スナップ取付方式の摩耗ガイド
樹脂製モジュラー搬送ベルトに使用される摩耗ガイド組立品は、摩耗ガイド(100)と、支持溝(124)とを備える。摩耗ガイド(100)は、支持溝(124)の所定位置にスナップ係合されている。摩耗ガイド(100)は、背面壁(112)と、背面壁(112)から延びる第1壁(115)と、背面壁(112)から延びる第2壁(118)とを有する。支持溝(124)は、背面壁と、第1側壁と、第2側壁とを有する。第1及び第2側壁は、開口を構成する先端部を有する。第1及び第2側壁は、先端部から延び、第1及び第2肩部を形成する反対側の突出部を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送システム、特に、樹脂製モジュラーベルトのための摩耗ガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
モジュラー搬送ベルトにとって、支持構造をスライドするベルトによって引き起こされる摩擦を低減することが重要である。摩擦の低減により、ベルトを駆動するために必要な動力が抑制され、同時にモジュラーベルトの摩耗が抑えられる。この低摩擦という目的のため、樹脂製の摩耗ガイドや摩耗ストリップが支持構造に固定され、ベルトのための支持面が設けられている。一般に、摩耗ガイドは押出成形された、あるいは、機械加工された樹脂製のもので構成されている。最も一般的な形状は金属支持部に接合又はネジ止めされる平坦なストリップ状のものである。図1に示すように、従来技術である樹脂製ガイド10は、長手方向に沿って金属体13内へと移送されることにより、(C形状又はU形状の)金属体13に連結される。特別なフレーム形状を利用する、幾つかの特定の配置が、米国特許第5,137,145号公報、米国特許第5,186,314号公報、米国特許第6,848,572号公報に開示されている。図2A及び2Bに示すように、矢印20方向に押圧することにより平坦金属ストリップ19に固定される、C形状又はU形状を有する摩耗ストリップ16がある。一般に、(少なくとも1つの)付加的な締結部材が金属ストリップ19を滑ることを阻止するために必要とされる。
【0003】
U形状をした樹脂製の摩耗ガイドのために必要なものがあるが、それは走行ベルトに必須であり、作動中に、跳ね上がったり、降下したりすることを防止する。特に、このようなリスクは、湾曲部分を移動する際、回転ベルトやチェーンに顕著である。その湾曲部分では、径方向の力によって内方ガイドにチェーンやベルトが押圧される。
【0004】
一般に、上述の従来技術での解決方法は、製造コストが高く、取り付けるのが難しいこともある。特に、取付けで問題となるのは、金属体の全長に沿って位置を変更しなければならない長尺なガイドの形状に関するものである。また、湾曲形状では、取付けはより一層困難である。より簡単に取り付けるために、通常、金属溝と樹脂製ガイドの間に幾らかの隙間を設けることが必要である。しかしながら、この隙間は、ベルトが樹脂製ガイドに沿ってスライドする際、望まない振動をもたらす恐れがある。
【0005】
また、図2A及び2Bに示す従来技術のものは、精度及び剛性に関して必要とされる全ての要件を満足することはない。なぜなら、そのような形状の樹脂体は、取付作業中に湾曲する傾向にあり、平坦な鋼に固定するために、追加のピンやネジが必要だからである。これらの追加要素により、付加的な労力及びコストがかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,137,145号公報
【特許文献2】米国特許第5,186,314号公報
【特許文献3】米国特許第6,848,572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このため、経済的で、取付け容易であり、かつ、走行ベルトが作動中に跳ね上がったり、降下したりするのを阻止する、改良されたデザインが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、請求項1に係る摩耗ガイド組立品と、請求項12に係るモジュラー搬送システムとを提供することにより上述の要求に応えている。請求項13は、樹脂製のモジュラーベルトのための摩耗ガイドを提供する方法を特徴としている。好ましい実施形態は、独立項から明らかとなる。
【0009】
摩耗ガイド組立品は、支持溝の所定位置にスナップ結合され、背面壁と、背面壁から延びる第1壁と、背面壁から延びる第2壁とを有する摩耗ガイドを備える。また、その組立品は、背面壁、第1側壁、及び、第2側壁からなる支持溝を備える。第1側壁及び第2側壁は、開口を縁取る先端部を有する。第1側壁及び第2側壁は、先端部から延び、第1肩部及び第2肩部を形成する対向突出部を有する。使用時、摩耗ガイドは、第2壁が溝の第2側壁に嵌合するように、開口及び摩耗ガイドに対向する背面壁と共に溝に挿入することによって組み付けるようにすればよい。次に、摩耗ガイドは、第1壁が内方に弾性変形するように回転し、第1突出部によって溝を通過し、所定位置で第1肩部に係合する。これに代えて、第1及び第2壁は、ガイドが開口に対向する背面壁と共に溝にほぼ真っ直ぐに押し込むことにより組み付けることができるように、内方に弾性変形可能な弾性領域を有するようにしてもよい。このようにしてガイドが溝に押し込まれた際、第1及び第2壁は内側に弾性変形し、その端部が外方に付勢され、突出部を通過して第1及び第2肩部にそれぞれ係合する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、経済的で、取付け容易であり、かつ、走行ベルトが作動中に跳ね上がったり、降下したりするのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術の摩耗ガイドの斜視図である。
