説明

スピロインダロン

本発明は貧血等の病態を治療するためのHIFプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤として有用なスピロインダロン化合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
細胞及び組織への酸素送達不足は血液の酸素運搬能の低下として定義される貧血と、血管の収縮又は遮断により血液供給の制限が生じる虚血に結び付けられる。貧血は赤血球減少(出血)、過剰な赤血球破壊(溶血)又は赤血球産生(骨髄に存在する前駆体からの赤血球産生)障害に起因すると考えられる。貧血の症状としては衰弱、目眩、疲労、蒼白、認知機能低下及びクオリティオブライフの全般的低下が挙げられる。慢性及び/又は重度貧血は心筋虚血、脳虚血又は末梢虚血の増悪と心不全につながる恐れがある。虚血は組織又は臓器への絶対的又は相対的酸素不足として定義され、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、血栓塞栓症、低血圧等の障害に起因すると考えられる。心臓、脳及び腎臓は血液供給低下に起因する虚血ストレスに特に感受性である。
【0002】
貧血の主な薬物治療は組換えヒトエリスロポエチン(EPO)の所定の変異体の投与である。腎臓病に伴う貧血、化学療法に誘発される貧血、HIV治療に起因する貧血又は血液減少に起因する貧血には、ホルモン供給を増進し、赤血球不足を補い、血液の酸素運搬能を増加するために組換えEPOが投与される。EPO補充は(例えば鉄処理障害の患者における)最適赤血球産生を刺激するには必ずしも十分ではなく、危険を伴う。
【0003】
低酸素症誘導因子(HIF)は低酸素に対する細胞応答の主要レギュレーターとして認められている。HIFは高度に制御されるαサブユニット(HIF−α)と構成的に発現されるβサブユニット(HIF−β、別称ARNT、別称アリール炭化水素受容体核運搬体)から構成されるヘテロダイマー遺伝子転写因子である。HIFターゲット遺伝子は赤血球産生(例えばエリスロポエチン(EPO)及びEPO受容体)、解糖及び血管新生(例えば血管内皮増殖因子(VEGF))の各種側面に関係があると報告されている。鉄吸収、運搬及び利用並びにヘム合成に関与する蛋白質の遺伝子もHIFのターゲットである。
【0004】
正常な酸素供給状態において、HIF−αはPHD1(EGLN2乃至産卵異常9ホモログ2)、PHD2(EGLN1)及びPHD3(EGLN3)と呼ばれる鉄(II)、2−ケトグルタル酸及びアスコルビン酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素ファミリーにより触媒される分子酸素との反応の基質である。HIF−αのプロリン残基は水酸化され(例えばHIF−1αのPro−402及びPro−564)、得られた生成物は蛋白質ユビキチン化に関与するE3ユビキチンリガーゼ多蛋白質複合体の成分である腫瘍サプレッサー蛋白質von−Hippel Lindauのターゲットである。低酸素状態では、HIF−α水酸化反応は効率が低く、HIF−βで二量化するためにHIF−αを利用可能である。HIF二量体は細胞核へ転位し、HIFターゲット遺伝子の低酸素症応答性エンハンサー成分と結合する。
【0005】
HIFの細胞濃度は低酸素症条件下と低酸素症模倣物質暴露後に増加することが知られている。このような物質としては限定されないが、特定金属イオン(例えばコバルト、ニッケル、マンガン)、鉄キレート剤(例えばデスフェリオキサミン)及び2−ケトグルタル酸アナログ(例えばN−オキサリルグリシン)が挙げられる。本発明の化合物はHIFプロリルヒドロキシラーゼ(PHD−1,PHD−2,PHD−3)を阻害すると共に、HIF濃度を調節するように機能することができる。従って、これらの化合物は貧血や虚血等のHIF調節が望ましい疾患又は病態の治療及び/又は予防に有用である。組換えエリスロポエチン療法の代用として、本発明の化合物はより簡単で広範な貧血管理方法を提供する。
【発明の概要】
【0006】
本発明はHIFプロリルヒドロキシラーゼを阻害する化合物、内因性エリスロポエチン産生の増進及び貧血等の病態のように内因性エリスロポエチン産生低下に関連する病態の治療におけるその使用、並びにこのような化合物と医薬担体を含有する医薬組成物に関する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(発明の詳細な説明)
本発明は式I:
【0008】
【化1】

の化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物を提供し、
上記式中、
Aは少なくとも1個のヘテロ原子、X又は水素をもつ複素環であり;
XはN、O及びSから選択され;
Bは炭素環又は複素環であり;
pは0又は1であり;
、R、R15及びR16は独立してi)水素;ii)ヒドロキシ、−SH、−NH又は−COHで置換されていてもよいC−Cアルキル;iii)トリフルオロメチル;iv)2,2,2−トリフルオロエチル;及びv)−COHから選択され;
、R及びRは独立して水素、F、OH、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、−OC−Cアルキル、(C−Cアルキル)NC(O)−、−(C−Cアルキル)C(O)NH(C−Cアルキル)、−(C−Cアルキル)C(O)O(C−Cアルキル)、−(C−Cアルキル)アリール、−(C−Cアルキル)C(O)アリール、−(C−Cアルキル)C(O)ヘテロアリール及び−(C−Cアルキル)ヘテロアリールから選択され、ここでアリール、ヘテロアリールは各々独立してハロ、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)及びシアノから選択される1から3個の基で置換されていてもよく;
同一炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、オキソ基を形成するか又はC−Cシクロアルキル環を形成し、あるいは
隣接炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、C−Cシクロアルキル環を形成し、あるいは
非隣接炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、C−Cアルキレンを表し;
、R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14は独立して水素、ハロ、1から5個のフッ素で置換されていてもよいC−Cアルキル、NH、N(C−Cアルキル)、NO、CN、N、−OH、1から5個のフッ素で置換されていてもよい−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−O−アリール、アリール−S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)NC(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキルから選択され、ここでアリール、アラルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキルは各々独立してハロ、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)及びシアノから選択される1から3個の基R17、R18及びR19で置換されていてもよく;
12、R13、R14、R17、R18及びR19の任意2個は環系、B、の原子と共に5から8員環を形成する。
【0009】
式Iの1サブセットにはAが5員複素芳香環である化合物が含まれ、Xは窒素であり、前記環は更にN、O及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を有していてもよい。このサブセットの一実施形態において、Aはイミダゾール−2−イルである。第2の実施形態において、Aは2−ピロリルである。
【0010】
式Iの第2のサブセットにはAが6員複素芳香環である化合物が含まれ、Xは窒素であり、前記環は更に1個の窒素原子を有していてもよい。このサブセットの一実施形態において、Aは2−ピリジルである。
【0011】
式Iの第3のサブセットには基
【0012】
【化2】

が水素、1−メチル−2−イミダゾリル、3−メチル−2−ピリジル、3−シクロプロピル−2−ピリジル、1−(2−ピリジルメチル)−2−ピロリル、1−(メトキシカルボニルメチル)−2−イミダゾリル、1−(カルボキシメチル)−2−イミダゾリル、3,5−ジメチル−2−ピリジル、1−ベンジル−2−イミダゾリル、3−トリフルオロメチル−2−ピリジル、3−(メトキシカルボニル)メチル−2−ピリジル、1−(アミノカルボニルメチル)−2−イミダゾリル、1−(アミノカルボニルメチル)−2−ピリジニル、3−カルボキシ−2−ピリジル、1−(アミノカルボニル)−2−ピリジニル、1−(アミノカルボニル)−2−イミダゾリルイミダゾリル、カルボキシル及び1−(カルボキシエチル)−1−イミダゾリルから選択される化合物が含まれる。
【0013】
式Iの第3のサブセットの1変形には基
【0014】
【化3】

が1−メチル−2−イミダゾリル、3−メチル−2−ピリジル、3−シクロプロピル−2−ピリジル、1−(2−ピリジルメチル)−2−ピロリル、1−(メトキシカルボニルメチル)−2−イミダゾリル、1−(カルボキシメチル)−2−イミダゾリル、3,5−ジメチル−2−ピリジル、1−ベンジル−2−イミダゾリル及び3−トリフルオロメチル−2−ピリジルから選択される化合物が含まれる。
【0015】
式Iの第4のサブセットにはBがアリールである化合物が含まれる。一実施形態において、Bはフェニルである。別の実施形態において、Bはナフチルである。更に別の実施形態において、Bはビフェニルである。
【0016】
式Iの第5のサブセットにはBが7から12員二環式複素環である化合物が含まれる。一実施形態において、Bは8から12員二環式複素芳香環系であり、1サブグループにおいて、Bは8から10員縮合二環式複素芳香環系であり、別のサブグループにおいて、Bは10から12員二環式複素芳香環系であり、ここで各環は結合により相互に連結している。別の実施形態において、Bは7から12員二環式不飽和複素環である。
【0017】
式Iの第6のサブセットにはBがフェニル、4−ビフェニル、3−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、3−キノリニル、5−キノリニル、6−キノリニル、7−キノリニル、6−イソキノリニル、7−イソキノリニル、7−キノキサリニル、6−キナゾリニル、7−シンノリニル、5−インドリル、ピラゾロ[3,4−b]ピリド−5−イル、1,4−ベンゾオキサジニル、1,3−ベンゾオキサゾリニル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(3−ピリジル)フェニル、6−(1−ピロリル)−3−ピリジル、ピリジル、クロモニル、チアゾリル、チエニル、4−(2−チエニル)フェニル、フルオレニル、(9−オキソ)−2−フルオレニル、2−フェニル−4−(1,3−チアゾリル)及び2−フェニル−5−(1,3−チアゾリル)から構成される群から選択される化合物が含まれる。
【0018】
式Iの第7のサブセットには基
【0019】
【化4】

が4−ビフェニル、3−キノリニル、6−(メトキシカルボニル)−2−ナフチル、7−トリフルオロメチル−3−キノリニル、2−ナフチル、4−ブロモフェニル、6,7−ビス(シアノ)−2−ナフチル、(3−メチル−4−フェニル)フェニル、4−(4−メトキシフェニル)フェニル、N−メチル−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル、4−(4−フルオロフェニル)フェニル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(4−t−ブチルフェニル)フェニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−イソキノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−キノリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノキサリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キナゾリニル、2−オキソ−6−ベンゾオキサゾリニル、5−インドリル、ピラゾロ[3,4−b]ピリド−5−イル、3−クロロ−7−シンノリニル、4−(3−ピリジル)フェニル、4−(3−シアノフェニル)フェニル、3−(フェニル)フェニル、2−(シクロプロピル)−5−ピリジル、6−クロモニル、3,4−ジメチルフェニル、6−キノリニル、6−イソキノリニル、4−(フェノキシ)フェニル、7−(メトキシ)−3−キノリニル、7−クロロ−3−キノリニル、2−(1−ピロリル)−5−ピリジル、2−メトキシ−5−ピリジル、2−ヒドロキシ−5−ピリジル、2−(ジメチルアミノ)−5−ピリジル、1−ナフチル、4−(3−フルオロフェニル)フェニル、4−(4−メチルフェニル)フェニル、4−(3−メチルピリジニル)フェニル、4−(4−3−メチルピリジニル)シクロヘキシル、4−(2−フェニル)−1,3−チアゾリル、5−(4−メチル−2−フェニル)チアゾリル、2−(5−フェニル)チエニル、4−(2−チエニル)フェニル、4−(3−メチル−4−ピリジニル)フェニル、4−(4−ピリジニル)フェニル、2−フルオレニル及び2−9−オキソフルオレニルから構成される群から選択される化合物が含まれる。
【0020】
本発明のこの実施形態の1変形において、
【0021】
【化5】

