説明

スパッタコーティング装置及び基板に層を堆積する方法

【課題】許容可能なコーティング速度を有し、有機材料層の上、例えば、OLED層の上に、損傷のない又は損傷の少ないスパッタコーティングを与える装置及び方法を提供する。
【解決手段】コーティングチャンバと、有機材料層が堆積した基板110a,110bと、該コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの回転可能なカソードユニットであって、少なくとも1つの回転可能なターゲット102と、該ターゲット102の少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つのプラズマ閉じ込めゾーンを生成するための磁石アセンブリ104とを含むユニットと、スパッタ粒子を散乱する散乱ゾーンと、ある比率の該スパッタされた粒子が、該基板表面に移動するのを選択的に防ぐ手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機材料層が堆積した基板に層を堆積するためのスパッタコーティング装置に関する。更に、本発明は、有機材料層が堆積した基板に層を堆積する方法に関する。
【先行技術】
【0002】
多くの用途において、有機エレクトロニクス、OLED等の有機材料層は、層スタックの一部である。通常、有機材料層は、有機材料層に直接的又は間接的に堆積した金属化層、コンタクト層、保護層を必要とする機能層である。
【0003】
有機材料層、例えば、OLED層を、有機材料層を損傷することなく、保護又は金属化層と共にコーティングするのに用いる従来のプロセスは、コーティング粒子を、有機材料層上で蒸発するものである。蒸発プロセスでは、金属源を用いる。更に、保護層を含む特別なOLED層スタックのような特別なプロセス条件がある。
【0004】
他に、マグネトロンスパッタリングのような標準スパッタリングプロセスを用いる方法がある。しかしながら、従来のスパッタリングを用いると、下にある有機層がかなり損傷を受けることが分かっている。従って、より穏やかなスパッタリングプロセスとするために、対面式のスパッタ概念が導入され、それによって、有機層を損傷するリスクを減じている。これは、有機層に衝突する粒子の速度が減少することによるものである。この技術は、例えば、EP第1 505 170B1に記載されている。
【0005】
図1に、第1のターゲット2と第2のターゲット3を含む、その他の従来の対面式スパッタリング装置1を示す。第1のターゲット2の第1のスパッタ表面2’と第2のターゲット3の第2のスパッタ表面3’は、互いに向き合うように配置されている。
【0006】
第1のターゲット2は、第1の磁石アセンブリ4を含み、第1のターゲット2の表面2’の上に少なくとも1つのプラズマ生成(又はプラズマ閉じ込め)ゾーン6を生成する。第2のターゲット3は、第2の磁石アセンブリ5を含み、第2のターゲット3の表面3’の上に少なくとも1つの第2のプラズマ生成(又はプラズマ閉じ込め)ゾーン7を生成する。プラズマゾーン5及び7内で、コーティング粒子又は反応粒子をターゲット表面2’及び3’から夫々スパッタリングするために、イオンが生成される。スパッタされた粒子の移動の優先方向が、対向するターゲット3及び2の夫々の対向する表面3’及び2’の夫々に向く。
【0007】
しかしながら、数多くのスパッタ粒子が、ターゲット表面2’と3’の間の中間ゾーン8で散乱して、経路12を通ってコーティングゾーン13に入る。散乱した粒子は、十分な運動エネルギーを失って散乱し、基板10に衝突する時に、有機層11を損傷しない。
【0008】
しかしながら、これらのプロセスを用いると、いくつかの欠点がある。第1に、コーティング収率が非常に低く、基板の処理量が十分でない。更に、Al等の反応性粒子によりコーティングする時は特に、従来の対面式スパッタ配置を用いると、コーティング材料が1つのマグネトロンから他のマグネトロンへ再堆積することとなる。酸化インジウム錫(ITO)のスパッタリングのような反応性プロセスでは、コーティングプロセスに含まれるターゲットが汚染される可能性がある。Alのスパッタリングのような非反応性プロセスであっても、スパッタリングが生じていないターゲットの層の再堆積領域が形成される可能性がある。これは、ターゲットで短絡を生じたり、粒子が基板に達すると、基板が破壊される恐れがある。
【発明の目的】
【0009】
本発明の目的は、有機材料層の上、例えば、OLED層の上に、損傷のない又は損傷の少ないスパッタコーティングを与える装置及び方法を提供することであり、この方法は許容可能なコーティング速度を有する。
【技術的解決】
【0010】
この目的は、請求項1記載のスパッタコーティング装置及び請求項10記載の層を基板に堆積する方法により解決される。
【0011】
有機材料層が堆積した基板に層を堆積するための本発明によるスパッタコーティング装置は、コーティングチャンバと、有機材料層が堆積した基板と、該コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの回転可能なカソードユニットであって、少なくとも1つの回転可能なターゲットと、該ターゲットの少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つのプラズマ閉じ込めゾーンを生成するための磁石アセンブリとを含むユニットと、スパッタ粒子を散乱する散乱ゾーンと、ある比率の該スパッタされた粒子が、該基板表面に移動するのを選択的に防ぐ手段とを含む。
