説明

スカム除去装置

【課題】スカムの排出効率をさらに高めることのできるスカム除去装置を提供する。
【解決手段】スカム除去装置10は、液面に浮遊するスカムSを回収するスカムスキマ28と、スカムスキマ28の上流側の液面下に配設され、スカムSをスカムスキマ28に誘導するスカム誘導板30とを備える。スカム誘導板30は、スカムスキマ28の堰部材29に密接して配置されるとともに、水深20mm以上60mm以下に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスカム除去装置に係り、特に下水処理施設の沈殿池設備に設置されるスカム除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理施設の沈殿池設備等では、水や汚泥の処理過程で発生した油脂・固形物等が浮上して集まり、処理槽表面にスカムとして堆積する。このスカムは、腐敗して汚臭を発生し、水質悪化の原因となるため、定期的に除去することが必要となる。
【0003】
特許文献1には、スカムをパイプスキマで除去する装置が記載されている。このパイプスキマは、円筒状に形成され、沈殿池の液面に幅方向に配置される。また、パイプスキマは、その側面に長手方向の開口を備え、この開口を介してスカムが内部に導入され、スカムの排出が行われるように構成される。
【0004】
ところで、特許文献1のスカム除去装置は、スカムスキマの上流側の液面下に案内板が液面と並行に設けられている。したがって、液面上のスカムを案内板によってスカムスキマの開口に案内することができ、スカムをスムーズに排出することができる。
【特許文献1】特開2005−74258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、案内板をたんに液面下に配置しただけでは、スカムの排出効率を十分に向上させることができず、改善が求められていた。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、スカムの排出効率をさらに高めることのできるスカム除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、液面に浮遊するスカムを回収するスカムスキマと、該スカムスキマの上流側の液面下に配設され、前記スカムを前記スカムスキマに誘導するスカム誘導板とを備えたスカム除去装置において、前記スカム誘導板は、前記スカムスキマの入口部に密接して配置されるとともに、水深20mm以上60mm以下に配置されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向における長さが前記スカムスキマの上流側端部から500mm以上1500mm以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明の発明者は、スカム誘導板を水深20mm以上60mm以下に配置することによって、スカム誘導板上の水流の流速が大きくなり、スカムの排出効率が向上するという知見を得た。さらに、本発明の発明者は、スカム誘導板の長さがスカムスキマの上流側端部から500mm以上1500mm以下の時にスカム誘導板の効果が大きくなり、スカムの排出率がさらに向上するという知見を得た。本発明はこれらの知見に基づいて成されたものであり、請求項1の発明によれば、スカム誘導板を水深20mm以上60mm以下に配置したので、スカム誘導板上の水流の流速が大きくなり、スカムの排出効率を向上させることができる。また、請求項2の発明によれば、スカム誘導板の長さをスカムスキマの上流側端部から500mm以上1500mm以下にしたので、スカムの排出効率をさらに向上させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は請求項1の発明において、前記液面の水位を検出するセンサと、該センサの測定値に応じて前記スカム誘導板の高さ位置を調節する水深調整機構と、を備え、前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向における長さが前記スカムスキマの上流側端部から500mm以上1500mm以下であり、該スカム誘導板が前記水深調整機構によって前記水深20mm以上60mm以下に調節されることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明によれば、液面の水位に応じてスカム誘導板の高さを調節するようにしたので、液面の水位が変動した場合であっても、スカム誘導板を常に水深20mm以上60mm以下に配置することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記スカムスキマは、傾斜した堰部材を有し、該堰部材を超えたスカムを排出するように構成され、前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向にスライド自在に支持されるとともに、前記堰部材の傾斜角度に応じて且つ水深20mm以上60mm以下の条件下でスライド操作されることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明によれば、スカム誘導板を堰部材に応じて移動させることができ、堰部材の傾斜角度を変えた場合にもスカム誘導板とスカムスキマとを常に密着させることができる。