説明

スクラッチマーカ及びスクラッチマーキング方法

【課題】 本発明の目的は、面倒な管理や清掃作業を伴うことなく、また、スクラッチ屑の大きさや形状に依らず、スクラッチ屑で良品半導体チップを汚染する心配がないスクラッチマーカ及びスクラッチマーキング方法を提供することである。
【解決手段】 本発明のスクラッチマーカ101は、シリンダ部2に支持されたニードル3と、ニードル3を前方に突き出す動きをする鉄心で作られた駆動棒4と、駆動棒4に電磁力による駆動力を与える駆動用コイル部5と、ニードル3を駆動棒4方向に押付けているスプリング6と、本発明の特徴であるニードル3を軸中心に回転させる小型モータ102とがフレーム部7に組み込まれて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップ表面に、電気特性不良あるいは外観不良であることを示す識別マークとしてのスクラッチマークを付けるスクラッチマーカ及びスクラッチマーキング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスクラッチマーカの一例の側面図を図5に示す。尚、図5(a)は、ニードルが後退した状態(待機状態)を示し、図5(b)は、ニードルが突出した状態(スクラッチ動作状態)を示す。
【0003】
従来のスクラッチマーカ1は、シリンダ部2に支持されたニードル3と、ニードル3を前方に突き出す動きをする鉄心で作られた駆動棒4と、駆動棒4に電磁力による駆動力を与える駆動用コイル部5と、ニードル3を駆動棒4方向に押付けているスプリング6とがフレーム部7に組み込まれて構成されている。
【0004】
そして、図5(a)に示すように、待機状態では、駆動用コイル部5に電流を流していないため、ニードル3はスプリング6の反発力により駆動棒4方向に押付けられ、シリンダ部2に後退した状態となる。
【0005】
また、図5(b)に示すように、スクラッチ動作状態では、駆動用コイル部5に電流を流すことで駆動棒4にスプリング6の反発力よりも大きな電磁力が加わり、ニードル3はシリンダ部2から突出した状態となる。
【0006】
次に、このようなスクラッチマーカ1で、所定位置に載置された不良半導体チップに形成された電極パッドにスクラッチマークを付ける動作の詳細を図6を用いて説明する。尚、図6は、ニードル先端の動作を示す部分拡大図である。
【0007】
先ず、駆動用コイル部をONにして、ニードル3を電極パッド8に向けて突出させる。この突出動作により、図6(a)に示すように、ニードル3先端は電極パッド8表面に当接する。
【0008】
そして、ニードル3先端は当接後もさらに、図6(b)に示すように、一定量だけ電極パッド8表面上を前方にスライド動作する。このスライド動作により、電極パッド8表面が削り取られてスクラッチマーク9が形成される。
【0009】
尚、スライド動作の際に、ニードル3先端が電極パッド8に過剰なストレスを加えないように、ニードル3は電極パッド8に対して一定の傾斜角で配置してある。また、スライド量がスクラッチ長さとなるため、予め、所望のスクラッチ長さが得られるように、ニードル3の動作ストロークやニードル3先端と電極パッド8との間隔が設定されている。
【0010】
次に、図6(c)に示すように、駆動用コイル部をOFFにして、スプリングの反発力を利用してニードル3をシリンダ部に後退させる。この後退動作により、ニードル3先端は、電極パッド8表面上を後方にスライド動作した後、電極パッド8表面から離間する。
【0011】
順次、次の不良半導体チップ(図示せず)を所定位置に載置し、上記の一連のスクラッチマーキング動作を繰返しスクラッチマークを付けていく。
【0012】
しかしながら、従来のスクラッチマーカ1及びスクラッチマーキング方法には以下の問題があった。上述したようにスクラッチマーク9は、電極パッド8表面の一部を削り取って形成するため、削り取られた電極パッド8が不所望なスクラッチ屑10となって発生することは避けられなかった。また、電極パッド8の材料としては、例えばAuやAlなどが用いられる場合が多く、これらの金属は比較的軟らかい上に一定の粘性を有しているため、発生したスクラッチ屑10は、ニードル3先端に一定の付着力で付着した。そして、この付着物は、スクラッチマーキング作業を繰返すうち、徐々にニードル3先端の同一箇所に成長していった。そして、ある大きさに成長すると自重や動作中の振動で落下して良品半導体チップ(図示せず)を汚染するおそれがあった。
【0013】