【0012】
該手段は、ある比率のスパッタされた粒子が、該ターゲットの該表面部分から該基板表面に、直接経路で、即ち、散乱せずに、移動するのを防ぐ。この直接経路は、通常、実質的に直線経路である。散乱ゾーンは、ターゲット表面と基板表面の間の粒子の経路に配置されている。散乱ゾーンという用語には、広い意味で解釈され、例えば、運動エネルギーの喪失となる粒子の偏向や反射及び/又は粒子の移動方向の変化が含まれる。本発明で意味する粒子は、ターゲットからスパッタされた粒子、即ち、原子、イオン、ラジカル、分子であり、ターゲット表面から剥がれたような粒子ではない。
【0013】
該手段は、スパッタされた粒子の流れから、粒子を、特に、散乱ゾーンで散乱されなかった粒子をろ過する一種のフィルタとして作用し、散乱した粒子のみが、基板表面に衝突する。
【0014】
特に、該手段は、該表面部分、該散乱ゾーン及び該基板表面の配置及び/又は構成を含み、該散乱ゾーンで散乱した少なくともある比率の該スパッタされた粒子が、該手段を通過して、該基板表面に衝突するようにする。
【0015】
好ましい実施形態において、該手段は、該散乱ゾーンと該少なくとも1つの基板の間に少なくとも1つの通路を含み、該通路が、該少なくとも1つの基板表面への、該散乱ゾーンで散乱した粒子の選択的な通過のために、配置且つ/又は構成されている。
【0016】
スパッタコーティング装置は、特に、薄膜、例えば、保護膜、金属化及び/又は電極層、例えば、Al層、ITO(酸化インジウム錫)のようなTCO(透明導電酸化物)層等を、有機材料層に堆積するのに用いられる。有機材料層は、有機エレクトロニクス層やOLED(有機発光デバイス)層のような少なくとも1種類の有機材料を含む層である。フィルムは、下にある有機材料層に直接的に、又は、間接的に、即ち、本発明による薄膜を堆積する前に、有機材料層に堆積した1枚以上の層の上部に堆積してよい。例えば、用途によっては、本発明による薄膜を堆積する前に、LiF又はその他材料の薄層を有機材料層に堆積する。酸素ラジカルの高反応性のために、特に、TCO層の堆積には、ターゲットの汚染等の大きな難題がある。
【0017】
本発明の重要な特徴は、少なくとも1つの回転可能なカソードユニットを用いることである。カソードの電力は、DC、RF、DCとRFの組み合わせ、パルス変調電力であってよい。回転可能なカソードは、磁石アセンブリ(マグネトロン)、冷却システム等が中に配置された円筒中空ターゲットを含む。本発明による配置において、回転可能なカソードを用いる特定の利点は、例えば、反応性プロセスの場合に、コーティングプロセスに含まれる第2のターゲットの汚染を減じることである。更に、シールドの設計を有利にすることができる。シールドは、容易に交換できるため、コーティング装置の保守が容易になる。更に、回転可能なターゲットは高収率で、ターゲット材料の侵食が均一であるため、良好な材料有用性を有する。
【0018】
有機材料層又は有機材料層に堆積した薄層に、粒子を直接衝突させることによる損傷を防ぐために、本発明では、磁石システムを備えた回転可能なカソードの基板表面から離した配置を用いている。この結果、散乱粒子だけが基板表面に衝突するコーティング条件となる。散乱しない粒子はシールドで補足される。
【0019】
有機材料層(又は堆積した薄層)の上部への層の堆積は、静的又は動的プロセスでなされる。静的コーティングプロセスでは、基板は、コーティングプロセス中、真空コーティングチャンバ内に固定配置される。動的コーティングプロセスでは、基板は、コートされている間、カソードに対して移動する。
【0020】
回転可能なターゲットは、軸周囲を回転し、固定した磁石アセンブリに対して移動する。磁石アセンブリは、プラズマ閉じ込めゾーンを生成する。マグネトロンプラズマスパッタリングプロセスでは、コーティング及び/又は(反応性スパッタリングプロセスの場合)反応性粒子は、プラズマ閉じ込めゾーン近傍のターゲット表面の表面部分から本質的にスパッタされる。
【0021】
プラズマ閉じ込めゾーンに近いターゲット表面部分は、ターゲット表面の1つ以上の周辺部分に配置されている。ターゲット表面の周辺部分は、従来のスパッタプロセスと同様に、基板表面の反対には配置されていない。特に、磁石アセンブリは、ターゲットの回転軸に平行に延在する磁石バーを含む。磁石バーは、回転軸と基板表面の間の接続ライン近くには配置されておらず、基板表面からは離れている。例えば、基板面積の法線ベクトルに対して約90°の角度で配置されている。この配置によって、衝突せずにターゲット表面から離れて移動する時に、スパッタ粒子が、直接経路で、基板表面に達することは殆どない。一方、散乱粒子は、基板表面に達する。衝突のために、有機材料層(又は堆積した薄膜)に衝突するコーティング粒子のエネルギーは減少し、有機材料層を損傷するリスクが減じる。
【0022】
