説明

ストロー兼用容器及びそれが付けられた容器入り飲料

【課題】飲料を飲む際に、適量の添加剤を飲料側に簡便かつ確実に移動し添加でき、かつ、添加剤のみを誤飲することがないストロー兼用容器を提供する。
【解決手段】ストロー兼用容器100は、長さL1、内径がφ1の外側チューブ1の管内に、長さがL2(但し、L2>L1)、外径がφ2(但し、φ1>φ2)でストローとなる内側チューブ2が挿入されており、該内側チューブ1のストロー先端側の外表面に、L1と同じ又はL1よりも短い間隔をもって少なくとも2つのシール部材4a,4bが固定され、該シール部材4a,4bが前記外側チューブ1の内表面と前記内側チューブ2の外表面とで挟まれる空間5を両側から密閉し、該空間5が添加剤6を充填するための小型容器となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器入り飲料の飲用時に、必要に応じて、小型容器に充填された添加剤を飲料に添加することが可能なストローを兼ねた小型容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばコーヒーや紅茶であれば、飲用時にミルクを添加するように、飲料は飲用直前に添加剤が加えられる場合がある。しかし、容器入り飲料においては、製造時に添加剤が加えられている場合が多い。そこで、容器入り飲料においても、飲用時に添加剤を加えることができれば便利である。
【0003】
また、添加剤を飲用時に添加するメリットとしては次のようなこともある。すなわち、容器入り飲料は、近年無菌充填される場合が多いが、製品の種類によっては、内溶液を加熱殺菌して容器詰めされるか、又は、容器詰めされた後にレトルト殺菌される。このような製品に熱が加えられた場合、香料や色素、ビタミン等の成分は熱によって劣化し、分解されてしまう場合がある。
【0004】
さらに容器入り飲料は、保存中に飲料成分と添加剤との相互作用が生じる場合もあり、香料などの風味剤が添加されている場合には、次第に風味劣化が進み、また、色素を添加する場合には、変色・退色が進み、また、ビタミンC等の栄養成分を添加する場合には、分解が進んでしまうことがあった。特に、容器入り飲料を加温保存する場合には、成分の劣化や分解のスピードはより早くなってしまう。そのため、劣化・分解しやすい成分を容器入り飲料とは別に添付し、飲用時に直接添加・混合するようにすれば、これらの問題を解決することができる。
【0005】
しかし、飲料に必要な成分を入れた個袋などを新たに別添すると、コストアップにつながることや、個袋を開封し、飲料に添加・溶解する手間がかかり、消費者には受け入れられにくいという問題がある。
【0006】
そこで、添加剤を加えるに際して手間がかからず、又は、添加剤の劣化を抑えるため、飲用時にストローを使用し、このストローに添加剤を付着させ、又は、ストローに小型容器の機能を与えてその小型容器に添加剤を入れておくことで、添加剤を飲料に加えることが出来る技術がある(例えば、特許文献1〜4を参照。)。
【0007】
【特許文献1】特開2006‐225044号公報
【特許文献2】特表2003‐508309号公報
【特許文献3】特表2001‐502173号公報
【特許文献4】実開平05‐1425号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1及び2には、分配チューブの内側にプロビオティック微生物を付着させ、飲料を飲用する際に混合する技術が記載されている。しかし、この方法では、分配チューブ内面に付着させられたプロビオティック微生物の量を多くすることが難しく、極少量しか添加できないという問題がある。
【0009】
特許文献3には、ストロー内に風味添加剤を入れて、両端にエンドキャップをすることによって風味添加剤を保持し、飲用時に風味添加剤を飲料に混合する技術が記載されている。しかしながら、この方法ではストロー内の風味添加剤を飲料内に挿入する機構が備わっておらず、風味添加剤の物性によっては、飲料内への風味添加剤の移動がうまくいかない場合もあり、また、エンドキャップを外したり、破壊したりする際に風味添加剤が外部にこぼれてしまうというリスクがあった。また、使用方法を誤り通常のストローと同様にストローを容器に装着後、口で吸引してしまうと、風味添加剤をそのまま口中に入れてしまうリスクもあった。
【0010】
