説明

スクラロースを含有する組成物及びその応用

【課題】本発明は、高甘味度甘味料であるスクラロースの新規用途に関する。
【解決手段】具体的には本発明は、スクラロースを含有する組成物であって、スクラロースの特性に基づいて、良好な甘味質を有する甘味組成物、不快臭・不快味がマスキングされた食品組成物、機能性食品組成物(粘性食品組成物、ゲル性食品組成物、乳化性食品組成物)、風味が改善された食品組成物、味質が改善された保存料及び食品組成物、フレーバー感が改善された香気性組成物を提供するものである。また本発明はスクラロースの甘味質改善剤、不快臭・不快味のマスキング剤、風味改善剤、機能改善剤(粘性、ゲル性、乳化性)、味質改善剤、フレーバー感改善・増強剤としての新規用途を提供するものである。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルクトース、非還元性二糖類、糖アルコール、ビートオリゴ糖、甘草抽出物、ステビア抽出物、ラムノース及びソーマチンよりなる群から選択される少なくとも1種の甘味成分とスクラロースを含有する甘味組成物。
【請求項2】
非還元性二糖類がトレハロースである請求項1記載の甘味組成物。
【請求項3】
スクラロース、ステビア抽出物及びラムノースを含有する請求項1記載の甘味組成物。
【請求項4】
スクラロース、ステビア抽出物及びラムノースの配合割合がそれぞれ0.1〜50重量部、0.1〜100重量部及び0.1〜100重量部である請求項3記載の甘味組成物。
【請求項5】
スクラロース1重量部に対してビートオリゴ糖を1〜100重量部の割合で含有する請求項1記載の甘味組成物。
【請求項6】
スクラロース1重量部に対して甘草抽出物を0.001〜100重量部の割合で含有する請求項1記載の甘味組成物。
【請求項7】
スクラロースとソーマチンを1000:1〜50:1(重量比)の割合で含有する請求項1記載の甘味組成物。
【請求項8】
フルクトース、非還元性二糖類、糖アルコール、ビートオリゴ糖、甘草抽出物、ステビア抽出物、ラムノース及びソーマチンよりなる群から選択される少なくとも1種の甘味成分とスクラロースを含有する食品。
【請求項9】
フルクトースとスクラロースを共存させることを特徴とするフルクトースの甘味改質方法。
【請求項10】
フルクトース、非還元性二糖類、糖アルコール、ビートオリゴ糖、甘草抽出物、ステビア抽出物、ラムノース及びソーマチンよりなる群から選択される少なくとも1種の甘味成分をスクラロースと共存させることを特徴とするスクラロースの甘味改質方法。
【請求項11】
グルコン酸、グルコン酸塩、グルコノデルタラクトン、ギムネマ酸及び乳清ミネラルよりなる群から選択される少なくとも1種とスクラロースを含有する甘味組成物。
【請求項12】
スクラロース1重量部に対して、グルコン酸,グルコン酸塩及びグルコノデルタラクトンからなる群から選択される少なくとも1種を0.01〜10000重量部の割合で含有する請求項11記載の甘味組成物。
【請求項13】
スクラロース1重量部に対して、ギムネマ酸を0.00001〜1重量部の割合で含有する請求項11記載の甘味組成物。
【請求項14】
スクラロース1重量部に対して、乳清ミネラルを0.1〜100重量部の割合で含有する請求項11記載の甘味組成物。
【請求項15】
グルコン酸、グルコン酸塩、グルコノデルタラクトン、ギムネマ酸及び乳清ミネラルよりなる群から選択される少なくとも1種とスクラロースを含有する食品。
【請求項16】
グルコン酸、グルコン酸塩、グルコノデルタラクトン、ギムネマ酸及び乳清ミネラルより
なる群から選択される少なくとも1種をスクラロースと共存させることを特徴とするスクラロースの甘味改質方法。
【請求項17】
大豆多糖類及びスクラロースを含有する甘味組成物。
【請求項18】
大豆多糖類とスクラロースを1:10〜200000:1(重量比)の割合で含有する請求項17記載の甘味組成物。
【請求項19】
スクラロースを含有する甘味組成物に大豆多糖類を共存させることを特徴とする、スクラロース含有甘味組成物の吸湿、ケーキング又は潮解防止方法。
【請求項20】
スクラロースを有効成分とする、ドコサヘキサエン酸に由来する生臭さ、蛋白素材臭、コラーゲン臭、豆臭、納豆臭、野菜の青臭さ、ビタミン臭、魚介類の生臭さ、粉臭、食肉臭、レトルト臭または缶臭のマスキング剤。
【請求項21】
被対象物にスクラロースを添加配合することを特徴とする、ドコサヘキサエン酸に由来する生臭さ、蛋白素材臭、コラーゲン臭、豆臭、納豆臭、野菜の青臭さ、ビタミン臭、魚介類の生臭さ、粉臭、食肉臭、レトルト臭または缶臭のマスキング方法。
【請求項22】
スクラロースを有効成分とする、生薬、アミノ酸、ペプチド、ビタミンまたはコラーゲンに由来する不快味のマスキング剤。
【請求項23】
被対象物にスクラロースを添加配合することを特徴とする、生薬、アミノ酸、ペプチド、ビタミンまたはコラーゲンに由来する不快味のマスキング方法。
