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スプレー
説明

スプレー

【課題】紫外線吸収特性を有する原料が配合された毛髪化粧料が収容され、毛髪の指通り、おさまり、つやを良好とするスプレーの提供。
【解決手段】スプレーに収容させる毛髪化粧料を、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、及び揮発性環状シリコーンを配合したものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪化粧料を霧状にして吹き付け可能なスプレーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デカメチルシクロペンタシロキサンなどの揮発性環状シリコーンは、整髪料などの毛髪化粧料に配合される原料として多用されている。そのような毛髪化粧料を使用した際には、環状シリコーンの揮発性と低い表面張力との性質から、さっぱり感と伸びの良さが感じられる。特許文献1は、揮発性シリコーンと共にジメチコノール、ブロック共重合型のポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体、及び植物油を含有する非水型毛髪化粧料(請求項1参照)を開示すると共に、その化粧料の具体的なものとして、パラメトキシケイ皮酸オクチルをも配合したものを開示する(実施例8、9参照)。
【0003】
上記の特許文献1において配合することが開示されているパラメトキシケイ皮酸オクチルは、紫外線B波を吸収する紫外線吸収剤の一種であり、そのような紫外線吸収剤を配合した透明液状化粧料が特許文献2に開示されている。当該透明化粧料は、香り、外観、保存安定性が紫外線によって損なわれることを防ぐために、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル、紫外線B波を吸収する紫外線吸収剤、及び30〜60質量%のエタノールを含有するものとされ、透明液状化粧料の具体例として、特許文献2は、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、エタノール、香料、及び水を含有する整髪料を開示する(段落0046〜0048参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−51078号公報
【特許文献2】特開2009−91260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、使用の際のさっぱり感及び伸びの良さ、並びに、化粧料の香り、外観及び安定性が優れていることが求められる以外の機能や効果を、使用者によっては毛髪化粧料に求める場合がある。その効果の例として、スプレーを使用した後においては、毛髪の指通り、おさまり、つやが良好なことがあり、これらを実現できるスプレーの提案が望まれる。また、紫外線を吸収する性質を有する原料が配合された毛髪化粧料を収容したスプレーであれば、紫外線による毛髪への影響の低減を期待できるから、そのようなスプレーであることも望まれる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、紫外線吸収特性を有する原料が配合された毛髪化粧料が収容され、毛髪の指通り、おさまり、つやを良好とするスプレーの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、揮発性を有する上に表面張力が低い揮発性環状シリコーンの配合量が多いスプレー用毛髪化粧料について検討した結果、紫外線B波を吸収する性質を有する特定原料を毛髪化粧料に配合すると、毛髪の指通りとおさまりが向上し、紫外線A波を吸収する性質を有する特定原料を更に配合すれば、毛髪のおさまりの悪化を抑えつつ、毛髪のつやが向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明に係るスプレーは、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、及び揮発性環状シリコーンが配合された毛髪化粧料を収容したことを特徴とする。
【0009】
本発明に係るスプレーは、前記毛髪化粧料と共に噴射剤を充填したものが良い。噴射剤を充填させれば、使用する際の毛髪化粧料をより細かな霧状にでき、毛髪化粧料の速乾性が高まる。
【0010】
前記毛髪化粧料における水の配合量は、5質量%以下が良い。また、前記毛髪化粧料は、非水系のものが好ましい。毛髪が水で濡れることで髪型が崩れやすくなるが、配合する水の量が5質量%以下であれば、髪型の崩れ防止に有利である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の揮発性環状シリコーンを配合した毛髪化粧料を収容したスプレーによれば、その毛髪化粧料に紫外線吸収特性を有する原料から選定したパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル及び2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステルも配合されるから、毛髪の指通り、おさまり、及びつやの全てを良好にできる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態に係るスプレーに基づき、本発明を以下に説明する。
本実施形態に係るスプレーには、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、及び揮発性環状シリコーンを必須原料とし、その他任意原料が適宜配合された毛髪化粧料が収容される。また、本実施形態に係るスプレーには、その毛髪化粧料と共に噴射剤が充填されていると良い。
【0013】
2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステルは、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルにより向上する毛髪の指通り及びまとまりの悪化を抑制しつつ、毛髪のつやを向上させる。また、紫外線A波を吸収する性質があることが知られており、紫外線A波による毛髪への影響を抑制できると期待される。
【0014】
本実施形態の毛髪化粧料における2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステルの配合量は、例えば0.1質量%以上2質量%以下であり、0.3質量%以上1質量%以下が通常である。0.1質量%以上にすることで、毛髪の指通りとつやが良好となり、2質量%以下にすることで、毛髪化粧料の高価格化が抑えられる。
【0015】
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルは、毛髪の指通り及びおさまりを良好とする。また、紫外線B波を吸収する性質があることが知られており、紫外線B波による毛髪への影響を抑制できると期待される。
【0016】
本実施形態の毛髪化粧料におけるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの配合量は、例えば0.01質量%以上6質量%以下であり、0.5質量%以上4質量%以下が通常である。0.01質量%以上にすることで、毛髪の指通りとおさまりが良好となり、6質量%以下にすることで、毛髪化粧料の高価格化が抑えられる。
