説明

スキンケア組成物

本発明は、皮膚の健康および/または外見上の美しさを維持しかつ/または達成するべく、高濃度でおよび最適な比率で、カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールから選択される少なくとも1つの構成要素と多価不飽和脂肪酸との最適な組合せを含有する経口組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、ヒトの皮膚の健康および/または美しい外観を維持しかつ/または達成するべく高濃度でおよび最適な比率で栄養成分の最適な組合せを含有する経口組成物に関する。
【0002】
[背景技術]
皮膚は、人体の最大の器官である。皮膚は、下にある筋肉および器官を保護する上皮組織の多重層で作り上げられている。環境との接点として、皮膚は、体を病原体から保護する上で最も重要な役割を果たす。これはさらに、知覚、水分制御、形状、代謝プロセスの調節、免疫応答および熱および低温からの隔離を提供する。皮膚は同様に、人の外観、挙動および健康についての情報を周囲に伝達することによって、我々の個人的特徴を定義するという顕著な役割も有している。
【0003】
皮膚の最も外側の層は、表皮と呼ばれる。それは、体表面全体にわたる耐水性保護被覆を形成し、下にある基底膜を伴う重層扁平上皮で作り上げられている。これは、血管を全く含まず、真皮からの拡散により栄養分を受けている。表皮を作り上げている細胞の主たるタイプは、ケラチン生成細胞であり、メラニン形成細胞およびランゲルハンス細胞も同様に存在する。表皮は、いくつかの層に分割され、ここで最も内部の層において有糸分裂を通して細胞が形成される。これらの細胞は分化するにつれて形状および組成を変えながら、上層へと移動し、ケラチンで満たされた状態となる。これらは最終的に、角質層と呼ばれる最上層に到達し、剥落するかまたは落屑した状態となる。このプロセスは角質化と呼ばれ、数週間以内で行われる。表皮の最も外側の層は、25〜30層の死細胞で構成されている。毎日、無数の新しい細胞が生成される。
【0004】
身体は、皮膚を通した恒常かつ穏やかな蒸発により自然に水を失う(経皮的水損失、TEWL)。過度の水損失を防止することは、それ自体、皮膚自体にとっても体全体にとってもことのほか重要である。正常な表皮の中では、含水量は、表面に近づけば近づくほど少なくなる。水は、基底層の重量の70〜75%までを占めるが、角質層ではそのわずか10〜15重量%しか占めていない。表皮内の適切な量の水の存在は、柔軟で滑らかかつ魅力的な皮膚の全体的外観にとって重要である。
【0005】
角質層は、下部層内に捕捉された水ならびに正常な発汗によって補水される。自然の保湿因子が欠乏しているかまたは極端な気候条件に付された場合、皮膚は水分を失う。皮膚は乾燥し、突っ張った感じになる。しなやかさが少なくなるにつれて、その保護機能は損なわれる。皮膚は荒れ、経皮水損失が増大し、そのバリア機能は損なわれる。皮膚の老化に伴い、皮脂(つまり油)の産生は緩慢になる。水分結合物質の産生も同様に低下する。皮膚はさらに乾燥し、保湿能力が低下する。皮膚は活気のないさえない外観を見せる。細い線およびシワが形成し始め、皮膚の引締まりが低下する。
【0006】
皮膚の条件に影響を与え皮膚の老化を促進する異なる固有のおよび外部的な因子が数多く存在する。固有の因子は、遺伝性素因、通常の老化プロセス、またはホルモン状態である。紫外線照射、空気汚染、喫煙および/またはアレルギー誘発性化合物が、早期皮膚老化を説明し得る外部因子である。
【0007】
皮膚は慢性的に老化するにつれて、特に弾性を失う。紫外線(UVBおよびUVA)に対する慢性的曝露は、酸化的ストレスおよび日焼けによる表皮および真皮の損傷を通して早期皮膚老化を導く。日焼けは、UVB波長の天然のまたは人工的太陽光に対する過度の曝露に応答した皮膚の炎症反応である。
【0008】
過角化症、ケラチン生成細胞異形成および/または真皮弾性線維症は、罹患皮膚部域の中で発生し、臨床的に、化学線性または日光性角化症を伴う光による老化を受けた皮膚という体裁を呈する。これらの前ガン病変は、扁平上皮細胞ガン(SCC)を発生させる高いリスクを示す。早期皮膚老化の臨床的条件には、色素沈着過度、および微小血管系の拡張およびねじれすなわち毛細血管拡張症が随伴する。
【0009】
その他の影響因子に加えて、栄養分も同様に皮膚の条件に対し強い影響を及ぼす。食生活の最適化は、全体的皮膚条件および皮膚の潤いを改善する。必須ビタミンおよび/または脂肪酸の欠乏などは、明らかに皮膚に影響する。したがって、完全な皮膚保護のためには、異なる栄養物質の充分均衡のとれた混合が不可欠である。最適には、微量栄養素、すなわちビタミン、或る種の多価不飽和脂肪酸(PUFA)およびその他の栄養活性化合物例えば酸化防止剤が、内服的に、すなわち経口投与、吸収および血流を介した皮膚への輸送によってサポートされる。
【0010】
PUFAは、皮膚バリア機能および皮膚の含水量の保存のために重要であるものとして知られている。これらは、皮膚のケラチン生成細胞および線維芽細胞の細胞膜内に取込まれる。その構造に起因して、PUFAは膜の流動性を増強し、かくして、飽和脂肪酸に比べより弾力性および可動性のある細胞膜に寄与する。ガンマ−リノレン酸またはリノール酸といったような一部のPUFAの経口摂取は、より水分量が多くより滑らかな皮膚を導く。
【0011】
本発明は、優れた生物学的利用能を示さなくてはならないため好ましくはカプセル中に入った、高濃度および最適比率の栄養成分の最適な組合せを提供する経口組成物に関する。
【0012】
本発明は、
i)多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸エステル、例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
ii)カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と
を含む経口摂取用組成物であって、1つまたは複数の構成要素ii)の量が、組成物の合計重量に基づいて25重量%〜80重量%の範囲内にある組成物に関する。
【0013】
本発明に従うと、1つまたは複数の構成要素ii)の量は、組成物の合計重量に基づいて30重量%〜75重量%の範囲、より好ましくは40重量%〜60重量%の範囲内にある。
【0014】
本発明にしたがって適切である多価不飽和脂肪酸は、好ましくは16〜24個の炭素原子そして特に1〜6個の2重結合、特に好ましくは4または5または6個の2重結合を有するモノまたは多価不飽和カルボン酸である。
【0015】
不飽和脂肪酸は、n−6系列およびn−3系列の両方に属し得る、n−3系列の多価不飽和脂肪酸が好ましい。n−3多価不飽和酸の好ましい例は、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸(EPA)および4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(DHA)ならびにアラキドン酸(ARA)である。
【0016】
多価不飽和脂肪酸の好ましい誘導体は、そのエステル例えばグリセリドおよび、特にトリグリセリドであり、特に好ましくはエチルエステルである。n−3多価不飽和脂肪酸のトリグリセリドが特に好ましい。
【0017】
トリグリセリドは、3個の均一な不飽和脂肪酸または2または3個の異なる不飽和脂肪酸を含み得る。これらは同様に、飽和脂肪酸を部分的に含んでいてよい。
【0018】
誘導体がトリグリセリドである場合、通常3個の異なるn−3多価不飽和脂肪酸がグリセリンとエステル化される。本発明の好ましい一実施形態においては、トリグリセリドが使用され、かくして脂肪酸の30%がn−3脂肪酸であり、そのうち25%が長鎖多価不飽和脂肪酸である。さらに好ましい−実施形態においては、市販のROPUFA(登録商標)「30」n−3食用油(DSMニュートリショナルプロダクツ社(DSM Nutritional Products Ltd)、カイゼルアウグスト、スイス)が使用される。
【0019】
本発明の別の好ましい実施形態においては、PUFAエステルは、ROPUFA(登録商標)「75」n−3EEである。ROPUFA「75」n−3EEは、最低含有率72%のn−3脂肪酸エチルエステルを伴うエチルエステルの形をした精製魚油(refined marine oils)である。これは、混合されたトコフェノール、アルコルビル・パルミテート、クエン酸で安定化され、ローズマリー抽出物を含有する。
【0020】
本発明に従うと、例えば魚油(marine oils、fish oils)および/または植物油といった多価不飽和脂肪酸のトリグリセリドを含有する天然に発生する油(1つ以上の構成要素)を使用することが有利であり得る。
【0021】
多価不飽和脂肪酸のトリグリセリドを含む好ましい油はオリーブ油、ヒマワリ種子油、月見草種子油、ルリヂサ油、ブドウ種子油、大豆油、ラッカセイ油、小麦胚種油、カボチャ種子油、くるみ油、ゴマ種子油、菜種油(カノーラ油)、ブラックカラント種子油、キーウイフルーツ種子油、特定のキノコ類に由来する油、および魚油である。
【0022】
代替的には、その他の多価不飽和脂肪酸(例えばオメガ−3脂肪酸;オメガ−6脂肪酸)および/またはそれらの誘導体を使用してもよい。
【0023】
本発明の好ましい実施形態においては、構成要素ii)(1つ以上の構成要素)は、以下の群のうちの1つ以上のものから選択される:
・カロテノイド(キサントフィルおよびカロテンの基を含む):
ベータカロテン、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチン、およびそのエステル;
・水溶性ビタミン:
ビタミンC、B、B、B12、ビオチン、カルシウム・パントテネートおよびその薬学的に許容可能な塩;
・脂(fat、lipid)溶性ビタミン:
ビタミンA、ビタミンEおよびその薬学的に許容可能な塩および誘導体;
・ユビキノン:
補酵素Q10、ビタミンKおよびその薬学的に許容可能な誘導体;
・ポリフェノール:
(−)−エピガロカテキンガレート(EGCG)、ヒドロキシチロソール、オリーブ抽出物、レスベラトロール、ゲニステイン、およびその薬学的に許容可能な誘導体。
【0024】
好ましくは、本発明は、
i)多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸のエステル例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
ii)(−)−エピガロカテキンガレート、ゲニステイン、レスベラトロールそしてその薬学的に許容可能な誘導体からなる群から選択される少なくとも1つのポリフェノールと、
iii)任意には、ヒドロキシチロソール、その薬学的に許容可能な誘導体および/またはオリーブ抽出物と
を含む、ヒトによる消費のための組成物であって、1つまたは複数の構成要素ii)およびiii)が組成物の合計重量に基づいて25重量%〜80重量%の範囲内にある組成物に関する。
【0025】
本発明のさらに一層好ましい実施形態においては、この組成物は、PUFAおよび/またはそのエステルおよび1つまたは複数のポリフェノールの他に、付加的量の脂溶性および/または水溶性ビタミン、補酵素、酸化防止剤、カロテノイドおよび/またはそのエステルを含む。
【0026】
本発明に従った組成物は、健康的な皮膚の外観および美しさをサポートするのに最も適している。
【0027】
特にこの組成物は、
・(全身的に)血流を介して身体の内側から皮膚の栄養状態をサポートする;
・皮膚の透明感のあるピュア(pure)な外観をサポートする;
(特に、組成物ii)(1つ以上)がEGCG、レスベラトロール、ヒドロキシチロソールからなる群から選択される場合);
・潤いを増進させ、皮膚を保湿する;
・皮膚バリア機能をサポートする
(特に、組成物ii)(1つ以上)がビオチン、ビタミンE、ゲニステインからなる群から選択される場合);
・酸化的ストレスに対する保護を提供する
(特に、組成物ii)(1つ以上)がベータ−カロテン、リコペン、ビタミンC、ビタミンE、EGCG、ヒドロキシチロソール、補酵素Q10からなる群から選択される場合);
・紫外線に対する保護を提供する
(特に、組成物ii)(1つ以上)がカロテノイド(好ましくはベータカロテン)、ビタミンE、EGCG、ゲニステインからなる群から選択される場合);
・一般的アンチエイジング効果を提供する
(特に、組成物ii)(1つ以上)が、カロテノイド、ビタミンC、ビタミンE、EGCG、レスベラトロールからなる群から選択される場合)。
【0028】
かくして、本発明に従った組成物は、体内から美しさをサポートする。この組成物は同様に、創傷が治癒する際に皮膚の修復および再生(regeneration)、ならびに生理学的再生(renewal)プロセスを促進する。
【0029】
全体としては、本発明に従った組成物は、皮膚の最適な健康、自然な輝きと赤み、および/または外見的美しさを促進する。本発明に従うと、「皮膚の外見上の美しさ」という用語には、皮膚の自然なピンク色の色調、自然の輝きと赤みを生成する良好な血液供給、優れた弾性、潤いおよび水分、無欠の皮膚バリア機能、そしてピュアで透明感のある皮膚すなわち、主要不純物および正常な皮脂分泌が欠如した皮膚を含む。
【0030】
透明感のあるピュアな皮膚を達成するためには、様々な可能性が存在する。化粧品をつけることは、最も一般的なものである。しかしながら、健康的な食生活がさらに、透明感のあるピュアな皮膚に貢献し得るということも従来公知である。
【0031】
