説明

スポーツくじ販売方法、装置及びプログラム

【課題】スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図ることができるスポーツくじ販売方法を提供する。
【解決手段】ユーザ端末と通信可能なスポーツくじ販売装置が、前記ユーザ端末のアクセス地域を判断するアクセス地域判断ステップと、前記アクセス地域に予め関連付けられたチームを、ホームチームと判別するホームチーム判別ステップと、前記ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて、スポーツくじの価格の割引率を決定する割引率決定ステップと、前記ホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、スポーツくじの標準価格に前記割引率を乗じた金額をスポーツくじの標準価格から減じて販売するスポーツくじ販売ステップと、を少なくとも実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツくじを販売するスポーツくじ販売方法、装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スポーツの振興を図るため売上金の一部をスポーツ団体に助成するスポーツくじがインターネットで販売されている。
【非特許文献1】[online]、totoオフィシャルサイト、[2008年9月24日検索]、インターネット<URL:http://www.toto−dream.com/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来例においては、スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図ることはできなかった。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮して提案されるものであり、所定のルールに基づいてホームチームが勝つという予想のスポーツくじを所定の割引率で販売することにより、スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図ることができるスポーツくじ販売方法、装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明者は、所定のルールに従ってホームチームを特定し、ホームチーム及び対戦チームのそれぞれの強さに応じて割引率を決定する仕組みを見出し、本発明を想到するに至った。
【0006】
本発明に係るスポーツくじ販売方法は、ユーザ端末のアクセス地域からホームチームを特定し、ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて割引率を決定することにより、スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図るものである。
【0007】
(1)ユーザ端末と通信可能なスポーツくじ販売装置が、前記ユーザ端末のアクセス地域を判断するアクセス地域判断ステップと、前記アクセス地域に予め関連付けられたチームを、ホームチームと判別するホームチーム判別ステップと、前記ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて、スポーツくじの価格の割引率を決定する割引率決定ステップと、前記ホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、スポーツくじの標準価格に前記割引率を乗じた金額をスポーツくじの標準価格から減じて販売するスポーツくじ販売ステップと、を少なくとも実行することを特徴とするスポーツくじ販売方法。
【0008】
ここで、「差分に応じて」、スポーツくじの価格の割引率を決定する方法としては、例えば、ホームチームの順位から対戦チームの順位を引いた値が大きいほど、割引率を大きくすることが考えられる。
【0009】
(1)の発明によれば、ユーザ端末のアクセス地域から特定されたホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて決定された割引率で販売するので、スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図ることができる。
【0010】
(2)前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末から通信アドレスを受付けて、該通信アドレスに予め関連付けられた地域をアクセス地域と判断することを特徴とする(1)に記載のスポーツくじ販売方法。
【0011】
ここで、通信アドレスとしては、例えば、IPアドレス、MACアドレス等が該当する。
【0012】
(2)の発明によれば、ユーザ端末の通信アドレスからアクセス地域を特定するので、ユーザ端末はNIC(Network Interface Card)等の一般的な通信手段を備えていればよく、GPS(Global Positioning System)等の位置取得手段を備える必要がない。
【0013】
(3)前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末からユーザIDを受付けて、該ユーザIDに予め関連付けられた地域をアクセス地域と判断することを特徴とする(1)に記載のスポーツくじ販売方法。
【0014】
(3)の発明によれば、ユーザIDからアクセス地域を特定するので、既存のユーザ情報を利用することができる。
