説明

スクリュー形過給機の製造方法

【課題】ロータとケーシングとの間の微小隙間を減少させて圧縮効率を向上させることのできるスクリュー形過給機の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のスクリュー形過給機の製造方法は、雄ロータ2、雌ロータ3をロータケーシング4内に組み込んだときに、各ロータの長手方向の端面及び羽根の外周先端部とロータケーシング4の内面とが接触するような厚さのコーティングを雄ロータ2、雌ロータ3の長手方向の端面及び羽根の外周先端部に施すコーティング工程と、コーティングされた雄ロータ2、雌ロータ3をロータケーシング4内に組み込む組込工程と、雄ロータ2、雌ロータ3を回転駆動してコーティングの一部を削り取る切削工程とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関等に空気を供給するスクリュー形過給機の製造方法に係り、ロータやケーシング等の部品間の微小隙間を減少させて圧縮効率を向上させるスクリュー形過給機の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スクリュー形過給機は、螺旋状の雄ロータと、これに噛み合う雌ロータとをケーシング内で相互に逆回転させ、その一端から空気を吸込み、雄ロータ及び雌ロータとケーシングとの間で区画された空間内に導いて圧縮し、これを軸方向に圧送して他端に形成された吐出ポートから吐出するような構造となっている。
【0003】
このようなスクリュー形過給機では、空気を圧縮しているために運転時には高温となり、ロータやケーシングが熱膨張する。また、ロータは高速回転しているため、金属同士の接触による溶着を防ぐためにロータの表面やケーシングの内面はコーティングが施されている。従来ではロータとケーシングとの間は微小の隙間を設けて接触しないように設計されており、隙間が限りなくゼロとなるように設定されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特開平6−317277号公報
【特許文献2】特開2003−176795号公報
【特許文献3】特開平8−284673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のスクリュー形過給機においては、ケーシングはアルミニウム合金で作られている。このアルミニウム合金はロータの材質に比べて熱膨張係数が大きいので、最高回転数域となる高温時には、ケーシングの方がロータよりも大きく膨張し、ロータとケーシングとの間の隙間が増大して空気の圧縮効率が低下してしまうという課題があった。このため、低温時にケーシングとロータ間の隙間が限りなくゼロとなるように設定して、高温時にこの隙間ができるだけ大きくならないような設計とする必要がある。しかし、ケーシングとロータ間の隙間を限りなくゼロとなるように部品形状を設計することは、加工公差を考慮すると限界があるため、従来はある程度の誤差を考慮した隙間に設定しており、圧縮効率を向上させることは困難であった。
【0005】
一方、雌ロータと雄ロータについても、最高回転数域での圧縮効率を高くするため、最高回転数域でロータ間の隙間が限りなくゼロとなるように設定する必要がある。しかし、雌ロータと雄ロータとは同じ材質で作られているので、熱膨張係数も同じとなる。このため、圧縮比が低い場合や回転数が低い場合などの低温時には両方のロータに縮みが発生し、ロータ間の隙間が大きくなり、圧縮効率が低下してしまうという課題があった。この雌ロータと雄ロータについても、隙間を限りなくゼロとなるように部品形状を設計することは、加工公差を考慮すると限界があるため、従来はある程度の誤差を考慮した隙間に設定しており、圧縮効率を向上させることは困難であった。
【0006】
本発明の目的は、過給機を構成する部品間の微小隙間を減少させて圧縮効率を向上させたスクリュー形過給機の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明のスクリュー形過給機の製造方法は、螺旋状に形成された羽根を有する雄雌のロータをケーシング内に組み込んで噛み合わせ、前記雄雌のロータを回転駆動することによって空気を圧縮して過給するスクリュー形過給機の製造方法において、前記雄雌のロータを前記ケーシング内に組み込んだときに、前記雄雌のロータの長手方向の端面と前記ケーシングの内面とが、及び/又は、前記羽根の外周先端部と前記ケーシングの内面とが、及び/又は、前記雄雌のロータの前記羽根の表面同士とが接触するような厚さのコーティングを、前記雄雌のロータの長手方向の端面、及び/又は、前記羽根の外周先端部、及び/又は、前記羽根の表面に施すコーティング工程と、コーティングが施された前記雄雌のロータを前記ケーシング内に組み込む組込工程と、前記雄雌のロータを回転駆動して前記コーティングの一部を削り取る切削工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
