説明

スピンドル用直動軸受装置

【課題】スピンドルを保持するガイドポストの軸線周方向の回動を規制して位置精度を向上することが可能なスピンドル用直動軸受装置を提供する。
【解決手段】スピンドル用直動軸受装置1は、スピンドル3を保持したガイドポスト2を備える。転動体は、ボール6とし、リテーナ7には、複数のボール6を軸方向に直線状に配置すると共に、この直線状のボール列60を周方向に複数列配置する。ガイドポスト2の外周面22及びブッシュ4の内周面42は、断面円形状とし、上記ガイドポスト2の外周面22に軸方向に延びた第1のV字溝81を少なくとも1箇所形成すると共に、上記ブッシュ4の内周面42に上記第1のV字溝81と対向して軸方向に延びた第2のV字溝82を形成する。上記第1、第2のV字溝81,82間に、上記複数列のボール列60のうちボール径が他のボール列60よりも大径とした大ボール列60Xを転動自在に配置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピンドルを保持するためのスピンドル用直動軸受装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スピンドル用直動軸受装置として、スピンドルを内挿したガイドポストをブッシュの貫通孔に転動体を介して移動可能に挿通したものがある(特許文献1)。このスピンドル用直動軸受装置は、ガイドポストの外周面とブッシュの内周面に相互に対向して第1、第2の直角溝をそれぞれ8本形成し、それぞれの第1、第2の直角溝間に、円筒状のリテーナに8列保持した各クロスローラ列を配置させた構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−120668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のスピンドル用直動軸受装置では、クロスローラの転動面は第1、第2の直角溝の平行な一方の平面に当接されるが(特許文献1の段落0018参照)、クロスローラの円形端面と第1、第2の直角溝の他方の平面との間はクロスローラとの摺動を避けるために隙間が設けられている。そのため、スピンドルの作動時の回転トルクがガイドポストに作用してガイドポストも回転トルクが発生するので、上記の直角溝とクロスローラとの隙間の分だけガイドポストが周方向に回動するガタとなり得る。その結果、ガイドポストに保持するスピンドルの位置精度にバラツキを生じさせ、穴明け等の加工精度を高精度に行うことが困難であった。
【0005】
例えば、このようなスピンドル用直動軸受装置は、プリント基板の穴明け加工に用いられるが、効率的な加工を行うために加工の高速化が求められている。その場合、複数のスピンドル用直動軸受装置を並設させた多軸化によって高速化に対応する場合がある。多軸化する場合は、各スピンドル用直動軸受装置のスピンドル間の位置精度にバラツキが無く均一化していることがきわめて重要となる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、スピンドルを保持するガイドポストの軸線の周方向への回動を規制して位置精度を向上することが可能なスピンドル用直動軸受装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るスピンドル用直動軸受装置は、
スピンドルを保持したガイドポストと、ガイドポストを挿通する貫通孔を設けたブッシュとを、リテーナに回動自在に保持した転動体を介して軸方向に相対移動させるスピンドル用直動軸受装置であって、
転動体は、ボールとし、
リテーナには、複数のボールを軸方向に直線状に配置すると共に、この直線状のボール列を周方向に複数列配置し、
ガイドポストの外周面及びブッシュの内周面は、断面円形状とし、
ブッシュに対してガイドポストが軸線の周方向へ回動するのを規制する回り止め機構を設け、
上記ブッシュの端面にリテーナの端面を当接可能とするフタを設けたものである。
【0008】