「荒れた(impure)」皮膚は、さまざまな外因性および内因性刺激(例えば日光、風、寒さ、乾燥、クリームまたはその他のスキンケア製品に対する不適合または敏感さ、結果として吹き出物、黒斑およびにきびを導く皮脂の過剰産生)を通した皮膚の過敏といったさまざまな因子を原因とする可能性がある。一般的には、表皮内の炎症プロセスが皮膚の過敏、敏感肌および荒れた皮膚を導くプロセスに関与しているということが認知されている。さらに、これらの機序においてはサイトカインが重要な役割を果たすことが充分立証されている。炎症性刺激の時点で表皮内においてケラチン生成細胞から炎症性サイトカインが放出される(ボニファス(Boniface)K、ルクロン(Lecron)JC、ベルナール(Bernard)FX、ダグレゴリオ(Dagregorio)G、ギーエ(Guillet)G、ノー(Nau)F、モレル(Morel)F.「Keratinocytes as targets for interleukin−10−related cytokines:a putative role in the pathogenesis of psoriasis」、Eur.Cytokine Netw.、2005年12月;第16号(4):309〜19頁)。
【0032】
したがって、炎症性刺激に対する皮膚細胞の応答の低減が、荒れた皮膚条件の改善を導くことができ、健康的で自然な輝きと赤みをもつピュアな皮膚を生み出す一助となるかもしれない。
【0033】
互いに最適な比率でPUFAおよび/またはそのエステルおよびカロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよび/またはポリフェノールからなる理想的な組成をもつ本発明に従った組成物が、ピュアで透明感のある皮膚をサポートすることになるということは、当業者によって予測されていなかった。本発明に従った組成物の食事としての経口適用が、より持続的な透明感のある皮膚の外観という効果を導くということが特に意外なことであった。
【0034】
最適な皮膚の水分および補水とは、経表皮水損失がわずかであること、そして皮膚バリア機能が無欠状態にあることを意味する。充分に潤った皮膚は、より引締まった明るい色調の皮膚である。補水することで、細い線およびシワの出現は最小限におさえられる。
【0035】
最も外側の皮膚層(深さ10〜20μm)、つまり角質層の潤いレベルは、コルネオメータを用いて測定できる。コルネオメータ測定により、皮膚の条件、皮膚のタイプおよび医薬品および化粧品の効果について解釈を行なうことができる。
【0036】
コルネオメータの原理は、誘電体媒質のキャパシタンス測定に基づくものである。水は、大部分の他の物質(D<7)とは対照的に比較的高い誘電定数(D=80)を有する。したがって、皮膚の表面の潤いのほんのわずかな変化でも、誘電定数ひいては精密測定コンデンサのキャパシタンスを改変させる。プローブヘッド内のバネが、皮膚上で3.5Nという恒常な圧力を確保する。測定表面は、49mmである。測定の再現性および精度(±3%)は高く、測定時間はわずか1秒である(閉塞効果を防止する)。
【0037】
皮膚の水分結合能力を高めることで、その健康的な赤みを保持することができる。極めて潤いのある皮膚は、触れるとより柔く、より滑らかな外観を有する。
【0038】
皮膚の保護バリアに損傷を与える創傷を受けた場合、身体は、炎症という応答を誘発しこれは、食作用を示す白血球を担持する流体を創傷部位に送る。侵入した微生物をひとたび制御した時点で、皮膚は、自己治癒し始める。著しい損傷を受けた後でさえ治癒する皮膚の能力は、真皮内の幹細胞の存在および表皮の基底層内の細胞の存在に起因するものであり、これら全てが新しい組織を生成できる。
【0039】
健康な皮膚の中では、免疫防御は無欠状態であり、炎症は生理学的範囲内にあり、自己治癒プロセスは機能している。上記の組成物は、例えば閉塞、部分的脂質交換または細胞脂質産生の誘発により皮膚の修復をサポートすることができる。
【0040】
表皮の基底層内の幹細胞から恒常的に、表皮ケラチン生成細胞が産生される。ケラチン生成細胞は、表皮上部への移動中に、分化プロセスを受ける。表皮分化の結果、末端分化した角化ケラチン生成細胞から成る角質層が形成される。増殖から落屑までのプロセスには約1ヵ月かかる。上記の組成物は、この再生プロセスをサポートする。
【0041】
[リコペンとその誘導体]
本明細書で使用する「リコペン」という用語は、全EおよびZ立体異性体を含む。代替的には、大量のリコペンを含有するトマト抽出物も使用可能である。
【0042】
[ルテインとその誘導体]
本明細書で使用する「ルテイン」という用語は、全EおよびZ立体異性体を含む。適切な誘導体は、例えばそのモノおよびジエステル、好ましくは飽和アルカン酸例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびコハク酸のエステル、モノ不飽和脂肪酸例えばオレイン酸および多価不飽和脂肪酸例えばリノール酸、リノール酸、ペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸およびアラキドン酸のエステル、およびその混合物である。
【0043】
[ゼアキサンチンとその誘導体]
本明細書で使用する「ゼアキサンチン」という用語は、全EおよびZ立体異性体を含む。適切な誘導体は、例えばそのモノおよびジエステル、好ましくは飽和アルカン酸例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびコハク酸のエステル、モノ不飽和脂肪酸例えばオレイン酸および多価不飽和脂肪酸例えばリノール酸、リノール酸、ペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸およびアラキドン酸のエステル、およびその混合物である。
【0044】
[(−)−エピガロカテキンガレートとその誘導体]
本明細書で使用する「(−)−エピガロカテキンガレート」および「EGCG」という用語は、EGCGを含有する緑茶抽出物ならびにEGCG誘導体例えば薬学的に許容可能な塩をも包含する。
【0045】
特に適切なEGCGは、例えばDSMニュートリショナルプロダクツ社、カイゼルアウグスト、スイスから市販されているTEAVIGO(商標)(94%以上のEGCGを含有する緑茶抽出物)ならびにTEAVIGO(商標)TG(錠剤グレード)(約3%のペクチンと混和された約88%のEGCGを含有する緑茶抽出物)である。
【0046】
EGCGに対する好ましい代替物は、少なくとも85.0重量%のEGCGおよび多くとも2.0重量%のカフェインを含む緑茶画分、特に少なくとも90.0重量%のEGCGと多くとも1.6重量%のカフェインを含む緑茶画分であり、一方この緑茶画分は、好ましくは多くとも4.0重量%のエピカテキン(EC)、および/または多くとも4.0重量%のカテキンおよび/または多くとも2.0重量%のガロカテキンガレート(GCG)および/または多くとも5.0重量%のエピカテキンガレート(ECG)を含む。
【0047】
EGCGに対する好ましい代替物は、少なくとも91.7重量%のEGCGおよび多くとも1.43重量%のカフェインを含む緑茶画分であり、特に、91.7〜97.13重量%のEGCG、0〜3.15重量%のエピカテキン(EC)、0〜3.1重量%のカテキン、0.2〜1.52重量%のガロカテキンガレートGCG)、0.38〜4.62重量%のエピカテキンガレート(ECG)および0〜1.43重量%のカフェインを含む緑茶画分である。
【0048】
[ヒドロキシチロソールとその誘導体]
本明細書で使用する「ヒドロキシチロソール」という用語は、合成由来の、あるいは抽出および/または精製によりオリーブの木から誘導された産物および副産物由来といったような天然の供給源に由来する「純粋ヒドロキシチロソール」に関係する。これは同様に、オリーブ油抽出物の形でのオレウロペインおよびチロソールなどといったその他の水溶性ポリフェノールと共に得ることもできる。付加的には、「ヒドロキシチロソール」という用語は、例えばオリーブの木から誘導された産物および副産物から得ることのできる抽出物を含むヒドロキシチロソールを包含する。
【0049】
オリーブの木の産物および副産物とは、オリーブ、オリーブの木の葉、オリーブの果肉、オリーブ油、オリーブ由来の植物水(vegetation water)およびオリーブ油滓を包含するが、これに限定されるわけではない。抽出手順に基づいて、ヒドロキシチロソールの量および比率はそれぞれ、当業者により容易に調整可能である。好ましくは、ヒドロキシチロソールは、栽培者といったような従来のかつ市場の供給源から入手可能であるオリーブに由来する。
【0050】
オリーブの葉からの抽出ヒドロキシチロソールおよび/またはオレウロペインを扱っている参考文献の例としては、国際公開第02/18310−A1号パンフレット、米国特許出願公開第2002/0198415−A1号明細書、国際公開出願公開第2004/005228−A1号パンフレット、米国特許第6,416,808号明細書および米国特許出願公開第2002/0058078−A1号明細書であり、これらは、このオレウレペインの少なくとも90%が転換されてしまうまで2〜12ヵ月間にわたりオリーブ植物水を酸加水分解するための方法を開示している。オリーブ、オリーブの果肉、オリーブ油および搾油廃水からのフェノール化合物の抽出方法が、ユサナ社(Usana Inc.)の特許である米国特許第6,361,803号明細書および国際公開第01/45514−A1号パンフレットによっておよび米国特許出願公開第2002/0004077−A1号の中で記述されている。欧州特許出願公開第1582512−A1号明細書は、オリーブの葉からのヒドロキシチロソールの抽出について記述している。種抜きオリーブの植物水からヒドロキシチロソールを得るための方法が、米国特許出願公開第2004/0039066−A1号明細書中の段落[0080]〜[0091]に開示されている。
【0051】
好ましくは、ヒドロキシチロソールは、ヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物の形で使用される。
【0052】
本発明にしたがって使用可能な市販のヒドロキシチロソール含有オリーブ抽出物としては、例えばライフエクステンション(Life Extension)社製Polyphen−Oil(商標)、インデナ(Indena)社製のOleaSelect(商標)、Genosa社製のHytolive(登録商標)、セピック(Seppic)製Prolivols、Lalilab社製のOlea europea由来のオリーブの葉またはオリーブ水抽出物、Ebiser社製のHitofulvicといったようなオリーブ果実からの抽出物、欧州特許出願公開第1582512−A1号明細書の中で記述されているような加水分解されたオリーブの葉の抽出物、例えばフルフラル(Furfural)社から入手可能であるようなオレウロペインを富有するオリーブの葉の抽出物およびクレアグリ(CreAgri)社製のHIDROX(登録商標)が含まれる。
【0053】
好ましくは、クレアグリ社製のHIDROX(登録商標)、例えばHIDROX(登録商標)2%噴霧乾燥粉末、HIDROX(登録商標)Gold凍結乾燥粉末(9%)およびHIDROX(登録商標)6%凍結乾燥粉末有機オリーブ果汁エキスが使用される。
【0054】
誘導体はエステルならびに生理学的/薬学的に許容可能な塩であり得る。
【0055】
[レスベラトロール]
本明細書で使用する「レスベラトロール」という用語は、レスベラトロール自体およびその誘導体、代謝体または類似体を含む。炭素−炭素2重結合はトランスまたはシスであってよく、シス/トランス混合物を含む。エーテル化またはエステル化したヒドロキシ基は、1〜26個の炭素原子を有する未置換または置換、直鎖または分枝鎖アルキル基からかまたは、1〜26個の炭素原子を有する未置換または置換、直鎖または分枝鎖脂肪族、アル脂肪族または芳香族カルボン酸から誘導され得る。エーテル化ヒドロキシ基はさらにグリコシド基であってよく、エステル化ヒドロキシ基はさらにグリクロニドまたは硫酸基であってよい。本発明の目的のために特に好ましいのは、(トランス)−レスベラトロールである。本明細書中で使用する「レスベラトロール」という用語は、合成レスベラトロールならびにレスベラトロールを含有する天然抽出物を包含する。
【0056】
[ゲニステイン]
本明細書中で使用する「ゲニステイン」という用語は、アグリコン(4’,5,7−トリヒドロキシイソフラボン)およびその誘導体、例えばゲニステイングリコシド、硫酸ゲニステイン、ゲニステイングルクロニドを含む。
【0057】
本発明に従うと、活性成分の有効一日量(「一日投与量」)が以下で記された範囲内に入るような形でこの活性成分を投与することが有利である。したがって、一日投与量が(単回投与量によって)全て一度に適用されるかまたは複数回投与量の形で適用されるかは重要ではない。
【0058】
PUFA(s)、特にn−3多価不飽和脂肪酸および/またはその誘導体(特にトリグリセリド):ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):50mg〜8g、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人)、300mg〜2000mg。
【0059】
レスベラトロール:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):1〜100mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):5〜50mg、より好ましくは20〜30mg。
【0060】
ゲニステイン:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人)は:1〜150mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):20〜60mg、より好ましくは20〜40mg。
【0061】
