説明

スピロ環状シクロヘキサン誘導体

【課題】 本発明の課題は、ノシセプチン/ORL1-レセプター系に作用し、それにより特に当該技術水準によればこれらの系と関連する種々の疾患の治療用医薬として適するか、又は前記の適応症での使用に適する医薬を提供することである。
【解決手段】 一般式Iで表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体、その製造方法、この化合物を含む医薬及びスピロ環状シクロヘキサン誘導体を医薬の製造に使用することによって解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピロ環状シクロヘキサン誘導体, その製造方法, この化合物を含む医薬及びスピロ環状シクロヘキサン誘導体を医薬の製造に使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘプタデカペプチド ノシセプチンは、ORL1(オピオイド レセプター様)レセプターの内因性リガンドである(非特許文献1)。このレセプターはオピオイドレセプターのファミリーに属し、そして脳及び脊髄のさまざまな領域に見出され, そしてORL1レセプターに対する高い親和性を有する。ORL1レセプターはμ、κ及びδオピオイドレセプターに相似し、ノシセプチンペプチドのアミノ酸配列は公知のオピオイドペプチドのアミノ酸配列と著しい類似性を示す。ノシセプチンによって誘発された、レセプターの活性化はGi/o蛋白質との結合を経てアデニラートシクラーゼの阻害を生じる(非特許文献1)。
【0003】
ノシセプチンペプチドは、種々の動物実験で急性侵害受容(pronociceptive)及び痛覚過敏活性を示す(非特許文献2)。この知見をストレス誘発された無痛覚の阻害として説明することができる(非特許文献3)。これに関連して、ノシセプチンペプチドの抗不安活性も検出することができた(非特許文献4)。
【0004】
別の部位に関して、種々の動物実験でノシセプチンの抗侵害受容効果も特に髄腔内投与後示すことができた。ノシセプチンは種々の痛みのモデル、たとえばマウスのテイル−フリック−テスト(Tail-Flick-Test)(非特許文献5)で抗侵害受容的に作用する。同様に神経障害性痛に対する実験で、ノシセプチンの抗侵害受容作用を検出することができた。これは脊髄神経の軸索切断後ノシセプチンの作用効果が増加する場合に限って特に興味深いことである。このことは古典的オピオイドと対照的にその作用効果がこの条件下で減少することを示す(非特許文献6)。
【0005】
更にORL1−レセプターは、別の生理学的又は病態生理学的プロセスの調節に関与する。これに特に学習及び記憶形成(非特許文献7)、聴力(非特許文献8)並びに多くのその他の過程が含まれる。Calo 等 (非特許文献9)の抜粋記事に、ORL1−レセプターがその役割を果たすか又は高い確率でその役割を果たすことができる適応症又は生物学的事象に関する概要が記載されている。特に次のものが挙げられる:痛覚麻痺、食物摂取の刺激及び調節、μ−アゴニスト、例えばモルヒネに関する作用、炎症症状の治療、モルヒネの中毒潜在性の軽減、抗不安、運動活性の調節、記憶障害、てんかん;神経伝達物質、特にグルタマート、セロトニン及びドパミンの放出の調節、及びそれに伴う神経変性疾患、心臓血環系の影響、勃起の喚起、利尿、抗ナトリウム排泄増加、電解質−調節、動脈血圧、貯水疾患、腸管運動(下痢)、気道の弛緩作用、利尿反射(尿失禁)。さらに、食欲不振薬、鎮痛薬(オピオイドと共に投与することも)又は向知性薬(Nootropika)としてのアゴニスト及びアンタゴニストの使用が議論されている。
【0006】
したがってORL1-レセプターに結合し、そしてこれを活性化するか又は阻害する化合物の使用可能性はさまざまである。しかしこれと共に、痛みの治療の領域で、しかもまた上記適応症の別の治療領域でまさにオピオイドレセプター、たとえばμ-レセプター, しかもまたこれらのオピオイド--レセプターの別のサブタイプ, すなわちδ及びκレセプターが重要な役割を果たす。したがってこの化合物がこれらのオピオイドレセプターにも効果を示すならば、好都合である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Meunier 等、Nature 377, 1995, p. 532-535。
【非特許文献2】Reinscheid等、Science 270, 1995, p.792-794; Hara等,Br. J. Pharmacol. 121, 1997, p.401-408。
【非特許文献3】Mogil等、Neurosci. letters 214,1996, p. 131-134; 並びにNeuroscience 75, 1996,p.333-337。
【非特許文献4】Jenck等、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94, 1997, 14854-14858。
【非特許文献5】King等、Neurosci. Lett., 223, 1997, 113-116。
【非特許文献6】Abdulla及びSmith, J.Neurosci. 18, 1998, p.9685-9694。
【非特許文献7】Manabe等, Nature, 394,1997, p.577-581。
【非特許文献8】Nishi等、EMBO J., 16, 1997, p. 1858-1864。
【非特許文献9】Br.J. Pharmacol., 129, 2000, 1261 - 1283。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、ノシセプチン/ORL1-レセプター系に作用し、それにより特に当該技術水準によればこれらの系と関連する種々の疾患の治療用医薬として適するか、又は前記の適応症での使用に適する医薬を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって本発明の対象は、そのラセミ化合物;そのエナンチオマー、そのジアステレオマー, そのエナンチオマー又はそのジアステレオマーの混合物 又は 個々のエナンチオマー又はジアステレオマーの混合物; その塩基及び(又は)生理学的に許容し得る酸の塩又はカチオンの形にある、一般式I
【0010】
【化1】

