説明

ステアロイル−補酵素Aデルタ−9デサチュラーゼの阻害剤として有用な新規スピロ化合物

構造式(I)の芳香族複素環化合物は、他の既知のステアロイル−補酵素Aデサチュラーゼに比較して、ステアロイル−補酵素Aデルタ−9デサチュラーゼ(SCD1)に選択的な阻害剤である。本発明の化合物は、アテローム性動脈硬化症などの心臓血管疾患;肥満;糖尿病;神経疾患;メタボリックシンドローム;インスリン抵抗性及び肝脂肪症を含む、異常な脂質合成及び代謝に関連した症状の予防及び治療に有用である。
【化1】



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式I:
【化1】

[式中、
Aは:
【化2】

からなる群より選択され;
gは、単結合又は二重結合であり;
J及びKは、各々独立して:S、O、NH、CH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CH及びCHは、未置換であるか又はRで置換され、ただし、gが単結合である場合、J及びKの少なくとも1つは、CH(未置換であるか又はRで置換される)であり、かつさらに、gが二重結合である場合、J及びKの双方はCHであり;
L及びMは、各々独立して:S、O、NH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され;
T、U、V及びWは、各々独立して、N及びCHから選択され、ここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され、ただし、T、U、V及びWの少なくとも2つは、CHであり;
Xは、CHであり、ここで、CHは、未置換であるか又はRで置換され;
Yは、独立して:O、NH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され;
Zは、独立して:S、S(O)、S(O)、O、NH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され;
Bは、NH、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリール環であり、ここで、任意のCHは、未置換であるか又はRから選択される1個の置換基で置換され、かつここで、任意のNHは、未置換であるか又はRから選択される1個の置換基で置換され;
各Rは、独立して:水素、ハロゲン及びC1−3アルキルからなる群より選択され、ここで、アルキルは、未置換であるか又は、独立してハロゲン及びヒドロキシから選択される1ないし3個の置換基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)オキソ、
(4)C1−6アルキル、
(5)(CHOR
(6)(CHN(R
(7)(CHC≡N、
(8)(CHCOR、及び
(9)(CHS(O)
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は、ヒドロキシ若しくは1ないし3個のハロゲンで置換され、かつここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立してハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)から選択される1ないし2個の基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)−C1−6アルキル、
(4)−C1−6アルケニル、
(5)−OC1−6アルキル、
(6)(CHOR
(7)(CHN(R
(8)(CHC≡N、
(9)(CHCOR、及び
(10)(CHS(O)
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は:ヒドロキシ、ハロゲン、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−5シクロヘテロアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される1ないし3個の置換基で置換され、ここで、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、未置換であるか又は:ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)から選択される1ないし3個の置換基で置換され、かつここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立してハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)から選択される1ないし2個の基で置換され;
は:
【化3−1】

【化3−2】

からなる群より選択され;
各Rは、独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)シアノ、
(4)C1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)、
(5)C1−4アルコキシ(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)、
(6)C1−4アルキルチオ(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)、
(7)C1−4アルキルスルホニル、
(8)−COH、
(9)C1−4アルキルオキシカルボニル、及び
(10)C1−4アルキルカルボニル、
からなる群より選択され;
各Rは、独立して:
(1)水素、及び
(2)C1−4アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換され;
各Rは、独立して:
(1)−(CHCOH、
(2)−(CHCO1−3アルキル、
(3)−(CH−NR−(CHCOH、
(4)−(CH−NR−(CHCO1−3アルキル、
(5)−(CH−O−(CHCOH、
(6)−(CH−O−(CHCO1−3アルキル、
(7)−(CH−S−(CHCOH、及び
(8)−(CH−S−(CHCO1−3アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立してハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)から選択される1ないし2個の基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)−(CHCOH、
(2)−(CHCO1−3アルキル、
(3)−(CH−NR−(CHCOH、
(4)−(CH−NR−(CHCO1−3アルキル、
(5)−(CH−O−(CHCOH、
(6)−(CH−O−(CHCO1−3アルキル、
(7)−(CH−S−(CHCOH、及び
(8)−(CH−S−(CHCO1−3アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立して:ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)からなる群より選択される1ないし2個の基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、及び
(2)C1−6アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は、独立して:ハロゲン、シアノ、−C1−4アルコキシ、−C1−4アルキルチオ、−C1−4アルキルスルホニル、−COH及び−CO1−4アルキルからなる群より選択される1ないし3個の置換基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、及び
(2)C1−6アルキル、
からなる群より選択され;
mは、1から3までの整数であり;
nは、0から3までの整数であり;
pは、1から3までの整数であり;
qは、1から2までの整数であり;
tは、0から8までの整数であり;
dは、0から2までの整数であり;そして
eは、0から2までの整数であり、
ただし、d+eは、2である]の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
構造式I:
【化4】

