スケジュール表示システム
【課題】
視認性に優れたスケジュール表示システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
スケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を、そのスケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、スケジュール表示手段は、表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
視認性に優れたスケジュール表示システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
スケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を、そのスケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、スケジュール表示手段は、表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスケジュール表示システムに関する。さらに詳細には、複数のスケジュールを表示させる際に、その視認性を向上させて表示させるスケジュール表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業などの組織では、そこで働く社員(社員には正社員のほかにも契約社員、派遣社員、アルバイト、嘱託などが含まれ、当該組織で働く者であればよい)のスケジュールを管理するために、スケジュールを管理して表示させるシステムが導入されていることが多い。このようなスケジュール管理システムでは、各社員のスケジュールが一目で分かるように視認性の良さが求められているが、視認性を低下させる原因が存在する。
【0003】
スケジュールを表示する際に視認性が低下する主要な原因としては、複数のスケジュールが重複して表示される場合がある。つまり同一時間帯に複数のスケジュールが入っている場合、スケジュールが入っていることを示す情報が単に順列的に表示されていることが多いので、どの時間帯にどのスケジュールが入っているのかを一目で認識することが難しい。
【0004】
そこで従来では下記特許文献1や特許文献2に記載のように、スケジュールが重複した場合にその視認性を向上させるシステムが存在している。
【0005】
特許文献1のシステムでは、スケジュールの文字情報を表示する際に、表示する文字情報がほかの文字情報に重ならない行に移動させて表示を行うシステムである。
【0006】
また特許文献2のシステムでは、時間帯が重複してスケジュールが登録されている場合に、現在時刻とスケジュールの開始時刻から最前面に表示する最適なスケジュールを判定し、かつ、ユーザが設定したルール情報に従って、ユーザによってより重要なスケジュールを最前面に表示させるシステムである。
【0007】
【特許文献1】特開平8−30675号公報
【特許文献2】特開2003−150567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
スケジュール表示システムで頻繁に行われる操作としては、自分が登録したスケジュールや他人によって登録されたスケジュールなど、多数のスケジュールがすでに登録されている場合に、そこから空き時間を見つけ、新たなスケジュールを登録する操作がある。この場合、多数のスケジュールが表示されている中から空き時間を探し、スケジュールを登録することとなるが、重複したスケジュールの数が多い場合、空き時間を探すのが困難となる。従って空き時間がどこなのか、を一目で把握できるような視認性の良いスケジュール表示システムが望まれている。
【0009】
特許文献1のシステムを用いた場合、文字情報同士の重複表示は解消されるが、スケジュールの設定を行う際に重要な、複数のスケジュールの中から、どこに空き時間があるかをすぐに把握することは出来ない。
【0010】
また特許文献2のシステムの場合、ユーザに最適と思われるスケジュールを表示しているだけなので、その精度に問題があるし、また空き時間を把握することも難しい。
【0011】
つまり上述の各特許文献のように、従来のスケジュール管理システムでは、多数のスケジュールが重複した場合に、どこに空き時間があるのか、といったことを探す際に視認性に問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで本発明者は、上記課題に鑑み、視認性を向上させたスケジュール表示システムを発明した。
【0013】
第1の発明は、スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、前記スケジュール表示システムは、スケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を、そのスケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、前記スケジュール表示手段は、前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
【0014】
本発明のように構成することで、ユーザはスケジュールが埋まっている時間帯を一目で把握することが出来る。すなわち、時間帯が重複するスケジュールがある場合には、矩形領域で表示される各スケジュールの一辺が共通しているため、当該一辺を参照すれば、どの時間帯が空いているかを容易に理解することが可能となる。
【0015】
上述の発明において、以下のように構成することも出来る。すなわち、前記スケジュール表示手段は、さらに、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して所定単位ずらした位置に、前記重複したスケジュールのうち、開始時刻が遅いスケジュールを表示させる、スケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0016】
本発明のように構成することで、重複するスケジュールであっても、スケジュールがずらされて表示されるので、スケジュールの件名や時間帯等の、スケジュールがあることを示す矩形領域に表示される情報の視認性を良好に保つことが出来る。なおスケジュールの表示位置のずれは、スケジュールが横表示の場合(横軸が時間を表す軸である場合)には所定単位だけ上方向または下方向にずらされることになり、スケジュールが縦表示の場合(縦軸が時間を表す軸である場合)には所定単位だけ左方向または右方向にずらされる。
【0017】
第2の発明は、スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、前記スケジュール表示システムは、開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、所定の単位時間ごとに区切られた時間軸を一軸とするマトリックスに、スケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール情報を表示させるためのスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、前記抽出したスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納し、前記スケジュール表示手段は、前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
【0018】
上述の第1の発明は、本発明のように構成しても同様の技術的効果を得ることが出来る。すなわち、時間帯が重複するスケジュールがある場合には、矩形領域で表示される各スケジュールの一辺が共通しているため、当該一辺を参照すれば、どの時間帯が空いているかを容易に理解することが可能となる。
【0019】
第3の発明は、単位時間ごとに区切られた時間軸と前記時間軸に垂直なほかの一軸とからなるマトリックスを用いてスケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、前記スケジュール表示システムは、開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール情報を表示させるスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、前記抽出したスケジュール情報のうち、前記マトリックスのセルにスケジュールの有無を格納したスケジュール情報の時間帯と重複する時間帯のスケジュール情報がある場合には、その重複したスケジュール情報は、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を生成し、前記スケジュール情報記憶手段に、新たなスケジュール情報が格納されると、その新たなスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を更新し、前記スケジュール表示手段は、前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の下辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
【0020】
上述の第1の発明、第2の発明は、本発明のように構成しても同様の技術的効果を得ることが出来る。すなわち、時間帯が重複するスケジュールがある場合には、矩形領域で表示される各スケジュールの一辺を共通した下辺としているため、当該下辺を参照すれば、どの時間帯が空いているかを容易に理解することが可能となる。
【0021】
上述の発明において、前記スケジュール表示システムは、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されているスケジュール情報の時間帯と、登録しようとする新たなスケジュール情報との時間帯が重複する場合、前記すでに記憶されているスケジュール情報と前記新たなスケジュール情報との関連づけを行うかの確認画面を表示し、関連づけを行うことの情報を受け付けると、前記すでに記憶されているスケジュール情報と、前記新たなスケジュール情報とに、前記関連があることを示す情報を対応づけて前記スケジュール情報記憶手段に記憶させ、前記スケジュール表示手段は、前記新たなスケジュール情報に前記関連があることを示す情報が対応づけられている場合には、前記新たなスケジュール情報が前記すでに登録されているスケジュール情報に対応して表示されるように自動調整される、スケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0022】
本発明により、新たに登録するスケジュールが、すでに登録されているスケジュールと重複する場合、ダブルブッキングか、またはすでに登録されているスケジュールに関連するスケジュール(上位スケジュールまたは下位スケジュール)の登録なのかを、ユーザが設定することが出来る。また、新たに登録するスケジュールが関連するスケジュールである場合には、すでに登録されているスケジュールに対応して表示されるように自動調整されるため、ユーザが手動で調整する割合を減らすことができ、利便性が向上する。
【0023】
なおここで対応して表示されるとは、好ましくは、新たに登録するスケジュールがすでに登録されているスケジュールの下位スケジュールとして関連づけられる場合には、新たに登録するスケジュールを示す矩形領域がすでに登録されているスケジュールを示す矩形領域の内部に包含される(内包される)ように表示されることであり、逆に、新たに登録されるスケジュールがすでに登録されているスケジュールの上位スケジュールとして関連づけられる場合には、新たに登録するスケジュールを示す矩形領域がすでに登録されているスケジュールを示す矩形領域を内包するように表示されることである。
【0024】
また、前記スケジュール表示システムは、さらに、仮のスケジュール情報を表示またはすでに登録されているスケジュール情報を非表示にするシミュレーション手段、を有するスケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0025】
本発明により、仮の暫定的なスケジュール情報を登録したり、あるスケジュールを一時的に登録されていない状態、すなわち非表示状態としたりすることが出来るため、空き時間の変化を視覚的に把握することが出来、より利便性の高いスケジュール表示システムを実現することが出来る。なお、このシミュレーション手段は、ほかのスケジュール情報と関連づけられて記憶されているスケジュール情報の非表示との指示を受け付けると、前記ほかの関連づけられたスケジュール情報を非表示とし、または、前記ほかの関連づけられたスケジュール情報の時間帯を自動調整して表示させるようにしてもよい。
【0026】
また、前記スケジュール表示システムは、さらに、前記新たなスケジュール情報の登録もしくは前記すでに登録されているスケジュール情報の削除に応じて、または表示データの拡大もしくは縮小指示に応じて、前記表示領域を拡張または縮小する表示領域変更手段、を有するスケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0027】
