説明

スクリュー圧縮機

【課題】スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生を抑制し、ひいてはゲートロータの耐久性を向上させる。
【解決手段】スクリュー圧縮機(1)の運転時には、吐出室(S2)内の圧力が吸入室(S1)内の圧力よりも高いので、その差圧と圧縮バネ(63)の付勢力とによって、開閉蓋(61)が隔壁部(34)側に付勢される。これにより、バイパス通路(35)が開閉蓋(61)によって閉じられた状態となる。一方、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後には、スクリューロータ(40)の逆回転によって吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなるので、その差圧により、開閉蓋(61)が圧縮バネ(63)の付勢力に抗して隔壁部(34)から離れる方向に移動し、バイパス通路(35)が開いた状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリュー圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、スクリューロータの回転運動によって冷媒を圧縮するスクリュー圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このスクリュー圧縮機では、シリンダの内部にスクリューロータが収容され、このスクリューロータにゲートロータが噛み合っている。これにより、スクリューロータの外周に形成される螺旋溝の内部では、ゲートロータのゲートと、スクリューロータと、シリンダ内壁との間に圧縮室が区画される。スクリュー圧縮機には、スクリューロータの軸方向の一端側(吸入側)に吸入口が形成され、スクリューロータの軸方向の他端側(吐出側)に吐出口が形成されている。
【0003】
スクリュー圧縮機の運転時には、流体が吸入口を通じて螺旋溝内に流入する。この螺旋溝内では、スクリューロータの回転に伴って圧縮室が区画される。この状態からスクリューロータがさらに回転すると、流体が封止された状態の圧縮室の体積が徐々に縮小していく。これにより、圧縮室内の流体が徐々に圧縮される。この状態からスクリューロータがさらに回転すると、圧縮室と吐出口とが連通する。その結果、圧縮室内の高圧の流体は、吐出口を通じて吐出室へ吐出される。
【0004】
ところで、上述したようなスクリュー圧縮機の運転停止直後には、螺旋溝内の流体の圧力が、スクリューロータの吸入側の圧力よりも低くなる、いわゆる逆差圧現象が生じてしまうことがある。この点について詳細に説明する。
【0005】
スクリュー圧縮機の運転時には、スクリューロータの吐出側と吸入側との間で、所定の差圧(いわゆる高低差圧)が発生する。従って、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、スクリューロータが通常運転時と逆方向に回転してしまい、スクリューロータの吐出側の流体が、螺旋溝内を通じてスクリューロータの吸入側へ逆流してしまうことがある。このようにして流体が逆流すると、螺旋溝内では、流体が封入された部屋の容積が徐々に拡大していき、この流体が膨張して減圧される。このような流体の減圧の度合(すなわち、膨張比)は、通常運転時のスクリューロータにおける、流体の圧縮比によって定まることになる。
【0006】
一方、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、上述した高低差圧が均圧されていく。このため、スクリューロータの吐出側の圧力は速やかに低くなり、スクリューロータの吸入側の圧力は速やかに高くなっていく。このような状態で、均圧後もスクリューロータが慣性力により逆回転を続けると、通常運転時よりも圧力が低下した状態となった吐出側の流体が、上述した所定の膨張比で減圧されてしまう。これに対し、吸入側の流体は、通常運転時よりも圧力が上昇した状態である。このため、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、螺旋溝内の流体の圧力が、スクリューロータの吸入側の圧力よりも低くなってしまう、いわゆる逆差圧現象が生じるおそれがある。
【0007】
この逆差圧現象を回避するためには、運転中のスクリューロータを停止する前に、圧縮室の圧縮比を最低の圧縮比とすることが考えられる。具体的に、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、圧縮比を最低の圧縮比に設定すると、高低差圧に起因してスクリューロータが逆回転して流体が螺旋溝内を逆流しても、流体が最低の膨張比でしか減圧されなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−137934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、スクリュー圧縮機を運転停止させる前に、スライドバルブを吸入側に移動させて圧縮室の圧縮比を最低の圧縮比とすると、吐出口の開口面積が大きくなる。そのため、吐出室内の高圧ガスが螺旋溝内を逆流して一気に吸入室側に流入する。その結果、高低差圧が均圧された後も、スクリューロータが逆回転し続けることとなり、吸入室内の圧力が吐出室内の圧力よりも高くなってしまう。このように、吸入室内の圧力と吐出室内の圧力との大小関係が通常運転時と逆転すると、螺旋溝の内部を仕切るためのゲートが、通常運転時とは逆方向に押されてしまうという問題がある。
