説明

スクラブ剤組成物およびそれを用いた皮膚化粧料

【課題】 十分な造粒性を有し、造粒時および保管時には顆粒強度があり、水系又は水中油型乳化組成物に配合された時には強度が落ち、溶け崩れし易くなり、製造性・ハンドリング性と皮膚化粧料に配合した時の崩壊性の両者を満足させることができるスクラブ剤組成物を提供する。
【解決手段】 次の(a)〜(c)成分を含有させる。
(a)粉末 70〜99質量%
(b)エチルセルロースのような非水溶性結合剤 0.1〜8.0質量%
(c)ポリビニルピロリドンのような水溶性結合剤 0.5〜15.0質量%

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスクラブ剤組成物に関し、さらに詳しくは外用剤中に配合してマッサージ効果や洗浄効果を付与するスクラブ剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、洗顔料などの洗浄料やマッサージ化粧料において、洗浄効果を助ける目的で顆粒状物質であるスクラブ剤が配合されてきた。しかし、このスクラブ剤は、粒径が大きいものについては硬すぎると皮膚刺激になり、嗜好面で嫌われる傾向にある。
そこで、洗浄あるいはマッサージ開始時には心地良いと感じていた大きさのものが途中から徐々に違和感となってくることがなく、洗浄あるいはマッサージ開始時から終了時まで心地良く使用でき、満足感を味わうためには、使用中に徐々にスクラブ剤が小さくなっていく必要がある。かかるスクラブ剤として従来開発されたものとしては、例えば非水溶性結合剤としてエチルヒドロキシエチルセルロースやアセチルセルロース等により造粒されたもの(特許文献1参照)や、オイル系又は油中水型乳化系皮膚洗浄剤に配合するスクラブ剤としては、ヒドロキシエチルセルロースのような水溶性高分子により造粒されたもの(特許文献2参照)がある。
【0003】
一般に、スクラブ剤は無機粉末および有機高分子粉末のような粉末を結合剤によって固めたものであるが、このスクラブ剤を水系又は水中油型組成物に配合する場合は結合剤として水不溶性のもの(非水溶性結合剤)を使用していた。そして、このスクラブ剤を溶け崩れ易い顆粒にしようとした場合には、通常結合剤配合量を減らしていくが、結合剤の量を減らしていくことで造粒性が落ちると同時に顆粒強度が弱まるので、保管時およびスクラブ剤取り扱い時に崩れてしまう。このため、十分な造粒性を有し、保管・使用時には顆粒強度があり、水系又は水中油型組成物に配合された時には強度が落ち、溶け崩れし易くする技術が必要であった。
【0004】
【特許文献1】特開昭60−152407号公報
【特許文献2】特開昭60−222405号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記したような従来の問題点を解決するためになされたもので、十分な造粒性を有し、保管・使用時には顆粒強度があり、水系又は水中油型組成物に配合された時には強度が落ち、溶け崩れし易くなり、製造性・ハンドリング性と水溶性皮膚外用剤に配合した時の崩壊性の両者を満足させ得るスクラブ剤組成物およびそれを用いた皮膚化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、次の(a)〜(c)成分を含有してなることを特徴とするスクラブ剤組成物である。
(a)粉末 70〜99質量%
(b)非水溶性結合剤 0.1〜8.0質量%
(c)水溶性結合剤 0.5〜15.0質量%
【0007】
ここで、非水溶性結合剤はエチルセルロースであることが好ましく、水溶性結合剤はポリビニルピロリドンであることが好ましい。
【0008】
前記粉末中、有機粉末の配合量は60〜99質量%を占めることが好ましい。
【0009】
また本発明によれば、前記スクラブ剤組成物を0.05〜20.0質量%配合してなることを特徴とする皮膚化粧料が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明のスクラブ剤組成物によれば、十分な造粒性を有し、造粒時および保管時には顆粒強度があり、水系又は水中油型組成物に配合された時には強度が落ち、溶け崩れし易くなり、製造性・ハンドリング性と皮膚化粧料に配合した時の崩壊性の両者を満足させることができる。
