説明

スピンドル状部材を備えたエアノズルスピニングユニット

構成が簡潔なエアノズルスピニングユニットを提供する。本発明は、スピンドル状部材を備え、該スピンドル状部材が糸引き出し通路(10)を有し且つ該糸引き出し通路(10)に沿って移動可能であるエアノズルスピニングユニット(1)において、該エアノズルスピニングユニット(1)が、前記スピンドル状部材(15)をその作動位置に保持するために少なくとも1個の磁石(22)を有していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピンドル状部材を備え、該スピンドル状部材が糸引き出し通路を有し且つ該糸引き出し通路に沿って移動可能であるエアノズルスピニングユニットに関するものである。
本発明は、さらに、糸引き出し通路と、エアノズルスピニングユニット内での受容のための筒状の滑り面と、前記糸引き出し通路の入口を含んでいる、テーパ状に延在するスピンドル先端とを備えたエアノズルスピニングユニット用スピンドル状部材にも関する。
【背景技術】
【0002】
冒頭で述べた種類のエアノズルスピニングユニットは、特許文献1から知られている。スピンドル状部材を移動させるため、この公知のエアノズルスピニングユニットでは、ばねと空気圧シリンダとが一体化されている。このエアノズルスピニングユニットの複雑な構成は製造をコスト高にさせる。
【0003】
特許文献2からは、スピンドル状部材のための移動装置と保持装置とがエアノズルスピニングユニット内で一体化されていないエアノズルスピニングユニットが知られている。スピンドル状部材はエアノズルスピニングユニットの外側に配置されているシリンダと結合され、これによって糸引き出し通路に沿って移動することができる。スピンドル状部材を移動させる場合、エアノズルスピニングユニット全体を開口させる。外部の空気圧シリンダは、エアノズルスピニング装置内に非常に広い構造空間を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第102004044345A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第19501545A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、構成が簡潔なエアノズルスピニングユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、エアノズルスピニングユニットが、スピンドル状部材をその作動位置に保持するために少なくとも1個の磁石を有していることによって解決される。スピンドル状部材の場合には、上記課題は、スピンドル状部材が、該スピンドル状部材をエアノズルスピニングユニット内の作動位置に固定するために磁性の当接面を含んでいることによって解決される。
【0007】
エアノズルスピニングユニット内でスピンドル状部材を保持するための唯一の保持手段は1個の磁石である。もちろん複数個の磁石を設けてもよい。エアノズルスピニングユニットまたはスピニング装置に他の固定手段および保持手段は必要ない。これによりエアノズルスピニングユニットに対する製造コストおよび組み立てコストがかなり低減する。
【0008】
スピンドル状部材はその作動位置においてエアノズルスピニングユニット内で次のように保持され、すなわち糸引き出し通路の入口を含んでいる、スピンドル状部材のテーパ状に延在するスピンドル先端が、渦室内にあり、該渦室内で、紡糸すべき糸束に回転空気流によって紡糸ねじれが付与されるように保持される。エアノズルスピニングユニット内に作動障害が生じることがあり、渦室をクリーニングしなければならないことは公知である。作動障害を解消するため、スピンドル状部材が糸引き出し方向において糸引き出し通路に対し平行に変位せしめられ、その結果スピンドル先端が渦室から抜け出る。従って渦室内の蓄積糸を除去することができる。
【0009】
本発明には、スピンドル状部材を移動させるために、複雑な構成および/または非常に広いスペースを要求する構造を必要としないという利点がある。スピンドル状部材は、エアノズルスピニングユニットの本体内に設けた簡潔な筒状の受容部で受容されていてよく、この筒状の受容部に沿って移動させることができる。スピンドル状部材をその作動位置で保持するため、少なくとも1個の磁石が本体内に配置されていてよい。磁石はスピンドル状部材に設けた磁性の当接面と協働して、スピンドル状部材をその作動位置に保持する。他の有利な実施態様によれば、少なくとも1つの磁石はスピンドル状部材またはこれと結合される保持要素に配置されていてよい。この実施例の場合、磁石はエアノズルスピニングユニットの本体に設けた磁性の当接面と協働する。両実施態様とも、作動障害を解消するため、スピンドル状部材を磁力に抗して糸引き出し方向において糸引き出し通路に沿って移動させることができ、その結果スピンドル先端が渦室から抜け出る。
