説明

ストッパー付き流体放出デバイス

放出ノズル(11)を有する、ポンプ動作流体送出デバイス(8)が収納されている本体(9)を有している流体放出デバイス(5)が開示される。該流体放出デバイス(5)は、空洞部と放出オリフィス(15)を有する放出ノズル(11)とを画定している本体、ある容量の流体を収容するための貯槽を画定している中空ケーシングおよび前記放出ノズル(11)と共働して該貯槽から該放出ノズル(11)までの流体のポンプ式送達を可能とする該中空ケーシングの第1の末端部から延びている管状部分を有する該中空ケーシング内にスライド式に係合されたプランジャーを有している前記空洞部に収納された流体送出デバイス(8)、を有して成り、この場合該放出ノズル(11)の放出オリフィス(15)には着脱可能ストッパー(60)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬放出器に関し、特に医薬を送達するための経鼻吸入デバイスとして使用される流体放出デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーがポンプ式放出器に力を加えるとノズルまたはオリフィス(開口部)を経て流体を放出する医薬放出器が供給されているのは周知のことである。そのようなデバイスには一般に順次的な計量ポンプの動作によって放出されることになる流体製剤の数回の用量が入っている貯槽が配置されている。ポンプ動作式スプレーの例が米国特許第4,946,069号に図示・記載されている。
【0003】
そのような先行技術の機械式ポンプの問題は、ノズルまたはオリフィスまで送達されてはいるがそこからは放出されていない流体が通常の大気圧の下でノズルの内側を下に、潜在的には流体貯槽の中に逆流(drain back)するかも知れないことである。これは医薬のノズル内側およびポンプへの析出に至り得、また潜在的には逆流した流体物質による貯槽内容物の汚染にも至り得る。
【0004】
流体の逆流の防止がそれゆえに望ましいことは理解されると思われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願人はこの度この流体の逆流の問題が、ノズルの放出オリフィスに配置されるストッパー(栓)を使用することによって改善されることを見出した。このストッパーは、その栓をした端部とノズル先端部中の逆流する可能性のある流体との間に「陰圧」効果を確立することにより一般的な逆流動作を防ぐ作用をし、これによって、逆流が起る場合に必要とされ得る、次にデバイスを使用する前にそれに迎え水を入れる必要性が減らされる。
【0006】
本発明の目的は、ノズルからの流体の逆流が減らされた流体放出デバイスを提供することである。
【0007】
本発明のさらなる目的は、ノズルからの流体の逆流を許すデバイスに対して必要とされ得る、使用前に迎え水を入れる(すなわち「迎え水を再度入れる」)必要性をなくす流体放出デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様により、空洞部を画定している本体および放出オリフィスを有する放出ノズル、ある容量の流体を収容するための貯槽を画定している中空ケーシングおよび前記放出ノズルと共働して貯槽から放出ノズルまでの流体のポンプ式送達を可能とする該中空ケーシングの第1の末端部から延びる送出出口部を有し該中空ケーシング内に延びる吸引入口部を有しているポンプを有する前記空洞部に収納された流体送出デバイス、を有して成る流体放出デバイスであって、該放出ノズルの放出オリフィスに着脱可能ストッパーが設けられている流体放出デバイスが提供される。
【0009】
このストッパーは、例えば放出ノズルからの(特に、ノズルの先端部分および一般的には放出オリフィスの隣接部分からの)送達された流体の逆流を防ぐ作用をする。ストッパーはまた、例えば開いた(すなわち栓をしていない)放出オリフィスで起る傾向があると考えられる蒸発による流体の揮散を低下させる作用をする。
【0010】
ストッパーはノズルの放出オリフィスに着脱式に取り付け可能である(例えば先端部に)。すなわち、ストッパーが放出オリフィスのところに配置されて流体がノズルの中に逆流するのを防ぐ「保管」位置と、ストッパーが放出オリフィスからは距離を置いて配置されてノズルからの流体の放出を可能とする「使用中」位置の両方にストッパーを着脱式に配置できる。
【0011】
1つの態様では、ノズル先端部は基本的に平坦な外形を画定する形状をしている。もう1つの態様では、ノズルの外観は放出オリフィスを取り囲む井戸を画定する形状をしている。取り囲み井戸がそのように画定されているところでは、デバイスが「保管位置」にあるとき、この場合のストッパーはこの井戸の中に少なくとも部分的に延びるよう配置することができる。
【0012】
好適には、ストッパーは放出ノズルの外側に配置される。すなわち、ストッパーはノズル内には配置されないし、および/または、延びてもいない(すなわちノズルの放出チャネル内にない)。
【0013】
好適には、ストッパーは流体送出デバイスから独立しており、特にそのポンプおよび/またはその容器から独立している。
【0014】
本流体放出デバイスの一般的な操作では、中空ケーシングとポンプとの間の相対的な移動によって、流体をその流体貯槽から放出ノズルの中にポンプ送りしそこから放出するよう作用することは理解されると思われる。
【0015】
様々な実施態様において、ポンプ送りは計量される。例えば、各ポンプ動作により、貯槽からノズルまでの流体の単一用量の送達が生じる。
【0016】
計量送達に対しては好ましくは、ポンプは、中空ケーシング内に配置された計量チャンバー中でスライド可能なプランジャーを有しており、この計量チャンバーは流体の単一用量を収容する大きさになっている。
【0017】
貯槽には典型的には数用量の流体が入っている。
【0018】
本発明のストッパーは放出ノズルに着脱式に取り付け可能で、放出オリフィスの着脱可能シール(密閉)を可能にしている。使用においては、そのようなシールは、放出オリフィスからノズル内部への流体の逆流をできる限り少なくするよう作用する。
【0019】
本出願人は、「保管位置」で放出ノズルに接触する(すなわち放出オリフィスの栓をしている)ストッパー部分の外形が曲面状外形を有していること、好ましくは半球状(例えばドーム形状)がよいことを見出した。そのような半球状形状は、ストッパーを放出オリフィス(または先端部)のところに配置してそれに効果的に栓をする上で助けとなることを見出した。
【0020】
本出願人はまた、平坦な(例えばディスク形状または四角に削った)接触外形をもつストッパーを用いる場合、ストッパーが完全に放出ノズルのオリフィスと一直線上にそろわないと、ストッパーのひとつの部分が跳ね上がり別の部分が跳ね下がる傾向にあり、これによってそのシール能力が悪くなるというリスクがあることを確認した。この問題は好ましい半球状形状との関係では生じず、半球状形状は半球状の「頂上(crest)」をノズル先端部と一直線上にそろえる自然な傾向がある。
【0021】
1つの態様では、この半球状ストッパーは十分柔軟性があり、その結果「保管位置」ではストッパーの一部が放出ノズルの放出オリフィスの中に延びてその中の空間を部分的に塞ぎ、その結果空気隙間をできる限り少なくしている。
【0022】
ストッパーはディスク形状など適切な任意の全体形状を有することができ、この場合このディスクは平坦であってもよく、あるいは実施態様によってはストッパーは凸形または凹形をしている。
【0023】
1つの好ましい態様では、ストッパーは平坦な好ましくはディスク形状の基部およびそこに付けられた半球状頭部要素を有している。全体的にはストッパーは従って好適には「山高帽」に似ており、帽子の頂上が放出ノズルに接触しており、使用において放出オリフィスのところにおける逆流が防止される。ストッパーの基部部分と頭部部分は別々に形成して、その後一緒にしてもよいし、あるいは全体的な「山高帽」形状(すなわち基部と頭部)を単一の部品として成型してもよい。
【0024】
ストッパーは一般には放出ノズル先端部(すなわち放出オリフィスに近い部分)とのシール係合を最適化するような形状とされることは理解されると思われる。また、デバイスが「保管位置」にある場合、このシールが、放出オリフィスのところに画定される「空気隙間」をできるだけ少なくするよう、好ましくはそれをゼロ近くまで低下させるよう作用するのが望ましい。「空気隙間」とは一般的な用語で、ストッパー、ノズルの放出チャネルおよびこの放出チャネル中の流体の先頭部分により組み合せで画定される自由容積である。
【0025】
好適には、この空気隙間の体積増加による圧力降下によりその下の流体の重量とバランスして流体が下のポンプの中に逆流されるのを防ぐよう、この体積は十分小さいものとする。
【0026】
ストッパーによってつくられるシールは望ましくは完全に気密なものとするが、初期空気隙間がある実際的な条件では、多少の空気漏出が長期の時間尺度では不可避的に起る。本出願人は、このシールを通っての空気漏出の体積が空気隙間と周囲大気圧との間の圧力差に比例することに気が付いた。しかしながらこの空気隙間が基本的にゼロ体積をもつ(すなわち空気隙間がないようにストッパーが放出チャネル中の流体に接触している)場合は、その適切な圧力差は、ストッパーと接触している流体と大気圧との間の圧力差であり、シールを通っての漏出速度は極端に減らされる。
【0027】
本出願人はまた、空気隙間が存在する場合は、逆流はこの空気隙間の圧力を低下させる傾向があり、これが代ってこのシールを通過する漏出を大きくし、結果的に空気隙間が大きくなってさらに大きい逆流が促進されることに気が付いた。つまり、逆流はシールを通過する漏出を促進し、これが代ってさらなる逆流を促進し得るのである。この認識は従って、初期空気隙間の大きさを減じかつストッパーによる最高の一体シールを確実に行うという方向を示すものであり、なぜならこれら要因のいずれも、一緒になって後の逆流およびシールを通っての漏出に影響を及ぼすからである。
【0028】
1つの態様では、ストッパーの形状特に「保管位置」で放出ノズルに接触する部分は、ノズル先端部のそれを逆に反映するように構成することができる。1つの特定の態様では、少なくともストッパーの一部が凹形をしており、放出ノズルの凸状先端部の形を反映する形状をしている。
【0029】
もう1つの態様では、放出ノズル先端部が軟質可圧縮材料で形成されているかまたはそこに軟質可圧縮材料が付けられていて(例えば先端部の周りに付けられたリング状材料として)、ストッパーと放出ノズル先端部との間の効果的な接触を確実に行い、その結果放出オリフィスのところにおける逆流が効果的に減らされる。
【0030】
ストッパーは、熱可塑性特性をもっているもの特に弾力性特性をもっているものなど適切な任意の材料から形成することができる。ゴムなどの合成および天然にあるポリマーから製造されたストッパーが本発明では想定される。
【0031】
好ましいストッパー材料としては、合成ゴムや熱可塑性エラストマー(TPE)材料のようなエラストマー性材料が挙げられ、例えばAdvanced Elastomer Systems社製造の商品名Santopreneで販売されているもの(例えば商品名Santoprene 8000 Rubber 8281-35W237で販売されている材料など)が挙げられる。
【0032】
好適なエラストマー性材料は典型的にはその弾性特性発揮処方内で用いられ、好ましくは適切なストッパー形状および特に接触用外形(すなわち、「保管位置」で放出ノズルに接触するストッパー部分の外形)を形成するのに射出成型法でやり易いものである。
【0033】
好適には、ストッパー材料は、適度に可圧縮であるように十分に軟質で、放出オリフィスの栓をするための形状を維持するのに十分に硬質のものとする。本出願人は、ショアA硬さ30〜40、特にショアA硬さ33〜37、例えばショアA硬さ35をもつストッパー材料が特に好適であることを見出した。
【0034】
好適なストッパーは色々な方法で形成することができる。1つの態様では、ディスク形状をしたゴム製のストッパーがゴムシートからスタンプ打ち抜きされる。もう1つの態様では、ディスク形状のストッパーが成型される(例えば射出成型法により)。
【0035】
「保管位置」においては、ストッパーはある大きさの圧縮力を受け放出ノズルと十分なシール接触をして放出オリフィスのところにおける逆流を確実に防ぐことが考えられる。好適には、この圧縮力の大きさは1.5Nより大きいもの、典型的には2〜6Nである。
本デバイスはさらに、本体と係合するための内面を有する保護用末端部キャップ(帽子)を有していてもよい。末端部キャップは、ノズルをカバー(覆う)している第1の位置からノズルをカバーしていない第2の位置まで移動可能である。
【0036】
好適には、末端部キャップが第1(すなわち保護)の位置にある場合にストッパーが放出ノズルに接触して放出オリフィスをシールするようにストッパーをこの末端部キャップに配置する。第2の位置(すなわち使用中位置)では、放出オリフィスがもはやシールされないようストッパーは放出ノズルから間隔を置いて配置される(例えば係合解除される)。
【0037】
ストッパーは末端部キャップの一体部分を形成していてもよく、あるいはストッパーは末端部キャップに取り付けられていてもよい。接着式取り付け法、スナップ嵌合式取り付け法、溶接式取り付け法などの好適な取り付け法が考えられる。一般には、ストッパーは末端部キャップの内側部分に配置される。
【0038】
1つの態様では、末端部キャップの内側部分には、ストッパーを挿入物として受け入れるための空洞部を画定している環状壁が設けられている。このストッパー挿入物は単にこの空洞部内に機械的にインサート(挿入)(例えば干渉嵌合[interference fit])されてもよいし、あるいは接着式にまたはその他の方式で固定されていてもよい。
【0039】
1つの好ましいストッパー挿入物は先に述べた「山高帽」形状をしており、この場合このストッパー挿入物は、平坦で、好ましくはディスク形状をした基部構成要素および半球状頭部構成要素を有している。ストッパーの基部を、環状壁によって画定されている空洞部の中にインサートすると、頭部部分が外側を向き、放出ノズルに接触することができて、使用において放出オリフィスのところにおける逆流が防止される。
【0040】
好適なストッパー挿入物の形状は色々な状態に形成することができる。1つの態様では、ディスク形状をしたゴム製のストッパーがゴムシートからスタンプ打ち抜きされる。もう1つの態様では、ディスク形状のストッパーが成型される(例えば射出成型法により)。さらなる態様では、保護用末端部キャップが成型され、その後その形成された末端部キャップ内にストッパーが成型される(すなわち「ツーショット」成型法)。
【0041】
1つの好ましい態様では、末端部キャップの内側部分にはストッパーを挿入物として受け入れるための空洞部を画定している(ひとつもしくは複数の)環状壁が設けられており、この末端部キャップは成型体として形成されており、ストッパー挿入物はそれに対する第2の成型体として設けられている(すなわち「ツーショット」成型法全体における第2の成型ショットにより)。この態様の変形体では、第2の成型ショットで供給される材料はそのストッパーを越えて延びて末端部キャップの他の部分を形成(例えば1つの態様では末端部キャップを放出デバイスの本体に取り付けるための取り付け部を形成)することができる。
【0042】