【0011】
{式中、
R1及び R2は相互に無関係にH; CHO; C1-5-アルキル (それぞれ飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない)を示すか、又は基 R1 及び R2は一緒になって CH2CH2OCH2CH2, CH2CH2NR11CH2CH2又は (CH2)3-6 を示し、
この際 R11はH; C1-5-アルキル(それぞれ飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); アリール又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない)を示し、
R3は、C1-5-アルキル(それぞれ飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); アリール(それぞれ置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); C1-3-アルキル-基を介して結合するアリール又は C3-8-シクロアルキル(それぞれ置換されていないか 又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
WはNR4, O又はSを示し、そして
R4はH; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(それぞれ置換されているか又は置換されていない); C1-3-アルキル-基を介して結合するアリール, ヘテロアリール又はシクロアルキル(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); COR12 ; SO2R12を示し、
この際R12H; C1-5--アルキル(それぞれ飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); アリール又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); OR13; NR14R15を示し、
R5は =O; H; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); COOR13, CONR13, OR13; C3-8-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
R6はH; F, Cl, NO2, CF3, OR13, SR13, SO2R13, SO2OR13, CN, COOR13, NR14R15; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); C3-8-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
又は R5及び R6は一緒になって (CH2)n(n = 2, 3, 4, 5 又は 6)を示し, この場合個々の水素原子は F, Cl, Br, I, NO2, CF3, OR13, CN 又は C1-5-アルキル によって置換されていてもよく、
R7, R8, R9 及び R10 は相互に無関係にH, F, Cl, Br, I, NO2, CF3, OR13, SR13, SO2R13, SO2OR13, SO2NH2, CN, COOR13, NR14R15; C1-5-アルキル, C3-8-シクロアルキル(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル 又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
この際R13はH; C1-5-アルキル (それぞれ飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和の, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
R14及び R15は相互に無関係に H; C1-5-アルキル , (それぞれ飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和の, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキルを介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
又は R14 及び R15は一緒になって CH2CH2OCH2CH2, CH2CH2NR16CH2CH2 又は (CH2)3-6 を形成し,
この場合 R16はH; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
XはO, S, SO, SO2 又は NR17 を示し、
R17はH; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和, 分枝状又は非分枝状)、COR12又はSO2R12を示す。}
で表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体である。
【0012】
種々の基, たとえばR7, R8, R9 及び R10 の包括範囲並びにこれらの置換基に対する基、たとえばOR13, SR13, SO2R13 又は COOR13の包括範囲において、置換基, たとえばR13は2種以上の基, たとえばR7, R8, R9及び R10に関して1つの物質内で異なる意味をもつことができる。
【0013】
本発明の化合物は、ORL1-レセプターに, しかもまた別のオピオイドレセプターセプターへの良好な結合を示す。
【0014】
用語 "C1-5-アルキル" 及び "C1-3-アルキル" は、本発明の範囲において非環式の飽和及び不飽和の、1, 2, 3, 4 又は 5 個のC-原子又は1, 2 又は 3 個のC-原子を有する炭化水素残基(分枝状又は非分枝状及び置換されていないか又はモノ又はポリ置換されていてよい), すなわちC1-5-アルカニル, C2-5-アルケニル 及び C2-5-アルキニル又はC1-3-アルカニル, C2-3-アルケニル及びC2-3-アルキニルを含む。その際、アルケニルは少なくとも1個のC-C-二重結合を、そしてアルキニルは少なくとも1個の C-C-三重結合を有する。アルキルはメチル, エチル, n-プロピル, 2-プロピル, n-ブチル, イソ-ブチル, sec.-ブチル, tert.-ブチル, n-ペンチル, イソ-ペンチル, ネオ-ペンチル, n-ヘキシル, 2-ヘキシル; エチレニル (ビニル), エチニル, プロペニル (-CH2CH=CH2, -CH=CH-CH3, -C(=CH2)-CH3), プロピニル (-CH-C≡CH, -C≡C-CH3), 1,1-ジメチルエチル, 1,1-ジメチルプロピル, ブテニル, ブチニル, ペンテニル及びペンチニルを含む群から選ばれるのが好ましい。
【0015】
用語“シクロアルキル“ 又は "C3-8-シクロアルキル" は、本発明の目的に関して3, 4, 5, 6, 7 又は 8 個の炭素原子を有する環状炭化水素を意味し、この際この炭化水素は飽和又は不飽和(しかし芳香族でない), 置換されていないか又は モノ又はポリ置換されていてよい。シクロアルキルに関して、この概念は飽和又は不飽和(しかし芳香族でない) シクロアルキルを含み、この基中で1又は2個の炭素原子がヘテロ原子S, N 又は O によって置換されている。C3-8-シクロアルキルは,シクロプロピル, シクロブチル, シクロペンチル, シクロヘキシル, シクロヘプチル, シクロオクチル, シクロペンテニル, シクロヘキセニル, シクロヘプテニル及び シクロオクテニル, しかもまたテトラヒドロピラニル, ジオキサニル, ジオキソラニル, モルホリニル, ピペリジニル, ピペラジニル, ピラゾリノニル及びピロリジニルを含む群から選ばれるのが好ましい。
【0016】
表現(CH2)3-6は、-CH2-CH2-CH2-, -CH2-CH2-CH2-CH2-, -CH2-CH2-CH2-CH2-CH2- 及び CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2- を意味する。
【0017】
用語"アリール" は、本発明の範囲において、環系のうちの1つにもヘテロ原子のない、少なくとも1種の芳香族環を有する炭素環状環系、特にフェニル類, ナフチル類及びフェナントレニル類, フルオロアンスレニル類, フルオレニル類, ランダニル類及びテトラリニル類を意味する。アリール-基は、その他の飽和, (一部)不飽和又は芳香族環系として縮合することができる。各アリール-基は置換されていないか又はモノ又はポリ置換されていてよく、この際アリール-置換基は同一か又は異なって、アリールの各々の任意の及び可能な位置にあることができる。フェニル- 又はナフチル-基が好ましい。
【0018】
用語"ヘテロアリール" は、少なくとも1種, 場合により2, 3, 4 又は 5種のヘテロ原子を含む5-, 6- 又は 7-員の環状芳香族基を意味し、この際ヘテロ原子は同一か又は異なり、そしてヘテロ環は置換されていないか又はモノ又はポリ置換されていてよい; ヘテロ環が置換されている場合、置換基は同一か又は異なって、ヘテロアリールの各々の任意の及び可能な位置にあることができる。ヘテロ環は二環状又は多環状系の一部であってもよい。好ましいヘテロ原子は窒素, 酸素及び硫黄である。ピロリル, インドリル, フリル(フラニル), ベンゾフラニル, チエニル(チオフェニル), ベンゾチエニル, ベンゾチアゾジアゾリル, ベンゾチアゾリル, ベンゾトリアゾリル, ベンゾジオキソラニル, ベンゾジオキサニル, フタラジニル, ピラゾリル, イミダゾリル, チアゾリル, オキサゾリル, イソオキサゾリル, ピリジニル, ピリダジニル, ピリミジニル, ピラジニル, ピラニル, インダゾリル, プリニル, インドリジニル, キノリニル, イソキノリニル, キナゾリニル, カルバゾリル, フェナジニル, フェノチアジニル又はオキサジアゾリルを含む群から選ばれるのが好ましい。この際一般構造式Iで表わされる化合物への結合は、ヘテロアリール基の各任意の及び可能な環構成員を介して行うことができる。
【0019】
"アルキル" に関連して、本発明の範囲において“置換された”という用語は、F, Cl, Br, I, -CN, NH2, NH-アルキル, NH-アリール, NH-ヘテロアリール, NH-シクロアルキル, NH-アルキル-アリール, NH-アルキル-ヘテロアリール, NH-アルキル-OH, N(アルキル)2, N(アルキル-アリール)2, N(アルキル-ヘテロアリール)2, N(シクロアルキル)2, N(アルキル-OH)2, NO2, SH, S-アルキル, S-アリール, S-ヘテロアリール, S-アルキル-アリール, S-アルキル-ヘテロアリール, S-シクロアルキル, S-アルキル-OH, S-アルキル-SH, OH, O-アルキル, O-アリール, O-ヘテロアリール, O-アルキル-アリール, O-アルキル-ヘテロアリール, O-シクロアルキル, O-アルキル-OH, CHO, C(=O)C1-6-アルキル, C(=S)C1-6-アルキル, C(=O)アリール, C(=S)アリール, C(=O)C1-6-アルキル-アリール, C(=S)C1-6-アルキル-アリール, C(=O)-ヘテロアリール, C(=S)-ヘテロアリール, C(=O)-シクロアルキル, C(=S)-シクロアルキル, CO2H, CO2-アルキル, CO2-アルキル-アリール, C(=O)NH2, C(=O)NH-アルキル, C(=O)NHアリール, C(=O)NH-シクロアルキル, C(=O)N(アルキル)2, C(=O)N(アルキル-アリール)2, C(=O)N(アルキル-ヘテロアリール)2, C(=O)N(シクロアルキル)2, SO-アルキル, SO2-アルキル, SO2NH2, SO3H, PO(O-C1-6-アルキル)2, Si(C1-6-アルキル)3, Si(C3-8-シクロアルキル)3, Si(CH2-C3-8-シクロアルキル)3, Si(フェニル)3, シクロアルキル, アリール又はヘテロアリールによって1個以上の水素基が置換されることを意味し, この際“多数回置換された”基とは、異なる及び同一の原子に多数回、たとえば2又は3回置換されている基を意味し、たとえば3回、たとえばCF3又は -CH2CF3の場合のように同一のC−原子が置換されている基、あるいは-CH(OH)-CH=CH-CHCl2 の場合のように異なる位置で置換されている基を意味する。多数回置換は同一置換基又は異なる置換基によって行うことができる。場合により置換基それ自体が置換されていてもよい;したがって、-Oアルキルは特に-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-OHも含む。
【0020】
"アリール", "ヘテロアリール" 並びに "シクロアルキル" に関して、本発明の範囲において、"モノ又はポリ置換された" なる用語は環系の水素原子1個以上がF, Cl, Br, I, CN, NH2,NH-アルキル, NH-アリール, NH-ヘテロアリール, NH-アルキル-アリール, NH-アルキル-ヘテロアリール, NH-シクロアルキル, NH-アルキル-OH, N(アルキル)2, N(アルキル-アリール)2, N(アルキル-ヘテロアリール)2, N(シクロアルキル)2, N(アルキル-OH)2, NO2, SH, S-アルキル, S-シクロアルキル, S-アリール, S-ヘテロアリール, S-アルキル-アリール, S-アルキル-ヘテロアリール, S-シクロアルキル, S-アルキル-OH, S-アルキル-SH, OH, O-アルキル, O-シクロアルキル, O-アリール, O-ヘテロアリール, O-アルキル-アリール, O-アルキル-ヘテロアリール, O-シクロアルキル, O-アルキル-OH, CHO, C(=O)C1-6-アルキル, C(=S)C1-6-アルキル, C(=O)アリール, C(=S)アリール, C(=O)-C1-6-アルキル-アリール, C(=S)C1-6-アルキル-アリール, C(=O)-ヘテロアリール, C(=S)-ヘテロアリール, C(=O)-シクロアルキル, C(=S)-シクロアルキル, CO2H, CO2-アルキル, CO2-アルキル-アリール, C(=O)NH2, C(=O)NH-アルキル, C(=O)NHアリール, C(=O)NH-シクロアルキル, C(=O)N(アルキル)2, C(=O)N(アルキル-アリール)2, C(=O)N(アルキル-ヘテロアリール)2, C(=O)N(シクロアルキル)2, S(O)-アルキル, S(O)-アリール, SO2-アルキル, SO2-アリール, SO2NH2, SO3H, CF3, =O, =S; アルキル, シクロアルキル, アリール及び(又は)ヘテロアリールによって、1種の原子又は場合により種々の原子(この際置換基は場合によりそれ自体置換されていてもよい)で、1箇所以上, たとえば 2-, 3- 4- 又は5箇所で置換されることを意味する; その際ポリ置換は同一か又は異なる置換基によって行われる。
【発明の効果】
【0021】
“塩”なる用語は、本発明の有効物質のあらゆる形態を意味し、この際これはイオン形をとるか又は荷電され、対向イオン(カチオン又はアニオン)とカップリングするか又は溶解された状態にある。この用語は有効物質と他の分子及びイオンの錯体、特にイオン交換作用を経て錯化された錯体を含むと解される。この用語(及びこれは本発明の好ましい実施態様でもある)は、生理学的に許容し得る塩、特にカチオン又は塩基との生理学的に許容し得る塩及び、アニオン又は酸との生理学的に許容し得る塩あるいは生理学的に許容し得る酸と又は生理学的に許容し得るカチオンと共に形成される塩を意味する。
【0022】
アニオン又は酸との生理学的に許容し得る塩の概念は、本発明の範囲においてカチオンとして少なくとも1種の本発明の化合物−−−ほとんど、たとえば窒素がプロトン化されている−−−−と少なくとも1種のアニオンとの塩を意味し、これは生理学的に−−特にヒト及び(又は)哺乳類に使用した場合−−−許容し得る。これは本発明の範囲において生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩、すなわち各々の有効物質と無機酸又は有機酸との塩を意味し、これは生理学的に−−特にヒト及び(又は)哺乳類に使用した場合−−−許容し得る。特定の酸の生理学的に許容し得る塩の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸、サッカリン酸、モノメチルセバシン酸、5-オキソ-プロリン, ヘキサン-1-スルホン酸, ニコチン酸, 2-, 3- 又は 4-アミノ安息香酸, 2,4,6-トリメチル-安息香酸, α−リポン酸、アセチルグリシン、アセチルサリチル酸、馬尿酸及び(又は)又はアスパラギン酸の塩である。塩酸塩, クエン酸塩 及び半クエン酸塩が特に好ましい。
【0023】
生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩なる用語は、本発明の範囲においてアニオンとしてそれぞれの有効物質と無機酸又は有機酸との塩を意味し、これは生理学的に−−特にヒト及び(又は)哺乳類に使用した場合−−−許容し得る。その塩酸塩及びクエン酸塩が特に好ましい。生理学的に許容し得る酸の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸、サッカリン酸、モノメチルセバシン酸、5-オキソ-プロリン, ヘキサン-1-スルホン酸, ニコチン酸, 2-, 3- 又は 4-アミノ安息香酸, 2,4,6-トリメチル-安息香酸, α−リポン酸、アセチルグリシン、アセチルサリチル酸、馬尿酸及び(又は)又はアスパラギン酸の塩である。
【0024】
カチオン又は塩基との生理学的に許容し得る塩なる用語は、本発明の範囲においてアニオンとして少なくとも1種の本発明の化合物[大抵(脱プロトン化された)酸]と少なくとも1種のカチオン、好ましくは無機のカチオンとの塩を意味し、これは生理学的に−−特にヒト及び(又は)哺乳類に使用した場合−−−許容し得る。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、しかもまた(モノ−)又は(ジ−)ナトリウム塩、(モノ−)又は(ジ−)カリウム塩、マグネシウム塩又はカルシウム塩が特に好ましい。
【0025】
生理学的に許容し得るカチオンと共に形成される塩なる用語は、本発明の範囲においてアニオンとしてそれぞれの化合物の少なくとも1種と少なくとも1種の無機のカチオンとの塩を意味し、これは生理学的に−−特にヒト及び(又は)哺乳類に使用した場合−−−許容し得る。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、しかもまたアンモニウム塩、特にしかも(モノ−)又は(ジ−)ナトリウム塩、(モノ−)又は(ジ−)カリウム塩、マグネシウム塩又はカルシウム塩が特に好ましい。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体の好ましい実施態様に、
R1及び R2が相互に無関係にH, C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状, 飽和又は不飽和, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)又はCHO を示すか及び(又は) R3 がフェニル, ベンジル又はフェネチル(それぞれ 置換されていないか又は環がモノ又はポリ置換されている)を示し、
R5がH, C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている) 又は COOR13を示し、そしてR6がH 又は C1-5-アルキルを示し、
R7,R8, R9及び R10が相互に無関係にH; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F, Cl, Br, I, CF3, OH, OCH3, NH2, COOH, COOCH3, NHCH3, N(CH3)2 , NO2, SO3H, SO2NH2, ピリジル又は フェニルを示す場合があてはまる。
【0027】
本発明によれば、一般式I
{式中、
WはNR4, O 又は Sを示し、そしてXがO, S, SO, SO2 又は NR17 を示し、
R1及び R2 は相互に無関係にH; C1-4-アルキル(分枝状又は非分枝状, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない);又はCHOを示し、
R3は(CH2)n-アリール(それぞれ置換されていないか又はアリールがモノ又はポリ置換されている)(n = 0 - 2)を示し、
R4 はH; C1-3-アルキル(モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); CO(CH2)mH (m = 0 〜2)を示すか及び(又は)
R5及び R6 はそれぞれHを示すか及び(又は)
R7, R8, R9及び R10 は相互に無関係にH; C1-5-アルキル, OC1-3-アルキル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 飽和又は不飽和, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F, Cl, Br, I, CF3, OH, SH, SCH3, OCH3, NH2, COOH, COOCH3, NHCH3 , N(CH3)2, NO2, SO3H, SO2NH2, ピリジル又は フェニルを示す。}
で表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体も好ましい。
この際 WはNR4 及びX がO, NH 又は NCOR12 を示す化合物が特に好ましい。
【0028】
本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体の特に好ましい実施態様に、
R1及び R2 が相互に無関係にH 又は CH3 を示し、この際R1及びR2 は同時にHでない場合があてはまる。
【0029】
本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体の特に好ましい実施態様に、
R3がフェニル, ベンジル又はフェネチル(それぞれ置換されていないか又は環がモノ又はポリ置換されている)を示し、特に
R3がフェニル, ベンジル, フェネチル, 2-フルオロフェニル, 3-フルオロフェニル, 4-フルオロフェニル, 2-クロロフェニル, 4-クロロフェニル, 3-クロロフェニル, 2-ブロモフェニル, 3-ブロモフェニル, 4-ブロモフェニル, 2-シアノフェニル, 3-シアノフェニル, 4-シアノフェニル, 2-メチルフェニル, 3-メチルフェニル, 4-メチルフェニル, 2-メトキシフェニル, 3-メトキシフェニル, 4- メトキシフェニル, 2-トリフルオロメチルフェニル, 3-トリフルオロメチルフェニル, 3-トリフルオロメチルフェニル, 2-エチルフェニル, 3-エチルフェニル, 4-エチルフェニル, 2-エトキシフェニル, 3-エトキシフェニル, 4-エトキシフェニル, 2-ヒドロキシフェニル, 3-ヒドロキシフェニル, 4-ヒドロキシフェニル, 2,3-ジクロロフェニル, 3,4-ジクロロフェニル, 3,5-ジクロロフェニル, 2,4-ジクロロフェニル, 2,3-ジフルオロフェニル, 3,4-ジフルオロフェニル, 3,5-ジフルオロフェニル, 2,4-ジフルオロフェニル2-フルオロ-3-クロロフェニル, 2-クロロ-3-フルオロフェニル, 2-クロロ-4-フルオロフェニル, 2-フルオロ-4-クロロフェニル, 4-フルオロ-3-クロロフェニル, 4-フルオロ-3-メチルフェニル, 4-tert.-ブチルフェニル, 4-フルオロ-3-クロロフェニル, 4-ブロモ -3-フルオロフェニル, 3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル, 4-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル, 2-メトキシ-5-メチルフェニル, 5-クロロ-2-メトキシフェニル, 4-フェノキシフェニル, 2-メチルチオフェニル, 3-メチルチオフェニル, 4-メチルチオフェニル, 5-フルオロ-2-メトキシフェニル, 4-クロロ-3-トリフルオロメチル 又は 4-ブロモ-2-メチルフェニル、
まさに特に好ましくはフェニル, ベンジル, フェネチル, 4-フルオロフェニル 及び 3-フルオロフェニルを示す場合があてはまる。
【0030】
本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体の特に好ましい実施態様に、
基 R5がH, CH3, COOH, COOCH3 又は CH2OH を示し、
基 R6がH を示し、
R7R8,R9 及び R10が相互に無関係に H; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F, Cl, Br, I, CF3, OH, OCH3, NH2, COOH, COOCH3, NHCH3, N(CH3)2 , NO2 , SO3H, SO2NH2, ピリジル又は フェニルを示し、好ましくは
基R7,R8,R9 及び R10がH
又は
基R7, R8, R9 及び R10のうちの1つがH; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換され, 特にメチル); 及びF, Cl, Br, I, OH, OCH3, COOH, COOCH3, NH2, NHCH3, N(CH3)2, NO2 , SO3H, SO2NH2, ピリジル又は フェニルを示し、一方残りの基がH であり, この際好ましくはR8 又は R9 のうちの1つがH と異なるか,
又は
基R7R8,R9 及び R10のうちの2つ, 好ましくは基R8 及び R9 が相互に無関係にH; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状, 置換されていないか又はモノ又はポリ置換され, 特にメチル); 及びF, Cl, Br, I, OH, OCH3, COOH, COOCH3, NH2, NHCH3, N(CH3)2, NO2 , SO3H, SO2NH2, ピリジル又は フェニルを示し、一方残りの基が
H である場合があてはまる。
【0031】
更に、化合物(式中、W はNR4を示し、この際 R4はH, CH3, C2H5, アセチル, フェニル, ベンジル 又は COR12を示し、そしてXは O, NH, 又は NCOR12 を示す。)が特に好ましい。
【0032】
本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体のまさに特に好ましい実施態様に、
R1及び R2 が相互に無関係にH 又はCH3, 特にCH3を示し、
R3がフェニルを示す場合があてはまる。
【0033】
次の群:
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 塩酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンクエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレンL-酒石酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレントリフラート
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジオキサフルオレン 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン二塩酸塩
2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン 塩酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メトキシ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 塩酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
6-ブロモ -1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-6-ニトロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
6-クロロ-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールクエン酸塩
3,9-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-9-フェニル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレンクエン酸塩
2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレンクエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン 二塩酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-9-フェニル1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン メタンスルホナート
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン メタンスルホナート
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-9-オキサ-2-チアフルオレン クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]フロ[2,3-c]ピリジン クエン酸塩
6,6-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,2,3,4,4a,6,7,11c-オクタヒドロ-5-オキサ-7-アザベンゾ[c]フルオレン クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-ブロモ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール-6-オール クエン酸塩
(3S)-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-3-メトキシカルボニル-1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
(3S)-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン3-メタノール クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルエチル-ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン
1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレン メタンスルホナート
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレン クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン 2-オキシド クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-ベンジルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン
から選ばれる化合物(場合により混合物としても)が特に好ましい。
【0034】
本発明の物質は、たとえば様々な疾患に関連して問題となるORL1-レセプターに作用し, それゆえこれは医薬中の医薬有効物質として適する。したがって、本発明の別の対象は、少なくとも1種の本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体, 並びに場合により適当な添加物及び(又は) 助剤及び(又は)場合によりその他の有効物質を含む医薬である。
【0035】
本発明の医薬は、少なくとも1種の本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体と共に、場合により適当な添加剤及び(又は) 助剤、たとえばまた担体材料, 増量剤、溶剤、希釈剤、着色料及び(又は)結合剤を含み、そして液状医薬として注射用溶液、滴剤、又は液剤の形で、半固形医薬として顆粒、錠剤、ペレット、パッチ、カプセル、硬膏剤又はエアゾールの形で投与することができる。助剤の選択及びその使用される量は、その医薬が経口、皮下、腸管外、静脈内、腹腔内、経皮、筋肉内、鼻腔内、バッカル、直腸又は局所に、たとえば皮膚の、粘膜の及び眼の感染媒体に投与されねばならないかどうかに依存する。経口投与に、たとえば錠剤、糖衣錠、カプセル、顆粒、ペレット、滴剤、液剤及びシロップの形の製剤、非経口、外用及び吸入投与に、溶液、懸濁液、容易に再構成可能な乾燥調製物並びにスプレーの形の製剤が最適である。場合により皮膚浸透を促進する剤の添加下に溶解された形でデポ剤としての又は硬膏剤としての本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体は、適当な経皮適用調合物である。経口又は経皮投与可能な調合物形態は、本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体を遅延された状態で遊離することができる。原則的に本発明の医薬に、当業者に周知のその他の有効物質を更に添加することができる。
【0036】
患者に投与すべき有効物質の量は、患者の体重、投与の種類、症状及び病気の重さに依存して変化する。少なくとも1種の本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体を、通常 0,00005〜50 mg/kg, 好ましくは0,001 〜0,5 mg/kg投与することができる。
【0037】
本発明の医薬の前記形態のすべてに対して、この医薬が少なくとも1種のスピロ環状シクロヘキサン誘導体が更に別の有効物質, 特にオピオイド, 好ましくは強いオピオイド, 特にモルヒネ, 又は麻酔薬、好ましくはヘキソバルビタール又はハロタンを含む場合、特に好ましい。
【0038】
医薬の好ましい形態で、含まれる本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体は純粋なジアステレオマー及び(又は)エナンチオマーとして, ラセミ化合物として又は ジアステレオマー及び(又は) エナンチオマーの非-等モル又は等モル混合物として存在する。
【0039】
従来技術の冒頭で推察されるように、ORL1-レセプターは特に痛みの事象で識別された。したがって本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体を痛み, 特に急性痛、神経障害性痛又は慢性痛の治療用医薬の製造に使用することができる。
【0040】
したがって本発明の別の対象は、スピロ環状シクロヘキサン誘導体を痛み, 特に急性痛、内臓性痛、神経障害性通又は慢性痛の治療用医薬の製造に使用する方法である。
【0041】
本発明の別の対象は、本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体を、不安状態、ストレス及びストレスと関連する症候群、うつ病、癲癇、アルツハイマー病、老人性痴呆症、一般的な認知機能障害、学習及び記憶障害(向知性薬として)、禁断症状、アルコールー及び(又は)麻薬−及び(又は)薬物−中毒及び(又は)依存症、性的機能障害、心臓血環疾患、低血圧症、高血圧症、耳鳴り、掻痒症、偏頭痛、聴力障害、腸運動障害、摂食障害、食欲不振、脂肪過多症、運動障害、下痢、悪液質、尿失禁を治療するための医薬の製造に、又は筋弛緩剤、抗痙攣剤又は麻酔剤としての医薬の製造に、又はオピオイド鎮痛剤又は麻酔剤を用いる治療での併用投与用医薬の製造に、又は利尿薬又は抗ナトリウム排泄増加薬又は抗不安薬の製造に、運動活性モジュレーション用医薬の製造に、神経伝達物質の分布のモジュレーション及びこれに付随する神経変性疾患の治療用医薬の製造、オピオイドの禁断症状の治療及び(又は)潜在的嗜癖の軽減用医薬の製造に使用する方法である。
【0042】
その際、使用される本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体が純粋なジアステレオマー及び(又は)エナンチオマーとして, ラセミ化合物として又は ジアステレオマー及び(又は) エナンチオマーの非-等モル又は等モル混合物として存在する場合、前記使用方法のうちの1つにおいて好ましいといえる。
【0043】
本発明の別の対象は、本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体又は本発明の医薬の治療上有効な薬用量の投与によって痛み、特に慢性痛の治療を必要とする、ヒトでない哺乳類又はヒトを、特に上記適応症の1つで、治療する方法にある。
【0044】
本発明の別の対象は、次の記載及び実施例に記載されている様に本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体を製造する方法である。その際、特に次の主たる方法で挙げられる、次の工程を有する本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体の製造方法が適当である。
この際 X, W, R1, R2, R3, R5, R6, R7, R8, R9及び R10は、式Iで表わされる本発明の化合物に対して記載した意味を有し,
及び
R01及び R02 は、式Iで表わされる本発明の化合物のR1 及び R2に対して記載した意味を有し、そして付加的に相互に無関係に保護基を示すことができる:
【0045】
【化2】

