説明

スポーツくじの入力補完装置、システム及びその方法

【課題】端末を利用したくじの投票において、ユーザによる投票用端末に対する予想情報の入力を補完して、ユーザに対する利便性を向上させること。
【解決手段】スポーツくじに投票するための投票用端末20と通信可能に接続され、投票用端末20に対する試合の結果予想の入力を補完するスポーツくじ管理サーバ10は、投票用端末20より送信された優先情報を受信し、記憶する優先情報受信部101と、投票用端末20より送信された入力補完要求信号を受信する入力補完要求信号受信部102と、入力補完要求信号を受信すると、記憶した優先情報及びチームの対戦情報に基づいて、試合の結果予想を入力補完情報として作成する入力補完情報作成部103と、作成した入力補完情報を投票用端末20に送信する入力補完情報送信部104と、備え、投票用端末20は、受信した入力補完情報を表示部22に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツくじの入力補完装置及びその方法に関する。特に、投票用端末に対する試合の結果予想の入力補完方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ登録を行ったユーザに対してインターネット上で数字選択式宝くじといった宝くじの投票を受け付ける投票券販売システムが開示されている(例えば、特許文献1)。このシステムでは、インターネットを介して、ユーザ端末から送られる投票券購入申込が受け付けられると、ホストシステムにより、投票券の発券を行う。
【特許文献1】特開2002−123646号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、この投票券販売システムでは、ユーザ端末によりユーザが予想する情報を入力することで、インターネット上で宝くじの投票をすることができるに過ぎず、ユーザの予想に基づいて宝くじの投票に対する入力補完を行うことができない。したがって、投票するときにユーザが予想する情報を都度ユーザ端末に入力する必要があり、ユーザにとって不便である。
【0004】
本発明は、端末を利用したくじの投票において、ユーザによる投票用端末に対する予想情報の入力を補完して、ユーザに対する利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0006】
(1) スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置で実行する方法において、
ユーザにより予め作成され、前記試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番が登録された優先情報を記憶するステップと、
前記投票用端末から、前記試合の結果予想の入力補完要求を受け付けるステップと、
前記入力補完要求が受け付けられると、前記優先情報及び前記チームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成するステップと、
作成された前記試合の結果予想を前記投票用端末の表示部に表示される所定の入力フォームに入力補完するステップと、
を含む方法。
【0007】
このような構成によれば、入力補完装置は、ユーザにより予め作成され、前記投票予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番が登録された優先情報を記憶することができる。そして、投票用端末から、試合の結果予想の入力補完要求が受け付けられると、優先情報及び対戦情報に基づいて試合の結果予想を作成することができる。そして、作成された試合の結果予想を投票用端末の表示部に表示される所定の入力フォームに入力補完することができる。
【0008】
このようにすることによって、ユーザが予め定めた優先情報により、試合の結果予想を作成して、投票用端末の表示部に表示される所定の入力フォームに入力するので、ユーザが投票用端末に試合の結果予想を入力する作業を軽減することができる。したがって、投票用端末を利用したくじの投票において、ユーザによる投票用端末に対する予想情報の入力を補完して、ユーザに対する利便性を向上させることができる。
【0009】
(2) スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置で実行する方法において、
所定期間に行われた過去の試合の結果に基づいて、前記試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番を優先情報として決定し、該優先情報を記憶するステップと、
前記投票用端末から、前記試合の結果予想の入力補完要求を受け付けるステップと、