【0010】
具体的に、ゲートロータのゲートは、螺旋溝の内部と、ゲートロータが収容される螺旋溝の外部空間(吸入側の空間)とを仕切るように配設されている。このため、螺旋溝内の圧力が螺旋溝の外部空間の圧力よりも高くなる通常運転時においては、ゲートに対して、螺旋溝の内部から外部へ向かう方向に流体の圧力が作用する。従って、ゲートロータは、このような通常運転時の状態を基準として、ゲートとスクリューロータとの間に所定のシールが確保されるように設計されている。
【0011】
一方、スクリュー圧縮機の運転停止直後に上述した逆差圧現象が生じると、螺旋溝内の圧力が、螺旋溝の外部空間の圧力よりも低くなってしまう。これにより、ゲートに対しては、螺旋溝の外部から内部へ向かう方向に流体の圧力が作用するので、ゲートは、上述した通常運転時とは逆方向に押されることになる。このような状態で、スクリューロータが逆回転すると、ゲートは、通常運転時と異なる部位でスクリューロータと接触してしまう。その結果、例えばゲートロータのアーム部から樹脂製のゲートが剥がれてしまったり、ゲートのシール部の摩耗が促進されたりする、という不具合を招くおそれがある。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生を抑制し、ひいてはゲートロータの耐久性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、圧縮室(23)を構成する複数の螺旋溝(41)が形成されたスクリューロータ(40)と、該螺旋溝(41)に噛み合わされる複数のゲート(51)が放射状に形成されたゲートロータ(50)と、該スクリューロータ(40)が挿入されるシリンダ部(31)を有するケーシング(30)とを備えたスクリュー圧縮機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0014】
すなわち、第1の発明は、前記圧縮室(23)に吸入される冷媒が流通する吸入室(S1)と、該圧縮室(23)から吐出された冷媒が流通する吐出室(S2)とに前記ケーシング(30)内を区画する隔壁部(34)と、
前記隔壁部(34)に設けられ、前記吸入室(S1)と前記吐出室(S2)とを連通するバイパス通路(35)と、
前記スクリューロータ(40)の運転時に前記バイパス通路(35)を閉じる一方、該スクリューロータ(40)の運転停止直後で且つ前記吸入室(S1)内の圧力が前記吐出室(S2)内の圧力よりも高くなった場合に該バイパス通路(35)を開く開閉機構(60)とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
第1の発明では、ケーシング(30)内は、隔壁部(34)によって吸入室(S1)と吐出室(S2)とに区画される。吸入室(S1)には、圧縮室(23)に吸入される冷媒が流通し、吐出室(S2)には、圧縮室(23)から吐出された冷媒が流通している。隔壁部(34)には、バイパス通路(35)が設けられる。バイパス通路(35)によって吸入室(S1)と吐出室(S2)とが連通している。バイパス通路(35)は、開閉機構(60)によって開閉自在となっている。具体的に、スクリューロータ(40)の運転時には、バイパス通路(35)が閉じられる。また、スクリューロータ(40)の運転停止直後で且つ吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなった場合には、バイパス通路(35)が開かれる。
【0016】
このような構成とすれば、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生を抑制し、ひいてはゲートロータ(50)の耐久性を向上させることができる。
【0017】
具体的に、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、吐出室(S2)内の高圧ガスが螺旋溝(41)内を逆流して一気に吸入室(S1)側に流入してしまうという問題がある。そして、高低差圧が均圧された後も、スクリューロータ(40)が逆回転し続けることとなり、吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなってしまう。
【0018】
これに対し、本発明では、スクリューロータ(40)の運転停止直後で且つ吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなった場合には、開閉機構(60)によってバイパス通路(35)を開いて、吸入室(S1)側に流入した高圧ガスを吐出室(S2)側に戻すことで、吸入室(S1)内の圧力が上昇するのを抑えることができる。このため、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、吸入室(S1)内の圧力が、吐出室(S2)内の圧力よりも高くなり、螺旋溝(41)内の圧力がスクリューロータ(40)の吸入側の圧力よりも低くなる、いわゆる逆差圧現象の発生を抑制できる。
