説明

スパウト

【課題】 注出口部材にアダプタを装着することにより、注出口部材の注出路が開封され、内容物の注出が可能となるスパウトにおいて、封止壁の脱落を防止し、脱落した封止壁による注出障害を回避する。
【解決手段】 袋状容器2の内容物を注出するスパウト1であって、袋状容器2に設けられ、内容物の注出路11を形成するとともに、この注出路11を、周縁部に切り込み線14aが形成された封止壁14で封止する注出口部材10と、注出口部材10に装着されるアダプタ20と、アダプタの装着に伴って注出路11内に押し込まれ、筒端31で切り込み線14aを切断する切断筒30とからなり、切断筒30の筒端31は、一側部を先端として傾斜するとともに、他側部に、切り込み線14aまで到達しない非切断作用部32を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状やペースト状の内容物を充填する容器に設けられ、内容物の注出口を構成するスパウトに関し、特に、注出口部材にアダプタを装着することにより、注出口部材の注出路が開封され、内容物の注出が可能となるスパウトに関する。
【背景技術】
【0002】
液状やペースト状の内容物を充填する容器に設けられ、内容物の注出口を構成するスパウトが知られている。例えば、パウチ容器などの袋状容器に設けられるスパウトは、袋状容器に熱溶着あるいは接着等される注出口部材と、この注出口部材に装着されるアダプタやキャップを備えて構成されており、内容物に応じて適正なアダプタやキャップが選択される。例えば、ペースト状の内容物を充填する容器のスパウトでは、内容物の流動性を確保するために、広口ストロー形状のアダプタが広く採用されている。
【0003】
また、このようなスパウトのなかには、注出口部材の注出路を封止する封止壁を備えるとともに、注出口部材にアダプタ又はキャップを装着することにより、封止壁が開封されるようにしたものがある(例えば、特許文献1、2参照。)。このようなスパウトによれば、内容物の品質低下を防止できるだけでなく、良好な開封性を具備することが可能になる。
【0004】
しかしながら、特許文献1に示されるスパウトでは、キャップに円錐状の突起を形成し、この突起で封止壁の中央部を突き破るとともに、突き破った封止壁を、注出路の内周部両側又は内周部全域に残存させるため、注出路の有効断面積が小さくなるだけでなく、内容物の注出を妨げる可能性がある。
また、このものでは、封止壁の周縁部に形成されるヒンジ結合用の切り込み線と、その内側に形成される切断用の切り込み線が必要になるため、二種類の切り込み線によって形状が複雑になり、製造コストが上昇するという問題がある。
【0005】
一方、特許文献2に示されるスパウトは、アダプタの装着に伴って注出路内に押し込まれる切断筒(内蔵部材)を有し、その筒端で封止壁を突き破るため、封止壁の周縁部に一種類の切り込み線を形成するだけで、封止壁の開封が可能になる。
また、このものでは、突き破られた封止壁が、切り込み線の非切断部分をヒンジとし、注出路の内周部一側に残存するため、注出路の有効断面積が大きくなり、内容物の注出がスムーズになるという利点もある。
【特許文献1】特開平11−1248号公報(第4頁、第5図)
【特許文献2】特開2002−68268号公報(第3頁、第3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に示されるスパウトでは、アダプタを装着すると、切断筒の筒端全体が切り込み線まで到達するため、切り込み線が全て切断され、封止壁が脱落する可能性がある。このような場合には、脱落した封止壁が注出路を塞ぎ、内容物の注出を困難にしたり、内容物の安定した注出を阻害する可能性がある。
【0007】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、アダプタの装着に伴って注出路内に押し込まれる切断筒を有し、その筒端で封止壁を切断することにより、封止壁の周縁部に一種類の切り込み線を形成するだけで、封止壁の開封が可能になり、また、開封した封止壁を、切り込み線の非切断部分をヒンジとし、注出路の内周部一側に残存させることにより、注出路の有効断面積を大きくし、内容物の注出をスムーズに行うことができ、しかも、切り込み線を全て切断することなく、切り込み線の非切断部分を確実に残すことにより、封止壁の脱落を防止し、脱落した封止壁による