前記入力補完要求が受け付けられると、前記優先情報及び前記チームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成するステップと、
作成された前記試合の結果予想を前記投票用端末の表示部に表示される所定の入力フォームに入力補完するステップと、
を含む方法。
【0010】
このような構成によれば、入力補完装置は、所定期間に行われた過去の試合の結果に基づいて優先的に勝ちを選択するチームの順番を決定し、該チームの順番を優先情報として記憶することができる。そして、投票用端末から、試合の結果予想の入力補完要求が受け付けられると、優先情報及び対戦情報に基づいて試合の結果予想を作成することができる。そして、作成された試合の結果予想を投票用端末の表示部に表示される所定の入力フォームに入力補完することができる。
【0011】
このようにすることによって、ユーザが過去の試合結果に基づいて優先的に勝ちを選択するようにチームの順位を決定させたい場合に、登録作業を簡略化できる。
【0012】
(3) 前記所定期間は、ユーザにより指定できることを特徴とした請求項2に記載の方法。
【0013】
このようにすることによって、ユーザがチームの優先順位を決める際に対象としたい過去の試合結果を指定することができる。
【0014】
(4) 前記チームの順番は、複数チームにおいて同一の順位となることを許可するものであることを特徴とした(1)から(3)のいずれかに記載の方法。
【0015】
このようにすることによって、複数チームを同一の順位としたいといったユーザの要望に対応できる。
【0016】
(5) スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置を含む入力補完システムであって、
前記投票用端末は、
ユーザによる操作に応じて、試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番を登録する優先情報登録手段と、
登録した前記優先情報を前記入力補完装置に送信する優先情報送信手段と、
入力補完を受け付ける入力補完受付手段と、
前記入力補完が受け付けられると、入力補完要求信号を前記入力補完装置に送信する入力補完要求信号送信手段と、
、を含み、
前記入力補完装置は、
送信された前記優先情報を受信し、記憶する優先情報受信手段と、
送信された入力補完要求信号を受信する入力補完要求信号受信手段と、
前記入力補完要求信号を受信すると、前記優先情報及び前記チームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成する入力補完情報作成手段と、
作成した前記試合の結果予想を前記投票用端末に送信する入力補完情報送信手段と、を有し、
前記投票用端末は、
前記入力補完装置より入力補完情報を受信する入力補完情報受信手段と、
前記入力補完情報を受信すると、前記入力補完情報を表示する入力補完情報表示手段と
を備える入力補完システム。
【0017】
このような構成によれば、当該システムを実現することにより、(1)と同様の効果が期待できる。
【0018】
(6) スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置であって、
前記投票用端末より送信された優先情報を受信し、記憶する優先情報受信手段と、
前記投票用端末より送信された入力補完要求信号を受信する入力補完要求信号受信手段と、
前記入力補完要求信号を受信すると、記憶した前記優先情報及びチームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成する入力補完情報作成手段と、
作成した前記試合の結果予想を前記投票用端末に送信する入力補完情報送信手段と、
を備えるサーバ。
【0019】
このような構成によれば、当該サーバを構築することにより、(1)と同様の効果が期待できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、端末を利用したくじの投票において、ユーザによる投票用端末に対する予想情報の入力を補完して、ユーザに対する利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本実施形態について図を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、Webブラウザにて、所定のサイトよりスポーツくじに投票することを目的として、所定のサイトに対して、ユーザがユーザ登録を行っているものとする。ユーザ登録を行ったユーザには、ユーザを一意に特定するためのものであるユーザIDが付与され、所定のサイトにユーザIDを用いてログインすることにより、くじに投票できるものとする。本実施形態では、ユーザが所定のサイトにログインしているものとする。但し、これらはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