【図2A】他の従来技術の摩耗ガイドの斜視図である。
【図2B】図2Aに示す従来技術のガイドの側面図である。
【図3】本発明に係るガイドの第1実施形態の側面図である。
【図4A】図3のガイドの取付工程の第1ステップを示す側面図である。
【図4B】図3に示すガイドの取付工程の第2ステップを示す側面図である。
【図4C】次のステップの側面図である。
【図4D】本発明に係るC形状の溝の実施形態に取り付けた図3のガイドを示す側面図である。
【図5】本発明に係るガイドの他の実施形態の側面図である。
【図6】図5に示す実施形態の異なる方向から見た図である。
【図7A】図6のガイドの斜視図である。
【図7B】図6のガイドの他の斜視図である。
【図8】図3のガイドを横断する回転ベルトの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図3において、本発明に係るガイド100の第1実施形態は、搬送側部103と、モジュラー搬送ベルト109の復帰側部106とを使用している状態を示す。モジュラー搬送ベルト109は、ここに記載され、この開示に基づいて当業者に自明であるように、レンガ積みされたモジュールの列を構成する。回転ベルトとチェーンにとって、走行ベルト109は、作動中に飛び跳ねたり、持ち上げられたりするのを阻止するために必須である。C形状のガイド100を使用することにより、この傾きや持ち上がりが阻止される。摩耗ガイド100は、テフロン(PTFE:登録商標)や潤滑油等の低摩耗又は低摩擦成分を混合した、高密度のポリエチレン(HDPE)や他の熱可塑性の樹脂材料等の低摩耗又は低摩擦材料で構成されている。摩耗ガイド100は、第1壁115及び第2壁118に連結される背面壁112で構成されている。壁115、118は背面壁112にほぼ垂直に延びている。ガイド100又はその一部は、より詳細には後述するように、溝124に取り付けるために弾性材料で構成されている。
【0013】
本発明に係るガイド100は、C形状の金属製の溝124にスナップ係合される。溝124は、いずれの材料で構成してもよい。適切な材料には、鋼やアルミニウムが含まれる。溝124は、金属シートから形成され、押出又は鋳造加工される。溝124は、より大きな装置の一部であってもよく、又、より大きな搬送フレーム構造の一体要素であってもよい。さらに、C形状の溝124は、強化プラスチック等のどのような適切な非金属材料で構成してもよい。
【0014】
図4A〜4Dでは、本発明の摩耗ガイド100が一般的な取付作業中であることが示されている。摩耗ガイド100は、背面壁112と、背面壁112から延びる一対の壁115、118を有する。第1壁115には、ガイド100が溝124に取り付けられる際、「スナップ係合」の効果を発揮するために屈曲可能な弾性部127を提供するために、薄肉領域Tiを設けるようにしてもよい。ベルト108のための初期軸受表面を提供する第2壁118には、ガイド100の摩耗特性と耐久性を増大させるために、厚肉部T2を設けるようにしてもよい。また、背面壁112は、ガイド100を伸長するために厚肉部T3を有するようにしてもよい。
【0015】
溝124は、背面壁130と、一対の対向壁133及び136とを備えたC形状である。側壁133及び136は先端部139及び142に向かって延びている。先端部139及び142には本発明に係るガイドを保持する開口145が形成されている。先端部139及び142は、内方に延びる突出部148及び151を備え、肩部154及び157を形成する。後述するように、肩部154及び157はガイドが溝124に取り付けられた後、ガイド100の壁115及び118の端部に係合する。この係合により、ガイド100は、所定位置に「スナップ係合」された後、強固に保持される。側壁136は取付作業中にガイド100の第2壁(脚)118のための間隙を提供するために凹部160を備えるようにしてもよい。
【0016】
図4A及び図4Bにおいて、本発明のガイドは、溝124の開口に挿入することによって、開口に対向するガイドの背部と共に溝124に取り付けられる。ガイドは、第2壁118が溝124の内部に係合するように、ある角度で回転する。図4Bに示すように、第2壁118は、第1壁115のための間隙を提供するために溝内の凹部160に係合する。図4Cに示すように、ガイド100を矢印170の方向に回転させるために、第1壁115は弾性を有し、溝124の第1側壁133の突出部148を通過するように内方に折り曲げられる。一旦、壁115が側壁113の突出部148を乗り越えれば、壁115が突出部148の後方の所定位置に「スナップ」されて図4Dに示すように、肩部154に係合する。この時点で、第2壁118は凹部160から外れ、溝124の第2側壁136の肩部157に対して強固に保持される。また、C形状の溝124は、振動がないように所定位置に強固かつ確実にガイド100を保持するように形成されている。さらに、ガイド100が張力が作用した状態で所定位置に保持されているので、振動によって生成される騒音は軽減される。
【0017】
図5及び図6には、本発明に係る他の実施形態が示されている。ガイド200は、背面部203と、そこから延びる一対の対称な第1及び第2壁206及び209とを有する。壁206及び209は、ガイド200の弾性部が形成されるような薄肉部207、208を有する。C形状の溝212は、ガイド200を保持する。C形状の溝212は、背面壁215と、一対の対向側壁218及び221とを有する。側壁218及び221は、先端部224及び227を有する。突出部230及び233は、先端部224及び227から内方に延び、溝212内に開口を形成する。突出部230及び233は、肩部239及び242を形成する。ガイド200は、矢印243方向に向かって溝212内に押圧してもよい。ガイド200の壁206、209の弾性部により、壁206、209を内方に屈曲さえることができ、その結果、それらを溝212内に挿入することができ、突出部230及び233の端部を乗り越える。一旦、壁206、209が突出部230及び233の端部を乗り越えれば、壁206、209の端部は外方に形状復帰し、突出部230、233の後方の所定位置に「スナップ」される。このようにして、ガイド200は溝212の肩部239、242に対して所定位置に強固に保持される。
