説明

スピロシクロプロピルアミド及び酸並びに治療へのそれらの適用

本発明は、てんかん、双極性障害、精神疾患、偏頭痛、疼痛、又は運動疾患を治療し、神経を保護するための式(I)の化合物の使用に関する。
【化37】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピロシクロプロピルアミド及び酸、てんかん、双極性疾患、精神疾患、偏頭痛、疼痛、運動疾患を治療するためのこれらの化合物の使用、神経を保護するためのこれらの化合物の使用、並びにこれらの化合物の調製に関する。
【背景技術】
【0002】
てんかんは、脳内の異常な放電に起因する自発的な反復性発作を特徴とする一般的な神経疾患である。てんかんは、世界の人口のおよそ1%が罹患している健康障害である(Loscher,W., Current status and future directions in the pharmacotherapy of epilepsy,Trends Pharmacol. Sci., 2002,23(3),113− 118)。てんかん発作は、大きく、部分発作と全身発作という2つのグループに分けられる。部分(限局性又は局所性)発作が脳の1又は複数の局所部分から生じるのに対して、全身発作は脳の両半球から同時に発生する。40を超える、異なるてんかんが同定されており、発作の種類、病因、発症年齢、重篤度、EEGの特徴など様々な因子によって特徴付けられている(Commision on Classification and Terminology of the International League Against Epilepsy,Proposal for revised classification of epilepsies and epileptic syndromes,Epilepsia,1989,30(4),389−399)。てんかん性疾患には、抗てんかん薬や抗痙攣薬(AED)治療に対して即座に応答する軽度で良性の症状から、反復性発作がなお薬物治療では解決できず、ときには生命にかかわる重篤な消耗性の症状に至るまで、幅広い重篤度のものが包含される。
【0003】
現在では、多数の薬物をてんかんの対症療法に使用できる。これらには、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、及びバルプロエートなどの、「第一世代」AEDが含まれる。ラモトリジン、トピラメート、ビガバトリン、フェルバメート、オクスカルバゼピン、チアガビン、ガバペンチン、ゾニサミド、及びレベチラセタムなどの新しいAED、すなわち「第二世代」の薬物が幾つか、ここ15年の間、市場に出回ってきた(Perucca,E., Clinical pharmacology and therapeutic use of the new antiepileptic drugs,Fundamental & Clinical Pharmacology,2001,15,405−417)。これらより新しいAEDには利点もあるが、効力及び安全性の面で著しい問題が残存している(Schmidt,D., The clinical impact of new antiepileptic drugs after a decade of use in epilepsy,Epilepsy Res., 2002,50(1−2),21−32; Asconape,J. J., Some common issues in the use of antiepileptic drugs,Seminars in Neurology,2002,22(1),27−39; and Wallace,S. J., Newer antiepileptic drugs: advantages and disadvantages,Brain & Development,2001,23,277−283)。例えば、およそ1/3のてんかん患者が発作を起こし続ける(Loscher,W. and Schmidt,D., New horizons in the development of antiepileptic drugs,Epilepsy Res., 2002 50(1−2),3−16)。このため、安全性と有効性が改善された新しいAEDに対する未だ実現されていない緊要なニーズが存在している。
【0004】
多くのAEDの作用機序は十分に性質決定されているわけではなく、そのうち幾つかは作用機序が全く不明である。しかし、AEDは、CNS内の阻害性の機構と興奮性の機構との釣り合いを上手く取ることによって、最終的に、発作を抑えることができる。細胞レベルでは、この抗発作効果は、概ね大きく3つのカテゴリーに分けられる複数の機序によってもたらされるようである。すなわち、電位開口型イオンチャンネル(ナトリウム、カルシウム、及びカリウム)のモジュレーション、γ−アミノ酪酸(GABA)によって媒介される阻害的な神経伝達の間接的又は直接的な増強、及び興奮性の(特に、グルタミン酸によって媒介される)神経伝達の阻害である(Kwan,P., Sills,G., Brodie,M.J., The mechanisms of action of commonly used antiepileptic drugs,Pharmacology & Therapeutics,2001,90,21−34; Soderpalm,B., Anticonvulsants: aspects of their mechanisms of action,Eur. J. Pain,2002,6(Suppl A),3−9)。多くのAEDは、複数の機序を介して作用を発揮する。さらに、性質がよく分からない、これら以外の多くの機序も作用の発現に関わっており、これらの薬物の生物活性に寄与している可能性がある。
【0005】
当初AEDとして開発された薬物の中には、双極性障害、偏頭痛、神経障害性疼痛、運動疾患などを含む、数多くの一般的な神経疾患及び精神疾患において有益な効果を発揮する(Beghi,E., The use of anticonvulsants in neurological conditions other than epilepsy,CNS Drugs,1999,11(1),61−82)。精神疾患におけるAEDの使用範囲は、拡大の一途を辿っている。現在、患者の1/3は、てんかん以外の多様なCNS疾患の治療のためにAEDを服用していると報告されている(Lopes da Silva,F., Post,R.M., Evaluation and prediction of effects of antiepileptic drugs in a variety of other CNS disorders,Epilepsy Research,2002,50(1−2),191−193)。AEDの臨床的な用途の多様性が増大していることに鑑みれば、広スペクトルの抗てんかん活性を示す新しい化学物質が、様々な神経疾患や精神疾患の治療に対しても有益な効果を示すものと思われる。
【0006】
躁状態から鬱状態へと分裂的な気分の変動を示すことを特徴とする慢性の循環性疾患である、双極性障害の様々な側面を治療するために、複数のAEDが臨床的に使用されている。双極性障害は、米国の人口の1%超が罹患している慢性疾患である。カルバマゼピンは、双極性障害を治療するために使用された最初のAEDであった(Brambilla,P., Barale,F., Soares, J.C., Perspectives on the use of anticonvulsants in the treatment of bipolar disorder, International Journal of Neuropsychopharmacology,2001,4,421−446)。さらに最近になって、バルプロエートが出現し、今では、双極性疾患、特に本疾患に伴う躁状態のエピソードを有する患者に対する第一選択治療として、リチウムと同等に使用されている(Angel,I. and Horovitz,T., Bipolar disorder and valproic acid,Current Opinion in Central & Peripheral Nervous System Investigational Drugs(1999),1(4),466−469; Bowden,C.L., Brugger,A.M., Swann,A.C., Calabrese,J.R., Janicak,P.G., Petty,F., Dilsaver,S.C., Davis,J.M., Rush,A.J., Small,J.G., Garza−Trevino,E.S., Risch S.C., Goodnick,P.J., Morris,D.D., Efficacy of divalproex vs lithium and placebo in the treatment of mania. The Depakote Mania Study Group,JAMA,1994,271(12),918−24)。ラモトリジンは、双極性うつ病の治療において有益な効果を示している(Muzina,D. J., El−Sayegh,S., Calabrese,J.R., Antiepileptic drugs in psychiatry−focus on randomized controlled trial,Epilepsy Research,2002,50(1−2),195−202; Calabrese,J.R., Shelton,M.D., Rapport,D.J., Kimmel,S.E., Bipolar disorders and the effectiveness of novel anticonvulsants,J. Clin. Psychiatry,2002,63(suppl 3),5−9)。
【0007】
双極性障害に加えて、数多くの神経精神症候群及び疾患をAEDで治療できる可能性がある(Bialer,M., Johannessen,S.I., Kupferberg,H.J., Levy,R.H., Loiseau,P., Perucca,E., Progress report on new antiepileptic drugs: a summary of the sixth eilat conference(EILAT VI),Epilepsy Res. 2002,51,31−71; Fountain,N.B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999,Birkhauser Verlag,Boston)。このような精神疾患には、不安及びパニック障害、心的外傷後ストレス症候群、統合失調症、間欠的な抑制不全(episodic dyscontrol)、薬物乱用関連疾患、衝動調節障害、様々な精神疾患及び痴呆を伴う全身性の興奮(general agitation)、並びに自閉症を伴う行動疾患が含まれる。
【0008】
偏頭痛は、頭部の痛み(通常は、片側性)、悪心、嘔吐、光恐怖症、音声恐怖症、めまい、全身の脱力感を特徴とする、周期的に発生する血管性頭痛と定義されている。偏頭痛には、間欠的な身体障害及び苦痛並びに長期的な身体障害及び苦痛が伴う。偏頭痛は血管性頭痛の最も一般的なタイプで、世界の人口の15%が罹患している(Krymchantowski,A.V., Bigal,M.E., Moreira,P.E., New and emerging prophylactic agents for migraine,CNS Drugs,2002,16(9),611−634)。バルプロエート、ラモトリジン、ガバペンチン、及びトピラメートを含む、複数のAEDが偏頭痛の抑制に有効であることが示されている(Wheeler,S.D., Antiepileptic drug therapy in migraine headache, Current Treatment Options in Neurology,2002,4,383−394;Krymchantowski, A.V., Bigal,M.E., Moreira,P.E., New and emerging prophylactic agents for migraine,CNS Drugs,2002,16(9),611−634)。多くのAEDは、細胞の過剰興奮を和らげ、偏頭痛の病態生理において役割を果たしている可能性がある因子である、GABA作動性の阻害と興奮性アミノ酸媒介性の神経興奮との釣り合いを取ることによって作用する。
【0009】
疼痛(pain)は、一般的な病状であり、患者が医師に訴える頻度が高い病気である。疼痛は、一般に、期間(急性vs.慢性)、強度(軽度、中度、重度)、痛みの種類(侵害性vs.神経障害性)によって分類される。神経障害性疼痛(neuropathic pain)には、様々な病因の多岐にわたる疼痛症候群が含まれ、神経系の損傷領域における神経の興奮性の亢進を特徴とする。糖尿病性の神経障害、癌による神経障害、及びHIV痛が、最も診断数の多い神経障害性疼痛の種類である。三叉神経痛、ヘルペス後の神経痛、外傷性神経痛、幻肢、及び正体が不明の又は原因がはっきりしない他の多数の有痛性疾患など、幅広いその他の疾患に罹患する多数の患者も、神経障害性疼痛に苦しんでいる。一般に、患者は、従来の疼痛治療のアプローチでは十分に回復せず、効力、忍容性、及び安全性が向上した新しい薬物が必要とされている。
【0010】
カルバマゼピンは、神経障害性疼痛についての対照臨床試験で調査された最初のAEDであり、その結果、三叉神経痛、ヘルペス後の神経痛、及び糖尿病性神経障害における発作(paroxysmal attack)の治療に使用できることが裏付けられている(Jensen,T. S., Anticonvulsants in neuropathic pain: rationale and clinical evidence,Eur. J. Pain,2002,6(suppl A),61−68)。対照臨床試験で調べられたAEDのうち、ガバペンチンは、ヘルペス後の神経痛及び有痛性糖尿病性神経障害の治療において鎮痛効果を有することが明瞭に実証された(Tremont−Lukats,I.W., Megeff,C., Backonja,M.−M., Anticonvulsants for neuropathic pain syndromes: mechanisms of action and place in therapy,Drugs,60(5),1029−1052)。ラモトリジンは、他の治療が奏功しない三叉神経痛患者の痛みを緩和する効果があることが実証されている(Backonja,M.−M., Anticonvulsants(antineuropathics)for neuropathic pain syndromes,Clin. J. Pain,2000,16,S67−S72)。プレガバリンは、ガバペンチンの後続化合物で、糖尿病性神経障害の臨床試験で有効性が示されている。さらに、多くのAEDが、様々な疼痛状態に関連する動物モデルにおいて、抗侵害活性、抗異痛活性、又は抗痛覚過敏活性を示す。従って、新しいAEDには、疼痛に苦しむ患者に役立つ可能性がある。
【0011】
AEDは、様々な運動疾患を治療するためにも、臨床的に使用されており(Magnus,L., Nonepileptic uses of gabapentin,Epilepsia,1999,40(suppl 6),S66−S72;Fountain,N.B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999, Birkhauser Verlag,Boston;Cutter,N., Scott,D.D., Johnson,J.C., Whiteneck,G., Gabapentin effect on spacticity in multiple sclerosis,a placebo−controlled,randomized trial,2000,81,164−169),運動疾患の動物モデルにおいてプラスの効果が示された(Loscher W., Richter,A., Piracetam and levetiracetam,two pyrrolidone derivatives,exert antidystonic activity in a hamster model of paroxysmal dystonia,Eur. J. Pharmacol., 2000,391,251−254)。運動疾患には、下肢静止不能症候群、本態性振戦、後天性眼振、無酸素後のミオクロヌス、脊髄性ミオクロヌス、痙縮、舞踏病、及びジストニアが含まれる。
【0012】
多くのAEDが、様々な虚血モデルにおいて神経保護活性を有する証拠が幾つか実証されている(Pitkanen,A., Efficacy of current antiepileptics to prevent neurodegeneration in epilepsy models,Epilepsy Research,2002,50,141−160)。これらの神経保護効果は、脳卒中(stroke)の治療、心停止からの回復後の脳損傷の軽減、てんかん発症の抑制にAEDを使用できる可能性があることを示唆している。
【0013】
本発明は、抗痙攣薬であり、従って、てんかん、双極性障害、精神疾患、偏頭痛、疼痛、運動疾患などの様々な適応症を治療するために使用することができ、神経保護を与えることができる化合物に関する。
【0014】
(発明の要旨)
その基本的な実施形態において、本発明は、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるそのプロドラッグの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物、特にヒトのてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0015】
【化5】