【0022】
図1は、本実施形態に係るスポーツくじ管理サーバ10と関連要素との全体構成を示す図である。スポーツくじ管理サーバ10は、通信ネットワーク40を介して投票用端末20と接続される。スポーツくじ管理サーバ10は、スポーツくじにおいて指定された試合の対戦情報、対戦情報に対する投票データといった情報を管理する。そして、投票用端末20からの試合の結果予想の入力補完要求に応じて試合の結果予想の入力補完情報を投票用端末20に送信する。
【0023】
投票用端末20は、スポーツくじに投票するためのユーザ端末であり、スポーツくじに指定された試合の結果予想の入力操作をするための操作部と、表示部と、投票用画面を表示するためのWebブラウザと、を備えている。なお、投票用端末20は、PCの他、Webブラウザ機能を搭載している機器、例えば、携帯電話機やPDAといった携帯端末であってもよい。
【0024】
[ハードウェア構成]
図2は、本実施形態に係るスポーツくじ管理サーバ10のハードウェア構成を示す図である。スポーツくじ管理サーバ10は、制御部300を構成するCPU(Central Processing Unit)310(マルチプロセッサ構成ではCPU320等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン200、通信I/F(I/F:インタフェース)330、メインメモリ340、BIOS(Basic Input Output System)350、I/Oコントローラ360、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、及び半導体メモリ390を備える。尚、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、及び半導体メモリ390はまとめて記憶装置410と呼ばれる。
【0025】
制御部300は、スポーツくじ管理サーバ10を統括的に制御する部分であり、ハードディスク370(後述)に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0026】
通信I/F330は、スポーツくじ管理サーバ10が、通信ネットワーク40を介して投票用端末20等(図1)の他の装置と情報を送受信する場合のネットワーク・アダプタである。通信I/F330は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0027】
BIOS350は、スポーツくじ管理サーバ10の起動時にCPU310が実行するブートプログラムや、スポーツくじ管理サーバ10のハードウェアに依存するプログラム等を記録する。
【0028】
I/Oコントローラ360には、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、及び半導体メモリ390等の記憶装置410を接続することができる。
【0029】
ハードディスク370は、本ハードウェアをスポーツくじ管理サーバ10として機能させるための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラム及び後述するテーブル等を記憶する。なお、スポーツくじ管理サーバ10は、外部に別途設けたハードディスク(図示せず)を外部記憶装置として利用することもできる。
【0030】
光ディスクドライブ380としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク400を使用する。光ディスクドライブ380により、光ディスク400からプログラム又はデータを読み取り、I/Oコントローラ360を介してメインメモリ340又はハードディスク370に提供することもできる。
【0031】
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、スポーツくじ管理サーバ10は、記憶装置410、制御部300等を備えた情報処理装置により構成され、この情報処理装置は、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0032】
以上の例は、スポーツくじ管理サーバ10について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより各機能を実現することもできる。したがって、本実施形態のスポーツくじ管理サーバ10により実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、あるいは、上述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
【0033】
[機能構成]
図3は、本実施形態に係るスポーツくじ管理サーバ10及び投票用端末20の機能構成を示す図である。