【0046】
一般式Ia で表わされる化合物を製造するために、一般式 Aで表わされるケトン類と一般式Bで表わされるヘテロ芳香族化合物を、酸又はそのトリメチルシリルエステル, たとえばトリフルオロメタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル, 酢酸, リン酸, メタンスルホン酸 又は トリフルオロ酢酸の添加下に、適当な溶剤, たとえばジクロロエタン, ジクロロメタン, クロロホルム, アセトニトリル, ジエチルエーテル又はニトロメタン中で反応させる。
ケトン-中間体 Aの製造は特に次の工程にしたがって行われる:
a. 保護基を示す基S1及びS2 ------- たとえば置換された又は置換されていないアルキル, 特に (CH2)n ( n = 2-4)------- で保護された式IIで表わされるシクロヘキサン-1,4-ジオンを、式 HNR01R02で表わされる化合物の存在下にシアニド, 好ましくはシアン化カリウム又は TMSCNと反応させて、式IIIで表わされる保護されたN-置換された 1-アミノ-4-オキソ-シクロヘキサンカルボニトリル誘導体となし、
【0047】
【化3】

【0048】
場合によりついで任意の順序で及び場合により繰り返してアシル化, アルキル化又はスルホン化するか及び(又は) R01 及び(又は) R02 = 保護基の化合物の場合, 少なくとも1回保護基を離脱し、ついで場合によりアシル化, アルキル化又はスルホン化するか及び(又は) R01 及び(又は) R02 = H の化合物の場合、少なくとも1回保護基を導入し、ついで場合によりアシル化, アルキル化又はスルホン化し,
b. 式IIIで表わされるアミノニトリルを式金属-R3 で表わされる金属有機試薬, 好ましくはグリニャール試薬又はオルガノリチウム試薬と反応させ, それによって式 IV で表わされる化合物を生じさせ、
【0049】
【化4】

【0050】
場合によりついで任意の順序で及び場合により繰り返してアシル化, アルキル化又はスルホン化するか及び(又は) R01 及び(又は) R02 = 保護基の化合物の場合, 少なくとも1回保護基を離脱し、ついで場合によりアシル化, アルキル化又はスルホン化するか及び(又は) R01 及び(又は) R02 = H の化合物の場合、少なくとも1回保護基を導入し、ついで場合によりアシル化, アルキル化又はスルホン化し,
c. 式IVで表わされる化合物で、保護基S1及び S2 を離脱し、それによって式Aで表わされる 4-置換された 4-アミノシクロヘキサン誘導体を生じさせ、
【0051】
【化5】

【0052】
場合によりついで任意の順序で及び場合により繰り返してアシル化, アルキル化又はスルホン化するか及び(又は) R01 及び(又は) R02 = 保護基の化合物の場合, 少なくとも1回保護基を離脱し、ついで場合によりアシル化, アルキル化又はスルホン化するか及び(又は) R01 及び(又は) R02 = H の化合物の場合、少なくとも1回保護基を導入し、ついで場合によりアシル化, アルキル化又はスルホン化し,
この際 X, W, R3, R5, R6, R7, R8, R9 及び R10 は式Iで表わされる本発明の化合物に対して記載した意味を有し,
及び
R01及びR02 は、式Iで表わされる本発明の化合物のR1 及び R2に対して記載した意味を有し、そして付加的に相互に無関係に保護基を示すことができる。
あるいは下記反応式にしたがって製造することもできる。この場合X, W, R3, R5, R6, R7, R8, R9 及び R10 は式Iで表わされる本発明の化合物に対して記載した意味を有し,
及び
R01及び R02 は、式Iで表わされる本発明の化合物のR1及び R2に対して記載した意味を有し、そして付加的に相互に無関係に保護基を示すことができる。
【0053】
【化6】

