説明

スパウト付き包装袋の充填方法

【課題】 設備を簡略化でき且つ運転管理も容易であり、スパウト付き包装袋内のすべて
の部分に残留空気を排除した状態で密封できるスパウト付き包装袋における内容物の充填
方法を提供する。
【解決手段】 予め脱気したスパウト付き包装袋内に液状物ないし粘稠物をスパウトを通
じて充填する工程と、
その後にスパウト付き包装袋内の空気を窒素置換する工程と、
さらにその後にスパウトにキャップを嵌める直前にスパウト付き包装袋を押圧してスパ
ウトから窒素を吹き出させ、その窒素流によりキャップ内の空気を置換して、スパウトに
キャップを嵌めスパウト付き包装袋を密封する工程と、
を含むことで、窒素流にてキャップ内の空気を置換しつつスパウトにキャップを嵌めて密
封することが出来、キャッピングとシーリングとを統合でき、その分設備を簡略でき且つ
運転管理も容易となり、スパウト付き包装袋内を残留空気をほとんど排除した状態で密封
できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清涼飲料やジュース等の液状物あるいはゼリー飲料等の粘稠物などを収容す
るのに使用するスパウト付き包装袋の充填方法に関するものであり、より詳しくは、包装
袋内に対する液状物ないし粘稠物(以下、単に「内容物」ということがある)の充填工程
において、包装袋内に酸素の存在を排除して上記内容物をスパウト付き包装袋に充填する
ことを可能にしたスパウト付き包装袋の充填方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スパウト付き包装袋は、プラスチックフィルムに柔軟性を保持しつつ多少の剛性をもた
せてなる包装袋に、注出口として機能するスパウトを取り付けている。内容物は、このス
パウトを介して充填される場合もあるが、スパウト取り付け部とは反対側の底部から充填
されることもある。いずれにしても、この種の包装袋は、歩行中でもあるいは運動をしな
がらでも、こぼすことなく、手で袋の外部を押圧するだけで内容物を注出口から直接摂取
することが出来るという簡便さがあるため、近年益々その用途が拡がってきている。この
スパウト付き包装袋に内容物を充填するに当たっては、内容物の酸素による早期劣化を防
止するために、充填前の包装袋内を窒素置換することが屡々行なわれている。
このようなスパウト付き包装袋の充填方法として、下記のもの等が知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−328601号公報
【特許文献2】特開昭58−171301号公報
【特許文献3】特開昭61−232102号公報
【0004】
特許文献1のスパウト付き包装袋の充填方法は、図5に示す液状物充填装置20aにお
いて、工程4で充填ノズル21から液状物をスパウト付き包装袋22内に充填し、工程5
及び6でスパウト23回りを洗浄及び乾燥させ、工程7でスパウト付き包装袋22内を窒
素で置換し、工程8でスパウト23天面にシールフィルム24を仮止め(通気可能状態)
して、工程9でスパウト付き包装袋22内の脱気と共にスパウト23天面にシールフィル
ム24を一次シールし、次いで工程10で二次シールし、更に、工程11で冷却して、以
降の諸工程12〜15へと進み、工程13ではスパウト23にキャップ25を嵌めて、最
終製品とするものである。
【0005】
特許文献2のスパウト付き包装袋の充填方法は、キャップ付きの投入口を有し金属製な
どの高剛性の容器内に、その投入口からプラスチック製のスパウト付き包装袋を挿入して
、容器の投入口にスパウトを密着状態で止め、窒素などの不活性ガスをスパウト付き包装
袋内に圧入して膨らまし、そのあと液状物を充填し更に減圧し脱気したあと、容器の投入
口にキャップを嵌めることで、スパウト付き包装袋内を密封するものである。
【0006】
また、特許文献3のスパウト付き包装袋の充填方法は、図6、7に示すように、液状物
をスパウト付き包装袋22内に充填中は脱気板aを下降させておき、充填終了直後に脱気
板aを上昇させ、スパウト23下の包装袋22を潰し脱気したあと、スパウト23にキャ
ップ25を嵌めて、最終製品とするものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のスパウト付き包装袋の充填方法では、スパウト23にキャップ25を嵌め
る前に窒素で置換し、その状態を保持してスパウト23天面にシールフィルム24を貼り
付けるから、スパウト23にキャップ25を嵌める際スパウト付き包装袋22内に空気が