【0034】
投票用端末20は、制御部21と、表示部22と、操作部23と、を備える。また、投票用端末20の制御部21は、優先情報登録部201と、優先情報送信部202と、入力補完受付部203と、入力補完要求信号送信部204と、入力補完情報受信部205と、を備える。
【0035】
スポーツくじ管理サーバ10の制御部300は、優先情報受信部101と、入力補完要求信号受信部102と、入力補完情報作成部103と、入力補完情報送信部104と、を備える。また、スポーツくじ管理サーバ10の記憶装置410は、優先情報DB111及び対戦情報DB112を備える。
【0036】
優先情報登録部201は、試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番を登録する。具体的には、投票用端末20の表示部22に表示される優先情報登録画面221に対して、ユーザが操作部23により、優先的に勝ちを選択したいチームの順番の入力完了操作を行うと、登録が行われる(後述の図9参照)。入力する情報、すなわち優先情報には、ユーザID、勝ちを優先する優先順位、及びチーム名、といった情報が含まれる。優先情報の登録では、全てのチームについて優先順位を決定する必要はなく、一部のチームに対して登録を行ってもよい。また、複数のチームの優先順位を同一の順位として登録を行ってもよい。また、優先順位は、ユーザがいつでも変更可能である。なお、過去の試合結果に基づいて優先的に勝ちを選択するチームの順番を決定し、このチームの順番を優先情報として登録するようにしてもよい。このようにすることによって、過去の試合結果に基づいて優先情報を決定させたい場合におけるユーザの登録作業を簡略化できる。また、過去の試合結果として、例えば、今年度の順位や、前年度も含めた勝敗に基づいて優先情報を決定させてもよい。
【0037】
優先情報送信部202は、優先情報登録部201により登録された優先情報をスポーツくじ管理サーバ10に送信する。
【0038】
入力補完受付部203は、ユーザからの入力補完の受付を行う。具体的には、ユーザにより、表示部22にWebブラウザにより表示される投票用画面222(後述の図10及び11参照)に設けられる入力補完ボタン2222(後述の図10及び11参照)が押下されると、入力補完要求が受け付けられる。
【0039】
入力補完要求信号送信部204は、入力補完受付部203により入力補完要求が受け付けられると、入力補完要求信号をスポーツくじ管理サーバ10に送信する。
【0040】
入力補完情報受信部205は、スポーツくじ管理サーバ10より送信された入力補完情報を受信する。ここで、入力補完情報は、投票用画面222のhtml(hyper text markup language)文書に組み込まれた状態で受信される。そして、表示部22にこのhtml文書が表示されることで、入力補完が実現される。ここでは、入力補完後にユーザが入力補完された情報を自由に変更可能である。
【0041】
なお、本実施形態では、html文書に入力補完情報を組み込んだ状態で受信されることとしたが、これに限らない。入力補完情報のみ受信して、既に表示されている試合の結果予想の入力フォームに自動入力するようにしてもよい。この場合、入力補完情報を入力フォームへの入力は、入力フォームに予め入力されている情報をクリアしてから行われることとする。このようにすることにより、サーバにより作成された入力補完情報のみ入力されるので、ユーザによる変更作業が行い易くなる。
【0042】
表示部22は、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0043】
操作部23は、ユーザによる入力の受付を行うものであり、例えば、Webブラウザ上のボタンを押下するといった操作を行うことができる。
【0044】
優先情報受信部101は、投票用端末20より送信された優先情報を受信して、優先情報DB111に当該優先情報を記憶する。
【0045】
図4は、本実施形態に係る優先情報を記憶した優先情報テーブルを示す図である。優先情報テーブルは、優先情報DB111に記憶され、入力補完情報作成部103において、入力補完情報を作成するときに参照される。優先情報テーブルは、ユーザID、勝ち優先順位、及びチーム名を含んで構成される。また、勝ち優先順位は、スポーツくじの対象となる全てのチームに対して登録されていなくてもよい。また、勝ち優先順位は、複数のチームで同一のものが登録されていてもよい。
【0046】
入力補完要求信号受信部102は、投票用端末20より送信された入力補完要求信号を受信する。
【0047】
入力補完情報作成部103は、入力補完要求信号受信部102が入力補完要求信号を受信すると、対戦情報DB112に記憶された対戦情報と、記憶された優先情報と、に基づいて、試合の結果の予想情報、すなわち、入力補完情報を作成する。