(−)−エピガロカテキンガレート:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):50〜600mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):150〜300mg。
【0062】
ヒドロキシチロソール:純粋形態でのヒトへの一日投与量(体重70kgの人):0.25〜500mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):50〜100mg。代替的には、上述の定義に従ったオリーブ抽出物:10mg〜500mg、より好ましくは50〜400mg、そしてさらに好ましくは100〜200mg。
【0063】
β−カロテン:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):0.1〜50mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):1〜30mg、ヒトへのより好ましい一日投与量(体重70kgの人):2〜7mg。
【0064】
リコペン:通常の適用のためには、リコペンのヒトへの一日投与量(通常は体重70kgの人について決定されるもの)は40mgを超えてはならず、好ましくは25mgを超えてはならない。本発明の一部の実施形態においては、リコペンについてのヒトへの一日投与量(体重70kgの人)は0.1〜40mg、より好ましくは0.5〜25mgの間であり得る。
【0065】
ルテイン:通常の適用のためには、「ルテインのヒトへの一日投与量(通常は体重70kgの人について決定されるもの)は60mgを超えてはならず、好ましくは30mgを超えてはならない。本発明の一部の実施形態においては、ルテインについてのヒトへの一日投与量(体重70kgの人)は0.1〜60mg、より好ましくは1.0〜30mgの間であり得る。
【0066】
ゼアキサンチン:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):0.1〜20mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):2〜7mg、ヒトへのより好ましい一日投与量(体重70kgの人):約4mg
【0067】
ビオチン:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):10μg〜5mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):20μg〜2mg、ヒトへのより好ましい一日投与量(体重70kgの人):30μg〜500μg。
【0068】
ビタミンE:ヒト(体重70kgの人)への一日投与量は好ましくは、ビタミンEについて10mg〜2gの間、より好ましくは15〜500mgの間で変動してよい。
【0069】
ビタミンC:ヒト(体重70kgの人)への一日投与量は好ましくは、ビタミンCについて50mg〜5gの間、より好ましくは200mg〜1.5gの間で変動してよい。
【0070】
ビタミンB12:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):0.5〜10μg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):1〜5μg、ヒトへのより好ましい一日投与量(体重70kgの人):2.4〜3μg。
【0071】
ビタミンB6:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):0.1〜20mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):1〜10mg、ヒトへのより好ましい一日投与量(体重70kgの人):2.0〜6mg。
【0072】
ビタミンB2:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):0.1〜20mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):0.5〜15mg、ヒトへのより好ましい一日投与量(体重70kgの人):1.0〜10mg。
【0073】
Ca−D−パントテネート、ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):0.5〜30mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):1〜20mg、ヒトへのより好ましい一日投与量(体重70kgの人):2.0mg〜10mg。
【0074】
CoQ−10:ヒトへの一日投与量(体重70kgの人):1〜100mg、ヒトへの好ましい一日投与量(体重70kgの人):5〜60mg。
【0075】
「純粋活性成分」の代りに、抽出物および/または油を含む活性成分が使用される場合、使用されるべき抽出物および/または油の量は、抽出物および/または油内の「純粋活性成分」の濃度から導出され得、最適な投与量を見出すことは、当業者にとっては通常の実験業務である。
【0076】
本発明の全ての実施形態において、上記の活性成分についての定義および好ましい一日投与量があてはまる。
【0077】
本発明は同様に、
a)前記ヒトの体重1kgあたり0.50mg〜120mg、好ましくは前記ヒトの体重1kgあたり5mg〜30mgの範囲内の量の多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸のエステル例えばエチルエステル、モノ、ジおよびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素;およびb)〜m)の少なくとも1つ、
b)前記ヒトの体重1kgあたり0.0014〜0.7mg、好ましくは0.01〜0.5mgの範囲内の量のβ−カロテン;
c)好ましくは前記ヒトの体重1kgあたり0.0014〜0.6mgの範囲内、より好ましくは0.007〜0.35mgの間の量のリコペン;
d)前記ヒトの体重1kgあたり0.0014〜0.86mgの範囲内、好ましくは0.014〜0.5mgの間の量のルテイン;
e)前記ヒトの体重1kgあたり0.0014〜0.28mgの範囲内、好ましくは0.028〜0.1mgの間の量のゼアキサンチン;
f)前記ヒトの体重1kgあたり0.14mg〜30mgの範囲内、好ましくは0.2〜7mgの間の量のビタミンE;
g)前記ヒトの体重1kgあたり0.71mg〜70mgの範囲内、好ましくは2.5mg〜20mgの間の量のビタミンC;
h)前記ヒトの体重1kgあたり0.5〜8.5mg好ましくは2.0〜4.3mgの範囲内の量の(−)−エピガロカテキンガレート;および/または
i)前記ヒトの体重1kgあたり0.071〜7.1mg、好ましくは0.71〜1.42mgの範囲内の量のヒドロキシチロソール;
j)前記ヒトの体重1kgあたり0.014〜2.14mg、好ましくは0.28〜0.85mgの範囲内の量のゲニステイン、
k)前記ヒトの体重1kgあたり0.014〜1.4mg、好ましくは0.071〜0.71mg、より好ましくは0.28〜0.42mgの範囲内の量のレスベラトロール;
l)前記ヒトの体重1kgあたり0.14μg〜71μg、好ましくは0.28μg〜28μgの範囲内の量のビオチン;
m)前記ヒトの体重1kgあたり0.014〜1.4mg、好ましくは0.071〜0.85mgの範囲内の量の補酵素Q10;
を含む、ヒトによる消費のための組成物であって、1つまたは複数の構成要素b)〜m)の量が、組成物の合計重量に基づいて25重量%〜80重量%の範囲内にある、組成物にも関する。
【0078】
本発明に従うと、1つまたは複数の構成要素b)〜m)は、組成物の合計重量に基づいて好ましくは30〜75重量%の範囲内、より好ましくは40〜60重量%の範囲内にある。
【0079】
好ましくは、本発明は、
i)前記ヒトの体重1kgあたり0.50mg〜120mg、好ましくは前記ヒトの体重1kgあたり5mg〜30mgの範囲内の量の多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸のエステル例えばエチルエステル、モノ、ジおよびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素;および
ii)前記ヒトの体重1kgあたり0.014〜8.5mg、好ましくは0.14〜4.3mgの範囲内の量の、(−)−エピガロカテキンガレート、ゲニステイン、レスベラトロールおよびその薬学的に許容可能な誘導体からなる群から選択される少なくとも1つのポリフェノール;および、
iii)任意には前記ヒトの体重1kgあたり0.014〜7.1mg、好ましくは0.71〜1.42mgの範囲内の量のヒドロキシチロソールおよび/またはその薬学的に許容可能な誘導体、および/または前記ヒトの体重1kgあたり0.014〜7.1mg、好ましくは0.71〜1.42mgの範囲内の量のオリーブ抽出物、
を含む、ヒトによる消費のための組成物に関する。
【0080】
本発明のさらに一層好ましい実施形態においては、この組成物は、PUFAおよび/またはそのエステルおよび1つまたは複数のポリフェノールに加えて、以上で概略的に記した定義および選好性で、付加的な量の脂溶性(lipid soluble)および/または水溶性ビタミン、補酵素、酸化防止剤、カロテノイドおよび/またはそのエステルを含む。
【0081】
その上、本発明は、健康的な皮膚の外観および美しさをサポートするため、(全身的に)血流を介して身体の内側から皮膚の栄養状態をサポートするため、皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートするため、潤いを増進させるため、皮膚を保湿するため、皮膚バリア機能をサポートするため、酸化的ストレスに対する保護を提供するため、紫外線に対する保護を提供するため、および/または、一般的アンチエイジング効果を提供するため、特に、創傷が治癒する際に皮膚の修復および/または再生を促進するためおよび/または生理学的再生プロセスを促進するため、そしてかくして皮膚の最適な健康、自然な輝きと赤み、および/または外見的美しさを促進するための、本発明に従った組成物の使用に関する。最も好ましくは、本発明は、皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートするための、本発明に従った組成物の使用にも関する。
【0082】
別の実施形態において、本発明は、(全身的に)血流を介して身体の内側から健康的な皮膚の外観および美しさ、皮膚の栄養状態をサポートし、皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートし、皮膚を保湿し、皮膚バリア機能をサポートし、潤いを増進させ、酸化的ストレスに対するおよび/または紫外線に対する保護を提供しかつ/または一般的アンチエイジング効果を提供するため、特に創傷が治癒する際に皮膚の修復および/または再生を促進しかつ/または生理学的再生プロセスひいては皮膚の最適な健康、自然な輝きと赤み、および/または美しい外観を促進するための方法において、ヒトに対して、有効量の、
i)多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸エステル、例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
ii)カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と
を有する組成物を投与するステップを含み、1つまたは複数の構成要素ii)の量が、組成物の合計重量に基づいて25重量%〜80重量%の範囲内にある方法に関する。
【0083】
本発明に従うと、1つまたは複数の構成要素ii)の量は、好ましくは組成物の合計重量に基づいて、好ましくは30重量%〜75重量%、より好ましくは40重量%〜60重量%の範囲内にある。
【0084】
本明細書で使用する「有効量」という用語は、生理学的効果を得るために必要な量を意味する。生理学的効果は、単一回用量によってかまたは反復的用量により達成されてよい。投与される投与量は当然のことながら、特定の組成物の生理学的特性およびその投与様式および経路;受容者の年令、健康および体重;症候の性質および程度;併用処置の種類;処置の頻度;および所望の効果といったような公知の要因に応じて変動し、当業者によって調整され得る。必要な一日量は、単回投与量または複数回投与量の形で適用してよい。
【0085】
本発明に従った組成物は、食品、食料および飲料のサプリメント、栄養補助食品として、およびカプセルまたは錠剤といったような固体または溶液または懸濁液といったような液体であってよい製薬処方物として役立ち得る。これらは、(強化)食品、栄養補助食品、飲料、錠剤、顆粒、カプセル、ペースト、食品添加物または発泡性処方物の形で投与可能である。さらなる実施例は、本発明に従った1つまたは複数の組成物i)およびii)を含有する穀物、シリアルバーおよび乳製品(例えば、牛乳、バターミルク、酸乳、ヨーグルト(ドリンク)、カード、クォークデザートなど)である。
【0086】
本発明に従った構成要素は、1つの製剤形態内で一緒に投与されてもよいし、(2つの異なる製薬形態といったような)さまざまな製薬形態で別々に投与されてもよい。2つ以上の製剤形態が使用される場合、それらの製剤形態は好ましくは同時に1人または複数のヒトにより消費される。
【0087】
本明細書で使用する「同時に」という用語は、1日という時間周期内、好ましくは1時間という時間周期内、より好ましくは5分という時間周期内さらに一層好ましくは1分という時間周期内で異なる製剤形態が経口的に消費されることを意味している。
【0088】
1つまたは複数の製剤形態は、本発明に従った組成物および任意には適切な賦形剤および/または担体を含む。
