説明

スピルリナ組成物

【課題】血中総コレステロール値を低下させる効果をいっそう向上させたスピルリナ組成物を提供する。
【解決手段】スピルリナ粉末100重量部と、ビタミンC(L−アスコルビン酸)0.04〜40重量部と、植物酵素粉末0.02〜20重量部と、有胞子性乳酸菌粉末0.01〜10重量部と、を含有しているスピルリナ組成物とする。前記ビタミンCは、L−アスコルビン酸で構成されている。前記植物酵素粉末は、オリゴ糖、黒糖、蔗糖、アカザ、アカメガシワ、アマチャヅル、イチョウの葉、ウコギ、ウコン、エゾウコギ、エビスグサ等の原料をスライスしてそのまま発酵させるか又は糖類を添加して発酵させ、熟成させた後、これらを濾過して得た原液を乾燥して生成させた酵素粉末である。有胞子性乳酸菌粉末は、好ましくは、ラクリス菌粉末である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の高脂血症を改善させるスピルリナ組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スピルリナについては、生理活性作用、特に血中総コレステロール値を改善する効果があることが知られており、多くの研究が行われている。最近行われた「血清コレステロール及び中性脂肪の改善に関する研究」(埼玉医大公衆衛生学教室)によれば、ラットに高コレステロール食の給餌と共にスピルリナを摂取させると、血清総コレステロール、低比重(LDL)、調低比重コレステロール及びリン脂質の上昇を著明に抑制すると共に、高比重(HDL)コレステロール値を著明に上昇せしめるが確認されたので、スピルリナには、動脈硬化症疾患の予防効果が期待できる。また、高脂肪・高コレステロール食摂取により発現する脂肪肝には、スピルリナ投与により著明に治療が促進され、スピルリナに脂質代謝に好影響を及ぼすことも期待できる。
【0003】
そして、最近行われた「人の高脂血症、高血圧症改善効果に関する研究」(東海大学第一内科)によれば、高脂血症及び高血圧症を有する30名を15名ずつに分け、A群にはスピルリナを一日4.2gを8週間、B群には4週間投与したところ、総コレステロール(T−Ch)、LDLコレステロール(LDL−Ch)を低下させることが確認されると共に、4週でスピルリナの投与を中止した群では、総コレステロール(T−Ch)、LDLコレステロール(LDL−Ch)を再び上昇させることが確認されたので、スピルリナに動脈硬化指数を改善できる効果が期待できる。
【0004】
しかしながら、スピルリナのみでは、血中総コレステロール値を充分に低下させることができず、特に、高コレステロール血症の場合においては、血中総コレステロール240mg/dlを越えると、スピルリナを長期間投与しても血中総コレステロール値を充分に低下させることができない、という問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は血中総コレステロール値を低下させる効果を、いっそう向上させたスピルリナ組成物を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、上記発明を達成するために、スピルリナ粉末100重量部と、ビタミンC(L−アスコルビン酸)0.04〜40重量部と、植物酵素粉末0.02〜20重量部と、有胞子性乳酸菌粉末0.01〜10重量部と、を含有していることを特徴とするスピルリナ組成物である。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記植物酵素粉末が、オリゴ糖、黒糖、蔗糖、アカザ、アカメガシワ、アマチャヅル、イチョウの葉、ウコギ、ウコン、エゾウコギ、エビスグサ、オオバコの葉、オトギリソウ、カキドオシ、カワラケツメイ、カンゾウ、キダチアロエ、クコの葉、クコの実、クマザサ、ケイヒ、コナラ、スイカズラ、スギナ、タンポポ、ツチアケビ、ツユクサ、ツルナ、ドクダミ、ナルコユリ、ナンテンの葉、ハトムギ、ハブソウ、マタタビの木、マツ葉、ヨモギ、カブ、キャベツ、キュウリ、ゴボウ、小松菜、椎茸、大根、玉ネギ、トマト、ナタ豆、ニラ、人参、ニンニク、パセリ、馬鈴薯、ブロッコリー、ホウレン草、舞茸、モヤシ、山芋、レンコン、パイナップル、パパイヤ、リンゴ、レモン、及び、貝化石、昆布から選ばれる複数の原料スライスしてそのまま発酵させるか又は糖類を添加して発酵させ、熟成させた後、これらを濾過して得た原液を乾燥して生成させた酵素粉末であることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記植物酵素粉末が、ラクリス菌粉末であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1〜3に記載された発明によれば、スピルリナ粉末100重量部と、ビタミンC(L−アスコルビン酸)0.04〜40重量部と、植物酵素粉末0.02〜20重量部と、有胞子性乳酸菌粉末0.01〜10重量部と、を含有しているので、血中総コレステロール値を低下させる効果をいっそう向上させたスピルリナ組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1で得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例1〜3で得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係を示すグラフである。
