説明

スターホイール型ガラス検査機用アウトフィード機構

【課題】スターホイールフィーダ及びスターホイールフィーダからボトルを受け取るアウトフィード機構を含むボトル検査機を提供する。
【解決手段】アウトフィード機構は、スターホイールフィーダと隣接したピックオフホイール18と第2ホイールを持つ内側ベルトコンベア14を有する。直線状アウトフィードベルト部分を画成するため、駆動ベルト16がピックオフホイール18と第2ホイールの間に支持される。ボトルを受け取る開口部を画成すべく、ピックオフホイール18から半径方向内方に配置されたアイドラーホイール24及び第3ホイールを持つ外側蛇行ベルトコンベア20を有する。可撓性蛇行ベルト22が、放出位置を形成するように配置されたアイドラーホイール24及び第3ホイールにより支持される。蛇行ベルト22は、ボトルが放出位置に搬送されるときにその形体を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボトル検査機用のアウトフィード(外方供給)機構に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第6、460、686号には、ガラス製のボトルを検査する機械が開示されている。この機械は、スターホイール型の割出し(indexing)機械である。調時(timing)供給スクリューを使用することによって、ボトルがスターホイールに進入する。この供給スクリューは、各ボトルが開放したポケットに進入するように、スターホイールの変位と調時してボトルを放出する。次いでスターホイールは、回転して所定量割出しして、停止または休止する。各休止位置で様々な形態の検査が行われる。スターホイールは、割出し−休止(dwell)サイクルを続行する。最後の休止ステーションの後、ボトルは、該ボトルの両側に設けられたガイド部でスターホイールから取り出される。外側ガイド部は固定されており、内側ガイド部は移動ガイド部(ベルトコンベアの端部)である。内側ガイド部は、ボトルをスターホイールの外に及び移送機構内へ駆動する原動力を提供する。
【0003】
この方法では、ボトルは固定ガイド部に沿って転動する。これは、移動ガイド部によって駆動されるのである。固定ガイド部に沿ったこのボトルの前方への速度は、移動ガイド部の線速度の半分と等しいことを示すことができる。移送機構は、上述のベルトコンベア、及び第1のベルトコンベアの前部分と作動的に関連した第2のコンベアを含む。これらのベルトコンベアは、同じ速度で作動している。ボトルは、固定ガイド部の端部に達すると、第2のベルトコンベアと接触する。第2のベルトコンベアは、第1のベルトコンベアとともに、ボトルの速度を倍にする。この速度は、これらのベルトコンベアの速度と一致する。
【特許文献1】米国特許第6、460、686号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1のベルトコンベアは、二つの隣接したボトルが接触しないようにするのに十分に速い速度で移動していなければならない。ボトルが第2のベルトコンベアに達したとき、これらの前方への速度が倍になるため、間隔が倍になる。この方法の欠点は、ボトルが機械から出るときにボトルが高速で移動するということである。この高い速度は、下流のコンベアに伝達されなければならない。これは、ボトルの安定性のためにコンベアの速度をぴったりと合わせるのが望ましいためである。この速度を減速できれば、下流での安定性が向上し、かくしてボトルの転倒及びそれによる機械の停止が減少する。
【0005】
従って、本発明の目的は、円いボトルの安定性を高め且つ非円形のボトルの取り扱いの信頼性を改善する、上文中に説明した種類の高速ボトル検査機用のアウトフィード機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ボトル検査機において、スターホイールフィーダ、及びスターホイールフィーダからボトルを受け取るためのアウトフィード機構を有し、該アウトフィード機構は、所望のコンベア速度で作動する内側ベルトコンベアであって、スターホイールフィーダと隣接したピックオフホイールと、第2ホイールと、直線状のアウトフィードベルト部