また本発明の皮膚化粧料は、上記スクラブ剤組成物を配合することにより、洗浄効果およびマッサージ効果に優れたものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
本発明のスクラブ剤組成物で用いられる(a)粉末としては、例えば、タルク、酸化チタン、カオリンなどの一般的な無機顔料や、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸ナトリウム等の無機塩類、ソルビットパウダー等の糖類粉末もしくはアラントイン等の薬剤等粉末状で油不溶性のものであれば、どのようなものでも使用可能である。また汎用高分子材料も用いることができる。すなわちポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の炭化水素系高分子、ナイロン等のポリアミド系高分子、ポリ塩化ビニル、ポリ弗化ビニリデン等のビニル系高分子、ポリエステル系高分子、ポリウレタン系高分子、及びこれらの共重合体等である。そのうち特に好ましい粉末としては、ポリエチレン等の有機粉末や、タルク等の無機粉末が挙げられる。
上記造粒される物質の粒径は0.1μm〜500μmであることが、適度な顆粒感を与えることができ好ましい。500μmを超えると使用中に顆粒が細かくなっても違和感が残るようになり、好ましくない。
本発明においては、これらの粉末の1種又は2種以上を非水溶性結合剤と水溶性結合剤を用いて造粒する。
【0012】
本発明のスクラブ剤組成物中、(a)粉末の配合量は、70〜99質量%であり、好ましくは80〜98質量%である。また(a)粉末中、有機粉末の配合量は60〜99質量%であることが使用性の点から好ましい。
【0013】
本発明のスクラブ剤組成物で用いられる(b)非水溶性結合剤としては、例えばエチルセルロース、アセチルセルロース、ニトロセルロースが挙げられ、そのうち特に、エチルセルロースが造粒時のハンドリングの点から好ましい。
【0014】
本発明のスクラブ剤組成物で用いられる(b)非水溶性結合剤の配合量は、0.1〜8.0質量%であり、好ましくは0.5〜5.0質量%である。
【0015】
本発明のスクラブ剤組成物で用いられる(c)水溶性結合剤としては、例えばポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸誘導体などが挙げられ、そのうち特に、ポリビニルピロリドンが造粒時のハンドリングの点から好ましい。
【0016】
本発明のスクラブ剤組成物で用いられる(c)水溶性結合剤の配合量は、0.5〜15.0質量%であり、好ましくは1.0〜10.0質量%である。
【0017】
本発明において、顆粒を崩れ易くするためには結合剤の量を減らすことが方法として考えられる。しかし、崩れ易くなることで造粒時および保管時の硬さ(強度)が保てなくなることから、製品中に配合された時に崩れ易くする手段として水溶性結合剤を配合し、造粒時および保管時の硬さ(強度)を上げ、製品中(水系)に配合された時に崩れ易くなるようにした。さらに、このとき水溶性結合剤の量を増量することで造粒時おび保管時の硬さ(強度)が硬くなるのみならず、製品中での崩れ易さも向上した。
【0018】
かかる観点から、(b)非水溶性結合剤と(c)水溶性結合剤の配合量比(質量比)は、(b):(c)=1:0.2〜1:20であり、特に(b):(c)=1:0.5〜1:10であることが好ましい。
【0019】
上記(a)〜(c)成分を含むスクラブ剤組成物を製造するにあたっては、まず(a)成分を攪拌混合槽内で均一に攪拌する。その中に溶媒に溶解させた非水溶性結合剤および水溶性結合剤を散布し混合した後に造粒を行う。そののち乾燥、ふるい分けを行って本発明のスクラブ剤組成物を得る。
