説明

ストレスの治療または管理の方法

本発明は、ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物の投与を含む、哺乳動物、特に、ヒトのストレスのような様々な適応促進(adaptogenic)状態の治療または管理方法を提供する。ウィタノライド・グリコシド、オリゴ糖、ウィタノライド・アグリコン、ならびに最小限度の多糖および医薬上または栄養上許容される担体を含む高純度の抽出組成物を開示する。好ましくは、本発明の組成物はいかなるアルカロイドも有さないか、または痕跡レベルのアルカロイドを含みうる。本発明のウィタニア・ソムニフェラを含む組成物を投与するストレスの治療または管理方法は長期使用後でさえも上記の副作用のうちのいずれにも悩まされることはない。患者の抵抗とそれに続いて引き起こされるストレスへの反応とを改善するための哺乳類患者の前処置方法について記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
1.発明の技術分野
本発明はウィタニア・ソムニフェラ(Withania somnifera)の植物抽出物を含みかつ投与する、哺乳動物、特にヒトのストレス状態の治療または管理方法に関する。特に、ウィタノライド・グリコシド(withanolide glycoside)、オリゴ糖、ウィタノライド・アグリコン(withanolide aglycone)、ならびに最小限度の多糖および医薬上または栄養上許容される担体を含む高純度の抽出組成物に関する。この組成物は哺乳動物、特にヒトに対して、脂質およびその他の血液プロファイルを改善して、抗ストレス効果を増強する。栄養飲料、栄養バー(bar)、粉、コーヒー、茶、カプセル、タブレット、顆粒、プディング、ヨーグルト、キャンディ、クッキー、シリアルなどの中にウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物を含む医薬的、栄養的、および獣医的用途の製品が開示される。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術の開示
約70年前、Seyle(Seyle,H.、Syndrome produced by diverse nocuous agents、Nature,138,32,1936;BS McEwen in Protective and Damaging Effects of Stress Mediators、New England Journal of Medicine,338(3),171−179,1998により引用)はストレスによって活性化される生理学系が身体を保護しかつ回復させるだけでなく身体に損傷を与えうることを認識した。何がこれらの一見矛盾する役割と関係しているのか。ストレスはどのように疾病病因に影響するのか。そして、同じような人生経験を有する人の中で、ストレス関連疾病に対する脆弱性が変動する原因は何であるのか。ストレスによる損傷をどのように定量化しうるのか。これらおよびその他の多くの疑問が科学界に投じられてきた。
【0003】
ストレスの多い体験は重大な人生の出来事、外傷、および虐待を含み、時には家庭または職場の環境に関係する。急性ストレス(重大な人生の出来事)および慢性ストレス(累積的な日常のストレス)の両方が長期的な結果を招く。慢性ストレスの作用は美食ならびにタバコおよびアルコールの使用によって悪化する可能性があり、この作用は運動によって削減されうる。ストレスについての認識は個々の体験、遺伝および行動の影響を受ける。脳がある体験をストレスが多いと認識する場合、生理的かつ習性的反応が起こり、変化と適応とを通して安定を実現できるようになる。時間とともにストレスは蓄積する可能性があり、神経の媒介物質、内分泌物、および免疫ストレスに過度にさらされると様々な臓器系に悪影響を与え、疾病を引き起こす。予期および心配の知覚もまたストレスの一因となる。予期神経症はコルチコトロピン、コルチゾール、およびエフェドリンのような媒介物質の分泌を促進する可能性があり、このため長期に及ぶ心配および予期はストレスをもたらしやすい。Schlotz W、Hellhammer J、Schulz P、Stone AA.によるPerceived work overload and chronic worrying predict weekend−weekday differences in the cortisol awakening response、Psychosomatic Medicine,66(2):207−214,2004.を参照。
【0004】
コルチゾールのレベルは年齢およびストレスとともに増加する傾向があり、これが肥満の一因となりうる。副腎コルチコステロイドもまた、視床下部性肥満、金チオグルコース性の肥満、および食事性肥満の進行に影響を与える。ほとんど全ての種類の肥満はコルチゾールのようなグルココルチコイドの構築、脂肪組織における過剰生産、および特にインスリン抵抗性に基づく(J Roth、X Qiang、SL Marban、H RedeltおよびBC Lowell、The Obesity pandemic:「Where have we been and where are we going?」Obesity Research,12,88S−101S,2004)。コルチゾールもまた、頻繁に食事を抜いたり、空腹中もしくは「飢餓療法」を行っていたり、または過酷なストレス下にある人の血糖を上昇させる。
【0005】
精神的ストレスが循環系に大きな影響を与えることは認識されている。ストレスによる苦痛は血圧の上昇の原因となるだけでなく、胃潰瘍、虚血性心疾患、脳血管疾患、高血圧、および高脂血症のような病気の原因にもなりうる。ストレスが高血圧に直接的に影響を与えると考えられているが、血圧を単に低下させただけでストレス障害への不安を取り除くとは考えられていない。
【0006】
哺乳動物に影響を与えやすく、これらの作用をもたらすストレスは、多種多様な物理的形態をとりうる。抑制、制限、危険への突然の暴露、衝撃などによって誘発される精神的ストレスは、身体の1以上の器官に影響を与える肉体的ストレスとなる。同様に、暑さまたは寒さへの曝露、外科的損傷を含む損傷、過剰努力などの肉体的ストレスは体器官の機能異常を引き起こす。ストレスは今や循環器疾患、癌、および免疫系障害のような多くの疾病についての主要な有害因子と認識されている。全てのストレス反応の基礎にあると考えられる共通の生理的事象としては、熱ストレスタンパク質または熱ショックタンパク質(HSP)として知られる細胞内タンパク質群の合成が全ての体細胞において誘発および上方調整されることが挙げられる。HSPはいかなる形態のストレスが加えられた場合であってもそれに起因する潜在的損傷から細胞を保護する働きをする。人において見られる別のストレスに関係した変化はウエストとヒップとの比率として測定される腹部肥満である。
【0007】
一般に、ストレスは、環境ストレス、熱ストレス、低温ストレス、騒音ストレス、有害化学物質由来のストレスなどに起因するストレッサに対する器官の反応について主観的である。ストレスに対する反応は非特異的であり、ストレッサの性質には依存しないため、様々なストレッサによって被験者中に引き起こされるストレス誘発状態は区別できない。
【0008】