本発明により、スケジュール表示の際に、文字サイズの拡大・縮小等の変更を行っても、常に各スケジュールについて適切な表示領域を確保することが出来るので、登録スケジュールの視認性を妨げることがない。
【0028】
上述の第1の発明は、本発明のプログラムをコンピュータで実行させることにより実現できる。すなわち、少なくとも一台以上のコンピュータを、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段、所定の記憶領域に記憶するスケジュール情報に基づいて、そのスケジュールを、そのスケジュール情報における開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段、として機能させるスケジュール管理プログラムであって、前記スケジュール表示手段は、前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール管理プログラムのように構成することも出来る。
【発明の効果】
【0029】
本発明によって、視認性が向上したスケジュール表示システムが可能となる。特にスケジュールが重複した場合などに、その視認性の向上が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明のスケジュール表示システム1のシステム構成の概念図の一例を図1に示す。
【0031】
スケジュール表示システム1は、アプリケーションサーバ2に備えられるサーバモジュールと、データベースサーバ3に備えられる各種データとにより構成される。なお本発明のスケジュール表示システム1がアプリケーションサーバ2とデータベースサーバ3とにより構成される場合を示したが、一台以上のサーバ(コンピュータ端末も含む。以下同様)によって構成されていればよい。また各サーバの各機能は適宜配置することが出来、複数のサーバに分散配置しても良いし、一台のサーバで実行させても良い。
【0032】
スケジュール表示システム1は、本発明の処理を制御するサーバ上で実現される。図2にサーバのハードウェアの概念図を模式的に示す。これらのサーバには、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置10と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置11とを少なくとも有している。サーバ上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置10に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置11に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置11から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置10における処理に用いる。当該サーバには、演算装置10の処理結果や記憶装置11に記憶する情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置14、キーボードやマウスやテンキーなどの入力装置13、ディスプレイなどの表示装置12を有していても良い。
【0033】
本発明における各機能(各手段)は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。また各機能は、一または複数のプログラムやモジュール、装置等により処理することも可能である。
【0034】
データベースサーバ3は、スケジュール情報テーブル31と、スケジュール配置決定用テーブル32とを有する。なおデータベースサーバ3では各テーブルによりデータを格納する場合を示しているが、テーブル形式でなくてもデータを格納(記憶)出来るのであれば、如何なる方式であっても良い。
【0035】
スケジュール情報テーブル31は、各ユーザ(社員など)のスケジュール情報を格納しているテーブルである。スケジュール情報には、スケジュールの件名、開始時刻、終了時刻を含み、さらにスケジュールの内容、ユーザID(スケジュールの登録を行ったユーザの識別情報)などの当該スケジュールの登録者を識別する情報、スケジュールIDなどのスケジュールを識別する情報、スケジュールの優先度を示す情報などが含まれていても良い。また場合によってはスケジュール間の関連づけを示す関連づけ情報、当該スケジュールを表示する際の色情報などを含んでいても良い。スケジュール情報テーブル31の一例を模式的に図4に示す。
【0036】
スケジュールIDは、スケジュールを識別し、特定するための情報であって、さらに当該スケジュール情報の上下関係(親子関係)を識別可能なように割り当てられていても良い。また、新規スケジュールを登録する際には、そのスケジュールの優先度に応じて、すでに登録されているスケジュールには包含させず、優先して登録し、すでに登録しているスケジュール情報を分割させて登録するようにしても良い。これによって、優先度の高いスケジュールを割り込ませるときに、すでに登録されているスケジュールを手動で調整する必要性がなくなる。また優先度と色情報とを対応させることによって、優先度を高くした場合、自動的に強調表示を示す色情報で表示されるように構成することも出来る。これによって、視認性を向上させることが出来る。
【0037】
スケジュール配置決定用テーブル32は、表示領域に表示するスケジュールを描画するためのテーブルであり、クライアント端末4の表示装置12に表示される表示領域のx軸(時間軸)、y軸(x軸と交差する軸であり、たとえば縦幅を示す)にそれぞれ対応させた単位時間情報と、段情報とのマトリックスからなり、各セルに格納されたフラグ(0,1など)により当該時間帯におけるスケジュール登録の有無、y軸方向の表示位置を特定するテーブルである。図5にスケジュール配置決定用テーブル32の一例を模式的に示す。図5の例では、フラグ「0」は当該時間帯にスケジュールが登録されていないことを示し、フラグ「1」は当該時間帯にスケジュールが登録されていることを示す。スケジュール配置決定用テーブル32は、一時的にメモリなどの記憶装置11に展開されても良いし、常に展開していても良い。
【0038】
単位時間情報は1時間、30分、15分、1分間隔など、特に限定しないが、詳細なスケジュール管理と処理速度とのバランスから15分間隔であることが好ましい。
【0039】
アプリケーションサーバ2は、登録受付手段21とスケジュール表示手段22と表示領域変更手段23とスケジュール配置決定用テーブル生成手段24とを有する。
【0040】
登録受付手段21は、ユーザが使用するコンピュータ端末(以下、「クライアント端末4」という)から、新たなスケジュールの登録を行う登録指示情報を受け取る。また受け付けた登録指示情報に基づいて、新たなスケジュールをスケジュール情報テーブル31に登録する。
【0041】
スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、スケジュール情報テーブル31に基づいて、スケジュール表示を行う際のスケジュール配置決定用テーブル32を生成する。すなわちスケジュール情報テーブル31に記憶している当該ユーザのスケジュール情報を抽出し、そのスケジュール情報に基づいて、開始時刻から終了時刻までのマトリックスにフラグを立てる。また同時間帯に複数のスケジュールが重複している場合には、新たに「段」を生成し、その新たに生成した段に、当該スケジュールの開始時刻から終了時刻までのマトリックスにフラグを立てる。
【0042】
またスケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、登録受付手段21によってすでに登録されているスケジュールがあることを検出した場合、それらのうち、もっとも開始時刻が遅いスケジュールに包含されるように新しいスケジュール情報を表示する。すなわち、登録受付手段21で受け取った新たなスケジュールについて、すでに登録されているスケジュール情報と重複する場合には、当該あらたなスケジュール情報が登録されたスケジュール情報テーブル31に基づいて、スケジュール配置決定用テーブル32の最下段の下に新たな段を生成し、そこに当該新たなスケジュールの開始時刻から終了時刻までのフラグを立てて格納する。これによって、スケジュール配置決定用テーブル32に新たなスケジュールのフラグが格納されて更新される。
【0043】
スケジュール表示手段22は、スケジュール配置決定用テーブル32に基づいてスケジュールの表示処理を行う。すなわち、スケジュール表示手段22は、スケジュール配置決定用テーブル32にスケジュールがあることを示すフラグが格納されたセルに対応する表示領域内の座標群を上辺とし、表示領域内の所定の共通基準線を下辺とする矩形を描画して新スケジュールを表示する。この一例を模式的に示すのが図6である。
【0044】
スケジュール配置決定用テーブル32のセルと表示領域内の座標群との対応は、図5と図6の関係のように、スケジュール配置決定用テーブル32の「段」の位置と表示領域における上下関係の位置とが対応するようになっていることがより好ましいが、少なくともあるスケジュールの時間帯・件名等が、それより開始時間が遅い重複する他のスケジュールによって隠れることがないように、時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して所定単位ずらして表示されることが好ましい。好ましい所定単位の例としては、表示幅単位が挙げられる。表示幅単位とは、その1単位が、スケジュールに表示されている表示フォントを充分に視認できるサイズ(ピクセル数)であり、1表示幅単位はその時点で表示されている表示フォントサイズの2倍を表示することができるサイズであることが好ましい。
【0045】
また本明細書において「包含」とは、あるスケジュールが、別のスケジュールの内部に完全に含まれる関係(内包されて表示される場合、例えば図6の7:30開始スケジュールと8:00開始スケジュールとの関係)のみならず、その一部が含まれる関係(例えば図6の7:00開始スケジュールと7:15分開始スケジュールとの関係)も含む。
【0046】
なお共通基準線は、図6のように表示領域の下限より上方に設けても良いし、表示領域の下限であってもよい。共通基準線を下限よりも上方に設けることにより表示領域内に空間が表示され、スケジュール登録が行いやすくなる。
【0047】
このように共通基準線を用いて矩形領域を描画することによって、各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させることが出来るため、当該共通の一辺である共通基準線を確認すればスケジュールの空き状況が一目瞭然として確認することが出来る。つまり従来のスケジュールの管理システムでは、複数のスケジュールが存在する場合には、たとえば図17に示すように、それらが異なる矩形領域で表示されていたため、どこの時間帯のスケジュールが空いているのかをすぐには把握しにくい。しかし本発明のスケジュール表示システム1のように共通基準線を基準とした各スケジュールの矩形領域を描画することによって、共通基準線を確認すれば、ユーザはスケジュールの空き状況をすぐに認識し、理解することが出来る。図17の従来のスケジュールの表示を、共通基準線を用いた本発明のスケジュール表示とした場合を図18に示す。
【0048】
なお表示領域を2次元表示で表す場合には図6のようになるが、z軸を用いて奥行きによって包含を表示するようにしても良い。また、すべてのスケジュールを包含表示するのではなく、関連づけられたスケジュールのみを包含表示するようにしても良い。これによって、関連づけられたスケジュールと、ダブルブッキングや他人のスケジュール等の関連づけられていないスケジュールとを簡単に区別できるので、スケジュールの視認性がより高まることとなる。
【0049】
なお本発明は、複数の利用者のスケジュールを同時に表示する、いわゆるグループスケジュール表示にも適用できる。この場合、各個人のスケジュール登録状況を合算した情報を示す領域(例えば、図19の登録空状況バー表示)をさらに表示することが好ましい。各個人のスケジュール登録状況の合算は、例えば各個人のスケジュール配置決定用情報テーブルのフラグを抽出、合算(例えばフラグに0、1を用いているときには論理和を取る)することで行うことができる。
【0050】
このように構成することにより、例えば、複数の社員が会議に出席する場合に、各社員の空き時間を調整し、会議スケジュールを登録する操作を簡便に行うことができる。すなわち、まず、各社員のスケジュールを一覧表示させ、登録空き状況バーを確認して、その中から空き時間を探す。空き時間があれば、そこにスケジュールを登録することになる。空き状況が全くまたは殆どないなどの場合は、前述のシュミレーション機能を用いて、参加予定社員の特定の予定(例えば重要でない予定)を非表示または変更したり(図19、図20)、特定の参加予定社員(例えば参加必須ではない社員)を外したり(図21、図22)などして、会議スケジュールを登録しうる時間帯を簡便に調整することができる。
【0051】
表示領域変更手段23は、新たなスケジュールの登録やすでに登録されているスケジュールの削除に応じて、またはユーザによる表示データの拡大・縮小指示に応じて、スケジュールの視認性を低下させずに表示領域を拡張・または縮小する。