入ることはない。しかしながら、この充填方法ではスパウト23天面にシールフィルム2
4を貼り付けシールする工程8、9、10と、スパウト23にキャップ25を嵌める工程
13とに分かれ、特に、窒素による置換状態を保持しつつ、スパウト23天面にシールフ
ィルム24を貼り付けシールする工程8、9、10が複雑であるから、設備のコスト面及
び設備の運転管理面の双方にデメリットが生じる。さらに、内容物充填後のヘッドスペー
スには空気が微量ながら残存し、酸化による品質劣化の虞は何も考慮されていない。
【0008】
特許文献2のスパウト付き包装袋の充填方法では、スパウト付き包装袋内が不活性ガス
により充満しているとしても、容器の投入口にキャップを嵌める際、キャップ内の空気が
スパウト付き包装袋内に侵入することになり、液状物に悪影響を及ぼす虞がある。
【0009】
また、特許文献3のスパウト付き包装袋の充填方法では、スパウト23内に空気が残留
し、仮にスパウト23内の空気を窒素で置換していたとしても、スパウト23にキャップ
25を嵌める際、キャップ25内の空気がスパウト23内のスパウト付き包装袋22内に
侵入することになり、内容物に悪影響を及ぼす虞がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、設備を簡略でき且つ運転管理も容易であるのに、スパウト付
き包装袋内に残留空気のほとんど無い状態で密封できるスパウト付き包装袋の充填方法を
提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなるこ
とを特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程の後で、かつ、スパウトにキャップを嵌める直前に前記スパウト付き包
装袋を袋外部から加圧して前記スパウトから前記包装袋内の窒素を吹き出させ、その窒素
流により前記キャップ内の空気を置換した状態で、前記スパウトを前記キャップで密封す
る前記スパウト付き包装袋の封止工程と、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程後から、前記スパウトを前記キャップで密封するまでの過程において、
前記スパウト付き包装袋を袋外部から徐々に加圧して行き前記スパウト付き包装袋内を負
圧にならない状態に保持することで、前記スパウトを前記キャップで密封するまでに外部
からの空気の侵入を阻止するようにした封止工程、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法が提供される。
【0013】
また、本発明によれば、
前記封止工程における前記スパウト付き包装袋内の密封は、前記キャップ内にヒートシ
ール材を予め装着しておき、この状態の前記キャップを前記スパウトに嵌め前記ヒートシ
ール材を外部から加熱して前記スパウト天面に溶着させるようにした上記スパウト付き包
装袋の充填方法が提供される。
【0014】
また、本発明によれば、
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程の後に、前記スパウト付き包装袋を袋外部から加圧して前記スパウトか
ら前記包装袋内の窒素を吹き出させた状態で、前記スパウトをヒートシールにより密封す
る前記スパウト付き包装袋の封止工程と、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法が提供される。
【0015】
また、本発明によれば、
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程後から、前記スパウトをヒートシールにより密封するまでの過程におい
て、前記スパウト付き包装袋を徐々に加圧して行き前記スパウト付き包装袋内を負圧にな
らない状態に保持することで、前記スパウトをヒートシールする際に外部からの空気の侵
入を阻止するようにした封止工程、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法が提供される。
【0016】
また、本発明によれば、
前記ヒートシール材は、剛性付与のためのサポート層と、ガスバリアー性を付与すると
ともに高周波加熱を可能とするアルミ層と、前記スパウト付き包装袋のスパウト天面にヒ
ートシールさせるためのシーラント層と、
を含んでなる上記スパウト付き包装袋の充填方法が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明においては、スパウト付き包装袋(以下、単に「パウチ」ということがある)内