注出障害を回避することができるスパウトの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明のスパウトは、容器の内容物を注出するスパウトであって、前記容器に設けられ、前記内容物の注出路を形成するとともに、この注出路を、周縁部に切り込み線が形成された封止壁で封止する注出口部材と、前記注出口部材に装着されるアダプタと、前記アダプタの装着に伴って前記注出路内に押し込まれ、筒端で前記切り込み線を切断する切断筒とからなり、前記切断筒の筒端は、一側部を先端として傾斜するとともに、他側部に、前記切り込み線まで到達しない非切断作用部を備える構成としてある。
【0009】
スパウトをこのように構成すれば、アダプタの装着に伴って注出路内に押し込まれる切断筒を有し、その筒端で封止壁を切断することにより、封止壁の周縁部に一種類の切り込み線を形成するだけで、封止壁の開封が可能になる。
また、開封した封止壁は、切り込み線の非切断部分をヒンジとし、注出路の内周部一側に残存させることができるので、注出路の有効断面積が大きくなり、内容物の注出をスムーズに行うことができる。
しかも、切断筒の筒端は、切り込み線に到達しない非切断作用部を有し、切り込み線に非切断部分を確実に残すため、封止壁の脱落を防止し、脱落した封止壁による注出障害を回避することができる。
【0010】
また、本発明のスパウトは、前記非切断作用部が、前記一側部と同一角度の傾斜面で構成してある。
スパウトをこのように構成すれば、切断筒の筒端形状を単純化し、構造の複雑化を回避できるとともに、製造コストを抑制することができる。
【0011】
また、本発明のスパウトは、前記非切断作用部が、前記筒端に形成された切り欠きで構成してある。
スパウトをこのように構成すれば、切断筒の筒端に切り欠きを形成する程度の簡単な設計変更により、本発明の実施が可能になる。
【0012】
また、本発明のスパウトは、前記アダプタと前記切断筒が一体成形される構成としてある。
スパウトをこのように構成すれば、スパウトの部品点数を削減できるだけでなく、製造コストも抑制することができる。
【0013】
また、本発明のスパウトは、前記アダプタが、前記注出口部材に対して螺子嵌合される構成としてある。
スパウトをこのように構成すれば、切断筒の押し込み操作力を軽減でき、また、アダプタと切断筒が一体成形される場合は、切断筒を回転させながら注出路に押し込むことができるため、切り込み線の切断が容易になる。
【0014】
また、本発明のスパウトは、前記注出口部材が、前記アダプタの螺子部に係合して前記アダプタのオーバーランを規制するオーバーラン規制部を備える構成としてある。
スパウトをこのように構成すれば、アダプタのオーバーランにより、切断筒の筒端が切り込み線の非切断部分を切断してしまう不都合を回避し、封止壁の脱落を防止することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、アダプタの装着に伴って注出路内に押し込まれる切断筒を有し、その筒端で封止壁を切断することにより、封止壁の周縁部に一種類の切り込み線を形成するだけで、封止壁の開封が可能になる。
また、開封した封止壁を、切り込み線の非切断部分をヒンジとし、注出路の内周部一側に残存させることにより、注出路の有効断面積が大きくなり、内容物の注出をスムーズに行うことができる。さらに、切り込み線を全て切断することなく、切り込み線の非切断部分を確実に残すことにより、封止壁の脱落を防止し、脱落した封止壁による注出障害を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本発明のスパウトが設けられた袋状容器を示す正面図である。
この図に示すように、スパウト1は、液状やペースト状の内容物を充填する袋状容器2に設けられ、内容物の注出口を構成する。スパウト1を形成する材料としては特に制限はないが、袋状容器2が樹脂フィルムで形成される場合は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂でスパウト1を形成することが好ましい。このような材料でスパウト1を形成した場合は、袋状容器2の未シール部分にスパウト1の基部を挿入し、表裏からヒートシールを施すだけで、スパウト1を袋状容器2に熱溶着することが可能になる。
【0018】
