説明

スクリュー式射出装置

【課題】容易に実施可能で、スクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面のかじりや焼き付きを確実に防止可能なスクリュー式射出装置を提供する。
【解決手段】加熱シリンダ5と、加熱シリンダ5内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリュー8とを備えたスクリュー式射出装置において、スクリュー8を構成する圧縮部8cと加熱シリンダ5の内面との間に、スクリュー8の振れを防止するためのボール32を転動可能に配置する。ボール32の配設位置は、スクリュー8に形成された螺旋溝8e内とすることもできるし、スクリューフライトの頂面とすることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機に備えられるスクリュー式射出装置に係り、特に、加熱シリンダ内に回転可能かつ前後進可能に収納され、樹脂の混練及び可塑化並びに溶融樹脂の射出を行うスクリューの支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形機に備えられるスクリュー式射出装置は、金型のキャビティ内に所定量の溶融樹脂を射出・充填するもので、バンドヒータと呼ばれる発熱体が外周部に装着された加熱シリンダ内にスクリューを回転可能かつ前後進可能に収納してなる。
【0003】
樹脂の混練・可塑化工程において、スクリューは加熱シリンダ内で回転駆動される。加熱シリンダの基端側には、ホッパから落下してくるペレット状の原料樹脂を加熱シリンダ内に導入するための原料供給孔が開設されており、スクリューには加熱シリンダに開設された原料供給穴と対向する位置から先端部まで延びる螺旋溝が形成されている。したがって、加熱シリンダ内でスクリューを回転駆動すると、原料供給孔を通して加熱シリンダ内に供給された原料樹脂が、加熱シリンダの内面と螺旋溝の表面とで形成される空間内に受け入れられ、スクリューの回転に伴い、螺旋溝に沿って、順次スクリューの先端側に移送される。この過程において、原料樹脂は、発熱体による加熱並びにスクリューの回転に伴う剪断発熱及び摩擦発熱によって溶融され、必要な混練及び可塑化が行われる。
【0004】
横型の射出成形機において、加熱シリンダは、ヘッドストックと呼ばれる固定部材に片持ち支持され、水平に配置される。一方、スクリューは、ヘッドストックに対して前後進可能に配置された直動ブロックと呼ばれる可動部材に回転可能に片持ち支持され、加熱シリンダ内に挿入されて水平に配置される。加熱シリンダの内径とスクリューの外径(スクリューフライトの外径)との差は、溶融樹脂の逆流を防止するため、例えば0.5mm程度の小さな値に設定される。
【0005】
ところで、スクリューは長尺の重量物であり、かつ上述のように直動ブロックに片持ち支持されるので、重力の作用により先端が下向きに湾曲する。このため、何ら対策を講じない場合には、スクリューの回転駆動時にその先端側に振れが生じ、スクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面にかじりや焼き付きなどの不都合が発生しやすい。スクリュー及び加熱シリンダの交換には多大の労力を要するだけでなく、その間成形作業を中断しなくてはならないので、上述の不都合が発生すると、射出成形機の生産性に多大な悪影響を及ぼす。したがって、射出成形機の生産性を高めるためには、スクリューの回転駆動時におけるスクリューの振れを防止又は抑制する必要がある。
【0006】
従来、このような技術的な要請に対応するため、スクリューフライトの頂部に、加熱シリンダとの隙間を補足する転動体を転動自在に配置する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。かかる構成によると、転動体によってスクリューと加熱シリンダとの隙間が維持されるので、スクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面のかじりや焼き付きが防止される。
【0007】
なお、スクリューと加熱シリンダとの間に転動体を配置する技術としては、スクリューの先端側に配置される逆流防止装置にボールを備え、該ボールによって逆流防止リングの回転を防止するものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。この技術は、ボールによってスクリューと加熱シリンダとの間の隙間を維持することを第1の目的とするものではないが、スクリューと加熱シリンダとの間にボールが配置されているので、結果的にスクリューと加熱シリンダとの隙間を維持することについて一定の効果が見込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平08−001736号公報
【特許文献2】特公平03−074168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、スクリューに形成されたスクリューフライトのうち、溶融樹脂の計量動作によってスクリューが後退したときのホッパの前方側壁面より前方の全てのスクリューフライトの頂面に転動体を配置するという構成であるので、加熱シリンダに対する転動体を備えたスクリューの組付及び分解に多大の労力が必要で、実機に適用することは著しく困難である。
【0010】