【0017】
上記揮発性環状シリコーンは、公知の揮発性環状シリコーンから選ばれた一種又は二種以上である。当該揮発性環状シリコーンとしては、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンが挙げられる。
【0018】
本実施形態の毛髪化粧料における揮発性環状シリコーンの配合量は多く、この毛髪化粧料における揮発性環状シリコーンの配合量は、例えば20質量%以上60質量%以下であり、30質量%以上50質量%以下が良い。
【0019】
本実施形態の毛髪化粧料には、必須原料である2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、及び揮発性環状シリコーン以外にも、エステル油、油脂、シリコーンなどの公知の毛髪化粧料原料を任意原料として適宜配合する。
【0020】
上記エステル油としては、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、エイコセン酸カプリリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸エチル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸ヘキシル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、イソステアリン酸イソセチル、ジメチルオクタン酸2−オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、クエン酸トリオクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、ステアリン酸コレステリル、安息香酸アルキル(C12−15)が挙げられる。一種又は二種以上のエステル油を本実施形態の毛髪化粧料に配合すると良く、エステル油の配合濃度は、適宜設定されるものであるが、例えば1質量%以上7質量%以下である。
【0021】
上記油脂としては、例えば、アーモンド油、アボガド油、オリーブ油、シア脂、シア脂油、シロバナルーピン種子油、月見草油、チャボトケイソウ種子油、ツバキ油、ババス油、ピーナッツ油、ローズヒップ油、ワサビノキ種子油が挙げられる。一種又は二種以上の油脂を本実施形態の毛髪化粧料に配合すると良く、油脂の配合濃度は、適宜設定されるものであるが、例えば0.01質量%以上1質量%以下である。
【0022】
上記シリコーンとしては、例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーンである。
【0023】
なお、本実施形態の毛髪化粧料には水を配合しても良いが、ドライヤーで整えた髪型が崩れるなどの毛髪が水に濡れることで生じる不備を避けたい場合には、毛髪化粧料における水の配合量は、5質量%以下が良い。更に、水を配合しない非水系の毛髪化粧料にすることは、前記不備を避けるのにより好ましい。
【0024】
また、毛髪の指通りを良好にする観点から、公知の整髪剤に配合されているような髪型を固定するための整髪用高分子(例えば、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸・アクリルアミド共重合体)を本実施形態の毛髪化粧料に配合しない方が良い。
【0025】
本実施形態のスプレーには、毛髪化粧料のみを噴霧するポンプ式のスプレーと、噴射剤の蒸気又は圧力により当該噴射剤と共に毛髪化粧料を噴霧するスプレーの双方が含まれる。
【0026】
本実施形態のスプレーを噴射剤を充填したものとする場合、公知の噴射剤の一種又は二種以上を選定すると良い。その噴射剤としては、各種の液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、これらの混合物などの液化ガス;窒素ガス、炭酸ガスなどの圧縮ガス;などが挙げられる。また、イソペンタンなどの炭化水素化合物も、噴射剤として利用可能である。なお、スプレー内における毛髪化粧料と噴射剤との質量比は、例えば、毛髪化粧料:噴射剤=1:0.25以上4以下とすることが一般的である。
【0027】
本実施形態のスプレーは、髪型を整えた後の毛髪に適用するのが好適なものである。このような適用であれば、日光に曝される側の髪において、紫外線A波を吸収する2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステルと紫外線B波を吸収するパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルの存在量が多くなることから、紫外線による毛髪への影響をより大きく抑制できることが期待される。
【実施例】
【0028】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱することがない限り、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0029】
(スプレー)
下記表1に示す原料質量比の毛髪化粧料を調製し、当該毛髪化粧料と共に下記表1に示す質量比の噴射剤をスプレー容器に充填したものを、実施例及び比較例のスプレーとした。
【0030】
(評価)
一般女性の染毛処理履歴がある頭髪における右側と左側に異なるスプレーにて毛髪化粧料を噴射し、下記評価基準により、毛髪の「指通り」、「おさまり」、「つや」の評価を行った。なお、前記の毛髪化粧料の噴射前の頭髪には、シャンプー(ミルボン社製「DEESSE’S NEU WillowLuxe」)による処理及びトリートメント(ミルボン社製「DEESSE’S NEU WillowLuxe」)による処理を行った後、頭髪を櫛通しを行いながら温風で乾燥させた。
【0031】
毛髪の「指通り」の評価基準
比較例1のスプレーにより毛髪化粧料を噴射した頭髪を基準とした比較評価を、4名の専門評価者の多数決により決した。その評価結果は下記表1の通りであり、評価基準は次の通りとした。
○:毛髪に指を通したときの感触が、基準よりも良かった。
―:毛髪に指を通したときの感触が、基準と同等であった。
×:毛髪に指を通したときの感触が、基準よりも悪かった。
【0032】
毛髪の「おさまり」の評価基準
比較例1のスプレーにより毛髪化粧料を噴射した頭髪を基準とした比較評価を、4名の専門評価者の多数決により決した。その評価結果は下記表1の通りであり、評価基準は次の通りとした。
○:外観視した側頭部から毛先にかけての髪型のおさまりが、基準よりも良かった。
―:外観視した側頭部から毛先にかけての髪型のおさまりが、基準と同等であった。
×:外観視した側頭部から毛先にかけての髪型のおさまりが、基準よりも悪かった。
【0033】
毛髪の「つや」の評価基準
比較例1のスプレーにより毛髪化粧料を噴射した頭髪を基準とした比較評価を、4名の専門評価者の多数決により決した。その評価結果は下記表1の通りであり、評価基準は次の通りとした。
○:頭髪の外表面が基準よりも整っていることで、自然光の下におけるつやが基準よりも優れていた。
―:頭髪の外表面の整い方が基準と同程度であり、自然光の下におけるつやが基準と同等であった。
×:頭髪の外表面が基準よりも整わず、自然光の下におけるつやが基準よりも悪かった。
【0034】
【表1】