【図2】実施例2〜5で得た錠剤にけるビタミンC(重量部)と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例5〜8で得た錠剤にけるビタミンC(重量部)と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係を示すグラフである。
【図3】実施例6〜9で得た錠剤にける植物酵素(重量部)と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例9〜12で得た錠剤にける植物酵素(重量部)と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係を示すグラフである。
【図4】実施例13〜16で得た錠剤にける有胞子乳酸菌(重量部)と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例10〜13で得た錠剤にける有胞子乳酸菌(重量部)と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のスピルリナ組成物は、スピルリナ粉末100重量部と、ビタミンC(L−アスコルビン酸)0.04〜40重量部と、植物酵素0.02〜20重量部と、有胞子性乳酸菌0.01〜10重量部と、を含有している。
【0012】
このように、スピルリナ粉末100重量部と、ビタミンC(L−アスコルビン酸)0.04〜40重量部と、植物酵素0.02〜20重量部と、有胞子性乳酸菌0.01〜10重量部と、を含有するスピルリナ組成物とすると、血中総コレステロール値を低下させる効果をいっそう向上させたスピルリナ組成物を提供することができる。
【0013】
前記ビタミンC、即ち、ビタミンC(VitaminC、VC)は、水溶性ビタミンの1種である。ビタミンCは、生体の活動においてさまざまな局面で重要な役割を果たしているが、化学的にはアスコルビン酸のL体のみをさす。ヒトは、アスコルビン酸を体内で合成できないので、必要量をすべて食事などによって外部から摂取する必要があり、ビタミンとして扱われている。一方、多くの動物にとっては、アスコルビン酸は、生体内で生合成できる物質であるので、必ずしも外界から摂取する必要はない。体内でアスコルビン酸を合成できないのは、ヒトを含むサル目の一部やモルモットなどだけである。ビタミンCは、コラーゲンの合成に深く関与している。プロリン・リジンを含めた形でコラーゲンのタンパク質が合成され、たんぱく鎖が形成された後で酸化酵素によりプロリン・リジンがそれぞれヒドロキシ化を受けてヒドロキシプロリン・ヒドロキシリジンに変化し、これらは水素結合によってタンパク鎖同士を結び、コラーゲンの3重らせん構造を保つ働きがある。また、この反応の際には、ビタミンCを補酵素として必要とするので、ビタミンCを欠いた食事を続けていると正常なコラーゲン合成ができなくなり、そのために、壊血病を引き起こすことがある。
【0014】
ビタミンCは、水溶性で強い還元能力を有しているので、スーパーオキシド(O2 −)、ヒドロキシラジカル(・OH)、過酸化水素(H22 )などの活性酸素類を消去する。ビタミンCの過酸化水素の消去は、グルタチオン−アスコルビン酸回路によって行われる。この回路に代表されるように、ビタミンCがデヒドロアスコルビン酸に酸化されても各種酵素によりビタミンC(アスコルビン酸)に還元・再生されて触媒的に機能する。ビタミンCは、ビタミンEの再生機能がある。活性酸素等のフリーラジカルはDNAやタンパク質を攻撃し、また、脂質を連鎖的に酸化させる。ビタミンEは、脂質中のフリーラジカルを消失させることにより自らがビタミンEラジカルとなり、フリーラジカルによる脂質の連鎖的酸化を阻止する。発生したビタミンEラジカルは、ビタミンCによりビタミンEに再生される。
【0015】
その他のビタミンCの機能としては、生体異物を代謝するシトクロムP450の活性化、チロシンからノルアドレナリンへの代謝(ドーパミンヒドロキシラーゼ)、消化器官中で鉄イオンを2価に保つことによる鉄の吸収の促進、脂肪酸の分解に関与するカルニチンがリジンから生合成される過程のヒドロキシ酵素の補酵素としての参画、コレステロールをヒドロキシ化し7α−ヒドロキシコレステロールを経た胆汁酸の合成等の様々な反応に関与している。
【0016】
前記植物酵素は、オリゴ糖、黒糖、蔗糖、アカザ、アカメガシワ、アマチャヅル、イチョウの葉、ウコギ、ウコン、エゾウコギ、エビスグサ、オオバコの葉、オトギリソウ、カキドオシ、カワラケツメイ、カンゾウ、キダチアロエ、クコの葉、クコの実、クマザサ、ケイヒ、コナラ、スイカズラ、スギナ、タンポポ、ツチアケビ、ツユクサ、ツルナ、ドクダミ、ナルコユリ、ナンテンの葉、ハトムギ、ハブソウ、マタタビの木、マツ葉、ヨモギ、カブ、キャベツ、キュウリ、ゴボウ、小松菜、椎茸、大根、玉ネギ、トマト、ナタ豆、ニラ、人参、ニンニク、パセリ、馬鈴薯、ブロッコリー、ホウレン草、舞茸、モヤシ、山芋、レンコン、パイナップル、パパイヤ、リンゴ、レモン、及び、貝化石、昆布から選ばれる原料をスライスしてそのまま発酵させるか又は糖類を添加して発酵させ、熟成させた後、これらを濾過して得た原液を乾燥して粉末として生成させたものである。この植物酵素の粉末は、株式会社ミヤトウ野草研究所で製造され、製品名:酵素粉末(バルク)として既に市販されている。この植物酵素の粉末は、黒褐色をしていて、フルーティな香りのする甘い味のする粉末である。この植物酵素の栄養成分は、次の表1に示される。
【0017】
【表1】

