説明

スポーツ用ボール滅菌装置

スポーツ用ボールを滅菌するためのシステムは、ハウジングと;ハウジングを開閉し、ハウジングにおけるボールの手での配置を可能にするためのハウジングのためのドアと;ハウジングにおいて配置されるボールを滅菌するための滅菌用照明と;を含む。ボールの表面が照明に露出するように、ボールはハウジングにおいて回転可能である。細長い軌道はハウジングの一端から他端の方へ延長し、照明は一端から他端の方へ延長され得る。ピボットの周りをハウジングが揺動するのを可能にする、ハウジングの外側表面上の支持ピボットが存在し得る。一連のローラーが存在し、ローラーのうちの一つはボールを回転させるために動力化され得る。ハウジングからの出口は、滅菌されたボールを受容するためのトレイに導かれる。ハウジングは、照明反射材料での内部表面を含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2009年10月6日出願の米国仮出願第61/249,028号及び2010年6月11日出願の米国実用新案出願第12/814,156号に対する利点及び優先権を請求するものであり、その内容は全体として本願明細書において引用したものとする。
【0002】
本発明は、例えばスポーツで使用されるボールのように、細菌を運搬する導管(接触伝染媒介物)となり得る回転可能な対象の照明による滅菌に関するものである。
【背景技術】
【0003】
本発明は、ここ数年認識されてきたが、以前は解決できないと考えられていた潜在的に生命に脅威となる問題を首尾よく解決する。本発明は、スポーツに参加する際における重症かつ潜在的に命にかかわる伝染病の伝達を防ぐための、予期せぬ重大な必要性を提供する。これが特有のものであるにも関わらず、当業者は本発明の利点を決して認識してこなかった。アスリートからアスリートへの病気の伝達は何十年もの間認識されてきたが、スポーツにおいて使用されるボールを滅菌する記述は存在しない。さらに、耐抗生物質の有機体の出現により、本発明に重要な進展がもたらされた。
【0004】
運動競技及び関連した競技のアスリートにおける伝染病の伝達は、有意でありかつ増加している健康への懸念である。一般的かつ潜在的に深刻なウィルス(例えばインフルエンザ−H1N1、HIV、ヘルペス)、細菌(例えばメチシリン耐性の黄色ブドウ球菌、「肉食」連鎖球菌)及び菌類の伝染は、共有の頻繁に触れられた表面と同様に、ヒトからヒトへの直接の接触で迅速に伝染し得る。科学用語「媒介物」は、その上に病原体が付着し、したがってヒトからヒトへ伝染する無生物を指す。複数の研究により、典型的な屋内の周囲条件においてこれらの一般的な病原体が一般的な媒介物上で何日も生き延びることが示された。
【0005】
競技の正にその目的を達成するため、迅速に連続して複数の人によってその表面を反復して接触することが必須であるスポーツ用ボールは、究極的な媒介物である。
【0006】
国立衛生研究所(NIH)/疾病管理センター(CDC)は、この重要な主題における教育的認識プログラムで米国大学体育協会(NCAA)と協働した。頻繁な手の洗浄、負傷を覆うこと及び血液や汗への露出の回避は、細菌の伝染及び病気の予防の基礎として主唱される。汗、血液、唾液、痰及び鼻水は競技の環境において一般的であり、ボールを含む共有の表面は、理想的な病原体キャリア及び伝染手段を提供する。
【0007】
例えばバスケットボール又はバレーボールのようなスポーツ競技に重点をおいて観察すると、一人の感染したプレイヤ、コーチ又は職員によるボールの接触が迅速かつ効率的に有機体を拡散し得ることが容易に示される。参加者が汗をふき、鼻をこする、又は、擦傷又は負傷に触れて、たとえ一分前にきれいにしたとしても、手の上に意図せずに細菌が配置される。それから、パス、サーブ、バウンド、シュート、ヒット又は別途ボールに触れ、容易に細菌が付着する表面に体液及び泥によってすでに覆われたボールへまた細菌を移す。次のプレイヤはボールを受けるだけではなく、前の日にボールに触った最後のプレイヤ及びすべての他のプレイヤの細菌をも受けてしまう。
【0008】
手の洗浄は有用であるが、スポーツの環境において十分ではない。
【0009】
練習、競技又は試合で、ボールは、複数の他のボールに触れる貯蔵ケージ、袋又はカートに概して配置され、暗く暖かい部屋又は自動車において保管される。ボール上に残留した汗、血液及び泥は、最適の細菌を提供し、次のボール使用でその状態を複製してしまう。
【0010】
ボールは、アスリートにより共通に接触され、共有されるただ一つの表面である。媒介物となる他の表面は、ベンチ、テーブル、床面、カフェテリア及び洗面所を含む。本発明の視覚的存在は思い出させるリマインダとして役立ち、スポーツ参加者において病気の拡散を防ぐ良好な衛生の重要性の認識を増加させる。
【0011】
スポーツ用ボールの及びそれに関する衛生を改良するための必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、「C」波(UVC)と一般に呼ばれる殺菌波長における紫外線を利用して、バレーボール及びバスケットボールのようなスポーツ用ボールを含む回転可能な対象を都合よく安全にかつ効果的に滅菌する手段を提供する。
【0013】
本発明の前には、必要性が緊急かつ明白であるが、そのようなボールを滅菌するためのいかなる装置もの説明は存在しなかった。
【0014】
規定のバスケットボールは、その表面上に約30,000の「くぼみ」を有する。したがって、すべてのくぼみのすべての側がUVCに露出し、細菌が隠れて生き延びる「陰」がないことを確実にするため、ボールとUVC供給源との間にある相対運動を提供することが望ましい。同様に、縫い目、パネル継ぎ目、ロゴ及びラベルは、細菌生存のために「安全な陰」を提供することができる固定されたボール表面上に複数の割れ目、くぼみ、丘及び谷を提供する。
【0015】
本発明は、練習又は競技の前、その間及びその後に使われる意図を有する。実施態様の構成によって、ボールは数秒で滅菌され得る。したがって、短いタイムアウトの間、期間/クォーター/競技/試合の終わりで、プレイヤの安全性が常に最大にされるようにボールは再滅菌され得る。手及びボールは、急速に再汚染され得る。頻繁な手の洗浄が効果的であるように、頻繁なボール滅菌は、単純な論理的延長である。
