説明

スクランブル付き圧縮符号化装置及びその伸長再生装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクランブル付き圧縮符号化装置及びその伸長再生装置、より具体的には、たとえばMPEG(Moving Picture Eperts Group)2の圧縮符号化装置にスクランブル機能を付加したスクランブル付き圧縮符号化装置およびこの圧縮符号化装置によりスクランブルされ符号化されたデータをデスクランブルするとともに復号するMPEG2 の伸長再生装置にデスクランブル機能を付加したデスクランブル付き伸長再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】わが国で、スクランブルをかけたBS(Broadcasting Satellite)放送がスタートしたのは1991年であり、すでに5年あまりが経過した。また、その翌年からは通信衛星を利用したCS(Communication Satellite) 放送も始まり、これにも、これまでのBS放送と同様にスクランブルがかけられた。
【0003】このような従来のBSやCSによるテレビジョン放送では、アナログ映像信号のスクランブルとして、ラインパーミュテーション方式(走査線転移方式)、ラインローテーション方式(走査線内信号切換方式)、スカイポート方式、ビデオサイファー方式およびB-MAC 方式などが使われている。
【0004】ラインパーミュテーション方式は走査線の順序を入れ替えるものであり、ラインローテーション方式は各走査線内にカットポイントを設け、その前後を入れ替えるものであり、スカイポート方式は全走査線をランダムに入れ替えるものであり、ビデオサイファー方式は映像信号の同期信号除去と極性反転を併用するものであり、B-MAC 方式は各走査線長をランダムに変更するものである。
【0005】ところが、本格的な音声・データ・画像(映像)を統合的に扱うマルチメディア時代を迎えるにあたり、ISO(International Organization for Standardization 国際標準化機構)は、マルチメディアの中核技術である様々な情報圧縮技術について標準化を行なっており、近年、ISO では、CD-ROM(コンパクトディスクを使った読み出し専用メモリ)などの蓄積メディアを対象に蓄積用動画符号化方式としてMPEG1 の標準化を行なった。また、この標準化の後に、蓄積メディアだけでなく通信・放送メディアへも適用可能なMPEG2 の標準化も行なった。
【0006】このようなMPEG2 対応の圧縮符号化装置は、たとえばそれに入力する動画像の所定の1画面に対してフレーム/フィールド内符号化方式を適用してIピクチャ(Intra-Picture)を生成し、また、このIピクチャとは異なる入力の所定の1画面に対してフレーム/フィールド間順方向予測符号化方式を適用してPピクチャ(Predictive-Picture)を生成し、また、IピクチャおよびPピクチャとは異なる入力の所定の2画面の対して双方向予測符号化方式を適用してBピクチャ(Bidirectionally Predictive-Picture)を生成し、これら生成した符号化データをたとえば図13b のGOP に示すような順序で繰り返し出力している。このような順序で出力された符号化(圧縮)データは、たとえばディジタル変調されてBS放送されている。
【0007】また、BS放送された符号化データの映像をモニタで再生する場合は、MPEG2 対応の伸長再生装置が用いられている。この装置は、衛星からの符号化データを復号するとともに、この復号データをモニタに表示するに適合した信号に変換している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のような、MPEG2 対応の圧縮符号化装置の符号化データには有料放送であるにもかかわらず、スクランブルがかけられておらず、したがって、その対応の伸長再生装置さえあれば、その符号化データを復号し、その復号データに基づく動画像の映像を、たとえばモニタ装置で料金を支払わずにモニタできるという問題点があった。
【0009】本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、スクランブルのかかった符号化データを得ることのできる圧縮符号化装置およびこの装置からのスクランブルのかかった符号化データをデスクランブルして復号することのできる伸長再生装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解決するために、1枚または所定の複数枚の画面を1つの画像グループとし、この1つの画像グループを構成する各々画面のディジタル画像データについて符号化を行なう圧縮符号化装置にスクランブル機能を付加したスクランブル付き圧縮符号化装置は、各々画面の画像データは、複数のスライスに分割されて構成され、この1つのスライスは複数のマクロブロックに分割されて構成され、画面の画像データを符号化する符号化手段と、符号化手段により符号化された画像データを蓄積する記憶手段と、記憶手段から読み出されてきた画像データを出力データ形式の所定の位置に多重化する多重化手段と、所定のスクランブルの方式にもとづいて符号化手段、記憶手段および多重化手段を制御する制御手段とを有し、この制御手段は、符号化手段からの画像データを記憶手段へ蓄積させるときは画面の上からのスライスの位置の順に書き込む制御信号を形成して記憶手段へ供給し、所定のスクランブルの方式にもとづいてスクランブルをかけるときは、書き込みのときとは異なるスライスの位置の順に読み出す制御信号を形成して記憶手段に供給し、供給により読み出され多重化手段に送られてきた画像データを出力データ形式の所定の位置に多重化させ、さらにスクランブルによるスクランブル前後のスライスの位置を示す情報を形成し、形成した情報を制御データとして多重化手段に供給し出力データ形式の所定の位置に多重化させることを特徴とする。
【0011】また、このスクランブル付き圧縮符号化装置から送られてくるスクランブルのかかった画像データのスクランブルを解く伸長再生装置は、圧縮符号化装置の多重化手段から送られてくる画像データおよび制御データを含む信号を受け、受けた信号から画像データと制御データを分離して出力する多重分離手段と、多重分離手段からの画像データを蓄積する記憶手段と、記憶手段からの画像データを逆符号化する逆符号化手段と、多重分離手段から制御データを受け、制御データにもとづいて多重分離手段、記憶手段および逆符号化手段を制御する制御手段とを有し、この制御手段は、多重分離手段からの画像データを記憶手段へ蓄積させるときは送られてくるスライスの順に書き込む制御信号を形成して記憶手段へ供給し、多重分離手段からの制御データの中に含まれているスクランブルによるスクランブル前後のスライスの位置を示す情報を受けたときは、スクランブル前のスライスの位置の順にこの位置と対応するスクランブル後のスライスの位置から読み出す制御信号を形成して記憶手段に供給し、供給により記憶手段からスクランブルの解かれた画像データを出力させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明によるスクランブル付き圧縮符号化装置およびその伸長再生装置の実施例を詳細に説明する。
【0013】図7を参照すると、これら実施例の装置は、たとえばMPEG2 対応の動画像のディジタルBS放送システムに適用され、カメラ3から順次送られてくるNTSC方式の動画像の各々画面に対し符号化とスクランブルを行ない、このスクランブルのかかった圧縮画像データを衛星放送用送受信装置4に出力する符号化装置1と、送受信装置4により復調された圧縮画像データを受けてこれのスクランブルを解いて復号し、この復号データに基づくNTSC方式の映像信号を再生し、その再生した動画像の映像信号をモニタ装置5に出力する伸長再生装置2である。
【0014】図7に示す符号化装置1は、本実施例では特にスクランブルボタン回路244 を有し、このボタン回路244 のボタンを押下すると、符号化装置1はカメラ3から順次送られてくる動画像の各々画面の符号化データにスクランブルをかけて出力する。このスクランブルのかかった圧縮画像データは、送受信装置4を介して伸長再生装置2に送られる。伸長再生装置2は本実施例では特にデスクランブルボタン回路430 を有し、このボタン回路430 のボタンを押下しておくと、伸長再生装置2は送受信装置4から送られてくる圧縮画像データのスクランブルを解いて復号しモニタ装置5に送る。この場合、モニタ装置5には、カメラ3から送られてきたのと同じ動画像の映像が表示される。なお、ボタン回路430 のボタンが押下されていない場合は、スクランブルが解かれないのでカメラ3からの動画像の映像が表示されない。
【0015】また、符号化装置1のボタン回路244 のボタンが押下されず、伸長再生装置2のボタン回路430 のボタンも押下されていない場合、符号化装置1からはスクランブルのかからない符号化データが伸長再生装置2に送られ、伸長再生装置2は送られてきた符号化データを復号してモニタ装置5に送る。この場合、モニタ装置5にはカメラ3から送られてきたのと同じ動画像の映像が表示される。
【0016】図7に示すように、符号化装置1は、この例ではNTSC方式の映像信号を出力するビデオカメラ3と、この装置1からの圧縮画像データをディジタル衛星放送し受信する衛星放送用送受信装置4と接続されている。送受信装置4はまた、伸長再生装置2と接続され、この装置2はこれから出力されるNTSC方式の再生映像信号の映像を表示するモニタ装置5と接続されている。モニタ装置5はまた、ビデオカメラ3とも接続されている。なお、図7に示す送受信装置4を介さずに符号化装置1と伸長再生装置2を直接接続する構成でもよい。
【0017】さらに詳細には、カメラ3と符号化装置1は、4つの信号線102104106108で接続されている。信号線102 によりカメラ3の輝度信号Yの出力端子YOUTと符号化装置1の輝度信号Yの入力端子YIN とが接続され、カメラ3からのアナログ輝度信号Yが符号化装置1に供給される。また、信号線104 によりカメラ3の色差信号R-Y の出力端子CrOUT と符号化装置1の色差信号R-Y の入力端子CrINとが接続され、カメラ3からのアナログ色差信号Crが符号化装置1に供給され、信号線106 によりカメラ3の色差信号B-Y の出力端子CbOUT と符号化装置1の色差信号B-Y の入力端子CbINとが接続され、カメラ3からのアナログ色差信号Cbが符号化装置1に供給される。さらに、信号線108 によりカメラ3の同期信号SYの出力端子SYOUT と符号化装置1の同期信号SYの入力端子SYINとが接続され、カメラ3からたとえば、水平同期信号、垂直同期信号、カラーサブキャリア信号などの同期信号が符号化装置1に供給される。カメラ3はさらに、NTSC方式の映像信号を出力する出力端子VSOUT を有し、この端子は信号線110 を介してモニタ装置5の第1の映像信号入力端子VSIN-1と接続され、カメラ3からNTSC方式の映像信号がモニタ装置5に供給される。
【0018】符号化装置1と送受信装置4は信号線112 で接続されている。この信号線112により符号化装置1の圧縮画像データ出力端子DOUTと送受信装置4の圧縮画像データ入力端子DIN とが接続され、符号化装置1からは本実施例ではMPEG2 に適合したフォマットの信号にスクランブルのかかった信号が送受信装置4に供給される。送受信装置4と伸長再生装置2は、信号線114 で接続されている。この信号線114 により送受信装置4の圧縮画像データ出力端子DOUTと伸長再生装置2の圧縮画像データ入力端子DIN とが接続され、送受信装置4からは復調したMPEG2 に適合したフォーマットの信号にスクランブルのかかった信号が伸長再生装置2に供給される。伸長再生装置2は、送受信装置4からのスクランブルのかかった圧縮画像データのスクランブルを解いて復号し、さらにこの復号データからNTSC方式の映像信号を生成し、この生成した映像信号をその映像信号出力端子VSOUT から出力する。この端子VSOUT とモニタ装置5の第2の映像信号入力端子VSIN-2は信号線116 により接続され、伸長再生装置2からNTSC方式の再生映像信号がモニタ装置5に供給される。圧縮符号化装置1の詳細が図3に示すように組み合わせた図1および図2の機能ブロック図に示され、また伸長再生装置2の詳細が図4に示すように組み合わせた図5および図6の機能ブロック図に示されている。
【0019】図1および図2を参照すると、符号化装置1はアナログ・ディジタル(A/D) 変換回路202前処理回路204第1フレームメモリ206第1スイッチ回路208第2フレームメモリ210第2スイッチ回路212減算回路214 DCT回路216量子化回路218可変長符号化回路220多重化回路222逆量子化回路226逆 DCT回路228加算回路230第3スイッチ回路232第1予測回路234第2予測回路236平均化回路238第4スイッチ回路240制御回路242 、およびスクランブルボタン回路244 から構成されている。このうちの逆量子化回路226逆 DCT回路228加算回路230第3スイッチ回路232第1予測回路234第2予測回路236平均化回路238 および第4スイッチ回路240 は、局部復号器を構成している。