これにより、上記回り止め機構によってスピンドルの作動によりガイドポストに回転トルクが発生してもガイドポストの軸線周方向への回動が防止される。また、ボールを保持するリテーナがガイドポストとブッシュとの相対的な直動往復移動に伴うボールのすべりによって軸方向へ移動しても、リテーナは上記フタに当接してブッシュの外側へ露出されない。これにより、リテーナに保持するすべてのボールを常にガイドポストとブッシュとの間に配置させることができる。従って、軸方向に直線状に配置する複数のボールの列により、ブッシュに対するガイドポストの直動性が安定し、ガイドポストの軸線周方向への回動が抑制される。
【0009】
上記回り止め機構は、
上記ガイドポストの外周面に軸方向に延びた第1の平面部又は/及び上記ブッシュの内周面に軸方向に延びた第2の平面部を形成し、上記第1又は第2の平面部に上記ボール列を転動自在に配置させる構成とすることができる。
【0010】
これによれば、第1又は第2の平面部に配置されたボールによって、スピンドルの作動によりガイドポストに回転トルクが発生してもガイドポストの軸線周方向への回動が阻止される。
【0011】
上記回り止め機構は、
上記ガイドポストの外周面に軸方向に延びた第1の凹溝を少なくとも1箇所形成すると共に上記ブッシュの内周面に上記第1の凹溝と対向して軸方向に延びた第2の凹溝を形成し、上記第1、第2の凹溝間に上記複数列のボール列のうちボール径が他のボール列よりも大径とした大ボール列を転動自在に配置させる構成とすることができる。
【0012】
これによれば、大ボール列の各々の大ボールが第1、第2の凹溝のそれぞれの2つの面に当接して四点で保持され、ブッシュに対してガイドポストの軸線周方向へのガタツキを無くすことができる。従って、スピンドルの作動によりガイドポストに回転トルクが発生してもガイドポストの軸線周方向への回動が防止される。
【0013】
上記回り止め機構は、
上記ガイドポストと平行して軸方向に延びた棒部材を該ガイドポストに連結すると共に上記ブッシュにおいて貫通孔と平行して軸方向に貫通した挿通孔を設け、上記棒部材を上記挿通孔内にガイド部材を介して摺動自在に挿通させる構成とすることができる。
【0014】
これによれば、上記棒部材によってブッシュに対するガイドポストの軸線周方向へのガタツキを無くすことができる。従って、スピンドルの作動によりガイドポストに回転トルクが発生してもガイドポストの軸線周方向への回動が防止される。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明に係るスピンドル用直動軸受装置によれば、ガイドポストの軸線周方向の回動が防止され、スピンドルの位置精度が向上される。従って、スピンドルを多軸化する場合であっても、各スピンドル用直動軸受装置のスピンドル間の位置精度にバラツキが無く均一化され、多軸化による高速化にも十分に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態1によるスピンドル用直動軸受装置の構成を示す一部断面図である。
【図2】ブッシュの下側のフタを取り外した状態におけるスピンドル用直動軸受装置の下面図である。
【図3】V字溝及び平面部を示す一部拡大図である。
【図4】実施形態2によるスピンドル用直動軸受装置の構成を示す一部断面図である。
【図5】実施形態3によるスピンドル用直動軸受装置の構成を示す一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1、図2に示すように、スピンドル用直動軸受装置1は、スピンドル3を保持するガイドポスト2と、ガイドポスト2を貫通孔41に挿通して相対移動自在とするブッシュ4と、ガイドポスト2とブッシュ4との間の間隙Gに転動可能に介在される複数のボール6を回動自在に保持する筒状のリテーナ7とを備える。ガイドポスト2は、中空軸からなり、中空部21にはスピンドル3をその軸心をガイドポスト2の中心線と一致させて内嵌保持させている。スピンドル3は、後端側のフランジ31とガイドポスト2の後端とにボルト34を締結させてガイドポスト2に固定される。スピンドル3の一端にはツールチャック32を介してドリル刃33が取り付けられ、他端には図示しないモータが連結されている。
