説明

スケジュール帳

【課題】1週間以内の短期間の予定の管理作業が容易で、しかも携帯性に優れたスケジュール帳を提供する。
【解決手段】長さ方向に間隔をあけて設けた複数本の平行な折目線2を挟んで折り畳み可能に連設した複数の枚葉紙3からなり、時刻毎に複数の予定表示欄6に区画した1日分の予定表8を、ページ毎に印刷した複数ページのスケジュール帳本体4と、スケジュール帳本体4の特定ページに色毎に重ね合わせて併設した書き込み可能な複数色の付箋5であって、予定表示欄6内に着脱自在に貼着可能な付箋5とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1週間以内の短期間の予定を管理するのに好適に利用可能なスケジュール帳に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スケジュール帳として、日付に対応するページを設け、1日分の予定表を各ページに印刷し、予定表に時刻毎に区画した予定記入欄を形成し、予定の日時に対応させて予定記入欄に予定内容を記入して、予定を管理するように構成したスケジュール帳が広く実用化されている。
【0003】
また、システム手帳として、裏面に粘着部を有する透明の付箋を複数積層させて成る付箋積層体と、この付箋積層体を貼着する少なくとも1つ以上の基板とを有する付箋台紙を設け、重要な予定や緊急性を要する予定などについては、付箋台紙の付箋を予定表に貼着したり、該付箋に予定を記入して予定表に貼着したりできるように構成したものも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−188031(引用文献1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1記載のシステム手帳では、重要な予定や緊急性を要する予定などについては、付箋に予定を記入して貼着する場合もあるが、基本的にはシステム手帳の予定表に直接的に予定を記入するように構成しているので、付箋を用いることのメリット、即ち予定の設定や消去、変更や整理などの予定の管理作業が容易に行なえるというメリットを十分に得ることができないという問題がある。一方、全ての予定を付箋に記入して、それをスケジュール帳やシステム手帳の予定表に貼着することも考えられるが、通常のスケジュール帳やシステム手帳は、例えば年単位の長期間にわたる予定を管理するものなので、全ての予定を付箋に記入する場合には、多くの付箋が必要となり、スケジュール帳やシステム手帳が嵩高くなったり、高価になったりするという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、1週間以内の短期間の予定の管理作業が容易で、しかも携帯性に優れたスケジュール帳を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るスケジュール帳は、長さ方向に間隔をあけて設けた複数本の平行な折目線を挟んで折り畳み可能に連設した複数の枚葉紙からなり、時刻毎に複数の予定表示欄に区画した1日分の予定表を、ページ毎に印刷した複数ページのスケジュール帳本体と、前記スケジュール帳本体の特定ページに色毎に重ね合わせて併設した書き込み可能な複数色の付箋であって、前記予定表示欄内に着脱自在に貼着可能な付箋とを備えたものである。
【0008】
このスケジュール帳では、所望の色に着色された付箋に予定を記入し、これをスケジュール帳本体に印刷した予定表に貼着して予定を管理することになる。このように、付箋を用いて予定を管理するので、付箋の色によって分かりやすく予定を分類したり、整理したりでき、しかも付箋を剥がしたり貼る位置を変更したりするだけで、予定の消去や移動などの作業が容易に行なえる。しかも、連設した複数枚の枚葉紙でスケジュール帳本体を構成しているので、例えば1週間以内の比較的短期間の予定しか管理できないが、スケジュール帳本体を小型軽量に構成できるとともに、付箋の枚数を少なくでき、スケジュール帳の製作コストを安くできるとともに小型軽量に構成でき、携帯性を向上できる。ただし、予定表に直接的に日付や予定を記入できるように構成することも可能である。
【0009】
ここで、前記スケジュール帳本体が、長さ方向に間隔をあけて設けた平行な3本の折目線を挟んで折り畳み可能に連設した4枚の枚葉紙からなることが好ましい実施の形態である。このように構成すると、スケジュール帳本体を4枚の枚葉紙で構成できるので、スケジュール帳本体の製作コストを安くできる。
【0010】