【0010】
もっとも簡単なケースでは、スピンドル状部材の移動は保守員が手動で行うことができる。さらに、スピンドル状部材の固定が簡単であるので、スピンドル状部材を非常に簡単にエアノズルスピニングユニットから取り出して他のスピンドル状部材と交換することが可能である。
【0011】
スピンドル状部材の移動を、エアスピニング機に沿って走行可能な保守装置、いわゆるサービスロボットによって行うことも有利である。
【0012】
本発明の構成では、スピンドル状部材を移動させるためにレバー、特に回動レバーが設けられているのが有利である。有利には、レバーは本体に固定され、スピンドル状部材には係入されているにすぎないため、スピンドル状部材をいつでも非常に簡単に交換できる。
【0013】
スピンドル状部材をその作動位置に固定するための磁性の当接面は、有利には円環状に形成され、筒状の滑り面に対し同心に配置されていてよい。有利な構成では、スピンドル状部材は複数個の構成要素から成り、好ましくは3個の構成要素から成っている。第1の構成要素は筒状の滑り面を含んでいる。第1の構成要素は、好ましくは、本体の材料に比べて滑り特性に優れた材料から成っている。第1の構成要素に対し有利なのはプラスチック或いは黄銅材または青銅材である。筒状の滑り面はコーティング部を有していてもよい。スピンドル状部材の第2の構成要素は、糸引き出し通路の入口を備えた、テーパ状に延在するスピンドル先端を含んでいる。第2の構成要素のテーパ状外側輪郭は、テーパ度が異なる複数の領域に分割され、この場合テーパ角はスピンドル先端のほうへ減少する。スピンドル状部材の第3の構成要素は、スピンドル状部材をその作動位置に固定するために磁性の当接面を含んでいてよい。第3の構成要素は、有利には、第1の構成要素に固定されているスチールリングによって形成されている。
【0014】
他の有利な実施態様では、スピンドル状部材は2個の構成要素から成っている。この実施態様は、第1の構成要素が磁性材料から成っている場合、たとえばスチールから成っている場合に有利である。この場合、スピンドル状部材をその作動位置に固定するための磁性の当接面は第1の構成要素に一体化されていてよく、その結果第3の構成要素を省略できる。このように、スピンドル状部材は、筒状の滑り面および磁性の当接面を含んでいる第1の構成要素と、スピンドル先端を含んでいる第2の構成要素とから成っている。
【0015】
他の有利な構成では、スピンドル状部材は、糸引き出し通路に開口している噴射通路と、該噴射通路に圧縮空気を供給するための圧縮空気接続部とを有している。圧縮空気接続部は圧縮空気ホースを装着するために適している。噴射通路は糸ジョイント工程のために圧縮空気で付勢することができ、その結果糸引き出し通路内に所定の空気流が生じる。噴射通路により、スピンドル先端へ向けられる空気流を糸引き出し通路内に発生させることができ、この空気流は糸引き出し方向とは逆方向にエアノズルスピニングユニットを通じて糸端を戻すために用いられる。また、噴射通路によって回転空気流を糸引き出し通路内に発生可能であるようにしてもよい。糸引き出し通路内での回転空気流は、特に、補助糸を用いずに糸ジョイント工程を実施すべき場合に有利である。
【0016】
本発明の利点は、スピンドル状部材内の糸引き出し通路の長さが比較的短いという点である。スピンドル状部材内の糸引き出し通路の長さが可能な限り短ければ、紡糸された糸が糸引き出し通路の壁と過度に接触することによって生じる糸質の悪化を少なくすることができる。有利には、スピンドル状部材内の糸引き出し通路の長さは80mm未満、特に40mm未満である。
【0017】
本発明の他の利点および特徴は、1実施形態に関する以下の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明によるエアノズルスピニングユニットの拡大縦断面図である。
【図2】図2は、図1の矢印IIの方向に見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に図示したエアノズルスピニングユニット1は、スフ束3から紡績糸2を製造するために用いる。エアノズルスピニングユニット1の上流側には練条機4が設けられている。
【0020】
紡糸されるスフ束3は練条機4内にドラフト方向Aに供給されて、紡績糸2として糸引き出し方向Bに引き出され、図示していない巻き取り装置へ転送される。一部のみを図示した練条機4は好ましくは3シリンダ練条機であり、よって全部で3個のロール対を含んでいる。これらのロール対はそれぞれ、駆動される下側ロールと、押圧ロールとして構成された上側ロールとを有している。図示したのは、練条機4のドラフトゾーンを画成している供給ロール対5,6のみである。このような練条機4内でスフ束3を公知の態様で所望の繊度まで延伸する。練条機4の供給ロール対5,6のクランプラインに引き続いて薄いスライバー7があり、スライバーは延伸は完了しているが、まだ加撚されていない。