これにより、堰部材とスカム誘導板との隙間からの流入を防止でき、スカム誘導板上の水流の流速を確実に増加させることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記スカムスキマは、液面に配設され、円筒状に形成されるとともに側面に長手方向の開口部を有するパイプスキマであり、該パイプスキマを回転させることによって前記開口部からスカムが回収され、前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向にスライド自在に支持されるとともに、前記パイプスキマの開口部の位置に応じて且つ水深20mm以上60mm以下の条件下でスライド操作されることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明によれば、スカム誘導板をパイプスキマの回動動作に合わせてスライド移動させることができ、スカム誘導板とパイプスキマの開口部の縁とを常に密着させることができる。これにより、パイプスキマとスカム誘導板との隙間からの流入を防止でき、スカム誘導板上の水流の流速を確実に増加させることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は請求項1〜5のいずれか1の発明において、前記スカム誘導板を液面上に移動させる移動機構を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明によれば、スカム誘導板を液面上に移動させるので、スカム誘導板の下方に体積したスカムを除去することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、スカム誘導板を水深20mm以上60mm以下に配置したので、スカム誘導板上の水流の流速が大きくなり、スカムの排出効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下添付図面に従って本発明に係るスカム除去装置の好ましい実施形態について説明する。
【0020】
図1は第1の実施形態のスカム除去装置10を示す側面図である。同図に示すスカム除去装置10は、下水処理設備の沈殿池12に設けられている。なお、スカム除去装置10の適用例はこれに限定するものではなく、流路等に設けてもよい。
【0021】
図1に示すように、沈殿池12の一方側の端部には流入口14が設けられ、この流入口14から被処理水が流入される。被処理水は、汚泥等が重力沈降されて分離され、分離後の処理水が、流入口14の反対側に設けられた排出口16から排出される。
【0022】
沈殿池12の内部には、汚泥掻寄機20が設けられている。汚泥掻寄機20は主として、回動自在に支持された複数のスプロケット22、22…と、これらのスプロケット22、22…に巻きかけられた無端状のチェーン24と、チェーン24に所定の間隔で配置された複数枚のフライト26、26…によって構成される。スプロケット22、22…の一つは回転駆動手段(不図示)に接続されており、この回転駆動手段でスプロケット22を回転させることによって、無端状のチェーン24が矢印方向に周回走行するようになっている。
【0023】
フライト26、26…は、沈殿池12の幅方向に長い板状に形成され、チェーン24に固定されてチェーン24とともに周回走行される。その際、フライト26、26…は、沈殿池12の底部及び液面部で直立した状態を保つように構成され、且つ、沈殿池12の底壁に摺動しながら排出口16側から流入口14側に移動するように構成される。これにより、沈殿池12の底壁に堆積した汚泥等は、フライト26によって沈殿ピット18に集められる。沈殿ピット18には不図示の汚泥ポンプが接続されており、この汚泥ポンプによって沈殿ピット18内の汚泥等が外部に排出される。
【0024】
また、フライト26は、流入口14側から排出口16側に移動する際、液面から突出した状態で移動するように構成される。これにより、液面に浮遊するスカムSは、フライト26によって流入口14側から排出口16側に掻き寄せられる。
【0025】
掻き寄せられたスカムSは、スカム誘導板30の上を通過してスカムスキマ28に回収される。スカムスキマ28は、図2に示すように、堰部材29、排出用シリンダ31、及び、スカムピット33によって構成される。
【0026】
スカムピット33は、ステンレス等によって樋状に形成されており、沈殿池12の幅方向に沿って設けられる。また、スカムピット33は、下流側側面33aの上端が液面から突出するように配置され、且つ、上流側側面33bの上端が液中に配置される。
【0027】
堰部材29は、沈殿池12の幅と同じ幅寸法の板状に形成され、沈殿池12の幅方向に配設される。また、堰部材29は、その下流側端部29bがスカムピット33の上流側側面33bの上端部に回動自在に連結されており、堰部材29を回動させることによって、堰部材29の上流側端部29aが液面上に突出したり、液中に沈んだりするように構成される。堰部材29の上流側端部29aは、排出用シリンダ31のロッド31aに連結される。
【0028】
排出用シリンダ31は、その上端部(不図示)が揺動自在に支持されており、ロッド31aを伸縮することによって、堰部材29が回動するように構成される。この排出用シリンダ31を駆動して堰部材29の上流側端部29aを液中に沈めることによって、液面上のスカムSが堰部材29を越えてスカムピッド33の内部に導入される。スカムピッド33の内部に導入されたスカムSは、スカムピッド33の幅方向の端部から流出され、回収タンク(不図示)に排出される。回収タンクに排出されたスカムSは脱水処理された後、廃棄される。なお、排出用シリンダ31は、制御装置34に接続され、制御装置34によって一定時間ごとに一定のストロークで駆動するように構成される。
【0029】
スカムスキマ28の上流側には、スカム誘導板30が設けられる。スカム誘導板30の材質は特に限定するものではないが、耐蝕性の面でステンレス等が好ましい。また、スカム誘導板30は、平板状に形成されており、液面下で、且つ、水平に配置される。このスカム誘導板30によって、スカムSがスカムスキマ28に導入される。
