スイングアウト外科手術カメラ
【課題】外科手術器具に取り付け可能なスイングアウトカメラを提供すること。
【解決手段】細長い管状部材であって、長手方向軸を規定し、細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、細長い管状部材は、そこを外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、外科手術カメラであって、細長い管状部材の遠位端の方に細長い管状部材に回転可能に結合され、外科手術カメラは、該カメラが実質的に細長い管状部材の内腔内に配置される閉鎖位置と、該カメラが実質的に細長い管状部材の該内腔から動かされる開放位置との間で回転可能であり、外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の該内腔内において外科手術カメラの近位表面と接触すると、閉鎖位置から開放位置に外科手術カメラが並進することを容易にするように構成される近位表面を含む、外科手術カメラとを備えている、外科手術カメラアセンブリ。
【解決手段】細長い管状部材であって、長手方向軸を規定し、細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、細長い管状部材は、そこを外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、外科手術カメラであって、細長い管状部材の遠位端の方に細長い管状部材に回転可能に結合され、外科手術カメラは、該カメラが実質的に細長い管状部材の内腔内に配置される閉鎖位置と、該カメラが実質的に細長い管状部材の該内腔から動かされる開放位置との間で回転可能であり、外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の該内腔内において外科手術カメラの近位表面と接触すると、閉鎖位置から開放位置に外科手術カメラが並進することを容易にするように構成される近位表面を含む、外科手術カメラとを備えている、外科手術カメラアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2011年3月24日に出願された、表題が「Swing−Out Surgical Camera」である米国仮特許出願第61/466,979号の優先権および利益を主張し、この仮特許出願の内容全体が、本明細書において、参照によって本明細書により援用される。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、外科手術器具に関し、より詳細には内部外科手術部位内におけるより良い視覚化を提供するために外科手術器具に取り付け可能なスイングアウト(swing−out)カメラに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の背景)
内視鏡外科手術処置は、最小侵襲性処置であり、最小侵襲性処置において、手術は、体における小さな入口開口部を通って挿入される細長い器具を用いることによって体内において行われる。最小侵襲性処置は、開放外科手術処置と比較して、回復時間をより早くし、入院期間をより短くすることが可能であるという点で望ましい。最小侵襲性処置はまた、(内部および外部の両方に)残す瘢痕を最小にし、回復期間中における患者の不快感を減少させる。しかしながら、体内への入口開口部の内部寸法は必然的に小さいので、体内の外科手術部位にアクセスするために細長く小直径の器具のみが用いられ得る。
【0004】
典型的な最小侵襲性外科手術処置中、外科手術カメラまたは内視鏡は、体におけるアクセス開口部を通って挿入されて、外科医が体内の部位を見ることを可能にする。理解され得るように、これらのカメラは、他の外科手術器具の挿入のために作られるアクセス開口部の他に追加のアクセス開口部を必要とするのみならず、これらのカメラはまた、体内の外科手術部位内において他の外科手術器具が操作されるたびにかつ/または新しい器具が外科手術部位の中に導入されるたびに、操作および/もしくは再位置決めを必要とし得る。従って、別個のアクセス開口部を必要とせず、体内の外科手術部位内において他の外科手術器具と連動して動くことが可能な最小侵襲性外科手術カメラが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本開示の一実施形態に従って、外科手術カメラアセンブリが提供される。外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と、外科手術カメラとを含む。細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を含む。細長い管状部材の内腔は、そこを外科手術器具が通過することを可能にするように構成される。外科手術カメラは、細長い管状部材に回転可能に結合される。具体的には、外科手術カメラは、外科手術カメラが実質的に細長い管状部材の内腔内に配置される閉鎖位置と、外科手術カメラが実質的に細長い管状部材の内腔から動かされる開放位置との間で回転可能である。外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の内腔を通過すると、閉鎖位置から開放位置に回転させられる。特に、外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の内腔内において外科手術カメラの近位表面と接触すると、閉鎖位置から開放位置に外科手術カメラが並進することを容易にするように構成される近位表面を含む。
【0006】
一実施形態において、外科手術カメラは、閉鎖位置の方に付勢される。
【0007】
別の実施形態において、外科手術カメラの近位表面は、らせん形状構成を規定する。
【0008】
なおも別の実施形態において、外科手術カメラアセンブリは、1つ以上の洗浄要素をさらに含む。洗浄要素(単数または複数)は、外科手術カメラが閉鎖位置と開放位置との間で動くと、外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成され、例えば、洗浄要素は、カメラが閉鎖位置と開放位置との間で回転させられると、外科手術カメラのレンズをきれいにぬぐうように構成され得る。
【0009】
さらに別の実施形態において、細長い管状部材は、その内腔内に配置されるシール部材を含む。シール部材は、細長い管状部材の内腔を通って流体が漏れることを防ぐように構成される。シール部材は、ゼロ閉鎖シールであり得、すなわち細長い管状部材の内腔を通って挿入される外科手術器具がないときに流体密閉のシール作り得、かつ/または細長い管状部材の内腔を通って挿入された外科手術器具の周りにシール作るように構成され得る。さらに、例えば、ゼロ閉鎖シールおよび器具シールの両方などの複数のシールが提供され得る。
【0010】
なおもさらに別の実施形態において、外科手術カメラは、1つ以上のヒンジジョイントを介して細長い管状部材にヒンジで動くように結合される。そのような実施形態において、外科手術カメラは、開放位置と閉鎖位置との間でヒンジ(単数または複数)の周りに回転可能である。
【0011】
外科手術カメラアセンブリの別の実施形態がまた、本開示に従って提供され得る。この実施形態において、外科手術カメラアセンブリは、長手方向軸を規定し細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有する細長い管状部材を含む。細長い管状部材は、そこを外科手術器具が通過することを可能にするように構成される。カプセルは、細長い管状部材の遠位端において細長い管状部材に結合され、カプセルが細長い管状部材の遠位端に隣接する関係で配置される初期位置と、カプセルが細長い管状部材から間隔を空けて置かれる延長位置との間で細長い管状部材に対して長手方向に並進可能である。カプセルは、カプセルが外科手術器具の長手方向へ並進と関連して長手方向に並進させられるように、細長い管状部材の内腔、およびカプセルを通って規定される内腔を少なくとも部分的に外科手術器具が通過すると、外科手術器具とドッキングするように構成される。外科手術カメラは、カプセルに回転可能に結合される。具体的には、外科手術カメラは、外科手術カメラが実質的にカプセルの内腔内に配置される閉鎖位置と、外科手術カメラが実質的にカプセルの内腔から動かされる開放位置との間で回転可能である。外科手術カメラは、初期位置と延長位置との間でカプセルと関連して並進させられる。
【0012】
一実施形態において、カプセルは、後退位置の方に付勢される。さらに、外科手術カメラは、上記の任意の実施形態おける場合と類似して構成され得る。
【0013】
別の実施形態において、カプセルは、ピックアップ要素を含み、ピックアップ要素は、カプセルの遠位端に配置され、カプセルの内腔の中に内部に延びる。ピックアップ要素は、外科手術器具がカプセルの内腔を少なくとも部分的に通過すると、外科手術器具にカプセルをドッキングさせるように構成される。
【0014】
なおも別の実施形態において、カプセルは、細長い管状部材に解除可能に結合される。
【0015】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端に向けて該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが該細長い管状部材の該内腔から実質的に移動した開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは近位表面を含み、該近位表面は、該外科手術器具が該細長い管状部材の該内腔内において該外科手術カメラの該近位表面と接触すると、該閉鎖位置から該開放位置に向かう外科手術カメラの並進を容易にするように構成される、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
(項目2)
上記外科手術カメラは、該閉鎖位置に向けて付勢される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目3)
上記外科手術カメラの上記近位表面は、らせん形状構成を規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目4)
少なくとも1つの洗浄要素をさらに備え、該少なくとも1つの洗浄要素は、上記外科手術カメラが上記閉鎖位置から上記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目5)
上記細長い管状部材の上記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通って流体が漏れることを防ぐように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目6)
上記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して上記細長い管状部材にヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、上記開放位置と閉鎖位置との間で、該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目7)
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
該細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルであって、該カプセルは、該カプセルが該細長い管状部材の該遠位端に当接する関係で配置される初期位置と、該カプセルが該細長い管状部材から間隔を空けて置かれる延長位置との間で該細長い管状部材に対して長手方向に並進可能であり、該カプセルは、該カプセルが該外科手術器具の長手方向の並進と関連して長手方向に並進させられるように、該細長い管状部材の該内腔を通り、かつ、該カプセルを介して規定される内腔を少なくとも部分的に通る、該外科手術器具の通過の際に、該外科手術器具とドッキングするように構成される、カプセルと、
該カプセルに回転可能に結合される外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔から動かされる開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは、該初期位置と該延長位置との間で該カプセルと関連して並進する、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
(項目8)
上記外科手術カメラは、上記閉鎖位置に向けて付勢される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目9)
上記カプセルは、収縮位置に向けて付勢される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目10)
上記外科手術カメラは、上記外科手術器具が上記細長い管状部材の内腔から上記カプセルの内腔の中に通過すると、上記閉鎖位置から上記開放位置に回転する、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目11)
上記カプセルは、ピックアップ要素を含み、該ピックアップ要素は、該カプセルの遠位端に配置され、上記外科手術器具が少なくとも部分的に該カプセルの内腔を通過すると、該カプセルの内腔の中に内部に延び、該外科手術器具に該カプセルをドッキングさせる、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目12)
上記カプセルは、少なくとも1つの洗浄要素をさらに含み、該少なくとも1つの洗浄要素は、上記外科手術カメラが上記閉鎖位置から上記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目13)
上記細長い管状部材の上記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通る流体の漏れを防ぐように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目14)
上記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して上記カプセルにヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、上記開放位置と閉鎖位置との間で該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目15)
