説明

ストリーミング・システム

このストリーミング・システムは、ネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームを送受信するサーバとクライアントとを備える。サーバは、メディア・ストリームのセッション・レイヤのSDPにメディア・ストリームを管理する管理情報を組み込む手段と、メディア・ストリームのセッション・レイヤで、管理情報を組み込んだSDPをクライアントに送信する手段とを備える。クライアントは、管理情報を組み込んだSDPをサーバから受信する手段と、受信したSDPから管理情報を抽出する手段と、抽出した管理情報に基づいてメディア・ストリームを管理する手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的なストリーミング・コンテンツ保護のためのデジタル権利管理(DRM)または知的所有権管理および保護(IPMP)に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メディア・コンテンツ流通産業においてインターネットを介したビデオや音声の相互運用可能な配信を保証することが広く推進されてきた。標準化の観点から、IPネットワークを介してメディア・サーバからメディア・クライアントへ送信されるメディア・コンテンツを如何に保護するか、また保護されたメディアをクライアントの受信側が如何にして相互運用可能に再生できるかが注目を浴びてきた。各種の標準化団体は、この問題に対する解決策を提供すべく多大な努力をしてきた。
【0003】
インターネット・ストリーミング・メディア・アライアンス(ISMA)は、このような団体の一つである。同団体はIPフレームワークおよびインターネットで利用できる相互運用可能なビデオや音声システムをベンダーが構築するために利用可能な、既存のオープン標準を利用したフレームワークを明示することにより、このニーズに応えようとするものである。同団体はまた、ISMAメディア・ストリーム用に暗号化フレームワーク、すなわちISMACrypも規定している。同団体は現時点において、ISMA仕様およびISMACrypパラメータのfmtp通知に関してメディア・ストリームの暗号化およびメディア・メッセージの認証についてデフォルトの方式を規定している。図1に、ISMAフレームワークに対するISMACrpt保護のアーキテクチャ図を示す。
【0004】
しかし、そのような保護システムは、異なるコンテンツ・ストリームに対して別々の暗号化方式を、あるいは同じコンテンツ・ストリームに対しても異なる保護方式(例:暗号化、透かし入り)を可能にするような順応性のある仕組みを提供しない点が極めて不便である。また、権利情報を格納する仕組みを全く提供しない。
【0005】
同時に、MPEG標準化団体はまた、メディア・リソース保護のために順応型かつ相互運用可能なIPMPフレームワークを提供すべく多大な努力を行なってきた。MPEGは準拠端末を含むIPMPフレームワークの標準化に向けて発展している。すべての端末が、使用するIPMPツールの種類にかかわらず同一のIPMP標準に従うことにより、暗号化により保護されたコンテンツを表示することができる。IPMPツールは、認証、解読、透かし入れ等、1個以上のIPMP機能を実行するモジュールである。このように広範な相互運用可能性を実現するためにIPMPは、ツールのダウンロードを可能にし、遠隔サイトからツールを読み出して順応性をもって更新することができる。IPMPはまた、端末がパラメータ記述に従って自身の好むツールを選択できるようにする。IPMP端末はまた、何らかのパラメータ統合に従って、いくつかのツールを統合してツールの組(単一ツールと同じ働きをする)を形成する。図2に、MPEG IPMP保護の一般的なアーキテクチャ図を示す。
【0006】
しかし、MPEG IPMPフレームワークは、順応性のある保護スキームを可能にするが、必ずしもマルチメディア・ストリーミング送信に利用されないMPEG−2/4システム内で規定されている。
【0007】
図5は、従来のMPEG−4ストリーミングにおけるレイヤ構造を示す図である。従来のストリーミングでは、インターネットプロトコル(IP)等のネットワーク・レイヤ10、RTSP(特にセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP))等のセッション・レイヤ20、MPEG−4システム等のシステム・レイヤ30、MPEG−4 ビデオ/オーディオ41,42等のコンテンツ・レイヤ40からなるレイヤ構造を有する。従来のストリーミングでは、メディア・ストリームのMPEG−4 ビデオ/オーディオのコンテンツの保護に関するIPMPツールリスト31やIPMP記述子32等のIPMP情報は、システム・レイヤ30であるMPEG−4システムに記述されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は以下の課題を解決しようとするものである。
【0009】
MPEG IPMPは、MPEG−2/4システム内において順応型保護通知を提供する。図2は、MPEG−2IPMPコンテンツ構造を、図3は、MPEG−4IPMP拡張コンテンツ構造を示す。しかし、このような順応型保護通知はMPEG−2/4システムを利用しないメディア・ストリーミング、例えばISMAストリーミングには存在しない。そのため、図5のMPEG−4システムを利用できないISMA受信機ではコンテンツの保護に関するIPMP情報を取得できないため、IPMPツールによって保護されたコンテンツを利用できない。
【0010】
現行のインターネット領域では、インターネット・プロトコル(IP)を介して、RTSP/SDPを伴ったRTP/UDPを用いて伝送されるマルチメディア・ストリーミングが益々普及しており、エンドユーザーは高価なコンテンツを益々容易に利用できるようになった。コンテンツ送信に用いる伝送プロトコルが何であろうと、セッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)を用いて、セッションレベルを記述すると共に、メディアレベルを記述するための各種の属性を格納することによりコンテンツが利用しやすくなる。
【0011】
本発明の目的は、上述のように普及しているマルチメディア・ストリーミング環境下で、特に、セッション通知、セッション誘導、その他の方式によるマルチメディア・セッション起動を目的とするマルチメディア・セッションの記述にセッション記述プロトコル(SDP)を用いる、ストリーミング・コンテンツの保護および管理を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るストリーミング・システムは、ネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームを送信するサーバと、前記サーバから前記ネットワークを介して前記メディア・ストリームを受信するクライアントとを備えたストリーミング・システムであって、
前記サーバは、
メディア・ストリームのセッション・レイヤのセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)に前記メディア・ストリームを管理する管理情報を格納する手段と、
前記メディア・ストリームのセッション・レイヤで、前記管理情報を格納した前記セッション・デスクリプション・プロトコルを前記クライアントに送信する手段と
を備え、
前記クライアントは、
前記管理情報を格納した前記セッション・デスクリプション・プロトコルを前記サーバから受信する手段と、
受信した前記セッション・デスクリプション・プロトコルから前記管理情報を抽出する手段と、
抽出した前記管理情報に基づいて前記メディア・ストリームを管理する手段と
を備えることを特徴とする。
【0013】
また、前記管理情報は、前記メディア・ストリームの保護に用いるIPMPツールに関するIPMPツールリスト又はIPMP記述子であってもよい。この場合には、前記クライアントの前記メディア・ストリームを管理する手段は、抽出した前記IPMPツールリスト又はIPMP記述子によって前記IPMPツールを特定し、前記メディア・ストリームを管理することができる。
【0014】
さらに、前記管理情報は、前記メディア・ストリームの権利情報であってもよい。この権利情報にはメディア・ストリームの使用権情報等を含む。
【0015】