に液状物ないし粘稠物を充填するに当たって、まず、パウチ内の空気を除去(脱気)し、
さらにパウチ内を窒素にて置換し、次いで内容物を充填した後、スパウトにキャップを嵌
める直前にパウチを袋外部から加圧して内部の置換窒素をスパウトから吹き出させ、その
窒素流によりキャップ内の空気を窒素にて置換しつつスパウトにキャップを嵌め密封する
ため、パウチ内はもとよりキャップ内の空間においても残留空気を排除した状態で密封す
ることができる。また、キャップ内にシール材を設けることにより、キャッピング工程と
シーリング工程を統合でき、その分、設備を簡略でき且つ運転管理も容易となる。
【0018】
また、本発明においては、予め脱気したパウチ内に液状物や粘稠物等の内容物を充填し
、残留空気を窒素にて置換した後、スパウトにキャップを嵌めパウチ内を密封するまでの
過程において、パウチを徐々に加圧して行き内部を負圧にならない状態、好ましくは陽圧
状態に保持することで、スパウトにキャップを嵌め密封するまで、外部からの空気がパウ
チ内に侵入するのを阻止することができ、この場合でも上記と同様の効果が得られる。ま
た、上記キャップによる密封に代えてパウチをヒートシール場合でも上記と同様の効果が
得られる。
【0019】
また、本発明においては、キャップ内にヒートシール材を予め装着しておき、この状態
のキャップをスパウトに嵌め、ヒートシール材を外部から加熱してスパウト天面に溶着さ
せることにより、上記効果に加えて、キャッピングとシーリングとが極めて容易となると
いう効果がある。
【0020】
さらに、本発明においては、ヒートシール材が、剛性、ガスバリアー性及び高周波加熱
性のいずれにも優れ、更に易ヒートシール性があるため、ヒートシール材を外部から高周
波誘導加熱によりスパウト天面に溶着させることができ、ヒートシール材を通して外部空
気が侵入することがない。したがって、この場合は、上記効果をヒートシール材の面から
担保している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は本発明の実施例1を示すスパウト付き包装袋(パウチ)に内容物を充填する装置
の斜視図、図2は内容物を充填するためのパウチの正面図である。なお、図5に示す従来
例の内容物充填装置20aと重複するものについては、説明の理解のしやすさを考慮して
同じ符号を付けた。両図において、この内容物充填装置20は、パウチ22を保持した包
装袋保持機26が回転盤27の回転に連れて各工程を順次移動することにより、パウチ2
2を供給し、その中に液状物を充填して、密封し最終製品として取り出すものである。
この内容物充填装置20により、本発明のパウチの充填方法を説明する。
【0023】
前記内容物充填装置20の包装袋保持機26が回転盤27の回転に連れて工程1に位置
した時、袋供給機(図示せず)により包装袋保持機26にパウチ22が供給される。包装
袋保持機26のパウチ22が工程2に位置した時、検出器28にて包装袋保持機26にパ
ウチ22が確かに供給されているかを検出し、供給されていれば工程3に進み、供給され
ていなければ、一時停止すると共に警報等で知らせ供給を確認してから工程3に進む。パ
ウチ22が工程3に位置したら、先ず、包装袋保持機26がバキュームによりパウチ内の
空気を除去する脱気工程を経て、印刷機29にてパウチ22の表面および/または裏面に
必要な各種情報を印刷して工程4に進む。
【0024】
パウチ22が工程4の時、充填ノズル21から内容物をパウチ22内に充填し、この充
填工程が終了し次第、工程5に進む。充填ノズル21の内部には、バキューム、内容物充
填、窒素供給の手段が、いずれもバルブの切り替えにより行われるようになっている。こ
のような充填ノズルは本願出願前より知られており、例えば特開2003−252314
号公報などに記載されている。
工程5の時、洗浄機30にてスパウト23回りを洗浄し、工程6に進む。更に、工程6
の時、乾燥機31にて洗浄後のスパウト23回りを乾燥させて工程7に進む。工程7の時
、パウチ22内にガス供給ノズルにて窒素を供給し内部を窒素にて置換して、この置換工
程が終了し次第、工程8に進む。
【0025】
工程8以降において、スパウト23にキャップ25を嵌める直前にパウチ22を加圧し
てスパウト23からパウチ22内の窒素を吹き出させ、その窒素流によりキャップ25内
の空気を置換してから、スパウト23にキャップ25を嵌めスパウト付き包装袋22内を
密封する封止工程Aが行われる。
【0026】