は4−ビフェニル、3−キノリニル、6−(メトキシカルボニル)−2−ナフチル、7−トリフルオロメチル−3−キノリニル、2−ナフチル、4−ブロモフェニル、6,7−ビス(シアノ)−2−ナフチル、(3−メチル−4−フェニル)フェニル、4−(4−メトキシフェニル)フェニル、N−メチル−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル、4−(4−フルオロフェニル)フェニル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(4−t−ブチルフェニル)フェニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−イソキノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−キノリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノキサリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キナゾリニル、2−オキソ−6−ベンゾオキサゾリニル、5−インドリル、ピラゾロ[3,4−b]ピリド−5−イル、3−クロロ−7−シンノリニル、4−(3−ピリジル)フェニル、4−(3−シアノフェニル)フェニル、3−(フェニル)フェニル、2−(シクロプロピル)−5−ピリジル、6−クロモニル、3,4−ジメチルフェニル、6−キノリニル、6−イソキノリニル、4−(フェノキシ)フェニル、7−(メトキシ)−3−キノリニル、7−クロロ−3−キノリニル、2−(1−ピロリル)−5−ピリジル、2−メトキシ−5−ピリジル、2−ヒドロキシ−5−ピリジル、2−(ジメチルアミノ)−5−ピリジル、1−ナフチルから構成される群から選択される。
【0022】
本発明の一実施形態において、R、R、Rは各々独立して水素、ハロ、1から5個のフッ素で置換されていてもよいC−Cアルキル、及び−CNから選択される。
【0023】
本発明の別の実施形態において、R、R及びRは各々独立して水素、カルボキシル、酢酸、−C(OH)COH、ピリジニルカルボニル−、−C(OH)ピリジニル、−C(OH)CO1−6アルキル、−C(OH)CONH、−C(OH)CONHC(CH及び−C(OH)CONHCHCOHから選択される。
【0024】
式Iの第8のサブセットにはpが0である化合物が含まれる。
【0025】
式Iの第9のサブセットにはA及びRがいずれも水素であり、Rが−COHである化合物が含まれる。
【0026】
式Iの第10のサブセットには式Ic:
【0027】
【化6】

を有する化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物が含まれ、
上記式中、
Aは複素環であり;
XはN、O及びSから選択され;
Bは炭素環又は複素環であり;
pは0又は1であり;
、R、R15及びR16は独立してi)水素;ii)ヒドロキシ、−SH、−NH又は−COHで置換されていてもよいC−Cアルキル;iii)トリフルオロメチル;及びiv)2,2,2−トリフルオロエチルから選択され;
、R及びRは独立して水素、F、OH、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、−OC−Cアルキルから選択され、あるいは
同一炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、オキソ基を形成するか又はC−Cシクロアルキル環を形成し、あるいは
隣接炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、C−Cシクロアルキル環を形成し、あるいは
非隣接炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、C−Cアルキレンを表し;
、R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14は独立して水素、ハロ、1から5個のフッ素で置換されていてもよいC−Cアルキル、NH、N(C−Cアルキル)、NO、CN、N、−OH、1から5個のフッ素で置換されていてもよい−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−O−アリール、アリール−S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)NC(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキルから選択され、ここでアリール、アラルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキルは各々独立してハロ、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)及びシアノから選択される1から3個の基で置換されていてもよい。
【0028】
式Icの1サブセットにはAが5員複素芳香環である化合物が含まれ、Xは窒素であり、前記環は更にN、O及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を有していてもよい。このサブセットの一実施形態において、Aはイミダゾール−2−イルである。第2の実施形態においてAは2−ピロリルである。
【0029】
式Icの第2のサブセットにはAが6員複素芳香環である化合物が含まれ、Xは窒素であり、前記環は更に1個の窒素原子を有していてもよい。このサブセットの一実施形態において、Aは2−ピリジルである。
【0030】
式Icの第3のサブセットの1変形には基
【0031】
【化7】

が1−メチル−2−イミダゾリル、3−メチル−2−ピリジル、3−シクロプロピル−2−ピリジル、1−(2−ピリジルメチル)−2−ピロリル、1−(メトキシカルボニルメチル)−2−イミダゾリル、1−(カルボキシメチル)−2−イミダゾリル、3,5−ジメチル−2−ピリジル、1−ベンジル−2−イミダゾリル及び3−トリフルオロメチル−2−ピリジルから選択される化合物が含まれる。
【0032】
式Icの第4のサブセットにはBがアリールである化合物が含まれる。一実施形態において、Bはフェニルである。別の実施形態において、Bはナフチルである。更に別の実施形態において、Bはビフェニルである。
【0033】
式Icの第5のサブセットにはBが7から12員二環式複素環である化合物が含まれる。一実施形態において、Bは8から12員二環式複素芳香環系であり、1サブグループにおいて、Bは8から10員縮合二環式複素芳香環系であり、別のサブグループにおいて、Bは10から12員二環式複素芳香環系であり、ここで各環は結合により相互に連結している。別の実施形態において、Bは7から12員二環式不飽和複素環である。
【0034】
式Icの第6のサブセットにはBがフェニル、4−ビフェニル、3−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、3−キノリニル、5−キノリニル、6−キノリニル、7−キノリニル、6−イソキノリニル、7−イソキノリニル、7−キノキサリニル、6−キナゾリニル、7−シンノリニル、5−インドリル、ピラゾロ[3,4−b]ピリド−5−イル、1,4−ベンゾオキサジニル、1,3−ベンゾオキサゾリニル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(3−ピリジル)フェニル、6−(1−ピロリル)−3−ピリジル、ピリジル及びクロモニルから構成される群から選択される化合物が含まれる。
【0035】
式Icの第7のサブセットには基
【0036】
【化8】

が4−ビフェニル、3−キノリニル、6−(メトキシカルボニル)−2−ナフチル、7−トリフルオロメチル−3−キノリニル、2−ナフチル、4−ブロモフェニル、6,7−ビス(シアノ)−2−ナフチル、(3−メチル−4−フェニル)フェニル、4−(4−メトキシフェニル)フェニル、N−メチル−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル、4−(4−フルオロフェニル)フェニル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(4−t−ブチルフェニル)フェニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−イソキノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−キノリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノキサリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キナゾリニル、2−オキソ−6−ベンゾオキサゾリニル、5−インドリル、ピラゾロ[3,4−b]ピリド−5−イル、3−クロロ−7−シンノリニル、4−(3−ピリジル)フェニル、4−(3−シアノフェニル)フェニル、3−(フェニル)フェニル、2−(シクロプロピル)−5−ピリジル、6−クロモニル、3,4−ジメチルフェニル、6−キノリニル、6−イソキノリニル、4−(フェノキシ)フェニル、7−(メトキシ)−3−キノリニル、7−クロロ−3−キノリニル、2−(1−ピロリル)−5−ピリジル、2−メトキシ−5−ピリジル、2−ヒドロキシ−5−ピリジル、2−(ジメチルアミノ)−5−ピリジル、1−ナフチルから構成される群から選択される化合物が含まれる。
【0037】
式Icの第8のサブセットにはpが0である化合物が含まれる。
【0038】
式Iの第10のサブセットには式Ia:
【0039】
【化9】

を有する化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物が含まれ、上記式中、Aは(i)Xが窒素、酸素又は硫黄であり、更に1、2又は3個の窒素原子を有していてもよく、ベンゼン又は5もしくは6員複素芳香環と縮合していてもよい5員複素芳香環;及び(ii)Xが窒素であり、更に1又は2個の窒素原子を有していてもよく、ベンゼン又は5もしくは6員芳香環と縮合していてもよい6員複素芳香環から選択され;Bは(i)6から12員炭素環式芳香環;(ii)窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子をもち、更に1、2又は3個の窒素原子を有していてもよい5員単環式複素芳香環;(iii)1、2又は3個の窒素原子をもつ6員単環式複素芳香環;並びに(iv)窒素、酸素及び硫黄から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子をもつ8から12員二環式複素芳香環から選択され;RからR14は式Iに定義した通りである。
【0040】
式Iaの1サブセットにおいて、A環(Xを含む)はイミダゾール−2−イル、ピロール−2−イル及びピリド−2−イルから選択される。
【0041】
式Iaの第2のサブセットにおいて、Bはフェニル、ナフチル、ビフェニル、及び1から3個の環窒素原子をもつ8から10員縮合二環式複素芳香環系から選択される。
【0042】
式Iaの第3のサブセットには式Ib:
【0043】
【化10】

を有する化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物が含まれ、上記式中、A(Xを含む)はイミダゾール−2−イル、ピロール−2−イル及びピリド−2−イルから選択され;Bはフェニル、ナフチル、ビフェニル、及び1から3個の環窒素原子をもつ8から10員縮合二環式複素芳香環系から選択され;R、R10、R12及びR13は式Iに定義した通りである。
【0044】
式Iの1サブセットには式Id:
【0045】
【化11】