一方、特許文献2に記載の技術は、スクリューの先端部に少数のボールを備えるだけであるので、上述のような問題はない。しかしながら、実機においてスクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面にかじりや焼き付き等が発生するのは、主に圧縮部と呼ばれるスクリューの長さ方向の中間位置であるので、スクリューの先端部にボールを備えても、該部のかじりや焼き付きを有効に防止することは不可能である。
【0011】
なお、スクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面のかじりや焼き付きを防止する手段としては、加熱シリンダの内径とスクリューの外径との差を大きくすることも考えられるが、かかる構成によると溶融樹脂のバックフローが発生しやすくなるので、樹脂の種類によっては計量が不安定になるので、採用し得ない。
【0012】
本発明は、かかる従来技術の問題を解消するためになされたものであり、その目的は、容易に実施可能で、スクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面のかじりや焼き付きを確実に防止可能なスクリュー式射出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、前記課題を解決するため、加熱シリンダと、該加熱シリンダ内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリューとを有し、前記スクリューが、固定部と、該固定部に続く供給部と、該供給部に続く圧縮部と、該圧縮部に続く計量部とからなるスクリュー式射出装置において、前記スクリューの圧縮部と前記加熱シリンダの内面との間に、前記スクリューの振れを防止するためのボールを転動可能に配置したことを特徴とする。
【0014】
上述のように、実機においてスクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面にかじりや焼き付き等が発生するのは、主にスクリューの圧縮部に相当する位置であるので、該部にスクリューの振れを防止するためのボールを転動可能に配置することにより、スクリューの振れを防止できて、スクリューフライト及び/又は加熱シリンダの内面のかじりや焼き付きを確実に防止することができる。また、ボールをスクリューの圧縮部と加熱シリンダの内面との間にのみ配置するので、使用するボールの数を少数とすることができて、実施を容易化することができる。
【0015】
また本発明は、前記構成のスクリュー式射出装置において、前記スクリューに形成された螺旋溝の底面に、前記ボールを配置したことを特徴とする。
【0016】
かかる構成によると、比較的直径が大きなボールを使用することができるので、加熱シリンダに対するスクリューの分解・組立を容易化することができる。また、螺旋溝内にボールが転動可能に配置されるので、ボールの転動により螺旋溝内を流れる樹脂の可塑化を促進することができる。
【0017】
また本発明は、前記構成のスクリュー式射出装置において、前記スクリューに形成されたスクリューフライトの頂面に、前記ボールを配置したことを特徴とする。
【0018】
かかる構成によると、螺旋溝内にボールが配置されないので、螺旋溝内を流れる溶融樹脂の流れをボールが阻害せず、加熱シリンダ内の溶融樹脂の樹脂圧を、ボールを備えない一般的なスクリュー式射出装置と等価にすることができる。
【0019】
また本発明は、前記構成のスクリュー式射出装置において、前記スクリューに形成された螺旋溝の底面又はスクリューフライトの頂面に、前記ボールを転動可能に収納するボール収納凹部を形成したことを特徴とする。
【0020】
かかる構成によると、ボール収納凹部内にボールを安定に保持できるので、加熱シリンダに対するスクリューの分解・組立を容易化できると共に、ボールの挙動を安定化でき、スクリュー式射出装置の動作安定性を高めることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、スクリューの圧縮部と加熱シリンダの内面との間に、スクリューの振れを防止するためのボールを転動可能に配置したので、回転駆動時におけるスクリューの圧縮部と加熱シリンダの内面との接触を防止でき、該部に生じるかじりや焼き付き等の不都合を確実に防止することができる。また、ボールをスクリューの圧縮部と加熱シリンダの内面との間にのみ配置するので、使用するボールの数を少数とすることができて、実施を容易なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態に係るスクリュー式射出装置の構成図である。
【図2】実施形態に係るスクリューの構成を模式的に示す図である。
【図3】実施形態に係るスクリュー及び加熱シリンダの要部拡大横断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明に係るスクリュー式射出装置の第2実施形態を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係るスクリュー式射出装置の第3実施形態を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、実施形態に係るスクリュー式射出装置につき、図を参照しながら説明する。
【0024】