また、前記管理情報は、前記SDPのセッションレベル属性又はメディアレベル属性に格納される。管理情報がセッションレベル属性に格納される場合には、全てのメディア・ストリームについて管理できる。また、管理情報がメディアレベル属性に格納される場合には関連づけられたメディア・ストリームについて管理できる。
【0016】
上記IPMP記述子内に、ツール構造またはその他のタイプのIPMPデータを格納してもよい。このIPMP記述子をセッション・レイヤであるSDPに記述することによって、このメディア・ストリームが該IPMP記述子に記述されているIPMPツールの管理下にある旨が受信側のクライアントに通知される。なお、上述のように、IPMP記述子がセッションレベル属性に格納されるか、メディアレベル属性に格納されるかによって対象となるメディア・ストリームの範囲は異なる。
【0017】
また、上記権利情報の使用権情報は、IPMP権利コンテナに格納してもよい。さらに、このIPMP権利コンテナは、SDP内に記述される。これによって、メディア・ストリームは記述された使用規約の管理下にある旨が受信側のクライアントに通知される。なお、IPMP権利コンテナは、セッションレベル属性に格納される。
【0018】
さらに、上記権利情報の使用権情報は、IPMP権利データに格納してもよい。このIPMP権利データは、IPMPデータの一タイプとしてIPMP記述子に格納してもよい。これによって、メディア・ストリームが、記述された使用規約の管理下にある旨を示すことができる。
【0019】
なお、IPMP記述子がSDPのセッションレベル属性に格納される場合には、現行セッション内のすべてのメディア・ストリームが使用権情報に記述された使用規約の管理下にある。一方、IPMP記述子がSDPのメディアレベル属性に格納される場合には、関連付けられたメディア・ストリームが使用権情報に記述された使用規約の管理下にある。
【0020】
また、上記クライアントでは、IPMPツールリストをSDPのセッションレベル属性から読み出して、IPMPツールリストで示されたIPMPツールを調べる。その後、受信側のクライアントにおいて、すべてのIPMPツールが存在することを確認し、存在しない場合は、ネットワークを介してサーバ等からIPMPツールを読み出すか、またはメディア・ストリームの再生を中止する。
【0021】
さらに、上記クライアントでは、IPMP記述子をSDPから読み出して、メディア・ストリームがIPMP記述子に記述されたIPMPツールの管理下にある旨の通知を受ける。さらに、クライアントは、IPMP記述子に格納されているツール構造データを用いてIPMPツールの設定または初期化を行なうか、あるいはIPMP記述子に格納されている他のタイプのデータを用いてIPMPプロセスを支援してもよい。
【0022】
なお、IPMP記述子がSDPのセッションレベル属性から読み出される場合には、現行セッション内のすべてのメディア・ストリームがIPMP記述子に記述されたIPMPツールの管理下にある。一方、IPMP記述子がSDPのメディアレベル属性から読み出される場合には、関連付けられたメディア・ストリームがIPMP記述子に記述されたIPMPツールの管理下にある。
【0023】
また、上記クライアントでは、IPMP権利コンテナをSDPのセッションレベル属性から読み出し、さらに、IPMP権利コンテナから使用権情報を読み出す。クライアントでは、この使用権情報を用いて、現行セッション内のすべてのメディア・ストリームを管理することができる。
【0024】
さらに、上記クライアントでは、SDPからIPMP記述子を読み出し、そのIPMP記述子から使用権情報を読み出す。クライアントでは、この使用権情報を用いてメディア・ストリームを管理することができる。
【0025】
なお、IPMP記述子がSDPのセッションレベル属性から読み出される場合には、現行セッション内のすべてのメディア・ストリームが使用権情報に記述された使用規約の管理下にある。一方、IPMP記述子がSDPのメディアレベル属性から読み出される場合には、関連付けられたメディア・ストリームが使用権情報に記述された使用規約の管理下にある。
【0026】
本発明は、実際のメディア・ストリームに権利表記情報を義務付けることによりSDPを用いて順応型IPMP(DRM)保護を通知する手段を提供する。
【0027】
本発明では、順応型IPMP通知情報を格納するために2種の付加的SDP属性を規定する。これに準拠する全ての端末が著作権保護および管理プロセスを回避できないことを保証するために、上記IPMP関連属性を義務化することが好ましい。
【0028】
デジタル権利情報はまた、上で規定されたSDP属性に規範的に格納できる。権利情報は、MPEG−21 REL(権利表記言語)、ODRL(オープンデジタル権利言語)等、さまざまな形式であってよい。
【0029】
上述のSDP属性内で、IPMPツールリストおよびIPMP記述子を用いて保護を通知する。この手段は最新のMPEG−2/4IPMP拡張標準と互換性を有する。これはまた、ストリーミング・コンテンツの再生に必要なIPMP保護ツールを識別する順応性のある方法を提供する。
【0030】
ストリーミング・サーバ内部で、ストリーミング・メディアの保護に用いられたツールのタイプに基づいてIPMPツールリストが構成される。ツールリストの概念は、図中2.1および3.1で示すMPEG−2/4IPMPに由来する。ここに、いずれのMPEG−2/4システムも存在しない状況下で、ツールリストはセッションレベル全体において規定されたSDP属性「ipmp−control」に格納されている。
【0031】
セッション内のストリームが何らかのデジタル権利の管理下にある場合、例えばMPEG−21 REL等の特定の権利言語で詳しく表記されている場合には、サーバは権利情報をIPMP権利コンテナに挿入することができる。同時に権利情報は「ipmp−control」属性にも格納される。MPEG−2IPMPにおいて、権利コンテナはPSI(プログラム固有情報)(2.2)に格納されており、SDPではMPEG−2システムのPSIの代わりに「ipmp−control」属性が用いられる。
【0032】
特定のストリームをどのツールが保護するかに基づいてIPMP記述子も構成される。MPEG−2/4IPMPにおいて、図中2.3および3.3に示すようにIPMP記述子はMPEG−2/4内のさまざまな場所に格納できる。ここに、IPMP記述子はツール保護を通知すべく各々の特定メディアレベルまたはセッションレベルにおいて規定されたSDP属性「ipmp−d」内に埋め込まれている。
【0033】
ツール保護通知以外に、IPMP記述子はまた、あらゆる種類のIPMP_Data_BaseClassから導かれたIPMPデータも格納可能であり、ツール構造、使用権情報等が含まれるがこれに限定されない。
【0034】
SDPは、RTSP等の様々な転送プロトコルを用いて受信側へ搬送することができる。受信側のクライアントは、規定された2種のIPMP関連属性、すなわち「ipmp−control」および「ipmp−d」を解析する。
【0035】
「ipmp−control」属性内でIPMPツールリストを検知したならば、受信側はセッション全体にわたりIPMP保護が実施されていることを認識している。受信側はセッション内のメディア・ストリームを再生する前に、ツールリストに登録されている全てのツールが端末側で利用可能であることを確認し、利用可能でなければ指定されたURLからツールを取得する。
【0036】
「ipmp−control」属性のIPMP権利コンテナ内で、あるいはセッションレベルの「ipmp−d」属性のIPMP記述子内でデジタル権利情報を検知したならば、受信側は現行セッション内の全メディア・ストリームが、指定されたデジタル権利の管理下にあることを認識できる。この場合には、適切な権利保護処置がなされることが好ましい。
【0037】
セッションレベルのSDP「ipmp−control」属性内でIPMP記述子を検知したならば、受信側は全てのストリームがどのツールで保護されているかを認識することができる。ストリームを再生している間、受信側は、全てのセッションストリームに対して指定された時と場所で指定されたIPMPツールを起動することができる。
【0038】
メディアレベルのSDP「ipmp−d」属性内でIPMP記述子を検知したならば、受信側はどのストリームがどのツールで保護されているかを認識することができる。受信側は、指定されたストリームに対して指定された時と場所で指定されたIPMPツールを起動することができる。