【0018】
ガイドポスト2の外周面22及びブッシュ4の内周面42は、断面円形状に形成されている。そして、ガイドポスト2の外周面22には軸方向に延びた第1のV字溝81が形成され、ブッシュ4の内周面42にはこの第1のV字溝81と対向して軸方向に延びた第2のV字溝82が形成されている。また、リテーナ7は、円筒状に形成され、その側壁には、複数のボール6が軸方向に直線状に配置されると共に、この直線状のボール列60が周方向に複数列配置されている。この複数列のボール列60のうちの1列をボール径が他のボール列60よりも大径とした大ボール列60Xとする。そして、図3を参照して、大ボール列60Xが上記第1、第2のV字溝81,82間に転動自在に配置される。
【0019】
また、第1、第2のV字溝81,82の対称位置におけるガイドポスト2の外周面22及びブッシュ4の内周面42において、ガイドポスト2の外周面22には軸方向に延びた第1の平面部91が形成され、ブッシュ4の内周面42にはこの第1の平面部91と平行に対向して軸方向に延びた第2の平面部92が形成されている。そして、図3を参照して、この第1、第2の平面部91,92間に上記他のボール列60a,60bの2列が転動自在に配置される。この2列のボール列60a,60bと、その左右の各1列のボール列60c,60dとを含む4列のボール列60a,60b,60c,60dの列間隔は、他よりも狭くなっている。ブッシュ4の第2の平面部92は、ブッシュ4の円形の内周面42に凹溝43を設け、この凹溝43にスライド板9を取り付けることにより形成される。これにより、ブッシュ4の円形の内周面42においても平面度の優れた平面部92を、加工上、簡易に形成することができる。
【0020】
なお、第1、第2のV字溝81,82間に配置する大ボール列60Xと、第1、第2の平面部91,92間に配置する2列のボール列60a,60b以外の他のボール列60は、ガイドポスト2の円形の外周面22とブッシュ4の円形の内周面42との間の間隙Gに転動自在に保持されている。また、ガイドポスト2の円形の外周面22とブッシュ4の円形の内周面42との間の間隙Gは、他のボール列60のボール径よりも5〜10μmの範囲で狭くなるように設定されている。これにより、他のボール列60でのボール6の予圧が5〜10μmの範囲となり、10μm以下の低予圧に設定することができ、ガイドポスト2とブッシュ4との相対的な直動移動を軽く且つスムーズに行うことができる。
【0021】
また、ブッシュ4の両端面には、リテーナ7の端面を当接可能とする環状のフタ5が取り付けられている(図1を参照)。これにより、リテーナ7は、ガイドポスト2とブッシュ4との相対的な直動往復移動に伴うボール6のすべりによって軸方向へ移動しても、フタ5に当接してブッシュ4の外側へ露出されることがない。
【0022】
以上のスピンドル用直動軸受装置1におけるガイドポスト2とブッシュ4とをボール6を介して軸方向に相対移動させると、大ボール列60Xの各々の大ボール6が第1、第2のV字溝81,82を転動して、ガイドポスト2とブッシュ4とが直動案内される。このとき、大ボール列60Xの各々の大ボール6が第1、第2のV字溝81,82のそれぞれの2つの斜面に当接して四点で保持され、ブッシュ4に対してガイドポスト2の軸線の周方向へのガタツキを無くすことができる。従って、スピンドル3の作動によりガイドポスト2に回転トルクが発生してもガイドポスト2の軸線周方向への回動が防止される。
【0023】
また、ガイドポスト2側の第1の平面部91とブッシュ4側の第2の平面部92とが平行に対向する間隙Gは、ガイドポスト2が回動しようとすると、例えば、ブッシュ4側の第2の平面部92に対してガイドポスト2側の第1の平面部91が傾こうとする。このとき、第1の平面部91と第2の平面部92との間の間隙Gの一部分において狭くなろうとするが、第1、第2の平面部91,92間に配置されたボール6によって押し戻される。その結果、ガイドポスト2の軸線周方向への回動が阻止される。このように、第1、第2の平面部91,92によってもガイドポスト2の軸線周方向へのガタツキを抑制することができ、スピンドル3の作動によりガイドポスト2に回転トルクが発生してもガイドポスト2の軸線周方向への回動を防止することができる。