【0018】
図7A及び図7Bに示すように、ガイド200及び溝212は、予め決められた長さに形成してもよい。したがって、ガイドはより大きな装置のフレーム構造の一部とすることができる。ガイド200は矢印243方向へと挿入するようにしてもよく、前述の従来の方法と比較して、より簡単な取付作業が得られる。
【0019】
図8には、本発明に係るガイド100が樹脂製のモジュラー回転ベルト300のためのベルトの湾曲部が示されている。図に示すように、ベルト300は、第1方向に延びる多数の第1リンク端309と、第1方向とは反対側の第2方向に延びる多数の第2リンク端312とを備えた中間部306を有する多数のベルトモジュール303で構成されている。モジュール303は、複数列に配置され、リンク端309、312はモジュール303の隣接列のリンク端309、312に挿入されている。列は、整列されて横切る支軸ロッド開口318を貫通して延びる(部分的に抽出されて図示された)支軸ロッド315によって回転可能に連結されている。モジュールの列は、ブレンガを重ねた状態で配置され、スプロケット(図示せず)を中心として回転可能に連結されたエンドレスベルト300を形成するように連結されていてもよい。本発明に係るガイド100は摩耗ストリップを提供し、ベルト300が湾曲部を横切るように跳ね上がったり、持ち上がったりするのを阻止する。
【符号の説明】
【0020】
10 樹脂製ガイド
13 金属体
16 摩耗ストリップ
19 平坦金属ストリップ
100 ガイド
103 搬送側部
106 復帰側部
108 ベルト
109 モジュラー搬送ベルト
112 背面壁
115、118 壁
124 溝
127 弾性部
130 背面壁
133,136 側壁
139,142 先端部
145 開口
148,151 突出部
154,157 肩部
160 凹部
200 ガイド
203 背面部
206,209 壁
207、208 薄肉部
212 溝
215 背面壁
218,221 側壁
224,227 先端部
230,233 突出部
239,242 肩部
300 ベルト
303 ベルトモジュール
306 中間部
309、312 リンク端
315 支軸ロッド
318 支軸ロッド開口
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送システム、特に、樹脂製モジュラーベルトのための摩耗ガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
モジュラー搬送ベルトにとって、支持構造をスライドするベルトによって引き起こされる摩擦を低減することが重要である。摩擦の低減により、ベルトを駆動するために必要な動力が抑制され、同時にモジュラーベルトの摩耗が抑えられる。この低摩擦という目的のため、樹脂製の摩耗ガイドや摩耗ストリップが支持構造に固定され、ベルトのための支持面が設けられている。一般に、摩耗ガイドは押出成形された、あるいは、機械加工された樹脂製のもので構成されている。最も一般的な形状は金属支持部に接合又はネジ止めされる平坦なストリップ状のものである。図1に示すように、従来技術である樹脂製ガイド10は、長手方向に沿って金属体13内へと移送されることにより、(C形状又はU形状の)金属体13に連結される。特別なフレーム形状を利用する、幾つかの特定の配置が、米国特許第5,137,145号公報、米国特許第5,186,314号公報、米国特許第6,848,572号公報に開示されている。図2A及び2Bに示すように、矢印20方向に押圧することにより平坦金属ストリップ19に固定される、C形状又はU形状を有する摩耗ストリップ16がある。一般に、(少なくとも1つの)付加的な締結部材が金属ストリップ19を滑ることを阻止するために必要とされる。
【0003】
U形状をした樹脂製の摩耗ガイドのために必要なものがあるが、それは走行ベルトに必須であり、作動中に、跳ね上がったり、降下したりすることを防止する。特に、このようなリスクは、湾曲部分を移動する際、回転ベルトやチェーンに顕著である。その湾曲部分では、径方向の力によって内方ガイドにチェーンやベルトが押圧される。
【0004】
一般に、上述の従来技術での解決方法は、製造コストが高く、取り付けるのが難しいこともある。特に、取付けで問題となるのは、金属体の全長に沿って位置を変更しなければならない長尺なガイドの形状に関するものである。また、湾曲形状では、取付けはより一層困難である。より簡単に取り付けるために、通常、金属溝と樹脂製ガイドの間に幾らかの隙間を設けることが必要である。しかしながら、この隙間は、ベルトが樹脂製ガイドに沿ってスライドする際、望まない振動をもたらす恐れがある。
【0005】
また、図2A及び2Bに示す従来技術のものは、精度及び剛性に関して必要とされる全ての要件を満足することはない。なぜなら、そのような形状の樹脂体は、取付作業中に湾曲する傾向にあり、平坦な鋼に固定するために、追加のピンやネジが必要だからである。これらの追加要素により、付加的な労力及びコストがかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,137,145号公報