【0089】
本明細書で使用する「製剤形態」という用語は、ジェルキャップ、カプセル、粉末、固体錠剤(コーティングされているかまたはされていないもの)、シロップ、ドリンクアンプル剤およびサシェ剤/小袋剤、好ましくは錠剤または硬(シェル)ゼラチンカプセルのようなカプセルを含む。適切な賦形剤および/または担体には、マルトデキストリン、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、微晶質セルロース、デキストロース、米粉、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、スクロース、植物ガム、ラクトース、メチルセルロース、ポビドン、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチなど(それらの混合物を含む)が含まれる。好ましい担体としては、炭酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マルトデキストリンおよびその混合物が含まれる。本発明に従った化合物は、1つまたは複数の賦形剤および/または1つまたは複数の担体と混合され、従来の技術を用いて所望の形態に整形される。本発明に従った錠剤またはカプセルは、約6.0〜7.0のpHで溶解する腸溶性コーティングでコーティングされ得る。小腸では溶解するものの胃の中では溶解しない適切な腸溶性コーティングが、酢酸フタル酸セルロースである。処方および投与のための技術についての詳細は、レミントン薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)(Maack Publishing Co.、イーストン、ペンシルバニア州)の最終版の中に見出すことができる。
【0090】
かくして、本発明は同様に、
i)
a.多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸エステル、例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
b.任意にはカロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される1つ以上の構成要素と、
c.任意には適切な賦形剤および/または担体と
を含む製剤形態(A)と、
および
ii)以上で概略的に示した定義づけおよび選好性で、カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素、および任意には適切な賦形剤および/または担体を含む、(A)とは異なる製剤形態(B)と
を含む、経口摂取用キットであって、
形態(A)および形態(B)が別々に収納され、別々の容器が単位包装内でひとまとめにされており、
カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよび/またはポリフェノールからなる群から選択される1つ以上の構成要素の量が、製剤形態(A)および製剤形態(B)の両方の毎日の摂取に関しては25重量%〜80重量%の間にある、
キットにも関する。
【0091】
本発明に従うと、製剤形態(A)がカプセルであり、製剤形態(B)が錠剤であればさらに好ましい。
【0092】
別の好ましい実施形態においては、本発明は、
i)本発明に従った経口摂取用の1つの組成物(「経口組成物」)と、
ii)皮膚に対する局所施用に適した1つの製品(「局所組成物」)と
を含むパーソナルスキンケアキットであって、経口組成物および局所組成物が別々に収納され、別々の容器が単位包装内でひとまとめにされているパーソナルスキンケアキットに関する。
【0093】
本発明に従うと、経口組成物および局所組成物が、一日という時間周期内、好ましくは3時間という時間周期内、好ましくは1時間という時間周期内で適用されることが好ましい。
【0094】
本発明のキットは、健康的な皮膚の外観および美しさをサポートするため、(全身的に)血流を介して身体の内側から、そしてパーソナルケアキットの場合には、化粧品組成物の局所施用を介して体の外側からも皮膚の栄養状態をサポートするため、皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートするため、潤いを増進させるため、皮膚を保湿するため、皮膚バリア機能をサポートするため、酸化的ストレスに対する保護を提供するため、紫外線に対する保護を提供するため、および/または、一般的アンチエイジング効果を提供するために有用である。本発明のキットは特に、創傷が治癒する際に皮膚の修復および/または再生を促進するためおよび/または生理学的再生プロセスを促進するため、そして、かくして皮膚の最適な健康、自然な輝きと赤み、および/または美しい外観を促進するために適している。
【0095】
本発明のキットは、好ましくは、ユーザーまたは潜在的ユーザー(以下「ユーザー」と呼ぶ)に対しキットを使用することで、健康的な皮膚の外観および美しさをサポートすること、(全身的に)血流を介して身体の内側から皮膚の栄養状態をサポートすること、皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートすること、潤いを増進させること、皮膚を保湿すること、皮膚バリア機能をサポートすること、酸化的ストレスに対する保護を提供すること、紫外線に対する保護を提供すること、および/または一般的アンチエイジング効果を提供すること、特に創傷が治癒する際に皮膚の修復および/または再生を促進するため、および/または生理学的再生プロセスを促進し、ひいては皮膚の最適な健康、自然な輝きと赤み、および/または美しい外観を促進するためを含めた(ただしこれらに限定されない)1つ以上のメリットが得られることをこれらのユーザーに知らせる情報と合わせて提示される。かかる情報は、好ましくは、例えば適用様式についての詳細な説明、特に好ましい一日投与量をいかに達成するかについての情報を含めた、このようなメリットを得るための使用上の注意をも含んでいる。本明細書で使用する「情報と合わせて」とは、情報がキット自体の包装の上に直接印刷されているか(容器自体の上の直接的印刷または容器に貼付されたラベルなどを介した間接的なものを含む)あるいは、組成物の消費者に対して情報を伝達するべく冊子、印刷広告、電子広告および/またはその他の広告を含めた(ただしこれらに限定されるわけではない)さまざまな要領で提示される、ということを意味している。したがって、かかる情報は、文言、写真などを含み得る。
【0096】
本明細書で使用する「局所組成物」という用語は、哺乳動物の角質組織に対し局所施用できる化粧品組成物を意味する。
【0097】
本出願において使用する「化粧品調製物」または「化粧品組成物」という用語は、Roempp Lexikon Chemie、第10版1997年、Georg Thieme Verlag Stuttgart、ニューヨーク中に「Kosmetika」という見出しの下で定義されているような化粧品組成物を意味する。
【0098】
好ましくは、本発明に従った局所組成物は、溶剤または脂肪質の物質中に懸濁液または分散の形、または代替的には、筆(pens)によってかマスクとしてかまたはスプレーとして適用することもできるエマルションまたはマイクロエマルション(特に水中油または油中水型のもの)、PITエマルション、多重エマルション(例えば油/水/油型または水/油/水型)、ピッカリングエマルション、ヒドロゲル、アルコール性ジェル、リポジェル、単相または多相溶液または小胞状分散またはその他の通常の形をしている。局所組成物がエマルションであるかまたはエマルションを含む場合には、それは同じく1つ以上のアニオン、非イオン性、カチオンまたは両性界面活性剤を1つまたは複数含有することもできる。
【0099】
本発明に従った好ましい局所組成物は、スキンケア調製物、化粧調製物、光保護調製物および機能調製物である。
【0100】
スキンケア調製物の実施例としては、特にボディオイル、ボディローション、ボディジェル、トリートメントクリーム、スキンプロテクション軟こう、顔そり用調製物、例えばシェービングフォームまたはジェル、スキンパウダー例えばベビーパウダー、保湿用ジェル、保湿用スプレー、リバイタライジングボディスプレー、セルライトジェル、顔および/またはボディ用保湿剤、顔および/またはボディ用洗浄剤、フェイスマスク、にきび抑制用調製物および/またはピーリング用調製物がある。
【0101】
化粧調製物の実施例としては、特に、口紅、アイシャドウ、マスカラ、ドライまたはモイストメークアップ処方物、ほお紅、パウダー、および/または日焼け(止め)ローションがある。
【0102】
機能調製物の実施例としては、ホルモン調製物、ビタミン調製物、植物エキス調製物、アンチエイジング調製物、および/または、抗微生物(抗細菌または抗真菌)性調製物といったような、活性成分を含有する化粧品または製薬組成物があるが、これらに制限されるわけではない。
【0103】
本発明に従った局所組成物は、液体、ローション、濃縮ローション、ジェル、クリーム、乳液、軟こう、ペースト、パウダー、メークアップまたは固体チューブスティックの形をとることができ、任意には、エアロゾルとして包装でき、エアロゾルムース、フォームまたはスプレーフォーム、スプレー、スティック、プラスター、洗浄剤、石けんまたはティッシュの形で提供することもできる。
【0104】
本発明に従うと、局所組成物は、特に皮膚の色を明るくすること;日焼け防止;色素沈着過多の処置;にきび、しわ(wrinkles)、しわ(lines)、委縮および/または炎症の予防または軽減用の少なくとも1つの化粧品として活性な成分;ならびに局所麻酔剤;抗微生物および/または抗真菌剤;キレート剤および/または金属イオン封止剤;セルライト防止剤(例えばフィタン酸)および/または日焼け止め用添加剤および局所組成物中に従来用いられてきた賦形剤または希釈剤を含有する。他に何も述べられていない場合、以下で言及されている賦形剤、添加剤、希釈剤などは、本発明に従った局所組成物に適したものである。化粧品および皮膚科用のアシュバントおよび添加剤の必要量は、所望の製品に基づき、当業者により容易に決定され得る。
【0105】
本明細書中で有用である化粧品として活性な成分は、一部のケースにおいて、2つ以上のメリットを提供するかまたは、2つ以上の作用モードで機能することができる。
【0106】
本発明に従った局所組成物の中で使用すべき化粧品として活性な成分の実施例としては、ペプチド(例えばMetrixyl(商標)[ペンタペプチド誘導体])、オリゴペプチド、ろうベースの合成ペプチド(例えばパルミチン酸オクチルおよびトリベヘニンおよびイソステアリン酸ソルビタンおよびパルミトイル−オリゴペプチド)、ヨードプロピル・ブチルカルバメート、グリセロール、尿素、グアニン(例えばアミノグアニジン);ビタミンおよびその誘導体、例えばビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンA(例えばレチノイド誘導体、例えばパルミチン酸レチニルまたはプロピオン酸レチニル)、ビタミンE(例えば酢酸トコフェロール)、ビタミンB(例えばナイアシンアミド)およびビタミンB(例えばパンテノール)、ビタミンBおよびビタミンB12、ビオチン、葉酸;抗アクネ活性剤または医薬品(例えばレゾルシノール、サリチル酸など);酸化防止剤(例えばフィトステロール、リポ酸);フラボノイド(例えばイソフラボン、フィトエストロゲン);皮膚鎮静剤および治癒剤例えばアロエベラエキス、アラントインなど;美容目的に適した作用物質、例えば精油、香料、皮膚感覚剤(skin sensates)、不透明化剤、芳香化合物(例えば丁子油、メントール、樟脳、ユーカリ油およびユージノール)、落屑活性物質、ヒドロキシ酸、例えばAHA酸、ポリ不飽和脂肪酸、ラジカルスカベンジャー、ファルネソール、抗真菌活性物質、特にビサボロール、アルキルジオール、例えば1,2−ペンタンジオール、ヘキサンジオールまたは1,2−オクタンジオール、フィトール、ポリオール例えばフィタントリオール、セラミドおよびシュードセラミド、アミノ酸、タンパク質加水分解物、ポリ不飽和脂肪酸、キネチンなどの植物抽出物、DNAまたはRNAおよびそれらの分解生成物、炭水化物、共役脂肪酸、カルニチン、カルノシン、ビオキノネン、フィトフルエン、フィトエンおよびそれらの対応する誘導体、補酵素Q10/ユビキノン)、酸化防止剤[好ましくは(−)−エピガロカテキンガレート(EGCG)、ヒドロキシチロルソールおよび/またはオリーブ抽出物]が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0107】
化粧品として活性な成分の好ましい実施例は、ビタミンC(アスコルビン酸)および/またはその誘導体(例えばリン酸アスコルビル例えば、DSMニュートリショナルプロダクツ社製のStay C(アスコルビルモノリン酸ナトリウム))、ビタミンAおよび/またはその誘導体(例えばパルミチン酸レチニルまたはプロピオン酸レチニルといったレチノイド誘導体)、ビタミンEおよび/またはその誘導体(例えば酢酸トコフエロール)、ビタミンB、ビタミンB12、ビオチン、補酵素Q10、EGCG、ヒドロキシチロソールおよび/またはオリーブ抽出物である。
【0108】
本発明に従うと、局所組成物の中で使用される活性成分が、所望の効果に関して経口組成物中で使用される活性成分と相補的であることが好ましい。すなわち、局所組成物および経口組成物中で同じ活性成分を使用すること、または経口組成物の所望の効果を増強する付加的活性成分を局所組成物中で使用することが好ましい。
【0109】
例えば、太陽光線(UV)保護効果が望まれる場合には、以下の表の中からの1つ以上の活性成分を含有する局所組成物と組合せた形で以下の表からの1つ以上の活性成分を含有する本発明に従った経口組成物を適用することが有利である:
【0110】
【表1】