【0015】
(4)前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末から該ユーザ端末の位置を受付けて、該位置に予め関連付けられた地域をアクセス地域と判断することを特徴とする(1)に記載のスポーツくじ販売方法。
【0016】
ここで、前記ユーザ端末は、GPS等の位置取得手段から取得した位置(例えば、緯度及び経度)を前記スポーツくじ販売装置に送信する。
【0017】
(4)の発明によれば、ユーザ端末の位置からアクセス地域を特定するので、携帯電話等のユーザ端末を利用するユーザは、移動先の地域をホームとするチームのスポーツくじを所定の割引率で購入することができる。
【0018】
(5)前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末から該ユーザ端末の位置を受付けて、該位置に予め関連付けられた地域を前記ユーザ端末から一定回数以上のアクセスがあった場合に、アクセス地域と判断することを特徴とする(1)に記載のスポーツくじ販売方法。
【0019】
(5)の発明によれば、アクセスがあったユーザ端末から、一定回数以上アクセスがあった場合にのみアクセス地域と判断するため、アクセスが一、二回のみあったユーザでは、地域に密着したユーザとは判断し難いので、これを排除し、地域に根付いていると想定されているユーザのみをアクセス地域と判断することができる。
【0020】
(6)ユーザ端末と通信可能なスポーツくじ販売装置であって、前記ユーザ端末のアクセス地域を判断するアクセス地域判断手段と、前記アクセス地域に関連付けられたチームを、ホームチームと判別するホームチーム判別手段と、前記ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて、スポーツくじの価格の割引率を決定する割引率決定手段と、前記ホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、スポーツくじの標準価格に前記割引率を乗じた金額をスポーツくじの標準価格から減じて販売するスポーツくじ販売手段と、を備えることを特徴とするスポーツくじ販売装置。
【0021】
(6)の発明によれば、ユーザ端末のアクセス地域から特定されたホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて決定された割引率で販売するので、スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図ることができる。
【0022】
(7)(1)に記載の方法を前記スポーツくじ販売装置に実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、ユーザ端末のアクセス地域から特定されたホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて決定された割引率で販売するので、スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
[スポーツくじ販売装置と関連要素の全体構成]
【0025】
図1は、本実施形態に係るスポーツくじ販売装置1と関連要素の全体構成を示す図である。
【0026】
本実施形態に係るスポーツくじ販売装置1及びユーザ端末2は、インターネット等の通信ネットワークNに接続されている。通信ネットワークNとの接続は、有線であるか無線であるかを問わない。
【0027】
スポーツくじ販売装置1は、ユーザ端末2からスポーツくじ販売サイトの閲覧要求を受付けて、スポーツくじ販売サイトのウェブページを閲覧要求のあったユーザ端末2に送信する。
【0028】
スポーツくじは、対戦するチームの試合結果を予想するくじであって、対戦するチーム(ホームチームと、その対戦チーム(アウェイチーム))のいずれかが勝ち、負け、引き分けを数字として入力される。例えば、サッカーくじであってよい。一つのスポーツくじは、複数の試合ごとの予想項目から構成されてよく、このくじの項目が今回のくじで対象となる試合数だけ設けられる(図7参照)。
【0029】
ユーザ端末2は、スポーツくじ販売装置1から受信したスポーツくじ販売サイトのウェブページを閲覧するユーザが利用する情報処理装置であって、一般的なコンピュータが該当する。なお、ユーザ端末2は、携帯電話等の持ち運び可能な情報処理装置であってもよい。
[スポーツくじ販売装置の機能構成]
【0030】
図2は、本実施形態に係るスポーツくじ販売装置1の機能構成の概要を示す図である。本実施形態に係るスポーツくじ販売装置1は、アクセス地域判断手段11と、ホームチーム判別手段12と、割引率決定手段13と、スポーツくじ販売手段14と、を備える。
【0031】
アクセス地域判断手段11は、ユーザ端末1からスポーツくじ販売サイトの閲覧要求を受付けると、所定のルールに従ってそのアクセス地域を判断する。ここで、ユーザ端末2ごとに、アクセス地域判断手段11に対するアクセス回数を記憶しておき、一定回数(5回以上、10回以上等)以上のアクセスが合った場合にのみ、アクセス地域を判断する態様であってもよい。
【0032】
ホームチーム判別手段12は、アクセス地域判断手段11が判断したアクセス地域に予め関連付けられたチームを、ホームチームと判別する。ここで、チームデータベース15のホームチームテーブル151は、ホームチーム判別手段12の一部を構成しており、ホームチームの情報を記憶している。ホームチームテーブル151の詳細については後述する。
