0066】
その後、再び第2相コイル102a、103aに磁界が誘導されるように、前記スイッチ駆動部500aは、ハイ状態の第2相の駆動制御信号を第2相コイル102a、103aに直列連結された第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aのゲートにそれぞれ供給する。
【0067】
これにより、前記第2相の共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aが同時にターンオンされる。
【0068】
前記第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aがターンオンされることにより第2相コイル102a、103aに電流が流れるようになり、これによって第2相コイル102a、103aに磁界が誘導される。
【0069】
このように第2相コイル102a、103aに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500aは、ロー状態の駆動制御信号を第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aに出力する。
【0070】
これにより、前記第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aが同時にターンオフされ、第2相コイル102a、103aに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード403a、404a、キャパシタ300a、第2フリーホイールダイオード405a、第2相コイル102a、103aによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0071】
また、第3相の場合も、上記の動作と同様に動作される。このような動作を繰り返すことにより、SRMが回転される。
【0072】
一方、スイッチ駆動部500aは、高トルク区間、例えばモータの毎分当りの回転数が0〜200rpmである高トルク区間の場合、図3に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0073】
この際、スイッチ駆動部500aは、電源部10aを制御して、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに最大電流(例えば、144Vで70Aが定格電流である場合、最大電流は200〜300Aであることができる)が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0074】
このように、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに最大電流が供給されると、SRMのトルクは供給される電流に比例するようになり、高いトルクを維持することができる。
【0075】
勿論、トルクが増加するほど、SRMの速度は増加させることが難しくなる。その理由は、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに該当する各相のスイッチ素子200a〜208aがターンオフされる区間で、残留電流によって残留トルクが発生し、発生した残留トルクがロータの回転力に対する抵抗力として作用して、この残留電流と残留トルクは、各相のスイッチ素子200a〜208aがターンオンされる区間での印加電流に比例するためである。
【0076】
即ち、スイッチ素子200a〜208aがターンオンされる区間での印加電流が最大電流になると、それによってスイッチ素子200a〜208aがターンオフ状態にある時の残留電流も最大になって、モータの回転力に対する最大抵抗力を発生させるためである。
【0077】
次に、スイッチ駆動部500aは、トルクは低くなるが速度が増加する高効率区間、例えばモータの毎分当りの回転数が200〜600rpmである場合、図3に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0078】
この際、スイッチ駆動部500aは、電源部10aを制御して、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0079】
このように、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに定格電流が供給されると、最大電流が供給される時よりはトルクが低くなるが、速度は高トルク区間より高く維持することができる。
【0080】
また、スイッチ駆動部500aは、トルクは高効率区間より低くなるが速度が増加する高速度区間、例えばモータの毎分当りの回転数が600〜10000rpmである場合、図4に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び内側スイッチ素子201a、204a、207aを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち外側スイッチ素子202a、205a、208aをターンオフさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0081】
これと異なって、スイッチ駆動部500aは、高速度区間で、図5に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち内側スイッチ素子201a、204a、207aをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び外側スイッチ素子202a、205a、208aを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101a、103a、105aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0082】
この際、スイッチ駆動部500aは、電源部10aを制御して、各相の内側コイル100a、102a、104aまたは外側コイル101a、103a、105aに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0083】
このように、各相の内側コイル100a、102a、104aまたは外側コイル101a、103a、105aのうち何れか一つにのみ定格電流が供給されると、内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに定格電流が供給される時よりは電流供給量が減少してトルクがより低くなるが、速度は高効率区間より高く維持することができる。
【0084】
上記のような本発明によると、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎にもっとも最適化された制御が可能になる。
【0085】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【0086】
図6は本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【0087】
図6を参照すると、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の内側コイルと3個の外側コイルとで構成されており、より具体的には、第1相内側コイル100bと、第1相外側コイル101bと、第2相内側コイル102bと、第2相外側コイル103bと、第3相内側コイル104bと、第3相外側コイル105bと、で構成される。
【0088】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の内側スイッチと、3個の外側スイッチと、3個の共通スイッチと、で構成されており、より具体的には、第1〜第3相共通スイッチ素子201b、204b、207bそれぞれは、内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bそれぞれを介して第1〜第3相内側スイッチ素子200b、203b、206b及び第1〜第3相外側スイッチ素子202b、205b、208bと直列に接続される。
【0089】
ここで、説明の便宜のために、内側スイッチ素子及び外側スイッチ素子を上位スイッチ素子と総称する。
【0090】
このようなスイッチとしては、MOSFET素子や、BJT素子またはリレースイッチ素子などを用いて構成することができ、本発明の第2実施例ではMOSFET素子を用いて構成した。
【0091】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10bから提供される電源を平滑化し、前記第1、第2及び第3相コイル100b〜105b及び前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bがターンオフされた時に残留電流が充電され、上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208bと、共通スイッチ素子201b、204b、207bと、第1、第2及び第3相コイル100b〜105bと、でそれぞれ構成される回路と並列に接続されるキャパシタ300bを含む。
【0092】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10bの供給端子と共通スイッチ素子201b、204b、207bのドレ内側との間に連結された第1フリーホイールダイオード400b、403b、406bと、前記上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208bのソースと接地(GND)との間に連結された第2フリーホイールダイオード401b、402b、404b、405b、407b、408bと、を含む。
【0093】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208b及び共通スイッチ素子201b、204b、207bを駆動制御信号を用いてターンオンまたはターンオフ制御するスイッチ駆動部500bを含む。
【0094】
このような構成において、前記キャパシタ300bは、電源部10bから入力される電源を平滑化し、平滑化された直流電圧をSRMに供給する。
【0095】
また、前記キャパシタ300bは、前記第1、第2及び第3相コイル100b〜105b及び前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bがターンオフされた時に残留電流が充電されることにより、前記第1、第2及び第3相コイル100b〜105bの残留電流を除去する。
【0096】
また、前記第1相内側スイッチ素子200b及び第1共通スイッチ素子201bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10bから供給される電圧を第1相内側コイル100bに供給する。
【0097】
これと同様に、前記第1相外側スイッチ素子202b及び第1相共通スイッチ素子201bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第1相外側コイル101bに供給する。
【0098】
また、前記第2相内側スイッチ素子203b及び第2相共通スイッチ素子204bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10bから供給される電圧を第2相内側コイル102bに供給する。
【0099】
これと同様に、前記第2相外側スイッチ素子205b及び第2相共通スイッチ素子204bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第2相外側コイル103bに供給する。
【0100】
また、前記第3相内側スイッチ素子206b及び第3相共通スイッチ素子207bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10bから供給される電圧を第3相内側コイル104bに供給する。
【0101】
これと同様に、前記第3相外側スイッチ素子208b及び第3相共通スイッチ素子207bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第3相外側コイル105bに供給する。
【0102】
一方、第1フリーホイールダイオード400b、403b、406b及び第2フリーホイールダイオード401b、402b、404b、405b、407b、408bは、それぞれに対応するスイッチ素子200b〜208bがターンオフされる時、各相の内側または外側コイル100b〜105bに誘起された残留電流がキャパシタ300bに充電されるように電流経路を提供することで、各相の内側または外側コイル100b〜105bに誘起された残留電流が除去されるようにする。
【0103】
また、スイッチ駆動部500bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を生成して、上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208b及び共通スイッチ素子201b、204b、207bを順にターンオンまたはターンオフ制御する。
【0104】
このように構成されるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の動作について説明すると、次のとおりである。
【0105】
まず、キャパシタ300bが、電源部10bから入力される電源を平滑化して生成された直流電圧をSRMに供給する。
【0106】
これによりSRMが回転され、モータの内部にフォト内側タラプタ及び各相に連携されたスロットを有するディスクを設けることにより、ロータの位置をフォトセンサで検出する。
【0107】
その後、前記スイッチ駆動部500bは、第1相コイル100b、101bに磁界が誘導されるように、ハイ状態の第1相の駆動制御信号を第1相コイル100b、101bに直列連結された第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bのゲートにそれぞれ供給する。