【実施例1】
【0052】
次に本発明のスケジュール表示システム1の処理プロセスの一例を図3のフローチャート、図1の概念図を用いて説明する。なお本実施例では、スケジュール情報テーブル31にすでにスケジュールA、スケジュールB、スケジュールCが図4に示すように登録されており、そこに新たにスケジュールD(開始時刻「2008年8月21日 8:00」、終了時刻「2008年8月21日 8:30」)を登録し、表示を行う場合を説明する。
【0053】
まず新たなスケジュールDを登録するユーザは、クライアント端末4からスケジュール表示システム1に対して所定の方法でアクセスし、新たなスケジュールの登録操作を行う。
【0054】
たとえばスケジュールを表示する画面に表示された表示領域上で、登録したいスケジュールの開始時刻(ここでは「8:00」)をマウスなどの入力装置13により指定し、終了時刻(ここでは「8:30」)までドラッグする。またこの際に、スケジュールの件名、内容、優先度等の、スケジュールに関する情報をあわせて入力し、新たなスケジュール情報(スケジュールDのスケジュール情報)として登録指示を行う。
【0055】
この登録指示を登録受付手段21で受け付けると(S100)、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、スケジュール情報テーブル31に格納している各スケジュール情報に基づいて、スケジュール配置決定用テーブル32を生成する(S110)。
【0056】
具体的には、新たなスケジュール情報の登録を行ったユーザのユーザIDなどに基づいて、当該ユーザIDを含むスケジュール情報をスケジュール情報テーブル31から抽出する。ここではスケジュール情報テーブル31が図4なので、スケジュールA、スケジュールB、スケジュールCを抽出することとなる。
【0057】
そして各スケジュールのスケジュール情報における開始時刻、終了時刻に基づいてスケジュール配置決定用テーブル32を生成する。
【0058】
まずスケジュールAの開始時刻が7:00、終了時刻が8:00なので、7:00から8:00までの間、スケジュールがあることを示すフラグを立て、それ以外の時間帯をスケジュールがないことを示すフラグを立てる。そしてスケジュールBの開始時刻が7:15、終了時刻が8:15である。従ってスケジュールAと重複していることから、新たな段を生成し、その段に、7:15から8:15までの間、スケジュールがあることを示すフラグを立て、それ以外の時間帯をスケジュールがないことを示すフラグを立てる。同様にスケジュールCの開始時刻が7:30、終了時刻が9:00である。従って、スケジュールA、スケジュールBと重複していることから、新たな段を生成し、その段に、7:30から9:00間での間、スケジュールがあることを示すフラグを立て、それ以外の時間帯をスケジュールがないことを示すフラグを立てる。このようにして生成したスケジュール配置決定用テーブル32が図5である。
【0059】
スケジュール配置決定用テーブル32のより詳細な処理を説明する。
【0060】
まず、別途、ユーザがあらかじめ設定したスケジュール表示時間帯(たとえば6時〜23時、7時〜22時、9時〜18時など)を所定単位時間(たとえば15分)で分割する。このようにスケジュール配置決定用テーブル32の単位時間の項目を決定し、スケジュール配置決定用テーブル32のテンプレートを生成する。
【0061】
次に、スケジュール情報テーブル31から特定の日付(新たなスケジュール情報の登録を行われた日付、スケジュールの表示要求が行われた日付など)のスケジュール情報を抽出し、生成したスケジュール配置決定用テーブル32のテンプレートの各セルのフラグを立てる。
【0062】
すなわち、まず抽出された特定日付のスケジュール群のうち、テンプレートの単位時間項目のうちもっとも早い時間単位に含まれる開始時刻を持つスケジュールを抽出し、終了時刻が含まれるセルまで順にフラグを立てる。次に、その次に早い時間単位に含まれる開始時刻を持つスケジュールを抽出するが、すでにこの時間単位のセルにはフラグが立っているため、スケジュール配置決定用テーブル32のテンプレートの段(行)を下げて、同様に順にフラグを立てる。この処理を抽出した特定日付のスケジュール群について繰り返すことでスケジュール配置決定用テーブル32を生成する。
【0063】
また登録受付手段21は、受け付けた新たなスケジュール情報(スケジュールDのスケジュール情報)をスケジュール情報テーブル31に格納する(S120)。この状態を模式的に示すのが図7である。なおこの処理は、スケジュール配置決定用テーブル32が生成された後に行われることが好ましい。
【0064】
新たなスケジュール情報がスケジュール情報テーブル31に格納されると、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、新たに格納されたスケジュール情報に基づいて、上述と同様に、スケジュール配置決定用テーブル32を更新する(S130)。この状態を模式的に示すのが図8である。
【0065】
S130における更新の処理は以下のように行われる。すなわち、新たに登録されたスケジュールDは、その開始時間帯が8:00〜8:14の間にあるため、そのセルを特定する。しかしすでに第1段から第3段まではフラグが立っている(スケジュールが重複している)ため、一段下げて4段目にフラグを立てる。そして上述と同様に終了時刻である8:30までフラグを立てる。
【0066】
以上のようにして更新されたスケジュール配置決定用テーブル32の段の数から、スケジュール表示手段22は、クライアント端末4の表示装置12における画面に表示される、表示領域のy軸方向の幅が算出する。すなわち、スケジュール配置決定用テーブル32の段の数に対応する表示幅単位からなるy軸方向の幅を算出する(S140)。
【0067】
なお表示幅単位とは、その1単位が、スケジュールに表示されている表示フォントを充分に視認できるサイズ(ピクセル数)であり、1表示幅単位はその時点で表示されている表示フォントサイズの2倍を表示することができるサイズであることが好ましい。
【0068】
そしてスケジュール表示手段22は、スケジュール配置決定用テーブル32の、スケジュールがあることを示すフラグのセルに基づいて、表示領域においてスケジュールを示す矩形の上辺にあたる座標群を算出し、この上辺の各座標をy軸の下方向に共通基準線まで延伸して形成される矩形(上辺と、この上辺を共通基準線に射影してなる下辺とから形成される矩形)を描画するためのデータを生成する(S150)。描画データの一例を図9に示す。
【0069】
この生成した描画データを、スケジュール表示手段22はクライアント端末4に送信することによって(S160)、クライアント端末4の表示装置12の画面において表示させる。
【0070】
さらに、図9に示す描画データを含む画面において、たとえばユーザが文字サイズを大きくする要求を行った場合、スケジュール情報テーブル31、スケジュール配置決定用テーブル32に対する処理は行われないが、表示領域変更手段23は、文字サイズに応じた表示幅単位を再計算し、これにスケジュール配置決定用テーブル32の段数を乗じて表示領域の幅を再度算出する。そして上述と同様に、スケジュールを示す矩形を描画するデータを再度生成し、当該描画データをクライアント端末4に送信することによって、クライアント端末4の表示装置12の画面において、再表示させる。ユーザが文字サイズを小さくする要求を行った場合も同様である。
【0071】
以上のような処理により、多数のスケジュールが重複登録される場合であっても、視認性を向上させることが出来、また必要最小限の表示スペースで表示を行うことが可能となる。
【実施例2】
【0072】
次に、各スケジュールのグルーピングを行う場合を説明する。まず新たなスケジュールを登録するユーザは、実施例1と同様の操作を行い、スケジュールの件名、内容、優先度、関連づけの有無等の登録指示を行う。実施例1と同様に、登録受付手段21がスケジュール登録情報を受け付け(S100)、すでにスケジュール情報テーブル31に登録されているスケジュールに基づいて、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24がスケジュール配置決定用テーブル32を生成する(S110)。そしてスケジュール表示手段22が、当該新しいスケジュール情報をスケジュール情報テーブル31に格納する(S120)。
【0073】
本実施例ではユーザがほかのスケジュールとの関連づけ、たとえば2008年8月27日9:00〜12:00「調査対象の特定」との関連づけを指定しているので、この指定された関連づけ情報は、スケジュール情報テーブル31のスケジュールIDとして格納される。
【0074】
この際のスケジュール情報テーブル31の一例を図10に示す。
【0075】
本実施例では、関連づけの有無の情報をスケジュールID自体に持たせている。すなわち、スケジュールID21の下位のスケジュールをID211で表し、上位スケジュールをID2で表している。なお、スケジュールIDそのもので関連づけの有無の情報を示すのではなく、関連づけを示すテーブルやフラグなどを持つようにしても良い。
【0076】
このようにして新しいスケジュール情報をスケジュール情報テーブル31に格納すると、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、実施例1と同様にスケジュール配置決定用テーブル32を更新する(S130)。この際のスケジュール配置決定用テーブル32の一例を図12に示す。
【0077】
なお、あるスケジュールへの関連づけが指示された新規登録スケジュールの時間帯が、関連づけられるスケジュールの時間帯と整合しない場合(たとえば図10の新規登録スケジュールID211が、スケジュールID21の下位スケジュールと指示されたにもかかわらず、スケジュールID21の時間帯9:00〜12:00に内包されない場合、たとえば9:00〜13:00と指示された場合)は、整合するように新規登録スケジュール、またはすでに登録されているスケジュールの時間帯が一致または内包するように自動的に調整する構成を備えていても良い。
【0078】
そしてスケジュール表示手段22は、実施例1と同様に、表示領域のy軸方向の幅を決定し(S140)、表示領域にスケジュールを示す矩形を描画するためのデータを生成する(S150)。スケジュール表示手段22は、この生成された描画用データをクライアント端末4に送信し(S160)、クライアント端末4の表示装置12では、図11に示すように内包表示が行われる。
【0079】
このように、本実施例によれば、登録しようとするスケジュールがすでに登録されているスケジュールと重複するような場合でも、ダブルブッキングかまたはすでに登録されているスケジュールに関連するスケジュール(下位スケジュール)の登録なのかをユーザが指定することができる。スケジュールを関連付けることにより、簡易的な工程管理を行うことができるため、例えば登録スケジュール情報に基づいた時間集計作業などに好適である。
【0080】
また、関連するスケジュールを指示して新規登録する場合には、上位とするスケジュールに内包され、または下位とするスケジュールを内包するように自動調整されて登録されるので、利用者が手動で調整することがなく、スケジュール登録が簡便となる。また、関連付けられたスケジュールを変更する場合でもシステムが自動でまとめて変更するため、スケジュール変更が簡便となる。
【実施例3】
【0081】
次にスケジュールを仮に削除したり、登録したりするなど、いわばスケジュールのシミュレーションを行う場合を説明する。本実施例では図11における「2008年8月27日9:00〜10:30」のスケジュールを非表示にする場合を説明する。また図14に本実施例の場合の処理プロセスの一例を示す。
【0082】
登録されたスケジュールのうち一部を非表示にしてスケジューリングを試行しようとするユーザは、クライアント端末4からスケジュール表示システム1を操作し、所定の操作を行うことで、メニューからシミュレーション機能を選択し、図13(a)に模式的に示すように、表示領域上の非表示にしたいスケジュール(本実施例では「2008年8月27日9:00〜10:30」のスケジュール)をマウスなどの入力装置13で指定する。
【0083】
スケジュール表示システム1はこの非表示要求を受け(S200)、スケジュール情報テーブル31(図10)に登録されているID211に関連付けられた他のスケジュール情報(ID2、ID21のスケジュール情報)を抽出する。スケジュール表示システム1は、一旦、(1)ID2、ID21のスケジュール情報も非表示にするか、(2)ID211の時間帯の部分を縮小するか(本実施例ではID2、ID21のスケジュールの開始時刻を10:30とするか)、あるいは(3)ID211の予定時刻を前倒しする(本実施例ではID2、ID21とも開始時刻を変えず、終了時刻のみそれぞれ13:30、10:30とする)か、等の確認通知をユーザに行う。
【0084】
本実施例は上記(1)の関連する全てのスケジュールを削除する指示がユーザよりなされた場合であり、システムはID2、ID21、ID211を削除した仮スケジュール情報テーブルを生成する(S210)。仮スケジュール情報テーブルの一例を図15に示す。