を有する化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物が含まれ、上記式中、Bは(i)6から12員炭素環式芳香環;(ii)窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子をもち、更に1、2又は3個の窒素原子をもつ5員単環式複素芳香環;(iii)1、2又は3個の窒素原子をもつ6員単環式複素芳香環;並びに(iv)窒素、酸素及び硫黄から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子をもつ8から12員二環式複素芳香環から選択され;RからR14は式Iに定義した通りである。
【0046】
式Idの第1のサブセットにおいて、Bはフェニル、ナフチル、ビフェニル、及び1から3個の環窒素原子をもつ8から10員縮合二環式複素芳香環系から選択される。
【0047】
本発明の化合物の非限定的な例としては、
1−ビフェニル−4−イル−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−シクロプロピルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−{[1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチル}−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
{2−[(2−オキソ−1−キノリン−3−イル−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]−1H−イミダゾール−1−イル}酢酸メチル;
6−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]−2−ナフチルアセテート;
6−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]−2−ナフトエ酸メチル;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[7−(トリフルオロメチル)キノリン−3−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−ナフチル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4−ブロモフェニル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
6−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]ナフタレン−2,3−ジカルボニトリル;
1−(2−メチルビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(1H−ピロール−1−イル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4’−tert−ブチルビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[2−(トリフルオロメチル)キノリン−6−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[3−(トリフルオロメチル)イソキノリン−7−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[3−(トリフルオロメチル)キノリン−7−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[2−(トリフルオロメチル)キノキサリン−6−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[2−(トリフルオロメチル)キナゾリン−6−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(1H−インドール−5−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(3−クロロシンノリン−7−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(4−ピリジン−3−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
4’−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]ビフェニル−3−カルボニトリル;
1−ビフェニル−3−イル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−メチル−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(3,4−ジメチルフェニル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−キノリン−6−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−イソキノリン−6−イル−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(4−フェノキシフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(7−メトキシキノリン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(7−クロロキノリン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[6−(1H−ピロール−1−イル)ピリジン−3−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−[6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル]−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(1−ナフチル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−5−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
{2−[(2−オキソ−1−キノリン−3−イル−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]−1H−イミダゾール−1−イル}酢酸;
1−ビフェニル−4−イル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−5−カルボニトリル;
1’−[(3,5−ジメチルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−1’−{[3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(4−ピリジン−2−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(3’−フルオロビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸;
1−(4’−メチルビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}ニコチン酸;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(2−チエニル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(3−チエニル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H}−オン;
1−(9H−フルオレン−2−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(9−オキソ−9H−フルオレン−2−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
2−[(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ニコチンアミド;
2−(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)プロパン酸;
3−(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)プロパン酸;
2−(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)アセトアミド;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(5−フェニル−2−チエニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(3−メチルピリジン−4−イル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−[4−(3−メチルピリジン−4−イル)シクロヘキシル]−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−4−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−7−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−フルオロ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−メチル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−4−メチル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−シアノ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−4−シアノ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)酢酸;
1−ビフェニル−4−イル−1’−(カルボキシメチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−カルボン酸;
{2−[(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ピリジン−3−イル}酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸メチル;
1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−カルボン酸;
1−ビフェニル−4−イル−1’−(カルボキシメチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−カルボン酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−2’−(ピリジン−2−イルカルボニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]酢酸;
{1−ビフェニル−4−イル−2’−[ヒドロキシ(ピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル}酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
2−[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
2−[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
2−[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル]−2−ヒドロキシ−N−イソプロピルアセトアミド;
N−[[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)アセチル]グリシン;並びに
その医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物が挙げられる。
【0048】
特に指定しない限り、本明細書で使用する「アルキル」とは指定炭素原子数の分岐鎖及び直鎖の両者の飽和脂肪族炭化水素基(全異性体を含む)を包含し、例えば「C1−6アルキル」(又は「C−Cアルキル」)は全ヘキシルアルキル及びペンチルアルキル異性体と、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−プロピル、イソプロピル、エチル及びメチルを含む。「アルキレン」とは2個の末端鎖結合をもつ指定炭素原子数の分岐鎖及び直鎖飽和脂肪族炭化水素基(全異性体を含む)を意味し、例えば、「A−Cアルキレン−B」なる用語は例えばA−CH−CH−CH−CH−B、A−CH−CH−CH(CH)−CH−B、A−CH−CH(CHCH)−B、A−CH−C(CH)(CH)−B等を意味する。「アルコキシ」とは酸素橋を介して連結した指定炭素原子数の直鎖又は分岐鎖アルキル基を意味し、例えば「C−Cアルコキシ」は−OCH、−OCHCH、−OCH(CH、−O(CHCH等を含む。
【0049】
特に「非置換」又は「置換」に限定して指定しない限り、アルキル基は置換されていないか又は各炭素原子上をハロ、C−C20アルキル、CF、NH、N(C−Cアルキル)、NO、オキソ、CN、N、−OH、−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、(C−Cアルキル)S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、−O(C−Cアルキル)CF、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、−NH(C−Cアルキル)NHC(O)NH(C−Cアルキル)、NHC(O)O(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)NHSO(C−Cアルキル)、−(C−Cアルキル)NHSO(C−Cアルキル)、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクリルアルキル、ハロアリール、ハロアラルキル、ハロ複素環、ハロヘテロシクリルアルキル、シアノアリール、シアノアラルキル、シアノ複素環及びシアノヘテロシクリルアルキルの1から3個の置換基で置換されている。
【0050】
「アルケニル」なる用語は少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む指定炭素原子数の直鎖又は分岐鎖炭素鎖を意味する。アルケニルの例としては限定されないが、ビニル、アリル、イソプロペニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、2,4−ヘキサジエニル等が挙げられる。
【0051】
「アルキニル」なる用語は少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含む指定炭素原子数の直鎖又は分岐鎖炭素鎖を意味する。アルキニルの例としては限定されないが、エチニル、プロパルギル、1−プロピニル、2−ブチニル等が挙げられる。
【0052】
本明細書で使用する「炭素環」なる用語(及び「炭素環式」や「カルボシクリル」等のその変形)は特に指定しない限り、(i)CからC単環式飽和もしくは不飽和環又は(ii)CからC12二環式飽和もしくは不飽和環系を意味する。(ii)の各環は相互に結合により連結又は縮合(スピロ縮合を含む)しており、各環は飽和又は不飽和である。炭素環は安定な化合物を生じる任意炭素原子で分子の残余と結合することができる。
【0053】
飽和炭素環は(単環式又は多環式)環系全体が飽和している炭素環のサブセットを形成する。飽和単環式炭素環をシクロアルキル環(例えばシクロプロピル、シクロブチル等)と言う場合もある。縮合二環式炭素環はCからC10二環式環系の各環が飽和又は不飽和であり、環系の各環が2個の隣接する炭素原子(スピロ縮合の場合には1個の炭素原子)を共有する炭素環の別のサブセットである。飽和二環式炭素環は両方の環が飽和している炭素環である。不飽和二環式炭素環は一方の環が不飽和であり、他方が不飽和又は飽和である炭素環である。特に指定しない限り、炭素環は置換されていないか又はC1−6アルキル、C1−6アルケニル、C1−6アルキニル、アリール、ハロゲン、NHもしくはOHで置換されている。縮合二環式不飽和炭素環の1サブセットは一方の環がベンゼン環であり、他方の環が飽和又は不飽和であり、安定な化合物を生じる任意炭素原子を介して連結した二環式炭素環である。このサブセットの代表例を以下に挙げる。
【0054】
【化12】

【0055】
芳香族炭素環は炭素環の別のサブセットを形成する。「アリール」なる用語は単環式及び多環式芳香族炭素環系を意味し、多環系の個々の炭素環は相互に縮合又は単結合により連結している。適切なアリール基としてはフェニル、ナフチル及びビフェニレニルが挙げられる。
【0056】
「シクロアルキル」なる用語は指定合計環炭素原子数のアルカンの環を意味し、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられる。
【0057】
「複素環」なる用語(及び「複素環式」や「ヘテロシクリル」等のその変形)は広義に(i)安定な4から8員単環式飽和もしくは不飽和環、又は(ii)安定な7から12員二環系を意味し、(ii)の各環は相互に結合により連結又は縮合(スピロ縮合を含む)しており、各環は飽和又は不飽和であり、単環又は二環系はN、O及びSから選択される1個以上(例えば1から6個又は1から4個)のヘテロ原子と残余の炭素原子を含み(単環は一般に少なくとも1個の炭素原子を含み、環系は一般に少なくとも2個の炭素原子を含む)、窒素及び硫黄ヘテロ原子の任意1個以上は酸化されており、窒素ヘテロ原子の任意1個以上は四級化されている。特に指定しない限り、結合の結果として安定な構造が得られるのであれば、複素環は任意ヘテロ原子又は炭素原子で結合することができる。特に指定しない限り、複素環が置換基をもつ場合には、当然のことながら、安定な化学構造が得られるのであれば、置換基はヘテロ原子であるか炭素原子であるかを問わずに環の任意原子と結合することができる。
【0058】
飽和複素環は複素環の1サブセットを形成し、即ち「飽和複素環」なる用語は一般に(単環式であるか多環式であるかを問わずに)環系全体が飽和している上記定義による複素環を意味する。「飽和複素環」なる用語は炭素原子とN、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子から構成される4から8員単環式飽和環又は安定な7から12員二環系を意味する。代表例としてはピペリジニル、ピペラジニル、アゼパニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、1,4−チオキサニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリル(又はテトラヒドロフラニル)、テトラヒドロチエニル及びテトラヒドロチオピラニルが挙げられる。
【0059】
複素芳香族は複素環の別のサブセットを形成し、即ち「複素芳香族」(あるいは「ヘテロアリール」)なる用語は一般に(単環式であるか多環式であるかを問わずに)環系全体が芳香環系である上記定義による複素環を意味する。「複素芳香環」なる用語は炭素原子とN、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子から構成される5もしくは6員単環式芳香環又は7から12員二環式芳香環を意味する。少なくとも1個の窒素原子を含む置換のヘテロアリール環(例えばピリジン)の場合には、このような置換はN−オキシド形成を生じる置換とすることができる。単環式複素芳香環の代表例としてはピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル(又はチオフェニル)、チアゾリル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル及びチアジアゾリルが挙げられる。二環式複素芳香環の代表例としてはベンゾトリアゾリル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソインドリル、インダゾリル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、イミダゾ[2,1−b](1,3)チアゾール(即ち
【0060】
【化13】

)、6−(1−ピロリル)−3−ピリジル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(ピリド−3−イル)フェニル及び4−(ピリド−4−イル)フェニルが挙げられる。
【0061】
複素環の別のサブセットは1又は2個の環が不飽和である不飽和複素環である(但し、環系全体は芳香族ではない)。不飽和複素環の代表例としては、ジヒドロフラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロイミダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロナフチリジニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、1,4−ベンゾオキサジニル、1,3−ベンゾオキサゾリニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル(即ち
【0062】
【化14】

)、及びベンゾ−1,3−ジオキソリル(即ち
【0063】
【化15】

)が挙げられる。本発明の特定の文脈では、
【0064】
【化16】

は2個の隣接する炭素原子に結合したメチレンジオキシを置換基とするフェニルと言う場合もある。クロモンやクマリン等の基も含む。
【0065】
特に非置換又は置換に限定して指定しない限り、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキル、アリール(フェニルを含む)及びヘテロアリール基は非置換であるか又は置換されている(「置換されていてもよい」とも言う)。置換基を特に記載しない限り、置換又は置換されていてもよいシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール(フェニルを含み、単独置換基として又はアリールオキシやアラルキルの場合のように置換基の一部として)、ヘテロアリール(単独置換基として又はヘテロアリールオキシやヘテロアラルキルの場合のように置換基の一部として)の置換基は独立してハロ、1から5個のフッ素で置換されていてもよいC−Cアルキル、NH、N(C−Cアルキル)、NO、オキソ、CN、N、−OH、1から5個のフッ素で置換されていてもよい−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、(C−Cアルキル)S(O)0−2−、アリール−S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)NC(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ハロアリール、ハロアラルキル、ハロヘテロアリール、ハロヘテロアラルキル、シアノアリール、シアノアラルキル、シアノヘテロアリール及びシアノヘテロアラルキルから選択される1から3個の基である。
【0066】
「ハロゲン」(又は「ハロ」)なる用語はフッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する(フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)及びヨード(I)と言う場合もある)。
【0067】
「ハロアルキル」なる用語は水素原子の1個又は全部がハロゲン原子で置換された指定炭素原子数のアルキルを意味する。
【0068】
「アラルキル」及び「ヘテロアラルキル」なる用語はCからCアルキレンを介して分子の残余と結合したアリール/ヘテロアリールを意味する。
【0069】
「C0−6アルキレン」等の術語で使用する「C」なる用語は直接共有結合を意味し、「C0−6アルキル」等の術語で使用する場合には水素を意味する。同様に、ある基における所定数の原子の存在を定義する整数が0に等しい場合には、これに隣接する原子が結合により直接連結していることを意味し、例えばsが0、1又は2に等しい整数である構造:
【0070】
【化17】