【0111】
太陽光線(UV)保護効果が望まれる場合、「経口予防」という用語は、太陽光線に対する曝露より数カ月〜数日前に1つまたは複数の活性成分を摂取することを意味する。「局所的予防」とは、太陽光に対する曝露より数カ月、数日から数時間前の局所施用による保護成分の富化を意味する。
【0112】
「太陽光線による急性ダメージからの直接的保護」とは、太陽光線曝露の前数分以内の適用およびその間の適用を意味する。「保護」という用語は、日焼け(太陽紅斑)に対する保護のみならず、日光により誘発される酸化ストレスおよび/または免疫抑制を通したダメージおよび/またはそれらの結果すなわち光による老化に対する保護をも包含する。
【0113】
以下のParsolが、DSMニュートリショナルプロダクツ社から入手可能である。
PARSOL(登録商標)1789:1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオン
PARSOL(登録商標)340:2−シアノ−3,3−ジフェニル−アクリル酸2−エチル−ヘキシルエステル
PARSOL(登録商標)5000:(E)−ラク−1,7,7−トリメチル−3−(4−メチル−ベンジリデン)−ビシクロ−[2.2.1]−へプタン−2−オン
PARSOL(登録商標)EHS:2−エチルヘキシルサリチレート
PARSOL(登録商標)HMS:3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリチレート
PARSOL(登録商標)HS:2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸
PARSOL(登録商標)MCX:3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオン酸2−エチル−ヘキシルエステル;2−エチルヘキシル3−(4−メトキシフェニル)−2−プロペノエート
PARSOL(登録商標)SLX:CAS No.:207574−74−1
PARSOL(登録商標)TX:二酸化チタン
【0114】
【表2】