【0039】
ツール初期化パラメータはIPMP記述子に格納可能であり、それにより実際に使用する前にツールを設定することができる。使用権情報もまたIPMP記述子に格納であり、特定のメディア・ストリームに関連付けられた固有の使用規則を記述することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】ISMACrypアーキテクチャを示す図である。
【図2】MPEG−2IPMP拡張コンテンツ構造を示す図である。
【図3】MPEG−4IPMP拡張コンテンツ構造を示す図である。
【図4】SDP属性を用いるIPMP保護通知を示す図である。
【図5】従来のMPEG−4ストリームのレイヤ構造を示す図である。
【図6】本発明のメディア・ストリーム送受信システムにおけるMPEG−4ストリームのレイヤ構造を示す図である。
【図7】サーバにおいて、メディア・ストリームのセッション・デスクリプション・プロトコルにIPMPツールに関する情報を格納して、クライアントに送信する方法のフローチャートである。
【図8】IPMPツールに関する情報を格納したセッション・デスクリプション・プロトコルを含むメディア・ストリームをクライアントで受信して、メディア・ストリームを管理する方法のフローチャートである。
【図9】サーバにおいて、メディア・ストリームのセッション・デスクリプション・プロトコルに権利情報を格納してクライアントに送信する方法のフローチャートである。
【図10】権利情報を格納したセッション・デスクリプション・プロトコルを含むメディア・ストリームをクライアントで受信して、メディア・ストリームを管理する方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
2.1 IPMPツールリスト
2.2 IPMPツールコンテナ
2.3 IPMP記述子(群)
3.1 IPMPツールリスト
3.3 IPMP記述子(群)
4.1 セッションレベルセクション
4.2 メディアレベルセクション
4.3 属性行
4.4 属性行
10 ネットワーク・レイヤ
20 セッション・レイヤ
21 IPMPツールリスト
22 IPMP記述子
30 システム・レイヤ
31 IPMPツールリスト
32 IPMP記述子
40 コンテンツ・レイヤ
41 MPEG−4 ビデオ
42 MPEG−4 オーディオ
43 その他のコンテンツ
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
本発明の実施の形態に係るメディア・ストリーム送受信システム、メディア・ストリーム送信方法、メディア・ストリーム受信方法について、添付図面を用いて説明する。
【0043】
図6は、本発明の実施の形態に係るストリーミング・システムにおけるMPEG−4ストリーミングのレイヤ構造を示す図である。このストリーミングは、少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造を有し、例えば図6に示すように、インターネットプロトコル(IP)等のネットワーク・レイヤ10、RTSP(特にセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP))等のセッション・レイヤ20、MPEG−4 ビデオ/オーディオ41,42等やその他のコンテンツ43を伝送するコンテンツ・レイヤ40からなるレイヤ構造を有する。また、図6では同じセッションで一つのメディア・ストリームを含むがこれに限られず、同じセッションにおいて、複数のメディア・ストリームを含んでもよい。本発明のストリーミング・システムにおけるストリーミングでは、メディア・ストリームのMPEG−4 ビデオ/オーディオのコンテンツの保護に関するIPMPツールリスト21やIPMP記述子22等のIPMP情報は、セッション・レイヤ20であるセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)に記述されている。また、メディア・ストリームで搬送されるコンテンツの使用権情報等の権利情報をSDPに記述してもよい。IPMP情報や権利情報は、メディア・ストリーム(コンテンツ)を管理するための管理情報である。すなわち、本発明のストリーミング・システムでは、IPMP情報や権利情報等の管理情報をセッション・レイヤ20のSDPに記述している。そこで、ストリーミングの受信側がISMA受信機等のようにMPEG−4システムを利用しないクライアントであっても、SDPからIPMP情報や権利情報等の管理情報を抽出でき、これらを用いてメディア・ストリームを管理できる。なお、IPMP情報や権利情報等の管理情報は、SDPのうち、同じセッションの全てのメディア・ストリームに関するセッションレベル属性又は関連づけられた特定のメディア・ストリームに関するメディアレベル属性に格納することができる。
【0044】
このストリーミング・システムは、ネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームを送信するサーバと、サーバからネットワークを介してメディア・ストリームを受信するクライアントとを備える。サーバは、ストリーミングのセッション・レイヤのセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)にメディア・ストリームで搬送するコンテンツを管理する管理情報を格納する手段と、セッション・レイヤで管理情報を格納したSDPをクライアントに送信する手段とを備える。また、クライアントは、管理情報を格納したSDPをサーバから受信する手段と、受信したSDPから管理情報を抽出する手段と、抽出した管理情報に基づいてメディア・ストリームを管理する手段とを備える。
【0045】
図7は、サーバにおいて、ストリーミングのセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)にIPMPツールに関する情報を格納して、クライアントに送信する方法のフローチャートである。
(a)ストリーミングのセッション・レイヤ20のSDPに、メディア・ストリームで搬送するコンテンツのIPMPツールに関するIPMPツールリスト21又はIPMP記述子22を組み込む(S01)。なお、IPMPツールリスト又はIPMP記述子のIPMP情報は、図4に示すように、SDPのセッションレベル属性又はメディアレベル属性に格納できる。同じセッション中の全てのメディア・ストリームについて共通のIPMPツールで管理する場合には、IPMP情報をセッションレベル属性に格納する。特定のメディア・ストリームについて、所定のIPMPツールで管理する場合には、IPMP情報を関連づけられたメディアレベル属性に格納する。
(b)IPMPツールリスト21又はIPMP記述子22を含むSDPをストリーミングのセッション・レイヤ20でクライアントに送信する(S02)。
(c)MPEG−4のビデオ/オーディオ・コンテンツをストリーミングのコンテンツ・レイヤ40でクライアントに送信する(S03)。
【0046】
図8は、IPMPツールに関する情報を格納したセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)を含むストリーミングをクライアントで受信して、メディア・ストリームを管理する方法のフローチャートである。
(a)メディア・ストリームで搬送するコンテンツのIPMPツールに関するIPMPツールリスト21又はIPMP記述子22を含むSDPをストリーミングのセッション・レイヤ20でサーバから受信する(S11)。
(b)MPEG−4のビデオ/オーディオ・コンテンツ41、42をストリーミングのコンテンツ・レイヤ40でサーバから受信する(S12)。
(c)受信したSDPからIPMPツールリスト21又はIPMP記述子22を抽出する(S13)。
(d)抽出したIPMPツールリスト21又はIPMP記述子22に基づいてIPMPツールを特定する(S14)。
(e)特定したIPMPツールを用いてメディア・ストリームのコンテンツ41、42を管理する(S15)。
【0047】
このように、MPEG−4 ビデオ/オーディオのコンテンツ41,42の保護に関するIPMPツールリスト21やIPMP記述子22等のIPMP情報を、セッション・レイヤ20であるセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)に記述している。そこで、受信機側がMPEG−4システムを利用しない場合であっても、SDPからIPMPツールリスト21やIPMP記述子22等のIPMP情報を抽出でき、これらを用いてIPMPツールを特定し、コンテンツを管理できる。