においてsが0であるとき、構造は
【0071】
【化18】

であり、あるいは指定原子が不在であることを意味し、例えば−S(O)−は−S−を意味する。
【0072】
特に逆の記載がない限り、「不飽和」環は部分又は完全不飽和環である。例えば、「不飽和単環式C炭素環」はシクロヘキセン、シクロヘキサジエン及びベンゼンを意味する。
【0073】
特に逆の記載がない限り、本明細書に記載する全範囲は両端を含む。例えば、複素環が「1から4個のヘテロ原子」を含むと言う場合には、この複素環が1、2、3又は4個のヘテロ原子を含むことができるという意味である。
【0074】
本発明の化合物を表現及び記述する任意成分又は任意式中に任意変項が2回以上出現する場合には、出現時毎のその定義は他の全出現時のその定義から独立している。また、置換基及び/又は変項の組み合わせはこのような組み合わせにより安定な化合物が得られる場合に限って許容される。反復項(例えば(CR(式中、rは整数2であり、Rは規定変項であり、Rは規定変項である))をもつ項を含む変項定義では、Rの意味は出現毎に異なっていてもよく、Rの意味は出現毎に異なっていてもよい。例えばRとRが独立してメチル、エチル、プロピル及びブチルから構成される群から選択される場合には、(CR
【0075】
【化19】

となる。
【0076】
光学異性体−ジアステレオマー−幾何異性体−互変異性体
本明細書に記載する化合物は不斉中心を含む場合があり、従ってエナンチオマーとして存在する場合がある。本発明の化合物が2個以上の不斉中心をもつ場合には、ジアステレオマーとして存在する場合もある。本発明は分離された実質的に純粋なエナンチオマー、そのラセミ混合物及びジアステレオマー混合物等のこのような可能な全立体異性体を包含する。上記式Iは所定位置の具体的な立体配置を指定せずに示す。本発明は式Iの全立体異性体とその医薬的に許容可能な塩を包含する。例えば適切な溶媒からの分別結晶化によりエナンチオマーのジアステレオ異性体対を分離することができ、例えば分割剤として光学活性酸又は塩基やキラルHPLCカラムを使用することにより、こうして得られたエナンチオマー対を慣用手段により個々の立体異性体に分離することができる。更に、既知配置の光学的に純粋な出発材料又は試薬を使用して立体選択的合成により一般式Iの化合物の任意エナンチオマー又はジアステレオマーを得ることができる。
【0077】
本明細書に記載する化合物がオレフィン二重結合を含む場合には、特に指定しない限り、このような二重結合はE及びZ幾何異性体の両者を含むものとする。
【0078】
本明細書に記載する化合物には水素結合点を変えて存在するものもある(互変異性体と言う)。例えば、カルボニル−CHC(O)−基(ケト形)を含む化合物は互変異性化し、ヒドロキシル−CH=C(OH)−基(エノール形)を形成する場合がある。単体としてのケト形及びエノール形の両者とその混合物が本発明の範囲に含まれる。
【0079】

「医薬的に許容可能な塩」なる用語は医薬的に許容可能な非毒性塩基又は酸から製造される塩を意味する。本発明の化合物が酸性である場合には、無機塩基と有機塩基を含む医薬的に許容可能な非毒性塩基からその対応する塩を適切に製造することができる。このような無機塩基から誘導される塩としてはアルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(二価及び一価)、三価鉄、二価鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(三価及び二価)、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の塩が挙げられる。アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウム塩が好ましい。医薬的に許容可能な非毒性有機塩基から誘導される塩としては天然及び合成両者の起源に由来する第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミンの塩が挙げられる。塩を形成することが可能な医薬的に許容可能な非毒性有機塩基としては、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等が挙げられる。
【0080】
本発明の化合物が塩基性である場合には、医薬的に許容可能な非毒性無機酸及び有機酸からその対応する塩を適切に製造することができる。このような酸としては例えば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、琥珀酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸及び酒石酸が好ましい。
【0081】
溶媒和物
本発明は式Iの化合物の溶媒和物をその範囲に含む。本明細書で使用する「溶媒和物」なる用語は溶質(即ち式Iの化合物)又はその医薬的に許容可能な塩と、溶質の生物学的活性を妨げない溶媒により形成される可変化学量論的組成の複合体を意味する。溶媒の例としては限定されないが、水、エタノール及び酢酸が挙げられる。溶媒が水である場合には、溶媒和物は水和物と呼ばれ、水和物としては限定されないが、半水和物、1水和物、1.5水和物、2水和物及び3水和物が挙げられる。
【0082】
プロドラッグ
本発明は本発明の化合物のプロドラッグをその範囲に含む。一般に、このようなプロドラッグは必要な化合物に容易にインビボ変換可能な本発明の化合物の機能的誘導体である。従って、本発明の治療方法において、「投与する」なる用語は式Iの化合物又は式Iの化合物ではないとしても、患者に投与後に式Iの化合物にインビボ変換する化合物で各種指定病態を治療することを意味する。適切なプロドラッグ誘導体の一般的な選択及び製造手順は例えば“Design of Prodrugs,”H.Bundgaard編,Elsevier,1985に記載されている。
【0083】
用途
本発明の化合物は低酸素症誘導因子(HIF)プロリルヒドロキシラーゼの阻害剤であるため、貧血や虚血等のHIF調節が望ましい疾患及び病態の治療及び予防に有用である。本発明の化合物は低酸素症誘導因子安定化を誘導するため、更にエリスロポエチン産生及び分泌を迅速且つ可逆的に刺激するために選択的且つ制御下に使用することができる。従って、本発明の別の態様はその治療又は予防がHIFプロリルヒドロキシラーゼ阻害により実施又は助長される哺乳動物における疾患又は病態の治療又は予防方法として、HIFプロリルヒドロキシラーゼを阻害するために有効な量の式Iの化合物を投与する段階を含む方法を提供する。本発明のこの態様は更にHIFプロリルヒドロキシラーゼにより調節される疾患又は病態の治療又は予防用医薬の製造における式Iの化合物の使用を含む。
【0084】
一実施形態には、哺乳動物における内因性エリスロポエチン産生の増進方法として、内因性エリスロポエチン産生を増進するために有効な量の式Iの化合物を前記哺乳動物に投与する段階を含む方法が含まれる。
【0085】
別の実施形態は哺乳動物における貧血の治療方法として、治療有効量の式Iの化合物を前記哺乳動物に投与する段階を含む方法である。「貧血」は限定されないが、慢性腎臓病に伴う貧血、化学療法に誘発される貧血(例えばHIVやC型肝炎ウイルス等の感染性疾患の抗ウイルス薬レジメンに起因する貧血)、慢性疾患に伴う貧血、癌病態に伴う貧血、癌の放射線治療に起因する貧血、関節リウマチ、炎症性腸疾患及び狼瘡等の慢性免疫病に伴う貧血、並びに月経に起因する貧血、又は老化に伴う貧血、又は鉄過多であるが、鉄を適正に利用することができない個体等の鉄処理障害の他の個体における貧血を含む。
【0086】
別の実施形態は哺乳動物における虚血性疾患の治療方法として、治療有効量の式Iの化合物を前記哺乳動物に投与する段階を含む方法である。
【0087】
併用療法
式Iの化合物は式Iの化合物が有用である疾患又は病態の治療/予防/抑制又は改善に使用される他の薬剤と併用することができる。このような他の薬剤はこのような用途に通常使用されている経路と量で式Iの化合物と同時又は順次投与することができる。式Iの化合物を1種以上の他の薬剤と同時に使用する場合には、式Iの化合物に加えてこのような他の薬剤を含有する医薬組成物が好ましい。従って、本発明の医薬組成物は式Iの化合物に加えて1種以上の他の活性成分も含有するものを含む。
【0088】
投与経路/用量
本発明の化合物は活性成分化合物を温血動物の体内の作用部位と接触させる任意手段により本発明に従って障害、疾患及び疾病を治療又は予防するために投与することができる。例えば、投与は経口、局所(経皮、眼内、口腔、鼻腔内、吸入、膣内、直腸、大槽内を含む)及び非経口とすることができる。本明細書で使用する「非経口」なる用語は皮下、静脈内、筋肉内、関節内注射又は輸液、胸骨内及び腹腔内等の投与方法を意味する。本開示の趣旨では、温血動物とは恒常性維持機構をもつ動物界の一員であり、哺乳動物と鳥類を含む。
【0089】
本発明の化合物は個々の治療剤として又は治療剤の併用剤としての薬剤と共に利用可能な任意慣用手段により投与することができる。本発明の化合物は単独で投与してもよいが、一般には選択した投与経路と標準医薬プラクティスに基づいて選択された医薬担体と共に投与する。
【0090】
投与用量はレシピエントの年齢、健康状態及び体重、疾患の程度、併用治療を行っている場合にはその種類、投与頻度並びに所望効果の種類により異なる。通常、活性成分化合物の1日用量は約1.0から2000mg/日となろう。通例は、10から500mg/日を1回又は2回以上に分けて投与すると、所望結果を得るために有効である。これらの用量は上記障害、疾患及び疾病(例えば貧血)の治療と予防に有効な量である。
【0091】
医薬組成物
本発明の別の態様は式Iの化合物と医薬的に許容可能な担体を含有する医薬組成物を提供する。医薬組成物等における「組成物」なる用語は1種以上の活性成分と担体を構成する1種以上の不活性成分(医薬的に許容可能な賦形剤)を含有する製剤に加え、成分の任意2種以上の配合、錯化もしくは凝集、又は成分の1種以上の解離、又は成分の1種以上の他の型の反応もしくは相互作用により直接又は間接的に得られる任意製剤を包含する。従って、本発明の医薬組成物は式Iの化合物と、他の活性成分と、医薬的に許容可能な賦形剤を混合することにより製造される任意組成物を包含する。
【0092】
本発明の医薬組成物は活性成分として式Iにより表される化合物(又はその医薬的に許容可能な塩)と、医薬的に許容可能な担体と、他の治療成分又はアジュバントを含有する。前記組成物としては、経口、直腸、局所及び非経口(皮下、筋肉内及び静脈内を含む)投与に適した組成物が挙げられるが、任意所定症例に最適な経路は特定宿主、活性成分を投与する病態の種類と重篤度によって異なる。医薬組成物は単位用量形態で提供すると適切であり、製薬分野で周知の任意方法により製造することができる。
【0093】
活性成分はカプセル、錠剤、トローチ、ドラジェ剤、顆粒剤及び散剤等の固体剤形、又はエリキシル剤、シロップ、エマルション、分散液及び懸濁液等の液体剤形で経口投与することができる。活性成分は分散液、懸濁液又は溶液等の滅菌液体剤形で非経口投与することもできる。活性成分を投与するために同様に使用することができる他の剤形としては、局所投与用として軟膏、クリーム、滴剤、経皮パッチ又は散剤、眼球投与用として眼科用溶液又は懸濁液(即ち点眼剤)、吸入又は鼻腔内投与用としてエアゾールスプレー又は粉末組成物、あるいは直腸又は膣投与用としてクリーム、軟膏、スプレー又は座剤が挙げられる。
【0094】
ゼラチンカプセル剤は活性成分と、ラクトース、澱粉、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸等の粉末状担体を含有する。同様の希釈剤を使用して圧縮錠剤を製造することができる。錠剤とカプセル剤はいずれも薬剤を長時間にわたって連続放出できるように徐放製剤として製造することができる。圧縮錠剤は不快な味を隠し、錠剤を大気から保護するために糖衣又はフィルムコーティングしてもよいし、胃腸管で選択的に崩壊するように腸溶コーティングしてもよい。
【0095】
経口投与用液体製剤には患者に受け入れ易くするために着色剤や香味剤を添加することができる。
【0096】
一般に、水、適切な油、食塩水、デキストロース(グルコース)水溶液及び同類の糖溶液並びにグリコール類(例えばプロピレングリコールやポリエチレングリコール)が非経口溶液剤に適切な担体である。非経口投与用溶液剤は活性成分の水溶性塩と、適切な安定剤と、必要に応じて緩衝物質を含有することが好ましい。亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム又はアスコルビン酸等の酸化防止剤が適切な安定剤であり、単剤でも併用してもよい。クエン酸及びその塩とEDTAナトリウムも使用する。更に、非経口溶液剤には塩化ベンズアルコニウム、メチルパラベン、プロピルパラベン及びクロロブタノール等の防腐剤を添加してもよい。
【0097】
適切な医薬担体は当分野の標準参考書であるRemington’s Pharmaceutical Sciences,A.Osolに記載されている。
【0098】
吸入投与には、本発明の化合物を加圧パック又はネブライザーからエアゾールスプレーとして適切に送達することができる。化合物は散剤として送達してもよく、その場合には散剤を製剤化し、吸入散剤インヘラー装置により粉末組成物を吸入することができる。好ましい吸入用送達システムは定量式吸入(MDI)エアゾールであり、式Iの化合物をフルオロカーボンや炭化水素等の適切な噴射剤の懸濁液又は溶液として製剤化することができる。
【0099】
眼球投与には、化合物を眼球の角膜及び内部領域に浸透させるために十分な時間にわたって化合物を眼球表面と接触させるように、式Iの化合物を適切な重量百分率で適切な眼科用ビヒクルの溶液又は懸濁液とし、眼科用製剤を製剤化することができる。
【0100】
本発明の化合物を投与するための有用な医薬剤形としては限定されないが、ハード及びソフトゼラチンカプセル、錠剤、非経口注射剤並びに経口懸濁液が挙げられる。
【0101】
標準2部分ハードゼラチンカプセルに各々粉末状活性成分100mg、ラクトース150mg、セルロース50mg及びステアリン酸マグネシウム6mgを充填することにより多数の単位カプセル剤を製造する。
【0102】
大豆油、綿実油又はオリーブ油等の易消化性油に活性成分を加えた混合物を調製し、容量型ポンプによりゼラチンに注入し、活性成分100mgを含有するソフトゼラチンカプセルを形成する。カプセルを洗浄し、乾燥する。
【0103】
1錠当たり活性成分100mg、コロイド状二酸化ケイ素0.2mg、ステアリン酸マグネシウム5mg、微結晶セルロース275mg、澱粉11mg及びラクトース98.8mgとなるように慣用手順により多数の錠剤を製造する。口当たりをよくするため又は吸収を遅らせるために適当なコーティングを施してもよい。
【0104】
プロピレングリコール10容量%中で活性成分1.5重量%を撹拌することにより注射投与に適した非経口組成物を製造する。溶液を注射用水で希釈し、滅菌する。
【0105】
5ml当たり微粉状活性成分100mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム100mg、安息香酸ナトリウム5mg、U.S.P.ソルビトール溶液1.0g及びバニリン0.025mlを含有するように経口投与用水性懸濁液剤を製造する。
【0106】
本発明の化合物を段階的に投与する場合又は別の治療剤と併用投与する場合には、一般に同一剤形を使用することができる。薬剤を物理的に併用投与する場合には、併用する薬剤の適合性に応じて剤形と投与経路を選択すべきである。従って、併用投与なる用語は2種類の薬剤の同時又は順次投与、あるいは2種類の活性成分の固定用量併用剤としての投与を包含する。
【0107】
合成
本発明の化合物の製造方法を下記スキームに示す。他の合成プロトコールも当業者に自明である。実施例は式Iの化合物の製造を例証するものであり、従って、特許請求の範囲に記載する本発明を限定するとみなすべきではない。特に指定しない限り、全変項は上記に定義した通りである。
【0108】
本明細書で使用する略語は以下の通りである。Ac=アセチル;BOC=t−ブトキシカルボニル;DCM=ジクロロメタン;DME=ジメチルエーテル;DMF=ジメチルホルムアミド;LiHMDS=リチウムヘキサメチルジシラザン;Me=メチル;TFA=トリフルオロ酢酸。
【0109】
【化20】