【0019】
そして、逆差圧現象を抑制すると、スクリューロータ(40)の逆回転中に、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時と逆方向に押し付けられることを抑制できる。これにより、例えば、ゲートロータ(50)のアーム部から樹脂製のゲート(51)が剥がれてしまったり、ゲートロータ(50)のゲート(51)のシール部の摩耗が促進したりする、という不具合を回避できる。従って、ゲートロータ(50)の耐久性を向上できる。
【0020】
第2の発明は、第1の発明において、
前記スクリューロータ(40)の駆動軸(21)と平行な方向へ移動することによって、圧縮行程の終了時点を変更して、前記圧縮室(23)の圧縮比を調整するスライドバルブ(4)を備え、
前記スライドバルブ(4)は、前記スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、前記圧縮室(23)の圧縮比が最低の圧縮比となる位置に移動するように構成されていることを特徴とするものである。
【0021】
第2の発明では、圧縮室(23)の圧縮比を調整するスライドバルブ(4)を備える。スライドバルブ(4)がスクリューロータ(40)の駆動軸(21)と平行な方向へ移動することで、圧縮行程の終了時点が変更される。スクリューロータ(40)を運転停止させる前には、圧縮室(23)の圧縮比が最低の圧縮比となる位置にスライドバルブ(4)が移動される。
【0022】
このような構成とすれば、高低差圧に起因してスクリューロータ(40)が逆回転して冷媒が螺旋溝(41)内を逆流しても、螺旋溝(41)内での冷媒が膨張されて減圧される度合(すなわち、膨張比)を小さくすることができる。
【0023】
なお、上述したように、高低差圧に起因してスクリューロータ(40)が逆回転するのを抑えるためには、スクリューロータ(40)の運転停止直後の圧縮比を下げればよいので、スライドバルブ(4)のストロークを長くすることも考えられる。しかしながら、その場合には、スクリュー圧縮機が大型化してしまうという問題がある。また、スライドバルブ(4)の全長が長くなるため、高圧ガスの圧力によって変形しやすくなり、スクリューロータ(40)と接触するおそれがある。
【0024】
これに対し、本発明では、バイパス通路(35)を開閉する開閉機構(60)を設けるだけという比較的簡単な構成で、上述した逆差圧現象を抑えることができる。
【0025】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記開閉機構(60)は、前記吸入室(S1)と前記吐出室(S2)との圧力差によって開閉する逆止弁(70)で構成されていることを特徴とするものである。
【0026】
第3の発明では、開閉機構(60)が逆止弁(70)で構成される。逆止弁(70)は、吸入室(S1)と吐出室(S2)との圧力差によって開閉される。
【0027】
このような構成とすれば、スクリューロータ(40)の運転停止直後で且つ吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなった場合にのみ、逆止弁(70)によってバイパス通路(35)を開くことができ、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、上述した逆差圧現象を抑制できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、スクリューロータ(40)の運転停止直後で且つ吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなった場合には、開閉機構(60)によってバイパス通路(35)を開いて、吸入室(S1)側に流入した高圧ガスを吐出室(S2)側に戻すことで、吸入室(S1)内の圧力が上昇するのを抑えることができる。このため、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、吸入室(S1)内の圧力が、吐出室(S2)内の圧力よりも高くなり、螺旋溝(41)内の圧力がスクリューロータ(40)の吸入側の圧力よりも低くなる、いわゆる逆差圧現象の発生を抑制できる。
【0029】
そして、逆差圧現象を抑制すると、スクリューロータ(40)の逆回転中に、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時と逆方向に押し付けられることを抑制できる。これにより、例えば、ゲートロータ(50)のアーム部から樹脂製のゲート(51)が剥がれてしまったり、ゲートロータ(50)のゲート(51)のシール部の摩耗が促進したりする、という不具合を回避できる。従って、ゲートロータ(50)の耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態1に係るスクリュー圧縮機の構成を示す縦断面図である。