【0048】
なお、IPMP情報は、SDPのセッションレベル属性又はメディアレベル属性に格納される。IPMP情報がセッションレベル属性に格納される場合には、同じセッションにおける全てのメディア・ストリームについて管理できる。また、IPMP情報がメディアレベル属性に格納される場合には関連づけられたメディア・ストリームについて管理できる。
【0049】
図9は、サーバにおいて、ストリーミングのセッション・デスクリプション・プロトコルに権利情報を格納してクライアントに送信する方法のフローチャートである。
(a)ストリーミングのセッション・レイヤ20のSDPにメディア・ストリームで搬送するコンテンツの使用権情報等の権利情報を組み込む(S21)。
(b)権利情報を含むSDPをストリーミングのセッション・レイヤ20でクライアントに送信する(S22)。
(c)MPEG−4のビデオ・オーディオ・コンテンツをストリーミングのコンテンツ・レイヤ40でクライアントに送信する(S23)。
【0050】
図10は、権利情報を組み込んだセッション・デスクリプション・プロトコルを含むストリーミングをクライアントで受信して、メディア・ストリームを管理する方法のフローチャートである。
(a)メディア・ストリームで搬送するコンテンツの使用権情報等の権利情報を含むSDPをストリーミングのセッション・レイヤ20でサーバから受信する(S31)。
(b)MPEG−4のビデオ/オーディオ・コンテンツ41、42をストリーミングのコンテンツ・レイヤ40でサーバから受信する(S32)。
(c)受信したSDPから権利情報を抽出する(S33)。
(d)抽出したIPMPツールを用いてメディア・ストリームのコンテンツ41、42を管理する(S34)。
【0051】
このように、MPEG−4 ビデオ/オーディオのコンテンツ41,42の使用権情報等の権利情報を、セッション・レイヤ20であるセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)に記述している。そこで、受信機側がMPEG−4システムを利用しない場合であっても、SDPから使用権情報等の権利情報を抽出でき、これらを用いてコンテンツを管理できる。
【0052】
なお、権利情報は、SDPのセッションレベル属性又はメディアレベル属性に組み込まれる。権利情報がセッションレベル属性に組み込まれる場合には、同じセッションにおける全てのメディア・ストリームについて管理できる。また、権利情報がメディアレベル属性に組み込まれる場合には関連づけられたメディア・ストリームについて管理できる。
【0053】
以下に、このストリーミング・システムにおけるストリーミングのセッション・レイヤと、そこに記述する管理情報について説明する。このストリーミング・システムでは、セッション・レイヤのセッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)にIPMP情報や権利情報等の管理情報を記述している。
【0054】
まず、セッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)について説明する。セッション・デスクリプション・プロトコル(SDP)は、専らセッション記述用のフォーマットであり、転送プロトコルを含まず、セッション通知プロトコル(SAP)、セッション起動プロトコル(SIP)、実時間ストリーミングプロトコル(RTSP)、MIME拡張を使用する電子メール、およびハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)を含む各種の転送プロトコルを適宜使用することを前提としている。汎用目的のサービス提供を行なうことで広範なネットワーク環境およびマルチメディア・ストリーミング送信用アプリケーションに利用可能である。
【0055】
一般に、SDPは、セッションの存在を知らしめて、セッションに参加できる十分な情報を格納する手段である。メディア情報、タイミング情報、その他何らかの情報をSDPに記述して他の転送プロトコルにより配信することができる。
【0056】
セッション記述は、セッションレベル記述(セッション全体およびすべてのメディア・ストリームに適合する。)および任意にいくつかのメディアレベル記述(単一メディア・ストリームに適合する。)から成る。セッションレベル部分は「v=」行から始まり、第1のメディアレベルセクションに続く。メディア記述は「m=」行から始まり、次のメディア記述またはセッション記述全体の最後へ続く。一般に、セッションレベル値は、同じメディアレベルの値により上書きされない限り全てのメディアについてデフォルト値である。
【0057】
SDP内で規定された属性(「a=」行を伴う)は、SDPを拡張する主な手段である。これは「セッションレベル」属性、「メディアレベル」属性、またはその両方として使用可能である。メディア記述はメディア固有の属性(「a=」フィールド)を何個含んでいてもよい。
【0058】
これらは「メディアレベル」属性と呼ばれ、メディア・ストリームに関する情報を追加するものである。第一のメディア・フィールドの前に属性フィールドを追加してもよい。一方、「セッションレベル」属性は個々のメディアではなくストリーミング層全般に適合する追加情報を格納する。
【0059】
本発明のメディア・ストリームの送信方法では、2種の異なる階層におけるSDP「属性」の特徴を用いて順応型IPMP保護を通知する。図4に、SDPにおける順応型IPMP通知の一般的なアーキテクチャ図を示す。モジュール4.1にセッションレベルセクション、および4.2にメディアレベルセクションを示す。
【0060】
注記:順応型IPMP通知用に「属性」フィールドの「a=<attribute>:<value>」の形式を利用する。
【0061】
IPMP制御情報通知
送信側は受信側に対し、一般的なSDP属性(セッションレベルで「メディア」行の前に配置される属性)にIPMP制御情報セッションが含まれていることを通知する必要がある。これは下記の属性行(図4の4.3)の形式をとる。
a=ipmp−control:[<control−data>]
ここで、control−dataはRTSPセッションでは任意属性である。上記属性行が提供されていない場合、application/ipmp−controlのタイプと合わせてDESCRIBEを用いるとともに前者を受容することによりRTSPセッションを介してIPMP制御情報が読み出される。他の何らかの手段(例えばSAP内のファイルとして)でSDP情報が提供される場合、control−dataは必須である。control−dataは二重引用符で囲まれたURLでなければならず、IPMP制御情報を提供する(例えば、小さいものは「data」を、それ以外は「http」または他の適当なファイルアクセスURLを用いて符号化することができる。)。実際のIPMP制御情報は下記のサブセクションで規定され、IPMPツールリストおよびこれに続く権利コンテナが含まれる。
【0062】
IPMPツールリストクラス
IPMPツールリストクラスにはIPMPツールのリストが含まれる。これを用いて、コンテンツの再生に使用するすべてのIPMPツールを指定する。
【0063】
【表1】

【0064】
IPMPツールリストクラス内のフィールドの意味
−Length:当該「Length」フィールドの直後から始まる、当該クラスのバイト数。
−NumTools:当該16ビットフィールドは当該IPMPツールリストクラスで何種類のツールが指定されているかを示す。
−IPMPTool_Info:当該クラスは、ツールID、代替可能なツール等、ツールに関する情報を格納する。これは以下のように規定される。
【0065】
IPMPツール情報クラス
IPMPTool_Info_Classは、機器が必要とする論理IPMPツール用の情報を含んでいる。論理ツールは以下のいずれか一つであってよい。
1.IPMP_ToolIDで指定されるベンダー固有のIPMPツール、
2.代替IPMPツールのリスト内の1個
3.パラメータ記述で指定されるIPMPツール
【0066】
【表2】

【0067】
IPMPツール情報クラス内のフィールドの意味論的定義