【0108】
これにより、前記第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bが同時にターンオンされる。
【0109】
このように前記第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bがターンオンされることにより第1相コイル100b、101bに電流が流れるようになり、これによって第1相コイル100b、101bに磁界が誘導される。
【0110】
このように第1相コイル100b、101bに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500bは、ロー状態の駆動制御信号を第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bに出力する。
【0111】
これにより、前記第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bが同時にターンオフされ、第1相コイル100b、101bに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード400b、キャパシタ300b、第2フリーホイールダイオード401b、402b、第1相コイル100b、101bによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0112】
その後、再び第2相コイル102b、103bに磁界が誘導されるように、前記スイッチ駆動部500bは、ハイ状態の第2相の駆動制御信号を第2相コイル102b、103bに直列連結された第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bのゲートにそれぞれ供給する。
【0113】
これにより、前記第2相の上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bが同時にターンオンされる。
【0114】
前記第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bがターンオンされることにより第2相コイル102b、103bに電流が流れるようになり、これによって第2相コイル102b、103bに磁界が誘導される。
【0115】
このように第2相コイル102b、103bに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500bは、ロー状態の駆動制御信号を第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bに出力する。
【0116】
これにより、前記第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bが同時にターンオフされ、第2相コイル102b、103bに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード403b、キャパシタ300b、第2フリーホイールダイオード404b、405b、第2相コイル102b、103bによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0117】
また、第3相の場合も、上記の動作と同様に動作される。このような動作を繰り返すことにより、SRMが回転される。
【0118】
一方、スイッチ駆動部500bは、高トルク区間、例えばモータの毎分当りの回転数が0〜200rpmである高トルク区間の場合、図7に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0119】
この際、スイッチ駆動部500bは、電源部10bを制御して、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに最大電流(例えば、144Vで70Aが定格電流である場合、最大電流は200〜300Aであることができる)が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0120】
このように、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに最大電流が供給されると、SRMのトルクは供給される電流に比例するようになり、高いトルクを維持することができる。
【0121】
勿論、トルクが増加するほど、SRMの速度は増加させることが難しくなる。その理由は、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに該当する各相のスイッチ素子200b〜208bがターンオフされる区間で、残留電流によって残留トルクが発生し、発生した残留トルクがロータの回転力に対する抵抗力として作用して、この残留電流と残留トルクは、各相のスイッチ素子200b〜208bがターンオンされる区間での印加電流に比例するためである。
【0122】
即ち、スイッチ素子200b〜208bがターンオンされる区間での印加電流が最大電流になると、それによってスイッチ素子200b〜208bがターンオフ状態にある時の残留電流も最大になって、モータの回転力に対する最大抵抗力を発生させるためである。
【0123】
次に、スイッチ駆動部500bは、トルクは低くなるが速度が増加する高効率区間、例えばモータの毎分当りの回転数が200〜600rpmである場合、図7に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0124】
この際、スイッチ駆動部500bは、電源部10bを制御して、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0125】
このように、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに定格電流が供給されると、最大電流が供給される時よりはトルクが低くなるが、速度は高トルク区間より高く維持することができる。
【0126】
また、スイッチ駆動部500bは、トルクは高効率区間より低くなるが速度が増加する高速度区間、例えばモータの毎分当りの回転数が600〜10000rpmである場合、、図8に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び内側スイッチ素子200b、203b、206bを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち外側スイッチ素子202b、205b、208bをターンオフさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0127】
これと異なって、スイッチ駆動部500bは、高速度区間で、図9に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち内側スイッチ素子200b、203b、206bをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び外側スイッチ素子202b、205b、208bを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101b、103b、105bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0128】
この際、スイッチ駆動部500bは、電源部10bを制御して、各相の内側コイル100b、102b、104bまたは外側コイル101b、103b、105bに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0129】
このように、各相の内側コイル100b、102b、104bまたは外側コイル101b、103b、105bのうち何れか一つにのみ定格電流が供給されると、内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに定格電流が供給される時よりは電流供給量が減少してトルクがより低くなるが、速度は高効率区間より高く維持することができる。
【0130】
上記のような本発明によると、内側ロータ及び外側ロータを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎にもっとも最適化された制御が可能になる。
【0131】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【0132】
図10は本発明の第1及び2実施例による駆動装置が適用されたスイッチドリラクタンスモータの概略的な断面図であり、図11は図10に図示されたスイッチドリラクタンスモータの斜視図である。
【0133】
図示されたように、前記スイッチドリラクタンスモータ1100は、外側ロータ1110と、ステータ1120と、内側ロータ1130と、を含むダブルロータ型スイッチドリラクタンスモータである。
【0134】
前記外側ロータ1110は前記ステータ1120の外周部に位置され、前記内側ロータ1130は前記ステータ1120の内周部に回転可能に位置されており、前記外側ロータ1110及び内側ロータ1130は、それぞれ前記ステータ1120とのリラクタンストルクによって一方向に回転する。
【0135】
より具体的には、前記外側ロータ1110には、内周面に沿って等間隔に突出された複数の突極1111が形成される。また、前記内側ロータ1130には、外周面に沿って等間隔に突出された複数の突極1131が形成される。
【0136】
また、前記ステータ1120は、前記外側ロータ1110の内部に備えられ、複数個の外側ステータコア1121と、コイル1122と、支持材1123と、冷却パイプ1124と、内側ステータコア1125と、を含む。
【0137】
前記外側ステータコア1121は、前記外側ロータ1110の突極1111に向って突出された一対の外側ステータ突極1121aと、前記一対の外側ステータ突極1121aの一端部を連結支持する外側ステータヨーク1121bとを備え、パイ(π)状からなる。
【0138】
また、前記一対の外側ステータ突極1121aに、それぞれコイル1122が巻回される。
【0139】
前記内側ステータコア1125は、前記内側ロータ1130の突極1131に向って突出された一対の内側ステータ突極1125aと、前記内側ステータ突極1125aの一端部を連結支持する内側ステータヨーク1125bとを備え、パイ(π)状からなる。また、前記一対の内側ステータ突極1125aは互いに平行に配置される。このように形成される場合、磁束の方向が内側ステータ突極1125aの両側方向に偏ることを防止することができる。
【0140】
また、前記一対の内側ステータ突極1125aに、それぞれコイル1122が巻回される。
【0141】
また、前記支持材1123は、前記複数個の外側ステータコア1121の間、内側ステータコア1125の間、コイル1122が巻回された外側ステータ突極1121aの間、コイル1122が巻回された内側ステータ突極1125aの間に満たされる。前記支持材により、ステータ1120の強度が向上され、騷音及び振動が低減される。また、前記支持材は、非磁性体または絶縁物質からなる。
【0142】
前記冷却パイプ1124は、高速運転により発生した熱を放出させるためのものであり、前記支持材1123に挿入された状態で、前記複数個の外側ステータコア1121の間に位置される。また、前記冷却パイプ1124は、内部に水が流れる水冷パイプに構成されることができる。
【0143】
このように構成されることにより、前記スイッチドリラクタンスモータ1100において、前記コイル1122に電流を印加することにより励磁されて発生した磁束は、図10に矢印で示したように、外側ステータコア1121の一対の外側ステータ突極1121aのうち一方の外側ステータ突極1121aから外側ロータ1110の突極1111を経て流れ、他方の外側ステータ突極1121aに流れるようになる。
【0144】
また、内側ステータコア1125の一対の内側ステータ突極1125aのうち一方の内側ステータ突極1125aから内側ロータ1130の突極1131を経て流れ、他方の内側ステータ突極1125aに流れるようになる。
【0145】
これにより、磁束が外側ロータ1110及び内側ロータ1130の両方で短い経路を解して流れ、コアロス(core loss)が減少し、スイッチドリラクタンスモータがダブルロータに構成されることにより、高い効率のトルク及び出力が得られるだけでなく、磁束の流れにバランスが取れることができる。
【0146】
また、前記外側ロータは、前記複数個の突極の間に満たされた防音材(不図示)をさらに含むことができ、前記防音材は非磁性体または絶縁物質からなる。
【0147】
また、前記スイッチドリラクタンスモータ1100は、前記外側ステータコア1121がステータ1120の円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコア1125がステータ1120の円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されており、前記外側ステータ突極1121a及び内側ステータ突極1125aにそれぞれコイル1122が巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータ1110の突極1111は外側ロータ1110の円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータ1130の突極1131は内側ロータ1130の円周方向に対して等ピッチで10個が形成される。
【0148】
また、前記スイッチドリラクタンスモータは、内側ステータコア及び外側ステータコアがステータの円周方向に対して等ピッチで12個が形成され、外側ロータの突極及び内側ロータの突極が円周方向に対して等ピッチでそれぞれ20個が形成された倍数構造に構成されることもできる。
【0149】
図12は本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法のフローチャートである。
【0150】