【0020】A/D 変換回路202 は図8に示すように、Y用A/D 変換回路202a、Cr用A/D 変換回路202bおよびCb用A/D 変換回路202cから構成される。Y用A/D 変換回路202aの入力は装置入力のYIN 端子と信号線102 で接続され、その入力102 にはカメラ3から1フィールド当たり有効走査線数が本実施例では240 本のアナログ輝度信号Yが入力される。A/D 変換回路202aは、この入力したアナログ輝度信号Yを対応するディジタルデータに変換して出力する変換回路である。このアナログ輝度信号Yは制御回路242 から制御線308 を介してこの例では13.5MHz のサンプリング信号を受け、本実施例では1走査線のブランキング期間を除く画素数が704 ドット、1画素当たり8ビットでディジタル化される。
【0021】Cr用A/D 変換回路202bの入力は装置入力のCrIN端子と信号線104 で接続され、その入力104 にはカメラ3から1フィールド当たり有効走査線数が本実施例では240 本のアナログ色差信号Crが入力される。A/D 変換回路202bはこの入力したアナログ色差信号Crを対応するディジタルデータに変換して出力する変換回路である。このアナログ色差信号Crは、制御回路242 から制御線308 を介してこの例では6.75MHz のサンプリング信号を受け、本実施例では1走査線のブランキング期間を除く画素数が352 ドット、1画素当たり8ビットでディジタル化される。
【0022】Cb用A/D 変換回路202cの入力は装置入力のCbIN端子と信号線106 で接続され、その入力106 にはカメラ3から1フィールド当たり有効走査線数が本実施例では240 本のアナログ色差信号Cbが入力される。A/D 変換回路202cは、上述のA/D 変換回路202bとは扱う信号の種類は異なるが、構成および動作は同じであり、説明を省略する。上述のサンプリング周波数からわかるように、この例ではITU-R 勧告601 の4:2:2 の画像を符号化の対象とした。なお、これ以外のITU-R 勧告601の4:2:0 または4:4:4 の画像を対象にしてもよい。
【0023】A/D 変換回路202aの出力302 は、図9に示す前処理回路204 のY用フレームメモリ204aの入力と、A/D 変換回路202bの出力304 は、同図に示す前処理回路204のCr用フレームメモリ204bの入力と、A/D 変換回路202cの出力306 は、同図に示す前処理回路204 のCb用フレームメモリ204cの入力とそれぞれ接続されている。なお、色差信号CbはCb=B( ブルー)-Y( 輝度信号)であり、また色差信号Crは、Cr=R( レッド)-Y( 輝度信号)である。
【0024】前処理回路204 はこの例では、A/D 変換回路202 からフィールド周期で順次送られてくる第1および第2フィールドの画面から1つの画面を形成し、それをフレーム周期で出力する信号処理回路である。この信号処理回路から出力される1フレームのパラメータは、本実施例ではMPEG2 で用いられるNTSC用のフォーマット(704 画素x480 ライン)と同じものである。また、この信号処理回路で行なわれる処理の概念図を図1011 に示す。なお、この例では前処理回路204 は、NTSC方式の映像信号をNTSC用のフォーマットに変換しているが、たとえばPAL 方式の映像信号を受けてPAL 用のフォーマットに変換するのでよい。また、それ以外の構成のフォーマットに変換するのでよい。上記NTSC信号の走査線数は525 本であり、その有効走査線は480 本である。また、上記PAL 信号の走査線数は625 本であり、その有効走査線は576 本である。
【0025】具体的には、図9を参照すると、Y用フレームメモリ204aは、たとえばダイナミックRAM(DRAM) からなる記憶回路であり、本実施例では、A/D 変換回路202aから順次送られてくる第1フィールドを構成する奇数ラインと第2フィールドを構成する偶数ラインによる2フィールド分、つまり1フレーム分のYデータをそれにライン順に蓄積し、ライン順に読み出す。Cr用フレームメモリ204bおよびCb用フレームメモリ204cも同様にDRAMからなる記憶回路を有し、A/D 変換回路202bおよび202cから送られてくる1フレーム分のCrおよびCbデータをそれぞれのDRAMにライン順に蓄積し、ライン順に読み出す。これらデータのメモリへの書き込みおよびメモリからの読み出しは、制御回路242 から制御線310 を介して送られてくる書込みおよび読出し制御信号などにより行なわれる。これらメモリ204aの出力312メモリ204bの出力314 およびメモリ204cの出力314 は、第1フレームメモリ206 の入力にそれぞれ接続されている。なお、この例ではこの圧縮符号化装置1はフレームを符号化の単位としたのでフレーム単位で読み出しているが、フィールドを符号化の単位とした場合にはフィールド単位で読み出すのでよい。
【0026】ところで、本実施例における各画面の画像データは、Iピクチャを除くと前後の画面データをもとにつくるため1画面だけでは完結した情報にない。また、蓄積・放送メディアによる再生には、早送り、巻き戻しなどのトリック・モードが要求される。このことから、本実施例ではMPEG12 と同じように、何枚かの画面データを一まとめにしたGOP(Group of Pictures)を単位とした構造(図12参照)をとっている。1GOP内の画面数(N) は15枚程度までならば何枚でもよいが、本実施例では1GOP内に9枚とした。以上の条件から、後述する図2に示す第1フレームメモリ206 は9フレームの記憶容量とした。
【0027】第1フレームメモリ206 は、この例ではDRAMからなる記憶回路からなり、それは上述したように本実施例では9フレーム分のYデータ、CrデータおよびCbデータをそれぞれ蓄積する容量を有する。Yデータのフレームメモリは、本実施例では1番から9番フレームメモリにて構成され、前処理回路204 から順次送られてくるフレーム単位のYデータを1番から9番フレームメモリへの順に繰り返し蓄積する。CrおよびCbデータのフレームメモリもまた、Yデータのフレームメモリと同じように構成され、その蓄積方法もYデータと同じでよい。これらデータのメモリへの書き込みは、制御回路242 から制御線320 を介して送られてくる書込み制御信号により行なう。また、第1フレームメモリ206 からのデータの読み出しはたとえば書き込みタイミングより1フレーム遅れたタイミングでよく、本実施例ではYデータ、Cbデータ、Crデータの順に、しかも1番から9番フレームメモリへの順に繰り返す方法でよい。これらデータの読み出しは制御回路242 から制御線320 を介して送られてくる読出し制御信号により行なう。このような順序で読み出されたデータは、出力318 から出力される。フレームメモリ206 の出力318 は、第1スイッチ回路208 および第2スイッチ回路212 のそれぞれ対応する入力に接続されている。なお、この例では圧縮符号化装置1はフレームを符号化の単位としたのでフレーム単位で読み出しているが、フィールドを符号化の単位とした場合にはフィールド単位で読み出すのでよい。
【0028】第1スイッチ回路208 は、制御回路242 からの制御信号322 の制御のもとに、入力318 をその出力319 に接続(ON)したり、その間を切ったり(OFF) する選択回路である。この場合、本実施例では、この装置1がBピクチャを生成するときには、このスイッチ244 をONとし、IまたはPピクチャを生成するときにはOFF とする。さらにこの動作を図13を用いて説明すると、第1スイッチ回路208 は、図13a に示すBピクチャを生成するために対象となっている入力画面B0、B1やB3、B4など連続している2フレームのデータをフレームメモリ206 から読み出すときにはONとなり、それ以外のIピクチャを生成するために対象となっている入力画面I2など、またPピクチャを生成するために対象となっている入力画面P5などがフレームメモリ206 から読み出されるときにはOFF となる。この出力319 は第2フレームメモリ210 の入力に接続されている。したがって後述する第2フレームメモリ210 には、Bピクチャを生成するための2フレーム分の画像データが蓄積される。
【0029】ところで、IまたはPピクチャの現れる周期(M) は,動画像の動きによって最適値があるが、図13を参照するとわかるように、この例では3とした。つまり、その間にBピクチャが2画面入る。したがって後述する第2フレームメモリ210は、2フレーム分の記憶容量とした。またこのMの値は適当に選んでよい。
【0030】第2フレームメモリ210 は、たとえばDRAMからなる記憶回路を有し、それは上述したように本実施例では2フレーム分のYデータ、CrデータおよびCbデータをそれぞれ蓄積する容量を有する。Yデータのフレームメモリは、この例では1番から2番フレームメモリで構成され、第1スイッチ回路208 から順次送られてくる2フレーム分のYデータを、1番から2番フレームメモリへの順に繰り返して蓄積する。CrおよびCbデータのフレームメモリもYデータのフレームメモリと同じように構成され、また蓄積方法もYデータと同じでよい。これらデータのメモリへの書き込みは、制御回路242 から制御線326 を介して送られてくる書込み制御信号により行なう。
【0031】また、第2フレームメモリ210 からのデータの読み出しは、Bピクチャの符号化が行なわれるときに読み出される。初めのBピクチャ、たとえば図13a のB0がフレームメモリ210 の1番のメモリから、次のB1が2番のメモリから読み出される。これらメモリからのデータの読み出しは、制御回路242 から制御線326 を介して送られてくる読出し制御信号により行なう。フレームメモリ210 の出力324は、第2のスイッチ回路212 の対応する入力に接続されている。
【0032】第2スイッチ回路212 は、制御回路242 からの制御信号331 の制御のもとに、2つの入力318 および324 を選択的にその出力330 に接続する選択回路である。この場合、本実施例では入力318 は、IまたはPピクチャを生成するときに選択され、入力324 は、Bピクチャを生成するときに選択される。その出力330 は減算回路214 の入力に接続されている。
【0033】ところで、本実施例では、ある画素の信号値を別の画像(MPEG12 と同様に過去または未来)の信号値と差分をとる、つまり後述する減算回路214 により引き算する予測符号化が用いられる。また、このような予測符号化には、二つの予測メモリ、つまり本実施例では第1予測回路234 および第2予測回路236 に蓄積されているデータを用いないでIピクチャを生成するに適用するフレーム内予測符号化と、第1予測回路234 または第2予測回路236 に蓄積されているデータを用いてPピクチャを生成するに適用する順方向フレーム間予測符号化と、順方向フレーム間予測と逆方向フレーム間予測符号化の両者の平均、つまり第1予測回路234 および第2予測回路236 からのデータを平均化回路238 で平均し、その平均したデータを用いてBピクチャを生成するに適用する内挿的(双方向)フレーム間予測符号化とが用いられる。なおPピクチャには、画面内の後述するマクロブロック単位の部分ではフレーム内予測符号化を含む場合がある。また、Bピクチャには、マクロブロック単位の部分ではフレーム内予測符号化、順方向フレーム間予測符号化、逆方向フレーム間予測符号化を含む場合がある。
【0034】具体的には、減算回路214 は、Iピクチャを生成する場合、すなわちフレーム内符号化を行なう場合には、本実施例ではフレームメモリ206 からIピクチャ生成用として送られてくる1画面(たとえば図13a に示すI2) のデータ値330 から後述する第4のスイッチ回路240 から送られてくるデータ値「0」を引き算する演算回路である。なお、この画素データ値「0」は、上述した二つの予測メモリを用いないものである。その場合、その出力336 からはフレームメモリ206 からのデータがそのまま出力される。なお、この場合、この減算回路214 は、データ値「0」との引き算を行なわずに入力したデータ330 を直接出力336 に出力してもよい。
【0035】またPピクチャを生成する場合、すなわちフレーム間順方向符号化を行なう場合は、本実施例ではフレームメモリ206 からPピクチャ生成用として送られてくる1画面(たとえば図13a に示すP5) のデータ値330 から第1予測回路234 または第2予測回路236 から第4のスイッチ回路240 を介して送られてくる所定のフレーム数後方(本実施例では3フレーム後方の図13a に示すI2) のデータ値332を引き算する演算回路である。この引き算は、同じ画素位置同士で行なう。この引き算された結果のデータはその出力336 から出力される。
【0036】また、Bピクチャを生成する場合、すなわち双方向予測符号化を行なう場合には、本実施例ではフレームメモリ210 からBピクチャ生成用として送られてくる1画面(たとえば図13a に示すB3) のデータ値330 から第4のスイッチ240 を介して送られてくる所定のフレーム数前方(2フレーム前方の図13a に示すP5) と後方(1フレーム前方の図13a に示すI2) の平均、つまり平均化回路238 からのデータ値332 を引き算する演算回路である。これも同じ画素位置同士で引き算が行なわれる。引き算された結果のデータは、その出力336 から出力される。上記引き算は、制御回路242 からの制御信号334 の制御のもとに行なわれる。
