説明

スプレー法による透明コンタクト有機ソーラーパネル

【課題】 透明コンタクト備えた有機ソーラーパネルの製造方法。本方法は、陽極層を作成するために、レイヤー・バイ・レイヤー技術を用いる。
【解決手段】 本方法は、基板を平坦な磁石の上の置くことと、基板上に磁気シャドウマスクを整列させることと、スプレー・フォトリソグラフィを使用して、基板にフォトレジストを塗布することと、基板をエッチングすることと、基板を洗浄することと、基板上にチューニング層をスピンコーティングすることと、基板上にP3HT/PCBMの活性層をスピンコーティングすることと、基板に変性PEDOT溶液をスプレーコーティングすることと、基板を焼鈍させることを含む。

【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
本願は、「スプレー法による透明コンタクト有機ソーラーパネル」と名称が付されて、2009年12月2日に出願された目下係属中の米国仮特許出願第61/265,963号の優先権を主張する。かかる出願は、参照することにより本明細書に援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、有機太陽電池に関し、特に、新規のレイヤー・バイ・レイヤースプレー技術を使用する有機薄膜ソーラーモジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
π共役高分子(例えば、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT))およびフラーレン誘導体(例えば、[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)に基づいた有機太陽電池(OSC)あるいは塗布変換型有機薄膜太陽電池(OPV)は、ソーラーエネルギーを発電用に幅広く使用するために、費用効果的な手段をもたらすかもしれないとして、過去数十年に亘り、関心を集めてきた。
【0004】
これらの有機半導体は、材料の変更に対して化学的に柔軟であると同時に、可撓性基板へのスクリーン印刷または吹き付けのような低コストの大規模処理への期待に対して、機械的に柔軟であるという利点がある。世界の次世代マイクロエレクトロニクスは「プラスチック・エレクトロニクス」によって支配されるかもしれず、有機太陽電池は、これらの未来の技術に重要な役割を果たすことが予想される。
【0005】
有機太陽電池装置の光起電力プロセスは4つの連続する工程:光吸収、励起子解離、電荷輸送および電荷収集から成る。光子の吸収は励起子(束縛電子−正孔対)を生成する。励起子は2つの異なるコンポーネントの境界面へ拡散し、そこでは、励起子解離、すなわち電荷分離が生じ、続いて、正電荷(正孔)の陽極への移動、および負電荷(電子)の陰極への移動が生じる。
【0006】
いくつかのパラメーターは、太陽電池の性能、すなわち開放電圧(VOC)、短絡電流(ISC)、およびいわゆる曲線因子(FF)を決定する。全体的な電力変換効率ηは、η=(FF)*(Isc Voc)/Pmとして定義される。過去十年間に亘り、OPV効率は、装置の物理特性についての一層の理解、装置工学の最適化、および新素材の開発により、単一の電池において5パーセント、またサブモジュールにおいて1パーセントを超えて著しく改善された。
【0007】
しかしながら、そのような有機太陽電池装置のほとんどは、光活性層のスピンコーティング、および金属陰極を蒸着するための高真空の使用を含む製造工程を伴い、実験室で開発されている。この従来技術は、高真空を使用し、製造が高価であることから、市場における有機太陽電池の実電位を限定している。
【0008】
近年では、世界規模の研究活動の結果、変性ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホナート)(PEDOT: PSS)溶液に基づく透明コンタクトが開発された(非特許文献1)。大規模生産では、スクリーン印刷(非特許文献2)およびインクジェット印刷(非特許文献3)が、OPV単一電池においてほぼ立証された。
【0009】
非特許文献4に記載されるようなスプレー法も試みられた。しかしながら、この方法では、高真空を使用する金属陰極蒸着を必要とする代わりに、PEDOT:PSSの厚層を吹き付ける。このPEDOT:PSSの厚層は、透明度を犠牲にしてしまうが、透明度は、ウィンドウ技術のような特定用途では必要とされる。実際のところ、非特許文献4に記載される方法によって製造されたPEDOT:PSS層の厚さは、2μmを超える。厚さが1.26μmを超える場合、透明度は1パーセント未満(完全に不透明)となり、非特許文献4の方法は、有機太陽電池のための透明、または半透明コンタクトを製造するには有効ではない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Y. Liang etal., Development of New Semiconducting Polymers for High Performance SolarCells, J. Am. Chem. Soc., V. 131, 56-57(2009)