【0054】
一般式Iで表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体(式中、X はNR17 及び R17 COR12又は SO2R12を示す。)は、一般式Iで表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体(式中、Xは NHを示す。)と無水物又は酸クロライドを塩基, たとえばトリエチルアミンの添加下に反応させることによって得ることができる。この反応をマイクロ波照射下に実施するのが好ましい。
【0055】
一般式Iで表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体(式中、XはSO 又は SO2を示す。)は, 一般式Iで表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体(式中、X はSを示す。)と酸化剤, たとえばH2O2, の反応によって得ることができる。
【0056】
固定相としてシリカゲルを用いて及び溶離剤として及び 酢酸エチル, メタノール, エタノール, 酢酸エチル及びメタノール又はエタノールから成る混合物, 又は 酢酸エチル及びジエチルエーテルからなる混合物を用いてカラムクロマトグラフィーによる本発明の化合物の単離は、種々の極性ジアステレオ異性体の分離を導く。これらは 分離の際のその溶離時間に基づき、"最も非極性ジアステレオ異性体" (最短の溶離時間)ないし "最も極性ジアステレオ異性体" (最長の溶離時間)として特徴づけられる。
【0057】
以下に、本発明を例によって詳述するが、本発明はこれによって限定されない。
【実施例】
【0058】
次の実施例は本発明をさらに詳細に説明するために用いるが、一般的な発明思想を制限するものではない。
【0059】
製造された化合物の収率は最適化されていない。
【0060】
全ての温度は未修正である。
【0061】
「エーテル」の記載はジエチルエーテルを意味し、「EE」は酢酸エチルを意味し、「DCM」はジクロロメタンを意味する。「当量」の記載は質量当量を意味し、「Smp.」は融点もしくは溶融範囲を意味し、「RT」は室温を意味し、「Vol.%」は容量%を意味し、「m%」は質量%を意味し、「M」はモル/lで表わされる濃度を示す。
【0062】
カラムクロマトグラフィーの固定相として、シリカゲル(シリカゲル 60)(0.040〜0.063mm)(E.メルク社、ダルムシュタット)を使用した。
【0063】
薄層クロマトグラフィー試験は、HPTLC−既製プレート(HPTLC−既成プレート,シリカゲル 60 F 254,E.メルク社,ダルムシュタット)を用いて実施した。
【0064】
クロマトグラフィー試験のための溶離剤の混合比は常に容量/容量で表示した。
【0065】
以下に使用される化合物は、市場で入手することできるか又はその製造は従来技術から公知であるか又は当業者に周知の方法で従来技術に由来する。特に次の引用文献がこれに関連する; Jirkovsky等, J. Heterocycl. Chem., 12, 1975, 937-940; Campaigne 等, J. Heterocycl. Chem., 2, 1965, 231-235; Efange等, J. Med. Chem., 41, 1998, 4486 - 4491; Ellingboe等, J. Med. Chem., 35, 1992, 1176-1183; Pearson等, Aust. J. Chem., 44, 1991, 907-917; Yokohama等., Chem. Pharm. Bull., 40, 1992, 2391-2398; Beck等, J. Chem. Soc. Perkin 1, 1992, 813-822; Shinada等, Tetrahedron Lett., 39, 1996, 7099-7102; Garden等, Tetrahedron, 58, 2002, 8399-8412; Lednicer等, J. Med. Chem., 23, 1980, 424-430。
例 1: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 塩酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
及び
例 2: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 塩酸塩, より極性ジアステレオ異性体
及び
例 3: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
方法 A:
アルゴン下で DCM (30 ml)中に4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (1,1 g, 5,07 mmol) 及び 3-(2-トリメチルシラニルオキシエチル)-1H-インドール(1,4 g, 6,01 mmol) を有する溶液に、-78 ℃で5 分以内に攪拌下にトリフルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (1 ml, 5 mmol) 添加する。混合物を1時間-78 ℃ で攪拌する。ついで混合物を4時間の間 RTに保ち、ついでさらに10時間 RTで攪拌する。後処理のために、反応混合物に1M NaOH (30 ml)を添加し、30 分 攪拌する。有機相を分離し、残存する水性相をDCM (2×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を、1M NaOH (1×30 ml) 及び水 (2×30 ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去の後、黄色固体が得られ, これをEEで洗浄する。残存する粗生成物から、トルエンから再結晶した後に1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタ-メチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより非極性異性体を0,8 g の収量で単離し、これはSmp. 279-284 ℃を示す。残存する母液及びEE-洗浄液を蒸発させる。先ずEE/エタノール (容量比 8 : 2)、ついで EE/エタノール (容量比 1 : 1) を用いてシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー精製して、すでに単離されたより非極性化合物(150 mg) 並びに別のより極性異性体を分離することができる。より極性生成物を、トルエンから再結晶させた後 60 mg の収量で得られる(Smp.230-235 ℃)。
【0066】
方法 B:
トリプトホール(322 mg, 2,0 mmol) 及び 4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (435 mg, 2,0 mmol) を、攪拌及び氷冷下でアルゴン下で酢酸 (4 ml) 及び 85 質量%のリン酸 (1 ml)から成る混合物に溶解させる。混合物を一晩RT で攪拌する。生じた固体を吸引濾取、メタノールで洗浄する。2つの生じうるジアステレオ異性体のより極性異性体を白色固体として600 mg の収量で得る (Smp. 280-284 ℃)。
【0067】
方法 C:
アルゴン下で4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (868 mg, 4 mmol) 及び トリプトホール ( 644 mg, 4 mmol)を無水DCM (30 ml)中に予め入れる。この溶液にトリエチルアミン (0,07 ml, 0,5 mmol)を添加する。ついでトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル (0,9 ml, 4,7 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために、反応混合物に 1M NaOH (50 ml) を添加し、ついで30 分攪拌する。有機相を分離し、残存する水性相をDCM (3 ×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2 ×30 ml) で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる完全な固体の残留物にメタノール (40 ml)を添加し, 加温し、ついで15 時間攪拌する。懸濁された固体は、より非極性ジアステレオ異性体である。より極性ジアステレオ異性体 はメタノール性溶液中にある。より非極性異性体を1,20 gの収量で得る(Smp.278-282 ℃)。イソプロパノールからの再結晶は綿様結晶を生じる。この結晶は1当量のイソプロパノールを含有する。再結晶された生成物のSmp.は289-293 ℃である。
【0068】
方法 D:
アルゴン下で4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (434 mg, 2 mmol) 及びトリプトホール (322 mg, 4 mmol)を 無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリ-フルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,4 ml, 2,07 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を18時間RTで攪拌する。後処理のために、反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性相DCM (3×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水(2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる完全な固体の残留物にメタノール(20 ml) を添加し, 加温し、ついで 15 時間攪拌する。懸濁された固体はより非極性ジアステレオ異性体である。より極性生成物はメタノール性溶液中にある。より非極性ジアステレオ異性体を571mg の収量で得る (Smp. 284-286 ℃)。
【0069】
方法 E:
アルゴン下で4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (651 mg, 3 mmol) 及び 3-(2-トリメチルシラニルオキシエチル)-1H-インドール (699 mg, 3 mmol) を無水DCM (20 ml)に溶解させる。ついでトリ-フルオロ-メタンスルホン酸 (0,28 ml, 3,16 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために、反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性相 をDCM (3×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を 水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物は、より非極性ジアステレオ異性体(800 mg)である。
【0070】
例 1 - より非極性ジアステレオ異性体の塩酸塩:
塩酸塩の製造のために、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール(500 mg, 1,38 mmol)のより非極性ジアステレオ異性体を2-ブタノン (40 ml) に溶解させ, クロロトリメチルシラン (250 μl, 1,98 mmol) を添加し、ついで 3時間RTで攪拌する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、より非極性ジアステレオ異性体の塩酸塩を、420 mgの収量で白色固体として得ることができる(Smp. 278-280 ℃)。
【0071】
例1の化合物について、心臓-循環適合性に対する試験を行った。例 1の化合物は2つの臨床治療で使用される麻薬性フェンタニル及びスフェンタニルに比べて心臓-循環適合性に関して利点を有することを示す。
【0072】
例2 - より極性ジアステレオ異性体の塩酸塩:
2-ブタノン (10 ml)中に1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニル-ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール (50 mg, 0,138 mmol) のより極性ジアステレオ異性体を有する溶液に、クロロトリメチルシラン(25 μl, 0,198 mmol)を添加する。2時間の反応後、沈殿したより極性ジアステレオ異性体の塩酸塩を36 mg の収量で単離することができる(Smp.271-272 ℃)。
【0073】
例3 -より非極性ジアステレオ異性体の半クエン酸塩:
半クエン酸塩の製造のために、1,1-(3-ジ-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール (1,2 g, 3,33 mmol) のより非極性ジアステレオ異性体を熱いメタノール(350 ml) に溶解させ、ついでエタノール (30 ml)中にクエン酸 (1,2 g, 6,25 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。冷却後、混合物を4時間約10 ℃に保つ。生じた固体を吸引濾取する。その結果、半クエン酸塩を1,05 gの収量で白色固体として得ることができる((Smp. 259-265 ℃)。
例4: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン 半クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
及び
例5: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン クエン酸塩, より極性ジアステレオ異性体
方法 A:
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (326 mg, 1,5 mmol) 及び 2-(1H-インドール-3-イル)エタンチオール (266 mg, 1,5 mmol)を無水DCM (10 ml)中に予め入れる。ついでメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(254 μl, 1,65 mmol)の添加を行う。混合物を4日間RTで攪拌する。後処理のために、沈殿したメタンスルホナートを吸引濾取し、ついで DCM (3 × 0,5 ml)で洗浄する。メタンスルホナートを306 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 243-245 ℃)。DCM-相をアルカリ性で後処理し(1M NaOH, 30 ml, 1時間強く攪拌), 相を分離し、ついでDCM-相を蒸発させる。残留物を無水エタノール (10 ml) で層状にし、30 分還流下に攪拌する。RTで数時間放置した後、沈殿を吸引濾取し,エタノール(4 × 1 ml)で洗浄し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンのより非極性及びより極性ジアステレオ異性体混合物を182 mgの収量で得る。
【0074】
方法 B:
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (386,5 mg, 1,78 mmol) 及び 2-(1H-インドール-3-イル)エタンチオール (315 mg, 1,78 mmol)を氷酢酸(8 ml) に溶解させる。混合物を 4 ℃に冷却させ、ついで85質量%リン酸(2 ml)を滴下する。その後混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために、生じた懸濁液を5 ℃ に冷却させ, 1M NaOH (60 ml) を添加し、ついで 1時間 RTで攪拌する。DCM (50 ml) の添加後、2時間RTで攪拌する。澄明な相を分離する。水性相をDCM (3 × 10 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、ついでDCMを留去する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンの2つのジアステレオ異性体のうちの1つを白色固体として603 mg の収量で得る(Smp. 236-238 ℃)。
【0075】
例4 -より非極性ジアステレオ異性体の半クエン酸塩:
方法 Aにしたがって得られたジアステレオ異性体混合物 (172 mg, 0,457 mmol) を熱いメタノール (130 ml) に溶解させ, クエン酸 (88,6 mg, 0,461 mmol) を添加し、ついで10 分65 ℃で攪拌する。RTに冷却後、混合物を20 時間攪拌する。生じた固体を吸引濾取し, 冷メタノール (2 × 0,5 ml)で洗浄し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンのより非極性ジアステレオ異性体半クエン酸塩85 mg を得る (Smp. 241- 243 ℃)。
【0076】
例5 - より極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩:
例4 にしたがって得られたエタノール性母液を25 mlの溶液に減少させ, 20 mlのEt2O を添加し、ついで RTで1時間攪拌する。沈殿を吸引濾取し, Et2O (3 × 2 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる (62 mg, Smp. 165- 169 ℃, ジアステレオ異性体混合物)。母液から、さらにジエチルエーテル50 mlの添加によって再度 白色固体を得る。またこれを吸引濾取し, Et2O (3 × 2 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンのより極性ジアステレオ異性体クエン酸塩32 mg を得る (Smp. 155- 160 ℃)。
例 6: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレンL-酒石酸塩
方法 A:
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (217 mg, 1 mmol) 及び 2-(ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)エタノール(178 mg, 1 mmol)を無水DCM (10 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル (245 μl, 1,1 mmol)の添加を行う。混合物を24時間RTで攪拌する。この時間の後、反応混合物は淡い褐色に着色し、そして澄明である。後処理のために、10 gの氷を添加し、水性相を1M NaOH を用いてpH 11 に調整する。相を分離する。水性相をDCM (3 × 10 ml) で抽出する。有機相を一緒にし, 水 (2 × 3 ml) で洗浄し、乾燥させ、ついで蒸発させる。残留物から、沸騰熱中でエタノール(15ml)で沈殿させることによって1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレンを ジアステレオ異性体純粋な白色固体として322 mg の収量で得る (Smp. 219-222 ℃)。
【0077】
方法 B:
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (231,4 mg, 1,06 mmol) 及び 2-(ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)エタノール(190 mg, 1,06 mmol)を無水DCM (10 ml)中に予め入れる。ついでメタンスルホン酸 (130 μl, 2 mmol)の添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。この時間の後、反応混合物は淡い褐色に着色し、そして澄明である。後処理のために、20 mlの1M NaOH を添加し、RT で30 分攪拌する。相を分離する。水性相 (pH 11) をDCM (3 × 10 ml) で抽出する。有機相を一緒にし, 水 (4 × 10 ml) で洗浄し、乾燥させ、ついで蒸発させる。残留物から、沸騰熱中でエタノール(10 ml)で沈殿させることによって1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレン ジアステレオ異性体純粋な白色固体として340 mg の収量で単離する(Smp. 218-222 ℃)。方法A によるのと同一のジアステレオ異性体を得る。
【0078】
例6 - L-酒石酸塩:
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレン(110 mg, 0,29 mmol) を熱いメタノール(50 ml) に溶解させ、ついでエタノール中にL-酒石酸 (3,2 ml, 0,32 mmol)を有する0,1M 溶液を添加する。RTに冷却後、混合物を24 時間攪拌する。24時間後、溶剤を約10 ml の残り容量にまで蒸発させる。その際沈殿した固体をRTで吸引濾取し, エタノール (3 × 1 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレンのL-酒石酸塩を130 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 220-224 ℃)。
【0079】
例7: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレン トリフラート
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン (470,6 mg, 2 mmol) 及び 2-(ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)エタノール (356,5 mg, 2 mmol)を 無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリ-フルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,425 ml, 2,2 mmol)の添加を行う。混合物を64時間RTで攪拌する。後処理のために、沈殿した固体を吸引濾取し, DCM (3 × 1 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロ-フェニル)-ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレンのトリフラートを 383 mg の収量でジアステレオ異性体純粋な白色固体として得る(Smp. 212-215 ℃)。
【0080】
例8: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジオキサフルオレン 半クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (868 mg, 4 mmol) 及び 2-(ベンゾフラン-3イル)エタノール (648 mg, 4 mmol)を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリ-フルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,8 ml, 4,14 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を2時間RTで攪拌する。後処理のために 反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3 × 20 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (30 ml) を添加し, 加温し、ついで15 時間攪拌する。メタノールに不溶性部分を吸引濾取する。この方法で、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジオキサフルオレンの2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを650 mg の収量で得る (Smp. 206-208 ℃)。半クエン酸塩の製造ために、得られた粗生成物 (600 mg, 1,66 mmol)を熱いメタノール (100 ml) に溶解させ、ついでエタノール(20 ml)中にクエン酸(600 mg, 3,12 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃ に冷却後、固体を沈殿させ, これを2時間放置後、吸引濾取する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジオキサフルオレンの半クエン酸塩を626 mgの収量で白色固体として得る(Smp.: 201-202 ℃)。
【0081】
例9: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン 二塩酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (1,09 g, 5 mmol) 及びトリプタミン (800 mg, 5 mmol) を、酸素の遮断下に 乾燥1,2-ジクロロエタン (50 ml) に溶解させる。この混合物に、攪拌下でトリフルオロ酢酸 (770 μl, 10 mmol) 及び 硫酸ナトリウム (2 g) を添加する。15時間の反応の後、反応混合物に 新たにトリフルオロ酢酸 (3 ml) を添加し、ついで 更に16時間RTで攪拌する。後処理のために、溶剤を留去し、ついで 残留物に水 (20 ml)を添加する。これらの水性相を、NaOH (5 mol/l) を用いて pH 11 に調整し、ついでEE(3 ´ 30 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。生成物は1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンの2つのジアステレオ異性体混合物であり, これはメタノールを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーによって分離することができる。より非極性生成物を557 mg (31 %)の収量で白色固体として得る。二塩酸塩の製造のために、この557 mg を2-ブタノン (7 ml)中に懸濁させ、ついでクロロトリメチルシラン (500μl, 3,75 mmol)を添加する。その際生じた固体を吸引濾取し、乾燥させる。その結果。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのより非極性ジアステレオ異性体の二塩酸塩を670 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 243-247 ℃)。
【0082】
例10: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン 二塩酸塩, より極性ジアステレオ異性体
例 9に記載したように、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのより極性ジアステレオ異性体449 mgも白色固体として得る。二塩酸塩の製造のために、この449 mg を2-ブタノン (7 ml) 中に懸濁させ、クロロトリメチルシラン (417 μl, 3,13 mmol)を添加する。その際生じた固体を吸引濾取し、乾燥させる。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのより極性ジアステレオ異性体の塩酸塩を、540 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 244-246 ℃)。
【0083】
例11: 2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン 塩酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
方法 A:
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン (375 mg, 1,04 mmol)のより非極性ジアステレオ異性体をピリジン (10 ml) に溶解させる。その後 無水酢酸 (985 μl, 10,43 mmol) を滴下し、ついで2日間、RTで攪拌する。後処理のために ピリジンを留去し、残留物に水(10 ml)を添加する。混合物を5M NaOH を用いてpH 11 に調整し、EE (3 ´ 15 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。残留物をメタノールを用いるシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのより非極性ジアステレオ異性体のアセトアミドを356 mgの収量で白色固体として得る。塩酸塩の製造のために、この356 mg を2-ブタノン (5 ml)中に懸濁させ、ついでクロロトリメチルシラン (178 μl, 1,34 mmol) を添加する。その際生じた固体を吸引濾取し、乾燥させる。2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザ-フルオレンのより非極性ジアステレオ異性体の塩酸塩を388 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 220-223 ℃)。
【0084】
方法 B:
15 mlのアセトニトリル中に1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン (80 mg; 0,22 mmol)のより非極性ジアステレオ異性体を有する懸濁液に、トリエチルアミン (0,31 ml; 2,23 mmol) 及びついで無水酢酸 (0,21 ml; 2,23 mmol) を添加する。反応混合物を密閉容器中でマイクロ波オーブン (MLS GmbH 社製のMLS-Ethos 1600, Leutkirch im Allgau, ドイツ)に 10 分間 1000 ワットで130 ℃に加熱する。ついで 5M 水酸化カリウム水溶液 (6 ml) 及び 水 (4 ml) を添加し、ついで水性相をジクロロメタン (3x10 ml) で抽出する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで減圧で溶剤を除去した後、EE 及びメタノールを用いるシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーによって更に精製を行う。49 mg のアセチル化された塩基を得る。塩酸塩の沈殿を方法Aに記載したように実施することができる。
【0085】
例12: 2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン 塩酸塩, より極性ジアステレオ異性体
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン (375 mg, 1,04 mmol) のより極性ジアステレオ異性体をピリジン(10ml)に溶解させる。その後無水酢酸(985μl, 10,43 mmol) を滴下し、ついで2日間、RTで攪拌する。後処理のために、ピリジンを留去し、ついで 残留物に水 H2O (10 ml) を添加する。混合物を5M NaOH を用いてpH 11に調整し、ついでEE (3×15 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。生成物をメタノールを用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製する。その結果、
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのより極性ジアステレオ異性体のアセトアミドを、339 mgの収量で白色固体として得る。塩酸塩の製造のために、この339 mg を2-ブタノン (5 ml) に懸濁し、ついでクロロトリメチルシラン (168 μl, 1,27 mmol) を添加する。その際生じた固体を吸引濾取し、乾燥させる。その結果、2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザ-フルオレンのより極性ジアステレオ異性体の塩酸塩を370 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 186-188 ℃)。
【0086】
例13: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メトキシ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 塩酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (550 mg, 2,5 mmol) 及び 5-メトキシ-3-(2-トリメチルシラニルオキシエチル)-1H-インドール (789 mg, 3 mmol) を無水DCM (30 ml) に予め入れる。溶液を氷-食塩-混合物を用いて約0 ℃に冷却し、ついで攪拌下で5 分以内にトリ-フルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,5 ml, 2,5 mmol) を添加する。混合物を更に3時間氷浴中で攪拌し, 一方約1時間 RTに保ち、ついでもう10時間 RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (30 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (2 ´ 30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml) で洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる完全な固体の残留物にメタノール (70 ml) を添加し、2 時間攪拌し、ついで 得られた懸濁液を濾過する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メトキシ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの2つの生じうるジアステレオ異性体478 mg の収量で得る (Smp. 244-246 ℃)を得る。このうちの430 mg を2-ブタノン (25 ml) に溶解させ,クロロトリメチルシラン (250 μl, 1,98 mmol) を添加し、ついで 30分RTで攪拌する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メトキシ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの塩酸塩を、396 mgの収量で白色固体として得るSmp. 279-280 ℃)。
【0087】
例14: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (434 mg, 2 mmol) 及び 3-(2-トリメチルシラニルオキシプロピル)-1H-インドール (592 mg, 2,4 mmol) を無水DCM (15 ml) に予め入れる。溶液を氷-食塩-混合物を用いて約0 ℃に冷却し、ついで 攪拌下で5 分以内にトリフルオロメタンスルホン酸--トリメチルシリルエステル (0,39 ml, 2 mmol) を添加する。混合物をさらに4時間 氷浴中で攪拌する。RTに加温後もう20 時間攪拌する。後処理のために 反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性溶液を DCM (2×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる完全な固体の残留物にメタノール (70 ml) を添加し、ついで2 時間攪拌する。懸濁液を生じ, これから濾過によって1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのメタノールに難溶性のより非極性ジアステレオ異性体を127 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 306-312 ℃)。このうちの94 mg を熱いメタノール (50 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸(48 mg, 0,25 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。冷却後、混合物を3日間放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより非極性ジアステレオ異性体の半クエン酸塩を67 mgの収量で白色固体として得ることができる (280 ℃から分解)。
【0088】
例15: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩, より極性ジアステレオ異性体
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (149 mg, 0,69 mmol) 及び 1-(1H-インドール-3-イル)プロパン-2-オール(120 mg, 0,69 mmol) を、濃酢酸(4 ml) に溶解させる。この混合物に、リン酸 (1 ml, 85 m%) を徐々に滴下する。5 分の反応時間後、赤い溶液が生じ、これから白色固体が沈殿する。16時間RTで攪拌する。後処理のために、混合物を水 (20 ml) で希釈し, 5M NaOH を用いてpH 11 に調整し、ついでDCM (3×20 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。残留物がより極性ジアステレオ異性体から主に生じ, これを260 mgの収量で白色固体として得ることができる。そのクエン酸塩の製造のために、この260 mg, 0,69 mmolを熱いメタノール (20 ml) に懸濁し、ついでエタノ−ル (5 ml)中にクエン酸(133 mg, 0,69 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。物質はその際完全に溶解し、ついで約5 ℃に冷却後もはや沈殿しない。エタノ−ル を回転蒸発器で除去し、その結果1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩を392 mgの収量で白色固体として得る(Smp.: 160-165 ℃)。
【0089】
例16: 6-ブロモ -1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (651 mg, 3 mmol) 及び 5-ブロモ -3-(2-トリメチルシラニルオキシプロピル)-1H-インドール (975 mg, 3 mmol) を無水DCM (15 ml) に予め入れる。溶液を氷-食塩-混合物を用いて 約0 ℃に冷却し、ついで 攪拌下で5 分以内にトリフルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,6 ml, 3,1 mmol) を添加する。混合物をさらに2時間 氷浴中で攪拌する。RTに加温後もう 20 時間攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (30 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性溶液を DCM (2×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機抽出物を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる完全な固体の残留物にメタノール (70 ml) を添加し、ついで1時間攪拌する。溶解しない材料を吸引濾取する。6-ブロモ -1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの2つの生じうるラセミ性ジアステレオ異性体うちの1つであることが明らかであり, これは純粋な形で260 mg (19 %)の白色固体として得る(Smp. 287-293 ℃)。このうちの250 mg を熱いメタノール (120 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸 (120 mg, 0,62 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。混合物を冷却し、ついで20 時間約 10 ℃で放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、6-ブロモ -1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩を188 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 230 ℃から結晶転移(Kristall-umwandlung), 290 ℃から昇華)。
【0090】
例17: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-6-ニトロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (651 mg, 3 mmol) 及び 5-ニトロ-3-(2-トリメチルシラニルオキシ-プロピル)-1H-インドール (876 mg, 3 mmol)を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。溶液を氷-食塩-混合物を用いて約0 ℃に冷却し、ついで 攪拌下で5 分以内にトリフルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,6 ml, 3,1 mmol) を添加する。混合物をさらに 2時間氷浴中で攪拌する。RTに 加温後もう 70 時間攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (50 ml) 及びDCM (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性溶液を DCM (3 ´ 40 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる、透明な残留物にメタノール (30 ml) を添加し、ついで 1時間 攪拌する。メタノールに溶けない固体は、ジアステレオ異性体混合物であることが明らかである。シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー分離 (溶離剤: EE) によって、2つのラセミ性ジアステレオ異性体を分離することができる。非極性生成物を純粋な形で154 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 252-265 ℃)。このうちの134 mg を熱いメタノール (150 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル(20 ml)中にクエン酸 (110 mg, 0,57 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。混合物を冷却し、ついで20 時間約10 ℃で放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-6-ニトロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより非極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩を117 mg の収量で得る (Smp. 258-262 ℃)。
【0091】
例18: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-6-ニトロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩, より極性ジアステレオ異性体
例17 に記載したように、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-6-ニトロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより極性ジアステレオ異性体120 mg の収量で得る (Smp. 230-240 ℃)も得る。この120 mg を熱いメタノール (120 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸(100 mg, 0,52 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。溶液を冷却し、ついで 減圧で蒸発乾固させる。得られた残留物を水 (10 ml) に取り, この際クエン酸塩が結晶性固体として沈殿する。濾過し、乾燥した後、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-6-ニトロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩を76 mg の収量で得る (Smp. 190-192 ℃)。
【0092】
例19: 6-クロロ-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (600 mg, 2,76 mmol) 及び 5-クロロ-3-(2-トリメチルシラニルオキシプロピル)-1H-インドール (846 mg, 3 mmol) を無水DCM (30 ml) に予め入れる。溶液を氷-食塩-混合物を用いて約0 ℃に冷却し、ついで 攪拌下で 5 分以内にトリフルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,6 ml, 3,1 mmol) を添加する。混合物をさらに 2時間氷浴中で攪拌する。RTに 加温後もう18 時間攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (30 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性溶液を DCM (2×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られた残留物にメタノール (50 ml) を添加し、ついで 1時間 攪拌する。懸濁液を生じる。メタノールに溶けない固体を分離し、ついでシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー分離 (溶離剤: EE)によって6-クロロ-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより非極性ジアステレオ異性体を 60 mgの収量で白色固体として得ることができる (Smp:180 ℃から)。このうちの55 mg を熱いメタノール (40 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸 (50 mg, 0,26 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。溶液を冷却し、ついで 減圧で蒸発乾固させる。得られた残留物を水 (10 ml) に取り, この際6-クロロ-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより非極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩が結晶性固体として沈殿する。濾過し、乾燥した後、36 mg の収量で得る (Smp. 185-195 ℃)。
【0093】
例20: 6-クロロ-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩, より極性ジアステレオ異性体
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (217 mg, 1 mmol) 及び 1-(5-クロロ-1H-インドール-3イル)-プロパン-2-オール (209 mg, 1 mmol) を濃酢酸 (4 ml) に溶解させる。この混合物にリン酸 (1 ml, 85 m%) を徐々に滴下する。60 分の反応時間後、赤色溶液が生じる。20時間RTで攪拌する。後処理のために、混合物を水(20 ml) で希釈し, 5M NaOH を用いて pH 11 に調整し、ついで DCM (3×20 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。生成物はほぼ主に6-クロロ-1,1-(3-ジ-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより極性ジアステレオ異性体(390 mgの黄色固体)からなる。この390 mgを熱いメタノール (20 ml) に懸濁し、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸 (385 mg, 2 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却した際に6-クロロ-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩が沈殿する。これを吸引濾取し、ついで乾燥させる (768 mg 黄色固体, Smp. 155-160 ℃)。
【0094】
例21: 3,9-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (434 mg, 2 mmol) 及び 1-メチル-3-(2-トリメチルシラニルオキシ-プロピル)-1H-インドール (622 mg, 2 mmol)をアルゴン下で無水DCM (20 ml)中に予め入れ, 攪拌下でトリフルオロメタンスルホン酸 (0,18 ml, 2 mmol) を添加し、ついで 20 時間攪拌する。後処理のために反応混合物に 1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性溶液を DCM (2×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られた残留物をメタノール (50 ml) を添加し、ついで1時間 攪拌する。メタノールに溶けない固体を分離し、乾燥させる。この方法で 3,9-ジ-メチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを得る(560 mg, Smp. 210-212 ℃)。このうちの388 mg を熱いメタノール (50 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル(20 ml) 中にクエン酸 (384 mg, 2 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。溶液を冷却し、ついで 減圧で蒸発乾固させる。得られた残留物を水 (20 ml) に取り, この際摩擦した後にクエン酸塩を結晶性固体として沈殿する。沈殿を終了させるために、水性溶液を一晩放置させる。濾過し、乾燥した後、3,9-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドーのクエン酸塩 285 mg を得る (Smp. 156-158 ℃)。
【0095】
例22: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン (705 mg, 3 mmol) 及び トリプトホール (483 mg, 3 mmol)をアルゴン下で 無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル (0,6 ml, 3,1 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を18時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に 1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで 残存する水性相をDCM (3×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物をメタノール (20 ml) を添加し, 加温し、ついで 15 時間攪拌する。懸濁液中に得られた固体を吸引濾取する。この方法で1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを得る (755 mg, Smp. 292-302 ℃)。この755 mgを熱いメタノール (400 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (50 ml) 中にクエン酸 (600 mg, 3,12 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を2時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロ-フェニル)-ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩を得る(632 mg 白色固体, Smp. 分解下241-250 ℃)。
【0096】
例23: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-(3-フルオロフェニル)シクロヘキサノン (434 mg, 1,84 mmol) 及び トリプトホール (296 mg, 1,84 mmol)をアルゴン下で 無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロ-メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,38 ml, 1,97 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に 1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×100 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (20 ml) を添加し, 加温し、ついで15 時間攪拌する。懸濁液中に得られた固体を 吸引濾取する。この方法で2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを得る (482 mg, Smp. 298-301 ℃)。
この482 mgを熱いメタノール (400 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (50 ml)中にクエン酸 (490 mg, 2,55 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を 2時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩を得る(351 mg 白色固体, Smp. 286-291 ℃, 245℃から結晶転移, 280 ℃ 以上昇華)。
【0097】
例24: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (651 mg, 3 mmol) 及び 2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-エタノール (”5-フルオロトリプトホール“, 537 mg, 3 mmol) を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリ-フルオロ-メタンスルホン酸トリメチルシリルエステル (0,6 ml, 3,1 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (30 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×60 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (30 ml) を添加し, 加温し、ついで 15 時間攪拌する。懸濁液中に得られた固体を 吸引濾取し、乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより非極性ジアステレオ異性体955 mgを得る(Smp. 284-292 ℃)。このうちの 850 mgを熱いメタノール (900 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (20 ml)中にクエン酸 (1g, 5,2 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。約15分後に 沸騰加熱器中に結晶が沈殿する。約5 ℃に冷却後、混合物を2時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。640 mg の半クエン酸塩を白色固体として得る(Smp. 258-282 ℃)。
【0098】
例25: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩, より極性ジアステレオ異性体