【0048】
具体的には、それぞれの試合のホームチーム及びアウェイチームについて、記憶されている優先情報に基づいて優先順位の比較を行う。比較した結果、ホームチームの優先順位がアウェイチームの優先順位よりも高い場合には、ホームチームを勝ちとする情報を作成し、ホームチームの優先順位がアウェイチームの優先順位よりも低い場合には、アウェイチームを勝ちとする情報を作成する。また、ホームチーム及びアウェイチームのいずれかに優先順位が登録されている場合には、優先順位が登録されているチームを勝ちとする情報を作成する。また、ホームチーム及びアウェイチームの優先順位が等しい場合には、その他、すなわちいずれのチームも勝ちとしない情報を作成する。また、ホームチーム及びアウェイチームの双方に優先順位が登録されていない場合には、その試合の予想情報を作成しない。ここで、ホームチームとは、試合においてホームタウン側のチームのことを示し、アウェイチームとは、ホームチームと対戦する相手チームのことを示す。
【0049】
なお、入力補完情報の作成を、対戦情報DB112に記憶されている対戦情報に含まれる過去の試合結果に基づいて作成してもよい。具体的には、それぞれの試合において、対戦成績がよいチームを勝ちとする情報を作成する。ここで、対戦成績の決め方としては、通算の対戦成績、ユーザが任意に期間を選択できるようにしてユーザが選択した期間における対戦成績等を用いることとしてもよい。このようにすることによって、入力補完情報作成部103は、過去の対戦成績に基づいた入力補完情報を作成できる。
【0050】
また、試合が行われている年度の対戦成績及び試合情報に基づいて入力補完情報を作成してもよい。このようにすることによって、入力補完情報作成部103は、試合の行われている年度、すなわち、現時点におけるそれぞれのチームの相対的な強さに基づいて予測精度の高い入力補完情報を作成できる。
【0051】
図5は、本実施形態に係るチームの過去の試合結果を記憶した対戦情報テーブルを示す図である。対戦情報テーブルは、対戦情報DB112に記憶され、後述の対戦情報集計テーブルを作成するときに参照される。対戦情報テーブルは、スポーツくじの対象となるチームごとの対戦チーム、年度、試合開催日、勝敗、得点、失点といった対戦成績が記憶されている。
【0052】
図6は、本実施形態に係るチームの過去の試合結果の集計結果を記憶した対戦情報集計テーブルを示す図である。対戦情報集計テーブルは、スポーツくじの対象となる試合が行われた後に対戦情報テーブル(図5)の情報を項目別に集計することにより作成され、常に最新の試合結果の情報を反映している。対戦情報集計テーブルは、対戦情報DB112に記憶され、優先情報登録部201において、優先順位の作成を過去の対戦情報に基づいて自動作成するとき、及び、入力補完情報作成部103において、対戦情報に含まれる過去の試合結果に基づいて入力補完情報を作成するときに参照される。対戦情報集計テーブルは、スポーツくじの対象となるチームごとの通算成績、今年度成績、直近5試合成績、及びチーム別対戦成績が記憶されている。また、図示は省略するが、今年度成績といった現時点の対戦成績だけではなく、過去の年度における対戦成績も記憶しており、対戦情報テーブル(図5)に含まれている項目より集計又は算出できる情報も記憶している。
【0053】
図7は、本実施形態に係る入力補完情報を記憶した入力補完テーブルを示す図である。入力補完テーブルは、入力補完情報作成部103により一時的に作成されるテーブルであり、後述の投票用画面222のhtml文書の作成において参照される。入力補完テーブルは、ホーム、アウェイ、及び勝敗予想を含んで構成される。ホームとは、上述のホームチームのことである。アウェイとは、上述のアウェイチームのことである。勝敗予想は、入力補完情報作成部103により、ホームチームが勝つと予想された場合には「1」が設定され、アウェイチームが勝つと予想された場合には「2」が設定され、ホームチーム及びアウェイチームの優先順位が等しい場合には、「0」が設定される。また、それ以外、すなわち、ホームチーム及びアウェイチームの双方に優先順位が登録されていない場合には、数値情報が設定されない。
【0054】
図3に戻り、入力補完情報送信部104は、入力補完情報作成部103により作成された入力補完テーブル(図7)を参照して、入力補完情報が組み込まれた投票用画面222のhtml文書を作成し、投票用端末20に送信する。なお、本実施形態では、html文書に入力補完情報を組み込むこととしたが、これに限らない。例えば、入力補完情報のみを投票用端末20に送信して、既に表示されている試合の結果予想の入力フォームに送信した入力補完情報を入力させるようにしてもよい。
【0055】
優先情報DB111は、上述で説明したように、優先情報テーブルが格納されており、受信した優先情報を記憶する領域である。