また、このことは、スクラッチマーク9の視認性を向上させるためにニードル径を太くしようとすると、当然、それに伴って、スクラッチ屑10が大きくなるため、ニードル径の太化の阻害要因でもあった。
【0014】
このようなスクラッチ屑10に対する1つの対策として、図7に示すような改善されたスクラッチマーカが提案されている。尚、図7は、改善されたスクラッチマーカの側面図及び部分拡大図である。
【0015】
改善されたスクラッチマーカ20は、ニードル3先端付近に、末端を真空ポンプ21に接続した吸引ノズル22を備えており、スクラッチ屑10を吸引除去しながらスクラッチマーキング作業する構成となっている。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】実開平3−39845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、このような吸引ノズル22を備えたスクラッチマーカ20においても、ニードル3先端に付着し成長したスクラッチ屑10は、その大きさや形状が様々であるため、必ずしも、吸引ノズル22で吸引除去できるとは限らなかった。また、例え、吸引できても、吸引ノズル22内部で詰まって吸引力の低下を招くおそれがあるため、吸引力を管理したり、吸引ノズル22内部の定期的清掃をしてやる必要があった。また、ニードル径の太化によってスクラッチ屑10が大きくなると、それに伴って吸引ノズル径も大きくしてやる必要があった。
【0017】
本発明の目的は、面倒な管理や清掃作業を伴うことなく、また、スクラッチ屑の大きさや形状に依らず、スクラッチ屑で良品半導体チップを汚染する心配がないスクラッチマーカ及びスクラッチマーキング方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明のスクラッチマーカは、半導体チップ表面に、電気特性不良あるいは外観不良であることを示す識別マークとしてのスクラッチマークを付けるスクラッチマーカであって、少なくとも、その先端で半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを付けるニードルと、ニードルを軸方向に突出させたり、後退させたりするニードル直線動作機構と、ニードルを軸中心に回転させるニードル回転動作機構とを備え、直線動作と回転動作とを組合せてスクラッチマークを付けることを特徴とするスクラッチマーカである。
【0019】
本発明のスクラッチマーキング方法は、半導体チップ表面に、電気特性不良あるいは外観不良であることを示す識別マークとしてのスクラッチマークを付けるスクラッチマーキング方法であって、少なくとも、その先端で半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを付けるニードルを軸方向に突出させたり、後退させたりするニードル直線動作と、ニードルを軸中心に回転させるニードル回転動作とを組合せてスクラッチマークを付けることを特徴とするスクラッチマーキング方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明のスクラッチマーカ及びスクラッチマーキング方法によると、一連のスクラッチマーキング動作中に、ニードル先端を半導体チップ表面に一定圧力で接触させた状態で回転動作させ、付着したスクラッチ屑をその都度、ある程度、清掃除去し、ニードル先端の同一箇所にスクラッチ屑が過大成長することを防止するため、成長したスクラッチ屑が落下して良品半導体チップを汚染する心配がない。
【0021】
また、吸引ノズルを設ける構成の場合のように、スクラッチ屑の大きさや形状に依存することがなく、面倒な吸引力の管理や吸引ノズルの清掃作業などを伴うことがない。
【0022】
また、視認性向上のためにニードル径を太化してスクラッチ屑が大きくなっても、同様の効果が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、スクラッチ屑がニードル先端に付着し成長して、自重や動作中の振動で落下して良品半導体チップを汚染することを防止するという目的を、一連のスクラッチマーキング動作中に、ニードル先端を半導体チップ表面に一定圧力で接触させた状態で回転動作させ、付着したスクラッチ屑をその都度、ある程度、清掃除去するようにすることで実現した。
【実施例】
【0024】
本発明のスクラッチマーカの一例の側面図を図1に示す。尚、図1(a)は、ニードルが後退した状態(待機状態)を示し、図1(b)は、ニードルが突出した状態(スクラッチ動作状態)を示す。