【請求項24】
スクラロースを、ドコサヘキサエン酸の生臭さをマスキングする有効量含有するドコサヘキサエン酸含有食品。
【請求項25】
スクラロースを、蛋白素材の臭いをマスキングする有効量含有する蛋白素材含有食品。
【請求項26】
蛋白素材臭が、カゼイン又はその塩、大豆蛋白、乳清蛋白、小麦蛋白、卵蛋白及びこれらの分解物からなる群から選択される少なくとも1種の蛋白素材に由来する臭いである請求項25記載の食品。
【請求項27】
スクラロースを、コラーゲン臭又はコラーゲンの不快味をマスキングする有効量含有するコラーゲン入り可食性製品。
【請求項28】
スクラロースを、豆臭をマスキングする有効量含有する豆乳食品。
【請求項29】
スクラロースを、納豆臭をマスキングする有効量含有する納豆食品。
【請求項30】
スクラロースを野菜の青臭さをマスキングする有効量含有する野菜加工食品。
【請求項31】
スクラロースを、ビタミン臭又はビタミンの不快味をマスキングする有効量含有するビタミン含有経口組成物。
【請求項32】
スクラロースを、魚介類の生臭みをマスキングする有効量含有する水産加工品。
【請求項33】
スクラロースを、粉臭をマスキングする有効量含有する粉加工食品。
【請求項34】
小麦粉、大豆粉、米粉、そば粉、ライ麦及びとうもろこし粉からなる群から選択される少なくとも1種の穀物粉を原料として加工調製される請求項34記載の食品。
【請求項35】
スクラロースを、食肉臭をマスキングする有効量含有する食肉食品。
【請求項36】
スクラロースを、レトルト臭をマスキングする有効量含有するレトルト食品。
【請求項37】
スクラロースを、缶臭をマスキングする有効量含有する缶詰又は缶入食品。
【請求項38】
スクラロースを、生薬の不快味をマスキングする有効量含有する生薬配合組成物。
【請求項39】
生薬が、オウバク、オウレン、ケイヒ、ゲンチアナ、サイロ、センブリ、ダイオウ、ハンゲ、トウキ及びニンジン末よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項 38
記載の生薬配合組成物。
【請求項40】
スクラロースを、アミノ酸の不快味をマスキングする有効量含有するアミノ酸又はペプチド含有経口組成物。
【請求項41】
アミノ酸がバリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン及びトリプトファンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項40記載の経口組成物。
【請求項42】
スクラロースを、ペプチドの不快味をマスキングする有効量含有するペプチド含有経口組成物。
【請求項43】
ペプチドが大豆ペプチド、小麦ペプチド、カゼイン分解ペプチド、乳清ペプチド、卵白ペプチド及び血漿ペプチドからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項42記載の経口組成物。
【請求項44】
グアガム、ローカストビーンガム、λ−カラギナン及び大豆多糖類からなる群から選択される少なくとも一種のハイドロコロイドとスクラロースを含有することを特徴とする粘性食品組成物。
【請求項45】
ハイドロコロイドを0.01〜10重量%及びスクラロースを0.0001〜1重量%の割合で含有する請求項44記載の粘性食品組成物。
【請求項46】
寒天、ジェランガム、ネイティブジェランガム及びκ−カラギナンからなる群から選択される少なくとも一種のハイドロコロイドとスクラロースを含有することを特徴とするゲル性食品組成物。
【請求項47】
ハイドロコロイドを0.01〜10重量%及びスクラロースを0.0001〜1重量%の割合で含有する請求項46記載のゲル性食品組成物。
【請求項48】
スクラロースを含有することを特徴とする乳化性食品組成物。
【請求項49】
アラビアガムおよびキサンタンガムの少なくとも1種とスクラロースを含有してなる乳化性食品組成物。
【請求項50】
澱粉とスクラロースを含有することを特徴とする、食品組成物。
【請求項51】
澱粉が、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、餅米澱粉、タピオカ澱粉、緑豆澱粉、くず澱粉、サガ澱粉、アマランス及び加工澱粉からなる群から選択される少なくとも一種である請求項50記載の食品組成物。
【請求項52】
飲用時の濃度が0.0001〜0.1重量%となるようにスクラロースを含有するアルコール飲料。
【請求項53】
飲用時の濃度が0.0001〜0.1重量%となるようにスクラロースを含有する嗜好性飲料。
【請求項54】
炭酸飲料、果実風味飲料または乳成分入り飲料である請求項53記載の嗜好性飲料。
【請求項55】
スクラロースを含有する茶飲料又は茶含有食品。
【請求項56】
茶が煎茶、玉露、抹茶、番茶又は紅茶のいずれかである請求項55記載の茶飲料又は茶含有食品。
【請求項57】