【0110】
式IIの化合物は(a)Freund,R.;Mederski,W.K.R.Helvetica Chimica Acta 2000,83,1247.(b)Ganguly,A.K.;Wang,CH;David,M.;Bartner,P.;Chan,T.M.Tetrahedron Lett.2002,43,6865.(c)Bell,I.M.;Gallicchio,S.N.;Theberge,C.R.;Zhang,X.−F.;Stump,C;Zartman,C.B.,WO2004082605に記載されている方法等の当分野で公知の方法により製造することができる。上記スキームに示すように、式IIの化合物を式IIIの化合物と反応させることにより式IVの化合物に変換することができる。Bがアリール又はヘテアリールである1態様では、有機溶媒(例えばアセトニトリル又はジオキサン)中で銅塩(例えばCuI)、塩基(例えば無水炭酸カリウム)及びジアミンリガンド(例えばN,N’−ジメチルエチレンジアミン又はN,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン)を使用して反応を実施する。あるいは、化合物IIからBがアリール又はヘテアリールである化合物IVへの変換は各種溶媒(例えば塩化メチレン、THF、ジオキサン、アセトニトリル)中で第3級有機又は無機塩基(例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン及び水素化ナトリウム)と銅塩(例えばCu(OAc)2,CuCl2)を使用してIIをZがボロン酸(Z=−B(OH)2)又はボロン酸エステルであるIIIと反応させることにより実施される:Konkel,M.J.;Packiarajan,M.;Chen,H.;Topiwala,U.P.;Jimenez,H.;Talisman,I.J.;Coate,H.;Walker,M.W Bioorg.Med.Chem.Lett.2006,16,3950−3954。、IIからIVへの変換は各種溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)中で銅塩(例えば臭化銅)、強塩基(例えば水素化ナトリウム)を使用して実施される。
【0111】
Bがアリールもしくはヘテアリール以外のものであるか、又はpが1であり、Bが炭素環もしくは複素環である第2の態様では、IIからIVへの変換は有機溶媒(例えばアセトニトリル)中でアルミナ担持KFを助触媒として夫々の求電子剤III(Zは例えばハロゲン、トリフラート、メシラートである)と反応させることにより実施される。あるいは、変換は有機溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)中で強塩基(例えば水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド)を使用して実施される。
【0112】
IVのBoc基の脱保護は原液又は有機溶媒(例えば塩化メチレン、ジオキサン及びエーテル等)中で酸(例えば塩化水素、トリフルオロ酢酸、硫酸又は臭化水素)と反応させることにより実施される。
【0113】
Iの形成はカルボニル化合物Vと還元剤(例えばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)を使用するBoc脱保護の生成物のワンポット還元的アミノ化又は先ず対応するカルボニル化合物Vとイミンを形成した後にイミンを還元剤(例えば水素化ホウ素ナトリウム、炭素担持パラジウムを使用する水素化、又は酢酸中亜鉛)で還元するスキーム1と同様の段階的手順により実施される。Iの形成は原液又は有機溶媒(例えばアセトニトリル又は塩化メチレン)中でBoc脱保護の生成物をZがハロゲン(又はトリフラートやメシラート等の代替物)であるVI及び塩基(例えばトリエチルアミン)と反応させることにより実施される。
【0114】
スキーム1に示す反応シーケンスの各段階は別の順序、例えばスキーム2に示すような順序で実施してもよく、反応条件と適切な試薬はスキーム1について上記に記載したものと実質的に同一である。
【0115】
【化21】

【0116】
中間体Aの製造
【0117】
【化22】

オキシインドール(44g,330mmol)をDME(880mL)に溶解し、溶液を−78℃まで冷却した。内部温度を<−55℃に維持しながらLiHMDS/DME溶液(550mL,97% LiHMDS 246gをDME 750mLに溶解することにより調製)を40分間かけて加えた。懸濁液を30分間かけて−30℃まで昇温し、N−BOC−ビス(2−クロロエチル)アミン(92.1g,380mmol)のDME(120mL)溶液を加えた。反応混合物を室温まで昇温し、一晩撹拌した。更にLiHMDS溶液280mLを2日間かけて少量ずつ加えた。反応混合物を2N HCl 1.65Lと氷に注ぎ、エージングさせた。混合物をエーテル(1L)とヘキサン(1L)で希釈し、層分離した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、Darco G−60で処理した。混合物をMgSOで濾過し、濾液を濃縮してスラリーとした。スラリーを濾過し、ケーキをヘキサンで洗浄し、標記化合物を白色固体として得た。
【実施例】
【0118】
(実施例1)
【0119】
【化23】

1−ビフェニル−4−イル−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0120】
ステップA:
【0121】
【化24】

