ステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材
【課題】製造が容易であり、軽量化を実現しつつ構造部材の強度を向上させることが可能で、構造部材同士の接合も容易で、且つ、接合部の強度を向上させることが可能なH型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有するコンクリート構造部材を提供することを目的とする。
【解決手段】ステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材において、H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋し、十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分では、普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋することを特徴とする。
【解決手段】ステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材において、H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋し、十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分では、普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材にセメント系モルタルを使用し、ステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋を軸方向鉄筋、帯鉄筋に配筋したH型、I型、T型、U型のいずれかの断面形状を有するステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物や土木構造物の構造部材として用いるI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材は、曲げ耐力を低下させずに構造部材の重量を軽量化できるという利点を有している。I型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材は鋼材では良く使用されている。普通コンクリート内に通常の補強鉄筋を配筋してI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材を形成することが考えられる。
【0003】
また、特開2002−21023号公報には、繊維補強・超高強度コンクリートで形成されたI型断面の構造部材を橋脚の桁材として用いることが提案されている。また、特開2005−23613号公報には、普通コンクリートによって形成されたプレストレストコンクリート製のフランジ部と、繊維補強・超高強度コンクリートで形成されたウェブ部を一体に接合した断面H型の構造部材を形成することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−21023号公報
【特許文献2】特開2005−23613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、鋼材でI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材を形成する場合、防錆処理が必要になるという問題と、接合に溶接作業が必要になるという問題を有する。また、普通コンクリート内に補強鉄筋を配筋する補強方式は、塩化物イオン、二酸化炭素、水などの腐食因子の浸入により補強鉄筋が腐食することを防止するため、厳しい腐食性環境下では鉄筋かぶりが100mm以上となることがある。かぶりコンクリートの厚みの大きさは部材重量の増大を招き、軽量化が要求されるI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材として弱点を有するものであった。
【0006】
また、特許文献1、2に開示されている繊維補強・超高強度コンクリート製のI型断面やH型断面の構造部材は、その製造方法が補強繊維を均等に分散するための混練工程、蒸気養生工程等の製造工程が複雑であるという問題と、I型断面やH型断面の構造部材を接合するため、構造部材内に連結緊張材を通すための緊張用シースを予め設置し、緊張材を挿入してジャッキで緊張材を緊張させて連結することが必要であり、接合のため多くの作業が必要になるという問題を有する。
【0007】
本発明は、上記従来技術の課題を解決する、製造が容易であり、軽量化を実現しつつ構造部材の強度を向上させることが可能で、構造部材同士の接合も容易で、且つ、接合部の強度を向上させることが可能なH型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有するコンクリート構造部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、前記課題を解決するために、H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、構造部材内部の十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分に普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、前記コンクリート構造部材の端部から軸方向鉄筋を露出させ、露出した前記軸方向鉄筋を隣接するコンクリート構造部材との重ね継手あるいは連結具により端部同士を連結する機械式継手とすることを特徴とする。機械式継手とは、例えば、露出した軸方向鉄筋を連結具であるスリーブ等で連結する連結方式である。また、隣接する前記コンクリート構造部材の端部から露出した前記軸方向鉄筋に直交する方向に、補強を目的としたステンレス鉄筋を配置することも可能である。
【0011】
また、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、製造時、型枠内にステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配置し、前記型枠内に充填するセメント系部材に膨張材を混入し、前記軸方向鉄筋及び前記帯鉄筋を介してプレストレスト力を導入することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことにより、かぶりコンクリートの厚みを小さくでき、通常のセメント系部材を用いて薄肉軽量化され強度の大きいH型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状のコンクリート構造部材とすることが可能となる。また、通常のセメント系部材を用いて成形できるので、既存の製造設備で製造が可能であるため、新たな設備投資が不要であり、低コストで製造が可能となる。