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (217 mg, 1 mmol) 及び 2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-エタノール (”5-フルオロトリプトホール“, 179 mg, 1 mmol) を濃酢酸 (4 ml) に溶解させる。この混合物にリン酸 (1 ml, 85 m%) を徐々に滴下する。16時間RTで攪拌する。後処理のために混合物を水 (20 ml) で希釈し, 5M NaOH を用いてpH 11 に調整し、ついで DCM (3×20 ml) で抽出する。一緒にされた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。残留物 (364 mg 白色固体) を熱いメタノール (20 ml) に懸濁し、ついでエタノ−ル (5 ml) 中にクエン酸 (185 mg, 0,96 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。その際残留物は完全に溶解し、ついで約5 ℃に冷却してももはや沈殿しない。エタノ−ルを回転蒸発器で除去し、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより極性ジアステレオ異性体の半クエン酸塩を548 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 148-155 ℃)。
【0099】
例26: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (325 mg, 1,5 mmol) 及び 2-(5-メチル-1H-インドール-3-yl)-エタノール (”5-メチルトリプトホール“, 262 mg, 1,5 mmol)を無水DCM (10 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル (0,3 ml, 1,55 mmol) の極めて急速な添加を行う。混合物を24時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×20 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (30 ml) を添加し, 加温し、ついで15 時間攪拌する。懸濁された固体を吸引濾取する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニル-ペンタメチレン)-6-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを得る (430 mg, Smp. 259-270 ℃)。このうちの350 mgを熱いメタノール (300 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸 (300 mg, 1,56 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約15分後、沸騰加熱器中に結晶が沈殿する。約5 ℃に冷却後混合物を 2時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩を380 mgの収量で得る (白色固体, Smp. 243-265 ℃)。
【0100】
例27: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-9-フェニル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (325 mg, 1,5 mmol) 及び 2-(1-フェニル-1H-インドール-3-yl)-エタノール (355 mg, 1,5 mmol)を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロ-メタンスルホン酸 (0,14 ml, 1,58 mmol)の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (30 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×60 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (30 ml) を添加し, 加温し、ついで15 時間攪拌する。懸濁された固体を吸引濾取する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-9-フェニル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを得る(385 mg, Smp. 256-261 ℃)。この1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-9-フェニル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのジアステレオ異性体の672 mg を熱いメタノール (500 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (20 ml)中にクエン酸 (500 g, 2,6 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。ついで溶液を約100 mlに蒸発させる。約5 ℃冷却後、混合物を48時間放置する。生じた固体を吸引濾取し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-9-フェニル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのクエン酸塩570 mgを得る(白色固体, Smp. 255-260 ℃, 205 ℃ から結晶転移)。
【0101】
例28: 1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
アルゴン下で、4-メチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(609 mg, 3 mmol) 及び トリプトホール (483 mg, 3 mmol)を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロメタンスルホン酸 (0,28 ml, 3,16 mmol) の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機抽出物を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (30 ml) を添加し, 加温し、ついで 15 時間攪拌する。懸濁液中に得られた固体を吸引濾取する。この方法で1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを630 mgの収量で得る (Smp. 260-262 ℃)。このうちの600 mg を熱いメタノール (150 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸 (600 mg, 3,12 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を 12時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩663 mg を得る(白色固体, Smp. 252-254 ℃)。
【0102】
例29: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (1,2 g, 5,53 mmol) 及び 5-メチル-トリプタミン (963 mg, 5,53 mmol) を酸素の遮断下に乾燥メタノール (40 ml) に溶解させる。この混合物に硫酸ナトリウム (2 g) を添加する。24時間の反応時間後に、メタノール を留去し、ついで残留物を1,2-ジクロロエタン (40 ml) に懸濁させる。反応混合物に トリフルオロ酢酸- (4 ml) を添加し、ついで 18時間RTで攪拌する。後処理のために、混合物を水 (30 ml) で希釈し, NaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整し、ついで 1,2-ジクロロエタン (3×30 ml) で抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。褐色固体の残留物をメタノールから再結晶する。236 mg の白色固体を得る。このうちの100 mgを熱いメタノール (10 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (1 ml)中にクエン酸 (62 mg, 0,32 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を 4時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニル-ペンタメチレン)-6-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレンのジアステレオ異性体のクエン酸塩を、150 mgの収量で得る (白色固体として, Smp. 205-206 ℃)。
【0103】
例30: 2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
例 29 にしたがって製造された1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニル-ペンタメチレン)-6-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレン120 mg (0,32 mmol) を、ピリジン (10 ml) に溶解させる。その後 無水酢酸 (305 μl, 3,2 mmol) を滴下し、ついで3日間 RTで攪拌する。後処理のために ピリジンを蒸発させ, 混合物を水 (10 ml) で希釈し, 5M NaOHを用いてpH 11 に調整し、ついでEE (3×10 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させて, 得られた残留物をメタノールを用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製する。120 mg の白色泡を得, これを熱いメタノール (10 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (1 ml)中にクエン酸 (67 mg, 0,35 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を 4時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニル-ペンタメチレン)-6-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレンのクエン酸塩を175 mgの収量で得る (白色固体, Smp.: 162-167 ℃)。
【0104】
例31: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩, より極性ジアステレオ異性体
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (544 mg, 2,5 mmol) 及び 6-フルオロトリプタミン (445 mg, 2,5 mmol) を乾燥メタノール (20 ml) に溶解させる。この混合物に 硫酸ナトリウム (1 g) を添加する。24時間の反応時間の後、メタノール を留去し、ついで 残留物を1,2-ジクロロエタン (20 ml)に懸濁させる。反応混合物に トリフルオロ酢酸 (2 ml) を添加し、ついで 18時間RTで攪拌する。後処理のために 混合物を水 (20 ml) で希釈し, NaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整し、ついで1,2-ジクロロエタン (3×20 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。固体の白色残留物をメタノールから(300 mg 白色固体) 。この300 mgを熱いメタノール (20 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (2 ml)中にクエン酸 (193 mg, 1 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を4時間放置する。生じた固体を吸引濾取し、ついで乾燥させる。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのクエン酸塩を430 mgの収量で得る (白色固体, Smp.: 224-226 ℃)。
【0105】
例32: 2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
例31にしたがって メタノールから再結晶によって得られた残留物を再度EEから再結晶させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのより非極性ジアステレオ異性体330 mgを白色固体として得る。このうちの150 mgをピリジン (10 ml) に溶解させる。その後 無水酢酸 (380 μl, 4 mmol) を滴下し、ついで 3日間 RTで攪拌する。後処理のために 蒸発させて、混合物を水 (10 ml) で希釈し, 5M NaOHを用いてpH 11 に調整し、ついで EE (3×10 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。得られた残留物をメタノールを用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製する。得られた154 mg の2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンを熱いメタノール (10 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (1 ml) 中にクエン酸 (87 mg, 0,45 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を4時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、2-アセチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのより非極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩 を230 mgの収量で得る (白色固体, Smp. 135-140 ℃)。
【0106】
例33: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (435 mg, 2 mmol) 及び rac. 2-(1H-インドール-3-イル)-1-メチルエチルアミン (”DL-α-メチルトリプタミン“, 348 mg, 2 mmol) を乾燥メタノール (20 ml) に溶解させる。この混合物に硫酸ナトリウム (1 g) を添加する。24時間の反応時間の後、メタノールを留去し、ついで 残留物を 1,2-ジクロロエタン (20 ml)に懸濁させる。反応混合物にトリフルオロ酢酸 (2 ml) を添加し、ついで 16時間RTで攪拌する。後処理のために 混合物を水 (20 ml) で希釈し, NaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整し、ついで 1,2-ジクロロエタン (3×20 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。残留物は2つのジアステレオ異性体1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニル-ペンタメチレン)-3-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレンの未精製物であり、これをメタノールから再結晶することによって精製するが、分離することはできない(660 mg 白色固体)。このうちの200 mg を熱いメタノール (15 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (2 ml)中にクエン酸 (124 mg, 0,64 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を 3 時間放置する。生じた固体を吸引濾取し、ついで乾燥させる。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-3,4-ジヒドロ1H-2,9-ジアザフルオレンのクエン酸塩を140 mgの収量で得る (白色固体, Smp. 209-212 ℃)。このクエン酸塩沈殿で、2つのジアステレオ異性体のうちの1つしか得られない。
【0107】
例34: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン 二塩酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (1,01 g, 4,64 mmol) 及び 5-フルオロトリプタミン (827 mg, 4,64 mmol) を乾燥メタノール (40 ml) に溶解させる。この混合物に硫酸ナトリウム (2 g) を添加する。24時間の反応時間の後、メタノールを留去し、ついで残留物を1,2-ジクロロエタン (40 ml)に懸濁させる。反応混合物に トリフルオロ酢酸 (4 ml) を添加し、ついで 16時間RTで攪拌する。後処理のために 混合物を水 (40 ml) で希釈し, NaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整し、ついで 1,2-ジクロロエタン (3×25 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。得られた褐色固体の残留物をメタノールから再結晶し、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン (110 mg 白色固体)のより極性及びより非極性ジアステレオ異性体からなる得られた混合物を、2-ブタノン (3 ml) に溶解させ、ついで クロロトリメチルシラン (97μl, 0,73 mmol) を添加する。その際生じた固体を吸引濾取し、乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンの得られた二塩酸塩 (131 mg 白色固体, Smp. 228-232 ℃) は、2つのジアステレオ異性体の60:40 混合物である。
【0108】
例35: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (651 mg, 3 mmol) 及び 1-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-プロパン-2-オール (579 mg, 3 mmol)を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロ-メタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(0,6 ml, 3,1 mmol) の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml) を洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (25 ml) を添加し, 加温し、ついで 15 時間攪拌する。メタノールに溶けない固体を吸引濾取する。この方法で 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの2つのジアステレオ異性体のうちの1つを、856 mg の収量で得る (Smp. 232-236 ℃) の収量で得る。このうちの800 mgを熱いメタノール (200 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (20 ml)中にクエン酸 (600 mg, 3,12 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、結晶形成は観察されない。溶液を減圧で蒸発させる。残留物に水 (30 ml) を添加する。摩擦後(Nach Anreiben)沈殿が析出し、これを結晶化の終了後に吸引濾取する(1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩, 807 mg 白色固体, Smp. 180-182 ℃)。
【0109】
例36: 3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩, より非極性ジアステレオ異性体
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (651 mg, 3 mmol) 及び 1-(5-メチル-1H-インドール-3-イル)-プロパン-2-オール (567 mg, 3 mmol)を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。トリフルオロ-メタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(0,6 ml, 3,1 mmol) の極めて急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (30 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2 ´ 30 ml) を洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (30 ml) を添加し, 加温し、ついで15 時間攪拌する。メタノールに溶けない固体の濾過によって、3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの2つの生じうるラセミ性ジアステレオ異性体のより非極性異性体を得る(840 mg, Smp. 292-296 ℃)。このうちの600 mg を熱いメタノール (300 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (20 ml)中にクエン酸 (400 mg, 2,08 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。沸騰熱中ですでに固体が沈殿を開始する。結晶化の終了のために、溶液を 15 時間約 5 ℃で放置する。ついで沈殿を分離し、乾燥させる。3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより非極性ジアステレオ異性体の半-クエン酸塩を、630 mgの収量で得ることができる (白色固体, Smp. 258-276 ℃)。
【0110】
例37: 3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩, より極性ジアステレオ異性体
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (217 mg, 1 mmol) 及び 1-(5-メチル-1H-インドール-3-イル)-プロパン-2-オール (189 mg, 1 mmol) を濃酢酸 (4 ml) に溶解させる。この混合物にリン酸 (1 ml, 85 m%) を徐々に滴下する。60分の反応時間後、赤色溶液が生じる。20時間RTで攪拌する。後処理のために混合物を水 (20 ml) で希釈し, 5M NaOHを用いてpH 11 に調整し、ついで DCM (3×20 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。残留物(370 mg 白色固体) を熱いメタノール (20 ml) に懸濁し、ついでエタノ−ル (10 ml)中にクエン酸 (385 mg, 2 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。その際残留物が完全に溶解し、しかし約5 ℃に冷却した場合再び沈殿する。3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのより極性ジアステレオ異性体のクエン酸塩を吸引濾取し、ついで乾燥させる (690 mg 白色固体, Smp. 162-168 ℃)。
【0111】
例38: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-9-フェニル1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニルシクロヘキサノン (435 mg, 2 mmol) 及び 2-(1-フェニル-1H-インドール-3-yl)-エタノール (503 mg, 2 mmol) を濃酢酸 (8 ml) に溶解させる。この混合物にリン酸 (2 ml, 85 m%) を徐々に滴下する。30 分の反応時間後、赤色溶液が生じる。20時間RTで攪拌する。後処理のために 混合物を水 (40 ml) で希釈し, 5M NaOHを用いてpH 11 に調整し、ついで DCM (3×30 ml) で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで蒸発させる。残留物は目的生成物 の2つの生じうるラセミ性ジアステレオ異性体のうちの1つしか含有せず、そして900 mgの収量で白色固体として得ることができる。この900 mg を熱いメタノール (50 ml) に懸濁し、ついでエタノ−ル (15 ml)中にクエン酸 (770 mg, 4 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却した際に沈殿した固体を吸引濾取し、乾燥させる。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-9-フェニル1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールのクエン酸塩を、1,2 gの収量で白色固体として得る(Smp. 253-256 ℃)。
【0112】
例39: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン メタンスルホナート
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン (353 mg, 1,5 mmol) 及び 2-(1H-インドール-3-イル)エタンチオール (266 mg, 1,5 mmol)を無水DCM (10 ml)中に予め入れる。ついでメタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (254 μl, 1,65 mmol)の添加を行う。RTで20時間の攪拌後、沈殿は認められない。反応混合物に再度メタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (254 μl, 1,65 mmol) を添加する。その後 混合物を3日間 RTで攪拌する。後処理のために、沈殿したメタンスルホナートを吸引濾取し, DCM (3 × 1 ml) 及びジエチルエーテル (3 × 3 ml) で洗浄する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロ-フェニル)-ペンタ-メチルエン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チアa-9-アザフルオレンの2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つのメタンスルホナートを 550 mgの収量で白色固体として得る(Smp. 245-250 ℃)。
【0113】
例40: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン メタンスルホナート
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-(3-フルオロフェニル)シクロヘキサノン (353 mg, 1,5 mmol) 及び 2-(1H-インドール-3-イル)エタンチオール (266 mg, 1,5 mmol)を無水DCM (10 ml)中に予め入れる。ついでメタンスルホン酸 (195μl, 3 mmol)の添加が行われる。RTで2時間攪拌後、反応混合物は澄明溶液である。RTでもう16 時間攪拌した後、多量の白色沈殿を生じさせる。懸濁液をDCM (5 ml) で希釈する。沈殿を吸引濾取し, DCM (3 × 1 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)-ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンの2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つのメタンスルホナートをクリーム色固体として得る (695 mg, Smp. 258-260 ℃)。
【0114】
例41: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-9-オキサ-2-チアフルオレン クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(2,06 g, 9,5 mmol) 及び 2-(ベンゾフラン-3イル)エタンチオール (1,70 g, 粗生成物 , これはNMRによれば約80 %の所望のチオールを含む) を無水DCM (25 ml) に予め入れる。ついでメタンスルホン酸 (680 μl, 10,45 mmol)の添加を行う。混合物を4日間、RTで攪拌する。後処理のために混合物を水 (15 ml) を添加する。水性相を分離し、DCM (3×20 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を2M硫酸で洗浄し、ついで蒸発させる。ねばねばした黄色残留物をジエチルエーテル (3×10 ml) を洗浄し、ついで2M NaOH (20 ml) を添加する。得られた混合物をジエチルエーテル (3 × 15 ml) で抽出する。エーテル相を硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、ついで蒸発させる。得られた残留物から、目的生成物 の2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを、EE/エタノール(容量比9 : 1)を用いてシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって単離する(112 mg 白色固体, Smp. 160-165 ℃)。この112 mg を、沸騰するメタノール (12ml) に溶解させ,クエン酸(62 mg, 0,324 mmol)のエタノール性溶液(2 ml)を添加し、ついで 10 分攪拌する。冷却後、溶剤を約5 ml に蒸発させ、ついで約5 ℃とする。約 6時間後に析出した白色沈殿を分離し、乾燥させる。1,1-(3-ジ-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-9-オキサ-2-チアフルオレンのクエン酸塩112 mg を得る (白色固体, Smp. 207-209 ℃)。
【0115】
例42: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]フロ[2,3-c]ピリジン クエン酸塩
2-(ベンゾフラン-3イル)エチルアミン (0,74 g, 4,6 mmol) 及び 4-ジメチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(1,01 g, 4,6 mmol)をメタノール (35 ml) に溶解させ、ついで 24時間RTで攪拌する。その後混合物を蒸発乾固する。残留物を乾燥1,2-ジクロロエタン (40 ml) に懸濁し、ついでトリフルオロ酢酸 (4 ml) を添加する。混合物を24時間RTで攪拌する。後処理のために、5M NaOHを用いてpH11 に調整する。EE (20 ml) の引き続きの添加後、目的生成物のジアステレオ異性体を白色沈殿として 沈殿させる。15 分後、沈殿を吸引濾取し、ついで乾燥させる(867 mg, Smp. 193-196 ℃)。このうちの400 mg を熱いメタノール (9 ml) に溶解させ、ついでクエン酸の同様に熱いエタノール溶液 (212 mg, 1,1 mmol (3 mlの エタノ−ル中で)) を添加する。その際 直ちに白色沈殿が析出する。沈殿を終了させるために、混合物を4時間約5 ℃で放置する。生じた固体を吸引濾取する。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]フロ[2,3-c]ピリジンのクエン酸塩を400 mgの収量で得る (白色固体, Smp. 222-224 ℃)。
【0116】
例43: 6,6-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,2,3,4,4a,6,7,11c-オクタヒドロ-5-オキサ-7-アザベンゾ[c]フルオレン クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(261 mg, 1,2 mmol) 及び rac. 2-(1H-インドール-3-イル)-シクロへキサノール(260 mg, 1,2 mmol)を無水DCM (20 ml)中に予め入れる。ついでトリフルオロメタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,25 ml, 1,3 mmol)の急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3 × 30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2 × 30 ml) を洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、ついで乾燥するまで蒸発させる。メタノール (約 25 ml)の添加後に残留物から形成される固体は、NMRによれば2つの予想されうるジアステレオ異性体目的生成物から生じる。沈殿の終了のために混合物を2時間約5 ℃に冷却する。ついで固体を吸引濾取し、ついで乾燥させる。この方法で、目的生成物のジアステレオ異性体混合物を277 mg の収量で得る(Smp.150-170 ℃)。このうちの250 mg を熱いメタノール (200 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (20 ml)中にクエン酸 (192 mg, 1 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に反応混合物を冷却した後でも、結晶形成は観察されない。したがって溶液を減圧で約30 ml に蒸発させ、ついで3日間 約5 ℃で放置する。2つのジアステレオ異性体 6,6-(3-ジメチルアミノ-3-フェニル-ペンタメチレン)-1,2,3,4,4a,6,7,11c-オクタヒドロ-5-オキサ-7-アザベンゾ[c]フルオレン約60:40 混合物のクエン酸塩190 mg を得る (白色固体, Smp. 184-192 ℃)。
【0117】
例44: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-ブロモ -1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(326 mg, 1,5 mmol) 及び 5-ブロモ-3-(2-トリメチルシラニルオキシ-エチル)-1H-インドール (468 mg, 1,5 mmol) を DCM (50 ml) に予め入れる。ついでトリフルオロ-メタンスルホン酸 (0,145 ml, 1,51 mmol)の急速な添加を行う。混合物を15時間RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に 2M NaOH (10 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。有機相を分離し、ついで水性相をDCM (3 × 30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール (30 ml) を添加し, 加温し、ついで 15時間RTで攪拌する。メタノールに懸濁された固体を吸引濾取する。その結果、目的生成物の2つのジアステレオ異性体のうちの1つを583 mg の収量で得る (Smp. 271-281 ℃)。このうちの550 mg を熱いメタノール (300 ml) に溶解させ、ついで同様に熱いエタノール性クエン酸溶液 (385 mg, 2 mmol (20 ml中に)) を添加する。沸騰熱中ですでに結晶性固体が沈殿する。結晶化の終了のために、混合物を12時間5 ℃で放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-ブロモ -1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩を510 mgの収量で得る (白色固体, Smp. 262-267 ℃)。
【0118】
例45: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール-6-オールクエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(490 mg, 2,26 mmol) 及び 3-(2-ヒドロキシ-エチル)-1H-インドール-5-オール (400 mg, 2,26 mmol) wurden in DCM (150 ml) に予め入れる。ついでトリフルオロメタンスルホン酸-トリメチルシリルエステル (0,45 ml, 2,3 mmol)の急速な添加を行う。混合物を3日間 RTで攪拌する。後処理のために反応混合物に1M NaOH (30 ml) を添加し、ついで 30 分攪拌する。混合物を濾過し, 有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3 × 60 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られる固体の残留物にメタノール(50 ml) を添加する。生じた澄明溶液を約10 ml に蒸発させ、2時間5 ℃で放置する。メタノール から沈殿した固体を吸引濾取する。2つのジアステレオ異性体目的生成物のうちの1つのを得る(180 mg, Smp. 252-257 ℃)。このうちの160 mg を熱いメタノール (20 ml) に溶解させ、ついで同様に熱いエタノール性クエン酸溶液(150 mg, 0,78 mmol in 10 ml) を添加する。沸騰熱中ですでに結晶性固体が沈殿する。結晶化の終了のために 混合物を 20 時間5 ℃で放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール-6-オールのクエン酸塩を125 mgの収量で得る (白色固体, Smp. 248-254 ℃)。
【0119】
例46: (3S)-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-3-メトキシカルボニル-1H-2,9-ジアザフルオレン クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(434,8 mg, 2 mmol) 及び L-トリプトファン-メチルエステル ((2S)-2-アミノ-3-(1H-インドール-3-イル)プロピオン酸メチルエステル, 436,5 mg, 2 mmol) を乾燥メタノール (20 ml) に溶解させる。24時間の反応時間の後、メタノールを留去し、ついで黄色の油状残留物を1,2-ジクロロエタン (20 ml)に懸濁させる。反応混合物にトリフルオロ酢酸 (2 ml) を添加し、ついで 18時間RTで攪拌する。後処理のために混合物を水 (20 ml) で希釈し、ついでNaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整する。EE (20 ml) の添加後、白色固体が沈殿し, これを吸引濾取する。固体を水 (3×5 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。その際これは目的生成物のジアステレオ異性体混合物であり (70 % 非極性 : 30 % 極性), これを白色固体として600 mgの収量で得ることができる。この600 mgを熱いメタノール (30 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (5 ml)中にクエン酸 (276 mg, 1,44 mmol) を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を 4時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、(3S)-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-3-メトキシカルボニル-1H-2,9-ジアザフルオレンのクエン酸塩を、より非極性及びより極性ジアステレオ異性体の約70:30混合物として875 mgの収量で得ることができる (白色固体, Smp. 193-196 ℃)。
【0120】
例47: (3S)-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン3-メタノール クエン酸塩
4-ジメチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(434,8 mg, 2 mmol) 及び L-トリプトファンオール ((2S)-2-アミノ-3-(1H-インドール-3-イル)-プロパン-1-オール(380,5 mg, 2 mmol) を乾燥メタノール (20 ml) に溶解させる。24時間の反応時間の後、メタノール を留去し、ついで 黄色、油状残留物を 1,2-ジクロロエタン (20 ml)に懸濁させる。反応混合物にトリフルオロ-酢酸 (2 ml) を添加し、ついで 18時間RTで攪拌する。後処理のために 混合物を水 (20 ml) で希釈し、ついでNaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整する。EE (20 ml)の添加後、白色固体が沈殿し, これを吸引濾取する。固体を水 (3 ´ 5 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。その際これは目的生成物のジアステレオ異性体混合物であり (30 % 非極性 : 70 % 極性), これを白色固体として700 mgの収量で得ることができる。この700 mg を熱いメタノール (40 ml) に溶解させ、ついでエタノ−ル (5 ml)中にクエン酸 (346 mg, 1,8 mmol)を有する同様に熱い溶液を添加する。約5 ℃に冷却後、混合物を 4時間放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、(3S)-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン3-メタノールのクエン酸塩を、1,0 g の収量でより非極性及びより極性ジアステレオ異性体の約30:70混合物として得る(白色固体, Smp. 265-270 ℃)。
【0121】
例48: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルエチル-ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン
4-ジメチルアミノ-4-フェネチルシクロヘキサノン (5 g, 20 mmol) 及び トリプタミン (3,2 g, 20 mmol) を乾燥メタノール (200 ml) に溶解させる。24時間の反応時間の後、メタノールを留去し、ついで 黄色、油状残留物を 1,2-ジ-クロロエタン (200 ml)に懸濁させる。反応混合物にトリフルオロ酢酸(20 ml) を添加し、ついで 2時間RTで攪拌する。後処理のために 混合物を水 (100 ml) で希釈し 及び NaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整する。EE (50 ml) の添加後、白色固体が沈殿し, これを吸引濾取する。固体を水 (3 ´ 25 ml) で洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。その際これは目的生成物のジアステレオ異性体混合物であり (10 % 非極性 : 90 % 極性), これを白色固体として4,42 g の収量で得ることができる(Smp. 225-230 ℃)。
【0122】
例49: 1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩
4-メチルアミノ-4-フェニル-シクロヘキサノン(406 mg, 2 mmol) 及び5-フルオロ-3-(2-トリメチルシラニルオキシエチル)-1H-インドール (503 mg, 2 mmol)をDCM (50 ml) に予め入れる。ついでトリフルオロメタンスルホン酸 (0,18 ml, 2,03 mmol)の急速な添加を行う。混合物を20時間RTで攪拌する。後処理のために 反応混合物に 2M NaOH (20 ml) を添加し、ついで 20 分攪拌する。有機相を分離し、ついで残存する水性相をDCM (3×30 ml) で抽出する。一緒にされた有機相を水 (2×30 ml)で洗浄し、ついて 硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の留去後に得られた固体の残留物をメタノール (25 ml) を添加し, 加温し、ついで4時間RTで攪拌する。メタノールに懸濁された固体を吸引濾取する。この方法で目的生成物の2つの生じうるジアステレオ異性体のうちの1つを、490 mgの収量で得る (Smp. 248-252 ℃)。このうちの450 mg を熱いメタノール (50 ml) に溶解させ、ついで 同様に熱いエタノール性クエン酸溶液 (384 mg, 10 ml中に2 mmol ) を添加する。沸騰熱中ですでに結晶性固体が沈殿する。結晶化を終了するために、混合物を15時間約5 ℃で放置する。生じた固体を吸引濾取する。その結果、1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールの半クエン酸塩を、550 mgの収量で得る (白色固体, Smp. 226-228 ℃)。
【0123】
例50: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレン メタンスルホナート
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン (353 mg, 1,5 mmol) 及び 2-(ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)エタンチオール (11,5 ml の溶液中に297 mg, 1,5 mmol) を無水DCM (20 ml) に予め入れる。ついでメタンスルホン酸 (194,5 μl, 3,0 mmol)の添加を行う。混合物を24時間RTで攪拌する。反応混合物にもう100μlのメタンスルホン酸を添加し、ついで 新たに20時間RTで攪拌する。後処理のために、澄明な反応混合物に水 (4 ml) を添加し、ついで 1時間攪拌する。その際沈殿が生じる。沈殿を吸引濾取し, 水 (2 × 1 ml) 及び ジエチルエーテル (2 × 2 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。白色固体は1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレンのメタンスルホナートである (262 mg, Smp. 256-258 ℃)。
【0124】
例51: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレン クエン酸塩
アルゴン下で、4-ジメチルアミノ-4-フェネチルシクロヘキサノン (326 mg, 1,5 mmol) は一緒になって mit 2-(ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)エタンチオール (297 mg, 1,5 mmol)を無水ジクロロメタン (20 ml) に予め入れ、ついでメタンスルホン酸を添加する (195 μl, 3,0 mmol)。混合物を24時間RTで攪拌する。反応混合物にもう100 μlのメタンスルホン酸を添加し、ついで新たに20時間RTで攪拌する。後処理のために、澄明な反応溶液に水(5 ml) を添加し、ついで 1時間 攪拌する。ついで1M NaOH を用いて pH 11 に調整し、ついで DCM (5 ml) で希釈する。相を分離する。水性相を DCM (3 × 10 ml) で抽出する。抽出物を一緒にし, 1回飽和NaCl-溶液で洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。DCMの留去後の残留物は黄色固体である。精製のために、これにエタノ−ル (5 ml) を添加し、ついで 10 分還流下に沸騰する。RTに冷却後、24 時間攪拌する。存在する沈殿を吸引濾取し, 冷メタノール (3 × 2 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。その結果、目的生成物の2つの生じうる遊離塩基 のうちの1つ(335 mg, ベージュ色, 57 %)はSmp. 210-214 ℃を有する塩基となる。このうちの120 mg を熱いメタノール (40 ml) に溶解させ, クエン酸(59,2 mg, 0,308 mmol, 1 mlのエタノ−ルに溶解された) を添加し、ついで10 分 65 ℃ で攪拌する。RTに冷却後、混合物を20 時間攪拌する。沈殿が析出しないので、エタノ−ル を2 mlになるまで蒸発させ、徐々にジエチルエーテル(30 ml) を添加する。生じた固体を吸引濾取し, ジエチルエーテル (3 × 2 ml)で洗浄し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレンのクエン酸塩152 mgを白色固体として得る(Smp. 125-128 ℃)。
【0125】
例52: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-2-オキソ-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン クエン酸塩
1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレン (200 mg, 0,53 mmol) を氷酢酸 (3 ml)に懸濁させる。攪拌下で 30-%過酸化水素(200 μl)を滴加し、2時間RTで攪拌する。後処理のために、反応混合物に 5 mlの水を添加し、ついで 5M NaOHを用いてアルカリ性にする。その際懸濁液が生じ、EE (50 ml)の添加後でも完全に溶解しない。沈殿を吸引濾取し, 水 (2 × 1 ml) で洗浄し、廃棄する。水性母液を5M NaOHを用いてpH 11 に調整する。その際白色沈殿が生じる。固体を吸引濾取し, 水 (1 × 2 ml) 及び Ether (3 × 1 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。76 mg の1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-2-オキソ-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンを得る(Smp. 188-192 ℃)。このうちの61 mgを熱いメタノール (8 ml) に溶解させ, クエン酸 (32,8 mg, 0,17 mmol) を添加し、ついで 10 分 65 ℃ で攪拌する。RTに冷却後、混合物を 20 時間攪拌する。ほんの僅かの白色沈殿が生じるので、エタノ−ルを2 mlになるまで蒸発させ、ついで徐々にエーテル (30 ml) を添加する。生じた固体を吸引濾取し、エーテル(3 × 2 ml)で洗浄し、ついで乾燥させる。1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-2-オキソ-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンのクエン酸塩74 mgを得る(白色固体, Smp. 162-167 ℃)。
【0126】
例53: 1,1-(3-ジメチルアミノ-3-ベンジルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレン
4-ベンジル-4-ジメチルアミノシクロヘキサノン (3,47 g, 15 mmol) 及びトリプタミン ( 2,40 g, 15 mmol)をアルゴン下で乾燥メタノール (150 ml) に溶解させる。24時間の反応時間の後、メタノール を留去し、ついで 残留物を1,2-ジ-クロロエタン(150 ml)に懸濁させる。反応混合物にトリフルオロ酢酸 (15 ml) を添加し、ついで 2時間RTで攪拌する。後処理のために 混合物を水 (100 ml) を添加し、ついで NaOH (5 mol/l)を用いてpH 11 に調整する。EE (70 ml) の添加後、攪拌と共に白色固体が生じ, これをフリットを介して吸引濾取する。固体を水 (5×20 ml) で洗浄し、ついで乾燥させる。その際これは1,1-(3-ジメチルアミノ-3-ベンジルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジアザフルオレンのジアステレオ異性体混合物であり (15 % 非極性 : 85 % 極性), これはSmp. 195-200 ℃及び3,0 g の収量の白色固体として得られる。
【0127】
使用される成分の製造:
トリメチルシリルエーテル- 3-(2-トリメチルシラニルオキシエチル)-1H-インドールの例の共通工程
トリプトホール(4,83 g, 30 mmol)を乾燥THF (80 ml) に予め入れ、RTで先ずヘキサメチルジシラザン(30 ml, 141 mmol)を、ついでクロロトリメチルシラン (8 ml, 62,6 mmol) を添加する。混合物を20時間RTで攪拌する。THFを留去し、ついで残留物を塩基性反応になるまで飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加する。水性溶液をエーテルで抽出する。有機相を水で洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。溶剤の除去後に、トリメチルシリルエーテルを6,99 g の収量で結晶性固体として得る(Smp. 47 - 48 ℃)。
【0128】
2-(ベンゾフラン-3イル)エタンチオール
トリフェニルホスファンジブロマイド (5,52 g, 14,4 mmol)を無水アセトニトリル (15 ml)にアルゴン下で懸濁し, 水浴中で19 ℃にさせ、ついで15 分以内に無水アセトニトリル (7 ml)中の 2-(ベンゾフラン-3イル)エタノール (2,11 g, 13,1 mmol)を添加する。添加の間、反応混合物の温度を19 〜21 ℃で保つ。ついで混合物を12時間 更に冷却することなく放置する。反応混合物を濾過し, 得られた濾液を蒸発させる。得られた残留物をシクロヘキサン(20 ml) に取り、厚み約3 cmのシリカゲル層 (15 g) を介して濾過する。シリカゲルをシクロヘキサン (5 × 20 ml) を洗浄し、ついで得られた濾液を蒸発させる。2,47 g の3-(2-ブロモエチル)ベンゾフランが帯黄色油状物として得られる。
【0129】
チオ硫酸ナトリウム五水和物 (5,44 g, 21,9 mmol)を水 (22 ml) に溶解させ、ついで 10 分以内に攪拌下で エタノ−ル (40 ml) に溶解させた3-(2-ブロモ エチル)ベンゾフラン(2,90 g, 12,9 mmol) を添加する。反応混合物を引き続き4時間還流下に煮沸する。後処理のために溶剤混合物中に得られるエタノ−ルを減圧で留去する。水性残留物を ジエチルエーテル (3×20 ml) で抽出し、有機相を水 (2 × 20 ml) で洗浄する。一緒にされた水性相を回転蒸発器で蒸発させる。チオ硫酸-S-[2-(ベンゾフラン-3イル)-エチル]-エステルのナトリウム塩 ("ブンテ塩") からなるこのようにして得られた帯白黄色残留物 (3,63 g)は、限定されない残余量の水を含有する。チオールへの次の反応は更に精製することなく行われる。
【0130】
アルゴン下で、得られたチオ硫酸-S-[2-(ベンゾフラン-3イル)-エチル]-エステルのナトリウム塩3,63 gを50 m% リン酸 (60 ml)に懸濁させる。ついで得られた反応混合物をジエチルエーテル (75 ml) で層状におおい、ついで水性相中にもはや固体が確認されなくなるまで激しい攪拌下で還流加熱(7時間) する。冷却後、二相を分離し、水性相をジエチルエーテル (4 × 15 ml) で抽出する。一緒にされたエーテル性相を水(2 × 10 ml) で洗浄し、ついで硫酸ナトリウムを介して乾燥させる。ジエチルエーテルの除去後に得られた残留物 (帯黄色油状物, 1,71 g) はNMRによれば約80 %の所望の2-(ベンゾフラン-3イル)エタンチオールを含有し、これを更に精製することなく使用する。
【0131】
3-(2-ヒドロキシ-エチル)-1H-インドール-5-オール (5-ヒドロキシ-トリプトホール) アルゴン下で、5-ヒドロキシインドール-3-酢酸(1,91 g, 10 mmol)をDCM (40 ml) に予め入れ, - 78 ℃に冷却し、ついで攪拌下で20 分以内に ジイソプロピルアルムニウムヒドリド (トルエン中で0,2 M, 40 ml, 48 mmol) を添加する。反応混合物の添加の終了後に、混合物を5時間以内にRT にさせ、ついでもう1時間 RTで放置する。後処理のために 反応混合物に慎重にメタノール (2 ml) を添加する。予め十分に固い混合物(Masse)はこの添加の間再び液状になる。混合物に飽和NaCl-溶液(10 ml)を滴加する。得られた混合物を一晩放置し、ついでシリカゲルを介して吸引濾取する。濾過ケーキを全体で400 mlの DCM で洗浄する。濾液を硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、ついで蒸発させる。730 mgの3-(2-ヒドロキシ-エチル)-1H-インドール-5-オールを得る(Smp. 98-102 ℃)。
表例:
【0132】
表例:
【表1】