まず、電源をターンオンすると(S101)、初期整列を行う(S102)。このように初期整列を行う理由は、SRMのロータの突極及びステータの特性上、トルク(torque)がゼロ(Zero)である点が存在するためである。即ち、ステータとロータの突極との間の斥力による非正常的なパーキングを防止するためである。
【0151】
ここで、初期整列の方法としては、スイッチ駆動部がスイッチ素子(図2の場合は共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子、図6の場合は上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子)に小さいパルスを多数出力して、電流をコイルに一時的に印加する方法が用いられることができる。
【0152】
前記段階S102のように初期整列を終了すると、ロータが正常なパーキング位置に位置するように、一定時間の空白時間を置く(S103)。本発明では、空白時間を約1秒程度置くと仮定する。
【0153】
上記のような段階を経てロータが正常なパーキング位置に位置されると、パーキング位置からロータが離脱するように、スイッチ駆動部は大きいパルス(離脱パルス)、即ち、多くの電流をコイルに印加する(S104)。
【0154】
上記のように離脱パルスをコイルに加えて瞬間トルクを発生させると、ロータが回転を始めるようになり、スイッチ駆動部は、各相のスイッチ素子(図2の場合は共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子、図6の場合は上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子)に駆動制御信号を順に印加し、電源部を制御して最大電流がSRMに供給されるようにしてロータを回転させ、継続して制御信号のデューティ比を増加させることによりロータの回転速度を増加させる(S105)。
【0155】
ここで、デューティ比を増加させるということは、スイッチ素子のターンオン時間を長くするということであり、これは、コイルにより多くの電流を流してロータが速く回転するようになることを意味する。
【0156】
その後、フォトセンサを用いてロータの回転速度及び位相を検知し、毎分当りの回転数を第1基準数と比較する(S106)。
【0157】
前記段階S106の比較結果、検知されたモータの毎分当りの回転数が第1基準数(例えば200rpm)より速くなると、スイッチ駆動部は高効率区間に進入したと判断し、電源部を制御して、SRMに印加される電流を最大電流から定格電流に変換して供給されるようにする(S107)。
【0158】
その後、スイッチ駆動部は継続して駆動制御信号のデューティ比を増加させることにより、ロータの回転速度を増加させる(S108)。
【0159】
ここで、デューティ比を増加させるということは、スイッチ素子(図2の場合は共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子、図6の場合は上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子)のターンオン時間を長くするということであり、これは、コイルにより多くの電流を流して、ロータが速く回転するようになることを意味する。
【0160】
その後、フォトセンサを用いてロータの回転速度及び位相を検知し、毎分当りの回転数を第2基準数と比較する(S109)。
【0161】
前記段階S109の比較結果、検知されたモータの毎分当りの回転数が第2基準数(例えば600rpm)より速くなると、スイッチ駆動部は高速度区間に進入したと判断し、各相のスイッチ素子のうち内側コイルまたは外側コイルに対応するスイッチ素子にのみターンオン制御信号を供給することで、内側コイルまたは外側コイルにのみ電流が供給されるようにする(S110)。
【0162】
例えば、図2に図示された駆動装置を用いて上記の駆動方法を施す場合には、スイッチ駆動部500aは、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び内側スイッチ素子201a、204a、207aを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち外側スイッチ素子202a、205a、208aをターンオフさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0163】
これと異なって、スイッチ駆動部500aは、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち内側スイッチ素子201a、204a、207aをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び外側スイッチ素子202a、205a、208aを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101a、103a、105aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0164】
また、他の例としては、図6に図示された駆動装置を用いて上記の駆動方法を施す場合には、スイッチ駆動部500bは、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び内側スイッチ素子200b、203b、206bを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち外側スイッチ素子202b、205b、208bをターンオフさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0165】
これと異なって、スイッチ駆動部500bは、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち内側スイッチ素子200b、203b、206bをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び外側スイッチ素子202b、205b、208bを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101b、103b、105bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0166】
一方、スイッチ駆動部は、比較結果、モータの毎分当りの回転数が第2基準数以下であると、デューティ比を調整する過程を継続する。
【0167】
また、外部電源をターンオフすると(S111)終了し、以後に外部電源が再びターンオンされるか否かを判断して(S101)、電源がターンオンされると前記過程を繰り返す。
【0168】
上記のような本発明によると、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎にもっとも最適化された制御が可能になる。
【0169】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【0170】
以上、本発明の好ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は上述の特定実施例に限定されず、請求範囲にて請求する本発明の旨を外れずに、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは明らかであり、このような変形実施は本発明の技術的思想から個別的に理解されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】従来発明によるスイッチドリラクタンスモータの概略的な断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【図3】図2のスイッチ駆動部において、高トルク区間と高効率区間で出力される制御信号の波形図である。
【図4】図2のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第1実施例による波形図である。
【図5】図2のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第2実施例による波形図である。
【図6】本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【図7】図6のスイッチ駆動部において、高トルク区間と高効率区間で出力される制御信号の波形図である。
【図8】図6のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第1実施例による波形図である。
【図9】図6のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第2実施例による波形図である。
【図10】本発明の第1及び第2実施例による駆動装置が適用されたスイッチドリラクタンスモータの概略的な断面図である。
【図11】図10に図示されたスイッチドリラクタンスモータの斜視図である。
【図12】本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0172】
10a、10b 電源部
100a〜105a、100b〜105b コイル
200a〜208a、200b〜208b スイッチ素子
300a、300b キャパシタ
400a〜408a、400b〜408b ダイオード
500a、500b スイッチ駆動部
1100 スイッチドリラクタンスモータ
1110 外側ロータ
1111 突極
1120 ステータ
1121 ステータコア
1122 コイル
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、自動車、航空宇宙、軍需産業、医療機器などの多様な分野において電動機の需要が大幅に増加している。特に、希土類物質の価格高騰により永久磁石を活用するモータの価格が上昇したため、新しい代案としてスイッチドリラクタンスモータ(SRM:Switched Reluctance Motor)が再度注目を集めている。
【0003】
スイッチドリラクタンスモータの駆動原理は、磁気抵抗(magnetic reluctance)の変化により発生するリラクタンストルク(Reluctance Torque)を用いてロータを回転させることである。
【0004】
図1に図示されたように、従来技術によるスイッチドリラクタンスモータ1は、ロータ11及びステータ12を含み、前記ロータ11には複数の回転子突極11−1が形成され、前記ステータ12には前記回転子突極11−1に対向する複数個の固定子突極12−1が形成される。そして、前記固定子突極12−1にコイル13が巻回される。
【0005】
また、前記ロータ11は、如何なる励磁装置、例えばコイルの巻線または永久磁石なしに鉄心のみで構成される。
【0006】
従って、外部から前記コイル13に電流が流れると、前記コイル13で発生する磁気力によって、前記ロータ11が前記コイル13方向に移動するリラクタンストルクが発生し、前記ロータ11は磁気回路の抵抗が最小となる方向に回転する。
【0007】
しかし、従来技術によるスイッチドリラクタンスモータ1は、磁束の経路が前記ステート12及びロータ11を全て通過するため、コアロス(core loss)が発生するという問題点を有していた。
【0008】
最近は、このような従来技術の問題点を解決するために、改善された技術として、内側ロータ及び外側ロータを含むダブルロータ型スイッチドリラクタンスモータが開発されている。
【0009】
しかし、このような改善された技術では、駆動制御のために、依然として従来技術による6個のスイッチを用いる非対称ハーフブリッジ形態の駆動装置を用いるため、効率的な弱め界磁制御が困難であるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国特許公開10−2008−0054495
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記のような問題点を解決するために導き出されたものであり、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、弱め界磁において効率的な駆動を可能にするスイッチドリラクタンスモータの駆動装置及びその方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような問題点を解決するための本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、直流電流を供給する電源部と、前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN対の下位スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N対の下位スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結された2N個の第1フリーホイールダイオードと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN個の第2フリーホイールダイオードと、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含む。
【0013】
また、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む。
【0014】
また、本発明の装置の第1実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の装置の第1実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の装置の第1実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の装置の第1実施例による前記モータは、内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の装置の第1実施例による前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の装置の第1実施例による前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする。