構造部材内部の十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分に普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、高価なステンレス鉄筋の使用量を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
また、コンクリート構造部材の端部から軸方向鉄筋を露出させ、前記露出した軸方向鉄筋を隣接するコンクリート構造部材との重ね継手とすることで、隣接する部材同士を構造的に一体化することが可能となる。また、コンクリート構造部材の端部に連結具であるスリーブ等を配置し露出した軸方向鉄筋同士を連結することで機械式継手として容易に接合することが可能となる。
製造時、型枠内にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配置し、前記型枠内に充填するセメント系部材に膨張材を混入し、前記軸方向鉄筋及び前記帯鉄筋を介してプレストレスト力を導入することにより、コンクリート構造部材をより薄肉軽量化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のH型のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を示す図である。
【図2】本発明のT型のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を示す図である。
【図3】本発明のU型のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を示す図である。
【図4】(a)(b)(c)(d)本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材の接合の工程を示す図である。
【図5】(a)(b)(c)(d)本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材のスリーブ(機械式継手)を用いた接合の工程を示す図である。
【図6】本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を直交する方向に接合する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材の一実施形態の断面図である。
【0015】
H又はI型断面の構造部材は、一般的に鋼材で形成され、建築物の柱、梁、また橋梁の桁等として用いられる。H又はI型断面の構造部材を通常のコンクリートで形成する場合、部材表面からの塩化物イオン、二酸化炭素、水などの腐食因子の浸入による鉄筋の腐食を防止するために、かぶりコンクリートの厚みを大きくしなければならず、そのため、構造部材の重量が大きくなり、軽量化が要求される建築物、土木構造物の構造部材として弱点を有するものであった。
【0016】
図1に示されるステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、従来のコンクリート構造部材の持つ課題を解決したH又はI型断面の構造部材で、曲げ耐力を低下させずに構造部材の重量を軽量化できるという利点を有している。H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、上フランジ2と下フランジ3がウェブ4で連結され、断面H又はI字の形状をしている。
【0017】
H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1の上フランジ2と下フランジ3がウェブ4の内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋5と帯鉄筋6が配筋される。必要に応じて中間帯鉄筋7を配筋しても良い。上フランジ2と下フランジ3とをウェブ4を介して強固に連結するために、上フランジ2と下フランジ3の間を連結するステンレス鉄筋からなる連結帯鉄筋8を配筋する。コンクリート構造部材内で普通鉄筋で十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分には、図1に示されるように、普通鉄筋を軸方向鉄筋16として使用することが可能である。ステンレス鉄筋は普通鉄筋に比較して高価であるため、普通鉄筋を併用することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、ステンレス鉄筋の使用量を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
【0018】
構造部材の内部の補強鉄筋を耐腐食性のステンレス鉄筋とすることで、構造部材の強度を維持してかぶりコンクリートの厚みを小さくすることができ、H又はI型断面の構造部材の薄肉化、軽量化が実現できる。ステンレス鉄筋をJIS 鉄筋コンクリート用ステンレス異形棒鋼 JIS G4322とすることでコンクリートとの付着性能が向上する。
【0019】
H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1の製造時、型枠内に充填する材料として、セメント系部材に膨張材を加えて成形することにより、型枠内部に配置されたステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋からなる軸方向鉄筋5、16及び帯鉄筋6を介して成形されるコンクリート構造部材にプレストレスト力を導入することが可能となり、H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1の薄肉軽量化を一層促進することが可能となる。
【0020】
図2に示されるステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、T型断面の構造部材で、曲げ耐力を低下させずに構造部材を薄肉軽量化できるという利点を有している。T型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、フランジ9とウェブ10とがT形に連結された形状をしている。
【0021】