実施形態に係るスクリュー式射出装置は、図1に示すように、図示しない射出ユニットベース盤上に所定距離をおいて対向に配設されたヘッドストック1及び保持プレート2と、これらヘッドストック1と保持プレート2との間に架け渡された複数本の連結バー3と、これらの連結バー3に案内されてヘッドストック1と保持プレート2との間を前後進する直動ブロック4と、基端部がヘッドストック1に固定された加熱シリンダ5と、加熱シリンダ5の先端に取り付けられたノズル6と、加熱シリンダ5の外周に巻装されたバンドヒータ7と、加熱シリンダ5内に回転可能かつ前後進可能に配設されたスクリュー8とを備えている。スクリュー8の基端部は、回転体9に保持され、回転体9は、軸受9aを介して直動ブロック4に回転可能に保持されている。また、回転体9には被動プーリ10が固定されており、この被動プーリ10には、直動ブロック4に搭載された計量用サーボモータ11の出力軸に固定された駆動プーリ12との間に、図示しないタイミングベルトが輪掛けされている。したがって、スクリュー8は、駆動プーリ12、図示しないタイミングベルト、被動プーリ10及び回転体9を介して計量用サーボモータ11により回転駆動される。
【0025】
保持プレート2には、射出用サーボモータ13が搭載されると共に、軸受2aを介してボールネジ機構15のネジ軸16が回転可能に保持される。ボールネジ機構15は、ネジ軸16と、このネジ軸16に螺合されたナット体17とから構成されており、ナット体17の端部は、ロードセルユニット18を介して直動ブロック4に固定されている。ネジ軸16の端部には、被動プーリ19が固定されており、この被動プーリ19には、射出用サーボモータ13の出力軸に固定された駆動プーリ14との間に、図示しないタイミングベルトが輪掛けされている。したがって、スクリュー8は、駆動プーリ14、図示しないタイミングベルト、被動プーリ19、ボールネジ機構15、直動ブロック4及び回転体9を介して射出用サーボモータ13により前後進される。ロードセルユニット18は、図示しない金型キャビティ内への溶融樹脂の射出圧力を検出するものである。
【0026】
なお、図中の符号20は、図示しないホッパから落下・供給される成形材料を加熱シリンダ5の後端部内に供給するために、ヘッドストック1及び加熱シリンダ5の対応する位置に穿設された成形材料供給穴を示している。
【0027】
図2に示すように、スクリュー8には、回転体9に保持される固定部8aと、供給部8bと、圧縮部8cと、計量部8dとがこの順に形成されており、供給部8b、圧縮部8c及び計量部8dには、螺旋溝8eが連続的に形成されている。供給部8bは、ホッパから供給される原料樹脂を受け入れやすいように、螺旋溝8eの溝深さが大きく形成されている。圧縮部8cは、供給部8bに受け入れられた原料樹脂を可塑化しやすいように、先端側に至るにしたがって螺旋溝8eの溝深さが順次小さくなるように形成されている。計量部8dは、一定量の溶融樹脂をスクリュー8の前方に設けられた樹脂溜め部に貯えられるように、螺旋溝8eの溝深さが小さく形成されている。このように、スクリュー8は、供給部8bにおける螺旋溝8eの溝深さが最も大きく、したがって該部の剛性が最も低いので、回転駆動したときに圧縮部8cの振れが最も大きくなり、該部においてかじりや焼き付きが発生するものと考えられる。
【0028】
図3及び図4に示すように、圧縮部8cを構成する複数ピッチ分の螺旋溝8eの1つには、円周方向に沿って延びる凹溝(ボール収納凹部)31が底面に形成されており、該凹溝31内には、複数個のボール32が填め込まれている。これら複数個のボール32は、凹溝31の底部と加熱シリンダ5の内面との間に転動可能に配置される。これにより、スクリュー8の回転駆動時にも、加熱シリンダ5の内面とスクリューフライトの頂面との間に所要の間隙が維持されるので、加熱シリンダ5及びスクリュー8のかじりや焼き付きを防止することができる。また、螺旋溝8eの底面に形成された凹溝31内に複数個のボール32を填め込むので、比較的大径のボール32を用いることができ、加熱シリンダ5に対するスクリュー8の分解・組立時におけるボール32の取り扱いを容易なものにすることができる。また、ボール32を螺旋溝8eの底面に形成された凹溝31内に収納することから、スクリュー8の円周方向へのボール32の転動を容易化することができ、加熱シリンダ5内におけるスクリュー8の回転抵抗を抑制することができて、スクリュー式射出装置の動作安定性を高めることができる。
【0029】
なお、前記実施形態においては、螺旋溝8eの底面に複数個のボール32を填め込むための凹溝31を形成したが、かかる構成に代えて、図5に示すように、螺旋溝8eの底面の円周方向に、ボール32を1つずつ填め込み可能な複数個の球面状の凹陥部(ボール収納凹部)33を間欠的に形成し、各凹陥部33ごとに1つのボール32を填め込む構成とすることもできる。かかる構成によっても、ボール32を安定に保持できるので、スクリュー式射出装置の動作安定性を高めることができる。
【0030】
さらに、前記実施形態においては、螺旋溝8eの底面に複数個のボール32を填め込むための凹溝31を形成したが、かかる構成に代えて、図6に示すように、スクリューフライトの頂面にボール収納凹部を形成して、所要のボール32を収納する構成とすることもできる。このようにすると、螺旋溝8e内にボール32が配置されないので、螺旋溝8e内を流れる溶融樹脂の流れをボール32が阻害せず、加熱シリンダ5内の溶融樹脂の樹脂圧をボールを備えない一般的なスクリュー式射出装置と等価にすることができる。よって、スクリュー式射出装置の駆動制御を容易なものにすることができる。
【0031】