【0115】
これに関連して使用される「修復」という用語は、上述の通りの日光により誘発されたダメージが発生した後の活性成分の適用を意味する。
【0116】
セルライトの予防または治療/削減が所望の効果である場合には、以下の表からの1つ以上の活性成分を含有する局所組成物と組合せた形で以下の表からの1つ以上の活性成分を含有する本発明に従った経口組成物を適用することが有利である。
【0117】
【表3】

【0118】
アンチエイジング効果が所望されている場合には、以下の表からの1つ以上の活性成分を含有する局所組成物と組合せた形で以下の表からの1つ以上の活性成分を含有する本発明に従った経口組成物を適用することが有利である。
【0119】
【表4】

【0120】
敏感肌および/または乾燥肌の予防または治療/削減が所望の効果である場合には、以下の表からの1つ以上の活性成分を含有する局所組成物と組合せた形で以下の表からの1つ以上の活性成分を含有する本発明に従った経口組成物を適用することが有利である。
【0121】
【表5】

【0122】
これに関連して使用される「経口予防」という用語は、冬季または太陽光線に対する曝露の後といったような敏感肌および/または乾燥肌が発生する数カ月〜数日前の1つまたは複数の活性成分の摂取を意味する。「局所予防」とは、敏感肌および/または乾燥肌が発生する数カ月、数日〜数時間前の局所施用による1つまたは複数の保護成分の富化を意味する。
【0123】
これに関連して使用される「急性炎症防止および鎮静」とは、敏感肌および/または乾燥肌が存在する数分前までの適用およびこれが存在する時の適用を意味する。「保護」という用語は、敏感肌および/または乾燥肌に対する保護のみならず敏感肌および/または乾燥肌の正常化をも包含する。
【0124】
【表6】