[式中、
Aは:
【化5】

からなる群より選択され;
gは、単結合又は二重結合であり;
J及びKは、各々独立して:S、O、NH、CH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CH及びCHは、未置換であるか又はRで置換され、ただし、gが単結合である場合、J及びKの少なくとも1つは、CH(未置換であるか又はRで置換される)であり、かつさらに、gが二重結合である場合、J及びKの双方はCHであり;
L及びMは、各々独立して:S、O、NH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され;
T、U、V及びWは、各々独立して、N及びCHから選択され、ここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され、ただし、T、U、V及びWの少なくとも2つは、CHであり;
Xは、CHであり、ここで、CHは、未置換であるか又はRで置換され;
Yは、独立して:O、NH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され;
Zは、独立して:S、S(O)、S(O)、O、NH及びCHからなる群より選択され、ここで、各NHは、未置換であるか又はRで置換され、かつここで、各CHは、未置換であるか又はRで置換され;
Bは、NH、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリール環であり、ここで、任意のCHは、未置換であるか又はRから選択される1個の置換基で置換され、かつここで、任意のNHは、未置換であるか又はRから選択される1個の置換基で置換され;
各Rは、独立して:水素、ハロゲン及びC1−3アルキルからなる群より選択され、ここで、アルキルは、未置換であるか又は、独立してハロゲン及びヒドロキシから選択される1ないし3個の置換基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)オキソ、
(4)C1−6アルキル、
(5)(CHOR
(6)(CHN(R
(7)(CHC≡N、
(8)(CHCOR、及び
(9)(CHS(O)
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は、ヒドロキシ若しくは1ないし3個のハロゲンで置換され、かつここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立してハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)から選択される1ないし2個の基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)−C1−6アルキル、
(4)−OC1−6アルキル、
(5)(CHOR
(6)(CHN(R
(7)(CHC≡N、
(8)(CHCOR、及び
(9)(CHS(O)
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は、ヒドロキシ若しくは1ないし3個のハロゲンで置換され、かつここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立してハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)から選択される1ないし2個の基で置換され;
は:
【化6】