米国特許第6,596,301号明細書の記載によると、抗ストレス剤および抗ストレス剤を含有し抗ストレス作用を有する機能食品は、例えば、ラクトバチラス属の乳酸菌を有する発酵畜乳出発物質によって調製される発酵酸乳の有効成分を含有する。抗ストレス剤は安全性の問題もなく反復的に毎日摂取でき、ストレスに起因する精神的および肉体的症状を軽減および予防できる。
【0009】
ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物から得られる組成物は本発明の発明者によって、例えば、米国特許出願公開第2004/0166184号明細書、米国特許第6,153,198号明細書および米国特許第6,713,092号明細書に記載されている。
【0010】
植物抽出物はヒトのストレスの軽減に用いられてきた。すなわち、アジアニンジン(Panax ginseng)、エレウテロコックス・センティコスス(Eleutherococcus senticosus)、エキナシア・アンガスティフォリア(Echinacea angustifolia)DCである。アジアニンジンは最もよく売れている健康補助食品の1つであり、適応促進薬として使用される。適応促進薬は多様なストレッサに対する生体の非特異的抵抗を提供する作用薬を表現するために用いられる用語である。しかし、チョウセンニンジン(ginseng)は有益な効果のみを生み出すと主張されているが、これらの主張に反して、多くの禁忌がある。
【0011】
チョウセンニンジンの毒性についての報告例や、推奨される投与量で摂取される場合のチョウセンニンジンの量または質のどちらか一方に起因する副作用についての記載はほとんどない。D.D.KittsおよびC.Huの、Efficacy and safety of ginseng,Public Health Nutrition,3(4A),473−485,2000を参照されたい。アジアニンジンを長期投与した後にいくつかの副作用が観察され、この症状はチョウセンニンジン濫用症候群(ginseng−abuse syndrome)(Siegel,R.K.、1979、「Ginseng abuse syndrome−problems with the panacea.」Journal of the American Medical Association241(15)1614−1615)と称され、女性に、高血圧、水貯留、筋肉の緊張の高まり、不眠、およびホルモンバランスの乱れを特徴とする症状がある。2年間のヒト研究では、高レベルのチョウセンニンジン(15g/日)を摂取した被験者は錯乱および抑うつの症状を示した。ある研究では、チョウセンニンジンの慢性投与に起因するエストロゲン様活性が腫れて痛みを伴う乳房を引き起こす原因となることが報告されている。チョウセンニンジン−薬剤の相互作用が、硫酸フェネルジン、モノアミンオキシダーゼ阻害薬、およびワルファリンといった血液粘性の調節に用いられる薬剤を含むようないくつかの独立した環境で確認されている。
【0012】
一般にシベリアニンジンと称される植物は、ラテン名(植物学上)では、エレウテロコックス・センティコスス(Eleutherococcus senticosus)(アカウントパナックス・センティコスス(Acanthopanax senticosus)と同義)(ウコギ族(Araliaceae))として知られており、抗ストレス成分としても使用されてきた。E.センティコススの適応促進(adaptogenic)効果は一般にアジアニンジンと比べて柔らかく、刺激が少ないと感じられる。それは、穏やかで澄み切った調子と安らぎを誘発し、急性ストレス下にある場合にさえも使用者を平穏な状態にする。この刺激の少ない中枢神経系の効果は一般に使用者に高く評価されている。
【0013】
E.センティコススもまた多くの副作用を被る。長期使用は、頭痛、神経過敏、不眠、異常な膣出血、および血圧変動を引き起こす。エレウテロコックスとジゴキシンとの不利な相互作用も報告された。McRae,S.Elevated serum digoxin level in a patient taking digoxin and Siberian ginseng、(syn.Eleutherococcus,senticosus)、Canadian Medical Association Journal,155(3),293−295,1996を参照されたい。
【0014】
エキナシア・アンガスティフォリアDC(キク科)の抽出物の調剤は風邪ならびに呼吸器管および尿路の感染症の支持療法において経口投与される。これらの感染症の治療に有益な効果は、German Commission E Monograph、Echinacea angustifolia Bundesanzeiger,162,29,1992に記載されているように、一般に免疫反応の刺激によって引き起こされることであると考えられている。
【0015】
免疫状態を向上させる適応促進薬として使用されるエキナシア調剤も、多くの副作用、例えば、アレルギー反応、震え、発熱、および頭痛に悩まされる。エキナシア抽出物中にピロリジジン(ネシン(necine))アルカロイドが存在するため、長期に亘る強壮薬の使用は望ましくない。センシオ(sencio)(ネシン)アルカロイドは肝毒性物質を有することがよく認識されている。上記のような副作用を伴わず、有効性が向上した、哺乳動物、特にヒトのストレスの治療または管理方法を提供することが望ましい。
【発明の開示】
【0016】
[発明の要約]
本発明は、ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物の投与を含む、哺乳動物、特に、ヒトのストレスのような様々な適応促進(adaptogenic)状態の治療または管理方法を提供する。ウィタノライド・グリコシド、オリゴ糖、ウィタノライド・アグリコン、ならびに最小限度の多糖および医薬上または栄養上許容される担体を含む高純度の抽出組成物を開示する。好ましくは、本発明の組成物はいかなるアルカロイドも有さないか、または痕跡レベルのアルカロイドを含みうる。本発明のウィタニア・ソムニフェラを含む組成物を投与するストレスの治療または管理方法は長期使用後でさえも上記の副作用のうちのいずれにも悩まされることはない。患者の抵抗とそれに続いて引き起こされるストレスへの反応とを改善するための哺乳類患者の前処置方法について記載する。
【0017】
本発明は、ストレス状態にあるヒトに、本発明の組成物を、栄養飲料、栄養バー(bar)、粉、コーヒー、茶、清涼飲料、カプセル、タブレット、顆粒、プディング、ヨーグルト、キャンディ、クッキー、シリアルなどの形態で好適に配送するシステムも提供する。
【0018】
本発明の組成物の抗ストレス効果がヒト被験者における臨床研究によって究明された。本発明は、ヘモグロビン中に、血清高密度脂質およびデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)を増加させると同時に、空腹時血糖、コレステロール、トリグリセリド、低密度脂質、VLDL、および血清コルチゾールを減少させることによって、治療後のストレス被験者に心臓血管の鎮静をもたらす。本発明はコルチゾールによって誘発される体重増加を軽減することにより、ストレスに苦しむヒトに対して体重の減少をもたらす。本発明は標的器官をストレス誘発性損傷から守る手段を提供する。
【0019】
医薬製剤、獣医用製剤、または栄養製剤は約0.05重量%〜約99重量%の量でウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を含むことが好ましい。医薬製剤がウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を含む場合には、医薬製剤はタブレット、シロップ、エリキシル、またはカプセルの形態である。