また、前記コーティング工程において、前記雄雌のロータの長手方向の端面のうち吸入口側の端面、及び/又は、前記雄雌のロータの吸入口近傍に位置する前記羽根の外周先端部、及び/又は、前記雄雌のロータの吸入口近傍に位置する前記雄雌のロータの前記羽根の表面に、前記ケーシングの内面と接触するような厚さのコーティングを施すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、雄雌のロータの長手方向の端面とケーシングの内面とが、及び/又は羽根の外周先端部とケーシングの内面とが、及び/又は雄雌のロータの羽根の表面同士とが接触するような厚さのコーティングを、雄雌のロータの長手方向の端面、及び/又は羽根の外周先端部、及び/又は雄雌のロータの羽根の表面に施し、このロータをケーシングに組み込んで回転駆動することでコーティングの一部を削り取るようにしたので、高温時には、削られずに残ったコーティング層により上記各部品間の隙間をほぼゼロにすることができ、高温時における圧縮効率を向上させることができる。また低温時には、削られずに残ったコーティング層の分だけ隙間を狭くすることができるので、低温時においても従来より圧縮効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るスクリュー形過給機の製造方法によって製造されたスクリュー形過給機の構造を示す断面図である。
【0011】
図1に示すように、本実施形態のスクリュー形過給機1は、互いに噛み合って吸込んだ空気を圧縮する雄ロータ2及び雌ロータ3と、雄ロータ2及び雌ロータ3を収納したロータケーシング4と、雄ロータ2の回転軸となるM軸5と、M軸5の吸入口側を回転可能に支持する吸入側軸受6と、M軸5の吐出口側を回転可能に支持する吐出側軸受7と、雌ロータ3の回転軸となるF軸8と、F軸8の吸入口側を回転可能に支持する吸入側軸受9と、F軸8の吐出口側を回転可能に支持する吐出側軸受10と、雄ロータ2及び雌ロータ3に空気を供給する吸入口11と、雄ロータ2及び雌ロータ3によって圧縮された空気を吐出する吐出口12と、M軸5及びF軸8を回転駆動するタイミングギア14、15とを備えている。
【0012】
雄ロータ2は、図2に示すように羽根21とM軸5によって構成されており、羽根21はアルミニウム合金によって形成され、M軸5は主に鉄で形成されている。そして、雄ロータ2の鋳造時に鉄のシャフトを鋳込むことによって羽根21とM軸5を一体化して製造することができる。そして、雄ロータ2の長手方向の端面22、23の少なくとも一方の端面、及び羽根21の外周先端部21aには、雄ロータ2をロータケーシング4内に組み込んだときに、雄ロータ2の端面及び羽根21の外周先端部21aと、ロータケーシング4の内面とが接触するような厚さのコーティングがそれぞれ施されている。
【0013】
同様に、雌ロータ3についてもアルミニウム合金で形成された羽根31と、主に鉄で形成されたF軸8によって構成されている。そして、雌ロータ3の長手方向の端面32、33の少なくとも一方の端面、及び羽根31の外周先端部31aには、雌ロータ3をロータケーシング4内に組み込んだときに、雌ロータ3の端面及び羽根31の外周先端部31aと、ロータケーシング4の内面とが接触するような厚さのコーティングがそれぞれ施されている。
【0014】
さらに、雄ロータ2の羽根21の表面と雌ロータ3の羽根31の表面には、雄ロータ2と雌ロータ3とをロータケーシング4内に組み込んだときに、羽根21、31同士が接触するような厚さのコーティングがそれぞれ施されている。
【0015】
そして、雄ロータ2の長手方向の端面22、23とロータケーシング4の内面との隙間、雌ロータ3の長手方向の端面32、33とロータケーシング4の内面との隙間、雄ロータ2の羽根21の外周先端部21aとロータケーシング4の内面との隙間、雌ロータ3の羽根31の外周先端部31aとロータケーシング4の内面との隙間、雄ロータ2の羽根21の表面と雌ロータ3の羽根31の表面との隙間が、それぞれコーティング層の厚みを考慮した隙間寸法となるようにして、雄ロータ2と雌ロータ3とをロータケーシング4内に組み込むことによって、雄ロータ2の長手方向の端面22、23とロータケーシング4の内面、及び雌ロータ3の長手方向の端面32、33とロータケーシング4の内面、及び雄ロータ2の羽根21の外周先端部21aとロータケーシング4の内面、及び雌ロータ3の羽根31の外周先端部31aとロータケーシング4の内面、及び雄ロータ2の羽根21の表面と雌ロータ3の羽根31の表面とを、それぞれ接触させることができる。
【0016】
このように構成された雄ロータ2と雌ロータ3は、図3に示すようにロータケーシング4内に設置され、互いに噛み合うように組み込まれている。
【0017】
また、図1のA−A断面図である図4に示すように、吸入側の軸受部は、雄ロータ2の吸入側軸受6と雌ロータ3の吸入側軸受9とを固定する部分が中央に形成され、その周囲に吸入口11が形成されている。
【0018】
このように構成された本実施形態のスクリュー形過給機1は、互いに噛み合った雄ロータ2と雌ロータ3とをエンジンの出力等で互いに逆方向に回転駆動し、吸入口11から導入した空気を2本のロータ間で圧縮して吐出口12から加圧空気として吐出している。そして、スクリュー形過給機1から吐出された加圧空気は、内燃機関の給気側に過給されることになる。