各IPMPTool_Info_Classは、端末がコンテンツを使用する際に必要とする1個のIPMPツールを識別する。当該ツールは、代替ツールのリストの一つとして一意に実装するか、あるいはパラメータ記述により指定可能である。
【0068】
一意な実装方式は、isAltGroupおよびisParametricの両方のフィールドをゼロに設定することで指定される。この場合、IPMP_ToolIDはIPMPツール固有の実装用に予約済みの範囲にあって、要求されたツールを直接指示する。
【0069】
他のすべての場合において、コンテンツ作成時点ではIPMPツールの実際のIPMPツールIDが未知であるため、IPMP_ToolIDはIPMPツールID用のコンテンツ固有の抽象化された表現として機能し、所与の時点における所与のコンテンツ部分の端末側での実装形態に依存する。
【0070】
パラメータ記述は、isParametricフィールドを「1」に設定することで指示される。この場合、端末は以下のパラメータ記述で指定された基準を満たすIPMPツールを選択する。この場合、IPMP_ToolIDはパラメータツールまたは代替ツール用に予約済みの範囲にある。このパラメータ記述を満足すべく端末実装が選択するツールの実際のIPMPツールIDは端末にしか知られていない。すべてのコンテンツおよび他のツールは、指定されたIPMP_ToolIDを介して当該コンテンツ用に当該ツールを参照する。
【0071】
代替ツールのリストは、isAltGroupフラグを「1」に設定することにより指示される。後続する特定のツールIDは互いに同等な代替ツールを指示する。isParametricフィールドも「1」に設定されていれば、パラメータツールの条件下(上記の段落で述べた)で選択された任意のツールが端末により、固有ツールIDを介して指定されたツールの別の同等な代替物と見なされる。端末はこれら同等な代替物から自身の判断で1個を選択する。当該ツールの実際のIPMPツールIDは端末にしか知られていない。
【0072】
−Length:当該「Length」フィールドの直後から始まる、当該クラスのバイト数。
−IPMP_ToolID:IPMPツールの識別子。
−isAltGroup:「1」に設定された場合、当該IPMP_Toolは代替IPMPツールのリストを含む。
−numAlterates:IPMP_Toolで指定された代替IPMPツールの数。
−Specific_Tool_ID:コンテンツの使用を認めることができる特定の代替IPMPツールのIDの配列。
−isParametric:IPMP_ToolはIPMPツールのパラメータ記述を含んでいる。この場合、IPMP_ToolIDはパラメータ記述されたIPMPツール用の識別子であり、端末は、IPMP_ToolID用ビットストリームで指定された情報を端末によりインスタンス生成された特定のIPMPツールへ転送する。
−IPMP_ParametricDescription:以下の節で規定するIPMPパラメータ記述。
−ToolURL:当該クラスで指定された1個以上のツールが取得できる、情報を含んだnumURL個のURLの配列。
【0073】
IPMPパラメータ記述クラス
コンテンツ・プロバイダは固定ツールIDの代わりにパラメータ記述を用いて、コンテンツの再生にどのタイプのIPMPツールが必要であるかをここで記述することができる。例えば、コンテンツ・プロバイダは、ビデオ・ストリームを解読するためにブロックサイズが128ビット必要とされるAESツールを指定することができる。IPMP端末は当該ツールを指定するそのような記述を受け取ったならば、埋め込まれたツールの中から最適化されたAESツールを選択することができる。
【0074】
本節ではパラメータ記述が従う階層を解説する。ただし特定のツールタイプに対して特定スキームを規定する意図は一切無い。時間の経過に従いニーズが認識されて最適スキームが生成されるにつれて、そのような規定がスキーム全体に追加されると想定している。本仕様の現行バージョンには基本的枠組のみが記述され、その発展形は将来的な補追および/またはバージョンに委ねる。
−任意のコメント
−パラメータ記述シンタックスのバージョン
−ツールのクラス
−例:解読、権利言語パーサ
−ツールのサブクラス
解読の例:AES、DES、NESSIE等
透かしの例:「パノス(Panos)の透かしツール」
権利言語パーサの例:「フレッド(Fred)の権利パーサ」
プロトコルパーサの例:「メアリー(Mary)のプロトコルパーサ」
−サブクラス固有情報
DESの例:ビット数、ストリームおよび/またはブロック解読能力
権利言語パーサの例:バージョン
【0075】
パラメータ記述は、ツールのタイプによらず、任意のタイプのIPMPツールを一般的に記述できるように規定されている。
【0076】
【表3】

【0077】
IPMPツール情報クラス内のフィールドの意味
−class:パラメータ記述されたツールのクラス(例えば解読)。
−subClass:パラメータ記述されたツールのサブクラス(例えば解読クラス下のAES)。
−typeData:AES解読ツールをさらに指定すべく特定タイプのツールを記述するため特定のタイプのデータ(例えばBlock_length)。
−type:上記タイプのデータの値(例えばBlock_lengthの場合128)。
−addedData:パラメータで規定されたツールをより詳しく記述するのに役立つ任意の追加データ。
【0078】
IPMPツールID
IPMPツール識別子は長さが128ビットでプラットフォームから独立しており、IPMPツール用の一意な識別番号を含んでいる。これを利用するには一意なIDを用いるIPMPツールの登録機関が必要である(そのような登録機関はMPEGで規定されている。)。登録機関はさらに、各種プラットフォーム向けの所与のツールをさまざまな仕方で実装すべくダウンロード用URLの関連付けを運営している。これらのプラットフォームは構造化表現を用いて十分詳細に記述されている。IPMPツールIDは、パラメータ記述されたツールまたは代替ツールの予約済み領域にある場合を除き、固有IPMPツールを識別する。パラメータツール、ビットストリーム、端末、および他の特別のアドレス用に、128ビット空間内の特定の値が予約済みである。これらの値は登録済みツールには割当てられない。
【0079】
【表4】

【0080】
IPMP権利コンテナクラス
IPMP権利コンテナクラスはIPMPで保護されたコンテンツに関連付けられた使用規則および状態を格納する。
【0081】
【表5】

【0082】
IPMP権利コンテナクラス内のフィールドの意味論的定義
−Length:当該「Length」フィールドの直後から始まる、当該クラスのバイト数。
−rights_data:使用権情報の詳細を含む。実際のMPEG−21 RELまたはOMA ODRLデータを格納することができる。
【0083】
IPMP記述子の通知
送信側はまた受信側に対し、各々の固有メディア・ストリーム(メディアレベル内の属性)またはセッション全体に関連付けられたSDP属性によりIPMP固有記述子が含まれていることも通知する必要がある。これは下記の属性行(図4の4.4)の形式をとる。
a=ipmp−d:[<descriptor−data>]
ここで、descriptor−dataは、RTSPセッションでは任意属性である。上記の属性行が提供されていない場合、application/ipmp−dのタイプと合わせてDESCRIBEを用いるとともに前者を受容することによりRTSPセッションを介してIPMP記述子が読み出される。他の何らかの手段(例えばSAP内のファイルとして)でSDP情報が提供される場合、descripion−dataは必須である。description−dataは、二重引用符で囲まれたURLでなければならず、IPMP制御情報を提供する(例えば、小さいものは「data」を、それ以外は「http」または他の適当なファイルアクセスURLを用いて符号化することができる。)。実際のIPMP記述子は下記のサブセクションで規定される。
【0084】
IPMP記述子の存在により、関連付けられたメディア・ストリームがIPMP記述子に記述されているIPMPツールで保護されていることを示す。
【0085】
セッションレベルにおけるIPMP記述子の存在により、現行セッション内のすべてのメディア・ストリームがIPMP記述子に記述されているIPMPツールで保護されていることを示す。
【0086】
IPMP記述子
【表6】

【0087】
IPMP記述子内のフィールドの意味論的定義