【0020】
栄養製剤がウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を含む場合には、栄養製剤は約0.05重量%〜約99重量%のウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を含有する。
【0021】
獣医用製剤がウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を含む場合には、医薬製剤は約0.05重量%〜約99重量%のウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を含有する。
【0022】
本発明の組成物は、好適な活性成分、例えば、抗酸化剤、ビタミン、ミネラル、または植物抽出物、およびこれらの混合物もまた含みうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
[発明の詳細な説明]
(ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物)
ウィタニア・ソムニフェラ植物から得られる組成物は、米国特許出願公開第2004/0166184号明細書、本開示と同じ発明者に発行された、米国特許第6,153,198号明細書、および米国特許第6,713,092号明細書に記載されており、これらは、参照することにより本願に組み込まれる。本発明の組成物は、ウィタノライド・グリコシド、ウィタノライド・アグリコン、およびオリゴ糖を含むウィタニア・ソムニフェラの植物の全体もしくは一部またはこれらの組み合わせから、適切な抽出工程を経ることによって得られうる。好ましくは、本発明の組成物はアルカロイドを含まないか、または痕跡レベルのアルカロイドを含む。ウィタニア・ソムニフェラ植物は形態学の面だけでなく、生物活性成分の面においても、栽培種の植物とかなり異なり、好ましくは、本発明の組成物は栽培種から得られる。抽出溶媒は、以下に限定されないが、エタノール、メタノール、イソプロパノール、水、およびこれらの混合物を含む。
【0024】
選択したウィタニア・ソムニフェラ植物の全体もしくは植物の一部またはこれらの混合物を粉末化し、好ましくは約50℃〜70℃で、活性成分を抽出するのに十分な時間をかけて、水または水性アルコールで抽出した。溶媒の蒸発後、信頼できるマーカー化合物を用いて、高性能薄層クロマトグラフィー(HPTLC)および高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、粉末の抽出物の生理活性量を分析した。好適な組成物は、必要な成分の添加による生理活性の調整および望ましくない構成成分の除去、ならびに、必要に応じて、溶媒抽出および弱酸洗浄による望ましくないアルカノイドの除去を行うことにより調製される。所望の強さを有するこのような抽出物は賦形剤と混合し、最終の投薬形態に調合されることが好ましい。
【0025】
(医薬製剤、獣医用製剤、および栄養製剤)
(製剤の調製)
本発明の医薬製剤、獣医用製剤、および栄養製剤は経口投与に好適な医薬用賦形剤、獣医用賦形剤、および/または栄養剤用賦形剤を含みうる。本発明の経口製剤は経口投与向けに調製された溶剤、懸濁剤、またはシロップ剤;使用の直前に、医薬上、獣医薬上、もしくは栄養上許容される担体もしくは添加物または水と組み合わせうる乾燥粉末組成物、すなわち再構成可能な組成物;投与前に希釈される液体濃縮物;経口投与用のタブレット;または経口投与用のカプセルを含みうる。
【0026】
これらの製剤中の経口投与される賦形剤は、治療活性を有さず、無毒であるが、活性な構成成分を吸収に適した形態で身体組織に提供する。複合体の好適な吸収は、通常、組成物が水性溶剤として提供される場合に、最も急速かつ完全に起こるであろう。しかし、水混和性液体による賦形剤の改変や水不混和性液体への置換が吸収速度に影響を及ぼしうる。注射用蒸留水としてUSPの仕様を満たす水を、本発明において使用できる。調剤に好適な量の水は、USPの仕様を満たすように、蒸留または逆浸透のいずれかによって調整されうる。かかる製剤に適切な仕様が、RemingtonのThe Science and Practice of Pharmacy,19thEd.の1526〜1528頁に記載されている。経口投与に好適な製剤の調製の際に、水性賦形剤、水混和性賦形剤、または非水性賦形剤を使用しうる。使用しうる溶媒はエチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールである。
【0027】
本発明の製剤は乾燥形態で包装された滅菌固形物である再構成可能な組成物を含みうる。再構成可能な乾燥固形物は通常、固形物を最適な含水範囲に保つために、ブチルゴムで閉包される滅菌された容器に充填される。再構成可能な乾燥固形物は、乾燥充填法、スプレー乾燥法、または凍結乾燥方によって整形される。Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,1,215〜227頁を参照されたい。
【0028】
組成物の特性を改善または保護する目的で、本発明の組成物中に追加の物質が含まれうる。例えば、添加物質は溶解性に影響を与えたり、患者に安心をもたらしたり、化学的安定性を高めたり、または製剤を微生物の増殖から保護したりする可能性がある。組成物はまた、好適な可溶化剤、または抗酸化剤として作用する物質、および微生物の増殖を防ぐ防腐剤を含みうる。これらの物質はこれらの作用に適切な量存在でき、組成物の作用に悪影響を与えないであろう。適切な抗酸化剤はRemingtonのThe Science and Practice of Pharmacy,19th Ed.の1529頁に見られる。好適な抗菌剤の例には、チメロサール、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ヒダントイン、およびパラベンが含まれる。
【0029】
医薬製剤または栄養製剤は温血性動物への経口投与に好適である。
【0030】
本発明の組成物はウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物を含み、より好ましくは、ウィタノライド・グリコシド、ウィタノライド・アグリコン、およびオリゴ糖を、単独で、または医薬上、獣医薬上、もしくは栄養上許容される賦形剤と組み合わせて、タブレット、コーティングされたタブレット、硬もしくは軟ゼラチンカプセル、シロップ、または飲料のような投与単位形態で、含む。これらの投与形態は公知の手順、例えば、通常の混合工程、顆粒化工程、タブレットコーティング工程、溶解工程、または凍結乾燥工程により調整されうる。経口投与向けの医薬用、獣医用、または栄養組成物は、活性成分を固体担体と組み合わせ、場合によっては得られた混合物を顆粒化し、顆粒化による混合処理を行うことにより得られ、所望によりまたは必要に応じて、好適な賦形剤の添加した後に、タブレットまたはコーティングタブレットコアとなりうる。製剤は、栄養飲料、栄養バー、粉末、コーヒー、茶、清涼飲料、カプセル、タブレット、顆粒、プディング、ヨーグルト、キャンディ、クッキー、シリアルなどの形態をとりうる。製剤はまた、湿潤食品、乾燥食品、タブレット、顆粒、または飲料の形態もとりうる。