【0019】
次に、本実施形態に係わるスクリュー形過給機1の製造方法を図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0020】
図5に示すように、まず製造された雄ロータ2、雌ロータ3にコーティングを施すコーティング工程を実施する(ステップS101)。このコーティング工程では、雄ロータ2の長手方向の端面22、23、及び雌ロータ3の長手方向の端面32、33にコーティングを実施する。このときに、それらの端面のうち少なくとも一方について通常のコーティングよりも厚くなるようにコーティングを実施するようにしてもよい。例えば、雄ロータ2の場合であれば、両方の端面22、23を厚くコーティングしてもよいし、どちらか一方の端面だけを厚くコーティングしてもう一方の端面は通常の厚さのコーティングにしてもよい。雌ロータ3についても同様である。
【0021】
ここで、通常のコーティングよりも厚くする場合のコーティングの厚さとしては、雄ロータ2、雌ロータ3をロータケーシング4内に組み込んだときに、各ロータの長手方向の端面とロータケーシング4の内面とが接触、又は組み込み時には接触しなくても、後述する切削工程において最高回転数で回転させたときに高温となることで接触するような厚さとすることが望ましい。
【0022】
また、ステップS101では、雄ロータ2の羽根21の外周先端部21a、及び、雌ロータ3の羽根31の外周先端部31aについて、通常のコーティングよりも厚くなるようにコーティングを実施する。
【0023】
ここで、通常のコーティングよりも厚くする場合のコーティングの厚さとしては、雄ロータ2、雌ロータ3をロータケーシング4内に組み込んだときに、各ロータの羽根の外周先端部とロータケーシング4の内面とが接触する、又は組み込み時には接触しなくても、後述する切削工程において最高回転数で回転させたときに高温となることで接触するような厚さとする。
【0024】
さらに、ステップS101では、雄ロータ2の羽根21の表面、及び雌ロータ3の羽根31の表面について、通常のコーティングよりも厚くなるようにコーティングを実施する。
【0025】
ここで、通常のコーティングよりも厚くする場合のコーティングの厚さとしては、雄ロータ2、雌ロータ3をロータケーシング4内に組み込んだときに、各ロータの羽根21、31の表面同士が接触、又は組み込み時には接触しなくても、後述する切削工程において最高回転数で回転させたときに高温となることで接触するような厚さとする。
【0026】
なお、上記コーティング工程におけるコーティング材料としては、一般的なコーティング材料を利用すればよく、例えばテフロン(登録商標)系樹脂やフッ素系樹脂などを使用することができる。
【0027】
このようにして雄ロータ2、雌ロータ3にコーティングを施した後、続いて雄ロータ2、雌ロータ3をロータケーシング4内に組み込む組込工程を実施する(ステップS102)。この組込工程では、雄ロータ2と雌ロータ3とを互いに噛み合わせてロータケーシング4内に組み込み、吸入側の軸受をセットして完了する。
【0028】
次に、雄ロータ2、雌ロータ3を回転駆動して通常よりも厚く形成されたコーティングを削り取る切削工程を実施する(ステップS103)。この切削工程では、ロータ2、3を最高回転数で駆動して、予め厚く形成されている雄ロータ2、雌ロータ3の長手方向の端面のコーティング、及び羽根の外周先端部のコーティング、及び羽根の表面のコーティングを削り取る。
【0029】
これにより、雄ロータ2、雌ロータ3の長手方向の端面とロータケーシング4の内面との間の隙間、及び羽根の外周先端部とロータケーシング4の内面との間の隙間、及び雄ロータ2の羽根21の表面と雌ロータ3の羽根31の表面との隙間を、削れられずに残ったコーティング層により、それぞれほぼゼロにすることができる。したがって、高温時における圧縮効率を向上させることができる。そして、温度が下がった場合でも、削れられずに残ったコーティング層の分だけ、従来よりもこれらの隙間を狭くすることができるので、低温時においても従来よりも圧縮効率を向上させることができる。
【0030】
また、上述したコーティング工程では、雄ロータ2、雌ロータ3の少なくとも一方の端面のコーティングを厚くするようにしたが、ロータの長手方向の端面のうち、吸入口11側の端面、及び/又は吸入口11近傍のロータ長手方向の約1/3程度に位置する羽根の外周先端部、及び/又は吸入口11近傍に位置する羽根の表面のコーティングのみを厚くするようにしてもよい。
【0031】
これにより、コーティングを削った後の樹脂(削りかす)を取り除く際に、吸入口11を利用することができるので、容易に樹脂を取り除くことができる。これに対して、雄ロータ2、雌ロータ3の端面の両方にコーティングを施した場合や、吐出口12側の端面にコーティングを施した場合、並びに吐出口12側近傍に位置する羽根の外周先端部にコーティングを施した場合、並びに吐出口12側近傍に位置する羽根の表面にコーティングを施した場合、では三角形の吐出ポートから樹脂を取り除かなければならないので、樹脂の取り除きが困難になってしまう。
【0032】