【特許文献2】米国特許第5,186,314号公報
【特許文献3】米国特許第6,848,572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このため、経済的で、取付け容易であり、かつ、走行ベルトが作動中に跳ね上がったり、降下したりするのを阻止する、改良されたデザインが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、請求項1に係る摩耗ガイド組立品と、請求項12に係るモジュラー搬送システムとを提供することにより上述の要求に応えている。請求項13は、樹脂製のモジュラーベルトのための摩耗ガイドを提供する方法を特徴としている。好ましい実施形態は、独立項から明らかとなる。
【0009】
摩耗ガイド組立品は、支持溝の所定位置にスナップ結合され、背面壁と、背面壁から延びる第1壁と、背面壁から延びる第2壁とを有する摩耗ガイドを備える。また、その組立品は、背面壁、第1側壁、及び、第2側壁からなる支持溝を備える。第1側壁及び第2側壁は、開口を縁取る先端部を有する。第1側壁及び第2側壁は、先端部から延び、第1肩部及び第2肩部を形成する対向突出部を有する。使用時、摩耗ガイドは、第2壁が溝の第2側壁に嵌合するように、開口及び摩耗ガイドに対向する背面壁と共に溝に挿入することによって組み付けるようにすればよい。次に、摩耗ガイドは、第1壁が内方に弾性変形するように回転し、第1突出部によって溝を通過し、所定位置で第1肩部に係合する。これに代えて、第1及び第2壁は、ガイドが開口に対向する背面壁と共に溝にほぼ真っ直ぐに押し込むことにより組み付けることができるように、内方に弾性変形可能な弾性領域を有するようにしてもよい。このようにしてガイドが溝に押し込まれた際、第1及び第2壁は内側に弾性変形し、その端部が外方に付勢され、突出部を通過して第1及び第2肩部にそれぞれ係合する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、経済的で、取付け容易であり、かつ、走行ベルトが作動中に跳ね上がったり、降下したりするのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術の摩耗ガイドの斜視図である。
【図2A】他の従来技術の摩耗ガイドの斜視図である。
【図2B】図2Aに示す従来技術のガイドの側面図である。
【図3】本発明に係るガイドの第1実施形態の側面図である。
【図4A】図3のガイドの取付工程の第1ステップを示す側面図である。
【図4B】図3に示すガイドの取付工程の第2ステップを示す側面図である。
【図4C】次のステップの側面図である。
【図4D】本発明に係るC形状の溝の実施形態に取り付けた図3のガイドを示す側面図である。
【図5】本発明に係るガイドの他の実施形態の側面図である。
【図6】図5に示す実施形態の異なる方向から見た図である。
【図7A】図6のガイドの斜視図である。
【図7B】図6のガイドの他の斜視図である。
【図8】図3のガイドを横断する回転ベルトの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図3において、本発明に係るガイド100の第1実施形態は、搬送側部103と、モジュラー搬送ベルト109の復帰側部106とを使用している状態を示す。モジュラー搬送ベルト109は、ここに記載され、この開示に基づいて当業者に自明であるように、レンガ積みされたモジュールの列を構成する。回転ベルトとチェーンにとって、走行ベルト109は、作動中に飛び跳ねたり、持ち上げられたりするのを阻止するために必須である。C形状のガイド100を使用することにより、この傾きや持ち上がりが阻止される。摩耗ガイド100は、テフロン(PTFE:登録商標)や潤滑油等の低摩耗又は低摩擦成分を混合した、高密度のポリエチレン(HDPE)や他の熱可塑性の樹脂材料等の低摩耗又は低摩擦材料で構成されている。摩耗ガイド100は、第1壁115及び第2壁118に連結される背面壁112で構成されている。壁115、118は背面壁112にほぼ垂直に延びている。ガイド100又はその一部は、より詳細には後述するように、溝124に取り付けるために弾性材料で構成されている。
【0013】
本発明に係るガイド100は、C形状の金属製の溝124にスナップ係合される。溝124は、いずれの材料で構成してもよい。適切な材料には、鋼やアルミニウムが含まれる。溝124は、金属シートから形成され、押出又は鋳造加工される。溝124は、より大きな装置の一部であってもよく、又、より大きな搬送フレーム構造の一体要素であってもよい。さらに、C形状の溝124は、強化プラスチック等のどのような適切な非金属材料で構成してもよい。
【0014】
図4A〜4Dでは、本発明の摩耗ガイド100が一般的な取付作業中であることが示されている。摩耗ガイド100は、背面壁112と、背面壁112から延びる一対の壁115、118を有する。第1壁115には、ガイド100が溝124に取り付けられる際、「スナップ係合」の効果を発揮するために屈曲可能な弾性部127を提供するために、薄肉領域Tiを設けるようにしてもよい。ベルト108のための初期軸受表面を提供する第2壁118には、ガイド100の摩耗特性と耐久性を増大させるために、厚肉部T2を設けるようにしてもよい。また、背面壁112は、ガイド100を伸長するために厚肉部T3を有するようにしてもよい。
【0015】