【0037】また、上記引き算は、詳細にはMPEG2 と同様に、図14a に示す1画面のマクロブロック(16X16画素)単位に行なわれる。また、このマクロブロック(MB:Macroblock) は、図14b に示すように、8X8 画素のブロックに細分されており、後述するDCT (ディスクリートコサイン変換)による空間的情報圧縮は、このブロック単位に行なわれる。DCT の演算の対象となるのは、輝度信号Yブロック4個(Y1Y2Y3Y4) と、色差信号Crブロック2個( Cr1Cr2)と、色差信号Cbブロック2個( Cb1Cb2)である。減算回路214 の出力336 はDCT 回路216 の入力に接続されている。
【0038】DCT 回路216 は、上記マクロブロックを構成する全部で8個のブロックの画素データを一時蓄積する記憶回路(図示せず)を有し、制御回路242 からの制御信号338 の制御のもとに、減算回路214 から順次送られてくるマクロブロックの画素データをそれに蓄積する。DCT 回路216 はまた、制御回路242 からの制御信号338 の制御のもとに、この記憶回路に蓄積したマクロブロック内の各々ブロックの画素データを読み出し、その画素データに本実施例では、2次元直交変換としてDCT を行う機能部である。これによって空間領域の画像データは、周波数領域のデータすなわち変換係数に変換され、その出力340 から量子化回路218 に出力される。この変換係数の送出の順は この例ではY1Y2Y3Y4Cb1Cb2Cr1Cr2である。
【0039】量子化回路218 は、制御回路242 からの制御信号342 の制御のもとに、ブロックごとのこの変換係数を直流成分、低周波成分から高周波成分の順に量子化ステップにより除算する正規化を行ない、これをその出力344 から可変長符号化回路220 および局部復号器を構成する逆量子化回路226 に出力する回路である。
【0040】可変長符号化回路220 は、制御回路242 からの制御信号346 の制御のもとに、この正規化された変換係数をランレングスおよびハフマン符号化し、結果のデータをその出力348 に出力する機能部である。こうして画像データに対して適応的DCT が行なわれる。この出力348 は多重化回路222 の入力に接続されている。
【0041】多重化回路222 はとくに、可変長符号化回路220 から送られてくる可変長の符号化データにスクランブルするに必要なこの例ではDRAMからなる記憶回路222aを有し、これは本実施例では2フレーム分のYCbCr データを蓄積する容量を有する。なお、本実施例では蓄積容量を2フレーム分としたがそれ以上でよい。このYCbCr データを蓄積するフレームメモリはこの例では1番と2番のフレームメモリから構成され、可変長符号化回路220 からYCbCr の順で送られてくる可変長の符号化データを1番から2番フレームメモリへの順に繰り返し蓄積する。また、記憶回路222aへのデータの書き込みおよび記憶回路222aからのデータの読み出しは、この例では1番フレームメモリにデータを書き込むのに並行して2番フレームメモリからデータの読み出し、また、2番フレームメモリにデータを書き込むのに並行して1番フレームメモリからデータを読み出す。これらデータのメモリへの書き込みおよびこれらデータのメモリからのデータの読み出しは、制御回路242 から制御線354 を介して送られてくる書込み読出し制御信号により行なう。
【0042】具体的には、データの書き込みは本実施例では、たとえば画面上からスライス(図14c 参照)の順におよびこれらスライスを構成するマクロブロックの順に行ない、またデータの読み出しは、所定のスライスの順におよびこの所定のスライスを構成するマクロブロックの順に行なう。なお、この場合のスライスは、開始コード(図26のSSC を参照)をもつ一連のデータ列の最小単位であり、この例では16画素幅のマクロブロックの帯びである。MPEG2 の場合、上記スライスは行間にまたがることはなく、また、MPEG1 の場合、上記スライスはピクチャ(画面)をまたがることはない。この書き込み読み出しについて、図15および図16を用いて具体的に説明する。
【0043】説明を簡単にするために、図15は前処理回路204 が出力したMPEG2 の1画面が8行のスライスからなる図を示したものであり、図16は図15の1画面にスクランブルがかけられて装置1から出力された8行のスライスからなる1画面の図を示したものである。したがって、この場合、上記メモリには図15に示した1画面の上からスライスの順、つまりABCDEFGH の順およびこれらスライスを構成するマクロブロックの順にYCbCr データが書き込まれ、また、このように書き込まれたデータが上記メモリから図16に示した1画面の上からスライスの順、つまりCBDAEHGF の順およびこれらスライスを構成するマクロブロックの順に読み出される。このような読み出し順序の読み出し制御信号は制御回路242 で生成される。このように、入力のスライスの順と異なったスライスの順で装置1から出力された信号、つまりスクランブルのかかった信号は後述する伸長再生装置2を介してモニタ装置5に送られるが、装置2でデスクランブルされないかぎり、これから出力される画像の位置が装置1に入力した画像の位置と異なるためモニタ装置5には正常な映像が表示されない。
【0044】なお、上記スクランブルはスライスを単位にその位置をランダムまたは所定の順序で変えるものであるが、その他の方法として、スライスにカットポイントを設け、このカットポイントにより分割された1つまたは複数のマクロブロックの帯びを、このカットによるマクロブロックの水平位置と異なる水平位置に移動するか、このスライスと異なるスライス位置の最初(画面の左側)または途中または最後(画面の右側)のマクロブロックの水平位置に移動するのでよい。このスクランブルの方法について図17および図18を用いて具体的に説明する。
【0045】これも説明を簡単にするために、図17は前処理回路204 が出力したMPEG2 の1画面の8行のスライスがカットされてできた図を示したものであり、図18は図17の1画面にスクランブルがかけられて装置1から出力された8行のスライスからなる1画面の図を示したものである。図17を参照すると1行目のスライスは1つのカットポイントによりできたマクロブロックの帯びAB であり、2行目のスライスは2つのカットポイントによりできたマクロブロックの帯びCDE であり、同様に3行目はFGHI 、4行目はJK 、5行目はLM 、6行目はNOPQ 、7行目はRS 、8行目はTU である。図18を参照すると1行目はBA 、2行目はKJ 、3行目はQPON 、4行目はSR 、5行目はUT 、6行目はHFGI 、7行目はECD 、8行目はML からなる。
【0046】したがってこの場合、上記メモリには図17に示した1画面の上からスライスの順、つまりABCDEFGHIJKLMNOPQRSTU の順およびこれら帯びを構成するマクロブロックの順にYCbCr データが書き込まれ、また、このように書き込まれたデータが上記メモリから図18に示した1画面の上からスライスの順、つまりBAKJQPONSRUTHFGIECDML の順およびこれら帯びを構成するマクロブロックの順に読み出される。このように入力の帯びの順と異なった帯びの順で装置1から出力された信号、つまりスクランブルのかかった信号は伸長再生装置2を介してモニタ装置5に送られるが、装置2でデスクランブルされないかぎり、これから出力される画像の位置が装置1に入力した画像の位置と異なるためモニタ装置5には正常な映像が表示されない。
【0047】なお、さらに他の方法として、上記2つのスクランブルを併用したものでもよい。また、これらのスクランブルをMPEG1 に適用してもよい。なお、スクランブルをかけない場合には記憶回路222aに書き込んだ順に読み出すのでよい。またさらに、上記3つのスクランブルモードのための選択スイッチを設け、これによりスクランブルの種類を変える構成にしてもよい。
【0048】多重化回路222 は、固定ビット長例えば8ビットのレジスタを有し、記憶回路222aから送られてくる可変長の符号化データをそれにビット詰めし、8ビットの固定長データにする機能を有している。この多重化回路222 は、画像の特性に応じたビット配分に基づいて、つまり画像データである直流成分および交流成分のデータにて構成されるそれぞれブロックにおける総データ量が所定のデータ量を越えた場合にそれ以降のデータを打ち切り、ブロックごとの符号量を所定の範囲内に制御する符号量制御機能も有している。多重化回路222 は、制御回路242 からの制御信号354 の制御のもとに、この固定長化された画像データを入力した順に詰めて、この例では図19〜21に示すMPEG2 と同じビデオビットストリーム構造の所定の位置に多重化する機能部である。また、図19〜21に略称で示した内容を図22〜28に示す。
【0049】多重化回路222 はまた、制御信号354 の制御のもとに、制御回路242 から信号線356 を介して送られてくる各種属性信号、たとえばアスペクト比やピクチャ・タイプやスライス開始コード(スライスの垂直位置の情報も含む)などを示す固定長の符号値、あるいはマクロブロック・アドレスやマクロブロック・タイプなどの可変長の符号値を同図に示す所定の位置に多重化する機能部である。この多重化回路222 はさらに、制御信号354 の制御のもとに、第1予測回路234 または(および)第2予測回路236 から信号線350 および352 を通して送られてくる動きベクトル値を示す符号を同図に示す所定の位置に多重化する。
【0050】この場合、本実施例ではとくに、上記画像データと対応する各種属性信号などの制御信号は記憶回路222aへの画像データの書き込みの順に生成されたものであり、読み出しの順に生成されたものではない。したがって、制御信号とその対応関係にある画像データとがペアの状態で多重化されないため、この多重化によってスクランブルがかかった状態になる。
【0051】本実施例ではとくに、この多重化回路222 は、ボタン回路244 のボタン押下により制御回路242 から信号線356 を介して送られてくるユーザー・データの開始を示す同期コードをシーケンス層のUDSC(User Data Start Code)の位置に、またスクランブルをかけたことを示す符号をこのUDSCの後のUD(User Data) 領域の所定の位置にそれぞれ多重化する。
【0052】スライス単位でスクランブルをかける場合には、多重化回路222 はボタン回路244 のボタン押下により制御回路242 から信号線356 を介して送られてくるスクランブルに基づくスライスの移動前の垂直位置と移動後の垂直位置を示す符号をUD領域のこの例ではスクランブルをかけたことを示す符号の後に多重化する。また、スライス内のマクロブロックにまでスクランブルをかけた場合には、たとえばマクロブロックの帯の移動前の垂直水平位置と移動後の垂直水平位置を示す符号とマクロブロックの帯がいくつのマクロブロックの数からなっているかを示す符号とをUD領域のこの例ではスクランブルをかけたことを示す符号の後に多重化する。なお、この例では多重位置をシーケンス層のUDSCUD としたが、予めこのシステムで決めておけばよく適当な位置ならどこでもよい。
【0053】このように、制御データおよび画像データは多重化回路222 によってMPEG2 に適合したフレームフォーマットの所定の領域に多重化され出力112 から出力される。このフレームフォーマットの信号112 は出力端子DOUTを介して衛星放送用送受信装置4に送られ、それによりディジタル衛星放送され受信される。
【0054】一方、逆量子化回路226 は、量子化回路218 から信号線344 を通して送られてくる正規化データに量子化回路218 にて量子化した際の量子化係数と同じ係数を乗算して逆量子化し、その出力364 から出力する回路である。この演算は、制御回路242 から制御線366 を介して送られてくる信号にもとづき行なわれる。出力364 は逆 DCT回路228 の入力に接続されている。
【0055】逆 DCT回路228 は逆量子化回路226 から送られる逆量子化されたデータを2次元直交逆変換し、その逆変換したデータを受けて複数のブロックが合成されてマクロブロックの画像データを得、それをその出力368 から出力する変換逆回路である。この変換は、制御回路242 から制御線370 を介して送られてくる信号にもとづき行なわれる。この逆 DCT回路228 にて逆変換されたデータは加算回路230に送られる。
【0056】加算回路230 は、制御回路242 からの制御信号374 の制御のもとに、逆 DCT回路228 にて逆変換された画素データとその画素データに対応し第3スイッチ240から信号線332 を介して送られてくる画素データとを加算し、その出力372 から出力する演算回路である。この加算データは、信号線372 を介して第3スイッチ232 の対応する入力に送られる。