特に、該ターゲットの該表面部分から、実質的に直線経路で、直接コートされる該基板表面まで、スパッタ粒子が移動するのを防ぐ手段は、該磁石アセンブリの構成及び/又は配置を含み、ターゲットの表面近くのスパッタされた粒子の移動の平均的な優先方向が、基板表面に向っていない。
【0023】
本発明によれば、スパッタ粒子の有機材料層への直接の移動は望ましくない。高インパルスを有するこれらの粒子が有機材料層を損傷する能力があるためである。有機材料層の上部に薄層を与えても、有機材料層は、スパッタ粒子から直接、十分には保護されない。従って、磁石アセンブリは、基板表面に対向しない方向に配置され、むしろ、基板表面からそらされる(例えば、90°の角度で)。このように、ターゲット表面からスパッタされた(散乱される前)粒子の移動の平均的な優先方向は、基板表面には向かない。直線経路で直接の移動はない。即ち、ターゲット表面部分と基板表面の間の衝突のない移動はない。他の粒子との衝突によって、運動エネルギーを略失った散乱粒子のみが、有機層を損傷することなく、有機層に衝突する。このようにして、回転可能なカソード技術を用いて、有機材料層、例えば、OLED層に対する、損傷のない、又は損傷の減じたスパッタリングプロセスが提供される。
【0024】
スパッタ粒子が直接表面に達する統計的な可能性があったとしても、これらの粒子の数が、有機材料層に衝突する散乱粒子の数に比べて減っている限りは、本発明の範囲内である。
【0025】
好ましい実施形態において、該ターゲット表面からスパッタされ、且つ、ターゲット表面上の領域で散乱する粒子のための、該ターゲットの該表面部分と、コートされる該基板表面の間に接続経路が設けられるように、該手段は構成される。即ち、スパッタ表面と基板表面の間に間接的な接続を与える経路があって、散乱した粒子のみが基板表面に達する。
【0026】
該手段は、該ターゲットからスパッタされる粒子が、直線経路で直接該基板表面に衝突するのを防ぐための少なくとも1つのシールドを含んでいてよい。
【0027】
基板表面に達する粒子の少なくとも大部分が、ターゲット表面部分から基板表面まで移動する間に散乱されるようにしなければならない。開口部を有する追加のシールドは、基板表面に達して、コーティング速度/収率を増大する散乱粒子の数を最適なものとするように特に設計される。一方、ターゲット表面から基板表面までの間、散乱せずに基板表面に衝突する粒子の数は減じなければならない。
【0028】
該スパッタコーティング装置は、少なくとも1つの第1の回転可能なターゲットと、該第1のターゲットの少なくとも1つの第1の表面部分の上に配置された少なくとも1つの第1のプラズマ閉じ込めゾーンを生成するための第1の磁石アセンブリとを含む、該コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの第1の回転可能なカソードユニットと、少なくとも1つの第2のターゲットと、該第2のターゲットの少なくとも1つの第2の表面部分の上に配置された少なくとも1つの第2のプラズマ閉じ込めゾーンを生成するための第2の磁石アセンブリとを含む、該コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの第2のカソードユニットとを含み、スパッタされた粒子が、該第1のターゲット表面及び該第2のターゲット表面から、該基板表面まで、実質的に直線経路で移動するのを防ぐように、該手段は構成されている。第2のカソードユニットは、平坦及び回転可能なターゲットを夫々有する平坦又は回転可能なカソードユニットであってよい。
【0029】
カソードの電力は、DC、RF、DCとRFの組み合わせ、パルス変調電力であってよい。2つの回転可能なカソードを、ツインマグモードで用いてもよい。堆積の主方向は、他の回転可能なカソードに向っているのが好ましい。
【0030】
該手段は、該第1の磁石アセンブリと該第2の磁石アセンブリの構成及び/又は配置を含み、該第1のターゲット表面の該第1の表面部分と、該第2の表面の該第2の部分が対面配置されて、間に中間ゾーンを画定している。
【0031】
本実施形態のコーティング装置には、2つのターゲットが配置され、各ターゲットに基づく磁石アセンブリを備えている。ターゲットは、特に、ターゲット間の中間ゾーンを画定する対面配置で配置されている。この中間ゾーンにおいて、極めて高密度の粒子を生成でき、粒子の散乱の可能性及び散乱粒子による基板のコーティング速度が増大する。更に、反応性プロセスにおける汚染が減じる。例えば、TCOでのコーティングの際、回転可能なターゲットは汚染され難い。加えて、回転可能なターゲットだと、ターゲット回転の際に、ターゲット表面の各部分がスパッタリング領域を通過するため、再堆積ゾーンが最低に減じる(ターゲットの両端部で)。
【0032】
該スパッタコーティング装置は、該中間ゾーンと該基板表面の間に少なくとも1つのシールドを含み、該シールドは、散乱した粒子が、該基板表面に向って移動するための少なくとも1つの開口部を有する。
本発明の目的はまた、有機材料層が堆積した基板に層を堆積する方法であって、
a)コーティングチャンバを提供する工程と、
b)少なくとも1枚の有機材料層が堆積したコートする基板を、該コーティングチャンバに提供する工程と、