もう1つの好ましい態様では、末端部キャップの内側部分にはストッパーを挿入物として受け入れるための空洞部を画定している(ひとつもしくは複数の)環状壁が設けられており、ストッパー挿入物が蛇腹形状をしており、その結果それが容易に圧縮されて放出ノズルの形状に適応し、放出オリフィスの効果的なシールをする。
【0043】
さらなる好ましい態様では、末端部キャップの内側部分には、ストッパーを挿入物として受け入れるための空洞部を画定している(ひとつもしくは複数の)環状壁が設けられており、ストッパー挿入物がローラーボール形状をしている。つまり環状壁は、このローラーボールを空洞部内に取り付けるための取り付け部分(例えばアームやピン)を有した形状をしている。使用においては、ローラーボールは放出ノズルに接触して放出オリフィスの効果的なシールをする。
【0044】
もう1つの態様では、末端部キャップの内側部分には、キャップ内側に突き出る(ひとつもしくは複数の)環状壁およびこれに付いている薄い末端部壁が設けられている。使用においては、この薄い末端部壁が放出ノズルに接触し、その結果それがストッパーの働きをして放出オリフィスのところにおける逆流が防止される。この環状壁(ひとつまたは複数)は剛性のあるものでも弾力性のあるもの(例えば蛇腹式に曲がり易いもの)でもよい。薄い壁は、放出ノズル先端部の形状に適応して放出オリフィスの効果的なシールができるように典型的には弾力性のあるものである。実施形態によっては、環状壁および末端部壁によって画定される空洞部に嵌合してそれへの損傷を防ぐプラグが設けられている。
【0045】
末端部キャップは好適には本体によって誘導されて受け入れられるように、特に保管位置」においてストッパーとノズル放出オリフィスの最良の整列が確実に行われるよう配置する。末端部キャップには特に、本体内に画定された穴および/またはチャネルによって受け入れられる配置となっている、また本体と末端部キャップが正確に整列されるような配置となっている誘導用突出部(例えば脚[leg])が設けられていてもよい。実施態様によって、突出部としては、着脱可能に末端部キャップを本体に保持するためのラグ[lug]または他の保持手段が挙げられる。
【0046】
しかしながら本出願人としては、末端部キャップと本体のネジ式係合は、ネジ作用が末端部キャップのストッパー挿入物と放出ノズルとの間に摩擦接触を生じこれによってストッパー挿入物が末端部キャップから離れることが起こり得るという点において問題があることを注記しておく。
【0047】
末端部キャップは好適には剛性のある材料でその使用期間中クリープする傾向のない材料から形成する。好適な末端部キャップ用材料は、BASF Plastics社から商品名Terluran GP-22 Naturalで販売されているものである。
【0048】
中空ケーシングはどんな適切な形でもとることができる。好適には、末端部キャップの内面に形成された相補的な突出部と係合するための、各々が本体の側壁に形成された縦に延びるスロットの中を延びるように配置されている数個のラグが中空ケーシング上に形成されている。
【0049】
中空ケーシングは、末端部キャップの内面に形成された相補的凹部と係合して着脱可能に末端部キャップを本体上の位置に保持するための外に延びる戻り止め[detent]を少なくとも1つ有していてもよい。
【0050】
各戻り止めは、末端部キャップに形成されたそれぞれの凹部と係合するために、本体中を縦に延びる各スロットの中を延びていてもよい。
【0051】
1つの態様では、縦軸をもつ流体送出デバイスがハウジング(収容箱)内に移動可能に収納されており、流体放出デバイスにはその流体送出デバイスの縦軸に対して移動可能でその容器に力を加えて容器をその縦軸に沿ってノズルの方に移動させそれによって圧縮ポンプを作動させることができる指操作式手段が設けられている。
【0052】
指操作式手段という用語には、典型的なユーザー(例えば成人または小児患者)の指もしくは親指またはこれらの組み合せの動作によって操作可能な手段が包含される。
【0053】
1つの態様では、指操作式手段は流体送出デバイスの縦軸に対して横に移動可能で容器に直接的にまたは間接的に力を加える。もう1つの態様では、指操作式手段は流体送出デバイスの縦軸に大体平行に移動可能で容器に直接的にまたは間接的に力を加える。「横」と「平行」の中間にある他の移動も考えられる。変形態様では、指操作式手段は容器に接触していてまたはそれに連結されていて必要な力の伝達をできるようになっていてもよい。
【0054】
好適には、指操作式手段は機械的効果を加えるように構成される。言い換えると、指操作式手段はユーザーの力に機械的効果を加えて容器が受ける力を調整する(一般には、倍化または平滑化される)。1つの態様ではこの機械的効果は例えば一定の機械的な倍化効果、例えば1.5:1〜10:1の倍化(倍化力:初期力)、より典型的には2:1〜5:1の倍化により均一な方式で加えられてもよい。もう1つの態様ではこの機械的効果は、加えられる力の一周期にわたる機械的効果の段階的増加または段階的減少のような非一定方式で加えられる。機械的効果の変化の正確なプロファイルは、所望のスプレープロファイルならびにデバイスおよびスプレーされる製剤の関係する全ての特性(例えば粘度および密度)を参照することにより容易に決定することができる。
【0055】
好適には、指操作式手段は、レバー、カムまたはネジの形のように無理なく機械的効果を高める形状をしている。
【0056】
指操作式手段は、ハウジングの一部にピボット式に接続されたレバーであってユーザーがそのもしくはそれぞれのレバーを移動させたときに容器に力を伝達して(例えば直接その上に作用して)その容器をノズルの方に推し進めるように配置されたレバーを少なくとも1つ有している。
【0057】
1つの態様では、2つの対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの一部にピボット式に接続されており、ユーザーがこの2つのレバーを押し合わせると容器に作用してその容器をノズルの方に推し進める構成となっていてもよい。
【0058】
あるいは、指操作式手段は、容器をノズルの方に移動させてポンプを作動させるのに使用される作動手段に力を加えるためのレバーを少なくとも1本有していてもよい。
【0059】
この場合そのもしくはそれぞれのレバーはハウジング内で下側端部のところでピボット式に支持されていてもよく、その作動手段は実施態様によっては容器のネック(首)に接続されて(例えばそれに対する襟として形成されて)いてもよい。
【0060】
好適には、2本の対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの下側端部近辺でピボット式に支持されており、ユーザーがこの2本のレバーを押し合わせると作動手段に作用して容器をノズルの方に推し進める構成となっていてもよい。
【0061】
あるいは、指操作式手段は、容器に力を加えてその容器をノズルの方に移動させて圧縮ポンプを作動させるための、ハウジング内でスライド式に支持されているレバーを少なくとも1本有していてもよい。
【0062】
好適には、本流体放出デバイスはさらに、指操作式手段の意図されない移動を防止するための、それを着脱可能にロック(鍵掛け)するロックを有している。
【0063】
ロックは任意の適切なロック手段を有することができるが、好ましくは比較的単純な形のものとする。好適には、ロックは、タブ(ロックするための舌)、クリップ(留め具)、ペグ(留め釘)などの機械的ロック手段を有している。
【0064】
1つの態様ではこのロック要素は、ハウジングおよび指操作式手段の両方と係合可能で両者の間の相対的移動を防止する。好適にはロック要素は、ハウジングおよび指操作式手段のロック部分例えばそこに設けられた凹部または穴と係合する。
【0065】
1つの好ましい態様では、ロック要素は、ハウジングによって着脱式に受け入れ可能となっていて着脱式にノズルをカバーする保護用末端部キャップに設けられている。好適には、ロック要素はキャップから突き出ていて(例えばそこに設けられたタブ、クリップ、ラグまたはペグの形態をとり)、キャップがハウジングに受け入れられている場合はロック要素はハウジングおよび指操作式手段と係合して両者間の相対的な移動を防ぎ、キャップがハウジングから取り外されている場合は(すなわちノズルがカバーされていない位置)、ロック要素もハウジングおよび指操作式手段のうちの少なくとも1つ好ましくはその両方との係合から取り外されている。
【0066】
もう1つの態様では、ロック要素はハウジングに設けられており、指操作式手段と係合可能となっていて両者間の相対的な移動を防いでいる。好適には、このロック要素は指操作式手段のロック部分例えばそこに設けた凹部または穴と係合する。
【0067】
もう1つの態様では、ロック要素は指操作式手段に設けられており、ハウジングと係合可能となっていて両者間の相対的な移動を防いでいる。好適には、このロック要素はハウジングのロック部分例えばそこに設けた凹部または穴と係合する。
【0068】
好適には、指操作式手段に所定力が加えられるまで、圧縮ポンプの作動を防止するための予荷重手段が設けられている。この予荷重手段は、指操作式手段に所定力が加えられるまで圧縮ポンプの作動を防止するよう作用する。つまりこの所定力は、圧縮ポンプの作動が起る前に最初に打ち勝たねばならない「閾(しきい)」または「障壁」力と考えることができる。
【0069】
圧縮ポンプの作動が可能となる前に打ち勝たなければならない所定力の大きさは、ポンプの特性、典型的なユーザープロファイル、流体の性質および所望のスプレー特性などの様々な因子に基づいて選択される。
【0070】
典型的には、この所定力は5〜30N、より典型的には10〜25Nである。言い換えると、圧縮ポンプの作動が可能となるには典型的には5〜30N、より典型的には10〜25Nの力が指操作式手段に加わらなければならない。このような値は、ユーザーの弱い、漠然としたまたは意図しない指の移動についての妥当な「障壁力」は防ぐがユーザーの断固とした指(または親指)の動作なら容易に乗り越えられる力に対応するものである。デバイスが小児または老人患者用に設計される場合は、成人用に設計されるものよりも低い所定力を有することは理解されると思われる。
【0071】
1つの態様では、予荷重手段はそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)と容器の間に物理的に介在している。
【0072】
この場合この予荷重手段は、圧縮ポンプが作動させられる前にそのもしくはそれぞれのレバーが乗り越えなければならないその容器上に形成されたステップ(階段)を有していてもよく、この場合所定力がそのもしくはそれぞれのレバーに加えられるとこのステップは乗り越えられる。
【0073】
あるいは、この予荷重手段は、圧縮ポンプが作動させられる前に容器が乗り越えなければならないそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)上に形成されたステップを有していてもよく、この場合所定力がそのもしくはそれぞれのレバーに加えられるとこのステップは乗り越えられる。
【0074】
なおさらなる別の態様では、この予荷重手段は、容器またはそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)のうちの一方の上に形成された少なくとも1つの戻り止め、および、容器またはそのもしくはそれぞれのレバーのうちの他方の上に形成された1つの凹部を有していてもよく、この場合所定力がそのもしくはそれぞれのレバーに加えられるとそのもしくはそれぞれの戻り止めはそれが係合している凹部を乗り越えることができる。
【0075】
もう1つの態様では、この予荷重手段はハウジングと容器の間に介在している。
【0076】
この場合、この予荷重手段は、ハウジングの一部と係合するための容器上に形成された1つまたは複数の戻り止めを有していてもよく、該もしくは全戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力が指操作式手段に加えられるとハウジングから係合解除可能になっている。
【0077】
あるいは、この予荷重手段は、容器の一部と係合するためのハウジング上に形成された1つまたは複数の戻り止めを有していてもよく、該もしくは全戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力が指操作式手段に加えられると容器から係合解除可能になっている。
【0078】
もう1つの態様では、この予荷重手段は容器と送出管の間に介在している。
【0079】
この場合、この予荷重手段は、送出管上に形成された1つのステップ、および、容器に取り付けられた少なくとも1つのラッチ要素を有していてもよく、その構成は、圧縮ポンプを作動させるために所定力が指操作式手段に加えられるとそのもしくはそれぞれのラッチ要素がステップを乗り越えることができるようになっている。
【0080】
あるいは、この予荷重手段は、送出管上に形成された1つの凹部、および、容器に取り付けられた少なくとも1つのラッチ要素を有していてもよく、その構成は、圧縮ポンプを作動させるために所定力が指操作式手段に加えられるとそのもしくはそれぞれのラッチ要素が凹部を乗り越えることができるようになっている。
【0081】
もう1つの態様では、この予荷重手段はハウジングとそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)の間に介在している。
【0082】
この場合、この予荷重手段は、各レバーと係合するためのハウジング上に形成された少なくとも1つの戻り止めを有していてもよく、該もしくは全戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力がそのもしくはそれぞれのレバーに加えられると各レバーから係合解除可能になっている。
【0083】
あるいは、この予荷重手段は、ハウジングの一部と係合するための各レバー上に形成された少なくとも1つの戻り止めを有していてもよく、該もしくは全戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力がそのもしくはそれぞれのレバーに加えられるとハウジングから係合解除可能になっている。
【0084】
もう1つの態様では、この予荷重手段はポンプ作動手段とハウジングの間に介在している。
【0085】
この場合、この予荷重手段は、ハウジングの一部と係合するためのポンプ作動手段の一部に形成された少なくとも1つの戻り止めを有していてもよく、該もしくは全戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力がそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)に加えられるとハウジングから係合解除可能になっている。
【0086】
あるいは、この予荷重手段は、ハウジングの一部に形成された、それぞれがポンプ作動手段の一部に形成されている相補的凹部と係合するよう配置されている戻り止め少なくとも1つを有していてもよく、各戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力がそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)に加えられるとその各凹部から係合解除可能になっている。