【0057】第3スイッチ回路232 は、制御回路242 からの制御信号374 の制御のもとに、その入力372 をその2つの出力376 および378 に選択的に接続する選択回路である。この場合、出力376 および378 は、本実施例では、交互に選択される。その出力376 は第1予測回路234 の入力に、また、その出力378 は第2予測回路236の入力にそれぞれ接続されている。
【0058】第1予測回路234 および第2予測回路236 は、それぞれ記憶回路および動き補償回路(いずれも図示せず)を有する。各々の記憶回路は、たとえばDRAMからなり、未来から予測(逆方向予測)するための1フレームの画像データまたは過去から予測(順方向予測)するための1フレームの画像データが加算回路230 から第3スイッチ回路232 を介して供給されそれに記憶される。
【0059】また各々の動き補償回路は、これから符号化しようとして信号線330 に入力したマクロブロックに最も類似しているマクロブロックを各々記憶回路から本実施例では水平および垂直方向に±15画素範囲内でずらして求め、この求めた最も類似したマクロブロックのデータをそれぞれの出力384 および386 に出力する回路である。この各々動き補償回路は、入力マクロブロックと類似マクロブロックの2つのマクロブロックの位置関係から動きベクトルを求める演算回路を有し、求めた動きベクトル値をそれぞれの出力350 および352 に出力する。なお、この場合、動きベクトルを求めるには、全探索、あるいは木探索のいずれでもよい。これら全ての制御は、それぞれの制御入力382 および388 から入力する制御回路242 からの制御信号にもとづいて行なう。
【0060】平均化回路238 は、たとえば第1予測回路234 から順方向予測のためのデータをその入力384 に入力し、また並行して同時に第2予測回路236 から逆方向予測のためのデータをその入力386 に入力し、それら入力したデータ値をたとえば足し、その足した値を2で割って平均化(内挿)し、その平均化したデータを出力390 に出力する演算回路である。
【0061】第4スイッチ回路240 は、制御回路242 からの制御信号394 の制御のもとに、4つの入力384386390 および392 を選択的にその出力332 に接続する選択回路である。この場合、入力384 または386 は、Pピクチャを生成する場合に選択され、入力390 は、Bピクチャを生成する場合に選択され、入力392 は、Iピクチャを生成する場合に選択される。入力392 は、信号線392 で接地され、これはつまりデータ値「0」を構成する。その出力332 は減算回路214 の対応する入力に接続されている。
【0062】前にも少し触れたように符号化装置1は、とくにボタン回路244 を有し、このボタン回路244 は、たとえば操作者がカメラ3から出力される動画像の映像にスクランブルをかける時に押圧するスイッチである。このボタン回路244 のボタン(図示せず)が押圧された場合には、たとえば低レベル「0」が、押圧されていない場合は、高レベル「1」がその出力396 から出力される。この出力396 は制御回路242 の対応する入力に接続されている。
【0063】制御回路242 は、上述の各部を制御および管理する制御機能部であり、処理システムにて有利に構成される。この制御回路242 の入力108 は、信号線108 を介してこの装置1の同期信号の入力端子SYINと接続され、この入力108 から入力する各種同期信号から上記の各部に必要な制御信号を生成し、その生成した制御信号をその制御出力から上記各部に供給する。
【0064】本発明はとくに制御回路242 がボタン回路244 から送られてくる信号が「1」つまりスクランブルをかけないことを示す信号を受信したときは、制御回路242は前述したように、たとえば多重化回路222 の記憶回路222aに送る書き込み制御信号と同じアドレズ順序の読み出し制御信号を生成して出力354 に出力する。
【0065】また、ボタン回路244 から送られてくる信号が「0」つまりスクランブルをかけたことを示す信号を受信したとき、または自動的に制御回路242 は前述したように、たとえば図15に示したような画面上からスライスの順に記憶回路222aに蓄積したデータを図16に示したような画面上からスライスの順になるようなアドレズ順序の読み出し制御信号を生成して出力354 に出力するとともに、ユーザー・データの開始を示す同期コードとこのスクランブルに基づくスライスの移動前の垂直位置と移動後の垂直位置を示す符号を生成して出力356 に出力する。
【0066】上記はスライス単位にスクランブルをかけた場合であるが、スライス内のマクロブロックにまでスクランブルをかけた場合、制御回路242 は前述したようにたとえば図17に示したような画面上からスライスおよびマクロブロックの帯の順に記憶回路222aに蓄積したデータを図18に示したような画面上からスライスおよびマクロブロックの帯の順になるようなアドレズ順序の読み出し制御信号を生成して出力354 に出力するとともに、ユーザー・データの開始を示す同期コードとこのスクランブルに基づくマクロブロックの帯の移動前の垂直水平位置と移動後の垂直水平位置を示す符号とマクロブロックの帯いくつのマクロブロックの数からなっているかを示す符号を生成して出力356 に出力する。出力354 および356 は多重化回路222 の対応する入力に接続されている。
【0067】動作を説明する。符号化装置1のボタン回路244 のボタンが押圧された状態、つまり操作者によりスクランブルがかけられた状態でカメラ3からNTSC方式のアナログ輝度信号Y、アナログ色差信号CrおよびCbがこの装置1に供給されたとする。この装置1のA/D 変換回路202 はまずカメラ3から送られてきたアナログ輝度信号Y、アナログ色差信号CrおよびCbを対応するディジタルの輝度信号データY、色差信号データCrおよびCbに変換して前処理回路204 に送る。この場合、このA/D 変換回路202 は、アナログ輝度信号Yに対しては有効走査線240 本(1フィールド当たり)を対象に1走査線期間から水平ブランキング期間を除く期間を704 ドットでディジタル化し、またアナログ色差信号CrおよびCbに対しては、それぞれ輝度信号と同じ有効走査線240 本を対象に、1走査線期間から水平ブランキング期間を除く期間を352 ドットでディジタル化する。前処理回路204 はA/D変換回路202 からフィールド単位に上記ドットおよび走査線構成の信号を順次受け、この順次受けた第1および第2フィールドのデータからNTSC用のMPEG2 パラメータにて構成されたデータを得、得たMPEG2 データをフレーム(画面)単位に順次第1フレームメモリ206 に出力する。このメモリ206 にフレーム単位で順次入力する様子が図13a に示され、その各々画面には、これから適用しようとする符号化方式のピクチャ・タイプが記載されている。
【0068】メモリ206 の1番目のフレームメモリには図13a に示すGOP1のB0データが、2番目にはGOP1のB1データが、3番目にはGOP1のI2データが、4番目にはGOP1のB3データが順次書き込まれ、また第1スイッチ回路208 を介して第2フレームメモリ210 の1番目のフレームメモリにはメモリ206 の1番目のフレームメモリから読み出されたB0データが、また2番目のフレームメモリにはメモリ206 の2番目のフレームメモリから読み出されたB1データがそれぞれ書き込まれたとする。
【0069】制御回路242 はまず、メモリ206 の3番目のフレームメモリから最初の符号化の対象であるGOP1のI2データをマクロブロック単位に読み出し、それを第2スイッチ回路212 を介し減算回路214 の一方の入力330 に入力させ、またこれに並行してその他方の入力332 にデータ値「0」を入力させる。減算回路214 は、それら入力したデータ値の引き算を行ない、その引き算した結果のデータをDCT 回路216 に送る。つまり、この引き算した結果の画像データは、DCT 回路216 以降の回路でフレーム内符号化される。
【0070】DCT 回路216 は減算回路214 からマクロブロック単位に送られてくるデーを複数のブロックに分割し、2次元直交変換して量子化回路218 に送る。量子化回路218 は、直交変換された変換係数を正規化して可変長符号化回路220 および逆量子化回路226 に送る。可変長符号化回路220 は送られてきた正規化された変換係数をハフマン符号化して多重化回路222 に送る。多重化回路222 は可変長のハフマン符号化データにスクランブルをかけるとともに固定長化し、また、ブロックごとの符号量を所定の符号量にし、そのデータを図19〜21に示す所定の位置に多重化する。多重化回路222 はまた、制御回路242 から送られてくる各種属性信号およびスクランブルに関する情報などの制御信号も図19〜21に示す所定の位置に多重化する。この場合、スクランブルがかかっているため、多重化された制御信号と画像データはペアの関係にない。多重化回路222 により多重化されたデータつまりMPEG2 に適合したフレームフォーマットの信号はこの装置1の出力端子DOUTから出力され、衛星放送用送受信装置4に送られディジタル衛星放送され、受信される。つまり、この装置1からGOP1のI2データ(図13b )が送受信装置4に出力され、送受信装置4によりGOP1のI2データ(図13c )がディジタル衛星放送され受信される。
【0071】一方、逆量子化回路226 は、量子化回路218 から送られてきた正規化された変換係数に量子化係数を乗算して逆量子化データを得、それを逆DCT 回路228 に送る。逆DCT 回路228 は逆量子化されたデータを2次元直交逆変換し、複数のブロックを合成してマクロブロックの画像データを得、マクロブロック単位に画像データを加算回路230 に送る。加算回路230 は、逆 DCT回路228 にて逆変換されたデータ値と第4スイッチ回路240 からのデータ値「0」を加算し、その加算したデータを第3スイッチ232 を介して第1予測回路234 に送る。第1予測回路234は、加算回路230 から順次送られてくる加算データ、すなわち1画面分のI2データを記憶する。なお、この場合、第2予測回路236 にはすでに、GOP1の前のGOP0のP8データが記憶されている。
【0072】GOP1のI2データの処理が終わると次に、制御回路242 は、メモリ210 の1番目のフレームメモリから次の符号化の対象であるGOP1のB0データをマクロブロック単位に読み出し、それを第2スイッチ回路212 を介し減算回路214 の一方の入力330 に入力させ、また、これに並行してその他方の入力332 に第4スイッチ回路240 を介して平均化回路238 からのデータを入力させる。減算回路214 は、それら入力したデータ値の引き算を行ない、その引き算した結果のデータをDCT 回路216 に送る。この場合、この平均化回路238 からは、第1予測回路234 に記憶されていたGOP1のI2のデータと第2予測回路236 に記憶されていたGOP0のP8のデータを平均化したデータがそれに供給される。つまり、Bピクチャを生成するために減算回路214 により内挿的フレーム間予測符号化が行なわれたことになる。またこの引き算において、動き補償したデータを用いたときは、第1予測回路234および(または)第2予測回路236 からそのときの動きベクトル値を示すデータが多重化回路222 に供給され多重化される。
【0073】減算回路214 からのデータはDCT 回路216 から多重化回路222 までの回路によって前述したように処理され、この装置1からは、GOP1のB0データが送受信装置4に出力され、送受信装置4によりGOP1のB0データがディジタル衛星放送され、受信される。この場合、逆量子化回路226 から加算回路230 までの回路は動作しないでよい。したがって、第1予測回路234 にはGOP1のI2データが、第2予測回路236 にはGOP0のP8データが記憶されたままになっている。
【0074】GOP1のB0データの処理が終わると次に、制御回路242 は、メモリ210 の2番目のフレームメモリから次の符号化の対象であるGOP1のB1データを読み出して、それを第2スイッチ回路212 を介し減算回路214 の一方の入力330 に入力させ、またこれに並行してその他方の入力332 に第4スイッチ回路240 を介して平均化回路238 からのデータを入力させる。減算回路214 は、それら入力したデータ値の引き算を行なう。減算回路214 からのデータはDCT 回路216 から多重化回路222までの回路により前述したように処理され、この装置1からはGOP1のB1データが送受信装置4に出力されて、送受信装置4によりGOP1のB1データがディジタル衛星放送され、受信される。
【0075】引き続き制御回路242 は、第1フレームメモリ206 の5番目のフレームメモリにGOP1のB4データを、6番目にGOP1のP5データを、7番目にGOP1のB6データを、8番目にGOP1のB7データを、9番目にGOP1のP8データを順次書き込み、また、第1スイッチ回路208 を介して第2フレームメモリ210 の1番目のフレームメモリにメモリ206 の4番目のフレームメモリから読み出したB3データを、2番目にメモリ206 の5番目のフレームメモリから読み出したB4データをそれぞれ書き込んでいる。