結合剤を溶解させる溶媒としては、エタノール、メタノール、アセトン、ヘキサン等があげられ、安全性等の観点からエタノールが好ましく用いられ、溶媒量はスクラブ剤組成物全量(100質量%)に対して20〜40質量%が好ましい。また、造粒の方法としては、例えば、目的にあわせたメッシュのふるいを用いて、混合物を裏ごしする様にしてふるいを通過させる方法がある。
【0020】
本発明のスクラブ剤組成物である顆粒の大きさとしては、乾燥物をふるい分けする際、16メッシュのふるいを通過し、200メッシュを通過しないものが適している。さらに最適な範囲としては24メッシュのふるいを通過し、60メッシュを通過しないものである。ここで、16メッシュとはふるいの目開きが0.991mmのものを指し、200メッシュとは同0.074mm、24メッシュとは同0.701mm、60メッシュとは同0.246mmのものをそれぞれ指す。
【0021】
本発明の皮膚化粧料は、上記(a)〜(c)成分を含むスクラブ剤組成物を含有するものである。皮膚化粧料中における上記スクラブ剤組成物の配合量は、0.05〜20.0質量%であり、好ましくは0.3〜5.0質量%である。スクラブ剤組成物の配合量が0.05質量%未満では、洗浄およびマッサージ効果に乏しく、20.0質量%を超えて用いると、過剰なスクラブ剤によってかえって使用性が悪くなったり、化粧料中の洗浄剤分率が低下して泡立ちが悪くなる等の問題が生じる場合がある。
【0022】
上記スクラブ剤組成物を配合する皮膚化粧料の基剤としては、通常用いられるものをそのまま用いることができる。すなわち、洗浄料としては脂肪族石鹸や、アシルグルタミン酸塩、セチル硫酸塩などの合成界面活性剤を主成分とするものが挙げられ、化粧料としては、乳液やクリーム、ジェル等があげられる。剤型としては、クリーム状、ペースト状、ジェル状、ゲル状、液状あるいは粉末状でも構わない。いずれの場合も水系あるいは水中油型乳化系であることが好ましい。また、具体的な剤型としては、例えば、クレンジングフォーム、クレンジングパウダー、クレンジングクリーム等の洗浄料や、マッサージクリーム、マッサージングジェル等のマッサージ料が挙げられる。
【実施例】
【0023】
次に本発明の実施例について説明する。
実験例1〜7
次の表1に示す粉末成分を攪拌混合槽(サンプルミル 型式SK−M10型、協立理工株式会社製)内で均一に攪拌する。その中に溶媒としてスクラブ剤組成物全量(100質量%)に対して30質量%のエチルアルコールに溶解させたエチルセルロースおよびポリビニルピロリドンを散布し混合した後に造粒を行う。そののち乾燥、ふるい分けを行って、本発明のスクラブ剤組成物を得る。(造粒:35メッシュ、ふるい分け:24メッシュ)
得られたスクラブ剤組成物について、顆粒単独の硬さ、および製品系中での硬さのそれぞれについて、手触りでの官能評価を行った。基準を±0とし、軟らかい方向を−、硬い方向を+とした。その結果を表1に示す。
なお、製品系中での硬さの評価は、下記のクレンジングフォームにスクラブ剤を1.0質量%配合したものを評価した。
製品系処方:クレンジングフォーム
A ステアリン酸 8.0 質量%
パルミチン酸 3.5
ミリスチン酸 8.0
ラウリン酸 8.0
ビースワックス 2.0
グリセリルモノステアレート 2.0
B 水酸化カリウム 5.5
グリセリン 10.0
ポリエチレングリコール1500 15.0
精製水 全体を100とする量
【0024】
(製法)
Aの油相部およびBの水相部を70℃に加熱して完全溶解したのち、油相部を水相部に攪拌しながら加えて中和を行う。次いで予め調製した各スクラブ剤を加える。その後、熱交換器を用いて30℃まで冷却する。
【0025】
【表1】

【0026】
粉末を非水溶性結合剤のみで造粒したものは、非水溶性結合剤を減量して製品系中での溶け崩れし易くすると、顆粒単独の硬さが大きく低下した。一方、非水溶性結合剤と水溶性結合剤を配合したものは、顆粒単独の硬さは十分あり、なおかつ製品系中での溶け崩れし易く、使用時に徐々にスクラブ剤が小さくなって良好なマッ洗浄効果・サージ効果が得られた。
【0027】
実験例8〜11