c)該コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの回転可能なカソードユニットを提供する工程であって、該ユニットは、少なくとも1つの回転可能なターゲットと、磁石アセンブリとを含み、これが、該ターゲットの少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つのプラズマ閉じ込めゾーンを生成するためである、工程と、
d)スパッタされた粒子が、該ターゲット表面から、該基板表面まで、実質的に直線経路で移動するのを防ぐ手段を提供する工程と、
e)該回転可能なターゲットから粒子をスパッタリングする工程とを含む方法を提供することによっても解決される。
【0033】
工程d)は、スパッタされた粒子に散乱ゾーンを提供する工程を含んでいてもよい。粒子を散乱している際、運動エネルギーが失われ、且つ/又は移動の方向が変化する。散乱及び非散乱粒子の運動方向が異なるため、非散乱粒子は、散乱ゾーンに達する全粒子のストリームからろ過される。散乱されずに移動する粒子は、シールドに堆積する可能性がある。ある比率の散乱粒子が、基板表面の方向に移動する。
【0034】
特に、工程c)は、ターゲットの表面近くのスパッタされた粒子の移動の平均的な優先方向が、該基板表面に向わないように、該磁石アセンブリを配置する工程を含む。
【0035】
好ましい実施形態において、工程d)は、該ターゲット表面からスパッタされ、該散乱ゾーンで散乱する粒子のための、ターゲットの表面部分とコートされる基板表面の間に、接続経路を提供する工程を含む。
【0036】
工程d)は、該散乱ゾーンと該基板表面の間に少なくとも1つのシールドを提供する工程を含むことができる。
【0037】
特に、工程c)は、少なくとも1つの第1の回転可能なターゲットと、該ターゲットの少なくとも1つの第1の表面部分の上に配置された少なくとも1つの第1のプラズマ閉じ込めゾーンを生成するための第1の磁石アセンブリとを含む、該コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの第1の回転可能なカソードユニットと、少なくとも1つの第2のターゲットと、該第2のターゲットの少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つの第2のプラズマ閉じ込めゾーンを生成するための第2の磁石アセンブリとを含む、該コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの第2のカソードユニットとを含む。第2のターゲットは、平坦なターゲット又は回転可能なターゲットであってよい。
【0038】
工程c)は、該第1の磁石アセンブリと該第2の磁石アセンブリを配置する工程を含み、該第1のターゲット表面及び該第2のターゲット表面からスパッタされた粒子が、該第2のターゲット表面及び該第1のターゲット表面に対して、移動の優先方向を有するようにする。この配置は、磁石アセンブリの対面式配置に対応している。
【0039】
特に、工程d)は、開口部を有する少なくとも1つのシールドを提供する工程を含み、該少なくとも1つのターゲットからスパッタされた散乱粒子が、該開口部を通過して、コートされる該基板表面に衝突できるようにする。
工程d)の間、基板表面は、該ターゲット表面近くの該スパッタ粒子の移動の平均的な優先方向に対して平行に実質的に配置されている。
【0040】
好ましい実施形態において、該方法は、該基板に堆積した該有機層に該層を堆積した後、
f)回転可能なターゲットから粒子をスパッタして、該スパッタされた粒子が、コートされる該基板に向って、移動の平均的な優先方向を有し、該粒子が、該基板表面に直接衝突できるようにする工程を含む。
【0041】
本実施形態において、上述した基本的な方法によれば、第1の薄層、即ち、副層が、有機材料層に堆積する。厚い第2の層を、直接スパッタリングにより副層に形成する工程f)中、副層は、高運動エネルギーを有するスパッタ粒子が衝突する影響から、有機材料層を保護する。第2の層は、平坦又は回転可能なカソードであってよい1つ以上の追加のカソードでコートされてもよい。
【0042】
第2の層は、第1の層と同じ又は同様の材料、例えば、Alのような金属材料であってよい。
【0043】
特に、工程f)は、第1の層が該基板表面に堆積した後、該基板表面に向かない方向から該基板表面に向く方向まで、該磁石アセンブリの配置を変えて、該第1の層に第2の層を堆積する工程を含む。即ち、スパッタ方向は、例えば、基板に向く方向に基板に対して磁石システムを回転することにより変えられる。第2の層は、マグネトロンの磁石バーを、基板に向けて動かすことにより、第1の層と同じ回転可能なカソードでコートしてよいため、主堆積方向は、基板に向く。当然のことながら、基板表面が、磁石アセンブリに向かない位置から、基板表面が磁石アセンブリに向く位置まで、基板を移動する可能性もある。
【0044】
工程f)は、該基板を、第1の回転可能なターゲットから第2の回転可能なターゲットまで搬送し、該第2の回転可能なターゲットから粒子をスパッタリングして第1の層に第2の層を堆積する工程を含む。
【0045】
工程e)で堆積した該第1の層の厚さは5nm〜100nmであり、且つ/又は工程f)で堆積した該第2の層の厚さは10nm〜1000nmである。