上記カプセルは、上記細長い管状部材に解除可能に結合される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目16)
内部外科手術部位内での視覚化を提供するシステムであって、
外科手術カメラアセンブリであって、該外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と外科手術カメラとを含み、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端を向いて、該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラアセンブリは、該細長い管状部材の遠位端が該内部外科手術部位内に配置されるように、組織の開口部を通して挿入されるように構成される、外科手術カメラアセンブリと、
該細長い管状部材の内腔を通して外科手術器具を挿入する手段と、
該外科手術器具が該外科手術カメラの近位表面に接触するように該細長い管状部材の内腔を通して該外科手術器具を遠位に並進させる手段と、
該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置から、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔から動かされ、該外科手術器具が該内腔を通過することを可能にする開放位置に該外科手術カメラを回転させるように推進する手段と
を含む、システム。
(項目17)
上記外科手術カメラの上記近位表面は、らせん形状構成を規定し、上記閉鎖位置から上記開放位置への該外科手術カメラの回転を容易にする、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目18)
上記外科手術カメラが上記閉鎖位置に戻るように上記細長い管状部材の上記内腔から上記外科手術器具を除去する手段をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目19)
上記細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルをさらに包含し、該カプセルは、該カプセルを通って延びる内腔を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目20)
上記カプセルが上記外科手術器具とドッキングするように、該外科手術器具を遠位に並進させて、該外科手術器具が該カプセルの上記内腔の中に延びる手段と、
該カプセルが後退位置から延長位置に該細長い管状部材に対して同様に遠位に並進させられるように、該外科手術器具をさらに遠位に並進させる手段と
をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目16A)
内部外科手術部位内での視覚化を提供する方法であって、
外科手術カメラアセンブリを提供するステップであって、該外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と外科手術カメラとを含み、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端を向いて、該細長い管状部材に回転可能に結合される、ステップと、
該細長い管状部材の遠位端が該内部外科手術部位内に配置されるように、組織の開口部を通して該外科手術カメラアセンブリを挿入するステップと、
該細長い管状部材の内腔を通して外科手術器具を挿入するステップと、
該外科手術器具が該外科手術カメラの近位表面に接触するように該細長い管状部材の内腔を通して該外科手術器具を遠位に並進させるステップであって、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置から、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔から動かされ、該外科手術器具が該内腔を通過することを可能にする開放位置に該外科手術カメラを回転させるように推進する、ステップと
を包含する、方法。
(項目17A)
上記外科手術カメラの上記近位表面は、らせん形状構成を規定し、上記閉鎖位置から上記開放位置への該外科手術カメラの回転を容易にする、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18A)
上記外科手術カメラが上記閉鎖位置に戻るように上記細長い管状部材の上記内腔から上記外科手術器具を除去するステップをさらに包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19A)
上記細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルをさらに包含し、該カプセルは、該カプセルを通って延びる内腔を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20A)
上記カプセルが上記外科手術器具とドッキングするように、該外科手術器具を遠位に並進させて、該外科手術器具が該カプセルの上記内腔の中に延びるステップと、
該カプセルが後退位置から延長位置に該細長い管状部材に対して同様に遠位に並進させられるように、該外科手術器具をさらに遠位に並進させるステップと
をさらに包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
【0016】
(摘要)
外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と、外科手術カメラとを含む。細長い管状部材は、そこを通って延びる内腔を含み、内腔は、外科手術器具が通過することを可能にするように構成される。外科手術カメラは、細長い管状部材の遠位端の方に細長い管状部材に回転可能に結合され、細長い管状部材に対して閉鎖位置と開放位置の間で回転可能である。外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の内腔を通過すると、閉鎖位置から開放位置に回転させられ、外科手術器具が細長い管状部材の内腔内において外科手術カメラの近位表面と接触すると、閉鎖位置から開放位置に外科手術カメラが並進することを容易にするように構成される近位表面を含む。
【0017】
主題の器具の様々な実施形態が、図面を参照して本明細書に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本開示の一実施形態に従って提供される外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラアセンブリの外科手術カメラは、初期位置に配置されるカメラである。
【図2】図2は、図1の外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラは、開放位置に配置される。
【図3】図3は、図1の外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラは、開放および延長の位置に配置される。
【図4】図4は、組織の開口部を通って挿入された、図1の外科手術カメラアセンブリの側断面図である。
【図5】図5は、外科手術器具が組織を通って挿入されかつ外科手術カメラが開放位置にある状態で、組織の開口部を通って挿入された、図1の外科手術カメラアセンブリの側断面図である。
【図6】図6は、外科手術器具が組織を通ってさらに挿入されかつ外科手術カメラが開放および延長の位置にある状態で、組織の開口部を通って挿入された、図1の外科手術カメラアセンブリの側断面図である。
【図7】図7は、本開示に従って提供される外科手術カメラアセンブリの別の実施形態の側斜視図であり、ここで、外科手術カメラアセンブリの外科手術カメラは、初期位置に配置されるカメラである。
【図8】図8は、図7の外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラは、開放位置に配置される。
【図9A】図9Aは、図7の外科手術カメラアセンブリの長手方向断面図であり、ここで、外科手術カメラは、初期位置に配置される。
【図9B】図9Bは、図7の外科手術カメラアセンブリの長手方向断面図であり、ここで、外科手術カメラアセンブリを通って挿入された外科手術器具は、外科手術カメラを初期位置から開放位置に推進している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(詳細な説明)
本開示の複数の実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、図面において、似ている参照数字は、類似するかまたは同一の要素を識別する。本明細書において用いられる場合、用語「遠位」は、ユーザからより遠くにあると説明されている位置をいい、一方、用語「近位」は、ユーザにより近くにあると説明されている位置をいう。
【0020】
ここで図1〜図3を参照すると、本開示に従って提供される外科手術カメラアセンブリは、全体として参照数字10によって識別されて示される。外科手術カメラアセンブリ10は、長手方向軸「A−A」を規定し、細長い管状部材100を通って長手方向に延びる内腔110を有する、細長い管状部材またはカニューレ100と、カプセル200であって、細長い管状部材100の遠位端120において細長い管状部材100に結合され、細長い管状部材100の内腔110に実質的に整列しているカプセル200を通って長手方向に延びる内腔210を有する、カプセル200と、カプセル200に結合される外科手術カメラ300とを含む。より詳細に下記に説明されるように、外科手術カメラ300は、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210内に配置される、すなわち外科手術カメラ300がカプセル200の寸法を超えて延びないような場合である閉鎖位置(図1)と、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210から間隔を空けて置かれる、すなわち外科手術カメラ300がカプセル200から動かされ、カプセル200に隣接して位置を決められる場合である開放位置(図2〜図3)との間で、外科手術カメラ300がカプセル200に対して回転可能であるようにカプセル200に回転可能に取り付けられる。さらに、カプセル200、およびカプセル200に結合される外科手術カメラ300の両方とも、カプセル200が細長い管状部材100の遠位端120に隣接する関係で配置される場合である後退位置(図1〜図2)と、カプセル200および外科手術カメラ300が長手方向に動かされる、すなわち細長い管状部材100の遠位端120から長手方向に間隔を空けて置かれる場合である延長位置(図3)との間で、細長い管状部材100に対して長手方向に並進可能である。
【0021】
引き続き図1〜図3を参照すると、細長い管状部材100は、任意の適切な生体適合性材料から形成され、例えば、外科手術アクセスポート(図示されていない)、組織の切開部、または自然の体のオリフィスなど、組織「T」における開口部を通って挿入され、内部外科手術部位「S」に隣接して位置決めするように(図5〜図6を参照されたい)、寸法設定される。細長い管状部材100の内腔110は、例えば外科手術器具「I」などの外科手術器具が内腔110を通って内部外科手術部位「S」の中に通過することを可能にするほど十分な直径を規定する(図5〜図6を参照されたい)。さらに、図4〜図6に示されるように、細長い管状部材100はまた、内腔110内に配置されるシール部材130を含み得る。シール部材130は、ゼロ閉鎖シールとして、すなわち内腔110を通って挿入される外科手術器具がないときに実質的に流体密閉のシールが作られるように構成され得、かつ/または器具シールとして、すなわち内腔110を通って挿入された外科手術器具の周りに実質的に流体密閉のシール作るように構成され得る。あるいは、例えばゼロ閉鎖シールおよび器具シールなど複数のシール部材130が提供され得る。下記に詳細に説明されるように、細長い管状部材100は、特に外科手術カメラアセンブリ10と共に用いるように構成され得るか、または、単に任意の適切な細長い管状部材もしくはカプセル200およびその上の外科手術カメラ300を係合するように構成されるカニューレ100であり得る。換言すると、細長い管状部材100は、カプセル200および外科手術カメラ300と一体に関連付けられ得るか、またはカプセル200および外科手術カメラ300は、任意の特定の細長い管状部材100とは無関係であり得、従って、適切な細長い管状部材100間においてカプセル200および外科手術カメラ300の交換および/または移動を可能にし得る。
【0022】
図1〜図3に示されるように、また上記に言及されたように、カプセル200は、細長い管状部材100の遠位端120において細長い管状部材100に結合される。カプセル200は、カプセル200を通って長手方向に延びる内腔210を有する概ね管状の構成を規定し、細長い管状部材100の延長部として働くように、すなわち内腔110および210が実質的に互いに整列して(すなわち、同軸で)、細長い管状部材100の内腔110を通ってカプセル200の内腔210の中に外科手術器具を挿入することを可能にするように、細長い管状部材100の直径に類似した直径を規定し得る。
【0023】
引き続き図1〜図3を参照すると、カプセル200は、細長い管状部材100に可動であるように結合される。より具体的には、カプセル200は、カプセル200を後退位置に方に付勢しながら、細長い管状部材100に対してカプセル200の長手方向の延長および後退を可能にする1つ以上の板ばね230を介して細長い管状部材100に結合される。しかしながら、カプセル200がカプセル200の延長および後退を可能にする任意の他の適切な機構を介して細長い管状部材100に結合されることも想定される。さらに、板ばね230が例えば解除可能ラッチ機構(図示されていない)または任意の他の適切な機構を介して細長い管状部材100に取り外し可能に結合され、その結果、カプセル200および板ばね230が他の適切な細長い管状部材またはカニューレ100に交換され得かつ/または移動させられ得ることが想定される。
【0024】