【0085】
スケジュール表示システム1のスケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、実施例1と同様に、仮スケジュール情報テーブルに従って、仮スケジュール配置決定用テーブルを生成する(S220)。仮スケジュール配置決定用テーブルの一例を図16に示す。
【0086】
なお上述の仮スケジュール情報テーブル、仮スケジュール配置決定用テーブル(以下、これらをあわせて「仮テーブル」という)は、シミュレーションのために一時的に生成されるテーブルである。この仮テーブルはスケジュール情報テーブル31、スケジュール配置決定用情報テーブル32(以下、これらをあわせて「実テーブル」という)と別に記憶されていればよく、例えば、クライアント端末4の記憶装置11に格納されていてもよいし、データベースサーバ3の記憶装置11に格納されていてもよい。
【0087】
すなわち、シミュレーションは、クライアント端末4に仮テーブル及び処理手段を有してクライアント端末4で処理されてもよいし、仮テーブルをデータベースサーバ3に格納してサーバ側で処理されてもよい。クライアント端末4で処理される場合は、サーバとクライアント端末4の間の通信量を極小化できる。
【0088】
サーバ側に仮テーブルを有する場合は、スケジュール表示システム1以外のシステムとの連携を行って、当該別のシステムのデータを用いてシミュレーションを行うときなどに好適である。本実施例は仮テーブルをクライアント端末4に格納し、実テーブルをデータベースサーバ3に格納する例である。
【0089】
また、仮テーブルを生成した場合は、実テーブルに書き込みがされないように実テーブルをロックしてもよいし、「調整中実テーブル」として仮テーブル生成時の実テーブルが実テーブルとは別に保存され、シミュレーションが終了した際に、シミュレーション中に新たに登録、変更、削除等されたスケジュール情報を同期するか否かの確認画面を利用者に通知した上で、実テーブルとの同期を行うようにしてもよい。これらにより、シミュレーション中に他人から予定を登録されることを防止でき、あるいはシミュレーション中に登録されたスケジュールの取り扱いを利用者が決定することができる。
【0090】
スケジュール表示手段22は、実施例1と同様に、表示領域のy軸方向の幅を決定し(S230)、表示領域のスケジュールを示す矩形を描画するための描画データを生成する(S230)。生成した描画データはスケジュール表示手段22がクライアント端末4に送信し(S240)、クライアント端末4の表示装置12の画面において図13(b)に示すような表示が行われる。
【0091】
なお、非表示にしたスケジュールを再度表示させる場合は、仮テーブルを破棄して実テーブルに基づいて実施例1と同様に再処理を行う。また、非表示にした状態で仮登録がなされる場合は、仮テーブル上に仮登録データが格納され、この仮テーブルに基づいて実施例1と同様に処理を行う。さらに、上述のように非表示および仮登録されたシミュレーションスケジュールを確定させる(実データに反映させる)場合は、仮テーブルを実テーブルに上書きして、上書きした実テーブルに基づいて実施例1と同様に処理を行う。
【0092】
このように、本実施例によれば、多数のスケジュールが重複登録されていても、非表示要求を行って関連付けられたスケジュールを含めて選択的に非表示とすることができる。本実施例ではシミュレーション機能として非表示の場合について記載しているが、上記のとおり仮テーブルを用いることでスケジュールを仮登録することも可能である。このように非表示・仮登録を行い、何通りかシミュレーションすることで効率的なスケジューリングを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明のスケジュール表示システム1を用いることによって、視認性が向上したスケジュール表示システム1が可能となる。特にスケジュールが重複した場合などに、その視認性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明のシステム構成の一例を模式的に示す概念図である。
【図2】ハードウェア構成の一例を模式的に示す概念図である。
【図3】本発明の処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図4】スケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図5】スケジュール配置決定用テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図6】スケジュール表示手段によって表示される描画データの一例である。
【図7】スケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図8】スケジュール配置決定用テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図9】スケジュール表示の一例である。
【図10】実施例2のスケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図11】実施例2のスケジュール表示の一例である。
【図12】実施例2のスケジュール配置決定用テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図13】実施例3のスケジュール表示の一例である。
【図14】実施例3の処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図15】実施例3のスケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図16】実施例3のスケジュール表示の一例である。
【図17】従来のスケジュール表示の一例である。
【図18】従来のスケジュール表示(図17)を本発明を用いて表示した場合のスケジュール表示の一例である。
【図19】グループスケジュール表示の一例である。
【図20】グループスケジュール表示のほかの一例である。
【図21】グループスケジュール表示のほかの一例である。
【図22】グループスケジュール表示のほかの一例である。
【符号の説明】
【0095】
1:スケジュール表示システム
2:アプリケーションサーバ
3:データベースサーバ
4:クライアント端末
10:演算装置
11:記憶装置
12:表示装置
13:入力装置
14:通信装置
21:登録受付手段
22:スケジュール表示手段
23:表示領域変更手段
24:スケジュール配置決定用テーブル生成手段
31:スケジュール情報テーブル
32:スケジュール配置決定用テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明はスケジュール表示システムに関する。さらに詳細には、複数のスケジュールを表示させる際に、その視認性を向上させて表示させるスケジュール表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業などの組織では、そこで働く社員(社員には正社員のほかにも契約社員、派遣社員、アルバイト、嘱託などが含まれ、当該組織で働く者であればよい)のスケジュールを管理するために、スケジュールを管理して表示させるシステムが導入されていることが多い。このようなスケジュール管理システムでは、各社員のスケジュールが一目で分かるように視認性の良さが求められているが、視認性を低下させる原因が存在する。
【0003】
スケジュールを表示する際に視認性が低下する主要な原因としては、複数のスケジュールが重複して表示される場合がある。つまり同一時間帯に複数のスケジュールが入っている場合、スケジュールが入っていることを示す情報が単に順列的に表示されていることが多いので、どの時間帯にどのスケジュールが入っているのかを一目で認識することが難しい。
【0004】
そこで従来では下記特許文献1や特許文献2に記載のように、スケジュールが重複した場合にその視認性を向上させるシステムが存在している。
【0005】
特許文献1のシステムでは、スケジュールの文字情報を表示する際に、表示する文字情報がほかの文字情報に重ならない行に移動させて表示を行うシステムである。
【0006】
また特許文献2のシステムでは、時間帯が重複してスケジュールが登録されている場合に、現在時刻とスケジュールの開始時刻から最前面に表示する最適なスケジュールを判定し、かつ、ユーザが設定したルール情報に従って、ユーザによってより重要なスケジュールを最前面に表示させるシステムである。
【0007】
【特許文献1】特開平8−30675号公報
【特許文献2】特開2003−150567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
スケジュール表示システムで頻繁に行われる操作としては、自分が登録したスケジュールや他人によって登録されたスケジュールなど、多数のスケジュールがすでに登録されている場合に、そこから空き時間を見つけ、新たなスケジュールを登録する操作がある。この場合、多数のスケジュールが表示されている中から空き時間を探し、スケジュールを登録することとなるが、重複したスケジュールの数が多い場合、空き時間を探すのが困難となる。従って空き時間がどこなのか、を一目で把握できるような視認性の良いスケジュール表示システムが望まれている。
【0009】
特許文献1のシステムを用いた場合、文字情報同士の重複表示は解消されるが、スケジュールの設定を行う際に重要な、複数のスケジュールの中から、どこに空き時間があるかをすぐに把握することは出来ない。
【0010】
また特許文献2のシステムの場合、ユーザに最適と思われるスケジュールを表示しているだけなので、その精度に問題があるし、また空き時間を把握することも難しい。
【0011】
つまり上述の各特許文献のように、従来のスケジュール管理システムでは、多数のスケジュールが重複した場合に、どこに空き時間があるのか、といったことを探す際に視認性に問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで本発明者は、上記課題に鑑み、視認性を向上させたスケジュール表示システムを発明した。
【0013】
第1の発明は、スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、前記スケジュール表示システムは、スケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を、そのスケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、前記スケジュール表示手段は、前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
【0014】
本発明のように構成することで、ユーザはスケジュールが埋まっている時間帯を一目で把握することが出来る。すなわち、時間帯が重複するスケジュールがある場合には、矩形領域で表示される各スケジュールの一辺が共通しているため、当該一辺を参照すれば、どの時間帯が空いているかを容易に理解することが可能となる。
【0015】
上述の発明において、以下のように構成することも出来る。すなわち、前記スケジュール表示手段は、さらに、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して所定単位ずらした位置に、前記重複したスケジュールのうち、開始時刻が遅いスケジュールを表示させる、スケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0016】
本発明のように構成することで、重複するスケジュールであっても、スケジュールがずらされて表示されるので、スケジュールの件名や時間帯等の、スケジュールがあることを示す矩形領域に表示される情報の視認性を良好に保つことが出来る。なおスケジュールの表示位置のずれは、スケジュールが横表示の場合(横軸が時間を表す軸である場合)には所定単位だけ上方向または下方向にずらされることになり、スケジュールが縦表示の場合(縦軸が時間を表す軸である場合)には所定単位だけ左方向または右方向にずらされる。
【0017】
第2の発明は、スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、前記スケジュール表示システムは、開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、所定の単位時間ごとに区切られた時間軸を一軸とするマトリックスに、スケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール情報を表示させるためのスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、前記抽出したスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納し、前記スケジュール表示手段は、前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
【0018】