前記スケジュール帳本体の内側4ページのうちの、3つのページに3日分の予定表を印刷し、残り1つのページに複数枚の付箋を色毎に重ね合わせて着脱自在に貼着することも好ましい実施の形態である。この場合には、3日分の予定表を印刷したページと、付箋を積層状に貼着したページとが展開したスケジュール帳本体の同じ面側に配置されるので、スケジュール帳本体を展開した状態で、所望の付箋を取り外して、該付箋に予定を記入し、これを予定表に貼着するという、一連の予定の設定作業を容易に且つ円滑に行なうことができる。
【0011】
前記スケジュール帳本体の外側4ページのうちの、中央の2ページにスケジュール帳の表表紙と裏表紙を印刷し、両側の2ページのうちの1ページを緊急事項や重要事項のための掲示欄とし、他の1ページを先の予定やその他の事項のための掲示欄とすることも好ましい実施の形態である。この場合には、中央部の折目線を中心にスケジュール帳本体を展開するだけで、スケジュール帳本体全体を大きく展開させることなく、緊急事項や重要事項のための掲示欄を容易に確認することができる。
【0012】
前記掲示欄に紙片等を挿入保持するためのポケットを形成することも好ましい実施の形態である。この場合には、掲示欄に設けたポケットにメモ用紙などを挿入保持させることができる。
【0013】
前記付箋として合成樹脂シートからなる付箋を用いることも好ましい実施の形態である。紙製の付箋を用いることも可能であるが、紙製の付箋は折れ曲がり易く、予定表に貼り付けた状態で、見づらくなることがあるので、合成樹脂シートからなる付箋を用いることが好ましい。
【0014】
前記付箋として透明或いは半透明のものを用いることも好ましい実施の形態である。この場合には、予定表に貼着した付箋の下側の文字や絵柄などを透視できるので、付箋を貼ることによりその下側の予定が見えなくなるという不具合を防止できる。
【0015】
前記付箋の貼着部を付箋の全長の1/2以上に設定することが好ましい実施の形態である。貼着部の長さは短すぎると、付箋が脱落し易くなったり、付箋が折れ曲がり易くなったりするので、付箋の全長の1/2以上に設定することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るスケジュール帳によれば、付箋を用いて予定を管理するので、付箋の色によって分かりやすく予定を分類したり、整理したりでき、しかも付箋を剥がしたり貼る位置を変更したりするだけで、予定の消去や移動などの作業が容易に行なえる。しかも、連設した複数枚の枚葉紙でスケジュール帳本体を構成しているので、例えば1週間以内の比較的短期間の予定しか管理できないが、スケジュール帳本体を小型軽量に構成できるとともに、付箋の枚数を少なくでき、スケジュール帳の製作コストを安くできるとともに小型軽量に構成でき、携帯性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】スケジュール帳の展開状態での斜視図
【図2】スケジュール帳の展開状態での正面図
【図3】スケジュール帳の展開状態での背面図
【図4】スケジュール帳の折り畳み方法の説明図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すように、スケジュール帳1は、長さ方向に間隔をあけて設けた複数本の平行な折目線2を挟んで折り畳み可能に連設した複数枚の枚葉紙3からなるスケジュール帳本体4と、スケジュール帳本体4の特定ページに色毎に重ね合わせて併設した書き込み可能な複数色の付箋5とを備え、スケジュール帳本体4に、時刻毎に複数の予定表示欄6に罫線7で区画した1日分の予定表8をページ毎に印刷し、予定内容を記入した付箋5を予定表示欄6内に貼着することで、予定を管理可能となしたものである。
【0019】
スケジュール帳本体4は、細長いシート状の紙片で構成され、長さ方向に間隔をあけて設けた3本の平行な折目線2に沿って折り曲げることで、図2に示す展開姿勢と、図4(b)に示す収納姿勢とに姿勢切換可能に構成されている。付箋5の配設側の2本の折目線2は、積層状に貼着される付箋5の厚さ分の隙間を確保するために2本の折目線2a、2bで構成されている。なお、本実施の形態では、3本の折目線2を挟んで折り畳み可能に連設した4枚の枚葉紙3でスケジュール帳本体4を構成したが、折目線2の本数や連設する枚葉紙3の枚数は任意に設定することができる。
【0020】