【具体的な実施形態の説明】
【0046】
図2に、本発明によるスパッタコーティング装置の第1の実施形態を示す。
【0047】
スパッタコーティング装置100は、真空コーティングチャンバ(図示せず)と、コーティングチャンバ内に配置された基板110aと110bを含む。更に、スパッタコーティング装置100は、中央軸A周囲を回転する回転可能なターゲット102を含む円筒中空カソードと、磁石アセンブリ104を含む。磁石アセンブリ104は、中空カソード内に配置されていて、閉じ込めプラズマゾーン106が、ターゲット102の表面102’上の領域108に生成されるように配置されている。ターゲット102の表面102’からスパッタされた粒子の移動の優先方向が、コートされる基板表面に向かないように、領域108は配置されている。
【0048】
本実施形態において、同時にコートされる2つの基板110aと110bがある。両基板は、基板表面に堆積したOLED層111aと111bを夫々有する。しかしながら、当然のことながら、コートするために、粒子源108近くに配置された1枚のみの基板とすることも可能である。有機層111a、111b又はそこに堆積した薄膜、例えば、LiF膜をコーティングしてもよい。
【0049】
領域108は、ターゲット表面102’とシールド109の間に配置されている。シールド109は、シールド109に向う方向に移動するターゲット102の表面102’からスパッタされた粒子をシールドする。シールド109の各側に、通路112aと112b(矢印で示す)が、中間領域108(ターゲット表面102’とシールド109により画定されている)とコーティング領域113a、113bの間に提供されている。これらの通路112aと112bを通して、中間領域108で散乱したスパッタコーティング粒子だけが、コーティング領域113a、113bに夫々入って、OLED層111a又は111b又はそこに堆積した薄膜に衝突する。当然のことながら、アルゴン、酸素(TCOをスパッタリングする時)等のようなスパッタガスが、通路112a及び112bを通過するのも防ぐことはできない。しかしながら、ターゲットからスパッタされる粒子の数を減じて、散乱ゾーン108で散乱させずに、基板表面に衝突させようとしている。
【0050】
静的コーティングプロセスでは、コーティングプロセス中、基板110a及び110bは移動できず、動的コーティングプロセスでは、コーティングチャンバ中で、基板110a及び110bは、スパッタコーティング装置100に対して移動する。スパッタコーティング装置を通過する時、電極層は、該基板110a及び110bに堆積した該OLED層111a及び111bの上部に夫々形成される。
【0051】
更に、シールド109が提供され、シールド109に向う方向に移動する、ターゲット102の表面102’からスパッタされる粒子をシールドする。シールド109の各側において、通路112a及び112b(矢印で示される)が、中間領域108(ターゲット表面102’及びシールド109により画定される)とコーティング領域113a、113bの間に提供される。これらの通路112a及び112bを通して、中間領域108で散乱されたスパッタ粒子のみが、通路112a及び112bを通って、コーティング領域113a、113bに夫々入り、OLED層111a又は111bに衝突する。
【0052】
図3は、本発明のスパッタコーティング装置200の第2の実施形態の図である。
【0053】
スパッタコーティング装置200は、第1のターゲット202を有する第1の回転可能なカソードと、第2のターゲット203を有する第2の回転可能なカソードである。ターゲット202及び203は、中央軸A及びBを周囲を夫々回転可能である。更に、カソードは、夫々、磁石アセンブリ204及び205を含む。2つのプラズマ閉じ込めゾーン206及び207が、ターゲット202と203の間の画定された領域で生成されるように、磁石204及び205は配置されている。
【0054】
プラズマ閉じ込めゾーン206及び207は、ターゲット202と203の間の中間スペース208に配置されている。プラズマ閉じ込めゾーン206及び207近傍の領域において、ターゲット表面202’及び203’からスパッタされた粒子は、他方の回転可能なカソード203及び202に向う移動の優先方向を有している。磁石アセンブリ204、205は対面式に配置されている。
【0055】
更に、スパッタコーティング装置200は、僅かなスパッタ粒子が散乱する中間領域208間に開口部212を有するシールド209を含み、開口部212を通ってコーティング領域213に入る。散乱粒子は、他の粒子との衝突で運動エネルギーを失うため、基板210のOLED層211に衝突する時の運動エネルギーは非常に低い。ただし、用途によっては、基板表面に衝突する非散乱粒子の数をシールドなしで十分に減じることができる場合には、シールド209は必要とされない。
【0056】
記載した実施形態の利点は、コーティング領域213、113a又は113bに入る時に、粒子の大半が散乱されるということである。従って、本発明によるコーティング装置100、200を用いると、非常に穏やかなコーティング方法が提供される。このように、コーティングプロセスによる有機層の損傷はない。