【0125】
これに関連して使用される「修復」という用語は、上述のような敏感肌および/または乾燥肌が発生した後の活性成分の適用を意味する。
【0126】
本発明の局所化粧品組成物は同様に、通常の化粧品アシュバントおよび添加剤、例えば防腐剤/酸化防止剤、脂肪質の物質/油、水、有機溶剤、シリコーン、増粘剤、軟化剤、乳化剤、日焼け止め剤、消泡剤、保湿剤、美容構成要素例えば香料、界面活性剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、アニオン、カチオン、非イオン性または両性重合体またはそれらの混合物、推進剤、酸性化または塩基性化剤、染料、着色剤/顔料、研磨剤、吸収剤、精油、皮膚感覚剤、収斂剤、消泡剤、色素またはナノ色素、例えば紫外線を物理的に遮断することにより光保護効果を提供するのに適したもの、または通常化粧品組成物中に処方されるその他のあらゆる成分も含有することができる。本発明の組成物中で使用するのに適した、スキンケア業界において一般的に使用されているこのような化粧品成分は、例えばCTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、第2版(1992年)の中で記述されているが、これらに限定されるわけではない。
【0127】
化粧品用および皮膚科用のアシュバントおよび添加剤の必要量は、所望の製品に基づいて、当業者により容易に選択され、実施例中で示されるが、これらに限定されるわけではない。
【0128】
例えば乳化剤、増粘剤、表面活性成分および皮膜形成剤といったような通常の化粧品用アシュバントおよび添加剤は、通常の試験または化粧品組成物の処方に関する通常の検討材料を用いて、当該技術分野の専門家が判定できる相乗効果を示すことができる。
【0129】
どの位の量の局所組成物を適用しなくてはならないかは、製品中の1つまたは複数の活性成分の濃度および1つまたは複数の所望の化粧品効果により左右される。例えばスキンケアエマルションといったような標準的な「リーブオン」組成物は、通常、皮膚1cmあたり約0.5〜約2mgの量で適用される。適用される量は通常さほど重要ではなく、1つまたは複数の所望の効果は、組成物をより多く使用すること、組成物の適用をくり返すことおよび/または1つまたは複数の活性成分をより多く含有する組成物を適用することによって達成できる。
【0130】
本明細書で使用する「「リーブオン」組成物」とは、皮膚に適用した後、意図的に除去されない組成物を意味する。それは、少なくとも約15分、より好ましくは約30分、さらに一層好ましくは少なくとも約1時間、最も好ましくは少なくとも数時間、例えば最高約12時間といった期間、皮膚上に放置される。
【0131】
本発明に従うと、経口組成物(そしてパーソナルスキンケアキットの場合は局所組成物も)を連続ベースで(反復的に)(再)適用することが有利である。
【0132】
本明細書で使用する「連続的(再)適用」とは、経口組成物そして(該当する場合には(以上参照))局所組成物が、対象の一生涯の間長い期間にわたり少なくとも一日一回、好ましくは約1週間の期間にわたり少なくとも一日一回、約1カ月の期間にわたり少なくとも一日一回、さらに一層好ましくは、約3カ月間少なくとも一日一回、さらに一層好ましくは約6カ月間少なくとも一日一回、そして最も好ましくは、約1年以上の間少なくとも一日一回適用されることを意味する。通常は短い使用期間の後(例えばそれぞれ数週間または数カ月間の連続使用の後)にメリットが得られるが、プラスの効果を維持するためには、対象の一生涯全体を通して適用を続けることが好ましい。
【0133】
以下の実施例は、本発明のプロセスおよび組成物をさらに示すために提供されている。これらの実施例は、例示のみを目的としており、いかなる形であれ本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
【0134】
[実施例]
ヒトの皮膚のケラチン生成細胞を用いた炎症モデルにおける本発明の選択された化合物の効果を調査するために、2つの検定を実施した。
【0135】
[1.検定]
このモデルでは、ケラチン生成細胞の炎症についての選択されたマーカーすなわち抗細菌性/化学誘引性マーカーS100A7/プソリアシンおよびデフェンシンHBD2/4を測定するために、培養中のケラチン生成細胞に対する強い相乗効果を誘発する3つのサイトカインの会合(ボニファス K、ディボー(Diveu)C、モレルF、ペドレッティ(Pedretti)N、フロガー(Froger)J、ラボン(Ravon)E、ガルシア(Garcia)M、ベネロー(Venereau)E、プレイサー(Preisser)L、ギニュアール(Guignouard)E、ギーエ G、ダグレゴリオ G、ペネ(Pene)J、モレス(Moles)JP、イセル(Yssel)H、シュバリエ(Chevalier)S、ベルナールFX、ガスカン(Gascan)H、レクロンJC、「Oncostatin M secreted by skin infiltrating T lymphocytes is a potent keratinocyte activator involved in skin inflammation」、J Immunol.、2007年4月1日;第178号(7):4615〜22頁)が使用される。
【0136】
[方法]
以下の条件下で、正常なヒト表皮ケラチン生成細胞(NHEKプールK015、第3継代)を培養した:
−培養:37℃、5%のCO2
−培地:SFM(インビトロジェン(Invitrogen)17005075)
−表皮成長因子0.25ng/mlおよび下垂体抽出物25μg/ml(EGF、EP、インビトロジェン17005075)
ゲンタマイシン25μg/ml(シグマ(Sigma)G1397)
−検定培地:EGFおよび下垂体抽出物を含まないSFM(インビトロジェン17005075)。
【0137】
ケラチン生成細胞を培地中で予め培養した。集密時点で、培地を、テスト化合物を含有するまたは含有しない(対照)検定培地(EGFおよび下垂体抽出物を含まないSFM)に変更し、細胞を2時間37℃、5%CO2で予備処理した。予備処理の終りで、37℃、5%CO2で24時間培養に対して、オンコスタチンM(OSM)、IL−17およびOSMから成るサイトカインミックスを添加した(無処理および無刺激の対照を並行して実行した)。実験の終了時点で、細胞をPBS緩衝液(インビトロジェン14190094)中で洗浄し、直ちに1ウェルあたり300μlのTri−試薬(シグマT9424)と共に−80℃で凍結させた。
【0138】
[差次的発現の分析]
[プライマ]
各々の選択されたマーカーからの特異的PCR産物の増幅を可能にするプライマ対が使用された。この実験では、基準マーカーとして、肝臓グリセルアルデヒド三リン酸デヒドロゲナーゼ(G3PDH)を使用した。
【0139】
[遺伝子名略号Gen Bank番号]
肝臓グリセルアルデヒド三リン酸デヒドロゲナーゼ G3PDH NM_002046
サイトケラチン10(K10);I型細胞骨格10ケラチン KRT10 NM_000421
デフェンシンベータ4(DEFB4)、ベータ−デフェンシン2(hBD2、DEFB2);
皮膚抗微生物ペプチド1(SAP1)HBD2 NM_004942
S100カルシウム結合タンパク質A7;プソリアシンS100A7 NM_002963
【0140】
[RNA抽出と逆転写]
−供給業者が推奨するプロトコルに従ったTri試薬による全RNAの抽出。
−「DNAを含まない」系(アンビオン(Ambion))を用いたDNAse処置による汚染性DNAの削除。
−オリゴ(dT)およびスーパースクリプト(Superscript)II逆転写酵素(インビトロジェン)の存在下でのmRNAの逆転写。
【0141】
[実時間PCR分]
供給業者が推奨するプロトコルに従って、LightCycler(登録商標)システム(ロッシュモレキュラーシステムズ社(Roche Molecular Systems Inc.))を用いて、PCR反応(ポリメラーゼ連鎖反応)を実施した。このシステムは、高速で強力なPCR反応を可能にする。これは次の2つの主構成要素から成る:
−反応混合物内での極めて高速の熱転写を可能にする高速PCRの利用分野のために最適化されたサーモサイクラー。
−伸長サイクル中2本鎖DNAに特異的に結合する染料である挿入染料SYBRグリーンIの螢光の連続的測定を可能にする、蛍光光度計(検出チャネル:521nm)。
【0142】
以下の通り反応ミックス(最終10μl)を添加した:
−1/10eに希釈された2.5μlのcDNA
−順方向または逆方向プライマ
−taqDNAポリメラーゼ、SYBRグリーンIおよびMgCI2を含有する試薬ミックス(Roche)
【0143】
[データ管理]
増幅されたDNA中の螢光の取込みを、PCRサイクル中連続的に測定した。この結果、各マーカーについての相対的発現(RE)値の評価を可能にする「螢光強度」対「PCRサイクル」のプロットが得られた。RE値は、以下の式にしたがって任意単位(AU)で表現された:
(1/2サイクル数)×10
【0144】
[結果]
予想された通り、サイトカインミックスは、ケラチン生成細胞炎症マーカー/抗微生物ペプチドHBD2/4およびS100A7についてmRNAを強くアップレギュレートした。しかしながら、この誘発がレスベラトロール、ヒドロキシチロールおよびEGCGにより強い阻害されるということは意外なことであった。
【0145】
【表7】

【0146】
結果は、レスベラトロール、ヒドロキシチロソールおよびEGCGがサイトカイン誘発型表皮性発症機序に対する保護を与えたということを明確に実証している。
【0147】
[2.検定]
第2の検定においては、ヒトケラチン生成細胞系HaCatを炎症性サイトカインTNFαで刺激し、培地内へのインターロイキン(IL)6の放出を市販の「酵素免疫測定法」(ELISA)で分析した。
【0148】
[方法]
[実験1]
ウエルツ(Wertz)ら、Free Radical Biology&Medicine、第37巻、第5号、654〜670頁、2004年の中で詳細に説明された条件の下でHaCaT細胞を培養した。48時間、1μmol/Lの濃度でリコペンを含む培地内で細胞を予備培養して、リコペンを蓄積するのに充分な時間、細胞を得た。テトラヒドロフラン(THF)を用いて原液中でリコペンを可溶化させ、最終濃度が0.1%THFとなるような形で培地中に希釈させた。予備インキュベーション期間の後、細胞を5時間10μg/mlのTNFαで刺激し、その後培地を収集し、凍結させた。トリプシン処理で細胞を収穫し、標準的な手順にしたがって計数した。培地中のII6レベルをウェル内の細胞数に標準化し、pg/10細胞として表わした。
【0149】
[結果]
【0150】
【表8】

【0151】
この結果は、カロテノイドの代表としてのリコペンが、炎症促進刺激に対するヒトの皮膚のケラチン生成細胞の反応を著しく削減することができる、ということを示している。これはすなわち、リコペンが定期的に摂取された場合に刺激性の炎症促進発作に向かう反応の素因を削減することができる、ということを意味する。
【0152】
[実験2]
この実験は、2つのその他の代表的なカロテノイド、すなわちベータ−カロテンとベータ−クリプトキサンチンが正常な皮膚の炎症性メディエータの一般的基線産生を低減させることができるか否かを調査するために実施された。
【0153】
【表9】

【0154】
この結果は、ベータ−カロテンが、炎症促進サイトカインIL6をその環境内に分泌する皮膚細胞の基線レベルを低減させることができる、ということを示している。ベータ−カロテンは、U字形用量関係を有し、それが0.25〜1.0μmol/Lの間の濃度で存在した場合にのみこれは、一人一日あたり0.1〜2.0mgの間の中等度のベータ−カロテン補足の後にヒト血漿濃度に対応する。ベータ−クリプトキサンチンは、0.050mg〜1mg/日の低〜中高レベルの摂取の後に公知のヒト血漿濃度の用量範囲内で中等度の効果を有していた。
【0155】
[処方物実施例:]
[実施例1 経口消費用の「理想的皮膚処方I」]
レシチンを、ROPUFA(登録商標)75n−3「75」EE(DSMニュートリショナルプロダクツAG、カイゼルアウグスト、スイスから市販されている混合されたトコフェロール、パルミチン酸アスコルビルおよびローズマリー抽出物で安定化された、最低75%のn−3脂肪酸エチルエステルを含有するエチルエステル)の中で溶解させ、ベータ−カロテン30%FS、ルテイン20%FS(コーンオイル中のマンジュギクから抽出し、DL−アルファ−トコフェロールで安定化したもの)、redivivo(商標)(リコペン)10%FS(コーンオイル中、DL−アルファ−トコフェロールで安定化)(DSMニュートリショナルプロダクツAG、カイゼルアウグスト、スイスから市販)を添加し、ビタミンC、Hidrox(登録商標)、ビオチンおよび補酵素Q10(DSMニュートリショナルプロダクツAG、カイゼルアウグスト、スイスから市販されているALL−Q(登録商標)10%CWS/Sとして)を5分間タンブラミキサー中で混合する。この乾燥粉末ミックスをROPUFA(登録商標)、カロテンおよびレシチンの油性混合物中に分散させ、次に一般に適用された手順にしたがってカプセル中に封入する。
【0156】
【表10】