【0076】まず、制御回路242 は、メモリ206 の6番目のフレームメモリから、次の符号化の対象であるGOP1のP5データをマクロブロック単位に読み出し、それを第2スイッチ回路212 を介して減算回路214 の一方の入力330 に入力させ、またこれに並行してその他方の入力332 に第4スイッチ回路240 を介して第1予測回路234からのデータを入力させる。この場合、第1予測回路234 にはGOP1のI2データが記憶されている。減算回路214 はそれら入力したデータ値の引き算を行ない、その引き算した結果の画像データをDCT 回路216 に送る。つまりPピクチャを生成するために減算回路214 により順方向フレーム間予測符号化が行なわれたことになる。またこの引き算において、動き補償したデータを用いたときには、第1予測回路234 からそのときの動きベクトル値を示すデータが多重化回路222 に供給され多重化される。
【0077】減算回路214 からのデータはDCT 回路216 から多重化回路222 までの回路により前述したように処理され、この装置1からは、GOP1のP5データが送受信装置4に出力され、送受信装置4によりGOP1のP5データがディジタル衛星放送され、受信される。また量子化回路218 からのデータは、逆量子化回路226 から逆DCT 回路228 までの回路により前述したように処理されて加算回路230 に送られる。加算回路230 は逆 DCT回路228 にて逆変換されたデータ値と第4スイッチ回路240を介して第1予測回路234 から送られるデータ値を加算し、その加算したデータを第3スイッチ232 を介して第2予測回路236 に送る。これにより、第2予測回路236 にはGOP1のP5データが記憶される。なお、第1予測回路234 にはGOP1のI2データが記憶されたままになっている。以上の方法でこれ以降のB3B4P8B6B7に対しても順次符号化し、それら符号化したデータを送受信装置4に送る。スクランブルが解かれないかぎり、引き続きGOP2領域に入ってもまたそれ以降のGOP領域に入ってもGOP1と同じように順次符号化される。
【0078】このような圧縮符号化装置1によれば、その制御回路242 がボタン回路244 からスクランブルを示す指定信号を受けたときは、制御回路242 は制御データとペアの関係にない画像データを記憶回路222aから読み出して出力するとともに、スクランブルに関する情報、つまりスクランブルをかけたことを示す情報とスライスの移動前と移動後の位置を示す情報を出力することができ、また、あるいはスクランブルをかけたことを示す情報とマクロブロックの帯の移動前と移動後の位置を示す情報とマクロブロックの帯を構成するマクロブロック数の情報を出力することができる。
【0079】図5および図6には本発明による伸長再生装置の一実施例が示されている。この伸長再生装置は、図1および図2の装置によりスクランブルされ符号化された画像データをデスクランブルし復号するものである。図5および図6を参照すると、伸長再生装置2は、多重分離回路402復号回路404逆量子化回路406逆 DCT回路408加算回路410第1スイッチ回路412第1予測回路414第2予測回路416平均化回路418第2スイッチ回路420第3スイッチ回路422後処理回路424ディジタル・アナログ(D/A) 変換回路426制御回路428 およびデスクランブルボタン回路430 から構成されている。
【0080】図5に示す多重分離回路402 の入力114 は、この装置2の入力端子DIN と接続されている。この多重分離回路402 は、符号化装置1、または衛星放送用送受信装置4から入力端子DIN を介して送られてくるMPEG2 に適合したフレームフォーマットの信号を受け、この受けた信号に多重化されている画像データと制御データとを分離し、その分離した画像データを出力504 に、また、制御データを出力506 にそれぞれ出力する多重分離機能部である。この分離は、後述する制御回路428 から制御線508 を介して送られてくる制御信号にもとづき行なわれる。この回路の出力504 は復号回路404 の入力に、また出力506 は、制御回路428 の入力にそれぞれ接続されている。この制御回路428 は、制御データ506 を受けて装置全体の制御を行なう。
【0081】復号回路404 はとくに、多重分離回路402 から送られてくるスクランブルされた画像データをデスクランブルするためのこの例ではDRAMからなる記憶回路404aを有し、これは本実施例では2フレーム分のYCbCr データを蓄積する容量を有する。なお、この例では蓄積容量を2フレーム分としたがそれ以上でもよい。このYCbCr データを蓄積するフレームメモリはこの例では1番と2番のフレームメモリから構成され、多重分離回路402 からYCbCr の順で送られてくる符号化データを1番から2番フレームメモリへの順に繰り返し蓄積する。また、記憶回路404aへのデータの書き込みおよび記憶回路404aからのデータの読み出しは、本実施例では1番フレームメモリにデータを書き込むのに並行して2番フレームメモリからデータの読み出し、また2番フレームメモリにデータを書き込むのに並行して1番フレームメモリからデータを読み出す。これらデータのメモリへの書き込みおよびこれらデータのメモリからの読み出しは、制御回路428 から制御線512 を介して送られてくる制御信号により行なう。
【0082】詳細には、たとえば符号化装置1から衛星放送用送受信装置4を介して伸長再生装置2にスクランブルのかかった図16に示す1画面の上からスライスの順に画像データが送られてきた場合、上記メモリには多重分離回路402 から図16に示す1画面の上からスライスの順、つまりCBDAEHGF の順およびこれらスライスを構成するマクロブロックの順にそのYCbCr データが書き込まれ、また、このように書き込まれたデータが上記メモリから図15に示した1画面の上からスライスの順、つまりABCDEFGH の順およびこれらスライスを構成するマクロブロックの順に読み出される。このように書き込みのスライスの順と異なったスライスの順で読み出された信号はスクランブルの解かれた信号になる。したがって、この順次読み出された画像データと順次入力する制御信号はここでペアの状態になる。
【0083】また、たとえばスクランブルのかかった図18に示す1画面の上からマクロブロックの帯の順に画像データが送られてきた場合、上記メモリには多重分離回路402 から図18に示す1画面の上からマクロブロックの帯の順、つまりBAKJQPONSRUTHFGIECDML の順およびこれらマクロブロックの帯を構成するマクロブロックの順にYCbCr データが書き込まれ、また、このように書き込まれたデータが上記メモリから図17に示した1画面の上からマクロブロックの帯びの順、つまりABCDEFGHIJKLMNOPQRSTU の順およびこれらマクロブロックの帯を構成するマクロブロックの順に読み出される。このように書き込みのマクロブロックの帯びの順と異なったマクロブロックの帯の順で読み出された信号はスクランブルの解かれた信号になる。したがって、この順次読み出される画像データと順次入力する制御信号はここでペアの状態になる。
【0084】また、復号回路404 は、制御回路428 から制御線512 を介して送られてくる制御信号にもとに、記憶回路404aから送られてくるスクランブルの解かれた符号化データを符号化データ毎にハフマン復号し、そのハフマン復号したデータをその出力510 に出力する回路である。出力510 は逆量子化回路406 の入力に接続されている。
【0085】逆量子化回路406 は、復号回路404 から信号線510 を通して送られてくる復号データ(正規化データ)に制御入力516 から入力する量子化係数を乗算して逆量子化し、その逆量子化されたデータをその出力514 から出力する回路である。この演算は制御回路428 から制御線516 を介して送られてくる信号にもとづき行なわれる。逆量子化データ514 は逆 DCT回路408 に供給される。
【0086】逆 DCT回路408 は、逆量子化回路406 から供給される逆量子化データを2次元直交逆変換し、その逆変換したデータをその出力518 から出力する変換逆回路である。この変換は、制御回路428 から制御線520 を介して送られてくる信号にもとづき行なわれる。この逆 DCT回路408 にて逆変換されたデータは加算回路410に送られる。
【0087】加算回路410 は、その入力518 にIピクチャのデータが入力した場合、すなわちフレーム内符号化の行なわれたデータが入力した場合には、本実施例ではその入力したデータ値518 に後述する第2のスイッチ回路420 から送られてくるデータ値「0」を加算し、その結果のデータをその出力524 に出力する演算回路である。この場合、出力524 からは、入力518 に入力した画素データ518 がそのまま出力される。なお、この場合、データ値「0」を加算せずに入力したデータ518を直接出力524 に出力してもよい。加算回路410 はまた、Pピクチャのデータが入力した場合、すなわちフレーム間順方向符号化の行なわれたデータが入力した場合は、本実施例ではその入力したデータ値518 に、第1予測回路414 または第2予測回路416 から第2のスイッチ回路420 を介して送られてくるIまたはPピクチャのデータ値522 を加算し、その結果のデータをその出力524 に出力する演算回路である。加算回路410 はまた、Bピクチャのデータが入力した場合、すなわち双方向予測符号化の行なわれたデータが入力した場合は、本実施例ではその入力したデータ値518 に平均化回路418 から第2のスイッチ回路420 を介して送られてくる平均化(内挿)データ522 を加算し、その結果のデータをその出力524 に出力する演算回路である。上記加算は、制御回路428 からの制御信号526 のもとに行なわれる。加算回路410 の出力524 は、第1スイッチ回路412 および第3スイッチ回路422 のそれぞれ対応する入力に接続されている。
【0088】第1スイッチ回路412 は、制御回路428 からの制御信号525 の制御のもとに、その入力524 に入力する加算回路410 からのIまたはPピクチャデータを、その出力528 または534 に選択的に接続する選択回路である。この場合、出力528 および534 は、本実施例では、交互に選択される。その出力528 は、第1予測回路414 の入力に、また、その出力534 は、第2予測回路416 の入力にそれぞれ接続されている。
【0089】第1予測回路414 はたとえばDRAMからなる記憶回路を有し、第1スイッチ412から送られてくるIまたはPピクチャの1フレームのデータをこれに蓄積する。この第1予測回路414 は、その入力532 から入力する動きベクトル値に基づく画像データを上記記憶回路から読み出して予測ブロックとし、その予測ブロックのデータをその出力530 から出力する回路である。この予測ブロックデータは、平均化回路418 、および第2スイッチ回路420 を介して加算回路410 送られる。この第1予測回路414 はまた、上記記憶回路に蓄積した画像データを読み出し、それを最終的な再生画像ブロックとしてその出力530 から後述する第3スイッチ回路422 に出力する回路である。これらの制御は、制御回路428 から制御線532 を介して送られてくる制御信号にもとづき行なわれる。この第1予測回路414 の出力530 は、平均化回路418第2スイッチ回路420 および第3スイッチ回路422 のそれぞれ対応する入力に接続されている。
【0090】第2予測回路416 は、第1予測回路414 と基本的に同じ構成であり、説明を省略する。その出力536 は平均化回路418第2スイッチ回路420 および第3スイッチ回路422 のそれぞれ対応する入力に接続され、またその制御入力538 は、制御回路428 の対応する出力に接続されている。
【0091】平均化回路418 は、第1予測回路414 および第2予測回路416 から送られてくる対応するデータを平均化(内挿)し、その平均化したデータをその出力540 から出力する演算回路である。これらの制御は、制御回路428 から制御線543 を介して送られてくる制御信号にもとづき行なわれる。
【0092】第2スイッチ回路420 は、制御回路428 からの制御信号544 の制御のもとに、4つの入力530536540 および542 を選択的にその出力522 に接続する選択回路である。この場合、基本的に、入力530 または536 はPピクチャを生成するために選択され、入力540 はBピクチャを生成するために選択され、入力542 はIピクチャを生成するために選択される。その出力522 は、加算回路410 の対応する入力に接続されている。
【0093】第3スイッチ回路422 は、制御回路428 からの制御信号548 の制御のもとに、3つの入力524530 および536 を選択的にその出力546 に接続する選択回路である。この場合、基本的に、入力530 または536 はIまたはPピクチャの再生データを後述する後処理回路424 に送る場合に選択され、入力524 はBピクチャの再生データを後処理回路424 の送る場合に選択される。その出力546 は、後処理回路424 の対応する入力に接続されている。