【図2】スクリュー圧縮機の構成を示す横断面図である。
【図3】スクリュー圧縮機の要部を抜き出して示す斜視図である。
【図4】圧縮比が最低の圧縮比となるスライドバルブの位置を示す図1相当図である。
【図5】開閉機構の構成を示す縦断面図である。
【図6】スクリュー圧縮機の圧縮機構の動作を示す平面図であって、(a)は吸込行程を示し、(b)は圧縮行程を示し、(c)は吐出行程を示す。
【図7】運転停止直後にバイパス通路を開いた状態を示す図5相当図である。
【図8】本実施形態2に係る開閉機構の構成を示す縦断面図である。
【図9】運転停止直後にバイパス通路を開いた状態を示す図8相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0032】
《実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るスクリュー圧縮機の構成を示す縦断面図、図2は横断面図である。図1及び図2に示すように、スクリュー圧縮機(1)は、圧縮機構(20)と、圧縮機構(20)を駆動するための駆動機構(15)と、圧縮機構(20)の容積比VIを調整するための可変VI機構(3)と、圧縮機構(20)及び駆動機構(15)を収容するケーシング(30)とを備えている。このスクリュー圧縮機(1)は、冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍回路に接続されている。
【0033】
圧縮機構(20)は、ケーシング(30)内に設けられたシリンダ部(31)と、このシリンダ部(31)の中に回転可能に配置された1つのスクリューロータ(40)と、このスクリューロータ(40)に噛み合う2つのゲートロータ(50)とを備えている。
【0034】
ケーシング(30)内には、圧縮機構(20)の吸入口(24)に臨む吸入室(S1)と、圧縮機構(20)の吐出口(25)に臨む吐出室(S2)とが、隔壁部(34)によって区画形成されている。ケーシング(30)には、吐出室(S2)と連通するように吐出管(図示省略)が接続されている。吐出管は、吐出室(S2)内の冷媒をケーシング(30)の外部(冷媒回路の高圧ライン)へ送るための配管である。
【0035】
シリンダ部(31)における周方向の2カ所には、径方向外側に膨出するとともに吸入室(S1)と吐出室(S2)とを連通するように連通部(32)が形成されている。この連通部(32)には、シリンダ部(31)の軸方向沿いに延びるスライド溝(33)が含まれ、このスライド溝(33)に、後述するスライドバルブ(4)が軸方向へ移動可能に装着されている。
【0036】
駆動機構(15)は、スクリューロータ(40)に挿通する駆動軸(21)と、駆動軸(21)を回転させる電動機(16)とを有している。スクリューロータ(40)と駆動軸(21)とは、キー(22)によって連結されている。これにより、スクリューロータ(40)は、駆動機構(15)によって回転駆動されるようになっている。
【0037】
駆動軸(21)は、スクリューロータ(40)と同軸上に配置されている。駆動軸(21)の先端部は、圧縮機構(20)の吐出側に位置するベアリングホルダ(17)に回転自在に支持されている。このベアリングホルダ(17)は、ボールベアリング(18)を介して駆動軸(21)を支持している。また、スクリューロータ(40)は、シリンダ部(31)に回転可能に嵌合されている。
【0038】
電動機(16)は、インバータ制御により回転速度を調整することができるように構成されている。これにより、スクリュー圧縮機(1)は、電動機(16)の回転速度を調整して運転容量を変更することができる。スクリュー圧縮機(1)の運転容量(単位時間当たりに圧縮機構(20)から吐出される冷媒の吐出量)は、冷媒回路の利用側の負荷に応じて制御される。その際、可変VI機構(3)のスライドバルブ(4)は、利用側の負荷に応じて制御される運転容量に対して、最適の圧縮効率が得られる容積比(圧縮比)になるように制御される。具体的には、運転状態が定格負荷(100%負荷)状態であるか部分負荷状態であるかによって変化する運転容量に応じて、スライドバルブ(4)は、スクリューロータ(40)の軸方向へ位置が変化する。
【0039】
図3に示すように、スクリューロータ(40)は、概ね円柱状に形成された金属製の部材である。スクリューロータ(40)の外周面には、スクリューロータ(40)の吸入側の端部から吐出側の端部へ向かって螺旋状に延びる螺旋溝(41)が複数本形成されている。
【0040】
スクリューロータ(40)の各螺旋溝(41)は、吸入側の端部がテーパー状に形成されている。図3に示すスクリューロータ(40)では、テーパー状に形成された面に螺旋溝(41)の始端が開口する一方、螺旋溝(41)の終端は開口していない。スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、吸入側の端部において吸入室(S1)に開放されており、この開放部分が圧縮機構(20)の吸入口(24)になっている。