【0031】
好適な賦形剤は、例えばラクトース、スクロース、マンニトール、もしくはソルビトールなどの糖類、セルロース調合物および/またはリン酸三カルシウムもしくはリン酸水素カルシウムなどのリン酸カルシウムなどの充填剤;トウモロコシ、小麦、米もしくはジャガイモのデンプンなどのデンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロースおよび/もしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤;上記のデンプン、およびカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸もしくはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)などの錠剤分解剤;ならびに/またはシリカ、タルク、ステアリン酸もしくはその塩(ステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウムなど)、および/もしくはポリエチレングリコールなどの流量調整剤および潤滑剤を含む。コーティングタブレットコアは胃液、使用に耐性を有しうる好適なコーティング剤、特に、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および/もしくは二酸化チタンを含有しうる濃縮糖溶液;好適な有機溶媒もしくは溶媒混合物に溶かしたセラック溶液;または胃液に耐性を有するコーティング処理のためのフタル酸酢酸セルロースもしくはフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの好適なセルロース調合物の溶液を備えうる。例えば異なる容量の活性複合成分を識別したり指し示したりする目的で、染料や色素をタブレットまたはコーティングタブレットに添加しうる。
【0032】
経口投与に好適な他の医薬、獣医用、または栄養調合物には、ゼラチン由来の硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセルならびにグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤が含まれる。硬カプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、そして場合によっては安定剤と混合させた状態で本願発明の組成物を含みうる。軟カプセルにおいては、本願発明の組成物を、脂肪油、パラフィン油、または液体のポリエチレングリコールなどの好適な溶液に溶解または懸濁することができ、場合によっては安定剤をこれらに添加しうる。
【0033】
(他の活性成分)
本発明の製剤はウィタニア・ソムニフェラ抽出物の他に活性成分を含みうる。このような活性成分には下記のものが含まれるが、これらに限定されるわけではない。
(1)抗酸化剤:例えば、アルファリポ酸、補酵素Q、ビタミンC、およびビタミンE
(2)ビタミン:例えば、ビオチンおよびナイアシン.
(3)カルチニン
(4)カルノシン
(5)N−アセチル−L−システイン
(6)アミノグアニジン
(7)ポリコサノール(サトウキビワックス−Saccharum officinarum由来の必須アルコールの混合物)
(8)脂肪酸:例えば、必須脂肪酸
(9)植物抽出物:例えば、アメリカニンジン、ビルベリー、イチョウ(Ginkgo biloba)、ニンニクおよびタマネギ、フィランサス・エンブリカ(Phyllanthus emblica)、他のフィランサス(Phyllanthus)種などのポリフェノール性濃縮植物抽出物
(10)シラジット(Shilajit)組成物(若返り薬(Rejuvenator))、特に、参照により本願に組み込まれる本願米国特許第6,440,436号明細書および米国特許第6,869,612号明細書に記載されているような天然シラジットから得られる精製シラジット組成物、ならびに/または酸化ジベンゾ−アルファ−ピロンおよび/もしくは酸化ジベンゾ−アルファ−ピロン色素タンパク質などのシラジットの生理活性成分
【実施例】
【0034】
本発明は特に臨床研究の結果および製剤の実施例に関連して記載されるが、本発明はこれらに限定されない。
【0035】
(臨床研究プロトコル)
(患者)
ストレス症状を有する対象患者にスクリーニング手法を受けさせた。患者はまず、調査場所に到着するとすぐにリラックスさせ、以下の状態、すなわち血圧、安静時心拍数、患者の反射神経、および神経学的状態を記録した。これらの診断に基づき、ストレス患者の一覧表を作った。ヘモグロビン、空腹時血糖、脂質プロファイル、WBCカウントの合計および差、C−反応性タンパク質(CRP)のレベル、および血清コルチゾール、およびデヒドロエピアンドロステロンサルフェイト(DHEAS)レベルの生化学的評価のため、採血を行った。同じ訪問で、患者に、ストレス症状の重症度を評価するための質問表を与えた(認識、気分、および行動)。この検査で定められる試験対象患者基準は、a)年齢18〜60歳の男女で、宗教、職業、所得階層に関係なく、OPDから選出される成人被検者、b)慢性ストレスにかかったと診断されたばかりで、いかなる治療も受けていない、c)研究への参加について書面によるインフォームド・コンセントを提出する意思があること、である。この検査で定められる試験除外基準は、a)生命維持に必要な器官に何らかの随伴性重大疾患がある、b)過去1月以内に何らかの抗ストレス治療を受けた、c)研究に影響を与える可能性のあるほかの治療を同時に受けている、である。適格と判断された20人の被検体に、正式に研究の目的や方法についての情報を提供し、書面によるインフォームド・コンセントを提出した人を登録した。
【0036】
(治療割り当て)
検査薬はカプセル形態で提供され、プロジェクトコーディネーターの職場で安全に貯蔵された。患者全員が、合計2月の継続期間、支給されたカプセル(250mgまたは125 mg)を1日に2回、主要な食事の前に摂取した。1月後および研究の最後に、主観的および客観的な基準を評価した。最初に薬剤15日分を配布した。そして、患者に15日ごとに定期健診のため研究所を訪問してもらい、次の15日分の薬剤を提供した。
【0037】
(倫理的問題)
研究は優れた臨床診療指針に従って実施し、WHOのヘルシンキ宣言に準拠させた。プロトコルは倫理委員会に承認され、患者の一人一人が英語および現地の言語で作成されたインフォームド・コンセントのフォームに署名した。
【0038】
(臨床研究結果)
(ストレスに苦しむ患者の主観的特徴の変化)
本発明のウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物(250または125mgを1日に2回)を60または30日間摂取した患者を、脈拍数、血圧、睡眠遮断、口腔乾燥、動悸、発汗、食欲、疲労、頭痛および筋肉痛、記憶、過敏性、集中力の欠如、ならびに切迫した破滅を含む主観的特徴の改善について、臨床的に評価した。任意の採点法を採用し、04を重度、03を中程度、02を軽度、01を不定期、00を皆無であるとみなした。上記指標の全てにおいて、ウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を摂取した患者は、表1、表3、表5A、表5Bおよび表5Cに示すように、30〜60日以内でほとんど全ての主観的特徴についてかなりの改善を示した。
【0039】
【表1】