(式中、
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、OR又はNRであり;
は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、又は複素環アルキルであり;
およびRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、若しくは、
【0016】
【化6】

であり、又は、
およびRは、両者で、それらが結合している窒素原子とともに複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり、
nは、1ないし6の整数である。)。
【0017】
(発明の詳細な説明)
本明細書に引用されているすべての特許、特許出願、及び参考文献は、その全体を参考文献として本明細書に援用する。
【0018】
その基本的な実施形態において、本発明は、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるそのプロドラッグの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物、特にヒトのてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0019】
【化7】

(式中、
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、OR又はNRであり;
は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、又は複素環アルキルであり;
およびRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、若しくは、
【0020】
【化8】

であり、又は、
およびRは、両者で、それらが結合している窒素原子とともに複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり、
nは、1ないし6の整数である。)。
【0021】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり;RがORであり;R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0022】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり、RがORであり、Rが水素であり、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0023】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;RがORであり;Rが水素であり、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0024】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;RがORであり;R、R、R、及びRが水素である、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0025】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、シクロヘプチル、シクロペンチル、又はシクロオクチルであり;該シクロアルキルは必要に応じて1又は2個のアルキル基で置換されてもよく;RがORであり;Rが水素であり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0026】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり;RがORであり;R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0027】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルがビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル又はデカヒドロ−2−ナフタレニルであり;該ビシクロアルキルは必要に応じて1又は2個のアルキル基で置換されており;RがORであり;Rが水素であり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0028】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり;RがNRであり;R、R、R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0029】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり;RがNRであり;Rが水素であり;Rがアルキルであり、好ましいアルキルはメチルであり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0030】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2又は3個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rが水素であり;Rがアルキルであり、好ましいアルキルはメチルであり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0031】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rが水素であり;Rがアルキルであり、好ましいアルキルはメチルであり;R、R、及びRが水素である、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0032】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rが水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(I)に定義されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0033】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、R、R、R、及びRが水素である、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0034】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rが2−アミノ−2−オキソエチルであり;R、R、R、及びRが水素である、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0035】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rがカルボキシアルキルであり;Rが水素であり;R、R、及びRが式(I)に記載されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0036】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシル;RがNRであり;Rがヒドロキシアルキルであり;Rが水素であり;R、R、及びRが式(I)に記載されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0037】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがシクロヘキシルであり;RがNRであり;Rがヒドロキシアルキルであり、該ヒドロキシアルキルが2−ヒドロキシプロピルであり;R、R、R、及びRが水素である、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0038】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、シクロヘプチル、シクロペンチル、又はシクロオクチルであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがNRであり;Rが水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(I)に記載されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0039】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり;RがNRであり;R、R、R、R及びRが式(I)に記載されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0040】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルがビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル又はデカヒドロ−2−ナフタレニルであり、該ビシクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;RがNRであり;Rが水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(I)に記載されているとおりである、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、偏頭痛、又は双極性疾患を治療する方法に関する。
【0041】
別の実施形態において、本発明は、(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物のてんかん、双極性障害、又は偏頭痛を治療する方法に関する。
【0042】
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の精神疾患、疼痛、又は運動疾患を治療する方法に関する。
【0043】
別の実施形態において、本発明は、(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の精神疾患、疼痛、又は運動疾患を治療する方法に関する。
【0044】
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の神経を保護する方法に関する。
【0045】
別の実施形態において、本発明は、(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の神経を保護する方法に関する。
【0046】
代表的な式(I)の化合物には、以下のものが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1R)−N−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
(1S)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(lR)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
(1R)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸;
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
(1R,5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
(lR,5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
(1R,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸;
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボン酸;
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.6]ノナン−1−カルボキサミド;
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
オクタヒドロ−l’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボン酸;
オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−l’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−3−オキソプロピル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
スピロ[2.7]デカン−1−カルボン酸;
スピロ[2.7]デカン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.7]デカン−1−カルボキサミド;
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
[(スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル)アミノ]酢酸;
{[(1S)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸;
{[(lR)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸;
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
(1R)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1R)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(lR)−N−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;及び
(1S)−N−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
又は薬学的に許容されるそれらのプロドラッグ。
【0048】
好ましい式(I)の化合物には、以下のものが含まれる。
【0049】
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;及び
(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド、又は薬学的に許容されるそれらのプロドラッグ。
【0050】
別の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物、
【0051】
【化9】

又は薬学的に許容されるそのプロドラッグ
(式中、
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり、該シクロアルキル及びビシクロアルキルは必要に応じて1、2、3又は4個のアルキル基で置換されており;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、アルケニル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、又は(NR)カルボニルアルキルであり;
は、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、若しくは(NR)カルボニルアルキル、若しくは、
【0052】
【化10】