【0020】
一方、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、直流電流を供給する電源部と、前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN対の上位スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N個の共通スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結されたN個の第1フリーホイールダイオードと、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN対の第2フリーホイールダイオードと、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含む。
【0021】
また、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む。
【0022】
また、本発明の装置の第2実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0023】
また、本発明の装置の第2実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の装置の第2実施例による前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の装置の第2実施例による前記モータは、内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極と内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の装置の第2実施例による前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする。
【0027】
また、本発明の装置の第2実施例による前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする。
【0028】
一方、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN対の下位スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含む。
【0029】
また、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む。
【0030】
また、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む。
【0031】
一方、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN対の上位スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含む。
【0032】
また、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む。
【0033】
また、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法は、(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む。
【0034】
本発明の特徴及び利点は添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
【0035】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0036】
上記の本発明によると、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎に最も最適化された制御が可能になる。
【0037】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は添付図面と以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するために用いられることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別するためにのみ用いられる。また、本発明を説明するにあたり、係わる公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0039】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0040】
図2は本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【0041】
図2を参照すると、本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の内側コイルと3個の外側コイルとで構成されており、より具体的には、第1相内側コイル100aと、第1相外側コイル101aと、第2相内側コイル102aと、第2相外側コイル103aと、第3相内側コイル104aと、第3相外側コイル105aと、で構成される。
【0042】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の共通スイッチと、3個の内側スイッチと、3個の外側スイッチと、で構成されており、より具体的には、第1〜第3相共通スイッチ素子200a、203a、206aそれぞれは、内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aをそれぞれを介して第1〜第3相内側スイッチ素子201a、204a、207a及び第1〜第3相外側スイッチ素子202a、205a、208aと直列に接続される。
【0043】
ここで、説明の便宜のために、内側スイッチ素子201a、204a、207a及び外側スイッチ素子202a、205a、208aを下位スイッチ素子と総称する。
【0044】
このようなスイッチとしては、MOSFET素子や、BJT素子またはリレースイッチ素子などを用いて構成することができ、本発明の第1実施例ではMOSFET素子を用いた。
【0045】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10aから提供される電源を平滑化し、前記第1、第2及び第3相コイル100a〜105aと前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aがターンオフされた時に残留電流が充電され、共通スイッチ素子200a、203a、206aと、下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aと、第1、第2及び第3相コイル100a〜105aと、でそれぞれ構成される回路と並列に接続されるキャパシタ300aを含む。
【0046】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10aの供給端子と下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aのドレ内側との間に連結された第1フリーホイールダイオード400a、401a、403a、404a、406a、407aと、前記共通スイッチ素子200a、203a、206aのソースと接地(GND)との間に連結された第2フリーホイールダイオード402a、405a、408aと、を含む。
【0047】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、共通スイッチ素子200a、203a、206a及び下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aを駆動制御信号を用いてターンオンまたはターンオフ制御するスイッチ駆動部500aを含む。
【0048】
このような構成において、前記キャパシタ300aは、電源部10aから入力される電源を平滑化し、平滑化された直流電圧をSRMに供給する。
【0049】
また、前記キャパシタ300aは、前記第1、第2及び第3相コイル100a〜105a及び前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200a〜208aがターンオフされた時に残留電流が充電されることにより、前記第1、第2及び第3相コイル100a〜105aの残留電流を除去する。
【0050】
また、前記第1相共通スイッチ素子200a及び第1相内側スイッチ素子201aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10aから供給される電圧を第1相内側コイル100aに供給する。
【0051】
これと同様に、前記第1相共通スイッチ素子200a及び第1相外側スイッチ素子202aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第1相外側コイル101aに供給する。
【0052】
また、前記第2相共通スイッチ素子203a及び第2相内側スイッチ素子204aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10aから供給される電圧を第2相内側コイル102aに供給する。
【0053】
これと同様に、前記第2相共通スイッチ素子203a及び第2相外側スイッチ素子205aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第2相外側コイル103aに供給する。
【0054】
また、前記第3相共通スイッチ素子206a及び第3相内側スイッチ素子207aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10aから供給される電圧を第3相内側コイル104aに供給する。
【0055】
これと同様に、前記第3相共通スイッチ素子206a及び第3相外側スイッチ素子208aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500aの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第3相外側コイル105aに供給する。
【0056】
一方、第1フリーホイールダイオード400a、401a、403a、404a、406a、407a及び第2フリーホイールダイオード402a、405a、408aは、それぞれに対応するスイッチ素子200a〜208aがターンオフされる時、各相の内側または外側コイル100a〜105aに誘起された残留電流がキャパシタ300aに充電されるように電流経路を提供することで、各相の内側または外側コイル100a〜105aに誘起された残留電流が除去されるようにする。
【0057】
また、スイッチ駆動部500aは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を生成して、共通スイッチ素子200a、203a、206a及び下位スイッチ素子201a、202a、204a、205a、207a、208aを順にターンオンまたはターンオフ制御する。
【0058】
このように構成されるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の動作について説明すると、次のとおりである。
【0059】
まず、キャパシタ300aが、電源部10aから入力される電源を平滑化して生成された直流電圧をSRMに供給する。
【0060】
これによりSRMが回転され、モータの内部にフォト内側タラプタ及び各相に連携されたスロットを有するディスクを設けることにより、ロータの位置をフォトセンサで検出する。
【0061】
その後、前記スイッチ駆動部500aは、第1相コイル100a、101aに磁界が誘導されるように、ハイ状態の第1相の駆動制御信号を第1相コイル100a、101aに直列連結された第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aのゲートにそれぞれ供給する。
【0062】
これにより、前記第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aが同時にターンオンされる。
【0063】
このように前記第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aがターンオンされることにより第1相コイル100a、101aに電流が流れるようになり、これによって第1相コイル100a、101aに磁界が誘導される。
【0064】
このように第1相コイル100a、101aに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500aは、ロー状態の駆動制御信号を第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aに出力する。
【0065】
これにより、前記第1相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子200a、201a、202aが同時にターンオフされ、第1相コイル100a、101aに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード400a、401a、キャパシタ300a、第2フリーホイールダイオード402a、第1相コイル100a、101aによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0066】
その後、再び第2相コイル102a、103aに磁界が誘導されるように、前記スイッチ駆動部500aは、ハイ状態の第2相の駆動制御信号を第2相コイル102a、103aに直列連結された第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aのゲートにそれぞれ供給する。