【0040】
【表2】

【0041】
【表3】

【0042】
【表4】

【0043】
【表5】

【0044】
【表6】

【0045】
【表7】

【0046】
【表8】

【0047】
【表9】

【0048】
(ストレスに苦しむ患者の客観的特徴の変化)
本発明のウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物(250または125mgを1日に2回)を60または30日間摂取した患者の血液検体を、空腹時血糖値、脂質プロファイル、C−反応性タンパク質のレベル、血清コルチゾール、および血清DHEASのレベルを含む客観的特徴の改善について、分析した。上記の客観的な指標の全てにおいて、ウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物は適度な改善から非常に有効な改善を示した(表1、表4、表6、および表7)。
【0049】
ウィタニア・ソムニフェラ抽出組成物を摂取した患者には外見上副作用は観察されず、全ての患者が試用期間中に幸福感を表した。
【0050】
結果から、臨床試用期間中および1月の試用終了後に、副作用/禁断症状はグループの患者20人の全員に観察されなかったことが示された。ストレス患者の主観的特徴におけるかなりの改善から、薬剤がストレスによる生理的反応を有意に軽減することが示された。睡眠遮断、過敏性、集中力の欠如などは、ストレスの多い環境と直接的に関係することが多い。ウィタニア・ソムニフェラの適応促進特性は、少なくとも一部分において、副腎コルチコステロン、すなわちコルチゾールの産出への影響に起因する可能性がある。治療患者のコルチゾールの血液プロファイルは0日のレベルに比べて軽減されていることが認められた。本発明の組成物による正常化作用について推定される分子メカニズムは、サイトインドサイド(sitoindoside)由来の「フィト(phyto)」−ウィタステロイド(withasteroids)によるグルココルチコイドの節約効果である。ストレス下では、コルチゾールレベルの増加によってDHEAレベルは減少する(SS Yen、AJ Morales、およびO KhoraによるReplacement of DHEA in ageing men and women: potential remedial effects. Annals of the New York Academy of Sciences、774、128−142、1995)。多くの種類の肉体的および情緒的ストレス、特に本質的に慢性ストレスは血漿(plasma)中のDHEAレベルを低下させるため、DHEAレベルはストレスの指標として使用できる。本発明の組成物を用いた2月間の治療により、DHEAの血液レベルは増加したが、これはストレスに対する身体の対処能力の改善を直接示すものである。60日間の治療後、高レベルの抗脂質異常症効果が観察された。ヘモグロビン割合の改善および空腹時血中グルコース値のわずかな低下もまた、身体が正常な恒常状態に戻ったことを示した。
【0051】
(製剤組成物)
本発明の抽出物は、医薬上、獣医薬上、または栄養上許容される賦形剤を有する許容される医薬製剤、薬用製剤、栄養製剤または獣医用製剤中に組み込まれうる。製剤は、哺乳動物、特に霊長類、より詳しくはヒトに、ストレスの治療または管理に有効な量、投与されうる。好ましい実施形態において、製剤は1日に1回または2回投与される。
【0052】
(飲料配合物)
[実施例1]
【0053】
【表10】

【0054】
手順:全ての粉末成分を好適な混合機で15分間混合する。
基準量:1.4gmを8ozの水と混合する。
【0055】
[実施例2]
【0056】
【表11】

【0057】
手順:全ての粉末成分を好適な混合機で15分間混合する。
基準量:1.3gmを8ozの水と混合する。
【0058】
(ドリンク飲料の準備)
[実施例3]
【0059】
【表12】

【0060】
手順:水とクエン酸およびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を攪拌下で混合する。甘味料を添加し、甘味料が溶解するまで十分に混合する。他の成分を添加し、完全に混合する。通常の植物の方法で低温殺菌する。冷却し包装する。
基準量:8oz。
【0061】
[実施例4]
【0062】
【表13】

【0063】
手順:水とクエン酸カリウムおよびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を攪拌下で混合する。甘味料を添加し、甘味料が溶解するまで十分に混合する。他の成分を添加し、完全に混合する。通常の植物の方法で低温殺菌する。冷却し包装する。
基準量:8oz。
【0064】
(炭酸清涼飲料)
[実施例5]
【0065】
【表14】

【0066】
手順:水をシロップタンクに添加し、容器の洗浄に十分な水を貯める。他の成分を添加する前に、安息香酸ナトリウムおよびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を完全に溶解させる。HFCS55を添加し、よく混合する。酸、酸性溶液、または酸/カフェイン混合物を添加する。容器を洗浄する。完全に分散させる。穏やかに混合しながら人口甘味料を徐々に添加し、30分間混合する。コーラ着香剤を添加し、十分に混合する。
基準量:8oz。
【0067】
[実施例6]
【0068】
【表15】

【0069】
手順:水をシロップタンクに添加し、容器の洗浄に十分な水を貯める。他の成分を添加する前に、安息香酸ナトリウムおよびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を完全に溶解させる。スクロースを添加し、よく混合する。酸、酸性溶液、または酸/カフェイン混合物を添加する。容器を洗浄する。完全に分散させる。穏やかに混合しながら人口甘味料を徐々に添加し、30分間混合する。コーラ着香剤を添加し、十分に混合する。
基準量:8oz。
【0070】
(食事代替飲料配合物)
[実施例7]
【0071】
【表16】