なお、袋状容器に対するスパウトの取付け位置は、図1に示す容器上部中央位置のほか、上部の左右のいずれかに寄った位置、あるいは容器上部の左右いずれかの角部など、袋状容器の使用目的に応じて任意の位置に取り付けることができる。
【0019】
図2(a)は、第一実施形態に係るスパウトの正面図、図2(b)は、スパウトの縦断面図である。
スパウト1は、袋状容器2に設けられ、内容物の注出路11を形成する注出口部材10と、注出口部材10に装着されるアダプタ20と、アダプタ20の装着に伴って、注出路11内に押し込まれる切断筒30とを備えて構成されている。
本実施形態のスパウト1では、アダプタ20と切断筒30を一体成形しているが、それぞれを別々に成形してもよい。
【0020】
図3(a)は、第一実施形態に係るスパウトの注出口部材を示す正面図、図3(b)は、注出口部材を示す平面図、図3(c)は、注出口部材を示す底面図、図3(d)は、注出口部材を示す側面図、図3(e)は、注出口部材を示す縦断面図である。
これらの図に示すように、注出口部材10は、袋状容器2に取り付けられる取付け部12と、注出路11を形成する注出筒部13と、注出路11の中間部を封止する封止壁14と、注出筒部13の上部外周面に形成される螺子部15と、その下方に形成されるフランジ部16とを備えている。
【0021】
取付け部12は、注出筒部13の下部から左右に張り出すとともに、張り出した先端側ほど肉薄になるように形成されている。取付け部12をこのような形状にすることにより、袋状容器2に取り付ける際のヒートシール加工が容易になるとともに、十分な溶着面積が確保され、袋状容器2と取付け部12を強固に結合することができる。
なお、切り込み線14aは、必ずしも全周に設ける必要はなく、周縁部の一部のみに形成してもよい。特に、非切断状態で残る部分については、切り込み線14aを形成しなくてもよい。
【0022】
注出筒部13の内径は、封止壁14の形成位置を境とし、上側よりも下側の方が大きくなっている。注出筒部13の上側内径は、切断筒30が嵌合可能な寸法設定となっており、また、注出筒部13の上側内径は、切断筒30で突き破られる封止壁14の厚さを加味した寸法設定となっている。
【0023】
封止壁14は、全体として薄膜状に形成されるものであるが、その周縁部には、より薄い切り込み線14aが全周にわたって形成されている。この切り込み線14aは、切断筒30によって切断されるものの、一部が非切断状態で残り、ここをヒンジとして、封止壁14が注出路11の内周部一側に残存するようになっている。
螺子部15は、注出筒部13の上部外周面に形成されており、ここにアダプタ20が螺子嵌合される。注出筒部13の上部外周面に螺子嵌合されたアダプタ20は、その下端部がフランジ部16に当接することにより、それ以上の螺子込みが規制される。
なお、注出口部材10に対するアダプタ20の装着手段は、螺子嵌合に限定されるものではなく、他の装着手段を用いてもよい。
【0024】
螺子部15に形成される螺子山は、型成形上の都合などにより、不連続状に形成されている。そのため、螺子山の乗り越えによるアダプタ20のオーバーランが発生する可能性があるが、本実施形態では、螺子山が形成されない部位に二種類のオーバーラン規制部17、18を形成することにより、アダプタ20のオーバーランを防止している。
第一のオーバーラン規制部17は、注出筒部13の上部外周面のうち、螺子山が形成されない左右両側部に、広範囲にわたって形成される凸部である。このように形成された第一のオーバーラン規制部17は、アダプタ20側に形成される螺子山の頂部に当接して、注出筒部13に対するアダプタ20のガタを抑制することにより、螺子山の乗り越えを防止している。
第二のオーバーラン規制部18は、螺子山不連続部の中間位置に形成される半球状の凸部であり、螺子山の延長線上に形成されている。このように形成された第二のオーバーラン規制部18は、アダプタ20側に形成される螺子山の側部に係合することにより、螺子山の乗り越えを防止している。
【0025】
図4(a)は、第一実施形態に係るスパウトのアダプタを示す正面図、図4(b)は、アダプタを示す平面図、図4(c)は、アダプタを示す底面図、図4(d)は、アダプタを示す側面図、図4(e)は、アダプタを示す縦断面図である。
これらの図に示すように、アダプタ20は、注出口部材10の上部に螺子嵌合する嵌合筒部21と、嵌合筒部21から上方に延出する注出ノズル22と、嵌合筒部21の内周面に形成される螺子部23と、嵌合筒部21から左右に延出するプレート状の着脱操作部24とを備えている。