【非特許文献2】S. Shaheen etal., Fabrication of Bulk Heterojunction Plastic Solar Cells by Screen Printing,Appl. Phys. Lett., V.79, 2996-2998(2001)
【非特許文献3】T. Aernouts etal., Polymer Based Organic Solar Cells Using Ink-Jet Printed Active Layers,APP. Phys. Lett., Vol 92, 033306(2008)
【非特許文献4】Lim et al.,Spray-Deposited Poly(3,4-ethylenedioxythiophene: Poly(styrenesulfonate) TopElectrode for Organic Solar Cells, App. Phys. Lett., V.93, 193301(2008)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、レイヤー・バイ・レイヤースプレー技術を使用して、透明コンタクトを備えた有機ソーラーアレイを製造する新規の方法を含む。これにより、スプレー式コンタクトについて、導電性と透明度の間に均衡がもたらされる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
一実施形態において、本方法は、スプレー・フォトリソグラフィにより、基板にフォトレジストを塗布することと、基板上にチューニング層をスピンコーティングすることと、基板上に活性層コーティングをスピンコーティングすることと、基板に変性PEDOT溶液をスプレーコーティングすることと、基板を焼鈍させることを含む。
【0013】
基板は、酸化インジウムスズ(ITO)ガラス基板、プラスチックあるいは布であってよい。
【0014】
活性層コーティングはP3HT/PCBMであってよい。
【0015】
チューニング層は炭酸セシウムCS2CO3であってよい。
【0016】
別の実施形態において、本方法は更に、フォトレジストの塗布の前に、基板をアセトンおよびイソプロパノールで洗浄することを含む。
【0017】
別の実施形態において、本方法は更に、フォトレジストの塗布に続き、基板をエッチングすることと、エッチングされた基板を洗浄することを含む。
【0018】
エッチングは、HClを20パーセント、HNOを7パーセント含む約130℃の溶液を使用して完了させてよい。
【0019】
エッチングされた基板を洗浄することには、エッチングされた基板を超音波洗浄することと、エッチングされた基板をオゾン洗浄することを含んでよい。超音波洗浄することには、約50℃のトリクロロエチレン(TCE)で約20分間超音波洗浄することと、約50℃のアセトンで約20分間超音波洗浄することと、約50℃のイソプロパノールで約20分間超音波洗浄することを含んでよい。
【0020】
チューニング層をスピンコーティングすることは、約6000rpmで、約003(330rps)に設定された加速度を伴い、約60秒間で完了してよい。
【0021】
別の実施形態において、本方法は、チューニング層の塗布に続き、基板をホットプレート上において、約130℃で約20分間焼鈍させることを含む。
【0022】
P3HT/PCBMは、約17mg/mlの濃度であってよい。
【0023】
P3HT/PCBM溶液によるスピンコーティングは、約700rpmで、約60秒間で完了してよい。
【0024】
別の実施形態において、本方法は更に、活性層の塗布に続き、基板をペトリ皿の下で、約30分間乾燥させることと、基板をホットプレート上で、約110℃で約10分間乾燥させることを含む。
【0025】
変性PEDOT溶液は、5〜8容量パーセントのジメチルスルホキシド(DMSO)を、PEDOT:PSS溶液の原液に加えることにより調合されてよい。
【0026】
スプレーコーティングすることは、圧力設定値が10〜30psiのエアブラシを使用して完了させてよい。
【0027】
スプレーコーティングすることは、基板が、90℃〜100℃に加熱されたホットプレート上にある間に完了してよい。
【0028】
変性PEDOTにより基板をスプレーコーティングすることは、繰り返されてよく、また、変性PEDOTの各層は、次の層が塗布される前に乾燥させられてよい。
【0029】
別の実施形態において、本方法は更に、スプレーコーティングに続き、装置を約120℃で20分間焼鈍させることを含んでよい。
【0030】