【0157】
毎日食事と共に1カプセルを飲む。
【0158】
[実施例2 経口消費用の「理想的皮膚処方II」]
レシチンを、ROPUFA(登録商標)75n−3「75」EE(DSMニュートリショナルプロダクツAG、カイゼルアウグスト、スイスから市販されている混合されたトコフェロール、パルミチン酸アスコルビルおよびローズマリー抽出物で安定化された、最低75%のn−3脂肪酸エチルエステルを含有するエチルエステル)の中で溶解させ、ベータ−カロテン30%FS、Optisharp(商標)20%FS(コーンオイル中、DL−アルファ−トコフェロールで安定化)を添加する。TEAVIGO(商標)、ビタミンC、Hidrox(登録商標)、ビオチンおよび補酵素Q10(DSMニュートリショナルプロダクツAG、カイゼルアウグスト、スイスから市販されているALL−Q(登録商標)10%CWS/Sとして)を5分間タンブラミキサー中で混合する。この乾燥粉末ミックスをROPUFA(登録商標)、カロテンおよびレシチンの油性混合物中に分散させ、次に一般に適用された手順にしたがってカプセル中に封入する。
【0159】
【表11】

【0160】
毎日食事と共に1カプセルを飲む。
【0161】
[実施例3「経口消費用キット」]
液体活性成分のベータ−カロテン、ゼアキサンチン、DL−アルファ−トコフェロール−アセテートおよびROPUFA(登録商標)75n−3「75」EEは、カプセルに入った形で提供することができ、一方固体成分のビタミンC、Hidrox(登録商標)、ビオチンおよびCoQ10は、錠剤の形で提供することができる。錠剤は、乾燥結合剤例えば微結晶性セルロース、ラクトース、その他の炭水化物またはでんぷん、ソルビトール、マンニトールデキストリンなどといった炭水化物誘導体といった一般に公知の錠剤化賦形剤を用いて調製可能である。ステアリン酸Mgまたはそれに類似する化合物といった潤滑剤、ベヘネートポリエチレングリコール、またはその他のあらゆる潤滑剤と同様、クロスカルメローズまたはクロスポビドンといったような崩壊剤を適量添加してもよい。
【0162】
【表12】

【0163】
この油性ミックスは、一般的に適用される手順にしたがってカプセル中に封入される。
【0164】
【表13】

【0165】
ビオチンおよび微結晶性セルロースを10分間タンブラミキサー中で混合する。その後、ラクトースを添加し、10分間再び組成物を混合する。ビタミンC、TEAVIGO(商標)TG、Hidrox(登録商標)、CoQ10およびクロスポビドンをその他の成分と組合せ、10分間混合する。最後に、ステアリン酸Mgをその他の構成要素に加え、さらに2分間混合する。混合物を錠剤の形に圧縮する。
【0166】
本発明に従った経口摂取用キットを提供するためには、錠剤およびカプセルを別々の容器内に個別に包装し、その後単位形態に包装する。
【0167】
食事と同時に一日一カプセルおよび一錠を飲む。
【0168】
[実施例4「パーソナルケアキット」]
実施例1または2の中で記述されている通りのカプセルをアンチエイジングクリームと合わせて使用する。以下に記す成分を含有するアンチエイジングクリームを、それ自体公知の要領で調製することができる。
【0169】
【表14】

【0170】
本発明に従ったパーソナルケアキットを提供するためには、カプセルとアンチエイジングクリームを別々の容器内に個別に包装し、その後単位形態に包装する。
【0171】
アンチエイジングクリームは一日一回塗布する。食事と共に一日一カプセルを飲む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸エステル、例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
ii)カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と
を含む経口摂取用組成物であって、1つまたは複数の構成要素ii)の量が、組成物の合計重量に基づいて25重量%〜80重量%の範囲内にある、組成物。
【請求項2】
前記構成要素i)が本質的にエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸およびそれらのエステルの混合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記エステルがエチルエステルである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記カロテノイドが、β−カロテン、ルテイン、ゼアキサンチンおよびリコペンおよびその薬学的に許容可能な誘導体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記水溶性ビタミンが、ビタミンB群、ビタミンC、ビオチンおよびその薬学的に許容可能な塩および誘導体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記脂溶性ビタミンが、ビタミンA、ビタミンEおよびその薬学的に許容可能な誘導体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記ユビキノンが、補酵素Q10、ビタミンKおよびその薬学的に許容可能な誘導体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリフェノールが、(−)−エピガラカテキン−3−ガレート、ヒドロキシチロソール、レスベラトロール、ゲニステインおよびその薬学的に許容可能な誘導体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
i)多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸のエステル、例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
ii)(−)−エピガロカテキンガレート、ゲニステイン、レスベラトロールそしてその薬学的に許容可能な誘導体からなる群から選択される少なくとも1つのポリフェノールと、
iii)任意には、ヒドロキシチロソール、その薬学的に許容可能な誘導体および/またはオリーブ抽出物と
を含む、ヒトによる消費のための組成物であって、1つまたは複数の構成要素ii)およびiii)が組成物の合計重量に基づいて25重量%〜80重量%の範囲内にある、組成物。
【請求項10】
脂溶性および/または水溶性ビタミン、補酵素、酸化防止剤、カロテノイドおよび/またはそのエステルをさらに含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
健康的な皮膚の外観および美しさをサポートするため、(全身的に)血流を介して身体の内側から皮膚の栄養状態をサポートするため、皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートするため、潤いを増進させるため、皮膚を保湿するため、皮膚バリア機能をサポートするため、酸化的ストレスに対する保護を提供するため、紫外線に対する保護を提供するため、および/または一般的アンチエイジング効果を提供するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項12】
創傷が治癒する際に皮膚の修復および/または再生を促進するためおよび/または生理学的再生プロセスを促進するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項13】
皮膚の最適な健康、自然な輝きと赤み、および/または外見的美しさを促進するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項14】
皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートするための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項15】
(全身的に)血流を介して身体の内側から健康的な皮膚の外観および美しさ、皮膚の栄養状態をサポートし、皮膚の透明感のあるピュアな外観をサポートし、皮膚を保湿し、皮膚バリア機能をサポートし、潤いを増進させ、酸化的ストレスに対するおよび/または紫外線に対する保護を提供しかつ/または一般的アンチエイジング効果を提供するため、特に創傷が治癒する際に皮膚の修復および/または再生を促進しかつ/または生理学的再生プロセスひいては皮膚の最適な健康、自然な輝きと赤み、および/または美しい外観を促進するための方法であって、ヒトに対して有効量の、
i)多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸エステル、例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
ii)カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と
を有する組成物を投与するステップを含み、1つまたは複数の構成要素ii)の量が、組成物の合計重量に基づいて25重量%〜80重量%の範囲内にある、方法。
【請求項16】
i)a.多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸エステル、例えばエチルエステル、モノ−、ジ−およびトリグリセリドエステルからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素と、
b.任意にはカロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される1つ以上の構成要素と、
c.任意には適切な賦形剤および/または担体と
を含む製剤形態(A)と、
および
ii)以上で概略的に示した定義づけおよび選好性で、カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよびポリフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの構成要素、および任意には適切な賦形剤および/または担体を含む、(A)とは異なる製剤形態(B)と
を含む、経口摂取用キットであって、
形態(A)および形態(B)が別々に収納され、別々の容器が単位包装内でひとまとめにされており、
カロテノイド、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ユビキノンおよび/またはポリフェノールからなる群から選択される1つ以上の構成要素の量が、製剤形態(A)および製剤形態(B)の両方の毎日の摂取に関して25重量%〜80重量%の間にある、
キット。
【請求項17】
i)請求項1〜10のいずれか一項に記載の経口消費に適した組成物と、
ii)皮膚に対する局所施用に適した製品と
を含む単位形態の中に合わせて包装された別々の容器を含むパーソナルケアキットであって、i)およびii)が別々に収納され、別々の容器が単位包装内でひとまとめにされている、パーソナルケアキット。
【請求項18】
皮膚への局所施用に適した製品が、ビタミンC(アスコルビン酸)および/またはその誘導体(例えばリン酸アスコルビル)、ビタミンAおよび/またはその誘導体(例えばレチニルパルミテートまたはレチニルプロピオネートといったようなレチノイド誘導体)、ビタミンEおよび/またはその誘導体(例えば酢酸トコフェロール)、ビタミンB、ビタミンB12、ビオチン、補酵素Q10、EGCG、ヒドロキシチロソールからなる群から選択される少なくとも1つの美容活性成分を含有する、請求項17に記載のパーソナルケアキット。

【公表番号】特表2010−502662(P2010−502662A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527048(P2009−527048)
【出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/007719
【国際公開番号】WO2008/028631
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】