次の表2に示す粉末成分および着色剤を攪拌混合槽(サンプルミル 型式SK−M10型、協立理工株式会社社製)内で均一に攪拌する。その中に溶媒としてエチルアルコールに溶解させたエチルセルロースおよびポリビニルピロリドンを散布し混合した後に造粒を行う。そののち乾燥、ふるい分けを行って、顔料着色されたスクラブ剤組成物を得る。(造粒:35メッシュ、ふるい分け:24メッシュ)
【0028】
得られたスクラブ剤組成物について、顆粒単独の硬さ、および製品系中での硬さのそれぞれについて、手触りでの官能評価を行った。基準を±0とし、軟らかい方向を−、硬い方向を+とした。また、次の方法にて製品系製造時の強度を評価した。その結果を表2に示す。
なお、製品系中での硬さの評価は、実験例1〜7のクレンジングフォームにスクラブ剤を1.0質量%配合したものを評価した。
【0029】
(製品系製造時の強度の評価方法および評価基準)
製品系製造時の強度の評価は次の方法で行った。
即ち、得られたスクラブ組成物を配合した製品(白色系)を製造し、製造された製品外観において製品自体への色移りの有無及び基準品を使用した製品と比較し顆粒感が同等にあるかで製品系製造時の強度評価を行った。
○:製造時における顆粒の崩れ(崩壊)がない。
△:製造時における顆粒の崩れ(崩壊)が若干見られる。(製品として問題なし)
×:製造時における顆粒の崩れ(崩壊)がかなり見られる。(製品として問題あり)
【0030】
【表2】

【0031】
表2から分かるように、製造性的にはポリビニルピロリドンの配合量は15質量%が限度であった。
【0032】
実験例12〜14
次の表3に示す粉末成分を攪拌混合槽(混合機プラネタリーミキサー、特殊機化工業株式会社社製)内で均一に攪拌する。その中に溶媒としてエチルアルコールに溶解させたエチルセルロースおよびポリビニルピロリドンを散布し混合した後に造粒を行う(造粒機オシレーター)。そののち乾燥、ふるい分けを行って、本発明のスクラブ剤組成物を得る。(造粒:35メッシュ、ふるい分け:24メッシュ)
得られたスクラブ剤組成物について、顆粒単独の硬さ、および製品系中での硬さのそれぞれについて、手触りでの官能評価を行った。基準を±0とし、軟らかい方向を−、硬い方向を+とした。
なお、製品系中での硬さの評価は、実験例1〜7のクレンジングフォームにスクラブ剤を1.0質量%配合したものを評価した。
【0033】
【表3】

【0034】
実施例1(クレンジングフォーム)
A ステアリン酸 8.0 質量%
パルミチン酸 3.5
ミリスチン酸 8.0
ラウリン酸 8.0
ビースワックス 2.0
グリセリルモノステアレート 2.0
B 水酸化カリウム 5.5
グリセリン 10.0
ポリエチレングリコール1500 15.0
精製水 全体を100とする量
C 香料 0.5
D ポリエチレン末 0.88
エチルセルロース 0.01
ポリビニルピロリドン 0.10
酸化鉄 0.01
【0035】
(製法)
Aの油相部およびBの水相部を70℃に加熱して完全溶解したのち、油相部を水相部に攪拌しながら加えて中和を行う。中和を完了したのち、これにCの香料を添加し、次いでDのスクラブ剤組成物(前述の方法により、造粒・乾燥・ふるい分けしたもの)を加える。その後、熱交換器を用いて30℃まで冷却したのち容器に充填する。
【0036】
実施例2(クレンジングフォーム)
A ココイルグルタミン酸ナトリウム 20.0 質量%
ココイルメチルタウリンナトリウム 10.0
ラウリン酸 1.0
ミリスチン酸 1.0
ポリエチレングリコール30水添ヒマシ油 3.0
ジステアリン酸エチレングリコール 1.5
B 水酸化ナトリウム 0.2
グリセリン 10.0
ジステアリン酸エチレングリコール 10.0
ポリエチレングリコール1500 15.0
精製水 全体を100とする量
C 香料 0.5
D ポリエチレン末 1.05
タルク 0.36
エチルセルロース 0.015
ヒドロキシプロピルセルロース 0.75
ヒアルロン酸ナトリウム 0.075
【0037】
(製法)
Aの油相部およびBの水相部を70℃に加熱して完全溶解したのち、油相部を水相部に攪拌しながら加えて中和を行う。中和を完了したのち、これにCの香料を添加し、次いでDのスクラブ剤組成物(前述の方法により、造粒・乾燥・ふるい分けしたもの)を加える。その後、熱交換器を用いて30℃まで冷却したのち容器に充填する。