−IPMP_Descriptor_ID:当該IPMP記述子の一意なID。本IDを用いて特定の記述子を参照することができる。0x00000000および0xFFFFFFFFは使用禁止である。IPMPツールのインスタンス化は一意なIPMP記述子により通知されるため、当該IPMP_Descriptor_IDもまたメッセージ用にIPMPツールインスタンスの一意な識別子として使用できる。
−IPMP_ToolID:当該範囲で保護を提供するIPMPツールの一意なID。
−controlPoint:IPMPツールが存在するIPMP制御ポイントを指定する値であり、以下の値の一つである。
【0088】
項TB、B、EB、DはMPEG−2システムISO/IEC13818−1のSTDモデルに定義されている。
【表7】

【0089】
−sequenceCode:IPMPツールと同じ制御ポイントに存在するIPMPツール(群)との関係を指定する値。当該フィールドの値は特定の制御ポイントにおける当該IPMPツールの優先度を指定する。例えば、値「20」は、当該ツールが、sequenceCodeが「12」であるIPMPツールよりも優先度が高いことを意味する。データは最初に優先度が高いIPMPツールへ送られ、その後で次に優先度が高いIPMPツールへ進む。同じストリームの同一制御ポイントで2個のツールが同じシーケンス番号を有することはない。
−IPMP_Data:ISO13818−11の規定に従いIPMP_Data_BaseClassから拡張されたIPMPデータ。IPMPデータはIPMP権利データ、IPMP鍵データ、ツール構造データ等を含むがこれに限定されない。
−isSigned:当該1ビットフィールドはIPMP記述子内に署名が存在することを示す。
−Signature:IPMP記述子全体の署名。
−CertType:使用されている認証機構のタイプであって、値は登録機関から付与される。
−NumCerts:含まれる認証の数。
−Certificate:認証の配列
−Verifying_Tool_ID:認証(群)を検証するために必要なツールのID。値「0」は機器を示す。
【実施例】
【0090】
以下はSDPにおける順応型IPMP保護通知の例であり、セッション・レイヤのRTSPセッションに格納されている。
【0091】
FGSビットストリームに対するクライアント要求
C−>S
DESCRIBE rtsp://140.113.211.184/foreman.m4v RTSP/1.0
CSeq:O
User−Agent:PSL FGS Player:176xl44,16−bit color,FGS,10
Accept:application/sdp
S−>C
RTSP/1.0 200 OK
CSeq:O
Content−Type:application/sdp
Content−Length:529
v=0
o=StreamServer 10608739570467017277 1016147297000 IN IP4 140.113.211.184
s=PSL mpeg4 stream
e=server@psl.com.sg
c=IN IP4 140.113:211.184
t=0 O
a=control:
a=range:ntp=O−7.40000
a=ipmp−control:″http://aaa.com/ipmp″
m=video O RTP/AVP 96
a=rtpmap:96 MP4V−ES/90000
a=control:trackID=0
a=fmtp:96 profile−level−id=17;config=000001010000012002044007a82c2090a21f
m=video O RTP/AVP 97
a=rtpmap:97 MP4V−ES/90000
a=control:trackID=1
a=fmtp:97 profile−level−id=18;
config=0000010000012189285001ec7O5841217ffb6db6b6db6db6c924920f
a=depends_on:trackID=0
a=ipmp−d:″data:application/ipmp−d;base64,
VndCTFFVZkF5aOF5U1FBWIFRTklCRUFIMEFBQVBvQUFBRDZBQVIRQUVRQUFBUG9BAAAA″
(C−>Sはクライアントからサーバへ送信するRTSPメッセージを示し、S−>Cはサーバからクライアントへ送信するRTSPメッセージを示す。)
【0092】
上記の例は、受信側のクライアントが、SDP宣言のセッションレベル属性内に表記されているHTTPサイト(http://aaa.com/ipmp)からIPMP制御情報(IPMPツールリストおよび権利情報)を読み出す必要があることを示している。メディア・セッションレベルにおいて、FGSベース層のビデオ・ストリームは保護されていないが、拡張層ビデオは1個のIPMPツールにより保護されている。同ツールの記述はIPMP記述子内に格納されていて、SDP第二メディア属性内でさらに宣言されているBase64により符号化されている。
【0093】
本発明は、SDPおよびIPMP記述子のセッションレベル属性におけるIPMPツールリストおよび権利コンテナを、SDPのメディアレベルまたはセッションレベル属性のいずれかにおいて使用して、ストリーミング・コンテンツ向け権利情報とともに順応型IPMP保護を通知する。
【0094】
そのようにして、以下の点が実現される。
1)セッションレベル属性「IPMP−Control」におけるIPMPツールリストを用いることにより、セッション全体に参加してすべてのメディア・ストリームを再生するためにどのIPMPツールが必要であるかを示す。
2)セッションレベル属性「IPMP−Control」におけるIPMP権利コンテナを用いることにより、どのような使用権がセッション全体に関連付けられているかを示す。
3)メディアレベルまたはセッションレベル属性「IPMP−D」におけるIPMP記述子を用いることにより、どのIPMPツールがどのメディア・ストリームを保護するかを示す。
4)IPMP記述子のIPMP_Dataフィールド内のツール構造データ、特定メディアレベルの使用権情報、鍵データを送信する。
【0095】
本発明で規定する「ipmp−control」および「ipmp−d」のSDP属性によって、完全に順応型IPMP通知を実現可能である。従って、ISO/IEC 13818−11またはISO/IEC 14496−13(MPEG−2/4IPMP拡張)の記載事項に基づいて端末側で順応型かつセキュリティ保証されたIPMPフレームワークを実装することができる。
【0096】
なお、本発明は、様々な実施の形態に示されている以下の構成をとることができる。第1の構成によれば、サーバ側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
IPMPツールリストを生成してクライアントがセッション内でメディア・ストリームを処理するために必要とするIPMPツールのリストを示すステップと、
メディア・ストリームを起動する前に前記IPMPツールリストを受信側へ搬送するために、前記IPMPツールリストをSDPセッションレベル属性に組み込むステップと、
を含む。
【0097】
第2の構成によれば、サーバ側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、請求項1の記載に従いIPMPツールリストが構成および格納されていて、さらに、
メディア・ストリームの保護にどのツールを使用するかを示すIPMP記述子を構成し、任意にツール構造またはその他のタイプのIPMPデータを前記IPMP記述子内に格納するステップと、
現行セッション内のすべてのメディア・ストリームが前記IPMP記述子に記述されているIPMPツールの管理下にある旨を受信側に通知するために、前記IPMP記述子をSDPセッションレベル属性に組み込むステップと、を含む。
【0098】
第3の構成によれば、サーバ側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、請求項1の記載に従いIPMPツールリストが構成および格納されていて、さらに、
メディア・ストリームの保護にどのツールを使用するかを示すIPMP記述子を構成し、任意にツール構造またはその他のタイプのIPMPデータを前記IPMP記述子内に格納するステップと、