【0072】
手順:全ての成分を乾式混合し、所望の通りに包装する。供給時には、乾燥混合物40gを牛乳225ml中に混合させる。
【0073】
(スポーツ飲料)
[実施例8]
【0074】
【表17】

【0075】
手順:水を大きな混合タンクに15〜25℃の温度で加える。十分に攪拌しながら、WPC80を添加し、空気が取り込まれるのを防ぐ。混合物を15〜30分間そのまま保持し、WPV80が水和できるようにする。フルクトース、マルトデキストリン、クエン酸ナトリウム、およびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を十分に攪拌しながら混入する。着香剤および着色剤を添加する。10分間水和させる。引き続き混合しながら、適当な酸の50%溶液を使用してpHを3.5〜3.7に調製する。容器を高温充填(hot−fill)する。飲料を早急に冷却する。
基準量:220g。
【0076】
(コーヒーおよび茶)
[実施例9]
【0077】
【表18】

【0078】
手順:砂糖、塩、ココア、およびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を十分に混合されるまで混ぜる。インスタントコーヒーおよびキサンタンゴムを添加する。混合する。残りの成分を添加し、十分に混合されるまで混ぜる。
基準量:26g。
【0079】
[実施例10]
【0080】
【表19】

【0081】
手順:砂糖、ハチミツ粉末、香辛料混合物、ウィタニア・ソムニフェラ抽出物、および茶を十分に混合されるまで混ぜる。乳製品成分を添加し、十分に分散されるまで混合する。残りの成分を添加し、十分に混合する。正味重量が31gとなるように包装する。
基準量:31g。
【0082】
[実施例11]
【0083】
【表20】

【0084】
手順:ウィタニア・ソムニフェラ抽出物とコーヒー抽出物とを、完全に混合されるまで混ぜる。凍結乾燥または別の適当な方法によりインスタント化する。ボトルまたはアルミニウムパウチに詰める。
基準量:200mlの熱湯に5gを混合。
【0085】
[実施例12]
【0086】
【表21】

【0087】
手順:ウィタニア・ソムニフェラ抽出物と挽いたコーヒーとを、完全に混合されるまで混ぜる。上記混合物をコーヒーメーカー内のコーヒーフィルターに加え、3.9Lの水を加えて、コーヒーを出す。供給前に十分に濾過されたコーヒーを混合する。他の方法としては、ウィタニア・ソムニフェラ抽出物および挽いたコーヒーを別々にコーヒーフィルターに加えて、水でコーヒーを出してもよい。
基準量:200ml。
【0088】
(ベーカリー製剤)
[実施例13]
【0089】
【表22】

【0090】
手順:バターを砂糖と共にクリーム状にする。バニラおよび卵を加え、混合する。乾燥成分を添加し、混合するまで混ぜる。チョコレートチップを加える。190℃で8−10分間焼く。
基準量:25g。
【0091】
[実施例14]
【0092】
【表23】

【0093】
手順:すべての乾燥成分を組み合わせて、低速で3分間混合する。ショートニングおよび水を加え、低速で2分間混合する。中速で11〜22分間、または練り粉がグルテン検査(引っ張った際に、練り粉が粗く裂けることなく伸びる)に合格するまで、混合する。練り粉が2倍のサイズになるまで約1時間耐久力をつける。ひと塊ずつに成形し、油を塗ったオーブン用の金属製容器に並べる。2倍になるまで焼く30〜45分間、十分な耐久力をつける。204℃で20〜30分間焼く。
基準量:35g。
【0094】
[実施例15]
【0095】
【表24】

【0096】
手順:小麦粉、黒砂糖、塩、およびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を混合する。きるように混ぜて口当たりを軽くし、もろくなるまで混合する。1/4カップの粉混合物を取り分けておく。ふくらし粉および重曹を残りの粉混合物に加える。シナモン、バター、乳、および卵を添加し、十分に混合する。油を塗った8×8×2インチの焼き型の上にバッターを広げる。取っておいた粉および木の実と一緒にかきまぜ、バッター上に振りかける。176℃で30〜35分間焼く。
基準量:90g。
【0097】
[実施例16]
【0098】
【表25】

【0099】
手順:水を除く最初の10成分を大きなミキサーのボウル中で混合する。低速で2分間混合する。バター、アメリカ桜着香剤、およびグリセリンを添加し、低速で1分間混合する。水を加え、低速で11/2分間混合する。棒状のものを11mmの厚みに広げ、11/2×11/2の要素に切り分ける。クッキングシートを敷いたオーブン用皿の上に並べ、互いに接触しないようにする。204℃で7分間焼く。
基準量:50g。
【0100】
(加工食品)
[実施例17]
【0101】
【表26】

【0102】
手順:全ての成分を完全に混合する。50gを別々の袋に入れる。泡たて機または電動ミキサーを用いて、50gの乾燥混合物と1/2カップの水とを混合するか、またはボトル中で振り動かす。1/2カップの脱脂粉乳を加え、力強く混合する。供給前に、冷蔵庫で少なくとも1時間寝かせる。
基準量:2.5g。
【0103】
[実施例18]
【0104】
【表27】

【0105】
手順:
(段階I:エマルジョン調製)
無脂肪粉乳、ウィタニア・ソムニフェラ抽出物、および34%乳清タンパク質濃縮物を
38℃の水に水和させる。油およびクリームを水和した乳タンパク質に加え、混合する。60℃および適当な圧力条件に均質化する。
【0106】
(段階II:マッシュルーム調製)
マッシュルームを規定の水中93℃で3〜4分間湯通しする。塩、着香剤および調味料を加える。生蒸気で40℃に熱する。
【0107】
(段階III:増粘スラリー調整)
小麦粉、コーンスターチ、および変性即席デンプンを冷却された段階III規定の水と混合し、スラリーを調整する。このデンプンスラリーを他の成分を含むケトルに加え、88℃で加熱し、デンプンをゼラチン状にする。最終の重量を熱湯で調整し、完全に混合する。缶に熱い製品を充填する。
基準量:240g。
【0108】
(肉製品)
[実施例19]
【0109】
【表28】