発明についてより十分に理解するために、以下の詳細な説明を、添付図面と併せて参照する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1A】本発明の一実施形態に係る有機太陽電池の製造工程のフローチャート。
【図1B】逆型有機太陽電池の製造工程を説明する図。
【図1C】逆型有機太陽電池の製造工程を説明する図。
【図1D】逆型有機太陽電池の製造工程を説明する図。
【図1E】逆型有機太陽電池の製造工程を説明する図。
【図1F】逆型有機太陽電池の製造工程を説明する図。
【図2】本発明の一実施形態に係り、スプレー・フォトリソグラフィを使用するパターニング工程のフローチャート。
【図3】本発明の一実施形態に係り、スピンコーティングを使用してチューニング層を付加するステップを説明するフローチャート。
【図4】本発明の一実施形態に係り、スピンコーティングを使用して活性層を付加するステップを説明するフローチャート。
【図5】本発明の一実施形態に係り、スプレー法を使用して陽極層を付加するステップを説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の好適な実施形態の詳細な説明では、添付図面が参照される。図面は好適な実施形態の詳細な説明の一部であり、また図面には、特定の実施形態が一例として示されており、その実施形態によって本発明は実施され得る。当然のことながら、他の実施形態を利用してもよく、また、構造的な変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行われてよい。
【0033】
本発明は、レイヤー・バイ・レイヤースプレー技術を使用して、透明コンタクトを備えた有機ソーラーアレイを製造する新規の方法を含む。これにより、スプレー式コンタクトについて、導電性および透明度の間に均衡がもたらされる。
【0034】
製造工程100は、図1Aのフローチャート、および図1Bから図1Fの概略図に概ね示されている。オペレーション200では、スプレー・フォトリソグラフィを使用して、基板710にフォトレジスト720がパターニングされる。その結果を、図1Bを示す。次に、オペレーション300では、チューニング層730を付加するために、スピンコーティングが使用される。チューニング層730を備えたパターン形成基板を、図1Cに示す。次に、オペレーション400では、活性層740を付加するために、スピンコーティングが使用される。その結果を、図1Dに示す。オペレーション500では、図1Eに示すように、陽極層750が、スプレー法を使用して基板に塗布される。このオペレーションは、必要に応じて、所望の厚さになるまで繰り返される。各層は、次の層が塗布される前に、乾燥させられる。最後に、所望数の層が付加されたら、装置は、オペレーション600において焼鈍させられる。完成した逆型有機太陽電池を、図1Fに示す。
【0035】
製造工程のより詳細な実施形態を、図2〜5のフローチャートに説明する。
【0036】
パターニングは、スプレー・フォトリソグラフィを使用して完了する。従来のフォトリソグラフィと異なり、光学のマスクを必要とせず、また、スプレー・フォトリソグラフィを使用する時に、パターンを開発する必要がない。スプレーパターニング工程200を、図2のフローチャートに示す。オペレーション210では、基板が洗浄される。基板は、ガラス、プラスチックあるいは布を含む任意のタイプの基板であってよい。オペレーション220では、基板が平坦な磁石の上に置かれ、また、オペレーション230では、磁気シャドウマスクが、基板上に整列させられる。シャドウマスクは、任意の所望形状を含んでよい。次に、オペレーション240では、フォトレジストが、エアブラシを使用して基板に塗布される。先が細く、また圧力設定値が10〜40psiであるエアブラシが好ましい。次に、エッチングは、オペレーション250において、王水溶液中で完了する。このエッチングは、HCLを20パーセント、HNO3を7パーセント含む90℃から130℃の溶液中で完了する。次に、基板は、オペレーション260において洗浄され、かつ、オペレーション270において、グローブボックスに載置される。
【0037】
チューニング層を付加するためのスピンコーティング工程300を、図3のフローチャートに示す。オペレーション310では、炭酸セシウム(CS2CO3)の層が、スピンコーティングを使用して、パターン形成基板に塗布される。このチューニング層は、或いは、酸化亜鉛(ZnO)、自己組織化分子、あるいは、ITOの作用機能をチューニングするために当該技術分野において周知の任意のものであってもよい。基板は次に、オペレーション320において、ホットプレート上で焼鈍させられ、次にオペレーション330において、冷却させられる。ホットプレートの好適な温度は、150℃から170℃である。
【0038】