【0041】
各ゲートロータ(50)は、樹脂製の部材である。各ゲートロータ(50)には、長方形板状に形成された複数枚のゲート(51)が放射状に設けられている。各ゲートロータ(50)は、シリンダ部(31)の外側に、スクリューロータ(40)の回転軸に対して軸対称となるように配置されている。2つのゲートロータ(50)は、スクリューロータ(40)の回転中心軸周りに等角度間隔(本実施形態では180°間隔)で配置されている。各ゲートロータ(50)の軸心は、スクリューロータ(40)の軸心と直交している。各ゲートロータ(50)は、ゲート(51)がシリンダ部(31)の一部を貫通してスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合うように配置されている。
【0042】
ゲートロータ(50)は、金属製のロータ支持部材(55)に取り付けられている。ロータ支持部材(55)は、基部(56)と、アーム部(57)と、軸部(58)とを備えている。基部(56)は、やや肉厚の円板状に形成されている。アーム部(57)は、ゲートロータ(50)のゲート(51)と同数だけ設けられており、基部(56)の外周面から外側へ向かって放射状に延びている。軸部(58)は、棒状に形成されて基部(56)に立設されている。軸部(58)の中心軸は、基部(56)の中心軸と一致している。ゲートロータ(50)は、基部(56)及びアーム部(57)における軸部(58)とは反対側の面に取り付けられている。各アーム部(57)は、ゲート(51)の背面に当接している。
【0043】
図2に示すように、ゲートロータ(50)が取り付けられたロータ支持部材(55)は、シリンダ部(31)に隣接してケーシング(30)内に区画形成されたゲートロータ室(90)に収容されている。ゲートロータ室(90)は、吸入室(S1)と連通しており、低圧となっている。つまり、ゲートロータ(50)には、スクリューロータ(40)の吸入側の冷媒の圧力が作用する。
【0044】
図2におけるスクリューロータ(40)の右側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が下端側となる姿勢で設置されている。一方、同図におけるスクリューロータ(40)の左側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が上端側となる姿勢で設置されている。各ロータ支持部材(55)の軸部(58)は、ゲートロータ室(90)内の軸受ハウジング(91)にボールベアリング(92)を介して回転自在に支持されている。
【0045】
圧縮機構(20)では、シリンダ部(31)の内周面と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と、ゲートロータ(50)のゲート(51)とによって囲まれた空間が圧縮室(23)になる。
【0046】
上述したように、スクリュー圧縮機(1)は、圧縮機構(20)の容積比VIを調整するための可変VI機構(3)を備えている。この容積比VIは、圧縮機構(20)における吐出容積Vdに対する吸入容積Vsの比(Vs/Vd)を意味し、換言すると、圧縮機構(20)の圧縮比を意味する。図1に示すように、可変VI機構(3)は、スライドバルブ(4)と、スライドバルブ(4)の位置を変更するためのシリンダ(5)とを有している。
【0047】
スライドバルブ(4)は、スライド溝(33)に摺動自在に嵌合している。スライド溝(33)内において、スライドバルブ(4)は、スクリューロータ(40)の吸入側に最も近づく位置と、吸入口(24)から最も離れる位置との間を進退自在に構成されている。
【0048】
圧縮機構(20)では、スライドバルブ(4)の位置に応じて、吐出口(25)の開口面積が変化する。これにより、圧縮室(23)と吐出口(25)との連通位置が変更される。その結果、圧縮室(23)から冷媒が吐出される吐出行程のタイミングが調整され、容積比VIが調整される。
【0049】
スライドバルブ(4)が図1に示す位置にあると、吸入口(24)から最も離れた位置(吐出室(S2)に最も近い位置)において、圧縮室(23)と吐出口(25)とが連通する。これにより、圧縮室(23)の吐出行程の開始のタイミング(圧縮行程の終了のタイミング)が最も遅くなり、容積比VIが最大の容積比VImax(すなわち、最大の圧縮比)となる。
【0050】
一方、スライドバルブ(4)が図4に示す位置にあると、吸入口(24)から最も近い位置において、圧縮室(23)と吐出口(25)とが連通する。これにより、圧縮室(23)の吐出行程の開始のタイミング(圧縮行程の終了のタイミング)が最も早くなり、容積比VIが最低の容積比VImin(すなわち、最低の圧縮比)となる。
【0051】
シリンダ(5)は、シリンダチューブ(6)と、シリンダチューブ(6)内に装填されたピストン(7)と、ピストン(7)のピストンロッド(8)に連結されたアーム(9)と、アーム(9)とスライドバルブ(4)とを連結する連結ロッド(10a)と、アーム(9)をスクリューロータ(40)の吸入側に付勢するスプリング(10b)とを備えている。シリンダチューブ(6)の内部は、ピストン(7)によって区画されており、その内部圧力の差圧によってスライドバルブ(4)の位置が変更される。