【0018】
前記乳酸菌は、食品の保存性を高めたり、風味を良くしたりするために、古くからいろいろな形で使用されているが、一口に乳酸菌と言っても多くの種類があり、それぞれが異なる特徴や制約条件を持っているので、どんな食品にも使えるというわけには行かず、また、使えたとしても、非常に高度な技術が要求されていた。1949年、中山大樹博士は、緑麦芽から「胞子を形成し、そのために安定性が良く、耐熱性、耐酸性にもすぐれ、また、好気性で、腸管内で発芽増殖することができ、乳酸生成能力も良い」という従来にない優れた性質を有する有胞子性乳酸菌を分離した。この有胞子性乳酸菌は、大量純粋培養され、粉末状にされて、登録商標:ラクリスとして表示されて市販されている。この有胞子性乳酸菌は、一般には、ラクリス菌といわれている。この有胞子性乳酸菌は、前述したように、従来にない優れた性質を有しているので、乳酸発酵をさせる場合にも、また、生きた乳酸菌そのものを食用とする場合にも、大変使い易い乳酸菌といえる。それ故、この有胞子性乳酸菌は、食品分野、医薬分野等の多様な分野において利用されている。
【0019】
普通の乳酸菌は、生活細胞のため乾燥や熱、酸に弱く、また、腸内有用菌の代表と言われるビフィズス菌は、嫌気状態でないと死滅しやすく、生きたままで食品に利用することは大変難しいといわれているが、有胞子性乳酸菌は、一定の条件下で乾燥にも、熱や酸にも非常に強く、そのうえ、腸内や適温の牛乳中などでは発芽して、活発に増殖する。
【0020】
前記有胞子性乳酸菌は、pH2.0の人工胃液中において通常の作用時間内(3hr)で安定して生存することができるので、胃酸や胆汁で死滅することがなく、そのほとんどが腸管に到達することができる。また、食塩濃度20%及び糖濃度50%という高濃度においても、極めて高い保存性を示す。
【0021】
細胞の胞子は、地球上の生物の中でも最も頑強なもので、乾燥すれば半永久的に保存でき、煮沸しても容易には死滅しない。前記有胞子乳酸菌は、このような胞子を形成しているので、粉末の状態でも、食品に添加した状態でも非常に安定で、温度40℃湿度80%4週の虐待試験でもほとんど変化はない。自然経時では、1年以上にわたって一定の菌数を保持することができる。
【0022】
前記有胞子乳酸菌の胞子は、腸管内(十二指腸・回腸・直腸)で発芽し、活発な生活細胞となり、繁殖、定着することができる。前記有胞子乳酸菌の乳酸生成率は、90%以上であり、その生成速度は比較的緩やかであるが、長時間にわたり増加し続けるのが特長でである。その結果、腸内は、常在菌であるビフィズス菌をはじめとする乳酸菌が増殖し易い環境となる。
【0023】
前記有胞子乳酸菌の胞子は、1g中に50億個以上の菌を含んでいるので、一食分当たり菌をおよそ5,000万個の割合で食品中に加える場合、わずか10mgという極く微量ですむことになる。
【実施例】
【0024】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0025】
(実施例1)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)6.0重量部と植物酵素粉末(株式会社ミヤトウ野草研究所社製、製品名:酵素粉末(バルク))《以下に記載の植物酵素粉末も同様のものとする。》3.0重量部と有胞子性乳酸菌粉末(三共ライフテック株式会社製、ラクリス(登録商標))《以下に記載の有胞子性乳酸菌粉末も同様のものとする。》1.5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、1週間に1回の割合で血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表2に示される。
【0026】
【表2】