溝124は、背面壁130と、一対の対向壁133及び136とを備えたC形状である。側壁133及び136は先端部139及び142に向かって延びている。先端部139及び142には本発明に係るガイドを保持する開口145が形成されている。先端部139及び142は、内方に延びる突出部148及び151を備え、肩部154及び157を形成する。後述するように、肩部154及び157はガイドが溝124に取り付けられた後、ガイド100の壁115及び118の端部に係合する。この係合により、ガイド100は、所定位置に「スナップ係合」された後、強固に保持される。側壁136は取付作業中にガイド100の第2壁(脚)118のための間隙を提供するために凹部160を備えるようにしてもよい。
【0016】
図4A及び図4Bにおいて、本発明のガイドは、溝124の開口に挿入することによって、開口に対向するガイドの背部と共に溝124に取り付けられる。ガイドは、第2壁118が溝124の内部に係合するように、ある角度で回転する。図4Bに示すように、第2壁118は、第1壁115のための間隙を提供するために溝内の凹部160に係合する。図4Cに示すように、ガイド100を矢印170の方向に回転させるために、第1壁115は弾性を有し、溝124の第1側壁133の突出部148を通過するように内方に折り曲げられる。一旦、壁115が側壁113の突出部148を乗り越えれば、壁115が突出部148の後方の所定位置に「スナップ」されて図4Dに示すように、肩部154に係合する。この時点で、第2壁118は凹部160から外れ、溝124の第2側壁136の肩部157に対して強固に保持される。また、C形状の溝124は、振動がないように所定位置に強固かつ確実にガイド100を保持するように形成されている。さらに、ガイド100が張力が作用した状態で所定位置に保持されているので、振動によって生成される騒音は軽減される。
【0017】
図5及び図6には、本発明に係る他の実施形態が示されている。ガイド200は、背面部203と、そこから延びる一対の対称な第1及び第2壁206及び209とを有する。壁206及び209は、ガイド200の弾性部が形成されるような薄肉部207、208を有する。C形状の溝212は、ガイド200を保持する。C形状の溝212は、背面壁215と、一対の対向側壁218及び221とを有する。側壁218及び221は、先端部224及び227を有する。突出部230及び233は、先端部224及び227から内方に延び、溝212内に開口を形成する。突出部230及び233は、肩部239及び242を形成する。ガイド200は、矢印243方向に向かって溝212内に押圧してもよい。ガイド200の壁206、209の弾性部により、壁206、209を内方に屈曲さえることができ、その結果、それらを溝212内に挿入することができ、突出部230及び233の端部を乗り越える。一旦、壁206、209が突出部230及び233の端部を乗り越えれば、壁206、209の端部は外方に形状復帰し、突出部230、233の後方の所定位置に「スナップ」される。このようにして、ガイド200は溝212の肩部239、242に対して所定位置に強固に保持される。
【0018】
図7A及び図7Bに示すように、ガイド200及び溝212は、予め決められた長さに形成してもよい。したがって、ガイドはより大きな装置のフレーム構造の一部とすることができる。ガイド200は矢印243方向へと挿入するようにしてもよく、前述の従来の方法と比較して、より簡単な取付作業が得られる。
【0019】
図8には、本発明に係るガイド100が樹脂製のモジュラー回転ベルト300のためのベルトの湾曲部が示されている。図に示すように、ベルト300は、第1方向に延びる多数の第1リンク端309と、第1方向とは反対側の第2方向に延びる多数の第2リンク端312とを備えた中間部306を有する多数のベルトモジュール303で構成されている。モジュール303は、複数列に配置され、リンク端309、312はモジュール303の隣接列のリンク端309、312に挿入されている。列は、整列されて横切る支軸ロッド開口318を貫通して延びる(部分的に抽出されて図示された)支軸ロッド315によって回転可能に連結されている。モジュールの列は、ブレンガを重ねた状態で配置され、スプロケット(図示せず)を中心として回転可能に連結されたエンドレスベルト300を形成するように連結されていてもよい。本発明に係るガイド100は摩耗ストリップを提供し、ベルト300が湾曲部を横切るように跳ね上がったり、持ち上がったりするのを阻止する。
【符号の説明】
【0020】
10 樹脂製ガイド
13 金属体
16 摩耗ストリップ
19 平坦金属ストリップ
100 ガイド
103 搬送側部
106 復帰側部
108 ベルト
109 モジュラー搬送ベルト
112 背面壁
115、118 壁
124 溝
127 弾性部
130 背面壁
133,136 側壁
139,142 先端部
145 開口
148,151 突出部
154,157 肩部
160 凹部
200 ガイド
203 背面部
206,209 壁
207、208 薄肉部
212 溝
215 背面壁
218,221 側壁
224,227 先端部
230,233 突出部
239,242 肩部
300 ベルト
303 ベルトモジュール
306 中間部
309、312 リンク端
315 支軸ロッド
318 支軸ロッド開口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背面壁(112,203)と、
前記背面壁(112,203)から延び、第1先端部及び隣接部を有し、前記隣接部が弾性部(127,207)を有する第1壁(115,206)と、
前記背面壁(112,203)から延び、先端部及び隣接部を有する第2壁(118,209)と、
を有する摩耗ガイド(100,200)と、
背面壁(130,215)と、
第1側壁(133,218)と、
第2側壁(136,221)と、
を有し、