上述の第1の発明は、本発明のように構成しても同様の技術的効果を得ることが出来る。すなわち、時間帯が重複するスケジュールがある場合には、矩形領域で表示される各スケジュールの一辺が共通しているため、当該一辺を参照すれば、どの時間帯が空いているかを容易に理解することが可能となる。
【0019】
第3の発明は、単位時間ごとに区切られた時間軸と前記時間軸に垂直なほかの一軸とからなるマトリックスを用いてスケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、前記スケジュール表示システムは、開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール情報を表示させるスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、前記抽出したスケジュール情報のうち、前記マトリックスのセルにスケジュールの有無を格納したスケジュール情報の時間帯と重複する時間帯のスケジュール情報がある場合には、その重複したスケジュール情報は、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を生成し、前記スケジュール情報記憶手段に、新たなスケジュール情報が格納されると、その新たなスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を更新し、前記スケジュール表示手段は、前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の下辺として表示させる、スケジュール表示システムである。
【0020】
上述の第1の発明、第2の発明は、本発明のように構成しても同様の技術的効果を得ることが出来る。すなわち、時間帯が重複するスケジュールがある場合には、矩形領域で表示される各スケジュールの一辺を共通した下辺としているため、当該下辺を参照すれば、どの時間帯が空いているかを容易に理解することが可能となる。
【0021】
上述の発明において、前記スケジュール表示システムは、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されているスケジュール情報の時間帯と、登録しようとする新たなスケジュール情報との時間帯が重複する場合、前記すでに記憶されているスケジュール情報と前記新たなスケジュール情報との関連づけを行うかの確認画面を表示し、関連づけを行うことの情報を受け付けると、前記すでに記憶されているスケジュール情報と、前記新たなスケジュール情報とに、前記関連があることを示す情報を対応づけて前記スケジュール情報記憶手段に記憶させ、前記スケジュール表示手段は、前記新たなスケジュール情報に前記関連があることを示す情報が対応づけられている場合には、前記新たなスケジュール情報が前記すでに登録されているスケジュール情報に対応して表示されるように自動調整される、スケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0022】
本発明により、新たに登録するスケジュールが、すでに登録されているスケジュールと重複する場合、ダブルブッキングか、またはすでに登録されているスケジュールに関連するスケジュール(上位スケジュールまたは下位スケジュール)の登録なのかを、ユーザが設定することが出来る。また、新たに登録するスケジュールが関連するスケジュールである場合には、すでに登録されているスケジュールに対応して表示されるように自動調整されるため、ユーザが手動で調整する割合を減らすことができ、利便性が向上する。
【0023】
なおここで対応して表示されるとは、好ましくは、新たに登録するスケジュールがすでに登録されているスケジュールの下位スケジュールとして関連づけられる場合には、新たに登録するスケジュールを示す矩形領域がすでに登録されているスケジュールを示す矩形領域の内部に包含される(内包される)ように表示されることであり、逆に、新たに登録されるスケジュールがすでに登録されているスケジュールの上位スケジュールとして関連づけられる場合には、新たに登録するスケジュールを示す矩形領域がすでに登録されているスケジュールを示す矩形領域を内包するように表示されることである。
【0024】
また、前記スケジュール表示システムは、さらに、仮のスケジュール情報を表示またはすでに登録されているスケジュール情報を非表示にするシミュレーション手段、を有するスケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0025】
本発明により、仮の暫定的なスケジュール情報を登録したり、あるスケジュールを一時的に登録されていない状態、すなわち非表示状態としたりすることが出来るため、空き時間の変化を視覚的に把握することが出来、より利便性の高いスケジュール表示システムを実現することが出来る。なお、このシミュレーション手段は、ほかのスケジュール情報と関連づけられて記憶されているスケジュール情報の非表示との指示を受け付けると、前記ほかの関連づけられたスケジュール情報を非表示とし、または、前記ほかの関連づけられたスケジュール情報の時間帯を自動調整して表示させるようにしてもよい。
【0026】
また、前記スケジュール表示システムは、さらに、前記新たなスケジュール情報の登録もしくは前記すでに登録されているスケジュール情報の削除に応じて、または表示データの拡大もしくは縮小指示に応じて、前記表示領域を拡張または縮小する表示領域変更手段、を有するスケジュール表示システムのように構成することも出来る。
【0027】
本発明により、スケジュール表示の際に、文字サイズの拡大・縮小等の変更を行っても、常に各スケジュールについて適切な表示領域を確保することが出来るので、登録スケジュールの視認性を妨げることがない。
【0028】
上述の第1の発明は、本発明のプログラムをコンピュータで実行させることにより実現できる。すなわち、少なくとも一台以上のコンピュータを、新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段、所定の記憶領域に記憶するスケジュール情報に基づいて、そのスケジュールを、そのスケジュール情報における開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段、として機能させるスケジュール管理プログラムであって、前記スケジュール表示手段は、前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、スケジュール管理プログラムのように構成することも出来る。
【発明の効果】
【0029】
本発明によって、視認性が向上したスケジュール表示システムが可能となる。特にスケジュールが重複した場合などに、その視認性の向上が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明のスケジュール表示システム1のシステム構成の概念図の一例を図1に示す。
【0031】
スケジュール表示システム1は、アプリケーションサーバ2に備えられるサーバモジュールと、データベースサーバ3に備えられる各種データとにより構成される。なお本発明のスケジュール表示システム1がアプリケーションサーバ2とデータベースサーバ3とにより構成される場合を示したが、一台以上のサーバ(コンピュータ端末も含む。以下同様)によって構成されていればよい。また各サーバの各機能は適宜配置することが出来、複数のサーバに分散配置しても良いし、一台のサーバで実行させても良い。
【0032】
スケジュール表示システム1は、本発明の処理を制御するサーバ上で実現される。図2にサーバのハードウェアの概念図を模式的に示す。これらのサーバには、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置10と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置11とを少なくとも有している。サーバ上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置10に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置11に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置11から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置10における処理に用いる。当該サーバには、演算装置10の処理結果や記憶装置11に記憶する情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置14、キーボードやマウスやテンキーなどの入力装置13、ディスプレイなどの表示装置12を有していても良い。
【0033】
本発明における各機能(各手段)は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。また各機能は、一または複数のプログラムやモジュール、装置等により処理することも可能である。
【0034】
データベースサーバ3は、スケジュール情報テーブル31と、スケジュール配置決定用テーブル32とを有する。なおデータベースサーバ3では各テーブルによりデータを格納する場合を示しているが、テーブル形式でなくてもデータを格納(記憶)出来るのであれば、如何なる方式であっても良い。
【0035】
スケジュール情報テーブル31は、各ユーザ(社員など)のスケジュール情報を格納しているテーブルである。スケジュール情報には、スケジュールの件名、開始時刻、終了時刻を含み、さらにスケジュールの内容、ユーザID(スケジュールの登録を行ったユーザの識別情報)などの当該スケジュールの登録者を識別する情報、スケジュールIDなどのスケジュールを識別する情報、スケジュールの優先度を示す情報などが含まれていても良い。また場合によってはスケジュール間の関連づけを示す関連づけ情報、当該スケジュールを表示する際の色情報などを含んでいても良い。スケジュール情報テーブル31の一例を模式的に図4に示す。
【0036】
スケジュールIDは、スケジュールを識別し、特定するための情報であって、さらに当該スケジュール情報の上下関係(親子関係)を識別可能なように割り当てられていても良い。また、新規スケジュールを登録する際には、そのスケジュールの優先度に応じて、すでに登録されているスケジュールには包含させず、優先して登録し、すでに登録しているスケジュール情報を分割させて登録するようにしても良い。これによって、優先度の高いスケジュールを割り込ませるときに、すでに登録されているスケジュールを手動で調整する必要性がなくなる。また優先度と色情報とを対応させることによって、優先度を高くした場合、自動的に強調表示を示す色情報で表示されるように構成することも出来る。これによって、視認性を向上させることが出来る。
【0037】
スケジュール配置決定用テーブル32は、表示領域に表示するスケジュールを描画するためのテーブルであり、クライアント端末4の表示装置12に表示される表示領域のx軸(時間軸)、y軸(x軸と交差する軸であり、たとえば縦幅を示す)にそれぞれ対応させた単位時間情報と、段情報とのマトリックスからなり、各セルに格納されたフラグ(0,1など)により当該時間帯におけるスケジュール登録の有無、y軸方向の表示位置を特定するテーブルである。図5にスケジュール配置決定用テーブル32の一例を模式的に示す。図5の例では、フラグ「0」は当該時間帯にスケジュールが登録されていないことを示し、フラグ「1」は当該時間帯にスケジュールが登録されていることを示す。スケジュール配置決定用テーブル32は、一時的にメモリなどの記憶装置11に展開されても良いし、常に展開していても良い。
【0038】
単位時間情報は1時間、30分、15分、1分間隔など、特に限定しないが、詳細なスケジュール管理と処理速度とのバランスから15分間隔であることが好ましい。
【0039】
アプリケーションサーバ2は、登録受付手段21とスケジュール表示手段22と表示領域変更手段23とスケジュール配置決定用テーブル生成手段24とを有する。
【0040】
登録受付手段21は、ユーザが使用するコンピュータ端末(以下、「クライアント端末4」という)から、新たなスケジュールの登録を行う登録指示情報を受け取る。また受け付けた登録指示情報に基づいて、新たなスケジュールをスケジュール情報テーブル31に登録する。
【0041】
スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、スケジュール情報テーブル31に基づいて、スケジュール表示を行う際のスケジュール配置決定用テーブル32を生成する。すなわちスケジュール情報テーブル31に記憶している当該ユーザのスケジュール情報を抽出し、そのスケジュール情報に基づいて、開始時刻から終了時刻までのマトリックスにフラグを立てる。また同時間帯に複数のスケジュールが重複している場合には、新たに「段」を生成し、その新たに生成した段に、当該スケジュールの開始時刻から終了時刻までのマトリックスにフラグを立てる。
【0042】
またスケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、登録受付手段21によってすでに登録されているスケジュールがあることを検出した場合、それらのうち、もっとも開始時刻が遅いスケジュールに包含されるように新しいスケジュール情報を表示する。すなわち、登録受付手段21で受け取った新たなスケジュールについて、すでに登録されているスケジュール情報と重複する場合には、当該あらたなスケジュール情報が登録されたスケジュール情報テーブル31に基づいて、スケジュール配置決定用テーブル32の最下段の下に新たな段を生成し、そこに当該新たなスケジュールの開始時刻から終了時刻までのフラグを立てて格納する。これによって、スケジュール配置決定用テーブル32に新たなスケジュールのフラグが格納されて更新される。
【0043】
スケジュール表示手段22は、スケジュール配置決定用テーブル32に基づいてスケジュールの表示処理を行う。すなわち、スケジュール表示手段22は、スケジュール配置決定用テーブル32にスケジュールがあることを示すフラグが格納されたセルに対応する表示領域内の座標群を上辺とし、表示領域内の所定の共通基準線を下辺とする矩形を描画して新スケジュールを表示する。この一例を模式的に示すのが図6である。
【0044】
スケジュール配置決定用テーブル32のセルと表示領域内の座標群との対応は、図5と図6の関係のように、スケジュール配置決定用テーブル32の「段」の位置と表示領域における上下関係の位置とが対応するようになっていることがより好ましいが、少なくともあるスケジュールの時間帯・件名等が、それより開始時間が遅い重複する他のスケジュールによって隠れることがないように、時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して所定単位ずらして表示されることが好ましい。好ましい所定単位の例としては、表示幅単位が挙げられる。表示幅単位とは、その1単位が、スケジュールに表示されている表示フォントを充分に視認できるサイズ(ピクセル数)であり、1表示幅単位はその時点で表示されている表示フォントサイズの2倍を表示することができるサイズであることが好ましい。
【0045】
また本明細書において「包含」とは、あるスケジュールが、別のスケジュールの内部に完全に含まれる関係(内包されて表示される場合、例えば図6の7:30開始スケジュールと8:00開始スケジュールとの関係)のみならず、その一部が含まれる関係(例えば図6の7:00開始スケジュールと7:15分開始スケジュールとの関係)も含む。
【0046】
なお共通基準線は、図6のように表示領域の下限より上方に設けても良いし、表示領域の下限であってもよい。共通基準線を下限よりも上方に設けることにより表示領域内に空間が表示され、スケジュール登録が行いやすくなる。
【0047】
このように共通基準線を用いて矩形領域を描画することによって、各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させることが出来るため、当該共通の一辺である共通基準線を確認すればスケジュールの空き状況が一目瞭然として確認することが出来る。つまり従来のスケジュールの管理システムでは、複数のスケジュールが存在する場合には、たとえば図17に示すように、それらが異なる矩形領域で表示されていたため、どこの時間帯のスケジュールが空いているのかをすぐには把握しにくい。しかし本発明のスケジュール表示システム1のように共通基準線を基準とした各スケジュールの矩形領域を描画することによって、共通基準線を確認すれば、ユーザはスケジュールの空き状況をすぐに認識し、理解することが出来る。図17の従来のスケジュールの表示を、共通基準線を用いた本発明のスケジュール表示とした場合を図18に示す。
【0048】
なお表示領域を2次元表示で表す場合には図6のようになるが、z軸を用いて奥行きによって包含を表示するようにしても良い。また、すべてのスケジュールを包含表示するのではなく、関連づけられたスケジュールのみを包含表示するようにしても良い。これによって、関連づけられたスケジュールと、ダブルブッキングや他人のスケジュール等の関連づけられていないスケジュールとを簡単に区別できるので、スケジュールの視認性がより高まることとなる。
【0049】
なお本発明は、複数の利用者のスケジュールを同時に表示する、いわゆるグループスケジュール表示にも適用できる。この場合、各個人のスケジュール登録状況を合算した情報を示す領域(例えば、図19の登録空状況バー表示)をさらに表示することが好ましい。各個人のスケジュール登録状況の合算は、例えば各個人のスケジュール配置決定用情報テーブルのフラグを抽出、合算(例えばフラグに0、1を用いているときには論理和を取る)することで行うことができる。
【0050】
このように構成することにより、例えば、複数の社員が会議に出席する場合に、各社員の空き時間を調整し、会議スケジュールを登録する操作を簡便に行うことができる。すなわち、まず、各社員のスケジュールを一覧表示させ、登録空き状況バーを確認して、その中から空き時間を探す。空き時間があれば、そこにスケジュールを登録することになる。空き状況が全くまたは殆どないなどの場合は、前述のシュミレーション機能を用いて、参加予定社員の特定の予定(例えば重要でない予定)を非表示または変更したり(図19、図20)、特定の参加予定社員(例えば参加必須ではない社員)を外したり(図21、図22)などして、会議スケジュールを登録しうる時間帯を簡便に調整することができる。
【0051】
表示領域変更手段23は、新たなスケジュールの登録やすでに登録されているスケジュールの削除に応じて、またはユーザによる表示データの拡大・縮小指示に応じて、スケジュールの視認性を低下させずに表示領域を拡張・または縮小する。
【実施例1】
【0052】
次に本発明のスケジュール表示システム1の処理プロセスの一例を図3のフローチャート、図1の概念図を用いて説明する。なお本実施例では、スケジュール情報テーブル31にすでにスケジュールA、スケジュールB、スケジュールCが図4に示すように登録されており、そこに新たにスケジュールD(開始時刻「2008年8月21日 8:00」、終了時刻「2008年8月21日 8:30」)を登録し、表示を行う場合を説明する。
【0053】
まず新たなスケジュールDを登録するユーザは、クライアント端末4からスケジュール表示システム1に対して所定の方法でアクセスし、新たなスケジュールの登録操作を行う。
【0054】
たとえばスケジュールを表示する画面に表示された表示領域上で、登録したいスケジュールの開始時刻(ここでは「8:00」)をマウスなどの入力装置13により指定し、終了時刻(ここでは「8:30」)までドラッグする。またこの際に、スケジュールの件名、内容、優先度等の、スケジュールに関する情報をあわせて入力し、新たなスケジュール情報(スケジュールDのスケジュール情報)として登録指示を行う。
【0055】
この登録指示を登録受付手段21で受け付けると(S100)、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、スケジュール情報テーブル31に格納している各スケジュール情報に基づいて、スケジュール配置決定用テーブル32を生成する(S110)。
【0056】
具体的には、新たなスケジュール情報の登録を行ったユーザのユーザIDなどに基づいて、当該ユーザIDを含むスケジュール情報をスケジュール情報テーブル31から抽出する。ここではスケジュール情報テーブル31が図4なので、スケジュールA、スケジュールB、スケジュールCを抽出することとなる。
【0057】
そして各スケジュールのスケジュール情報における開始時刻、終了時刻に基づいてスケジュール配置決定用テーブル32を生成する。
【0058】
まずスケジュールAの開始時刻が7:00、終了時刻が8:00なので、7:00から8:00までの間、スケジュールがあることを示すフラグを立て、それ以外の時間帯をスケジュールがないことを示すフラグを立てる。そしてスケジュールBの開始時刻が7:15、終了時刻が8:15である。従ってスケジュールAと重複していることから、新たな段を生成し、その段に、7:15から8:15までの間、スケジュールがあることを示すフラグを立て、それ以外の時間帯をスケジュールがないことを示すフラグを立てる。同様にスケジュールCの開始時刻が7:30、終了時刻が9:00である。従って、スケジュールA、スケジュールBと重複していることから、新たな段を生成し、その段に、7:30から9:00間での間、スケジュールがあることを示すフラグを立て、それ以外の時間帯をスケジュールがないことを示すフラグを立てる。このようにして生成したスケジュール配置決定用テーブル32が図5である。
【0059】
スケジュール配置決定用テーブル32のより詳細な処理を説明する。
【0060】
まず、別途、ユーザがあらかじめ設定したスケジュール表示時間帯(たとえば6時〜23時、7時〜22時、9時〜18時など)を所定単位時間(たとえば15分)で分割する。このようにスケジュール配置決定用テーブル32の単位時間の項目を決定し、スケジュール配置決定用テーブル32のテンプレートを生成する。
【0061】
次に、スケジュール情報テーブル31から特定の日付(新たなスケジュール情報の登録を行われた日付、スケジュールの表示要求が行われた日付など)のスケジュール情報を抽出し、生成したスケジュール配置決定用テーブル32のテンプレートの各セルのフラグを立てる。
【0062】
すなわち、まず抽出された特定日付のスケジュール群のうち、テンプレートの単位時間項目のうちもっとも早い時間単位に含まれる開始時刻を持つスケジュールを抽出し、終了時刻が含まれるセルまで順にフラグを立てる。次に、その次に早い時間単位に含まれる開始時刻を持つスケジュールを抽出するが、すでにこの時間単位のセルにはフラグが立っているため、スケジュール配置決定用テーブル32のテンプレートの段(行)を下げて、同様に順にフラグを立てる。この処理を抽出した特定日付のスケジュール群について繰り返すことでスケジュール配置決定用テーブル32を生成する。
【0063】
また登録受付手段21は、受け付けた新たなスケジュール情報(スケジュールDのスケジュール情報)をスケジュール情報テーブル31に格納する(S120)。この状態を模式的に示すのが図7である。なおこの処理は、スケジュール配置決定用テーブル32が生成された後に行われることが好ましい。
【0064】
新たなスケジュール情報がスケジュール情報テーブル31に格納されると、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、新たに格納されたスケジュール情報に基づいて、上述と同様に、スケジュール配置決定用テーブル32を更新する(S130)。この状態を模式的に示すのが図8である。
【0065】
S130における更新の処理は以下のように行われる。すなわち、新たに登録されたスケジュールDは、その開始時間帯が8:00〜8:14の間にあるため、そのセルを特定する。しかしすでに第1段から第3段まではフラグが立っている(スケジュールが重複している)ため、一段下げて4段目にフラグを立てる。そして上述と同様に終了時刻である8:30までフラグを立てる。
【0066】
以上のようにして更新されたスケジュール配置決定用テーブル32の段の数から、スケジュール表示手段22は、クライアント端末4の表示装置12における画面に表示される、表示領域のy軸方向の幅が算出する。すなわち、スケジュール配置決定用テーブル32の段の数に対応する表示幅単位からなるy軸方向の幅を算出する(S140)。
【0067】
なお表示幅単位とは、その1単位が、スケジュールに表示されている表示フォントを充分に視認できるサイズ(ピクセル数)であり、1表示幅単位はその時点で表示されている表示フォントサイズの2倍を表示することができるサイズであることが好ましい。
【0068】
そしてスケジュール表示手段22は、スケジュール配置決定用テーブル32の、スケジュールがあることを示すフラグのセルに基づいて、表示領域においてスケジュールを示す矩形の上辺にあたる座標群を算出し、この上辺の各座標をy軸の下方向に共通基準線まで延伸して形成される矩形(上辺と、この上辺を共通基準線に射影してなる下辺とから形成される矩形)を描画するためのデータを生成する(S150)。描画データの一例を図9に示す。
【0069】
この生成した描画データを、スケジュール表示手段22はクライアント端末4に送信することによって(S160)、クライアント端末4の表示装置12の画面において表示させる。
【0070】
さらに、図9に示す描画データを含む画面において、たとえばユーザが文字サイズを大きくする要求を行った場合、スケジュール情報テーブル31、スケジュール配置決定用テーブル32に対する処理は行われないが、表示領域変更手段23は、文字サイズに応じた表示幅単位を再計算し、これにスケジュール配置決定用テーブル32の段数を乗じて表示領域の幅を再度算出する。そして上述と同様に、スケジュールを示す矩形を描画するデータを再度生成し、当該描画データをクライアント端末4に送信することによって、クライアント端末4の表示装置12の画面において、再表示させる。ユーザが文字サイズを小さくする要求を行った場合も同様である。
【0071】
以上のような処理により、多数のスケジュールが重複登録される場合であっても、視認性を向上させることが出来、また必要最小限の表示スペースで表示を行うことが可能となる。