活性層コーティングを付加するためのスピンコーティング工程400を、図4のフローチャートに示す。オペレーション410では、P3HT/PCBMのジクロロベンゼン溶液が加熱される。溶液は、好適には、10〜20mg/mLの濃度を有するとともに、50℃から60℃で約24時間加熱される。次に、オペレーション420において、溶液は、スピンコーティングによって基板に塗布される。スピンコーティングは、好適には、400〜700rpmで、約60秒間で完了する。基板は、次に、ペトリ皿の下で乾燥させられる。本工程は、約12〜24時間を要する。或いは、オペレーション430のように、基板はペトリ皿の下で、より短い間(例えば約30分)乾燥させられ、次に、オペレーション440のように、ホットプレート上で焼鈍させられてもよい。これは、110℃で約10分間を要する。
【0039】
陽極層コーティングを塗布するためにスプレー法を使用する工程500を、図5のフローチャートに示す。半透明コンタクトを作成すると同時に、受け入れ可能なコンタクトの抵抗を維持するために、変性PEDOT溶液が作られ、かつ使用された。5〜8%容量パーセントのDMSOを含むPEDOT:PSS溶液が好ましい。オペレーション510では、変性PEDOT溶液が調合される。オペレーション520では、基板は加熱されていないホットプレート上に置かれ、また、オペレーション530では、マスクが基板と整列させられる。次に、ホットプレートが、オペレーション540において加熱される。90から100℃のホットプレートの温度が好ましい。オペレーション550では、エアブラシを使用して、変性PEDOTが基板にスプレーされる。圧力設定値は、好適には、10〜30psiである。変性PEDOTが乾燥した後、別の層がスプレーによって追加されてもよい。変性PEDOTは、極めて軽量の不連続コートとして塗布されるであろう。陽極層コーティングが所望の厚さに達するまで、層が付加され続けてよい。
【0040】
所望数の層が付加されたら、装置は焼鈍させられる。
【実施例】
【0041】
一実施例において、ITO/ガラス基板は、アセトンおよびイソプロパノールで洗浄された。基板は次に、平坦な磁石の上に載置され、かつ、所望の特徴を備えた磁気シャドウマスクが、基板上に整列させられた。ポジティブフォトレジスト(Shipley1813)が、先が細いエアブラシを使用して塗布された。エアブラシは、10psiよりも小さい圧力設定値であった。次に、エッチングが、溶液の容量に応じて、HCLを20パーセント、HNOを7パーセント含む130℃の溶液を使用して完了した。基板は、50℃のTCE、アセトンおよびイソプロパノールで、各々20分間超音波洗浄されるとともに、30分間オゾン洗浄された。パターンが形成された基板は、次に、グローブボックスに置かれた。
【0042】
CS2CO3溶液層は、スピンコーティングを使用して、パターン形成基板に塗布された。最初に、CS2CO3は、2mg/mlの比率で2−エトキシエタノール溶液に加えられ、1時間撹拌された。スピンコーティングは、6000rpmで、003(330rps)に設定された加速度を伴い、60秒間で完了した。次に基板は、ホットプレート上において、130℃で20分間乾燥させられ、更に冷却させられた。
【0043】
17mg/mlの濃度のP3HT/PCBM溶液は、50℃で24時間撹拌された。別の例において、溶液は、20mg/mlの濃度を有するとともに、55℃で1時間撹拌された。溶液は次に、スピンコーティングにより、700rpmで60秒間、基板に塗布された。ペトリ皿の下で30分間乾燥させた後に、基板は、ホットプレート上において、110℃で10分間乾燥させられた。
【0044】
変性PEDOT溶液は、5容量パーセントのDMSOを、PEDOT:PSSの溶液原液に加え、次に溶液を、使用の前に、50℃で10分間超音波処理することにより調合された。基板は、加熱されていないホットプレート上に置かれ、かつ、ステンレス鋼製のシャドウマスクが基板と整列させられた。次に、ホットプレートが95℃に加熱された。先が細く、キャリアガスとして窒素ガス(N2)を使用するとともに、圧力設定値が20psiのエアブラシを使用して、変性PEDOTが、基板にスプレーされた。スプレーコーティングは、エアブラシの先端を基板から3〜7センチメートル遠ざけて保持し、一定の安定した速度でエアブラシを移動させることにより遂行された。次に、変性PEDOTの追加層が追加され、次の層が塗布される前に、各層は乾燥させられた。各層を乾燥させないと、材料は活性層には接着せずに、材料自体に接着してしまい、結果的に、非常に荒い表面形態になってしまう。
【0045】
層は、約0.5μmの厚さに達するまで付加された。次に、装置は120℃で20分間焼鈍させられた。
【0046】
上述の効果、および先の記述から明白になった効果が、効率的に実現されることは理解できることであり、また、上記の構成には、本発明の範囲から逸脱することなく、一定の変更が行われてもよいので、先の記述に含まれ、或いは添付図面の中で示される内容全ては、限定的にではなく、例証として解釈されるものである。