オーブン乾燥したフラスコで中間体A(2.8g,9.26mmol)と4−ヨードビフェニル(3.37g,12.04mmol)をアセトニトリル(100ml)に溶解し、40℃で溶液に窒素流を20分間流すことにより混合物を脱気した。無水炭酸カリウム(3.84g,27.8mmol)、ヨウ化銅(I)(0.441g,2.315mmol)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.204g,2.315mmol)を順次加え、得られた反応混合物を窒素下で15時間80℃まで加熱後、室温まで冷却した。粗混合物を酢酸エチルで希釈し、0.1M HCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中酢酸エチル:0−40%/1.3Lの勾配を溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより所望生成物を更に精製した。LCMS(方法B):4.10分,m/z(M−BocH)=355.1。
【0122】
ステップB:4M HClジオキサン溶液(60ml,240mmol)をステップAの生成物(3g,6.60mmol)にシリンジで一度に加え、得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌し、容量約30mLまで濃縮し、10℃まで冷却した。固形分を濾取し、ジオキサン10mLで洗浄し、デシケーターで乾燥し、ステップAの脱保護生成物を得た。LCMS(方法B)2.92分,m/z(MH)=355.1。
【0123】
ステップC:ステップBの生成物(0.507g,4.60mmol)の塩化メチレン(40mL)溶液に1−メチルイミダゾール−2−カルボキシアルデヒド(1.2g,3.07mmol)とトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.60g,12.28mmol)を順次加え、得られた混合物を周囲温度で2時間撹拌した。メタノール(20mL)を加え、混合物を周囲温度で5分間撹拌し、濃縮した。分取逆相HPLC(方法C)により最終精製を行い、標記化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。H NMR(CDCl3,500MHz)δ7.83(d,J=8.4Hz,1H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.54(s,2H),7.49(m,5H),7.38(t,J=7.1Hz,1H),7.28(t,J=7.6Hz,1H),7.17(t,J=7.6Hz,1H),6.87(d,J=7.8Hz,1H),4.18(m,2H),3.97(s,3H),2.25(m,2H),3.00(m,2H),2.12(m,4H);LCMS(方法A):1.75分,m/z(MH)=449.3。
【0124】
(実施例2から6)
実施例1に記載した一般手順に従って以下の化合物を製造し、トリフルオロ酢酸塩として単離した。
【0125】
【表1】



【0126】
(実施例7)
【0127】
【化25】

6−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]−2−ナフチルアセテート
【0128】
ステップA:4M HClジオキサン溶液(60ml,240mmol)を中間体A(2g,6.60mmol)にシリンジで一度に加え、得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌し、濃縮した。白色固体をデシケーターで乾燥し、脱保護中間体Aを得た。LCMS(方法B)0.56分,m/z(MH)−203.1。
【0129】
ステップB:
【0130】
【化26】

ステップAの生成物(800mg,3.35mmol)と3−メチルピリジン−2−カルボキシアルデヒド(528mg,4.36mmol)のDCM(15ml)溶液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを加え、得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌した。メタノール(10mL)を加え、混合物を更に5分間撹拌し、濃縮した。分取逆相HPLC(方法C)により更に精製し、所望生成物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。LCMS(方法B)0.56分,m/z(MH)=308.1。
【0131】
ステップC:オーブン乾燥したフラスコで、ステップBの化合物(150mg,0.5mmol)と2−ブロモナフタレン−6−カルボン酸メチル(259mg,1mmol)をアセトニトリル(3ml)に溶解し、40℃で溶液に窒素流を20分間流すことにより混合物を脱気した。無水炭酸カリウム(202mg,1.5mmol)、ヨウ化銅(I)(17mg,0.1mmol)及びN,N’−ジメチルエチレンジアミン(11mg,0.12mmol)を順次加え、得られた反応混合物を15時間80℃まで加熱し、室温まで冷却した。粗混合物を酢酸エチルで希釈し、0.1M HClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。分取逆相HPLC(方法C)により更に精製し、標記化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。1H NMR(500MHz,CD3OD):2.33(m,2H),2.40(s,3H),2.61(m,2H),3.77(m,2H),4.00(s,3H),4.11(m,2H),4.72(s,2H),6.95(d,J=8.0Hz,1H),7.23(t,J=5.5Hz,1H),7.35(m,2H),7.57(m,1H),7.62(d,J=8.8Hz,1H),7.86(d,J=8.8Hz,1H),8.03(m,3H),8.22(d,J=8.8Hz,1H),8.56(d,J=4.0Hz,1H),8.73(s,1H);LCMS(方法B):3.05分,m/z(MH)+=492.0。
【0132】
(実施例8から43)
実施例7に記載した一般手順に従って下記化合物を製造し、トリフルオロ酢酸塩として単離した。
【0133】
【表2】











【0134】
(実施例44)
【0135】
【化27】

1−ビフェニル−4−イル−5−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0136】
ステップA.
【0137】
【化28】

中間体A(1g,3.31mmol)とN−ブロモスクシンイミド(0.618g,3.47mmol)をDMF(20ml)に溶解し、周囲温度で20時間撹拌後、冷水(250mL)を加えた。白色沈殿を濾取し、更に水100mLで固形分を洗浄し、デシケーターで乾燥した。Biotage 40M、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル 0−60%/1.3Lを使用してカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望生成物を得た。LCMS(方法B):3.41分,m/z(MNa)=402.9/404.9。
【0138】
ステップB.実施例7,ステップAからCに記載したと同様の手順を使用してステップAの生成物を標記化合物に変換した。1H NMR(500MHz,CD3OD):2.33(m,2H),2.39(s,3H),2.56(m,2H),3.75(m,2H),4.09(m,2H),4.70(s,2H),6.94(d,J=8.0Hz,1H),7.70(m,2H),7.85−7.95(m,6H),8.21(m,3H),8.40(m,2H),8.78(d,J=3.2Hz,1H);LCMS(方法B):3.25分,m/z(MH)+=537.1/539.1。
【0139】
(実施例45)
【0140】
【化29】

{2−[(2−オキソ−1−キノリン−3−イル−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3.4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]−1H−イミダゾール−1−イル}酢酸
【0141】
実施例6の化合物(28mg,0.058mmol)のTHF/水=1/1(3mL)溶液に水酸化リチウム(6.98mg,0.291mmol)を加え、得られた混合物を50℃で1時間撹拌した。分取逆相HPLC(方法C)により精製し、標記化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。LCMS(方法A):1.35分,m/z(MH)=468.0;H NMR(CDCl3,500MHz)δ9.02(d,J=2.1Hz,1H),8.62(s,1H),8.17(d,J=8.5Hz,1H),8.10(d,J=8.2Hz,1H),7.92(t,J=8.0Hz,1H),7.77(t,J=7.8Hz,1H),7.61(m,1H),7.56(d,J=6.8Hz,1H),7.52(s,1H),7.33(t,J=7.8Hz,1H),7.24(t,J=7.5Hz,1H),6.95(d,J=8.0Hz,1H),5.21(s,2H),4.17(s,2H),3.20(m,2H),2.96(m,2H),2.16(m,4H)。
【0142】
(実施例46)
【0143】
【化30】

1−ビフェニル−4−イル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−5−カルボニトリル
【0144】
ステップA.
【0145】
【化31】

上記化合物は実施例44,ステップAの生成物から実施例7,ステップA及びBに記載したと同様の方法で製造した。
【0146】
ステップB.
【0147】
【化32】

ステップAの生成物(200mg,0.518mmol)、シアン化亜鉛(122mg,1.036mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(51.3mg,0.052mmol)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(14.24mg,0.026mmol)をDMF(20ml)と水(0.2ml)に加えた。反応混合物を窒素流で1時間脱気後、窒素雰囲気下で60時間115℃に加熱し、濾過した。粗反応混合物の溶液を分取逆相EDPLC(方法C)により精製し、標記化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。LCMS(方法B):3.17分,m/z(MH)+=485.4;1H NMR(CDCl3,500MHz)δ8.56(d,J=3.7Hz,1H),7.94(s,1H),7.87(d,J=8.4Hz,2H),7.76(t,J=7.3Hz,2H),7.71(d,J=7.3Hz,2H),7.56(d,J=8.2Hz,2H),7.52(t,J=7.6Hz,2H),7.41(m,2H),7.05(d,J=8.2Hz,1H),4.75(s,2H),4.07(m,2H),3.75(m,2H),2.58(m,2H),2.41(s,3H),2.38(m,2H)。
【0148】
(実施例47)
【0149】
【化33】

1’−[(3,5−ジメチルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
ステップA.
【0150】
【化34】

上記化合物は実施例1,ステップAからCに記載したと同様の方法で製造した。
【0151】
ステップB.オーブン乾燥したフラスコで1.4M臭化メチルマグネシウムエーテル溶液(6ml,8.40mmol)に1M塩化亜鉛エーテル溶液(10mL,10mmol)を窒素流下に10分間滴下した。反応混合物を10分間窒素流で脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(11.25mg,9.74μmol)とステップAの生成物(25mg,0.049mmol)を順次加えた。反応混合物を不活性雰囲気下で10分間55℃に加熱し、冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、1M HCl溶液(50mL)で洗浄し、乾燥し、濃縮した。分取逆相HPLC(方法C)により精製し、標記化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。LCMS(方法B):2.75分,m/z(MH)+=449,1;1H NMR(CDCl3,500MHz)δ9.04(d.J=2.3Hz,1H),8.63(d,J=2.3Hz,1H),8.38(s,1H),8.16(d,J=8.7Hz,1H),8.08(d,J=8.3Hz,1H),7.92(td,J=7.1,1.4Hz,1H),7.75(t,J=7.1Hz,1H),7.57(s,1H),7.56(d,J=10.3Hz,1H),7.36(t,J=7.5Hz,1H),7.27(t,J=7.6Hz,1H),6.99(d,J=7.8Hz,1H),4.65(s,2H),4.05(m,2H),3.72(m,2H),2.59(m,2H),2.36(s,3H),2.35(s,3H),2.34(m,2H)。
【0152】
(実施例48)
【0153】
【化35】

1’−[(1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0154】
ステップA.
【0155】
【化36】

上記化合物は実施例1,ステップAからBに記載したと同様の方法で製造した。
【0156】
ステップB.ステップAの化合物(51.4mg,0.249mmol)のDCM(1.5ml)溶液に1−ベンジルイミダゾール−2−イルメチレンクロリドとトリエチルアミン(0.25mL)を順次加えた。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。分取逆相HPLC(方法C)により精製し、標記化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。LCMS(方法A):1.74分,m/z(MH)=500.0;H NMR(CDCl3,500MHz)δ8.95(d,J=2.1Hz,1H),8.54(s,1H),8.15(d,J=8.5Hz,1H),8.07(d,J=8.2Hz,1H),7.90(t,J=8.0Hz,1H),7.74(t,J=7.8Hz,1H),7.62(s,1H),7.55(s,1H),7.47(m,3H),7.44(d,J=6.9Hz,1H),7.39(d,J=7.3Hz,2H),7.31(t,J=7.8Hz,1H),7.22(t,J=7.5Hz,1H),6.93(d,J=8.0Hz,1H),5.58(s,2H),4.13(s,2H),3.20(m,2H),2.92(m,2H),2.06(m,4H)。
【0157】
(実施例49)
【0158】
【化37】