前記第1側壁(133,218)及び前記第2側壁(136,221)が、開口部(145,236)を形成する先端部(139,142,224,227)と、開口部(145,236)を構成する第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)を形成する先端部(139,142,224,227)から延びる対向する突出部(148,151,230,233)と、
を有する支持溝(124,212)と、
を備え、
前記摩耗ガイド(100,200)は、第1側壁(115,206)及び第2側壁(118,209)が溝部(124,212)の第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)に係合するように、溝部(124,212)に嵌合する摩耗ガイド組立品。
【請求項2】
前記溝(124)の第2側壁(136)は凹部(160)を有する請求項1に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項3】
前記第1側壁(115)の隣接部は薄肉領域(T1)である請求項1又は2に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項4】
前記第2側壁(118)は、第1側壁(115)の薄肉領域(T1)よりも大きな厚肉部(T2)を有する請求項3に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項5】
前記第2側壁(209)の隣接部は、第2側壁(209)が弾性部(208)を有するような薄肉領域を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項6】
前記摩耗ガイド(100)は高密度ポリエチレン(HDPE)からなる請求項1から5のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項7】
前記摩耗ガイド(100)はテフロン(PTFE)を含む材料からなる請求項1から5のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項8】
前記溝(124,212)はC形状である請求項1から7のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項9】
前記溝(124,212)は金属、特に、アルミニウム及び鋼からなるグループから選択された金属である請求項1から8のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項10】
前記溝(124,212)は、押出加工、鋳造加工及び機械加工のグループから選択された方法によって構成される請求項1から9のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項11】
前記溝(124,212)は強化プラスチックからなる請求項1から8のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項12】
中間部(306)を有する多数のベルトモジュール(303)と、前記中間部から第1方向に延びる多数の第1リンク端(309)と、前記第1方向とは反対の第2方向に延びる多数の第2リンク端(312)と、を備え、前記第1リンク端(309)及び前記第2リンク端(312)は、第1モジュール(303)の第1リンク端(309)が、隣接する第2ベルトモジュール(303)の第2リンク端(312)の間に入り込むことができるように、互いに位置がずれており、横向き支軸ロッド用開口(318)を有し、横向き支持ロッド用開口(318)はモジュール(303)の間に入り込み、隣接するモジュール(303)が支軸ロッド(315)によって回転可能に連結できるように整列され、回転可能に連結されたモジュールは、第1側部から反対側の第2側部へと延び、エンドレスベルト(300)を形成できるように、回転可能に取り付けられたモジュール(303〜の列を形成するモジュール式ベルト(300)と、
前記請求項1から11のいずれか1項に係る多数の摩耗ガイド組立品と、
を備えたモジュール式ベルト搬送システム。
【請求項13】
中間部(306)を有する多数のベルトモジュール(303)と、前記中間部から第1方向に延びる多数の第1リンク端(309)と、前記第1方向とは反対の第2方向に延びる多数の第2リンク端(312)と、を備え、前記第1リンク端(309)及び前記第2リンク端(312)は、第1モジュール(303)の第1リンク端(309)が、隣接する第2ベルトモジュール(303)の第2リンク端(312)の間に入り込むことができるように、互いに位置がずれており、横向き支軸ロッド用開口(318)を有し、横向き支持ロッド用開口(318)はモジュール(303)の間に入り込み、隣接するモジュール(303)が支軸ロッド(315)によって回転可能に連結できるように整列され、回転可能に連結されたモジュールは、第1側部から反対側の第2側部へと延び、エンドレスベルト(300)を形成できるように、回転可能に取り付けられたモジュール(303)の列を形成するモジュール式ベルト(300)を提供し、
背面壁(112,203)と、前記背面壁(112,203)から延び、第1先端部及び隣接部を有し、前記隣接部が弾性部(127,207)を有する第1壁(115,206)と、前記背面壁(112,203)から延び、先端部及び隣接部を有し、背面壁(130,215を有する支持溝(124,212)を提供する第2壁(118,209)と、第1側壁(133,218)及び第2側壁(136,221)と、を有し、前記第1側壁(133,218)及び第2側壁(136,221)は、開口(145,236)を構成する先端部(139,142,224,227)と、開口(145,236)を構成する第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)から延びる反対側の突出部(148,151,230,233)と、を有する摩耗ガイド(100,200)を提供し、