【0087】
もう1つの態様では、この予荷重手段はそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)とそれぞれの作動手段の間に介在している。
【0088】
この場合、この予荷重手段は、作動手段の一部に形成されているそれぞれの凹部と係合するためのそのもしくはそれぞれのレバーに形成された戻り止め少なくとも1つを有していてもよく、各戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力がレバーに加えられるとその各相補的凹部から係合解除可能になっている。
【0089】
あるいは、この予荷重手段は、それぞれのレバーに形成された凹部と係合するための各作動手段に形成された戻り止め少なくとも1つを有しており、各戻り止めは圧縮ポンプを作動させるために所定力がレバーに加えられるとそのそれぞれの相補的凹部から係合解除可能になっている。
【0090】
なおさらなる別の態様として、この予荷重手段は、所定力がそのもしくはそれぞれの指操作式手段(例えばレバー)に加えられるまでは縦軸に沿って容器に有意な力が伝達されないような可変機械的倍率をもつ作動デバイスから成っていてもよい。
【0091】
別の形態として流体放出デバイスが単一レバーの形態にある指操作式手段を有していてもよく、予荷重手段がさらにレバーと容器の間に介在するバネを有していてもよく、このバネは容器をノズルの方に推し進めて圧縮ポンプを作動させるのに使用される。
【0092】
この場合このバネは所定力が加えられるまで(すなわちユーザーが加える力と貯められたバネの力の組み合せで)レバーの移動によって圧縮することができ、圧縮ポンプの作動を防止するのに使用されている予荷重手段の閾が容器に加えられている力によって乗り越えられた時点で、その結果容器が素早くノズルの方に移動して圧縮ポンプを作動させる。
【0093】
好適には、流体放出デバイスにはさらに容器に加えられた力を変換する力変換手段が設けられている。言い換えると、ユーザーが直接指操作式手段に加える力に比較して容器に加えられる(したがって、最終的に作用する)力を変換する手段が設けられている。
【0094】
好適には、力変換手段は加えられた力を増幅するよう作用する(すなわちそれは力増幅手段を有している)。増幅は、例えば一定増幅例えば1.5:1〜10:1の倍化(増幅された力:初期の力;すなわち1.5〜10の増幅度)、より典型的には2:1〜5:1の倍化により均一方式で加えられてもよい。もう1つの態様では、増幅は、加えられた力の一周期にわたる機械的効果の段階的増加または段階的減少のような非一定方式で加えられる。
【0095】
力変換の正確なプロファイルは、所望のスプレープロファイルならびにデバイスおよびスプレーされる製剤の関係する全ての特性(例えば粘度や密度)を参照することにより容易に決めることができる。
【0096】
力変換手段は1つの態様では指操作式手段と一体化していてもよい。この態様では、力変換手段は、機械的効果を生じる形状をした(例えばレバー、カムまたはネジ形状)指操作式手段の態様を有していてもよい。
【0097】
もう1つの態様では、力変換手段は指操作式手段とは一体化せずに配置されており、典型的には指操作式手段と容器の間に配置される。この態様でも、力変換手段は、機械的効果を生じる形状をした(例えばレバー、カムまたはネジ形状)指操作式手段の態様を有していてもよい。
【0098】
1つの態様では、力変換手段は所定力が乗り越えられたときのみ作用する(すなわち、のみ作用してユーザーが加えた力を変換する)。好ましい態様では、変換力は、所定力が一旦乗り越えられると容器に加わる力が比較的一定であるかまたは比較的一定の基準で大きくなるように作用する。
【0099】
1つの好ましい態様では、力変換手段はさらにストップ要素を有しており、これは、一旦ある特定の最大力が到達されると、またはより典型的には、一旦容器がある特定の距離を移動させられると、容器に加えられている力をストップする(止める)よう作用する。1つの態様では、このストップ要素は圧縮ポンプに加えられる過剰な力を防ぐよう機能する。
【0100】
好適には、ポンプは例えば、Valois SA社製造の型式VP3、VP7または改良版のような予圧縮ポンプ[pre-compression pump]を有している。典型的には、そのような予圧縮ポンプは製剤8〜50mLを保持することができるボトル(ガラスまたはプラスチック)容器と共に典型的に使用される。各スプレーは典型的にはそのような製剤25〜150μL、好ましくは50〜100μLを送達するもので、したがってデバイスは典型的には少なくとも50(例えば60または100)の計量用量を提供することが可能である。
【0101】
その他の好適な流体送出デバイスとしては、Erich Pfeiffer GmbH、Rexam-Sofab、およびSaint-Cobain Calmar GmbHから販売されているものが挙げられる。
【0102】
本発明のもう1つの態様により流体送出デバイスを収納するための流体放出用具が提供され、この流体放出用具は空洞部を画定している本体;および放出オリフィスを有する放出ノズルを有して成り、この場合放出ノズルの放出オリフィスには着脱可能ストッパーが設けられている。
【0103】
この流体放出用具はさらに本体と係合するための末端部キャップを有していてもよく、この場合末端部キャップにストッパーは含まれている。この末端部キャップは先に述べた任意の形状をとることができる。
【0104】
1つの形態では、この流体放出用具は流体送出デバイスとは離して提供することができる。もう1つの態様では、この流体放出用具および流体送出デバイスは部品キットとして提供される。
【0105】
本発明のさらなる態様により放出デバイスまたはここにおける放出用具と共に使用するのに適した末端部キャップも提供され、この場合この末端部キャップはこのデバイスまたは用具の放出ノズルの放出オリフィスを着脱式に栓をするためのストッパーを有していてもよい。この末端部キャップは先に述べた任意の形状をとることができる。
【0106】
本発明のさらなる態様により本発明の放出デバイスの放出ノズルの放出オリフィスを着脱式に塞いで(例えば栓またはシールをして)、放出ノズルからの(特に、ノズル先端部および一般に放出オリフィス隣接部分からの)、送達された流体の逆流を防ぐストッパーの使用が提供される。
【発明の効果】
【0107】
本明細書におけるデバイスおよび方法は特に、ノズルの放出オリフィスのところにおけるポンプへの逆流を防ぐよう設計されている。典型的な経鼻医薬放出デバイスからの1ショット容量(すなわち1回の作動で送達される流体の容量)50μLを基準にすると、本発明のデバイスおよび方法は、25℃大気圧で保管された場合ショット容量における減少が14日間で3μLより少なくなる、好ましくは2μLより少なくなるように適切に逆流を低下させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0108】
以下本発明を添付の図面を参照しながら詳しく述べる。
【0109】
図1〜5に、ハウジング(収容箱)9、身体空洞部の中に挿入されるためのノズル11、ハウジング9内に移動可能に収納された流体送出デバイス8(この流体送出デバイス8は、放出される流体を入れておくための容器30、および、容器30内に配置された吸引入口部32およびポンプ29からノズル11まで流体を伝達するための送出出口部31を有している圧縮ポンプ29、を有している)、および容器30に力を加えて容器30をノズル11の方に移動させそれによってポンプ29を作動させるための指操作式手段20、21を有して成る、該流体を身体空洞部の中にスプレーするための流体放出デバイス5の第1の実施形態を示す。この指操作式手段は2つの相対するレバー20、21の形態であり、それぞれのレバーはハウジング9の一部にピボット式に接続されており、ユーザーが2つのレバー20、21を共に押し合うと容器30の底部分35に作用して容器30をノズル11の方に推し進めるよう配置されている。
【0110】
より詳細には流体放出デバイス5は成型プラスチック本体6および流体送出デバイス8を有しており、さらに本体6と係合して放出ノズル11を保護するための内面をもつ保護用末端部キャップ7を有している。
【0111】
本体6はポリプロピレンなどのプラスチック材料からできており、ハウジング9およびノズル11が単一のプラスチック部品として製造されるよう、ハウジング9および放出ノズル11が画定されている。
【0112】
ハウジング9は、前壁12、後壁13および第1と第2の端壁14a、14bにより形成される空洞部10を画定している。放出ノズル11はハウジング9の1つの末端面に接続されており、ハウジング9から離れて延び、外側がテーパー状の形状をしている。ハウジングの形状は長円形である必要はなく、円筒状あるいはその他の都合の良い形状でもよいことは理解されると思われる。
【0113】
前壁12と後壁13のうちの少なくとも一方は容器30中の流体レベルを見るための開き口28をそこに有しており、図示されている実施形態では容器30中の流体レベルを見るための開き口28が前壁12および後壁13にある。
【0114】
ポンプ29からの送出出口部は管状送達管31の形態であり、ノズル11内には出口管16の形態である管状ガイド(誘導装置)が形成されていて正確にノズル11と送達管31を整列させて配置する。
【0115】
出口管16の末端部のところに環状当接部(abutment)17が形成されている。この環状当接部17は使用において放出される流体が通ることができるノズルオリフィス15への入口を画定し、送達管31の末端部と当接するよう構成されている。
【0116】
図1の栓をした(保管)状態では、ノズルオリフィス15をシールするためにゴム製半球状ノズルストッパー末端部60が着脱式に環状当接部17に取り付けられている。
【0117】
流体送出デバイス8の縦軸をX−Xとすると、各レバー20、21は、容器の底部分35に当接してそれによってレバー20、21に流体送出デバイス8の縦軸X−Xに対して実質的に横に加えられる力を流体送出デバイス8の縦軸に沿った力に転換するための流体送出デバイス8の縦軸X−Xに対して角度θで配置された当接面22、23を有している。
【0118】
この配置により標準的な流体送出デバイスを改造なしで使用できる。
【0119】
ノズル11の縦軸をY−Yとすると、流体送出デバイス8の縦軸X−Xはノズル11の縦軸Y−Yと一直線に合せられる。これは、ポンプ29が作動された場合管状送達管31に加えられる力はその管状送達管の縦軸に沿ったものとなり、加えられた力による送達管31の曲げまたは反りが起らないという利点を有する。
【0120】
容器30の底部分35の面の少なくとも一部は流体送出デバイス8の縦軸X−Xに対して角度Φで傾斜していて傾斜面を形成しており、そのもしくはそれぞれの傾斜面は、レバー20、21が作用してレバー20、21に流体送出デバイス8の縦軸X−Xに対して実質的に横に加えられる力を流体送出デバイス8の縦軸に沿った力に転換するよう配置されている。
【0121】
開示した実施形態ではレバーと容器のいずれもが流体送出デバイスの縦軸に対して傾斜した面を有しており、また、開示した実施形態では角度θが角度Φにおよそ等しいが、これは必ずしもその必要はない。容器かレバーのみが傾斜面を有している必要があり、または力をレバーから容器に加えるためのなんらかの他の構成が利用できる。
【0122】
容器30の底部分35は2つの傾斜面37、38を有しており、それぞれはレバー20、21のそれぞれと共働するよう配置されている。
【0123】
しかしながら容器の底部分の傾斜面は円錐、円錐台[frusto-conical]または部分球状面であってもよいことは理解されると思われる。
【0124】
傾斜面37は当接面22と共働するよう配置され、傾斜面38は当接面23と共働するよう配置される。
【0125】
当接面22はレバー20の一部として形成されているウェブ24のエッジ部(縁)によって形成されており、当接面23はレバー21の一部として形成されているウェブ25のエッジ部によって形成されている。
【0126】
レバー20、21のそれぞれはそれぞれの一体ヒンジ(蝶番)によりハウジング9の一部にピボット式に接続されている。示されている実施形態では、レバー20、21のそれぞれはそれぞれの一体ヒンジ26、27により2つの側壁14a、14bのそれぞれにピボット式に接続されている。
【0127】
流体送出デバイス8は大部分の点において一般的なものであり、ここでは簡潔にだけ述べる。
【0128】
流体送出デバイス8は放出される流体の数用量が入っている貯槽を画定している中空容器30、および、容器30の一端に付けられた圧縮ポンプ29を有している。
【0129】
示されている容器30は半透明または透明プラスチック材料からできているが、ガラスなどの他の半透明または透明材料からできていてもよいことは理解されると思われる。
【0130】
容器が底部分35で立てるように容器は2つ以上の支持部を有しており、図示されるように2つの支持部40、41が容器30の一体部分として成型されている。底部分35は2つの傾斜面37、38からできているので通常垂直に立てることができないという点においてこれらの支持部は有用である。
【0131】
ポンプ29には、単一の流体用量を収容する大きさのチャンバー(図示されていない)を画定しているポンプケーシング34内にスライド式に係合されたプランジャー(図示されていない)が含まれている。このプランジャーは、ポンプ29の一端から延びて放出ノズル11の出口管16と共働するよう配置された管状送達管31に付けられている。プランジャーにはポンプケーシング34に形成されているチャンバーにスライド式に支持されているピストン(図示されていない)が含まれている。
【0132】
流体は管状送達管31によって画定される送出チャネルを通って放出ノズル11のオリフィス15の中に送出される。
【0133】
チャンバーの大きさは流体の単一用量を収容する大きさであり、チャンバーおよびピストンの直径は、プランジャーのストロークと相まってチャンバー中でのプランジャーのフルストロークが流体の単一用量に等しい体積変化を生じさせるような直径とする。
【0134】
ポンプケーシング34は、ピストンが戻りバネ(図示されていない)によって開始位置に移動させられると容器30からピックアップ管32形態の吸引入口部を経てシリンダーの中に流体の新しい用量が引き上げられて送出の準備が整うよう容器30に接続されている。
【0135】
容器30の底部分35のテーパー状形状は、ピックアップ管32が、容器を特に傾けることなく、平坦な底の容器を使った場合よりも多くの流体を集めることが可能であるという点において有利である。
【0136】
末端部キャップ7は、一端が閉じた、また、ノズル11に係合してノズル11を損傷から保護する空洞部を画定している薄い弾力性のある側壁を有した管状構成要素である。
【0137】
末端部キャップの一部として成型することができる弾力性のあるストラップ(strap)またはつなぎ綱(tether)で末端部キャップを本体に付けることまたは末端部キャップと本体を単一の要素として製造することが考えられる。
【0138】
流体放出デバイスの組み立てと操作は次のとおりである。
【0139】