であり;又は、
およびRは、両者で、それらが結合している窒素原子とともに複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり、
nは、1ないし6の整数である。)に関する。
【0053】
別の実施形態において、本発明は、Aが1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロアルキルであり;R、R、R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0054】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;Rがアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0055】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rがアルキルであり、好ましいアルキル基がメチルであり;R、R、R、R、R、及びRが水素である、式(II)の化合物に関する。
【0056】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロへキシルであり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0057】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0058】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、R、R、R、及びRが水素である、式(II)の化合物に関する。
【0059】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rが(NR)カルボニルアルキルであり、該(NR)カルボニルアルキルが2−アミノ−2−オキソエチルであり;R、R、R、R、R、及びRが水素である、式(II)の化合物に関する。
【0060】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;Rがカルボキシアルキル又はヒドロキシアルキルであり;Rが水素;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0061】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rがカルボキシアルキル又はヒドロキシアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0062】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rがカルボキシアルキル又はヒドロキシアルキルであり;R、R、R、R、R、及びRが水素である、式(II)の化合物に関する。
【0063】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rがヒドロキシアルキルであり;R、R、R、R、R、及びRが水素である、式(II)の化合物に関する。
【0064】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはシクロヘキシルであり;Rがヒドロキシアルキルであり、該ヒドロキシアルキルが2−ヒドロキシプロピルであり;R、R、R、R、R、及びRが水素である、式(II)の化合物に関する。
【0065】
別の実施形態において、本発明は、Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、シクロヘプチル、シクロペンチル、又はシクロオクチルであり、該シクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである式(II)の化合物に関する。
【0066】
別の実施形態において、本発明は、Aが1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたビシクロアルキルであり;R、R、R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0067】
別の実施形態において、本発明は、Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルはビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル又はデカヒドロ−2−ナフタレニルであり、該ビシクロアルキルが1又は2個のアルキル基で必要に応じて置換されており;Rが(NR)カルボニルアルキルであり;R、R、及びRが水素であり;R、R、及びRが式(II)に定義されているとおりである、式(II)の化合物に関する。
【0068】
(用語の定義)
本明細書及び添付の特許請求の範囲を通じて使用される以下の用語は、以下の意味を有する。
【0069】
本明細書において使用される「アルケニル」という用語は、2ないし10個の炭素原子を含有し且つ2個の水素を除去することによって形成された少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素を意味する。アルケニルの代表的な例には、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、2−メチル−1−ヘプテニル、及び3−デセニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0070】
本明細書において使用される「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキル基を意味する。アルコキシの代表的な例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、及びヘキシルオキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0071】
本明細書において使用される「アルコキシアルコキシ」という用語は、本明細書において定義されるところの別のアルコキシ基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシアルコキシの代表的な例には、tert−ブトキシメトキシ、2−エトキシエトキシ、2−メトキシエトキシ、及びメトキシメトキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
本明細書において使用される「アルコキシアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシアルキルの代表的な例には、tert−ブトキシメチル、2−エトキシエチル、2−メトキシエチル、及びメトキシメチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0073】
本明細書において使用される「アルコキシカルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシカルボニルの代表的な例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、及びtert−ブトキシカルボニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0074】
本明細書において使用される「アルコキシカルボニルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシカルボニル基を意味する。アルコキシカルボニルアルキルの代表的な例には、3−メトキシカルボニルプロピル、4−エトキシカルボニルブチル、及び2−tert−ブトキシカルボニルエチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0075】
本明細書において使用される「アルコキシスルホニル」という用語は、本明細書において定義されるところのスルホニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を意味する。アルコキシスルホニルの代表的な例には、メトキシスルホニル、エトキシスルホニル及びプロポキシスルホニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0076】
本明細書において使用される「アルキル」という用語は、1ないし10個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素を意味する。アルキルの代表的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、及びn−デシルが含まれるが、これらに限定されるものでない。
【0077】
本明細書において使用される「アルキルカルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるアルキル基を意味する。アルキルカルボニルの代表的な例には、アセチル、1−オキソプロピル、2,2−ジメチル−1−オキソプロピル、1−オキソブチル、及び1−オキソペンチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0078】
本明細書において使用される「アルキルカルボニルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキルカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルアルキルの代表的な例には、2−オキソプロピル、3,3−ジメチル−2−オキソプロピル、3−オキソブチル、及び3−オキソペンチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0079】
本明細書において使用される「アルキルカルボニルオキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキルカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルオキシの代表的な例には、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、及びtert−ブチルカルボニルオキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0080】
「アルキレン」という用語は、1ないし10個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖炭化水素から誘導された二価の基を意味する。代表的なアルキレン基には、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−及び−CHCH(CH)CH−が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0081】
本明細書において使用される「アルキルスルホニル」という用語は、本明細書において定義されるところのスルホニル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキル基を意味する。アルキルスルホニル基の代表的な例には、メチルスルホニル及びエチルスルホニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0082】
本明細書において使用される「アルキルチオ」という用語は、硫黄原子を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキル基を意味する。アルキルチオの代表的な例には、メチルチオ、エチルチオ、tert−ブチルチオ、及びヘキシルチオが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0083】
本明細書において使用される「アルキルチオアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアルキルチオ基を意味する。アルキルチオアルキルの代表的な例には、メチルチオメチル及び2−(エチルチオ)エチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0084】
本明細書において使用される「アルキニル」という用語は、2ないし10個の炭素原子を含有し且つ少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素基を意味する。アルキニルの代表的な例には、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、3−ブチニル,2−ペンチニル、及び1−ブチニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
本明細書において使用される「アリール」という用語は、縮合環の1以上が芳香族である、単環式の環系、又は二環式若しくは三環式縮合環系を意味する。アリールの代表的な例には、アントラセニル、アズレニル、フルオレニル、2,3−ジヒドロインデニル、インデニル、ナフチル、フェニル、及びテトラヒドロナフチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0086】
本発明のアリール基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシスルホニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、エチレンジオキシ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メチレンジオキシ、ニトロ,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から独立に選択される1,2、又は3個の置換基で必要に応じて置換される。
【0087】
本明細書で使用される「アリールアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのアリール基を意味する。アリールアルキルの代表的な例には、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、及び2−ナフト−2−イルエチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0088】
本明細書で使用される「ビシクロアルキル」という用語は、単環式の環系として定義されるところの別のシクロアルキル基に縮合した、単環式の環系として定義されるところのシクロアルキル基を意味する。ビシクロアルキルの代表的な例には、ビシクロ[2.2.0]シクロヘキサン、ビシクロ[3.2.0]ヘプタン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、デカヒドロナフタレニル、オクタヒドロ−lH−インデニル、及びオクタヒドロペンタレニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0089】
本発明のビシクロアルキル基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、シアノ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から選択される1、2、3又は4個の置換基により、必要に応じて置換される。
【0090】
本明細書において使用される「カルボニル」という用語は、−C(O)−基を意味する。
【0091】
本明細書において使用される「カルボキシ」という用語は、−COH基を意味する。
【0092】
本明細書において使用される「カルボキシアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのカルボキシ基を意味する。カルボキシアルキルの代表的な例には、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、及び3−カルボキシプロピルが含まれるが、これらに限定されない。
【0093】
本明細書において使用される「シアノ」という用語は、−CN基を意味する。
【0094】
本明細書において使用される「シアノアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのシアノ基を意味する。シアノアルキルの代表的な例には、シアノメチル、2−シアノエチル、及び3−シアノプロピルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0095】
本明細書において使用される「シクロアルキル」という用語は、単環式の環系又は架橋された単環式の環系を意味する。単環式の環系の例としては、3ないし8個の炭素原子を含有する飽和された環状炭化水素基が挙げられる。単環式の環系の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが含まれる。架橋された単環式の環系の例としては、単環式の環の隣接していない2個の炭素原子が本明細書において定義されるところのアルキレン基によって連結されている、単環式の環系が挙げられる。架橋された代表的な単環式の環系の代表的な例には、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、及びビシクロ[4.2.1]ノナンが含まれるが、これらに限定されない。
【0096】
本発明のシクロアルキル基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルチオ、アルキニル、カルボキシ、シアノ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、メルカプト,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から選択される1、2、3又は4個の置換基で必要に応じて置換される。
【0097】
本明細書で使用される「シクロアルキルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのシクロアルキル基を意味する。 代表的なシクロアルキルアルキルの例には、シクロプロピルメチル、2−シクロブチルエチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、及び4−シクロヘキシルブチルが含まれるが、これらに限定されない。
【0098】
本明細書において使用される「エチレンジオキシ」という用語は、−O(CHO−基を意味し、エチレンジオキシ基の酸素原子は5員環を形成する1個の炭素原子を介して親分子部分に結合されており、又はエチレンジオキシ基の酸素原子は6員環を形成している隣接した2個の炭素原子を介して親分子部分に付着されている。
【0099】
本明細書において使用される「ホルミル」という用語は、−C(O)H基を意味する。
【0100】
本明細書において使用される「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、−Cl、−Br、−I又は−Fを意味する。
【0101】
本明細書で使用される「ハロアルコキシ」という用語は、本明細書において定義されるところのアルコキシ基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの少なくとも1つのハロゲンを意味する。ハロアルコキシの代表的な例には、クロロメトキシ、2−フルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、及びペンタフルオロエトキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0102】
本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの少なくとも1つのハロゲンを意味する。ハロアルキルの代表的な例には、クロロメチル、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、及び2−クロロ−3−フルオロペンチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0103】
本明細書において使用される「複素環」又は「複素環式」という用語は、単環式、二環式又は三環式の環系を意味する。単環式の環系の例としては、酸素、窒素及び硫黄からなる群から独立に選択される複素原子を含有する任意の三員環若しくは四員環;又は窒素、酸素、及び硫黄からなる群から独立に選択される1、2又は3個の複素原子を含有する五員環、六員環若しくは七員環が挙げられる。前記五員環はゼロないし2個の二重結合を有し、前記六員環及び七員環はゼロないし3個の二重結合を有する。単環式の環系の代表的な例としては、アゼチジニル、アゼパニル、アジリジニル、ジアゼピニル、1,3−ジオキソラニル、ジオキサニル、ジチアニル、フリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラジニル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリニル、チアジアゾリジニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、チエニル、チオモルホリニル、1、l−ジオキシドチオモルホリニル(チオモルフィンスルホン)、チオピラニル、トリアジニル、トリアゾリル、及びトリチアニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。二環式の環系の例としては、本明細書で定義されるところのアリール基、本明細書で定義されるところのシクロアルキル基、又は別の単環式の環系に縮合された任意の上記単環式の環系が挙げられる。二環式の環系の代表的な例には、例えば、ベンズイミダゾリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリル、2,3−ジヒドロインドリル、インドリジニル、ナフチリジニル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、フタラジニル、ピラノピリジニル、キノリニル、キノリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、及びチオピラノピリジニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。三環式の環系の例としては、本明細書で定義されるところのアリール基、本明細書で定義されるところのシクロアルキル基、又は単環式の環系に縮合された任意の上記二環式の環系が挙げられる。三環式の環系の代表的な例には、アクリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、ジベンゾ[b、d]フラニル、ジベンゾ[b,d]チエニル、ナフト[2,3−b]フラン、ナフト[2,3−b]チエニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、チアンスレニル、チオキサンテニル及びキサンテニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0104】
本発明の複素環は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシスルホニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アルキニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、シアノアルキル、エチレンジオキシ、ホルミル、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、メチレンジオキシ、ニトロ、オキソ,−NR、及び(NR)カルボニルからなる群から独立に選択される1、2、又は3個の置換基で必要に応じて置換される。
【0105】
本明細書で使用される「複素環アルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの複素環を意味する。複素環アルキルの代表的な例には、ピリジン−3−イルメチル及び2−ピリミジン−2−イルプロピルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0106】
本明細書において使用される「ヒドロキシ」という用語は、−OH基を意味する。
【0107】
本明細書において使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところの少なくとも1つのヒドロキシ基を意味する。ヒドロキシアルキルの代表的な例には、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシペンチル、及び2−エチル−4−ヒドロキシヘプチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0108】
本明細書において使用される「メルカプト」という用語は、−SH基を意味する。
【0109】
本明細書において使用される「メルカプトアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付着された、本明細書において定義されるところのメルカプト基を意味する。
【0110】
メルカプトアルキルの代表的な例には、2−メルカプトエチル及び3−メルカプトプロピルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0111】
本明細書において使用される「メチレンジオキシ」という用語は、−OCHO−基を意味し、メチレンジオキシの酸素原子は2個の隣接する炭素原子を介して親分子部分に付着されている。
【0112】
本明細書において使用される「ニトロ」という用語は、−NO基を意味する。
【0113】
本明細書において使用される「−NR」という用語は、窒素原子を介して親分子部分に付加された2個の基、RとRを意味する。RとRは、各々独立に、水素、アルケニル、アルコキシカルボニル、アルコキシスルホニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキニル、及びホルミルからなる群から選択される。−NRの代表的な例には、アミノ、アセチルアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、エチルメチルアミノ、ベンジルアミノ、メトキシスルホニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、及びtert−ブトキシカルボニルアミノが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0114】
本明細書において使用される「(NR)カルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されるところの−NR基を意味する。(NR)カルボニルの代表的な例には、アミノカルボニル、(メチルアミノ)カルボニル、(ジメチルアミノ)カルボニル及び(エチルメチルアミノ)カルボニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0115】
本明細書において使用される「(NR)アルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されるところの−NR基を意味する。(NR)アルキルの代表的な例には、2−アミノエチル、2−(ジメチルアミノ)エチル、及び3−アミノプロピルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0116】
本明細書において使用される「(NR)カルボニル」という用語は、本明細書において定義されるところのカルボニル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されるところの−NR基を意味する。(NR)カルボニルの代表的な例には、アミノカルボニル、(メチルアミノ)カルボニル、(ジメチルアミノ)カルボニル、及び(エチルメチルアミノ)カルボニルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0117】
本明細書において使用される「(NR)カルボニルアルキル」という用語は、本明細書において定義されるところのアルキル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されるところの(NR)カルボニル基を意味する。(NR)カルボニルアルキルの代表的な例には、2−アミノ−2−オキソエチル、2−メチルアミノ−2−オキソエチル、及び2−ジメチルアミノ−2−オキソエチルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0118】
本明細書において使用される「オキソ」という用語は、=O部分を意味する。
【0119】
本明細書において使用される「スルホニル」という用語は、−SO−基を意味する。
【0120】
本発明の化合物は、ACD/ChemSketch version 5.0(Advanced Chemistry Development,Inc., Toronto,ON,Canadaにより開発)によって命名されるか、又はACD命名法に従って命名した。
【0121】
本発明の化合物は、不斉中心又はキラル中心が存在する立体異性体として存在することができる。立体異性体は、キラル炭素原子周囲の置換基の立体配置に応じて、「R」又は「S」で表記される。本明細書で使用される「R」と「S」という用語は、「IUPAC 1974 Recommendations for Section E,Fundamental Stereochemistry,Pure Appl. Chem., (1976),45: 13−30」に定義されている立体配置である。本発明は、様々な立体異性体及びそれらの混合物を想定しており、これらは本発明の範囲に明確に属する。立体異性体には、鏡像異性体、ジアステレオマー、及び鏡像異性体又はジアステレオマーの混合物が含まれる。本発明の化合物の各立体異性体は、不斉中心又はキラル中心を含有する市販の出発物質から合成によって調製することができ、又はラセミ混合物を調製してから分割する(当業者に周知の技術である)ことによって調製することができる。これらの分割法の例としては、(1)キラル補助物(chiral auxiliary)に鏡像異性体の混合物を付着させ、生じたジアステレオマーの混合物を再結晶又はクロマトグラフィーによって分離し、前記補助物からの光学的に純粋な生成物を解離すること、(2)キラルクロマトグラフィーカラム上で光学鏡像異性体の混合物を直接分離すること、又は(3)ジアステレオマー塩を形成させた後に、ジアステレオマー塩のうちの1つの選択的に再結晶させることが挙げられる。
【0122】
略号
以下のスキーム及び実施例の記載の中で使用されている略号は、DMSO−ジメチルスルホキシド、TEA−トリエタノールアミンである。
【0123】
本発明の化合物の調製
本発明の化合物は、様々な合成経路によって調製することができる。代表的な手順が、スキーム1及び2に示されている。
【0124】
【化11】