特許文献4では、ストロー内に固形抽出飲料を入れているが、特許文献3と同様にストロー内の固形抽出飲料を飲料内に挿入する機構が備わっておらず、固形抽出飲料の物性によっては、飲料内への固形抽出飲料の移動がうまくいかない場合があった。また、使用方法を誤り通常のストローと同様にストローを容器に装着後口で吸引してしまうと、固形抽出飲料をそのまま口中に入れてしまうリスクもあった。
【0011】
そこで本発明の目的は、飲料を飲む際に、適量の添加剤を飲料側に簡便かつ確実に移動し添加でき、かつ、添加剤のみを誤飲することがないストロー兼用容器を提供することである。また、これを附属する容器入り飲料を提供し、どこでも飲用時に添加剤を添加しうることを可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、ストローの外側に、二重管となるようにチューブを配置し、チューブとチューブとの間に添加剤を充填するための小型容器を形成することで、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係るストロー兼用容器は、長さL1、内径がφ1の外側チューブの管内に、長さがL2(但し、L2>L1)、外径がφ2(但し、φ1>φ2)でストローとなる内側チューブが挿入されており、該内側チューブのストロー先端側の外表面に、L1と同じ又はL1よりも短い間隔をもって少なくとも2つのシール部材が固定され、該シール部材が前記外側チューブの内表面と前記内側チューブの外表面とで挟まれる空間を両側から密閉し、該空間が添加剤を充填するための小型容器となることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るストロー兼用容器では、前記小型容器に添加剤が充填され、かつ、容器入り飲料に前記内側チューブを挿し込んで飲用に使用される際に、前記外側チューブが前記内側チューブの飲み口端方向に相対的に移動させられて前記小型容器の密閉が開放され、前記小型容器に充填された添加剤が前記飲料に添加される場合を含む。本発明に係るストロー兼用容器は外側チューブを移動させずに使用すれば、単なるストローとして使用できるが、外側チューブを内側チューブの飲み口端方向に相対的に移動させることで、添加剤を飲料に確実にこぼさず添加できる。
【0014】
本発明に係るストロー兼用容器では、前記外側チューブの外表面にストッパーが装着されていることが好ましい。容器入り飲料の容器に挿し込むときに、ストッパーが当該容器のストロー挿し込み口に引っかかり、例えば片手でストローを挿入する操作だけで、容易に添加剤を添加することができる。
【0015】
本発明に係るストロー兼用容器では、前記添加剤は、成分として香料、色素、エキス類、栄養成分又は機能性成分のうち少なくともいずれか一種を含有している場合が含まれる。
【0016】
本発明に係る容器入り飲料は、飲料用容器の外表面に本発明に係るストロー兼用容器が添付若しくは貼付されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のストロー兼用容器は、飲料を飲む際に、適量の添加剤を飲料側に簡便かつ確実に移動し添加でき、かつ、添加剤のみを誤飲することがない。また、これを附属する容器入り飲料は、どこでも飲用時に添加剤を添加しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。本発明の効果を奏する限り、種々の形態変更をしてもよい。
【0019】
図1は、本実施形態に係るストロー兼用容器の概略図であり、(a)は、外側チューブが内側チューブに装着される前の状態を示す図、(b)は装着後かつ添加剤充填済みの状態を示す図である。図1に示すようにストロー兼用容器100は、長さL1、内径がφ1の外側チューブ1の管内に、長さがL2(但し、L2>L1)、外径がφ2(但し、φ1>φ2)でストローとなる内側チューブ2が挿入されており、内側チューブ2のストロー先端3側の外表面に、L1と同じ又はL1よりも短い間隔L3をもって少なくとも2つのシール部材4が固定され、シール部材4が外側チューブ1の内表面と内側チューブ2の外表面とで挟まれる空間5を両側から密閉し、空間5が添加剤6を充填するための小型容器(飲料容器と区別するために、「小型容器」という)となる。
【0020】
内側チューブ2は、ストローとなる部材であり、その先端3から容器入り飲料に差し込まれ、その他端である飲み口端7は吸い口となり、先端3から飲み口端7に向かって飲料が流れる。内側チューブ2の先端3は、垂直にカットしているが、斜めにカットして挿し込み易くしておいてもよい。