図4に、2つのレバー20、21が装填位置に移動させられて流体送出デバイス8がハウジング9の空洞部10の中に挿入されるのを可能とする部分的組立状態にある流体送出デバイス5を示す。この部分的組立状態では、ストッパー末端部60はノズル11の環状当接端部17からは取り外されてオリフィス15をシールしていない。
【0140】
流体送出デバイス8は図示されている位置から上の方に送出管31が完全に出口管16と係合するまで移動させられる。2つのレバー20、21はこの後図1に示す位置に折り曲げられその結果当接面22、23の末端部部分が容器30の傾斜面37、38に対して緩く当接する。この位置におけるレバー20、21は流体送出デバイス8をハウジング9内に保持するのに使われる。
【0141】
必要であれば容器30またはポンプケーシング34を1つまたは複数の支持構造体(図示されていない)とスライド式に係合可能にして流体送出デバイス8のハウジング9中における配置と保持を助けることもできる。
【0142】
図5にしめすように、使用においてはエンドストッパー60はノズル11の環状当接端部17から取り外されていてオリフィス15をシールしていない。エンドストッパー60が内側空洞部62を見ることができる逆さに置いた図で示されている。空洞部62は環状ノズルエンドによって効果的にぴったりと受け入れられてオリフィス15の良好なシールを確実にする大きさと形状になっていることは理解されると思われる。
【0143】
流体の放出を可能とするためには、ユーザーは最初に2つのレバー20、21で流体放出デバイス5を掴む。ほんの軽い圧力がレバー20、21に加えられた場合、流体は送出されることはなく、ユーザーは流体放出デバイス5の放出ノズル11を、放出される流体が入ってくることを必要としている身体開口部の中に操縦することが可能である。これは予荷重手段が存在するためである。
【0144】
ユーザーがこの後力を増して2つのレバー20、21を共に押し合うと、図5の矢印「M」で示すように、傾斜面37、38と当接面22、23の相互作用により容器30がノズル11の方に移動させられる。
【0145】
しかしながら、送達管31の端部と環状当接部17との当接により送達管31の同じ方向への移動が止められることになる。この結果、送達管31がプランジャーをポンプケーシング34の中に押し入れることになり、それによってポンプのピストンがシリンダー中で移動させられる。この移動によりシリンダーから送達管31の中に流体が追い出される。送達管の中に押しやられた流体はこの後オリフィス15の中に移送され、ここから身体開口部の中に細かいスプレーとして放出される。
【0146】
レバー20、21に加えられている圧力が解除されると、送達管31が戻りバネによってポンプケーシングから押し出され、これによって流体がピックアップ管32を上の方にくみ上げられてシリンダーが再充填される。
【0147】
この作動手順は、この後容器中の全ての流体が使用されるまで繰り返すことができる。しかしながら、通常いっときには流体の1または2用量だけが投与される。
【0148】
使用の後、エンドストッパー60はノズル11の環状末端部17に戻されてオリフィス15をシールすることになり、流体の送達管31への逆流を防ぐ。
【0149】
容器が空になれば、ハウジング9の中に新しい流体送出デバイス8を装填し、これにより流体放出デバイス5が使用可能な状態に回復される。
【0150】
図6〜11に、多くの点で先に述べた実施形態に似ている身体空洞部の中に流体をスプレーするための流体放出デバイスの第2の実施形態を示す。
【0151】
流体放出デバイス105は、ハウジング109;身体空洞部の中に挿入するためのノズル111;ハウジング109内に移動可能に収納された流体送出デバイス108(この流体送出デバイス108は放出される流体を入れておくための容器130、および、容器130内に配置された吸引入口部とポンプ129からノズル111まで流体を移送するための送出出口部とを有する圧縮ポンプ129を有して成る);および容器130に力を加えて容器130をノズル111の方に移動させそれによってポンプ129を作動させる指操作式手段120、121;を有して成る。この指操作式手段は2つの相対するレバー120、121の形態であり、それぞれのレバーはハウジング109の一部にピボット式に接続されており、また、ユーザーがこの2つのレバー120、121を共に押し合うと容器130に作用してその結果容器130をノズル111の方に推し進めるよう構成されている。
【0152】
より詳細には、ハウジング109はプラスチックカバー構成要素110とプラスチック本体構成要素106を有しており、これら構成要素のいずれもはポリプロピレンなどの好適なプラスチック材料から成型される。ハウジングの形状は長円である必要はなく、円筒あるいはその他の都合の良い形状でもよいことは理解されると思われる。
【0153】
ノズル111は本体構成要素106の一体部分として形成されており、この本体構成要素106はカバー構成要素110内にしっかりと固定されてノズル111がカバー構成要素110の一端から突き出ている。ノズルの外面または外面の一部は軟質感触プラスチック材料からできていてもよい。
【0154】
カバー構成要素110は、環状リング119によってその一方の端部のところでひとつに結合された2つのカバーシェル(殻)118a、118bを有している。
【0155】
環状リング119には保護用末端部キャップ107が接続されており、これによって末端部キャップ107、環状リング119および2つのカバーシェル118a、118bがワンピースプラスチック構成部品として作られる。保護用末端部キャップは閉鎖位置に付勢されるように、あるいは開放位置に付勢されるように成型し、配置することができる。
【0156】
保護用末端部キャップ107は本体106と係合して放出ノズル111を保護するための内面を有している。末端部キャップ107の内面には2つの戻り止め149が設けられていてその保護位置にある場合に末端部キャップ107を解除可能に保持する。末端部キャップ107は突き出たストッパー末端部160を有しており、このストッパー末端部には弾力性のある凸状末端部161が設けられており、ストッパー末端部160が所定位置にある場合ノズル111の末端部にある凹部141とシール係合してノズルオリフィス115に基本的に気密のシールを与えて流体の逆流を防ぐよう構成されている。
【0157】
図8aに、効果的なシールをするための形状をした凸状末端部161を有する突き出たストッパー末端部160をもつ末端部キャップ107の断面図を示す。
【0158】
それぞれのカバーシェル118aおよび118bは半円筒形状をしており、2つの縦エッジ112、端部エッジ113および2つの横エッジ116を有している。各カバーシェル118a、118bの少なくとも1つの縦エッジ112はそこに形成された凹部114を有している。凹部114は共働してウインドウ(窓)150を画定し、このウインドウを通して容器130中の流体のレベルをチェックすることができる。
【0159】
図示および記載された実施形態では、それぞれのカバーシェル118a、118bの両縦エッジ112がそこに形成された凹部114を有しており、この凹部114は共働してハウジング109の対向する面に2つのウインドウ150を画定し、このウインドウを通して容器130中の流体レベルをチェックすることができる。
【0160】
各カバーシェル118a、118bはそこに形成された開き口145a、145bを有しており、ここから、使用においては、それぞれのレバー120、121の一部が突き出る。開き口145a、145bから突き出るそれぞれのレバー120、121部分はリブ付指グリップ部146であり、各レバー120、121が本体構成要素106にヒンジ式に接続されているレバーの端部とは反対側の端部のところに形成されている。各レバーの一部、特に指グリップ部は軟質感触プラスチック材料から成型されていてもよい。
【0161】
図7aに示すように流体放出デバイスには使用中でない場合に2つのレバーの突発的な移動を防止するための手段が含まれている。この手段は、各レバー120、121の末端部分を覆う各カバー構成要素118a、118bの一部分である。より具体的には、それぞれのカバーシェル118a、118bはレバーの底部分の周りに延在して覆い盾200をつくっている。盾200は2つのレバー120、121の突発的な移動を防ぐ手段として作用する。
【0162】
この構成の利点は、レバー120、121の底部分がカバーされておりまた一定の指圧力が加えられなければならないので、放出デバイスをバッグまたはポケットあるいはその他一般のものに入れて持ち運ぶ場合、放出デバイスの偶発的な操作が起る可能性が低いことである。2つのレバー120、121の偶発的な移動を避けるためには物理的なロック機構を代りに設けることもできることは理解されると思われる。
【0163】
本体構成要素106は環状リング119と係合してカバー構成要素110を本体構成要素106にしっかり固定する。本体構成要素106は環状リング119と係合するための円筒状部分を有している。
【0164】
この円筒状部分には2つの戻り止め143が形成されており、この円筒状部分の一方の端部近くには2つのレッグ(leg;脚)144が接続されている。戻り止め143は環状リング119をレッグ144に抗して閉じ込めるのに使用され、これによって本体構成要素106をカバー構成要素110にしっかり固定するのに使用されるスナップ接続が形成される。スナップ式固定手段の他の形態を設けることもできることは理解されると思われる。
【0165】
各レバー120、121は一体ヒンジ126、127により本体構成要素106にピボット式に接続されている。一体ヒンジ126、127は、レッグ144とレバー120、121の連結部のところに形成されている。
【0166】
しかしながら、このレバーは別の方法としてカバー構成要素に一体ヒンジでピボット式に接続できること、および、いずれの場合においても本発明は一体ヒンジを用いることに限定されず他のヒンジ機構も用いることができることは理解されると思われる。
【0167】
ポンプ129からの送出出口部は管状送達管(図示されていない)の形態であり、出口管の形態である管状ガイド(図示されていない)がノズル111内に形成されていてこの送達管を正確にノズル111に対して整列・配置する。
【0168】
出口管の末端部のところには環状当接部が形成されている。この環状当接部は使用において流れる流体が通ることができるオリフィス115への入口部を画定し、送達管の末端部と当接するよう配置される。
【0169】
流体送出デバイス108の縦軸をZ−Zとすると、各レバー120、121は、容器の底部分135に対して当接して、レバー120、121に、流体送出デバイス108の縦軸Z−Zに対して実質的に横に加えられる力を、流体送出デバイス108の縦軸Z−Zに沿う力に転換するための、流体送出デバイス108の縦軸Z−Zに対してある角度で配置された当接面122(図では両者のうちの1つだけが見える)を有している。
【0170】
この配置により標準的な流体送出デバイスが改造なしで使える。
【0171】
ノズル111の縦軸をP−Pとすると、流体送出デバイス108の縦軸Z−Zはノズル111の縦軸P−Pと一線にそろう。これは、ポンプ129が作動された場合管状送達管に加えられる力がその管状送達管の軸に沿うものとなり、この加えられた力による送達管の曲げや反りが起らないという利点を有する。
【0172】
容器130の底部分135の面の少なくとも一部は流体送出デバイス108の縦軸Z−Zに対してある角度で傾斜していて傾斜面を形成しており、そのもしくはそれぞれの傾斜面は、レバー120、121が作用して、レバー120、121に、流体送出デバイス108の縦軸Z−Zに対して実質的に横に加えられる力を、流体送出デバイス108の縦軸Z−Zに沿った力に転換するよう配置されている。
【0173】
開示した実施形態ではレバーと容器のいずれもが流体送出デバイスの縦軸に対して傾斜した面を有しているが、これは必ずしもその必要はない。容器かレバーのみが傾斜面を有している必要があり、または力をレバーから容器に加えるためのなんらかの他の配置が利用できる。
【0174】
この実施形態では容器の底部分135がレバー120、121と共働するよう配置された円錐形傾斜面138を有している。
【0175】
しかしながら、容器の底部分の傾斜面は円錐、円錐台または部分球状面であってもよいことあるいは2つの別々の傾斜面であってそれぞれがレバーのそれぞれと共働するための傾斜面であってもよいことは理解されると思われる。
【0176】
傾斜面138はレバー120、121の当接面122のいずれもと共働するよう配置されている。
【0177】
流体送出デバイス108は大部分の点において一般的なものであり、ここでは簡潔にだけ述べる。
【0178】
流体送出デバイス108は放出される流体の数用量が入っている貯槽を画定している中空容器130、および、容器130の一端に付けられた圧縮ポンプ129を有している。
【0179】
図示されている容器130はガラスからできているが、プラスチックなどの他の半透明または透明材料からできていてもよいことは理解されると思われる。
【0180】
ポンプ129には、単一の流体用量を収容する大きさのチャンバー(図示されていない)を画定しているポンプケーシング134内にスライド式に係合されたプランジャー(図示されていない)が含まれている。このプランジャーは、ポンプ129の一端から延びて放出ノズル111の出口管と共働するよう配置された管状送達管に付けられている。プランジャーには、ポンプケーシング134に形成されているチャンバー内にスライド式に支持されているピストン(図示されていない)が含まれている。
【0181】
流体は管状送達管によって画定される送出チャネルを通って放出ノズル111のオリフィス115の中に送出される。
【0182】
チャンバーの大きさは流体の単一用量を収容する大きさであり、チャンバーおよびピストンの直径は、プランジャーのストロークと相まってチャンバー中でのプランジャーのフルストロークが流体の単一用量に等しい体積変化を生じさせるような直径とする。
【0183】
ポンプケーシング134は、容器130に接続され、ピストンが内部戻りバネ(図示されていない)によって開始位置に移動させられると容器130からピックアップ管形態の吸引入口部を経てシリンダーの中に流体の新しい用量が引き上げられて送出の準備が整うようになっている。
【0184】
容器130の底部分135の円錐形状は、ピックアップ管が、容器を特に傾けることなく、平坦な底の容器を使った場合よりも多くの流体を集めることが可能であるという点において特に有利である。
【0185】
流体放出デバイスの組み立てと操作は次のとおりである。
【0186】
組み立ての最初の段階ではレバー120、121を図9に示す位置に配置し、次に流体送出デバイス108を本体構成要素106の中に挿入する。
【0187】
これは、ポンプケーシング134を本体構成要素106の円筒部分にある円筒状穴と係合させ、送達管を出口管と係合させて送達管の一端が出口管の環状当接部と当接するようにすることで行われる。ポンプケーシング134と本体構成要素106の円筒部分との係合は、容器130に力が加えられた場合ポンプケーシング134はその円筒状穴の中をスライドすることが可能であるが十分グリップ(掴む)されて流体送出デバイス108を所定位置に保持するようなものとする。
【0188】