後退位置において図1および図2に示されるように、カプセル200は、細長い管状部材の遠位端120に隣接する関係で配置される。この位置において、板ばね230は、休止位置にあり、細長い管状部材100の遠位端120に隣接する方にカプセル200を付勢する。カプセル200は、その遠位端242に配置されるドッキング要素240をさらに含む。ドッキング要素240は、カプセル200からカプセル200の内腔210の中に半径方向に内側に延びて、減少した内径「D」を規定する。そのようなものとして、外科手術器具「I」(図5〜図6)が内腔210の減少した直径部分の中に入るか、または外科手術器具「I」(図5〜図6)がドッキング要素240と接触すると、カプセル200は、外科手術器具「I」の遠位端において「ドッキングされる」(図5〜図6)。例えば、図5〜図6を参照して下記に詳細に説明されるように、ドッキング要素240によって作られる、内腔210の減少した直径部分は、そこを外科手術器具「I」のエンドエフェクタ「E」が通過することを可能にするが、そこを外科手術器具「I」のシャフト「X」が通過することを阻止する。この構成は、外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端においてカプセル200と「ドッキングし」、その結果、外科手術器具「I」がさらに遠位に並進すると、外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端は、ドッキング要素240および従ってカプセル200を遠位に推進する。より詳細には、外科手術器具「I」のこのさらなる遠位の並進は、細長い管状部材100に対しておよび後退位置(図1〜図2)から延長位置(図3)への板ばね230の付勢に対抗して、「ドッキングされた」カプセル200の同様の遠位の並進を引き起こす。
【0025】
図1〜図3をなおも参照すると、カプセル200は、上述のとおりカプセル200に結合された外科手術カメラ300を含む。外科手術カメラ300は、カプセル200に回転可能に結合され、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210内に配置される閉鎖位置(図1)と、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210から間隔を空けて置かれるように外科手術カメラ300がカプセルに隣接する位置に回転させられる開放位置(図2〜図3)との間で、カプセル200に対して可動である。より詳細には、カプセル200は、カプセル200の側部の外周面を貫くウィンドウ250を規定して、開放位置と閉鎖位置との間で外科手術カメラ300が回転することを可能にする。一対のヒンジ252は外科手術カメラ300とカプセル200とを相互に接続して、外科手術カメラ300の回転を可能にする。但し、開放位置と閉鎖位置との間で外科手術カメラ300の回転を可能にする能力のある任意の他の適切な機構(図示されていない)もまた提供され得る。さらにカプセル200は、ウィンドウ250の遠位リム254に配置される、ブラシまたは他の適切な洗浄要素などの1つ以上の洗浄要素260を含み得、洗浄要素は、外科手術カメラ300が開放位置と閉鎖位置との間で動かされるとき、外科手術カメラ300の遠位レンズ320をふき取って清潔にするように構成される。理解され得るように、そのような特徴は、内部外科手術部位「S」の中への外科手術カメラアセンブリ10の挿入中、外科手術カメラ300のレンズ320に蓄積し得る任意の組織、流体および/または他のごみを除去することを助ける(図4〜図6を参照されたい)。
【0026】
図2〜図3に最も良く示されるように、外科手術カメラ300は、外科手術カメラ300のビデオイメージングおよび他の電気部品(明確には図示されていない)を収容する外側ハウジング310と、細長い管状部材100の長手方向軸「A−A」に実質的に平行に整列している遠位レンズ320とを含む。外科手術カメラ300は、無線外科手術カメラとして構成され得るか、または細長い管状部材100を通るかもしくはそれに沿って延び、最終的に外科手術カメラ300を外部ディスプレイ(図示されていない)に結合する配線(明確には図示されていない)を含み得る。さらに、外科手術カメラ300または外科手術カメラ300のヒンジ252は、カプセル200に取り外し可能に結合されて、外科手術カメラアセンブリ10と共に異なるタイプのカメラ300を用いることを可能にし得る。外科手術カメラ300はまた、内部外科手術部位「S」(図4〜図6を参照されたい)内の観察領域を照明する照明源(明確には図示されていない)を含み得る。
【0027】
図1〜図3を再び参照すると、外科手術カメラ300は、閉鎖位置の方に付勢され得、この場合、図1に示されるように、外科手術カメラ300のカメラハウジング310の外周は、カプセル200の外周面と実質的に同一平面となっていて、内部外科手術部位「S」(図4〜図6)の中への外科手術カメラアセンブリ10の挿入を容易にし、外科手術カメラアセンブリ10の捕らまえ(catching)または引っかかり(snagging)の可能性をなくす。さらに外科手術カメラ300は、外科手術器具「I」(図5〜図6)がカプセル200の内腔210の中を通過すると、閉鎖位置から開放位置に動くように構成され得る。より具体的には、外科手術器具「I」(図5〜図6)がカプセル200の内腔210の中を通過すると、外科手術器具「I」(図5〜図6)の遠位端は、外科手術カメラ300に接触して、外科手術カメラ300が閉鎖位置(図1)から開放位置(図2)に回転するように推進し、従って、外科手術器具「I」(図5〜図6)がカプセル200の内腔210をさらに通過することを可能にする。図9A〜図9Bを参照して、より詳細に下記に説明されるように、外科手術カメラ300の外側ハウジング310は、傾斜しているか、ある角度に向けられるか、またはらせん状近位表面330を規定して、外科手術カメラ300が閉鎖位置から開放位置に移行することを容易にし得る。理解され得るように、カプセル200の内腔210から外科手術器具「I」(図5〜図6)を除去すると、外科手術カメラ300は、付勢によって閉鎖位置に戻される。
【0028】
ここで図4〜図6を見ると、外科手術アセンブリ10の使用法および動作が説明される。最初に、外科手術カメラアセンブリ10のカプセル200が交換可能である複数の実施形態において、外科手術アセンブリ10が組み立てられる。より具体的には、外科手術カメラ300を含む適切なカプセル200は、細長い管状部材100と係合される。例えば、細長い管状部材100の寸法または構成など、特定の細長い管状部材100の選択は、行われる外科手術処置、細長い管状部材100を通って挿入される外科手術器具、解剖学的考慮、または他の要因に依存し得る。さらに、カプセル200および/または外科手術カメラ300の構成は、同様にこれらの要因または他の要因に従って選ばれ得る。一旦外科手術カメラ300がカプセル200と係合され、カプセル200が細長い管状部材100と係合されると、外科手術カメラアセンブリ10は、使用する準備が整う。
【0029】
使用時、図4に示されるように、外科手術カメラ300がカプセル200の内腔210内において閉鎖位置に配置され、カプセル200が細長い管状部材100の遠位端120に実質的に隣接して後退位置に配置されている状態で、外科手術カメラアセンブリ10は、組織「T」の開口部を通って挿入され、内部外科手術部位「S」に隣接して位置を決められる。理解され得るように、閉鎖位置および後退位置において、外科手術カメラアセンブリ10は、コンパクトな構成を規定して、内部外科手術部位「S」の中に挿入することおよび内部外科手術部位「S」内における操作を容易にする。さらに閉鎖位置において、外科手術カメラ300は、例えば細長い管状部材100の長手方向軸「A−A」に沿って遠位方向など、外科医が内部外科手術部位「S」を見ることを可能にして、内部外科手術部位「S」に外科手術カメラアセンブリ10の位置決めを助けるようになおも動作可能である。外科手術カメラアセンブリ10が内部外科手術部位内に位置を決められている状態で、シール部材130は、実質的に流体密閉のシールを維持し、従って、内部外科手術部位「S」から流体の漏れ(または内部外科手術部位「S」への進入)を防ぐ。
【0030】
ここで図4〜図5を見ると、一旦外科手術カメラアセンブリ10が所望どおり内部外科手術部位「S」内に位置を決められると、例えば外科手術器具「I」などの外科手術器具は、細長い管状部材100の内腔110を通って挿入され得る。図5に示されるように、外科手術器具「I」は、一対のジョー部材であって、その間で組織を掴む、一対のジョー部材を有するエンドエフェクタアセンブリ「E」を含むが、但し内部外科手術部位「S」内において外科手術機能を行うように動作可能であるエンドエフェクタアセンブリ「E」を有する任意の適切な外科手術器具「I」が細長い管状部材100の内腔110を通って挿入され得ることが想定される。外科手術器具「I」が細長い管状部材100の内腔110を通って遠位に挿入されると、外科手術器具「I」はシール部材130を通過し、シール部材130は外科手術器具「I」を密閉して係合し、内部外科手術部位「S」の実質的に流体密閉のシールを維持する。
【0031】
図4〜図5を引き続き参照すると、細長い管状部材100の内腔110を通って外科手術器具「I」がさらに並進すると、外科手術器具「I」は、ついには外科手術カメラ300のカメラハウジング310と接触するまで前進させられ、外科手術カメラ300のカメラハウジング310は、最初に、カプセル200の内腔210内において閉鎖位置に配置される。外科手術器具「I」が外科手術カメラ300の近位表面330と接触するまで推進させられると、外科手術カメラ300は、スイングアウトされる、すなわち閉鎖位置から開放位置にカプセル200の内腔210から出るように回転させられる。カプセルの内腔210内に外科手術器具「I」の位置を決めることは、外科手術器具「I」がカプセルの内腔210内に位置を決められている間、外科手術カメラ300が閉鎖位置に戻ることを防ぐ。上述のように、またより詳細に下記に説明されるように(図9A〜図9Bを参照されたい)、外科手術カメラ300の近位表面330は、傾斜させられるかまたはある角度に向けられて、外科手術器具「I」によって推進させられると、閉鎖位置から開口位置に外科手術カメラ300を移行させることを容易にし得る。さらに、外科手術カメラ300が閉鎖位置から開放位置に回転すると、これも上述のように、外科手術カメラ300がカプセル200のウィンドウ250を通過するとき、洗浄要素260は、外科手術カメラ300のレンズ320から流体および/またはごみをぬぐい、外科手術300のレンズ320を通る適切な視覚化を確実にすることを助ける。外科手術カメラ300のこの開放位置において、視界の方向は、長手方向軸「A−A」に実質的に平行であり、従って、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」、およびエフェクタアセンブリ「E」に隣接しエフェクタアセンブリ「E」を囲む領域を外科医が見ることを可能にする。
【0032】
図5に示されるように、外科手術カメラ300がカプセル200の内腔210から動かされた状態で、外科手術器具「I」は、長手方向軸「A-A」に沿ってまたカプセル200の今や空になった内腔210を通って、さらに遠位に前進させられ得る。この時点で、カプセル200が後退位置に配置されたままであり、この場合、カプセル200が細長い管状部材100の遠位端120に隣接する関係で配置されることに注意されるべきである。外科手術器具「I」がカプセル200の内腔210を通ってさらに並進させられると、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」は、ついにはドッキング要素240(図1〜図3)を通過し、カプセル200の遠位端242(図1〜図3)から現れる。しかしながら、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」は、カプセル200のドッキング要素240(図1〜図3)を通過することが可能であるが、外科手術器具「I」のシャフト「X」は、ドッキング要素240(図1〜図3)によって作られるカプセル200の内腔210の減少した直径部分「D」(図1〜図3)より大きい直径を規定する。従って、外科手術器具「I」のシャフト「X」がドッキング要素240(図1〜図3)を単に通過するよりはむしろ、カプセル200のドッキング要素240(図1〜図3)は、図6に最も良く示されるように、エンドエフェクタアセンブリ「E」がシャフト「X」の遠位端から遠位に延びた状態で、外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端においてドッキングされる。
【0033】
図6を参照すると、カプセル200が外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端においてドッキングされている状態で、細長い管状部材100の内腔110を通って外科手術器具「I」のさらなる遠位の並進は、同様に、板ばね230の付勢に対抗して後退位置から延長位置の方に、細長い管状部材100に対して遠位にカプセル200を並進させる。理解され得るように、そして図6に示されるように、外科手術器具「I」が内部外科手術部位「S」の中にさらに前進させられると、この構成は、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」に隣接する適切な位置に「ドッキングされている」外科手術カメラ300を維持し、従って、細長い管状部材100に対して外科手術器具「I」の挿入の深さに関わらず、エンドエフェクタアセンブリ「E」およびエンドエフェクタアセンブリ「E」に隣接しそれを囲む領域の比較的クローズアップの視界を外科医に提供する。従って、内部外科手術部位「S」内において外科手術器具「I」が操縦されかつ/または操作されるたびに外科手術カメラ300を再位置決めする必要なく、外科医は、エンドエフェクタアセンブリ「E」を用い、外科手術カメラ300によって提供される視覚化によって助けられて、内部外科手術部位「S」内において外科手術任務を行い得る。
【0034】
外科手術処置が完了すると、外科手術器具「I」は、近位に並進させられ、カプセル200の内腔210から除去され得る。外科手術器具「I」が近位に並進させられると、カプセル200は、同様に、板ばね(flat sprint)230の付勢によって延長位置から後退位置の方に戻るように、並進させられる。外科手術器具「I」がさらに近位に並進させられ、その結果、外科手術器具「I」がもはやカプセル200の内腔210内に配置されなくなると、外科手術カメラ300は、それ自体の付勢によってカプセル200の内腔210内における閉鎖位置に戻る。最終的に、細長い管状部材100の内腔110から外科手術器具「I」が除去され、外科手術カメラ300が閉鎖位置に配置され、カプセル200が後退位置に配置されている状態で、外科手術カメラアセンブリ10は、外科手術部位「S」から除去され得る。