【0094】後処理回路424 は、図6に示すように9フレームメモリ424aおよび信号処理回路424bを有し、メモリ424aは本実施例では1GOP内の9枚の画面の再生データを蓄積する容量を有する。メモリ424aは、その入力546 から入力した再生データを順次蓄積する。この場合の再生データは、MPEG2 のフレームフォーマットをなしている。9フレームメモリ424aは1番から9番フレームメモリにて構成される。また、信号処理回路424bは、メモリ424aに蓄積したMPEG2 のフレームフォーマットの信号を受けて、この受けた信号から前述した前処理回路204 の入力302304306 に入力したのと同じフォーマットのデータを得る回路である。これにより、その出力552 からは前処理回路204 の入力302 に入力したのと同じフォーマットのYデータが、その出力554 からは、前処理回路204 の入力304 に入力したのと同じフォーマットのCrデータが、その出力556 からは、前処理回路204 の入力306に入力したのと同じフォーマットのCbデータがそれぞれ出力される。これらの処理は制御回路428 から制御線558 を介して送られてくる信号にもとづき行なわれる。なお9フレームメモリ424aを介さずに、加算回路410 からのデータおよび第1予測回路414 と第2予測回路416 とに蓄積されているデータを信号処理回路424bへ直接送る回路構成にしてもよい。
【0095】D/A 変換回路426 は、その入力552 からYデータ、その入力554 からCrデータおよびその入力556 からCbデータをそれぞれ受け、それらを対応するアナログ値にて表される映像信号に変換し、さらにそれら変換したアナログ信号からNTSC方式の映像信号を生成し、生成した信号をその出力116 に出力する信号変換回路である。このDA変換に必要なサンプリングパルスなどを含む制御信号は、制御回路428 から制御線562 を介して供給される。
【0096】前にも少し触れたように伸長再生装置2は、デスクランブルボタン回路430 を有し、このボタン回路430 は、たとえば操作者が符号化装置1から送られてくるスクランブルのかかった符号化データを解くときに押圧するスイッチである。このボタン回路430 のボタン(図示せず)が押圧された場合は、たとえば低レベル「0」が、押圧されていない場合は、たとえば高レベル「1」がその出力564 から出力される。
【0097】制御回路428 は、本装置全体の制御および管理する制御機能部であり、処理システムが有利に適用される。この制御回路428 は、その制御入力506 からマクロブロック・タイプ(MBTYPE)を示す信号など様々な信号を受け、この受けた信号をもとにして各種制御信号を生成し、これら生成した制御信号を上記各部に供給する。これにより各部は制御される。
【0098】本発明ではとくに、ボタン回路430 から低レベル「0」の信号を受けているとき、つまりスクランブルを解くことを示す信号を受けているとき、または自動的に、制御回路428 は到来するシーケンス層のUDを監視し、これにスクランブルをかけたことを示す符号があるかないか調べ、なければその1GOPにはスクランブルがかけられていないと判定し、また、あればその1GOPにはスクランブルがかけられていると判定する。またボタン回路430 から高レベル「1」の信号を受けているときは、つまりスクランブルを解かなくてもよいことを示す信号を受けているときは、制御回路428 は、到来するシーケンス層のUDを監視しなくてよい。したがって、このような状況で符号化装置1からスクランブルのかかった符号化データが送られてきても、伸長再生装置2はそのスクランブルを解かない。なお、ボタン回路430 を設けずに、制御回路428 が到来するシーケンス層のUDを常に監視する構成にしてもよい。
【0099】スクランブルをかけたことを示す符号がない場合、制御回路428 はこの例では復号回路404 の記憶回路404aへのデータの書き込みのときと同じアドレスの順に読み出し制御信号を出力する。また、スクランブルをかけたことを示す符号がある場合、制御回路428 はこの符号の後に多重化されているスクランブルに基づくスライスやマクロブロックの帯の移動前と移動後の位置の情報およびそのスライスやマクロブロックの帯がいくつの数のマクロブロックからなるかを示す情報を読み取り、これら情報に基づく読み出し制御信号を生成して記憶回路404aに出力する。より具体的には、この場合、移動後の位置(アドレス)の順にそのマクロブロックの数だけ記憶回路404aにデータが書き込まれているから、制御回路428は移動前の位置(アドレス)の順にそのマクロブロックの数だけ読み出す読み出し制御信号を生成すればよい。
【0100】なお、スライス単位でスクランブルがかけられているときには、当然ながらその中のマクロブロックの数は所定の数、つまりMPEG1 のときは任意の数たとえば33個、MPEG2 のときは44個と決まっており、このような場合には、制御回路428において予めカウントする数を決めておけばよく、制御回路428 は送られてくるマクロブロックの数の情報を読む必要がない。また、このような場合、圧縮符号化装置1はマクロブロックの数の情報を多重化しなくともよい。またなお、スクランブルをかけたことを示す符号がなくても、スライスやマクロブロックの帯の移動前と移動後の位置の情報およびマクロブロックの帯がいくつの数のマクロブロックからなるかを示す情報があればスクランブルを解く読み出し制御信号を生成してよい。
【0101】以上のような伸長再生装置であれば、図1および図2の圧縮符号化装置によってスクランブルされ圧縮符号化された画像データを伸長再生することができる。その動作について説明する。
【0102】衛星放送用送受信装置4から伸長再生装置2に図13c に示す順序でデータが入力されたとする。したがってシーケンス・ヘッダに続いてGOP1のI2データが一番初めに入力される。また伸長再生装置2のボタン回路430 から制御回路428 にスクランブルを解く信号が送られてきたとする。この装置2の多重分離回路402 はまず送受信装置4から送られてくる信号から画像データと制御データと分け、画像データを復号回路404 に、制御データを制御回路428 に送る。制御回路428 はこの制御データに基づいて各部を制御する。制御回路428 はまた、シーケンス層の中の制御データ、つまりUDの中にスクランブルをかけたことを示す情報がある否かを監視し、この場合、そこに情報あるのでこのGOP1はスクランブルのかかったモードであることを知る。また制御回路428 は引き続き上記情報の後にスクランブルに基づくスライスやマクロブロックの帯の移動前と移動後の位置の情報およびそのスライスやマクロブロックの帯がいくつの数のマクロブロックからなるかを示す情報がある否かを監視し、この場合、そこに情報あるのでその情報を解読してその情報に基づく読み出し制御信号を生成し出力512 に出力する。
【0103】一方、復号回路404 の記憶回路404aには多重分離回路402 から送られてくるスクランブルのかかったGOP1のI2の符号化データが蓄積される。このように蓄積された符号化データは制御回路428 によって生成された読み出し制御信号により読み出される。この読み出しによってスクランブルが解かれる。復号回路404 はさらに、この読み出したGOP1のI2の符号化データを符号化データ毎にハフマン復号して復号データを逆量子化回路406 に送る。逆量子化回路406 は復号データに量子化係数を乗算して逆量子化し、その逆量子化データを逆 DCT回路408 に送る。逆 DCT回路408 は逆量子化データを2次元直交逆変換し、その逆変換したデータを加算回路410 に送る。加算回路410 は、逆変換したデータ値と第2スイッチ回路420 からのデータ値「0」とを加算し、その加算したデータをこの場合、第1予測回路414 に出力する。これにより、第1予測回路414 には、GOP1のI2データが蓄積される。なお、この場合、第2予測回路416 にはすでに、GOP0のP8データが記憶されている。
【0104】GOP1のI2データの処理が終わると次に、復号回路404 の記憶回路404aには多重分離回路402 から送られてくるスクランブルのかかったGOP1のB0の符号化データが蓄積される。このように蓄積された符号化データは制御回路428 によって生成された読み出し制御信号により読み出される。I2データと同様に、この読み出しによりスクランブルが解かれる。復号回路404 はさらに、この読み出したGOP1のB0の符号化データを符号化データ毎にハフマン復号して復号データを逆量子化回路406 に送る。復号回路404 からのB0データは、逆量子化回路406 から逆 DCT回路408 までの回路により前述したように処理され、逆変換したデータが加算回路410 に送られる。加算回路410 は、逆 DCT回路408 にて逆変換されたデータ値と第2スイッチ回路420 を介して平均化回路418 から送られるデータ値を加算し、その加算したデータを第3スイッチ回路422 を介して後処理回路424 に送る。これにより後処理回路424 の1番目のフレームメモリにはGOP1のB0データが記憶される。この場合、B0データは、Bピクチャであるから第1予測回路414 および第2予測回路416 には記憶されない。1番目のフレームメモリに蓄積されたB0データは読み出されてD/A 変換回路426 に送られ、このB0データに基づくNTSC方式の映像信号が形成されモニタ装置5に送られる。これにより、モニタ装置5にはB0データに基づく動画像の映像が表示される。
【0105】GOP1のB0データの処理が終わると次に、復号回路404 の記憶回路404aには多重分離回路402 から送られてくるスクランブルのかかったGOP1のB1の符号化データが蓄積される。このように蓄積された符号化データは制御回路428 によって生成された読み出し制御信号により読み出される。これもI2データと同様に、この読み出しによりスクランブルが解かれる。復号回路404 はさらに、この読み出したGOP1のB1の符号化データを符号化データ毎にハフマン復号して復号データを逆量子化回路406 に送る。このB1も上記B0と同じBピクチャであるからB1データをB0を処理したのと同じ回路を用いて前述したような処理を行なう。これにより後処理回路424 の2番目のフレームメモリにはGOP1のB1データが記憶される。この場合B1データもBピクチャであるから第1予測回路414 および第2予測回路416 には記憶されない。2番目のフレームメモリに蓄積されたB1データは読み出されてD/A 変換回路426 に送られ、このB1データに基づくNTSC方式の映像信号が形成されモニタ装置5に送られる。これによりモニタ装置5にはB1データに基づく動画像の映像が表示される。
【0106】次に、既に第1予測回路414 に蓄積されているGOP1のI2データが読み出され後処理回路424 の3番目のフレームメモリに記憶される。3番目のフレームメモリに蓄積されたI2データは、読み出されてD/A 変換回路426 に送られ、このI2データに基づくNTSC方式の映像信号が形成されモニタ装置5に送られる。これによりモニタ装置5にはI2データに基づく動画像の映像が表示される。
【0107】GOP1のI2データの処理が終わると次に、復号回路404 の記憶回路404aには多重分離回路402 から送られてくるスクランブルのかかったGOP1のP5の符号化データが蓄積される。このように蓄積された符号化データは制御回路428 によって生成された読み出し制御信号により読み出される。これもまた、この読み出しによりスクランブルが解かれる。復号回路404 はさらに、この読み出したGOP1のP5の符号化データを符号化データ毎にハフマン復号して復号データを逆量子化回路406に送る。復号回路404 からのP5データは、逆量子化回路406 から逆 DCT回路408までの回路により前述したように処理され、逆変換したデータが加算回路410 に送られる。加算回路410 は、逆 DCT回路408 にて逆変換されたデータ値と第2スイッチ回路420 を介して第1予測回路414 から送られるデータ値を加算し、その加算したデータをこの場合、第2予測回路416 に出力する。これにより、第2予測回路416 には、GOP1のP5データが蓄積される。なお、この場合、第1予測回路414 には、GOP0のI2データが記憶されたままになっている。以上の方法でこれ以降のB3B4P8B6B7に対しても順次復号し、それら復号した再生データをB3B4P5B6B7P8 の順に後処理回路424 に送る。これらデータは後処理回路424 の4番目から9番目のフレームメモリの順に記憶される。4番目から9番目のフレームメモリに蓄積されたB3B4P5B6B7P8 データは順次読み出されてD/A 変換回路426 に送られ、このB3B4P5B6B7P8 データに基づくNTSC方式の映像信号が順次形成されてモニタ装置5に送られる。これによりモニタ装置5にはB3B4P5B6B7P8 データに基づく動画像の映像が順次表示される。