【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明の化合物の有効性試験
ORL1-結合の測定
次のアッセイ及びモデルで集めたデータを表1 にまとめて示す。
【0134】
ORL1-結合の測定
一般式Iで表わされるシクロヘキサン誘導体を組み換えCHO-ORL1-細胞の膜を用いた3H-ノシセプチン/オルファニンFQとのレセプター結合アッセイで試験する。このテストシステムはArdati等 (Mol. Pharmacol., 51, 1997, S. 816-824)によって提案された方法したがって実施する。3H-ノシセプチン/オルファニンFQの濃度はこの試験の場合に0.5 nMである。この結合アッセイを、50 mM Hepes, pH 7,4, 10 mM MgCl2 及び 1 mM EDTA中でそれぞれ200μlの仕込み物あたり膜タンパク質それぞれ20 μgを用いて実施する。ORL1-レセプターへの結合は、それぞれ1 mg のWGA-SPA Beads (Amersham-Pharmacia, フライブルグ)の使用下に室温でこの仕込み物を1時間インキュベートし、ついでシンチレーションカウンターのTrilux (Wallac, フィンランド)中で測定することによって決定される。この親和性を、表1中にc=1 μMでナノモル Ki-値としてか又は%阻害率として記載する。
【0135】
μ-結合の測定
ヒト μ-オピアートレセプターに対するレセプター親和性を、マイクロタイタープレート中の均質な混合物の形で測定する。このためにそれぞれ試験すべき置換されたスピロ環状シクロヘキサン誘導体をCHO-K1-細胞-------- これはヒトμ-オピアートレセプター を発現する(RB-HOM-レセプターmembran-Praparation、NEN社, Zaventem, ベルギー)-------- のレセプター膜調製物 (250 μlの インキュベーション混合物あたり15-40 μg の蛋白質)による系統的希釈物を、1 nmol/l の 放射性リガンド [3H]-ナロキソン (NET719, NEN社, Zaventem, ベルギー) 並びに1 mgのWGA-SPA-Beads (Wheat germ agglutinin SPA Beads、Amersham/Pharmacia社, フライブルグ, ドイツ)の存在下に全容量 250 μlで 90 分間室温でインキュベートする。インキュベーション緩衝液として、0,05 重量%ナトリウムアジド及び 0,06 重量% ウシ血青アルブミンが補充された50 mmol/l のトリス-HClを使用する。非特異性結合の測定のために、更に25 μmol/l のナロキソンを添加する。90分のインキュベート時間の終了後、マイクロタイタープレートを20 分間1000 gで遠心分離し、放射能をβ-カウンター (Microbeta-Trilux, PerkinElmer Wallac社, フライブルグ, ドイツ) で測定する。放射性リガンドの置換率(die prozentuale Verdraengung)をヒトμ-オピアートレセプターへのその結合から1 μmol/l の供試化合物濃度で測定し、特異結合の阻害率(%阻害) を示す。一部づつ、百分率変位から出発して一般式Iで表わされる供試化合物の種々の濃度によって、放射性リガンドの50-%置換を生じさせる IC50阻害濃度を計算する。Cheng-Prusoff-式を用いて換算することによって供試化合物に対するKi-値を得る。
【0136】
マウスでのライシング(Writhing)テストに於ける痛覚麻痺試験
痛覚麻痺効果の試験を、マウスでのフェニルキノン- 誘発されたライシング(これはI.C. Hendershot 及び J. Forsaith (1959) J. Pharmacol. Exp. Ther. 125, 237-240に従って変えられている)で行う。これに体重25〜30gを有する雄性NMRI- マウスを使用する。1つの物質投薬量につきマウス10匹のグループに、マウス1匹につき試験物質0.3mlの静脈内投与10分後に0.02%フエニルキノン- 水溶液(フエニルベンゾキノン、シグマ社、ダイセンホーフエン;5%エタノールの添加下に溶液を製造し、45℃で水浴中で保存する)を腹腔内投与して保つ。動物を個々に観察かご中に入れる。押しボタン計数器を用いてフエニルキノン投与5〜20分後、痛み誘発された伸展運動(いわゆるライスング- 反応=後足の伸展と共に体をまっすぐ伸ばす)を数える。コントロールとして生理食塩水しか与えられない動物も並行してテストする。すべての物質を、10mg/ kgの標準投与でテストする。物質によるライシング反応の百分率阻害(%阻害)を次の式から算出する。
【0137】
【数1】