【0026】
嵌合筒部21は、内周部の螺子部23を介して、注出口部材10の螺子部15に螺子嵌合される。このとき、着脱操作部24を指で回し操作することにより、注出口部材10に対する嵌合筒部21の螺子嵌合操作が容易になる。
注出ノズル22は、基端側の大径部22aと、先端側の小径部22bとを連続的に備える。袋状容器2の内容物が液状のものである場合は、小径部22bから問題なく内容物を注出することが可能であるが、内容物が流動性に乏しいペースト状のものである場合は、注出ノズル22を大径部22aで切断することにより、注出ノズル22の開口面積を拡張することができる。
【0027】
切断筒30は、アダプタ20の装着に伴って注出路11内に押し込まれ、筒端31で切り込み線14aを切断するためのものである。本実施形態の切断筒30は、アダプタ20と一体成形されており、注出ノズル22の下端から下方へ延出している。切断筒30の筒端31は、一側部が先端となるように斜めに裁断されるとともに、他側部に、切り込み線14aまで到達しない非切断作用部32が形成されている。つまり、非切断作用部32は、切断筒30を注出路11に限度位置まで押し込んでも、切り込み線14aよりも上方に位置するように形成される部分である。これにより、切り込み線14aの一部に非切断部分を確実に残し、封止壁14の脱落を防止することが可能になる。なお、本実施形態の非切断作用部32は、一側部と同一角度の傾斜面となっており、切断筒30の筒端形状を複雑化することがない。
【0028】
上記のように形成された切断筒30は、アダプタ20を注出口部材10に装着する際に、注出口部材10の注出路11に嵌入され、注出口部材10に対するアダプタ20の螺込み操作に伴い、回転しながら注出路11内に押し込まれる。切断筒30の筒端31が封止壁14に到達すると、まず、筒端31の先端が切り込み線14aを突き破り、その後、筒端31が切り込み線14aに沿って移動し、切り込み線14aが徐々に切断されるが、非切断作用部32の対応部位では、切り込み線14aが切断作用を受けず、非切断部分として残される。そして、切り込み線14aの非切断部分が残り少なくなると、封止壁14が、切り込み線14aの非切断部分をヒンジとして回動し、注出路11の内周部一側に残存することになる。
【0029】
以上のように構成された第一実施形態のスパウト1によれば、アダプタ20の装着に伴って注出路11内に押し込まれる切断筒30を有し、その筒端31で封止壁14を切断することにより、封止壁14の周縁部に一種類の切り込み線14aを形成するだけで、封止壁14の開封が可能になる。
また、開封した封止壁14は、切り込み線14aの非切断部分をヒンジとし、注出路11の内周部一側に残存させることができるため、注出路11の有効断面積を大きくし、内容物の注出をスムーズに行うことができる。
しかも、切断筒30の筒端31は、切り込み線14aに到達しない非切断作用部32を有し、切り込み線14aに非切断部分を確実に残すため、封止壁14の脱落を防止し、脱落した封止壁14による注出障害を回避することができる。
【0030】
また、本実施形態のスパウト1では、非切断作用部32が、筒端31の一側部と同一角度の傾斜面で構成されているので、切断筒30の筒端形状を単純化し、構造の複雑化を回避できるとともに、製造コストを抑制することができる。
また、本実施形態のスパウト1では、アダプタ20と切断筒30が一体成形されるため、スパウト1の部品点数を削減することができる。
【0031】
また、本実施形態のスパウト1では、アダプタ20を注出口部材10に対して螺子嵌合しているため、切断筒30の押し込み操作力を軽減できる。しかも、アダプタ20と切断筒30を一体成形している本実施形態では、切断筒30を回転させながら注出路11に押し込むことが可能になるため、切り込み線14aの切断が容易になるという利点がある。
【0032】
また、本実施形態のスパウト1では、注出口部材10に、アダプタ20の螺子部23に係合してアダプタ20のオーバーランを規制するオーバーラン規制部17、18を形成しているため、アダプタ20のオーバーランにより、切断筒30の筒端31が切り込み線14aの非切断部分を切断してしまう不都合を回避し、封止壁14の脱落を防止することができる。
【0033】
[第二実施形態]