【0056】
対戦情報DB112は、スポーツくじの対象となる対戦情報が格納されており、入力補完情報を作成するときに参照される。対戦情報には、試合の開催日、ホームチーム、アウェイチーム、対戦成績等の情報が含まれる。
【0057】
[処理フロー]
図8は、本実施形態に係る投票用端末20に対して入力補完を行う処理の流れを示す図である。
【0058】
ステップS100では、優先情報登録部201は、優先情報の登録を行う。
【0059】
ステップS110では、優先情報送信部202は、優先情報登録部201により登録された優先情報をスポーツくじ管理サーバ10に送信する。
【0060】
ステップS120では、優先情報受信部101は、投票用端末20により送信された優先情報を受信する。
【0061】
ステップS130では、優先情報受信部101は、受信した優先情報を優先情報DB111に記憶する。
【0062】
ステップS140では、入力補完受付部203は、ユーザより投票用端末20の入力補完の受付を行う。
【0063】
ステップS150では、入力補完要求信号送信部204は、入力補完受付部203により入力補完が受け付けられると、スポーツくじ管理サーバ10に入力補完要求信号を送信する。
【0064】
ステップS160では、入力補完要求信号受信部102は、投票用端末20により送信された入力補完要求信号を受信する。
【0065】
ステップS170では、入力補完情報作成部103は、入力補完要求信号受信部102により入力補完要求信号を受信すると、優先情報DB111に記憶されている優先情報テーブルと、スポーツくじ管理サーバ10より受信した対戦情報と、に基づいて試合の結果予想情報、すなわち、入力補完情報を作成する。
【0066】
ステップS180では、入力補完情報送信部104は、入力補完情報作成部103により作成された入力補完情報を投票用端末20に送信する。
【0067】
ステップS190では、入力補完情報受信部205は、サーバにより送信された入力補完情報を受信する。
【0068】
ステップS200では、表示部206は、投票用画面222に入力補完情報を表示する。
【0069】
[優先情報登録画面の表示例]
図9は、本実施形態に係る投票用端末20の表示部に表示される優先情報登録画面221の表示例を示す図である。以下に表示例における画像について説明する。
【0070】
優先情報登録画面221は、ユーザが試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番を登録する画面であり、優先順位表2211、自動作成ボタン2212、及び確定ボタン2213が表示されている。
【0071】
優先順位表2211には、順位選択欄2211a及びチーム選択欄2211bが設けられている。そして、順位選択欄2211a及びチーム選択欄2211bには、それぞれ選択ボタンが設けられている。順位選択欄2211aに設けられた選択ボタンを押下すると、選択できる順位のリストが表示され、この中からユーザが順位を選択することができる。また、チーム選択欄2211bに設けられた選択ボタンを押下すると、選択できるチームのリストが表示され、この中からユーザが順位に応じたチームを選択することができる。図9では、順位として「6」を選択している行において、チーム選択欄2211bの選択ボタンを押下したときの状態が示されている。ここでは、既にAチーム、Bチーム、Cチーム、Dチーム、Eチーム、及びFチームが選択されているので、選択できるリストには、Aチーム、Bチーム、Cチーム、Dチーム、Eチーム、及びFチームが表示されていないことが確認できる。
【0072】
自動作成ボタン2212は、優先順位表2211への自動入力を受け付けるボタンである。自動作成ボタン2212が押下されると、スポーツくじ管理サーバ10の対戦情報DB112を参照する。そして、対戦情報DB112に記憶されている過去の試合結果、すなわち今年度のチームの成績順に基づいて優先順位を決定して、優先順位表2211に自動入力する。なお、優先順位表2211に入力された情報は、ユーザがいつでも変更可能である。
【0073】
確定ボタン2213は、優先順位表2211の内容を登録するボタンである。確定ボタン2213が押下されると、優先順位表2211に入力した情報がスポーツくじ管理サーバ10に送信され、スポーツくじ管理サーバ10では、この情報を受信すると、優先情報DB111に記憶する。
【0074】
[投票用画面の表示例]
図10及び11は、本実施形態に係る投票用端末20の表示部22に表示される投票用画面222の表示例を示す図である。以下に、表示例における画面について説明する。なお、ここではユーザにより予め優先情報が入力されていることとする。
【0075】
図10は、入力補完情報が所定の入力フォームに入力される前の表示例を示す図である。投票用画面222には、入力フォーム2221と、入力補完ボタン2222と、購入ボタン2223が表示されている。