少なくとも第1壁(115,206)及び第2壁(209)の一方は、摩耗ガイド(100,200)を開口(145,236)に対向する背面壁(112,203)と共に支持壁(124,212)に挿入し、第1壁(115,206)及び第2壁(209)の少なくとも一方を弾性変形させ、外方に弾性変形するまで、第1及び第2突出部(148,151,230,233)を乗り越えるようにスライドする弾性部(127,207,208)を有し、
前記摩耗ガイド(100,200)は、第1壁(115,206)及び第2壁(118,209)の先端部(139,142,224,227)が前記溝(124,212)の第1肩部(154,239)と第2肩部(157,242)に係合するように、前記溝(124,212)に嵌合する、樹脂製のモジュール式ベルト(300)のための摩耗ガイド(100,200)を提供する方法。
【請求項14】
さらに、第1壁(115,206)及び第2壁(118,209)の一方が溝(124,212)の第1肩部(133,218)及び第2肩部(136,221)の一方の内部に嵌合するようなある角度で、摩耗ガイド(100,200)を溝(124,212)に挿入する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
さらに、第1壁(115,206)及び第2壁(118,209)の一方が弾性変形し、溝(124,212)の第1側壁(133,218)及び第2側壁(136,221)の一方を超えて溝(124,212)の突出部を通過し、外方に移動して第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)の一方に係合する位置へとスライドする、請求項14に記載の方法。
【請求項1】
背面壁(112,203)と、
前記背面壁(112,203)から延び、第1先端部及び隣接部を有し、前記隣接部が弾性部(127,207)を有する第1壁(115,206)と、
前記背面壁(112,203)から延び、先端部及び隣接部を有する第2壁(118,209)と、
を有する摩耗ガイド(100,200)と、
背面壁(130,215)と、
第1側壁(133,218)と、
第2側壁(136,221)と、
を有し、
前記第1側壁(133,218)及び前記第2側壁(136,221)が、開口部(145,236)を形成する先端部(139,142,224,227)と、開口部(145,236)を構成する第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)を形成する先端部(139,142,224,227)から延びる対向する突出部(148,151,230,233)と、
を有する支持溝(124,212)と、
を備え、
前記摩耗ガイド(100,200)は、第1側壁(115,206)及び第2側壁(118,209)が溝部(124,212)の第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)に係合するように、溝部(124,212)に嵌合する摩耗ガイド組立品。
【請求項2】
前記溝(124)の第2側壁(136)は凹部(160)を有する請求項1に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項3】
前記第1側壁(115)の隣接部は薄肉領域(T1)である請求項1又は2に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項4】
前記第2側壁(118)は、第1側壁(115)の薄肉領域(T1)よりも大きな厚肉部(T2)を有する請求項3に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項5】
前記第2側壁(209)の隣接部は、第2側壁(209)が弾性部(208)を有するような薄肉領域を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項6】
前記摩耗ガイド(100)は高密度ポリエチレン(HDPE)からなる請求項1から5のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項7】
前記摩耗ガイド(100)はテフロン(PTFE)を含む材料からなる請求項1から5のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項8】
前記溝(124,212)はC形状である請求項1から7のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項9】
前記溝(124,212)は金属、特に、アルミニウム及び鋼からなるグループから選択された金属である請求項1から8のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項10】
前記溝(124,212)は、押出加工、鋳造加工及び機械加工のグループから選択された方法によって構成される請求項1から9のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項11】
前記溝(124,212)は強化プラスチックからなる請求項1から8のいずれか1項に記載の摩耗ガイド組立品。
【請求項12】