飲用時の濃度が0.00001〜0.5重量%となるようにスクラロースを含有する請求項55記載の茶飲料又は茶含有食品。
【請求項58】
スクラロースを茶飲料又は茶含有食品に配合する、茶風味の増強方法。
【請求項59】
スクラロースを含有する果汁若しくは果実含有食品。
【請求項60】
スクラロースを0.00001〜0.5重量%の割合で含有する請求項59記載の果汁若しくは果実含有食品。
【請求項61】
スクラロースを果汁若しくは果実含有食品に配合する、フルーツ感またはフレッシュ感の増強方法。
【請求項62】
スクラロースを含有する乳含有製品。
【請求項63】
スクラロースを0.00001〜0.5重量%の割合で含有する請求項62記載の乳含有製品。
【請求項64】
スクラロースを乳含有製品に配合する、乳感の増強方法。
【請求項65】
スクラロースをキャンディー風味の向上に有効な量含有するキャンディー。
【請求項66】
スクラロースを0.0005〜0.5重量%の割合で含有する請求項65記載のキャンディー。
【請求項67】
糖アルコールまたは非還元性二糖類の少なくとも1種及びスクラロースを含有するハードキャンディー。
【請求項68】
非還元性二糖類がトレハロースである請求項67記載のハードキャンディー。
【請求項69】
スクラロースをバター風味の向上に有効な量含有するバターケーキ。
【請求項70】
スクラロースを0.0005〜0.5重量%の割合で含有する請求項69記載のバターケ
ーキ。
【請求項71】
スクラロースをチョコレートの風味の向上に有効な量含有するチョコレート。
【請求項72】
スクラロースを0.0001〜0.5重量%の割合で含有する請求項71記載のチョコレート。
【請求項73】
スクラロースをチューインガムの風味の向上に有効な量含有するチューインガム。
【請求項74】
スクラロースを0.0001〜0.5重量%の割合で含有する請求項73記載のチューインガム。
【請求項75】
スクラロースを、打錠菓子の風味の向上に有効な量含有する打錠菓子。
【請求項76】
スクラロースを0.0005〜0.5重量%の割合で含有する請求項75記載の打錠菓子。
【請求項77】
スクラロースをゴマ風味の向上に有効な量含有するゴマ食品。
【請求項78】
スクラロースを0.00001〜0.5重量%の割合で含有する請求項77記載のゴマ食品。
【請求項79】
スクラロースを味噌風味の向上に有効な量含有する味噌食品。
【請求項80】
スクラロースを0.0001〜0.5重量%の割合で含有する請求項79記載の味噌食品。
【請求項81】
スクラロースを生姜風味の向上に有効な量含有する生姜食品。
【請求項82】
スクラロースを0.00001〜0.5重量%の割合で含有する請求項80記載の生姜食品。
【請求項83】
スクラロースをスモーク感の向上に有効な量含有する燻製品。
【請求項84】
スクラロースを0.0001〜0.1重量%の割合で含有する請求項83記載の燻製品。
【請求項85】
スクラロースをタバコの質感の向上に有効な量含有する燻製品。
【請求項86】
スクラロースを0.0001〜0.1重量%の割合で含有する請求項85記載のタバコ。
【請求項87】
保存料及びスクラロースを含有する食品添加用保存料。
【請求項88】
保存料が酢酸ナトリウム、グリシン、キトサン、しらこ蛋白抽出物及びポリリジンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項87記載の食品添加用保存料。
【請求項89】
スクラロースを、食品添加用保存料100重量部あたり0.001〜10重量部の割合で含有する請求項88記載の食品添加用保存料。
【請求項90】
請求項89に記載の食品添加用保存料を含む食品。
【請求項91】
保存料にスクラロースを配合する保存料の味質改善方法。
【請求項92】
食品にスクラロースを配合する食品の味質改善方法。
【請求項93】
カルボン又はメントールの少なくとも1種と、これらの香気成分の香気性の向上に有効な量のスクラロースを含有することを特徴とする、香気性組成物。
【請求項94】
スクラロースを0.00001〜0.2重量%の割合で含有する請求項93記載の香気性組成物。
【請求項95】
カルボン又はメントールにスクラロースを配合することを特徴とする、カルボン又はメントールの香気性向上方法。

【公開番号】特開2013−74895(P2013−74895A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−276219(P2012−276219)
【出願日】平成24年12月18日(2012.12.18)
【分割の表示】特願2012−121372(P2012−121372)の分割
【原出願日】平成11年10月28日(1999.10.28)
【出願人】(000175283)三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 (429)
【Fターム(参考)】