【0035】
表1の通り、紫外線B波を吸収する性質を有する原料(パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル)を、実施例及び比較例1〜2における全ての毛髪化粧料に配合したが、紫外線A波を吸収する性質を有する原料(2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステルアミノ、t−ブチルメトキシベンゾイルメタン)は、比較例1には配合しなかった。そして、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステルを配合した実施例は、「指通り」及び「つや」が比較例1よりも良好であった。一方、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタンを配合した比較例2は、「指通り」、「おさまり」、および「つや」の全てにおいて比較例1よりも悪かったことを確認できる。
【0036】
上記実施例及び比較例1〜2のスプレーとは別に、下記表2に示す原料質量比の毛髪化粧料と噴射剤をスプレー容器に充填して、参考例1〜3のスプレーとした。また、実施例及び比較例1〜2のスプレーと同様に、「指通り」と「おさまり」の評価を行った(参考例2のスプレーにより毛髪化粧料を噴射した頭髪を基準とし、評価を行った。)。
【0037】
【表2】

【0038】
表2の通り、紫外線B波を吸収する性質を有する原料(パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル)は、参考例1には配合しなかった。そして、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを配合した参考例2〜3は、「指通り」及び「おさまり」が参考例1よりも優れていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、及び揮発性環状シリコーンが配合された毛髪化粧料を収容したことを特徴とするスプレー。
【請求項2】
前記毛髪化粧料と共に噴射剤を充填した請求項1に記載のスプレー。
【請求項3】
前記毛髪化粧料における水の配合量が、5質量%以下である請求項1又は2に記載のスプレー。
【請求項4】
前記毛髪化粧料が非水系のものである請求項1又は2に記載のスプレー。

【公開番号】特開2013−107838(P2013−107838A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252586(P2011−252586)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(592255176)株式会社ミルボン (138)
【Fターム(参考)】