つぎに、本発明の第二実施形態について、図5を参照して説明する。ただし、第一実施形態と共通する部分は、第一実施形態と同一の符号を付し、第一実施形態の説明を援用する。
図5(a)は、第二実施形態に係るスパウトの縦断面図、図5(b)は、第二実施形態に係るスパウトのアダプタを示す底面図である。
【0034】
これらの図に示すように、第二実施形態のスパウト1は、切断筒30の筒端31が、一側部が先端となるように斜めに裁断されるとともに、他側部に、切り込み線14aまで到達しない非切断作用部32が形成される点は第一実施形態と同じであるが、非切断作用部32が、切り欠きによって形成されている点が第一実施形態と相違している。スパウト1をこのように構成しても、第一実施形態とほぼ同じ作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、液状やペースト状の内容物を充填する容器に設けられ、内容物の注出口を構成するスパウトに関するものであり、飲料用容器、流動食用容器、医薬品用容器、液体洗剤用容器、調味料用容器などの様々な容器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のスパウトが設けられた袋状容器を示す正面図である。
【図2】(a)は、第一実施形態に係るスパウトの正面図、(b)は、スパウトの縦断面図である。
【図3】(a)は、第一実施形態に係るスパウトの注出口部材を示す正面図、(b)は、注出口部材を示す平面図、(c)は、注出口部材を示す底面図、(d)は、注出口部材を示す側面図、(e)は、注出口部材を示す縦断面図である。
【図4】(a)は、第一実施形態に係るスパウトのアダプタを示す正面図、(b)は、アダプタを示す平面図、(c)は、アダプタを示す底面図、(d)は、アダプタを示す側面図、(e)は、アダプタを示す縦断面図である。
【図5】(a)は、第二実施形態に係るスパウトの縦断面図、(b)は、第二実施形態に係るスパウトのアダプタを示す底面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 スパウト
2 袋状容器
10 注出口部材
11 注出路
12 取付け部
13 注出筒部
14 封止壁
14a 切り込み線
15 螺子部
17 オーバーラン規制部
18 オーバーラン規制部
20 アダプタ
21 嵌合筒部
22 注出ノズル
23 螺子部
30 切断筒
31 筒端
32 非切断作用部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の内容物を注出するスパウトであって、
前記容器に設けられ、前記内容物の注出路を形成するとともに、この注出路を、周縁部に切り込み線が形成された封止壁で封止する注出口部材と、
前記注出口部材に装着されるアダプタと、
前記アダプタの装着に伴って前記注出路内に押し込まれ、筒端で前記切り込み線を切断する切断筒とからなり、
前記切断筒の筒端は、一側部を先端として傾斜するとともに、他側部に、前記切り込み線まで到達しない非切断作用部を備えることを特徴とするスパウト。
【請求項2】
前記非切断作用部が、前記一側部と同一角度の傾斜面であることを特徴とする請求項1記載のスパウト。
【請求項3】
前記非切断作用部が、前記筒端に形成された切り欠きであることを特徴とする請求項1記載のスパウト。
【請求項4】
前記アダプタと前記切断筒が一体成形されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスパウト。
【請求項5】
前記アダプタが、前記注出口部材に対して螺子嵌合されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスパウト。
【請求項6】
前記注出口部材が、前記アダプタの螺子部に係合して前記アダプタのオーバーランを規制するオーバーラン規制部を備えることを特徴とする請求項5記載のスパウト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−176144(P2006−176144A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−369477(P2004−369477)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】