【0033】
割引率決定手段13は、所定のルールに従ってホームチーム判別手段12が判別したホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じてスポーツくじの価格の割引率を決定する。ここで、チームデータベース15のチーム順位テーブル152は、割引率決定手段13の一部を構成しており、各チームの順位を記憶している。また、チームデータベース15の試合組合せテーブル153は、割引率決定手段13の一部を構成しており、試合の組合せの情報を記憶している。チーム順位テーブル152及び試合組合せテーブル153の詳細については後述する。
【0034】
スポーツくじ販売手段14は、ホームチーム判別手段12が判別したホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、割引率決定手段13が決定した割引率で販売するためのウェブページをユーザ端末に送信する。
[チームデータベースの構成]
【0035】
図3は、チームデータベース15の構成の概要を示す図である。チームデータベース15は、ホームチームテーブル151とチーム順位テーブル152と試合組合せテーブル153とを備えている。以下、それぞれのテーブルの構成について説明する。
[ホームチームテーブルの構成]
【0036】
ホームチームテーブル151は、予めチームID(チーム名)と、このチームのホームを示す地域とを対応付けて記憶している。なお、1つのチームIDと、複数の地域とを対応付けて記憶してもよい。
[チーム順位テーブルの構成]
【0037】
チーム順位テーブル152は、予めチームIDと、順位とを対応付けて記憶している。なお、順位は現在の行っている大会における順位とするが、過去の大会における順位等であってもよい。
[試合組合せテーブルの構成]
【0038】
試合組合せテーブル153は、予めチームIDと、対戦チームのチームIDとを対応付けて記憶している。
[スポーツくじ販売装置のハードウェア構成図]
【0039】
図4は、本実施形態に係るスポーツくじ販売装置1のハードウェア構成を示す図である。
【0040】
スポーツくじ販売装置1は、制御部300を構成するCPU(Central Processing Unit)310(マルチプロセッサ構成ではCPU320等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン200、通信I/F(I/F:インタフェース)330、メインメモリ340、BIOS(Basic Input Output System)350、I/Oコントローラ360、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、並びに半導体メモリ390を備える。尚、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、並びに、半導体メモリ390はまとめて記憶装置410と呼ばれる。
【0041】
制御部300は、スポーツくじ販売装置1を統括的に制御する部分であり、ハードディスク370(後述)に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0042】
通信I/F330は、スポーツくじ販売装置1が、通信ネットワークN(図1)を介してユーザ端末2等(図1)と情報を送受信する場合のネットワーク・アダプタである。通信I/F330は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0043】
BIOS350は、スポーツくじ販売装置1の起動時にCPU310が実行するブートプログラムや、スポーツくじ販売装置1がハードウェアに依存するプログラム等を記録する。
【0044】
I/Oコントローラ360には、ハードディスク370、光ディスクドライブ380、及び半導体メモリ390等の記憶装置410を接続することができる。
【0045】
ハードディスク370は、本ハードウェアをスポーツくじ販売装置1として機能させるための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラムを記憶する。なお、スポーツくじ販売装置1は、外部に別途設けたハードディスク(図示せず)を外部記憶装置として利用することもできる。
【0046】
光ディスクドライブ380としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク400を使用する。光ディスク400から光ディスクドライブ380によりプログラムまたはデータを読み取り、I/Oコントローラ360を介してメインメモリ340またはハードディスク370に提供することもできる。
【0047】
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、スポーツくじ販売装置1は、記憶装置410、制御部300等を備えた情報処理装置により構成され、この情報処理装置は、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0048】
このスポーツくじ販売装置1では、制御部300が主としてホームチーム判別手段12及び割引率決定手段13に対応し、通信I/F330が主としてアクセス地域判断手段11及びスポーツくじ販売手段14に対応する。
[ユーザ端末のハードウェア構成]
【0049】
ユーザ端末2も、上述のスポーツくじ販売装置1と同様なハードウェア構成を持つ。
[本発明の実施形態に係るフローチャート]