【0021】
エアノズルスピニングユニット1には糸供給通路8を介してスライバー7が供給される。これに続いていわゆる渦室9があり、渦室内でスライバー7に撚りが付与され、その結果紡績糸2が生じ、紡績糸は糸引き出し通路10を通じて引き出される。
【0022】
流体装置は、渦室9内での紡糸工程の間、渦室9内へ接線方向に開口している圧縮空気ノズル11を通じて圧縮空気を吹き込むことによって回転渦流を発生させる。圧縮空気は、圧縮空気通路12を介して作動時にエアノズルスピニングユニット1内に供給される。圧縮空気は、圧縮空気通路12から、まず渦室9を取り囲み且つ前記圧縮空気ノズル11が直接接続されている環状通路13へ到達する。圧縮空気ノズル11から流出する圧縮空気は排気通路14を通じて排出される。排気通路14は、糸引き出し通路10を含んでいるスピンドル状部材15のまわりにリング状に配置されている。スピンドル状部材15は作動時に位置固定される。
【0023】
渦室9の領域には、ねじれ防止手段として、繊維案内面16のエッジが配置されている。繊維案内面16は糸引き出し通路10の入口17の領域で該糸引き出し通路に対しわずかに偏心して配置されている。糸引き出し通路10の入口17はスピンドル状部材15のテーパ状に延在している端部に配置されている。テーパ状に延在している端部はスピンドル先端18と呼ばれる。
【0024】
エアノズルスピニングユニット1内では、紡糸すべき糸が、一方では、スライバー7内で保持されて、実質的に加撚されずに糸供給通路8から糸引き出し通路10の入口17へ誘導される。他方で糸は、糸供給通路8と糸引き出し通路10との間の領域で渦室9内の渦流の作用を受ける。渦流により糸は、または、少なくともその端部領域は、入口17から半径方向へ離間し、すでに糸引き出し通路10内に進入している糸のまわりに巻き付けられる。それ故、上記エアノズルスピニングユニット1で製造された糸2は、実質的に糸長手方向に延在する加撚されていない繊維または繊維領域のコアと、繊維または繊維領域がコアのまわりで加撚されている外側領域とを備えた構成を呈する。この種のエアノズルスピニング装置は、毎分300メートルと600メートルの間のオーダーの非常に高速な紡糸速度を可能にする。
【0025】
何らかの理由でスライバー7または糸2が破断した場合、まず練条機4を停止させてスフ束3の供給を中断させる。図示していない巻き取り装置も切る。紡糸工程を再開する前に、渦室9に捕捉されている残糸を該渦室から除去する必要のある場合がある。このため、スピンドル状部材15を糸引き出し通路10に沿って糸引き出し方向Bへ変位させ、その結果スピンドル先端18が渦室9から抜け出る。このとき、渦室9を閉塞させている蓄積糸を、図示していない負圧源と結合されている排気通路14を介して吸い出すことができる。
【0026】
エアノズルスピニングユニット1の本体19は筒状の受容部20を有し、該受容部内には、筒状の滑り面21でもってスピンドル状部材15が移動可能に挿着されている。本体19内には1個または複数個の磁石22、図示のケースでは2個の磁石22が配置されている。スピンドル状部材15は、磁石22と協働する、磁性材料から成る当接面23を有している。磁石22はスピンドル状部材15をその作動位置において保持する。磁性の当接面23は円環状に形成されている。当接面23と筒状の滑り面21とは糸引き出し通路10のまわりに同心に配置されている。
【0027】
渦室9をクリーニングするため、スピンドル状部材15は磁力に抗して糸引き出し方向Bにおいて筒状の滑り面21に沿って移動させることができる。スピンドル状部材15の移動は操作者が手動で行うことができ、或いは、エアスピニング機に沿って走行可能な保守台車により自動的に行うことかできる。スピンドル状部材15を容易に把持できるようにするため、スピンドル状部材15を移動させるためのレバー24を設けてよい。レバー24は図2に認められる。レバー24は回動レバーとして構成され、回動軸25を用いてエアノズルスピニングユニット1の本体19に固定されている。レバー24は突出部26を有し、該突出部はスピンドル状部材15の溝27に係入している。レバー24は手動でまたは自動でそのグリップ域28を操作することができ、これによってスピンドル状部材15を糸引き出し通路10に対し平行に移動させる。レバー24は、同時に、当接面23が磁石22の作用域から離間した後にスピンドル状部材15がひとりでに本体19の筒状の受容部20から抜け出るのを阻止する。スピンドル状部材全体をエアノズルスピニングユニット1から取り出す必要がある場合は、スピンドル状部材15をその溝27でもって非常に容易にレバー24から取り出して、エアノズルスピニングユニット1から取り出すことができる。レバー24を戻し回動することによってスピンドル状部材15は再び糸引き出し方向Bとは逆方向に移動し、スピンドル先端18は再び渦室9内のその作動位置へ到達する。磁石22は当接面23を介してスピンドル状部材15を固定する。