分を画成するために前記ピックオフホイールおよび第2ホイールの間に支持された少なくとも一つの駆動ベルトとを含む、内側ベルトコンベア、及び、同じ所望のコンベア速度で作動する外側蛇行ベルトコンベアであって、スターホイールフィーダによって変位されたボトルを受け取るためにピックオフホイールとともに開口部を画成するアイドラーホイールと、第3ホイールと、アイドラーホイールおよび第3ホイールの間に支持された少なくとも一つの可撓性の蛇行ベルトとを含む、外側蛇行ベルトコンベアを含み、アイドラーホイール及び第3ホイールは、蛇行ベルト経路を画成するように選択的に位置決めされ、蛇行ベルト経路は、ピックオフホイールとともに、ボトルを開口部内に及びピックオフホイールの周囲に変位させるための干渉部分を画成し、蛇行ベルトは、ピックオフホイールとアイドラーホイールとの間の開口部内に変位されたボトルが蛇行ベルト及び内側ベルトによって搬送されるのに十分可撓性であり、蛇行ベルトは、ボトルが前記ピックオフホイールの周囲を搬送されるときにその形体を変化させることを特徴とする、ボトル検査機を提供するものである。
【0007】
本発明のこの他の目的及び利点は、本明細書の以下の説明、及び本発明の原理を組み込んだ現在の好ましい実施例を示す添付図面から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本検査機は、スターホイール型の割り出し機械である。調時供給スクリュー(図示せず)を使用することによって、ボトル10がスターホイール12に進入する。この供給スクリューは、前のボトルが開放したポケットに進入するように、ボトルをスターホイールと調時して放出する。次いで、スターホイールは、所定量だけ回転的に割り出しして、停止即ち休止する。各休止位置で様々な形態の検査が行われる。スターホイールは、割り出し−休止サイクルを続行する。最後の休止ステーションの後、ボトルは、ボトルの両側に設けられたガイド部によりスターホイールから取り出される。一方のガイド部、即ち内側ガイド部は、内側ベルトコンベア14の形態の移動ガイド部であり、一つ又は垂直方向に間隔が隔てられた複数のベルト16を備えている。この内側ベルトコンベア14は、一方の端部がピックオフホイール18によって支持されており、他方の端部が適当なモータ/駆動装置(図示せず)によって駆動される駆動ホイール19によって支持されている。
【0009】
外側ガイド部は可撓性の蛇行ベルトコンベア20であり、これは単一の又は多数のベルト22とすることができる。図面からわかるように、蛇行ベルトコンベアは、アイドラーホイール24及び駆動ホイール25を含む多数のホイールによって支持されている。ピックオフホイール18の軸線とアイドラーホイール24の軸線とを結ぶ線は、これらの間を通過するボトルの移動経路に対してほぼ横方向となっている。外側の蛇行ベルトコンベアは適当なモータ/駆動装置(図示せず)を有し、蛇行ベルトは内側コンベアベルトと同じ速度で変位する。蛇行ベルトコンベア及び内側ベルトコンベア14は互いに調節自在である。ボトルがピックオフホイールとアイドラーホイールとの間の位置からピックオフホイールを中心としてその周りを時計回りに、ボトルがベルトから放出される位置まで進行するときに、アイドラーホイール24と駆動ホイール25との間のベルトの形態(即ち線)が変化できるように、蛇行ベルトは十分に可撓性でなければならない(緊張装置(take up device)27が、アイドラーホイールから蛇行ベルト駆動ホイールまでの蛇行ベルトの長さのあらゆる変化を吸収する)。蛇行ベルトの駆動ホイール25及び内側ベルトの駆動ホイール19は、両ベルトがボトルを同時に解放するように、互いに対して配置されている(これらのホイールの軸線間を結ぶ線は、ボトルの経路を横切る) 。
【0010】
ボトルは、この場合、アウトフィード全体に亘り、内側ベルトコンベアと同じ線速度で移動する。ボトル同士が接触しないようにするための最小ベルト速度が半分になる。これにより、機械の出口でのボトルの速度を現在の方法の半分に低下できる。この速度低下により、ボトルの取り扱いが大幅に改善する。このアウトフィードの手法のこの他の利点は、比較的可撓性のベルトが円形でないボトルを多くの向きで受け入れることができ且つこれらのボトルをうまく供給できるということである。