図11に、流体送出デバイス108が本体構成要素106の中に挿入された、この最初の組み立て操作の後の部分的組立状態にある流体放出デバイス105を示す。2つのレバー120、121が図9に示した位置から平らに戻されて使用可能位置になっており、当接面122の末端部分特にその背170が容器の側壁に隣接してまた容器130の傾斜円錐面138の近くに配置されている。
【0189】
流体放出デバイス105の組み立てを完成するには、本体構成要素106の円筒部分を環状リング119の中に挿入し、この2つの要素を一緒にスナップ嵌合させる。次に2つのカバーシェル118aおよび118bを図10に示した位置から折り戻して図6に示した位置にする。
【0190】
完全に組み立てられた状態では、ストッパー末端部160が所定位置にある場合、末端部キャップ107のストッパー末端部160はノズル111末端部にある凹部141によってシール式に受け入れられており、これによってノズルオリフィス115に基本的に気密のシールがつくられて流体の逆流が防止される。
【0191】
2つのカバーシェル118aおよび118bの当接横エッジ116には相補的戻り止め(図示されていない)が含まれており、カバーシェル118a、118bが共に押されるとその戻り止めがひとつにスナップ嵌合して図6および7に示す配置にそれらを保持する。さらなる手段として、組み立てられた流体放出デバイス105の底部における2つのカバーシェル118aと118bとの間の接合面に接着剤が裏付けされたラベル(図示されていない)を付けることで、カバーシェル118a、118bが偶発的にスナップオープン(開口)することが防がれるが、より重要なこととして、流体放出デバイス105が改竄されていないという証しが提供される。
【0192】
流体放出デバイス105を使用するためにはユーザーは最初に保護キャップ107(図7に示されている)を取り外さなければならず、これによってノズル凹部141からストッパー末端部160が取り外されてノズルオリフィス115のシールが解除される。ユーザーは次に流体放出デバイス105を2つのレバー120、121のところ特に2つのリブ付き指グリップ部146のところで掴む。
【0193】
ほんの軽い圧力がレバー120、121に加えられた場合、流体は送出されることはなく、ユーザーは流体放出デバイス105の放出ノズル111を、放出される流体が入ってくることを必要としている鼻腔などの身体開口部の中に操縦することが可能である。
【0194】
ユーザーがこの後力を増して2つのレバー120、121を共に押し合うと、傾斜円錐面138への当接面122の相互作用により容器130が次にノズル111の方に素早く移動させられる。
【0195】
しかしながら、送達管端部と環状当接部との当接により、送達管の同じ方向への移動が止められ、その結果、送達管がプランジャーをポンプケーシング134の中に押し入れることになり、それによってポンプのピストンがシリンダー中で移動させられる。これによりシリンダーから送達管の中に流体が追い出され、その後オリフィス115の中に追い出されて、そこから身体開口部の中に細かいスプレーとして放出される。
【0196】
レバー120、121に加えられている圧力が解除されると、送達管が内部戻りバネによってポンプケーシングから押し出され、これによって流体がピックアップ管を上の方にくみ上げられてシリンダーが再充填される。
【0197】
この作動手順は、この後容器中の全ての流体が使用されるまで繰り返すことができる。しかしながら、通常いっときには流体の1または2用量だけが投与される。
【0198】
容器130が空になれば、本体構成要素106の中に新しい流体送出デバイス108を装填し、これにより流体放出デバイス105が使用可能な状態に回復される。
【0199】
図12に身体空洞部の中に流体をスプレーするための流体放出デバイスの第3の実施形態を示す(一部切り取り形態)。
【0200】
この流体放出デバイス205は、ハウジング209;身体空洞部の中に挿入されるためのノズル211;ハウジング209内に移動可能に収納された流体送出デバイス208(この流体送出デバイス208[前にも記載したように一般的な慣用の形態のもの]は放出される流体を入れておくための容器230、および、容器230内に配置された吸引入口部とポンプ229からノズル211まで流体を移送するための送出出口部とを有する圧縮ポンプ229を有して成る);を有して成る。
【0201】
ポンプ229からの送出出口部は管状送達管231の形態であり、ノズル211内には出口管216の形態である管状ガイドが形成されていて送達管231を正確にノズル211に対して整列・配置させる。
【0202】
出口管216の末端には環状当接部217が形成されている。この環状当接部217は、使用においてノズルオリフィスに送達される流体が通ることができる出口管216への入口部を画定しており、ポンプ229の円形リップ(lip)部232と当接するよう配置されている。
【0203】
ハウジング209はポリプロピレンなどの好適なプラスチック材料から成型された本体構成要素206を有している。ハウジングの形状は長円形である必要はなく、円筒形あるいは他の都合の良い形状でもよいことは理解されると思われる。ノズル211は本体構成要素206の一体部分として形成されている。ノズルの外面または外面の一部は軟質感触プラスチック材料からできていてもよい。
【0204】
流体放出デバイス205には、本体206と係合して放出ノズル211を保護するための内面を有する保護用末端部キャップ207が設けられている。この末端部キャップ207はピボットポイント252のところで本体206にピボット式に取り付けられている。末端部キャップ207の内面には戻り止め249が設けられていてそれがその保護用位置にある場合、末端部キャップ207を所定位置に解除可能に保持する。末端部キャップ207の内面には弾力性ストッパー260(例えばゴムから形成された)を収納するための環状突出壁264がさらに設けられている。末端部キャップ207が保管位置にある場合(図12に示すように)、ストッパー260はノズル211の凹状先端部213にシール式に係合するのでノズルオリフィス215に基本的に気密のシールがつくられ、ストッパー末端部260が所定位置にある場合に流体が出口管216を下に逆流するのを防ぐ。
【0205】
図13a〜13cに、本明細書で述べた全ての流体放出デバイスで使用するのに好適な種々の末端部キャップ/ストッパーの外形を単純化して表わした図を示す。
【0206】
図13a〜13cの各変形体においては、流体放出デバイス305はノズル311を含む本体306を有しており、そのノズルは本体の一体部分として形成されている。本体306はそこに取り付けられたプラスチック製末端部キャップ307を有している。
【0207】
図13aの変形体では、末端部キャップ307は本体306に着脱可能にプッシュ式に取り付けられている。
【0208】
図13bの変形体では、末端部キャップ307は一体ヒンジポイント352のところで本体306とつながっていて、末端部キャップ307がノズル311をカバーしている保管位置からノズル311をカバーしていない使用中位置まで末端部キャップ307がヒンジ式に移動可能となっている。末端部キャップ307の内面には戻り止め349が設けられていて、それがその保管位置にある場合末端部キャップ307を所定位置に解除可能に保持する。
【0209】
図13cの変形体では、末端部キャップ307が本体306にスナップ嵌合式に取り付けられていて末端部キャップ307がノズル311をカバーしている保管位置からノズル311がカバーされていない使用中位置に末端部キャップ307がヒンジ式に移動可能となっている。本体306の環状上部リップ(lip)355と係合するために末端部キャップ307の内面には環状リング式保持部349が設けられていて、末端部キャップ307がその保管位置にある場合それを解除可能に保持する。
【0210】
図13a〜13cの各変形体では、本体306および末端部キャップ307は好適にはポリプロピレンなどの好適なプラスチック材料から成型する。ノズル311の外面または外面の一部は軟質感触プラスチック材料からできていてもよい。末端部キャップ307の内面にはさらに弾力性ストッパー360(例えばゴムからできた)を収納するための環状突出壁364が設けられている。末端部キャップ307が保管位置にある場合(図13a〜13cのそれぞれに図示されているように)、ストッパー360はノズル311の凹状先端部313にシール式に係合するのでノズルオリフィス315に基本的に気密のシールがつくられストッパー末端部360が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。
【0211】
保護用末端部キャップ207、307の内部壁264、364構造内に保持される形状をした好適なストッパー260、360(例えば図12、13a〜13cに示すように)は様々な方法で形成することができる。1つの態様では、ゴム製ディスク形状ストッパーがゴムシートからスタンプ成型される。もう1つの態様では、ディスク形状ストッパーが(機械)成型される(例えば射出成型法により)。さらなる態様では、保護用末端部キャップが(機械)成型されその後この形成された末端部キャップ内にストッパーが成型される(すなわち「ツーショット」成型法)。
【0212】
ストッパーおよび末端部キャップのその他の変形体が図14〜22に示されており、ここでは放出デバイスのノズル末端部の先端部分だけが示されている。これら変形体のそれぞれは既に図示・記述した放出デバイスにおいて代替品として組み込むことができることは理解されると思われる。
【0213】
より詳細には、図14aおよび14bのストッパー460は「山高帽」形状をしており、ディスク形状基部466および弾性圧縮可能材料から形成された半球状頭部465を有している。ノズル411の放出オリフィス415のための末端部キャップ407にはさらにその内面に「山高帽」の構成である弾力性ストッパー460を収納するための環状突出壁464が設けられている。末端部キャップ407が保管位置にある場合(図14aに図示されているように)、ストッパー460の基部466はノズル411の先端部413のところで放出オリフィス415にシール式に係合するので放出オリフィス415に基本的に気密のシールがつくられストッパー460が所定位置にある場合流体の逆流が防止される。実施形態によっては、ストッパーの基部466から弦形状の部分が切り抜きされるかまたは基部466がそのような「切り抜き」形状を有して形成され、これによってストッパー460を環状突出壁464の中に予め挿入する上で助けとなる形状をした基部466がつくられる。
【0214】
図15のストッパー560は、末端部キャップ507の「薄壁」部分の形態である。より詳細には、ノズル511の放出オリフィス515のための末端部キャップ507には、その内面に、使用においてストッパー560として作用する相対的に柔軟性の薄壁560を支持するための環状突出壁564が設けられている。この末端部キャップ507が保管位置にある場合(図15に図示されているように)、薄壁ストッパー560の下面はノズル511の先端部513のところで放出オリフィス515にシール式に係合するので放出オリフィス515に基本的に気密のシールがつくられて末端部キャップ507の薄壁ストッパー560部分が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。末端部キャップの環状突出壁564によって画定される空洞部572をプラグ(栓)するためにプラグインサート570も設けられており、これによって薄壁ストッパー560の損傷が防がれる。
【0215】
図16のストッパー660は図15のストッパーの変形である。より詳細には、図16のストッパー660は末端部キャップ607の可圧縮「薄壁化」部分の形態である。さらに詳細には、ノズル611の放出オリフィス615のための末端部キャップ607には、その内面に、使用においてストッパー660として作用する柔軟性の薄壁660を支持するための可圧縮突出型環状壁664が設けられている。この末端部キャップ607が保管位置にある場合(図16に図示されているように)、薄壁ストッパー660の下面はノズル611の先端部613のところで放出オリフィス615にシール式に係合するので放出オリフィス615に基本的に気密のシールがつくられて末端部キャップ607の薄壁ストッパー660部分が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。ストッパー660がノズル611の先端部613とシール式に相互作用すると、環状壁664は部分圧縮される。末端部キャップの可圧縮環状突出壁664によって画定される空洞部672をプラグ(栓)するためにプラグインサート670も設けられており、これによって薄壁ストッパー660の損傷が防がれる。
【0216】
次に図17のストッパー760は図16のストッパーの変形である。より詳細には、図17のストッパー760は末端部キャップ707に設けられた可圧縮「薄壁化」蛇腹部分761の形態である。さらに詳細には、ノズル711の放出オリフィス715のための末端部キャップ707には、その内面に、使用においてストッパー760として作用する柔軟性の薄壁760をその端部に有している蛇腹部分761を支持するための可圧縮突出型環状壁764が設けられている。この末端部キャップ707が保管位置にある場合(図17に図示されているように)、薄壁ストッパー760の下面はノズル711の先端部713のところで放出オリフィス715にシール式に係合するので放出オリフィス715に基本的に気密のシールがつくられて末端部キャップ707の薄壁ストッパー760部分が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。ストッパー760がノズル711の先端部713とシール式に相互作用すると、蛇腹部分761は部分圧縮される。
【0217】
図18および19はいずれも「ツーショット成型」操作で製造し易いストッパー付き末端部キャップを図示するものである。
【0218】
より詳細には、図18のストッパー860は弾力性可圧縮材料から形成されており、最初の成型操作で形成された末端部キャップ807にその後「第2ショット」として成型されている。ノズル811の放出オリフィス815のための末端部キャップ807にはその内面に弾力性ストッパー860の形状を一部画定するための環状突出壁864が設けられている。この末端部キャップ807が保管位置にある場合(図18に図示されているように)、ストッパー860の基部866はノズル811の先端部813のところで放出オリフィス815にシール式に係合するので放出オリフィス815に基本的に気密のシールがつくられてストッパー860が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。
【0219】
図19のストッパー960も弾力性可圧縮材料から形成されており、最初の成型操作で形成された末端部キャップ907にその後「第2ショット」として成型されているが、「第2ショット」成型操作の間に供給される材料の量がより広範囲に及んでいる。より詳細には、ノズル911の放出オリフィス915のための末端部キャップ907には、その内面に弾力性ストッパー960を形成している成型品の形状を一部画定するための環状突出壁964が設けられている。しかしながらこの成型品はまた末端部キャップ907の内面(図示されているように、右手側)の一部を下に延びて取り付けポイント982のところでノズル911の基部919に接続されるヒンジ980取り付け手段を形成している。したがって末端部キャップ907はノズル911に取り付けられていると同時に保管位置(ノズル911がカバーされた)から使用中位置(ノズル911がカバーされていない)にヒンジ980を中心にヒンジ式に移動可能であることは理解されると思われる。この末端部907が保管位置にある場合(図19に図示されているように)、ストッパー960の基部966はノズル911の先端部913のところで放出オリフィス915にシール式に係合するので放出オリフィス915に基本的に気密のシールがつくられてストッパー960が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。