【0035】
ここで図7〜図9Bを見ると、外科手術カメラアセンブリ20の別の実施形態が示される。外科手術カメラアセンブリ20は、外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6)と類似しており、概して、細長い管状部材400を通って長手方向に延びる内腔410を有する細長い管状部材400を含む。しかしながら、外科手術カメラアセンブリ20の細長い管状部材410は、その近位端404に配置されるベース420を含む。ベース420は、ベース420を通って長手方向に延び、シャフト400の内腔410と連絡する内腔422を規定する。ベース420は、シール部材130(図4〜図6)と類似したシール部材430をさらに含み、シール部材430は、内腔422内に配置され、内腔422を通って挿入される外科手術器具がないとき実質的に流体密閉のシールを作りかつ/または内腔422を通って挿入される外科手術器具の周りに実質的に流体密閉を作るように構成される。
【0036】
引き続き図7〜図9Bを参照すると、外科手術カメラ500は、細長い管状部材400の遠位端402に向かって細長い管状部材400に回転可能に結合される。より具体的には、外科手術カメラ500は、外科手術カメラ500が実質的に細長い管状部材400の内腔410内に配置される閉鎖位置(図7)と、外科手術カメラ500が実質的に細長い管状部材400の内腔410から間隔を空けて置かれる開放位置(図8)との間で、外科手術カメラ500が細長い管状部材400に対して回転可能であるように、細長い管状部材400に回転可能に取り付けられる。従って、外科手術カメラアセンブリ20は、外科手術カメラ300がカプセル200に結合され、細長い管状部材100に対して回転可能であり、長手方向に並進可能である外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6を参照されたい)と比較して、細長い管状部材400に直接結合され、細長い管状部材400に対して回転可能である外科手術カメラ500を含む。換言すると、図7〜図9Bの実施形態において、外科手術カメラ500は、細長い管状部材400に対して長手方向に延長可能ではなく、細長い管状部材400に長手方向に固定される。外科手術カメラアセンブリ20は、下記に述べるどのさらなる相違も除いて、その他の点では外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6)と同様である。従って、外科手術カメラ500および細長い管状部材400は、下記に説明されるように、外科手術カメラアセンブリ20の使用法および動作と一致する、外科手術カメラアセンブリ10に関して上記に考察された(図1〜図6を参照されたい)外科手術カメラ300および細長い管状部材100のそれぞれの任意の特徴を含み得る。
【0037】
ここで、図7〜図8に関連して図9Aおよび図9Bを見ると、外科手術カメラアセンブリ20の使用法および動作が説明される。最初に、外科手術カメラ500は、外科手術カメラアセンブリ20が組織「T」における開口部を通って(図4〜図6)、内部外科手術部位「S」に隣接する位置の中に(図4〜図6)挿入され得るように、細長い管状部材400の内腔410内に閉鎖位置に配置される。一旦外科手術カメラアセンブリ20が所望どおり位置を決められると、外科手術器具「I」は、図9Aに示されるように、ベース420の内腔422、シール部材430を通って細長い管状部材400の内腔410の中に挿入され得る。外科手術器具「I」が細長い管状部材400の内腔410を通ってさらに遠位に挿入されると、外科手術器具「I」は、ついには外科手術カメラ500のらせん状近位表面510と接触する。但し、例えば湾曲するかまたはある角度に向けられた表面構成など他の表面構成が企図される。
【0038】
引き続き図9A〜図9Bを参照すると、外科手術器具「I」が細長い管状部材400の内腔410を通ってさらに並進すると、外科手術器具「I」は、外科手術カメラ500のらせん状近位表面510の中に推進され、外科手術カメラ500のらせん形状の近位表面510により、閉鎖位置(図7)から開放位置(図8)の方に外科手術カメラ500を回転させ始める。さらに、近位表面510のこのらせん形状構成により、外科手術器具「I」が管状部材400の内腔410を通って前進させられると、外科手術カメラ500は、開放位置の方に回転するよう連続して推進される。すなわち、外科手術器具「I」は、近位表面510のらせん状構成により、外科手術カメラ500の近位表面510の回転配向に関わらず開放位置の方に外科手術カメラ500を推進する。外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6)を参照して上記に説明されたのと同様に、細長い管状部材400の内腔410内に外科手術器具「I」の位置を決めることによって、外科手術器具「I」が細長い管状部材400の内腔410に位置を決められている間、外科手術カメラ500が閉鎖位置に戻ることを防がれる。
【0039】
外科手術カメラ500が開放位置に配置されている状態で、外科手術器具「I」は、細長い管状部材400の内腔410を通って内部外科手術部位内において外科手術任務を行う位置の中にさらに遠位に前進させられ得る。理解され得るように、外科手術任務は、外科手術カメラ500によって提供される視覚化によって助けられ、外科手術カメラ500は、外科手術器具「I」に隣接しそれを囲む領域の視覚化を提供する。
【0040】
外科手術処置が完了すると、外科手術器具「I」は、近位に並進させられ、細長い管状部材400の内腔410から除去され得る。外科手術器具「I」が近位に並進させられると、外科手術カメラ500は、その付勢によって細長い管状部材400の内腔410内の閉鎖位置に戻る。その後外科手術カメラアセンブリ20は、外科手術部位から除去され得る。
【0041】
前述の事項および様々な図面を参照して、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく特定の修正もまた本開示に対してなされ得ることを理解する。本開示のいくつかの実施形態が図面において示されたが、本開示がそれらの実施形態に限定されることは意図されない。なぜなら、技術が許容する限り本開示が広い範囲であること、および明細書も同様に読まれるべきであることが意図されるからである。従って、上記の説明は、限定するものとして解釈されるべきではなく、特定の実施形態の単に例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付された特許請求の範囲の範囲および精神内の他の修正を想定する。
【符号の説明】
【0042】
10 外科手術カメラアセンブリ
100 細長い管状部材
110 内腔
120 遠位端
130 シール部材
200 カプセル
210 内腔
230 板ばね
240 ドッキング要素
300 外科手術カメラ
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2011年3月24日に出願された、表題が「Swing−Out Surgical Camera」である米国仮特許出願第61/466,979号の優先権および利益を主張し、この仮特許出願の内容全体が、本明細書において、参照によって本明細書により援用される。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、外科手術器具に関し、より詳細には内部外科手術部位内におけるより良い視覚化を提供するために外科手術器具に取り付け可能なスイングアウト(swing−out)カメラに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の背景)
内視鏡外科手術処置は、最小侵襲性処置であり、最小侵襲性処置において、手術は、体における小さな入口開口部を通って挿入される細長い器具を用いることによって体内において行われる。最小侵襲性処置は、開放外科手術処置と比較して、回復時間をより早くし、入院期間をより短くすることが可能であるという点で望ましい。最小侵襲性処置はまた、(内部および外部の両方に)残す瘢痕を最小にし、回復期間中における患者の不快感を減少させる。しかしながら、体内への入口開口部の内部寸法は必然的に小さいので、体内の外科手術部位にアクセスするために細長く小直径の器具のみが用いられ得る。
【0004】
典型的な最小侵襲性外科手術処置中、外科手術カメラまたは内視鏡は、体におけるアクセス開口部を通って挿入されて、外科医が体内の部位を見ることを可能にする。理解され得るように、これらのカメラは、他の外科手術器具の挿入のために作られるアクセス開口部の他に追加のアクセス開口部を必要とするのみならず、これらのカメラはまた、体内の外科手術部位内において他の外科手術器具が操作されるたびにかつ/または新しい器具が外科手術部位の中に導入されるたびに、操作および/もしくは再位置決めを必要とし得る。従って、別個のアクセス開口部を必要とせず、体内の外科手術部位内において他の外科手術器具と連動して動くことが可能な最小侵襲性外科手術カメラが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本開示の一実施形態に従って、外科手術カメラアセンブリが提供される。外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と、外科手術カメラとを含む。細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を含む。細長い管状部材の内腔は、そこを外科手術器具が通過することを可能にするように構成される。外科手術カメラは、細長い管状部材に回転可能に結合される。具体的には、外科手術カメラは、外科手術カメラが実質的に細長い管状部材の内腔内に配置される閉鎖位置と、外科手術カメラが実質的に細長い管状部材の内腔から動かされる開放位置との間で回転可能である。外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の内腔を通過すると、閉鎖位置から開放位置に回転させられる。特に、外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の内腔内において外科手術カメラの近位表面と接触すると、閉鎖位置から開放位置に外科手術カメラが並進することを容易にするように構成される近位表面を含む。
【0006】
一実施形態において、外科手術カメラは、閉鎖位置の方に付勢される。
【0007】
別の実施形態において、外科手術カメラの近位表面は、らせん形状構成を規定する。
【0008】
なおも別の実施形態において、外科手術カメラアセンブリは、1つ以上の洗浄要素をさらに含む。洗浄要素(単数または複数)は、外科手術カメラが閉鎖位置と開放位置との間で動くと、外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成され、例えば、洗浄要素は、カメラが閉鎖位置と開放位置との間で回転させられると、外科手術カメラのレンズをきれいにぬぐうように構成され得る。
【0009】
さらに別の実施形態において、細長い管状部材は、その内腔内に配置されるシール部材を含む。シール部材は、細長い管状部材の内腔を通って流体が漏れることを防ぐように構成される。シール部材は、ゼロ閉鎖シールであり得、すなわち細長い管状部材の内腔を通って挿入される外科手術器具がないときに流体密閉のシール作り得、かつ/または細長い管状部材の内腔を通って挿入された外科手術器具の周りにシール作るように構成され得る。さらに、例えば、ゼロ閉鎖シールおよび器具シールの両方などの複数のシールが提供され得る。
【0010】
なおもさらに別の実施形態において、外科手術カメラは、1つ以上のヒンジジョイントを介して細長い管状部材にヒンジで動くように結合される。そのような実施形態において、外科手術カメラは、開放位置と閉鎖位置との間でヒンジ(単数または複数)の周りに回転可能である。
【0011】
外科手術カメラアセンブリの別の実施形態がまた、本開示に従って提供され得る。この実施形態において、外科手術カメラアセンブリは、長手方向軸を規定し細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有する細長い管状部材を含む。細長い管状部材は、そこを外科手術器具が通過することを可能にするように構成される。カプセルは、細長い管状部材の遠位端において細長い管状部材に結合され、カプセルが細長い管状部材の遠位端に隣接する関係で配置される初期位置と、カプセルが細長い管状部材から間隔を空けて置かれる延長位置との間で細長い管状部材に対して長手方向に並進可能である。カプセルは、カプセルが外科手術器具の長手方向へ並進と関連して長手方向に並進させられるように、細長い管状部材の内腔、およびカプセルを通って規定される内腔を少なくとも部分的に外科手術器具が通過すると、外科手術器具とドッキングするように構成される。外科手術カメラは、カプセルに回転可能に結合される。具体的には、外科手術カメラは、外科手術カメラが実質的にカプセルの内腔内に配置される閉鎖位置と、外科手術カメラが実質的にカプセルの内腔から動かされる開放位置との間で回転可能である。外科手術カメラは、初期位置と延長位置との間でカプセルと関連して並進させられる。
【0012】
一実施形態において、カプセルは、後退位置の方に付勢される。さらに、外科手術カメラは、上記の任意の実施形態おける場合と類似して構成され得る。
【0013】
別の実施形態において、カプセルは、ピックアップ要素を含み、ピックアップ要素は、カプセルの遠位端に配置され、カプセルの内腔の中に内部に延びる。ピックアップ要素は、外科手術器具がカプセルの内腔を少なくとも部分的に通過すると、外科手術器具にカプセルをドッキングさせるように構成される。
【0014】
なおも別の実施形態において、カプセルは、細長い管状部材に解除可能に結合される。
【0015】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端に向けて該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが該細長い管状部材の該内腔から実質的に移動した開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは近位表面を含み、該近位表面は、該外科手術器具が該細長い管状部材の該内腔内において該外科手術カメラの該近位表面と接触すると、該閉鎖位置から該開放位置に向かう外科手術カメラの並進を容易にするように構成される、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