【0027】
(比較例1)
スピルリナ粉末を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、1週間に1回の割合で血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表3に示される。
【0028】
【表3】

【0029】
(比較例2)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)6重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、1週間に1回の割合で血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表4に示される。
【0030】
【表4】

【0031】
(比較例3)
スピルリナ粉末100重量部に植物酵素3重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、1週間に1回の割合で血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表5に示される。
【0032】
【表5】

【0033】
(比較例4)
スピルリナ粉末100重量部に有胞子性乳酸菌粉末1.5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、1週間に1回の割合で血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表6に示される。
【0034】
【表6】

【0035】
以上、実施例1で得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例1〜3でそれぞれ得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係は、図1のグラフに示される。図1のグラフによれば、実施例1で得た錠剤は、比較例1〜3でそれぞれ得た錠剤と比べて、血中総コレステロール値を低下させる効果をいっそう向上させものとなっている。
【0036】
(実施例2)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)0.1重量部と植物酵素粉末0.05重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.025重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表7に示される。
【0037】
【表7】

【0038】
(実施例3)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末0.05重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.025重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表8に示される。
【0039】
【表8】

【0040】
(実施例4)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)10重量部と植物酵素粉末0.5重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.025重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表9に示される。
【0041】
【表9】

【0042】
(実施例5)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)40重量部と植物酵素粉末0.5重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.025重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表10に示される。
【0043】
【表10】

【0044】
(比較例5)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)0.1重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表11に示される。
【0045】
【表11】

【0046】
(比較例6)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表12に示される。
【0047】
【表12】

【0048】
(比較例7)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)10重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表13に示される。
【0049】
【表13】

【0050】
(比較例8)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)40重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表14に示される。
【0051】
【表14】

【0052】
以上、実施例2〜5で得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例5〜8でそれぞれ得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係は、図2のグラフに示される。図2のグラフによれば、実施例2〜5で得た錠剤は、比較例5〜8でそれぞれ得た錠剤と比べて、血中総コレステロール値を低下させる効果をいっそう向上させものとなっている。
【0053】
(実施例6)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末0.05重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表15に示される。
【0054】
【表15】

【0055】
(実施例7)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末0.5重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表16に示される。
【0056】
【表16】

【0057】
(実施例8)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末5重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表17に示される。
【0058】
【表17】

【0059】
(実施例9)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末20重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表18に示される。
【0060】
【表18】

【0061】
(比較例9)
スピルリナ粉末100重量部に植物酵素粉末0.05重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表19に示される。
【0062】
【表19】

【0063】
(比較例10)
スピルリナ粉末100重量部に植物酵素粉末0.5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表20に示される。
【0064】
【表20】

【0065】
(比較例11)
スピルリナ粉末100重量部に植物酵素粉末5重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表21に示される。
【0066】
【表21】