【0138】
2〜3個の物質に関して、回帰分析 (Auswerteprogramm Martens EDV Service, Eckental) により、平行して試験されたフェニルキノン-コントロールグループに比べてライシング反応の薬用量依存減少から、ED50-値をライシング反応の95 % 信頼範囲で算出する。
【0139】
マウスに関するテイルフリック試験(Tail-Flick-Test)での痛覚麻痺試験
マウスをそれぞれ、別々にテストケージに入れ、尾の付け根にランプ(Tail-flick-Typ 50/08/1.bc, Labtec, Dr. Hess)の焦点を合わせた熱光線を照射する。このランプの強さは、ランプをつけてから尾の突然の痙攣動作までの時間(痛みの潜時)が未処理のマウスの場合に3〜 5秒となるように調整した。本発明の化合物を含む溶液又はその都度の比較溶液の投与の前に、これらのマウスを5分間の間に2回予備試験し、この測定の平均値を前処理平均値として算出する。
【0140】
次いで、一般式Iで表わされる本発明の化合物の溶液及び比較溶液を静脈内投与する。痛み測定を静脈内投与後のそれぞれ10分、20分、40分及び60分に行う。この痛覚麻痺作用を、下記式にしたがって痛み潜時(最大に起こりうる抗侵害受容作用効果%)の増加率として測定した。
【0141】
[(T1-T0)/(T2-T0)] x 100
この場合、時間T0は投与前の潜在時間を表し、時間T1は有効物質組み合わせの投与後の潜在時間を示し、時間T2は最大露光時間(12秒)を示す。
【0142】
表 1:
【0143】