【0016】
本発明によれば、球技の参加者間での病気伝染を防ぐため、スポーツで使われるボールを迅速かつ効率的に滅菌する高圧滅菌装置が記載される。
【0017】
本発明によれば、ハウジング/囲いは、例えばバレーボール又はバスケットボールのような滅菌される対象、殺菌紫外線の供給源、及び、前記照明に対象のすべての表面を露出させるシステムを含む。システムは、対象と光源との間の相対運動を伴う。そのような照明がまたヒトにも有害であるので、ハウジング/囲いは殺菌照明を通さない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の上述した特徴及び目的は、添付の図面とともに以下の説明を参照してより明らかになり、そこで同類の参照番号は同類の要素を指す。図面の説明は次の通りである:
【図1】図1は、ドアが開いている第1実施態様の斜視図である。装置が傾けられているので、ハウジング/囲いのドアのある端部は下がっていて、ボールはハウジング/囲いの開いた端部の方へ回転し、開いた端部から出ることに留意のこと。実施態様は、卓上の外部ピボットバージョンである。
【図2】図2は、ドアが閉じた第1実施態様の斜視図である。ディスプレイは、ハウジングの外部の壁に示される。
【図3】図3は、ボールが適所にあるのを示している第1実施態様の線3‐3に沿った断面図である。
【図4】図4は、ボールが適所にあるのを示している第1実施態様の線4‐4に沿った断面図である。
【図5】図5は、ドアが開いている円柱状のハウジング囲いの斜視図である。装置が傾けられているので、ハウジング/囲いのドアのある端部は下がっていて、ボールはハウジング/囲いの開いた端部の方へ回転し、開いた端部から出ることに留意のこと。実施態様は、卓上の外部ピボットバージョンの異なる変形例である。ディスプレイは、ハウジングの外部の壁に示される。
【図6】図6は、ドアが閉じた図5の実施態様の斜視図である。ディスプレイは、ハウジングの外部の壁に示される。バッテリーパック電源が、図示される。
【図7】図7は、ボールが適所にあるのを示している図5の実施態様の線7‐7に沿った断面図である。
【図8A】図8Aは、水平な高さの位置における装置の側面図を表し、第1実施態様の装置においてハウジング内部で中心にあるボールを示す。
【図8B】図8Bは、ハウジング内部のボールを示す側面図を表し、装置は、ボールが第1実施態様の装置のドアのない端部に隣接するように傾けられた位置にある。
【図8C】図8Cは、ハウジング内部のボールを示す側面図を表し、装置は、ボールが第1実施態様の装置のドアのある端部に隣接するように反対に傾けられた位置にある。
【図9】図9は、ボールが適所にあるのを示している第1実施態様のさらなる変形例の端部断面図であり、そこにハウジングの内周の周りで配置されるいくつかの長手方向の滅菌ランプが存在する。放物線状の反射器はボール露出を最大にして、滅菌ランプを逸脱したボールから保護する。そのような内部構成はまた、図18−21の実施態様によって使われてもよい。
【図10】図10は、ボールが適所にあるのを示している第1実施態様の他の変形例の端部断面図であり、そこにハウジングの内周の周りで配置されるいくつかの長手方向の滅菌ランプが存在する。
【図11A】図11Aは、ドアが閉じた第2の実施態様の「U」形の電球を用いた斜視図である。
【図11B】図11Bは、円形である一連の照明を示す。
【図11C】図11Cは、螺旋形の軌道をたどる照明を示す。
【図12】図12は、ボールが適所にあるのを示している第2実施態様の他の変形例の端部断面図であり、そこにハウジングの内周の周りで配置されるいくつかの長手方向の滅菌ランプが存在する。この実施態様は、ハウジングと共にボールが回転することができるのに十分な角度で制限用止め具を有する壁に据え付けたピボット機構を使用する。
【図13】図13は、第2実施態様の斜視図である。これは、卓上の内部ローラーの実施態様であり、ドアが開いて示される。この実施態様は傾斜していないが、ボールはよりコンパクトなハウジング/囲い内で機械化手段によって回転する。
【図14】図14は、図13の実施態様のローラーの一つの詳細である。
【図15】図15は、円柱内でモーター及び駆動ベルトを有する駆動ローラーの他の詳細図である。
【図16】図16は、ボールが適所にあるのを示している図13の実施態様の変形例の線16‐16に沿った端部断面図であり、そこにハウジングの内周の周りで配置されるいくつかの長手方向の滅菌ランプ及び反射器と、ボールのためのローラーとが存在する。
【図17】図17は、図13の実施態様の線17‐17に沿った下面図である。
【図18】図18は、第3の実施態様である、脚部上に載置された傾斜したドロップシュートの側面からの断面図である。近接センサは、装置を駆動する/パワーを弱める。図9のような断面設計が、利用され得る。
【図19】図19は、さらに異なる実施態様の側面からの断面図である。これは、傾斜した他の、すなわち壁に固定され据え付けられたドロップシュートの実施態様である。
【図20】図20は、第4の実施態様である、自立している二重螺旋軌道の側面図である。
【図21】図21は、図20の線21−21に沿った図20の実施態様の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
異なる実施態様が記載されるが、総合的かつ包括的なものであると解釈されるべきでない。第1実施態様は、機械的に単純で、軽量かつ移動可能な卓上のピボットの設計を提供する。ハウジング/囲いの手動の傾きがハウジング/囲いの中で軌道に沿ってボールを回転させ、ボールのすべての表面を光源に露出させるようにハウジング/囲いは細長くされる。第2実施態様は、ボールのすべての表面を光源に露出させるモーター駆動のローラーメカニズムを利用して、固定されかつコンパクトなハウジング/囲いの中でボールを回転させる卓上の内部ローラー設計を提供する。第3実施態様は、迅速に連続してボールのすべての表面を光源に露出させてハウジング/囲いを通って複数のボールが傾斜した本質的に線形の軌道を回転して下降することができるスタンド又は壁に据え付けられた傾斜したドロップシュート設計を提供する。第4実施態様は、傾斜したドロップシュート設計よりも小さな「設置面積」で迅速に連続してボールのすべての表面を光源に露出させてハウジング/囲いを通り、中心の光源の周り及び周囲の光源内で複数のボールが傾斜した本質的に螺旋形の軌道を回転して下降することができるスタンド又は壁に据え付けられた二重螺旋軌道を提供する。