【0220】
図20のストッパー1060は末端部キャップ1007の一体部分から形成されていることを見ることができる。放出ノズル1011にはその先端部1013のところに、ストッパー1060の基部1066を受け入れる形状になっているチャネル1017を画定する、リング形態にある比較的軟質で可圧縮材料からできている頭部1016が設けられている。この末端部キャップ1007が保管位置にある場合、ストッパー1060の基部1066は、ノズル先端部1015のところに軟質リング1016によって画定されるチャネル1017の中に挿入され、ノズル1011の先端部1013のところで放出オリフィス1015にシール式に係合するので放出オリフィス1015に基本的に気密のシールがつくられて流体の逆流が防止される。
【0221】
図21のストッパー1160は「ローラーボール」形状をしている。より詳細には、ノズル1111の放出オリフィス1115のための末端部キャップ1107には、その内面に、ローラーボール形状の弾力性ストッパー1160に設けられた溝1168によって受け入れられるためのスカート1165が付いた環状突出壁1164がさらに設けられているのでストッパー1160が保持される。末端部キャップ1107が保管位置にある場合(図21に図示されているように)、ストッパー1160の球状基部1166はノズル1111の先端部1113のところで放出オリフィス1115に係合するので放出オリフィス1115に基本的に気密のシールがつくられてストッパー1160が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。
【0222】
図22のストッパー1260は「凹状くぼみ」形状をしており、弾力性可圧縮材料から成る。より詳細には、ノズル1211の放出オリフィス1215のための末端部キャップ1207には、その内面に、図示されている弾力性ストッパー1260を収納するための環状突出壁1264が設けられている。末端部キャップ1207が保管位置にある場合(図22に図示されているように)、ストッパー1260の凹状基部1266はノズル1211の凸状先端部1213のところで放出オリフィス1215に係合するので放出オリフィス1215に基本的に気密のシールがつくられてストッパー1260が所定位置にある場合に流体の逆流が防止される。末端部キャップ1207にはまた放出デバイスの本体(図示されていない)にヒンジ式に取り付けるためのヒンジ取り付け手段が設けられている。
【0223】
図23は本明細書で述べた流体放出デバイスのいずれと使用するのにも適した別形態の末端部キャップを単純化して表わした図を示すもので、この場合流体放出デバイス1305は本体の一体部分として形成されているノズル1311を有する本体1306を有している。本体1306にはプラスチック製末端部キャップ1307が取り付けられている。末端部キャップ1307は本体1306に着脱可能にプッシュ式に取り付けられている。
【0224】
本体1306および末端部キャップ1307は好適にはポリプロピレンなどのプラスチック材料から成型される。ノズル1311の外面または外面の一部は軟質感触プラスチック材料から作ることができる。末端部キャップ1307の内面には、保管位置(図23に図示されているように)においてノズル1311と干渉係合しそれによってシールされた空洞部空間1360を画定する形状をしている柔軟性リム1365を有する環状突出壁1364がさらに設けられている。保管位置では、このシールされた空洞部空間1360は「逆圧力効果」によりノズルオリフィス1315のところにおける流体の逆流を防ぐ。
【0225】
図23の実施形態は、ストッパー式シールの使用の別の形態として、放出オリフィス1315に隣接する「シールされた空洞部空間」を使って逆流を防いでいることは理解されると思われる。この「シールされた空洞部空間」の完全性を確実なものとするのは難しいこともあり得るが、この難しさはストッパーによる方法では起らないものである。
【0226】
図24a〜24eに身体空洞部の中に流体をスプレーするための流体放出デバイスのさらなる実施形態が図示されている。これは多くの点でこれまでに述べたものと同じようなものである。
【0227】
流体放出デバイス1405は、ハウジング1409;身体空洞部の中に挿入するためのノズル1411;放出される流体を入れておくための容器1430と、この容器1430内に配置された吸引入口部およびポンプ1429からノズル1411まで流体を移送するための送出出口部を有する圧縮ポンプ1429とを有する、前記ハウジング1409内に着脱式に収納された流体送出デバイス1408;および容器1430に力を加えて容器1430をノズル1411の方に移動させてポンプ1429を作動させるための指操作式手段1420を有して成る。この指操作式手段は、ハウジング1409の一部にピボット式に接続されたレバー1420であってユーザーがこのレバー1420を内側に押し合うと容器1430に作用して容器1430をノズル1411の方に推し進めるように構成されたレバーの形態である。本体1409には、容器1430中の流体のレベルをチェックすることができるウインドウ1450も設けられている。
【0228】
ノズル1411は本体構成要素1406の一体部分として形成されており、この本体構成要素1406にはノズル1411を保護するための保護用末端部キャップ1407が設けられている。ノズルの外面または外面の一部は軟質感触プラスチック材料から作ることができる。この保護用末端部キャップ1407からは第1および第2のラグ1449a、1449bが突き出ていて、本体1406内に設けられた適切に配置されたチャネル内に受け入れられることにより末端部キャップ1407を本体1406に確実に取り付けることが可能となっている。そのように受け入れられた場合、第1ラグ1449aはさらにレバー1420の移動を妨げるので、末端部キャップ1407およびラグ1449a、1449bが所定位置に(すなわちノズルがカバーされた位置に)ある場合にレバー1420の作動が防止される(すなわち移動がロックされる)。
【0229】
末端部キャップ1407はまた、ノズル1411の放出オリフィス1415とシール式に係合してノズルオリフィス1415に基本的に気密のシールをつくりストッパー1460が所定位置にある場合に流体の逆流が防止されるよう構成された、弾力性の凸状末端形状1461を持つ突出型ストッパー1460を有している。
【0230】
流体送出デバイス1408は縦軸Z−Zを有し、レバー1420は、容器1430のネック(首)の周りに固定されたつば部1490に設けられた駆動ドッグ[drive dog]1492と相互作用するよう配置されたビーク[beak]1422形状のガイド面を有している。レバー1420に加えられる横向き(すなわち流体送出デバイス1408の縦軸Z−Zに対して実質的に横方向)の力によりビーク1422によって画定されるガイド面に沿った駆動ドッグ1492の移動が生じ、それによって流体送出デバイス1408の上への移動(すなわち縦軸Z−Zに沿った)が生じることは理解されると思われる。
【0231】
細かく見ると、ランプ形状のガイド面1422は、レバー1420に所定の力が加えられるまでは容器1430に有意な力が伝達されないよう構成された可変機械的勾配を有している。
【0232】
より詳細には、ランプ1422の第1の部分1423aは、流体送出デバイス1408の縦(すなわち図示されているように垂直)軸に対してビーク1422の残り部分1423b(例えばおよそ45度の角度)よりも小さい角度(例えばおよそ20度)で傾斜している。したがってレバー1420にある力が最初に加えられると、それは流体送出デバイス1408の縦軸に対して実質的に直角に加えられ、実質的に流体送出デバイス1408の縦軸に沿った力に転換される力はなく、そのためビーク1422の第1の部分1423aと駆動ドッグ1492との間の静止摩擦によりレバー1420は静止状態に十分維持される。しかしながら、レバー1420に所定力が加えられると静止摩擦に打ち勝って、ドッグ1492はその共働するビーク1422の第1の部分1423aに沿って移動を開始することができる。ドッグ1492が第1の部分1423aの末端部に到達すると、ドッグ1492が共働する面の傾斜が、加わる力の大きさとともに変化することで、ドッグ1492が急にその共働するビーク1422の第2の部分1423bに沿って迅速にスライドし、それによって容器1430が迅速にノズル1411の方に移動して圧縮ポンプを作動させることが確実に行われる。
【0233】
これにより、十分な力が加えられている場合のみポンプが作動して有効なスプレーがつくられることが確実に保証される。
【0234】
図24a〜24eの流体放出デバイス1405を使用するには、ユーザーは最初に保護用キャップ1407を取り外さなければならず、これによってノズルオリフィス1415からストッパー末端部1460が取り外されてノズルオリフィス1415のシールが解除される。ユーザーはこの後流体放出デバイス1405を掴み、親指をレバー1420に置く。
【0235】
レバー1420に軽い圧力のみが加えられている場合は流体は送出されることはなく、ユーザーは流体放出デバイス1405の放出ノズル1411を流体が放出されることを必要としている鼻腔などの身体開口部の中に操縦することが可能である。
【0236】
ユーザーが次に力を増してレバー1420を内側に押し合うと、ドッグ1492とビーク1422のガイド面の第1の部分1423aとの相互作用によって画定される閾力が乗り越えられ、それによって容器1430が迅速にノズル1411の方に移動してポンプ1429を作動させ、放出オリフィス1415に流体を放出する。レバー1420に加えられている圧力が解除されると、ポンプはその内部戻りバネによってリセットされる。
【0237】
本発明の第2の態様を形成する、流体送出デバイスを収納するための流体放出用具も開示される。この流体放出用具は、それが流体送出デバイスを収容していないという点を除けば全ての面において先に述べた流体放出デバイスと同じである。
【0238】
したがってこの流体放出用具は、空洞部を画定している本体;および放出オリフィスを有する放出ノズル;を有して成り、この場合この放出ノズルの放出オリフィスには着脱式に取り付けられたストッパーが設けられており、また、使用においては、前記空洞部内に流体送出デバイス(例えばポンプ動作流体放出器)が配置されて前記放出ノズルと共働する。
【0239】
実施態様によっては、この流体放出用具はさらに前記本体と係合するための末端部キャップを有して成り、この末端部キャップは先に述べたようにストッパーを有してつくられている。
【0240】
この流体送出用具は、ユーザーまたは薬剤師によって流体送出デバイスが取り付けられる商品として販売できることが考えられる。
【0241】
低度、中度または高度急性もしくは慢性症状の治療にあるいは予防的治療のため医薬の投与が必要とされ得る。投与される正確な用量は患者の年齢および状態、使用されるその特定の医薬、および投与の頻度によって決まるもので、最終的には担当の医師の判断によるものであることは理解されると思われる。医薬が併用される場合、その組み合せの各成分の用量は一般に各成分について単独で使用される場合に用いられる用量になる。
【0242】
つまり適切な医薬は、例えば、鎮痛薬[例えば、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニル、モルヒネ];狭心症薬[例えば、ジルチアゼム];抗アレルギー薬[例えば、クロモグリク酸化合物(例えばナトリウム塩として)、ケトチフェン、ネドクロミル(例えばナトリウム塩として)];抗感染症薬[例えば、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、ペンタミジンなど];抗ヒスタミン薬[例えば、メタピリレン];抗炎症薬[例えば、ベクロメタゾン(例えばジプロピオン酸エステルとして)、フルチカゾン(例えばプロピオン酸エステルとして)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(例えばフロ酸エステルとして)、シクレソニド、トリアムシノロン(例えばアセトニドとして)、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソテトラヒドロ−フラン−3−イル)エステルもしくは6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸 S−フルオロメチルエステル];鎮咳薬[例えば、ノスカピン];気管支拡張薬[例えば、アルブテロール(例えば遊離塩基または硫酸塩として)、サルメテロール(例えばキシナホ酸塩として)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(例えば臭化水素酸塩として)、ホルモテロール(例えばフマル酸塩として)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール(例えば酢酸塩として)、レプロテロール(例えば塩酸塩として)、リミテロール、テルブタリン(例えば硫酸塩として)、イソエタリン、ツロブテロール、4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル]エチル]アミノ]エチル−2(3H)−ベンゾチアゾロン];PDE4阻害薬[例えば、シロミラスト、ロフルミラスト];ロイコトリエン拮抗薬[例えば、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカストなど];アデノシン2a作働薬[例えば、(2R,3R,4S,5R)−2−[6−アミノ−2−(1S−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチルアミノ)−プリン−9−イル]−5−(2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル)−テトラヒドロ−フラン−3,4−ジオール(例えばマレイン酸塩として)];α4インテグリン阻害薬[例えば、(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(例えば遊離酸またはカリウム塩として)];利尿薬[例えば、アミロリド];抗コリン作働薬[例えば、イプラトロピウム(例えば臭化物として)、チオトロピウム、アトロピン、オキシトロピウム];ホルモン[例えば、コルチゾン、ハイドロコルチゾン、プレドニゾロン];キサンチン[例えば、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リジンテオフィリネート、テオフィリン];治療用タンパク質およびペプチド[例えば、インシュリン、グルカゴン];から選択することができる。適切な場合は医薬を塩の形で(例えば、アルカリ金属塩またはアミン塩あるいは酸付加塩として)、またはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、あるいは溶媒和物(例えば水和物)として用いて、その活性および/または安定性を至適化すること、および/またはその医薬の推進剤中での溶解度を低下させることができることは当業者には明らかであると思われる。