【0108】制御回路428 はまた、引き続き到来するシーケンス層の中の制御データ、つまりUDの中にスクランブルをかけたことを示す情報がある否かを監視し、そこに情報ある場合にはこのGOP2はスクランブルのかかったモードであることを知る。また、この場合には制御回路428 は引き続き上記情報の後にスクランブルに基づくスライスやマクロブロックの帯の移動前と移動後の位置の情報およびそのスライスやマクロブロックの帯がいくつの数のマクロブロックからなるかを示す情報がある否かを監視し、そこに情報ある場合にはその情報を解読してその情報に基づく読み出し制御信号を生成し出力512 に出力する。この場合、本装置2はGOP2領域に入ってもGOP1領域のときと同様に順次スクランブルを解いて復号し、その復号した再生データをB0B1I2B3B4P5B6B7P8の順にNTSC方式の映像信号をモニタ装置5に送る。これによりモニタ装置5はB0B1I2B3B4P5B6B7P8データに基づく動画像の映像を順次表示する。
【0109】なお、UDの中にスクランブルをかけたことを示す情報あるいはスクランブルに基づくスライスやマクロブロックの帯の移動前と移動後の位置の情報およびそのスライスやマクロブロックの帯がいくつの数のマクロブロックからなるかを示す情報がない場合には本装置2はデスクランブルの必要がないから、スクランブルを解くボタンが押圧されていたとしても、その制御回路428 は記憶回路404aの書き込み制御信号と同じ信号を読み出し信号としてそれに出力すればよい。これによりモニタ装置5には正常に動画像の映像が表示される。
【0110】このような伸長再生装置2よれば、その制御回路428 が多重分離回路402 からの制御データの中に含まれているスクランブルに基づくスライスやマクロブロックの帯の移動前と移動後の位置の情報、あるいはこの情報およびこの情報に関するスライスやマクロブロックの帯がいくつの数のマクロブロックからなるかを示す情報などを受けたときに、制御回路428 はこれらの情報を下にしてスクランブルを解くための読み出し制御信号を形成し記憶回路404aに出力させることができる。
【0111】
【発明の効果】このように本発明によれば、スクランブル付き圧縮符号化装置の制御手段は符号化手段からの画像データを記憶手段へ蓄積させるときは画面の上からのスライスの位置の順に書き込む制御信号を形成して記憶手段へ供給し、所定のスクランブルの方式にもとづいてスクランブルをかけるときは、書き込みのときとは異なるスライスの位置の順に読み出す制御信号を形成して記憶手段に供給し、この供給により読み出され多重化手段に送られてきた画像データを出力データ形式の所定の位置に多重化させ、さらにこのスクランブルによるスクランブル前後のスライスの位置を示す情報を形成し、この形成した情報を制御データとして多重化手段に供給し出力データ形式の所定の位置に多重化させることができる。このように、スライスの位置を変えるだけで効果的にスクランブルのかかった信号を得ることができる。
【0112】また、この圧縮符号化装置の制御手段は、符号化手段からの画像データを記憶手段へ蓄積させるときは画面の上からのスライスの位置の順に書き込む制御信号を形成して記憶手段へ供給し、所定のスクランブルの方式にもとづいてスクランブルをかけるときは、書き込みのときと同じスライスの位置または異なるスライスの位置で、かつスライスのカットにより生じたマクロブロックの帯の位置を変えて読み出す制御信号を形成して記憶手段に供給し、この供給により読み出され多重化手段に送られてきた画像データを出力データ形式の所定の位置に多重化させ、さらにこのスクランブルによるスクランブル前後のカットで生じたマクロブロックの帯の位置を示す情報およびマクロブロックの帯を構成するマクロブロックの数の情報を形成し、これら形成した情報を制御データとして多重化手段に供給し出力データ形式の所定の位置に多重化させることができる。このように、マクロブロックの帯の位置を変えるだけで効果的にスクランブルのかかった信号を得ることができる。
【0113】本発明によれば、伸長再生装置の制御手段は、多重分離手段からの画像データを記憶手段へ蓄積させるときは圧縮符号化装置から送られてくるスライスの順に書き込む制御信号を形成して記憶手段へ供給し、多重分離手段からの制御データの中に含まれているスクランブルによるスクランブル前後のスライスの位置を示す情報を受けたときは、スクランブル前のスライスの位置の順にこの位置と対応するスクランブル後のスライスの位置から読み出す制御信号を形成して記憶手段に供給し、この供給により記憶手段からスクランブルの解かれた画像データを効果的に出力させることができる。
【0114】また、この伸長再生装置の制御手段は、多重分離手段からの画像データを記憶手段へ蓄積させるときは圧縮符号化装置から送られてくるマクロブロックの帯の順に書き込む制御信号を形成して記憶手段へ供給し、多重分離手段からの制御データの中に含まれているスクランブルによるスクランブル前後のマクロブロックの帯の位置を示す情報とマクロブロックの帯びを構成するマクロブロックの数の情報を受けたときは、スクランブル前のマクロブロックの帯の位置の順にこの位置と対応するスクランブル後のマクロブロックの帯の位置からマクロブロックの数だけ読み出す制御信号を形成して記憶手段に供給し、この供給により記憶手段からスクランブルの解かれた画像データを効果的に出力させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2と組み合わせて、本発明によるスクランブル付き圧縮符号化装置の一実施例の具体的構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1と組み合わせて、スクランブル付き圧縮符号化装置の一実施例の具体的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1および図2の組合せ状態を示す図である。
【図4】図5および図6の組合せ状態を示す図である。
【図5】図6と組み合わせて、本発明によるデスクランブル付き伸長再生装置の一実施例の具体的構成を示す機能ブロック図である。
【図6】図5と組み合わせて、デスクランブル付き伸長再生装置の一実施例の具体的構成を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明によるスクランブル付き圧縮符号化装置およびデスクランブル付き伸長再生装置の一実施例の接続関係を示すブロック図である。
【図8】図2に示す実施例のアナログ・ディジタル(A/D) 変換回路の具体的構成を示す機能ブロック図である。
【図9】図2に示す実施例の前処理回路の具体的構成を示す機能ブロック図である。
【図10】図2に示す実施例の前処理回路の輝度信号Yの処理例を示す概念図である。
【図11】図2に示す実施例の前処理回路の色差信号CrおよびCbの処理例を示す概念図である。
【図12】図1および図2に示す実施例のGOP の構造を示す図である。
【図13】各装置の画面の処理およびその画面の並びの例を示す図である。
【図14】図1および図2に示す実施例の画像データの階層構成を示す図である。
【図15】図1および図2に示す実施例のスクランブルをかける前の1画面のスライス位置の一例を示す図である。
【図16】図15に示す1画面にスクランブルをかけた後の一例のスライス位置を示す図である。
【図17】図1および図2に示す実施例のスクランブルをかける前の1画面のスライス位置の他の例を示す図である。
【図18】図17に示す1画面にスクランブルをかけた後のスライス位置を示す一例の図である。
【図19】図1、図2に示す実施例の出力データの階層構成の一部を示す図である。
【図20】図1、図2に示す実施例の出力データの階層構成の一部を示す図である。
【図21】図1、図2に示す実施例の出力データの階層構成の一部を示す図である。
【図22】図19に示す略称の内容の一部を示す図である。
【図23】図19に示す略称の内容の一部を示す図である。
【図24】図19〜図20に示す略称の内容の一部を示す図である。
【図25】図20に示す略称の内容の一部を示す図である。
【図26】図20〜図21に示す略称の内容の一部を示す図である。
【図27】図21に示す略称の内容の一部を示す図である。
【図28】図21に示す略称の内容の一部を示す図である。
【符号の説明】
1 スクランブル付き圧縮符号化装置
2 デスクランブル付き伸長再生装置
3 ビデオカメラ
4 衛星放送用送受信装置
5 モニタ装置
202 アナログ・ディジタル(A/D) 変換回路
204 前処理回路
206 第1フレームメモリ
208412 第1スイッチ回路
210 第2フレームメモリ
212420 第2スイッチ回路
214 減算回路
216 DCT 回路
218 量子化回路
220 可変長符号化回路
222 多重化回路
226406 逆量子化回路
228408 逆 DCT回路
230410 加算回路
232422 第3スイッチ回路
234414 第1予測回路
236416 第2予測回路
238418 平均化回路
240 第4スイッチ回路
242428 制御回路
244 スクランブルボタン回路
402 多重分離回路
404 復号回路
424 後処理回路
426 ディジタル・アナログ(D/A) 変換回路
430 デスクランブルボタン回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】 1枚または所定の複数枚の画面を1つの画像グループとし、該1つの画像グループを構成する各々画面のディジタル画像データについて符号化を行なう圧縮符号化装置にスクランブル機能を付加したスクランブル付き圧縮符号化装置において、該装置は、前記各々画面の画像データは、複数のスライスに分割されて構成され、該1つのスライスは複数のマクロブロックに分割されて構成され、前記画面の画像データを符号化する符号化手段と、該符号化手段により符号化された画像データを蓄積する記憶手段と、該記憶手段から読み出されてきた画像データを出力データ形式の所定の位置に多重化する多重化手段と、所定のスクランブルの方式にもとづいて前記符号化手段、記憶手段および多重化手段を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、前記符号化手段からの画像データを前記記憶手段へ蓄積させるときは前記画面の上からのスライスの位置の順に書き込む制御信号を形成して該記憶手段へ供給し、前記所定のスクランブルの方式にもとづいてスクランブルをかけるときは、前記書き込みのときとは異なるスライスの位置の順に読み出す制御信号を形成して該記憶手段に供給し、該供給により読み出され前記多重化手段に送られてきた画像データを前記出力データ形式の所定の位置に多重化させ、さらに該スクランブルによるスクランブル前後の前記スライスの位置を示す情報を形成し、該形成した情報を制御データとして該多重化手段に供給し該出力データ形式の所定の位置に多重化させることを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項2】 請求項1に記載のスクランブル付き圧縮符号化装置において、該装置はさらに、前記スクランブルをかけることを示す指定信号を出力するボタン回路手段を有し、前記制御手段は該指定信号を受けたときのみ、前記記憶手段にスクランブルをかける前記読み出し制御信号を出力することを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項3】 請求項1に記載のスクランブル付き圧縮符号化装置において、前記記憶手段は、前記各々画面の2画面の画像データをそれぞれ蓄積する第1と第2のメモリ手段を含み、前記制御手段は第1のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第2のメモリ手段から画像データの読み出しを行ない、第2のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第1のメモリ手段から画像データの読み出しを行なうことを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のスクランブル付き圧縮符号化装置において、前記制御手段はさらに、前記スクランブルによるスクランブルをかけたことを示す情報を形成し、該形成した情報を制御データとして前記多重化手段に供給し前記出力データ形式の所定の位置に多重化させることを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項5】 1枚または所定の複数枚の画面を1つの画像グループとし、該1つの画像グループを構成する各々画面のディジタル画像データについて符号化を行なう圧縮符号化装置にスクランブル機能を付加したスクランブル付き圧縮符号化装置において、該装置は、前記画面の画像データは、複数のスライスに分割されて構成され、該1つのスライスは複数のマクロブロックに分割されて構成され、前記画面の画像データを符号化する符号化手段と、該符号化手段により符号化された画像データを蓄積する記憶手段と、該記憶手段から読み出されてきた画像データを出力データ形式の所定の位置に多重化する多重化手段と、所定のスクランブルの方式にもとづいて前記符号化手段、記憶手段および多重化手段を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、前記符号化手段からの画像データを前記記憶手段へ蓄積させるときは前記画面の上からのスライスの位置の順に書き込む制御信号を形成して該記憶手段へ供給し、前記所定のスクランブルの方式にもとづいてスクランブルをかけるときは、該書き込みのときと同じスライスの位置または異なるスライスの位置で、かつ該スライスのカットにより生じたマクロブロックの帯の位置を変えて読み出す制御信号を形成して該記憶手段に供給し、該供給により読み出され前記多重化手段に送られてきた画像データを前記出力データ形式の所定の位置に多重化させ、さらに該スクランブルによるスクランブル前後の該カットで生じたマクロブロックの帯の位置を示す情報および該マクロブロックの帯を構成するマクロブロックの数の情報を形成し、これら形成した情報を制御データとして該多重化手段に供給し該出力データ形式の所定の位置に多重化させることを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項6】 