【0028】
スピンドル状部材15内には、糸引き出し通路10に開口する噴射通路29が設けられている。さらにスピンドル状部材15には、噴射通路29に圧縮空気を供給するために一時的に圧縮空気で付勢することのできる圧縮空気接続部30がある。圧縮空気接続部30は図示していない圧縮空気ホース用の接続部材37によって形成される。噴射通路29はエアノズルスピニングユニット1の糸ジョイント工程を支援するために用いられ、図1に図示した態様で糸引き出し通路10に開口していてよく、その結果噴射通路29を通じて糸引き出し通路10に流入する圧縮空気は、糸引き出し方向Bとは逆方向の空気流動を生じさせる。これにより、紡糸が完了した糸2の一端は糸引き出し方向Bとは逆方向にエアノズルスピニングユニット1を通って練条機4まで戻され、そこでスフ束3と結合させることができる。図示していない構成では、糸引き出し通路10内に回転空気流が生じるように噴射通路29が糸引き出し通路10に開口していてもよい。
【0029】
スピンドル状部材15は3個の構成要素31,32,33から成っている。スピンドル状部材15の第1の構成要素31は筒状の滑り面21と、糸引き出し通路10の一部分と、圧縮空気接続部30とを含んでいる。レバー24が設けられている場合には、第1の構成要素31は溝27をも含んでいる。第2の構成要素32はテーパ状に延在しているスピンドル状部材15の端部を形成し、スピンドル先端18と糸引き出し通路10の入口17とを含んでいる。噴射通路29は圧縮空気接続部30から第1の構成要素31と第2の構成要素32とを通って延在し、第2の構成要素32の内部で糸引き出し通路10に開口している。スピンドル状部材15の第1の構成要素31はプラスチックから成っている。これによって筒状の滑り面21は本体19内の受容部20に対する良好な滑り特性を有する。有利には、滑り面21は15mmないし20mmの径を有している。
【0030】
スピンドル状部材15の第3の構成要素33が設けられ、該第3の構成要素は磁性の当接面23を含んでいる。第3の構成要素33は第1の構成要素31に固定されたスチールリングから成っている。スチールリング33はたとえば筒状の滑り面21に圧着されていてよく、或いは、図示していないねじピン35を介して固定されていてよい。入口17の領域での当接面23とスピンドル先端18との間隔は、紡糸される糸2の特性にとって重要である。当接面23に対するスピンドル先端18の間隔を変化させることによって、渦室9内へのスピンドル先端18の突出程度を変えることができる。例えば、さらに、サイズを同じにしてスチールリング33の高さのみを変えれば、種々の質量を達成できる。この場合には高さの異なるスチールリング33を使用することができ、或いは、第1の構成要素31とスチールリング33との間にワッシャーを使用することにより当接面23の位置を整合させることができる。これによりスピンドル状部材15の公差も補償することができる。また、スピンドル先端18と当接面23との正確な間隔を保証するため、当接面23での最終作業工程で既製のスピンドル状部材15を加工することもできる。
【0031】
スピンドル先端18を含んでいる第2の構成要素32は、筒状の受容面34を介して第1の構成要素31に挿着されてねじピン35によって固定されている。噴射通路29の、第1の構成要素31から第2の構成要素32への移行部を密封するため、受容面34にパッキンリング36を付設してよい。図示していない構成では、第2の構成要素32は第1の構成要素31に圧入されていてもよく、この場合にはねじピン35とパッキンリング36は省略できる。前記構成要素32はその外側輪郭部に二重のテーパ部を有し、該二重のテーパ部は、スピンドル先端18に隣接して小さなテーパ角とこれに接続している大きなテーパ角とを有する。
【0032】
糸引き出し通路10の出口38の領域には、スピンドル状部材15に耐摩耗性のインサート部材39を挿着してよい。インサート部材39はセラミックスから成っていてよく、第1の構成要素31に挿着される。糸2に対する悪影響を回避するため、糸引き出し通路10は可能なかぎり短く構成されている。入口17から出口38までの糸引き出し通路10の長さは約40mmないし60mmである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピンドル状部材を備え、該スピンドル状部材が糸引き出し通路(10)を有し且つ該糸引き出し通路(10)に沿って移動可能であるエアノズルスピニングユニット(1)において、該エアノズルスピニングユニット(1)が、前記スピンドル状部材(15)をその作動位置に保持するために少なくとも1個の磁石(22)を有していることを特徴とするエアノズルスピニングユニット。