【0020】
スポーツ用ボール20を滅菌するシステム10は、ハウジング11と;ハウジング11を開閉し、ハウジング11においてボール20の手による配置を可能にするためのハウジング11のためのドア14と;を含む。ボール20を滅菌する滅菌用UVC光源28は、ハウジング11内部で配置される。本質的にボール20のすべての表面が滅菌用照明28に露出されるように、ボール20は、一以上の照明28と関連してハウジング11において回転可能である。ドア14を開閉するためのハンドル36が存在し、必要に応じてシステム10を担持する際に補助することができる。
【0021】
ハウジング11は、ハウジング11の一端の方からハウジング11の他端の方へ延長可能な細長い軌道18を含むことができる。滅菌用照明28は延長され、ハウジング11の一端の方からハウジング11の他端の方へ延長するように配置され得る。ハウジング11は、ボール20が一端の方の位置から対向する端部の方の位置に回転することができるように長さにおいて延長され、大きさを設定される。
【0022】
軌道18は一連の又は一対のレール18を含むことができ、滅菌用照明28は、ボールがレール上に移動するにつれて、ボールの異なる位置でのボールの露出を可能にするために適所に配置され、これは、本質的にレール18と平行であり、レール18間で実行される。ハウジング11の内周の周りで等距離に配置される一連のレール18もまた存在し得る。ハウジング11の内周の周りに配置され、ハウジング11の周りで等距離に間隔を置いた一連の滅菌用照明26が存在し得る。一連の滅菌用照明28は互いに間隔を置いて等距離に配置され、軌道のレール18と平行であり、その間に配置される。
【0023】
場合によっては、ハウジングの外部表面に提供される支持ピボット要素16が存在し、そのピボット要素16は水平な表面12と係合する又はその上に載置される。ピボット16により、ハウジングはピボット16の周りで揺動することができる。その揺動により、ボールがハウジング11において回転するにつれて、ハウジング11内のボール20が端から端まで相互に移動することができる。ピボット16は、安定した方法でハウジング11の外部表面を収容するための切込み30を含む。
【0024】
装置の異なる形状において、ハウジング11は、ハウジング11の基部48上の円柱46に載置される一以上のローラー44を含む。滅菌用照明28は、ハウジング11の内部表面の周りに位置する。ハウジング11は形状が立方体であり、ボール20がローラー44上で回転することができ、一方でこれにより空洞52内部で滅菌用照明28への露出を確実にするように大きさを設定される。一以上のローラー44は、滑車のロータ軸及びモーターロータ軸に接続される滑車ベルト42の動作の下で、モーター40によって回転可能である。
【0025】
一連のローラー44は、ローラー44の少なくとも一つが動力化され、それによって一以上のローラー44上に位置するボールを回転させるように配置される。滅菌用照明28はコネクタ26を有することができ、各々の照明28の周りに反射器31が存在し得る。バラスト27は、レール18から取り除かれた位置で、例えば反射器31の後ろのようなハウジング11の内部の壁上に配置される。装置10のための起動スイッチ32が存在し、装置自体は電源出力から電源接続ワイヤ22で駆動される。あるいは、適切な電池電源パック58が使用され得る。一以上のインジケータ38は、滅菌がどれくらい実施可能であるか、及び/又は、必要な滅菌を遂行するのにどのくらい時間を必要とするかを中継するタイミングカウンター・ディスプレイに関連することができる。
【0026】
他の形状において、複数のスポーツ用ボール20を一度に滅菌するためのシステムが示される。システム10は、ハウジング11にボール20の手による配置を可能にするためのハウジング11のための開口又は漏斗13を有するハウジング11を含む。ハウジング11において配置されるボール20を滅菌するように連続して整列配置される一以上の滅菌用照明28が存在する。ボール20は、本質的にボール20の全体の表面が滅菌用照明28に露出されるように、ハウジング11において移動して照明28と関連して回転する。ボール20は、ハウジング11の内部にあるレール18上のシュート15を転がる。近接センサ50はボールの有無を認識して、ボールが存在する時は、所定の時間間隔で照明28を駆動する。ハウジングからの出口は、一以上は滅菌したボール20を受容するボックス又はトレイ19に導かれる。
【0027】
ハウジングは、開口13が出口17より上にあるように一以上の支持脚部21上に配置され得る。ボール20は、開口13と出口17との間で重力により移動可能である。ハウジング11は、少なくとも部分的に照明反射材料で形成され得る内部の表面を含む。
【0028】
ハンドル36はまたハウジング11の携帯性を可能にし、照明28及び全体としての装置のための携帯型電源58が存在し得る。照明のスイッチ動作のためのタイマーが存在し、それによってボールへの照明の分量を調整する。
【0029】
高圧滅菌器は一般に、化学製品、熱、圧力、蒸気、ガス、電離放射線及び紫外線「C」波(UVC)照明を含む様々な殺菌手段を利用して対象を滅菌する。UVCランプは殺菌オゾンを作成することができるが、これは二次的影響である。UVC波は直接DNA及びRNAを崩壊させ、すぐに細胞機能及び再生を不能にしてしまう。
【0030】
200−300ナノメートル範囲の紫外線放射は、空中及び表面バクテリアウイルス、イースト及びカビのような微生物を殺すのに極めて効果的であることが公知である。水銀殺菌剤ランプのような低圧の光源は、微生物に対して最も致死的であると考えられる波長である265ナノメートルでの殺菌カーブのピークに近い253.7ナノメートル範囲において放射されたエネルギー全体の約90パーセントを概して放射するように大部分はUVを放射するために特に設計されている。ハウジングにおいて使われる紫外線は主に殺菌の影響をもたらし、オゾンの生成が目的ではない。好ましくは、光源は、殺菌の影響のみをもたらし、オゾンは生成しないことである。これは、滅菌されているボールと関連した汗などに対して効果的である。本発明は、滅菌の影響のためのオゾン生成に依存しない。実際、ジム/スポーツ環境でのオゾン生成は、望ましくない。