T型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1のフランジ9とウェブ10の内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋5と帯鉄筋6が配筋される。必要に応じて中間帯鉄筋7を配筋しても良い。フランジ9とウェブ10を強固に連結するために、フランジ9とウェブ10の間を連結するステンレス鉄筋からなる連結帯鉄筋8を配筋する。構造部材内部で十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分では、普通鉄筋を軸方向鉄筋16として併用して使用することが可能となる。ステンレス鉄筋は普通鉄筋に比較して高価であるため、普通鉄筋を併用することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、ステンレス鉄筋の使用を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
【0022】
構造部材の内部の補強鉄筋を耐腐食性のステンレス鉄筋とすることで、構造部材の強度を維持してかぶりコンクリートの厚みを小さくすることができ、T型断面の構造部材の薄肉化、軽量化が実現できる。ステンレス鉄筋をJIS 鉄筋コンクリート用ステンレス異形棒鋼 JIS G4322とすることでコンクリートとの付着性能が向上する。コンクリート構造部材にプレストレスト力を導入する構成は、上記H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1と同様であるので説明を省略する。
【0023】
図3に示されるステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、U型断面の構造部材で、曲げ耐力を低下させずに構造部材を薄肉軽量化できるという利点を有している。U型断面のステンレス鉄筋補強コンクリート部材1は、ウェブ11の両端にフランジ12が連結され断面U字形の形状をしている。
【0024】
U型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1のウェブ11とフランジ12の内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋5と帯鉄筋6が配筋される。必要に応じて中間帯鉄筋7を配筋しても良い。ウェブ11とフランジ12を強固に連結するために、フランジ12とウェブ11の間を連結するステンレス鉄筋からなる連結帯鉄筋8を配筋する。構造部材内部で十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分では、普通鉄筋を軸方向鉄筋16として併用して使用することが可能となる。ステンレス鉄筋は普通鉄筋に比較して高価であるため、普通鉄筋を併用することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、ステンレス鉄筋の使用量を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
【0025】
構造部材の内部の補強鉄筋を耐腐食性の高いステンレス鉄筋とすることで、構造部材の強度を維持してかぶりコンクリートの厚みを小さくすることができ、U型断面の構造部材の薄肉化、軽量化が実現できる。ステンレス鉄筋をJIS 鉄筋コンクリート用ステンレス異形棒鋼 JIS G4322とすることでコンクリートとの付着性能が向上する。コンクリート構造部材にプレストレスト力を導入する構成は、上記H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1と同様であるので説明を省略する。
【0026】
図4(a)(b)(c)(d)は、本発明のステンレス補強コンクリート構造部材1を直列に接合する場合の一実施形態を示す。
【0027】
図4(a)に示されるように、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から軸方向鉄筋5a,5bを所定長さ露出させる。図4(b)に示される工程では、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを接合位置に位置させる。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から露出した軸方向鉄筋5aと5bが重ね継手となる。図4(c)に示される工程では、重ね継手を構成する露出した軸方向鉄筋5a、5bと直交する方向のステンレス鉄筋からなる補強鉄筋13を配筋する。図4(d)に示す工程では、接合部に型枠を設置し、セメント系部材からなる固化剤を充填して固化させ、接合部コンクリート14が形成される。
【0028】
図5(a)(b)(c)(d)は、本発明のステンレス補強コンクリート構造部材1を直列に接合する場合の他の実施形態を示す。
【0029】
図5(a)に示されるように、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から軸方向鉄筋5a、5bを所定長さが露出させる。図5(b)に示される工程では、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを接合位置に位置させる。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から露出した軸方向鉄筋5aと5b同士をスリーブ等の連結具15で連結して機械式継手とする。機械式継手としては、スリーブ等の連結具15のほかに、例えば、露出した軸方向鉄筋5aと5b同士を番線等で連結しても良い。図5(c)に示される工程では、連結部材15で連結された露出した軸方向鉄筋5a、5bと直交する方向のステンレス鉄筋からなる補強鉄筋13を配筋する。図5(d)に示す工程では、接合部に型枠を設置し、セメント系部材からなる固化剤を充填して固化させ、接合部コンクリート14が形成される。露出した軸方向鉄筋5a、5bを重ね継ぎ手、あるいは連結具15で連結して機械式継手とすることで、隣接する部材同士を構造的に一体化することが可能となり、コンクリート構造部材の端部に連結部であるスリーブ等を配置し露出した軸方向鉄筋同士を連結することで機械式継手として容易に接合することが可能となる。
【0030】
図6は、ステンレス補強コンクリート構造部材1を直交する方向に接合する場合の実施形態を示す。
【0031】
隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを直交する位置に配置する。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から軸方向鉄筋5a、5bを所定長さが露出させる。直交する位置に配置されたステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から露出した軸方向鉄筋5a、5bが接合部で交差して配置される。この状態で型枠を設置し、セメント系部材からなる固化剤を充填して固化させ、接合部コンクリートを形成する。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを直交して接合するケースにおいては、露出した軸方向鉄筋5a、5bが接合部で交差して配置されることで、その接合部の強度を増加することが可能となる。
【0032】
以上のように、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、かぶりコンクリートの厚みを小さくでき、通常のセメント系部材を用いて薄肉軽量化され強度の大きいH型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状のコンクリート構造部材とすることが可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1:ステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材、2:上フランジ、3:下フランジ、4:ウェブ、5:軸方向鉄筋、6:帯鉄筋、7:中間帯鉄筋、8:連結帯鉄筋、9:フランジ、10:ウェブ、 11:ウェブ、12:フランジ、13:補強鉄筋 、14:接合部コンクリート、15:連結具、16:普通鉄筋
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材にセメント系モルタルを使用し、ステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋を軸方向鉄筋、帯鉄筋に配筋したH型、I型、T型、U型のいずれかの断面形状を有するステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物や土木構造物の構造部材として用いるI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材は、曲げ耐力を低下させずに構造部材の重量を軽量化できるという利点を有している。I型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材は鋼材では良く使用されている。普通コンクリート内に通常の補強鉄筋を配筋してI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材を形成することが考えられる。
【0003】
また、特開2002−21023号公報には、繊維補強・超高強度コンクリートで形成されたI型断面の構造部材を橋脚の桁材として用いることが提案されている。また、特開2005−23613号公報には、普通コンクリートによって形成されたプレストレストコンクリート製のフランジ部と、繊維補強・超高強度コンクリートで形成されたウェブ部を一体に接合した断面H型の構造部材を形成することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−21023号公報
【特許文献2】特開2005−23613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、鋼材でI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材を形成する場合、防錆処理が必要になるという問題と、接合に溶接作業が必要になるという問題を有する。また、普通コンクリート内に補強鉄筋を配筋する補強方式は、塩化物イオン、二酸化炭素、水などの腐食因子の浸入により補強鉄筋が腐食することを防止するため、厳しい腐食性環境下では鉄筋かぶりが100mm以上となることがある。かぶりコンクリートの厚みの大きさは部材重量の増大を招き、軽量化が要求されるI型断面、H型断面、T型断面及びU型断面の構造部材として弱点を有するものであった。
【0006】
また、特許文献1、2に開示されている繊維補強・超高強度コンクリート製のI型断面やH型断面の構造部材は、その製造方法が補強繊維を均等に分散するための混練工程、蒸気養生工程等の製造工程が複雑であるという問題と、I型断面やH型断面の構造部材を接合するため、構造部材内に連結緊張材を通すための緊張用シースを予め設置し、緊張材を挿入してジャッキで緊張材を緊張させて連結することが必要であり、接合のため多くの作業が必要になるという問題を有する。
【0007】
本発明は、上記従来技術の課題を解決する、製造が容易であり、軽量化を実現しつつ構造部材の強度を向上させることが可能で、構造部材同士の接合も容易で、且つ、接合部の強度を向上させることが可能なH型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有するコンクリート構造部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、前記課題を解決するために、H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、構造部材内部の十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分に普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、前記コンクリート構造部材の端部から軸方向鉄筋を露出させ、露出した前記軸方向鉄筋を隣接するコンクリート構造部材との重ね継手あるいは連結具により端部同士を連結する機械式継手とすることを特徴とする。機械式継手とは、例えば、露出した軸方向鉄筋を連結具であるスリーブ等で連結する連結方式である。また、隣接する前記コンクリート構造部材の端部から露出した前記軸方向鉄筋に直交する方向に、補強を目的としたステンレス鉄筋を配置することも可能である。
【0011】