【0110】
手順:肉を9.5〜12.7mmのバラ肉状に細かく砕く。ミキサーを用いて、肉、80%乳清タンパク質濃縮物、ウィタニア・ソムニフェラ抽出物、塩、および水を2分間混合する。−1〜1℃に保ち、脂肪の汚れを防ぎ、かつパティの成形に役立てる。0.32cmのバラ肉状に細かく砕き、パティに成形する。
基準量:113g。
【0111】
(乳製品)
[実施例20]
【0112】
【表29】

【0113】
手順:全ての乾燥成分を共にボウル中で混合する。脱脂粉乳および全乳を一緒になべに入れ、ミキサーを用いて乳中に乾燥成分を分散させる。85℃に加熱し、30分間保持して低温殺菌する。70℃で均質化する。21℃に冷却し、培養物を接種する。24℃で約18時間培養する。4℃に冷却し、少なくとも48時間保持して、デンプンを固めて、十分な粘度が生成されるようにする。
基準量:30g。
【0114】
(キャンディ)
[実施例21]
【0115】
【表30】

【0116】
手順:ゼラチンを冷水に分散させ、60℃に加熱する。ゼラチンが十分に水和するまで保持し、溶液から気体を除去する。マルチトールシロップを117℃または88%の固形分状態まで加熱し、100℃に冷却する。マルチトールシロップとステップ1で得たゼラチン/水混合物とを混合し、71℃で保持する。人工甘味料およびウィタニア・ソムニフェラ抽出物とクエン酸溶液とを予混合し、ステップ3の混合物に加える。着色剤および着香剤を添加し混合する。32℃〜35℃で乾燥成形デンプンを沈殿させる。2時間そのまま保持した後に、41℃で40時間以下の間保持する。型から取り出し、デンプンをはらう。98%の植物油および2%の蜜蝋を含有する混合物の0.2〜0.4%のコーティング剤でつやを出す。植物油および蜜蝋は共に溶融している。
基準量:40g。
【0117】
(調合薬)
[実施例22]
【0118】
【表31】

【0119】
手順:液体の水素化デンプン加水分解物を焼く118℃に予備調理する。予備調理した水素化デンプン加水分解物を料理器具に投入し、約146℃にする。調理されたシロップを真空槽に流し、含水率を約1.5%に減少させる。調理されたシロップとコーン油中に分散させた人工甘味料および残りの成分とをインラインミキサーで混合する。製品を焼き戻しバンド上で焼き戻し、ロープ状に成形した後、所望の形態に打抜き切断する。室温を冷却する。
基準量:3.7g。
【0120】
[実施例23]
【0121】
【表32】

【0122】
手順:ステアリン酸マグネシウムを除く全ての成分を、混合機中で15分間混合する。ステアリン酸マグネシウムを添加し、5分間混合する。標的の重量1500mgおよび硬度4〜6kpを有するタブレットに圧縮する。食品の缶詰容器に入れる。
タブレット重量:1.5g。
【0123】
[実施例24]
【0124】
【表33】

【0125】
手順:ウィタニア・ソムニフェラ抽出物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、およびシロイド(Syloid)(30メッシュのふるいで選別されたもの)を好適な混合機で15分間混合する。ステアリン酸を30メッシュのふるいで選別し、上記の混合物に添加して、5分間混合する。標的の充填重量0.425gをカプセルに充填する。カプセルを磨く。
投与量:1カプセルを1日に2回。
【0126】
[実施例25]
【0127】
【表34】

【0128】
手順:ウィタニア・ソムニフェラ抽出物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、およびシロイド(Syloid)(30メッシュのふるいで選別されたもの)を好適な混合機で15分間混合する。ステアリン酸を30メッシュのふるいで選別し、上記の混合物に添加して、5分間混合する。標的の充填重量0.675gをカプセルに充填する。カプセルを磨く。
投与量:1カプセルを1日に2回。
【0129】
[実施例26]
【0130】
【表35】

【0131】
手順:ウィタニア・ソムニフェラ抽出物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、およびシロイド(Syloid)(30メッシュのふるいで選別されたもの)を好適な混合機で15分間混合する。ステアリン酸を30メッシュのふるいで選別し、上記の混合物に添加して、5分間混合する。標的の重量0.425gを有するタブレットに圧縮する。必要に応じてタブレットをコーティングする。
投与量:1タブレットを1日に2回。
【0132】
[実施例27]
【0133】
【表36】

【0134】
手順:ウィタニア・ソムニフェラ抽出物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、およびシロイド(Syloid)(30メッシュのふるいで選別されたもの)を好適な混合機で15分間混合する。ステアリン酸を30メッシュのふるいで選別し、上記の混合物に添加して、5分間混合する。標的の重量0.675gを有するタブレットに圧縮する。必要に応じてタブレットをコーティングする。
投与量:1タブレットを1日に2回。
【0135】
[実施例28]
【0136】
【表37】

【0137】
手順:ステアリン酸を除く全ての成分を、好適な混合機中で15分間混合する。ステアリン酸を30メッシュのふるいで選別し、上記の混合物に添加して、5分間混合する。標的の重量0.650gを有するタブレットに圧縮する。
投与量:1〜2タブレットを1日に2回。
【0138】
[実施例29]
【0139】
【表38】

【0140】
手順:ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、および着香剤をグリセリンに溶解させる。液糖、コロイド状のケイ酸アルミニウム・マグネシウム予混合物、およびポラクサマー(Polaxamer)331の半分を攪拌しながら添加する。残りのポラクサマー331およびウィタニア・ソムニフェラ抽出物を攪拌しながら分散させる。着香剤を添加し、懸濁液をコロイドミルまたは精製水で完全にすすいだホモジナイザーに通す。クエン酸または水酸化ナトリウム溶液の一方を用いてpHを5.5に調整する。精製水を加えて、最終の体積に調整し、十分に混合する。
投与量:茶さじ1杯を1日に2回。
【0141】
(栄養補給食品)
[実施例30]
【0142】
【表39】