【0050】
図5及び図6は、本発明の実施形態に係るスポーツくじ販売処理のフローチャートを示している。
【0051】
S1:ユーザ端末2は、スポーツくじ販売装置1にスポーツくじ販売サイトの閲覧要求を送信する。
【0052】
S2:アクセス地域判断手段11は、ユーザ端末2からスポーツくじ販売サイトの閲覧要求を受信すると、この閲覧要求に含まれるユーザ端末2のIPアドレス「XXX.XXX.XXX.XXX」に予め関連付けられた地域「大宮」を外部のいわゆるWHOISデータベースから取得する。そして、アクセス地域判断手段11は、取得した地域「大宮」をアクセス地域と判断する。
【0053】
ここで、アクセス地域判断手段11は、ユーザ端末2からユーザIDを受付けて、このユーザIDに予め関連付けられた地域(住所)を所定のユーザ情報データベースから取得してもよい。
【0054】
また、アクセス地域判断手段11は、ユーザ端末2からGPS等によって得られたユーザ端末2の位置(例えば、緯度及び経度)を受付けて、この位置に予め関連付けられた地域(住所)を所定の地図データベースから取得してもよい。
【0055】
S3:ホームチーム判別手段12は、「地域」フィールドの値が、アクセス地域判断手段11が判断したアクセス地域「大宮」と同じレコードをホームチームテーブル151から抽出する。そして、ホームチーム判別手段12は、抽出したレコードの「チームID」フィールドの値「大宮FC」に対応するチームをホームチームと判別する。
【0056】
S4:割引率決定手段13は、「チームID」フィールドの値が、ホームチーム判別手段12が判別したホームチーム「大宮FC」と同じレコードを試合組合せテーブル153から抽出する。そして、割引率決定手段13は、抽出したレコードの「対戦チームのチームID」フィールドの値「磐田FC」に対応するチームを対戦チームと判断する。
【0057】
S5:割引率決定手段13は、「チームID」フィールドの値がホームチームのチームID「大宮FC」と同じレコードをチーム順位テーブル152から抽出する。そして、割引率決定手段13は、抽出したレコードの「順位」フィールドの値「7」(位)を、ホームチーム「大宮FC」の順位と判断する。また、割引率決定手段13は、「チームID」フィールドの値が対戦チームのチームID「磐田FC」と同じレコードをチーム順位テーブル152から抽出する。そして、割引率決定手段13は、抽出したレコードの「順位」フィールドの値「1」(位)を、対戦チーム「磐田FC」の順位と判断する。
【0058】
S6:割引率決定手段13は、次の関係式に基づいて、割引率を計算する。
[(ホームチームの順位≧対戦チームの順位)の場合]
【0059】
割引率=(ホームチームの順位−対戦チームの順位)×c1/(n−1)。ここで、c1は定数であり、nは大会に参加しているチームの数とする。本実施形態では、n=18,c1=0.9とする。この場合、例えば、最下位(18位)のホームチームと1位の対戦チームの割引率は0.9となる。これによると、ホームチームが上位の対戦チームと試合する場合に、割引率が大きくなり、スポーツくじの購買意欲を促進することができる。
[(ホームチームの順位≦対戦チームの順位)の場合]
【0060】
割引率=c2。ここで、c2は定数とする。本実施形態では、c2=0.95とする。これによると、ホームチームが下位の対戦チームと試合する場合にも、一定の割引率を与えるので、ホームチームが勝つと予想することに対するインセンティブを与えることができる。
【0061】
割引率決定手段13は、ホームチーム「大宮FC」の順位「7」(位)とその対戦チーム(アウェイチーム)「磐田FC」の順位「1」(位)とを上記関係式に代入し、割引率=0.32を得る。また、割引率決定手段13は、スポーツくじの標準価格に(1−割引率)を乗じた金額を販売価格と決定する。
【0062】
S7:スポーツくじ販売手段14は、試合組合せテーブル153のレコードを全て抽出し、それぞれのレコードの「チームID」フィールドの値に対応するチームと、「対戦チームのチームID」フィールドの値に対応するチームとの試合の予想を入力する試合予想入力フォームを生成する。ここで、スポーツくじ販売手段14は、ホームチーム「大宮FC」を含むすべて試合において、ホームチーム「大宮FC」が勝つと予想するフラグ「1」を試合予想入力フォームに表示する。また、スポーツくじ販売手段14は、割引率決定手段13が決定した販売価格を試合予想入力フォームに表示する。図7は、試合予想入力フォームの一例を示す図である。
【0063】
S8:スポーツくじ販売手段14は、生成した試合予想入力フォームをユーザ端末2に送信する。
【0064】
S9:ユーザ端末2は、スポーツくじ販売手段14から受信した試合予想入力フォームをディスプレイ装置に表示する。
【0065】
S10:ユーザ端末2は、試合予想入力フォームにおいて、ホームチームを含まない他の試合の予想をキーボード等から受付ける。そして、ユーザ端末2は、予め表示されたホームチーム「大宮FC」が勝つという予想と、他の試合の予想とを含む試合予想入力フォームの値をスポーツくじ販売装置に送信する。
【0066】
S11:スポーツくじ販売手段14は、ユーザ端末2から試合予想入力フォームの値を受信する。そして、スポーツくじ販売装置1は、従来例と同様にして、スポーツくじの発行及び決済処理を行い、その結果をユーザ端末2に送信する。
【0067】
S12:ユーザ端末2は、スポーツくじ販売手段14から受信したスポーツくじの発行及び決済処理の結果をディスプレイ装置に表示する。
【0068】