【0031】
UVCは、他の滅菌手段に対していくつかの利点を有する。その利点は、安価かつ迅速であり、化学製品、熱、水分、毒物及び電離放射線の透過がないことである。対象の表面はすぐに滅菌され、扱うのに安全である。長期にわたる使用にも関わらず、UVC耐バクテリア性は出現せず、機械学的に生じそうにない。
【0032】
UVCの主な不都合は、それが通過する流体/空気と同様に、その影響がそれらの直接露出した表面だけに制限されるということである。UVC照明は、UVC供給源から距離をおくと迅速に衰える非常に制限された透過率及び効果を有する。「陰」、クラック又は割れ目における細菌は、無事であり生き延びてしまう。UVC照明への高露出はまた、ヒトの皮膚及び目に有害であり得る。
【0033】
UVCは広く公知であり、水処理システム、及び、加熱、換気、空調(HVAC)システムの空気、及び、手術室の滅菌のために一般に利用される。UVC高圧滅菌器は、ほとんどの滅菌対象(例えばはさみ)がUVC供給源から離れて「陰」に隠される露出しない表面を有するので、有用性が制限される。
【0034】
スポーツにおいて用いられるボールのような回転可能な対象は、理想的にそのような表面滅菌に適している。本発明の前において、UVCはこの目的のためにこれまで記載されてこなかった。
【0035】
第1実施態様において、「卓上の外部ピボット」は、ドア及び関連したメカニズム以外の可動部品なしで機械的に単純である。それは軽量で、携帯可能であり、競技のコートに隣接してスコアラのテーブルに配置される。バスケットボール又はバレー球技において、単一のボールのみが試合全体にわたって使われるので、この設計は一つのボールのみを収容する。この実施態様の不都合は、ハウジング/囲い内でボールを回転させるように十分な長さでなければならないことである。
【0036】
第2実施態様において、「卓上の内部ローラー」は卓上の外部ピボットの実施態様に類似していて、単一のボール用であり、コート脇での使用のためのものである。細長いハウジング内でボールが回転するよりも、モーター駆動メカニズムがハウジング内でボールを回転させる。この実施態様の主な利点は、そのコンパクトさ及び使用における自動化である。不都合は、それが機械的に複雑であり、製造費用がかさみ、機械的な破損の潜在性を有するということである。
【0037】
第3実施態様において、「傾斜したドロップシュート」は機械的に単純であり、練習、複数チームでのジム又は競技場において使用するように迅速に連続して複数のボールを滅菌する意図を有する。その不都合はユニットのサイズ及び重さであり、携帯性を減少させている。第4実施態様において、「二重螺旋軌道」もまた機械的に単純であり、迅速に連続して複数のボールを滅菌する意図を有するが、角での用途に理想的に適している、よりコンパクトな床面積が効率的な設計を特徴とする。
【実施例1】
【0038】
第1実施態様(卓上の外部ピボット)図1から12
図1に示すように、発明の第1実施態様(卓上の外部ピボット)は、一端にアクセスドアを有し、対向した端が閉じた細長いハウジング/囲いから構成される。ハウジング/囲いは、バスケットボール、軌道、及び、UVC供給源を含む内容を収容するために十分な断面の寸法であり、ボールの回転を可能にする十分な長さである。ハウジング/囲いは、光、特にUVC波を遮断する。
【0039】
ハウジング/囲いの内部は、例えば反射するスペクトル・アルミニウムのような反射面である。さらに、内部は、ボールで照明を効率的に反射する角度をつけた又は湾曲した(例えば、数学的に「合焦」した電球を有した放物線状の)反射板を備える。反射板の上/中心の延長部と結びつくことによって、UVC電球は、逸脱したボールによる物理的損害から保護される。内部は、利用されるUVC供給源の数及び構成によって、幾何学的に露出効率を最大にするように構成される。
【0040】
ハウジング/囲いの長い軸に対して垂直な長い軸を有する外部のピボット/ローラーは、ハウジング/囲いの長さのおよそ中程でハウジング/囲いの下に位置する。本実施態様において、ピボット構造は、蛍光のUVC供給源のためのバラストを含む。
【0041】
装置は、標準の壁の電源コードを経て駆動される。
【0042】
ドアは、底部でヒンジ結合される。ドアは、その上部の近くでハンドルを有し、ドアを開閉することができる。ドアの内面は、反射面である。ドアは、確実な閉止を可能にし、完全に閉じた位置のみでUVC供給源の駆動を可能にする、その多数が公知であるインターロック機構を有する。
【0043】
起動オン/オフ・スイッチ/タイマーは、ドアより上に、ハンドルの近くに位置する。手動のスイッチである場合、装置がUVC供給源を作動するためにユーザの連続的な動作を必要とするように、公知の「瞬間的なオン」構成である。起動が止められる場合、UVC供給源はパワーを弱められる。
【0044】
ハウジング/囲いは、起動インジケータを備える。UVC照明が例えばポリカーボネート及び可視光を透過するガラスのような材料によって遮断されるので、この材料の小さなウインドウにより、ボールが、ユーザに危険性がなくUVC照明を受けることが確実になる。
【0045】
ハウジング/囲い内に位置するのは、ハウジング/囲いの長さ分ボールが回転する軌道である。好ましい実施態様において、この軌道は、最小の転がり抵抗のために間隔を置かれ、一方で横の安定を維持する二つの本質的に平行した細長い部材から構成される。
【0046】
またハウジング/囲い内に位置するのは、UVC供給源である。好ましい実施態様において、UVC供給源は、互いに90°で位置する一対のずれた「U」形の蛍光灯であり、ハウジング/囲いの閉じた端部で電球の「U」部分を有するので、管及びハウジング/囲いの長い軸は、平行線である。電球のソケットは、ハウジング/囲いのドア側にある。
【0047】
ハウジングは、例えば、図1‐3に示すように六角形、図5‐9に示すように円柱状、図10に示すように三角形、又は、図11A−Cで示すように四角形のように異なる断面を有する。他の形状も可能である。適切なピボットは、ハウジングの下に位置する。
【0048】