関連付けられたメディア・ストリームが前記IPMP記述子に記述されているIPMPツールの管理下にある旨を受信側に通知するために、前記IPMP記述子をSDPメディアレベル属性に組み込むステップと、
を含む。
【0099】
第4の構成によれば、サーバ側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
使用権情報をIPMP権利コンテナに格納するステップと、
現行セッション内のすべてのメディア・ストリームが、記述された使用規約の管理下にある旨を示すために、IPMP権利コンテナをセッションレベル属性に格納するステップと、
を含む。
【0100】
第5の構成によれば、サーバ側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
使用権情報をIPMP権利データに格納するステップと、
IPMP権利データをIPMPデータの一タイプとしてIPMP記述子に格納するステップと、
現行セッション内のすべてのメディア・ストリームが、記述された使用規約の管理下にある旨を示すために、さらにIPMP記述子をSDPセッションレベル属性に格納するステップと、
を含む。
【0101】
第6の構成によれば、サーバ側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
使用権情報をIPMP権利データに格納するステップと、
IPMP権利データをIPMPデータの一タイプとしてIPMP記述子に格納するステップと、
関連付けられたメディア・ストリームが、記述された使用規約の管理下にある旨を示すために、さらにIPMP記述子をSDPメディアレベル属性に格納するステップと、
を含む。
【0102】
第7の構成によれば、クライアント側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
メディア・ストリームを起動する前に前記IPMPツールリストをSDPセッションレベル属性から受け取るステップと、
前記ツールリストの示されたツールを調べ、受信側にすべてのツールが存在することを確認し、存在しない場合はツールを読み出すか、またはメディア・ストリームの再生が中止されるステップと、
を含む。
【0103】
第8の構成によれば、クライアント側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、請求項7の記載に従いIPMPツールリストが読み出されて、さらに、
前記IPMP記述子をSDPセッションレベル属性から読み出して、現行セッション内のすべてのメディア・ストリームがIPMP記述子に記述されたIPMPツールの管理下にある旨をクライアントに通知するステップと、
任意に、前記IPMP記述子に格納されているツール構造データを用いてツールの設定または初期化を行なうか、あるいは前記のIPMP記述子に格納されている他のタイプのデータを用いてIPMPプロセスを支援するステップと、
を含む。
【0104】
第9の構成によれば、クライアント側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、請求項7の記載に従いIPMPツールリストが読み出されて、さらに、
前記IPMP記述子をSDPメディアレベル属性から読み出して、関連付けられたメディア・ストリームがIPMP記述子に記述されたIPMPツールの管理下にある旨をクライアントに通知するステップと、
任意に、前記IPMP記述子に格納されているツール構造データを用いてツールの設定または初期化を行なうか、あるいは前記のIPMP記述子に格納されている他のタイプのデータを用いてIPMPプロセスを支援するステップと、
を含む。
【0105】
第10の構成によれば、クライアント側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
IPMP権利コンテナをSDPセッションレベル属性から読み出すステップと、
IPMP権利コンテナ内の使用権情報を読み出すステップと、
それを用いて現行セッション内のすべてのメディア・ストリームを管理するステップと、
を含む。
【0106】
第11の構成によれば、クライアント側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
IPMP記述子をSDPセッションレベル属性から読み出すステップと、
IPMP権利データを前記IPMP記述子から読み出すステップと、
IPMP権利データ内の使用権情報を読み出すステップと、
それを用いて現行セッション内のすべてのメディア・ストリームを管理するステップと、
を含む。
【0107】
第12の構成によれば、クライアント側で順応型IPMP保護を通知する装置であって、
IPMP記述子をSDPメディアレベル属性から読み出すステップと、
IPMP権利データを前記IPMP記述子から読み出すステップと、
IPMP権利データ内の使用権情報を読み出すステップと、
それを用いて現行セッション内の関連付けられたメディア・ストリームを管理するステップと、
を含む。
【0108】
上述の通り、本発明は好ましい実施形態により詳細に説明されているが、本発明はこれらに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲内において多くの好ましい変形例及び修正例が可能であることは当業者にとって自明なことであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームを送信するサーバと、前記サーバから前記ネットワークを介して前記メディア・ストリームを受信するクライアントとを備えたストリーミング・システムであって、
前記サーバは、
メディア・ストリームのセッション・レイヤのセッション・デスクリプション・プロトコルに前記メディア・ストリームを管理する管理情報を格納する手段と、
前記メディア・ストリームのセッション・レイヤで、前記管理情報を格納した前記セッション・デスクリプション・プロトコルを前記クライアントに送信する手段と
を備え、
前記クライアントは、
前記管理情報を格納した前記セッション・デスクリプション・プロトコルを前記サーバから受信する手段と、
受信した前記セッション・デスクリプション・プロトコルから前記管理情報を抽出する手段と、
抽出した前記管理情報に基づいて前記メディア・ストリームを管理する手段と
を備えることを特徴とするストリーミング・システム。
【請求項2】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの保護に用いるIPMPツールに関するIPMPツールリスト又はIPMP記述子であって、
前記クライアントの前記メディア・ストリームを管理する手段は、抽出した前記IPMPツールリスト又はIPMP記述子によって前記IPMPツールを特定し、前記メディア・ストリームを管理することを特徴とする請求項1に記載のストリーミング・システム。
【請求項3】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの権利情報であることを特徴とする請求項1に記載のストリーミング・システム。
【請求項4】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの同じセッションにおける全てのメディア・ストリームに関するセッションレベル属性に格納されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のストリーミング・システム。
【請求項5】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの関連付けられたメディア・ストリームに関するメディアレベル属性に格納されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のストリーミング・システム。
【請求項6】
ネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームをクライアントに送信するサーバであって、
メディア・ストリームのセッション・レイヤのセッション・デスクリプション・プロトコルに前記メディア・ストリームを管理する管理情報を格納する手段と、
前記メディア・ストリームのセッション・レイヤで、前記管理情報を格納した前記セッション・デスクリプション・プロトコルを前記クライアントに送信する手段と