一般式(8)及び(10)のスピロ環(式中、A、R、R、R、R、及びRは、式(I)に定義されているとおりである。)は、スキーム1に記載されているように調製することができる。購入された又は当業者に公知の手法を用いて調製された一般式(1)のアルコールは、Swern条件下(塩化オキサリル/DMSO/TEA)で酸化することができ、あるいは、ピリジニウムクロロクロメート、ピリジニウムジクロメート、MnOなどの酸化剤、又はメタ−クロロペルオキシ安息香酸などの過酸で処理して、一般式(2)のケトンを与えることができる。一般式(2)のケトンは、一般式(3)のリンイレン又はリンイリドで処理して、一般式(4)のアルケンを与えることができる。一般式(4)のアルケンは、ジアゾ酢酸エチル及び銅粉末で処理して、一般式(5)のスピロ環状化合物を与えることができる。一般式(5)のエステルは、鹸化して一般式(6)の酸を与えることができる。一般式(6)の酸は、塩化チオニル及び一般式(7)のアルコールで処理して、一般式(8)のエステルを与えることができる。一般式(6)の酸は、一般式(9)のアミン、及び1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)カップリング試薬、1,1’−チオカルボニルジイミダゾール、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド塩酸塩、又は塩化チオニルなどのカップリング試薬で処理して、一般式(10)のアミドを与えることができる。
【0125】
【化12】

一般式(15)及び(16)のスピロ環は、(式中、A、RB、RC、R、R、及びRは、式(I)に定義されているとおりであり、Rは本明細書において定義されているアルキルである。)は、スキーム2に記載されているように調製することができる。スキーム1に記載されているように調製された一般式(5)のスピロ環は、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、又は水素化ナトリウムなどの塩基、及びTHF又はDMFなどの溶媒中のヨードメタン又はヨードエタンなどの一般式(12)のハロゲン化アルキルで処理して、一般式(13)のエステルを与えることができる。一般式(13)のエステルは、スキーム1に記載されているように処理して、一般式(15)及び(16)のスピロ環を与えることができる。
【実施例】
【0126】
(実施例1)
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
(実施例1A)
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸エチル
250mLの丸底フラスコに、メチレンシクロヘキサン(20.0g、0.21mol、Aldrichから購入)、銅粉末(2.8g)、メチルシクロヘキサン(50mL)を加え、105℃まで加熱した。温度を100−105℃に保ちながら、8時間にわたって、ジアゾ酢酸エチル(26g、0.23mol、Aldrichから購入)を滴下して添加した。添加が終了したら、この混合物をさらに2時間加熱し、室温まで冷却して、さらに12時間攪拌した。この反応混合物をろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を取得し、さらなる精製を行わずに使用した。
【0127】
(実施例1B)
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
水100mL中の実施例1Aで得られた生成物をNaOH(11.4g,0.29mol)で処理し、還流しながら8時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(2x100mL)で抽出した。濃HClを慎重に添加して水層をpH3になるように酸性化し、ジエチルエーテル(3x100mL)で抽出した。このエーテル抽出物を合わせて、減圧下で濃縮し、得られた油を真空下(120℃、60torr)で蒸留し、透明な油として表題化合物を得た。
【0128】
【化13】

【0129】
(実施例2)
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物(2.8g、18mmol)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(2.9g、18mmol)、及び酢酸エチル(20mL)を100mLのフラスコに入れた。この混合物を、室温で4時間、窒素下において攪拌した後、濃水酸化アンモニウム20mLを添加し、この混合物を18時間攪拌した。この混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、層を分離した。有機抽出物を水(3x15mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗精製物を炭素で処理し、メタノール水溶液から再結晶させて、表題化合物を白色結晶として得た(3g、収率78%)。
【0130】
【化14】

【0131】
(実施例3)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物(420g,272mol)及び1,1’−カルボニルジイミダゾール(530g、3.27mol)を、酢酸エチル(8.9Kg)中に室温で混合し、2時間攪拌した。この混合物を、水(50mL)と2−アミノアセトアミド塩酸塩(368g、3.27mol、Aldrichから購入)で処理し、65℃で10時間加熱し、室温まで冷却し、HO(4.9Kg)とヘプタン(1.35Kg)で希釈し、10℃まで冷却すると、固体が形成された。この固体をろ過によって集め、HO(440g)と酢酸エチル(350g)の混合物で洗浄した。得られた湿潤ケーキをHO(2.0Kg)でスラリーにして、ろ過し(550gのヘプタンで洗浄)、乾燥して、表題化合物を得た。
【0132】
【化15】

【0133】
(実施例4)
(1S)−N−[(lS)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物(47.8g、0.31mol)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(60.8g、0.37mol)、及び酢酸エチル500mLを1000mLのフラスコに入れた。この混合物を室温で2時間攪拌した後、(2S)−2−アミノプロパンアミド塩酸塩(46.7g,0.70 molAldrichから購入)及び水30mLをフラスコに入れた。この反応混合物を65℃で19時間加熱した。室温まで冷却した後、水500mLを前記反応フラスコに加え、4時間攪拌すると、結晶固体が形成された。この固体をろ過し、酢酸エチル100mLで濯ぎ、乾燥させて、HPLC(Zobax RX−C8カラム、5μm、4.6x250mm;検出器λ=205nm、15%のCHCN/0.03M KHPOで10分間、次いで、35%のCHCN/0.03M KHPOで15分間溶出;保持時間20.01分)によって測定したところ、97%のジアステレオマー過剰比(de;diastereomeric excess)で表題化合物が得られた。立体化学は、X線結晶によって決定した。X線データ:MW=224.30、C1220、結晶サイズ0.40x0.40x0.40mm、単純斜方晶、P2(#19)、a=6.9845(9)Å、b=8.642(1)Å、c=22.081(3)Å、V=1332.8(3)Å、Z=4、Dcalc=1.118g/cm。結晶学的データは、MoKα黒鉛モノクロメータ放射を用いて集めた(λ=0.71069Å)。構造の精密化は、2049個の観察された反射(I>3.00σ(I))のフルマトリックス最小二乗による精密化と145の可変パラメータを使用して行い、R=0.068及びRw=0.075の重み付けしない一致係数と重み付けした一致係数でまとめた。
【0134】
【化16】