【0025】
本発明のスクラッチマーカ101は、シリンダ部2に支持されたニードル3と、ニードル3を前方に突き出す動きをする鉄心で作られた駆動棒4と、駆動棒4に電磁力による駆動力を与える駆動用コイル部5と、ニードル3を駆動棒4方向に押付けているスプリング6と、本発明の特徴であるニードル3を軸中心に回転させる小型モータ102とがフレーム部7に組み込まれて構成されている。
【0026】
また、小型モータ102は、正転・逆転可能なパルスモータであり、一般的な動力伝達手段としての、プーリ及びベルト、あるいは、幾つかの駆動歯車及び遊星歯車などにより、ニードル3に回転運動を伝達できるようになっている。
【0027】
そして、図1(a)に示すように、待機状態では、駆動用コイル部5に電流を流していないため、ニードル3はスプリング6の反発力により駆動棒4方向に押付けられ、シリンダ部2に後退した状態となる。
【0028】
また、図1(b)に示すように、スクラッチ動作状態では、駆動用コイル部5に電流を流すことで駆動棒4にスプリング6の反発力よりも大きな電磁力が加わり、ニードル3はシリンダ部2から突出した状態となる。
【0029】
次に、このようなスクラッチマーカ101で、所定位置に載置された不良半導体チップに形成された電極パッドにスクラッチマークを付ける動作の詳細を図2,図3を用いて説明する。尚、図2,図3は、ニードル先端の動作を示す部分拡大図である。
【0030】
先ず、駆動用コイル部をONにして、ニードル3を電極パッド8に向けて突出させる。この突出動作により、図2(a)に示すように、ニードル3先端は電極パッド8表面に当接する。
【0031】
そして、ニードル3先端は当接後もさらに、図2(b)に示すように、一定量だけ電極パッド8表面上を前方にスライド動作する。このスライド動作により、電極パッド8表面が削り取られてスクラッチマーク9が形成される。このとき、ニードル3先端には、不所望なスクラッチ屑10が付着する。
【0032】
尚、スライド動作の際に、ニードル3先端が電極パッド8に過剰なストレスを加えないように、ニードル3は電極パッド8に対して一定の傾斜角で配置してある。また、スライド量がスクラッチ長さとなるため、予め、所望のスクラッチ長さが得られるように、ニードル3の動作ストロークやニードル3先端と電極パッド8との間隔が設定されている。
【0033】
次に、図3(c)に示すように、ニードル3先端をスライド動作の終点に留めたまま(駆動用コイル部をONにしたまま)、小型モータ102を作動させ、ニードル3を軸中心に例えば、ニードル後方から見て時計回り方向に1回転、回転させる。
【0034】
このように、ニードル3先端を電極パッド8表面に一定圧力で接触させた状態で回転動作させることで、ニードル3先端に付着したスクラッチ屑を粘性のある電極パッド8に擦り付けて、ある程度、清掃除去する。
【0035】
そして、この回転動作の結果、ニードル3先端に付着したスクラッチ屑10は、強固な固着力を有する薄い電極材料層103となり、繰返しスクラッチマーキング作業をしても過大に成長したり、自重や動作中の振動で落下したりすることがなく、良品半導体チップを汚染する心配がない。
【0036】
また、このような方法によると、スクラッチ屑の大きさや形状に係らず、ニードル3先端に付着したスクラッチ屑の清掃除去ができる。また、スクラッチマーク9の視認性を向上させるために、ニードル径を太くし、スクラッチ屑が大きくなった場合であっても、特に、部品交換などすることなく同様の効果を得ることができる。
【0037】
次に、図3(d)に示すように、駆動用コイル部をOFFにして、スプリングの反発力を利用してニードル3をシリンダ部に後退させる。この後退動作により、ニードル3先端は、電極パッド8表面上を後方にスライド動作した後、電極パッド8表面から離間する。
【0038】
順次、次の不良半導体チップ(図示せず)を所定位置に載置し、上記の一連のスクラッチマーキング動作を繰返しスクラッチマークを付けていく。
【0039】
尚、上記では、ニードル3の回転方向を時計回り方向に一定して回転することで説明したが、順次、不良半導体チップ毎に交互に反転させるようにするとニードル3先端に付着したスクラッチ屑10を偏りなく均一に清掃除去できて好適である。
【0040】
また、上記では、ニードル3の回転数を1回転としたが、特にこれに限るものではなく、少なくとも、半回転以上あれば、ある程度の清掃除去効果は期待できる。また、装置インデックスの低下を抑制するためには、極力、少ない回転数に設定することが望ましい。