第1実施態様の変形例は、ハウジングが壁取付け60を有する図13に示すようにハウジングが壁に載置されるものである。図11に示すように、光源は異なる形状を有することができる。図11Aにおいて、照明は、二つの側及びハウジングの一端に沿って配置されるようにU形に成形または形成される湾曲を有する細長い管である。細長い管の代わりに他の形状において、ボールが移動する軌道の方へ効果的な照明が投影されるように戦略的にハウジングに位置し、必要に応じて整列配置され得る一連の自立する照明であってもよい。これらは、図11B及び11Cで示される。
【0049】
卓上の外部ピボットの実施態様の動作
この実施態様は、例えばテーブル又は床面のような水平面上で競技のコートの比較的近くにおいて一般に使われる。装置は、電源に接続される。
【0050】
ボールを滅菌するために、ドアはハンドルを引っ張ることによって開かれる。ボールが軌道上に配置され、ドアは閉められる。ドアを開くことによりインターロック機構が停止し、UVC供給源の駆動を妨げる。ドアを閉じることによりインターロック機構が起動し、UVC供給源の駆動を可能にする。
【0051】
オン/オフ動作のスイッチは、オンの位置にされる。ユーザは、UVC供給源が駆動していることを確かめるために起動インジケータをチェックする。
【0052】
閉じた端部が水平面に載置されるように、ハウジング/囲い全体は傾けられる。ハウジング/囲い内のボールは、重力によって付勢されてハウジング/囲いの閉じた端部へ軌道に沿って回転する。ボールは閉じた端部への衝突を感知する。ハウジング/囲い全体はそれから傾けられるので、ドアのある端部は水平面に載置される。ハウジング/囲い内のボールは、重力によって付勢されてハウジング/囲いのドアのある端部へ軌道に沿って回転する。ボールはハウジング/囲いのドアのある端部への衝突を感知する。
【0053】
許容可能な滅菌レベルになるように十分な時間が経過するまで、傾斜手順は繰り返される。最終の傾斜は、水平面に載置しているハウジング/囲いのドアのある端部側になるべきであり、ボールは容易に取り出される。
【0054】
電源は、タイマー又はハンドスイッチによってオフにされる。UVC供給源がオフにされたことを確かめるために起動インジケータがチェックされる。ドアが開かれ、滅菌されたボールは取り除かれて、競技へと戻される。
【実施例2】
【0055】
第2実施態様(卓上の内部ローラー)図13から17
図に示すように、ハウジングはおよそ立方体であり、コンパクトである。インターロックを有するドアが、提供される。ハウジングの内部は反射し、幾何学的に露出効率を最大にするようされる。
【0056】
第1実施態様のそれに類似して配置されたUVC供給源は、より短い。
【0057】
三つの円柱は、円柱の上に配置されるボールの安定性を確実にするため、互いに十分な距離で正三角形の角において間隔を置かれて提供される。各々の円柱はまた、UVC反射材料によって覆われる。ローラーは、各々の円柱の上部にある。ローラーは、UVC露出を最大にするようにローラーとボールとの接触を最小化するために狭く、歯車ホイールの構成である。ローラーのうちの二つは、自由に受動的に回転し、低摩擦である。モーターへの駆動ベルトを経て、その円柱の基部に位置する第3のローラーは取り付けられる。ベルトは、ベルト材料のUVC劣化を最小化するために円柱内に含まれる。
【0058】
卓上の内部ローラーの実施態様の動作
この実施態様は、例えばテーブル又は床面のような水平面上で競技のコートの比較的近くにおいて一般に使われる。装置は、電源に接続される。
【0059】
ボールを滅菌するために、ドアはハンドルを引っ張ることによって開かれる。ボールが三つの柱上に配置され、ドアは閉められる。ドアを開くことによりインターロック機構が停止し、UVC供給源の駆動を妨げる。ドアを閉じることによりインターロック機構が起動し、UVC供給源及びモーターの駆動を可能にする。
【0060】
タイマー又はオン/オフ・スイッチは、オンにされる。UVC供給源は、モーターと同様に起動する。ユーザは、UVC供給源が駆動していることを確かめるために起動インジケータをチェックする。ボールはローラー上で回転し、すべての表面を露出させる。
【0061】
好適な滅菌レベルに達した場合、UVC供給源及びモーターはタイマー又はハンドスイッチを経てパワーを弱められる。ドアは開かれ、ボールは取り除かれ、競技へと戻される。
【実施例3】
【0062】
第3実施態様(傾斜したドロップシュート)図18から19
図18及び19に示すように、ハウジング/囲いは、収容する移動可能なスタンド又は取り外せないように壁に取り付けられる。ハウジング/囲いは細長く、いかなる断面形状でもあり、両端部で開く。ハウジング/囲いは、滅菌が生じる十分な時間のペースでボールが回転するように水平からある角度で載置される。この構成はまた、不注意による紫外線へのヒトの体の部位の露出を阻止する。
【0063】
ハウジング/囲いの上端は湾曲部を有するので、上部開口はおよそ水平であり、上方へ開く。上部開口は、ハウジング/囲いへのボールの配置を容易にする「ホッパー」構成において広げられる。
【0064】
ハウジング/囲いの下端は、ヒトの体の部位への不注意による紫外線露出を阻止する湾曲部を有し、下部開口からボールを出すために開く。ハウジング/囲いは、バスケットボール、軌道及びUVC供給源を含む内容を収容するために十分な断面寸法である。長さは、必要な滅菌露出を提供するようにUVC供給源を越えてボールが回転するために十分である。起動インジケータは、ハウジング/囲いの存在している側に沿って位置する。
【0065】
傾斜したドロップシュートは、手への障害を主に生成するために湾曲部を含み、頭部は、UVC供給源に露出している。変形例は、シュートの上下に直線で並んでいる直線のショット及び細長いレールであり得る。ターンスタイル、回転ドア又はフラップタイプのドアがこの装置によって使われ得る。照明の位置は、外側のハウジングへの露出から保護されるようにされる。
【0066】
下端の開口は、共用のネットタイプ・ボール袋のハンギングを収容するフックを備える。装置全体は、下部の開口の下で共用のボールカートが滅菌されたボールを受容し収容することができるのに十分な高さで、吊るされる/取り付けられるべきである。
【0067】