また、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材は、製造時、型枠内にステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配置し、前記型枠内に充填するセメント系部材に膨張材を混入し、前記軸方向鉄筋及び前記帯鉄筋を介してプレストレスト力を導入することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことにより、かぶりコンクリートの厚みを小さくでき、通常のセメント系部材を用いて薄肉軽量化され強度の大きいH型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状のコンクリート構造部材とすることが可能となる。また、通常のセメント系部材を用いて成形できるので、既存の製造設備で製造が可能であるため、新たな設備投資が不要であり、低コストで製造が可能となる。
構造部材内部の十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分に普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、高価なステンレス鉄筋の使用量を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
また、コンクリート構造部材の端部から軸方向鉄筋を露出させ、前記露出した軸方向鉄筋を隣接するコンクリート構造部材との重ね継手とすることで、隣接する部材同士を構造的に一体化することが可能となる。また、コンクリート構造部材の端部に連結具であるスリーブ等を配置し露出した軸方向鉄筋同士を連結することで機械式継手として容易に接合することが可能となる。
製造時、型枠内にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配置し、前記型枠内に充填するセメント系部材に膨張材を混入し、前記軸方向鉄筋及び前記帯鉄筋を介してプレストレスト力を導入することにより、コンクリート構造部材をより薄肉軽量化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のH型のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を示す図である。
【図2】本発明のT型のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を示す図である。
【図3】本発明のU型のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を示す図である。
【図4】(a)(b)(c)(d)本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材の接合の工程を示す図である。
【図5】(a)(b)(c)(d)本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材のスリーブ(機械式継手)を用いた接合の工程を示す図である。
【図6】本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材を直交する方向に接合する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材の一実施形態の断面図である。
【0015】
H又はI型断面の構造部材は、一般的に鋼材で形成され、建築物の柱、梁、また橋梁の桁等として用いられる。H又はI型断面の構造部材を通常のコンクリートで形成する場合、部材表面からの塩化物イオン、二酸化炭素、水などの腐食因子の浸入による鉄筋の腐食を防止するために、かぶりコンクリートの厚みを大きくしなければならず、そのため、構造部材の重量が大きくなり、軽量化が要求される建築物、土木構造物の構造部材として弱点を有するものであった。
【0016】
図1に示されるステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、従来のコンクリート構造部材の持つ課題を解決したH又はI型断面の構造部材で、曲げ耐力を低下させずに構造部材の重量を軽量化できるという利点を有している。H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、上フランジ2と下フランジ3がウェブ4で連結され、断面H又はI字の形状をしている。
【0017】
H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1の上フランジ2と下フランジ3がウェブ4の内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋5と帯鉄筋6が配筋される。必要に応じて中間帯鉄筋7を配筋しても良い。上フランジ2と下フランジ3とをウェブ4を介して強固に連結するために、上フランジ2と下フランジ3の間を連結するステンレス鉄筋からなる連結帯鉄筋8を配筋する。コンクリート構造部材内で普通鉄筋で十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分には、図1に示されるように、普通鉄筋を軸方向鉄筋16として使用することが可能である。ステンレス鉄筋は普通鉄筋に比較して高価であるため、普通鉄筋を併用することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、ステンレス鉄筋の使用量を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
【0018】
構造部材の内部の補強鉄筋を耐腐食性のステンレス鉄筋とすることで、構造部材の強度を維持してかぶりコンクリートの厚みを小さくすることができ、H又はI型断面の構造部材の薄肉化、軽量化が実現できる。ステンレス鉄筋をJIS 鉄筋コンクリート用ステンレス異形棒鋼 JIS G4322とすることでコンクリートとの付着性能が向上する。
【0019】
H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1の製造時、型枠内に充填する材料として、セメント系部材に膨張材を加えて成形することにより、型枠内部に配置されたステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋からなる軸方向鉄筋5、16及び帯鉄筋6を介して成形されるコンクリート構造部材にプレストレスト力を導入することが可能となり、H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1の薄肉軽量化を一層促進することが可能となる。
【0020】
図2に示されるステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、T型断面の構造部材で、曲げ耐力を低下させずに構造部材を薄肉軽量化できるという利点を有している。T型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、フランジ9とウェブ10とがT形に連結された形状をしている。