【0076】
入力フォーム2221は、ホームチーム表示欄2221a、アウェイチーム表示欄221b、ホーム勝ち選択欄2221c、その他選択欄2221d、アウェイ勝ち選択欄2221e、予想入力行2221g、購入金額表示欄2221hを有する。ホーム勝ち選択欄2221c、その他選択欄2221d、アウェイ勝ち選択欄2221eの列をまとめて、勝敗予想欄2221fとする。
【0077】
ホームチーム表示欄2221aには、それぞれの試合におけるホームチームのチーム名が表示される。アウェイチーム表示欄2221bには、それぞれの試合におけるアウェイチームのチーム名が表示される。勝敗予想欄2221fには、上述のように3つのチェックボックスが各試合毎に設けられる。そして、それぞれの試合において、ホームチームが90分以内に勝つと予想した場合には、ホーム勝ち選択欄2221cの欄、90分以内に試合の決着が付かないと予想した場合には、その他選択欄2221dの欄、アウェイチームが勝つと予想した場合には、アウェイ勝ち選択欄2221eの欄にチェックをつける。
【0078】
なお、予想入力行2221gにおいて、試合結果を予想するのが困難な場合には、複数のチェックボックスにチェックを付けることができる。同時に2つのチェックボックスにチェックを付けるダブルと、3つのチェックボックスにチェックを付けるトリプルと、がある。もちろん、1つだけ予想した試合が含まれていてもよい。
【0079】
購入金額表示欄2221hには、購入金額が表示されている。ここでは、1投票につき100円必要である。なお、1投票に掛かる金額は、100円以外の金額でもよい。
【0080】
入力補完ボタン2222は、入力補完を受け付けるボタンである。ユーザにより入力補完ボタン2222が押下されると、入力補完受付部203により入力補完が受け付けられる。そして、入力補完要求信号送信部204は、入力補完受付部203により入力補完要求が受け付けられると、入力補完要求信号をスポーツくじ管理サーバ10に送信される。
【0081】
そして、入力補完情報受信部205が、スポーツくじ管理サーバ10により入力補完情報を含む投票用画面222のhtml文書を受信すると、入力補完情報、すなわち、試合の結果予想の情報が勝敗予想欄2221fに入力された投票用画面222が表示される。
【0082】
購入ボタン2223は、勝敗予想欄2221fへの入力した情報に基づいて投票を行うボタンである。購入ボタン2223が押下されると、投票受け付けられると同時に、くじの購入処理が行われる。
【0083】
図11は、入力補完情報が所定の入力フォームに入力されたときの表示例を示す図である。
【0084】
例えば、対戦情報が図10に示すものであり、かつ、ユーザが登録した優先情報が図4に示されるものである場合には、入力補完ボタン2222が押下されると図11のように入力補完がなされる。すなわち、AチームとBチームの試合では、図4においてAチーム、すなわちホームチームの順位が高いので、ホーム勝ち選択欄2221cにチェックがされる。また、CチームとDチームの試合では、図4においてDチーム、すなわちアウェイチームの順位が高いので、アウェイ勝ち選択欄2221eにチェックがされる。また、EチームとFチームの試合では、図4において、Eチーム及びFチームの順位が等しいので、その他選択欄2221dにチェックがされる。また、入力補完がされると、それぞれの行に対して1つずつチェックがされるので、投入数は1となり、購入金額表示欄2221hには、100円が表示されることとなる。
【0085】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本実施形態に係るスポーツくじ管理サーバ10と関連要素との全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るスポーツくじ管理サーバ10のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本実施形態に係るスポーツくじ管理サーバ10及び投票用端末20の機能構成を示す図である。
【図4】本実施形態に係る優先情報を記憶した優先情報テーブルを示す図である。
【図5】本実施形態に係るチームの過去の試合結果を記憶した対戦情報テーブルを示す図である。
【図6】本実施形態に係るチームの過去の試合結果の集計結果を記憶した対戦情報集計テーブルを示す図である。
【図7】本実施形態に係る入力補完情報を記憶した入力補完テーブルを示す図である。
【図8】本実施形態に係る投票用端末20に対して入力補完を行う処理の流れを示す図である。
【図9】本実施形態に係る投票用端末20の表示部に表示される優先情報登録画面221の表示例を示す図である。
【図10】本実施形態に係る投票用端末20の表示部22に表示される投票用画面222の表示例を示す図である。