【0067】
これにより、前記第2相の共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aが同時にターンオンされる。
【0068】
前記第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aがターンオンされることにより第2相コイル102a、103aに電流が流れるようになり、これによって第2相コイル102a、103aに磁界が誘導される。
【0069】
このように第2相コイル102a、103aに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500aは、ロー状態の駆動制御信号を第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aに出力する。
【0070】
これにより、前記第2相共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子203a、204a、205aが同時にターンオフされ、第2相コイル102a、103aに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード403a、404a、キャパシタ300a、第2フリーホイールダイオード405a、第2相コイル102a、103aによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0071】
また、第3相の場合も、上記の動作と同様に動作される。このような動作を繰り返すことにより、SRMが回転される。
【0072】
一方、スイッチ駆動部500aは、高トルク区間、例えばモータの毎分当りの回転数が0〜200rpmである高トルク区間の場合、図3に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0073】
この際、スイッチ駆動部500aは、電源部10aを制御して、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに最大電流(例えば、144Vで70Aが定格電流である場合、最大電流は200〜300Aであることができる)が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0074】
このように、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに最大電流が供給されると、SRMのトルクは供給される電流に比例するようになり、高いトルクを維持することができる。
【0075】
勿論、トルクが増加するほど、SRMの速度は増加させることが難しくなる。その理由は、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに該当する各相のスイッチ素子200a〜208aがターンオフされる区間で、残留電流によって残留トルクが発生し、発生した残留トルクがロータの回転力に対する抵抗力として作用して、この残留電流と残留トルクは、各相のスイッチ素子200a〜208aがターンオンされる区間での印加電流に比例するためである。
【0076】
即ち、スイッチ素子200a〜208aがターンオンされる区間での印加電流が最大電流になると、それによってスイッチ素子200a〜208aがターンオフ状態にある時の残留電流も最大になって、モータの回転力に対する最大抵抗力を発生させるためである。
【0077】
次に、スイッチ駆動部500aは、トルクは低くなるが速度が増加する高効率区間、例えばモータの毎分当りの回転数が200〜600rpmである場合、図3に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0078】
この際、スイッチ駆動部500aは、電源部10aを制御して、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0079】
このように、各相の内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに定格電流が供給されると、最大電流が供給される時よりはトルクが低くなるが、速度は高トルク区間より高く維持することができる。
【0080】
また、スイッチ駆動部500aは、トルクは高効率区間より低くなるが速度が増加する高速度区間、例えばモータの毎分当りの回転数が600〜10000rpmである場合、図4に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び内側スイッチ素子201a、204a、207aを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち外側スイッチ素子202a、205a、208aをターンオフさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0081】
これと異なって、スイッチ駆動部500aは、高速度区間で、図5に図示されたように、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち内側スイッチ素子201a、204a、207aをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び外側スイッチ素子202a、205a、208aを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101a、103a、105aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0082】
この際、スイッチ駆動部500aは、電源部10aを制御して、各相の内側コイル100a、102a、104aまたは外側コイル101a、103a、105aに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0083】
このように、各相の内側コイル100a、102a、104aまたは外側コイル101a、103a、105aのうち何れか一つにのみ定格電流が供給されると、内側コイル100a、102a、104a及び外側コイル101a、103a、105aに定格電流が供給される時よりは電流供給量が減少してトルクがより低くなるが、速度は高効率区間より高く維持することができる。
【0084】
上記のような本発明によると、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎にもっとも最適化された制御が可能になる。
【0085】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【0086】
図6は本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【0087】
図6を参照すると、本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の内側コイルと3個の外側コイルとで構成されており、より具体的には、第1相内側コイル100bと、第1相外側コイル101bと、第2相内側コイル102bと、第2相外側コイル103bと、第3相内側コイル104bと、第3相外側コイル105bと、で構成される。
【0088】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、3個の内側スイッチと、3個の外側スイッチと、3個の共通スイッチと、で構成されており、より具体的には、第1〜第3相共通スイッチ素子201b、204b、207bそれぞれは、内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bそれぞれを介して第1〜第3相内側スイッチ素子200b、203b、206b及び第1〜第3相外側スイッチ素子202b、205b、208bと直列に接続される。
【0089】
ここで、説明の便宜のために、内側スイッチ素子及び外側スイッチ素子を上位スイッチ素子と総称する。
【0090】
このようなスイッチとしては、MOSFET素子や、BJT素子またはリレースイッチ素子などを用いて構成することができ、本発明の第2実施例ではMOSFET素子を用いて構成した。
【0091】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10bから提供される電源を平滑化し、前記第1、第2及び第3相コイル100b〜105b及び前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bがターンオフされた時に残留電流が充電され、上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208bと、共通スイッチ素子201b、204b、207bと、第1、第2及び第3相コイル100b〜105bと、でそれぞれ構成される回路と並列に接続されるキャパシタ300bを含む。
【0092】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、電源部10bの供給端子と共通スイッチ素子201b、204b、207bのドレ内側との間に連結された第1フリーホイールダイオード400b、403b、406bと、前記上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208bのソースと接地(GND)との間に連結された第2フリーホイールダイオード401b、402b、404b、405b、407b、408bと、を含む。
【0093】
また、前記スイッチドリラクタンスモータの駆動装置は、上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208b及び共通スイッチ素子201b、204b、207bを駆動制御信号を用いてターンオンまたはターンオフ制御するスイッチ駆動部500bを含む。
【0094】
このような構成において、前記キャパシタ300bは、電源部10bから入力される電源を平滑化し、平滑化された直流電圧をSRMに供給する。
【0095】
また、前記キャパシタ300bは、前記第1、第2及び第3相コイル100b〜105b及び前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bが動作された後、前記第1、第2及び第3相スイッチ素子200b〜208bがターンオフされた時に残留電流が充電されることにより、前記第1、第2及び第3相コイル100b〜105bの残留電流を除去する。
【0096】
また、前記第1相内側スイッチ素子200b及び第1共通スイッチ素子201bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10bから供給される電圧を第1相内側コイル100bに供給する。
【0097】
これと同様に、前記第1相外側スイッチ素子202b及び第1相共通スイッチ素子201bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第1相外側コイル101bに供給する。
【0098】
また、前記第2相内側スイッチ素子203b及び第2相共通スイッチ素子204bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10bから供給される電圧を第2相内側コイル102bに供給する。
【0099】
これと同様に、前記第2相外側スイッチ素子205b及び第2相共通スイッチ素子204bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第2相外側コイル103bに供給する。
【0100】
また、前記第3相内側スイッチ素子206b及び第3相共通スイッチ素子207bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源部10bから供給される電圧を第3相内側コイル104bに供給する。
【0101】
これと同様に、前記第3相外側スイッチ素子208b及び第3相共通スイッチ素子207bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を出力するスイッチ駆動部500bの駆動制御信号に応じてターンオンまたはターンオフされ、ターンオンされる時に電源から供給される電圧を第3相外側コイル105bに供給する。
【0102】
一方、第1フリーホイールダイオード400b、403b、406b及び第2フリーホイールダイオード401b、402b、404b、405b、407b、408bは、それぞれに対応するスイッチ素子200b〜208bがターンオフされる時、各相の内側または外側コイル100b〜105bに誘起された残留電流がキャパシタ300bに充電されるように電流経路を提供することで、各相の内側または外側コイル100b〜105bに誘起された残留電流が除去されるようにする。
【0103】
また、スイッチ駆動部500bは、SRMのロータ位置信号に応じてSRMを正方向または逆方向に回転させるための駆動制御信号を生成して、上位スイッチ素子200b、202b、203b、205b、206b、208b及び共通スイッチ素子201b、204b、207bを順にターンオンまたはターンオフ制御する。
【0104】
このように構成されるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の動作について説明すると、次のとおりである。
【0105】
まず、キャパシタ300bが、電源部10bから入力される電源を平滑化して生成された直流電圧をSRMに供給する。
【0106】
これによりSRMが回転され、モータの内部にフォト内側タラプタ及び各相に連携されたスロットを有するディスクを設けることにより、ロータの位置をフォトセンサで検出する。
【0107】
その後、前記スイッチ駆動部500bは、第1相コイル100b、101bに磁界が誘導されるように、ハイ状態の第1相の駆動制御信号を第1相コイル100b、101bに直列連結された第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bのゲートにそれぞれ供給する。