1−ビフェニル−4−イル−1’−{[3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0159】
標記化合物は塩化チオニルで処理することにより(3−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)メタノールから製造した(3−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)メチレンクロリド(Radl et al,J.Heterocyclic Chem.,2006,43:1447)と、実施例1,ステップBの生成物から出発して実施例48と同様の手順により製造した。分取逆相HPLC(方法C)により精製し、標記化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。LCMS(方法A):2.04分,m/z(MH)=514.0。
【0160】
(実施例50から69)
実施例1に記載した一般手順に従って下記化合物を製造し、トリフルオロ酢酸塩として単離した。
【0161】
【表3】







【0162】
(実施例70から73)
対応する置換オキシインドール又は対応するアザオキシノールから出発して中間体Aについて概説した手順を実施した後に実施例2と同様の段階シーケンスに従って下記実施例70から73を製造した。
【0163】
【表4】

【0164】
(実施例74及び75)
対応する臭化物の実施例から出発して実施例47,ステップBについて概説した手順に従ってメチル誘導体の下記実施例74及び75を製造した。
【0165】
【表5】

【0166】
(実施例76及び77)
対応する臭化物の実施例から出発して実施例46,ステップBについて概説した手順に従ってニトリル誘導体の下記実施例76及び77を製造した。
【0167】
【表6】

【0168】
(実施例78及び79)
実施例1,ステップA,Bに概説した一般手順に従って実施例78を以下のように製造した。ステップBの生成物(1mmol)にアセトニトリル(15mL)、トリエチルアミン(5mmol)及びブロモ酢酸tert−ブチル(2mmol)を加え、得られた混合物を室温で12時間撹拌し、濃縮し、分取逆相HPLC(方法C)により精製し、L−002088861−001Pのtert−ブチルエステルをトリフルオロ酢酸塩として得た。25%トリフルオロ酢酸塩化メチル溶液を加えて混合物を室温で10時間撹拌し、濃縮することによりエステル脱保護を実施した。分取逆相HPLC(方法C)により実施例78をトリフルオロ酢酸塩として単離した。同一手順に従って下記実施例を製造した。
【0169】
【表7】

【0170】
(実施例80)
【0171】
【化38】

{2−[(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ピリジン−3−イル}酢酸
【0172】
実施例1に記載した手順に従って製造した1−ビフェニル−4−イル−1’−[(3−ブロモピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン56mg(0.107mmol)、Pd3(dba)2 6.14mg(0.011mmol)、THF(無水)及びQ−PHOS 6.26mg(0.011mmol)をフラスコに仕込み、3回脱気した。混合物に(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)(クロロ)亜鉛のTHF溶液(0.5M)(0.214mmol)0.427mlをシリンジで加え、混合物を4時間還流した。混合物を冷却し、酢酸エチル20mlと水10mlで希釈し、酢酸エチル(3×1mL)で抽出した。有機フラクションを合わせて減圧蒸発させた。残留物を質量分析HPLC(方法C)により精製し、{2−[(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ピリジン−3−イル}酢酸tert−ブチル42mgを白色固体として得た。LCMS(方法A):2.43分,m/z(MH)=560.0。{2−[(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ピリジン−3−イル}酢酸tert−ブチルを加水分解し、実施例L−002094061−001Xを得た。NMR(CDCl):δ=2.08(m,2H),2.68(m,2H),3.73(m,2H),3.82(m,2H),4.07(m,2H),4.67(m,2H),6.94(d,2H,J=8.0Hz),7.19−7.76(m,14H)8.58(m,1H);LCMS(方法A):1.90分,m/z(MH)=504.0。
【0173】
(実施例81)
【0174】
【化39】

[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸メチル
【0175】
1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(即ち実施例1の合成におけるステップAの生成物)525mg(1.155mmol)のTHF(6ml)溶液を−78℃まで冷却し、スパルテイン325mg(1.386mmol)とsec−ブチルリチウム(THF中1.4M)0.99ml(1.386mmol)で処理した。混合物を1時間−78℃で撹拌した。この溶液にCuCN 103mg(1.155mmol)とLiCl 98mg(2.31mmol)をTHF 8mlに溶解したプレミックス均質溶液を−78℃にてカニューレで加えた。反応混合物を40分間−78℃で撹拌した。次にクロロ(オキソ)酢酸メチル170mg(1.386mmol)を加え、得られた溶液を40分間−78℃で撹拌し、室温まで昇温し、30分間撹拌した。混合物に水(10ml)を加えた後、Celite(登録商標)で濾過し、酢酸エチル(20mL)で洗浄した。混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機フラクションを合わせて乾燥し、濾過し、溶媒を減圧蒸発させた。ヘキサン/酢酸エチルを溶離液として残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−ビフェニル−4−イル−2’−[メトキシ(オキソ)アセチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル165mgを黄色固体として得た。LCMS(方法A):1.30分,m/z(M−55)=485.0。この中間体を実施例1の合成のステップB及びCと同様の条件下で実施例81に変換した。実施例81:1H NMR(500MHz,CD3OD):2.30(m.1H),2.39(s,3H),2.45(m,1H),2.57(m,2H),3.34,3.43(s,3H),3.74(m,2H),4.08(m,2H),4.71(s,2H),6.59(d,1H,J=7.8Hz),7.21−7.84(m,13 H),8.04(m,1H),8.54(d,1H,4.6Hz);LCMS(方法A):1.70分,m/z(MH)=548.0。
【0176】
(実施例82から85)
中間体リチオ化種と反応させる代替求電子剤として、実施例82及び実施例83の合成の主要中間体の製造にはCOを使用し、実施例84の製造には2−ピリジンカルボニルクロリドを使用し、実施例85の製造には2−ピリジンカルボキシアルデヒドを使用した以外は実施例81に記載した合成手順に従って下記実施例82から85を製造した。
【0177】
【表8】

【0178】
(実施例86から92)
実施例86は実施例81から加水分解により以下のように製造した。実施例81にTHF(10mL)、水(5mL)及び水酸化リチウム(20mmol)を加え、50℃まで5時間加熱し、1M HClで酸性化し、濃縮し、分取逆相HPLC(方法C)により精製し、標記化合物である実施例86をトリフルオロ酢酸塩として単離した。その他の化合物である実施例87、88、89、90、91及び92はいずれも相対溶出順にキラルHPLCにより単離した実施例86の異性体である。
【0179】
【表9】


【0180】
(実施例93及び94)
実施例93は実施例81から加水分解により以下のように製造した。実施例81に50%硫酸を加えて2時間撹拌し、分取逆相HPLC(方法C)により精製し、標記化合物である実施例93をトリフルオロ酢酸塩として単離した。その他の化合物はいずれも相対溶出順にキラルHPLCにより単離した実施例93の異性体である。
【0181】
【表10】

【0182】
(実施例95及び96)
下記化合物である実施例95及び96は実施例86から標準EDCアミドカップリングにより製造した。
【0183】
【表11】

【0184】
HPLC分析及び精製方法AからCの定義:
方法A:LCMSの条件:質量分析計:Micromass ZQシングル四重極,エレクトロスプレー陽イオン化,フルスキャンモード(150−750amu/0.5s);HPLC:Agilent 1100,バイナリポンプ;DAD UV検出器:ハードウェア/ソフトウェアWaters/Micromass MassLynx 4.0;カラム:Waters Xterra,幅3.0mm,長さ50mm,3.5ミクロン充填剤;ランタイム:5.5分;流速:1.0ml/分;移動相A=水+0.05% TFA,B=アセトニトリル+0.05% TFA;勾配:時間/%A/%B:0.00/90/10,3.25/2/98,3.75/2/98,4.00/90/10。
【0185】
方法B:LCMSの条件:質量分析計:Micromass ZQシングル四重極,エレクトロスプレー陽イオン化,フルスキャンモード(150−750amu/0.5s);HPLC:Agilent 1100,バイナリポンプ;DAD UV検出器:ハードウェア/ソフトウェアWaters/Micromass MassLynx 4.0;カラム:Waters Xterra,幅3.0mm,長さ50mm,3.5ミクロン充填剤;ランタイム:5.5分;流速:1.0ml/分;移動相A=水+0.05% TFA,B=アセトニトリル+0.05% TFA;勾配:時間/%A/%B:0.00/90/10,3.75/2/98,4.75/2/98,4.76/90/10,5.5/90/10。
【0186】
方法C:2525バイナリグラジエントポンプ、2767インジェクター/コレクター及び2996 PDA UV検出器から構成されるWaters MS精製システム、移動相として水とアセトニトリルの勾配(各々TFA濃度0.1%)、カラムとしてWaters Xterra(50×3mm,3.5ミクロン充填剤)を使用して分取逆相液体クロマトグラフィー(RPHPLC)を実施した。
【0187】
生物学的アッセイ:
以下に記載するアッセイを使用して本発明の化合物の生物学的活性を評価することができる。
【0188】
バキュロウイルス感染Sf9細胞で発現させ、精製した0.15μg/mlのFLAGタグ付き全長PHD2を加えたアッセイバッファー(50mM Tris pH 7.4/0.01% Tween−20/0.1mg/mlウシ血清アルブミン/10μM硫酸第一鉄/1mMアスコルビン酸ナトリウム/20μg/mlカタラーゼ)20μlと試験化合物のDMSO溶液1μLを96ウェルプレートの各ウェルに加えた。30分間室温でプレインキュベーション後、基質(終濃度0.2μM 2−オキソグルタレート及び0.5μM HIF−1αペプチドビオチニル−DLDLEMLAPYIPMDDDFQL)4μLを加えることにより酵素反応を開始した。室温で2時間後、終濃度1mMオルトフェナントロリン、0.1mM EDTA、0.5nM抗(His) LANCE試薬(Perkin−Elmer Life Sciences)、100nM AF647標識ストレプトアビジン(Invitrogen)及び2μg/ml(His)−VHL複合体(S.Tan(2001)Protein Expr.Purif.21,224−234)までのクエンチ/検出ミックス25μLを加えることにより反応を停止し、シグナルを検出した。665及び620nmの時間分割蛍光シグナルの比を求め、並行して試験した非阻害対照サンプルに対する阻害百分率を計算した。上記アッセイにおいて、実施例1から69はIC50値が≦1000nMであった。
【0189】
HIF−PHD1及びHIF−PHD3の触媒活性の阻害も同様に測定することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物
【化1】