以上説明したように、ユーザ端末のアクセス地域から特定されたホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて決定された割引率で販売するので、スポーツくじの購買意欲を促進し、かつ、地域振興を容易に図ることができる。
【0069】
また、ユーザIDに予め関連付けられた地域(住所)を所定のユーザ情報データベースから取得する実施形態では、既存のユーザ情報データベースを利用することができる。このため、ポータルサイトを運営する事業者は、会員となっているユーザの情報を使って従来にない新しいスポーツくじの販売サービスを提供することができる。
【0070】
さらに、ユーザ端末2の位置に予め関連付けられた地域(住所)を所定の地図データベースから取得する実施形態では、GPS対応携帯電話等のユーザ端末を利用するユーザは、移動先の地域をホームとするチームのスポーツくじを所定の割引率で購入することができる。
【0071】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。
【0072】
本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本実施形態に係るスポーツくじ販売装置と関連要素の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るスポーツくじ販売装置の機能構成の概要を示す図である。
【図3】チームデータベースの構成の概要を示す図である。
【図4】本実施形態に係るスポーツくじ販売装置のハードウェア構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るスポーツくじ販売処理のフローチャートを示している。
【図6】図5のフローチャートの続きを示している。
【図7】試合予想入力フォームの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
1 スポーツくじ販売装置
2 ユーザ端末
11 アクセス地域判断手段
12 ホームチーム判別手段
13 割引率決定手段
14 スポーツくじ販売手段
15 チームデータベース
151 ホームチームテーブル
152 チーム順位テーブル
153 試合組合せテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と通信可能なスポーツくじ販売装置が、
前記ユーザ端末のアクセス地域を判断するアクセス地域判断ステップと、
前記アクセス地域に予め関連付けられたチームを、ホームチームと判別するホームチーム判別ステップと、
前記ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて、スポーツくじの価格の割引率を決定する割引率決定ステップと、
前記ホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、スポーツくじの標準価格に前記割引率を乗じた金額をスポーツくじの標準価格から減じて販売するスポーツくじ販売ステップと、
を少なくとも実行することを特徴とするスポーツくじ販売方法。
【請求項2】
前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末から通信アドレスを受付けて、該通信アドレスに予め関連付けられた地域をアクセス地域と判断することを特徴とする請求項1に記載のスポーツくじ販売方法。
【請求項3】
前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末からユーザIDを受付けて、該ユーザIDに予め関連付けられた地域をアクセス地域と判断することを特徴とする請求項1に記載のスポーツくじ販売方法。
【請求項4】
前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末から該ユーザ端末の位置を受付けて、該位置に予め関連付けられた地域をアクセス地域と判断することを特徴とする請求項1に記載のスポーツくじ販売方法。
【請求項5】
前記アクセス地域判断ステップにおいて、前記ユーザ端末から該ユーザ端末の位置を受付けて、該位置に予め関連付けられた地域であって、前記ユーザ端末から一定回数以上のアクセスがあった場合に、アクセス地域と判断することを特徴とする請求項1に記載のスポーツくじ販売方法。
【請求項6】
ユーザ端末と通信可能なスポーツくじ販売装置であって、
前記ユーザ端末のアクセス地域を判断するアクセス地域判断手段と、
前記アクセス地域に関連付けられたチームを、ホームチームと判別するホームチーム判別手段と、
前記ホームチームの順位と対戦チームの順位との差分に応じて、スポーツくじの価格の割引率を決定する割引率決定手段と、
前記ホームチームが勝つという予想のスポーツくじを、スポーツくじの標準価格に前記割引率を乗じた金額をスポーツくじの標準価格から減じて販売するスポーツくじ販売手段と、
を備えることを特徴とするスポーツくじ販売装置。
【請求項7】
請求項1に記載の方法を前記スポーツくじ販売装置に実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−86342(P2010−86342A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255594(P2008−255594)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】