【0135】
(実施例5)
(1R)−N−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例4で得られた残りの母液を乾燥するまで蒸留し、60℃まで加熱しながら残留物をメタノール/水に溶かした。この溶液を30℃まで冷却すると、結晶固体が形成された。固体をろ過によって集め、乾燥させて、93%のdeで表題化合物を得た(HPLC(Zobax RX−C8カラム、5μm、4.6x250mm;検出器λ=205nm、15%のCHCN/0.03M KHPOで10分間、次いで、35%のCHCN/0.03M KHPOで15分間;保持時間20.33分)。
【0136】
【化17】

【0137】
(実施例6)
(lS)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
実施例4で得られた生成物(25.0 0.112mol,97%ジアステレオマー過剰比)、1,4−ジオキサン(50mL)、及び4M HSO(100mL)を8時間還流した。得られた溶液をヘプタン(3x150mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を濃縮して、表題化合物(97%鏡像異性体過剰比)を得た。このカルボン酸の鏡像異性体過剰比は、Chiraldex GTAカラム(30mx0.25mm,lot 06847 Serial # G0112−15);1.0μLの注入容量、250℃の注入温度、ヘリウムキャリアガス20psi、オーブン温度160℃の等温、保持時間9.02分を使用して、炎イオン化検出器(250℃)と、スプリットモードのキャピラリー注入システム(比率30:1)を備えたHewlet−Packard 5890シリーズガスクロマトグラフ上でのキラルガスクロマトグラフィー(GC)によって決定した。
【0138】
(実施例7)
(1S)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例2に記載されている手順を使用し、実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例6で得られた生成物を用いることによって、表題化合物を調製することができる。
【0139】
(実施例8)
(1S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例3に記載されている手順を使用し、実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例6で得られた生成物を用いることによって、表題化合物を調製することができる。キラル純度は、キラルHPLC(Chiral Pak AS, 4.6x250mm;検出器λ=210nm,流速1mL/分、20% EtOH/ヘキサンで溶出、6.65分の保持時間)によって評価した。
【0140】
【化18】

【0141】
(実施例9)
(1R)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
実施例6に記載されている手順を使用し、実施例4で得られた生成物に代えて実施例5で得られた生成物を用いることによって、表題化合物を調製した。97%の鏡像異性体過剰比が、Chiraldex GTAカラム(30mx0.25mm,lot 06847 Serial # G0112−15);1.0μLの注入容量、250℃の注入温度、ヘリウムキャリアガス20psi、オーブン温度160℃等温、保持時間9.67分を使用して、炎イオン化検出器(250℃)と、スプリットモードのキャピラリー注入システム(比率30:1)を備えたHewlet−Packard 5890シリーズガスクロマトグラフ上でのキラルガスクロマトグラフィーによって測定された。
【0142】
(実施例10)
(lR)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例2に記載されている手順を使用し、実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例9で得られた生成物を用いることによって、表題化合物を調製することができる。
【0143】
(実施例11)
(lR)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例3に記載されている手順を使用し、実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例9で得られた生成物を用いることによって、表題化合物を調製した。キラル純度は、実施例8に記載されたキラルHPLC条件を用いることによって決定した。保持時間8.04分。
【0144】
【化19】

【0145】
(実施例12)
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸
(実施例12A)
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えてメチレンシクロペンタン(Aldrichから購入)を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0146】
(実施例12B)
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例12Aから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0147】
(実施例13)
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例12Bから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0148】
【化20】

【0149】
(実施例14)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例12Bから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0150】
【化21】

【0151】
(実施例15)
(lR,5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
(実施例15A)
(lR,5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて(1S,5S)−6,6−ジメチル−2−メチレンビシクロ[3.1.1]ヘプタン(Aldrichから購入)を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0152】
(実施例15B)
(lR,5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例15Aから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 212(M+NH
【0153】
(実施例16)
(1R,5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例15Bから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 194(M+H)
【0154】
(実施例17)
(1R,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例15Bから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 251(M+H)
【0155】
(実施例18)
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
(実施例18A)
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えてエチリデンシクロヘキサン(Aldrichから購入)を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0156】
(実施例18B)
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例18Aから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 186(M+NH
【0157】
(実施例19)
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例18Bから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0158】
(実施例20)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例18Bから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 225(M+H)
【0159】
(実施例21)
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
(実施例21A)
1,3−ジメチル−5−メチレンシクロヘキサン
2−デカロンに代えてAldrichから購入した3,5−ジメチルシクロヘキサノンを使用して、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0160】
(実施例21B)
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例21Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0161】
(実施例21C)
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例21Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 182(M+NH
【0162】
(実施例22)
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例21Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【0163】
(実施例23)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例21Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 239(M+H)
【0164】
(実施例24)
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
(実施例24A)
1−tert−ブチル−4−メチレンシクロヘキサン
2−デカロンに代えてAldrichから購入した4−tert−ブチルシクロヘキサノンを使用して、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0165】
(実施例24B)
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例24Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0166】
(実施例24C)
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例24Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 228(M+NH
【0167】
(実施例25)
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例24Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製することができる。
【0168】
(実施例26)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例24Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製することができる。MS m/z 228(M+NH
【0169】
(実施例27)
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸
(実施例27A)
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えてAvocadoから購入したエチレンシクロペンタンを使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0170】
(実施例27B)
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例27Aから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 154(M)
【0171】
(実施例28)
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例27Bから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 154(M+H)
(実施例29)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例27Bから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 211(M+H)
【0172】
(実施例30)
3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
(実施例30A)
3,3−ジメチルスピロビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えてAldrichから購入した2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2.2.1]ヘプタンを使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0173】
(実施例30B)
3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例30Aから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 194(M)
【0174】
(実施例31)
3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例30Bから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した
(実施例32)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例30Bから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS(APCI)m/z 251(M+H)
【0175】
(実施例33)
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
2−メチル−7−メチレンビシクロ[3.2.0]ヘプタン
2−デカロンに代えて、「Dowd,Paul;Zhang,Wei., J. Am.Chem. Soc.(1992),114,10084−5」に記載されているとおりに調製した4−メチルビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−オンを使用して、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0176】
(実施例33B)
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6.1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例33Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0177】
(実施例33C)
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例33Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS(ESI)m/z 179(M−H)
【0178】
(実施例34)
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例33Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。MS(APCI)m/z 180(M+H)
【0179】
(実施例35)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例33Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS(APCI)m/z 237(M+H)
【0180】
(実施例36)
スピロ[ビシクロ[2.2.l]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
(実施例36A)
2−メチレンビシクロ[2.2.1]ヘプタン
2−デカロンに代えてAldrichから購入したビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オンを使用して、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0181】
(実施例36B)
スピロ[ビシクロ[2.2.l]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例36Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0182】
(実施例36C)
スピロ[ビシクロ[2.2.l]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例36Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS(ESI)m/z 165(M−H)
【0183】
(実施例37)
スピロ[ビシクロ[2.2.l]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例36Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。MS(APCI)m/z 166(M+H)
【0184】
(実施例38)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[2.2.l]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例36Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS(APCI)m/z 223(M+H)
【0185】
(実施例39)
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボン酸
(実施例39A)
メチレンシクロヘプタン
2−デカロンに代えてAldrichから購入したシクロヘプタノンを使用して、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0186】
(実施例39B)
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例39Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0187】
(実施例39C)
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例39Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0188】
【化22】

【0189】
(実施例40)
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例39Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0190】
【化23】

【0191】
(実施例41)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.6]ノナン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例39Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0192】
【化24】

【0193】
(実施例42)
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
(実施例42A)
(1S,4R)−1−イソプロピル−4−メチル−2−メチレンシクロヘキサン
2−デカロンに代えてAldrichから購入した(2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノンを使用して、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0194】
(実施例42B)
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例42Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0195】
(実施例42C)
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例42Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 210(M)
【0196】
(実施例43)
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例42Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 210(M+H)
【0197】
(実施例44)
(4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例42Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 267(M+H)
【0198】
(実施例45)
オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボン酸
(実施例45A)
2−メチレンデカヒドロナフタレン
窒素下、tert−ブチルメチルエーテル(200mL)中のカリウムtert−ブトキシド(30.9g、0.276mol、Aldrichから購入)の攪拌されたスラリーに、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(98.6g、0.276mol、Aldrichから購入)を添加した。得られた黄色の混合物を45℃で1時間加熱した後、2−デカロン(40.0g、0.263mol、Aldrichから購入)を1時間にわたって滴下しながら添加した。この混合物を60℃で18時間加熱した後、室温まで冷却し、水(400mL)で反応を停止させた。有機抽出物を濃縮すると油状残留物が得られ、この残留物をペンタン(2x160mL)で希釈すると、沈殿物(トリフェニルホスフィンオキシド)が形成され、これをろ過によって除去した。ろ過物を水(100mL)で洗浄し、濃縮すると油(37.7g)が得られ、減圧蒸留(ハウスバキューム、110℃まで容器を加温)によって精製すると、HPLC及びH NMRによる分析で純粋な無色の油(32.1g、収率81.3%)として表題化合物が得られた。HPLC条件:Zorbax RX−C8カラム、5μm、4.6x250mm;0−15分の間にMeCN:0.1% HPO水溶液10:90から90:10になるグラジエント、次いで、90:10のMeCN:0.1% HPO水溶液で5分間、波長200nm、流速1.5mL/分、室温、表題化合物の保持時間:16.45分;
【0199】
【化25】

【0200】
(実施例45B)
オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例45Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0201】
(実施例45C)
オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例45Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 208(M)
【0202】
(実施例46)
オクタヒドロ−l’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例45Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。MS m/z 208(M+H)
【0203】
(実施例47)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例45Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0204】
MS m/z 265(M+H)
【0205】
(実施例48)
N−(3−アミノ−3−オキソプロピル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
2−アミノアセトアミドに代えて3−アミノプロパンアミドを使用して、実施例3に記載されているように表題化合物を調製した。
【0206】
【化26】

【0207】
(実施例49)
スピロ[2.7]デカン−1−カルボン酸
(実施例49A)
メチレンシクロオクタン
3,5−ジメチルシクロヘキサノンに代えてシクロオクタノンを使用して、実施例21に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0208】
(実施例49B)
スピロ[2.7]デカン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例49Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0209】
(実施例49C)
スピロ[2.7]デカン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例49Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0210】
(実施例50)
スピロ[2.7]デカン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例49Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0211】
(実施例51)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.7]デカン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例49Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0212】
(実施例52)
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
(実施例52A)
1,1,3,3−テトラメチル−5−メチレンシクロヘキサン
2−デカロンに代えてシクロヘプタノン(Wileyから購入)3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサノンを使用して、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0213】
(実施例52B)
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例52Aから得られた生成物を使用して、実施例1Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0214】
(実施例52C)
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
実施例1Aから得られた生成物に代えて実施例52Bから得られた生成物を使用して、実施例1Bに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0215】
【化27】