【0143】
手順:ステアリン酸およびステアリン酸マグネシウムを除く全ての成分を好適な混合機中で15分間混合する。ステアリン酸およびステアリン酸マグネシウムを添加し、5分間混合する。200mgのタブレットに圧縮するか、または標的の充填重量200mgをカプセルに充填する。上記または下記で引用されたすべての出願公報、特許公報、および刊行物の全体の開示が参照により本明細書に組み込まれる。
投与量:1〜2タブレット/カプセルを毎日。
【0144】
上記記載から、当業者は本発明の本質的特徴を容易に解明でき、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変更や改良を行い、様々な使用法および条件を採用することができる。したがって、以下の特許請求の範囲によってのみ拘束されることを意味する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物;およびb)医薬上、獣医薬上、または栄養上許容される担体を含む組成物を、哺乳動物に、治療に有効な量投与する段階を含む、ストレス障害の治療または管理の方法。
【請求項2】
前記ストレス障害は、心配によるストレス、抑うつによるストレス、睡眠遮断によるストレス、温度変化によるストレス、胃潰瘍によるストレス、痙攣によるストレス、および副腎皮質によるストレスからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物はウィタノライド・グリコシド、オリゴ糖、およびウィタノライド・アグリコンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物の組成物は約0.05〜約99重量%の量で医薬上、獣医薬上、または栄養上許容される製剤中に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物はタブレット、シロップ、エリキシル、またはカプセルの形態である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記組成物が約0.05〜約99重量%の量で栄養上許容される製剤中に含まれる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物が約0.05〜約99重量%の量で獣医薬上許容される製剤中に含まれる、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記組成物は、飲料、キャンディ、クッキー、シリアル、コーヒー粉末、茶との混合物、栄養バー、ヨーグルト、プディングの形態で含まれる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記組成物は、湿潤食品、乾燥食品、タブレット、顆粒、または飲料の形態で含まれる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
治療後のストレス患者の不眠、動悸、発汗、疲労、過敏性、および切迫した破滅を改善する、請求項1に記載のストレス障害の治療または管理の方法。
【請求項11】
前記ストレス障害は慢性ストレスである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ストレス障害は急性ストレスである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
a)ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物;およびb)医薬上、獣医薬上、または栄養上許容される担体を含む組成物を、哺乳動物に、治療に有効な量投与して、
空腹時血糖、コレステロール、トリグリセリド、低密度脂質、C−反応性タンパク質、およびコルチゾールを低下させる段階を含む、ストレス障害の治療または管理の方法。
【請求項14】
a)ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物;およびb)医薬上、獣医薬上、または栄養上許容される担体を含む組成物を、哺乳動物に、治療に有効な量投与して、
ヘモグロビン、高密度脂質および血清デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)を増加させる段階を含む、ストレス障害の治療または管理の方法。
【請求項15】
前記ストレス障害は、心配によるストレス、抑うつによるストレス、温度変化によるストレス、胃潰瘍によるストレス、痙攣によるストレス、および副腎皮質によるストレスからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ストレス障害は、心配によるストレス、抑うつによるストレス、温度変化によるストレス、胃潰瘍によるストレス、痙攣によるストレス、および副腎皮質によるストレスからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
コルチゾールの低下がストレスに苦しむ被検体に対して体重の減少をもたらす、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記組成物が、医薬製剤、獣医薬製剤、または栄養製剤として、約5mg/日〜約5000mg/日の範囲の投与量で投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記組成物が、医薬製剤、獣医薬製剤、または栄養製剤として、約25mg/日〜約500mg/日の範囲の投与量で投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
a)ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物を含む組成物;およびb)医薬上、獣医薬上、または栄養上許容される担体を含み、
ヒトまたは動物に約5mg/日〜約5000mg/日の範囲の投与量で投与される医薬製剤、獣医薬製剤、または栄養製剤。
【請求項21】
ヒトまたは動物に約50mg/日〜約500mg/日の範囲の投与量で投与される、請求項20に記載の製剤。
【請求項22】
ヒトまたは動物に1日当たり少なくとも1回投与される、請求項20に記載の製剤。
【請求項23】
ヒトまたは動物に1日当たり少なくとも1回投与される、請求項21に記載の製剤。
【請求項24】
前記製剤が活性成分と組み合わせて用いられる、請求項20に記載の製剤。
【請求項25】
ヒトまたは動物に1日当たり少なくとも1回投与される、請求項18に記載の製剤。
【請求項26】
第2の活性成分をさらに含む製剤であって、前記第2の活性成分が、抗酸化剤、ビタミン、植物抽出物、ポリフェノール性濃縮植物抽出物、カルチニン、カルノシン、N−アセチル−L−システイン、ポリコサノール、脂肪酸、シラジット(Shilajit)、酸化ジベンゾ−アルファ−ピロン、酸化ジベンゾ−アルファ−ピロン色素タンパク質、およびこれらの混合物からなる群より選択され、ヒトまたは動物に1日当たり少なくとも1回投与される、請求項18に記載の製剤。
【請求項27】
フィランサス・エンブリカ、他のフィランサス種、イチョウ、アジアニンジン、エレウテロコックス・センティコスス(シベリアニンジン)、エキナシア・アンガスティフォリア、ニンニクおよびタマネギ、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される植物抽出物をさらに含み、ヒトまたは動物に1日当たり少なくとも1回投与される、請求項20に記載の製剤。
【請求項28】
前記ウィタニア・ソムニフェラの植物抽出物はウィタノライド・グリコシド、ウィタノライド・アグリコン、およびオリゴ糖を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
1つ以上の、抗酸化剤、ビタミン、植物抽出物、シラジット(Shilajit)、酸化ジベンゾ−アルファ−ピロン、酸化ジベンゾ−アルファ−ピロン色素タンパク質をさらに含む、請求項20に記載の製剤。
【請求項30】
フィランサス・エンブリカ、他のフィランサス種、アメリカニンジン、ビルベリー抽出物、ベリー抽出物、イチョウ、およびこれらの混合物の植物抽出物をさらに含む、請求項20に記載の製剤。

【公表番号】特表2009−502958(P2009−502958A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524199(P2008−524199)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029431
【国際公開番号】WO2007/014334
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(505208444)ナトレオン,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】