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項7】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの保護に用いるIPMPツールに関するIPMPツールリスト又はIPMP記述子であることを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの権利情報であることを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項9】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの同じセッションにおける全てのメディア・ストリームに関するセッションレベル属性に格納されることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項10】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの関連付けられたメディア・ストリームに関するメディアレベル属性に格納されることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項11】
サーバからネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームを受信するクライアントであって、
前記メディア・ストリームを管理する管理情報を格納したセッション・デスクリプション・プロトコルを前記サーバから受信する手段と、
受信した前記セッション・デスクリプション・プロトコルから前記管理情報を抽出する手段と、
抽出した前記管理情報に基づいて前記メディア・ストリームを管理する手段と
を備えることを特徴とするクライアント。
【請求項12】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの保護に用いるIPMPツールに関するIPMPツールリスト又はIPMP記述子であって、
前記クライアントの前記メディア・ストリームを管理する手段は、抽出した前記IPMPツールリスト又はIPMP記述子によって前記メディア・ストリームの保護に用いるIPMPツールを特定し、前記メディア・ストリームを管理することを特徴とする請求項11に記載のクライアント。
【請求項13】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの権利情報であることを特徴とする請求項11に記載のクライアント。
【請求項14】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの同じセッションにおける全てのメディア・ストリームに関するセッションレベル属性に格納されることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載のクライアント。
【請求項15】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの関連付けられたメディア・ストリームに関するメディアレベル属性に格納されることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載のクライアント。
【請求項16】
ネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームをクライアントに送信する送信方法であって、
メディア・ストリームのセッション・レイヤのセッション・デスクリプション・プロトコルに前記メディア・ストリームを管理する管理情報を格納するステップと、
前記メディア・ストリームのセッション・レイヤで、前記管理情報を格納した前記セッション・デスクリプション・プロトコルを前記クライアントに送信するステップと
を含むことを特徴とする送信方法。
【請求項17】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの保護に用いるIPMPツールに関するIPMPツールリスト又はIPMP記述子であることを特徴とする請求項16に記載の送信方法。
【請求項18】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの権利情報であることを特徴とする請求項16に記載の送信方法。
【請求項19】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの同じセッションにおける全てのメディア・ストリームに関するセッションレベル属性に格納されることを特徴とする請求項16から18のいずれか一項に記載の送信方法。
【請求項20】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの関連付けられたメディア・ストリームに関するメディアレベル属性に格納されることを特徴とする請求項16から18のいずれか一項に記載の送信方法。
【請求項21】
請求項16から20のいずれか一項に記載の送信方法の各ステップをコンピュータで実行可能なように構成されたことを特徴とする送信プログラム。
【請求項22】
請求項21に記載の送信プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項23】
サーバからネットワークを介して少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームを受信する方法であって、
前記メディア・ストリームを管理する管理情報を格納したセッション・デスクリプション・プロトコルを前記サーバから受信するステップと、
受信した前記セッション・デスクリプション・プロトコルから前記管理情報を抽出するステップと、
抽出した前記管理情報に基づいて前記メディア・ストリームを管理するステップと
を含むことを特徴とする受信方法。
【請求項24】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームのIPMPツールに関するIPMPツールリスト又はIPMP記述子であって、
前記クライアントの前記メディア・ストリームを管理するステップは、抽出した前記IPMPツールリスト又はIPMP記述子によって前記メディア・ストリームの保護に用いるIPMPツールを特定し、前記メディア・ストリームを管理することを特徴とする請求項23に記載の受信方法。
【請求項25】
前記管理情報は、前記メディア・ストリームの権利情報であることを特徴とする請求項23に記載の受信方法。
【請求項26】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの同じセッションにおける全てのメディア・ストリームに関するセッションレベル属性に格納されることを特徴とする請求項23から25のいずれか一項に記載の受信方法。
【請求項27】
前記管理情報は、前記セッション・デスクリプション・プロトコルの関連付けられたメディア・ストリームに関するメディアレベル属性に格納されることを特徴とする請求項23から25のいずれか一項に記載の受信方法。
【請求項28】
請求項23から27のいずれか一項に記載の受信方法の各ステップをコンピュータで実行可能なように構成されたことを特徴とする受信プログラム。
【請求項29】
請求項28に記載の受信プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項30】
ネットワークを介してサーバからクライアントに送受信される、少なくともセッション・レイヤを含むレイヤ構造をもつメディア・ストリームであって、
前記セッション・レイヤのセッション・デスクリプション・プロトコルに前記メディア・ストリームを管理する管理情報が格納されていることを特徴とするメディア・ストリーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【国際公開番号】WO2005/071960
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【発行日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−517194(P2005−517194)
【国際出願番号】PCT/JP2004/017602
【国際出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】