【0216】
(実施例53)
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例52Cから得られた生成物を使用して、実施例2に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0217】
【化28】

【0218】
(実施例54)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bから得られた生成物に代えて実施例52Cから得られた生成物を使用して、実施例3に記載されているように、表題化合物を調製した。
【0219】
【化29】

【0220】
(実施例55)
[(スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル)アミノ)酢酸
実施例1Bで得られた生成物(4.50g,29.2mmol)と1,1’−カルボニルジイミダゾール(5.0g,30.8mmol,1.06等量)を1,2−ジメトキシエタン(50mL)中に混合し、室温で1.5時間攪拌した。グリシンメチルエステル塩酸塩(3.85g,30.8mmol,1.06等量,Aldrichから購入)と水(0.2mL)を添加し、この反応混合物を65℃で6時間加熱した。この反応溶液を室温まで冷却し、酢酸エチル(250mL)で希釈し、水(2x100mL)で洗浄した。この有機抽出液を濃縮し、残留物をエタノール(20mL)中に溶かした。NaOH(1.52g,38mmol,1.3等量)の水溶液を加え、この混合物を室温で1時間攪拌した。この反応混合物を酢酸エチル(250mL)と水(100mL)で希釈し、濃HClの添加により、pH3まで酸性化した。この有機抽出液を濃縮し、残留物を酢酸エチル(40mL)から結晶化させて、表題化合物(4.0g、65%)を得た。
【0221】
【化30】

【0222】
(実施例56)
{[(1S)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸
実施例6で得られた生成物(15.4g,0.100mmol)と1,1’−カルボニルジイミダゾール(17.8g,0.110mol)を酢酸エチル(250mL)中に混合し、室温で1.5時間攪拌した。グリシンメチルエステル塩酸塩(12.67g,0.100mol,Aldrichから購入)と水(10mL)を添加し、この反応混合物を3時間還流した。この反応溶液を室温まで冷却し、1NのHCl水溶液で希釈した。層を分離し、酢酸エチル(100mL)で水相を抽出した。合わせた有機抽出液を濃縮した。残留物を1:1 MeOH/水(200mL)中に溶かし、LiOH一水和物(15g、0.357mol)を添加した。得られた溶液を15分間還流し、室温まで冷却した後、ヘプタン(150mL)で2回抽出した。5MのHSO水溶液を添加することにより水相をpH2まで酸性化し、酢酸エチル(3x250mL)で抽出した。EtOAc抽出液を合わせて、MgSOで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残留物を酢酸エチル(150mL)から結晶化して、表題化合物(9.5g、45%)を得た。
【0223】
【化31】

【0224】
(実施例57)
{[(lR)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸
実施例52に記載されている手順を使用し、実施例6で得られた生成物に代えて実施例9で得られた生成物(5.92g、38.4mmol)を用いることによって、89%の収率で表題化合物を調製した。
【0225】
【化32】

【0226】
(実施例58)
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
(実施例58A)
6−メチレンビシクロ[3.2.0]ヘプタン
2−デカロンに代えて、Marko,Istvan; et. al., J. Am. Chem. Soc.(1985),107(7),2192−4に記載されているように調製したビシクロ{3.2.0}ヘプタン−6−オンを使用し、実施例45Aに記載されているように、表題化合物を調製した。
【0227】
(実施例58B)
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸エチル
メチレンシクロヘキサンに代えて実施例58Aで得られた生成物を使用し、実施例1Aに記載されているように表題化合物を調製した。
【0228】
(実施例58C)
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸
実施例1Aで得られた生成物に代えて実施例58Bで得られた生成物を使用し、実施例1Bに記載されているように表題化合物を調製した。MS(CI)m/z 67(M+H)
【0229】
(実施例59)
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例58Cで得られた生成物を使用し、実施例2に記載されているように表題化合物を調製した。
【0230】
(実施例60)
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例58Cで得られた生成物を使用し、実施例3に記載されているように表題化合物を調製した。MS(APCI)m/z 223(M+H)
【0231】
(実施例61)
(1R)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例9で得られた生成物を、2−アミノアセトアミド塩酸塩に代えてAldrichから購入した(R)−1−アミノ−2−プロパノールを使用し、実施例3に記載されているように表題化合物を調製した。
【0232】
【化33】

【0233】
(実施例62)
(1S)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例6で得られた生成物を、2−アミノアセトアミド塩酸得に代えてAldrichから購入した(R)−1−アミノ−2−プロパノールを使用し、実施例3に記載されているように表題化合物を調製した。
【0234】
【化34】

【0235】
(実施例63)
(1R)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例9で得られた生成物を、2−アミノアセトアミド塩酸塩に代えてAldrichから購入した(S)−1−アミノ−2−プロパノールを使用し、実施例3に記載されているように表題化合物を調製した。
【0236】
【化35】

【0237】
(実施例64)
(1S)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物に代えて実施例6で得られた生成物を、2−アミノアセトアミド塩酸塩に代えてAldrichから購入した(S)−1−アミノ−2−プロパノールを使用し、実施例3に記載されているように表題化合物を調製した。
【0238】
【化36】