【0057】
1つ以上の回転可能なカソードを用いることにより、ターゲット表面202’、203’、102’からの材料の均一な侵食がなされる。例えば、平坦なターゲットを用いると、ターゲット表面の特定の領域はスパッタされない。対面式配置では、他のカソードからの粒子が、これらの領域に堆積して誤った影響がでる。
【0058】
図4に、本発明によるスパッタコーティング装置の動作モードを示す。
【0059】
第1のプロセスに対応する左側には、図1に図示したスパッタコーティング装置100が図示されている。
【0060】
第1のコーティングプロセスでは、OLED層111が堆積した基板110が、第1の副層、例えば、金属層114でコートされている。スパッタコーティングプロセス中、回転可能なターゲット102は、中央軸A周囲を回転する。スパッタコーティング装置100は、磁石アセンブリ104を含み、基板110の表面に向いていない側で、円筒中空カソード102の内部に配置されている。中間ゾーン108で散乱された粒子のみが、コーティング領域113に入って、OLED層113に衝突する。これらの粒子は、有機層111に電極薄層114、例えば、厚さdが5nm〜100nmの金属薄層114を形成する。残りの粒子(散乱されていない、又は他の方向に散乱)はシールド109により停止する。
【0061】
同じスパッタコーティング装置100又は異なるスパッタコーティング装置101で実施される第2のコーティングプロセス(図4の右側に図示)では、第2の厚層が、有機層111の上部に、記載した第1の工程で形成された第1の金属薄層114に堆積する。
【0062】
第2の厚層は、基板110表面及び第1の金属層114に向った回転可能なカソードの磁石アセンブリ104により形成される。この構成では、プラズマ閉じ込めゾーン106近傍のターゲット表面102’からスパッタされた粒子の大半が、基板表面に直接移動して、比較的高い運動エネルギーにより該薄層114に衝突する。しかしながら、薄層114によりカバーされ保護された有機層には衝突しない。従って、第2の厚層を形成する粒子はOLED層を損傷しない。
【0063】
厚さdが10nm〜1000nmの第2の厚層は、このように、はるかに高い堆積速度で生成される。薄層だけが、第1の工程で低速で堆積させなければならない。金属薄層及びその上に堆積した厚層は、同じ又は同様の材料からなっていてよい。
【0064】
有機層111、OLED層111及び電極薄層114でコートされた基板110を、第2のスパッタコーティング装置101へ搬送した後、第2の電極厚層を堆積するために、第2のプロセスは実施される。
【0065】
或いは、コートされる表面に直接向く方向に90°回転させた磁石アセンブリ104で、第2のコーティングプロセスを実施するのに、同じスパッタコーティング装置100を用いてもよい。本実施形態では、両プロセスに同じカソードを用いてよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
更なる目的及び利点は、図面に関連する具体的な実施形態の説明より得られる。
【図1】従来の対面式ターゲットスパッタリング装置を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図4】本発明による基板に層を堆積する方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機材料層(111、111a、111b、211)が堆積した基板(110、110a、110b、210)に層を堆積するためのスパッタコーティング装置(100、101、200)であって、
コーティングチャンバと、
表面を有し、有機材料層(111、111a、111b、211)が堆積した少なくとも1枚の基板(110、110a、110b、210)と、
前記コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの回転可能なカソードユニットであって、粒子がスパッタリングされる少なくとも1つの回転可能なターゲット(102、103、202、203)と、前記ターゲット(102、103、202、203)の少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つのプラズマ閉じ込めゾーン(106、206、207)を生成するための磁石アセンブリ(104、204、205)とを含むユニットと、
ある比率の前記スパッタされた粒子が、前記基板の前記表面に移動するのを選択的に防ぐ手段とを含むスパッタコーティング装置(100、101、200)において、
前記スパッタコーティング装置(100、101、200)が、前記ターゲットの前記少なくとも1つの表面部分と、前記基板の前記表面の間に提供された、スパッタされた粒子を散乱するための散乱ゾーン(108、208)を含み、ある比率の前記スパッタされた粒子が、前記基板の前記表面に移動するのを選択的に防ぐ前記手段が、前記散乱ゾーン(108、208)において散乱した粒子の選択的な通路を、前記基板の前記少なくとも1つの表面に提供するように構成されていることを特徴とするスパッタコーティング装置(100、101、200)。
【請求項2】