【0041】
また、さらに、装置インデックスの低下を抑制する方法としては、ニードル3をスライド動作の終点に留めた状態で回転動作させるのではなく、図4に示すように、少なくとも、ニードル3先端の前方及び後方へのスライド動作中に連動してニードル3を軸中心に回転させるようにしてもよい。尚、図4(a)はニードル3が回転動作しながら前方へスライド動作する様子を示す部分拡大図であり、図4(b)はニードル3が回転動作しながら後方へスライド動作する様子を示す部分拡大図である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、一連のスクラッチマーキング動作中に、ニードル先端を半導体チップ表面に一定圧力で接触させた状態で回転動作させ、付着したスクラッチ屑をその都度、ある程度、清掃除去することで、ニードル先端に付着したスクラッチ屑が成長し落下して良品半導体チップを汚染することを防止したスクラッチマーカ及びスクラッチマーキング方法に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明のスクラッチマーカの一例の側面図
【図2】本発明のニードル先端の動作を示す部分拡大図
【図3】本発明のニードル先端の動作を示す部分拡大図
【図4】本発明のニードルが回転動作しながら前方及び後方へスライド動作する様子を示す部分拡大図
【図5】従来のスクラッチマーカの一例の側面図
【図6】従来のニードル先端の動作を示す部分拡大図
【図7】改善されたスクラッチマーカの側面図及び部分拡大図
【符号の説明】
【0044】
1 従来のスクラッチマーカ
2 シリンダ部
3 ニードル
4 駆動棒
5 駆動用コイル部
6 スプリング
7 フレーム部
8 電極パッド
9 スクラッチマーク
10 スクラッチ屑
20 改善されたスクラッチマーカ
21 真空ポンプ
22 吸引ノズル
101 本発明のスクラッチマーカ
102 小型モータ
103 電極材料層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップ表面に、電気特性不良あるいは外観不良であることを示す識別マークとしてのスクラッチマークを付けるスクラッチマーカであって、少なくとも、その先端で半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを付けるニードルと、前記ニードルを軸方向に突出させたり、後退させたりするニードル直線動作機構と、前記ニードルを軸中心に回転させるニードル回転動作機構とを備え、前記直線動作と前記回転動作とを組合せてスクラッチマークを付けることを特徴とするスクラッチマーカ。
【請求項2】
前記組合せ動作は、前記ニードルを前記半導体チップに向けて突出させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面に当接させた後も、さらに、前記半導体チップ表面上を一定量、前方にスライド動作させることで前記半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを形成する第1の直線動作と、次に、前記スライド動作の終点で前記ニードルを軸中心に回転させ、前記ニードル先端に付着した、前記スライド動作により発生したスクラッチ屑を、前記半導体チップ表面に擦り付けて清掃除去する回転動作と、次に、前記ニードルを後退させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面上を後方にスライド動作させた後、前記半導体チップ表面から離間させるニードル後退動作とで成ることを特徴とする請求項1に記載のスクラッチマーカ。
【請求項3】
前記組合せ動作は、前記ニードルを前記半導体チップに向けて突出させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面に当接させた後も、さらに、前記半導体チップ表面上を一定量、前方にスライド動作させることで前記半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを形成する第1の直線動作と、次に、前記ニードルを後退させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面上を後方にスライド動作させた後、前記半導体チップ表面から離間させるニードル後退動作と、少なくとも前記前方及び後方へのスライド動作中、前記ニードルを軸中心に回転させ、前記ニードル先端に付着した、前記スライド動作により発生したスクラッチ屑を、前記半導体チップ表面に擦り付けて清掃除去する回転動作とで成ることを特徴とする請求項1に記載のスクラッチマーカ。