[式中、
Aは少なくとも1個のヘテロ原子、X又は水素をもつ複素環であり;
XはN、O及びSから選択され;
Bは炭素環又は複素環であり;
pは0又は1であり;
、R、R15及びR16は独立してi)水素;ii)ヒドロキシ、−SH、−NH又は−COHで置換されていてもよいC−Cアルキル;iii)トリフルオロメチル;iv)2,2,2−トリフルオロエチル;及びv)−COHから選択され;
、R及びRは独立して水素、F、OH、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、−OC−Cアルキル、)−、(C−Cアルキル)NC(O)−、−(C−Cアルキル)C(O)NH(C−Cアルキル)、−(C−Cアルキル)C(O)O(C−Cアルキル)、−(C−Cアルキル)アリール、−(C−Cアルキル)C(O)アリール、−(C−Cアルキル)C(O)ヘテロアリール及び−(C−Cアルキル)ヘテロアリールから選択され、ここでアリール、ヘテロアリールは各々独立してハロ、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)及びシアノから選択される1から3個の基で置換されていてもよく;あるいは
同一炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、オキソ基を形成するか又はC−Cシクロアルキル環を形成し、あるいは
隣接炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、C−Cシクロアルキル環を形成し、あるいは
非隣接炭素原子と結合しているR及びRは一緒になり、C−Cアルキレンを表し;
、R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14は独立して水素、ハロ、1から5個のフッ素で置換されていてもよいC−Cアルキル、NH、N(C−Cアルキル)、NO、CN、N、−OH、1から5個のフッ素で置換されていてもよい−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−O−アリール、アリール−S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキレン)−、(C−Cアルキル)NC(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキルから選択され、ここでアリール、アラルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキルは各々独立してハロ、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)及びシアノから選択される1から3個の基R17、R18及びR19で置換されていてもよく;
12、R13、R14、R17、R18及びR19の任意の2個は環系、B、の原子と共に5から8員環を形成する。]。
【請求項2】
Aが5員複素芳香環であり、Xは窒素であり、並びに前記環は更にN、O及びSから選択される1から3個のヘテロ原子を有していてもよい請求項1の化合物。
【請求項3】
Aが6員複素芳香環であり、Xは窒素であり、並びに前記環は更に1個の窒素原子を有していてもよい請求項1の化合物。
【請求項4】

【化2】

が水素、1−メチル−2−イミダゾリル、3−メチル−2−ピリジル、3−シクロプロピル−2−ピリジル、1−(2−ピリジルメチル)−2−ピロリル、1−(メトキシカルボニルメチル)−2−イミダゾリル、1−(カルボキシメチル)−2−イミダゾリル、3,5−ジメチル−2−ピリジル、1−ベンジル−2−イミダゾリル、3−トリフルオロメチル−2−ピリジル、3−(メトキシカルボニル)メチル−2−ピリジル、1−(アミノカルボニルメチル)−2−イミダゾリル、1−(アミノカルボニルメチル)−2−ピリジニル、3−カルボキシ−2−ピリジル、1−(アミノカルボニル)−2−ピリジニル、1−(アミノカルボニル)−2−イミダゾリルイミダゾリル、カルボキシル及び1−(カルボキシエチル)−1−イミダゾリルから選択される請求項1の化合物。
【請求項5】
Bがアリール又は7から12員二環式複素環である請求項1の化合物。
【請求項6】
Bが8から12員二環式複素芳香環系である請求項1の化合物。
【請求項7】

【化3】

が4−ビフェニル、3−キノリニル、6−(メトキシカルボニル)−2−ナフチル、7−トリフルオロメチル−3−キノリニル、2−ナフチル、4−ブロモフェニル、6,7−ビス(シアノ)−2−ナフチル、(3−メチル−4−フェニル)フェニル、4−(4−メトキシフェニル)フェニル、N−メチル−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル、4−(4−フルオロフェニル)フェニル、4−(1−ピロリル)フェニル、4−(4−t−ブチルフェニル)フェニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−イソキノリニル、3−(トリフルオロメチル)−7−キノリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キノキサリニル、2−(トリフルオロメチル)−6−キナゾリニル、2−オキソ−6−ベンゾオキサゾリニル、5−インドリル、ピラゾロ[3,4−b]ピリド−5−イル、3−クロロ−7−シンノリニル、4−(3−ピリジル)フェニル、4−(3−シアノフェニル)フェニル、3−(フェニル)フェニル、2−(シクロプロピル)−5−ピリジル、6−クロモニル、3,4−ジメチルフェニル、6−キノリニル、6−イソキノリニル、4−(フェノキシ)フェニル、7−(メトキシ)−3−キノリニル、7−クロロ−3−キノリニル、2−(1−ピロリル)−5−ピリジル、2−メトキシ−5−ピリジル、2−ヒドロキシ−5−ピリジル、2−(ジメチルアミノ)−5−ピリジル、1−ナフチル、4−(3−フルオロフェニル)フェニル、4−(4−メチルフェニル)フェニル、4−(3−メチルピリジニル)フェニル、4−(4−3−メチルピリジニル)シクロヘキシル、4−(2−フェニル)−1,3−チアゾリル、5−(4−メチル−2−フェニル)チアゾリル、2−(5−フェニル)チエニル、4−(2−チエニル)フェニル、4−(3−メチル−4−ピリジニル)フェニル、4−(4−ピリジニル)フェニル、2−フルオレニル及び2−9−オキソフルオレニルから構成される群から選択される請求項1の化合物。
【請求項8】
式Iaを有する請求項1の化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物
【化4】

[式中、Aは(i)Xが窒素、酸素又は硫黄であり、及び更に1、2又は3個の窒素原子を有していてもよく、並びにベンゼン又は5もしくは6員複素芳香環と縮合していてもよい5員複素芳香環;及び(ii)Xが窒素であり、及び更に1又は2個の窒素原子を有していてもよく、並びにベンゼン又は5もしくは6員芳香環と縮合していてもよい6員複素芳香環から選択され;Bは(i)6から12員炭素環式芳香環;(ii)窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子を有し、及び更に1、2又は3個の窒素原子を有していてもよい5員単環式複素芳香環;(iii)1、2又は3個の窒素原子を有する6員単環式複素芳香環;並びに(iv)窒素、酸素及び硫黄から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を有する8から12員二環式複素芳香環から選択され;RからR14は請求項1に定義した通りである。]。
【請求項9】
Aがイミダゾール−2−イル、ピロール−2−イル及びピリド−2−イルから選択される請求項8の化合物。
【請求項10】
Bがフェニル、ナフチル、ビフェニル、及び1から3個の環窒素原子を有する8から10員縮合二環式複素芳香環系から選択される請求項8の化合物。
【請求項11】
式Ibを有する請求項1の化合物とその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物
【化5】

[式中、Aはイミダゾール−2−イル、ピロール−2−イル及びピリド−2−イルから選択され;Bはフェニル、ナフチル、ビフェニル、及び1から3個の環窒素原子を有する8から10員縮合二環式複素芳香環系から選択され;並びにR、R10、R12及びR13は請求項1に定義した通りである。]。
【請求項12】
請求項1の化合物と医薬的に許容可能な担体を含有する医薬組成物。
【請求項13】
哺乳動物における内因性エリスロポエチン産生の増進方法であって、内因性エリスロポエチン産生を増進するために有効な量の請求項1の化合物又はその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物を前記哺乳動物に投与する段階を含む前記方法。
【請求項14】
哺乳動物における貧血の予防又は治療方法であって、有効量の請求項1の化合物又はその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物を前記哺乳動物に投与する段階を含む前記方法。
【請求項15】
HIFプロリルヒドロキシラーゼにより媒介される病態の治療用医薬の製造における請求項1の化合物又はその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の使用。
【請求項16】
1−ビフェニル−4−イル−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−シクロプロピルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−{[1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチル}−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
{2−[(2−オキソ−1−キノリン−3−イル−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]−1H−イミダゾール−1−イル}酢酸メチル;
6−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]−2−ナフチルアセテート;
6−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]−2−ナフトエ酸メチル;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[7−(トリフルオロメチル)キノリン−3−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−ナフチル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4−ブロモフェニル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
6−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]ナフタレン−2,3−ジカルボニトリル;
1−(2−メチルビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(1H−ピロール−1−イル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4’−tert−ブチルビフェニル−4−イル )−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[2−(トリフルオロメチル)キノリン−6−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[3−(トリフルオロメチル)イソキノリン−7−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[3−(トリフルオロメチル)キノリン−7−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[2−(トリフルオロメチル)キノキサリン−6−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[2−(トリフルオロメチル)キナゾリン−6−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−6−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(1H−インドール−5−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(3−クロロシンノリン−7−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(4−ピリジン−3−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
4’−[1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1(2H)−イル]ビフェニル−3−カルボニトリル;
1−ビフェニル−3−イル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−メチル−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(3,4−ジメチルフェニル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−キノリン−6−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−イソキノリン−6−イル−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(4−フェノキシフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(7−メトキシキノリン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(7−クロロキノリン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−[6−(1H−ピロール−1−イル)ピリジン−3−イル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−[6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル]−1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−(1−ナフチル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−5−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
{2−[(2−オキソ−1−キノリン−3−イル−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]−1H−イミダゾール−1−イル}酢酸;
1−ビフェニル−4−イル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−5−カルボニトリル;
1’−[(3,5−ジメチルピリジン−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1−キノリン−3−イルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−1’−{[3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(4−ピリジン−2−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(3’−フルオロビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸;
1−(4’−メチルビフェニル−4−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}ニコチン酸;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(2−チエニル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(3−チエニル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(9H−フルオレン−2−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(9−オキソ−9H−フルオレン−2−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
2−[(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ニコチンアミド;
2−(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)プロパン酸;
3−(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)プロパン酸;
2−(2−{[2−オキソ−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]メチル}−1H−イミダゾール−1−イル)アセトアミド;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(5−フェニル−2−チエニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−(2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]−1−[4−(3−メチルピリジン−4−イル)フェニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−[4−(3−メチルピリジン−4−イル)シクロヘキシル]−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−4−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−7−ブロモ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−フルオロ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−メチル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−4−メチル−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−6−シアノ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
1−ビフェニル−4−イル−4−シアノ−1’−[(3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン;
(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)酢酸;
1−ビフェニル−4−イル−1’−(カルボキシメチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−カルボン酸;
{2−[(1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)メチル]ピリジン−3−イル}酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸メチル;
1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−カルボン酸;
1−ビフェニル−4−イル−1’−(カルボキシメチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−カルボン酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−2’−(ピリジン−2−イルカルボニル)−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル]酢酸;
{1−ビフェニル−4−イル−2’−[ヒドロキシ(ピリジン−2−イル)メチル]−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル}酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン)−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)酢酸;
2−[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
2−[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
2−[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル]−2−ヒドロキシ−N−イソプロピルアセトアミド;
N−[[1−ビフェニル−4−イル−2−オキソ−1’−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2’−イル](ヒドロキシ)アセチル]グリシン
から選択される請求項1の化合物及びその医薬的に許容可能な塩及び溶媒和物。

【公表番号】特表2010−527366(P2010−527366A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508518(P2010−508518)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/063365
【国際公開番号】WO2008/144266
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】