前記手段が、前記表面部分、前記散乱ゾーン(108、208)及び前記基板表面の配置及び/又は構成を含み、前記散乱ゾーン(108、208)で散乱した前記スパッタされた少なくともある比率の粒子が、前記手段を通過して、前記基板表面に衝突するようにすることを特徴とする請求項1記載のスパッタコーティング装置(100、101、200)。
【請求項3】
前記手段が、前記散乱ゾーン(108、208)と前記少なくとも1枚の基板(110、110a、110b、210)の間に少なくとも1つの通路(112、112a、112b、212)を含み、前記通路(112、112a、112b、212)が、前記少なくとも1つの基板表面への、前記散乱ゾーン(108、208)で散乱した粒子の選択的な通過のために、配置且つ/又は構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタコーティング装置(100、101、200)。
【請求項4】
前記手段が、前記磁石アセンブリ(104、204、205)の構成及び/又は配置を含み、前記ターゲット(102、103、202、203)の前記表面近くのスパッタされた粒子の移動の平均的な優先方向が、前記基板表面に向っていないことを特徴とする前記請求項のいずれか1項記載のスパッタコーティング装置(100、101、200)。
【請求項5】
前記ターゲット表面からスパッタされ、画定された領域(108、208)で散乱した粒子のための、前記ターゲット(102、103、202、203)とコートされる前記基板の間に接続経路(112、112a、112b、212)が設けられるように、前記手段が構成されていることを特徴とする前記請求項のいずれか1項記載のスパッタコーティング装置(100、101、200)。
【請求項6】
前記手段が、少なくとも1つのシールド(109、209)を含むことを特徴とする前記請求項のいずれか1項記載のスパッタコーティング装置(100、101、200)。
【請求項7】
前記スパッタコーティング装置(200)が、少なくとも1つの第1の回転可能なターゲット(202)と、前記第1のターゲット(202)の少なくとも1つの第1の表面部分の上に配置された少なくとも1つの第1のプラズマ閉じ込めゾーン(206)を生成するための第1の磁石アセンブリ(204)とを含む、前記コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの第1の回転可能なカソードユニットと、少なくとも1つの第2のターゲット(203)と、前記第2のターゲット(203)の少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つの第2のプラズマ閉じ込めゾーン(207)を生成するための第2の磁石アセンブリ(205)とを含む、前記コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの第2のカソードユニットとを含み、
ある比率の前記スパッタされた粒子が、前記基板の前記表面に移動するのを選択的に防ぐように前記手段が構成されていることを特徴とする前記請求項のいずれか1項記載のスパッタコーティング装置(200)。
【請求項8】
前記手段が、前記第1の磁石アセンブリ(204)と前記第2の磁石アセンブリ(205)の構成及び/又は配置を含み、前記第1のターゲット表面の前記第1の表面部分と、前記第2の表面の前記第2の部分が対面配置されて、間に中間ゾーン(208)を画定していることを特徴とする請求項7記載のスパッタコーティング装置(200)。
【請求項9】
前記スパッタコーティング装置(200)が、前記中間ゾーン(208)と前記基板表面の間に少なくとも1つのシールド(209)を含み、前記シールド(209)が、散乱した粒子が前記基板表面に向って移動するための少なくとも1つの開口部(212)を有することを特徴とする請求項8記載のスパッタコーティング装置(200)。
【請求項10】
有機材料層(111、111a、111b、211)が堆積した基板(110、110a、110b、210)に層を堆積する方法であって、
a.コーティングチャンバを提供する工程と、
b.少なくとも1枚の有機材料層が堆積したコートする基板を、前記コーティングチャンバに提供する工程と、
c.前記コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの回転可能なカソードユニットを提供する工程であって、前記ユニットは、少なくとも1つの回転可能なターゲットと、磁石アセンブリ(104、204、205)とを含み、これが前記ターゲット(102、103、202、203)の少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つのプラズマ閉じ込めゾーンを生成するためである工程と、
d.ある比率の前記スパッタされた粒子が、前記ターゲット表面から前記基板の前記表面に移動するのを防ぐ手段であって、前記スパッタリングゾーン(108、208)において散乱した粒子の選択的な通路を、前記基板の前記表面に提供するように構成された手段を提供する工程と、