【0038】
実施例3(クレンジングクリーム)
A 流動パラフィン 25 質量%
2−オクチルドデカノール 10
ワセリン 10
固形パラフィン 2
ステアリルアルコール 2
ステアリン酸 1.5
パラベン 0.1
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2
B ダイナマイトグリセリン 5
ブチレングリコール 5
カルボマー 0.1
水酸化カリウム 0.1
EDTA 0.01
精製水 全体を100とする量
C 香料 0.3
D ポリエチレン末 0.44
酸化亜鉛 0.025
エチルセルロース 0.005
ポリビニルピロリドン 0.025
酸化鉄 0.005
【0039】
(製法)
Aの油相部およびBの水相部を70℃に加熱して完全溶解したのち、油相部を水相部に攪拌しながら加えて乳化を行う。乳化後Cの香料を添加し、次いでDのスクラブ剤組成物(前述の方法により、造粒・乾燥・ふるい分けしたもの)を加える。その後、熱交換器を用いて30℃まで冷却したのち容器に充填する。
【0040】
実施例4(クレンジングジェル)
A グリセリン 5 質量%
ジプロピレングリコール 5
ブチレングリコール 5
ポリエチレングリコール1500 3
カルボマー 1
ヒドロキシエチルセルロース 0.2
水酸化カリウム 0.5
EDTA 0.02
イオン交換水 全体を100とする量
B ジイソステアリン酸PEG 6
イソステアリン酸PEG 3
C 2−オクチルドデカノール 4
香料 0.1
D ポリエチレン末 0.35
タルク 0.12
エチルセルロース 0.007
ポリビニルピロリドン 0.023
【0041】
(製法)
室温にてAの水相部分を均一混合した後にBの活性剤部分を添加し均一溶解する。その後、Cの油相部分を添加し必要に応じて乳化機での処理を行い、次いでDのスクラブ剤組成物(前述の方法により、造粒・乾燥・ふるい分けしたもの)を加える。
【0042】
実施例5(クレンジングフォーム)
A ステアリン酸 10.5 質量%
パルミチン酸 4.5
ミリスチン酸 8
ラウリン酸 6
ビースワックス 2
グリセリルモノステアレート 2
B 水酸化カリウム 5.5
グリセリン 10
ポリエチレングリコール1500 15
精製水 全体を100とする量
C 香料 0.5
D ポリエチレン末 0.895
ニトロセルロース 0.005
ポリビニルピロリドン 0.10
【0043】
(製法)
Aの油相部およびBの水相部を70℃に加熱して完全溶解したのち、油相部を水相部に攪拌しながら加えて中和を行う。中和を完了したのち、これにCの香料を添加し、次いでDのスクラブ剤組成物(前述の方法により、造粒・乾燥・ふるい分けしたもの)を加える。その後、熱交換器を用いて30℃まで冷却したのち容器に充填する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の(a)〜(c)成分を含有してなることを特徴とするスクラブ剤組成物。
(a)粉末 70〜99質量%
(b)非水溶性結合剤 0.1〜8.0質量%
(c)水溶性結合剤 0.5〜15.0質量%
【請求項2】
前記非水溶性結合剤がエチルセルロースであることを特徴とする請求項1に記載のスクラブ剤組成物。
【請求項3】
前記水溶性結合剤がポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項1に記載のスクラブ剤組成物。
【請求項4】
前記粉末中、有機粉末の配合量が60〜99質量%を占めることを特徴とする請求項1に記載のスクラブ剤組成物。
【請求項5】
請求項1に記載のスクラブ剤組成物を0.05〜20.0質量%配合してなることを特徴とする皮膚化粧料。


【公開番号】特開2007−261947(P2007−261947A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−187834(P2004−187834)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】