【0052】
図5に示すように、隔壁部(34)には、吸入室(S1)と吐出室(S2)とを連通するバイパス通路(35)が形成されている。バイパス通路(35)は、開閉機構(60)によって開閉自在に塞がれている。バイパス通路(35)は、ケーシング(30)の周方向に間隔をあけて複数形成されており、このバイパス通路(35)に対応して開閉機構(60)も周方向に複数配設されている(図2参照)。開閉機構(60)は、開閉蓋(61)と、開閉蓋(61)に取り付けられた開閉ロッド(62)と、圧縮バネ(63)とを備えている。
【0053】
開閉蓋(61)は、バイパス通路(35)よりも吐出室(S2)側に配設されている。開閉ロッド(62)は、隔壁部(34)を貫通して吸入室(S1)側に延び、隔壁部(34)に対して摺動自在となっている。圧縮バネ(63)は、吸入室(S1)側に配設されており、開閉蓋(61)を隔壁部(34)側に付勢している。ここで、スクリュー圧縮機(1)の運転時には、吐出室(S2)内の圧力が吸入室(S1)内の圧力よりも高いので、その差圧と圧縮バネ(63)の付勢力とによって、開閉蓋(61)が隔壁部(34)側に付勢される。これにより、バイパス通路(35)が開閉蓋(61)によって閉じられた状態となる。なお、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後における開閉機構(60)の開閉動作については後述する。
【0054】
−運転動作−
以下、スクリュー圧縮機(1)の運転動作について説明する。図1に示すように、スクリュー圧縮機(1)において電動機(16)を起動すると、駆動軸(21)が回転するのに伴ってスクリューロータ(40)が回転する。このスクリューロータ(40)の回転に伴ってゲートロータ(50)も回転し、圧縮機構(20)が吸入行程、圧縮行程及び吐出行程を繰り返す。ここでは、図6においてドットを付した圧縮室(23)に着目して説明する。
【0055】
図6(a)において、ドットを付した圧縮室(23)は、吸入室(S1)に連通している。また、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図6(a)の下側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされている。スクリューロータ(40)が回転すると、このゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって相対的に移動し、それに伴って圧縮室(23)の容積が拡大する。その結果、吸入室(S1)の低圧ガス冷媒が吸入口(24)を通じて圧縮室(23)へ吸い込まれる。
【0056】
スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図6(b)の状態となる。図6(b)において、ドットを付した圧縮室(23)は、閉じきり状態となっている。つまり、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図6(b)の上側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされ、このゲート(51)によって吸入室(S1)から仕切られている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮室(23)の容積が次第に縮小する。その結果、圧縮室(23)内のガス冷媒が圧縮される。
【0057】
スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図6(c)の状態となる。図6(c)において、ドットを付した圧縮室(23)は、吐出口(25)を介して吐出室(S2)と連通した状態となっている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮されたガス冷媒が圧縮室(23)から吐出室(S2)へ押し出されてゆく。
【0058】
−スクリュー圧縮機の運転停止動作−
スクリュー圧縮機(1)の運転時には、スクリューロータ(40)の吐出側と吸入側との間で、所定の差圧(いわゆる高低差圧)が発生する。つまり、スクリュー圧縮機(1)の運転時には、吐出室(S2)の圧力が冷媒回路の高圧ラインの圧力と同等となり、吸入室(S1)の圧力が冷媒回路の低圧ラインの圧力と同等となる。特に、上述した最大VI運転時には、このような高低差圧が顕著となる。この状態から、スクリュー圧縮機(1)を運転停止させると、上述した高低差圧によってスクリューロータ(40)が通常運転時とは逆方向に回転し、吐出室(S2)の冷媒が、螺旋溝(41)の内部を通じて、吸入室(S1)へ逆流してしまうことがある。
【0059】
このようにしてスクリューロータ(40)が逆回転すると、螺旋溝(41)の内部では、ゲート(51)によって冷媒が封入された部屋の容積が徐々に拡大していくので、この冷媒が膨張して減圧されることになる。
【0060】