【0243】
好ましくは、この医薬は喘息や鼻炎のような炎症性障害もしくは疾患を治療するための抗炎症性化合物である。
【0244】
1つの態様では、この医薬は抗炎症性特性をもつグルココルチコイド化合物である。1つの好適なグルココルチコイド化合物の化学名は:6α,9α−ジフルオロ−17α−(1−オキソプロポキシ)−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸 S−フルオロメチルエステル(プロピオン酸フルチカゾン)である。もう1つの好適なグルココルチコイド化合物の化学名は:6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸 S−フルオロメチルエステルである。さらなる好適なグルココルチコイド化合物の化学名は:6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸 S−フルオロメチルエステルである。
【0245】
他の好適な抗炎症性化合物としては、NSAID例えばPDE4阻害物質、ロイコトリエン拮抗物質、iNOS阻害物質、トリプターゼおよびエラスターゼ阻害物質、β−2インテグリン拮抗物質、およびアデノシン2a作動物質が挙げられる。
【0246】
この医薬は、適切な流体製剤として、好ましくは場合によっては他の医薬的に許容される添加剤化合物も入った液体(例えば水性)製剤または懸濁液製剤として製剤化される。
【0247】
好適には、本発明の流体医薬製剤の粘度は25℃において10〜2000mPa・s(10〜2000センチポイズ)、特に20〜1000mPa・s(20〜1000センチポイズ)、例えば50〜1000mPa・s(50〜1000センチポイズ)である。
【0248】
好適な製剤(例えば溶液または懸濁液)はpHを適切に選択することで安定化することができる(例えば塩酸または水酸化ナトリウムを用いることにより)。典型的には、pHは4.5〜7.5、好ましくは5.0〜7.0、特に6〜6.5近辺に調整する。
【0249】
好適な製剤(例えば溶液や懸濁液)は1種または複数種の賦形剤を含んでいてもよい。用語「賦形剤」は本明細書では、毒性がなく、組成物中の他の成分と有害なようには相互作用しない実質的に不活性な物質を意味し、限定するものではないが、医薬等級の炭水化物、有機および無機塩、ポリマー、アミノ酸、リン脂質、湿潤剤、乳化剤、界面活性剤、ポロキサマー[poloxamers]、プルロニクス[pluronics]、およびイオン交換樹脂、ならびにこれらの組み合せが挙げられる。
【0250】
好適な炭水化物としては、単糖類例えばフルクトース;二糖類例えば限定するものではないがラクトースならびにこれらの組み合せおよび誘導体;多糖類例えば限定するものではないがセルロースならびにこれらの組み合せおよび誘導体;オリゴ糖例えば限定するものではないがデキストリンならびにこれらの組み合せおよび誘導体;ポリオール例えば限定するものではないがソルビトールならびにこれらの組み合せおよび誘導体が挙げられる。
【0251】
好適な有機および無機塩としては、リン酸ナトリウムまたはカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ならびにこれらの組み合せおよび誘導体が挙げられる。
【0252】
好適なポリマーとしは、天然生分解性タンパク質ポリマー例えば限定するものではないがゼラチンならびにこれらの組み合せおよび誘導体;天然生分解性多糖類ポリマー例えば限定するものではないがキチンおよびデンプン、架橋デンプンならびにこれらの組み合せおよび誘導体;半合成生分解性ポリマー例えば限定するものではないがキトサン誘導体;および合成生分解性ポリマー例えば限定するものではないがポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸(PLA)、合成ポリマー例えば限定するものではないがポリビニルアルコールならびにこれらの組み合せおよび誘導体;が挙げられる。
【0253】
好適なアミノ酸としては、非極性アミノ酸例えばロイシンならびにこれらの組み合せおよび誘導体が挙げられる。好適なリン脂質としてはレシチンならびにこれらの組み合せおよび誘導体が挙げられる。
【0254】
好適な湿潤剤としては、界面活性剤および/または乳化剤例えばガムアカシア、コレステロール、脂肪酸ならびにこれらの組み合せおよび誘導体が挙げられる。好適なポロキサマーおよび/またはプルロニクスとしては、ポロキサマー188、Pluronic[登録商標] F-108、ならびにこれらの組み合せおよび誘導体が挙げられる。好適なイオン交換樹脂としては、アンバーライト[amberlite] IR120ならびにこれらの組み合せおよび誘導体が挙げられる。
【0255】
好適な溶液製剤は可溶化剤例えば界面活性剤を含んでいてもよい。好適な界面活性剤としては、α−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−ω−ヒドロキシポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)ポリマー例えばそのTritonシリーズのもの例えばTriton X-100、Triton X-114およびTriton X-305[ここでこのXの数字は大まかにそのポリマー中のエポキシ繰り返し単位の平均数を示す(典型的にはおよそ7〜70、好ましくはおよそ7〜30、特におよそ7〜10)]、および、ホルムアルデヒドおよびオキシランとの4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノールポリマー例えば相対分子量が3500〜5000特に4000〜4700のもの好ましくはTyloxapolが挙げられる。この界面活性剤は典型的には製剤の重量を基準にして濃度およそ0.5〜10重量/重量%、好ましくはおよそ2〜5重量/重量%で用いられる。
【0256】
好適な溶液製剤はまたヒドロキシル含有有機共溶媒和化剤例えばポリエチレングリコール(例えばPEG 200)やプロピレングリコールなどのグリコール類;デキストロースなどの糖類;およびエタノール;を含んでいてもよい。デキストロースおよびポリエチレングリコール(例えばPEG 200)が好ましく、特にデキストロースが好ましい。プロピレングリコールは好ましくは20%以下、特に10%以下の量で使用され、最も好ましくは全く使わない。エタノールは好ましくは避ける。このヒドロキシル含有有機共溶媒和化剤は典型的には製剤の重量を基準にして0.1〜20%例えば0.5〜10%、例えばおよそ1〜5%(重量/重量)の濃度で用いられる。
【0257】
好適な溶液製剤はまた可溶化剤例えばポリソルベート、グリセリン、ベンジルアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリエチレングリコールおよびポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えばCremophors、Brij)を含んでいてもよい。
【0258】
好適な溶液製剤はまた次の成分の1つまたは複数を含んでいてもよい:増粘剤;防腐剤;および等張性調節剤。
【0259】
好適な増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、ビーガム[veegum]、トラガカント、ベントナイト、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポロキサマー(例えばポロキサマー 407)、ポリエチレングリコール、アルギネートキサンチンガム、カラゲナン、カルボポールなどが挙げられる。
【0260】
好適な防腐剤としては、第四級アンモニウム化合物(例えばベンズアルコニウムクロリド、ベンズエトニウムクロリド、セトリミドおよびセチルピリジニウムクロリド)、水銀剤(例えば硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀およびチメロサール)、アルコール剤(例えばクロロブタノール、フェニルエチルアルコールおよびベンジルアルコール)、抗細菌性エステル類(例えばパラ−ヒドロキシ安息香酸エステル)、エデト酸二ナトリウム(EDTA)などのキレート剤、および他の抗微生物剤例えばクロロヘキシジン、クロロクレゾール、ソルビン酸およびその塩、ならびにポリミキシン[polymyxin]が挙げられる。
【0261】
好適な等張性調節剤は体液(例えば鼻腔液)と等張性を達成するよう作用し、多くの経鼻製剤で起る刺激のレベルを低下させる。好適な等張性調節剤の例は塩化ナトリウム、デキストロースおよび塩化カルシウムである。
【0262】
好適な懸濁液製剤は粒子状医薬の水性懸濁液および場合によっては懸濁化剤、保存剤、湿潤剤または等張性調節剤を含む。
【0263】
粒子状医薬は好適には20μmより小さい、好ましくは0.5〜10μm、特に1〜5μmの質量平均直径(MMD)を有している。粒子サイズ低減が必要な場合は、マイクロナイゼーション[micronisation]および/またはマイクロフルイダイゼーション[microfluidisation]などの方法により達成することができる。
【0264】
好適な懸濁化剤としては、カルボキシメチルセルロース、ビーガム、トラガカント、ベントナイト、メチルセルロースおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0265】
好適な湿潤化剤は医薬粒子を湿潤化するよう作用してその組成物の水相中での医薬の分散を容易にする。使用することができる湿潤化剤の例は脂肪アルコール、エステルおよびエーテルである。好ましくは、この湿潤化剤は親水性、非イオン性界面活性剤であり、最も好ましくはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ブランド製品Polysorbate 80として販売されている)である。
【0266】
好適な防腐剤および等張性調節剤は、上記で溶液製剤に関連して述べたとおりである。
【0267】
本発明の放出デバイスは、鼻炎例えば季節性および通年性鼻炎などの鼻道の炎症性および/またはアレルギー性病態ならびに喘息、COPDおよび皮膚炎などの他の局部的炎症性病態を治療するための流体医薬製剤を放出するのに適している。
【0268】
好適な投薬治療プログラムでは患者は鼻腔をきれいにしてからその鼻端を通してゆっくりと吸入する。吸入の際製剤は一方の鼻孔に投与され、もう一方の鼻孔は手で圧迫する。この手順はこの後もう一方の鼻孔に対して繰り返される。典型的には、上記の手順により1つの鼻孔あたり1回または2回の吸入が1日あたり最大3回、理想的には1日1回投与される。各用量により例えば活性医薬5μg、50μg、100μg、200μgまたは250μgが送達される。正確な用量は当業者なら知っているかまたは容易に突きとめることができる。
【0269】
本開示が説明のためだけであること、また、本発明がそれに対する改変、変形および改良にも及ぶことは理解されると思われる。
【0270】
この明細書および特許請求の範囲がその一部を形成する本出願を後の出願の優先権主張の基礎として使うことがあり得る。そのような後の出願の特許請求の範囲は、本明細書に記載した構成要件または構成要件の組み合せに関係し得る。それらは、物、方法または使用クレームの形をとり得、例えば、限定するものではないが、添付の特許請求の範囲の請求項の1つまたは複数が含まれ得る。
【図面の簡単な説明】
【0271】
【図1】図1は栓をした状態にある本発明による流体放出デバイスの第1の実施形態の縦断面図である。
【図2】図2は閉じたもしくは保管状態にある図1に示した流体放出デバイスを横向きに置いたときの正面図である。
【図3】図3は図2に示す流体放出デバイスの図2の矢印「V」の方向における端面図である。
【図4】図4は図1に示した断面図と同じようなものであるが、本発明の第2の局面の流体送出デバイスの本発明の第3の局面のハウジングアセンブリの中への挿入を示すものである。
【図5】図5は図1の断面図と同じようなものであるが、使用状態、すなわち栓をしていない状態にある流体放出デバイスを示すものである。
【図6】図6は保護用末端部キャップが所定位置の保管状態にある本発明による流体放出デバイスの第2の実施形態を前面右手コーナー部から見た場合の透視図である。
【図7】図7は図6と同じような図であるが、保護用末端部キャップが取り外されて使用状態にある流体放出デバイスを示している前面左手コーナー部から見た図である。
【図7a】図7aは図7に示した流体放出デバイスの改良体を示しているそのデバイスの一部の切り取り図である。
【図8】図8は図7に示した流体放出デバイスの先端部分の前面および上部からの拡大透視図である。
【図8a】図8aは図8の流体放出デバイスの末端部キャップの断面図を示すものである。
【図9】図9は組み立て前の状態にある図7に示した流体放出デバイスの一部を形成する本体構成要素の透視図である。
【図10】図10は組み立て前の状態にある図7に示した流体放出デバイスの一部を形成するカバー構成要素の透視図である。
【図11】図11は本発明の第2の態様による流体送出デバイスが挿入されている部分的組立状態にある図9に示した本体構成要素の透視図である。
【図12】図12は本発明の第3の流体放出デバイスの一部の切り取り断面図である。
【図13】図13a〜13cは本発明の流体放出デバイスの変形体における栓をした末端部キャップの詳細断面図である。
【図14】図14aは本発明の放出ノズルと末端部キャップおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図であり;図14bは図14aのストッパー部分の斜視図である。
【図15】図15は本発明の放出ノズルと末端部キャップすなわち末端部キャップトップインサートおよびストッパーとの関係を示す断面部分分解詳細図である。
【図16】図16は本発明の放出ノズルと別の末端部キャップすなわち末端部キャップトップインサートおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図である。
【図17】図17は本発明の放出ノズルと別の末端部キャップおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図である。
【図18】図18は本発明の放出ノズルとなお別の末端部キャップおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図である。
【図19】図19は本発明の放出ノズルとなお別の末端部キャップおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図である。
【図20】図20は本発明の放出ノズルとなお別の末端部キャップおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図である。