【表2】





【0144】
例54: 本発明のスピロ環上シクロヘキン誘導体の非経口溶液
38 gの本発明のスピロ環状シクロヘキサン誘導体(この場合例3による)を注射用水1リットルに室温で溶解させ、ついで注射用無水グルコースの添加によって等張条件に調整する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
そのラセミ化合物;そのエナンチオマー、そのジアステレオマー, そのエナンチオマー又はそのジアステレオマーの混合物又は個々のエナンチオマー又はジアステレオマーの混合物; その塩基及び(又は)その生理学的に許容し得る酸又はカチオンの塩の形にある、一般式I
【化1】



{式中、
R1及びR2は相互に無関係にH; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状、飽和又は不飽和、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない)又はCHOを示すか、又は
基R1及びR2は一緒になって CH2CH2OCH2CH2、CH2CH2NR11CH2CH2又は (CH2)3-6 を示し、
この際R11 は、H; C1-5-アルキル(それぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); アリール-、又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); 又はC1-3-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない)を示し、
R3は、C1-5-アルキル(それぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和, モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); アリール(それぞれ置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); C1-3-アルキル-基(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール又はC3-8-シクロアルキル(それぞれ置換されていないか、又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
WはNR4、O 又はSを示し、そして
R4はH; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(それぞれ置換されているか又は置換されていない); C1-3-アルキル-基(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール、ヘテロアリール又はシクロアルキル(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); COR12; SO2R12 を示し、
この際R12はH; C1-5-アルキル(それぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); アリール-、又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); 又はC1-3-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(それぞれモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); OR13; NR14R15を示し、
R5は =O; H; COOR13、CONR13、OR13; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); C3-8-シクロアルキル(飽和又は不飽和、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又はC1-3-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
R6はH; F、Cl、NO2、CF3、OR13、SR13、SO2R13、SO2OR13、CN、COOR13、NR14R15; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); C3-8-シクロアルキル(飽和又は不飽和、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
又は R5及び R6は一緒になって (CH2)n(n = 2、3、4、5又は 6)を示し、この場合個々の水素原子は F、Cl、Br、I、NO2、CF3、OR13、CN 又はC1-5-アルキルによって置換されていてもよく、
R7、R8、R9 及び R10 は相互に無関係にH、F、Cl、Br、I、NO2、CF3、OR13、SR13、SO2R13、SO2OR13、SO2NH2 CN、COOR13、NR14R15; C1-5-アルキル、C3-8-シクロアルキル(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
この際R13はH; C1-5-アルキル (それぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和の、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C1-3-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
R14及び R15は相互に無関係にH; C1-5-アルキル(それぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又は C3-8-シクロアルキル(それぞれ飽和又は不飽和の、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); アリール又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている); 又はC1-3-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
又は R14 及び R15は一緒になってCH2CH2OCH2CH2、CH2CH2NR16CH2CH2又は (CH2)3-6 を形成し、
この場合R16 はH; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)を示し、
XはO、S、SO又はSO2を示し、
R17はH; C1-5-アルキル(飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状)、COR12 又は SO2R12を示す。}
で表わされるスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項2】
R3がフェニル、ベンジル又はフェネチル(それぞれ置換されていないか又は環がモノ又はポリ置換されている)を示す、請求項1記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項3】
R5がH、C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている)又は COOR13を示し、そしてR6がH又はC1-5-アルキルを示す、請求項1又は2のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項4】
R7R8R9 及び R10 が相互に無関係にH; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F、Cl、Br、I、CF3、OH、OCH3、NH2、COOH、COOCH3、NHCH3、N(CH3)2、NO2、SO3H、SO2NH2、ピリジル又はフェニルを示す、請求項1〜3のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項5】
WがNR4、O 又はSを示し、そしてXがO、S、SO 又はSO2を示し、
R1及び R2が相互に無関係にH; C1-4-アルキル(分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない);又はCHOを示し、
R3が(CH2)n-アリール(それぞれ置換されていないか又はアリールがモノ又はポリ置換されている)(n = 0 - 2)を示し、
R4 がH; C1-3-アルキル(モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); CO(CH2)mH (m = 0 〜2)を示すか及び(又は)
R5及び R6がそれぞれHを示すか及び(又は)
R7、R8、R9及び R10 が相互に無関係にH; C1-5-アルキル、OC1-3-アルキル(それぞれ分枝状又は非分枝状、飽和又は不飽和、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F、Cl、Br、I、CF3、OH、SH、SCH3、OCH3、NH2、COOH、COOCH3、NHCH3、N(CH3)2、NO2、SO3H、SO2NH2、ピリジル又はフェニルを示す、請求項1記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項6】
R1及びR2が相互に無関係にH又はCH3 を示し、この際R1及びR2 は同時にHでない、請求項1〜5のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項7】
R3がフェニル、ベンジル又はフェネチル(それぞれ置換されていないか又は環がモノ又はポリ置換されている)、
特にフェニル、ベンジル、フェネチル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、4-クロロフェニル、3-クロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-シアノフェニル、3-シアノフェニル、4-シアノフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4- メトキシフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、2-ヒドロキシフェニル、3-ヒドロキシフェニル、4-ヒドロキシフェニル、2,3-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3,5-ジフルオロフェニル、2,4-ジフルオロフェニル、2-フルオロ-3-クロロフェニル、2-クロロ-3-フルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、2-フルオロ-4-クロロフェニル、4-フルオロ-3-クロロフェニル、4-フルオロ-3-メチルフェニル、4-tert.-ブチルフェニル、4-フルオロ-3-クロロフェニル、4-ブロモ -3-フルオロフェニル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、4-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル、2-メトキシ-5-メチルフェニル、5-クロロ-2-メトキシフェニル、4-フェノキシフェニル、2-メチルチオフェニル、3-メチルチオフェニル、4-メチルチオフェニル、5-フルオロ-2-メトキシフェニル、4-クロロ-3-トリフルオロメチル又は4-ブロモ -2-メチルフェニル、
特に好ましくはフェニル、ベンジル、フェネチル、4-フルオロフェニル及び3-フルオロフェニルを示す、
請求項1〜6のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項8】
WがNR4 を示し、そしてXが Oを示し、
R1及び R2が相互に無関係にH; C1-4-アルキル(分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない);又はCHOを示し、
R3が (CH2)n-アリール(それぞれ置換されていないか又はアリールがモノ又はポリ置換されている)(n = 0 - 2)を示し、
R4 がH; C1-3-アルキル(モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない); CO(CH2)mH (m = 0〜2)を示し、
R5及び R6がそれぞれHを示すか及び(又は)
R7、R8、R9及び R10 が相互に無関係にH; C1-5-アルキル、OC1-3-アルキル(それぞれ分枝状又は非分枝状、飽和又は不飽和、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F、Cl、Br、I、CF3、OH、SH、SCH3、OCH3、NH2、COOH、COOCH3、NHCH3、N(CH3)2、NO2、SO3H、SO2NH2、ピリジル又はフェニルを示す、
請求項1記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項9】
基 R5がH、CH3、COOH、COOCH3又はCH2OH を示し、
基 R6がH を示し、
基 R7R8R9 及び R10 がH を示すか、
又は
基R7、R8、R9 及び R10 のうちの1つがH; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F、Cl、Br、I、OH、OCH3、COOH、COOCH3、NH2、NHCH3、N(CH3)2、NO2、SO3H、SO2NH2、ピリジル又はフェニルを示し、一方残りの基はHを示すか、
又は
基 R7、R8R9 及び R10のうちの2つが相互に無関係にH; C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されている);F、Cl、Br、I、OH、OCH3、COOH、COOCH3、NH2、NHCH3、N(CH3)2、NO2、SO3H、SO2NH2、ピリジル又は フェニルを示し、一方残りの基はHを示す、
請求項1記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項10】
R1及び R2がCH3を示し、そしてR3がフェニルを示す、請求項1〜9のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項11】
W がNR4 を示し、この際R4 はH、CH3、C2H5、アセチル、フェニル、ベンジル又はCOR12を示し、そしてXがO を示す、
請求項1〜10のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項12】
そのラセミ化合物;そのエナンチオマー、そのジアステレオマー、そのエナンチオマー又はそのジアステレオマーの混合物 又は 個々のエナンチオマー又はジアステレオマーの混合物; その塩基及び(又は)生理学的に許容し得る酸又はカチオンの塩の形にある、

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 塩酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレンクエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレンL-酒石酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2-オキサ-9-チアフルオレントリフラート

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジオキサフルオレン 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メトキシ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 塩酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩

6-ブロモ -1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-6-ニトロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩

6-クロロ-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドールクエン酸塩

3,9-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-9-フェニル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩

1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

3,6-ジメチル-1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3-メチル-9-フェニル1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン メタンスルホナート

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(3-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン メタンスルホナート

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-9-オキサ-2-チアフルオレン クエン酸塩

6,6-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,2,3,4,4a,6,7,11c-オクタヒドロ-5-オキサ-7-アザベンゾ[c]フルオレン クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-ブロモ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール-6-オール クエン酸塩

1,1-(3-メチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-6-フルオロ-1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール 半クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-(4-フルオロフェニル)ペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレン メタンスルホナート

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-3,4-ジヒドロ-1H-2,9-ジチアフルオレン クエン酸塩

1,1-(3-ジメチルアミノ-3-フェニルペンタメチレン)-1,3,4,9-テトラヒドロ-2-チア-9-アザフルオレン 2-オキシド クエン酸塩
より成る群からなる、請求項1〜11のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体。
【請求項13】
一般式A
【化2】



(式中、基 R01及びR02 はR2 に記載した意味を有し、そして付加的に保護基を示すことができる。)
で表わされる出発化合物を、酸又はそのトリメチルシリルエステル、たとえばトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、リン酸、メタンスルホン酸又はトリフルオロ-酢酸の添加下に、適当な溶剤、たとえばジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジエチルエーテル又はニトロメタン中で、一般式B
【化3】



(式中、基R1-R10 は請求項1に定義された通りである。)
で表わされる出発化合物と反応させることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体の製造方法。
【請求項14】
スピロ環状シクロヘキサン誘導体(式中、Xは Sを示す。)を酸化剤、たとえばH2O2を用いて酸化させる、請求項1記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体(式中、XはSO 又は SO2を示す。)の製造方法。
【請求項15】
場合により、そのラセミ化合物、任意の混合比でのその純粋な立体異性体、特にエナンチオマー又はジアステレオマーの形にある、その酸又はその塩基の形にある、又はその塩の形にある、特に生理学的に許容し得る塩又は生理学的に許容し得る酸又はカチオンの塩の形にある、又はその溶媒和物、特に水和物の形にある、請求項1〜12のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体の少なくとも1種を含み、並びに場合により適当な添加剤及び(又は)助剤及び(又は)場合によりその他の有効物質を含む医薬。
【請求項16】
場合により、そのラセミ化合物、任意の混合比でのその純粋な立体異性体、特にエナンチオマー又はジアステレオマーの形にある、その酸又はその塩基の形にある、又はその塩の形にある、特に生理学的に許容し得る塩又は生理学的に許容し得る酸又はカチオンの塩の形にある、又はその溶媒和物、特に水和物の形にある、請求項1〜12のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体を痛み、特に急性痛、神経障害痛のあるいは慢性痛の治療用医薬の製造に使用する方法。
【請求項17】
請求項1〜12のいずれか1つに記載のスピロ環状シクロヘキサン誘導体を、不安状態、ストレス及びストレスと関連する症候群、うつ病、癲癇、アルツハイマー病、老人性痴呆症、一般的な認知機能障害、学習及び記憶障害(向知性薬として)、禁断症状、アルコールー及び(又は)麻薬−及び(又は)薬物−中毒及び(又は)依存症、性的機能障害、心臓血環疾患、低血圧症、高血圧症、耳鳴り、掻痒症、偏頭痛、聴力障害、腸運動障害、摂食障害、食欲不振、脂肪過多症、運動障害、下痢、悪液質、尿失禁を治療するための医薬の製造に、又は筋弛緩剤、抗痙攣剤又は麻酔剤としての医薬の製造に、又はオピオイド鎮痛剤又は麻酔剤を用いる治療での併用投与用医薬の製造に、又は利尿薬又は抗ナトリウム排泄増加薬又は抗不安薬の製造に、運動活性モジュレーション用医薬の製造に、神経伝達物質の分布のモジュレーション及びこれに付随する神経変性疾患の治療用医薬の製造、オピオイドの禁断症状の治療及び(又は)潜在的嗜癖の軽減用医薬の製造に使用する方法。

【公開番号】特開2011−16829(P2011−16829A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−199044(P2010−199044)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【分割の表示】特願2004−550924(P2004−550924)の分割
【原出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願人】(390035404)グリュネンタール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (127)
【Fターム(参考)】