上記の封止工程Aは、工程8の時、キャップフィーダー32にて供給されたキャップ2
5をキャップ締付装置33にてスパウト23に嵌めるが、その際に、パウチ22に脱気板
34を当て押圧することでパウチを袋の外部(この実施例においては側面)から加圧し、
パウチ22の上部に溜まっている窒素をスパウト23から吹き出させて窒素流を形成して
おく。そして、スパウト23にキャップ25を嵌める直前にスパウト23からの窒素流を
キャップ25内に当てて、キャップ25内に存在する空気を上記窒素で置換してから、ス
パウト23にキャップ25を締め付ける。この時、スパウト付き包装袋22内から窒素を
吹き出させるが、内容物がスパウト23から出ない程度に、脱気板34をパウチ22に押
圧することが重要である。
【0027】
この封止工程Aは、工程9の時、スパウト付き包装袋22内の密封を行うが、この際に
も脱気板34によるパウチの加圧は行われる。これ以外にも、必ずしも必須ではないが、
図1に示したように、工程5ないし工程7においても脱気板34によるパウチの加圧は行
われてもよい。さらに、上記各工程における脱気板34と脱気板34の間には、必要に応
じて表裏両面からパウチを挟み込みながらガイドする脱気レール(ガイド)35を設けて
おいてもよい。パウチの密封は、図3に示すように、キャップ25内にヒートシール材4
0を予め装着しておき、この状態のキャップ25を上記の工程8の時にスパウト23に嵌
めてあるから、外部の加熱器、例えば、高周波誘導加熱器41により加熱してヒートシー
ル材40を加熱して、スパウト23天面に溶着させる。
【0028】
すなわち、このヒートシール材40は、図4に示すように、自身に剛性を付与するため
のサポート層42と、ガスバリアー性を付与すると共に高周波誘導加熱を可能とするアル
ミ層43と、スパウト付き包装袋22のスパウト23天面にヒートシールさせるためのシ
ーラント層44と、を含んでなる。このようなヒートシール材40をキャップ25の天板
25a下内に突起25bを乗り越え装着し脱落不可にして、工程8の時、スパウト23に
キャップ25を締め付け易くしている。
【0029】
更に、この封止工程Aは、工程10において自然冷却によりスパウト23及びキャップ
25を冷却して終了する。そのあと、工程11、12、13において、シール不良等の不
良品検出をして工程14に進む。この工程14の時、包装袋保持機26からパウチ22内
に内容物を充填したものを最終製品として送り出す。そして、工程15において、不良品
があれば排除し、包装袋保持機26からパウチ22を完全に除去して、再び、包装袋保持
機26が回転盤27の回転に連れて移動し、工程1に位置させる。以後、上記と同じこと
が行われる。
【実施例2】
【0030】
また、上記の封止工程Aを下記の封止工程A1に代えても良い。
すなわち、この封止工程A1は、前記工程7における置換作業工程の後に、スパウト2
3にキャップ25を嵌めパウチ22内を密封するまでの過程において、パウチ22を前記
脱気板34を当て側面から徐々に加圧して行き、パウチ22内を負圧にならない状態、好
ましくは陽圧状態に保持することで、スパウト23にキャップ25を嵌めパウチ22内を
密封する際に外部からの空気の侵入を阻止するようにしたものである。この封止工程A1
は脱気板34により、パウチ22を徐々に加圧して行き内部を常時無圧または陽圧状態に
保持することで、スパウト23にキャップ25を嵌めるまで、外部の空気はもちろんのこ
と、キャップ25内に空気が存在していても、パウチ22内に空気が侵入するのを阻止出
来る原理を利用したものであり、この場合でも上記の封止工程Aと同じ作用、効果が得ら
れる。
【実施例3】
【0031】
また、本発明においては、実施例1、2と同様の操作を用い、上記パウチの密封をキャ
ップを用いずにヒートシールするだけでも、スパウト部分に空気の介在を許さないパウチ
を提供することができる。
【0032】
以上、本発明の実施例1ないし3を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲での変更は適宜可能であることは理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のスパウト付き包装袋の充填方法は、パウチ内に液状物ないし粘稠物をスパウト
を通じて充填し、且つ内容物充填後に出来る空間を窒素にて置換し、スパウトにキャップ
を嵌めてそのまま密封するものであるため、包装袋内には、ヘッドスペース部分において
も空気の存在を完全に排除出来、品質劣化を高度に防止したスパウト付き包装袋を得る点