【実施例2】
【0072】
次に、各スケジュールのグルーピングを行う場合を説明する。まず新たなスケジュールを登録するユーザは、実施例1と同様の操作を行い、スケジュールの件名、内容、優先度、関連づけの有無等の登録指示を行う。実施例1と同様に、登録受付手段21がスケジュール登録情報を受け付け(S100)、すでにスケジュール情報テーブル31に登録されているスケジュールに基づいて、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24がスケジュール配置決定用テーブル32を生成する(S110)。そしてスケジュール表示手段22が、当該新しいスケジュール情報をスケジュール情報テーブル31に格納する(S120)。
【0073】
本実施例ではユーザがほかのスケジュールとの関連づけ、たとえば2008年8月27日9:00〜12:00「調査対象の特定」との関連づけを指定しているので、この指定された関連づけ情報は、スケジュール情報テーブル31のスケジュールIDとして格納される。
【0074】
この際のスケジュール情報テーブル31の一例を図10に示す。
【0075】
本実施例では、関連づけの有無の情報をスケジュールID自体に持たせている。すなわち、スケジュールID21の下位のスケジュールをID211で表し、上位スケジュールをID2で表している。なお、スケジュールIDそのもので関連づけの有無の情報を示すのではなく、関連づけを示すテーブルやフラグなどを持つようにしても良い。
【0076】
このようにして新しいスケジュール情報をスケジュール情報テーブル31に格納すると、スケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、実施例1と同様にスケジュール配置決定用テーブル32を更新する(S130)。この際のスケジュール配置決定用テーブル32の一例を図12に示す。
【0077】
なお、あるスケジュールへの関連づけが指示された新規登録スケジュールの時間帯が、関連づけられるスケジュールの時間帯と整合しない場合(たとえば図10の新規登録スケジュールID211が、スケジュールID21の下位スケジュールと指示されたにもかかわらず、スケジュールID21の時間帯9:00〜12:00に内包されない場合、たとえば9:00〜13:00と指示された場合)は、整合するように新規登録スケジュール、またはすでに登録されているスケジュールの時間帯が一致または内包するように自動的に調整する構成を備えていても良い。
【0078】
そしてスケジュール表示手段22は、実施例1と同様に、表示領域のy軸方向の幅を決定し(S140)、表示領域にスケジュールを示す矩形を描画するためのデータを生成する(S150)。スケジュール表示手段22は、この生成された描画用データをクライアント端末4に送信し(S160)、クライアント端末4の表示装置12では、図11に示すように内包表示が行われる。
【0079】
このように、本実施例によれば、登録しようとするスケジュールがすでに登録されているスケジュールと重複するような場合でも、ダブルブッキングかまたはすでに登録されているスケジュールに関連するスケジュール(下位スケジュール)の登録なのかをユーザが指定することができる。スケジュールを関連付けることにより、簡易的な工程管理を行うことができるため、例えば登録スケジュール情報に基づいた時間集計作業などに好適である。
【0080】
また、関連するスケジュールを指示して新規登録する場合には、上位とするスケジュールに内包され、または下位とするスケジュールを内包するように自動調整されて登録されるので、利用者が手動で調整することがなく、スケジュール登録が簡便となる。また、関連付けられたスケジュールを変更する場合でもシステムが自動でまとめて変更するため、スケジュール変更が簡便となる。
【実施例3】
【0081】
次にスケジュールを仮に削除したり、登録したりするなど、いわばスケジュールのシミュレーションを行う場合を説明する。本実施例では図11における「2008年8月27日9:00〜10:30」のスケジュールを非表示にする場合を説明する。また図14に本実施例の場合の処理プロセスの一例を示す。
【0082】
登録されたスケジュールのうち一部を非表示にしてスケジューリングを試行しようとするユーザは、クライアント端末4からスケジュール表示システム1を操作し、所定の操作を行うことで、メニューからシミュレーション機能を選択し、図13(a)に模式的に示すように、表示領域上の非表示にしたいスケジュール(本実施例では「2008年8月27日9:00〜10:30」のスケジュール)をマウスなどの入力装置13で指定する。
【0083】
スケジュール表示システム1はこの非表示要求を受け(S200)、スケジュール情報テーブル31(図10)に登録されているID211に関連付けられた他のスケジュール情報(ID2、ID21のスケジュール情報)を抽出する。スケジュール表示システム1は、一旦、(1)ID2、ID21のスケジュール情報も非表示にするか、(2)ID211の時間帯の部分を縮小するか(本実施例ではID2、ID21のスケジュールの開始時刻を10:30とするか)、あるいは(3)ID211の予定時刻を前倒しする(本実施例ではID2、ID21とも開始時刻を変えず、終了時刻のみそれぞれ13:30、10:30とする)か、等の確認通知をユーザに行う。
【0084】
本実施例は上記(1)の関連する全てのスケジュールを削除する指示がユーザよりなされた場合であり、システムはID2、ID21、ID211を削除した仮スケジュール情報テーブルを生成する(S210)。仮スケジュール情報テーブルの一例を図15に示す。
【0085】
スケジュール表示システム1のスケジュール配置決定用テーブル生成手段24は、実施例1と同様に、仮スケジュール情報テーブルに従って、仮スケジュール配置決定用テーブルを生成する(S220)。仮スケジュール配置決定用テーブルの一例を図16に示す。
【0086】
なお上述の仮スケジュール情報テーブル、仮スケジュール配置決定用テーブル(以下、これらをあわせて「仮テーブル」という)は、シミュレーションのために一時的に生成されるテーブルである。この仮テーブルはスケジュール情報テーブル31、スケジュール配置決定用情報テーブル32(以下、これらをあわせて「実テーブル」という)と別に記憶されていればよく、例えば、クライアント端末4の記憶装置11に格納されていてもよいし、データベースサーバ3の記憶装置11に格納されていてもよい。
【0087】
すなわち、シミュレーションは、クライアント端末4に仮テーブル及び処理手段を有してクライアント端末4で処理されてもよいし、仮テーブルをデータベースサーバ3に格納してサーバ側で処理されてもよい。クライアント端末4で処理される場合は、サーバとクライアント端末4の間の通信量を極小化できる。
【0088】
サーバ側に仮テーブルを有する場合は、スケジュール表示システム1以外のシステムとの連携を行って、当該別のシステムのデータを用いてシミュレーションを行うときなどに好適である。本実施例は仮テーブルをクライアント端末4に格納し、実テーブルをデータベースサーバ3に格納する例である。
【0089】
また、仮テーブルを生成した場合は、実テーブルに書き込みがされないように実テーブルをロックしてもよいし、「調整中実テーブル」として仮テーブル生成時の実テーブルが実テーブルとは別に保存され、シミュレーションが終了した際に、シミュレーション中に新たに登録、変更、削除等されたスケジュール情報を同期するか否かの確認画面を利用者に通知した上で、実テーブルとの同期を行うようにしてもよい。これらにより、シミュレーション中に他人から予定を登録されることを防止でき、あるいはシミュレーション中に登録されたスケジュールの取り扱いを利用者が決定することができる。
【0090】
スケジュール表示手段22は、実施例1と同様に、表示領域のy軸方向の幅を決定し(S230)、表示領域のスケジュールを示す矩形を描画するための描画データを生成する(S230)。生成した描画データはスケジュール表示手段22がクライアント端末4に送信し(S240)、クライアント端末4の表示装置12の画面において図13(b)に示すような表示が行われる。
【0091】
なお、非表示にしたスケジュールを再度表示させる場合は、仮テーブルを破棄して実テーブルに基づいて実施例1と同様に再処理を行う。また、非表示にした状態で仮登録がなされる場合は、仮テーブル上に仮登録データが格納され、この仮テーブルに基づいて実施例1と同様に処理を行う。さらに、上述のように非表示および仮登録されたシミュレーションスケジュールを確定させる(実データに反映させる)場合は、仮テーブルを実テーブルに上書きして、上書きした実テーブルに基づいて実施例1と同様に処理を行う。
【0092】
このように、本実施例によれば、多数のスケジュールが重複登録されていても、非表示要求を行って関連付けられたスケジュールを含めて選択的に非表示とすることができる。本実施例ではシミュレーション機能として非表示の場合について記載しているが、上記のとおり仮テーブルを用いることでスケジュールを仮登録することも可能である。このように非表示・仮登録を行い、何通りかシミュレーションすることで効率的なスケジューリングを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明のスケジュール表示システム1を用いることによって、視認性が向上したスケジュール表示システム1が可能となる。特にスケジュールが重複した場合などに、その視認性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明のシステム構成の一例を模式的に示す概念図である。
【図2】ハードウェア構成の一例を模式的に示す概念図である。
【図3】本発明の処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図4】スケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図5】スケジュール配置決定用テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図6】スケジュール表示手段によって表示される描画データの一例である。
【図7】スケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図8】スケジュール配置決定用テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図9】スケジュール表示の一例である。
【図10】実施例2のスケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図11】実施例2のスケジュール表示の一例である。
【図12】実施例2のスケジュール配置決定用テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図13】実施例3のスケジュール表示の一例である。
【図14】実施例3の処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図15】実施例3のスケジュール情報テーブルの一例を模式的に示す図である。
【図16】実施例3のスケジュール表示の一例である。
【図17】従来のスケジュール表示の一例である。
【図18】従来のスケジュール表示(図17)を本発明を用いて表示した場合のスケジュール表示の一例である。
【図19】グループスケジュール表示の一例である。
【図20】グループスケジュール表示のほかの一例である。
【図21】グループスケジュール表示のほかの一例である。
【図22】グループスケジュール表示のほかの一例である。
【符号の説明】
【0095】
1:スケジュール表示システム
2:アプリケーションサーバ
3:データベースサーバ
4:クライアント端末
10:演算装置
11:記憶装置
12:表示装置
13:入力装置
14:通信装置
21:登録受付手段
22:スケジュール表示手段
23:表示領域変更手段
24:スケジュール配置決定用テーブル生成手段
31:スケジュール情報テーブル
32:スケジュール配置決定用テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、
前記スケジュール表示システムは、
スケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、
前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を、そのスケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、
前記スケジュール表示手段は、
前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール表示システム。
【請求項2】
前記スケジュール表示手段は、さらに、
時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して所定単位ずらした位置に、前記重複したスケジュールのうち、開始時刻が遅いスケジュールを表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のスケジュール表示システム。