(項目2)
上記外科手術カメラは、該閉鎖位置に向けて付勢される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目3)
上記外科手術カメラの上記近位表面は、らせん形状構成を規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目4)
少なくとも1つの洗浄要素をさらに備え、該少なくとも1つの洗浄要素は、上記外科手術カメラが上記閉鎖位置から上記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目5)
上記細長い管状部材の上記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通って流体が漏れることを防ぐように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目6)
上記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して上記細長い管状部材にヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、上記開放位置と閉鎖位置との間で、該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目7)
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
該細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルであって、該カプセルは、該カプセルが該細長い管状部材の該遠位端に当接する関係で配置される初期位置と、該カプセルが該細長い管状部材から間隔を空けて置かれる延長位置との間で該細長い管状部材に対して長手方向に並進可能であり、該カプセルは、該カプセルが該外科手術器具の長手方向の並進と関連して長手方向に並進させられるように、該細長い管状部材の該内腔を通り、かつ、該カプセルを介して規定される内腔を少なくとも部分的に通る、該外科手術器具の通過の際に、該外科手術器具とドッキングするように構成される、カプセルと、
該カプセルに回転可能に結合される外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔から動かされる開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは、該初期位置と該延長位置との間で該カプセルと関連して並進する、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
(項目8)
上記外科手術カメラは、上記閉鎖位置に向けて付勢される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目9)
上記カプセルは、収縮位置に向けて付勢される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目10)
上記外科手術カメラは、上記外科手術器具が上記細長い管状部材の内腔から上記カプセルの内腔の中に通過すると、上記閉鎖位置から上記開放位置に回転する、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目11)
上記カプセルは、ピックアップ要素を含み、該ピックアップ要素は、該カプセルの遠位端に配置され、上記外科手術器具が少なくとも部分的に該カプセルの内腔を通過すると、該カプセルの内腔の中に内部に延び、該外科手術器具に該カプセルをドッキングさせる、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目12)
上記カプセルは、少なくとも1つの洗浄要素をさらに含み、該少なくとも1つの洗浄要素は、上記外科手術カメラが上記閉鎖位置から上記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目13)
上記細長い管状部材の上記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通る流体の漏れを防ぐように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目14)
上記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して上記カプセルにヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、上記開放位置と閉鎖位置との間で該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目15)
上記カプセルは、上記細長い管状部材に解除可能に結合される、上記項目のいずれかに記載の外科手術カメラアセンブリ。
(項目16)
内部外科手術部位内での視覚化を提供するシステムであって、
外科手術カメラアセンブリであって、該外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と外科手術カメラとを含み、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端を向いて、該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラアセンブリは、該細長い管状部材の遠位端が該内部外科手術部位内に配置されるように、組織の開口部を通して挿入されるように構成される、外科手術カメラアセンブリと、
該細長い管状部材の内腔を通して外科手術器具を挿入する手段と、
該外科手術器具が該外科手術カメラの近位表面に接触するように該細長い管状部材の内腔を通して該外科手術器具を遠位に並進させる手段と、
該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置から、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔から動かされ、該外科手術器具が該内腔を通過することを可能にする開放位置に該外科手術カメラを回転させるように推進する手段と
を含む、システム。
(項目17)
上記外科手術カメラの上記近位表面は、らせん形状構成を規定し、上記閉鎖位置から上記開放位置への該外科手術カメラの回転を容易にする、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目18)
上記外科手術カメラが上記閉鎖位置に戻るように上記細長い管状部材の上記内腔から上記外科手術器具を除去する手段をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目19)
上記細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルをさらに包含し、該カプセルは、該カプセルを通って延びる内腔を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目20)
上記カプセルが上記外科手術器具とドッキングするように、該外科手術器具を遠位に並進させて、該外科手術器具が該カプセルの上記内腔の中に延びる手段と、
該カプセルが後退位置から延長位置に該細長い管状部材に対して同様に遠位に並進させられるように、該外科手術器具をさらに遠位に並進させる手段と
をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目16A)
内部外科手術部位内での視覚化を提供する方法であって、
外科手術カメラアセンブリを提供するステップであって、該外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と外科手術カメラとを含み、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端を向いて、該細長い管状部材に回転可能に結合される、ステップと、
該細長い管状部材の遠位端が該内部外科手術部位内に配置されるように、組織の開口部を通して該外科手術カメラアセンブリを挿入するステップと、
該細長い管状部材の内腔を通して外科手術器具を挿入するステップと、
該外科手術器具が該外科手術カメラの近位表面に接触するように該細長い管状部材の内腔を通して該外科手術器具を遠位に並進させるステップであって、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置から、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔から動かされ、該外科手術器具が該内腔を通過することを可能にする開放位置に該外科手術カメラを回転させるように推進する、ステップと
を包含する、方法。
(項目17A)
上記外科手術カメラの上記近位表面は、らせん形状構成を規定し、上記閉鎖位置から上記開放位置への該外科手術カメラの回転を容易にする、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18A)
上記外科手術カメラが上記閉鎖位置に戻るように上記細長い管状部材の上記内腔から上記外科手術器具を除去するステップをさらに包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19A)
上記細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルをさらに包含し、該カプセルは、該カプセルを通って延びる内腔を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20A)
上記カプセルが上記外科手術器具とドッキングするように、該外科手術器具を遠位に並進させて、該外科手術器具が該カプセルの上記内腔の中に延びるステップと、
該カプセルが後退位置から延長位置に該細長い管状部材に対して同様に遠位に並進させられるように、該外科手術器具をさらに遠位に並進させるステップと
をさらに包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
【0016】
(摘要)
外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と、外科手術カメラとを含む。細長い管状部材は、そこを通って延びる内腔を含み、内腔は、外科手術器具が通過することを可能にするように構成される。外科手術カメラは、細長い管状部材の遠位端の方に細長い管状部材に回転可能に結合され、細長い管状部材に対して閉鎖位置と開放位置の間で回転可能である。外科手術カメラは、外科手術器具が細長い管状部材の内腔を通過すると、閉鎖位置から開放位置に回転させられ、外科手術器具が細長い管状部材の内腔内において外科手術カメラの近位表面と接触すると、閉鎖位置から開放位置に外科手術カメラが並進することを容易にするように構成される近位表面を含む。
【0017】
主題の器具の様々な実施形態が、図面を参照して本明細書に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本開示の一実施形態に従って提供される外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラアセンブリの外科手術カメラは、初期位置に配置されるカメラである。
【図2】図2は、図1の外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラは、開放位置に配置される。
【図3】図3は、図1の外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラは、開放および延長の位置に配置される。
【図4】図4は、組織の開口部を通って挿入された、図1の外科手術カメラアセンブリの側断面図である。
【図5】図5は、外科手術器具が組織を通って挿入されかつ外科手術カメラが開放位置にある状態で、組織の開口部を通って挿入された、図1の外科手術カメラアセンブリの側断面図である。
【図6】図6は、外科手術器具が組織を通ってさらに挿入されかつ外科手術カメラが開放および延長の位置にある状態で、組織の開口部を通って挿入された、図1の外科手術カメラアセンブリの側断面図である。
【図7】図7は、本開示に従って提供される外科手術カメラアセンブリの別の実施形態の側斜視図であり、ここで、外科手術カメラアセンブリの外科手術カメラは、初期位置に配置されるカメラである。
【図8】図8は、図7の外科手術カメラアセンブリの側斜視図であり、ここで、外科手術カメラは、開放位置に配置される。
【図9A】図9Aは、図7の外科手術カメラアセンブリの長手方向断面図であり、ここで、外科手術カメラは、初期位置に配置される。
【図9B】図9Bは、図7の外科手術カメラアセンブリの長手方向断面図であり、ここで、外科手術カメラアセンブリを通って挿入された外科手術器具は、外科手術カメラを初期位置から開放位置に推進している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(詳細な説明)
本開示の複数の実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、図面において、似ている参照数字は、類似するかまたは同一の要素を識別する。本明細書において用いられる場合、用語「遠位」は、ユーザからより遠くにあると説明されている位置をいい、一方、用語「近位」は、ユーザにより近くにあると説明されている位置をいう。
【0020】