で利用可能性が極めて高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施例1に示したスパウト付き包装袋に内容物を充填する装置の斜視図である。
【図2】実施例1に示したスパウト付き包装袋及びそのキャップの正面図である。
【図3】図2のスパウトにキャップを嵌めた状態の断面図である。
【図4】図2のキャップに装着するヒートシール材の構成を示す断面図である。
【図5】従来例を示す斜視図である。
【図6】従来例を示す断面図である。
【図7】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1〜14 工程
20,20a 内容物充填装置
21 充填ノズル
22 スパウト付き包装袋(パウチ)
23 スパウト
24 シールフィルム
25 キャップ
25a 天板
25b 突起
26 包装袋保持機
27 回転盤
28 検出器
29 印刷機
30 洗浄機
31 乾燥機
32 キャップフィーダー
33 キャップ締付装置
34,a 脱気板
35 脱気レール(ガイド)
40 ヒートシール材
41 高周波加熱器
42 サポート層
43 アルミ層
44 シーラント層



【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程の後で、かつ、スパウトにキャップを嵌める直前に前記スパウト付き包
装袋を袋外部から加圧して前記スパウトから前記包装袋内の窒素を吹き出させ、その窒素
流により前記キャップ内の空気を置換した状態で、前記スパウトを前記キャップで密封す
る前記スパウト付き包装袋の封止工程と、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法。
【請求項2】
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程後から、前記スパウトを前記キャップで密封するまでの過程において、
前記スパウト付き包装袋を袋外部から徐々に加圧して行き前記スパウト付き包装袋内を負
圧にならない状態に保持することで、前記スパウトを前記キャップで密封するまでに外部
からの空気の侵入を阻止するようにした封止工程、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法。
【請求項3】
前記封止工程における前記スパウト付き包装袋内の密封は、前記キャップ内にヒートシ
ール材を予め装着しておき、この状態の前記キャップを前記スパウトに嵌め前記ヒートシ
ール材を外部から加熱して前記スパウト天面に溶着させるようにした請求項1または2記
載のスパウト付き包装袋の充填方法。
【請求項4】
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程の後に、前記スパウト付き包装袋を袋外部から加圧して前記スパウトか
ら前記包装袋内の窒素を吹き出させた状態で、前記スパウトをヒートシールにより密封す
る前記スパウト付き包装袋の封止工程と、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法。
【請求項5】
スパウト付き包装袋内を脱気する工程と、
該脱気工程後に前記スパウト付き包装袋内に内容物をスパウトを通じて充填する工程と

該充填工程後に前記スパウト付き包装袋内に窒素を充填する工程と、
該窒素充填工程後から、前記スパウトをヒートシールにより密封するまでの過程におい
て、前記スパウト付き包装袋を徐々に加圧して行き前記スパウト付き包装袋内を負圧にな
らない状態に保持することで、前記スパウトをヒートシールする際に外部からの空気の侵
入を阻止するようにした封止工程、
を含んでなることを特徴とするスパウト付き包装袋の充填方法。
【請求項6】
前記ヒートシール材は、剛性付与のためのサポート層と、ガスバリアー性を付与すると
ともに高周波加熱を可能とするアルミ層と、前記スパウト付き包装袋のスパウト天面にヒ
ートシールさせるためのシーラント層と、を含んでなる請求項3ないし5のいずれか1項
記載のスパウト付き包装袋の充填方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−16010(P2006−16010A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193057(P2004−193057)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】