【請求項3】
スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、
前記スケジュール表示システムは、
開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、
前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、所定の単位時間ごとに区切られた時間軸を一軸とするマトリックスに、スケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール情報を表示させるためのスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、
前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、
前記抽出したスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納し、
前記スケジュール表示手段は、
前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール表示システム。
【請求項4】
単位時間ごとに区切られた時間軸と前記時間軸に垂直なほかの一軸とからなるマトリックスを用いてスケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、
前記スケジュール表示システムは、
開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、
前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール情報を表示させるスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、
前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、
前記抽出したスケジュール情報のうち、前記マトリックスのセルにスケジュールの有無を格納したスケジュール情報の時間帯と重複する時間帯のスケジュール情報がある場合には、その重複したスケジュール情報は、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を生成し、
前記スケジュール情報記憶手段に、新たなスケジュール情報が格納されると、その新たなスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を更新し、
前記スケジュール表示手段は、
前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の下辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール表示システム。
【請求項5】
前記スケジュール表示システムは、
前記スケジュール情報記憶手段に記憶されているスケジュール情報の時間帯と、登録しようとする新たなスケジュール情報との時間帯が重複する場合、前記すでに記憶されているスケジュール情報と前記新たなスケジュール情報との関連づけを行うかの確認画面を表示し、
関連づけを行うことの情報を受け付けると、前記すでに記憶されているスケジュール情報と、前記新たなスケジュール情報とに、前記関連があることを示す情報を対応づけて前記スケジュール情報記憶手段に記憶させ、
前記スケジュール表示手段は、
前記新たなスケジュール情報に前記関連があることを示す情報が対応づけられている場合には、前記新たなスケジュール情報が前記すでに登録されているスケジュール情報に対応して表示されるように自動調整される、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のスケジュール表示システム。
【請求項6】
前記スケジュール表示システムは、さらに、
仮のスケジュール情報を表示またはすでに登録されているスケジュール情報を非表示にするシミュレーション手段、
を有することを特徴とする請求項5に記載のスケジュール表示システム。
【請求項7】
前記スケジュール表示システムは、さらに、
前記新たなスケジュール情報の登録もしくは前記すでに登録されているスケジュール情報の削除に応じて、または表示データの拡大もしくは縮小指示に応じて、前記表示領域を拡張または縮小する表示領域変更手段、
を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のスケジュール表示システム。
【請求項8】
少なくとも一台以上のコンピュータを、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段、
所定の記憶領域に記憶するスケジュール情報に基づいて、そのスケジュールを、そのスケジュール情報における開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段、として機能させるスケジュール管理プログラムであって、
前記スケジュール表示手段は、
前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール管理プログラム。
【請求項1】
スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、
前記スケジュール表示システムは、
スケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、
前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を、そのスケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、
前記スケジュール表示手段は、
前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール表示システム。
【請求項2】
前記スケジュール表示手段は、さらに、
時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して所定単位ずらした位置に、前記重複したスケジュールのうち、開始時刻が遅いスケジュールを表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のスケジュール表示システム。
【請求項3】
スケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、
前記スケジュール表示システムは、
開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、
前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、所定の単位時間ごとに区切られた時間軸を一軸とするマトリックスに、スケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール情報を表示させるためのスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、
前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、
前記抽出したスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納し、
前記スケジュール表示手段は、
前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール表示システム。
【請求項4】
単位時間ごとに区切られた時間軸と前記時間軸に垂直なほかの一軸とからなるマトリックスを用いてスケジュール情報を表示するスケジュール表示システムであって、
前記スケジュール表示システムは、
開始時刻と終了時刻とを少なくとも含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段と、
前記登録指示情報を受け付けると、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するスケジュール情報を抽出し、前記抽出したスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール情報を表示させるスケジュール配置決定用情報を生成するスケジュール配置決定用情報生成手段と、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段で生成したスケジュール配置決定用情報を記憶するスケジュール配置決定用情報記憶手段と、
前記スケジュール配置決定用情報に基づいて、前記スケジュールの開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段と、を有しており、
前記スケジュール配置決定用情報生成手段は、
前記抽出したスケジュール情報のうち、前記マトリックスのセルにスケジュールの有無を格納したスケジュール情報の時間帯と重複する時間帯のスケジュール情報がある場合には、その重複したスケジュール情報は、前記時間軸に垂直なほかの一軸方向に対して一段下げた位置に、前記単位時間ごとにスケジュールの有無のフラグを格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を生成し、
前記スケジュール情報記憶手段に、新たなスケジュール情報が格納されると、その新たなスケジュール情報に基づいて、前記マトリックスの各セルにスケジュールの有無を格納することで、前記スケジュール配置決定用情報を更新し、
前記スケジュール表示手段は、
前記スケジュール配置決定用情報において、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の下辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール表示システム。
【請求項5】
前記スケジュール表示システムは、
前記スケジュール情報記憶手段に記憶されているスケジュール情報の時間帯と、登録しようとする新たなスケジュール情報との時間帯が重複する場合、前記すでに記憶されているスケジュール情報と前記新たなスケジュール情報との関連づけを行うかの確認画面を表示し、
関連づけを行うことの情報を受け付けると、前記すでに記憶されているスケジュール情報と、前記新たなスケジュール情報とに、前記関連があることを示す情報を対応づけて前記スケジュール情報記憶手段に記憶させ、
前記スケジュール表示手段は、
前記新たなスケジュール情報に前記関連があることを示す情報が対応づけられている場合には、前記新たなスケジュール情報が前記すでに登録されているスケジュール情報に対応して表示されるように自動調整される、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のスケジュール表示システム。
【請求項6】
前記スケジュール表示システムは、さらに、
仮のスケジュール情報を表示またはすでに登録されているスケジュール情報を非表示にするシミュレーション手段、
を有することを特徴とする請求項5に記載のスケジュール表示システム。
【請求項7】
前記スケジュール表示システムは、さらに、
前記新たなスケジュール情報の登録もしくは前記すでに登録されているスケジュール情報の削除に応じて、または表示データの拡大もしくは縮小指示に応じて、前記表示領域を拡張または縮小する表示領域変更手段、
を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のスケジュール表示システム。
【請求項8】
少なくとも一台以上のコンピュータを、
新たなスケジュール情報の登録を行う登録指示情報を所定のコンピュータ端末から受け付ける登録受付手段、
所定の記憶領域に記憶するスケジュール情報に基づいて、そのスケジュールを、そのスケジュール情報における開始時刻から終了時刻までの矩形領域により表示させるスケジュール表示手段、として機能させるスケジュール管理プログラムであって、
前記スケジュール表示手段は、
前記表示させるスケジュール情報のうち、時間帯が重複するスケジュール情報がある場合には、重複する各スケジュールを表示する各矩形領域の定められた一辺を共通の一辺として表示させる、
ことを特徴とするスケジュール管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2010−61603(P2010−61603A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229352(P2008−229352)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(596166623)株式会社OSK (25)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(596166623)株式会社OSK (25)
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