【0021】
図2は、内側チューブの他形態を示す概略図であり、(a)はテレスコピックストロー、(b)は蛇腹ストローである。内側チューブ2は、図1に示した標準型ストロータイプの他、図2(a)に示すように外筒2aと外筒2a内を摺動できる内筒2bとからなる多段型のストローテレスコピックストロータイプ又は図2(b)に示すように蛇腹部2cを有する蛇腹ストロータイプであっても良く、また、テレスコピックストロータイプと蛇腹ストロータイプの複合型であっても良い(図示せず)。
【0022】
外側チューブ1の先端9(ストロー挿入部)は、飲料容器のストロー口に初めに挿入することになる。従って、外側チューブ1の先端9は、垂直にカットしておいてもよいが、図1に示したように突き刺しやすいように斜めにカットしておく方が好ましい。
【0023】
外側チューブ1の管内に内側チューブ2が挿入される。このため、外側チューブ1の内径φ1は、内側チューブ2の外径φ2よりも大きくなければならない。また、φ1−φ2を大きくすると、添加剤を収容する空間5の容積を大きくすることができ、逆にφ1−φ2を小さくすると、添加剤を収容する空間5の容積を小さくすることができる。これらの条件を満たした上で、例えば、φ1は3〜12mm、φ2は2〜7mm、φ1−φ2は1〜10mmとする。
【0024】
内側チューブ2の長さL2はストローの長さに相当する。外側チューブ1は、内側チューブ2の軸方向に相対的に移動させられるため、長さL1は、長さL2よりも短くなければならない。好ましくは、長さL1/長さL2を1/3〜1/2とする。長さL1/長さL2を1/3よりも小さくすれば、外側チューブ1の移動可能範囲が広がり、より深く挿し込むことができるが、その一方で添加剤を収容する空間5の容積が小さくなる。逆に長さL1/長さL2を1/2よりも大きくすれば、添加剤を収容する空間5の容積は大きくなるが、外側チューブ1の移動可能範囲が狭まり、深く挿し込むことができない。長さL1/長さL2は、飲料用の容器の液面深さによって、適宜調整する。
【0025】
外側チューブ1及び内側チューブ2の材質は特に限定はなく、ストローに使用できる材質であれば何でもよい。例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンなどの熱可塑製樹脂、エチレン、プロピレンを主体とするポリエチレン、ポリプロピレンあるいはそれらのコポリマーまたはそれらを主体とするブレンド樹脂、エチレン‐プロピレン‐ブロックコポリマーなどを使用することができる。
【0026】
シール部材4は、内側チューブ2のストロー先端3側の外表面に固定されている。固定方法は特に限定はないが、例えば溶着、接着による固定がある。このとき、シール部材4は、密閉性を高めるため、内側チューブ2の外表面との間に隙間がないように固定されることが好ましい。また、シール部材4の形状は、シール性を確保するために内側チューブ2の外表面を周回するように環状であることが好ましい。シール部材4は、少なくとも2個必要であり、図1では、L3の間隔を持ってシール部材4a,4bが固定されている。シール部材4a,4bの間隔L3は、最長でL1である。これ以上長いと、密閉不能となる。通常、L3はL1の長さに対して、20〜80%の間隔とする。L3を大きくすると、添加剤を収容する空間5の容積が大きくなり、L3を小さくすると、添加剤を収容する空間5の容積が小さくなるので、添加剤の容積を調整するためにL3が調製される。さらにシール部材4の高さ(内側チューブ2の外表面を基準とする高さ)は、好ましくは、(φ1−φ2)/2若しくはこれより若干高くする。シール部材4の高さを左記のようにすることで、外側チューブ1の内表面と内側チューブ2の外表面とで挟まれた空間を両側から密閉することができる。シール部材4の材質は、弾力性等のシールできる性能があり、飲食品に利用できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、シリコン、フロロエラストマー(FKM)、パーフロロエラストマー(FFKM)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)等の有機材料を使用することができる。シール部材4の内側チューブ主軸方向の幅はシール性が確保できれば特に制限がないが、例えば、1〜5mmである。
【0027】