e.前記回転可能なターゲット(102、103、202、203)から粒子をスパッタリングして、前記基板に層(114)を形成する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
工程c)が、前記ターゲット(102、103、202、203)の前記表面近くのスパッタされた粒子の移動の平均的な優先方向が、前記基板表面に向わないように、前記磁石アセンブリ(104、204、205)を配置する工程を含むことを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記ターゲット表面からスパッタされ、散乱ゾーン(108、208)で散乱する粒子のための、前記ターゲット(102、103、202、203)の前記表面部分とコートされる前記基板表面の間に、接続経路(112、112a、112b、212)を提供する工程を含むことを特徴とする請求項10又は11記載の方法。
【請求項13】
工程d)が、前記散乱ゾーン(108、208)と前記基板表面の間に少なくとも1つのシールド(109、209)を提供する工程を含むことを特徴とする前記請求項10〜12のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記工程c)が、少なくとも1つの第1の回転可能なターゲット(202)と、前記ターゲット(202)の少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つのプラズマ閉じ込めゾーン(206)を生成するための第1の磁石アセンブリ(204)とを含む、前記コーティングチャンバに配置された第1の回転可能なカソードユニットと、
少なくとも1つの第2の回転可能なターゲット(203)と、前記第2のターゲット(203)の少なくとも1つの表面部分の上に配置された少なくとも1つの第2のプラズマ閉じ込めゾーン(207)を生成するための第2の磁石アセンブリ(205)とを含む、前記コーティングチャンバに配置された少なくとも1つの第2のカソードユニットとを含むことを特徴とする前記請求項10〜13のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
工程c)が、前記第1の磁石アセンブリ(204)と前記第2の磁石アセンブリ(205)を配置する工程を含み、前記第1のターゲット表面及び前記第2のターゲット表面からスパッタされた粒子が、前記第2のターゲット表面及び前記第1のターゲット表面に対して、移動の優先方向を有するようにすることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項16】
工程d)が、開口部(112、112a、112b、212)を有する少なくとも1つのシールド(109、209)を提供する工程を含み、前記少なくとも1つのターゲットからスパッタされた散乱粒子が、前記開口部(112、112a、112b、212)を通過して、コートされる前記基板表面に衝突できるようにすることを特徴とする前記請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
前記工程e)の間、前記基板表面が、前記ターゲット表面近くの前記スパッタ粒子の移動の平均的な優先方向に対して平行に実質的に配置されていることを特徴とする前記請求項10〜16のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、前記基板(110、110a、110b、210)に前記層(114)を堆積した後、f)回転可能なターゲット(102、103)から粒子をスパッタして、前記スパッタされた粒子が、コートされる前記基板に向って、移動の平均的な優先方向を有し、前記粒子が、前記基板表面に直接衝突できるようにする工程を含むことを特徴とする前記請求項10〜17のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
工程f)が、第1の層(114)が前記基板表面に堆積した後、前記基板表面に向かない方向から前記基板表面に向く方向まで、前記磁石アセンブリ(104)の配置を変えて、前記第1の層(114)に第2の層を堆積する工程を含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
工程f)が、前記基板を、第1の回転可能なターゲット(102)から第2の回転可能なターゲット(103)まで搬送し、前記第2の回転可能なターゲット(103)から粒子をスパッタリングする工程を含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項21】
工程e)で堆積した前記第1の層の厚さが5nm〜100nmであり、且つ/又は工程f)で堆積した前記第2の層の厚さが10nm〜1000nmであることを特徴とする前記請求項18〜20のいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−24259(P2009−24259A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−187935(P2008−187935)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】