一方、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後には、冷媒回路の高低差圧は速やかに均圧していく。従って、吐出室(S2)の内圧は速やかに低くなっていき、吸入室(S1)の内圧は速やかに高くなっていく。このようにして圧力が低下した吐出室(S2)内の冷媒が、逆回転中のスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)内で膨張すると、この冷媒の圧力はさらに低くなってしまう。これに対し、吸入室(S1)の内圧は速やかに上昇するため、螺旋溝(41)内で膨張した冷媒の圧力が、吸入室(S1)の内圧よりも低くなってしまう、逆差圧現象が生じるおそれがある。
【0061】
このようにして、螺旋溝(41)内の圧力と吸入室(S1)の圧力との大小関係が、通常運転時と逆転してしまうと、ゲート(51)には、通常運転時と逆方向の押し付け力が作用してしまい、ゲート(51)がアーム部(57)から剥離したり、ゲート(51)の摩耗が促進されたりする、という不具合が生じる。具体的に、通常運転時においては、閉じきり状態の螺旋溝(41)の内圧がゲートロータ室(90)の内圧よりも高くなるため、ゲート(51)には、螺旋溝(41)の内部側からゲートロータ室(90)側に向かって押し付け力が作用する。通常運転時には、このような状態において、ゲート(51)とスクリューロータ(40)との間のシール性が確保される。
【0062】
これに対し、スクリューロータ(40)が逆回転して上述した逆差圧現象が生じると、螺旋溝(41)の内圧がゲートロータ室(90)の内圧よりも低くなる。その結果、ゲート(51)には、ゲートロータ室(90)側から螺旋溝(41)の内部側に向かって押し付け力が作用する。このような状態で、スクリューロータ(40)がさらに逆回転すると、樹脂製のゲート(51)が金属製のアーム部(57)に対してめくれ上がり、ゲート(51)がアーム部(57)から剥がれてしまうおそれがある。また、ゲート(51)とスクリューロータ(40)とが、通常運転と異なる箇所で接触してしまうことで、ゲート(51)の摩耗が促進されてしまうおそれもある。
【0063】
そこで、本実施形態では、このような不具合を未然に回避するために、吸入室(S1)と吐出室(S2)とを連通するバイパス通路(35)を設け、バイパス通路(35)を開閉機構(60)によって開閉自在としている。
【0064】
図7に示すように、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後には、スクリューロータ(40)の逆回転により、吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなるため、その差圧により、開閉蓋(61)が圧縮バネ(63)の付勢力に抗して隔壁部(34)から離れる方向に移動し、バイパス通路(35)が開いた状態となる。これにより、吸入室(S1)側に流入した高圧ガスを吐出室(S2)側に戻して、吸入室(S1)内の圧力が上昇するのを抑えることができる。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後において、吸入室(S1)内の圧力が、吐出室(S2)内の圧力よりも高くなり、螺旋溝(41)内の圧力がスクリューロータ(40)の吸入側の圧力よりも低くなる、いわゆる逆差圧現象を抑制できる。
【0065】
そして、逆差圧現象を抑制すると、スクリューロータ(40)の逆回転中に、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時と逆方向に押し付けられることを抑制できる。これにより、例えば、ゲートロータ(50)のアーム部から樹脂製のゲート(51)が剥がれてしまったり、ゲートロータ(50)のゲート(51)のシール部の摩耗が促進したりする、という不具合を回避できる。従って、ゲートロータ(50)の耐久性を向上できる。
【0066】
さらに、本実施形態では、スクリュー圧縮機(1)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を図4に示す位置に移動させ、容積比VIを最低容積比VIminとしている。これにより、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後に、高低差圧に起因してスクリューロータ(40)を逆回転させながら冷媒が逆流しても、容積比VIが最低容積比VIminに設定されているため、螺旋溝(41)内での冷媒の膨張、ひいては逆差圧現象の発生を抑えることができる。
【0067】
《実施形態2》
図8は、本実施形態2に係る開閉機構の構成を示す縦断面図である。前記実施形態1との違いは、開閉機構(60)の構成のみであるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0068】
図8に示すように、開閉機構(60)は、隔壁部(34)に取り付けられた逆止弁(70)で構成されている。逆止弁(70)は、外筒部(71)と、外筒部(71)の内周面に嵌合された内筒部(72)と、保持部(73)と、球状に形成された弁体部(74)と、圧縮バネ(75)とを備えている。