【0011】
長い蛇行ベルトは、他方のベルトとの間にボトルが置かれていないとき、必ずしも他方のベルトと係合しなくてもよいが、おそらくは係合するようになっている場合に最もよく作動する。
【0012】
ケース1:蛇行ベルトの製品接触面は、内側(短い)ベルトの製品接触面と接触していてもよい。
ケース2:比較的小さな製品の場合(直径8.89cm(3.5インチ)以下)、蛇行ベルトの製品接触面をボトルに接触させてボトルの転倒を防止するため、垂直方向に間隔が隔てられた複数のベルト16の下方でピックオフホイール18の取り付けポスト(すなわちピックオフホイールのシャフト)の前側(アイドラーホイール側)に、もう一つのピックオフホイールを配置してもよい。
ケース3:比較的大きな製品の場合(直径8.89cm(3.5インチ)以上)、ベルトは全く支持されていなくてもよい。
【0013】
ケース1は、製品形状が許す場合には好ましい。
ケース2は、次善(最適のアウトフィード性能について)の選択である。
ケース3は、ケース1又は2よりもセットアップが容易であるが、性能もよくない。
このシステムの最も一般的な使用はケース1及び2であろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の教示に従って形成したボトル検査機の一部の上面図である。
【符号の説明】
【0015】
10 ボトル
12 スターホイール
14 内側ベルトコンベア
16 ベルト
18 ピックオフホイール
19 駆動ホイール
20 蛇行ベルトコンベア
22 ベルト
24 アイドラーホイール
25 駆動ホイール
27 テイクアップ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトル検査機において、
スターホイールフィーダ、及び
スターホイールフィーダからボトルを受け取るためのアウトフィード機構
を有し、
該アウトフィード機構は、
所望のコンベア速度で作動する内側ベルトコンベアであって、スターホイールフィーダと隣接したピックオフホイールと、第2ホイールと、直線状のアウトフィードベルト部分を画成するために前記ピックオフホイールおよび前記第2ホイールの間に支持された少なくとも一つの駆動ベルトとを含む、内側ベルトコンベア、及び、
同じ所望のコンベア速度で作動する外側蛇行ベルトコンベアであって、前記スターホイールフィーダによって変位されたボトルを受け取るために前記ピックオフホイールとともに開口部を画成するアイドラーホイールと、第3ホイールと、前記アイドラーホイールおよび前記第3ホイールの間に支持された少なくとも一つの可撓性の蛇行ベルトとを含む、外側蛇行ベルトコンベア
を含み、
前記アイドラーホイール及び前記第3ホイールは、蛇行ベルト経路を画成するように選択的に位置決めされ、前記蛇行ベルト経路は、前記ピックオフホイールとともに、ボトルを前記開口部内に及び前記ピックオフホイールの周囲に変位させるための干渉部分を画成し、
前記蛇行ベルトは、前記ピックオフホイールと前記アイドラーホイールとの間の開口部内に変位されたボトルが前記蛇行ベルト及び前記内側ベルトによって搬送されるのに十分可撓性であり、前記蛇行ベルトは、前記ボトルが前記ピックオフホイールの周囲を搬送されるときにその形体を変化させる、
ことを特徴とする、ボトル検査機。
【請求項2】
請求項1に記載のボトル検査機において、
前記第3ホイール及び前記第2ホイールが、前記内側ベルトコンベア及び前記外側蛇行ベルトコンベアによって変位されたボトルの放出位置を画成することを特徴とする、ボトル検査機。

【図1】
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【公開番号】特開2007−91471(P2007−91471A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256694(P2006−256694)
【出願日】平成18年9月22日(2006.9.22)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)
【Fターム(参考)】