近接センサはハウジング/囲いの中に含まれ、ハウジング/囲いの中のボールの認識を可能にする方法で配置され、ハウジング/囲いの中でのボールの欠如を認識する。ハウジング/囲いの中のボールの存在により、UVC供給源に電力が供給される。ハウジング/囲いの中でのボールの欠如は、UVC供給源のパワーを弱める。インターロック保護を有するアクセスドアは、必要に応じて電球を変化させるため、ハウジング/囲いに沿って提供される。
【0068】
傾斜したドロップシュート実施態様の動作
システムは、ボールを受容するためのシュートを含む。シュートは、上に位置する入口と、出口と、入口及び出口の間の移動通路とを含む。移動通路は、入口と出口との間に少なくとも一つの湾曲部、好ましくは少なくとも二つの湾曲部を含む。ボールは、入口と出口との間の湾曲部で通路を横断し、滅菌用照明は第1の湾曲部の後ろに位置する。二つの湾曲部がある所で、照明は第2の湾曲部の前に位置する。
【0069】
多数のボールは、広げられた上部開口に配置される。重力によって、ボールはハウジング/囲いに入ることができる。ボールはハウジング/囲いの中で軌道を転がり、そこでボールのすべての表面は、UVC照明に露出する。ボールは、それから袋、ケージ、又は、ボールカートのような容器に、下部開口から落ちる。カートの滅菌されたボールが容易に出口へと移動されるように、カートはホイールを有することができる。
【実施例4】
【0070】
第4実施態様(二重螺旋軌道)図20から21
図20及び21に示すように、ハウジング/囲いは、収容する移動可能なスタンド又は取り外せないように壁に取り付けられる。ハウジング/囲いは、本質的に垂直で、及び、上のホッパー/開口及び下部出口の配向性を有する。好適なハウジングは、内部の構造物を含むために約三つのボールの直径分の直径を有し円柱状である。
【0071】
内部には、シリンダの縦中心軸線に沿って本質的に配置されるUVC供給源から構成されている中心コアがある。軌道は、互いに平行であり、異なる直径である二つの螺旋形の部材から構成されている。軌道は、複数の支持によってハウジング内部に取り付けられる。内部のハウジングは、軌道の方への照明を最大にして集中させるため、反射器を有しその周辺部の周りに四つの追加のUVC供給源を含む。
【0072】
装置の高さは、必要な滅菌露出を提供するためにUVC供給源を越えてボールが回転することができるのに十分である。起動インジケータは、ハウジング/囲いの存在している側に沿って位置する。ボールが存在する場合、近接センサはUVC供給源を起動させる。
【0073】
下端の開口は、共用のネットタイプ・ボール袋のハンギングを収容するフックを備える。装置全体は、下部の開口の下で共用のボールカートが滅菌されたボールを受容し収容することができるのに十分な高さで、吊るされる/取り付けられるべきである。ハウジングは、カートが図20で示すハウジングに隣接するよりむしろ下部のハウジング内で配置される「入り込み」を含む。
【0074】
近接センサはハウジング/囲いの中に含まれ、ハウジング/囲いの中のボールの認識を可能にする方法で配置される。ハウジング/囲いの中のボールの存在により、UVC供給源に所定の時間、電力が供給される。ハウジング/囲いの中にボールがないときは、UVC供給源のパワーを弱める。
【0075】
第4実施態様(二重螺旋軌道)の動作
システムは、ボールを受容するためのシュートを含み、シュートは、上に位置する入口と、出口と、入口及び出口の間の移動通路とを含む。移動通路は、入口と出口との間に螺旋形の軌道を含む。ボールは、入口と出口との間の螺旋形の軌道を横断し、滅菌用照明は螺旋形の軌道の外側に位置し、上の位置から下部の位置まで延長する。
【0076】
多数のボールは、広げられた上部開口に配置される。近接センサは、予め設定された持続期間の間、UVC供給源を起動させる。重力によって、ボールはハウジング/囲いに入ることができる。ボールはハウジング/囲いの中で螺旋形の軌道を転がり、ボールのすべての表面は、UVC照明に露出する。ボールは、それから袋、ケージ、又は、ボールカートのような容器に、下部開口から落ちる。
【0077】
変形例及び改良
場合によっては、「二重螺旋軌道」を用いる実施態様は、傾斜したドロップシュート実施態様に、原理において類似している。しかしながら、軌道は中心コアの周りを包む。この配向性は直径がより大きいが、設置面積がよりコンパクトであり、理想的にジムの角に配置するのに適している。
【0078】
本発明は、例えばバスケットボール及びバレーボールを含むスポーツ用のボールのような回転可能な対象の迅速かつ効率的な滅菌を提供する。
【0079】
様々な実施態様で共通するものは、ハウジング/囲い、UVC照明の供給源、及び、ボールとUVC供給源との間の相対運動を提供する手段である。本明細書において記載される様々な変形例はほんの一例であり、包括的、総合的又は網羅的なものとして解釈されない。
【0080】
ハウジング/囲いは、円形、楕円形、多角形、クローバー形、規則的又は不規則的、対称形又は非対称形のようないかなる外部断面でもあり得る。
【0081】
外部のパッドは、プレイヤへ又はボールからの衝撃の保護を提供するため、構造上の要素として適用される又は使われる。ハウジング外部は、学校/チーム・ロゴ又は広告を表示する。
【0082】
アルコールベースの手の殺菌剤のような付加された改良点は、ハウジング外部に加えられる。ユニットが「滅菌ステーション」になるように、携帯型の衛生用表面スプレーの収容設備も取り付けられる。
【0083】
卓上の実施態様は単一のボールの使用を意図するが、より長いハウジング/囲いを提供することにより、複数のボールを収容することができる。
【0084】
ハウジング/囲いは、テーブルのような水平面に載置されると、ボールはハウジング/囲いによって単純にカバーされるように上部にハンドルを有して「底がない」ように設計され得る。ボールは、ハウジングの周りを移動し、水平面に沿ってボールを回転させることによって露出することができる。
【0085】
手動の又は電子スコアボードは、ハウジング/囲い外部に加えられる又は組み込まれる。
【0086】
ハウジング/囲い内部は、いかなる反射面及び色であってもよい。UVCボール露出効率を最適化するために無数の構成が設計される。
【0087】
卓上モデルの説明は、底部及び側面でヒンジ結合されるドアを示す。様々な公知のドア構成、例えばフラップ、トラップ又は回転ドアも利用され得る。