【図21】図21は本発明の放出ノズルとなお別の末端部キャップおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図である。
【図22】図22は本発明の放出ノズルとなお別の末端部キャップおよびストッパーとの関係を示す断面詳細図である。
【図23】図23は本発明の流体放出デバイスの1つの変形体における干渉嵌合する末端部キャップの詳細の断面図である。
【図24a】図24aは本発明のさらなる放出デバイスの側面図を示すものである。
【図24b】図24bは図24aのさらなる放出デバイスの断面図を示すものである。
【図24c】図24cは図24aのさらなる放出デバイスの部分断面図を示すものである。
【図24d】図24dは図24aのさらなる放出デバイスの部分の断面拡大図を示すものである。
【図24e】図24eは図24aのさらなる放出デバイスの部分の断面拡大図を示すものである。
【符号の説明】
【0272】
5 流体放出デバイス
6 本体
7 末端部キャップ
8 流体送出デバイス
9 ハウジング
10 空洞部
11 ノズル
15 ノズルオリフィス
17 環状当接部
20、21 指操作式手段(レバー)
29 ポンプ
30 容器
60 ストッパー
118a、118b カバーシェル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空洞部を画定している本体、および放出オリフィスを有する放出ノズル、前記空洞部に収納され、ある容量の流体を収容するための貯槽を画定している中空ケーシングおよび前記放出ノズルと共働して貯槽から放出ノズルまでの流体のポンプ式送達を可能とする該中空ケーシングの第1の末端部から延びる送出出口部を有し該中空ケーシング内に延びる吸引入口部を有しているポンプを有する流体送出デバイス、を有して成る流体放出デバイスであって、該放出ノズルの放出オリフィスに着脱可能ストッパーが設けられている流体放出デバイス。
【請求項2】
前記ストッパーが放出ノズルの先端部に着脱式に取付可能である、請求項1に記載の流体放出デバイス。
【請求項3】
前記放出ノズル先端部が基本的に平坦な外形を画定している、請求項2に記載の流体放出デバイス。
【請求項4】
前記放出ノズル先端部が放出オリフィスを取り囲む井戸を画定している、請求項2に記載の流体放出デバイス。
【請求項5】
前記ストッパーが放出ノズルの外側に配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項6】
前記ストッパーが流体放出デバイスから独立している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項7】
前記ストッパーが放出ノズルと接触するための曲面状外形を画定している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項8】
前記ストッパーが放出ノズルと接触するための凹状または凸状外形を画定している、請求項7に記載の流体放出デバイス。
【請求項9】
前記ストッパーが放出ノズルと接触するための半球状外形を画定している、請求項7または8に記載の流体放出デバイス。
【請求項10】
前記ストッパーが放出ノズルと接触するための平坦基部と半球状頭部を有している、請求項9に記載の流体放出デバイス。
【請求項11】
前記ストッパーの形状が放出ノズル先端部の形状を逆に反映している、請求項7〜10のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項12】
前記放出ノズルの放出ノズル先端部が軟質可圧縮材料から成る、請求項2〜11のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項13】
前記ストッパーがプラスチック材料から成る、請求項1〜12のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項14】
前記ストッパーが弾力性材料から成る、請求項1〜13のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項15】
前記ストッパーが合成または天然高分子材料から成る、請求項13または14に記載の流体放出デバイス。
【請求項16】
前記ストッパーがエラストマー材料から成る、請求項15に記載の流体放出デバイス。
【請求項17】
前記エラストマー材料が熱可塑性エラストマー(TPE)材料である、請求項16に記載の流体放出デバイス。
【請求項18】
前記ストッパーがショアA硬さ30〜40の材料から成る、請求項1〜17のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項19】
さらに前記本体と係合するための内面を有する保護用末端部キャップを有している流体放出デバイスであって、該末端部キャップが、それがノズルをカバーしている第1の位置からノズルをカバーしていない第2の位置まで移動可能である請求項1〜18のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項20】
末端部キャップが第1の位置にある場合ストッパーが放出ノズルに接触して放出ノズルオリフィスをシールし、第2の位置ではストッパーが放出ノズルからは間隔を置いて配置されるように前記ストッパーが末端部キャップに配置されている、請求項19に記載の流体放出デバイス。
【請求項21】
前記ストッパーが第1の位置では圧縮力を受けて放出ノズルとの十分なシール接触を確実に行う、請求項20に記載の流体放出デバイス。
【請求項22】
前記ストッパーが受ける圧縮力が1.5Nより大きい、請求項21に記載の流体放出デバイス。
【請求項23】
前記ストッパーが末端部キャップの一体部分を形成している、請求項20〜22のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項24】
前記ストッパーが末端部キャップに取り付けられている、請求項20〜22のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項25】
前記末端部キャップの内側部分に、ストッパーを挿入物として受け入れるための空洞部を画定している環状壁が設けられている、請求項24に記載の流体放出デバイス。
【請求項26】
前記ストッパー挿入物が平坦基部および半球状頭部を有しておりかつ該平坦基部が前記空洞部によって受け入れられる形状となっており、その結果該半球状頭部が外側を向いている請求項25に記載の流体放出デバイス。
【請求項27】
前記末端部キャップが成型体として形成されており、前記ストッパー挿入物がそれへの第2の成型体として設けられている、請求項25または26に記載の流体放出デバイス。
【請求項28】
前記ストッパー挿入物が蛇腹形状をしており、その結果容易に圧縮されて放出ノズルの形状に適応する請求項25に記載の流体放出デバイス。
【請求項29】
前記ストッパー挿入物がローラーボール形状をしていて、前記環状壁に該ローラーボールをその空洞部内に取り付けるための取り付け部が設けられている、請求項25に記載の流体放出デバイス。
【請求項30】
前記末端部キャップの内側部分に、ストッパーとして作用するために設けられている薄い末端部壁を有する環状壁が設けられている、請求項20〜24のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項31】
前記末端部に、本体によって画定されている穴および/またはチャネルによって受け入れられて末端部キャップを本体と整列させる形状をしたガイド突出部が1つまたは複数設けられている、請求項20〜30のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項32】
前記1つまたは複数のガイド突出部が末端部キャップを着脱式に本体に保持するための手段を含んでいる、請求項31に記載の流体放出デバイス。
【請求項33】
前記末端部キャップが剛質材料から成る、請求項1〜32のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項34】
縦軸をもつ前記流体送出デバイスが移動可能に本体内に収納されており、容器に力を加えて容器を該流体送出デバイスの縦軸に沿って放出ノズルの方に移動させてポンプを作動させるための該縦軸に対して移動可能な指操作式手段が流体放出デバイスに設けられている、請求項1〜33のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項35】
前記指操作式手段が機械的効果を加えるよう配置されている、請求項34に記載の流体放出デバイス。
【請求項36】
前記指操作式手段が、本体の一部にピボット式に接続されたレバーであってユーザーがそのもしくはそれぞれのレバーを移動させると容器に力を伝達して容器を放出ノズルの方に推し進めるよう配置されたレバーを少なくとも1つ含む、請求項34または35に記載の流体放出デバイス。
【請求項37】
さらに前記指操作式手段を着脱式にロックしてその意図せぬ移動を防止するためのロックを有している、請求項34〜36のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項38】
前記ロックが、本体および指操作式手段の両者と係合可能であってその両者間の相対的移動を防止するためのロック要素を有している、請求項37に記載の流体放出デバイス。
【請求項39】
前記ロック要素が保護用末端部キャップに設けられている、請求項38に記載の流体放出デバイス。
【請求項40】
前記指操作式手段に所定力が加えられるまでポンプの作動を防止するための予荷重手段が設けられている、請求項34〜39のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項41】
前記所定力が5〜30Nである、請求項40に記載の流体放出デバイス。
【請求項42】
前記ポンプが予圧縮ポンプを有している、請求項1〜41のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項43】
前記貯槽がある量の流体医薬製剤を収容している、請求項1〜42のいずれか一項に記載の流体放出デバイス。
【請求項44】
前記流体医薬製剤が溶液製剤の形態である、請求項43に記載のデバイス。
【請求項45】
前記流体医薬製剤が懸濁液製剤の形態である、請求項44に記載のデバイス。
【請求項46】
前記流体医薬製剤が抗炎症性医薬化合物を含んでいる、請求項43〜45のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項47】
前記医薬化合物がグルココルチコイド化合物である、請求項46に記載のデバイス。
【請求項48】
前記グルココルチコイド化合物が、6α,9α−ジフルオロ−17α−(1−オキソプロポキシ)−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸 S−フルオロメチルエステル;6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸 S−フルオロメチルエステル; および6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸 S−フルオロメチルエステルから成る群から選択される、請求項47に記載のデバイス。
【請求項49】
前記医薬化合物が、PDE4阻害物質、ロイコトリエン拮抗物質、iNOS阻害物質、トリプターゼおよびエラスターゼ阻害物質、β−2 インテグリン拮抗物質およびアデノシン2a作動物質から成る群から選択される、請求項48に記載のデバイス。
【請求項50】
空洞部を画定している本体;および放出オリフィスを有する放出ノズル;を有して成る、流体送出デバイスを収納するための流体放出用具であって、該放出ノズルの放出オリフィスに着脱可能ストッパーが設けられている流体放出用具。
【請求項51】
さらに前記本体と係合するための内面を有する保護用末端部キャップを有して成る流体放出用具であって、該末端部キャップが、末端部キャップがノズルをカバーしている第1の位置からノズルをカバーしていない第2の位置まで移動可能である請求項50に記載の流体放出用具。
【請求項52】
末端部キャップが第1の位置にある場合にストッパーが放出ノズルに係合してノズルオリフィスをシールし、第2の位置ではストッパーがノズルから係合を解除されるように前記ストッパーが末端部キャップに配置されている、請求項51に記載の流体放出用具。
【請求項53】
請求項50〜52のいずれか一項に記載の流体放出用具、並びに、ある容量の流体を収容するための貯槽を画定している中空ケーシングおよび放出ノズルと共働して貯槽から放出ノズルまでの流体のポンプ式送達を可能とする該中空ケーシングの第1の末端部から延びる送出出口部を有し該中空ケーシング内に延びる吸引入口部を有しているポンプを有して成る流体送出デバイス、を有して成る部品キット。
【請求項54】
請求項20〜42のいずれか一項に記載の流体放出デバイスと共に使用するための末端部キャップであって、該末端部キャップが流体放出デバイスの放出オリフィスを着脱可能に栓をするためのストッパーを有している末端部キャップ。
【請求項55】
請求項1〜54のいずれか一項に記載の流体放出デバイスの放出ノズルの放出オリフィスを着脱式に塞いで、送達された流体の放出ノズルからの逆流を低下させるためのストッパーの使用。
【請求項56】
送達された流体容量50μLについて、それに対する送達された流体容量の減少が25℃大気圧の14日間で3μLより少ないように前記逆流が低下される、請求項55に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7a】
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【図8】
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【図8a】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24a】
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【図24b】
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【図24c】
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【図24d】
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【図24e】
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【公表番号】特表2006−519696(P2006−519696A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505935(P2006−505935)
【出願日】平成16年3月11日(2004.3.11)
【国際出願番号】PCT/GB2004/001002
【国際公開番号】WO2004/080606
【国際公開日】平成16年9月23日(2004.9.23)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】