【0030】
スカム誘導板30は、スカム誘導板上の水流方向における長さLが500mm以上1500mm以下に設定される。このような長さLに設定することによって、スカム排出時のスカム誘導板30上の水流の流速を高めることができる。
【0031】
スカム誘導板30は、幅方向の両端部が一対のガイド36(一方のみ図示)によって支持される。ガイド36は、図3に示すようにコ字状に形成されており、このガイド36にスカム誘導板30の端部が係合される。これにより、スカム誘導板30が水流方向にスライド自在に支持される。
【0032】
ガイド36は、昇降用シリンダ38、38のロッド38a、38aに連結されている。昇降用シリンダ38はロッド38aを下向きにストロークするように配置されている。したがって、ロッド38aを伸縮することによって、ガイド36すなわちスカム誘導板30が昇降される。なお、昇降用シリンダ38は、スカム誘導板30を液面の上まで上昇できるストロークを有するものが使用される。
【0033】
スカム誘導板30の前端部には、スライド用シリンダ40のロッド40aが連結される。スライド用シリンダ40は、ロッド40aが水流方向にストロークするように配置されており、ロッド40aが伸縮することによってスカム誘導板30が水流方向にスライド移動される。なお、スライド用シリンダ40のロッド40aとスカム誘導板30との連結構造はその説明を省略するが、スカム誘導板30の高さ位置が変化した際にも常にロッド40aに係合するようになっている。
【0034】
上述した排出用シリンダ31、昇降用シリンダ38、及び、スライド用シリンダ40は制御装置34に接続されており、この制御装置34によって駆動制御される。具体的には、排出用シリンダ31を駆動して堰部材29の上流側端部29aを液中に沈めた際に、スカム誘導板30の後端部が堰部材29に密着するようにスライド用シリンダ40及び昇降用シリンダ38が駆動制御される。たとえば、堰部材29の傾斜角度θが小さくなった場合には、スカム誘導板30を前方に且つ下方に移動し、堰部材29の傾斜角度θが大きくなった場合には、スカム誘導板30を後方に且つ上方に移動するように制御する。
【0035】
また、制御装置34は、液面の水位を検出する測距センサ42に接続されており、この測距センサ42の測定値に基づいてスカム誘導板30を昇降させる。その際、スカム誘導板30の水深Dが20mm以上60mmの範囲内に配置されるようにする。このようにスカム誘導板30の水深Dを20mm以上60mm以下に設定することによって、スカム誘導板30上の水流の流速を高めることができ、1.0cm/s以上の流速にすることができる。スカム誘導板30上の水流の流速を1.0cm/s以上にすることによって、スカムSは、スカムスキマ28に効率よく排出される。
【0036】
次に上記の如く構成されたスカム除去装置10の作用について説明する。
【0037】
沈殿池12の液面に浮遊するスカムSは、図1の汚泥掻寄機20によって掻き寄せられ、スカム誘導板30の上に送られる。そして、排出用シリンダ31によって堰部材29の上流側端部29aを水没させた際に、スカムSが堰部材29を越えてスカムピッド33の内部に入り込み、排出される。その際、スカム誘導板30によって液面表層の流れが早くなり、スカムSを効率良くスカムスキマ28に排出することができる。
【0038】
ところで、スカム誘導板30上の水流の流速は、スカム誘導板30の水深Dや長さLによって変化する。以下に、スカム誘導板30の水深Dや長さLの影響を調べた試験結果について説明する。
【0039】
図4は、スカム誘導板30の水深Dとスカム誘導板30上の水流の流速との関係を示している。同図の点線は、スカム誘導板30がない場合の値(表面流速が約0.55cm/s)である。
【0040】
同図に示すように、スカム誘導板30を設置することによって、水流の流速は増加する。しかし、スカム誘導板30の水深Dが60mmよりも大きいとスカム誘導板30上の流速が低下して1.0cm/s未満になる。逆に、水深Dが20mmよりも小さいと、スカムSがスカム誘導板30に接触して流速が不安定になる。したがって、スカム誘導板30の水深Dは、20mm以上60mm以下の範囲が好ましく、これにより、流速を1.0cm/s以上にすることができる。
【0041】
図5は、スカム誘導板30を水深60mmに配置した際のスカム誘導板30の長さLと流速との関係を示している。
【0042】
同図に示すように、長さLが1.5mを超えると、スカム誘導板30上の流速が低下して1.0cm/s未満になる。また、長さLが0.5m未満では、スカム誘導板30を設置しない場合との差が小さくなり、誘導板30による効果が小さいことが分かる。したがって、スカム誘導板30は、長さLを0.5m以上1.5m以下にすることが好ましいことが分かる。
【0043】
本実施の形態によれば、測距センサ42の測定値に基づいて昇降用シリンダ38を駆動することにより、スカム誘導板30の水深Dを常に20mm以上60mm以下に設定している。したがって、スカム誘導板30上の水流の流速を高めて1.0cm/s以上にすることができ、スカムSをスカムスキマ28に効率良く誘導して排出することができる。
【0044】
また、本実施の形態によれば、スカム誘導板30の長さLを0.5m以上1.5m以下にしたので、スカム誘導板30上の水流の流速を確実に高めることができる。
【0045】
さらに、本実施の形態によれば、スライド用シリンダ40を駆動することによって、スカム誘導板30の後端部をスカムスキマ28の堰部材29に常に密着させるようにしたので、堰部材29とスカム誘導板30との隙間からスカムスキマ28に流れる水流を防止することができる。したがって、スカム誘導板30上の水流の流速を高めて、スカムSの排出効率を高めることができる。