からなる群より選択され;
各Rは、独立して:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)シアノ、
(4)C1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)、
(5)C1−4アルコキシ(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)、
(6)C1−4アルキルチオ(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)、
(7)C1−4アルキルスルホニル、
(8)−COH、
(9)C1−4アルキルオキシカルボニル、及び
(10)C1−4アルキルカルボニル、
からなる群より選択され;
各Rは、独立して:
(1)水素、及び
(2)C1−4アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換され;
各Rは、独立して:
(1)−(CHCOH、
(2)−(CHCO1−3アルキル、
(3)−(CH−NR−(CHCOH、
(4)−(CH−NR−(CHCO1−3アルキル、
(5)−(CH−O−(CHCOH、
(6)−(CH−O−(CHCO1−3アルキル、
(7)−(CH−S−(CHCOH、及び
(8)−(CH−S−(CHCO1−3アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立してハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)からなる群より選択される1ないし2個の基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)−(CHCOH、
(2)−(CHCO1−3アルキル、
(3)−(CH−NR−(CHCOH、
(4)−(CH−NR−(CHCO1−3アルキル、
(5)−(CH−O−(CHCOH、
(6)−(CH−O−(CHCO1−3アルキル、
(7)−(CH−S−(CHCOH、及び
(8)−(CH−S−(CHCO1−3アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、R中の任意のCHは、未置換であるか又は、独立して:ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルキル(未置換であるか又は1ないし5個のフッ素で置換される)からなる群より選択される1ないし2個の基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、及び
(2)C1−6アルキル、
からなる群より選択され、
ここで、アルキルは、未置換であるか又は、独立して:ハロゲン、シアノ、−C1−4アルコキシ、−C1−4アルキルチオ、−C1−4アルキルスルホニル、−COH及び−CO1−4アルキルからなる群より選択される1ないし3個の置換基で置換され;
各Rは、独立して:
(1)水素、及び
(2)C1−6アルキル、
からなる群より選択され;
mは、1から3までの整数であり;
nは、0から3までの整数であり;
pは、1から3までの整数であり;
qは、1から2までの整数であり;
tは、0から8までの整数であり;
dは、0から2までの整数であり;そして
eは、0から2までの整数であり、
ただし、d+eは、2である]である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項3】
tが0であり、dが1であり、かつeが1である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
T、U、V及びWがCHであり、ここで、CHは未置換であるか又はRで置換される、請求項3に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項5】
が:
【化7】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
が:
【化8】

からなる群より選択される、請求項5に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】
が:
【化9】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】
が:
【化10】

である、請求項5に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項9】
Bが:
【化11−1】

【化11−2】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項10】
Bが:
【化12】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項11】
Aが:
【化13−1】

【化13−2】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項12】
Aが:
【化14】

からなる群より選択される、請求項11に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項13】
rが、1又は0であり;sが、0又は1であり;Rが、独立して:水素及びオキソからなる群より選択され;かつRが、独立して:水素、ハロゲン及び−OCHからなる群より選択される、請求項11に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項14】
Aが:
【化15】

からなる群より選択され、
Bが:
【化16】

からなる群より選択され、
が、
【化17】

であり、
が、独立して:水素、ハロゲン、−OH及び−OC1−6アルキルからなる群より選択され;そして
sが、0又は1である;請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項15】
以下の:
【化18−1】

【化18−2】

からなる群より選択される、請求項13に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項16】
Aが:
【化19】

であり;
B−Rが:
【化20】

からなる群より選択され;
各Rが、独立して:Cl、Br、−CH、−CF及び−OCFからなる群より選択され;
が:
【化21】

であり;そして
sが、1である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項17】
以下の:
【化22】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項18】
請求項1に記載の化合物を薬学的に許容される担体と組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項19】
哺乳類において、ステアロイル−補酵素Aデルタ−9−デサチュラーゼの阻害に応答性の障害、症状又は疾患を治療するための請求項1に記載の化合物の使用。
【請求項20】
前記障害、症状又は疾患が、2型糖尿病、インスリン抵抗性、脂質障害、肥満、メタボリックシンドローム、肝脂肪症及び非アルコール性脂肪性肝炎からなる群より選択される、請求項19に記載の使用。
【請求項21】
前記脂質障害が、脂質異常症、高脂血症、高トリグリセリド血症、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症、低HDL及び高LDLからなる群より選択される、請求項20に記載の使用。
【請求項22】
哺乳類の2型糖尿病、インスリン抵抗性、脂質障害、肥満、メタボリックシンドローム、肝脂肪症及び非アルコール性脂肪性肝炎の治療における使用のための医薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
【請求項23】
前記脂質障害が、脂質異常症、高脂血症、高トリグリセリド血症、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症、低HDL及び高LDLからなる群より選択される、請求項22に記載の使用。

【公表番号】特表2012−517960(P2012−517960A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549410(P2011−549410)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【国際出願番号】PCT/CA2010/000218
【国際公開番号】WO2010/094120
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(305042057)メルク カナダ インコーポレイテッド (99)
【氏名又は名称原語表記】MERCK CANADA INC.
【Fターム(参考)】