請求項5に記載のスクランブル付き圧縮符号化装置において、該装置はさらに、前記スクランブルをかけることを示す指定信号を出力するボタン回路手段を有し、前記制御手段は該指定信号を受けたときのみ、前記記憶手段にスクランブルをかける前記読み出し制御信号を出力することを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項7】 請求項5に記載のスクランブル付き圧縮符号化装置において、前記記憶手段は、前記各々画面の2画面の画像データをそれぞれ蓄積する第1と第2のメモリ手段を含み、前記制御手段は第1のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第2のメモリ手段から画像データの読み出しを行ない、第2のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第1のメモリ手段から画像データの読み出しを行なうことを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項8】 請求項5ないし7のいずれかに記載のスクランブル付き圧縮符号化装置において、前記制御手段はさらに、前記スクランブルによるスクランブルをかけたことを示す情報を形成し、該形成した情報を制御データとして前記多重化手段に供給し前記出力データ形式の所定の位置に多重化させることを特徴とするスクランブル付き圧縮符号化装置。
【請求項9】 請求項1に記載の装置の前記多重化手段から送られてくる画像データおよび制御データを含む信号を受け、該受けた信号から該画像データと該制御データを分離して出力する多重分離手段と、該多重分離手段からの画像データを蓄積する記憶手段と、該記憶手段からの画像データを逆符号化する逆符号化手段と、前記多重分離手段から制御データを受け、該制御データにもとづいて前記多重分離手段、記憶手段および逆符号化手段を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、前記多重分離手段からの画像データを前記記憶手段へ蓄積させるときは前記送られてくるスライスの順に書き込む制御信号を形成して該記憶手段へ供給し、前記多重分離手段からの制御データの中に含まれているスクランブルによるスクランブル前後のスライスの位置を示す情報を受けたときは、該スクランブル前のスライスの位置の順に該位置と対応する該スクランブル後のスライスの位置から読み出す制御信号を形成して該記憶手段に供給し、該供給により該記憶手段からスクランブルの解かれた画像データを出力させることを特徴とする伸長再生装置。
【請求項10】 請求項9に記載の伸長再生装置において、前記記憶手段は、前記各々画面の2画面の画像データをそれぞれ蓄積する第1と第2のメモリ手段を含み、前記制御手段は第1のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第2のメモリ手段から画像データの読み出しを行ない、また第2のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第1のメモリ手段から画像データの読み出しを行なうことを特徴とする伸長再生装置。
【請求項11】 請求項9に記載の伸長再生装置において、該装置は、さらに、前記スクランブルを解くデスクランブル信号を出力するボタン回路手段を有し、前記制御手段は該デスクランブル信号を受けたときのみ、前記記憶手段にスクランブルを解く前記読み出し制御信号を出力することを特徴とする伸長再生装置。
【請求項12】 請求項4に記載の装置の前記多重化手段から送られてくる画像データおよび制御データを含む信号を受け、該受けた信号から該画像データと該制御データを分離して出力する多重分離手段と、該多重分離手段からの画像データを蓄積する記憶手段と、該記憶手段からの画像データを逆符号化する逆符号化手段と、前記多重分離手段から制御データを受け、該制御データにもとづいて前記多重分離手段、記憶手段および逆符号化手段を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、前記多重分離手段からの画像データを前記記憶手段へ蓄積させるときは前記送られてくるスライスの順に書き込む制御信号を形成して該記憶手段へ供給し、前記多重分離手段からの制御データの中に含まれているスクランブルによるスクランブルをかけたことを示す情報を受けたときのみ、該スクランブル前のスライスの位置の順に該位置と対応する該スクランブル後のスライスの位置から読み出す制御信号を形成して該記憶手段に供給し、該供給により該記憶手段からスクランブルの解かれた画像データを出力させることを特徴とする伸長再生装置。
【請求項13】 請求項12に記載の伸長再生装置において、前記記憶手段は、前記各々画面の2画面の画像データをそれぞれ蓄積する第1と第2のメモリ手段を含み、前記制御手段は第1のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第2のメモリ手段から画像データの読み出しを行ない、また第2のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第1のメモリ手段から画像データの読み出しを行なうことを特徴とする伸長再生装置。
【請求項14】 請求項12に記載の伸長再生装置において、該装置は、さらに、前記スクランブルを解くデスクランブル信号を出力するボタン回路手段を有し、前記制御手段は該デスクランブル信号を受けたときのみ、前記記憶手段にスクランブルの解く前記読み出し制御信号を出力することを特徴とする伸長再生装置。
【請求項15】 請求項5に記載の装置の前記多重化手段から送られてくる画像データおよび制御データを含む信号を受け、該受けた信号から該画像データと該制御データを分離して出力する多重分離手段と、該多重分離手段からの画像データを蓄積する記憶手段と、該記憶手段からの画像データを逆符号化する逆符号化手段と、前記多重分離手段から制御データを受け、該制御データにもとづいて前記多重分離手段、記憶手段および逆符号化手段を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、前記多重分離手段からの画像データを前記記憶手段へ蓄積させるときは前記送られてくるマクロブロックの帯の順に書き込む制御信号を形成して該記憶手段へ供給し、前記多重分離手段からの制御データの中に含まれているスクランブルによるスクランブル前後のマクロブロックの帯の位置を示す情報と該マクロブロックの帯びを構成するマクロブロックの数の情報を受けたときは、該スクランブル前のマクロブロックの帯の位置の順に該位置と対応する該スクランブル後のマクロブロックの帯の位置からマクロブロックの数だけ読み出す制御信号を形成して該記憶手段に供給し、該供給により該記憶手段からスクランブルの解かれた画像データを出力させることを特徴とする伸長再生装置。
【請求項16】 請求項15に記載の伸長再生装置において、前記記憶手段は、前記各々画面の2画面の画像データをそれぞれ蓄積する第1と第2のメモリ手段を含み、前記制御手段は第1のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第2のメモリ手段から画像データの読み出しを行ない、また第2のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第1のメモリ手段から画像データの読み出しを行なうことを特徴とする伸長再生装置。
【請求項17】 請求項15に記載の伸長再生装置において、該装置は、さらに、前記スクランブルを解くデスクランブル信号を出力するボタン回路手段を有し、前記制御手段は該デスクランブル信号を受けたときのみ、前記記憶手段にスクランブルを解く前記読み出し制御信号を出力することを特徴とする伸長再生装置。
【請求項18】 請求項8に記載の装置の前記多重化手段から送られてくる画像データおよびその制御データを含む信号を受け、該受けた信号から該画像データと該制御データを分離して出力する多重分離手段と、該多重分離手段からの画像データを蓄積する記憶手段と、該記憶手段からの画像データを逆符号化する逆符号化手段と、前記多重分離手段から制御データを受け、該制御データにもとづいて前記多重分離手段、記憶手段および逆符号化手段を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、前記多重分離手段からの画像データを前記記憶手段へ蓄積させるときは前記送られてくるマクロブロックの帯の順に書き込む制御信号を形成して該記憶手段へ供給し、前記多重分離手段からの制御データの中に含まれているスクランブルによるスクランブルをかけたことを示す情報を受けたときのみ、該スクランブル前のマクロブロックの帯の位置の順に該位置と対応する該スクランブル後のマクロブロックの帯の位置からマクロブロックの数だけ読み出す制御信号を形成して該記憶手段に供給し、該供給により該記憶手段からスクランブルの解かれた画像データを出力させることを特徴とする伸長再生装置。
【請求項19】 請求項18に記載の伸長再生装置において、前記記憶手段は、前記各々画面の2画面の画像データをそれぞれ蓄積する第1と第2のメモリ手段を含み、前記制御手段は第1のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第2のメモリ手段から画像データの読み出しを行ない、また第2のメモリ手段に画像データの書き込みを行なっているときはこれに並行して第1のメモリ手段から画像データの読み出しを行なうことを特徴とする伸長再生装置。
【請求項20】 請求項18に記載の伸長再生装置において、該装置は、さらに、前記スクランブルを解くデスクランブル信号を出力するボタン回路手段を有し、前記制御手段は該デスクランブル信号を受けたときのみ、前記記憶手段にスクランブルを解く前記読み出し制御信号を出力することを特徴とする伸長再生装置。

【図3】
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【図4】
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【図15】
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【図1】
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【図2】
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【図16】
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【図17】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図18】
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【図9】
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【図11】
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【図22】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図23】
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【図24】
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【図28】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【特許番号】特許第3423835号(P3423835)
【登録日】平成15年4月25日(2003.4.25)
【発行日】平成15年7月7日(2003.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−110743
【出願日】平成8年5月1日(1996.5.1)
【公開番号】特開平9−298735
【公開日】平成9年11月18日(1997.11.18)
【審査請求日】平成12年2月17日(2000.2.17)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【参考文献】
【文献】特開 平5−103326(JP,A)
【文献】特開 平5−95351(JP,A)
【文献】特開 平6−209473(JP,A)