【0067】
(比較例12)
スピルリナ粉末100重量部に植物酵素粉末20重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表22に示される。
【0068】
【表22】

【0069】
以上、実施例6〜9で得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例9〜12でそれぞれ得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係は、図3のグラフに示される。図3のグラフによれば、実施例6〜9で得た錠剤は、比較例9〜12でそれぞれ得た錠剤と比べて、血中総コレステロール値を低下させる効果をいっそう向上させものとなっている。
【0070】
(実施例10)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末0.5重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.025重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表23に示される。
【0071】
【表23】

【0072】
(実施例11)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末0.5重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.25重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表24に示される。
【0073】
【表24】

【0074】
(実施例12)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末0.5重量部と有胞子性乳酸菌粉末0.2重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表25に示される。
【0075】
【表25】

【0076】
(実施例13)
スピルリナ粉末100重量部にビタミンC(アスコルビン酸)1重量部と植物酵素粉末0.5重量部と有胞子性乳酸菌粉末10重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表26に示される。
【0077】
【表26】

【0078】
(比較例13)
スピルリナ粉末100重量部に有胞子性乳酸菌粉末0.05重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表27に示される。
【0079】
【表27】

【0080】
(比較例14)
スピルリナ粉末100重量部に有胞子性乳酸菌粉末0.25重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表28に示される。
【0081】
【表28】

【0082】
(比較例15)
スピルリナ粉末100重量部に有胞子性乳酸菌粉末2重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表29に示される。
【0083】
【表29】

【0084】
(比較例16)
スピルリナ粉末100重量部に有胞子性乳酸菌粉末10重量部を添加してスピルリナ組成物とし、このスピルリナ組成物を打錠機で打錠して0.2g/錠の錠剤とした。このようにして製造した錠剤を高コレステロール血症の男性患者1名に毎日20錠(0.2g/錠×20錠)を4週間投与して、血中総コレステロール値の測定を行った。測定結果は、次の表30に示される。
【0085】
【表30】

【0086】
以上、実施例10〜13で得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係、及び、比較例13〜16でそれぞれ得た錠剤の錠剤投与後の週数と血中総コレステロール値(mg/dl)との関係は、図4のグラフに示される。図4のグラフによれば、実施例10〜13で得た錠剤は、比較例13〜16でそれぞれ得た錠剤と比べて、血中総コレステロール値を低下させる効果をいっそう向上させものとなっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピルリナ粉末100重量部と、ビタミンC(L−アスコルビン酸)0.04〜40重量部と、植物酵素粉末0.02〜20重量部と、有胞子性乳酸菌粉末0.01〜10重量部と、を含有していることを特徴とするスピルリナ組成物。
【請求項2】
前記植物酵素粉末が、オリゴ糖、黒糖、蔗糖、アカザ、アカメガシワ、アマチャヅル、イチョウの葉、ウコギ、ウコン、エゾウコギ、エビスグサ、オオバコの葉、オトギリソウ、カキドオシ、カワラケツメイ、カンゾウ、キダチアロエ、クコの葉、クコの実、クマザサ、ケイヒ、コナラ、スイカズラ、スギナ、タンポポ、ツチアケビ、ツユクサ、ツルナ、ドクダミ、ナルコユリ、ナンテンの葉、ハトムギ、ハブソウ、マタタビの木、マツ葉、ヨモギ、カブ、キャベツ、キュウリ、ゴボウ、小松菜、椎茸、大根、玉ネギ、トマト、ナタ豆、ニラ、人参、ニンニク、パセリ、馬鈴薯、ブロッコリー、ホウレン草、舞茸、モヤシ、山芋、レンコン、パイナップル、パパイヤ、リンゴ、レモン、及び、貝化石、昆布から選ばれる原料をスライスしてそのまま発酵させるか又は糖類を添加して発酵させ、熟成させた後、これらを濾過して得た原液を乾燥して生成させた酵素粉末であることを特徴とする請求項1に記載のスピルリナ組成物。
【請求項3】
前記植物酵素粉末が、ラクリス菌粉末であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスピルリナ組成物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−47197(P2013−47197A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186426(P2011−186426)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(591050420)ジャパン・アルジェ株式会社 (6)
【Fターム(参考)】