【0024】
さらに、スピンドル3の作動によりガイドポスト2に回転トルクが発生しガイドポスト2が回動しようとすると、第1、第2の平面部91,92間に配置された各ボール6がブッシュ4の第2の平面部92によって押圧され、この押圧力が対称位置の第1、第2のV字溝81,82及び大ボール列60Xに作用する。従って、第1、第2のV字溝81,82と大ボール列60Xとの間が強く圧接され、ガイドポスト2の周方向への回動がより確実に防止される。また、ブッシュ4の第2の平面部92からの押圧力によりボール列60a,60bを介してガイドポスト2の第1の平面部91を軸心へ向けて押圧する力が増大される。これにより、スピンドル3の作動時におけるブッシュ4とガイドポスト2間の剛性が増し、スピンドル3における加工精度を高度に保持することができる。
【0025】
また、リテーナ7は、ブッシュ4の両端面に取り付けたフタ5によってブッシュ4の外側へ露出されることがないので、リテーナ7に保持するすべてのボール6を常にガイドポスト2とブッシュ4との間に配置させることができ、第1、第2のV字溝81,82及び大ボール列60Xによるガイドポスト2の回り止め作用を減退させることがない。しかも、軸方向に直線状に配置する複数のボール列60により、ブッシュ4に対するガイドポスト2の直動性が安定し、ガイドポスト2の軸線周方向への回動が抑制される。
【0026】
以上のように、実施形態1によるスピンドル用直動軸受装置1によれば、ガイドポスト2の軸線周方向の回動が防止され、スピンドル3の位置精度が向上される。従って、多軸化する場合であっても、各スピンドル用直動軸受装置1のスピンドル3間の位置精度にバラツキが無く均一化され、多軸化による高速化にも十分に対応することができる。
【0027】
なお、上記実施形態1では、第1、第2のV字溝81,82を1箇所にしか設けないが、複数個所に設けるようにしてもよい。また、上記実施形態1では、第1、第2のV字溝81,82と、第1、第2の平面部91,92とを設けるが、第1、第2のV字溝81,82だけを設けるようにしてもよいし、第1、第2の平面部91,92だけを設けるようにしてもよい。
【0028】
(実施形態2)
図4に示すように、実施形態2のスピンドル用直動軸受装置1Aは、上記の第1、第2のV字溝81,82や第1、第2の平面部91,92を有さず、ガイドポスト2の外周面22及びブッシュ4の内周面42は、全体的に断面円形状に形成されている。また、上記の大ボール列60Xは有さず、また、リテーナ7に保持する複数列のボール列60は周方向に等間隔に配置されている。
【0029】
そして、この実施形態2では、ガイドポスト2の上部に鍔部25が延設されており、この鍔部25にはガイドポスト2と平行して軸方向に延びた丸棒状のピン(棒部材)83が垂設されている。また、ブッシュ4の外周面に延設部45を設け、この延設部45には貫通孔41と平行して軸方向に貫通した挿通孔46が設けられている。そして、上記ピン83が上記挿通孔46内にガイド部材47を介してガタツキ無く摺動自在に挿通されている。これにより、ピン83によってブッシュ4に対するガイドポスト2の軸線周方向へのガタツキを無くすことができる。従って、スピンドル3の作動によりガイドポスト2に回転トルクが発生してもガイドポスト2の軸線周方向への回動が防止される。なお、上記ピン83は、1本設けられてあればよいが、複数本設けるようにしてもよい。ピン83を複数本設ける場合は挿通孔46もピン83に対応して複数設けられる。その他、図4において図1〜図3と同じ符号で示す部分は、上述の実施形態1と同一又はそれに相当するものである。
【0030】
(実施形態3)
図5に示すように、実施形態3のスピンドル用直動軸受装置1Bは、加工時に、スピンドル3の降下に伴って降下してプリント基板等のワークwを押え付け、スピンドル3の上昇に伴って上昇してワークwから離反されるワーク押えpを備える。このワーク押えpには、2本のワーク押えバー(棒部材)84がガイドポスト2と平行して軸方向に延設されている。