【0239】
(実施例65)
(1R)−N−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物を実施例9で得られた生成物に置き換え、水酸化アンモニウムをN−メチルアミンで置き換えたことを除き、実施例2に記載されている手順を使用することにより、表題化合物を調製することができる。
【0240】
(実施例66)
(1S)−N−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
実施例1Bで得られた生成物を実施例6で得られた生成物に置き換え、水酸化アンモニウムをN−メチルアミンで置き換えたことを除き、実施例2に記載されている手順を使用することにより、表題化合物を調製することができる。
【0241】
抗けいれん効果の測定
本発明の数多くの代表的な化合物の抗けいれん効果は、本明細書の以下に記載されている手順を用いて測定した。
【0242】
雄の成体CD−1マウス(22−25グラム)をCharles River Laboratories (Portage, MI)から購入し、明期12時間/暗期12時間の標準的な照明条件下で、午前6時に照明を点けて、Abbott Laboratories(Abbott Park)で飼育した。食事と水は自由に与え、検査の時点でのマウスの体重は23−25gであった。
【0243】
100μL Tween(R) 80/mLヒドロキシプロピルメチルセルロース(2mg/mL、Abbott Laboratories)のビヒクル中に懸濁することによって、経口投与用に化合物を調製した。化合物溶液は、10mL/kgの容量で経口投与した。
【0244】
最大電気ショックの手順:
使用した方法は、「E.A. Swinyard,General principles: Experimental selection,quantification and evaluation of anti−convulsants,Anti−epileptic Drugs,Third Edition,R. Levey,et al., Editors. 1989,Raven Press Ltd: New York」と同様の方法であった。電気刺激の30分前に、本発明の化合物でマウスに予め経口処置を施した。電気刺激は、発作を誘導するための角膜電極を介して与えたパルス電流(50mA、0.4秒間、パルス幅0.5m秒、60パルス/秒)からなった。刺激は、ECT Unit(Ugo Basile #7801)を用いて供給された。角膜との接触を良好にするために、前記ユニットの電極は、心電図電解質(Signa Creme,Parker Labs #1708)で被覆した。強直発作の開始と死亡について、刺激後にマウスを観察した。後肢の長時間伸長(身体の平面から>90°)が存在した場合にのみ、マウスが強直発作を起こしたと考えた。マウスには、「プラス」又は「マイナス」のうち何れかのスコアを割り振った。プラスのスコアは症候が存在したことを表し、マイナスのスコアは症候が存在しなかったことを表す。発作を起こさなかったマウスは、保護されたものと考えた。各グループにつき合計20匹のマウスを使用した。強直発作からの%保護は、保護されたマウスの数をグループ内の総数で除することによって計算した。化合物のED50は、PROBIT解析を用いて計算し、マウスの50%が強直発作から保護される用量を表す。バルプロエートは、1.2mmol/kgのED50を示した。本発明の代表的な化合物は、約0.36mmol/kgないし約0.20mmol/kgの範囲のED50を示した。
【0245】
皮下ペンチレンテトラゾール(PTZ)発作の手順:
使用した方法は、「E.A. Swinyard,General principles: Experimental selection,quantification and evaluation of anti−convulsants,Anti−epileptic Drugs,Third Edition,R. Levey,et al., Editors. 1989,Raven Press Ltd: New York」と同様の方法であった。実験の間、観察のために、透明なポリカーボネートのケージの中で個体ごと分けてマウスを飼育した。対照を除くマウスには、PTZ注入の30分前に、本発明の化合物で予め経口処置を施し、PTZの投与後、15分間観察を行った。襟首のすぐ下に、ペンチレンテトラゾール(PTZ、85mg/kg)を皮下注射して、発作を誘発した。間代性発作及び強直発作が誘発されるまでの時間に注目し、発作を起こしたマウスの数を記録した。各グループにつき、計20匹のマウスを使用した。化合物のED50は、線形回帰を用いて計算し、マウスの50%が強直発作から保護される用量を表す。バルプロエートは、1.8mmol/kgのED50を示した。本発明の代表的な化合物は、約0.84mmol/kgないし約0.35mmol/kgの範囲のED50を示した。
【0246】
本発明の化合物は、「Schmidt,D., The clinical impact of new antiepileptic drugs after a decade of use in epilepsy,Epilepsy Res., 2002,50(1−2),21−32; Asconape,J.J., Some common issues in the use of antiepileptic drugs,Seminars in Neurology,2002,22(1),27−39; and Wallace,S.J., Newer antiepileptic drugs: advantages and disadvantages,Brain & Development,2001,23,277−283」に記載されているように、てんかんなど(これに限定されない)の発作を治療するために使用することができる。
【0247】
本発明の化合物は、「Brambilla,P., Barale,F., Soares,J. C., Perspectives on the use of anticonvulsants in the treatment of bipolar disorder, International Journal of Neuropsychopharmacology,2001,4,421−446; Angel,1. and Horovitz,T., Bipolar disorder and valproic acid,Current Opinion in Central & Peripheral Nervous System Investigational Drugs(1999),1(4),466−469;Muzina,D. J., El−Sayegh,S., Calabrese,J.R., Antiepileptic drugs in psychiatry−focus on randomized controlled trial,Epilepsy Research,2002,50(1−2),195−202; and Calabrese,J.R., Shelton,M. D., Rapport,D.J., Kimmel,S.E., Bipolar disorders and the effectiveness of novel anticonvulsants,J. Clin. Psychiatry,2002,63(suppl 3),5−9」に記載されている双極性障害を治療するために使用することができる。
【0248】
本発明の化合物は、「Bialer,M., Johannessen,S.I., Kupferberg,H.J., Levy,R.H., Loiseau,P., Perucca,E., Progress report on new antiepileptic drugs:a summary of the sixth eilat conference(EILAT VI),Epilepsy Res. 2002,51,31−71; Fountain,N. B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999,Birkhauser Verlag,Boston;Fountain,N. B., Dreifuss,F.E., The future of valproate. In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999,Birkhauser Verlag,Boston; and Balfour,J.A., Bryson,H.M. Valproic acid: A review of its pharmacology and therapeutic potential in indications other than epilepsy,CNS Drugs,1994,2(2),144−173」に記載されているような、不安及びパニック障害、心的外傷後ストレス症候群、統合失調症、間欠的な抑制不全、薬物乱用関連疾患、衝動調節障害、様々な精神疾患及び痴呆を伴う全身性の興奮、並びに自閉症を伴う行動疾患などの精神疾患(これらに限定されるものではない)を治療するために使用することができる。
【0249】
本発明の化合物は、「Wheeler,S.D., Antiepileptic drug therapy in migraine headache,Current Treatment Options in Neurology,2002,4,383−394;Krymchantowski,A.V., Bigal,M.E., Moreira,P.E., New and emerging prophylactic agents for migraine,CNS Drugs,2002,16(9),611−634)」に記載されているような古典的な偏頭痛や一般的な偏頭痛などの偏頭痛の様々な種類を治療するために使用することができる。
【0250】
本発明の化合物は、「Tremont−Lukats,I. W., Megeff,C., Backonja,M.−M., Anticonvulsants for neuropathich pain syndromes: mechanisms of action and place in therapy,Drugs,60(5),1029−1052; Jensen,T.S., Anticonvulsants in neuropathic pain: rationale and clinical evidence,Eur. J. Pain,2002,6(suppl A),61−68; and Balfour,J.A., Bryson,H.M. Valproic acid: A review of its pharmacology and therapeutic potential in indications other than epilepsy,CNS Drugs,1994,2(2),144−173; Hardy,J.R., Rees,E.A.J., Gwilliam,B., Ling,J., Broadley,K., A’Hern,R., J. of Pain and Symptom Management,2001,21(3),204−209」に記載されているような、糖尿病性の神経障害、癌による神経障害、HIV痛、三叉神経痛、ヘルペス後の神経痛、外傷性神経痛、幻肢、重篤な治療抵抗性の疼痛、電撃痛などの神経障害性疼痛などの疼痛(これらに限定されるものではない)を治療するために使用することができる。
【0251】
本発明の化合物は、「Pitkanen,A., Efficacy of current antiepileptics to prevent neurodegeneration in epilepsy models,Epilepsy Research,2002,50,141−160」に記載されているような神経保護を与えるために使用することができる。
【0252】
本発明の化合物は、「Magnus,L., Nonepileptic uses of gabapentin,Epilepsia,1999,40(suppl 6),S66−S72;Fountain,N.B., Dreifuss,F.E., The future of valproate In: Valproate., Loscher W., Editor. 1999, Birkhauser Verlag,Boston;Cutter,N., Scott,D.D., Johnson,J.C., Whiteneck,G., Gabapentin effect on spacticity in multiple sclerosis,2000,81,164−169」に記載されているような、下肢静止不能症候群、睡眠時周期性四肢運動(periodic limb movement of sleep)、本態性振戦、後天性眼振、無酸素後のミオクロヌス、脊髄性ミオクロヌス、痙縮、舞踏病、及びジストニアなどの運動疾患(これらに限定されるものではない)を治療するために使用することができる。
【0253】
本発明は、本発明の化合物を含む医薬組成物も提供する。該医薬組成物は、1又は複数の毒性のない薬学的に許容される担体とともに調合された本発明の化合物を含む。
【0254】
本発明の薬学的組成物は、経口、直腸、非経口、後頭内、膣内、局所(粉末、軟膏又は点眼薬などによって)、頬内から、又は経口若しくは経鼻スプレーとして、ヒト及びその他の哺乳動物に投与することができる。本明細書で使用される「非経口」という用語は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下及び関節内注射及び注入を含む投与の様式を表す。
【0255】
本明細書において使用される「薬学的に許容される担体」という用語は、毒性のない、不活性な固体、半固体又は液体の、あらゆる種類の増量剤(filler)、希釈剤(diluent)、封入物質又は調合補助剤を意味する。薬学的に許容される担体としての役割を果たすことができる物質の幾つかの例は、ラクトース、グルコース及びスクロースなどの糖;コーンスターチ及びポテトスターチなどのデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロースなどのセルロースとその誘導体;粉末化されたトラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;カカオバター及び座剤ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油及び大豆油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチル及びラウリル酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質の含まれていない水;等張の生理的食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール、及びリン酸緩衝溶液、並びに、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどの毒性のないその他の適合性のある潤滑剤、並びに着色剤、解除剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び香料、防腐剤及び抗酸化剤を、調合者の判断に従って、前記組成物中に加えることもできる。
【0256】
非経口注射用の本発明の医薬組成物には、薬学的に許容される無菌の水性又は非水性溶液、分散液、懸濁液又はエマルジョン、並びに、使用の直前に注射可能な無菌溶液又は懸濁液に戻すための無菌粉末が含まれる。適切な水性及び非水性担体、希釈剤、溶媒又はビヒクルの例には、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、植物油(オリーブ油)、注射可能な有機エステル(オレイン酸エチルなど)やこれらの適切な混合物が含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング物質を使用することによって、分散液の場合には必要とされる粒径を維持することによって、界面活性剤を使用することによって維持することができる。
【0257】
これらの組成物は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤などの佐剤(adjuvant)を含有することもできる。様々な抗細菌剤や抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることによって、微生物の作用を抑制することができる。糖質、塩化ナトリウムなどの等張剤を含めることが望ましい場合もある。注射可能な薬剤形態の長期にわたる吸収は、モノステアリン酸アルミニウムやゼラチンなど、吸収を遅らせる物質を含めることによって達成することができる。
【0258】
幾つかの事例では、薬物の効果を延長するために、皮下又は筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水への溶解度が低い結晶又は非晶質の液体懸濁物の使用によって達成することができる。薬物の吸収速度は、次いで、その溶解速度に依存し、溶解速度は結晶の大きさや結晶の形態に依存することがある。あるいは、薬物を油ビヒクル中に溶解し又は懸濁することによって、非経口投与される薬物形態の遅延吸収が達成される。
【0259】
注射可能な持続性製剤の形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で薬物のミクロカプセル封入マトリックス(microencapsule matrices)を形成させることによって作製される。ポリマーに対する薬物の比率及び用いるポリマーの性質に応じて、薬物放出の速度を調節することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。持続性製剤の注射可能な調合物は、身体組織と適合性があるリポソーム又はミクロエマルジョンの中に薬物を取り込ませることによって調製することもできる。
【0260】
注射可能な調合物は、例えば、細菌を保持するフィルターを通過させるろ過によって、又は、使用直前に無菌水又は注射可能な他の無菌媒体中に溶解させ又は分散させることができる無菌の固体組成物の形態の殺菌剤を取り込ませることによって、滅菌することができる。
【0261】
経口投与用の固体剤形には、カプセル、錠剤、丸薬、粉末及び顆粒が含まれる。このような固体剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの薬学的に許容される不活性な担体又は賦形剤及び/又はa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マニトール及びケイ酸などの充填剤又は増量剤;b)カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアゴムなどの結合剤;c)グリセロールなどの保湿剤;d)寒天−寒天、炭酸カルシウム、ポテトスターチ又はタピオカスターチ、アルギン酸、ある種のケイ酸塩及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;e)パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retarding agent);f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤;h)カオリン及びベントナイトクレイなどの吸収剤並びにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物などの潤滑剤と混合することができる。カプセル、錠剤及び丸薬の場合、前記剤形は、緩衝剤を含むこともできる。
【0262】
同様のタイプの固体組成物は、ラクトース又は乳糖などの担体と高分子量のポリエチレングリコールなどを用いて、軟及び硬充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる。
【0263】
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬及び顆粒の固体剤形は、腸溶コーティングや製薬調合分野で周知のその他のコーティングなどのコーティングや殻(shell)を用いて調製することができる。これらは、必要に応じて、不透明化剤(opacifying agent)を含有してもよく、腸管の一定部分のみで、又は腸管の一定部分で優先的に、必要に応じて遅延した様式で活性成分を放出するような組成物としてもよい。使用可能な包埋組成物の例には、ポリマー物質と蝋が含まれる。
【0264】
活性化合物は、適宜、1又は複数の上記担体とともに、マイクロカプセル封入の形態とすることもできる。
【0265】
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容されるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが含まれる。前記活性化合物に加えて、前記液体剤形は、例えば、水又は他の溶媒などの本分野で一般的に用いられる不活性な希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル並びにこれらの混合物などの可溶化剤及び乳化剤を含有することもできる。
【0266】
不活性な希釈剤以外に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料及び香料などの佐剤を含むこともできる。
【0267】
前記活性化合物に加えて、懸濁液は、例えば、エトキシル化されたイソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム(aluminum metahydroxide)、ベントナイト、寒天−寒天、トラガカント及びこれらの混合物などの懸濁剤を含有することもできる。
【0268】
直腸又は膣投与用の組成物は、適切な非刺激性担体、又は、室温では固体であるが、体温では液体であるため、直腸又は膣腔内で溶けて、活性化合物を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール又は座剤ワックスなどの担体と本発明の化合物を混合することによって調製することができる座剤であることが好ましい。
【0269】
本発明の化合物は、リポソームの形態で投与することもできる。本分野において公知であるように、リポソームは、一般に、リン脂質又は他の脂質物質から得られる。リポソームは、水性媒体中に分散される単一又は多層の含水液晶によって形成される。毒性のない、生理学的に許容され且つ代謝可能で、リポソームを形成できる任意の脂質を使用することができる。リポソーム形態の本組成物は、本発明の化合物に加えて、安定化剤、防腐剤、賦形剤などを含有することができる。好ましい脂質は、別個に又は共に使用される天然及び合成のリン脂質及びホスファチジルコリン(レシチン)である。
【0270】
リポソームを形成する方法は、本分野において公知である。例えば、「Prescott,Ed., Methods in Cell Biology,Volume XIV,Academic Press,New York,N.Y.(1976),p.33 et seq」を参照されたい。
【0271】
本発明の化合物を局所投与するための剤形には、粉末、スプレー、軟膏及び吸入剤が含まれる。前記活性化合物は、無菌条件下で、薬学的に許容される担体及び必要とされる任意の防腐剤、緩衝液、又は必要な場合がある噴射剤とともに混合することができる。眼用調合物、眼用軟膏、粉末及び溶液も、本発明の範囲に属するものと想定されている。
【0272】
本発明の薬学的組成物における活性成分の実際の用量レベルは、特定の患者、組成物及び投与様式に対して所望の治療応答を達成するのに有効な活性化合物の量を得るために、変動させることができる。選択される用量レベルは、化合物の活性、投与の経路、治療されている症状の重篤度及び症状及び治療されている患者の既往歴に依存するであろう。
【0273】
上記又は他の治療に使用する場合、本発明の化合物の1つの治療的有効量は、純粋な形態で使用することが可能であり、薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグの形態が存在する場合には、かかる形態で使用することができる。本発明の化合物の「治療的有効量」という用語は、あらゆる医学的治療に適用できる合理的なベネフィット/リスク比で、疾患を治療するのに十分な化合物の量を意味する。しかしながら、本発明の化合物及び組成物の合計一日用量は、健全な医学的判断の範囲内で、担当医によって決定されることが理解できるであろう。ある患者に対する具体的な治療的有効用量のレベルは、治療されている疾患、疾患の重篤度;用いられている具体的な化合物の活性;用いられている具体的な組成物;患者の年齢、体重、全般的な健康;性別及び食事;投与の時間、投与の経路、及び使用されている具体的な化合物の排泄速度;治療の期間、使用されている具体的な化合物とともに又は同時に用いられる薬物;並びに医学分野において周知の類似の要因など、様々な要因に依存するであろう。
【0274】
本明細書において使用される「薬学的に許容されるプロドラッグ」又は「プロドラッグ」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを生じさせずに、ヒト及びヒトより下等な動物の組織に接触させる使用に適した本発明の化合物のプロドラッグを表す。本発明のプロドラッグは、例えば、血中での加水分解によって、式(I)の化合物にインビボで急速に変換され得る。
【0275】
本発明は、合成的手段によって形成される又はインビボで生体内変換によって形成される式(I)の化合物を想定する。
【0276】
本発明の化合物は、溶媒和されていない形態及び半水和物(hemi−hydrate)などの水和された形態を含む溶媒和された形態で存在することができる。一般に、特に水やエタノールなどの薬学的に許容される溶媒で溶媒和された形態は、本発明において、溶媒和されていない形態と等価である。
【0277】
ヒト又はヒトより下等な動物に投与される本発明の化合物の合計一日用量は、約0.003ないし約90mg/kg/日の範囲とすることができる。経口投与を目的とする場合、さらに好ましい用量は、約0.01ないし約30mg/kg/日の範囲であり得る。所望であれば、有効一日用量は、投与のために複数用量に分割することができ、従って、単回投与組成物は、このような量又はそれらの約数を含有して、一日用量を構成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物又は薬学的に許容されるそのプロドラッグの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の偏頭痛、てんかん、又は双極性疾患を治療する方法。
【化1】