図1、図2に示すように、スケジュール帳本体4の内側4ページのうちの連なって設けられる3つのページには、1日分の予定表8がそれぞれ印刷され、このスケジュール帳本体4では計3日分の予定を管理できるように構成されている。スケジュール帳本体4の内側4ページのうちの一側の1つのページには、合成樹脂フィルムからなる台紙9が貼着固定され、この台紙9には色毎に複数枚の付箋5を積層状に貼着してなる複数の付箋積層体10が上下に僅かな間隔をあけて併設されている。なお、この台紙9は、スケジュール帳本体4に対する付箋5の密着性を高めて、付箋積層体10の脱落を防止するために設けることが好ましいが、省略することも可能である。
【0021】
予定表8の左側には予定日の午前8時から午後8時までの時刻が1時間毎に印刷した時刻表示部11が設けられるとともに、10分毎の目盛り12が印刷され、更に1時間毎に罫線7が印刷されて、罫線7で区画された予定表示欄6が形成されている。なお、一般的な活動時間としての午前8時から午後8時までの時刻を時刻表示部11に印刷したが、それ以外の時間帯を時刻表示部11に印刷することもできる。予定表8の上部には予定日を記入するための予定日記入欄13が形成されている。この予定日記入欄13には、予定日の日付や曜日などを記入して予定日を特定することになるが、予定日の初日を基準に「今日」「明日」「明後日」と記入して予定日を特定することもできる。ただし、予定日記入欄13に予め「今日」「明日」「明後日」と印刷しておくことも可能であし、「今日」「明日」「明後日」と印刷した付箋を設け、これを予定記入欄13に貼着してもよい。
【0022】
図3に示すように、スケジュール帳本体4の外側4ページのうちの、中央の2ページにはスケジュール帳1の表表紙14と裏表紙15が形成され、両側の2ページのうちの1ページには緊急事項や重要事項のための掲示欄16が、また他の1ページには、先の予定やその他の事項のための掲示欄17が形成されている。掲示欄16,17の下部には合成樹脂フィルムからなるポケット構成部材18が貼着されて紙片等を挿入保持するためのポケット19が形成されている。ポケット構成部材18は、図3に示すようなハート型以外の形状に形成したものを採用することもできるし、省略することもできる。
【0023】
付箋5としては、紙製のものを用いることもできるが、紙製の付箋5は折れ曲がり易いので、合成樹脂フィルムからなるものを用いることが好ましい。また、不透明な付箋5を用いることもできるが、付箋5の下側の文字や図形が隠れてしまうので、透明或いは半透明に構成した付箋5を採用することが好ましい。付箋5としては、無地のものを採用することもできるし、任意の色に着色したものを採用することができる。また、付箋5を積層状に貼着した付箋積層体10の併設個数は、任意に設定することが可能である。また、全ての付箋積層体10を異なる色に設定することもできるし、同色の付箋積層体10を複数設けることもできる。更に、使用頻度などによって、同色の付箋5を貼着した付箋積層体10の併設個数を多く設定することも可能である。
【0024】
付箋5の幅は、予定表8の予定表示欄6の幅と同幅或いは多少幅狭に設定され、付箋5の長さは、予定表示欄6の長さの1/2或いはそれよりも多少短尺に構成されている。ただし、付箋5として、予定表示欄6の幅の1/2や1/3の幅、あるいは整数倍の幅のものを設けることも可能である。例えば、予定表示欄6の2倍の幅の付箋5を設けて、1枚の付箋5により2時間分の予定を設定できるように構成することも可能である。また、付箋5として、予定表示欄6と同じ長さのものを設けることも可能である。
【0025】
付箋5の表面側には筆記用具で文字や記号を記入できるように周知の表面処理がなされており、裏面側の一側部には予定表8に対して着脱自在な貼着部20が形成されている。貼着部20の形成範囲は、狭すぎると、十分な貼着力が得られず、付箋5の脱落が懸念され、広すぎると付箋5の着脱操作性が悪くなるので、付箋5の全長の40〜80%の長さ範囲に形成することが好ましい。この付箋5は、貼着部20以外の部分を指で摘んで、剥離できるように構成されている。
【0026】
このスケジュール帳1では、予定表8の上部の予定日記入欄13に、予定日を特定するため日付や曜日や「今日」「明日」「明後日」などを記入するとともに、所望の色に着色された付箋5に予定内容を記入し、これを予定表8における対応する時刻の予定表示欄6に貼着して、予定を管理することになる。但し、必要に応じて、予定表8の予定表示欄6に直接的に予定内容を記入することも可能である。
【0027】