ここで図1〜図3を参照すると、本開示に従って提供される外科手術カメラアセンブリは、全体として参照数字10によって識別されて示される。外科手術カメラアセンブリ10は、長手方向軸「A−A」を規定し、細長い管状部材100を通って長手方向に延びる内腔110を有する、細長い管状部材またはカニューレ100と、カプセル200であって、細長い管状部材100の遠位端120において細長い管状部材100に結合され、細長い管状部材100の内腔110に実質的に整列しているカプセル200を通って長手方向に延びる内腔210を有する、カプセル200と、カプセル200に結合される外科手術カメラ300とを含む。より詳細に下記に説明されるように、外科手術カメラ300は、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210内に配置される、すなわち外科手術カメラ300がカプセル200の寸法を超えて延びないような場合である閉鎖位置(図1)と、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210から間隔を空けて置かれる、すなわち外科手術カメラ300がカプセル200から動かされ、カプセル200に隣接して位置を決められる場合である開放位置(図2〜図3)との間で、外科手術カメラ300がカプセル200に対して回転可能であるようにカプセル200に回転可能に取り付けられる。さらに、カプセル200、およびカプセル200に結合される外科手術カメラ300の両方とも、カプセル200が細長い管状部材100の遠位端120に隣接する関係で配置される場合である後退位置(図1〜図2)と、カプセル200および外科手術カメラ300が長手方向に動かされる、すなわち細長い管状部材100の遠位端120から長手方向に間隔を空けて置かれる場合である延長位置(図3)との間で、細長い管状部材100に対して長手方向に並進可能である。
【0021】
引き続き図1〜図3を参照すると、細長い管状部材100は、任意の適切な生体適合性材料から形成され、例えば、外科手術アクセスポート(図示されていない)、組織の切開部、または自然の体のオリフィスなど、組織「T」における開口部を通って挿入され、内部外科手術部位「S」に隣接して位置決めするように(図5〜図6を参照されたい)、寸法設定される。細長い管状部材100の内腔110は、例えば外科手術器具「I」などの外科手術器具が内腔110を通って内部外科手術部位「S」の中に通過することを可能にするほど十分な直径を規定する(図5〜図6を参照されたい)。さらに、図4〜図6に示されるように、細長い管状部材100はまた、内腔110内に配置されるシール部材130を含み得る。シール部材130は、ゼロ閉鎖シールとして、すなわち内腔110を通って挿入される外科手術器具がないときに実質的に流体密閉のシールが作られるように構成され得、かつ/または器具シールとして、すなわち内腔110を通って挿入された外科手術器具の周りに実質的に流体密閉のシール作るように構成され得る。あるいは、例えばゼロ閉鎖シールおよび器具シールなど複数のシール部材130が提供され得る。下記に詳細に説明されるように、細長い管状部材100は、特に外科手術カメラアセンブリ10と共に用いるように構成され得るか、または、単に任意の適切な細長い管状部材もしくはカプセル200およびその上の外科手術カメラ300を係合するように構成されるカニューレ100であり得る。換言すると、細長い管状部材100は、カプセル200および外科手術カメラ300と一体に関連付けられ得るか、またはカプセル200および外科手術カメラ300は、任意の特定の細長い管状部材100とは無関係であり得、従って、適切な細長い管状部材100間においてカプセル200および外科手術カメラ300の交換および/または移動を可能にし得る。
【0022】
図1〜図3に示されるように、また上記に言及されたように、カプセル200は、細長い管状部材100の遠位端120において細長い管状部材100に結合される。カプセル200は、カプセル200を通って長手方向に延びる内腔210を有する概ね管状の構成を規定し、細長い管状部材100の延長部として働くように、すなわち内腔110および210が実質的に互いに整列して(すなわち、同軸で)、細長い管状部材100の内腔110を通ってカプセル200の内腔210の中に外科手術器具を挿入することを可能にするように、細長い管状部材100の直径に類似した直径を規定し得る。
【0023】
引き続き図1〜図3を参照すると、カプセル200は、細長い管状部材100に可動であるように結合される。より具体的には、カプセル200は、カプセル200を後退位置に方に付勢しながら、細長い管状部材100に対してカプセル200の長手方向の延長および後退を可能にする1つ以上の板ばね230を介して細長い管状部材100に結合される。しかしながら、カプセル200がカプセル200の延長および後退を可能にする任意の他の適切な機構を介して細長い管状部材100に結合されることも想定される。さらに、板ばね230が例えば解除可能ラッチ機構(図示されていない)または任意の他の適切な機構を介して細長い管状部材100に取り外し可能に結合され、その結果、カプセル200および板ばね230が他の適切な細長い管状部材またはカニューレ100に交換され得かつ/または移動させられ得ることが想定される。
【0024】
後退位置において図1および図2に示されるように、カプセル200は、細長い管状部材の遠位端120に隣接する関係で配置される。この位置において、板ばね230は、休止位置にあり、細長い管状部材100の遠位端120に隣接する方にカプセル200を付勢する。カプセル200は、その遠位端242に配置されるドッキング要素240をさらに含む。ドッキング要素240は、カプセル200からカプセル200の内腔210の中に半径方向に内側に延びて、減少した内径「D」を規定する。そのようなものとして、外科手術器具「I」(図5〜図6)が内腔210の減少した直径部分の中に入るか、または外科手術器具「I」(図5〜図6)がドッキング要素240と接触すると、カプセル200は、外科手術器具「I」の遠位端において「ドッキングされる」(図5〜図6)。例えば、図5〜図6を参照して下記に詳細に説明されるように、ドッキング要素240によって作られる、内腔210の減少した直径部分は、そこを外科手術器具「I」のエンドエフェクタ「E」が通過することを可能にするが、そこを外科手術器具「I」のシャフト「X」が通過することを阻止する。この構成は、外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端においてカプセル200と「ドッキングし」、その結果、外科手術器具「I」がさらに遠位に並進すると、外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端は、ドッキング要素240および従ってカプセル200を遠位に推進する。より詳細には、外科手術器具「I」のこのさらなる遠位の並進は、細長い管状部材100に対しておよび後退位置(図1〜図2)から延長位置(図3)への板ばね230の付勢に対抗して、「ドッキングされた」カプセル200の同様の遠位の並進を引き起こす。
【0025】
図1〜図3をなおも参照すると、カプセル200は、上述のとおりカプセル200に結合された外科手術カメラ300を含む。外科手術カメラ300は、カプセル200に回転可能に結合され、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210内に配置される閉鎖位置(図1)と、外科手術カメラ300が実質的にカプセル200の内腔210から間隔を空けて置かれるように外科手術カメラ300がカプセルに隣接する位置に回転させられる開放位置(図2〜図3)との間で、カプセル200に対して可動である。より詳細には、カプセル200は、カプセル200の側部の外周面を貫くウィンドウ250を規定して、開放位置と閉鎖位置との間で外科手術カメラ300が回転することを可能にする。一対のヒンジ252は外科手術カメラ300とカプセル200とを相互に接続して、外科手術カメラ300の回転を可能にする。但し、開放位置と閉鎖位置との間で外科手術カメラ300の回転を可能にする能力のある任意の他の適切な機構(図示されていない)もまた提供され得る。さらにカプセル200は、ウィンドウ250の遠位リム254に配置される、ブラシまたは他の適切な洗浄要素などの1つ以上の洗浄要素260を含み得、洗浄要素は、外科手術カメラ300が開放位置と閉鎖位置との間で動かされるとき、外科手術カメラ300の遠位レンズ320をふき取って清潔にするように構成される。理解され得るように、そのような特徴は、内部外科手術部位「S」の中への外科手術カメラアセンブリ10の挿入中、外科手術カメラ300のレンズ320に蓄積し得る任意の組織、流体および/または他のごみを除去することを助ける(図4〜図6を参照されたい)。
【0026】
図2〜図3に最も良く示されるように、外科手術カメラ300は、外科手術カメラ300のビデオイメージングおよび他の電気部品(明確には図示されていない)を収容する外側ハウジング310と、細長い管状部材100の長手方向軸「A−A」に実質的に平行に整列している遠位レンズ320とを含む。外科手術カメラ300は、無線外科手術カメラとして構成され得るか、または細長い管状部材100を通るかもしくはそれに沿って延び、最終的に外科手術カメラ300を外部ディスプレイ(図示されていない)に結合する配線(明確には図示されていない)を含み得る。さらに、外科手術カメラ300または外科手術カメラ300のヒンジ252は、カプセル200に取り外し可能に結合されて、外科手術カメラアセンブリ10と共に異なるタイプのカメラ300を用いることを可能にし得る。外科手術カメラ300はまた、内部外科手術部位「S」(図4〜図6を参照されたい)内の観察領域を照明する照明源(明確には図示されていない)を含み得る。
【0027】
図1〜図3を再び参照すると、外科手術カメラ300は、閉鎖位置の方に付勢され得、この場合、図1に示されるように、外科手術カメラ300のカメラハウジング310の外周は、カプセル200の外周面と実質的に同一平面となっていて、内部外科手術部位「S」(図4〜図6)の中への外科手術カメラアセンブリ10の挿入を容易にし、外科手術カメラアセンブリ10の捕らまえ(catching)または引っかかり(snagging)の可能性をなくす。さらに外科手術カメラ300は、外科手術器具「I」(図5〜図6)がカプセル200の内腔210の中を通過すると、閉鎖位置から開放位置に動くように構成され得る。より具体的には、外科手術器具「I」(図5〜図6)がカプセル200の内腔210の中を通過すると、外科手術器具「I」(図5〜図6)の遠位端は、外科手術カメラ300に接触して、外科手術カメラ300が閉鎖位置(図1)から開放位置(図2)に回転するように推進し、従って、外科手術器具「I」(図5〜図6)がカプセル200の内腔210をさらに通過することを可能にする。図9A〜図9Bを参照して、より詳細に下記に説明されるように、外科手術カメラ300の外側ハウジング310は、傾斜しているか、ある角度に向けられるか、またはらせん状近位表面330を規定して、外科手術カメラ300が閉鎖位置から開放位置に移行することを容易にし得る。理解され得るように、カプセル200の内腔210から外科手術器具「I」(図5〜図6)を除去すると、外科手術カメラ300は、付勢によって閉鎖位置に戻される。
【0028】
ここで図4〜図6を見ると、外科手術アセンブリ10の使用法および動作が説明される。最初に、外科手術カメラアセンブリ10のカプセル200が交換可能である複数の実施形態において、外科手術アセンブリ10が組み立てられる。より具体的には、外科手術カメラ300を含む適切なカプセル200は、細長い管状部材100と係合される。例えば、細長い管状部材100の寸法または構成など、特定の細長い管状部材100の選択は、行われる外科手術処置、細長い管状部材100を通って挿入される外科手術器具、解剖学的考慮、または他の要因に依存し得る。さらに、カプセル200および/または外科手術カメラ300の構成は、同様にこれらの要因または他の要因に従って選ばれ得る。一旦外科手術カメラ300がカプセル200と係合され、カプセル200が細長い管状部材100と係合されると、外科手術カメラアセンブリ10は、使用する準備が整う。
【0029】
使用時、図4に示されるように、外科手術カメラ300がカプセル200の内腔210内において閉鎖位置に配置され、カプセル200が細長い管状部材100の遠位端120に実質的に隣接して後退位置に配置されている状態で、外科手術カメラアセンブリ10は、組織「T」の開口部を通って挿入され、内部外科手術部位「S」に隣接して位置を決められる。理解され得るように、閉鎖位置および後退位置において、外科手術カメラアセンブリ10は、コンパクトな構成を規定して、内部外科手術部位「S」の中に挿入することおよび内部外科手術部位「S」内における操作を容易にする。さらに閉鎖位置において、外科手術カメラ300は、例えば細長い管状部材100の長手方向軸「A−A」に沿って遠位方向など、外科医が内部外科手術部位「S」を見ることを可能にして、内部外科手術部位「S」に外科手術カメラアセンブリ10の位置決めを助けるようになおも動作可能である。外科手術カメラアセンブリ10が内部外科手術部位内に位置を決められている状態で、シール部材130は、実質的に流体密閉のシールを維持し、従って、内部外科手術部位「S」から流体の漏れ(または内部外科手術部位「S」への進入)を防ぐ。
【0030】
ここで図4〜図5を見ると、一旦外科手術カメラアセンブリ10が所望どおり内部外科手術部位「S」内に位置を決められると、例えば外科手術器具「I」などの外科手術器具は、細長い管状部材100の内腔110を通って挿入され得る。図5に示されるように、外科手術器具「I」は、一対のジョー部材であって、その間で組織を掴む、一対のジョー部材を有するエンドエフェクタアセンブリ「E」を含むが、但し内部外科手術部位「S」内において外科手術機能を行うように動作可能であるエンドエフェクタアセンブリ「E」を有する任意の適切な外科手術器具「I」が細長い管状部材100の内腔110を通って挿入され得ることが想定される。外科手術器具「I」が細長い管状部材100の内腔110を通って遠位に挿入されると、外科手術器具「I」はシール部材130を通過し、シール部材130は外科手術器具「I」を密閉して係合し、内部外科手術部位「S」の実質的に流体密閉のシールを維持する。
【0031】