【0108】
これにより、前記第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bが同時にターンオンされる。
【0109】
このように前記第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bがターンオンされることにより第1相コイル100b、101bに電流が流れるようになり、これによって第1相コイル100b、101bに磁界が誘導される。
【0110】
このように第1相コイル100b、101bに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500bは、ロー状態の駆動制御信号を第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bに出力する。
【0111】
これにより、前記第1相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子200b、201b、202bが同時にターンオフされ、第1相コイル100b、101bに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード400b、キャパシタ300b、第2フリーホイールダイオード401b、402b、第1相コイル100b、101bによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0112】
その後、再び第2相コイル102b、103bに磁界が誘導されるように、前記スイッチ駆動部500bは、ハイ状態の第2相の駆動制御信号を第2相コイル102b、103bに直列連結された第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bのゲートにそれぞれ供給する。
【0113】
これにより、前記第2相の上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bが同時にターンオンされる。
【0114】
前記第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bがターンオンされることにより第2相コイル102b、103bに電流が流れるようになり、これによって第2相コイル102b、103bに磁界が誘導される。
【0115】
このように第2相コイル102b、103bに電流が流れるようにした後、スイッチ駆動部500bは、ロー状態の駆動制御信号を第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bに出力する。
【0116】
これにより、前記第2相上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子203b、204b、205bが同時にターンオフされ、第2相コイル102b、103bに誘導された磁界によって発生した残留電流は、第1フリーホイールダイオード403b、キャパシタ300b、第2フリーホイールダイオード404b、405b、第2相コイル102b、103bによって除去され、モータが円滑に回転される。
【0117】
また、第3相の場合も、上記の動作と同様に動作される。このような動作を繰り返すことにより、SRMが回転される。
【0118】
一方、スイッチ駆動部500bは、高トルク区間、例えばモータの毎分当りの回転数が0〜200rpmである高トルク区間の場合、図7に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0119】
この際、スイッチ駆動部500bは、電源部10bを制御して、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに最大電流(例えば、144Vで70Aが定格電流である場合、最大電流は200〜300Aであることができる)が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0120】
このように、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに最大電流が供給されると、SRMのトルクは供給される電流に比例するようになり、高いトルクを維持することができる。
【0121】
勿論、トルクが増加するほど、SRMの速度は増加させることが難しくなる。その理由は、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに該当する各相のスイッチ素子200b〜208bがターンオフされる区間で、残留電流によって残留トルクが発生し、発生した残留トルクがロータの回転力に対する抵抗力として作用して、この残留電流と残留トルクは、各相のスイッチ素子200b〜208bがターンオンされる区間での印加電流に比例するためである。
【0122】
即ち、スイッチ素子200b〜208bがターンオンされる区間での印加電流が最大電流になると、それによってスイッチ素子200b〜208bがターンオフ状態にある時の残留電流も最大になって、モータの回転力に対する最大抵抗力を発生させるためである。
【0123】
次に、スイッチ駆動部500bは、トルクは低くなるが速度が増加する高効率区間、例えばモータの毎分当りの回転数が200〜600rpmである場合、図7に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bを順にターンオンさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0124】
この際、スイッチ駆動部500bは、電源部10bを制御して、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0125】
このように、各相の内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに定格電流が供給されると、最大電流が供給される時よりはトルクが低くなるが、速度は高トルク区間より高く維持することができる。
【0126】
また、スイッチ駆動部500bは、トルクは高効率区間より低くなるが速度が増加する高速度区間、例えばモータの毎分当りの回転数が600〜10000rpmである場合、、図8に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び内側スイッチ素子200b、203b、206bを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち外側スイッチ素子202b、205b、208bをターンオフさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0127】
これと異なって、スイッチ駆動部500bは、高速度区間で、図9に図示されたように、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち内側スイッチ素子200b、203b、206bをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び外側スイッチ素子202b、205b、208bを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101b、103b、105bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0128】
この際、スイッチ駆動部500bは、電源部10bを制御して、各相の内側コイル100b、102b、104bまたは外側コイル101b、103b、105bに定格電流(例えば、70A)が供給されるようにする。
【0129】
このように、各相の内側コイル100b、102b、104bまたは外側コイル101b、103b、105bのうち何れか一つにのみ定格電流が供給されると、内側コイル100b、102b、104b及び外側コイル101b、103b、105bに定格電流が供給される時よりは電流供給量が減少してトルクがより低くなるが、速度は高効率区間より高く維持することができる。
【0130】
上記のような本発明によると、内側ロータ及び外側ロータを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎にもっとも最適化された制御が可能になる。
【0131】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【0132】
図10は本発明の第1及び2実施例による駆動装置が適用されたスイッチドリラクタンスモータの概略的な断面図であり、図11は図10に図示されたスイッチドリラクタンスモータの斜視図である。
【0133】
図示されたように、前記スイッチドリラクタンスモータ1100は、外側ロータ1110と、ステータ1120と、内側ロータ1130と、を含むダブルロータ型スイッチドリラクタンスモータである。
【0134】
前記外側ロータ1110は前記ステータ1120の外周部に位置され、前記内側ロータ1130は前記ステータ1120の内周部に回転可能に位置されており、前記外側ロータ1110及び内側ロータ1130は、それぞれ前記ステータ1120とのリラクタンストルクによって一方向に回転する。
【0135】
より具体的には、前記外側ロータ1110には、内周面に沿って等間隔に突出された複数の突極1111が形成される。また、前記内側ロータ1130には、外周面に沿って等間隔に突出された複数の突極1131が形成される。
【0136】
また、前記ステータ1120は、前記外側ロータ1110の内部に備えられ、複数個の外側ステータコア1121と、コイル1122と、支持材1123と、冷却パイプ1124と、内側ステータコア1125と、を含む。
【0137】
前記外側ステータコア1121は、前記外側ロータ1110の突極1111に向って突出された一対の外側ステータ突極1121aと、前記一対の外側ステータ突極1121aの一端部を連結支持する外側ステータヨーク1121bとを備え、パイ(π)状からなる。
【0138】
また、前記一対の外側ステータ突極1121aに、それぞれコイル1122が巻回される。
【0139】
前記内側ステータコア1125は、前記内側ロータ1130の突極1131に向って突出された一対の内側ステータ突極1125aと、前記内側ステータ突極1125aの一端部を連結支持する内側ステータヨーク1125bとを備え、パイ(π)状からなる。また、前記一対の内側ステータ突極1125aは互いに平行に配置される。このように形成される場合、磁束の方向が内側ステータ突極1125aの両側方向に偏ることを防止することができる。
【0140】
また、前記一対の内側ステータ突極1125aに、それぞれコイル1122が巻回される。
【0141】
また、前記支持材1123は、前記複数個の外側ステータコア1121の間、内側ステータコア1125の間、コイル1122が巻回された外側ステータ突極1121aの間、コイル1122が巻回された内側ステータ突極1125aの間に満たされる。前記支持材により、ステータ1120の強度が向上され、騷音及び振動が低減される。また、前記支持材は、非磁性体または絶縁物質からなる。
【0142】
前記冷却パイプ1124は、高速運転により発生した熱を放出させるためのものであり、前記支持材1123に挿入された状態で、前記複数個の外側ステータコア1121の間に位置される。また、前記冷却パイプ1124は、内部に水が流れる水冷パイプに構成されることができる。
【0143】
このように構成されることにより、前記スイッチドリラクタンスモータ1100において、前記コイル1122に電流を印加することにより励磁されて発生した磁束は、図10に矢印で示したように、外側ステータコア1121の一対の外側ステータ突極1121aのうち一方の外側ステータ突極1121aから外側ロータ1110の突極1111を経て流れ、他方の外側ステータ突極1121aに流れるようになる。
【0144】
また、内側ステータコア1125の一対の内側ステータ突極1125aのうち一方の内側ステータ突極1125aから内側ロータ1130の突極1131を経て流れ、他方の内側ステータ突極1125aに流れるようになる。
【0145】
これにより、磁束が外側ロータ1110及び内側ロータ1130の両方で短い経路を解して流れ、コアロス(core loss)が減少し、スイッチドリラクタンスモータがダブルロータに構成されることにより、高い効率のトルク及び出力が得られるだけでなく、磁束の流れにバランスが取れることができる。
【0146】
また、前記外側ロータは、前記複数個の突極の間に満たされた防音材(不図示)をさらに含むことができ、前記防音材は非磁性体または絶縁物質からなる。
【0147】
また、前記スイッチドリラクタンスモータ1100は、前記外側ステータコア1121がステータ1120の円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコア1125がステータ1120の円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されており、前記外側ステータ突極1121a及び内側ステータ突極1125aにそれぞれコイル1122が巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータ1110の突極1111は外側ロータ1110の円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータ1130の突極1131は内側ロータ1130の円周方向に対して等ピッチで10個が形成される。
【0148】
また、前記スイッチドリラクタンスモータは、内側ステータコア及び外側ステータコアがステータの円周方向に対して等ピッチで12個が形成され、外側ロータの突極及び内側ロータの突極が円周方向に対して等ピッチでそれぞれ20個が形成された倍数構造に構成されることもできる。
【0149】
図12は本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法のフローチャートである。