以上説明したように、本実施形態のスクリュー形過給機の製造方法では、雄ロータ2、雌ロータ3の長手方向の端面とロータケーシング4の内面、及び雄ロータ2、雌ロータ3の羽根の外周先端部とロータケーシング4の内面、及び雄ロータ2の羽根の表面と雌ロータ3の羽根の表面同士がそれぞれ接触するような厚さのコーティングを施し、この雄ロータ2、雌ロータ3をロータケーシング4に組み込んで回転駆動することでコーティングを削り取るようにしてスクリュー形過給機1を製造するようにしたので、高温時には、削られずに残ったコーティング層により、雄ロータ2、雌ロータ3とロータケーシング4との間の隙間、及び雄ロータ2と雌ロータ3との間の隙間をほぼゼロにすることができ、また低温時においても、削られずに残ったコーティング層の分だけ、従来よりこれらの隙間を狭くできるので、圧縮効率を向上させることができる。
【0033】
また、コーティング工程において雄ロータ2、雌ロータ3の長手方向の端面のうち吸入口11側の端面、及び/又は吸入口11近傍に位置する羽根の外周先端部のみ、及び/又は吸入口11近傍に位置する羽根の表面のみコーティングを厚くすることで、コーティングを削った後の樹脂を容易に取り除くことが可能になる。
【0034】
なお、本実施形態では、発明を実施するための最良の形態として、すなわち圧縮効率の向上に最も効果があると考えられる組み合わせとして、(1)雄ロータ2、雌ロータ3の長手方向の端面とロータケーシング4の内面が接触するような厚さのコーティング、及び(2)雄ロータ2、雌ロータ3の羽根の外周先端部とロータケーシング4の内面が接触するような厚さのコーティング、及び(3)雄ロータ2の羽根の表面と雌ロータ3の羽根の表面同士が接触するような厚さのコーティング、をそれぞれ施した例について示した。しかしながら、これら(1)〜(3)のコーティングのうちの2つを組み合わせて実施してもよく、またいずれか1つを実施してもよい。このように、(1)〜(3)のコーティングのうちの1つ或いは2つを組み合わせて実施した場合であっても、従来より圧縮効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係るスクリュー形過給機の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るスクリュー形過給機の雄ロータ及び雌ロータの構造を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るスクリュー形過給機の構造を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るスクリュー形過給機の軸受部分の構造を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係るスクリュー形過給機の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
1 スクリュー形過給機
2 雄ロータ
3 雌ロータ
4 ロータケーシング
5 M軸
6 吸入側軸受
7 吐出側軸受
8 F軸
9 吸入側軸受
10 吐出側軸受
11 吸入口
12 吐出口
14、15 タイミングギア
21、31 羽根
21a、31a 外周先端部
22、23、32、33 ロータの端面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
螺旋状に形成された羽根を有する雄雌のロータをケーシング内に組み込んで噛み合わせ、前記雄雌のロータを回転駆動することによって空気を圧縮して過給するスクリュー形過給機の製造方法において、
前記雄雌のロータを前記ケーシング内に組み込んだときに、前記雄雌のロータの長手方向の端面と前記ケーシングの内面とが、及び/又は、前記羽根の外周先端部と前記ケーシングの内面とが、及び/又は、前記雄雌のロータの前記羽根の表面同士とが接触する厚さのコーティングを、前記雄雌のロータの長手方向の端面、及び/又は、前記羽根の外周先端部、及び/又は前記羽根の表面に施すコーティング工程と、
コーティングが施された前記雄雌のロータを前記ケーシング内に組み込む組込工程と、
前記雄雌のロータを回転駆動して前記コーティングの一部を削り取る切削工程と、
を含むことを特徴とするスクリュー形過給機の製造方法。
【請求項2】
前記コーティング工程において、前記雄雌のロータの長手方向の端面のうち吸入口側の端面、及び/又は、前記雄雌のロータの吸入口近傍に位置する前記羽根の外周先端部、及び/又は、前記雄雌のロータの吸入口近傍に位置する前記雄雌のロータの前記羽根の表面に、前記ケーシングの内面と接触する厚さのコーティングを施すことを特徴とする請求項1に記載のスクリュー形過給機の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−157053(P2008−157053A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−344188(P2006−344188)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】