図4〜図5を引き続き参照すると、細長い管状部材100の内腔110を通って外科手術器具「I」がさらに並進すると、外科手術器具「I」は、ついには外科手術カメラ300のカメラハウジング310と接触するまで前進させられ、外科手術カメラ300のカメラハウジング310は、最初に、カプセル200の内腔210内において閉鎖位置に配置される。外科手術器具「I」が外科手術カメラ300の近位表面330と接触するまで推進させられると、外科手術カメラ300は、スイングアウトされる、すなわち閉鎖位置から開放位置にカプセル200の内腔210から出るように回転させられる。カプセルの内腔210内に外科手術器具「I」の位置を決めることは、外科手術器具「I」がカプセルの内腔210内に位置を決められている間、外科手術カメラ300が閉鎖位置に戻ることを防ぐ。上述のように、またより詳細に下記に説明されるように(図9A〜図9Bを参照されたい)、外科手術カメラ300の近位表面330は、傾斜させられるかまたはある角度に向けられて、外科手術器具「I」によって推進させられると、閉鎖位置から開口位置に外科手術カメラ300を移行させることを容易にし得る。さらに、外科手術カメラ300が閉鎖位置から開放位置に回転すると、これも上述のように、外科手術カメラ300がカプセル200のウィンドウ250を通過するとき、洗浄要素260は、外科手術カメラ300のレンズ320から流体および/またはごみをぬぐい、外科手術300のレンズ320を通る適切な視覚化を確実にすることを助ける。外科手術カメラ300のこの開放位置において、視界の方向は、長手方向軸「A−A」に実質的に平行であり、従って、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」、およびエフェクタアセンブリ「E」に隣接しエフェクタアセンブリ「E」を囲む領域を外科医が見ることを可能にする。
【0032】
図5に示されるように、外科手術カメラ300がカプセル200の内腔210から動かされた状態で、外科手術器具「I」は、長手方向軸「A-A」に沿ってまたカプセル200の今や空になった内腔210を通って、さらに遠位に前進させられ得る。この時点で、カプセル200が後退位置に配置されたままであり、この場合、カプセル200が細長い管状部材100の遠位端120に隣接する関係で配置されることに注意されるべきである。外科手術器具「I」がカプセル200の内腔210を通ってさらに並進させられると、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」は、ついにはドッキング要素240(図1〜図3)を通過し、カプセル200の遠位端242(図1〜図3)から現れる。しかしながら、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」は、カプセル200のドッキング要素240(図1〜図3)を通過することが可能であるが、外科手術器具「I」のシャフト「X」は、ドッキング要素240(図1〜図3)によって作られるカプセル200の内腔210の減少した直径部分「D」(図1〜図3)より大きい直径を規定する。従って、外科手術器具「I」のシャフト「X」がドッキング要素240(図1〜図3)を単に通過するよりはむしろ、カプセル200のドッキング要素240(図1〜図3)は、図6に最も良く示されるように、エンドエフェクタアセンブリ「E」がシャフト「X」の遠位端から遠位に延びた状態で、外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端においてドッキングされる。
【0033】
図6を参照すると、カプセル200が外科手術器具「I」のシャフト「X」の遠位端においてドッキングされている状態で、細長い管状部材100の内腔110を通って外科手術器具「I」のさらなる遠位の並進は、同様に、板ばね230の付勢に対抗して後退位置から延長位置の方に、細長い管状部材100に対して遠位にカプセル200を並進させる。理解され得るように、そして図6に示されるように、外科手術器具「I」が内部外科手術部位「S」の中にさらに前進させられると、この構成は、外科手術器具「I」のエンドエフェクタアセンブリ「E」に隣接する適切な位置に「ドッキングされている」外科手術カメラ300を維持し、従って、細長い管状部材100に対して外科手術器具「I」の挿入の深さに関わらず、エンドエフェクタアセンブリ「E」およびエンドエフェクタアセンブリ「E」に隣接しそれを囲む領域の比較的クローズアップの視界を外科医に提供する。従って、内部外科手術部位「S」内において外科手術器具「I」が操縦されかつ/または操作されるたびに外科手術カメラ300を再位置決めする必要なく、外科医は、エンドエフェクタアセンブリ「E」を用い、外科手術カメラ300によって提供される視覚化によって助けられて、内部外科手術部位「S」内において外科手術任務を行い得る。
【0034】
外科手術処置が完了すると、外科手術器具「I」は、近位に並進させられ、カプセル200の内腔210から除去され得る。外科手術器具「I」が近位に並進させられると、カプセル200は、同様に、板ばね(flat sprint)230の付勢によって延長位置から後退位置の方に戻るように、並進させられる。外科手術器具「I」がさらに近位に並進させられ、その結果、外科手術器具「I」がもはやカプセル200の内腔210内に配置されなくなると、外科手術カメラ300は、それ自体の付勢によってカプセル200の内腔210内における閉鎖位置に戻る。最終的に、細長い管状部材100の内腔110から外科手術器具「I」が除去され、外科手術カメラ300が閉鎖位置に配置され、カプセル200が後退位置に配置されている状態で、外科手術カメラアセンブリ10は、外科手術部位「S」から除去され得る。
【0035】
ここで図7〜図9Bを見ると、外科手術カメラアセンブリ20の別の実施形態が示される。外科手術カメラアセンブリ20は、外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6)と類似しており、概して、細長い管状部材400を通って長手方向に延びる内腔410を有する細長い管状部材400を含む。しかしながら、外科手術カメラアセンブリ20の細長い管状部材410は、その近位端404に配置されるベース420を含む。ベース420は、ベース420を通って長手方向に延び、シャフト400の内腔410と連絡する内腔422を規定する。ベース420は、シール部材130(図4〜図6)と類似したシール部材430をさらに含み、シール部材430は、内腔422内に配置され、内腔422を通って挿入される外科手術器具がないとき実質的に流体密閉のシールを作りかつ/または内腔422を通って挿入される外科手術器具の周りに実質的に流体密閉を作るように構成される。
【0036】
引き続き図7〜図9Bを参照すると、外科手術カメラ500は、細長い管状部材400の遠位端402に向かって細長い管状部材400に回転可能に結合される。より具体的には、外科手術カメラ500は、外科手術カメラ500が実質的に細長い管状部材400の内腔410内に配置される閉鎖位置(図7)と、外科手術カメラ500が実質的に細長い管状部材400の内腔410から間隔を空けて置かれる開放位置(図8)との間で、外科手術カメラ500が細長い管状部材400に対して回転可能であるように、細長い管状部材400に回転可能に取り付けられる。従って、外科手術カメラアセンブリ20は、外科手術カメラ300がカプセル200に結合され、細長い管状部材100に対して回転可能であり、長手方向に並進可能である外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6を参照されたい)と比較して、細長い管状部材400に直接結合され、細長い管状部材400に対して回転可能である外科手術カメラ500を含む。換言すると、図7〜図9Bの実施形態において、外科手術カメラ500は、細長い管状部材400に対して長手方向に延長可能ではなく、細長い管状部材400に長手方向に固定される。外科手術カメラアセンブリ20は、下記に述べるどのさらなる相違も除いて、その他の点では外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6)と同様である。従って、外科手術カメラ500および細長い管状部材400は、下記に説明されるように、外科手術カメラアセンブリ20の使用法および動作と一致する、外科手術カメラアセンブリ10に関して上記に考察された(図1〜図6を参照されたい)外科手術カメラ300および細長い管状部材100のそれぞれの任意の特徴を含み得る。
【0037】
ここで、図7〜図8に関連して図9Aおよび図9Bを見ると、外科手術カメラアセンブリ20の使用法および動作が説明される。最初に、外科手術カメラ500は、外科手術カメラアセンブリ20が組織「T」における開口部を通って(図4〜図6)、内部外科手術部位「S」に隣接する位置の中に(図4〜図6)挿入され得るように、細長い管状部材400の内腔410内に閉鎖位置に配置される。一旦外科手術カメラアセンブリ20が所望どおり位置を決められると、外科手術器具「I」は、図9Aに示されるように、ベース420の内腔422、シール部材430を通って細長い管状部材400の内腔410の中に挿入され得る。外科手術器具「I」が細長い管状部材400の内腔410を通ってさらに遠位に挿入されると、外科手術器具「I」は、ついには外科手術カメラ500のらせん状近位表面510と接触する。但し、例えば湾曲するかまたはある角度に向けられた表面構成など他の表面構成が企図される。
【0038】
引き続き図9A〜図9Bを参照すると、外科手術器具「I」が細長い管状部材400の内腔410を通ってさらに並進すると、外科手術器具「I」は、外科手術カメラ500のらせん状近位表面510の中に推進され、外科手術カメラ500のらせん形状の近位表面510により、閉鎖位置(図7)から開放位置(図8)の方に外科手術カメラ500を回転させ始める。さらに、近位表面510のこのらせん形状構成により、外科手術器具「I」が管状部材400の内腔410を通って前進させられると、外科手術カメラ500は、開放位置の方に回転するよう連続して推進される。すなわち、外科手術器具「I」は、近位表面510のらせん状構成により、外科手術カメラ500の近位表面510の回転配向に関わらず開放位置の方に外科手術カメラ500を推進する。外科手術カメラアセンブリ10(図1〜図6)を参照して上記に説明されたのと同様に、細長い管状部材400の内腔410内に外科手術器具「I」の位置を決めることによって、外科手術器具「I」が細長い管状部材400の内腔410に位置を決められている間、外科手術カメラ500が閉鎖位置に戻ることを防がれる。
【0039】
外科手術カメラ500が開放位置に配置されている状態で、外科手術器具「I」は、細長い管状部材400の内腔410を通って内部外科手術部位内において外科手術任務を行う位置の中にさらに遠位に前進させられ得る。理解され得るように、外科手術任務は、外科手術カメラ500によって提供される視覚化によって助けられ、外科手術カメラ500は、外科手術器具「I」に隣接しそれを囲む領域の視覚化を提供する。
【0040】
外科手術処置が完了すると、外科手術器具「I」は、近位に並進させられ、細長い管状部材400の内腔410から除去され得る。外科手術器具「I」が近位に並進させられると、外科手術カメラ500は、その付勢によって細長い管状部材400の内腔410内の閉鎖位置に戻る。その後外科手術カメラアセンブリ20は、外科手術部位から除去され得る。
【0041】
前述の事項および様々な図面を参照して、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく特定の修正もまた本開示に対してなされ得ることを理解する。本開示のいくつかの実施形態が図面において示されたが、本開示がそれらの実施形態に限定されることは意図されない。なぜなら、技術が許容する限り本開示が広い範囲であること、および明細書も同様に読まれるべきであることが意図されるからである。従って、上記の説明は、限定するものとして解釈されるべきではなく、特定の実施形態の単に例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付された特許請求の範囲の範囲および精神内の他の修正を想定する。
【符号の説明】
【0042】
10 外科手術カメラアセンブリ
100 細長い管状部材
110 内腔
120 遠位端
130 シール部材
200 カプセル
210 内腔
230 板ばね
240 ドッキング要素
300 外科手術カメラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端に向けて該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが該細長い管状部材の該内腔から実質的に移動した開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは近位表面を含み、該近位表面は、該外科手術器具が該細長い管状部材の該内腔内において該外科手術カメラの該近位表面と接触すると、該閉鎖位置から該開放位置に向かう外科手術カメラの並進を容易にするように構成される、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
【請求項2】
前記外科手術カメラは、該閉鎖位置に向けて付勢される、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項3】
前記外科手術カメラの前記近位表面は、らせん形状構成を規定する、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項4】
少なくとも1つの洗浄要素をさらに備え、該少なくとも1つの洗浄要素は、前記外科手術カメラが前記閉鎖位置から前記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項5】
前記細長い管状部材の前記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通って流体が漏れることを防ぐように構成される、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項6】
前記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して前記細長い管状部材にヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、前記開放位置と閉鎖位置との間で、該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項7】
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
該細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルであって、該カプセルは、該カプセルが該細長い管状部材の該遠位端に当接する関係で配置される初期位置と、該カプセルが該細長い管状部材から間隔を空けて置かれる延長位置との間で該細長い管状部材に対して長手方向に並進可能であり、該カプセルは、該カプセルが該外科手術器具の長手方向の並進と関連して長手方向に並進させられるように、該細長い管状部材の該内腔を通り、かつ、該カプセルを介して規定される内腔を少なくとも部分的に通る、該外科手術器具の通過の際に、該外科手術器具とドッキングするように構成される、カプセルと、