このように構成された本例の射出装置は、計量用サーボモータ11及び射出用サーボモータ13の駆動停止を制御することにより、成形材料供給穴20を通って供給される成形材料の計量と、計量された成形材料の可塑化及び混練と、可塑化及び混練された成形材料の金型内への射出とを行う。
【0032】
即ち、計量工程時には、図示しない制御装置からの指令に基づいて、計量用サーボモータ11が所定方向に回転駆動され、駆動プーリ12、図示しないタイミングベルト、被動プーリ10及び回転体9を介して、スクリュー8が所定方向に回転駆動される。このスクリュー8の回転により、図示しないホッパから原料供給穴20を通して加熱シリンダ5の内部後端側に原料樹脂が供給される。この原料樹脂は、可塑化及び混練されつつスクリュー8のねじ送り作用によって前方に移送され、溶融樹脂となってスクリュー8の前方側に貯えられる。スクリュー8の前方側に溶融樹脂が送り込まれるにつれてスクリュー8は後退するが、この際、図示しない制御装置からの指令に基づいて、射出用サーボモータ13を圧力フィードバック制御で駆動制御し、スクリュー8の直線移動位置を制御することで、スクリュー8には所定の背圧が付与される。そして、スクリュー8の先端側に1ショット分の溶融樹脂が貯えられた時点で、計量用サーボモータ11によるスクリュー8の回転駆動は停止される。
【0033】
一方、射出工程時には、計量が完了した後の適宜のタイミングで、図示しない制御装置からの指令に基づいて、射出用サーボモータ13が速度フィードバック制御で駆動制御され、これにより、射出用サーボモータ13の回転が、駆動プーリ14、図示しないタイミングベルト、被動プーリ19を介してボールネジ機構15に伝えられ、ボールネジ機構15により回転運動が直線運動に変換されて、直線運動がロードセルユニット18、直動ブロック4及び回転体9を介してスクリュー8に伝達されることで、スクリュー8が急速に前進駆動されて、スクリュー8の先端側に貯えられた溶融樹脂が型締状態にある金型キャビティ内に射出充填され、一次射出工程が実行される。一次射出工程に引き続く保圧工程では、図示しない制御装置からの指令に基づいて、射出用サーボモータ13が圧力フィードバック制御で駆動制御され、これにより、設定された保圧力がスクリュー8から金型内に充填された樹脂に付加される。
【0034】
上記実施形態に係るスクリュー式射出装置は、スクリュー8の圧縮部8cと加熱シリンダ5の内面との間に、スクリュー8の振れを防止するためのボール32を転動可能に配置したので、回転駆動時における圧縮部8cと加熱シリンダ5の内面との接触を防止でき、該部に生じるかじりや焼き付き等の不都合を確実に防止することができる。また、ボール32をスクリューの圧縮部と加熱シリンダの内面との間にのみ配置するので、使用するボールの数を少数とすることができて、加熱シリンダ5に対するスクリュー8の分解・組立時におけるボール32の取り扱いを容易なものにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、スクリュー式射出装置又はスクリュープリプラ式射出装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 ヘッドストック
2 保持プレート
3 連結バー
4 直動ブロック
5 加熱シリンダ
6 ノズル
7 バンドヒータ
8 スクリュー
8a 固定部
8b 供給部
8c 圧縮部
8d 計量部
8e 螺旋溝
9 回転体
10 被動プーリ
11 計量用サーボモータ
12 駆動プーリ
13 射出用サーボモータ
14 駆動プーリ
15 ボールネジ機構
16 ねじ軸
17 ナット体
18 ロードセルユニット
19 被動プーリ
20 成形材料供給穴
30 逆流防止装置
31 凹溝(ボール収納凹部)
32 ボール
33 凹陥部(ボール収納凹部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱シリンダと、該加熱シリンダ内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリューとを有し、前記スクリューが、固定部と、該固定部に続く供給部と、該供給部に続く圧縮部と、該圧縮部に続く計量部とからなるスクリュー式射出装置において、
前記スクリューの圧縮部と前記加熱シリンダの内面との間に、前記スクリューの振れを防止するためのボールを転動可能に配置したことを特徴とするスクリュー式射出装置。
【請求項2】
前記スクリューに形成された螺旋溝の底面に、前記ボールを配置したことを特徴とする請求項1に記載のスクリュー式射出装置。
【請求項3】
前記スクリューに形成されたスクリューフライトの頂面に、前記ボールを配置したことを特徴とする請求項1に記載のスクリュー式射出装置。
【請求項4】
前記スクリューに形成された螺旋溝の底面又はスクリューフライトの頂面に、前記ボールを転動可能に収納するボール収納凹部を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスクリュー式射出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−240333(P2012−240333A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113791(P2011−113791)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000222587)東洋機械金属株式会社 (299)
【Fターム(参考)】