【0088】
ドアは、ばね付き丁番、磁石及び機械ラッチを含む様々な公知のメカニズムで閉じたまま保たれ得る。電源/タイマーオン/オフ・スイッチが起動されると、ドアは自動的に閉じるようにされる。同様に、ドアは、滅菌間隔の終わりに自動的に開くように構成される。
【0089】
局所的に利用可能な供給によって110又は220Vである、示される電源は標準の壁のプラグインである。より重く、制限された持続期間での使用になるが、電池動作によって装置はより携帯型になる。充電型/入れ替え可能な電池もまた、予想される。
【0090】
起動スイッチは、単純な手動のオン/オフ・スイッチ、電子機械タイマー、又は、電源の制御のための類似した回路である。UVCの外部への漏出を防ぐいかなる手段も、可能である。
【0091】
現在利用可能なUVC光源は、直線の円柱状の管、「U」形の管、及び、円形の管を含む家庭用蛍光灯にサイズ及び形状において類似している。発明の構成によると、カスタムメイドの形状及びサイズを含むいかなる単一のスタイル又はスタイルの組合せも利用される。LED型のUVCランプは、本発明に役立つことが判明した。
【0092】
ハウジング/囲いがUVCを通さないので、ボールの露出がユーザにわかるように外部のインジケータを有することが望ましい。これは、可視照明を透過するが、UVC照明を通さないガラス又はポリカーボネートの小さなウインドウによって達成され得る。単純な可視光ランプは、UVC供給源に直列に接続され得る。
【0093】
発明の単純かつ安価な実施態様は、UVC供給源としての複数の電球よりもむしろ戦略的に配置された単一の電球を使用することができる。これにより、必然的に許容可能な滅菌レベルに必要とされる持続期間が長くなる。
【0094】
電球が交換を必要とする時を決定する手段はまた、望ましい。これは、単純なタイムロガー装置、又は、UVC出力が許容可能なレベル以下に低下した時にユーザに通知するUVCセンサであってもよい。
【0095】
バラストは交換されるように配置され、装置の機能と干渉しないようにされるべきである。
【0096】
現在、いくつかの種類の市販のUVC電球が存在する。「冷陰極」の種類は、複数のオン/オフサイクルに耐性があり、非常に急速にフルパワーに達し、卓上モデルには良好な選択となる。「熱陰極」の種類は、長寿命の長期にわたる又は連続的な使用を意図され、一度に何時間も載せて放置される「傾けられたドロップシュート」の実施態様には良好な選択となる。
【0097】
本明細書において記載される実施態様は、ボールとUVC供給源との間の相対運動を提供することによって、UVC供給源にボールのすべての表面を露出させる異なる手段を提供する。これは、ボールを回転(自転及び並進運動)させて、ボールが並進運動及びパススルー設計なしで一以上の軸の周りを回転することができるメカニズム(モーター、弾性、手での駆動)を提供するように、ハウジング/囲い全体を移動することによって達成され得る。回転なしでの並進運動はまた、この目的を達成することができる。この影響を達成するために無数の構成が可能である。同様に、ボールは固定されたままであり、UVC供給源がボールと関連して移動する構成もまた、設計され得る。
【0098】
複数の実施態様のための特性が記載されてきた。これらは、範囲上の制限条件として解釈されるべきでなく、むしろそのいくつかの実施態様の例示として解釈されるべきである。これらの実施態様は、多くの他の変形例が可能であることの実証として存在する。目下最も実用的であり好ましいと考えられる実施態様に関して、装置、方法及びシステムが記載された一方、本発明は、開示された実施態様に制限される必要はないと理解される。
【0099】
例えば、本発明は本質的にレールと平行と考えられる照明を有するが、他の形式も可能である。一変形例において、ハウジングのコースに沿って4インチ毎に、直列に照明管の周りで14インチの直径があり得る。この場合、照明は、軌道に対して垂直である。あるいは、単一の螺旋形の電球であってもよく、ボールは電球内部を通過する。例えば、照明の二重螺旋設計であってもよく、その場合の電球は、軌道に対して約30°角度を付けられる。光源のこれらの変形例は、図11A、11B及び11Cで示される。軌道と関連して平行して配置されている照明の代わりに他の場合、照明は、軌道との関係で平行でない比較的ランダムな方法で配置される。
【0100】
本発明は、請求項の範囲内に含まれる様々な修正及び類似した配置に適用される意図を有し、その範囲は、そのような修正及び類似した構造のすべてを包含するように最も広い解釈を与えられるべきである。例えば、照明は互いに対して等距離である又は等距離でなくてもよい。本発明は、以下の請求項のありとあらゆる実施態様を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと;該ハウジングを開閉し、該ハウジングにおけるボールの手での配置を可能にするための該ハウジングのためのドアと;該ハウジングにおいて配置される該ボールを滅菌するための滅菌用照明と;を含み、該ボールは、該ボールの本質的にすべての表面が該滅菌用照明に露出されるように該照明と関連して該ハウジングにおいて回転可能である、スポーツ用ボールを滅菌するためのシステム。
【請求項2】
前記ハウジングが、該ハウジングの一端の方から該ハウジングの他端の方へ延長可能な細長い軌道を含み、前記滅菌用照明が該ハウジングの一端の方から該ハウジングの他端の方へ延長され、該ハウジングは、ボールが一端の方の位置から対向する端部の方の位置へ回転可能であるように大きさを設定される、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記軌道は一連のレールを含み、前記滅菌用照明は、前記ボールが該軌道上で移動すると該ボールの異なる位置でボールの露出を可能にする位置に本質的に配置される、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記ハウジングの内周の周りで等距離に配置される一連のレールを含み、該ハウジングの内周の周りで等距離に間隔を置いて位置する一連の滅菌用照明を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記一連のレールが前記ハウジングの内周の周りで等距離に配置され、該ハウジングの内周の周りで等距離に間隔を置いて位置し、該レールと平行している一連の滅菌用照明を含む、請求項3記載のシステム。