【0047】
また当然のことながら、以下の請求の範囲は、本明細書に記載される本発明の一般的な特徴および特定の特徴全てを含むように意図されており、また、本発明の範囲の全ての告知は、言語上の問題として、その範囲内に収まるといえる。
【符号の説明】
【0048】
710 基板 720 フォトレジスト
730 チューニング層 740 活性層
750 陽極層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明コンタクトを備えた有機ソーラーパネルの製造方法であって、
スプレー・フォトリソグラフィにより基板にフォトレジストを塗布することと、
前記基板上にチューニング層をスピンコーティングすることと、
前記基板上に活性層コーティングをスピンコーティングすることと、
前記基板に変性PEDOT溶液をスプレーコーティングすることと、
前記基板を焼鈍させること
を含む方法。
【請求項2】
前記基板はITOガラス基板である、請求項1の方法。
【請求項3】
前記基板はプラスチックである、請求項1の方法。
【請求項4】
前記基板は布である、請求項1の方法。
【請求項5】
前記チューニング層はCS2CO3である、請求項1の方法。
【請求項6】
前記活性層コーティングはP3HT/PCBMである、請求項1の方法。
【請求項7】
前記フォトレジストを塗布する前に、前記基板をアセトンおよびイソプロパノールにより洗浄することを更に含む、請求項1の方法。
【請求項8】
前記フォトレジストの塗布に続き、前記基板をエッチングすることと、エッチングされた基板を洗浄することを更に含む、請求項1の方法。
【請求項9】
HClを20パーセント、HNOを7パーセント含む約130℃の溶液を使用してエッチングは完了する、請求項8の方法。
【請求項10】
前記エッチングされた基板を洗浄することは、
前記エッチングされた基板を超音波洗浄することと、
前記エッチングされた基板をオゾン洗浄することを含む、請求項8の方法。
【請求項11】
超音波洗浄することは、更に、
約50℃のTCEで約20分間超音波洗浄することと、
約50℃のアセトンで約20分間超音波洗浄することと、
約50℃のイソプロパノールで約20分間超音波洗浄することを含む、請求項8の方法。
【請求項12】
前記チューニング層をスピンコーティングすることは、約6000rpmで、330rpsに設定された加速度を伴い、約60秒で完了する、請求項1の方法。
【請求項13】
前記チューニング層の塗布に続き、前記基板をホットプレート上で、約130℃で約20分間焼鈍させることを更に含む、請求項1の方法。
【請求項14】
前記P3HT/PCBMは約17mg/mlの濃度である、請求項1の方法。
【請求項15】
前記P3HT/PCBM溶液でスピンコーティングすることは、約700rpmで、約60秒間で完了する、請求項1の方法。
【請求項16】
前記基板を、ペトリ皿の下で約30分間乾燥させることと、
前記活性層の塗布に続き、前記基板をホットプレート上で、約110℃で約10分間乾燥させることを更に含む、請求項1の方法。
【請求項17】
前記変性PEDOT溶液は、5〜8容量パーセントのDMSOを、PEDOT:PSS溶液の原液に加えることにより調合される、請求項1の方法。
【請求項18】
スプレーコーティングは、10〜30psiの圧力設定値を有するエアブラシを使用して完了する、請求項1の方法。
【請求項19】
スプレーコーティングは、前記基板が、90℃から100℃に加熱されたホットプレート上にある間に完了する、請求項1の方法。
【請求項20】
前記基板を変性PEDOTでスプレーコーティングすることは繰り返され、かつ、変性PEDOTの各層は、次の層が塗布される前に乾燥される、請求項1の方法。
【請求項21】
変性PEDOTの層は、該変性PEDOTの厚さが約0.5μmになるまで付加される、請求項20の方法。
【請求項22】
前記変性PEDOTの厚さは、1.26μmを超えない、請求項1の方法。
【請求項23】
スプレーコーティングに続き、前記装置を約120℃で20分間焼鈍させることを更に含む、請求項1の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−513242(P2013−513242A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542187(P2012−542187)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/058732
【国際公開番号】WO2011/068968
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(398014333)ユニヴァーシティ オブ サウス フロリダ (17)
【Fターム(参考)】