【請求項2】
1個の磁石(22)が前記エアノズルスピニングユニット(1)の本体(19)に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のエアノズルスピニングユニット。
【請求項3】
1個の磁石(22)が前記スピンドル状部材(15)に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のエアノズルスピニングユニット。
【請求項4】
前記エアノズルスピニングユニット(1)が前記スピンドル状部材(15)のための筒状の受容部(20)を有し、該受容部に沿って前記スピンドル状部材(15)が移動可能であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載のエアノズルスピニングユニット。
【請求項5】
前記スピンドル状部材(15)が、前記磁石(22)と協働する、磁性材料から成る当接面(23)を有していることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一つに記載のエアノズルスピニングユニット。
【請求項6】
前記スピンドル状部材(15)を移動させるためのレバー(24)が設けられていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一つに記載のエアノズルスピニングユニット。
【請求項7】
糸引き出し通路(10)と、エアノズルスピニングユニット(1)内での受容のための筒状の滑り面(21)と、前記糸引き出し通路(10)の入口(17)を含んでいる、テーパ状に延在するスピンドル先端(18)とを備えたエアノズルスピニングユニット(1)用スピンドル状部材において、該スピンドル状部材(15)が、該スピンドル状部材(15)を前記エアノズルスピニングユニット(1)内の作動位置に固定するために磁性の当接面(23)を含んでいることを特徴とするスピンドル状部材。
【請求項8】
前記磁性の当接面(23)が円環状に形成されていることを特徴とする、請求項7に記載のスピンドル状部材。
【請求項9】
前記磁性の当接面(23)が前記筒状の滑り面(21)に対し同心に配置されていることを特徴とする、請求項7または8に記載のスピンドル状部材。
【請求項10】
前記スピンドル状部材が、前記糸引き出し通路(10)に開口する噴射通路(29)と、該噴射通路(29)へ圧縮空気を供給するための圧縮空気接続部(30)とを有していることを特徴とする、請求項7から9までのいずれか一つに記載のスピンドル状部材。
【請求項11】
前記スピンドル状部材(15)が3個の構成要素(31,32,33)から成り、第1の構成要素(31)が前記筒状の滑り面(21)を含み、第2の構成要素(32)が前記スピンドル先端(18)を含み、第3の構成要素(33)が前記磁性の当接面(23)を含んでいることを特徴とする、請求項7から10までのいずれか一つに記載のスピンドル状部材。
【請求項12】
前記第1の構成要素(31)がプラスチックから成っていることを特徴とする、請求項11に記載のスピンドル状部材。
【請求項13】
前記第3の構成要素(33)が、前記第1の構成要素(31)に固定されたスチールリングから成っていることを特徴とする、請求項11または12に記載のスピンドル状部材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2012−504194(P2012−504194A)
【公表日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−528216(P2011−528216)
【出願日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【国際出願番号】PCT/EP2009/006611
【国際公開番号】WO2010/034416
【国際公開日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(590005597)マシーネンファブリク リーター アクチェンゲゼルシャフト (93)
【氏名又は名称原語表記】Maschinenfabrik Rieter AG
【住所又は居所原語表記】Klosterstrasse 20,CH−8406 Winterthur,Switzerland
【Fターム(参考)】