【請求項6】
前記ハウジングの外側表面に提供される支持ピボットを含み、該ピボットが、該ハウジングの該ピボットの周りでの揺動を可能にし、該ハウジング内で前記ボールが回転すると、該揺動により該ハウジング内で該ボールが、端から端まで相互移動することを可能にする、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記ハウジングはローラーを含み、前記滅菌用照明は、該ハウジングの内部表面の周りで配置され、該ハウジングは、前記ボールが該ローラー上で回転可能であるように大きさを設定され、それによって、該滅菌用照明への露出を確実にする、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
一連のローラーを含み、該ローラーの少なくとも一つが移動可能であり、それによって該ローラー上に位置する前記ボールを回転させ、前記滅菌用照明は、回転可能なボールが該滅菌用照明に露出するように内面に位置する、請求項2記載のシステム。
【請求項9】
ハウジングと;該ハウジングを開閉し、該ハウジングにおけるボールの手での配置を可能にするための該ハウジングのための開口と;該ハウジングにおいて配置される該ボールを滅菌するための滅菌用照明と;該ハウジングからの出口と;滅菌されたボールを受容するための容器と;を含み、該ボールは、該ボールの本質的にすべての表面が該滅菌用照明に露出されるように該照明と関連して該ハウジングにおいて回転可能である、スポーツ用ボールを滅菌するためのシステム。
【請求項10】
前記ハウジングが、該ハウジングの一端の方から該ハウジングの他端の方へ延長可能な細長い軌道を含み、前記滅菌用照明が該ハウジングの一端の方から該ハウジングの他端の方へ延長され、該ハウジングは、ボールが一端の方の位置から対向する端部の方の位置へ回転可能であるように大きさを設定される、請求項9記載のシステム。
【請求項11】
前記軌道は一連のレールを含み、前記滅菌用照明は該レールと本質的に平行して位置する、請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記ハウジングの内周の周りで等距離に配置される一連のレールを含み、該ハウジングの内周の周りで等距離に間隔を置いて位置する一連の滅菌用照明を含む、請求項9記載のシステム。
【請求項13】
前記一連のレールが前記ハウジングの内周の周りで等距離に配置され、該ハウジングの内周の周りで等距離に間隔を置いて、前記ボールが前記軌道上に移動すると、該ボールの異なる位置で該ボールの露出を可能にする位置において位置する一連の滅菌用照明を含む、請求項11記載のシステム。
【請求項14】
前記ハウジングは、前記ボールが前記開口と出口との間で重力の下で移動可能であるために前記開口が該出口より上にあるように、支持上の位置にある、請求項9記載のシステム。
【請求項15】
前記ハウジングは内部表面を含み、該内部表面は少なくとも部分的にUVC照明反射材料で形成される、請求項1記載のシステム。
【請求項16】
前記ハウジングは内部表面を含み、該内部表面は少なくとも部分的にUVC照明反射材料で形成される、請求項6記載のシステム。
【請求項17】
前記ハウジングは内部表面を含み、該内部表面は少なくとも部分的にUVC照明反射材料で形成される、請求項7記載のシステム。
【請求項18】
前記ハウジングは内部表面を含み、該内部表面は少なくとも部分的に照明反射材料で形成される、請求項9記載のシステム。
【請求項19】
前記ハウジングの携帯性を可能にするためにハンドルと、前記システムのための携帯型電源とを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項20】
前記照明のスイッチでの動作のためのタイマーを含み、それによってボールがさらされる照明の継続期間を調整する、請求項1記載のシステム。
【請求項21】
ボールを受容するためのシュートを含み、前記シュートは、上に位置する入口、及び出口と、該入口及び出口間の移動通路とを含み、該移動通路は、前記ボールが該入口及び該出口の間で湾曲部を有する該通路を横断するように、該入口及び出口間に少なくとも一つの湾曲部、好ましくは少なくとも二つの湾曲部を含み、該滅菌用照明は、該第1の湾曲部の後ろに位置し、該二つの湾曲部は該第2の湾曲部の前にあり、該照明は、前記外側のハウジングへの露出から保護されている、請求項1記載のシステム。
【請求項22】
ボールを受容するためのシュートを含み、前記シュートは、上に位置する入口及び出口と、該入口及び出口間の移動通路とを含み、該移動通路は、該入口及び該出口の間で螺旋形の軌道を含み、前記ボールは該入口及び出口間で該螺旋形の通路を横断し、前記滅菌用照明は、該螺旋形の通路の外部又は内部の少なくとも一つに選択的に配置され、上の位置から下の位置まで延長する、請求項1記載のシステム。
【請求項23】
前記光源が、細長い直線の照明、一以上の分離した別々の丸い電球、U形の細長い形の供給源又は螺旋形の供給源の少なくとも一つであるように選ばれ、前記照明は、互いに関して選択的に等距離である又は等距離ではない、請求項1記載のシステム。
【請求項24】
壁への接続のための取付けを含み、該取付けはピボット機構を選択的に含み、前記ハウジングと関連して該ハウジングを傾斜するのに十分な角度で位置する制限用止め具が選択的に存在する、請求項1記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2013−506531(P2013−506531A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533232(P2012−533232)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/051296
【国際公開番号】WO2011/044030
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(512062084)
【Fターム(参考)】