空間5は、外側チューブ1の内表面と内側チューブ2の外表面及びその両端に配置されるシール部材4で挟まれる空間である。空間5の中に添加剤6が充填される。空間5の容積は、例えば、0.1〜7mlである。添加剤6の充填方法としては、例えば、添加剤に外側チューブ1と内側チューブ2を両方入れて、外側チューブ1を内側チューブ2に挿入すれば、空間5が形成されると共に、その空間5内に添加剤6が充填される。その後、外側チューブ1と内側チューブ2の露出した外表面と、内側チューブ2の内表面とに付着した添加剤を洗い流せばよい。
【0028】
添加剤6は、成分として香料、色素、エキス類、栄養成分又は機能性成分のうち少なくともいずれか一種を含有している。成分の物性は液体でも固体でも良い。エキス類としては、特に限定されないが、茶抽出エキス、コーヒー抽出エキス等がある。栄養成分としては、特に限定されないが、ビタミン類、ミネラル類等がある。機能性成分としては何らかの機能があるものであれば特に限定されないが、各種生理機能を有する成分等が含まれる。
【0029】
ストロー兼用容器100では、図1に示すように、外側チューブ1の外表面にストッパー10が装着されていることが好ましい。外側チューブ1の外表面であって、外側チューブの先端9とは反対側の他端8側にストッパー10が装着されていることがより好ましい。容器入り飲料の容器に挿し込むときに、ストッパー10が当該容器のストロー挿し込み口の縁辺に引っかかり、例えば片手でストローを挿入する操作だけで、容易に添加剤を添加することができる。
【0030】
図3は、ストロー兼用容器を容器入り飲料に挿し込んだときの状態の説明図であり、(a)は挿し込み前、(b)は挿し込み途中、(c)は挿し込み完了、を示す。ストロー兼用容器100は、小型容器の空間5に添加剤6が充填されている。そして、飲用時に、外側チューブの先端9が、飲料21が入った容器20の蓋のストロー挿し込み口22に向けられる(図3(a))。次に、外側チューブの先端9がストロー挿し込み口22に刺さり、挿し込まれ、同時に、内側チューブも一緒にストロー挿し込み口22に指し込まれる(図3(b))。さらに挿しこみ続けると、ストッパー10が蓋のストロー挿し込み口22の縁端部分に引っかかり、外側チューブ1が内側チューブ2の飲み口端7の方向に相対的に移動させられて小型容器の空間5の密閉が開放され、小型容器に充填された添加剤6が飲料21に添加される(図3(c))。このとき、ストッパー10を設けたため、例えば片手でストローを挿入する操作だけで、容易に添加剤を添加することができる。もちろん、ストッパー10がない場合若しくはストッパーを固定できない場合には、外側チューブの先端9とは反対側の他端8側の外表面を指で押さえれば、同様に添加剤6を飲料21に添加することができる。いずれの場合においても外側チューブ1を内側チューブ2の飲み口端方向に相対的に移動させることで、添加剤6を飲料21に確実にこぼさず添加できる。なお、ストロー兼用容器100は外側チューブを移動させずに使用すれば、単なるストローとして使用できる。
【0031】
図3では、ボトルに飲料が入っており、その蓋にストロー挿し込み口22が設けられている形態を示したが、ブリックパック等の各種紙容器に設けられているストロー挿し込み口にストロー兼用容器100を挿し込んでも同様の本発明の効果が得られる。ここでストロー挿し込み口とは、ブリックパック等の各種紙容器のストロー口だけではなく、プラスチックカップのアルミ蓋や缶や壜の飲み口、紙コップ、プラスティックコップなど蓋が無い容器の飲み口などのストロー専用の挿し込み口でない開口部も含み、容器の開口部を通してストローを挿入できる飲料容器であれば、本ストロー兼用容器を使うことができる。容器の開口部が外側チューブ1の外径よりも明らかに大きければ、前述したように、外側チューブの先端9とは反対側の他端8側の外表面を指で押さえれば、同様に添加剤6を飲料21に添加することができる。
【0032】
ストロー兼用容器100は、内側チューブ2の中に成分を保管することはない。従って飲料に成分を添加する前に、成分のみを誤飲し、また、誤って成分をこぼしてしまうリスクが無い。
【0033】
ストロー兼用容器は衛生上の観点や、それを容器に直に貼り付けるストローアプリケーターへの提供の観点から、外袋の中に入れておいても良い。特にブリックパックなどの紙製飲料容器に貼り付ける場合は、外袋に入れることが一般的となっている。
【0034】