【0150】
まず、電源をターンオンすると(S101)、初期整列を行う(S102)。このように初期整列を行う理由は、SRMのロータの突極及びステータの特性上、トルク(torque)がゼロ(Zero)である点が存在するためである。即ち、ステータとロータの突極との間の斥力による非正常的なパーキングを防止するためである。
【0151】
ここで、初期整列の方法としては、スイッチ駆動部がスイッチ素子(図2の場合は共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子、図6の場合は上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子)に小さいパルスを多数出力して、電流をコイルに一時的に印加する方法が用いられることができる。
【0152】
前記段階S102のように初期整列を終了すると、ロータが正常なパーキング位置に位置するように、一定時間の空白時間を置く(S103)。本発明では、空白時間を約1秒程度置くと仮定する。
【0153】
上記のような段階を経てロータが正常なパーキング位置に位置されると、パーキング位置からロータが離脱するように、スイッチ駆動部は大きいパルス(離脱パルス)、即ち、多くの電流をコイルに印加する(S104)。
【0154】
上記のように離脱パルスをコイルに加えて瞬間トルクを発生させると、ロータが回転を始めるようになり、スイッチ駆動部は、各相のスイッチ素子(図2の場合は共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子、図6の場合は上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子)に駆動制御信号を順に印加し、電源部を制御して最大電流がSRMに供給されるようにしてロータを回転させ、継続して制御信号のデューティ比を増加させることによりロータの回転速度を増加させる(S105)。
【0155】
ここで、デューティ比を増加させるということは、スイッチ素子のターンオン時間を長くするということであり、これは、コイルにより多くの電流を流してロータが速く回転するようになることを意味する。
【0156】
その後、フォトセンサを用いてロータの回転速度及び位相を検知し、毎分当りの回転数を第1基準数と比較する(S106)。
【0157】
前記段階S106の比較結果、検知されたモータの毎分当りの回転数が第1基準数(例えば200rpm)より速くなると、スイッチ駆動部は高効率区間に進入したと判断し、電源部を制御して、SRMに印加される電流を最大電流から定格電流に変換して供給されるようにする(S107)。
【0158】
その後、スイッチ駆動部は継続して駆動制御信号のデューティ比を増加させることにより、ロータの回転速度を増加させる(S108)。
【0159】
ここで、デューティ比を増加させるということは、スイッチ素子(図2の場合は共通スイッチ素子及び下位スイッチ素子、図6の場合は上位スイッチ素子及び共通スイッチ素子)のターンオン時間を長くするということであり、これは、コイルにより多くの電流を流して、ロータが速く回転するようになることを意味する。
【0160】
その後、フォトセンサを用いてロータの回転速度及び位相を検知し、毎分当りの回転数を第2基準数と比較する(S109)。
【0161】
前記段階S109の比較結果、検知されたモータの毎分当りの回転数が第2基準数(例えば600rpm)より速くなると、スイッチ駆動部は高速度区間に進入したと判断し、各相のスイッチ素子のうち内側コイルまたは外側コイルに対応するスイッチ素子にのみターンオン制御信号を供給することで、内側コイルまたは外側コイルにのみ電流が供給されるようにする(S110)。
【0162】
例えば、図2に図示された駆動装置を用いて上記の駆動方法を施す場合には、スイッチ駆動部500aは、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び内側スイッチ素子201a、204a、207aを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち外側スイッチ素子202a、205a、208aをターンオフさせることで、各相の内側コイル100a、102a、104aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0163】
これと異なって、スイッチ駆動部500aは、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち内側スイッチ素子201a、204a、207aをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200a〜208aのうち共通スイッチ素子200a、203a、206a及び外側スイッチ素子202a、205a、208aを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101a、103a、105aにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0164】
また、他の例としては、図6に図示された駆動装置を用いて上記の駆動方法を施す場合には、スイッチ駆動部500bは、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び内側スイッチ素子200b、203b、206bを順にターンオンさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち外側スイッチ素子202b、205b、208bをターンオフさせることで、各相の内側コイル100b、102b、104bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにする。
【0165】
これと異なって、スイッチ駆動部500bは、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち内側スイッチ素子200b、203b、206bをターンオフさせ、各相のスイッチ素子200b〜208bのうち共通スイッチ素子201b、204b、207b及び外側スイッチ素子202b、205b、208bを順にターンオンさせることで、各相の外側コイル101b、103b、105bにのみ電流が供給されて磁界が誘導されるようにすることもできる。
【0166】
一方、スイッチ駆動部は、比較結果、モータの毎分当りの回転数が第2基準数以下であると、デューティ比を調整する過程を継続する。
【0167】
また、外部電源をターンオフすると(S111)終了し、以後に外部電源が再びターンオンされるか否かを判断して(S101)、電源がターンオンされると前記過程を繰り返す。
【0168】
上記のような本発明によると、内側ロータと外側ロータとを個別的に駆動させることにより、高トルク区間、高効率区間及び高速度区間からなる駆動状態に応じて、区間毎にもっとも最適化された制御が可能になる。
【0169】
特に、本発明によると、高速度区間で内側ロータと外側ロータのうち何れか一つのみを駆動させることにより、効率的な駆動が可能になる。
【0170】
以上、本発明の好ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は上述の特定実施例に限定されず、請求範囲にて請求する本発明の旨を外れずに、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは明らかであり、このような変形実施は本発明の技術的思想から個別的に理解されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】従来発明によるスイッチドリラクタンスモータの概略的な断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【図3】図2のスイッチ駆動部において、高トルク区間と高効率区間で出力される制御信号の波形図である。
【図4】図2のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第1実施例による波形図である。
【図5】図2のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第2実施例による波形図である。
【図6】本発明の第2実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の回路図である。
【図7】図6のスイッチ駆動部において、高トルク区間と高効率区間で出力される制御信号の波形図である。
【図8】図6のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第1実施例による波形図である。
【図9】図6のスイッチ駆動部において、高速度区間で出力される制御信号の第2実施例による波形図である。
【図10】本発明の第1及び第2実施例による駆動装置が適用されたスイッチドリラクタンスモータの概略的な断面図である。
【図11】図10に図示されたスイッチドリラクタンスモータの斜視図である。
【図12】本発明の第1実施例によるスイッチドリラクタンスモータの駆動方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0172】
10a、10b 電源部
100a〜105a、100b〜105b コイル
200a〜208a、200b〜208b スイッチ素子
300a、300b キャパシタ
400a〜408a、400b〜408b ダイオード
500a、500b スイッチ駆動部
1100 スイッチドリラクタンスモータ
1110 外側ロータ
1111 突極
1120 ステータ
1121 ステータコア
1122 コイル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電流を供給する電源部と、
前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN対の下位スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N対の下位スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結された2N個の第1フリーホイールダイオードと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN個の第2フリーホイールダイオードと、
前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項2】
前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項3】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項4】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項3に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項5】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項6】
前記モータは、
内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、
外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、
前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、
前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項7】
前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする請求項6に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項8】
前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする請求項6に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項9】
直流電流を供給する電源部と、
前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN対の上位スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N個の共通スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結されたN個の第1フリーホイールダイオードと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN対の第2フリーホイールダイオードと、
前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項10】
前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項11】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項12】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項11に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項13】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項14】
前記モータは、
内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、
外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、
前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、