そして、3日分の予定表8を作成した後、1日〜3日が経過したときに、経過した予定日を消しゴムで消して、次の予定日を予定日記入欄13に記入するとともに、予定表8における不要な付箋5を剥がして、新たな予定を記入した付箋5を作成して、該付箋5を予定時刻に対応する予定表示欄6に貼着することになる。こうして、3日分の予定内容を順次更新しながら、該3日分の予定を管理することになる。ただし、予定日記入欄13に「今日」「明日」「明後日」のように記入する場合には、予定日記入欄13の記載を変更しないで、「明日」の予定を「今日」に移動させ、「明後日」の予定を「明日」に、付箋の貼着位置を順次移動させて予定を管理することもできる。また、「今日」「明日」「明後日」と印刷した付箋を用いる場合には、該付箋の位置を移動させて予定を管理することになる。
【0028】
このように、このスケジュール帳1では、付箋5を用いて予定を管理するので、付箋5の色によって分かりやすく予定を分類したり、整理したりでき、しかも付箋5を剥がしたり貼る位置を変更したりするだけで、予定の消去や移動などの作業が容易に行なえる。しかも、連設した複数枚の枚葉紙3でスケジュール帳本体4を構成しているので、例えば1週間以内の比較的短期間の予定しか管理できないが、スケジュール帳本体4を小型軽量に構成できるとともに、付箋5の枚数を少なくでき、スケジュール帳1の製作コストを安くできるとともに小型軽量に構成でき、携帯性を向上できる。ただし、予定表8に直接的に日付や予定を記入できるように構成することも可能である。
【0029】
また、スケジュール帳本体4の外側4ページのうちの、中央の2ページにスケジュール帳1の表表紙と裏表紙を印刷し、両側の2ページのうちの1ページを緊急事項や重要事項のための掲示欄とし、他の1ページを先の予定やその他の事項のための掲示欄としているので、図4(a)に示すように、中央部の折目線2を中心にスケジュール帳本体4を展開するだけで、スケジュール帳本体4全体を大きく展開させることなく、緊急事項や重要事項のための掲示欄16、17を容易に確認することができる。更に、掲示欄16、17に紙片等を挿入保持するためのポケット19を形成しているので、メモ用紙などを挿入保持させることができる。
【符号の説明】
【0030】
1 スケジュール帳 2 折目線
2a 折目線 2b 折目線
3 枚葉紙 4 スケジュール帳本体
5 付箋 6 予定表示欄
7 罫線 8 予定表
9 台紙 10 付箋積層体
11 時刻表示部 12 目盛り
13 予定日記入欄 14 表表紙
15 裏表紙 16 掲示欄
17 掲示欄 18 ポケット構成部材
19 ポケット 20 貼着部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向に間隔をあけて設けた複数本の平行な折目線を挟んで折り畳み可能に連設した複数の枚葉紙からなり、時刻毎に複数の予定表示欄に区画した1日分の予定表を、ページ毎に印刷した複数ページのスケジュール帳本体と、
前記スケジュール帳本体の特定ページに色毎に重ね合わせて併設した書き込み可能な複数色の付箋であって、前記予定表示欄内に着脱自在に貼着可能な付箋と、
を備えたスケジュール帳。
【請求項2】
前記スケジュール帳本体が、長さ方向に間隔をあけて設けた平行な3本の折目線を挟んで折り畳み可能に連設した4枚の枚葉紙からなる請求項1記載のスケジュール帳。
【請求項3】
前記スケジュール帳本体の内側4ページのうちの、3つのページに3日分の予定表を印刷し、残り1つのページに複数枚の付箋を色毎に重ね合わせて着脱自在に貼着した請求項2記載のスケジュール帳。
【請求項4】
前記スケジュール帳本体の外側4ページのうちの、中央の2ページにスケジュール帳の表表紙と裏表紙を印刷し、両側の2ページのうちの1ページを緊急事項や重要事項のための掲示欄とし、他の1ページを先の予定やその他の事項のための掲示欄とした請求項2又は3記載のスケジュール帳。
【請求項5】
前記掲示欄に紙片等を挿入保持するためのポケットを形成した請求項4記載のスケジュール帳。
【請求項6】
前記付箋として合成樹脂シートからなる付箋を用いた請求項1〜5のいずれか1項記載のスケジュール帳。
【請求項7】
前記付箋として透明或いは半透明のものを用いた請求項1〜6のいずれか1項記載のスケジュール帳。
【請求項8】
前記付箋の貼着部を付箋の全長の1/2以上に設定した請求項1〜7のいずれか1項記載のスケジュール帳。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−51145(P2011−51145A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200039(P2009−200039)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(591281389)