中間部(306)を有する多数のベルトモジュール(303)と、前記中間部から第1方向に延びる多数の第1リンク端(309)と、前記第1方向とは反対の第2方向に延びる多数の第2リンク端(312)と、を備え、前記第1リンク端(309)及び前記第2リンク端(312)は、第1モジュール(303)の第1リンク端(309)が、隣接する第2ベルトモジュール(303)の第2リンク端(312)の間に入り込むことができるように、互いに位置がずれており、横向き支軸ロッド用開口(318)を有し、横向き支持ロッド用開口(318)はモジュール(303)の間に入り込み、隣接するモジュール(303)が支軸ロッド(315)によって回転可能に連結できるように整列され、回転可能に連結されたモジュールは、第1側部から反対側の第2側部へと延び、エンドレスベルト(300)を形成できるように、回転可能に取り付けられたモジュール(303〜の列を形成するモジュール式ベルト(300)と、
前記請求項1から11のいずれか1項に係る多数の摩耗ガイド組立品と、
を備えたモジュール式ベルト搬送システム。
【請求項13】
中間部(306)を有する多数のベルトモジュール(303)と、前記中間部から第1方向に延びる多数の第1リンク端(309)と、前記第1方向とは反対の第2方向に延びる多数の第2リンク端(312)と、を備え、前記第1リンク端(309)及び前記第2リンク端(312)は、第1モジュール(303)の第1リンク端(309)が、隣接する第2ベルトモジュール(303)の第2リンク端(312)の間に入り込むことができるように、互いに位置がずれており、横向き支軸ロッド用開口(318)を有し、横向き支持ロッド用開口(318)はモジュール(303)の間に入り込み、隣接するモジュール(303)が支軸ロッド(315)によって回転可能に連結できるように整列され、回転可能に連結されたモジュールは、第1側部から反対側の第2側部へと延び、エンドレスベルト(300)を形成できるように、回転可能に取り付けられたモジュール(303)の列を形成するモジュール式ベルト(300)を提供し、
背面壁(112,203)と、前記背面壁(112,203)から延び、第1先端部及び隣接部を有し、前記隣接部が弾性部(127,207)を有する第1壁(115,206)と、前記背面壁(112,203)から延び、先端部及び隣接部を有し、背面壁(130,215を有する支持溝(124,212)を提供する第2壁(118,209)と、第1側壁(133,218)及び第2側壁(136,221)と、を有し、前記第1側壁(133,218)及び第2側壁(136,221)は、開口(145,236)を構成する先端部(139,142,224,227)と、開口(145,236)を構成する第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)から延びる反対側の突出部(148,151,230,233)と、を有する摩耗ガイド(100,200)を提供し、
少なくとも第1壁(115,206)及び第2壁(209)の一方は、摩耗ガイド(100,200)を開口(145,236)に対向する背面壁(112,203)と共に支持壁(124,212)に挿入し、第1壁(115,206)及び第2壁(209)の少なくとも一方を弾性変形させ、外方に弾性変形するまで、第1及び第2突出部(148,151,230,233)を乗り越えるようにスライドする弾性部(127,207,208)を有し、
前記摩耗ガイド(100,200)は、第1壁(115,206)及び第2壁(118,209)の先端部(139,142,224,227)が前記溝(124,212)の第1肩部(154,239)と第2肩部(157,242)に係合するように、前記溝(124,212)に嵌合する、樹脂製のモジュール式ベルト(300)のための摩耗ガイド(100,200)を提供する方法。
【請求項14】
さらに、第1壁(115,206)及び第2壁(118,209)の一方が溝(124,212)の第1肩部(133,218)及び第2肩部(136,221)の一方の内部に嵌合するようなある角度で、摩耗ガイド(100,200)を溝(124,212)に挿入する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
さらに、第1壁(115,206)及び第2壁(118,209)の一方が弾性変形し、溝(124,212)の第1側壁(133,218)及び第2側壁(136,221)の一方を超えて溝(124,212)の突出部を通過し、外方に移動して第1肩部(154,239)及び第2肩部(157,242)の一方に係合する位置へとスライドする、請求項14に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【公表番号】特表2012−526032(P2012−526032A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508871(P2012−508871)
【出願日】平成22年5月5日(2010.5.5)
【国際出願番号】PCT/CH2010/000120
【国際公開番号】WO2010/127465
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(591270796)ハバシット アクチエンゲゼルシャフト (25)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月5日(2010.5.5)
【国際出願番号】PCT/CH2010/000120
【国際公開番号】WO2010/127465
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(591270796)ハバシット アクチエンゲゼルシャフト (25)
【Fターム(参考)】
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