【請求項4】
前記回転動作の回転数は、少なくとも、半回転以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスクラッチマーカ。
【請求項5】
前記回転動作の回転方向は、ニードル後方から見て、時計回り方向、または、反時計回り方向のいずれか一方向に回転する回転動作であり、順次、スクラッチマークを付ける半導体チップ毎に交互に反転することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスクラッチマーカ。
【請求項6】
半導体チップ表面に、電気特性不良あるいは外観不良であることを示す識別マークとしてのスクラッチマークを付けるスクラッチマーキング方法であって、少なくとも、その先端で半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを付けるニードルを軸方向に突出させたり、後退させたりするニードル直線動作と、前記ニードルを軸中心に回転させるニードル回転動作とを組合せてスクラッチマークを付けることを特徴とするスクラッチマーキング方法。
【請求項7】
前記組合せ動作は、前記ニードルを前記半導体チップに向けて突出させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面に当接させた後も、さらに、前記半導体チップ表面上を一定量、前方にスライド動作させることで前記半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを形成する第1の直線動作と、次に、前記スライド動作の終点で前記ニードルを軸中心に回転させ、前記ニードル先端に付着した、前記スライド動作により発生したスクラッチ屑を、前記半導体チップ表面に擦り付けて清掃除去する回転動作と、次に、前記ニードルを後退させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面上を後方にスライド動作させた後、前記半導体チップ表面から離間させるニードル後退動作とで成ることを特徴とする請求項6に記載のスクラッチマーキング方法。
【請求項8】
前記組合せ動作は、前記ニードルを前記半導体チップに向けて突出させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面に当接させた後も、さらに、前記半導体チップ表面上を一定量、前方にスライド動作させることで前記半導体チップ表面を削り取ってスクラッチマークを形成する第1の直線動作と、次に、前記ニードルを後退させ、前記ニードル先端を前記半導体チップ表面上を後方にスライド動作させた後、前記半導体チップ表面から離間させるニードル後退動作と、少なくとも前記前方及び後方へのスライド動作中、前記ニードルを軸中心に回転させ、前記ニードル先端に付着した、前記スライド動作により発生したスクラッチ屑を、前記半導体チップ表面に擦り付けて清掃除去する回転動作とで成ることを特徴とする請求項6に記載のスクラッチマーキング方法。
【請求項9】
前記回転動作の回転数は、少なくとも、半回転以上であることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のスクラッチマーキング方法。
【請求項10】
前記回転動作の回転方向は、ニードル後方から見て、時計回り方向、または、反時計回り方向のいずれか一方向に回転する回転動作であり、順次、スクラッチマークを付ける半導体チップ毎に交互に反転することを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載のスクラッチマーキング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−19314(P2006−19314A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−192413(P2004−192413)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000156950)関西日本電気株式会社 (26)
【Fターム(参考)】