説明

ステレオ兼用携帯電話装置

【課題】 音響信号から音声信号または音声信号から音響信号への切り換えるときスムーズに違和感がなく切り換えることができる。
【解決手段】 本発明は音響信号から音声信号に切り換わる通話開始時には音響信号をフェードアウトすると同時に音声信号をフェードインし、通話終了時には音声信号から音響信号に切り換わるように音響信号をフェードインするように音響信号のボリュームを調節する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドホンステレオとして音声信号を聴くことができるヘッドホン型の受話器を有するステレオ兼用携帯電話装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来のステレオ兼用携帯電話装置を説明した技術は特開平4−46454号公報において開示されている。この公報では携帯電話機において、電話機の音声信号とオーディオ機器からの音声信号の切り替え装置を有し、電話を使用しないときはオーディオ機器からの音声信号をヘッドホンで聴き、電話が着信した場合および電話をかけるためにオフフックしたときは、前記切り換え装置によって電話の音声信号をヘッドホンで聴くこととしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のステレオ兼用携帯電話装置にあっては、電話機の音声信号とオーディオ機器からの音声信号の切り換え装置によって電話を使用しないときはオーディオ機器からの音声信号をヘッドホンで聴き、電話が着信した場合および電話をかけるためにオンフックしたときは、前記切り換え装置によって電話の音声信号をヘッドホンで聴くようにしているためにその切り換え時に違和感を感じることがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を解決するためのものであり、電話を使用していないときにはオーディオ機器からの音響信号を聴き、電話が着信したときまたは電話をかけるためにオフフックしたときは切り換え装置によって電話の音声信号を聴くことができるステレオ兼用携帯電話装置において、音響信号から音声信号に切り換わる通話開始時には音響信号をフェードアウトすると同時に音声信号をフェードインし、音声信号から音響信号に切り換わる通話終了時には音響信号をフェードインするように音響信号のボリュームを調節するボリューム調整手段を具備したステレオ兼用携帯電話装置を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施例である電子ボリュームが電話機に内蔵されたステレオ兼用携帯電話装置のブロック図であり、図2は本発明の第2の実施例である電子ボリュームが電話機の外部に設けられたステレオ兼用携帯電話装置のブロック図である。図1において、1はヘッドホン(Head Phone) 、2は携帯電話またはPHS、3はオーディオ回路(Audio回路) 、4は電子ボリューム(Volume)、5はAUX機器、6はCPU、7は検出回路、8は電子ボリューム4、CPU6、検出回路7とを含む変換装置とから構成されている。
【0006】図1にもとづいて動作説明を行う。ここで、AUX機器6からLch およびRch を通じて音響信号が流れてくるとその音響信号は携帯電話またはPHS2に内蔵された電子ボリューム4のレベルに応じてヘッドホンに聴こえてくる。このように音響信号を聴いている状態で外部から電話の着信信号を受信するとCPU6は電子ボリューム4の音量レベルをAからCへと除々に小さい音量に制御することによって音量レベルをフェードアウト処理を行っている。また、音声信号は電子ボリューム4を除々にレベルをたかめることによってフェードイン処理を行う。
【0007】その反対に、電話回線を通じて通話を行っているときにその通話が終了したときにはAUX機器6からLch およびRch を通じて音響信号を聴くためにCPU6は電子ボリューム4の音量レベルをCからAへと除々に大きい音量に制御する。つまり、音量レベルをフェードイント処理を行っている。また、ミキサ機能を設けることによって通話中にAUX機器6からの音響信号をバックグランドミュージックとして使用することも可能である。図2にもとづいて動作説明を行う。図1と同一部材は同一符号を付与している。図2は図1と同じ機能を実現しているが、電子ボリューム4が携帯電話またはPHS2の外部に設けれている点が異なる。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は音響信号から音声信号に切り換わる通話開始時には音響信号をフェードアウトする同時に音声信号をフェードインし、音声信号から音響信号に切り換わる通話終了時にはフェードインするように音響信号のボリュームを調節するボリューム調整手段を設けることによってヘッドホンで音楽を聴いているときに電話がかかってきても違和感がなく気がつくことができる。さらに、通話終了後、電話がかかる前に聴いていた音楽を継続してスムーズに聴くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1の実施例である電子ボリュームが電話機に内蔵されたステレオ兼用携帯電話装置のブロック図である。
【図2】 図2は本発明の第2の実施例である電子ボリュームが電話機の外部に設けられたステレオ兼用携帯電話装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 ヘッドホン(Head Phone)
2 携帯電話またはPHS
3 オーディオ回路(Audio回路)
4 電子ボリューム(Volume)
5 AUX機器
6 CPU
7 検出回路
8 変換装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 電話を使用していないときにはオーディオ機器からの音響信号を聴き、電話が着信したときまたは電話をかけるためにオフフックしたときは切り換え装置によって電話の音声信号を聴くことができるステレオ兼用携帯電話装置において、音響信号から音声信号に切り換わる通話開始時には音響信号をフェードアウトすると同時に音声信号をフェードインし、音声信号から音響信号に切り換わる通話終了時には音響信号をフェードインするように音響信号のボリュームを調節するボリューム調整手段を具備したことを特徴とするステレオ兼用携帯電話装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2000−106593(P2000−106593A)
【公開日】平成12年4月11日(2000.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−274802
【出願日】平成10年9月29日(1998.9.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】