【図11】本実施形態に係る投票用端末20の表示部22に表示される投票用画面222の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
10 スポーツくじ管理サーバ
20 投票用端末
21 制御部
22 表示部
23 操作部
40 通信ネットワーク
101 優先情報受信部
102 入力補完要求信号受信部
103 入力補完情報作成部
104 入力補完情報送信部
111 優先情報DB
112 対戦情報DB
201 優先情報登録部
202 優先情報送信部
203 入力補完受付部
204 入力補完要求信号送信部
205 入力補完情報受信部
300 制御部
410 記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置で実行する方法において、
ユーザにより予め作成され、前記試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番が登録された優先情報を記憶するステップと、
前記投票用端末から、前記試合の結果予想の入力補完要求を受け付けるステップと、
前記入力補完要求が受け付けられると、前記優先情報及び前記チームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成するステップと、
作成された前記試合の結果予想を前記投票用端末の表示部に表示される所定の入力フォームに入力補完するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置で実行する方法において、
所定期間に行われた過去の試合の結果に基づいて、前記試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番を優先情報として決定し、該優先情報を記憶するステップと、
前記投票用端末から、前記試合の結果予想の入力補完要求を受け付けるステップと、
前記入力補完要求が受け付けられると、前記優先情報及び前記チームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成するステップと、
作成された前記試合の結果予想を前記投票用端末の表示部に表示される所定の入力フォームに入力補完するステップと、
を含む方法。
【請求項3】
前記所定期間は、ユーザにより指定できることを特徴とした請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記チームの順番は、複数チームにおいて同一の順位となることを許可するものであることを特徴とした請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置を含む入力補完システムであって、
前記投票用端末は、
ユーザによる操作に応じて、試合の結果予想において優先的に勝ちを選択するチームの順番を優先情報として登録する優先情報登録手段と、
登録した前記優先情報を前記入力補完装置に送信する優先情報送信手段と、
入力補完を受け付ける入力補完受付手段と、
前記入力補完が受け付けられると、入力補完要求信号を前記入力補完装置に送信する入力補完要求信号送信手段と、
、を含み、
前記入力補完装置は、
送信された前記優先情報を受信し、記憶する優先情報受信手段と、
送信された入力補完要求信号を受信する入力補完要求信号受信手段と、
前記入力補完要求信号を受信すると、前記優先情報及び前記チームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成する入力補完情報作成手段と、
作成した前記試合の結果予想を前記投票用端末に送信する入力補完情報送信手段と、を有し、
前記投票用端末は、
前記入力補完装置より入力補完情報を受信する入力補完情報受信手段と、
前記入力補完情報を受信すると、前記入力補完情報を表示する入力補完情報表示手段と
を備える入力補完システム。
【請求項6】
スポーツくじに投票するための投票用端末と通信可能に接続され、前記投票用端末に対する試合の結果予想の入力を補完する入力補完装置であって、
前記投票用端末より送信された優先情報を受信し、記憶する優先情報受信手段と、
前記投票用端末より送信された入力補完要求信号を受信する入力補完要求信号受信手段と、
前記入力補完要求信号を受信すると、記憶した前記優先情報及びチームの対戦情報に基づいて、前記試合の結果予想を作成する入力補完情報作成手段と、
作成した前記試合の結果予想を前記投票用端末に送信する入力補完情報送信手段と、
を備える入力補完装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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