【0046】
また、本実施の形態によれば、昇降用シリンダ38によってスカム誘導板30を液面上に退避させることができる。したがって、スカム誘導板30の下方に堆積したスカムを除去することができる。
【0047】
なお、上述した実施形態において、スカム誘導板30に振動手段(たとえば錘を回転軸に偏心して取り付けたモータ等)を設け、スカム誘導板30を液面の上に退避させた際に振動させてもよい。これにより、スカム誘導板30に付着したスカムSを自動的に除去することができる。
【0048】
また、上述した実施形態は、スカムスキマ28として、堰部材を用いたもので説明したが、スカムスキマ28の構成は上述したものに限定されるものではなく、たとえば、図6に示すようなパイプスキマ44であってもよい。図6に示すパイプスキマ44は、φ350mm程度の円筒状に形成されており、液面位置に、且つ、沈殿池12の幅方向に配置される。パイプスキマ44の側面には、開口部44aが長手方向に形成されており、この開口部44aを介して液面上のスカムSがパイプスキマ44の内部に導入される。また、パイプスキマ44は、回転自在に支持されており、不図示の駆動装置によって図6中、反時計回りに定期的に回転するようになっている。パイプスキマ44を回転させることによって、開口部44aが水中に沈み、この開口部44aを介してスカムSがパイプスキマ44内に導入される。導入されたスカムSは、長手方向の端部から流出され、回収タンク(不図示)に排出される。
【0049】
このようなパイプスキマ44の場合にも、スカム誘導板30の水深Dが水深20mm以上60mm以下を満たす範囲で、スカム誘導板30がパイプスキマ44の開口部44aの下端に密着するように動かすことによって、スカムSの排出効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係るスカム除去装置の実施形態を示す構成図
【図2】スカム誘導板の側面断面図
【図3】スカム誘導板の支持機構を示す斜視図
【図4】スカム誘導板の水深と流速との関係図
【図5】スカム誘導板の長さと流速との関係図
【図6】図2と異なる構成のスカムスキマを示す側面断面図
【符号の説明】
【0051】
10…スカム除去装置、12…沈殿池、20…汚泥掻寄機、24…チェーン、26…フライト、28…スカムスキマ、29…堰部材、30…スカム誘導板、31…排出用シリンダ、33…スカムピッド、34…制御装置、36…ガイド、38…昇降用シリンダ、40…スライド用シリンダ、42…測距センサ、44…パイプスキマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液面に浮遊するスカムを回収するスカムスキマと、該スカムスキマの上流側の液面下に配設され、前記スカムを前記スカムスキマに誘導するスカム誘導板とを備えたスカム除去装置において、
前記スカム誘導板は、前記スカムスキマの入口部に密接して配置されるとともに、水深20mm以上60mm以下に配置されることを特徴とするスカム除去装置。
【請求項2】
前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向における長さが前記スカムスキマの上流側端部から500mm以上1500mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のスカム除去装置。
【請求項3】
前記液面の水位を検出するセンサと、
該センサの測定値に応じて前記スカム誘導板の高さ位置を調節する水深調整機構と、を備え、
前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向における長さが前記スカムスキマの上流側端部から500mm以上1500mm以下であり、該スカム誘導板が前記水深調整機構によって前記水深20mm以上60mm以下に調節されることを特徴とする請求項1に記載のスカム除去装置。
【請求項4】
前記スカムスキマは、傾斜した堰部材を有し、該堰部材を超えたスカムを排出するように構成され、
前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向にスライド自在に支持されるとともに、前記堰部材の傾斜角度に応じて且つ水深20mm以上60mm以下の条件下でスライド操作されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のスカム除去装置。
【請求項5】
前記スカムスキマは、液面に配設され、円筒状に形成されるとともに側面に長手方向の開口部を有するパイプスキマであり、該パイプスキマを回転させることによって前記開口部からスカムが回収され、
前記スカム誘導板は、該スカム誘導板上の水流方向にスライド自在に支持されるとともに、前記パイプスキマの開口部の位置に応じて且つ水深20mm以上60mm以下の条件下でスライド操作されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のスカム除去装置。
【請求項6】
前記スカム誘導板を液面上に移動させる移動機構を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のスカム除去装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−238112(P2008−238112A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85455(P2007−85455)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】