【0031】
そして、これら2本のワーク押えバー84が、ガイドポスト2の鍔部25に貫通形成した各挿通孔26内にガイド部材27を介してガタツキ無く摺動自在に挿通されると共に、ブッシュ4の延設部45に貫通形成した各挿通孔46内にガイド部材47を介してガタツキ無く摺動自在に挿通される。これにより、ワーク押えバー84によってブッシュ4に対するガイドポスト2の軸線周方向へのガタツキを無くすことができる。従って、スピンドル3の作動によりガイドポスト2に回転トルクが発生してもガイドポスト2の軸線周方向への回動が防止される。その他、図5において図1〜図4と同じ符号で示す部分は、上述の各実施形態1,2と同一又はそれに相当するものである。
なお、ガイドポストとブッシュ間の回り止め機構としては、図示しないが、ガイドポストに対する上下駆動装置において回り止め機能を持たせた構成とするものでもよい。
【符号の説明】
【0032】
1,1A,1B スピンドル用直動軸受装置
2 ガイドポスト
3 スピンドル
4 ブッシュ
5 フタ
6 ボール(転動体)
7 リテーナ
22 外周面
25 鍔部
26,46 挿通孔
27,47 ガイド部材
41 貫通孔
42 内周面
45 延設部
60 ボール列
60X 大ボール列
81 第1のV字溝(凹溝)
82 第2のV字溝(凹溝)
83 ピン(棒部材)
84 ワーク押えバー(棒部材)
91 第1の平面部
92 第2の平面部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピンドルを保持したガイドポストと、ガイドポストを挿通する貫通孔を設けたブッシュとを、リテーナに回動自在に保持した転動体を介して軸方向に相対移動させるスピンドル用直動軸受装置であって、
転動体は、ボールとし、
リテーナには、複数のボールを軸方向に直線状に配置すると共に、この直線状のボール列を周方向に複数列配置し、
ガイドポストの外周面及びブッシュの内周面は、断面円形状とし、
ブッシュに対してガイドポストが軸線の周方向へ回動するのを規制する回り止め機構を設け、
上記ブッシュの端面にリテーナの端面を当接可能とするフタを設けたスピンドル用直動軸受装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスピンドル用直動軸受装置において、
上記回り止め機構は、
上記ガイドポストの外周面に軸方向に延びた第1の平面部又は/及び上記ブッシュの内周面に軸方向に延びた第2の平面部を形成し、上記第1又は第2の平面部に上記ボール列を転動自在に配置させる構成としたスピンドル用直動軸受装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスピンドル用直動軸受装置において、
上記回り止め機構は、
上記ガイドポストの外周面に軸方向に延びた第1の凹溝を少なくとも1箇所形成すると共に上記ブッシュの内周面に上記第1の凹溝と対向して軸方向に延びた第2の凹溝を形成し、上記第1、第2の凹溝間に上記複数列のボール列のうちボール径が他のボール列よりも大径とした大ボール列を転動自在に配置させる構成としたスピンドル用直動軸受装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のスピンドル用直動軸受装置において、
上記回り止め機構は、
上記ガイドポストと平行して軸方向に延びた棒部材を該ガイドポストに連結すると共に上記ブッシュにおいて貫通孔と平行して軸方向に貫通した挿通孔を設け、上記棒部材を上記挿通孔内にガイド部材を介して摺動自在に挿通させる構成としたスピンドル用直動軸受装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−7648(P2012−7648A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142435(P2010−142435)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000100838)アイセル株式会社 (62)
【Fターム(参考)】