ストロー兼用容器を用いて、飲用時に添加剤を加えることは、添加剤自体の劣化防止や鮮度低下防止を目的としてもよいが、劣化や鮮度低下のリスクが無い成分であっても、消費者の遊び心や好奇心を満たすことを目的として行なっても良い。
【0035】
本実施形態のストロー兼用容器は、形態を変形しても良く、例えば、図1のシール部材4a,4bの間にさらにもう一つの中間シール部材を配置しても良い。このとき、ストロー兼用容器に形成される空間は2つとなるので、2種類の添加剤を非混合状態のままとしておき、飲用時に2種類の添加剤を飲料にほぼ同タイミングで加えることが可能となる。
【0036】
本実施形態のストロー兼用容器の別の変形例として、例えば、内側チューブの外表面に誤開封防止用ストッパーを設けても良い。誤開封防止用ストッパーは、使用時に取り外せるようにしておく。外側チューブの先端9とは反対側の他端8に当たるように誤開封防止用ストッパーを設ければ、外側チューブが飲用時以外のときに飲み口7方向に誤って移動することを防止できる。また、外側チューブの先端9に当たるように誤開封防止用ストッパーを設ければ(この場合、使用時において内側チューブの先端が、ストロー挿し込み口に最初に突き刺さることとなる)外側チューブが外側チューブの先端9の方向に誤って飲用時以外のときに抜け落ちることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態に係るストロー兼用容器の概略図であり、(a)は、外側チューブが内側チューブに装着される前の状態を示す図、(b)は装着後かつ添加剤充填済みの状態を示す図である。
【図2】内側チューブの他形態を示す概略図であり、(a)はテレスコピックストロー、(b)は蛇腹ストローである。
【図3】ストロー兼用容器を容器入り飲料に挿し込んだときの状態の説明図であり、(a)は挿し込み前、(b)は挿し込み途中、(c)は挿し込み完了、を示す。
【符号の説明】
【0038】
1外側チューブ
2内側チューブ
2a外筒
2b内筒
2c蛇腹部
3内側チューブのストロー先端
4,4a,4bシール部材
5空間(小型容器の空間)
6添加剤
7飲み口端
9外側チューブの先端
10ストッパー
20飲料用容器
21飲料
22ストロー挿し込み口
100ストロー兼用容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さL1、内径がφ1の外側チューブの管内に、長さがL2(但し、L2>L1)、外径がφ2(但し、φ1>φ2)でストローとなる内側チューブが挿入されており、該内側チューブのストロー先端側の外表面に、L1と同じ又はL1よりも短い間隔をもって少なくとも2つのシール部材が固定され、該シール部材が前記外側チューブの内表面と前記内側チューブの外表面とで挟まれる空間を両側から密閉し、該空間が添加剤を充填するための小型容器となることを特徴とするストロー兼用容器。
【請求項2】
前記小型容器に添加剤が充填され、かつ、容器入り飲料に前記内側チューブを挿し込んで飲用に使用される際に、前記外側チューブが前記内側チューブの飲み口端方向に相対的に移動させられて前記小型容器の密閉が開放され、前記小型容器に充填された添加剤が前記飲料に添加されることを特徴とする請求項1に記載のストロー兼用容器。
【請求項3】
前記外側チューブの外表面にストッパーが装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のストロー兼用容器。
【請求項4】
前記添加剤は、成分として香料、色素、エキス類、栄養成分又は機能性成分のうち少なくともいずれか一種を含有していることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のストロー兼用容器。
【請求項5】
飲料用容器の外表面に請求項2、3又は4のいずれか一つに記載のストロー兼用容器が添付若しくは貼付されていることを特徴とする容器入り飲料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−64781(P2010−64781A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235580(P2008−235580)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(307027577)麒麟麦酒株式会社 (350)
【Fターム(参考)】