前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項15】
前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする請求項14に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項16】
前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする請求項14に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項17】
(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN対の下位スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、
(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項18】
(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、
(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む請求項17に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項19】
(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、
(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む請求項18に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項20】
(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN対の上位スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、
(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項21】
(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、
(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む請求項20に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項22】
(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、
(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む請求項21に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項1】
直流電流を供給する電源部と、
前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN対の下位スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N対の下位スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結された2N個の第1フリーホイールダイオードと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN個の第2フリーホイールダイオードと、
前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項2】
前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項3】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項4】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項3に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項5】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項6】
前記モータは、
内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、
外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、
前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、
前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項7】
前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする請求項6に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項8】
前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする請求項6に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項9】
直流電流を供給する電源部と、
前記電源部から供給される電流によって磁界を誘導して、スイッチドリラクタンスモータに駆動力を提供する、並列に2個が対をなすN対のコイルと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結され、前記電源部から供給される直流電流を開閉するN対の上位スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結され、前記N対のコイルを経由した電流を開閉するN個の共通スイッチ素子と、
前記N対のコイルのそれぞれの下部と前記N個の共通スイッチ素子とのそれぞれの連結点に一端子が連結され、電源供給端子に他端子がそれぞれ連結されたN個の第1フリーホイールダイオードと、
前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部と接地との間に連結されたN対の第2フリーホイールダイオードと、
前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供して、N対のコイルに順に電流が供給されるようにするスイッチ駆動部と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項10】
前記電源部から供給される直流電流を平滑化して前記N対のコイルに供給し、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子がターンオフされる時、前記N対のコイルの残留電流を充電するキャパシタをさらに含む請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項11】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より小さいと、前記電源部を制御して最大電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項12】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第1基準数より大きいと、前記電源部を制御して定格電力が供給されるようにすることを特徴とする請求項11に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項13】
前記スイッチ駆動部は、前記スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して、第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子に制御信号を提供することを特徴とする請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項14】
前記モータは、
内周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された外側ロータと、
外周面に沿って等間隔に突出された複数個の突極が形成された内側ロータと、
前記外側ロータの内部に備えられ、前記内側ロータが回転可能であるように内周部に備えられており、前記外側ロータの突極に向って突出された一対の外側ステータ突極及び前記外側ステータ突極を連結支持する外側ステータヨークからなる複数個の外側ステータコアと、前記内側ロータの突極に向って突出された一対の内側ステータ突極及び前記内側ステータ突極を連結支持する内側ステータヨークからなる複数個の内側ステータコアと、を含むステータと、を備え、
前記N対のコイルは、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ巻回されていることを特徴とする請求項9に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項15】
前記外側ステータコアは、パイ(π)状からなることを特徴とする請求項14に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項16】
前記外側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して外周面に沿って等ピッチで6個が形成され、前記内側ステータコアは前記ステータの円周方向に対して内周面に沿って等ピッチで6個が形成されて、前記外側ステータ突極及び内側ステータ突極にそれぞれ前記コイルが巻回されて3相巻線からなり、前記外側ロータの突極は外側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成され、前記内側ロータの突極は内側ロータの円周方向に対して等ピッチで10個が形成されることを特徴とする請求項14に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置。
【請求項17】
(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN対の下位スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、
(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項18】
(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、
(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む請求項17に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項19】
(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、
(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N個の共通スイッチ素子及びN対の下位スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む請求項18に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項20】
(A)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対のコイルのそれぞれのコイル上部に直列連結されたN対の上位スイッチ素子及び前記N対のコイルのそれぞれのコイル下部に直列連結されたN個の共通スイッチ素子を制御して離脱パルスを加えることにより、前記スイッチドリラクタンスモータを駆動させる段階と、
(B)前記スイッチ駆動部が、前記スイッチドリラクタンスモータのN対のコイルに、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御して最大電流を供給することにより、前記スイッチドリラクタンスモータを回転させる段階と、を含むスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項21】
(C)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第1基準数と比較する段階と、
(D)スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第1基準数より大きいと、電源部を制御して定格電流が前記N対のコイルに供給されるようにする段階と、をさらに含む請求項20に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【請求項22】
(E)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数を検出して第2基準数と比較する段階と、
(F)前記スイッチ駆動部が、スイッチドリラクタンスモータの毎分当りの回転数が第2基準数より大きいと、前記N対のコイルに対してそれぞれのコイルのうち何れか一つのコイルにのみ電流が流れるように、前記N対の上位スイッチ素子及びN個の共通スイッチ素子を制御する段階と、をさらに含む請求項21に記載のスイッチドリラクタンスモータの駆動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−99241(P2013−99241A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−39710(P2012−39710)
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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