該カプセルに回転可能に結合される外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔から動かされる開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは、該初期位置と該延長位置との間で該カプセルと関連して並進する、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
【請求項8】
前記外科手術カメラは、前記閉鎖位置に向けて付勢される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項9】
前記カプセルは、収縮位置に向けて付勢される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項10】
前記外科手術カメラは、前記外科手術器具が前記細長い管状部材の内腔から前記カプセルの内腔の中に通過すると、前記閉鎖位置から前記開放位置に回転する、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項11】
前記カプセルは、ピックアップ要素を含み、該ピックアップ要素は、該カプセルの遠位端に配置され、前記外科手術器具が少なくとも部分的に該カプセルの内腔を通過すると、該カプセルの内腔の中に内部に延び、該外科手術器具に該カプセルをドッキングさせる、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項12】
前記カプセルは、少なくとも1つの洗浄要素をさらに含み、該少なくとも1つの洗浄要素は、前記外科手術カメラが前記閉鎖位置から前記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項13】
前記細長い管状部材の前記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通る流体の漏れを防ぐように構成される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項14】
前記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して前記カプセルにヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、前記開放位置と閉鎖位置との間で該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項15】
前記カプセルは、前記細長い管状部材に解除可能に結合される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項16】
内部外科手術部位内での視覚化を提供するシステムであって、
外科手術カメラアセンブリであって、該外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と外科手術カメラとを含み、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端を向いて、該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラアセンブリは、該細長い管状部材の遠位端が該内部外科手術部位内に配置されるように、組織の開口部を通して挿入されるように構成される、外科手術カメラアセンブリと、
該細長い管状部材の内腔を通して外科手術器具を挿入する手段と、
該外科手術器具が該外科手術カメラの近位表面に接触するように該細長い管状部材の内腔を通して該外科手術器具を遠位に並進させる手段と、
該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置から、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔から動かされ、該外科手術器具が該内腔を通過することを可能にする開放位置に該外科手術カメラを回転させるように推進する手段と
を含む、システム。
【請求項17】
前記外科手術カメラの前記近位表面は、らせん形状構成を規定し、前記閉鎖位置から前記開放位置への該外科手術カメラの回転を容易にする、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記外科手術カメラが前記閉鎖位置に戻るように前記細長い管状部材の前記内腔から前記外科手術器具を除去する手段をさらに含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルをさらに包含し、該カプセルは、該カプセルを通って延びる内腔を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記カプセルが前記外科手術器具とドッキングするように、該外科手術器具を遠位に並進させて、該外科手術器具が該カプセルの前記内腔の中に延びる手段と、
該カプセルが後退位置から延長位置に該細長い管状部材に対して同様に遠位に並進させられるように、該外科手術器具をさらに遠位に並進させる手段と
をさらに含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項1】
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端に向けて該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが該細長い管状部材の該内腔から実質的に移動した開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは近位表面を含み、該近位表面は、該外科手術器具が該細長い管状部材の該内腔内において該外科手術カメラの該近位表面と接触すると、該閉鎖位置から該開放位置に向かう外科手術カメラの並進を容易にするように構成される、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
【請求項2】
前記外科手術カメラは、該閉鎖位置に向けて付勢される、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項3】
前記外科手術カメラの前記近位表面は、らせん形状構成を規定する、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項4】
少なくとも1つの洗浄要素をさらに備え、該少なくとも1つの洗浄要素は、前記外科手術カメラが前記閉鎖位置から前記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項5】
前記細長い管状部材の前記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通って流体が漏れることを防ぐように構成される、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項6】
前記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して前記細長い管状部材にヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、前記開放位置と閉鎖位置との間で、該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、請求項1に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項7】
細長い管状部材であって、該細長い管状部材は、長手方向軸を規定し、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を外科手術器具が通過することを可能にするように構成される、細長い管状部材と、
該細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルであって、該カプセルは、該カプセルが該細長い管状部材の該遠位端に当接する関係で配置される初期位置と、該カプセルが該細長い管状部材から間隔を空けて置かれる延長位置との間で該細長い管状部材に対して長手方向に並進可能であり、該カプセルは、該カプセルが該外科手術器具の長手方向の並進と関連して長手方向に並進させられるように、該細長い管状部材の該内腔を通り、かつ、該カプセルを介して規定される内腔を少なくとも部分的に通る、該外科手術器具の通過の際に、該外科手術器具とドッキングするように構成される、カプセルと、
該カプセルに回転可能に結合される外科手術カメラであって、該外科手術カメラは、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔内に配置される閉鎖位置と、該外科手術カメラが実質的に該カプセルの該内腔から動かされる開放位置との間で回転可能であり、該外科手術カメラは、該初期位置と該延長位置との間で該カプセルと関連して並進する、外科手術カメラと
を備えている、外科手術カメラアセンブリ。
【請求項8】
前記外科手術カメラは、前記閉鎖位置に向けて付勢される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項9】
前記カプセルは、収縮位置に向けて付勢される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項10】
前記外科手術カメラは、前記外科手術器具が前記細長い管状部材の内腔から前記カプセルの内腔の中に通過すると、前記閉鎖位置から前記開放位置に回転する、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項11】
前記カプセルは、ピックアップ要素を含み、該ピックアップ要素は、該カプセルの遠位端に配置され、前記外科手術器具が少なくとも部分的に該カプセルの内腔を通過すると、該カプセルの内腔の中に内部に延び、該外科手術器具に該カプセルをドッキングさせる、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項12】
前記カプセルは、少なくとも1つの洗浄要素をさらに含み、該少なくとも1つの洗浄要素は、前記外科手術カメラが前記閉鎖位置から前記開放位置に動くと、該外科手術カメラのレンズを洗浄するように構成される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項13】
前記細長い管状部材の前記内腔内に配置されるシール部材をさらに備え、該シール部材は、該細長い管状部材の該内腔を通る流体の漏れを防ぐように構成される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項14】
前記外科手術カメラは、少なくとも1つのヒンジを介して前記カプセルにヒンジで動くように結合され、該外科手術カメラは、前記開放位置と閉鎖位置との間で該少なくとも1つのヒンジの周りで回転可能である、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項15】
前記カプセルは、前記細長い管状部材に解除可能に結合される、請求項7に記載の外科手術カメラアセンブリ。
【請求項16】
内部外科手術部位内での視覚化を提供するシステムであって、
外科手術カメラアセンブリであって、該外科手術カメラアセンブリは、細長い管状部材と外科手術カメラとを含み、該細長い管状部材は、該細長い管状部材を通って長手方向に延びる内腔を有し、該外科手術カメラは、該細長い管状部材の遠位端を向いて、該細長い管状部材に回転可能に結合され、該外科手術カメラアセンブリは、該細長い管状部材の遠位端が該内部外科手術部位内に配置されるように、組織の開口部を通して挿入されるように構成される、外科手術カメラアセンブリと、
該細長い管状部材の内腔を通して外科手術器具を挿入する手段と、
該外科手術器具が該外科手術カメラの近位表面に接触するように該細長い管状部材の内腔を通して該外科手術器具を遠位に並進させる手段と、
該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔内に配置される閉鎖位置から、該外科手術カメラが実質的に該細長い管状部材の該内腔から動かされ、該外科手術器具が該内腔を通過することを可能にする開放位置に該外科手術カメラを回転させるように推進する手段と
を含む、システム。
【請求項17】
前記外科手術カメラの前記近位表面は、らせん形状構成を規定し、前記閉鎖位置から前記開放位置への該外科手術カメラの回転を容易にする、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記外科手術カメラが前記閉鎖位置に戻るように前記細長い管状部材の前記内腔から前記外科手術器具を除去する手段をさらに含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記細長い管状部材の遠位端において該細長い管状部材に結合されるカプセルをさらに包含し、該カプセルは、該カプセルを通って延びる内腔を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記カプセルが前記外科手術器具とドッキングするように、該外科手術器具を遠位に並進させて、該外科手術器具が該カプセルの前記内腔の中に延びる手段と、
該カプセルが後退位置から延長位置に該細長い管状部材に対して同様に遠位に並進させられるように、該外科手術器具をさらに遠位に並進させる手段と
をさらに含む、請求項19に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【公開番号】特開2012−200597(P2012−200597A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−54676(P2012−54676)
【出願日】平成24年3月12日(2012.3.12)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月12日(2012.3.12)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
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