【0069】
外筒部(71)は、隔壁部(34)に形成された取付孔(34a)に嵌合されて取り付けられている。内筒部(72)の筒孔は、バイパス通路(35)を構成している。
【0070】
保持部(73)は、有底筒状に形成され、その開口側端部が内筒部(72)の吐出側の端部に取り付けられている。保持部(73)の底面には、吐出室(S2)に連通する連通孔(73a)が形成されている。
【0071】
弁体部(74)は、保持部(73)の筒内に収容されている。圧縮バネ(75)は、保持部(73)の底面と弁体部(74)との間に配設され、バイパス通路(35)を塞ぐように弁体部(74)を内筒部(72)側に付勢している。
【0072】
そして、スクリュー圧縮機(1)の運転時には、吐出室(S2)内の圧力が吸入室(S1)内の圧力よりも高いので、その差圧と圧縮バネ(75)の付勢力とによって、弁体部(74)が内筒部(72)側に付勢される。これにより、バイパス通路(35)が弁体部(74)によって閉じられた状態となる。
【0073】
一方、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後には、スクリューロータ(40)の逆回転により、吸入室(S1)内の圧力が吐出室(S2)内の圧力よりも高くなる。そのため、図9に示すように、吸入室(S1)と吐出室(S2)との差圧によって、弁体部(74)が圧縮バネ(75)の付勢力に抗して内筒部(72)から離れる方向に移動し、バイパス通路(35)が開いた状態となる。
【0074】
これにより、吸入室(S1)側に流入した高圧ガスを、バイパス通路(35)及び保持部(73)の連通孔(73a)を介して吐出室(S2)側に戻して、吸入室(S1)内の圧力が上昇するのを抑えることができる。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後において、吸入室(S1)内の圧力が、吐出室(S2)内の圧力よりも高くなり、螺旋溝(41)内の圧力がスクリューロータ(40)の吸入側の圧力よりも低くなる、いわゆる逆差圧現象を抑制できる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上説明したように、本発明は、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生を抑制し、ひいてはゲートロータの耐久性を向上させることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0076】
1 スクリュー圧縮機
4 スライドバルブ
21 駆動軸
23 圧縮室
30 ケーシング
31 シリンダ部
34 隔壁部
35 バイパス通路
40 スクリューロータ
41 螺旋溝
50 ゲートロータ
51 ゲート
60 開閉機構
70 逆止弁
S1 吸入室
S2 吐出室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮室(23)を構成する複数の螺旋溝(41)が形成されたスクリューロータ(40)と、該螺旋溝(41)に噛み合わされる複数のゲート(51)が放射状に形成されたゲートロータ(50)と、該スクリューロータ(40)が挿入されるシリンダ部(31)を有するケーシング(30)とを備えたスクリュー圧縮機であって、
前記圧縮室(23)に吸入される冷媒が流通する吸入室(S1)と、該圧縮室(23)から吐出された冷媒が流通する吐出室(S2)とに前記ケーシング(30)内を区画する隔壁部(34)と、
前記隔壁部(34)に設けられ、前記吸入室(S1)と前記吐出室(S2)とを連通するバイパス通路(35)と、
前記スクリューロータ(40)の運転時に前記バイパス通路(35)を閉じる一方、該スクリューロータ(40)の運転停止直後で且つ前記吸入室(S1)内の圧力が前記吐出室(S2)内の圧力よりも高くなった場合に該バイパス通路(35)を開く開閉機構(60)とを備えたことを特徴とするスクリュー圧縮機。
【請求項2】
請求項1において、
前記スクリューロータ(40)の駆動軸(21)と平行な方向へ移動することによって、圧縮行程の終了時点を変更して、前記圧縮室(23)の圧縮比を調整するスライドバルブ(4)を備え、
前記スライドバルブ(4)は、前記スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、前記圧縮室(23)の圧縮比が最低の圧縮比となる位置に移動するように構成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記開閉機構(60)は、前記吸入室(S1)と前記吐出室(S2)との圧力差によって開閉する逆止弁(70)で構成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−113271(P2013−113271A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262490(P2011−262490)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】