【0021】
T型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1のフランジ9とウェブ10の内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋5と帯鉄筋6が配筋される。必要に応じて中間帯鉄筋7を配筋しても良い。フランジ9とウェブ10を強固に連結するために、フランジ9とウェブ10の間を連結するステンレス鉄筋からなる連結帯鉄筋8を配筋する。構造部材内部で十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分では、普通鉄筋を軸方向鉄筋16として併用して使用することが可能となる。ステンレス鉄筋は普通鉄筋に比較して高価であるため、普通鉄筋を併用することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、ステンレス鉄筋の使用を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
【0022】
構造部材の内部の補強鉄筋を耐腐食性のステンレス鉄筋とすることで、構造部材の強度を維持してかぶりコンクリートの厚みを小さくすることができ、T型断面の構造部材の薄肉化、軽量化が実現できる。ステンレス鉄筋をJIS 鉄筋コンクリート用ステンレス異形棒鋼 JIS G4322とすることでコンクリートとの付着性能が向上する。コンクリート構造部材にプレストレスト力を導入する構成は、上記H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1と同様であるので説明を省略する。
【0023】
図3に示されるステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、U型断面の構造部材で、曲げ耐力を低下させずに構造部材を薄肉軽量化できるという利点を有している。U型断面のステンレス鉄筋補強コンクリート部材1は、ウェブ11の両端にフランジ12が連結され断面U字形の形状をしている。
【0024】
U型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1のウェブ11とフランジ12の内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋5と帯鉄筋6が配筋される。必要に応じて中間帯鉄筋7を配筋しても良い。ウェブ11とフランジ12を強固に連結するために、フランジ12とウェブ11の間を連結するステンレス鉄筋からなる連結帯鉄筋8を配筋する。構造部材内部で十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分では、普通鉄筋を軸方向鉄筋16として併用して使用することが可能となる。ステンレス鉄筋は普通鉄筋に比較して高価であるため、普通鉄筋を併用することで、かぶりコンクリートの厚みを小さくできるという作用を維持しつつ、ステンレス鉄筋の使用量を抑制し製造コストを低減することが可能となる。
【0025】
構造部材の内部の補強鉄筋を耐腐食性の高いステンレス鉄筋とすることで、構造部材の強度を維持してかぶりコンクリートの厚みを小さくすることができ、U型断面の構造部材の薄肉化、軽量化が実現できる。ステンレス鉄筋をJIS 鉄筋コンクリート用ステンレス異形棒鋼 JIS G4322とすることでコンクリートとの付着性能が向上する。コンクリート構造部材にプレストレスト力を導入する構成は、上記H又はI型断面のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1と同様であるので説明を省略する。
【0026】
図4(a)(b)(c)(d)は、本発明のステンレス補強コンクリート構造部材1を直列に接合する場合の一実施形態を示す。
【0027】
図4(a)に示されるように、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から軸方向鉄筋5a,5bを所定長さ露出させる。図4(b)に示される工程では、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを接合位置に位置させる。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から露出した軸方向鉄筋5aと5bが重ね継手となる。図4(c)に示される工程では、重ね継手を構成する露出した軸方向鉄筋5a、5bと直交する方向のステンレス鉄筋からなる補強鉄筋13を配筋する。図4(d)に示す工程では、接合部に型枠を設置し、セメント系部材からなる固化剤を充填して固化させ、接合部コンクリート14が形成される。
【0028】
図5(a)(b)(c)(d)は、本発明のステンレス補強コンクリート構造部材1を直列に接合する場合の他の実施形態を示す。
【0029】
図5(a)に示されるように、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から軸方向鉄筋5a、5bを所定長さが露出させる。図5(b)に示される工程では、隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを接合位置に位置させる。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から露出した軸方向鉄筋5aと5b同士をスリーブ等の連結具15で連結して機械式継手とする。機械式継手としては、スリーブ等の連結具15のほかに、例えば、露出した軸方向鉄筋5aと5b同士を番線等で連結しても良い。図5(c)に示される工程では、連結部材15で連結された露出した軸方向鉄筋5a、5bと直交する方向のステンレス鉄筋からなる補強鉄筋13を配筋する。図5(d)に示す工程では、接合部に型枠を設置し、セメント系部材からなる固化剤を充填して固化させ、接合部コンクリート14が形成される。露出した軸方向鉄筋5a、5bを重ね継ぎ手、あるいは連結具15で連結して機械式継手とすることで、隣接する部材同士を構造的に一体化することが可能となり、コンクリート構造部材の端部に連結部であるスリーブ等を配置し露出した軸方向鉄筋同士を連結することで機械式継手として容易に接合することが可能となる。
【0030】
図6は、ステンレス補強コンクリート構造部材1を直交する方向に接合する場合の実施形態を示す。
【0031】
隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを直交する位置に配置する。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から軸方向鉄筋5a、5bを所定長さが露出させる。直交する位置に配置されたステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bの端部から露出した軸方向鉄筋5a、5bが接合部で交差して配置される。この状態で型枠を設置し、セメント系部材からなる固化剤を充填して固化させ、接合部コンクリートを形成する。隣接するステンレス鉄筋補強コンクリート部材1A、1Bを直交して接合するケースにおいては、露出した軸方向鉄筋5a、5bが接合部で交差して配置されることで、その接合部の強度を増加することが可能となる。
【0032】
以上のように、本発明のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材1は、かぶりコンクリートの厚みを小さくでき、通常のセメント系部材を用いて薄肉軽量化され強度の大きいH型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状のコンクリート構造部材とすることが可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1:ステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材、2:上フランジ、3:下フランジ、4:ウェブ、5:軸方向鉄筋、6:帯鉄筋、7:中間帯鉄筋、8:連結帯鉄筋、9:フランジ、10:ウェブ、 11:ウェブ、12:フランジ、13:補強鉄筋 、14:接合部コンクリート、15:連結具、16:普通鉄筋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、
内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とするステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【請求項2】
構造部材内部の十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分に普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とする請求項1に記載のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【請求項3】
前記コンクリート構造部材の端部から軸方向鉄筋を露出させ、露出した軸方向鉄筋を隣接するコンクリート構造部材との重ね継手あるいは連結具により端部同士を連結する機械式継手とすることを特徴とする請求項1または2に記載のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【請求項4】
製造時、型枠内にステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋し、前記型枠内に充填するセメント系部材に膨張材を混入し、前記軸方向鉄筋及び前記帯鉄筋を介してプレストレスト力を導入することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【請求項1】
H型、I型、T型及びU型のいずれかの断面形状を有し、
内部にステンレス鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とするステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【請求項2】
構造部材内部の十分な耐久性を満足するかぶりが確保される部分に普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋したことを特徴とする請求項1に記載のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【請求項3】
前記コンクリート構造部材の端部から軸方向鉄筋を露出させ、露出した軸方向鉄筋を隣接するコンクリート構造部材との重ね継手あるいは連結具により端部同士を連結する機械式継手とすることを特徴とする請求項1または2に記載のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【請求項4】
製造時、型枠内にステンレス鉄筋、あるいはステンレス鉄筋と普通鉄筋からなる軸方向鉄筋、帯鉄筋を配筋し、前記型枠内に充填するセメント系部材に膨張材を混入し、前記軸方向鉄筋及び前記帯鉄筋を介してプレストレスト力を導入することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のステンレス鉄筋使用コンクリート構造部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2012−57338(P2012−57338A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200485(P2010−200485)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(503104346)
【出願人】(510242244)
【出願人】(504167436)日本コンクリート技術株式会社 (7)
【出願人】(594005304)新和コンクリート工業株式会社 (4)
【出願人】(594074805)東栄コンクリート工業株式会社 (7)
【出願人】(591013894)東京セメント工業株式会社 (5)
【出願人】(000211237)ランデス株式会社 (35)
【出願人】(000138314)株式会社ヤマウ (15)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(503104346)
【出願人】(510242244)
【出願人】(504167436)日本コンクリート技術株式会社 (7)
【出願人】(594005304)新和コンクリート工業株式会社 (4)
【出願人】(594074805)東栄コンクリート工業株式会社 (7)
【出願人】(591013894)東京セメント工業株式会社 (5)
【出願人】(000211237)ランデス株式会社 (35)
【出願人】(000138314)株式会社ヤマウ (15)
【Fターム(参考)】
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