(式中、
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、OR又はNRであり;
は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、又は複素環アルキルであり;
およびRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、若しくは、
【化2】

であり、又は、
およびRは、両者で、それらが結合している窒素原子とともに複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、又はヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり、
nは、1ないし6の整数である。)
【請求項2】
Aがシクロアルキルであり;
がORである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは、1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;
がORであり;
が水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
式(I)の化合物が、
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
(lS)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
(1R)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸;又は、
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、シクロヘプチル、シクロペンチル、又はシクロオクチルであり;該シクロアルキルは必要に応じて1又は2個のアルキル基で置換されており;
がORであり;
が水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
式(I)の化合物が、
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸;
(1R、5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボン酸;
3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2、1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボン酸;又は、
スピロ[2.7]デカン−1−カルボン酸である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
Aがビシクロアルキルであり;
がORである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルはビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル又はデカヒドロ−2−ナフタレニルであり;該ビシクロアルキルは必要に応じて1、又は2個のアルキル基で置換されており;
がORであり;
が水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
式(I)の化合物が、
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸;
オクタヒドロ−l’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボン酸;又は、
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6、1’−シクロプロパン]−2’−カルボン酸である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
Aがシクロアルキルであり;
がNRである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;
がNRであり;
が水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;
、R、及びRが水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
式(I)の化合物が、
スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1R)−N−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1R)−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(4S,7R)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−3−オキソプロピル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
式(I)の化合物が、(1S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
式(I)の化合物が、(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロアルキルであり;
がNRであり;
がカルボキシアルキル又はヒドロキシアルキルであり;
が水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
式(I)の化合物が、
[(スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル)アミノ]酢酸;
{[(1S)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸;
{[(1R)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸;
(lR)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1R)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;又は
(1S)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルはビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、シクロヘプチル、シクロペンチル、又はシクロオクチルであり、該シクロアルキルは必要に応じて1又は2個のアルキル基で置換されており
がNRであり;
が水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;
、R、及びRが水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
式(I)の化合物が、
スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
(1R、5S)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2、1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
(1R,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2、1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
スピロ[2.6]ノナン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.6]ノナン−1−カルボキサミド;
スピロ[2.7]デカン−1−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.7]デカン−1−カルボキサミドである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
Aがビシクロアルキルであり;
がNRである、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルはビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル又はデカヒドロ−2−ナフタレニルであり;該ビシクロアルキルは必要に応じて1又は2個のアルキル基で置換されており;
がNRであり;
が水素又は(NR)カルボニルアルキルであり;
、R、及びRが水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
式(I)の化合物が、
4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6、1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6、1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボキサミド;
スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6、1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミドである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の疼痛、運動疾患、又は精神疾患を治療する方法。
【請求項23】
式(I)の化合物が(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の神経を保護する方法。
【請求項25】
式(I)の化合物が(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
式(II)の化合物、
【化3】

又は薬学的に許容されるそのプロドラッグ。
(式中、
Aは、シクロアルキル又はビシクロアルキルであり;該シクロアルキル及びビシクロアルキルは必要に応じて1、2、3又は4個のアルキル基で置換されており;
、R、及びRは、独立に、水素又はアルキルであり;
は、アルケニル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、又は(NR)カルボニルアルキルであり;
は、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、若しくは(NR)カルボニルアルキル、若しくは、
【化4】

であり;又は、
およびRは、両者で、それらが結合している窒素原子とともに複素環を形成しており、該複素環は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、又はチオモルホリニルであり;
及びRは、独立に、水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、又は複素環アルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシ、又は−NRであり;
は、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、(NR)アルキル、(NR)カルボニルアルキル、又は−(CHNHC(=NH)NHであり、
nは、1ないし6の整数である。)
【請求項27】
Aが1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロアルキルである、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;
が(NR)カルボニルアルキルあり;
、R、及びRが水素である、請求項26に記載の化合物。
【請求項29】
式(II)の化合物が、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1R)−N−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,7−ジメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−tert−ブチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(4S,7R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−イソプロピル−7−メチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−3−オキソプロピル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−5,5,7,7−テトラメチルスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
式(II)の化合物が、(1S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項28に記載の化合物。
【請求項31】
式(II)の化合物が、(1R)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項28に記載の化合物。
【請求項32】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルは1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたシクロヘキシルであり;
がカルボキシアルキル又はヒドロキシアルキルであり;
が水素である、請求項26に記載の化合物。
【請求項33】
式(II)の化合物が、
[(スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル)アミノ]酢酸;
{[(1S)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸;
{[(1R)−スピロ[2.5]オクト−1−イルカルボニル]アミノ}酢酸;
(lR)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1S)−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;
(1R)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド;又は
(1S)−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミドである、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
Aがシクロアルキルであり、該シクロアルキルがビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、シクロヘプチル、シクロペンチル、又はシクロオクチルであり、該シクロアルキルが必要に応じて1又は2個のアルキル基で置換されており;
が(NR)カルボニルアルキルであり;
、R、及びRが水素である、請求項26に記載の化合物。
【請求項35】
式(II)の化合物が、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
(1R,5S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6,6−ジメチルスピロ[ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−メチルスピロ[2.4]ヘプタン−1−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3,3−ジメチルスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.6]ノナン−1−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[2.7]デカン−1−カルボキサミドである、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
Aが1、2、3又は4個のアルキル基で必要に応じて置換されたビシクロアルキルである、請求項26に記載の化合物。
【請求項37】
Aがビシクロアルキルであり、該ビシクロアルキルはビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル又はデカヒドロ−2−ナフタレニルであり、該ビシクロアルキルが必要に応じて1又は2個のアルキル基で置換されており;
が(NR)カルボニルアルキルであり;
、R、及びRが水素である、請求項26に記載の化合物。
【請求項38】
式(II)の化合物が、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−4−メチルスピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6、1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミド;
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)オクタヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ナフタレン]−2−カルボキサミド;又は、
N−(2−アミノ−2−オキソエチル)スピロ[ビシクロ[3.2.0]ヘプタン−6,1’−シクロプロパン]−2’−カルボキサミドである、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
式(I)の化合物の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の神経障害性疼痛及び炎症性疼痛を治療する方法。

【公表番号】特表2006−513156(P2006−513156A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−547101(P2004−547101)
【出願日】平成15年10月22日(2003.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/033688
【国際公開番号】WO2004/037240
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】